説明

トナー回収装置及び画像形成装置

【課題】コンパクト化及びコストダウンを可能にすること。
【解決手段】トナー回収装置100は、共通搬送路110と、共通搬送路110に排出された非転写トナーを排出開口112を介して排出するためのトナー回収容器114とを備えている。共通搬送路110には、回転軸122と、螺旋羽根124A、124Bを備えたトナー搬送部材120が配設されている。排出開口112は、共通搬送路110の中間領域に配設され、トナー搬送部材120の螺旋羽根124A、124Bは、排出開口112を境とする共通搬送路110の両領域A、Bにおいて巻き方向が相互に逆方向となるよう形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に備えられるトナー回収装置及び該トナー回収装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成装置のトナー回収装置が開示されている。このトナー回収装置は、複数の感光体と、これら感光体に順次接して周動する転写紙搬送部材と、上記各感光体および転写紙搬送部材の夫々に対するクリーニング装置とを有している。各感光体上に夫々形成されたトナー像は、転写紙搬送部材により各感光体に順次接して搬送される転写紙上に重ね合わせて転写される。各感光体および転写紙搬送部材の周面に残留したトナーは各クリーニング装置により回収され、回収された廃トナーは各クリーニング装置から枝管に送り込まれる。枝管に送り込まれた廃トナーは、該枝管を通して各枝管の排出口に接続された共通搬送管に送り込まれる。共通搬送管に送り込まれた廃トナーは、共通搬送管内に設けられた共通管スクリュにより共通搬送管の長手方向における一端部まで搬送されてからトナー回収容器内に回収される。
【特許文献1】特開平09−212053号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記トナー回収装置においては、上記したように、共通搬送管に送り込まれた廃トナーが、共通搬送管内に設けられた共通管スクリュにより共通搬送管の長手方向における一端部(最端部)まで搬送されてからトナー回収容器内に回収されるよう構成されているので、少なくとも共通搬送管の長手方向における他端部に送り込まれた廃トナーは、これを他端部から一端部までほぼ共通搬送管の全領域にわたって搬送しなければならない。その結果、共通管スクリュの所要搬送能力(単位時間当りの所要トナー搬送量)が大きくなり、共通管スクリュ及び共通搬送管の径を大きくしなければならないので、装置が大型化すると共にコストもアップする。
【0004】
本発明の目的は、コンパクト化及びコストダウンを可能にする、新規なトナー回収装置及び該トナー回収装置を備えた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一局面によれば、
それぞれ、像担持体、現像器、転写装置及び像担持体上に残留した非転写トナーを回収する像担持体クリーニング装置を含む、複数の作像装置と、作像装置の各々における像担持体上に形成された、相互に色の異なるトナー像が順次に重合・転写される中間転写ベルト、又は、該トナー像が記録媒体上に順次に重合・転写されるよう該記録媒体を搬送する搬送ベルト、とを含む画像形成装置に備えられるトナー回収装置であって、作像装置の各々における像担持体クリーニング装置により回収された非転写トナーが、それぞれ受入開口を介して排出される共通搬送路と、共通搬送路に排出された非転写トナーを共通搬送路に形成された排出開口を介して排出・回収するためのトナー回収容器とを備え、共通搬送路には、非転写トナーを該排出開口に搬送するトナー搬送部材が回転自在に配設され、トナー搬送部材は、回転軸と、回転軸に一体に配設された螺旋羽根とを備えているトナー回収装置において、
該排出開口は、共通搬送路の長手方向における中間領域に配設され、トナー搬送部材の螺旋羽根は、該排出開口を境とする共通搬送路の長手方向における両領域において巻き方向が相互に逆方向となるよう形成され、トナー搬送部材の一方向への回転により、共通搬送路の該両領域に存在する非転写トナーが、該排出開口に向かって相互に接近する2方向から搬送される、
ことを特徴とするトナー回収装置、が提供される。
該中間転写ベルトと、該中間転写ベルト上に残留した非転写トナーを回収する中間転写ベルトクリーニング装置とを含む画像形成装置に備えられ、共通搬送路の長手方向における一端部には他の受入開口が配設され、該中間転写ベルトクリーニング装置により回収された非転写トナーは、該他の受入開口を介して共通搬送路に排出される、ことが好ましい。
該搬送ベルトと、該搬送ベルト上に残留した非転写トナーを回収する搬送ベルトクリーニング装置とを含む画像形成装置に備えられ、共通搬送路の長手方向における一端部には他の受入開口が配設され、該搬送ベルトクリーニング装置により回収された非転写トナーは、該他の受入開口を介して共通搬送路に排出される、ことが好ましい。
該作像装置は4個備えられ、該作像装置の各々における像担持体クリーニング装置により回収された非転写トナーが、それぞれ排出される共通搬送路の該受入開口は、共通搬送路の長手方向における該一端部と他端との間に、該長手方向に間隔をおいて配設され、該一端部から他端に向かって数えて1番目の該受入開口は、該他の受入開口に対し最も近い位置に該他端方向に間隔をおいて配設され、該一端部から他端に向かって数えて4番目の該受入開口は、共通搬送路の長手方向における他端部に配設され、該排出開口は、共通搬送路の、該一端部から他端に向かって数えて1番目の該受入開口と3番目の該受入開口との間の領域内に配設される、ことが好ましい。
