説明

データ入力装置、方法、及びプログラム

【課題】データ入力の利便性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】データ入力装置10は、ユーザから変換元データ列の入力を受け付ける入力データ受付部32と、変換元データと変換先データとを対応付けて保持した変換データベースを参照して、受け付けた変換元データ列に含まれる変換元データを変換先データに変換することにより、変換先データ列の候補を生成する有向グラフ生成部34と、生成された変換先データ列の候補をユーザに提示する候補提示部47と、提示された変換先データ列の候補を他の候補に変更する操作指示をユーザから受け付けたときに、候補を変更するための複数の機能のそれぞれを実行することにより生成される複数の候補を所定の条件にしたがって比較し、最適な候補を生成する機能を選択する機能選択部48と、選択された機能を実行して変換先データ列の候補を変更する候補変更部49と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ入力技術に関し、特に、ユーザから受け付けたデータを他のデータに変換して入力するデータ入力装置、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
日本語の文字列を入力する際に、ユーザが入力した読みを漢字に変換して入力するプログラムが広く利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−139402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願人は、文章を入力する際の利便性を向上させるために、さまざまな機能の開発を進めてきた。そして、より簡便な操作で容易に所望の変換候補を選択することが可能なユーザインタフェイスの提供を開発するに至った。
【0004】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、データ入力の利便性を向上させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様は、データ入力装置に関する。このデータ入力装置は、ユーザから変換元データ列の入力を受け付ける入力データ受付部と、変換元データと変換先データとを対応付けて保持した変換データベースを参照して、受け付けた前記変換元データ列に含まれる変換元データを変換先データに変換することにより、変換先データ列の候補を生成する候補生成部と、生成された変換先データ列の候補をユーザに提示する候補提示部と、提示された変換先データ列の候補を他の候補に変更する操作指示をユーザから受け付けたときに、候補を変更するための複数の機能のそれぞれを実行することにより生成される複数の候補を所定の条件にしたがって比較し、最適な候補を生成する機能を選択する機能選択部と、選択された機能を実行して変換先データ列の候補を変更する候補変更部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
データ入力装置は、前記ユーザから変換先データ列の選択を受け付け、選択された変換先データ列を出力する出力部を更に備えてもよい。
【0007】
データ入力装置は、前記変換先データに与えられた評価値又は前記変換先データ同士のつながり方に与えられた評価値に基づいて、生成された変換先データ列の評価値を算出する評価部を更に備えてもよく、前記機能選択部は、前記評価部により算出される評価値に基づいて、最適な候補を生成する機能を選択してもよい。
【0008】
前記機能選択部は、直前に提示されていた候補以外の候補の中から、最適な候補を生成する機能を選択してもよい。
【0009】
前記複数の機能は、変換元データ列に含まれる変換元データのうち変更対象となっている変換元データの変換先データを変更する機能と、変更対象となっている変換元データの区切りを変更する機能と、変更対象を他の変換元データに変更する機能と、を含んでもよい。前記操作指示は、前記複数の機能に共通であってもよい。
【0010】
前記変換元データ列は文章の読みであってもよく、前記変換元データは単語の読みであってもよく、前記変換先データは単語の漢字表記であってもよい。
【0011】
