説明

データ書込装置およびそれを備えたカード処理装置

【課題】書込信号が入力される入力部にケーブルが接続されたり、当該入力部に接続される信号線がクランプされるという不正行為が行われた場合にも、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるのを防止することが可能なデータ書込装置を提供する。
【解決手段】磁気ヘッド4は、磁気カードにデータを書き込む読取書込部41と、読取書込部41に供給される書込信号が入力される入力端子43bと、読取書込部41と入力端子43bとを電気的に接続するか否かを切り替える切替回路42cとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気カードにデータを書き込む書込部を含むデータ書込装置およびそれを備えたカード処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図15に示すような磁気ヘッド(読み取りヘッド)500を備えたカード処理装置が知られている。この磁気ヘッド500は、磁気カードに記録されたデータを読み取る読取部501と、読取部501により読み取られた信号を出力する出力端子(読み取り端子)502とを含んでいる。読取部501は、コア501aとコイル501bとを有する。出力端子502には、ケーブル510が接続されている。
【0003】
このような磁気ヘッド500では、出力端子502にケーブル510とは別のケーブルが接続されることにより、読取部501により読み取られた信号が不正に取得されるおそれがあった。また、ケーブル510がクランプされることにより、読取部501により読み取られた信号が不正に取得されるおそれもあった。これにより、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるおそれがあった。
【0004】
そこで、従来では、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるのを防止するカード処理装置が種々提案されている(たとえば、特許文献1および2参照)。
【0005】
上記特許文献1には、磁気カードに記録されたデータを読み取る読取部と、読取部により読み取られた信号を復号する復号回路と、復号回路により復号されたデータを暗号化する暗号化回路とを含む磁気ヘッドを備えたカード処理装置が開示されている。このカード処理装置では、磁気ヘッドから出力されるデータが不正に取得された場合にも、磁気ヘッドから出力されるデータは暗号化されているので、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるのを防止することが可能である。なお、このような磁気ヘッドは、既に製品化もされている。
【0006】
上記特許文献2には、磁気カードに記録されたデータを読み取る磁気ヘッドと、磁気ヘッドから出力される信号を復号する復号回路と、復号回路により復号されたデータを暗号化する暗号化回路とを備えたカード処理装置が開示されている。このカード処理装置では、磁気ヘッドの出力部から復号回路を介して暗号化回路の入力部までが樹脂によりモールドされているので、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるのを防止することが可能である。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1および2には、書き込み用の磁気ヘッドにおいて、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるのを防止する構成については、開示も示唆もされていない。
【0008】
ここで、従来では、図16に示すような磁気ヘッド(書き込みヘッド)600を備えたカード処理装置も知られている。この磁気ヘッド600は、磁気カードにデータを書き込む書込部601と、書込信号が入力される入力端子(書き込み端子)602とを含んでいる。書込部601は、コア601aとコイル601bとを有する。入力端子602には、信号線610が接続されている。
【0009】
また、従来では、図17に示すような磁気ヘッド(読み取り/書き込みコンビネーションヘッド)700を備えたカード処理装置も知られている。この磁気ヘッド700は、磁気カードに記録されたデータを読み取るとともに、磁気カードにデータを書き込む読取書込部701と、読取書込部701により読み取られた信号を出力する出力端子(読み取り端子)702と、書込信号が入力される入力端子(書き込み端子)703とを含んでいる。
【0010】
読取書込部701は、コア701aと、読み取り用のコイル701bと、書き込み用のコイル701cとを有する。出力端子702には、ケーブル710が接続され、入力端子703には、信号線720が接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2002−189987号公報
【特許文献2】特開2005−267031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
図16に示すような磁気ヘッド600では、非書き込み時に、磁気カードが磁気ヘッド600と接触しながら搬送された場合には、書込部601により磁気カードに記録されたデータが読み取られ、読み取られた信号が入力端子(書き込み端子)602にあらわれる。
【0013】
したがって、従来の書き込み用の磁気ヘッド600では、入力端子602に別のケーブルが接続されたり、信号線610がクランプされることにより、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるおそれがあるという問題点がある。
【0014】
また、同様に、図17に示すような磁気ヘッド700では、磁気カードの読み取り時に、読取書込部701により読み取られた信号が出力端子(読み取り端子)702から出力されるとともに、読取書込部701により読み取られた信号が入力端子(書き込み端子)703にもあらわれる。
【0015】
