データ連携システム及びデータ連携監視方法
【課題】監視工数を削減したデータ連携の監視
【解決手段】データ連携元システム111の異動情報抽出処理部103がパラメータファイル部114に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか否かの監視を行なう抽出処理監視処理部108と、連携データ編集処理部106が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理部109とを設け、前記抽出処理監視処理部108又は編集処理監視処理部109が一定時間間隔で動作してないと判定したときにエラーメッセージを出力するデータ連携システム。
【解決手段】データ連携元システム111の異動情報抽出処理部103がパラメータファイル部114に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか否かの監視を行なう抽出処理監視処理部108と、連携データ編集処理部106が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理部109とを設け、前記抽出処理監視処理部108又は編集処理監視処理部109が一定時間間隔で動作してないと判定したときにエラーメッセージを出力するデータ連携システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なるコンピュータシステム間でデータを連携するデータ連携システムのデータ連携状態を監視するデータ連携システム及びデータ連携監視方法に係り、特に、データ異動のタイミングが規定されていないデータ連携システムのデータ異動監視を容易に行うことができるデータ連携システム及びデータ連携監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にデータ連携システムは、複数のコンピュータシステム間のデータを同期させるために、一方のコンピュータシステムのデータが変更された場合、他方のコンピュータシステムのデータも前記一方のコンピュータシステムのデータに同期させるためのデータ異動が行われている。
【0003】
このデータ連携システムに関する技術が記載された文献としては、下記の特許文献1が挙げられ、この特許文献1には、処理依頼手段が移行先コンピュータシステムに処理依頼を送信し、移行先コンピュータシステムに処理対象となるデータが存在しない場合、データ要求手段が移行元コンピュータシステムに前記データの提供を依頼することによって、コンピュータシステムを停止することなく、コンピュータシステム間のデータ異動を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−140428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述の特許文献1に記載された技術は、コンピュータシステムを停止することなく、コンピュータシステム間のデータ異動を行うことができるものの、移行元コンピュータシステムから移行先コンピュータシステムへのタイムリーなデータ異動を監視する技術は考慮されておらず、住民情報記録システム等の異動発生タイミングが決まっていない連携システムにおいては、データ連携処理にて相手側システムへ送られたことを監視するためには、オンラインサービス時間中常に確認を行う必要があり、この監視のための膨大な監視工数が発生するという課題があった。また、目視による監視では、停止状況の検出が遅れる可能性があるという課題があった。
【0006】
本発明の目的は、前述の従来技術による課題を解決しようとするものであり、データ連携の停止状況を自動検出し、監視工数を削減して確実に停止状況を検出することができるデータ連携システム及びデータ連携監視方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために請求項1記載の本発明は、データを入力して処理するコンピュータであるデータ連携元システムと、前記データ連携元システムのデータとデータを連携するコンピュータであるデータ連携先システムと、前記データ連携元システム及びデータ連携先システムのデータ連携が停止していないか監視するコンピュータである連携停止自動検出システムとを備えるデータ連携監視システムであって、前記データ連携元システムが、前記入力データの追加・削除・更新等の異動情報をジャーナルとして格納する異動ジャーナル部と、前記異動ジャーナル部に格納された異動情報を抽出する異動情報抽出処理部と、前記異動情報抽出処理部が抽出した異動情報を格納する異動情報抽出ファイル部と、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から抽出して異動情報抽出ファイル部に格納した抽出時刻を格納する抽出処理時間ファイル部と、前記異動情報抽出ファイル部に格納した異動情報を抽出して編集する連携データ編集処理部と、前記連携データ編集処理部が編集した編集異動情報を格納する連携用データファイル部と、前記異動情報抽出処理部及び連携データ編集処理部が前記抽出動作及び編集動作を実行する一定時間間隔をパラメータとして格納するパラメータファイル部とを備え、前記連携停止自動検出システムが、前記異動情報抽出処理部がパラメータファイル部に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか監視を行なう抽出処理監視処理部と、前記連携データ編集処理部が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理部と、前記抽出処理監視処理部又は編集処理監視処理部が一定時間間隔で動作してないと判定したときにメッセージを出力する出力部とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記特徴のデータ連携監視システムにおいて、前記抽出処理監視処理部が、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から異動情報を抽出した抽出時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記抽出時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、前記何れかの特徴のデータ連携監視システムにおいて、前記編集処理監視処理部が、前記異動情報抽出処理部が異動情報抽出ファイル部を参照した参照時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記参照時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定することを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、データを入力して処理するコンピュータであるデータ連携元システムと、前記データ連携元システムのデータとデータを連携するコンピュータであるデータ連携先システムと、前記データ連携元システム及びデータ連携先システムのデータ連携が停止していないか監視するコンピュータである連携停止自動検出システムとを備えるデータ連携監視システムのデータ連携監視方法であって、前記データ連携元システムに、前記入力データの追加・削除・更新等の異動情報をジャーナルとして格納する異動ジャーナル部と、前記異動ジャーナル部に格納された異動情報を抽出する異動情報抽出処理部と、前記異動情報抽出処理部が抽出した異動情報を格納する異動情報抽出ファイル部と、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から抽出して異動情報抽出ファイル部に格納した抽出時刻を格納する抽出処理時間ファイル部と、前記異動情報抽出ファイル部に格納した異動情報を抽出して編集する連携データ編集処理部と、前記連携データ編集処理部が編集した編集異動情報を格納する連携用データファイル部と、前記異動情報抽出処理部及び連携データ編集処理部が前記抽出動作及び編集動作を実行する一定時間間隔をパラメータとして格納するパラメータファイル部とを設け、前記連携停止自動検出システムに、前記異動情報抽出処理部がパラメータファイル部に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか監視を行なう抽出処理監視処理工程と、前記連携データ編集処理部が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理工程と、前記抽出処理監視処理部又は編集処理監視処理部が一定時間間隔で動作してないと判定したときにメッセージを出力する出力工程とを実行させることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、前記特徴のデータ連携監視方法において、前記抽出処理監視処理工程が、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から異動情報を抽出した抽出時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記抽出時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、前記何れかの特徴のデータ連携監視方法において、前記編集処理監視処理工程が、前記異動情報抽出処理部が異動情報抽出ファイル部を参照した参照時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記参照時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によるデータ連携システム及びデータ連携監視方法は、連携停止自動検出システムが、前記異動情報抽出処理部がパラメータファイル部に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか監視を行なう抽出処理監視処理工程と、前記連携データ編集処理部が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理工程と、前記抽出処理監視処理部又は編集処理監視処理部が一定時間間隔で動作してないと判定したときにメッセージを出力する出力工程とを実行することによって、容易に監視工数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態によるデータ連携システムの全体構成を示す図
【図2】本発明の実施形態による停止状況自動検出手順を示す図
【図3】本発明の実施形態による異動情報抽出処理部の処理フローを示す図
【図4】本発明の実施形態による抽出処理監視処理部の処理フローを示す図
【図5】本発明の実施形態による連携データ編集処理部の処理フローを示す図
【図6】本発明の実施形態による編集処理監視処理部の処理フローを示す図
【図7】本発明の実施形態による異動ジャーナル部の構成を示す図
【図8】本発明の実施形態による異動情報抽出ファイル部の構成を示す図
【図9】本発明の実施形態による連携用データファイル部の構成を示す図
【図10】本発明の実施形態によるコード表部の構成を示す図
【図11】本発明の実施形態によるパラメータファイル部の構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明によるデータ連携方法を適用したデータ連携監視システムの一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
[構成]
本実施形態によるデータ連携監視システムは、図1に示す如く、データ入力等の操作を行うためのオンライン端末101と、このオンライン端末101と接続され、データ処理を行うコンピュータであるデータ連携元システム111と、このデータ連携元システム111とデータを連携するコンピュータであるデータ連携先システム113と、前記データ連携元システム111とデータ連携先システム113とのデータ連携状態を監視する連携停止自動検出システム112とを備える。
【0016】
前記データ連携元システム111は、前記オンライン端末101から入力されるデータの追加・削除・更新等の異動情報をジャーナルとして格納する異動ジャーナル部102と、この異動ジャーナル部102に格納された異動情報を抽出する異動情報抽出処理部103と、この異動情報抽出処理部103が抽出した異動情報を格納する異動情報抽出ファイル部104と、前記異動情報抽出処理部103が異動ジャーナル部102から抽出して異動情報抽出ファイル部104に格納した抽出時間(時刻)を格納する抽出処理時間ファイル部105と、前記異動情報抽出ファイル部104に格納した異動情報を抽出して編集する連携データ編集処理部106と、この連携データ編集処理部106が編集した編集異動情報を格納する連携用データファイル部107と、前記異動情報抽出処理部103及び連携データ編集処理部106が前記した動作を実行する一定時間間隔をパラメータとして格納するパラメータファイル部114とを備える。
【0017】
前記連携停止自動検出システム112は、前記異動情報抽出処理部103がパラメータファイル部114のパラメータによって指定された一定時間間隔で正常に動作しているか否かの監視を行なう抽出処理監視処理部108と、前記連携データ編集処理部106が異動情報の編集動作をパラメータによって指定された一定時間間隔で正常に動作しているか否かの監視を行なう編集処理監視処理部109と、前記抽出処理監視処理部108又は編集処理監視処理部109が正常に動作してないと判定したときにエラーメッセージを出力する出力部110とから構成される。
【0018】
前記異動ジャーナル部102に格納される異動情報は、例えば、システムが取り扱う情報が公的機関における住民情報の場合、図7(a)に示す如く、縦項目名として、個人番号、世帯番号、住登区分、転出区分、漢字氏名、カナ氏名、生年月日、性別、続柄1、続柄2、現住所の住所、転居前の住所、転居先の住所、外国人登録番号の各項目と、各項目毎のデータ型(数字型、文字型)、バイト数、開始アドレス、終了アドレスの横項目とから構成されており、具体的なデータサンプル例は、図7(b)に示す如く、個人番号が「0000000000123456789」、世帯番号が「000000000001235678」、住登区分が「1」、転出区分が「1」、漢字氏名が「日立 太郎」、カナ氏名が「ヒタチ タロウ」、生年月日が「2010年02月05日」、性別が「01」、続柄1が「01」、現住所の住所が「神奈川県足柄群・・・」、転居前の住所が「神奈川県川崎市・・・」、外国人登録番号が「0001」の如く登録される。
【0019】
