説明

データ記録装置及びデータ再生装置

【課題】
コンテンツ提供者の著作権を効果的に保護することが可能なデータ記録装置及び再生装置の提供が求められていた。
【解決手段】
上記課題を解決するために、外部装置と接続可能なデータ記録装置であって、映像又は音声に関するコンテンツデータを記録する記録部と、記録部へのデータの読出しおよび書込みを行うアクセス部と、現在時刻を計測する現在時刻計測部と、接続された外部装置との間でデータの入出力を行うインタフェース部と、該現在時刻計測部からの現在時刻を用いて導き出された該データの読出し可能な期間に関するデータを該記録部に該アクセス部を介して記録し、該記録された該データの読出し可能な期間に関するデータを該インタフェース部から該外部装置へ出力するよう制御する制御部とを備える構成にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像や音声に関するコンテンツデータの著作権保護に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)といった記録媒体に記録された映像や音声等のコンテンツ再生を時間的に制限する技術が開示されている。この例では、記録媒体である光ディスクの記録面上に時間経過とともに曇りを発生する層を塗布することにより、パッケージ開封後の一定時間が経過するとディスク上のデジタルデータを読取不可能にする手法を用いている。
【0003】
また、特許文献2には、コンテンツの再生可能時間が決められており、その再生可能時間の経過後は記録媒体からのコンテンツ再生を行わせないように制御する再生装置について開示されている。
【0004】
【特許文献1】特表2003−524853号公報
【特許文献2】特開2002−325224号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された方法では、パッケージ開封後一定時間が経過すると記録媒体そのものが完全に使用不可能になってしまうため、不要な廃棄物となる記録媒体が大量に発生するという問題があった。さらに、パッケージ開封時刻を起点として再生可能時間が決定するため、コンテンツ提供者が自由に再生可能時間を制御することができないという問題がある。
【0006】
また、上記特許文献2に開示された方法では、現在時刻の情報が不正に変更されてしまうと再生時間の制御がコンテンツ提供者の意図通り制御できないという問題がある。すなわち、パソコンのように時刻情報を視聴者が容易に設定可能な再生装置であれば、現在時刻情報を意図的に過去の時刻に設定することによって、実際の再生可能時間を超過していてもあたかもその時刻を超過していないように見せかけることが可能であり、結果として再生可能時間の制御が無効となってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、コンテンツ提供者の著作権を効果的に保護可能なデータ記録装置及び再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明では、記録媒体自体に現在時刻情報を管理する手段を備える構成を想定する。より具体的には、例えば、外部装置と接続可能なデータ記録装置であって、そのデータ記録装置自体が所有する現在時刻計測部からの現在時刻を用いて導き出された該データの読出し可能期間データを記録し、その記録された該データの読出し可能期間データを接続された外部装置へ出力するよう構成すればよい。
【0009】
ここで、外部装置とは、例えば、テレビやレコーダなどが該当し、データ記録装置とは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)内蔵のリムーバル(取り外し自由)な記録媒体などが該当する。
【0010】
このように、データ記録装置自体に独自の現在時刻計測部を備えることで現在の時刻情報をデータ記録装置自体に常に保持・把握させておくことでき、そのデータ記録装置自体に記録されている読出し可能期間を超過した場合は外部の再生装置等でのコンテンツ再生が不可能となり、コンテンツ提供者の意図通りの再生制御が可能となる。
【0011】
この際に、現在時刻計測部によって計測された現在時刻を外部の装置から強制修正等の処理に左右させないようにする、もしくは、コンテンツ権利者や提供者が修正許可があった場合のみ修正させるようにすれば更なる著作権保護の実効が期待できる。
【0012】
また、データ記録装置内に、電池、電池充電部や充電管理部を備えることで、リムーバルな装置を想定しても正確な現在時刻をデータ記録装置に保持させることができる。また、電池消耗による誤操作の防止を施す処理を加えることでより強固に不正なコンテンツ再生を防止することができる。
【0013】