本発明の別の態様も、データ入力装置に関する。このデータ入力装置は、ユーザから変換元データ列の入力を受け付ける入力データ受付部と、変換元データと変換先データとを対応付けて保持した辞書データベースを参照して、前記変換元データ列に含まれる変換元データを変換先データに変換することにより、変換先データ列の候補を生成する候補生成部と、複数の候補が生成された場合、所定の条件にしたがって、複数の候補の序列を決定する評価部と、生成された変換先データ列の候補をユーザに提示する候補提示部と、提示された変換先データ列の候補を他の候補に変更する操作指示をユーザから受け付けたときに、前記評価部により決定された序列にしたがって、変換先データ列全体を次の候補に変更する候補変更部と、を備え、前記候補提示部は、前記変換先データ列の候補が前記候補変更部により変更されたとき、変更後の候補を、変更前の候補と異なる部分を識別可能な形式で提示することを特徴とする。
【0012】
前記候補提示部は、複数の候補を一覧にしてユーザに提示するときに、隣接する候補の間で異なる部分を識別可能に提示してもよい。
【0013】
本発明の別の態様は、データ入力方法に関する。このデータ入力方法は、ユーザから変換元データ列の入力を受け付けるステップと、変換元データと変換先データとを対応付けて保持した辞書データベースを参照して、受け付けた前記変換元データ列に含まれる変換元データを変換先データに変換することにより、変換先データ列の候補を生成するステップと、生成された変換先データ列の候補をユーザに提示するステップと、提示された変換先データ列の候補を他の候補に変更する操作指示をユーザから受け付けたときに、候補を変更するための複数の機能のそれぞれを実行することにより生成される複数の候補を所定の条件にしたがって比較し、最適な候補を生成する機能を選択するステップと、選択された機能を実行して変換先データ列の候補を変更するステップと、を備えることを特徴とする。
【0014】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、データ入力の利便性を向上させる技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、実施の形態に係るデータ入力装置10の構成を示す。データ入力装置10は、ユーザインタフェイス20、想起ユニット30、選択ユニット40を備える。想起ユニット30は、入力データ受付部32、有向グラフ生成部34、及び辞書保持部36を含む。選択ユニット40は、有向グラフ取得部41、経路変更部42、評価部43、第1重み保持部44、第2重み保持部45、有向グラフ保持部46、候補提示部47、機能選択部48、候補変更部49、及び出力部50を含む。これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0017】
入力データ受付部32は、変換元データ列として、ユーザがユーザインタフェイス20を介して入力した文章の読みのデータを受け付ける。有向グラフ生成部34は、入力データ受付部32が受け付けた読みのデータから、辞書保持部36に保持された変換データベースの一例である辞書データベースを参照して、読みのデータに含まれる単語を適宜漢字に変換することにより得られる漢字仮名交じり文の有向グラフを生成する。辞書保持部36は、変換元データである単語の読み、品詞、対応する漢字表記があれば変換先データである漢字表記を対応付けて格納した辞書を保持する。
【0018】
図2は、有向グラフ生成部34が生成した有向グラフの例を示す。図2は、「じんこうのあさがおせんせいのないしんそざいとして」という読みが入力されたときに生成される漢字仮名交じり文の有向グラフの例を示す。実際には、もっと多くのノードを含むグラフが生成されることになるが、ここでは説明の簡略化のために省略している。
【0019】
有向グラフ生成部34は、入力された文章の読みの先頭から順に、「じ」、「じん」、「じんこ」、「じんこう」という読みで辞書を検索し、辞書に読みが登録されている単語を抽出してその単語の品詞を取得し、対応する漢字表記があれば漢字に変換して、ノードを生成する。この例では、「じんこう」という読みで、「人工」、「人口」、「沈香」、「神幸」の4つの名詞が登録されているため、それぞれに対応する4つのノードが生成される。つづいて、次の「の」という読みで、助詞の「の」が登録されているため、それに対応するノードが生成される。このようにして、先頭から順に単語を抽出してノードを生成していくことにより、変換先データ列である漢字仮名交じり文の候補が生成される。
【0020】