したがって、従来の読み取りおよび書き込み用の磁気ヘッド700では、入力端子703に別のケーブルが接続されたり、信号線720がクランプされることにより、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるおそれがあるという問題点がある。
【0016】
本発明は、上述した課題を解決するものであって、その目的とするところは、書込信号が入力される入力部にケーブルが接続されたり、当該入力部に接続される信号線がクランプされるという不正行為が行われた場合にも、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるのを防止することが可能なデータ書込装置およびカード処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のデータ書込装置は、磁気カードにデータを書き込む書込部と、書込部に供給される書込信号が入力される第1入力部と、書込部と第1入力部とを電気的に接続するか否かを切り替える切替部とを備える。なお、書込信号とは、書込部により磁気カードに書き込まれるデータに対応する信号である。
【0018】
このように構成することによって、切替部により書込部と第1入力部とを電気的に切断することにより、書込部により磁気カードに記録されたデータが読み取られた場合にも、読み取られた信号が第1入力部にあらわれなくなる。これにより、第1入力部にケーブルが接続されたり、第1入力部に接続される信号線がクランプされるという不正行為が行われた場合にも、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるのを防止することができる。
【0019】
上記データ書込装置において、磁気カードに記録されたデータを読み取る読取部と、読取部により読み取られたデータを暗号化する暗号化回路と、暗号化回路により暗号化されたデータを出力する出力部とをさらに備えていてもよい。
【0020】
上記データ書込装置において、切替部を制御する制御信号が入力される第2入力部をさらに備えていてもよい。
【0021】
上記データ書込装置において、書込部により磁気カードに対する書き込みが行われるか否かを判断する判断部をさらに備え、切替部は、判断部により磁気カードに対する書き込みが行われると判断された場合にのみ、書込部と第1入力部とを電気的に接続するようにしてもよい。
【0022】
また、本発明のカード処理装置は、磁気カードが挿入される挿入口と、挿入口に挿入された磁気カードを搬送する搬送部と、搬送部により搬送される磁気カードにデータを書き込むためのデータ書込装置とを備え、データ書込装置は、搬送部により搬送される磁気カードにデータを書き込む書込部と、書込部に供給される書込信号が入力される第1入力部と、書込部と第1入力部とを電気的に接続するか否かを切り替える切替部とを含む。
【0023】
上記カード処理装置において、データ書込装置は、搬送部により搬送される磁気カードに記録されたデータを読み取る読取部と、読取部により読み取られたデータを暗号化する暗号化回路と、暗号化回路により暗号化されたデータを出力する出力部とをさらに含んでいてもよい。
【0024】
上記カード処理装置において、データ書込装置の切替部を制御する制御部をさらに備え、データ書込装置は、制御部から制御信号が入力される第2入力部をさらに含み、制御部は、書込部により磁気カードにデータが書き込まれないとき(非書き込み処理時)には、書込部と第1入力部とを電気的に切断するように切替部を制御する制御信号を第2入力部に出力し、書込部により磁気カードにデータが書き込まれるとき(書き込み処理時)には、書込部と第1入力部とを電気的に接続するように切替部を制御する制御信号を第2入力部に出力するようにしてもよい。
【0025】
上記カード処理装置において、データ書込装置は、書込部により磁気カードに対する書き込みが行われるか否かを判断する判断部をさらに含み、切替部は、判断部により磁気カードに対する書き込みが行われると判断された場合にのみ、書込部と第1入力部とを電気的に接続するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、書込信号が入力される入力部にケーブルが接続されたり、当該入力部に接続される信号線がクランプされるという不正行為が行われた場合にも、磁気カードに記録されたデータが不正に取得されるのを防止することが可能なデータ書込装置およびカード処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施形態によるカード処理装置およびATMの構成を示したブロック図である。
【図2】図1のカード処理装置の概略を示した側面図である。
【図3】図2のカード処理装置の磁気ヘッドを説明するための図である。
【図4】図3の磁気ヘッドの読取書込部の構造を示した斜視図である。
【図5】図3の磁気ヘッドの読取書込部と、磁気カードの磁気ストライプとの位置関係を説明するための図である。
【図6】図2のカード処理装置の構成を示したブロック図である。
【図7】第1実施形態によるカード処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】第1実施形態によるカード処理装置の書き込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】第1実施形態によるカード処理装置の動作を説明するための側面図である。
【図10】第1実施形態によるカード処理装置の動作を説明するための側面図である。
【図11】第1実施形態によるカード処理装置の動作を説明するための側面図である。
【図12】本発明の第2実施形態によるカード処理装置の概略を示した側面図である。
【図13】図12のカード処理装置の磁気ヘッドを説明するための図である。
【図14】第2実施形態によるカード処理装置の書き込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】従来の磁気ヘッド(読み取りヘッド)を説明するための図である。
【図16】従来の磁気ヘッド(書き込みヘッド)を説明するための図である。
【図17】従来の磁気ヘッド(読み取り/書き込みコンビネーションヘッド)を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の第1および第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0029】
(第1実施形態)
まず、図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態によるカード処理装置100およびATM(Automated Teller Machine:現金自動預け払い機)150の構成について説明する。
【0030】
ATM150は、図1に示すように、ATM本体151と、電源152と、カード処理装置100とを備えている。ATM150は、現金の引き出しなどの取引を利用者が行うために、金融機関などに設置されている。
【0031】
第1実施形態によるカード処理装置100は、ATM150に設けられており、電源152から電力が供給されている。このカード処理装置100は、利用者により挿入された磁気カード160の磁気ストライプ161に対して、所定の処理を施すように構成されている。
【0032】
具体的には、カード処理装置100は、磁気カード160の磁気ストライプ161に記録された磁気データを読み取り、その読み取ったデータをATM本体151に送信する。また、カード処理装置100は、ATM本体151から送信されたデータを受信し、その受信したデータを磁気カード160の磁気ストライプ161に書き込む。
【0033】
なお、磁気ストライプ161には、3つのトラックが設けられており、各トラックには、たとえば、F2F(Two Frequency Coherent Phase Encoding)方式を用いて磁気データが記録されている。
【0034】
カード処理装置100は、図2に示すように、筐体1と、搬送ローラ2a〜2dと、カード位置検出部3a〜3cと、磁気ヘッド(読み取り/書き込みコンビネーションヘッド)4と、シャッタ部材5と、シャッタ位置検出部6と、カード挿入検出部7とを含んでいる。なお、搬送ローラ2a〜2dは、本発明の「搬送部」の一例であり、磁気ヘッド4は、本発明の「データ書込装置」の一例である。
【0035】
筐体1には、矢印X2方向側の端部に磁気カード160が挿入される挿入口1aが設けられている。搬送ローラ2a〜2dは、それぞれ、搬送路Pを挟んで上下一対に設けられており、磁気カード160を挿入方向(矢印X1方向)および排出方向(矢印X2方向)に搬送する。カード位置検出部3a〜3cは、たとえば、フォトインタラプタであり、搬送路P上の磁気カード160の位置を検出する。
【0036】
磁気ヘッド4は、挿入された磁気カード160に対してデータの読み取りや書き込みを行う。この磁気ヘッド4は、矢印Z1方向および矢印Z2方向に移動可能に設けられている。具体的には、磁気ヘッド4は、搬送路Pに突出しており、磁気カード160が搬送路Pを通過する場合に、磁気カード160の磁気ストライプ161(図1参照)と接触した状態で矢印Z1方向に退避する。
【0037】
磁気ヘッド4には、図3に示すように、読取書込部41と、回路部42と、端子部43とが設けられている。なお、読取書込部41は、本発明の「書込部」および「読取部」の一例である。
【0038】
読取書込部41は、磁気カード160に記録されたデータを読み取るとともに、磁気カード160にデータを書き込む。この読取書込部41は、図4に示すように、ギャップ41aが形成されたコア41bと、読み取り用のコイル41cと、書き込み用のコイル41dとを有する。なお、コア41bは、読み取り用のコイル41cが巻き付けられる部分の幅が、書き込み用のコイル41dが巻き付けられる部分の幅よりも小さくなるように形成されている。これにより、磁気カード160に書き込まれたデータを読み取る際の正確性の向上を図ることが可能である。
【0039】
読取書込部41では、読み取り時には、搬送される磁気カード160の着磁パターンによりコア41bが磁化されることによって、コイル41cに電流が流れる。これにより、読取書込部41から再生信号が後述する復号回路42a(図3参照)に出力される。
【0040】
また、読取書込部41では、書き込み時には、後述する切替回路42c(図3参照)から入力される書込信号に応じて、コイル41dに電流が流れることによって、コア41bが磁化されることにより、搬送される磁気カード160の磁気ストライプ161(図1参照)が着磁される。
【0041】
回路部42は、図3に示すように、復号回路42aと、暗号化回路42bと、切替回路42cとを有する。なお、切替回路42cは、本発明の「切替部」の一例である。
【0042】
復号回路42aは、所定の周期毎に検出パルスの有無を判定することにより、読取書込部41から入力される再生信号を2値データに復号する。暗号化回路42bは、復号回路42aにより復号されたデータを暗号化する。なお、この暗号化は、たとえば、秘密鍵暗号方式であってもよいし、公開鍵暗号方式であってもよい。
【0043】
切替回路42cには、後述する入力端子43aを介して制御信号が入力されている。この切替回路42cは、スイッチ素子などを有しており、入力される制御信号に応じて、読取書込部41のコイル41dと、後述する入力端子43bとを電気的に接続するか否かを切り替える。たとえば、切替回路42cは、H(High)レベルの制御信号が入力されている場合に、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続し、L(Low)レベルの制御信号が入力されている場合に、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に切断する。
【0044】
端子部43は、制御信号が入力される入力端子43aと、読取書込部41に供給される書込信号が入力される入力端子(書き込み端子)43bと、暗号化回路42bにより暗号化されたデータを出力する出力端子43cと、回路部42に接続された電源端子43dおよび接地端子43eとを有する。なお、入力端子43aおよび43bは、それぞれ、本発明の「第2入力部」および「第1入力部」の一例である。また、出力端子43cは、本発明の「出力部」の一例である。