また、前述したようなデータ記録装置を想定することではじめて、接続可能な再生装置、例えば、テレビやレコーダ側の処理においても特徴を見出すことができる。例えば、前述のデータ記録装置から、コンテンツ読出し可能期間やコンテンツ読出し不可能などを示す通知データを受信した場合は、その通知データをユーザに通知させることでユーザはコンテンツの現在の状態を知ることができるため使い勝手がよい。
【0014】
さらに、デジタルデータ読出し可能期間が現在時刻を超過していた場合の制御については、記録装置の記録媒体上のデジタルデータそのものを削除するように制御する方法もある。この場合は、読出し可能期間を超過すると自動的にデジタルデータが削除されるため、記憶容量を確保でき、その確保されたデータ領域をユーザが自由に使用できるため使い勝手がよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、コンテンツ提供者の著作権を効果的に保護可能なデータ記録装置及びデータ再生装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図面において、同一符号は同一または相当部分を示す。
【実施例1】
【0017】
図1は、本発明の実施の形態1に係る記録装置の概略を示すブロック図である。図1において、1は記録装置、11はデジタルデータが記録される記録媒体、12は記録媒体11に記録するデータの読出しおよび書込み部、13は記録装置1を制御する制御部、14は外部の再生装置またはデジタルデータ書込み装置との間でデータをやりとりするインターフェース部、15は現在時刻保持部、16は現在時刻保持部への電源を供給する電池、19は外部との接続コネクタである。
【0018】
例えば、記録媒体11は磁気ディスク、記録装置1がいわゆるハードディスクドライブを示し、接続コネクタ19はハードディスク用に規定された専用インターフェースを示すことになる。
【0019】
記録媒体11にはデジタルデータからなるコンテンツが記録される。デジタルデータの形式は特に制限されるものではなく、圧縮/非圧縮、映像/音声/データのいずれの形式であってもよい。また記録媒体11にはコンテンツ毎のデジタルデータ読出し可能期間を予め記録しておく。
【0020】
読出しおよび書込み部12は記録媒体11にアクセスしてデジタルデータの読出しおよび書込みを行なう手段で、コンテンツそのものとコンテンツ読出し可能期間の双方の読出しおよび書込みが可能である。
【0021】
読み出したデータは、制御部13によりバッファリング等の処理が行なわれ、インタフェース部14で使用するインタフェースフォーマットに合致するよう処理がなされ、接続コネクタ19を通して外部の装置との間で入出力がなされる。なお接続コネクタ19はデジタルデータそのものの入出力、記録装置1に対する動作命令および記録装置1への電源の各インタフェースを含む。
【0022】
現在時刻保持部は、現在時刻を計測しておく時計であって、電池16から常時電源供給を受けることにより、記録装置1が外部の装置と接続されていない場合であっても動作が停止することはない。記録装置1内の現在時刻保持部15以外の動作手段は、電源を接続コネクタ19から供給されているため、記録装置1が外部の装置と接続されていない場合は動作しない。
【0023】
図1に示した記憶装置を用いて、デジタルデータからなるコンテンツの再生を行なう際の動作について図2および図6を用いて説明する。
【0024】
記録装置1には、デジタルデータが記録されているが単体ではコンテンツとして視聴することはできず、図2に示した再生装置2に接続して再生、表示を行うことで利用者は視聴が可能となる。
【0025】
図2において、20はコンテンツの再生を行なう再生部、28は再生したコンテンツを表示する表示部、23は制御部、29は接続コネクタである。なお接続コネクタ29は、19と対応しており、記録装置1と再生装置2はこれらの接続コネクタ29と19を接続することにより、インタフェース部14のインタフェースでデジタルデータを入出力することができる。
【0026】
また接続コネクタ29と19の接続により記録装置1から再生装置2への情報通知、再生装置2から記録装置1への動作命令さらに電源供給も可能となる。
【0027】
続いて制御手順を図6を用いて説明する。記録装置1が何の外部装置と接続されず単独である場合には、現在時刻保持部15のみが電池16から電源供給を受けて動作している。状態S1において記録装置1を再生装置2に接続すると、記録装置1内の現在時刻保持部15以外の動作手段に接続コネクタ19経由で電源が供給され、動作可能な状態となる。
【0028】
次に、状態S2において現在時刻保持部15が保持している現在時刻を制御部13が取得し確認する。続いて状態S3において記録媒体11に記録されている全てのコンテンツに対し、該当するデジタルデータ読出し可能期間を確認済みであるかどうか判定する。記録装置1を再生装置2に接続した初期状態においては、当然全てのコンテンツに対し確認はなされていない。
