説明

トイレおよびその清掃方法

【課題】 トイレ室内の清掃を容易に行うことができるトイレおよびその清掃方法を提供する。
【解決手段】 トイレ室2内の壁部5に磁性材料を含む琺瑯製の化粧パネル7を固定し、化粧パネル7の表面に、トイレットペーパー10用の紙巻器9および衛生洗浄装置33のリモコン334を、永久磁石95,334dの磁力によって着脱自在に固定する。化粧パネル7は、便器3の便座部332に着座している使用者Aの手が届く所定範囲Sに紙巻器9およびリモコン334を固定することができるように配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内に紙巻器等の壁付機器を備えたトイレおよびその清掃方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のトイレでは、トイレットペーパー用の紙巻器や、便器に備えられた衛生洗浄装置を操作するためのリコモンを保持するリモコンホルダ等の壁付機器は、トイレ室内の壁面にネジ(ビス)により固定されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−95027号公報(図4参照)
【特許文献2】特開2003−299165号公報(図3参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トイレ室内の壁面を清掃する際に、その壁面に固定されている壁付機器の周囲を清掃し難いという問題があった。また、トイレ室の敷地面積が狭い場合、トイレ室内の便器や床部を清掃しようとすると、清掃者の体が壁付機器に当たるため、便器や床部を清掃し難いという問題もあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、トイレ室内の清掃を容易に行うことができるトイレおよびその清掃方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明のトイレは、床部、壁部およびドア部を有するトイレ室と、前記トイレ室内に設置された便器とを備えたトイレであって、前記トイレ室内の前記壁部における、前記便器に着座している使用者の手が届く所定範囲に配置されている磁性材料を含む内装パネルと、前記内装パネルに永久磁石の磁力によって着脱自在に固定される壁付機器と、を備えていることを特徴としている。
【0006】
上記のように構成されたトイレによれば、トイレ室内の壁部に配置された磁性材料を含む内装パネルに、壁付機器を、便器に着座している使用者の手が届く所定範囲で、永久磁石の磁力によって着脱自在に固定することができる。したがって、トイレ室内の壁部を清掃する際に、壁付機器を内装パネルから取り外すことにより、壁付機器が固定されている周囲の壁部を容易に清掃することができる。また、便器や床部を清掃する際に、壁付機器を内装パネルから取り外すことにより、清掃者の体が壁付機器に接触するのを防止することができるので、便器や床部の清掃を容易に行うことができる。
【0007】
また、前記内装パネルは、前記壁部、前記便器および前記床部の少なくとも1箇所を清掃する清掃者の邪魔にならない位置に前記壁付機器を仮固定することができるように配置されているのが好ましい。
この場合、トイレ室内を清掃する際に、壁付機器をトイレ室内の清掃者の邪魔にならない位置に仮固定することができる。このため、取り外した壁付機器をトイレ室の外に一旦仮置きするために清掃者がトイレ室を出入りする必要がなく、清掃作業を迅速に行うことができる。
【0008】
また、前記内装パネルは、金属製の磁性材料の表面にガラスコーティングを施した琺瑯製の化粧パネルよりなるのが好ましい。
この場合、内装パネルを琺瑯製としたので、例えば、木製の内装パネルの裏面に鉄板を設ける場合と比べると壁部の施工が簡単である。また、内装パネルは、金属製の磁性材料の表面にガラスコーティングが施された化粧パネルよりなるため、永久磁石の磁力によって壁付機器の着脱を繰り返しても、内装パネルの表面はガラスコーティングによって保護されているため、内装パネルの表面が損傷するのを抑制することができる。
【0009】
また、前記壁付機器は、トイレットペーパー用の紙巻器、または前記使用者の局部を洗浄する衛生洗浄装置を遠隔操作するリモコンよりなるのが好ましい。