本発明の他の局面によれば、
それぞれ、像担持体、現像器、転写装置及び像担持体上に残留した非転写トナーを回収する像担持体クリーニング装置を含む、複数の作像装置と、作像装置の各々における像担持体上に形成された、相互に色の異なるトナー像が順次に重合・転写される中間転写ベルト、又は、該トナー像が記録媒体上に順次に重合・転写されるよう該記録媒体を搬送する搬送ベルトと、トナー回収装置とを備え、トナー回収装置は、作像装置の各々における像担持体クリーニング装置により回収された非転写トナーが、それぞれ受入開口を介して排出される共通搬送路と、共通搬送路に排出された非転写トナーを共通搬送路に形成された排出開口を介して排出・回収するためのトナー回収容器とを備え、共通搬送路には、非転写トナーを該排出開口に搬送するトナー搬送部材が回転自在に配設され、トナー搬送部材は、回転軸と、回転軸に一体に配設された螺旋羽根とを備えている画像形成装置において、
該排出開口は、共通搬送路の長手方向における中間領域に配設され、トナー搬送部材の螺旋羽根は、該排出開口を境とする共通搬送路の長手方向における両領域において巻き方向が相互に逆方向となるよう形成され、トナー搬送部材の一方向への回転により、共通搬送路の該両領域に存在する非転写トナーが、該排出開口に向かって相互に接近する2方向から搬送される、
ことを特徴とする画像形成装置、が提供される。
該中間転写ベルトと、該中間転写ベルト上に残留した非転写トナーを回収する中間転写ベルトクリーニング装置とを備え、共通搬送路の長手方向における一端部には他の受入開口が配設され、該中間転写ベルトクリーニング装置により回収された非転写トナーは、該他の受入開口を介して共通搬送路に排出される、ことが好ましい。
該搬送ベルトと、該搬送ベルト上に残留した非転写トナーを回収する搬送ベルトクリーニング装置とを備え、共通搬送路の長手方向における一端部には他の受入開口が配設され、該搬送ベルトクリーニング装置により回収された非転写トナーは、該他の受入開口を介して共通搬送路に排出される、ことが好ましい。
該作像装置は4個備えられ、該作像装置の各々における像担持体クリーニング装置により回収された非転写トナーが、それぞれ排出される共通搬送路の該受入開口は、共通搬送路の長手方向における該一端部と他端との間に、該長手方向に間隔をおいて配設され、該一端部から他端に向かって数えて1番目の該受入開口は、該他の受入開口に対し最も近い位置に該他端方向に間隔をおいて配設され、該一端部から他端に向かって数えて4番目の該受入開口は、共通搬送路の長手方向における他端部に配設され、該排出開口は、共通搬送路の、該一端部から他端に向かって数えて1番目の該受入開口と3番目の該受入開口との間の領域内に配設される、ことが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明に従って構成されたトナー回収装置及び該トナー回収装置を備えた画像形成装置の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0007】
先ず図2を参照して、本発明に従って構成されたトナー回収装置を備えた画像形成装置であるタンデム型カラープリンタ2(以下、単に「プリンタ2」と略称する)について説明する。
【0008】
プリンタ2は、ほぼ直方体の画像形成装置本体であるプリンタ本体4を備えている。プリンタ本体4は、ほぼ鉛直に延在する一側面4a、一側面4aに対し水平方向(図2において水平左右方向)に間隔をおいて対向する他の側面4b、図2において紙面の表裏方向に間隔をおいて対向する更に他の一対の側面(不図示)を備えている。プリンタ本体4内には、複数の作像装置(実施形態においては4個の作像装置)である、イエロー用作像装置6、マゼンタ用作像装置8、シアン用作像装置10及びブラック用作像装置12が、図2において左から右に向かってこの順に配列されている。これらの作像装置6、8、10及び12は、それぞれ、像担持体である感光体ドラム14、帯電器16、露光装置18、現像装置20、一次転写ローラ22、クリーニング装置24などの作像エレメントを備えている。一次転写ローラ22を含む図示しない転写装置は、一次転写ローラ22に転写バイアスを印加する転写バイアス電源装置(不図示)を備えている。クリーニング装置24は、感光体ドラム14上に残留した非転写トナーを回収するためのクリーニング装置であり、感光体ドラムクリーニング装置24と称することができる。
【0009】
図2において、感光体ドラム14に対し、一次転写ローラ22は上側に、帯電器16は下側に、現像装置20は左側に、クリーニング装置24は右側にそれぞれ配置され、露光装置18は、帯電器16及び現像装置20よりも下方に配置されている。なお、図2においては、図示の簡略化のため、上記作像エレメントの符号は、イエロー用作像装置6においてのみ付してある。これらの作像装置6、8、10及び12は、水平方向に、実施形態においては図2において左から右に向かって直線状に前記順序で並列されている。
【0010】