第1重み保持部44は、有向グラフのノード又は2つのノードの間のエッジに与えられた重みを保持する。図3は、第1重み保持部44の内部データの例を示す。第1重み保持部44には、エッジ欄70、重み欄71、ノード欄72、重み欄73が設けられており、エッジに与えられた重みと、ノードに与えられた重みが保持される。ノードに与えられる重みとして、一般的な文章における単語の使用頻度に基づいた評価値が用いられてもよい。また、ユーザの変換履歴が反映されるように、ユーザが使用した漢字表記の評価値を増加させてもよい。また、エッジに与えられる重みとして、一般的な文章における単語同士のつながり方の使用頻度に基づいた評価値が用いられてもよい。一般的な文章における品詞同士のつながり方の妥当性に基づいて評価値が与えられてもよい。ユーザが使用した単語同士のつながり方の評価値を増加させてもよい。ノードやエッジの重みは、有向グラフが生成される際に与えられてもよい。この場合、ノードやエッジの重みは、辞書保持部36などに保持されていてもよい。
【0021】
第2重み保持部45は、2以上のエッジ、3以上のノード、又は連続しない2つのノードの組合せに対して、第1重み保持部44に保持されているそれぞれのノード又はエッジに与えられた重みから算出される重みとは異なる重みが与えられる場合に、その組合せに与えられた重みを保持する。図4は、第2重み保持部45の内部データの例を示す。第2重み保持部45には、組合せ欄74、重み欄75が設けられており、ノードやエッジの組合せに対して例外的に与えられた重みが保持される。エッジやノードの組合せに与えられる重みとして、共起用例など、単語の組合せや単語同士のつながり方に対して例外的に与えられる評価値が用いられてもよい。
【0022】
有向グラフ取得部41は、有向グラフ生成部34から有向グラフを取得して有向グラフ保持部46に保持する。経路変更部42は、第2重み保持部45に保持された単語の組合せや単語同士のつながり方を含む経路に対して例外的な重みを与えるために、有向グラフの経路を組み替えたり追加したりして変更する。評価部43は、単語や単語同士のつながり方に与えられた重みに基づいて、生成された漢字仮名交じり文の候補の評価値を算出し、最適な変換候補を選択する。漢字仮名交じり文の候補の評価値は、その文を生成する経路に含まれる全てのエッジ及びノードの重みを合計した値としてもよい。評価部43は、例えば、ビタビ(Vitarbi)アルゴリズムを用いて、有向グラフの最適経路を算出することにより、最適な変換候補を選択してもよい。
【0023】
候補提示部47は、生成された漢字仮名交じり文の変換候補をユーザに提示する。候補提示部47は、評価部43により算出された評価値に基づいて、最適な変換候補を優先してユーザに提示する。
【0024】
機能選択部48は、ユーザインタフェイス20を介して、候補提示部47が提示した漢字仮名交じり文の候補を他の候補に変更する操作指示をユーザから受け付けたときに、候補を変更するための複数の機能のそれぞれを実行することにより生成される複数の候補を所定の条件にしたがって比較し、最適な候補を生成する機能を選択する。候補を変更するための機能には、入力された文章の読みに含まれる単語又は文節のうち変更対象となっている単語又は文節の変換候補を変更する機能や、変更対象となっている単語又は文節の区切りを変更する機能や、変更対象を他の単語又は文節に変更する機能などが含まれる。機能選択部48は、評価部43により算出される変換候補の評価値に基づいて、実行可能な機能のうち最適な候補を生成する機能を選択する。
【0025】
候補変更部49は、選択された機能を実行して漢字仮名交じり文の変換候補を変更する。出力部50は、ユーザから漢字仮名交じり文の選択を確定する操作指示を受け付け、選択された漢字仮名交じり文をアプリケーションなどに対して出力する。
【0026】
図5は、候補提示部47により変換候補が提示された画面の例を示す。評価部43が、図2に示した有向グラフの最適経路問題を解いた結果、図5に示した漢字仮名交じり文が最適な変換候補であると判定されたものとする。候補提示部47は、評価部43により算出された評価値に基づいて、最適な変換候補をユーザに提示する。このとき、注目文節は反転表示される。
【0027】
一般的な仮名漢字変換プログラムでは、この状態でスペースキーや変換キーなどを押下することにより、図6に示すように、注目文節の別の変換候補を提示させることができる。しかし、注目文節の区切りを変更したり、注目文節を隣の文節に移動させたりするには、例えば、右又は左矢印キーを押したり、シフトキーを押しながら右又は左矢印キーを押すなど、別の操作が必要となる。このような操作方法を知らないユーザも多く、そのようなユーザは、長い文章の読みを入力してから変換するのではなく、単文節ごとに変換を行っている場合が多い。これでは、折角、有向グラフを用いて最適な変換候補を探索する機能や、文脈に応じた校正機能などを提供していたとしても、有効に機能しない。