この場合、トイレ室内の壁部を清掃する際に、紙巻器またはリモコンを内装パネルから取り外すことにより、壁付機器が固定されている周囲の壁部を容易に清掃することができる。また、便器や床部を清掃する際に、紙巻器またはリモコンを内装パネルから取り外すことにより、清掃者の体が紙巻器やリモコンに接触するのを防止することができるので、便器や床部の清掃を容易に行うことができる。
【0010】
一方、本発明のトイレの清掃方法は、次の工程(a)〜(c)を含むことを特徴としている。
(a) トイレ室内の壁部に配置された磁性材料を含む内装パネルにおける、便器に着座している使用者の手が届く所定範囲に、永久磁石の磁力によって着脱自在に固定されている壁付機器を、一旦取り外す第一工程
(b) 前記壁付機器を取り外した状態で、前記壁部、前記便器および前記床部の少なくとも1箇所を清掃する第二工程
(c) 前記清掃の後に、前記壁付機器を前記内装パネルにおける前記所定範囲に前記永久磁石の磁力によって固定する第三工程
上記のようなトイレの清掃方法によれば、内装パネルに固定されている壁付機器を、一旦取り外してから壁部等を清掃するようにしたので、壁付機器が固定されている周囲の壁部を容易に清掃することができる。また、便器や床部を清掃する際に、清掃者の体が壁付機器に接触するのを防止することができるので、便器や床部の清掃を容易に行うことができる。
【0011】
また、前記第一工程において、取り外した前記壁付機器を、前記内装パネルにおける清掃者の邪魔にならない位置に、前記永久磁石の磁力によって仮固定するのが好ましい。
この場合、内装パネルから一旦取り外した壁付機器を、トイレ室内の邪魔にならない位置に仮固定することができるので、取り外した壁付機器をトイレ室の外に一旦仮置きするために清掃者がトイレ室を出入りする必要がなく、清掃作業を迅速に行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のトイレによれば、トイレ室内の壁部を清掃する際に、壁付機器を壁部から取り外すことにより、壁付機器が固定されている周囲の壁部を容易に清掃することができる。また、便器や床部を清掃する際に、壁付機器を壁部から取り外すことにより、清掃者の体が壁付機器に接触するのを防止することができるので、便器や床部の清掃を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のトイレの全体平面図である。
【図2】トイレの斜視図である。
【図3】化粧パネルの拡大断面図である。
【図4】紙巻器の全体構成を示す斜視図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】リモコンの全体構成を示す斜視図である。
【図7】リモコンのホルダ部のみを示す斜視図である。
【図8】図7のB−B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係るトイレの全体平面図であり、図2は、トイレの斜視図である。
図1において、トイレ1は、トイレ室2と、このトイレ室2内に設置された便器3とを備えている。トイレ室2は、前記便器3が設置されている床部4と、便器3の左右両側方および後方の三方を囲む壁部5と、便器3の前方にてトイレ室2を開閉するためのドア部6とを有している。
【0015】
図2において、便器3は、洋式便器であって、便器本体31と、便器本体31の後方に設置された水タンク32と、便器本体31の上部に取り付けられた衛生洗浄装置33と、を備えている。水タンク32には、便器本体31内の排泄物を排水するための洗浄用水が貯えられている。
【0016】
衛生洗浄装置33は、洗浄部331と、洗浄部331に対して上下回動可能な便座部332および蓋部333と、遠隔操作用の無線式のリモコン334とを備えている。洗浄部331には、図示しない洗浄ノズルが取り付けられており、この洗浄ノズルから噴出する洗浄水によって、便座部332に着座している使用者A(図1参照)の局部を洗浄することができる。
【0017】
壁部5は、図1に示すように、便器3の右側方に配置された右壁面51と、便器3の左側方に右壁面51と対向して配置された左壁面52と、便器3の後方に配置された後壁面53と、内装パネルとしての化粧パネル7とを有している。化粧パネル7は、右壁面51の下部に配置された右パネル71と、左壁面52の下部に配置された左パネル72と、後壁面53の下部に配置された後パネル73とにより構成されている。
