説明

データ通信システムおよびその動作制御方法

【目的】データの授受を行う。
【構成】第2の携帯端末21に与えたいデータは第1のデータ・サーバ1に格納されている。その格納場所を示すポインタとアクセス許可データとが,第1の携帯端末11から第1のデータ・サーバ1および第2の携帯端末21のそれぞれに送信される。第2の携帯端末11から第1のデータ・サーバ1に,ポインタとアクセス許可データが送信されると,第1のデータ・サーバ1から第2の携帯端末21にデータが送信される。第1の携帯端末11と第2の携帯端末21との間ではデータ量の少ないデータが送受信されるので,その送受信に必要な時間は短縮される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,データ通信システム,データ・サーバおよびそれらの動作制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
互いに連絡先を知らない者同士の場合,後で情報交換を行うためには,少なくとも連絡先等の情報を面会時点で授受する必要がある。この情報の授受に際し,口述と筆記の面倒さを省くために,従来慣習的に行われているのが名刺交換である。さらに最近では,名刺をスキャンすることにより名刺の情報を電子的に処理することも行われている。このような場合,その場で電子的データを授受できれば,利便性が向上する。
【0003】
携帯電話同士で赤外線通信を行うことにより,メール・アドレス等を交換することが行われているが,処理能力や記憶容量が小さいので,データ量の多いデータ通信には時間が必要であるし,携帯電話に大容量のデータを格納することができない。
【0004】
また,住所、氏名、電話番号といったテキスト型のデータは容量が小さいために,現在慣習的に行われている名刺交換を,携帯端末内蔵の非接触型ICカード機能を用いて電子的に行うことは,現在でも比較的容易に実現できる。しかしながら,顔画像の交換,プレゼンテーション資料の引き渡し等を行う場合には,携帯端末内にデータを用意(保存)するために手間がかかり,通信も瞬時には終了しない。さらに,送受信したデータが端末内に蓄積されるので,端末の紛失や盗難による情報漏洩の危険性がある。
【0005】
さらに,名刺交換ツールなどもあるが(特許文献1,2),単一の管理下にある共通のサーバを介してデータの授受が行われる,双方が同一種の端末(同一形式の個体番号)を持つ必要がある,一方から他方への一方向のデータ転送においても、個体番号が常に交換される,授受可能なデータの種類(相手によらない、同一のプロファイルデータのみ)が限定される,などの問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】”ポーケンとは”,[online],アコニ株式会社,[平成22年3月15日検索],インターネット<URL:http://poken.jp/ja/what-is-poken/>
【特許文献2】” Poken創立者が提案するソーシャル名刺交換”,[online],朝日インタラクティブ株式会社,[平成22年3月15日検索],インターネット<URL:http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20390003,00.htm>
【発明の概要】
【0007】
この発明は,データの漏洩を防止でき,不要な情報を相手方に送信しないでもデータの授受ができるようにすることを目的とする。
【0008】
この発明は,第1のデータ・サーバと第1の携帯端末装置と第2の携帯端末装置とを含むデータ通信システムにおいて,上記第1のデータ・サーバが,データ格納場所を示す格納場所データと,その格納場所データによって示される格納場所に格納されているデータを受信する権限があるかどうかを確認するアクセス許可データとが対応して記憶される記憶装置を備え,上記第1の携帯端末装置が,上記記憶装置に記憶される格納場所データとアクセス許可データとを上記第2の携帯端末装置に送信する第1の送信手段を備え,上記第2の携帯端末装置が,上記第1の携帯端末装置の上記第1の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信する第1の受信手段,および上記第1の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを上記第1のデータ・サーバに送信する第2の送信手段を備えている。上記第1のデータ・サーバが,さらに,上記第2の携帯端末装置の上記第2の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信する第2の受信手段,上記第2の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されているかどうかを判定する第1の判定手段,および上記第1の判定手段によって,上記第2の受信手段において受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されていると判定されたことに応じて,上記第2の受信手段において受信した格納場所データによって表される格納場所に格納されているデータを上記第2の携帯端末装置に送信する第3の送信手段を備えている。
【0009】
