説明

トランスポンダ装置及びトランスポンダシステム

【課題】上位の装置が単純な判断処理により正しい列車番号を認識できるトランスポンダ装置及びトランスポンダシステムを提供する。
【解決手段】主系処理部11は、複数の中継器13〜16に対してポーリングフレームPを送信する。複数の中継器13〜16は、ポーリングフレームPに応答してアンサーフレームANSを送信し、通過する列車から列車番号を受信した時は、アンサーフレームANSに続けて、列車番号を含む列車番号フレームNUMを送信する。アンサーフレームANSは、列車番号フレームNUMが後続するか否かを示す列車番号有無情報を含む。主系処理部11と従系処理部12は、ポーリングフレームPに対応するアンサーフレームANSを受信できない場合、もしくは、受信した列車番号有無情報が有りを示しているときに列車番号フレームNUMを受信できない場合に、上位の装置3に異常状態を示すステータス情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通過した列車の列車番号を通知する冗長系のトランスポンダ装置及びトランスポンダシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
主に大都市圏の高密度運転線区や新幹線などの高速鉄道において、列車運行管理の効率化と旅客サービス向上のために列車運行管理システムが導入されている。列車運行管理システムは、現在運行中の列車の位置情報及び列車番号を、予め記憶されている列車ダイヤと照合して、列車の運行を適正に管理する。列車番号とは、「のぞみ1号」などの列車名を表す番号である。列車運行管理システムは、主にCTC(Centralized Traffic Control)装置とPRC(Programmed Route Control)装置とから構成される。
【0003】
CTC装置は、複数の中継装置を介してトランスポンダ装置と接続されており、ここから列車番号を受信する。CTC装置は、列車番号をPRC装置に送信し、PRC装置は、列車ダイヤ情報から信号機の制御タイミングの計算などを行なって、列車の進路制御を行う。このような列車運行管理システムは、例えば特許文献1及び2に開示されている。
【0004】
トランスポンダ装置は、列車の軌道に沿って施設された複数の中継器と、これらの中継器とマルチドロップ方式の専用通信回線を介して接続された処理部とから主に構成されている。各中継器は、通過する列車の先頭車両に設けられた無線送信器から列車番号を受信する。また、各中継器は、処理部からのポーリングに応答して、アンサーフレームを送信するが、列車番号の受信があったときは、さらに続けて列車番号を含む列車番号フレームを送信する。各フレームには、中継器の識別番号である中継器IDが含まれる。
【0005】
処理部は、装置故障などに備えて冗長構成を採用しており、通常、主系と従系の2系が設けられている。従系処理部は、主系処理部が故障した場合に、これに代わってポーリングを行なう。各処理部は、列車番号の受信の有無に関わらず、中継器から最後に受信した列車番号を、約100msの周期でCTC装置に向けて送信している。この送信に用いられるデータには、列車番号以外に、中継器IDと、アンサーフレームを一定回数受信できなった場合に異常状態を通知するためのステータス情報が含まれている。ステータス情報は、1ビットの情報であって、1bのときは正常を示し、0bのときは異常を示す。
【0006】
上記の専用通信回線は、鉄道線路沿いなどの電波の多い環境に施設されるから、その伝送路はノイズの影響を受けやすく、処理部で列車番号を正常に受信できないときがある。このため、各処理部の送信したステータス情報は両方とも正常を示しているにも関わらず、列車番号は異なる場合があり、このような場合、CTC装置と他の中継装置では、例えば、2つの列車番号のうち、従前の番号から変化したほうの列車番号が正しいものと推定して、判断を行なうなどの必要がある。
【0007】
しかしながら、CTC装置などの上位の装置は、基本的に各処理部から受信したデータを伝送するに過ぎないため、このような複雑な判断処理を行なうには不向きであり、これを実装しても十分なパフォーマンスを得られないことが問題となっていた。
【特許文献1】特開2002−193104号公報