【0018】
図3は、化粧パネル7(各パネル71〜73)の拡大断面図である。
右パネル71は、琺瑯製のパネルからなり、金属製の磁性材料である金属基板(例えば薄鋼板)71aの表面に、ガラスコーティングを施すことにより数十〜数百μm程度の被膜71bが形成されたものである。金属基板71aの裏面は、図示しない接着剤または両面接着テープなどを使用して右壁面51に固定されている。左パネル72および後パネル73も、右パネル71と同一構造であり、金属基板72a,73aの表面にそれぞれ被膜72b,73bが形成されており、金属基板72a,73aの裏面がそれぞれ左壁面52,後壁面53に固定されている。
【0019】
右パネル71には、壁付機器8としての上記リモコン334および紙巻器9が着脱可能に固定されている(図2参照)。
図4は、紙巻器9の全体構成を示す斜視図であり、図5は、図4のA−A断面図である。
図4において、紙巻器9は、背板部91と、この背板部91の左右両端部に固定された一対の側板部92と、各側板部92に取り付けられた支持部93と、背板部91の上端に回動可能に取り付けられた紙切部94とを備えている。
【0020】
紙巻器9は、前記支持部93によってトイレットペーパー10(図2参照)の軸芯を回転可能に支持し、紙切部94によりトイレットぺーパー10を任意の長さで切断可能である。背板部91の裏面には、上部の左右両端と下部の中央に合計3個の永久磁石95が配置されている。各永久磁石95は、図5に示すように断面コ字型の金属製の取付部96を介して、背面板91の裏面に形成された取付穴91aに固定されている。これらの永久磁石95の磁力によって、背板部91が右パネル71の表面に着脱自在に固定されている。
【0021】
図6は、前記リモコン334の全体構成を示す斜視図である。
リモコン334は、前記洗浄ノズルを使用者Aによってリモートコントロール(遠隔操作)するものであり、操作部334aと、この操作部334aを係脱可能に取り付けるためのホルダ部334bとを有している。
操作部334aの前面には、前記洗浄ノズルから洗浄水を噴出開始するための2種類の開始スイッチSW1,SW2と、これらの噴出を停止するための停止スイッチSW3と、洗浄ノズルの前後位置を調節するための位置調節スイッチSW4,SW5と、洗浄水の噴出量(水勢)を調節するための水勢調節スイッチSW6,SW7と、洗浄水の水温を調節するための水温調節スイッチSW8と、便座部332の温度を調節するための温度調節スイッチSW9とが設けられている。
【0022】
操作部334aの内部には、上記各スイッチSW1〜SW9の操作に基づいて各種動作信号を洗浄部331の信号受信部(図示せず)に向けて送信するための信号送信部(図示せず)が設けられている。尚、この信号は、赤外線、超音波または電波信号等が用いられる。
【0023】
図7は、リモコン334のホルダ部334bのみを示す斜視図であり、図8は、図7のB−B断面図である。
図7および図8において、ホルダ部334bは、平板状に形成されており、その前面には前方に突出する係止部334cが形成されている。この係止部334cに、操作部334aの裏面に形成された被係止部(図示せず)を係止することにより、操作部334aがホルダ部334bに着脱自在に固定されている。また、ホルダ部334bの裏面には、上下一対のゴム磁石からなる永久磁石334dが固定されている。これらの永久磁石334dの磁力によって、ホルダ部334bが右パネル71の表面に着脱自在に固定されている。
【0024】
図1および図2において、化粧パネル7を構成する各パネル71〜73は、壁付機器8を所定範囲S内の任意の位置に着脱自在に固定することができるとともに、当該壁付機器8をトイレ室2内を清掃する清掃者の邪魔にならない位置に仮固定することができるように配置されている。本実施形態では、各パネル71〜73は、いずれも略同一の高さHを有するとともに、対応する各壁面51〜53の幅と略同一幅に形成されている。
【0025】