【0028】
本実施の形態では、共通の操作、例えばスペースキーの押下により、最適な次候補を与える機能を自動的に選択して次候補を提示する機能を提供する。これにより、ユーザインタフェースを簡素化することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。また、言語的に妥当性の高い変換候補を優先的に提示することができるので、変換の精度を向上させ、効率的な入力を支援することができる。さらに、長い文章の読みを入力してから変換を行っても、簡単に所望の変換候補に到達することができるので、入力の効率を向上させることができるとともに、校正機能などを有効に利用することができる。
【0029】
機能選択部48は、例えばスペースキーの押下など、変換候補を変更する操作指示を受け付けると、注目文節の変換候補を変換する機能、注目文節の区切りを変更する機能、注目文節を隣の文節に移動させる機能、のそれぞれの機能を実行することにより生成される複数の変換候補の評価値を評価部43に算出させる。図7(a)は、図5に示した変換候補から、注目文節の変換候補を変換する機能により生成された変換候補の例を示し、図7(b)は、注目文節の区切りを変更する機能により生成された変換候補の例を示し、図7(c)は、注目文節を隣の文節に移動させる機能により生成された変換候補の例を示す。機能選択部48は、これらの変換候補の評価値を評価部43から取得し、最適な変換候補を与える機能を選択する。候補変更部49は、選択された機能を実行して漢字仮名交じり文の変換候補を変更し、候補提示部47に提示させる。
【0030】
候補提示部47は、図7(a)、(b)、及び(c)に示した変換候補を一覧にしてユーザに提示してもよい。この場合も、評価部43により算出された評価値の高い順に並べ替えて変換候補を一覧表示してもよい。
【0031】
注目文節を隣の文節に移動させるだけでは、実質的には変換候補が変更されないので、図7(d)に示すように、注目文節を隣の文節に移動させた上で、更に、移動後の注目文節の変換候補を変換したものを次の変換候補としてもよい。また、注目文節の区切りを変更する機能により生成される変換候補として、注目文節を拡大するように区切りを変更して生成される変換候補と、注目文節を縮小するように区切りを変更して生成される変換候補の双方を次の変換候補としてもよい。
【0032】
機能選択部48は、直前に提示されていた候補以外の候補の中から、最適な候補を生成する機能を選択する。これにより、2つの変換候補の間を往復することを防ぐことができる。以上のような機能を提供することで、ユーザは、同じ操作指示を繰り返すだけで複数の機能を利用しながら変換候補を変更していくことができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0033】
機能選択部48は、最適な次候補を与える機能を選択するのではなく、同じ操作指示により、まず注目文節の変換候補を変更する機能を実行し、その注目文節の変換候補を全て提示すると、注目文節を隣の文節に移動し、その注目文節の変換候補を順に提示してもよい。最後の文節まで終了すると、最初の文節に戻り、文節の区切りを移動させる。このように、複数の機能を共通の操作指示で実行できるようにすることで、操作に慣れていないユーザであっても所望の変換候補を得ることができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0034】
図8(a)〜図8(d)は、候補提示部47により変換候補が提示された画面の別の例を示す。図7(a)〜図7(d)に示した例では、最適な変換候補を提示した後、変換候補を変更する複数の機能のいずれかを適用して順次変換候補を変更したが、図8(a)〜図8(d)に示す例では、予め評価部43により複数の漢字仮名交じり文の候補の序列を決定しておき、その序列にしたがって変換候補を変更していく。
【0035】