前記異動情報抽出ファイル部106に格納される異動情報の構成は、図8(a)に示す如く、前記異動情報の項目と同一であり、この異動情報の具体的なサンプル例は、図8(b)に示す如く、個人番号が「123456789」、世帯番号が「1235678」、住登区分が「2101」、転出区分が「2101」、漢字氏名が「日立 太郎」、カナ氏名が「ヒタチ タロウ」、生年月日が「2010年02月05日」、性別が「1」、続柄1が「01」、現住所の住所が「神奈川県足柄群・・・」、転居前の住所が「神奈川県川崎市・・・」、外国人登録番号が「0001」の如く登録される。
【0020】
前記連携用データファイル部107に格納される編集異動情報の構成は、図9(a)に示す如く、前記の図7(a)に示した項目に対して桁数変換とコード変換有無(「○」で示す。)と備考の横項目を追加して構成され、具体的な例としては、図9(b)に示す如く、前記したコード変換「○」の縦項目の「住登区分」及び「転出区分」が「F2F1F0F1」に変換され、「性別」が「F1」、「続柄1」が「F0F1」に変換して登録される。
【0021】
なお、前記「住登区分」とは、図10(a)に示す如く、コード「2101」が「転出全部」、コード「2102」が「転出一部」、コード「2107」が「転出全部(付記)」、コード「2201」が「死亡全部」、コード「2202」が「死亡一部」、コード「2301」が「職権消除全部」のように設定され、前記「転出区分」は、図10(b)に示す如く、コード「2101」が「転出全部」、コード「2102」が「提出一部」、コード「2107」が「転出全部(付記)」、コード「2108」が「転出一部(付記)」、コード「3100」が「転入通知」のように設定され、前記「性別」は、コード「1」が「男」、コード「2」が「女」、コード「3」が「不詳」のように設定されている。
【0022】
このように構成されたデータ連携監視システムは、図2に示す如く、前記異動情報抽出処理部103が、オンライン端末101からデータ連携元システム111へ入力された異動情報に基づく異動ジャーナルを抽出して異動ジャーナル部102及び異動情報抽出ファイル部104に格納する機能と、抽出処理監視処理部108が、前記異動情報抽出処理部103が一定時間毎に動作しているか否かを監視する機能と、連携データ編集処理部106が、前記異動情報抽出ファイル部104から異動ジャーナルを抽出及びコード変換等の編集を行った編集異動情報として連携用データファイル部107に格納する機能と、前記編集処理監視処理部109が、前記連携データ編集処理部106が正常に動作しているか否かを監視する機能と、前記抽出処理監視処理部108及び編集処理監視処理部109が、正常に動作していないと判定したとき、停止メッセージを出力部110によって出力する停止メッセージ出力機能とを備える。
【0023】
[動作]
次に、本実施形態によるデータ連携監視システムの動作を説明する。本実施形態によるデータ連携監視システムの異動情報抽出処理部103は、図1及び図3に示す如く、異動ジャーナル部102を参照して異動ジャーナルを入力するステップ301と、新しい異動情報があるか否かを判定するステップ303と、このステップ303において新しい異動情報があると判定したとき、異動情報抽出ファイル部104に異動情報を出力するステップ304と、このステップ304又は前記ステップ303において新しい異動情報がないと判定したとき、前記ステップ301及び304の動作時刻を抽出処理時間ファイル部105に出力するステップ306と、コンピュータのシステム時刻を読み込むステップ308と、前記パラメータファイル部114に予め格納した一定時間間隔のパラメータを参照するステップ309と、前記ステップ308によって取得したシステム時刻が前記ステップ309によって参照した一定時間経過したか否かを判定し、一定時間経過していると判定したときに前記ステップ301に戻り、一定時間経過していないと判定したときに前記ステップ308に戻るステップ311とをオンライン処理時までに繰り返す処理を実行することによって、一定時間毎に異動情報の抽出動作を行う。
【0024】
本実施形態による抽出処理監視処理部108は、図1及び図4に示す如く、抽出処理時間ファイル部105から前記ステップ306によって格納した動作時刻を参照するステップ401と、このステップ401によって抽出した動作時刻が前回に抽出した時刻と同じか否かを判定するステップ403と、このステップ403において同じと判定したとき、異動情報抽出処理部が停止していると判定して停止メッセージを出力部110を用いて出力させるステップ404と、前記ステップ404によって抽出した動作時刻が前回に抽出した時刻と異なると判定したとき、前回の処理時刻をメモリに待避しておくステップ406と、前記パラメータファイル部114に予め格納した一定時間間隔のパラメータを参照するステップ408と、このステップ408によって参照した一定時間間隔によって前記異動情報抽出動作が行われた否かを判定し、一定時間間隔によって前記動作が行われていると判定したときに前記ステップ401に戻り、一定時間間隔によって前記動作が行われていないと判定したときに前記ステップ407に戻るステップ311とをオンライン処理時までに繰り返す処理を実行することによって、前述した異動情報抽出処理部103が一定時間毎に動作しているか否かの監視を行う。
【0025】
前記編集処理監視処理部109は、図1及び図5に示す如く、前記異動情報抽出ファイル部104に新たな異動情報が存在するか否かを判定するステップ501と、このステップ501において存在すると判定したとき、連携データファイル出力用の一時的なワークテーブルをメモリ上に作成するステップ502と、このステップ502によって作成したワークテーブルを連携用データファイル部107へ出力するステップ503と、前記異動情報抽出ファイルを前記異動情報抽出ファイル部104から削除するステップ505と、このステップ505又はステップ501によって新たな異動情報が存在しないと判定したとき、コンピュータのシステム時刻を読み込むステップ508と、前記パラメータファイル部114に予め格納した一定時間間隔のパラメータを参照するステップ509と、このステップ509によって参照した一定時間経過しているか否かを判定し、一定時間経過していると判定したときに前記ステップ501に戻り、一定時間経過していないと判定したときに前記ステップ508に戻るステップ511とをオンライン処理時までに繰り返す処理を実行することによって、連携データ編集処理部106による異動情報の抽出処理が一定時間毎に行われているか否かの監視を行う。
【0026】
次に、前記編集処理監視処理部109は、図1及び図6に示す如く、前記異動情報抽出ファイル部104に新たな異動情報が存在するか否かを判定するステップ601と、このステップ601において存在すると判定したとき、抽出処理時間ファイル部105から異動情報ファイル作成時刻を取得するステップ602と、コンピュータのシステム時刻を読み込むステップ604と、前記パラメータファイル部114から予め格納した一定時間間隔のパラメータを参照するステップ605と、前記ステップ604によって参照したシステム時刻と前記ステップ605によって参照した一定時間間隔とを比較し、異動情報ファイル作成時刻から一定時間を経過しているか否かを判定するステップ607と、このステップ607によって一定時間を経過していると判定したとき、停止メッセージを出力部110に出力させるステップ608と、前記ステップ607において一定時間を経過していないと判定又は前記ステップ608に続き、前記抽出処理時間ファイル部105から処理時刻を参照するステップ610と、コンピュータのシステム時刻を読み込むステップ612と、前記パラメータファイル部114に予め格納した一定時間間隔のパラメータを参照するステップ613と、このステップ613によって参照した一定時間経過しているか否かを判定し、一定時間経過していると判定したときに前記ステップ601に戻り、一定時間経過していないと判定したときに前記ステップ612に戻るステップ615とをオンライン処理時までに繰り返す処理を実行することによって、連携データ編集処理部106による異動情報の編集処理が一定時間毎に行われているか否かの監視を行う。