【0045】
入力端子43aおよび43bは、切替回路42cに接続され、出力端子43cは、暗号化回路42bに接続されている。接地端子43eは、ケーブル44eを介してグランドに接続されている。
【0046】
また、磁気ヘッド4は、図5に示すように、搬送される磁気カード160の磁気ストライプ161のトラック161aの延びる方向(矢印X1方向および矢印X2方向)と、コア41bのギャップ41aの幅方向とが直交するように配置されている。なお、図3では説明の簡略化のために、読取書込部41と、回路部42と、入力端子43aおよび43bと、出力端子43cとを1組のみ示したが、実際には、読取書込部41と、回路部42と、入力端子43aおよび43bと、出力端子43cとは、磁気ストライプ161の各トラック161aに対応するように3組設けられている。
【0047】
図2に示すように、シャッタ部材5は、挿入口1aを開閉するために、開方向(矢印Z1方向)および閉方向(矢印Z2方向)に移動可能に設けられている。シャッタ位置検出部6は、たとえば、マイクロスイッチであり、シャッタ部材5が閉状態の位置まで移動したことを検出する。カード挿入検出部7は、たとえば、磁気ヘッドであり、挿入口1aに磁気カード160が挿入されたことを検出する。
【0048】
また、カード処理装置100には、図6に示すように、搬送ローラ2a〜2dを駆動するモータ8と、シャッタ部材5を移動させるためのソレノイドなどからなるアクチュエータ9と、ATM本体151とデータのやり取りを行うための通信部10とが設けられている。
【0049】
また、カード処理装置100は、復号化回路11と、ライト回路12と、回路部用電源13と、電源部14と、制御部15とを含んでいる。
【0050】
復号化回路11は、ケーブル44c(図3参照)を介して磁気ヘッド4の出力端子43c(図3参照)に接続されている。このため、復号化回路11には、暗号化回路42b(図3参照)により暗号化されたデータが入力される。そして、復号化回路11は、暗号化回路42bから入力された暗号化されたデータを復号化して制御部15に出力する。
【0051】
ライト回路12は、ケーブル(信号線)44b(図3参照)を介して磁気ヘッド4の入力端子43b(図3参照)に接続されている。このライト回路12は、書込信号を生成して入力端子43bに出力する。なお、書込信号とは、読取書込部41により磁気カード160に書き込まれるデータに対応する信号である。
【0052】
回路部用電源13は、ケーブル44d(図3参照)を介して磁気ヘッド4の電源端子43d(図3参照)に接続されている。回路部用電源13には、電源部14から電力が供給されており、回路部用電源13は、ケーブル44dおよび電源端子43dを介して回路部42に電力を供給している。
【0053】
電源部14には、ATM150(図1参照)の電源152から電力が供給されている。なお、図6では、簡略化のために省略したが、電源部14は、カード処理装置100の各部(制御部15など)にも電力を供給する。
【0054】
制御部15は、CPU、ROM、およびRAMなどを有する。この制御部15は、ケーブル44a(図3参照)を介して磁気ヘッド4の入力端子43a(図3参照)に接続されている。そして、制御部15は、磁気カード160に対する書き込みが行われるときには、Hレベルの制御信号を入力端子43aに出力し、磁気カード160に対する書き込みが行われないときには、Lレベルの制御信号を入力端子43aに出力する。
【0055】
次に、図2〜図11を参照して、本発明の第1実施形態によるカード処理装置100の動作について説明する。なお、図7および図8のフローチャートの各ステップは、制御部15(図6参照)により実行される。また、磁気カード160が挿入される前においては、制御部15は、Lレベルの制御信号を入力端子43a(図3参照)に出力している。このため、切替回路42c(図3参照)は、書き込み用のコイル41d(図3参照)と入力端子43b(図3参照)とを電気的に切断している。
【0056】
まず、カード処理装置100では、図7のステップS1において、カード挿入検出部7(図2参照)の検出結果に基づいて、磁気カード160(図2参照)が筐体1の挿入口1a(図2参照)に挿入されたか否かが判断される。磁気カード160が挿入口1aに挿入されていないと判断された場合には、ステップS1が繰り返し行われる。すなわち、カード処理装置100は、磁気カード160が挿入されるまで待機する。そして、磁気カード160が挿入口1aに挿入されたと判断されると、ステップS2に移る。
【0057】
次に、ステップS2において、アクチュエータ9(図6参照)により、シャッタ部材5(図2参照)を開方向(矢印Z1方向)に移動させる。これにより、図9に示すように、シャッタ部材5が搬送路Pから退避するので、挿入口1aが開かれる。次に、ステップS3において、モータ8(図6参照)を駆動することにより、搬送ローラ2a〜2d(図9参照)を正転させる。これにより、磁気カード160が矢印X1方向に搬送されるので、図10に示すように、磁気カード160が筐体1の内部に取り込まれる。なお、挿入口1aは、開かれてから所定の時間経過後にシャッタ部材5により閉じられる。
【0058】
次に、ステップS4において、磁気ヘッド4(図10参照)により、筐体1の内部に取り込まれた磁気カード160に記録されたデータの読み取りが行われる。具体的には、磁気カード160が搬送される過程において、磁気ヘッド4の読取書込部41(図3参照)から再生信号が復号回路42a(図3参照)に出力される。そして、復号回路42aは、再生信号を2値データに復号して暗号化回路42b(図3参照)に出力する。
【0059】
暗号化回路42bは、復号回路42aにより復号されたデータを暗号化する。そして、暗号化されたデータは、出力端子43cからケーブル44c(図3参照)を介して復号化回路11(図6参照)に出力される。復号化回路11は、暗号化されたデータを復号化して制御部15に出力する。そして、制御部15は、磁気カード160から読み取られたデータを通信部10(図6参照)を介してATM本体151(図6参照)に送信する。