この発明は,上記データ通信システムに適した動作制御方法も提供している。すなわち,第1のデータ・サーバと第1の携帯端末装置と第2の携帯端末装置とを含むデータ通信システムの動作制御方法において,上記第1のデータ・サーバの記憶装置が,データ格納場所を示す格納場所データと,その格納場所データによって示される格納場所に格納されるデータを受信する権限があるかどうかを確認するアクセス許可データとが対応して記憶し,上記第1の携帯端末装置の第1の送信手段が,上記記憶装置に記憶されている格納場所データとアクセス許可データとを上記第2の携帯端末装置に送信し,上記第2の携帯端末装置の第1の受信手段が,上記第1の携帯端末装置の上記第1の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信し,上記第2の携帯端末装置の第2送信手段が,上記第1の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを上記第1のデータ・サーバに送信し,上記第1のデータ・サーバの第2の受信手段が,上記第2の携帯端末装置の上記第2の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信し,上記第1のデータ・サーバの判定手段が,上記第2の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されているかどうかを判定し,上記第1のデータ・サーバの第3の送信手段が,上記第1の判定手段によって,上記第2の受信手段において受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されていると判定されたことに応じて,上記第2の受信手段において受信した格納場所データによって表される格納場所に格納されているデータを上記第2の携帯端末装置に送信するものである。
【0010】
この発明は,上記データ通信システムを構成するデータ・サーバ(第1のデータ・サーバ)およびその動作制御方法も提供している。
【0011】
この発明によると,第1の携帯端末装置のユーザが第2の携帯端末装置のユーザに与えたいデータがある場合,第1の携帯端末装置から第2の携帯端末装置に,そのデータの格納場所を示す格納場所データとアクセス許可データとが送信される。格納場所データとアクセス許可データとが第2の携帯端末装置において受信されると,それらの格納場所データとアクセス許可データとが第2の携帯端末装置から第1のデータ・サーバに送信される。第1のデータ・サーバにおいて,格納場所データとアクセス許可データとが受信されると,受信した格納場所データとアクセス許可データとが記憶装置に記憶されているかどうかが判定される。それらの格納場所データとアクセス許可データとが記憶装置に記憶されていると,第1のデータ・サーバにアクセスした第2の携帯端末装置のユーザは正当権限を有するものと考えられる。その格納場所データによって示される格納場所に格納されているデータが第1のデータ・サーバから第2の携帯端末装置に送信される。データは第1の携帯端末装置に格納されていないので,記憶容量の少ない第1の携帯端末装置であっても,そのデータを第2の携帯端末装置に送信できる。データは第1の携帯端末装置に格納されていないので,第1の携帯端末装置の紛失等によりデータが漏洩することを未然に防止できる。さらに,第2の携帯端末装置に固有の識別データなども第1のデータ・サーバに送信する必要が無いので,第2の携帯端末装置のユーザの情報なども保護される。
【0012】
上記第1のデータ・サーバまたは上記第1の携帯端末装置が,アクセス許可データの生成時刻,第1の携帯端末装置の位置を表す位置データ,格納場所データ,第1の携帯端末装置の識別データ,乱数または第2の携帯端末装置の識別データにもとづいてアクセス許可データを生成するアクセス許可データ生成手段をさらに備えてもよい。上記第1のデータ・サーバが上記アクセス許可データ生成手段を備えている場合には,上記第1のデータ・サーバは,上記アクセス許可データ生成手段によって生成されたアクセス許可データを上記第1の携帯端末装置に送信するアクセス許可データ送信手段をさらに備えていることとなろう。
【0013】
上記アクセス許可データ生成手段によってアクセス許可データの生成後所定時間経過後,所定日時以後,所定日時以前,上記格納場所に格納されているデータの所定回数以上の送信,上記第2の携帯端末装置の上記第1の受信手段によりアクセス許可データを受信した位置と上記第2の携帯端末装置の第2の送信手段によりアクセス許可データを送信した位置とが一定以上離れていること,または上記第2の携帯端末装置の位置情報が得られないことに応じて,データの送信を停止するように上記第3の送信手段を制御する送信制御手段をさらに備えてもよい。
【0014】
上記第1の判定手段によって,上記第2の受信手段において受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されていると判定されたことに応じて,上記第2の受信手段において受信した格納場所データによって表される格納場所に格納されているデータを,上記第2の携帯端末装置に表示可能なフォーマットまたはデータ量となるようにデータ処理するデータ処理手段をさらに備えてもよい。この場合,上記第3の送信手段は,上記データ処理手段によりデータ処理されたデータを上記第2の携帯端末装置に送信するものとなろう。
【0015】
上記第2の携帯端末装置の上記第2の送信手段は,たとえば,上記第2の携帯端末装置の上記第1の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを第2のデータ・サーバに送信するものであり,上記第2の携帯端末装置は,上記第2の携帯端末装置の上記第1の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを特定する間接特定データを所定のアルゴリズムで生成する第1の間接特定データ生成手段をさらに備える。
【0016】
また,上記第2のデータ・サーバは,上記第2の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信する第3の受信手段,上記第3の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを上記第1のデータ・サーバに送信する第4の送信手段,および上記第2の携帯端末装置の上記第1の間接特定データ生成手段における所定のアルゴリズムと同じアルゴリズムで,上記第3の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを特定する間接特定データを生成する第2の間接特定データ生成手段をさらに備えてもよい。
【0017】