【0029】
したがって、初期状態であれば必ず状態S5へと進む。状態S5において、制御部13は記録媒体11から読出しおよび書込み部12を用いてデジタルデータ読出し可能期間を読み出す。続いて状態S6において現在時刻がデジタルデータ読出し可能期間を超過していないか判定する。
【0030】
現在時刻がデジタルデータ読出し可能期間を超過していない場合は、読出し可能な有効なコンテンツが存在しているとして状態S7に進み、コンテンツの名前、容量、読出し可能期間等のコンテンツ情報を制御部13はインタフェース部14を用いて再生装置2に通知する。
【0031】
なお、通知するコンテンツ情報は上記情報に限定されるものではなく、ジャンル、出演者、要約、記録日時、料金、付属データ等、コンテンツに関連するいかなる情報を含んでいてもよい。コンテンツ情報の通知が終了すれば状態S3に戻り、記録媒体11に記録されている全てのコンテンツの確認が終了するまで同様の制御を行なう。
【0032】
状態S6において現在時刻がデジタルデータ読出し可能期間を超過している場合は、既に該当するデータは読出し禁止であるため、状態S8に進み制御部13は該当するコンテンツそのもののデジタルデータを削除する。続いて状態S9で削除したデジタルデータの読出し可能期間を削除する。その後は状態S3に戻り、記録媒体11に記録されている全てのコンテンツの確認が終了するまで同様の制御を行なう。
【0033】
以上のような制御を行ない、全てのコンテンツの読出し可能期間が確認済みであれば、状態S4においてデジタルデータ読出しが可能である旨が再生装置2に通知される。このような制御により、デジタルデータ読出し可能期間を超過していないコンテンツの情報だけが再生装置2に通知されることになる。したがって再生装置2ではデジタルデータ読出し可能期間を超過していないコンテンツのみが記録装置1に記録されているコンテンツとして認識されることになる。
【0034】
なお、上記図6に示した実施例では、記録装置1が再生装置2に接続された際にデジタルデータ読出し可能期間をチェックし、読出し可能なコンテンツだけを再生装置2に通知していたが、本実施例はこれに限定されるものではない。すなわち、記録装置1の接続時にはデジタルデータ読出し可能期間をチェックせずに記録媒体11に記録された全てのコンテンツ情報を再生装置2に通知するように制御することも可能である。この場合も、コンテンツ再生時にデジタルデータ読出し可能期間をチェックすることによりコンテンツ再生期間を制御することができる。
【0035】
また、図6に示した実施例では、デジタルデータ読出し可能期間が現在時刻を超過していた場合は、デジタルデータの削除を行うよう制御していたが、本実施例はこれに限定されるものではない。
【0036】
すなわち、デジタルデータ読出し可能期間が現在時刻を超過していた場合においてもデジタルデータそのものは削除せず、読出し可能期間を超過していることのみを再生装置2に通知するように制御することも可能である。
【0037】
この場合は、状態S9で行なった読出し可能期間の削除も行なわない。このような制御を行なった場合には、再生できないコンテンツの削除は利用者が再生装置2から明示的に命令することが必要になる。
【0038】
続いて、再生装置2において記録装置1に記録されたコンテンツの再生を行なう場合の制御手順を図7を用いて説明する。
【0039】
状態S71において利用者は、視聴したいコンテンツの再生を再生装置2に対して命令する。再生命令は、該当するデジタルデータ読出し命令としてインタフェース部14を通して記録装置1の制御部13が受領する。
【0040】
次に、現在時刻保持部15が保持している現在時刻を制御部13が取得し確認する。さらに状態S5において、制御部13は記録媒体11から読出しおよび書込み部12を用いてデジタルデータ読出し可能期間を読み出す。続いて状態S6において現在時刻がデジタルデータ読出し可能期間を超過していないか判定する。
【0041】
現在時刻がデジタルデータ読出し可能期間を超過していない場合は、状態S7に進み読出しおよび書込み部12を用いてデジタルデータの読出しを開始する。読み出されたデジタルデータは、インタフェース部14を用いて接続コネクタ19および29を経由して再生装置2に転送される。
【0042】
状態S6において、現在時刻がデジタルデータ読出し可能期間を超過している場合は、既に該当するデータは読出し禁止であるため、状態S74に進み制御部13は該当するデジタルデータ読出し可能期間を超過している旨を再生装置2に通知する。
【0043】
状態S75において再生装置2はコンテンツの再生可能期間は既に超過していることを表示部28により使用者に掲示する。
【実施例2】
【0044】