【0027】
前記パラメータファイル部114に設定されたパラメータは、図11(a)に示す如く、異動情報抽出処理時間と抽出処理監視処理部監視時間とデータ連携編集処理部監視時間と編集処理監視処理部監視時間の各項目情報とから成り、図11(b)に示す如く、各時間が「300」秒として設定している。
【0028】
このように本発明は、住民情報記録システム等の異動発生タイミングが決まっていない連携システムにおいて、連携停止自動検出システム112が、データ連携元システム111の異動情報抽出処理部103の異動情報抽出動作及び連携データ編集処理部106の異動情報編集処理動作を時刻によって監視し、予め定めた時間間隔にて前記異動情報抽出動作又は異動情報編集処理動作が実行されていないと判定したとき、エラーメッセージを出力することによって、データ連携の停止状況を自動検出し、監視工数を削減し、確実に停止状況を検出することができる。
【符号の説明】
【0029】
101 オンライン端末、102 異動ジャーナル部、
103 異動情報抽出処理部、104 異動情報抽出ファイル部、
105 抽出処理時間ファイル部、106 連携データ編集処理部、
107 連携用データファイル部、108 抽出処理監視処理部、
109 編集処理監視処理部、110 出力部、111 データ連携元システム、
112 連携停止自動検出システム、113 データ連携先システム、
114 パラメータファイル部
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なるコンピュータシステム間でデータを連携するデータ連携システムのデータ連携状態を監視するデータ連携システム及びデータ連携監視方法に係り、特に、データ異動のタイミングが規定されていないデータ連携システムのデータ異動監視を容易に行うことができるデータ連携システム及びデータ連携監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にデータ連携システムは、複数のコンピュータシステム間のデータを同期させるために、一方のコンピュータシステムのデータが変更された場合、他方のコンピュータシステムのデータも前記一方のコンピュータシステムのデータに同期させるためのデータ異動が行われている。
【0003】
このデータ連携システムに関する技術が記載された文献としては、下記の特許文献1が挙げられ、この特許文献1には、処理依頼手段が移行先コンピュータシステムに処理依頼を送信し、移行先コンピュータシステムに処理対象となるデータが存在しない場合、データ要求手段が移行元コンピュータシステムに前記データの提供を依頼することによって、コンピュータシステムを停止することなく、コンピュータシステム間のデータ異動を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−140428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述の特許文献1に記載された技術は、コンピュータシステムを停止することなく、コンピュータシステム間のデータ異動を行うことができるものの、移行元コンピュータシステムから移行先コンピュータシステムへのタイムリーなデータ異動を監視する技術は考慮されておらず、住民情報記録システム等の異動発生タイミングが決まっていない連携システムにおいては、データ連携処理にて相手側システムへ送られたことを監視するためには、オンラインサービス時間中常に確認を行う必要があり、この監視のための膨大な監視工数が発生するという課題があった。また、目視による監視では、停止状況の検出が遅れる可能性があるという課題があった。
【0006】
本発明の目的は、前述の従来技術による課題を解決しようとするものであり、データ連携の停止状況を自動検出し、監視工数を削減して確実に停止状況を検出することができるデータ連携システム及びデータ連携監視方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために請求項1記載の本発明は、データを入力して処理するコンピュータであるデータ連携元システムと、前記データ連携元システムのデータとデータを連携するコンピュータであるデータ連携先システムと、前記データ連携元システム及びデータ連携先システムのデータ連携が停止していないか監視するコンピュータである連携停止自動検出システムとを備えるデータ連携監視システムであって、前記データ連携元システムが、前記入力データの追加・削除・更新等の異動情報をジャーナルとして格納する異動ジャーナル部と、前記異動ジャーナル部に格納された異動情報を抽出する異動情報抽出処理部と、前記異動情報抽出処理部が抽出した異動情報を格納する異動情報抽出ファイル部と、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から抽出して異動情報抽出ファイル部に格納した抽出時刻を格納する抽出処理時間ファイル部と、前記異動情報抽出ファイル部に格納した異動情報を抽出して編集する連携データ編集処理部と、前記連携データ編集処理部が編集した編集異動情報を格納する連携用データファイル部と、前記異動情報抽出処理部及び連携データ編集処理部が前記抽出動作及び編集動作を実行する一定時間間隔をパラメータとして格納するパラメータファイル部とを備え、前記連携停止自動検出システムが、前記異動情報抽出処理部がパラメータファイル部に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか監視を行なう抽出処理監視処理部と、前記連携データ編集処理部が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理部と、前記抽出処理監視処理部又は編集処理監視処理部が一定時間間隔で動作してないと判定したときにメッセージを出力する出力部とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記特徴のデータ連携監視システムにおいて、前記抽出処理監視処理部が、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から異動情報を抽出した抽出時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記抽出時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、前記何れかの特徴のデータ連携監視システムにおいて、前記編集処理監視処理部が、前記異動情報抽出処理部が異動情報抽出ファイル部を参照した参照時