作像装置6、8、10及び12の上側には、中間転写ベルト機構26が配設されている。中間転写ベルト機構26は、駆動ローラ28と、従動ローラ30と、これらのローラに巻き掛けられた無端状の中間転写ベルト32と、クリーニング装置33とを備えている。クリーニング装置33は、中間転写ベルト32上に残留した非転写トナーを回収するためのクリーニング装置であり、中間転写ベルトクリーニング装置33と称することができる。なお、中間転写ベルト機構26の上側には、各作像装置6、8、10及び12の現像装置20に、それぞれ、対応する色のトナーを補給するためのトナー補給容器6TC、8TC、10TC及び12TCが配設されている。
【0011】
作像装置6、8、10及び12の各々において、一次転写ローラ22は、感光体ドラム14に対し中間転写ベルト32の下端走行領域(図2において水平左右方向に直線状に延在する)を介して上方から圧接させられている。駆動ローラ28の、図2において右斜め下方には二次転写ローラ34が配置されている。二次転写ローラ34は、駆動ローラ28に対し中間転写ベルト32を介して右斜め下方から図示しない複数のばね部材により圧接させられている。駆動ローラ28は図2において反時計方向に回転駆動させられるので、中間転写ベルト32、従動ローラ30及び一次転写ローラ22も反時計方向に回転させられる。
【0012】
作像装置6、8、10及び12の下方であって、プリンタ本体4の下端部には、給紙カセット36が配設されている。給紙カセット36内には、一端が軸38まわりに回動自在に支持された用紙載置板である底板40、底板40の他端を上方に押し上げる圧縮コイルばね42などが配設されている。底板40上に積層・収容された記録媒体である用紙Pの先端部における上面は、プリンタ本体4内に配設されたピックアップローラ44に圧接される。ピックアップローラ44の下流側には、分離ローラ対46が配設されている。
【0013】
プリンタ本体4の一側面4a寄りの位置(図2において右端部位置)には、用紙Pの片面にトナー像を形成するために用紙Pを搬送する搬送路50と、片面にトナー像が形成された用紙Pを表裏反転させて搬送路50に再給紙して他面にもトナー像を形成するための再給紙搬送路52とが配設されている。搬送路50の一部領域は、プリンタ本体4の一側面4aに沿って上下方向に延在する。また、再給紙搬送路52の一部領域は、プリンタ本体4の一側面4aと搬送路50の該一部領域との間を一側面4aに沿って上下方向に延在するよう配設されている。
【0014】
プリンタ本体4の上面の一部領域には排紙トレイ54が配設されている。排紙トレイ54は、プリンタ本体4の他の側面4bから一側面4aに向かって中央付近まで水平に延びてから、作像装置12の上方位置あたりまで下方に傾斜して延びている。プリンタ本体4には、更に、排紙トレイ54の傾斜した下端から上面に向かって鉛直上方に延びる段部56が配設されている。段部56の上端部には排出ローラ対58が配設されている。プリンタ本体4の一側面4aの上端領域は、上方に向かって他の側面4b方向にカーブして上面の一部領域に連続している。上面の一部領域は、段部56の上方位置まで水平に延びている。一側面4aの下端領域は、下方に向かって他の側面4b方向に傾斜しており、中間領域は、ほぼ鉛直に延在している。
【0015】
搬送路50は、分離ローラ対46の下流側と、排出ローラ対58の上流側との間を上下方向に延在している。搬送路50の下端領域及び上端領域は、プリンタ本体4の一側面4a方向に膨らむようカーブしており、その中間領域は、ほぼ一側面4aに沿って上下方向に延在する。二次転写ローラ34と駆動ローラ28とのニップ部(中間転写ベルト32を挟んだニップ部)は搬送路50のほぼ中央領域に配置されている。搬送路50の、分離ローラ対46と、二次転写ローラ34と駆動ローラ28とのニップ部との間には、搬送ローラ対60及びレジストローラ対62が、上流から下流に向かって配設されている。また、搬送路50の、二次転写ローラ34と駆動ローラ28とのニップ部と、排出ローラ対58との間には、定着ローラ対64及び搬送ローラ対66が、上流から下流に向かってこの順に配設されている。定着ローラ対64は、ハロゲンランプなどの発熱体により加熱される熱ローラ(定着ローラ)11と、熱ローラ11に圧接されている圧ローラ13とを備えている。
【0016】
再給紙搬送路52は、プリンタ本体4の上端部に配設された段部56の、排出ローラ対58の上側から、プリンタ本体4の一側面4aに向かって下方に延びてからカーブして、ほぼ一側面4aに沿って下方に延び、下端部において上方に反転して、搬送路50の、搬送ローラ対60とレジストローラ対62との間に合流している。再給紙搬送路52の、最上流領域である、段部56の近傍位置には、正逆回転可能なスイッチバックローラ対70が配設されている。再給紙搬送路52の、スイッチバックローラ対70と、下端部における反転領域の入口との間には、再給紙搬送ローラ対71、72、73及び74が配設されている。
【0017】
再給紙搬送路52の上端領域は、搬送路50の上端領域の上方に並列されており、スイッチバックローラ対70は、排出ローラ対58の直上流側位置における再給紙搬送路52に配置されている。排出ローラ対58の直上流位置であって、搬送路50と再給紙搬送路52との間の位置には、搬送路切替ガイド部材75が備えられている。搬送路切替ガイド部材75は、図示しないアクチュエータにより、搬送路50の搬送ローラ対66により搬送された用紙Pを、排出ローラ対58に向けて案内する第1の案内位置(図2において実線で示される位置)、又はスイッチバックローラ対70に向けて案内する第2の案内位置(図2において2点鎖線で示される位置)に、選択的に切り替えられる。搬送路切替ガイド部材75が第1の案内位置(図2において実線で示される位置)に切り替えられた状態において、後述するとおりにして用紙Pの後端部をニップした状態でスイッチバックローラ対70が逆転させられると、用紙Pは再給紙搬送路52の再給紙搬送ローラ対71に向けて案内される。