次に、異なる実施の形態を図3を用いて説明する。図3において、30は電池の残量をチェックする電池状態検査部である。記録装置1が長時間外部の装置に接続されなかった場合、電池16が消耗して現在時刻保持部15が動作できなくなる恐れがある。
【0045】
また、利用者が電池16を取り外した場合も当然ながら現在時刻保持部15が動作できない。このような状態で例えば再生装置2と接続されると、制御部13が取得する現在時刻は誤っているため、コンテンツ読出し可能期間の判定を正確に行なうことができない。
【0046】
デジタルデータ読出し可能期間を超過していても再生可能となる誤判定を防ぐため、本実施例においては、電池状態検査部30において電池状態が現在時刻保持部15の正常動作限界以下になったことがあると判定された場合は、コンテンツの読出しを禁止するように制御部13で制御を行う。
電池が消耗するには長期間が必要であり、そのような状態であればデジタルデータ読出し期間を超過している可能性が高い。また電池16を意図的に取り外すのはコンテンツの再生期間制御の回避行動である可能性が高い。したがって、上記説明したように電池状態を検査してコンテンツ読出しを禁止する制御を行なうことにより、コンテンツ読出し期間の制御をより強固に行なうことが可能になる。
【実施例3】
【0047】
続いて、異なる実施の形態を図4を用いて説明する。図4において、40は電池の充電部であり、接続コネクタ19に含まれる電源から供給を受けている。
【0048】
図1に示した記録装置1においては、電池は一定時間後に必ず消耗して現在時刻保持部15は動作しなくなってしまう。これに対して図4の記録装置1においては、外部の再生装置やデジタルデータ書込み装置に記録装置1を接続すると充電部40により電池16が充電されるため、利用者が定期的に記録装置1を利用している限り現在時刻保持部15は正常動作する。このため電池消耗による誤動作が発生しないという効果がある。
【0049】
なお、充電部40は図3に示した実施例に適用することも当然可能である。
【実施例4】
【0050】
さらに、本発明の実施の形態に基づくデジタルデータ書込み装置の形態を図5を用いて説明する。図5において、5は記録装置1を接続するデジタルデータ書込み装置、51は記録装置1に書き込むコンテンツをデジタルデータとして記録しておく記録媒体、52は記録媒体52の読出しおよび書込み部、53は制御部、57はコンテンツの再生可能な期間を設定する再生情報設定部である。さらに書込み装置5は再生装置2と同様のインタフェース部14と接続コネクタ29を有している。
【0051】
書込み装置5に記録装置1を接続し、コンテンツを記録装置1に書き込む場合の動作について図8を用いて説明する。
【0052】
状態S81において記録装置1を書込み装置5に接続すると、記録装置1内の現在時刻保持部15以外の動作手段に接続コネクタ19経由で電源が供給され、動作可能な状態となる。続いて状態S82において記録装置1に書込みを行なうコンテンツの再生可能な期間を再生情報として再生情報設定部57により設定する。
【0053】
コンテンツの再生可能な期間は、書込み装置5が有する現在時刻を元に設定してもよいし、記録装置1の現在時刻保持部15が有する現在時刻を元に設定してもよい。記録装置1の現在時刻保持部15が有する現在時刻を元に設定する場合には、現在時刻保持部15の現在時刻を書込み装置5が取得する動作を、状態S81とS82の間に行なう。なおコンテンツの再生可能な期間はコンテンツ権利保持者の意図に応じてコンテンツごとに個別に設定してもよいし、データ書込みから一定期間で再生不可能となるように設定してもよい。
【0054】
さらに、記録装置1を書込み装置5に接続する度に、書込み装置5の有する現在時刻を基準として記録装置1の現在時刻保持部15の現在時刻を修正するようにしてもよい。このような動作を行なえば、記録装置1内の現在時刻保持部15の保持する現在時刻が誤差をもっていた場合でも、書込み処理を行なう度に正しい現在時刻に修正することができる。
【0055】
続いて、状態S83において、記録媒体51から読出しおよび書込み部52によりデジタルデータを読み出し、制御部53によりバッファリング等の処理が行なわれ、インタフェース部14で使用するインタフェースフォーマットに合致するよう処理がなされ、接続コネクタ29を通して記録装置1に転送される。記録装置1ではインタフェース部14と制御部13を経由して読出しおよび書込み部12により記録媒体11にデジタルデータの記録が行なわれる。
【0056】
また、上記コンテンツそのものの転送と並行して、インタフェース部54を経由して記録装置1に転送される。記録装置1に転送された再生情報は、インタフェース部14と制御部13を経由して読出しおよび書込み部12によりデジタルデータ読出し可能期間として、書き込まれたデジタルデータとリンクする形で記録媒体11に書き込まれる。
【0057】