【0060】
ここで、磁気カード160に記録されたデータの読み取りが行われる際に、制御部15は、Lレベルの制御信号を入力端子43aに出力している。このため、切替回路42cは、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に切断している。したがって、入力端子43bおよびケーブル44bには、読取書込部41により読み取られた再生信号があらわれない。
【0061】
次に、ステップS5において、通信部10により、ATM本体151から書込指令を受信したか否かが判断される。そして、書込指令を受信したと判断された場合には、ステップS6に移る。その一方、書込指令を受信していないと判断された場合には、ステップS7に移る。
【0062】
次に、ステップS6において、磁気ヘッド4により、筐体1の内部に取り込まれた磁気カード160に対してデータの書き込みが行われる。
【0063】
具体的には、図8のステップS11において、ライト回路12(図6参照)により、受信した書込指令に応じた書込信号が生成される。そして、ステップS12において、制御部15により、磁気ヘッド4の入力端子43aに出力される制御信号がLレベルからHレベルに切り替えられる。これにより、磁気ヘッド4の切替回路42cは、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続する。
【0064】
次に、ステップS13において、モータ8を駆動することにより、搬送ローラ2a〜2dを回転させる。これにより、磁気カード160が搬送される。次に、ステップS14において、ライト回路12により、書込信号がケーブル44bを介して磁気ヘッド4の入力端子43bに出力される。
【0065】
そして、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとが電気的に接続されていることから、入力端子43bに入力される書込信号が読取書込部41のコイル41dに供給される。このとき、読取書込部41では、書込信号に応じてコイル41dに電流が流れる。これにより、コア41bが磁化されるので、搬送される磁気カード160の磁気ストライプ161(図5参照)が着磁される。このようにして、磁気カード160に対するデータの書き込みが行われる。
【0066】
次に、ステップS15において、制御部15により、磁気カード160に対するデータの書き込みが終了したか否かが判断される。書き込みが終了したか否かの判断は、たとえば、モータ8のステップ数に基づいて判断される。なお、この判断は、ライト回路12から書込信号が出力されているか否かに基づいて判断してもよいし、カード位置検出部3a〜3c(図2参照)の検出結果に基づいて判断してもよい。
【0067】
磁気カード160に対する書き込みが終了していないと判断された場合には、ステップS15が繰り返し行われる。そして、磁気カード160に対する書き込みが終了したと判断された場合には、ステップS16に移る。
【0068】
次に、ステップS16において、制御部15により、入力端子43aに出力される制御信号がHレベルからLレベルに切り替えられる。これにより、磁気ヘッド4の切替回路42cは、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に切断する。以上により、磁気カード160に対するデータの書き込み処理が終了する。
【0069】
その後、図7のステップS7において、ATM本体151からの磁気カード160の排出指令を通信部10が受信したか否かが判断される。そして、排出指令を受信したと判断された場合には、ステップS8に移る。その一方、排出指令を受信していないと判断された場合には、ステップS5に戻る。
【0070】
次に、ステップS8において、アクチュエータ9により、シャッタ部材5を矢印Z1方向に移動させる。これにより、図11に示すように、シャッタ部材5が搬送路Pから退避するので、挿入口1aが開かれる。次に、ステップS9において、モータ8を駆動することにより、搬送ローラ2a〜2dを逆転させる。これにより、磁気カード160が矢印X2方向に搬送され、挿入口1aから排出される。
【0071】
次に、ステップS10において、カード挿入検出部7の検出結果に基づいて、磁気カード160が挿入口1aから抜き取られたか否かが判断される。磁気カード160が抜き取られていないと判断された場合には、ステップS10が繰り返し行われる。すなわち、カード処理装置100は、磁気カード160が抜き取られるまで待機する。そして、磁気カード160が抜き取られたと判断されると、挿入口1aがシャッタ部材5により閉じられ、一連の動作が終了する。
【0072】
第1実施形態では、上記のように、読取書込部41の書き込み用のコイル41dと、入力端子43bとを電気的に接続するか否かを切り替える切替回路42cを磁気ヘッド4に設け、磁気カード160に対する書き込みが行われるときにのみ、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続する。このように構成することによって、読取書込部41により磁気カード160に記録されたデータの読み取りが行われるときに、入力端子43bおよびケーブル44bに再生信号があらわれなくなる。これにより、入力端子43bにケーブルが接続されたり、入力端子43bに接続されるケーブル(信号線)44bがクランプされるという不正行為が行われた場合にも、磁気カード160に記録されたデータが不正に取得されるのを防止することができる。
【0073】
また、第1実施形態では、切替回路42cが、制御部15から出力される制御信号に応じて、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続するか否かを切り替えることによって、容易に、磁気カード160に対する書き込みが行われるときにのみ、コイル41dと入力端子43bとを電気的に接続することができる。
【0074】