評価部43は、既知のnベスト解探索アルゴリズムを用いて、有向グラフの最適経路、第2経路、第3経路、・・・を算出することにより、複数の変換候補の序列を決定してもよい。評価部43は、最適解を探索するためのビタビアルゴリズムと、A*探索アルゴリズムとを組み合わせることにより、n−ベスト型の探索を実現してもよい。候補提示部47は、まず、生成された漢字仮名交じり文の候補のうち、評価部43により決定された最適な変換候補をユーザに提示する。候補変更部49は、提示された漢字仮名交じり文の候補を他の候補に変更する操作指示をユーザから受け付けると、評価部43により決定された序列にしたがって、漢字仮名交じり文全体を次の候補に変更する。このとき、候補提示部47は、変更後の候補を、変更前の候補と異なる部分を識別可能な形式で提示する。例えば、図8(b)に示した例では、図8(a)に示した変換前の候補から、「アサガオ先生」が「麻が汚染性」に変更され、「内心」が「ない新」に変更されているので、これらの部分が反転表示されている。これにより、ユーザは、変換候補の変更により、どの部分が変更されたのかを識別することができるので、所望の変換候補を容易に発見することができる。また、この場合にも、同じ操作指示を繰り返すことで所望の漢字仮名交じり文に変換することができるので、ユーザインタフェースを簡略化し、ユーザの利便性を向上させることができる。さらに、言語的に妥当性の高い変換候補を上位に提示することができるので、変換の精度を向上させ、入力の効率を向上させることができる。
【0036】
図9は、候補提示部47により変換候補が提示された画面の別の例を示す。図9の例では、候補提示部47が、評価部43により決定された序列にしたがって、複数の変換候補を一覧にして提示している。この場合も、候補提示部47は、隣接する変換候補の間で異なる部分を識別可能に表示する。図9に示した例では、上位の隣接する変換候補と異なる部分を反転表示している。これにより、ユーザは、上位の変換候補とどこが異なるのかを識別することができるので、所望の変換候補を容易に発見することができる。
【0037】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施の形態に係るデータ入力装置の構成を示す図である。
【図2】有向グラフ生成部が生成した有向グラフの例を示す図である。
【図3】第1重み保持部の内部データの例を示す図である。
【図4】第2重み保持部の内部データの例を示す図である。
【図5】候補提示部により変換候補が提示された画面の例を示す図である。
【図6】候補提示部により注目文節の別の変換候補が提示された画面の例を示す図である。
【図7】図7(a)〜図7(d)は、候補提示部により変換候補が提示された画面の別の例を示す図である。
【図8】図8(a)〜図8(d)は、候補提示部により変換候補が提示された画面の別の例を示す図である。
【図9】候補提示部により変換候補が提示された画面の別の例を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
10 データ入力装置、20 ユーザインタフェイス、30 想起ユニット、32 入力データ受付部、34 有向グラフ生成部、36 辞書保持部、40 選択ユニット、41 有向グラフ取得部、42 経路変更部、43 評価部、44 第1重み保持部、45 第2重み保持部、46 有向グラフ保持部、47 候補提示部、48 機能選択部、49 候補変更部、50 出力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザから変換元データ列の入力を受け付ける入力データ受付部と、
変換元データと変換先データとを対応付けて保持した変換データベースを参照して、受け付けた前記変換元データ列に含まれる変換元データを変換先データに変換することにより、変換先データ列の候補を生成する候補生成部と、
生成された変換先データ列の候補をユーザに提示する候補提示部と、
提示された変換先データ列の候補を他の候補に変更する操作指示をユーザから受け付けたときに、候補を変更するための複数の機能のそれぞれを実行することにより生成される複数の候補を所定の条件にしたがって比較し、最適な候補を生成する機能を選択する機能選択部と、
選択された機能を実行して変換先データ列の候補を変更する候補変更部と、
を備えることを特徴とするデータ入力装置。
【請求項2】
前記ユーザから変換先データ列の選択を受け付け、選択された変換先データ列を出力する出力部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ入力装置。
【請求項3】
前記変換先データに与えられた評価値又は前記変換先データ同士のつながり方に与えられた評価値に基づいて、生成された変換先データ列の評価値を算出する評価部を更に備え、
前記機能選択部は、前記評価部により算出される評価値に基づいて、最適な候補を生成する機能を選択することを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ入力装置。