以上のようにデジタルデータそのものとそのデータの読出し可能期間をリンクして記録媒体11に書き込んでおくことにより、実施例1から実施例3に示した本実施例の実施の形態を有効に動作させることが可能となる。
【0058】
これまで説明した実施例においては、コンテンツの再生可能期間を記録媒体11に記録するように構成したが、これに限定されるものではない。すなわち、記録装置1内に記録媒体11と独立して非揮発性の再生可能期間記録部を追加し、再生可能期間記録部にコンテンツの再生可能期間を記録するようにしても同様の動作を行なうことが期待できる。
【0059】
また、上記実施例では、記録媒体11が磁気ディスクであって記録装置1がいわゆるハードディスクである構成を想定したが、本実施例はこれに限定されるものではなく、記録媒体11が光ディスクや半導体からなる非揮発性メモリ等の他の記憶媒体であっても何ら問題なく、同様の効果を得ることが可能である。
【0060】
コンテンツとは、映像又は音声に関する情報であり、例えば、テレビやラジオの放送局から放送される所定の番組、コマーシャル、あるいは、WebサイトやCD-ROM、DVDなどの媒体を介して視聴できるテキストや静止画、動画、音楽、音声といった情報のことを意味する。
【0061】
上記実施例に限らず,その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
【0062】
更に、上記実施の形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
【0063】
例えば、実施の形態に示される構成要件からいくつかの構成要件が削除され、複数の実施形態と跨るような形態であってもよい。より具体的に説示すれば、ある実施例がA+B+Eの構成要件であって、他の実施形態の構成要件がA+B+C+Dであるような場合、そこから導かれるA+B+C+D+E、A+B+CやA+B+D'なども、本発明の課題を解決でき特有の効果を有するのであれば発明として成立する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態における記録装置の概略を示すブロック図である。(実施例1)
【図2】記録装置を接続する再生装置の概略を示すブロック図である。
【図3】本発明の他の実施の形態における記録装置の概略を示すブロック図である。(実施例2)
【図4】本発明の他の実施の形態における記録装置の概略を示すブロック図である。(実施例3)
【図5】本発明の実施の形態における書込み装置の概略を示すブロック図である。(実施例4)
【図6】本発明の実施の形態における記録装置の動作を示す説明図である。
【図7】本発明の他の実施の形態における記録装置の動作を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態における書込み装置の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
【0065】
1:記録装置
11:記録媒体
12:読出しおよび書込み部
13:制御部
14:インターフェース部
15:現在時刻保持部
16:電池
19:外部接続コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置と接続可能なデータ記録装置であって、
映像又は音声に関するコンテンツデータを記録する記録部と、
該記録部へのデータの読出しおよび書込みを行うアクセス部と、
現在時刻を計測する現在時刻計測部と、
接続された外部装置との間でデータの入出力を行うインタフェース部と、
該現在時刻計測部からの現在時刻を用いて導き出された該データの読出し可能な期間に関するデータを該記録部に該アクセス部を介して記録し、該記録された該データの読出し可能な期間に関するデータを該インタフェース部から該外部装置へ出力するよう制御する制御部とを備えることを特徴とするデータ記録装置。
【請求項2】
請求項1記載のデータ記録装置において、
該現在時刻計測手段を動作させるための電池及び該電池の充電を行う充電部を具備し、
前記制御部は、前記データ記録装置がコンテンツを再生する再生装置と接続された場合に該充電部により該電池の充電を行うよう制御することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項3】
請求項1記載のデータ記録装置において、
前記制御部は、前記記録部に記録された前記コンテンツデータの読出し可能な期間に関するデータと前記現在時刻計測部で計測された現在時刻データと比較し、現在時刻が該読み出し可能期間内であれば前記アクセス部を用いて所望のコンテンツデータを読出し、前記インタフェース部を経由して前記外部装置に該コンテンツデータの出力を行うことを特徴とするデータ記録装置。
【請求項4】
請求項1記載のデータ記録装置において、