また、第1実施形態では、磁気ヘッド4に暗号化回路42bを設けることによって、出力端子43cにケーブルが接続されたり、出力端子43cに接続されるケーブル44cがクランプされるという不正行為が行われた場合にも、出力端子43cから出力されるデータは暗号化されているので、磁気カード160に記録されたデータが不正に取得されるのを防止することができる。
【0075】
(第2実施形態)
次に、図12および図13を参照して、本発明の第2実施形態によるカード処理装置200の構成について説明する。
【0076】
第2実施形態によるカード処理装置200は、図12に示すように、磁気ヘッド201を備えている。なお、カード処理装置200のその他の構成は、カード処理装置100(図2および図6参照)と略同様であるので説明を省略する。また、磁気ヘッド201は、本発明の「データ書込装置」の一例である。
【0077】
磁気ヘッド201には、図13に示すように、読取書込部41と、回路部202と、端子部203とが設けられている。なお、読取書込部41は、上記第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0078】
回路部202は、復号回路202aと、暗号化回路202bと、切替回路202cと、通信制御部202dと、磁気ヘッド制御部202eとを有する。なお、切替回路202cは、本発明の「切替部」の一例であり、磁気ヘッド制御部202eは、本発明の「判断部」の一例である。
【0079】
復号回路202aは、所定の周期毎に検出パルスの有無を判定することにより、読取書込部41から入力される再生信号を2値データに復号する。暗号化回路202bは、復号回路202aにより復号されたデータを暗号化する。なお、この暗号化は、たとえば、秘密鍵暗号方式であってもよいし、公開鍵暗号方式であってもよい。
【0080】
切替回路202cは、スイッチ素子などを有しており、読取書込部41のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続するか否かを切り替える。たとえば、切替回路202cは、磁気ヘッド制御部202eにより磁気カード160に対する書き込みが行われると判断される場合にのみ、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続し、磁気ヘッド制御部202eにより磁気カード160に対する書き込みが行われないと判断される場合には、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に切断する。
【0081】
なお、「磁気カード160に対する書き込みが行われないとき」には、「磁気カード160の読み取りが行われるとき」や、「磁気カード160の搬送が行われるとき」が含まれる。
【0082】
通信制御部202dは、磁気ヘッド201と、復号化回路11および制御部15(図6参照)とのデータのやりとりを制御する。具体的には、通信制御部202dは、暗号化回路202bにより暗号化されたデータを後述する通信端子203aから復号化回路11に出力する。また、通信制御部202dには、通信端子203aを介して制御部15から書込開始通知および書込終了通知が入力される。磁気ヘッド制御部202eは、磁気ヘッド201の動作を制御する。この磁気ヘッド制御部202eは、書込開始通知がされてから書込終了通知がされるまでの間は、磁気カード160に対する書き込みが行われると判断し、それ以外のときは、磁気カード160に対する書き込みが行われないと判断する。
【0083】
端子部203は、読取書込部41に供給される書込信号が入力される入力端子(書き込み端子)43bと、通信制御部202dに接続された通信端子203aと、回路部202に接続された電源端子43dおよび接地端子43eとを有する。なお、通信端子203aは、本発明の「出力部」の一例である。
【0084】
次に、図1、図5、図6および図12〜図14を参照して、本発明の第2実施形態によるカード処理装置200の動作について説明する。なお、図14のフローチャートの各ステップは、制御部15(図6参照)により実行される。また、カード処理装置200の動作は、書き込み処理(図7のステップS6)以外は、第1実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0085】
第2実施形態の書き込み処理では、図14のステップS21において、ライト回路12(図6参照)により、受信した書込指令に応じた書込信号が生成される。そして、ステップS22において、制御部15により、磁気カード160に対する書込みが開始されることを示す書込開始通知が磁気ヘッド201(図13参照)に出力される。この書込開始通知は、ケーブル204および通信端子203aを介して通信制御部202d(図13参照)に入力される。
【0086】
次に、ステップS23において、書込開始通知がされたことから、磁気ヘッド201の磁気ヘッド制御部202e(図13参照)により、磁気カード160に対する書き込みが開始されると判断される。このとき、切替回路202c(図13参照)により、書き込み用のコイル41dと入力端子43b(図13参照)とが電気的に接続される。
【0087】
次に、ステップS24において、モータ8(図6参照)を駆動することにより、搬送ローラ2a〜2d(図6参照)を回転させる。これにより、磁気カード160が搬送される。次に、ステップS25において、ライト回路12により、書込信号がケーブル44bを介して磁気ヘッド4の入力端子43bに出力される。
【0088】
そして、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとが電気的に接続されていることから、入力端子43bに入力される書込信号が読取書込部41のコイル41dに供給される。このとき、読取書込部41では、書込信号に応じてコイル41dに電流が流れる。これにより、コア41bが磁化されるので、搬送される磁気カード160の磁気ストライプ161(図5参照)が着磁される。このようにして、磁気カード160に対するデータの書き込みが行われる。
【0089】
次に、ステップS26において、制御部15により、磁気カード160に対するデータの書き込みが終了したか否かが判断される。書き込みが終了したか否かの判断は、たとえば、モータ8のステップ数に基づいて判断される。なお、この判断は、ライト回路12から書込信号が出力されているか否かに基づいて判断してもよいし、カード位置検出部3a〜3c(図2参照)の検出結果に基づいて判断してもよい。