【0018】
上記プリンタ2において、プリント動作そのものは周知のとおりにして行われるので、以下、図2を参照して、簡単に説明する。片面プリントが行われるに際しては、搬送路切替ガイド部材75は、予め、第1の案内位置(図2において実線で示される位置)に切り替えられる。
【0019】
作像手段6、8、10及び12において、それぞれ帯電器16により一様に帯電された感光体ドラム14の表面が、露光装置18(実施形態においてはレーザスキャニングユニット)により露光されることにより静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置20により現像されてトナー像となる。このトナー像は、一次転写ローラ22によって、中間転写ベルト機構26の中間転写ベルト32に、上流側の作像手段6によって形成されたトナー像から順次重ね合わされて転写される。中間転写ベルト32に転写されたカラートナー像は、給紙カセット36から搬送路50を通して送られた用紙Pが、駆動ローラ28と二次転写ローラ34とのニップ部を通過する間に、該用紙Pの片面に転写される。用紙Pの片面に転写されたトナー像は、定着ローラ対64を通過する間に熱定着される。
【0020】
片面にトナー像が定着された用紙Pは、搬送ローラ対66により下流方向に搬送される。搬送ローラ対66により搬送された用紙Pは、搬送路切替ガイド部材75により排出ローラ対50に向けて案内され、排出ローラ対58によって排紙トレイ54に、トナー像が定着された片面を下にした、いわゆるフェイスダウンの状態で排出される。
【0021】
他方、両面プリントが行われるに際しては、搬送路切替ガイド部材75は、予め、第2の案内位置(図2において2点鎖線で示される位置)に切り替えられる。そして、先ず、先に述べたとおりにして、用紙Pの片面にトナー像が定着される。片面にトナー像が定着された用紙Pは、搬送ローラ対66により搬送される。搬送ローラ対66により搬送された用紙Pは、搬送路切替ガイド部材75により再給紙搬送路52に配設されたスイッチバックローラ対70に案内され、スイッチバックローラ対70により、再給紙搬送路52の上端である上流端から排紙トレイ54に向けて搬送される。スイッチバックローラ対70は、用紙Pの後端部(搬送路50における搬送方向後端部)をニップした状態で一時停止させられる。スイッチバックローラ対70が一時停止させられている間に、搬送路切替ガイド部材75が、第2の案内位置(図2において2点鎖線で示される位置)から、再び第1の案内位置(図2において実線で示される位置)に切り替えられる。
【0022】
続いて、スイッチバックローラ対70は、用紙Pの該後端部をニップした状態で逆回転させられる。用紙Pは、スイッチバックローラ対70により、該後端部を含む後端を先頭にして、搬送路切替ガイド部材75に案内されて、再給紙搬送路52の再給紙搬送ローラ対71に向けて搬送路50におけるとは逆方向に搬送される。用紙Pは、再給紙搬送ローラ対71、72及び73により再給紙搬送路52を下方に搬送されてから、、再給紙搬送ローラ対74により、反転領域をとおって搬送路50における、レジストローラ対62の上流側に搬送される。レジストローラ対62の上流側に搬送された用紙Pは、レジストローラ対62により所定のタイミングで搬送され、駆動ローラ28と二次転写ローラ34とのニップ部を通過する間に、用紙Pの他面にトナー像が転写される。用紙Pの他面に転写されたトナー像は、定着ローラ対64を通過する間に熱定着される。両面にトナー像が定着された用紙Pは、先に述べたとおりにして排出ローラ対58によって排紙トレイ54に、トナー像が定着された他面を下にした状態で排出される。
【0023】
次に、図1及び図2を参照して、プリンタ2に備えられたトナー回収装置100について説明する。トナー回収装置100は、作像装置6、8、10及び12の各々における感光体ドラムクリーニング装置24により回収された非転写トナーが、それぞれ受入開口102、104、106及び108を介して排出される共通搬送路(共通搬送管路)110と、共通搬送路110に排出された非転写トナーを共通搬送路110に形成された1個の排出開口112を介して排出・回収するためのトナー回収容器114とを備えている。図示の実施形態において、共通搬送路110には、中間転写ベルトクリーニング装置33により回収された非転写トナーを共通搬送路110に排出するための他の受入開口116が配設されている。共通搬送路110内には、排出された非転写トナーを排出開口112に搬送するトナー搬送部材120が回転自在に配設されている。トナー搬送部材120は、回転軸122と、回転軸122に一体に配設された螺旋羽根124A及び124Bとを備えている。回転軸122の図1において右端部には被駆動ギヤ122Gが固着され、図示しない、中間ギヤを含む動力伝達機構を介して図示しない電動モータでよい駆動源に駆動連結されている。
【0024】