前記制御部は、前記記録部に記録された前記コンテンツデータの読出し可能な期間に関するデータと前記現在時刻計測部で計測された現在時刻データと比較し、該現在時刻データが該読み出し可能期間外であれば前記アクセス部を用いて前記コンテンツデータの読出しを禁止し、前記インタフェース部を経由して前記コンテンツデータの読出しが不可能であることを前記外部装置に通知するよう制御することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項5】
請求項1記載のデータ記録装置において、
前記制御部は、前記記録部に記録された前記コンテンツデータの読出し可能な期間に関するデータと前記現在時刻計測部で計測された現在時刻データと比較し、該現在時刻データが該読み出し可能期間外であれば、前記記録部により記憶されたコンテンツデータを削除するよう制御することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項6】
請求項2記載のデータ記録装置において、
前記電池の状態を監視する監視部を具備し、
前記電池が前記現在時刻計測部を動作させる状態に無いと該監視部により判定された場合には、前記制御部は、該コンテンツデータの読出しが不可能であることを前記外部装置に通知するよう制御することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項7】
請求項2記載のデータ記録装置において、
前記電池の状態を監視する監視部を具備し、
前記電池が前記現在時刻計測部を動作させる状態に無いと該監視部により判定された場合には、前記制御部は、前記記憶部に記憶されたコンテンツデータを削除するよう制御することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項8】
請求項1記載のデータ記録装置において、
前記制御部は、前記外部装置から現在時刻に関するデータが入力したとしても、前記現在時刻計測部により計測された現在時刻の修正を禁止するよう制御することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項9】
請求項8記載のデータ記録装置において、
前記制御部は、前記外部装置から現在時刻に関する情報を入力した場合に、所定の基準を満たしたときは、該外部装置から入力された該現在時刻に関する情報を用いて前記現在時刻計測部により計測された現在時刻を修正して前記記録部に記録するよう制御することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項10】
請求項9記載のデータ記録装置において、
前記所定の基準を満たすかどうかは、前記記録部に記録された前記コンテンツデータの製作者又は提供者によって現在時刻の修正が許可された旨を示す許可データを入力するかどうかに基づくことを特徴とするデータ記録装置。
【請求項11】
請求項1〜10いずれかに記載のデータ記録装置であって、
前記記録部がHDD(Hard Disk Drive)であることを特徴とするデータ記録装置。
【請求項12】
再生装置と接続可能なデータ記録装置であって、
映像又は音声に関するデータ及び該映像又は音声に関するデータの再生可能な期間に関するデータとを記録する記録部と、
現在時刻を計測する現在時刻計測部と、
該再生装置とデータのやり取りを行うインタフェース部と、
該現在時刻計測部により計測された現在時刻と該記録部により記録された該再生可能な期間に関するデータとを用いて該映像又は音声に関するデータの再生可能かどうかを判断し、該インタフェース部を介して該再生装置にその判断結果を出力するよう制御する制御部とを備えることを特徴とするデータ記録装置。
【請求項13】
外部装置と接続可能なデータ再生装置であって、
データの入出力を行うインタフェース部と、
該インタフェース部を介して入力されたデータの再生を行う再生部と、
該再生部により再生されたデータを出力する出力部と、
該外部装置から現在時刻がデータ読出し可能期間外である旨を示す通知データを受け取った場合に、該通知データを該出力部に出力するように制御する制御部を備えることを特徴とするデータ再生装置。
【請求項14】
請求項11記載のデータ再生装置であって、
前記制御部は、前記通知データを受け取った場合に、該外部装置からデータの再生が不可もしくはデータが削除されたことを前記出力部に出力するように制御することを特徴とするデータ再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−140894(P2007−140894A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−333564(P2005−333564)
【出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】