この場合,上記第1のデータ・サーバの上記第2の受信手段は,上記第2のデータ・サーバの上記第4の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信するものであり,上記第1のデータ・サーバの上記第3の送信手段は,上記第1の判定手段によって,上記第2の受信手段において受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されていると判定されたことに応じて,上記第2の受信手段において受信した可能場所データによって表される格納場所に格納されているデータを上記第2のデータ・サーバに送信するものとなろう。
【0018】
そして,上記第2の携帯端末装置は,上記第1の間接特定データ生成手段によって生成された間接特定データを上記第2のデータ・サーバに送信する間接特定データ送信手段をさらに備え,上記第2のデータ・サーバは,上記第1のデータ・サーバの上記第3の送信手段から送信されるデータを受信する第4の受信手段,上記第2の携帯端末装置の上記間接特定データ送信手段から送信された間接特定データを受信する間接特定データ受信手段,上記間接特定データ受信手段において受信した間接特定データと上記第2の間接特定データ生成手段において生成された間接特定データとが一致するかどうかを判定する第2の判定手段,および上記第2の判定手段において一致すると判定されたことに応じて,上記第4の受信手段において受信したデータを,上記第2の携帯端末装置に送信する第5の送信手段をさらに備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】データ通信システムの概要である。
【図2】第1のデータ・サーバの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】端末リストの一例である。
【図4】データ情報テーブルの一例である。
【図5】第1の携帯端末装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】第1の携帯端末装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】第1のデータ・サーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】第1のデータ・サーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】第2の携帯端末装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】データ通信システムの概要である。
【図11】端末リストの一例である。
【図12】第2の携帯端末装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】第2のデータ・サーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図14】第2のデータ・サーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図15】第1のデータ・サーバの処理手順を示すフローチャートである。
【実施例】
【0020】
図1は,この発明の実施例を示すもので,データ通信システムの概要を示している。
【0021】
データ通信システムには,互いに通信可能な第1のデータ・サーバ1,第1の携帯端末装置11および第2の携帯端末装置21が含まれている。第1のデータ・サーバ1と第1の携帯端末装置11との間の通信,および第1のデータ・サーバ1と第2の携帯端末装置21との間の通信は,それぞれインターネットを介して行われることが一般的であるが,その他の通信網を利用してもよい。また,第1の携帯端末装置11と第2の携帯端末装置21との間の通信は,装置同士を近づけて赤外線が利用されるが,その他の通信を利用してもよい。
【0022】
第1の携帯端末装置11および第2の携帯端末装置21は,たとえば,携帯電話,PDA(Personal Digital Assistant),いわゆるポケットPC(Personal Computer)などの携帯可能な小型コンピュータなどである。図1においては,2つの携帯端末装置11および21が図示されているが,多数の携帯端末装置が第1のデータ・サーバ1にアクセスできるのはいうまでもない。
【0023】
この実施例は,第1の携帯端末装置11のユーザが,第2の携帯端末装置21のユーザに所望のデータを与えるものである。第2の携帯端末装置21のユーザに与えられるデータはテキスト・データ,プレゼンテーション用の資料を表すデータ,顔画像などの静止画像データ,動画データ,音声データなどいずれでもよい。
【0024】
図2は,第1のデータ・サーバ1の電気的構成を示すブロック図である。
【0025】
第1のデータ・サーバ1の全体の動作は,CPU2によって統括される。
【0026】
第1のデータ・サーバ1には,多数のデータが格納されているハードディスク(データベース)8が含まれている。このハードディスク8にデータを書き込む,あるいはハードディスク8からデータを読み取るハードディスク・ドライブ7が第1のデータ・サーバ1に含まれている。
【0027】
また,第1のデータ・サーバ1には,第1の携帯端末装置11および第2の携帯端末装置21と通信するための通信装置3が含まれている。さらに,第1のデータ・サーバ1には計時のためのタイマ4,キーボードなどの入力装置5および動作プログラム,所定のデータなどを記憶するメモリ6も含まれている。
【0028】
図3は,第1のデータ・サーバ1のメモリ6に記憶されている端末リストの一例である。
【0029】
端末リストは,データを送信するユーザが利用できる携帯端末装置をあらかじめ登録するものである。この実施例の場合,第1の携帯端末装置11のユーザが第2の携帯端末装置21のユーザにデータを送信するから,第1の携帯端末装置11の識別データ(装置に固有な端末製造番号,回線契約に紐付けられた番号,その他装置内にユーザが書き換え不能に書き込まれた識別符号,識別番号)が端末リストに登録されている。データが与えられる第2の携帯端末装置21の識別データは端末リストに登録されている必要はない。
【0030】