更に具体的に説明すると、感光体ドラムクリーニング装置24の各々(図2)は、感光体ドラム14の表面に付着した非転写トナー(残留トナー)をハウジング24A内に掻き落すクリーニングブレード(不図示)と、ハウジング24A内に掻き落された非転写トナーをハウジング24Aの長手方向の一端(図2において紙面に垂直な手前方向の一端)に形成されたトナー排出口24B(図1)まで搬送するトナー搬送螺旋羽根部材24Cとを備えている。
【0025】
中間転写ベルトクリーニング装置33(図2)は、駆動ローラ30に巻き掛けられた中間転写ベルト32の表面に接触させられて中間転写ベルト32の表面に残留した非転写トナーを回収する第1ローラ33Aと、第1ローラ33Aの表面に接触させられて第1ローラ33Aの表面に付着した非転写トナーを回収する第2ローラ33Bと、第2ローラ33Bの表面に付着した非転写トナーをハウジング33C内に掻き落すクリーニングブレード33Dと、ハウジング33C内に掻き落された非転写トナーをハウジング33Cの長手方向の一端(図2において紙面に垂直な手前方向の一端)に形成されたトナー排出口33F(図1)まで搬送するトナー搬送螺旋羽根部材33Gとを備えている。
【0026】
共通搬送路(共通搬送管)110は、感光体ドラムクリーニング装置24の各々のハウジング24Aに形成されたトナー排出口24B及び中間転写ベルトクリーニング装置33のハウジング33Cに形成されたトナー排出口33Fの下方を水平にかつ直線状に延在するよう配設されている。上記他の受入開口116は、共通搬送路110の長手方向における一端部(図1において左端部)における上領域において、上方に開口するよう配設されている。また、上記受入開口102、104、106及び108は、共通搬送路110の長手方向における該一端部と他端(図1において右端)との間における上領域において、該一端部から他端に向かって上記順序で、該長手方向に間隔をおいて、それぞれ上方に開口するよう配設されている。
【0027】
上記他の受入開口116、受入開口102、104、106及び108は、共通搬送路110の長手方向に相互にほぼ同じ間隔をおいて配設されている。上記受入開口102、104、106及び108のうち、共通搬送路110の該一端部から他端に向かって数えて1番目の受入開口102は、他の受入開口116に対し最も近い位置に該他端方向(図1において右方)に間隔をおいて配設され、同方向に向かって数えて4番目の受入開口108は、共通搬送路110の長手方向における他端部(図1において右端部)に配設されている。
【0028】
イエロー用作像装置6における感光体ドラムクリーニング装置24のハウジング24Aに形成されたトナー排出口24Bは、鉛直に延在する連結路(連結管路)130を介して受入開口102に接続されている。マゼンタ用作像装置8における感光体ドラムクリーニング装置24のハウジング24Aに形成されたトナー排出口24Bは、鉛直に延在する連結路(連結管路)132を介して受入開口104に接続されている。シアン用作像装置10における感光体ドラムクリーニング装置24のハウジング24Aに形成されたトナー排出口24Bは、鉛直に延在する連結路(連結管路)134を介して受入開口106に接続されている。ブラック用作像装置12における感光体ドラムクリーニング装置24のハウジング24Aに形成されたトナー排出口24Bは、鉛直に延在する連結路(連結管路)136を介して受入開口108に接続されている。中間転写ベルトクリーニング装置33のハウジング33Cに形成されたトナー排出口33Fは、鉛直に延在する連結路(連結管路)138を介して受入開口116に接続されている。
【0029】
上記排出開口112は、共通搬送路110の長手方向における中間領域、実施形態においては長手方向における中央領域の底部に、下方に開口するよう配設されている。図示の実施形態において、排出開口112は、該1番目の受入開口102と該3番目の受入開口106との間の領域内に配設されている、更に具体的には、該1番目の受入開口102と該3番目の受入開口106との間の中央に配設された該2番目の受入開口104の下方位置に配設されている。排出開口112は、トナー回収容器114の上端から上方に延び出すようトナー回収容器114に一体に配設された首部114Aの上端開口に接続されている。
【0030】
トナー搬送部材120の螺旋羽根124A及び124Bは、排出開口112を境とする共通搬送路110の長手方向における両領域A及びBにおいて巻き方向が相互に逆方向となるよう形成されている。図示の実施形態において、領域Aには他の受入開口116及び受入開口102が配設され、領域Bには受入開口106及び108が配設され、領域A及びBの境界領域に受入開口104が配設されている。トナー搬送部材120の一方向への回転により、共通搬送路110の該両領域A及びBに存在する非転写トナーが、排出開口112に向かって相互に接近する2方向から搬送される。
【0031】
先に述べたように、プリンタ2のプリント動作が遂行されると、作像装置6、8、10及び12の感光体ドラムクリーニング装置24におけるトナー搬送螺旋羽根部材24C、中間転写ベルトクリーニング装置33におけるトナー搬送螺旋羽根部材33G及び共通搬送路110におけるトナー搬送部材120が図示しない駆動源により回転駆動される。
【0032】