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記参照時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定することを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、データを入力して処理するコンピュータであるデータ連携元システムと、前記データ連携元システムのデータとデータを連携するコンピュータであるデータ連携先システムと、前記データ連携元システム及びデータ連携先システムのデータ連携が停止していないか監視するコンピュータである連携停止自動検出システムとを備えるデータ連携監視システムのデータ連携監視方法であって、前記データ連携元システムに、前記入力データの追加・削除・更新等の異動情報をジャーナルとして格納する異動ジャーナル部と、前記異動ジャーナル部に格納された異動情報を抽出する異動情報抽出処理部と、前記異動情報抽出処理部が抽出した異動情報を格納する異動情報抽出ファイル部と、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から抽出して異動情報抽出ファイル部に格納した抽出時刻を格納する抽出処理時間ファイル部と、前記異動情報抽出ファイル部に格納した異動情報を抽出して編集する連携データ編集処理部と、前記連携データ編集処理部が編集した編集異動情報を格納する連携用データファイル部と、前記異動情報抽出処理部及び連携データ編集処理部が前記抽出動作及び編集動作を実行する一定時間間隔をパラメータとして格納するパラメータファイル部とを設け、前記連携停止自動検出システムに、前記異動情報抽出処理部がパラメータファイル部に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか監視を行なう抽出処理監視処理工程と、前記連携データ編集処理部が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理工程と、前記抽出処理監視処理部又は編集処理監視処理部が一定時間間隔で動作してないと判定したときにメッセージを出力する出力工程とを実行させることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、前記特徴のデータ連携監視方法において、前記抽出処理監視処理工程が、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から異動情報を抽出した抽出時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記抽出時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、前記何れかの特徴のデータ連携監視方法において、前記編集処理監視処理工程が、前記異動情報抽出処理部が異動情報抽出ファイル部を参照した参照時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記参照時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によるデータ連携システム及びデータ連携監視方法は、連携停止自動検出システムが、前記異動情報抽出処理部がパラメータファイル部に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか監視を行なう抽出処理監視処理工程と、前記連携データ編集処理部が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理工程と、前記抽出処理監視処理部又は編集処理監視処理部が一定時間間隔で動作してないと判定したときにメッセージを出力する出力工程とを実行することによって、容易に監視工数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態によるデータ連携システムの全体構成を示す図
【図2】本発明の実施形態による停止状況自動検出手順を示す図
【図3】本発明の実施形態による異動情報抽出処理部の処理フローを示す図
【図4】本発明の実施形態による抽出処理監視処理部の処理フローを示す図
【図5】本発明の実施形態による連携データ編集処理部の処理フローを示す図
【図6】本発明の実施形態による編集処理監視処理部の処理フローを示す図
【図7】本発明の実施形態による異動ジャーナル部の構成を示す図
【図8】本発明の実施形態による異動情報抽出ファイル部の構成を示す図
【図9】本発明の実施形態による連携用データファイル部の構成を示す図
【図10】本発明の実施形態によるコード表部の構成を示す図
【図11】本発明の実施形態によるパラメータファイル部の構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明によるデータ連携方法を適用したデータ連携監視システムの一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
[構成]
本実施形態によるデータ連携監視システムは、図1に示す如く、データ入力等の操作を行うためのオンライン端末101と、このオンライン端末101と接続され、データ処理を行うコンピュータであるデータ連携元システム111と、このデータ連携元システム111とデータを連携するコンピュータであるデータ連携先システム113と、前記データ連携元システム111とデータ連携先システム113とのデータ連携状態を監視する連携停止自動検出システム112とを備える。
【0016】
前記データ連携元システム111は、前記オンライン端末101から入力されるデータの追加・削除・更新等の異動情報をジャーナルとして格納する異動ジャーナル部102と、この異動ジャーナル部102に格納された異動情報を抽出する異動情報抽出処理部103と、この異動情報抽出処理部103が抽出した異動情報を格納する異動情報抽出ファイル部104と、前記異動情報抽出処理部103が異動ジャーナル部102から抽出して異動情報抽出ファイル部104に格納した抽出時間(時刻)を格納する抽出処理時間ファイル部105と、前記異動情報抽出ファイル部104に格納した異動情報を抽出して編集する連携データ編集処理部106と、この連携データ編集処理部106が編集した編集異動情報を格納する連携用データファイル部107と、前記異動情報抽出処理部103及び連携データ編集処理部106が前記した動作を実行する一定時間間隔をパラメータとして格納するパラメータファイル部114とを備える。
【0017】
前記連携停止自動検出システム112は、前記異動情報抽出処理部103がパラメータファイル部114のパラメータによって指定された一定時間間隔で正常に動作しているか否かの監視を行なう抽出処理監視処理部108と、前記連携データ編集処理部106が異動情報の編集動作をパラメータによって指定された一定時間間隔で正常に動作しているか否かの監視を行なう編集処理監視処理部109と、前記抽出処理監視処理部108又は編集処理監視処理部109が正常に動作してないと判定したときにエラーメッセージを出力する出力部110とから構成される。
【0018】