図4は,第1のデータ・サーバ1のメモリ6に記憶されるデータ情報テーブルの一例である。
【0031】
データ情報テーブルは,第1のデータ・サーバ1から送信されるデータについての情報を格納するものである。データ情報テーブルには,アクセス許可データ,ポインタ(格納場所データ),格納日時,付与側携帯端末装置の位置および制限情報が格納されている。ポインタは,データの格納場所を示すもので,たとえば,URL(Uniform Resource Locator)が利用される。もっとも,URLが直接に第1のデータ・サーバ1のディレクトリ構造を反映している必要はなく,アクセス許可データを含むものでもよい。アクセス許可データは,ポインタによって特定される格納場所に格納されているデータを送信するときの認証情報として利用されるものである。これらのアクセス許可データおよびポインタは,データを付与しようとするユーザの携帯端末装置(第1の携帯端末装置11)から送信される。もっとも,逆に第1のデータ・サーバ1から,データを付与しようとするユーザの携帯端末装置(第1の携帯端末装置11)に送信してもよい。
【0032】
格納日時は,データの格納日時である。付与側携帯端末装置の位置は,後述するように,データを与えようとしているユーザの携帯端末装置(第1の携帯端末装置11)がアクセス許可データおよびポインタを第1のデータ・サーバ1に送信されたときの,その携帯端末装置の位置である。その携帯端末装置から位置を表すデータが第1のデータ・サーバ1に送信されるのはいうまでもない。制限は,データを与える制限についての情報である。制限には,位置制限,時間制限などがある。位置制限は,上述したように,付与側携帯端末装置の位置から所定の範囲内の位置にある携帯端末装置からデータの要求があった場合に,そのデータを送信し,その所定の範囲外の位置にある携帯端末装置からのデータの要求があった場合にはデータを送信しないようにするものである。たとえば,付与側の携帯端末装置とデータを付与される側の携帯端末装置とが,共通の建物の中にある場合にのみデータを付与できるようにすることができる。また,時間制限は,格納日時から一定日時以内にデータの要求があった場合に,そのデータを送信し,一定日時以後にデータの要求があった場合には,そのデータを送信しないようにするものである。これらの制限は,第1のデータ・サーバ1のオペレータが設定するようにしてもよいし,データを付与する付与側携帯電話から与えられるようにしてもよい。
【0033】
図5は,第1の携帯端末装置11の電気的構成を示すブロック図である。第2の携帯端末装置21も同じ構成をしている。
【0034】
第1の携帯端末装置21の全体の動作は,CPU12によって統括される。
【0035】
第1の携帯端末装置21には,上述したように第1のデータ・サーバ1および第2の携帯端末装置21と通信するための通信装置13が含まれている。第1のデータ・サーバ1とインターネットを介して通信する場合には,インターネットに接続するための通信装置が第1の携帯端末装置11に設けられ,第2の携帯端末装置21と赤外線通信などの無線通信が行われる場合には無線通信装置が第1の携帯端末装置11に設けられる。表示装置14,計時のためのタイマ15およびキーパッドなどの入力装置16が含まれている。また,第1の端末装置21には,位置を検出するGPS(Global Positioning System,GPSの受信局)17および動作プログラム,所定のデータを記憶するメモリ18も含まれている。
【0036】
図6から図9は,データ通信システムの処理手順を示すフローチャートである。図6は第1の携帯端末装置11の処理手順を示すフローチャート,図7および図8は第1のデータ・サーバ1の処理手順を示すフローチャート,図9は第2の携帯端末装置12の処理手順を示すフローチャートである。
【0037】
この実施例は,第1のデータ・サーバ1にあらかじめ格納されているデータを第2の携帯端末装置21において与えるようにするものである。第1の携帯端末装置11には,第2の携端末装置21に与えられるデータは記憶されていないが,そのデータの第1のデータ・サーバ1における格納場所を示すポインタはメモリ18に記憶されている。ポインタのデータ量は,第2の携帯端末装置21に与えるデータのデータ量よりも少ないことが多いので,第1の携帯端末装置11には多くのポインタのデータを記憶できる。また,第1の携帯端末装置11には,第2の携帯端末装置21に与えるデータは記憶されていないので,第1の携帯端末装置11の盗難,紛失などにより第2の携帯端末装置21に与えるデータの漏洩のリスクを抑えることができる。また,複数のデータのそれぞれに異なるポインタおよびアクセス許可データが付与されることにより,データを与える相手ごとに異なるデータを与えることができる。
【0038】
第1の携帯端末装置11において,GPS17によって位置が読み出される。また,メモリ18から,第2の携帯端末装置21に与えるデータのポインタおよび第1の携帯端末装置11の識別データが読み出される。さらに,CPU12によって乱数が生成される(図6ステップ31)。生成された乱数を用いてアクセス許可データが生成される(図6ステップ32)。すると,生成されたアクセス許可データ,ポインタ,識別データ,位置を表すデータが,第1の携帯端末装置11から第1のデータ・サーバ1に送信される(図6ステップ33)。さらに,アクセス許可データおよびポインタが第1の携帯端末装置11から第2の携帯端末装置21に送信される(図6ステップ34)。上述したように,たとえば,第1の携帯端末装置11と第2の携帯端末装置21とが近づけられて,アクセス許可データおよびポインタが第1の携帯端末装置11から第2の携帯端末装置21に送信される。第1の携帯端末装置11からはデータ量の少ないデータが第1のデータ・サーバ1および第2の携帯端末装置21に送信されるので,第1の携帯端末装置11の送信時間は短縮される。
【0039】