ここで、「所定範囲S」とは、使用者Aが便座部332に着座した状態で、当該使用者Aの手が壁付機器8に届く範囲であることを意味する。本実施形態では、右壁面51および左壁面52の一部が所定範囲Sに含まれている。その範囲は、例えば、図1において使用者Aの左右の腕をそれぞれ真横に水平に伸ばしたときに、その使用者Aの左右の手先が各パネル71,72に当たる位置P1,P2を中心として、それぞれ各パネル71,72の表面に沿う半径Rの円により囲まれる範囲S1,S2となる(図2も参照)。なお、半径Rの長さは、各パネル71,72までの水平距離や、使用者Aの腕の長さ等の諸条件によって決定される。
また、「清掃者の邪魔にならない位置」とは、清掃者の体が壁部5、便器3または床部4の清掃中に壁付機器8と接触しない位置であることを意味する。
【0026】
このように、壁付機器8の紙巻器9およびリモコン334は、永久磁石95,334dの磁力により、化粧パネル7の任意の位置に着脱自在に固定することができるため、使用者Aは壁付機器8を使い勝手の良い位置に取り付けることができる。また、使用者Aが複数存在する場合は、各人毎に壁付機器8を使い勝手の良い位置にそれぞれ固定することができる。
【0027】
次に、トイレ室2内の壁部5、便器3および床部4を清掃する清掃方法について、図2を参照しながら説明する。
まず、トイレ室2内の右パネル71に固定されている紙巻器9およびリモコン334を右パネル71から一旦取り外す(第一工程)。具体的には、右パネル71の表面に永久磁石95,334dの磁力で固定されている紙巻器9の背板部91およびリモコン334のホルダ部334bを右パネル71の表面から取り外す(図5および図8参照)。
【0028】
次に、取り外した紙巻器9およびリモコン334を、各パネル71〜73のうち清掃者の邪魔にならない位置に、前記磁力によって仮固定する。例えば、本実施形態では、図2の一点鎖線で示すように、左パネル72の最前部に、紙巻器9およびリモコン334をそれぞれ上下に配置するように仮固定する。具体的には、左パネル72の表面に、紙巻器9の背板部91およびリモコン334のホルダ部334bを永久磁石95,334dの磁力によって固定する。
【0029】
仮固定をした後は、各壁面51〜53、各パネル71〜73、便器3および床部4を順次清掃する。その際、左パネル72を清掃するときは、仮固定されている紙巻器9およびリモコン334を一時的に取り外して清掃する(第二工程)。
清掃作業が終了すると、仮固定されている紙巻器9およびリモコン334を左パネル72から取り外し、清掃前に固定されていた右パネル71の所定位置に固定する(第三工程)。なお、紙巻器9およびリモコン334の具体的な着脱方法は、上述の通りである。
【0030】
上記のように構成された本実施形態のトイレ1によれば、トイレ室2内の壁部5に配置した磁性材料を含む化粧パネル7に、紙巻器9やリモコン334等の壁付機器8を、便器3の便座部332に着座している使用者Aの手が届く所定範囲Sで、永久磁石91a,334dの磁力によって着脱自在に固定することができる。したがって、トイレ室2内の壁部5を清掃する際に、壁付機器8を化粧パネル7から取り外すことにより、壁付機器8が固定されている周囲の壁部5を容易に清掃することができる。また、便器3や床部4を清掃する際に、壁付機器8を化粧パネル7から取り外すことにより、清掃者の体が壁付機器8に接触するのを防止することができるので、便器3や床部4の清掃を容易に行うことができる。
【0031】
また、化粧パネル7は、壁部5等を清掃する清掃者の邪魔にならない位置に、壁付機器8を仮固定することができるように配置したので、壁部5等を清掃する際に、壁付機器8をトイレ室2内の清掃者の邪魔にならない位置に仮固定することができる。このため、取り外した壁付機器8をトイレ室2の外に一旦仮置きするために清掃者がトイレ室2を出入りする必要がなく、清掃作業を迅速に行うことができる。
【0032】
また、化粧パネル7は琺瑯製のパネルよりなるため、例えば、木製の化粧パネルの裏面に鉄板を設ける場合と比べると、壁部5の施工が簡単である。また、化粧パネル7は、金属基板71a〜73aの表面にガラスコーティングが施された被膜71b〜73bを形成しているため、永久磁石95,334dの磁力によって壁付機器8の着脱を繰り返しても、化粧パネル7の表面は被膜71b〜73bによって保護されているため、化粧パネル7の表面が損傷するのを抑制することができる。
【0033】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば上記実施形態では、紙巻器9およびリモコン334を化粧パネル7に対して着脱可能に固定しているが、その他の壁付機器8を着脱可能に固定してもよい。