作像装置6、8、10及び12の感光体ドラム14の表面から感光体ドラムクリーニング装置24の各々のハウジング24A内に回収された非転写トナーは、トナー搬送螺旋羽根部材24Cにより、それぞれ、トナー排出口24Bから、連結路130及び受入開口102、連結路132及び受入開口104、連結路134及び受入開口106、連結路136及び受入開口108、を通って共通搬送路110内へ搬送・排出される。また、中間転写ベルト32の表面から中間転写ベルトクリーニング装置33のハウジング33C内に回収された非転写トナーは、トナー搬送螺旋羽根部材33Gにより、トナー排出口33Fから、連結路138及び他の受入開口116を通って共通搬送路110内へ搬送・排出される。
【0033】
共通搬送路110内に排出された非転写トナーは、トナー搬送部材120の一方向への回転により、共通搬送路110の両領域A及びBに存在する非転写トナーが、排出開口112に向かって相互に接近する2方向から搬送される(領域Aに存在する非転写トナーは、螺旋羽根124Aにより、排出開口112に向かって図1において右方に搬送され、領域Bに存在する非転写トナーは、螺旋羽根124Bにより、排出開口112に向かって図1において左方に搬送される)。排出開口112は、共通搬送路110の長手方向における中間領域、実施形態においては中央領域に配設されているので、共通搬送路110内に排出された非転写トナーは、最大、共通搬送路110の全長のほぼ半分の距離を搬送することによって、排出開口112から、トナー回収容器114の首部114Aを通してトナー回収容器114内に排出・回収される。その結果、トナー搬送部材120の所要搬送能力を従来よりも小さくできるので、共通搬送路110の横断面の大きさ及びトナー搬送部材120の螺旋羽根124A及び124Bの直径を小さくすることができ、トナー回収装置100及びトナー回収装置100を備えたプリンタ2を、従来よりもコンパクト化しかつコストダウンを可能にする。
【0034】
上記実施形態において、排出開口112は、共通搬送路110の長手方向における中央領域に配設されているが、必ずしも中央領域に配設されるものではなく、相互に巻き方向が異なるトナー搬送部材120の螺旋羽根124A及び124Bによる搬送量がほぼ同じになる中間領域に配設すればよい。したがって、排出開口112は、共通搬送路110の長手方向における中央領域に配設される場合もあれば、中央領域から長手方向の一端方向又は他端方向へずれた中間領域に配設される場合もある。このような構成により、トナー搬送部材120の所要搬送能力を最小にすることが可能になる。なお、トナー回収容器114の相互に巻き方向が異なるトナー搬送部材120の螺旋羽根124A及び124Bによる搬送量がほぼ同じになる中間領域から若干外れた中間領域に配置しても、従来装置におけるよりも、トナー搬送部材120の所要搬送能力を低減することが可能であるので、トナー回収容器114の配置の自由度が向上し、レイアウト上、有利である。
【0035】
本発明による上記トナー回収装置100は、作像装置6、8、10及び12により中間転写ベルト32の表面に相互に色の異なるトナー像を順次重ね合わせて転写する転写形態を有するプリンタ2に適用されるが、複数の作像装置により、搬送ベルトにより搬送される記録媒体である用紙の片面に相互に色の異なるトナー像を順次重ね合わせて転写する転写形態を有する、それ自体は周知の構成を有するプリンタにも適用可能である。以下、図3を参照して、このような転写形態を有するプリンタ200について説明する。
【0036】
プリンタ200は、ほぼ直方体形状のプリンタ本体201を備えている。プリンタ本体201内には、ブラック用作像装置202、シアン用作像装置204、マゼンタ用作像装置206及びイエロー用作像装置208が、図3において左から右に向かってこの順に配列されている。これらの作像装置202、204、206及び208は、それぞれ、感光体ドラム210、帯電器212、露光装置の一部であるLEDヘッド214、現像装置216、転写ローラ218、クリーニング装置220などの作像エレメントを備えている。転写ローラ218を含む図示しない転写装置は、転写ローラ218に転写バイアスを印加する転写バイアス電源装置(不図示)を備えている。クリーニング装置220は、感光体ドラム210上に残留した非転写トナーを回収するためのクリーニング装置であり、感光体ドラムクリーニング装置220と称することができる。なお、図3においては、図示の簡略化のため、上記作像エレメントの符号は、ブラック用作像装置202においてのみ付してある。作像装置202、204、206及び208は、水平方向に、実施形態においては図3において左から右に向かって直線状に前記順序で並列されている。
【0037】
各作像装置202、204、206及び208の現像装置216の上側には、それぞれ、対応する色のトナーを補給するためのトナー補給容器202TC、204TC、206TC及び208TCが装着されている。作像装置202、204、206及び208の下側には、記録媒体である用紙を担持して図3において右から左に搬送する搬送ベルト機構222が配設されている。搬送ベルト機構222は、駆動ローラ224と、従動ローラ226と、これらのローラに巻き掛けられた無端状の搬送ベルト228と、クリーニング装置230とを備えている。クリーニング装置230は、搬送ベルト228上に残留した非転写トナーを回収するためのクリーニング装置であり、搬送ベルトクリーニング装置230と称することができる。
【0038】
作像装置202、204、206及び208の各々において、転写ローラ218は、感光体ドラム210に対し搬送ベルト228の上端走行領域(図3において水平左右方向に直線状に延在する)を介して下方から圧接させられている。駆動ローラ224は図3において反時計方向に回転駆動させられるので、搬送ベルト228及び従動ローラ226も反時計方向に回転させられる。