第1の携帯端末装置11から送信されたアクセス許可データ,ポインタ,識別データおよび位置を示すデータが第1のデータ・サーバ1において受信されると(図7ステップ41),受信した識別データが登録リストに格納されているかどうかが確認される(図7ステップ42)。受信した識別データが登録リストに格納されていないと(図7ステップ42でNO),第1の携帯端末装置11はデータ付与側の携帯端末装置としては第1のデータ・サーバ1を利用できない。このためにエラー処理などの所定の処理が行われる。
【0040】
受信した識別データが登録リストに格納されていると(図7ステップ42でYES),第1の携帯端末装置11から送信されたアクセス許可データ,ポインタおよび位置を示すデータがデータ情報テーブルに格納される(図7ステップ43)。また,第1のデータ・サーバ1のタイマ4から日時が読み取られ(図7ステップ44),その読み取られた日時を表すデータがデータ情報テーブルに格納される(図7ステップ45)。上述したように,制限を示すデータがデータ情報テーブルに格納されてもよい。また,その制限を示すデータは,第1の携帯端末装置11から第1のデータ・サーバ1に送信されてデータ情報テーブルに格納するようにしてもよい。
【0041】
第1の携帯端末装置11から送信されたアクセス許可データおよびポインタが第2の携帯端末装置21において受信されると(図9ステップ61),それらのアクセス許可データおよびポインタが第2の携帯端末装置21のメモリ18に記憶される(図9ステップ62)。
【0042】
第1の携帯端末装置11のユーザが与えたいデータを第2の携帯端末装置21のユーザが取得したい場合には,第2の携帯端末装置21から第1のデータ・サーバ1にアクセス許可データおよびポインタが送信される(図9ステップ63)。
【0043】
第2の携帯端末装置21から送信されたアクセス許可データおよびポインタが第1のデータ・サーバ1において受信されると(図8ステップ46),その受信したアクセス許可データおよびポインタがデータ情報テーブルに格納されているかどうかが確認される(図8ステップ47)。それらのアクセス許可データおよびポインタがデータ情報テーブルに格納されていなければ(図8ステップ47でNO),アクセス権限のある装置からのアクセスではないと判断され,エラー処理などの所定の処理が行われる。それらのアクセス許可データおよびポインタがデータ情報テーブルに格納されていると(図8ステップ47でNO),制限の対象となっているかどうかが確認される(図8ステップ48)。
【0044】
たとえば,時間制限の対象となっている場合には,第2の携帯端末装置21から送信されたアクセス許可データおよびポインタの受信時刻とデータ情報テーブルに格納されている格納日時とが比較され,受信時刻が格納時刻から所定の時間以上経過しているかどうかが判断される。所定の時間以上経過していると制限対象となり(図8ステップ48でYES),エラー処理などの所定の処理が行われる。また,第2の携帯端末装置21からはアクセス許可データおよびポインタのほかに,第2の携帯端末装置21の位置を示すデータが第2の携帯端末装置21から第1のデータ・サーバ1に送信され,第2の携帯端末装置21の位置がデータ情報テーブルに格納されている付与側携帯端末装置の位置から所定範囲内の位置にあるかどうかが判断される。位置が制限対象となっている場合に,第2の携帯端末装置21が所定範囲外の位置にある場合には制限対象となり(図8ステップ48でYES),エラー処理などの所定の処理が行われる。さらに,ポインタによって特定される格納場所に格納されているデータの送信回数をカウントし,そのカウント値が所定の値となった場合に(第1のデータ・サーバ1にはカウンタが設けられる),データの送信を停止する制限対象としてもよいし,第2の携帯端末装置21の位置を示すデータが得られない(受信できない)場合に,データの送信を停止する制限対象としてもよい。
【0045】
第2の携帯端末装置21から送信されたアクセス許可データおよびポインタがデータ情報テーブルに格納されており(図8ステップ47でYES),かつ制限対象でなければ(図8ステップ48でNO),ポインタによって指定された格納場所に格納されているデータが読み取られる。その読み取られたデータについて,第2の携帯端末装置21においてデータ処理が不要なように所定のデータ処理(データ量縮小処理,第2の携帯端末装置21において表示できるようなフォーマット変換処理,第2の携帯端末装置21の能力に応じたデータ加工,データの画像化,第2の携帯端末装置21の保存の禁止,転送の禁止,操作制限)が行われる(図8ステップ49)。データ処理は必ずしも行われなくともよい。データ処理されたデータが第1のデータ・サーバ1から第2の携帯端末装置21に送信される(図8ステップ50)。
【0046】
第1のデータ・サーバ1から送信されたデータが第2の携帯端末装置21において受信される(図9ステップ64)。このようにして,第1の携帯端末装置11のユーザが与えたいデータが第2の携帯端末装置21に与えられる。第2の携帯端末装置21に固有の識別データなどは第1のデータ・サーバ1に与えられないので,第2の携帯端末装置21の個人的な情報が漏洩することも無い。また,第1の携帯端末装置11から第2の携帯端末装置21に送信するデータ量は一般的には少ないと考えられるので,その送信時間は短くて済む。
【0047】
上述の実施例においては,アクセス許可データは,第1の携帯端末装置11において生成しているが,第1のデータ・サーバ1において生成してもよい。その場合,アクセス許可データは第1のデータ・サーバ1から第1の携帯端末装置11に送信される。
【0048】
図10から図15は,他の実施例を示すものである。
【0049】
図10は,データ通信システムの概要を示している。この図において,図1に示すものと同一物については同一符号を付している。
【0050】
図10に示すデータ通信システムは,第1のデータ・サーバ1,第1の携帯端末装置11および第2の携帯端末装置21のほかに第2のデータ・サーバ70が含まれている。第1のデータ・サーバ1は,第1の携帯端末装置11および第2のデータ・サーバ70と通信するが,第2の携帯端末装置21とは通信しない。第2のデータ・サーバ70は,第2の携帯端末装置21と通信するが,第1の携帯端末装置11とは通信しない。第1の携帯端末装置11と第2の携帯端末装置21とは互いに通信する。第2のデータ・サーバ70は,上述した第1のデータ・サーバ1と同じ電気的構成である。