また、上記実施形態では、右壁面51および左壁面52の一部が、所定範囲Sに含まれているが、便座3が後壁面53に近接して配置されており、使用者Aの手が後壁面53に配置される壁付機器8に届く場合には、後壁面53の一部を所定範囲Sに含めることも可能である。
【0034】
さらに、化粧パネル7は、右壁面51、左壁面52および後壁面53にそれぞれ配置されているが、トイレ室の右側方また左側方にドア部が配置されているトイレの場合は、前壁面に配置することも可能である。
また、所定範囲Sは、半径Rにより形成される真円形の範囲S1,S2としたが、上述の諸条件に応じて真円形以外の範囲に変更可能であることは言うまでもない。
【0035】
また、化粧パネル7は、各壁面51〜53の全幅に亘って配置されているが、少なくとも前記所定範囲Sに配置されていればよい。この場合には、化粧パネル7の大きさを最小限に抑えることができるので、コスト安価となる。
また、上記実施形態では、化粧パネル7を琺瑯製としたが、金属製や他の磁性材料を含むものであってもよい。ただし、化粧パネル7の表面が損傷するのを抑制するという観点では、琺瑯製にすることが好ましい。
また、上記実施形態では、壁部5、便器3および床部4のすべてを清掃する場合について説明したが、いずれか1箇所のみを清掃する場合であってもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 トイレ
2 トイレ室
3 便器
4 床部
5 壁部
6 ドア部
7 化粧パネル(内装パネル)
8 壁付機器
9 紙巻器
10 トイレットペーパー
33 衛生洗浄装置
71a 金属基板(磁性材料)
72a 金属基板(磁性材料)
73a 金属基板(磁性材料)
95 永久磁石
334 リモコン
334d 永久磁石
A 使用者
S 所定範囲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床部、壁部およびドア部を有するトイレ室と、前記トイレ室内に設置された便器とを備えたトイレであって、
前記トイレ室内の前記壁部における、前記便器に着座している使用者の手が届く所定範囲に配置されている磁性材料を含む内装パネルと、
前記内装パネルに永久磁石の磁力によって着脱自在に固定される壁付機器と、
を備えていることを特徴とするトイレ。
【請求項2】
前記内装パネルは、前記壁部、前記便器および前記床部の少なくとも1箇所を清掃する清掃者の邪魔にならない位置に前記壁付機器を仮固定することができるように配置されている請求項1記載のトイレ。
【請求項3】
前記内装パネルは、金属製の磁性材料の表面にガラスコーティングを施した琺瑯製の化粧パネルよりなる請求項1または2に記載のトイレ。
【請求項4】
前記壁付機器は、トイレットペーパー用の紙巻器、または前記使用者の局部を洗浄する衛生洗浄装置を遠隔操作するリモコンよりなる請求項1〜3に記載のトイレ。
【請求項5】
次の工程(a)〜(c)を含むことを特徴とするトイレの清掃方法。
(a) トイレ室内の壁部に配置された磁性材料を含む内装パネルにおける、便器に着座している使用者の手が届く所定範囲に、永久磁石の磁力によって着脱自在に固定されている壁付機器を、一旦取り外す第一工程
(b) 前記壁付機器を取り外した状態で、前記壁部、前記便器および前記床部の少なくとも1箇所を清掃する第二工程
(c) 前記清掃の後に、前記壁付機器を前記内装パネルにおける前記所定範囲に前記永久磁石の磁力によって固定する第三工程
【請求項6】
前記第一工程において、取り外した前記壁付機器を、前記内装パネルにおける清掃者の邪魔にならない位置に、前記永久磁石の磁力によって仮固定する請求項5に記載のトイレの清掃方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−1718(P2011−1718A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−144344(P2009−144344)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(000108661)タカラスタンダード株式会社 (51)
【Fターム(参考)】