前記異動ジャーナル部102に格納される異動情報は、例えば、システムが取り扱う情報が公的機関における住民情報の場合、図7(a)に示す如く、縦項目名として、個人番号、世帯番号、住登区分、転出区分、漢字氏名、カナ氏名、生年月日、性別、続柄1、続柄2、現住所の住所、転居前の住所、転居先の住所、外国人登録番号の各項目と、各項目毎のデータ型(数字型、文字型)、バイト数、開始アドレス、終了アドレスの横項目とから構成されており、具体的なデータサンプル例は、図7(b)に示す如く、個人番号が「0000000000123456789」、世帯番号が「000000000001235678」、住登区分が「1」、転出区分が「1」、漢字氏名が「日立 太郎」、カナ氏名が「ヒタチ タロウ」、生年月日が「2010年02月05日」、性別が「01」、続柄1が「01」、現住所の住所が「神奈川県足柄群・・・」、転居前の住所が「神奈川県川崎市・・・」、外国人登録番号が「0001」の如く登録される。
【0019】
前記異動情報抽出ファイル部106に格納される異動情報の構成は、図8(a)に示す如く、前記異動情報の項目と同一であり、この異動情報の具体的なサンプル例は、図8(b)に示す如く、個人番号が「123456789」、世帯番号が「1235678」、住登区分が「2101」、転出区分が「2101」、漢字氏名が「日立 太郎」、カナ氏名が「ヒタチ タロウ」、生年月日が「2010年02月05日」、性別が「1」、続柄1が「01」、現住所の住所が「神奈川県足柄群・・・」、転居前の住所が「神奈川県川崎市・・・」、外国人登録番号が「0001」の如く登録される。
【0020】
前記連携用データファイル部107に格納される編集異動情報の構成は、図9(a)に示す如く、前記の図7(a)に示した項目に対して桁数変換とコード変換有無(「○」で示す。)と備考の横項目を追加して構成され、具体的な例としては、図9(b)に示す如く、前記したコード変換「○」の縦項目の「住登区分」及び「転出区分」が「F2F1F0F1」に変換され、「性別」が「F1」、「続柄1」が「F0F1」に変換して登録される。
【0021】
なお、前記「住登区分」とは、図10(a)に示す如く、コード「2101」が「転出全部」、コード「2102」が「転出一部」、コード「2107」が「転出全部(付記)」、コード「2201」が「死亡全部」、コード「2202」が「死亡一部」、コード「2301」が「職権消除全部」のように設定され、前記「転出区分」は、図10(b)に示す如く、コード「2101」が「転出全部」、コード「2102」が「提出一部」、コード「2107」が「転出全部(付記)」、コード「2108」が「転出一部(付記)」、コード「3100」が「転入通知」のように設定され、前記「性別」は、コード「1」が「男」、コード「2」が「女」、コード「3」が「不詳」のように設定されている。
【0022】
このように構成されたデータ連携監視システムは、図2に示す如く、前記異動情報抽出処理部103が、オンライン端末101からデータ連携元システム111へ入力された異動情報に基づく異動ジャーナルを抽出して異動ジャーナル部102及び異動情報抽出ファイル部104に格納する機能と、抽出処理監視処理部108が、前記異動情報抽出処理部103が一定時間毎に動作しているか否かを監視する機能と、連携データ編集処理部106が、前記異動情報抽出ファイル部104から異動ジャーナルを抽出及びコード変換等の編集を行った編集異動情報として連携用データファイル部107に格納する機能と、前記編集処理監視処理部109が、前記連携データ編集処理部106が正常に動作しているか否かを監視する機能と、前記抽出処理監視処理部108及び編集処理監視処理部109が、正常に動作していないと判定したとき、停止メッセージを出力部110によって出力する停止メッセージ出力機能とを備える。
【0023】
[動作]
次に、本実施形態によるデータ連携監視システムの動作を説明する。本実施形態によるデータ連携監視システムの異動情報抽出処理部103は、図1及び図3に示す如く、異動ジャーナル部102を参照して異動ジャーナルを入力するステップ301と、新しい異動情報があるか否かを判定するステップ303と、このステップ303において新しい異動情報があると判定したとき、異動情報抽出ファイル部104に異動情報を出力するステップ304と、このステップ304又は前記ステップ303において新しい異動情報がないと判定したとき、前記ステップ301及び304の動作時刻を抽出処理時間ファイル部105に出力するステップ306と、コンピュータのシステム時刻を読み込むステップ308と、前記パラメータファイル部114に予め格納した一定時間間隔のパラメータを参照するステップ309と、前記ステップ308によって取得したシステム時刻が前記ステップ309によって参照した一定時間経過したか否かを判定し、一定時間経過していると判定したときに前記ステップ301に戻り、一定時間経過していないと判定したときに前記ステップ308に戻るステップ311とをオンライン処理時までに繰り返す処理を実行することによって、一定時間毎に異動情報の抽出動作を行う。
【0024】
本実施形態による抽出処理監視処理部108は、図1及び図4に示す如く、抽出処理時間ファイル部105から前記ステップ306によって格納した動作時刻を参照するステップ401と、このステップ401によって抽出した動作時刻が前回に抽出した時刻と同じか否かを判定するステップ403と、このステップ403において同じと判定したとき、異動情報抽出処理部が停止していると判定して停止メッセージを出力部110を用いて出力させるステップ404と、前記ステップ404によって抽出した動作時刻が前回に抽出した時刻と異なると判定したとき、前回の処理時刻をメモリに待避しておくステップ406と、前記パラメータファイル部114に予め格納した一定時間間隔のパラメータを参照するステップ408と、このステップ408によって参照した一定時間間隔によって前記異動情報抽出動作が行われた否かを判定し、一定時間間隔によって前記動作が行われていると判定したときに前記ステップ401に戻り、一定時間間隔によって前記動作が行われていないと判定したときに前記ステップ407に戻るステップ311とをオンライン処理時までに繰り返す処理を実行することによって、前述した異動情報抽出処理部103が一定時間毎に動作しているか否かの監視を行う。
【0025】
前記編集処理監視処理部109は、図1及び図5に示す如く、前記異動情報抽出ファイル部104に新たな異動情報が存在するか否かを判定するステップ501と、このステップ501において存在すると判定したとき、連携データファイル出力用の一時的なワークテーブルをメモリ上に作成するステップ502と、このステップ502によって作成したワークテーブルを連携用データファイル部107へ出力するステップ503と、前記異動情報抽出ファイルを前記異動情報抽出ファイル部104から削除するステップ505と、このステップ505又はステップ501によって新たな異動情報が存在しないと判定したとき、コンピュータのシステム時刻を読み込むステップ508と、前記パラメータファイル部114に予め格納した一定時間間隔のパラメータを参照するステップ509と、このステップ509によって参照した一定時間経過しているか否かを判定し、一定時間経過していると判定したときに前記ステップ501に戻り、一定時間経過していないと判定したときに前記ステップ508に戻るステップ511とをオンライン処理時までに繰り返す処理を実行することによって、連携データ編集処理部106による異動情報の抽出処理が一定時間毎に行われているか否かの監視を行う。
【0026】