【特許文献2】特開平6−278611号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、上位の装置が単純な判断処理により正しい列車番号を認識できるトランスポンダ装置及びトランスポンダシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明に係るトランスポンダ装置は、主系処理部と従系処理部と複数の中継器とを含む。主系処理部と従系処理部は、通信回線を介して前記複数の中継器と接続されている。前記主系処理部は、前記複数の中継器に対してポーリングフレームを送信する。
【0010】
前記複数の中継器は、前記ポーリングフレームに応答してアンサーフレームを送信し、通過する列車から列車番号を受信した時は、前記アンサーフレームに続けて、前記列車番号を含む列車番号フレームを送信する。
【0011】
これまで述べた構成は従来技術に見られるが、本発明の特徴部分は次に述べる部分にある。すなわち、前記アンサーフレームは、列車番号フレームが後続するか否かを示す列車番号有無情報を含む。前記主系処理部と前記従系処理部は、前記ポーリングフレームに対応する前記アンサーフレームを受信できない場合、もしくは、受信した前記列車番号有無情報が有りを示しているときに前記列車番号フレームを受信できない場合に、上位の装置に異常状態を示すステータス情報を送信する。
【0012】
従来、主系処理部と従系処理部は、ポーリング時にアンサーフレームのみを監視していたから列車番号フレームを受信できなかったときに異常状態として検知することができなかった。しかし、上述したように、アンサーフレームに列車番号有無情報を含ませることにより、列車番号フレームを受信できなかったときにも異常状態として検知することができる。
【0013】
したがって、ステータス情報の精度が向上するから、上位の装置は、ステータス情報のみに基づいて、主系処理部から受信した列車番号を採用するか否かを判断できる。すなわち、上位の装置は、主系処理部が正常状態を示していれば、主系処理部から受信した列車番号を採用するし、そうでないとき、従系処理部が正常状態を示していれば、従系処理部から受信した列車番号を採用する。よって、上述した構成により、上位の装置は単純な判断処理により正しい列車番号を認識できることになる。
【0014】
また、本発明に係るトランスポンダシステムは、上記のトランスポンダ装置と、車上無線送信機とを含む。前記車上無線送信機は、前記列車に搭載され、前記列車番号を前記複数の中継器に送信する。したがって、このトランスポンダシステムも同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0015】
以上述べたように、本発明によれば、上位の装置が単純な判断処理により正しい列車番号を認識できるトランスポンダ装置及びトランスポンダシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明に係るトランスポンダ装置を含めた列車番号通知システムを示す。トランスポンダ装置1は、主系処理部11と、従系処理部12と、複数の中継器13〜16とを含む。また、本発明に係るトランスポンダシステムは、トランスポンダ装置1と、車上無線送信機22とを含む。
【0017】
複数の中継器13〜16は、軌道Rに沿って施設され、通過する列車の先頭車両2から列車番号を受信する。列車の先頭車両2は、車上無線送信機22が備えられており、列車番号設定装置21により設定された列車番号を無線により送信する。
【0018】
主系処理部11と従系処理部12は、通信回線17を介して複数の中継器13〜16と接続されている。この通信回線17は、メタル伝送の専用線であって、各機器で伝送路を共有するマルチドロップ方式となっている。つまり、主系処理部11と従系処理部12と複数の中継器13〜16の何れかが送信したフレームは、送信元を含み、主系処理部11と従系処理部12と複数の中継器13〜16の全てが受信することになる。
【0019】
主系処理部11は、複数の中継器13〜16に対してポーリングフレームPを送信する。このとき、従系処理部12もポーリングフレームPを受信する。主系処理部11に故障が発生してポーリングフレームPを送信できなくなったときは、主系処理部11が、これを自己診断により検知して切替用のリレーを操作することによって、従系処理部12が、主系処理部11に代わってポーリングフレームPを送信する。
【0020】