【0090】
磁気カード160に対する書き込みが終了していないと判断された場合には、ステップS26が繰り返し行われる。そして、磁気カード160に対する書き込みが終了したと判断された場合には、ステップS27に移る。
【0091】
次に、ステップS27において、制御部15により、磁気カード160に対する書き込みが終了したことを示す書込終了通知が磁気ヘッド201に出力される。この書込終了通知は、ケーブル204および通信端子203aを介して通信制御部202dに入力される。
【0092】
次に、ステップS28において、書込終了通知がされたことから、磁気ヘッド201の磁気ヘッド制御部202eにより、磁気カード160に対する書き込みが終了したと判断される。このとき、切替回路202cにより、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとが電気的に切断される。以上により、磁気カード160に対するデータの書き込み処理が終了する。
【0093】
第2実施形態では、上記のように、読取書込部41の書き込み用のコイル41dと、入力端子43bとを電気的に接続するか否かを切り替える切替回路2022cを磁気ヘッド201に設け、磁気カード160に対する書き込みが行われるときにのみ、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続する。このように構成することによって、読取書込部41により磁気カード160に記録されたデータの読み取りが行われるときに、入力端子43bおよびケーブル44bに再生信号があらわれなくなる。これにより、入力端子43bにケーブルが接続されたり、入力端子43bに接続されるケーブル(信号線)44bがクランプされるという不正行為が行われた場合にも、磁気カード160に記録されたデータが不正に取得されるのを防止することができる。
【0094】
また、第2実施形態では、切替回路202cは、磁気ヘッド制御部202eによる磁気カード160に対する書き込みが行われるか否かの判断に応じて、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続するか否かを切り替える。また、磁気ヘッド制御部202eは、通信端子203aに入力される書込開始通知および書込終了通知に基づいて、磁気カード160の読み取りが行われるか否かを判断する。このように構成することによって、第1実施形態のように、制御信号が入力される入力端子43a(図3参照)を設ける必要がないので、その分、端子数を削減することができる。
【0095】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0096】
本発明は、上述した以外にも種々の実施形態を採用することができる。たとえば、上記第1実施形態では、ATM150に設けられたカード処理装置100に本発明を適用する例を示したが、これに限らず、入退室管理装置などのその他の上位装置に設けられたカード処理装置に本発明を適用してもよい。なお、第2実施形態についても同様である。
【0097】
また、上記第1実施形態では、磁気ヘッド4に読取書込部41が設けられる例を示したが、これに限らず、磁気ヘッドに読取部と書込部とが別個に設けられていてもよい。この場合、読取部が磁気抵抗素子などのその他の磁気センサであってもよい。なお、第2実施形態についても同様である。
【0098】
また、上記第1実施形態では、磁気カード160の磁気ストライプ161のトラック161aに対応するように、磁気ヘッド4に3つの読取書込部41が設けられる例を示したが、これに限らず、磁気ヘッド4に設けられる読取書込部41が2つ以下であってもよいし、4つ以上であってもよい。なお、第2実施形態についても同様である。
【0099】
また、上記第1実施形態では、3つの読取書込部41に対応するように、3つの出力端子43cが設けられる例を示したが、これに限らず、3つの読取書込部41により読み取ったデータを出力可能であれば、出力端子43cがいくつであってもよい。なお、第2実施形態についても同様である。
【0100】
また、上記第1実施形態では、読み取り/書き込みコンビネーションヘッドに本発明を適用する例を示したが、これに限らず、書き込み専用の磁気ヘッドに本発明を適用してもよい。すなわち、磁気ヘッド4において、読み取り用のコイル41c、復号回路42a、暗号化回路42bおよび出力端子43cが設けられていなくてもよい。
【0101】
また、上記第1実施形態では、HレベルまたはLレベルの制御信号が切替回路42cに入力される例を示したが、これに限らず、特定の符号が制御信号として切替回路42cに入力されるようにしてもよい。具体的には、切替回路42cは、Hレベルの制御信号が入力されている場合に、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続し、Lレベルの制御信号が入力されている場合に、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に切断する例を示したが、これに限らず、切替回路42cは、所定の符号(たとえば、HLLLH)が入力された場合に、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続し、所定の符号(たとえば、HLHLH)が入力された場合に、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に切断するようにしてもよい。
【0102】
また、上記第1実施形態において、磁気カード160に対する書き込みが行われるときにのみ、制御信号をHレベルにすることにより、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に接続する例を示したが、少なくとも、磁気カード160に記録されたデータが読み取られるとき、および磁気カード160が搬送されるときに、制御信号をLレベルにすることにより、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に切断すればよい。