次に、前記編集処理監視処理部109は、図1及び図6に示す如く、前記異動情報抽出ファイル部104に新たな異動情報が存在するか否かを判定するステップ601と、このステップ601において存在すると判定したとき、抽出処理時間ファイル部105から異動情報ファイル作成時刻を取得するステップ602と、コンピュータのシステム時刻を読み込むステップ604と、前記パラメータファイル部114から予め格納した一定時間間隔のパラメータを参照するステップ605と、前記ステップ604によって参照したシステム時刻と前記ステップ605によって参照した一定時間間隔とを比較し、異動情報ファイル作成時刻から一定時間を経過しているか否かを判定するステップ607と、このステップ607によって一定時間を経過していると判定したとき、停止メッセージを出力部110に出力させるステップ608と、前記ステップ607において一定時間を経過していないと判定又は前記ステップ608に続き、前記抽出処理時間ファイル部105から処理時刻を参照するステップ610と、コンピュータのシステム時刻を読み込むステップ612と、前記パラメータファイル部114に予め格納した一定時間間隔のパラメータを参照するステップ613と、このステップ613によって参照した一定時間経過しているか否かを判定し、一定時間経過していると判定したときに前記ステップ601に戻り、一定時間経過していないと判定したときに前記ステップ612に戻るステップ615とをオンライン処理時までに繰り返す処理を実行することによって、連携データ編集処理部106による異動情報の編集処理が一定時間毎に行われているか否かの監視を行う。
【0027】
前記パラメータファイル部114に設定されたパラメータは、図11(a)に示す如く、異動情報抽出処理時間と抽出処理監視処理部監視時間とデータ連携編集処理部監視時間と編集処理監視処理部監視時間の各項目情報とから成り、図11(b)に示す如く、各時間が「300」秒として設定している。
【0028】
このように本発明は、住民情報記録システム等の異動発生タイミングが決まっていない連携システムにおいて、連携停止自動検出システム112が、データ連携元システム111の異動情報抽出処理部103の異動情報抽出動作及び連携データ編集処理部106の異動情報編集処理動作を時刻によって監視し、予め定めた時間間隔にて前記異動情報抽出動作又は異動情報編集処理動作が実行されていないと判定したとき、エラーメッセージを出力することによって、データ連携の停止状況を自動検出し、監視工数を削減し、確実に停止状況を検出することができる。
【符号の説明】
【0029】
101 オンライン端末、102 異動ジャーナル部、
103 異動情報抽出処理部、104 異動情報抽出ファイル部、
105 抽出処理時間ファイル部、106 連携データ編集処理部、
107 連携用データファイル部、108 抽出処理監視処理部、
109 編集処理監視処理部、110 出力部、111 データ連携元システム、
112 連携停止自動検出システム、113 データ連携先システム、
114 パラメータファイル部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを入力して処理するコンピュータであるデータ連携元システムと、前記データ連携元システムのデータとデータを連携するコンピュータであるデータ連携先システムと、前記データ連携元システム及びデータ連携先システムのデータ連携が停止していないか監視するコンピュータである連携停止自動検出システムとを備えるデータ連携監視システムであって、前記データ連携元システムが、前記入力データの追加・削除・更新等の異動情報をジャーナルとして格納する異動ジャーナル部と、前記異動ジャーナル部に格納された異動情報を抽出する異動情報抽出処理部と、前記異動情報抽出処理部が抽出した異動情報を格納する異動情報抽出ファイル部と、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から抽出して異動情報抽出ファイル部に格納した抽出時刻を格納する抽出処理時間ファイル部と、前記異動情報抽出ファイル部に格納した異動情報を抽出して編集する連携データ編集処理部と、前記連携データ編集処理部が編集した編集異動情報を格納する連携用データファイル部と、前記異動情報抽出処理部及び連携データ編集処理部が前記抽出動作及び編集動作を実行する一定時間間隔をパラメータとして格納するパラメータファイル部とを備え、前記連携停止自動検出システムが、前記異動情報抽出処理部がパラメータファイル部に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか監視を行なう抽出処理監視処理部と、前記連携データ編集処理部が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理部と、前記抽出処理監視処理部又は編集処理監視処理部が一定時間間隔で動作してないと判定したときにメッセージを出力する出力部とを備えるデータ連携監視システム。
【請求項2】
前記抽出処理監視処理部が、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から異動情報を抽出した抽出時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記抽出時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定する請求項1記載のデータ連携監視システム。
【請求項3】
前記編集処理監視処理部が、前記異動情報抽出処理部が異動情報抽出ファイル部を参照した参照時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記参照時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定する請求項1又は2記載のデータ連携監視システム。
【請求項4】
データを入力して処理するコンピュータであるデータ連携元システムと、前記データ連携元システムのデータとデータを連携するコンピュータであるデータ連携先システムと、前記データ連携元システム及びデータ連携先システムのデータ連携が停止していないか監視するコンピュータである連携停止自動検出システムとを備えるデータ連携監視システムのデータ連携監視方法であって、前記データ連携元システムに、前記入力データの追加・削除・更新等の異動情報をジャーナルとして格納する異動ジャーナル部と、前記異動ジャーナル部に格納された異動情報を抽出する異動情報抽出処理部と、前記異動情報抽出処理部が抽出した異動情報を格納する異動情報抽出ファイル部と、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から抽出して異動情報抽出ファイル部に格納した抽出時刻を格納する抽出処理時間ファイル部と、前記異動情報抽出ファイル部に格納した異動情報を抽出して編集する連携データ編集処理部と、前記連携データ編集処理部が編集した編集異動情報を格納する連携用データファイル部と、前記異動情報抽出処理部及び連携データ編集処理部が前記抽出動作及び編集動作を実行する一定時間間隔をパラメータとして格納するパラメータファイル部とを設け、前記連携停止自動検出システムに、前記異動情報抽出処理部がパラメータファイル部に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか監視を行なう抽出処理監視処理工程と、前記連携データ編集処理部が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理工程と、前記抽出処理監視処理部又は編集処理監視処理部が一定時間間隔で動作してないと判定したときにメッセージを出力する出力工程とを実行させるデータ連携監視方法。