複数の中継器13〜16は、ポーリングフレームPに応答してアンサーフレームANSを送信し、通過する列車から列車番号を受信した時は、アンサーフレームANSに続けて、列車番号を含む列車番号フレームNUMを送信する。ここで、アンサーフレームANSは、図2のように、送信元の中継器13〜16を示す中継器IDと、中継器13〜16のステータス情報などを含む。列車番号フレームNUMは、図3のように、列車番号に加えて、中継器IDも含む。
【0021】
また、従系処理部12も伝送の自己診断のためポーリングフレームPに応答してアンサーフレームANSを送信する。従系処理部12と複数の中継器13〜16は、送信したアンサーフレームANSが伝送路上で衝突して消失しないように、一定の送信順序が設定されており、他機器の送信したアンサーフレームANSを検出して送信タイミングを制御する。主系処理部11は、アンサーフレームANSを受信した後、一定時間、他のフレームを受信しなかったときに、次のポーリングを実施する。
【0022】
これまで述べた構成は従来技術に見られるが、本発明の特徴部分は次に述べる部分にある。すなわち、中継器13〜16のアンサーフレームANSは、列車番号フレームNUMが後続するか否かを示す列車番号有無情報を含む。主系処理部11と従系処理部12は、ポーリングフレームPに対応するアンサーフレームANSを受信できない場合、もしくは、受信した列車番号有無情報が有りを示しているときに列車番号フレームNUMを受信できない場合に、上位の装置3に異常状態を示すステータス情報を送信する。
【0023】
従来、主系処理部11と従系処理部12は、ポーリング時にアンサーフレームANSのみを監視していたから列車番号フレームNUMを受信できなかったときに異常状態として検知することができなかった。しかし、上述したように、アンサーフレームANSに列車番号有無情報を含ませることにより、列車番号フレームNUMを受信できなかったときにも異常状態として検知することができる。
【0024】
また、上位の装置3は、従来同様、一定周期で主系処理部11と従系処理部12に要求フレームREQを送信しており、主系処理部11と従系処理部12は、要求フレームREQに応答して、中継器13〜16ごとにレポートフレームREPを送信する。レポートフレームREPは、図4に示すように、中継器IDと、ステータス情報と、列車番号などを含む。なお、上位の装置3は、上述したように、通信ネットワークで接続された中継装置やCTC装置であって、システム設計に応じた構成が採用される。
【0025】
さらに、本実施形態では、主系処理部11は、中継器13〜16から確実にフレームを受信できるように、再送信要求を行なう。このため、ポーリングフレームPは、図5のように、複数の中継器13〜16を個別に指定してアンサーフレームANSと列車番号フレームNUMの再送信を要求するための再送信要求情報を含む。再送信要求情報は、要求の有無を示す情報と、中継器IDとを含む。通常のポーリング時、再送信要求情報は、要求「無し」を示している。
【0026】
したがって、主系処理部11は、アンサーフレームANS又は列車番号フレームNUMを受信できないとき、再送信要求情報により再送信を要求するポーリングフレームPを複数の中継器13〜16に送信し、指定した中継器13〜16からアンサーフレームANS又は列車番号フレームNUMを受信できない場合に、上位の装置3に異常状態を示すステータス情報を送信する。よって、ノイズなどの影響による伝送路エラーが原因で主系処理部11がフレームを受信できない場合は、再送信要求を行なってフレームを正常に受信することができる。一方、主系処理部11又は中継器13〜16の装置故障が原因で主系処理部11がフレームを受信できない場合は、再送信要求を行なってもフレームを正常に受信することができないから、これを異常状態として検知することができる。すなわち、主系処理部11は、装置故障を、伝送路エラーと明確に区別して、異常状態を判別することができる。
【0027】
次に、図6にポーリング時の主系処理部11の動作フローを示して説明する。主系処理部11は、ポーリングフレームP(再送信要求「無し」)を送信し(St1)、中継器ごとにアンサーフレームANSと列車番号フレームの受信を確認する(St2〜St4)。アンサーフレームANSと、列車番号フレームNUM(列車番号有無情報が「有り」のときのみ)が正常に受信できているとき、ステータス情報を「正常」とする(St11)。
【0028】