【請求項4】
前記機能選択部は、直前に提示されていた候補以外の候補の中から、最適な候補を生成する機能を選択することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のデータ入力装置。
【請求項5】
前記複数の機能は、変換元データ列に含まれる変換元データのうち変更対象となっている変換元データの変換先データを変更する機能と、変更対象となっている変換元データの区切りを変更する機能と、変更対象を他の変換元データに変更する機能と、を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のデータ入力装置。
【請求項6】
前記操作指示は、前記複数の機能に共通であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のデータ入力装置。
【請求項7】
前記変換元データ列は文章の読みであり、前記変換元データは単語の読みであり、前記変換先データは単語の漢字表記であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のデータ入力装置。
【請求項8】
ユーザから変換元データ列の入力を受け付ける入力データ受付部と、
変換元データと変換先データとを対応付けて保持した辞書データベースを参照して、前記変換元データ列に含まれる変換元データを変換先データに変換することにより、変換先データ列の候補を生成する候補生成部と、
複数の候補が生成された場合、所定の条件にしたがって、複数の候補の序列を決定する評価部と、
生成された変換先データ列の候補をユーザに提示する候補提示部と、
提示された変換先データ列の候補を他の候補に変更する操作指示をユーザから受け付けたときに、前記評価部により決定された序列にしたがって、変換先データ列全体を次の候補に変更する候補変更部と、を備え、
前記候補提示部は、前記変換先データ列の候補が前記候補変更部により変更されたとき、変更後の候補を、変更前の候補と異なる部分を識別可能な形式で提示することを特徴とするデータ入力装置。
【請求項9】
前記候補提示部は、複数の候補を一覧にしてユーザに提示するときに、隣接する候補の間で異なる部分を識別可能に提示することを特徴とする請求項8に記載のデータ入力装置。
【請求項10】
ユーザから変換元データ列の入力を受け付けるステップと、
変換元データと変換先データとを対応付けて保持した辞書データベースを参照して、受け付けた前記変換元データ列に含まれる変換元データを変換先データに変換することにより、変換先データ列の候補を生成するステップと、
生成された変換先データ列の候補をユーザに提示するステップと、
提示された変換先データ列の候補を他の候補に変更する操作指示をユーザから受け付けたときに、候補を変更するための複数の機能のそれぞれを実行することにより生成される複数の候補を所定の条件にしたがって比較し、最適な候補を生成する機能を選択するステップと、
選択された機能を実行して変換先データ列の候補を変更するステップと、
を備えることを特徴とするデータ入力方法。
【請求項11】
コンピュータを、
ユーザから変換元データ列の入力を受け付ける入力受付手段、
変換元データと変換先データとを対応付けて保持した辞書データベースを参照して、受け付けた前記変換元データ列に含まれる変換元データを変換先データに変換することにより、変換先データ列の候補を生成する候補生成手段、
生成された変換先データ列の候補をユーザに提示する候補提示手段、
提示された変換先データ列の候補を他の候補に変更する操作指示をユーザから受け付けたときに、候補を変更するための複数の機能のそれぞれを実行することにより生成される複数の候補を所定の条件にしたがって比較し、最適な候補を生成する機能を選択する機能選択手段、
選択された機能を実行して変換先データ列の候補を変更する候補変更手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−305330(P2008−305330A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−154152(P2007−154152)
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【出願人】(390024350)株式会社ジャストシステム (123)
【Fターム(参考)】