【請求項5】
前記抽出処理監視処理工程が、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から異動情報を抽出した抽出時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記抽出時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定する請求項4記載のデータ連携監視方法。
【請求項6】
前記編集処理監視処理工程が、前記異動情報抽出処理部が異動情報抽出ファイル部を参照した参照時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記参照時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定する請求項4又は5記載のデータ連携監視方法。
【請求項1】
データを入力して処理するコンピュータであるデータ連携元システムと、前記データ連携元システムのデータとデータを連携するコンピュータであるデータ連携先システムと、前記データ連携元システム及びデータ連携先システムのデータ連携が停止していないか監視するコンピュータである連携停止自動検出システムとを備えるデータ連携監視システムであって、前記データ連携元システムが、前記入力データの追加・削除・更新等の異動情報をジャーナルとして格納する異動ジャーナル部と、前記異動ジャーナル部に格納された異動情報を抽出する異動情報抽出処理部と、前記異動情報抽出処理部が抽出した異動情報を格納する異動情報抽出ファイル部と、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から抽出して異動情報抽出ファイル部に格納した抽出時刻を格納する抽出処理時間ファイル部と、前記異動情報抽出ファイル部に格納した異動情報を抽出して編集する連携データ編集処理部と、前記連携データ編集処理部が編集した編集異動情報を格納する連携用データファイル部と、前記異動情報抽出処理部及び連携データ編集処理部が前記抽出動作及び編集動作を実行する一定時間間隔をパラメータとして格納するパラメータファイル部とを備え、前記連携停止自動検出システムが、前記異動情報抽出処理部がパラメータファイル部に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか監視を行なう抽出処理監視処理部と、前記連携データ編集処理部が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理部と、前記抽出処理監視処理部又は編集処理監視処理部が一定時間間隔で動作してないと判定したときにメッセージを出力する出力部とを備えるデータ連携監視システム。
【請求項2】
前記抽出処理監視処理部が、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から異動情報を抽出した抽出時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記抽出時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定する請求項1記載のデータ連携監視システム。
【請求項3】
前記編集処理監視処理部が、前記異動情報抽出処理部が異動情報抽出ファイル部を参照した参照時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記参照時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定する請求項1又は2記載のデータ連携監視システム。
【請求項4】
データを入力して処理するコンピュータであるデータ連携元システムと、前記データ連携元システムのデータとデータを連携するコンピュータであるデータ連携先システムと、前記データ連携元システム及びデータ連携先システムのデータ連携が停止していないか監視するコンピュータである連携停止自動検出システムとを備えるデータ連携監視システムのデータ連携監視方法であって、前記データ連携元システムに、前記入力データの追加・削除・更新等の異動情報をジャーナルとして格納する異動ジャーナル部と、前記異動ジャーナル部に格納された異動情報を抽出する異動情報抽出処理部と、前記異動情報抽出処理部が抽出した異動情報を格納する異動情報抽出ファイル部と、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から抽出して異動情報抽出ファイル部に格納した抽出時刻を格納する抽出処理時間ファイル部と、前記異動情報抽出ファイル部に格納した異動情報を抽出して編集する連携データ編集処理部と、前記連携データ編集処理部が編集した編集異動情報を格納する連携用データファイル部と、前記異動情報抽出処理部及び連携データ編集処理部が前記抽出動作及び編集動作を実行する一定時間間隔をパラメータとして格納するパラメータファイル部とを設け、前記連携停止自動検出システムに、前記異動情報抽出処理部がパラメータファイル部に格納したパラメータによって指定された一定時間間隔で動作しているか監視を行なう抽出処理監視処理工程と、前記連携データ編集処理部が異動情報の編集動作をしているか監視を行なう編集処理監視処理工程と、前記抽出処理監視処理部又は編集処理監視処理部が一定時間間隔で動作してないと判定したときにメッセージを出力する出力工程とを実行させるデータ連携監視方法。
【請求項5】
前記抽出処理監視処理工程が、前記異動情報抽出処理部が異動ジャーナル部から異動情報を抽出した抽出時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記抽出時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定する請求項4記載のデータ連携監視方法。
【請求項6】
前記編集処理監視処理工程が、前記異動情報抽出処理部が異動情報抽出ファイル部を参照した参照時刻とコンピュータのシステム時刻とを比較し、前記参照時刻とシステム時刻間の時間が前記一定時間を経過しているかを判定する請求項4又は5記載のデータ連携監視方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−59018(P2012−59018A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201631(P2010−201631)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(000152985)株式会社日立情報システムズ (409)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(000152985)株式会社日立情報システムズ (409)
【Fターム(参考)】
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