【0051】
図11は,第2のデータ・サーバ70に格納されている端末リストの一例である。
【0052】
この端末リストは,第2のデータ・サーバ70にアクセスする権限を有する携帯端末装置の識別データを格納するものである。図2に示す端末リストには第2の携帯端末装置21の識別データが格納されており,第2の携帯端末装置21は第2のデータ・サーバ70にアクセスできる。図11に示す端末リストには第1の携帯端末装置11の識別データは格納されていず,第1の携帯端末装置11は第2のデータ・サーバ21にアクセスできない。もちろん,第1の携帯端末装置11の識別データを図11に示す端末リストに格納し,第1の携帯端末装置11が第2のデータ・サーバ21にアクセスできるようにしてもよい。
【0053】
図12から図15は,データ通信システムの処理手順を示すフローチャートである。図12は,第2の携帯端末装置21の処理手順を示すフローチャートであり,図9の処理に対応する。図13および図14は,第2のデータ・サーバ70の処理手順を示すフローチャートである。図15は,第1のデータ・サーバ1の処理手順を示すフローチャートであり,図8の処理手順に対応する。これらの処理も上述した処理と同様に,データを第2の携帯端末装置21に与えるものである。
【0054】
上述したように,第1の携帯端末装置11から第2の携帯端末装置21にアクセス許可データおよびポインタが送信され,それらのアクセス許可データおよびポインタが第2の携帯端末装置21が受信すると(図12ステップ61),その受信したアクセス許可データおよびポインタは第2の携帯端末装置21から第2のデータ・サーバ70に送信される(図12ステップ81)。
【0055】
さらに,第2の携帯端末装置21において,アクセス許可データおよびポインタを一義的に決定する間接特定データが所定のアルゴリズムにより生成される(図12ステップ82)。たとえば,アクセス許可データおよびポインタに一方向性関数を作用させたハッシュ値を間接特定データとする。間接特定データの生成後はアクセス許可データおよびポインタを消去することが好ましい。アクセス許可データおよびポインタは第2の携帯端末装置21から消去されることにより,第2の携帯端末装置21からアクセス許可データおよびポインタが漏洩しても,その漏洩したアクセス許可データおよびポインタを用いて第三者が成第1のデータ・サーバ1にアクセスしてデータを取得することを未然に防止できる。生成された間接特定データは記憶される(図12ステップ83)。さらに,間接特定データも第2の携帯端末装置21から第2のデータ・サーバ70に送信される(図12ステップ84)。
【0056】
第2の携帯端末装置21から送信されたアクセス許可データおよびポインタが第2のデータ・サーバ70において受信されると(図13ステップ91),第2の携帯端末装置21において間接特定データを生成するのに用いられた所定のアルゴリズムと同じアルゴリズムで,アクセス許可データおよびポインタから間接特定データが生成される(図13ステップ92)。生成された間接特定データは第2のデータ・サーバ70に記憶される(図13ステップ93)。
【0057】
つづいて,第2のデータ・サーバ70から第1のデータ・サーバ1にアクセス許可データおよびポインタが送信される(図13ステップ94)。
【0058】
第1のデータ・サーバ1において,第2のデータ・サーバ70から送信されたアクセス許可データおよびポインタが受信されると(図15ステップ46A),上述したように,その受信したアクセス許可データおよびポインタが第1のデータ・サーバ1のデータ情報テーブルに格納されているかどうかの判断(図15ステップ47)および制限対象となっているかの判断(図15ステップ48)が行われる。アクセス許可データおよびポインタが,第1のデータ・サーバ1のデータ情報テーブルに格納されており(図15ステップ47でYES),かつ制限対象でなければ(図15ステップ48でNO),ポインタによって示される格納場所に格納されているデータが読み取られる。読み取られたデータが必要であればデータ処理され(図15ステップ49),データ処理されたデータが第1のデータ・サーバ1から第2のデータ・サーバ70に送信される(図15ステップ50A)。
【0059】
第1のデータ・サーバ1から送信されたデータは,第2のデータ・サーバ70において受信され(図13ステップ95),受信したデータは第2のデータ・サーバ70において記憶される(図13ステップ96)。
【0060】
第2の携帯端末装置21のユーザがデータを取得したい場合,第2の携帯端末装置21から第2のデータ・サーバ70に間接特定データが送信される(図12ステップ84)。
【0061】
第2の携帯端末装置21から送信された間接特定データが第2のデータ・サーバ70において受信されると(図14ステップ97),受信した間接特定データと第2のデータ・サーバ70に記憶されている間接特定データとが一致するかどうかが確認される(図14ステップ98)。間接特定データが不一致であれば(図14ステップ98でNO),正当権限の無い装置からのアクセスなので,エラー処理が行われる。
【0062】
間接特定データが一致すると(図14ステップ98でYES),正当権限のある装置からのアクセスと考えられるので,受信したデータについて第2の携帯端末装置21での処理の負担を軽くするために,データの画像化,第2の携帯端末装置21での保存禁止,転送の禁止,操作制限などのデータ処理が行われる(図14ステップ99)。データ処理が行われたデータが第2のデータ・サーバ70から第2の携帯端末装置21に送信される(図14ステップ100)。
【0063】
第2のデータ・サーバ70から送信されたデータは,第2の携帯端末装置21において受信される(図12ステップ85)。これにより,第2の携帯端末装置21に,データが与えられることとなる。
【0064】