【0039】
搬送ベルト機構222の用紙搬送方向下流側には、定着装置231、搬送ローラ232及び排出ローラ234などが配設されている。プリンタ本体201の上端であって、排出ローラ234の外側には排紙トレイ236が配設されている。搬送ベルト機構222は、その下方に配置された給紙カセット238から送り出された記録媒体である用紙を、作像装置202、204、206及び208における感光体ドラム210と転写ローラ218との間を通して搬送する。作像装置202、204、206及び208において、それぞれ帯電器212により一様に帯電された感光体ドラム210の表面がLEDヘッド214により露光されることにより静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置216により現像されてトナー像となる。このトナー像は、転写ローラ218によって、搬送ベルト機構222により搬送されてきた用紙に、上流側の作像装置208によって形成されたトナー像から順次重ね合わされて転写される。用紙に転写されたカラートナー画像は定着装置231を通過する間に用紙に定着され、カラートナー画像が定着された用紙は、搬送ローラ232及び排出ローラ234により排紙トレイ236に排出される。
【0040】
次に、感光体ドラムクリーニング装置220の各々及び搬送ベルトクリーニング装置230の構成について説明する。なお、これらの構成は周知であるので、符号無しで説明する。感光体ドラムクリーニング装置220の各々は、感光体ドラム210の表面に付着した非転写トナー(残留トナー)をハウジング内に掻き落すクリーニングブレードと、ハウジング内に掻き落された非転写トナーをハウジングの長手方向の一端(図3において紙面に垂直な手前方向の一端)に形成されたトナー排出口24B(図1)まで搬送するトナー搬送螺旋羽根部材とを備えている。
【0041】
搬送ベルトクリーニング装置230は、駆動ローラ224に巻き掛けられた搬送ベルト228の表面に付着した非転写トナー(残留トナー)をハウジング内に掻き落すクリーニングブレードと、ハウジング内に掻き落された非転写トナーをハウジングの長手方向の一端(図3において紙面に垂直な手前方向の一端)に形成されたトナー排出口33F(図1)まで搬送するトナー搬送螺旋羽根部材とを備えている。
【0042】
以上のように構成されたプリンタ200のプリンタ本体201内には、先に述べたトナー回収装置100(図1)が備えられている。プリンタ200のプリント動作が遂行されると、作像装置202、204、206及び208の各々の感光体ドラムクリーニング装置220及び搬送ベルトクリーニング装置230から、先に述べたとおりにして、回収された非転写トナーが共通搬送路110内へ搬送・排出される。共通搬送路110内に排出された非転写トナーは、トナー搬送部材120の一方向への回転により、共通搬送路110の該両領域A及びBに存在する非転写トナーが、排出開口112に向かって相互に接近する2方向から搬送され、先に述べたとおりにして、排出開口112から、トナー回収容器114の首部114Aを通してトナー回収容器114内に排出・回収される。本発明による上記トナー回収装置100(図1)が備えられた上記プリンタ200においても、先に述べたのと実質的に同じ作用効果が得られることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に従って構成されたトナー回収装置の実施形態の構成を示す断面概略図である。
【図2】図1に示すトナー回収装置が備えられているプリンタの実施形態の構成を示す断面概略図である。
【図3】図1に示すトナー回収装置が備えられているプリンタの他の実施形態の構成を示す断面概略図である。
【符号の説明】
【0044】
2、200:プリンタ
4、201:プリンタ本体
6、8、10、12、202、204、206、208:作像装置
14、210:感光体ドラム
24、220:感光体ドラムクリーニング装置
24B:トナー排出口
32:中間転写ベルト
33:中間転写ベルトクリーニング装置
33F:トナー排出口
100:トナー回収装置
102、104、106、108:受入開口
110:共通搬送路
112:排出開口
114:トナー回収容器
116:他の受入開口
120:トナー搬送部材
124A、124B:螺旋羽根
130、132、134、136、138:連結路
228:搬送ベルト
230:搬送ベルトクリーニング装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ、像担持体、現像器、転写装置及び像担持体上に残留した非転写トナーを回収する像担持体クリーニング装置を含む、複数の作像装置と、作像装置の各々における像担持体上に形成された、相互に色の異なるトナー像が順次に重合・転写される中間転写ベルト、又は、該トナー像が記録媒体上に順次に重合・転写されるよう該記録媒体を搬送する搬送ベルト、とを含む画像形成装置に備えられるトナー回収装置であって、作像装置の各々における像担持体クリーニング装置により回収された非転写トナーが、それぞれ受入開口を介して排出される共通搬送路と、共通搬送路に排出された非転写トナーを共通搬送路に形成された排出開口を介して排出・回収するためのトナー回収容器とを備え、共通搬送路には、非転写トナーを該排出開口に搬送するトナー搬送部材が回転自在に配設され、トナー搬送部材は、回転軸と、回転軸に一体に配設された螺旋羽根とを備えているトナー回収装置において、