【0103】
また、上記第2実施形態では、制御部15から書込開始通知および書込終了通知が入力される例を示したが、これに限らず、制御部15から読取通知や搬送通知が入力されるようにしてもよい。この場合、磁気ヘッド制御部202eは、読取通知がされている場合に、磁気カード160の読み取りが行われると判断し、搬送通知がされている場合に、磁気カード160の搬送が行われると判断する。このようなときに、切替回路202cは、書き込み用のコイル41dと入力端子43bとを電気的に切断する。
【0104】
また、上記第2実施形態では、磁気ヘッド制御部202eが、通信端子203aに入力される書込開始通知および書込終了通知に基づいて、磁気カード160に対する書き込みが行われるか否かを判断する例を示したが、これに限らず、磁気ヘッド201に磁気カード160の読み取りを検出する検出部を設け、磁気ヘッド制御部202eが、その検出部の検出結果に基づいて、磁気カード160の読み取りが行われるか否かを判断するようにしてもよい。
【0105】
また、上記第2実施形態では、磁気ヘッド制御部202eが、書込終了通知がされることにより、磁気カード160に対する書き込みが終了したと判断する例を示したが、これに限らず、磁気ヘッド制御部202eが、書込開始通知がされた後、所定の時間が経過することにより、磁気カード160に対する書き込みが終了したと判断するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0106】
1a 挿入口
2a〜2d 搬送ローラ(搬送部)
4、201 磁気ヘッド(データ書込装置)
15 制御部
41 読取書込部(書込部、読取部)
42b、202b 暗号化回路
42c、202c 切替回路(切替部)
43a 入力端子(第2入力部)
43b 入力端子(第1入力部)
43c 出力端子(出力部)
100、200 カード処理装置
160 磁気カード
202e 磁気ヘッド制御部(判断部)
203a 通信端子(出力部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気カードにデータを書き込む書込部と、
前記書込部に供給される書込信号が入力される第1入力部と、
前記書込部と前記第1入力部とを電気的に接続するか否かを切り替える切替部とを備える、ことを特徴とするデータ書込装置。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ書込装置において、
磁気カードに記録されたデータを読み取る読取部と、
前記読取部により読み取られたデータを暗号化する暗号化回路と、
前記暗号化回路により暗号化されたデータを出力する出力部とをさらに備える、ことを特徴とするデータ書込装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のデータ書込装置において、
前記切替部を制御する制御信号が入力される第2入力部をさらに備える、ことを特徴とするデータ書込装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のデータ書込装置において、
前記書込部により磁気カードに対する書き込みが行われるか否かを判断する判断部をさらに備え、
前記切替部は、前記判断部により磁気カードに対する書き込みが行われると判断された場合にのみ、前記書込部と前記第1入力部とを電気的に接続する、ことを特徴とするデータ書込装置。
【請求項5】
磁気カードが挿入される挿入口と、
前記挿入口に挿入された磁気カードを搬送する搬送部と、
前記搬送部により搬送される磁気カードにデータを書き込むためのデータ書込装置と、を備え、
前記データ書込装置は、前記搬送部により搬送される磁気カードにデータを書き込む書込部と、前記書込部に供給される書込信号が入力される第1入力部と、前記書込部と前記第1入力部とを電気的に接続するか否かを切り替える切替部とを含む、ことを特徴とするカード処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載のカード処理装置において、
前記データ書込装置は、前記搬送部により搬送される磁気カードに記録されたデータを読み取る読取部と、前記読取部により読み取られたデータを暗号化する暗号化回路と、前記暗号化回路により暗号化されたデータを出力する出力部とをさらに含む、ことを特徴とするカード処理装置。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載のカード処理装置において、
前記データ書込装置の切替部を制御する制御部をさらに備え、
前記データ書込装置は、前記制御部から制御信号が入力される第2入力部をさらに含み、
前記制御部は、前記書込部により磁気カードにデータが書き込まれないときには、前記書込部と前記第1入力部とを電気的に切断するように前記切替部を制御する制御信号を前記第2入力部に出力し、前記書込部により磁気カードにデータが書き込まれるときには、前記書込部と前記第1入力部とを電気的に接続するように前記切替部を制御する制御信号を前記第2入力部に出力する、ことを特徴とするカード処理装置。
【請求項8】
請求項5または請求項6に記載のカード処理装置において、
前記データ書込装置は、前記書込部により磁気カードに対する書き込みが行われるか否かを判断する判断部をさらに含み、
前記切替部は、前記判断部により磁気カードに対する書き込みが行われると判断された場合にのみ、前記書込部と前記第1入力部とを電気的に接続する、ことを特徴とするカード処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−215748(P2011−215748A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−81640(P2010−81640)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】