一方、アンサーフレームANS又は列車番号フレームNUMが正常に受信できていないとき、主系処理部11は、受信できなかった中継器13〜16を指定してポーリングフレームP(再送信要求「有り」)を送信する(St5)。そして、中継器13〜16ごとにアンサーフレームANSと列車番号フレームNUMの受信を確認する(St6〜St8)。ポーリングフレームP(再送信要求「有り」)を3回送信しても正常にフレームが受信できなかったときは、ステータス情報を「異常」とする(St9,St10)。一方、再送信要求によって正常にフレームを受信できたときは、ステータス情報を「正常」とする(St11)。なお、「異常」とするまでの再送信要求の回数は、本実施形態のように3回に限られず、伝送路のエラーレートなどに応じて適宜決定すればよい。
【0029】
また、従系処理部12の動作については、図6に示したフレームの受信確認(St2〜4)のみを行い、正常に受信できているとき、ステータス情報を「正常」とし、そうでないときは、ステータス情報を「異常」とする。このとき、「異常」とするまでの未受信の回数は、設計に応じて適宜決定すればよい。
【0030】
また、図7にポーリング動作の具体例を示して説明する。主系処理部11は、ポーリングフレームP(再送信要求「無し」)を送信する。中継器13〜16と従系処理部12は、ポーリングフレームPを受信後、個別の遅延時間T1〜T5の経過後にアンサーフレームANS1〜5を主系処理部11に送信する。このとき、中継器a13と中継器b14は、列車番号を受信しており、アンサーフレームANS1,2の列車番号有無情報に「有り」を示すとともに、アンサーフレームANS1,2を送信して所定時間経過後に列車番号フレームNUM1,2を送信する。そして、列車番号フレームNUM2は、伝送路エラーによって消失、あるいはデータが破壊され、主系処理部11で正常に受信されないものとする。
【0031】
主系処理部11は、アンサーフレームANS2の列車番号有無情報が「有り」を示しているのに、列車番号フレームNUM2が所定時間内に未受信であることを検知する。そして、主系処理部11は、最後のアンサーフレームANS5を受信して一定時間Tc経過後、中継器b14への再送信要求を伴うポーリングフレームP(再送信要求「有り」)を送信する。これにより、中継器b14は、受信からT2時間後、アンサーフレームANS2と列車番号フレームNUM2を送信する。主系処理部11は、これらを受信すると中継器b14のステータス情報を「正常」とする。一方、再送信要求を伴うポーリングフレームPを3回送信しても、受信できないときは、中継器b14のステータス情報を「異常」とする。
【0032】
これまで述べてきたように、本発明に係るトランスポンダ装置に依れば、ステータス情報の精度が向上するから、上位の装置3は、ステータス情報のみに基づいて、主系処理部11から受信した列車番号を採用するか否かを判断できる。すなわち、図8に示す判断処理フローのように、上位の装置3は、主系処理部11が正常状態を示していれば、主系処理部11から受信した列車番号を採用するし(St11〜St13)、そうでないとき、従系処理部12が正常状態を示していれば、従系処理部12から受信した列車番号を採用する(St11,St12,St14,St15)。よって、上述した構成により、上位の装置3は単純な判断処理により正しい列車番号を認識できることになる。
【0033】
しかも、本発明に係るトランスポンダ装置は、ポーリングフレームPとアンサーフレームANSの構成の一部を従来と比べて少し変更したに過ぎないから、処理部11,12と中継器13〜16の機能を従来から大幅に変更することなく、短期間の開発で低コストに実現できるというメリットもある。また、上位の装置3についても、レポートフレームの構成が従来と同一であるから、図8に示す判断処理を除き、従来からの大きな機能変更は必要ない。したがって、本発明の課題の重要性に鑑みると、本発明に係るトランスポンダ装置は、従来技術の若干の改良により大きな効果を奏するものと言える。よって、本発明に係るトランスポンダシステムも同様の効果を奏する。
【0034】
また、本実施形態において、システムの応答性の観点から、上位の装置3からの要求フレームREQの送信と、主系処理部11のポーリング実行を同期させるのもよい。これについて、図9にレポートフレームREPの送信処理フローを示して説明する。
【0035】