該排出開口は、共通搬送路の長手方向における中間領域に配設され、トナー搬送部材の螺旋羽根は、該排出開口を境とする共通搬送路の長手方向における両領域において巻き方向が相互に逆方向となるよう形成され、トナー搬送部材の一方向への回転により、共通搬送路の該両領域に存在する非転写トナーが、該排出開口に向かって相互に接近する2方向から搬送される、
ことを特徴とするトナー回収装置。
【請求項2】
該中間転写ベルトと、該中間転写ベルト上に残留した非転写トナーを回収する中間転写ベルトクリーニング装置とを含む画像形成装置に備えられ、共通搬送路の長手方向における一端部には他の受入開口が配設され、該中間転写ベルトクリーニング装置により回収された非転写トナーは、該他の受入開口を介して共通搬送路に排出される、請求項1記載のトナー回収装置。
【請求項3】
該搬送ベルトと、該搬送ベルト上に残留した非転写トナーを回収する搬送ベルトクリーニング装置とを含む画像形成装置に備えられ、共通搬送路の長手方向における一端部には他の受入開口が配設され、該搬送ベルトクリーニング装置により回収された非転写トナーは、該他の受入開口を介して共通搬送路に排出される、請求項1記載のトナー回収装置。
【請求項4】
該作像装置は4個備えられ、該作像装置の各々における像担持体クリーニング装置により回収された非転写トナーが、それぞれ排出される共通搬送路の該受入開口は、共通搬送路の長手方向における該一端部と他端との間に、該長手方向に間隔をおいて配設され、該一端部から他端に向かって数えて1番目の該受入開口は、該他の受入開口に対し最も近い位置に該他端方向に間隔をおいて配設され、該一端部から他端に向かって数えて4番目の該受入開口は、共通搬送路の長手方向における他端部に配設され、該排出開口は、共通搬送路の、該一端部から他端に向かって数えて1番目の該受入開口と3番目の該受入開口との間の領域内に配設される、請求項2又は請求項3記載のトナー回収装置。
【請求項5】
それぞれ、像担持体、現像器、転写装置及び像担持体上に残留した非転写トナーを回収する像担持体クリーニング装置を含む、複数の作像装置と、作像装置の各々における像担持体上に形成された、相互に色の異なるトナー像が順次に重合・転写される中間転写ベルト、又は、該トナー像が記録媒体上に順次に重合・転写されるよう該記録媒体を搬送する搬送ベルトと、トナー回収装置とを備え、トナー回収装置は、作像装置の各々における像担持体クリーニング装置により回収された非転写トナーが、それぞれ受入開口を介して排出される共通搬送路と、共通搬送路に排出された非転写トナーを共通搬送路に形成された排出開口を介して排出・回収するためのトナー回収容器とを備え、共通搬送路には、非転写トナーを該排出開口に搬送するトナー搬送部材が回転自在に配設され、トナー搬送部材は、回転軸と、回転軸に一体に配設された螺旋羽根とを備えている画像形成装置において、
該排出開口は、共通搬送路の長手方向における中間領域に配設され、トナー搬送部材の螺旋羽根は、該排出開口を境とする共通搬送路の長手方向における両領域において巻き方向が相互に逆方向となるよう形成され、トナー搬送部材の一方向への回転により、共通搬送路の該両領域に存在する非転写トナーが、該排出開口に向かって相互に接近する2方向から搬送される、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
該中間転写ベルトと、該中間転写ベルト上に残留した非転写トナーを回収する中間転写ベルトクリーニング装置とを備え、共通搬送路の長手方向における一端部には他の受入開口が配設され、該中間転写ベルトクリーニング装置により回収された非転写トナーは、該他の受入開口を介して共通搬送路に排出される、請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
該搬送ベルトと、該搬送ベルト上に残留した非転写トナーを回収する搬送ベルトクリーニング装置とを備え、共通搬送路の長手方向における一端部には他の受入開口が配設され、該搬送ベルトクリーニング装置により回収された非転写トナーは、該他の受入開口を介して共通搬送路に排出される、請求項5記載の画像形成装置。
【請求項8】
該作像装置は4個備えられ、該作像装置の各々における像担持体クリーニング装置により回収された非転写トナーが、それぞれ排出される共通搬送路の該受入開口は、共通搬送路の長手方向における該一端部と他端との間に、該長手方向に間隔をおいて配設され、該一端部から他端に向かって数えて1番目の該受入開口は、該他の受入開口に対し最も近い位置に該他端方向に間隔をおいて配設され、該一端部から他端に向かって数えて4番目の該受入開口は、共通搬送路の長手方向における他端部に配設され、該排出開口は、共通搬送路の、該一端部から他端に向かって数えて1番目の該受入開口と3番目の該受入開口との間の領域内に配設される、請求項6又は請求項7記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−15110(P2009−15110A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−178143(P2007−178143)
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】