上述の実施例においては,第2の携帯端末装置21から第2のデータ・サーバ70に間接特定データが送信される前に,第2のデータ・サーバ70から第1のデータ・サーバ1にアクセス許可データおよびポインタが送信されて,第1のデータ・サーバ1から第2のデータ・サーバ70にデータが送信されている。しかしながら,第2の携帯端末装置21から第2のデータ・サーバ70に間接特定データが送信されたことに応じて,第2のデータ・サーバ70から第1のデータ・サーバ1にアクセス許可データおよびポインタが送信されて,第1のデータ・サーバ1から第2のデータ・サーバ70にデータが送信されるようにしてもよい。また,第2のデータ・サーバ70の処理の負荷が少ないときに,第1のデータ・サーバ1からデータを取得する処理を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 第1のデータ・サーバ
2 CPU(第1の判定手段)
3 通信装置(第2の受信手段,第3の送信手段)
6 メモリ(記憶装置)
11 第1の携帯端末装置
13 通信装置(第1の送信手段)
21 第2の携帯端末装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデータ・サーバと第1の携帯端末装置と第2の携帯端末装置とを含むデータ通信システムにおいて,
上記第1のデータ・サーバが,
データ格納場所を示す格納場所データと,その格納場所データによって示される格納場所に格納されているデータを受信する権限があるかどうかを確認するアクセス許可データとが対応して記憶される記憶装置を備え,
上記第1の携帯端末装置が,
上記記憶装置に記憶される格納場所データとアクセス許可データとを上記第2の携帯端末装置に送信する第1の送信手段を備え,
上記第2の携帯端末装置が,
上記第1の携帯端末装置の上記第1の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信する第1の受信手段,および
上記第1の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを上記第1のデータ・サーバに送信する第2の送信手段を備え,
上記第1のデータ・サーバが,
上記第2の携帯端末装置の上記第2の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信する第2の受信手段,
上記第2の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されているかどうかを判定する第1の判定手段,および
上記第1の判定手段によって,上記第2の受信手段において受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されていると判定されたことに応じて,上記第2の受信手段において受信した格納場所データによって表される格納場所に格納されているデータを上記第2の携帯端末装置に送信する第3の送信手段,
を備えたデータ通信システム。
【請求項2】
上記第1のデータ・サーバまたは上記第1の携帯端末装置が,アクセス許可データの生成時刻,第1の携帯端末装置の位置を表す位置データ,格納場所データ,第1の携帯端末装置の識別データ,乱数または第2の携帯端末装置の識別データにもとづいてアクセス許可データを生成するアクセス許可データ生成手段をさらに備え,
上記第1のデータ・サーバが上記アクセス許可データ生成手段を備えている場合には,上記第1のデータ・サーバは,上記アクセス許可データ生成手段によって生成されたアクセス許可データを上記第1の携帯端末装置に送信するアクセス許可データ送信手段をさらに備えている,
請求項1に記載のデータ通信システム。
【請求項3】
上記アクセス許可データ生成手段によってアクセス許可データの生成後所定時間経過後,所定日時以後,所定日時以前,上記格納場所に格納されているデータの所定回数以上の送信,上記第2の携帯端末装置の上記第1の受信手段によりアクセス許可データを受信した位置と上記第2の携帯端末装置の第2の送信手段によりアクセス許可データを送信した位置とが一定以上離れていること,または上記第2の携帯端末装置の位置情報が得られないことに応じて,データの送信を停止するように上記第3の送信手段を制御する送信制御手段,
をさらに備えた請求項2に記載のデータ通信システム。
【請求項4】
上記第1の判定手段によって,上記第2の受信手段において受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されていると判定されたことに応じて,上記第2の受信手段において受信した格納場所データによって表される格納場所に格納されているデータを,上記第2の携帯端末装置に表示可能なフォーマットまたはデータ量となるようにデータ処理するデータ処理手段をさらに備え,
上記第3の送信手段は,
上記データ処理手段によりデータ処理されたデータを上記第2の携帯端末装置に送信するものである,
請求項1から3のうち,いずれか一項に記載のデータ通信システム。
【請求項5】
上記第2の携帯端末装置の上記第2の送信手段は,
上記第2の携帯端末装置の上記第1の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを第2のデータ・サーバに送信するものであり,
上記第2の携帯端末装置は,
上記第2の携帯端末装置の上記第1の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを特定する間接特定データを所定のアルゴリズムで生成する第1の間接特定データ生成手段をさらに備え,
上記第2のデータ・サーバが,
上記第2の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信する第3の受信手段,
上記第3の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを上記第1のデータ・サーバに送信する第4の送信手段,および
上記第2の携帯端末装置の上記第1の間接特定データ生成手段における所定のアルゴリズムと同じアルゴリズムで,上記第3の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを特定する間接特定データを生成する第2の間接特定データ生成手段をさらに備え,