上位の装置3は、周期Lで主系処理部11と従系処理部12に同時に要求フレームREQを送信する。主系処理部11は、要求フレームREQを受信してTx時間経過後、ポーリングフレームP(再送信要求「無し」)を送信する。さらに、主系処理部11は、次の要求フレームREQを受信するまでに、必要に応じて再送信要求を行い、ステータス情報の「正常」又は「異常」を判別してレポートフレームREP1を上位の装置3に送信する。また、従系処理部12も同様にレポートフレームREP2を送信する。
【0036】
このようにタイミング設計することによって、主系処理部11と従系処理部12は、一連のポーリング処理による正常/異常の判別処理ごとに、レポートフレームREPを送信することができる。従来、要求フレームREQの送信と主系処理部11のポーリング実行は非同期であったので、主系処理部11は、上記の正常/異常の判別処理が完了する前にレポートフレームREPを送信することもあった。このとき、レポートフレームREPには、上述したように、最後に受信した列車番号が「正常」として含まれるため、上位の装置3は、前回受信した列車番号と同じ列車番号である場合、無駄な情報を受信することになる。すなわち、上位の装置3は、情報が変化したときのみ制御を行う、いわゆるイベントドリブンで動作するから、同じ情報を含むレポートフレームREPを受信しても何も動作しないためである。したがって、図9のような同期動作とすることによって、上位の装置3は、情報が変化した可能性があるときに限ってレポートフレームREPを受信するから、列車番号通知システムの応答性を向上させることができる。
【0037】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係るトランスポンダ装置を含めた列車番号通知システムを示す。
【図2】アンサーフレームANSの構成を示す。
【図3】列車番号フレームNUMの構成を示す。
【図4】レポートフレームREPの構成を示す。
【図5】ポーリングフレームPの構成を示す。
【図6】ポーリング時の主系処理部の動作フローを示す。
【図7】ポーリング動作の具体例を示す。
【図8】上位の装置の判断処理フローを示す。
【図9】レポートフレームREPの送信処理フローを示す。
【符号の説明】
【0039】
1 トランスポンダ装置
11 主系処理部
12 従系処理部
13〜16 中継器
17 通信回線
3 上位の装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
主系処理部と、従系処理部と、複数の中継器とを含む鉄道用のトランスポンダ装置であって、
主系処理部と従系処理部は、通信回線を介して前記複数の中継器と接続され、
前記主系処理部は、前記複数の中継器に対してポーリングフレームを送信し、
前記複数の中継器は、
前記ポーリングフレームに応答してアンサーフレームを送信し、
通過する列車から列車番号を受信した時は、前記アンサーフレームに続けて、前記列車番号を含む列車番号フレームを送信し、
前記アンサーフレームは、列車番号フレームが後続するか否かを示す列車番号有無情報を含み、
前記主系処理部と前記従系処理部は、前記ポーリングフレームに対応する前記アンサーフレームを受信できない場合、もしくは、受信した前記列車番号有無情報が有りを示しているときに前記列車番号フレームを受信できない場合に、上位の装置に異常状態を示すステータス情報を送信する、
トランスポンダ装置。
【請求項2】
請求項1記載のトランスポンダ装置であって、
前記ポーリングフレームは、前記複数の中継器を個別に指定して前記アンサーフレームと前記列車番号フレームの再送信を要求するための再送信要求情報を含み、
前記主系処理部は、
前記アンサーフレーム又は前記列車番号フレームを受信できないとき、前記再送信要求情報により再送信を要求する前記ポーリングフレームを前記複数の中継器に送信し、指定した前記中継器から前記アンサーフレーム又は前記列車番号フレームを受信できない場合に、上位の装置に異常状態を示すステータス情報を送信する、
トランスポンダ装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のトランスポンダ装置と、車上無線送信機とを含む鉄道用のトランスポンダシステムであって、
前記車上無線送信機は、前記列車に搭載され、前記列車番号を前記複数の中継器に送信する、
トランスポンダシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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