上記第1のデータ・サーバの上記第2の受信手段は,上記第2のデータ・サーバの上記第4の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信するものであり,
上記第1のデータ・サーバの上記第3の送信手段は,上記第1の判定手段によって,上記第2の受信手段において受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されていると判定されたことに応じて,上記第2の受信手段において受信した可能場所データによって表される格納場所に格納されているデータを上記第2のデータ・サーバに送信するものであり,
上記第2の携帯端末装置が,
上記第1の間接特定データ生成手段によって生成された間接特定データを上記第2のデータ・サーバに送信する間接特定データ送信手段をさらに備え,
上記第2のデータ・サーバが,
上記第1のデータ・サーバの上記第3の送信手段から送信されるデータを受信する第4の受信手段,
上記第2の携帯端末装置の上記間接特定データ送信手段から送信された間接特定データを受信する間接特定データ受信手段,
上記間接特定データ受信手段において受信した間接特定データと上記第2の間接特定データ生成手段において生成された間接特定データとが一致するかどうかを判定する第2の判定手段,および
上記第2の判定手段において一致すると判定されたことに応じて,上記第4の受信手段において受信したデータを,上記第2の携帯端末装置に送信する第5の送信手段,
をさらに備えた請求項1から4のうち,いずれか一項に記載のデータ通信システム。
【請求項6】
データ格納場所を示す格納場所データと,その格納場所データによって示される格納場所に格納されているデータを受信する権限があるかどうかを確認するアクセス許可データとが対応して記憶される記憶装置,
一の携帯端末装置から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信するものであって,これらの格納場所データとアクセス許可データとは上記一の携帯端末装置と異なる他の携帯端末装置から上記一の携帯端末装置から送信されたものである,受信手段,
上記受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されているかどうかを判定する判定手段,および
上記判定手段によって,上記受信手段において受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されていると判定されたことに応じて,上記受信手段において受信した格納場所データによって現れる格納場所に格納されているデータを上記一の携帯端末装置に送信する送信手段,
を備えたデータ・サーバ。
【請求項7】
第1のデータ・サーバと第1の携帯端末装置と第2の携帯端末装置とを含むデータ通信システムの動作制御方法において,
上記第1のデータ・サーバの記憶装置が,データ格納場所を示す格納場所データと,その格納場所データによって示される格納場所に格納されているデータを受信する権限があるかどうかを確認するアクセス許可データとを対応して記憶し,
上記第1の携帯端末装置の第1の送信手段が,上記記憶装置に記憶されている格納場所データとアクセス許可データとを上記第2の携帯端末装置に送信し,
上記第2の携帯端末装置の第1の受信手段が,上記第1の携帯端末装置の上記第1の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信し,
上記第2の携帯端末装置の第2送信手段が,上記第1の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとを上記第1のデータ・サーバに送信し,
上記第1のデータ・サーバの第2の受信手段が,上記第2の携帯端末装置の上記第2の送信手段から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信し,
上記第1のデータ・サーバの判定手段が,上記第2の受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されているかどうかを判定し,
上記第1のデータ・サーバの第3の送信手段が,上記第1の判定手段によって,上記第2の受信手段において受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されていると判定されたことに応じて,上記第2の受信手段において受信した格納場所データによって表される格納場所に格納されているデータを上記第2の携帯端末装置に送信する,
データ通信システムの動作制御方法。
【請求項8】
記憶装置が,データ格納場所を示す格納場所データと,その格納場所データによって示される格納場所に格納されているデータを受信する権限があるかどうかを確認するアクセス許可データとを対応して記憶し,
受信手段が,一の携帯端末装置から送信された格納場所データとアクセス許可データとを受信し,これらの格納場所データとアクセス許可データとは上記一の携帯端末装置と異なる他の携帯端末装置から上記一の携帯端末装置から送信されたものであり,
判定手段が,上記受信手段によって受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されているかどうかを判定し,
送信手段が,上記判定手段によって,上記受信手段において受信した格納場所データとアクセス許可データとが上記記憶装置に記憶されていると判定されたことに応じて,上記受信手段において受信した格納場所データによって現れる格納場所に格納されているデータを上記一の携帯端末装置に送信する,
データ・サーバの動作制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2011−211546(P2011−211546A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−78092(P2010−78092)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】