説明

トリフルオロビニロキシ−N−モノアルキルアニリン化合物およびその製造方法

【課題】高分子主鎖両末端の反応部位としてトリフルオロビニロキシアニリン化合物を導入した含フッ素ポリエーテル化合物の低粘度化を達成せしめるトリフルオロビニロキシアニリン化合物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】一般式〔I〕


(ここで、R1は炭素数1〜3のアルキル基である)で表わされるトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物、好ましくはトリフルオロビニロキシ-N-モノメチルアニリン。このトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物は、トリフルオロビニロキシアニリンをN-モノアルキル化する方法、またはトリフルオロビニロキシアニリンの前駆体である(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリンをN-モノアルキル化した後、脱FBr化反応する方法によって製造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、含フッ素ポリエーテル化合物の高分子主鎖両末端の反応部位を形成し得るトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モノハロゲノアニリンから誘導される下記の如き含フッ素ポリエーテル化合物のハロゲン化アニリド化合物において、1級アニリド化合物と2級アニリド化合物とでは、水素結合の有無によって粘度(25℃)が大きく異なり、2級モノハロゲン化アニリド化合物の粘度は、1級モノハロゲン化アニリド化合物の粘度より著しく低いことが、本発明者の予備検討によって確認されている。




【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO 90/15042 A2
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Polymer 41巻 6213頁 (2000)
【非特許文献2】Tetrahedron Letters 36巻 6373頁 (1995)
【非特許文献3】Tetrahedron Letters 38巻 5831頁 (1997)
【非特許文献4】J. Am. Chem. Soc. 128巻 7055頁 (2006)
【非特許文献5】J. Polymer Sci.;Part A:Poly. Chem. 31巻 3465頁 (1993)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、含フッ素ポリエーテル化合物の高分子主鎖両末端の反応部位を形成し得る化合物として、トリフルオロビニロキシ基(-OCF=CF2)を有するアニリド化合物について検討しており、非特許文献1に記載される如く、公知の化合物であるトリフルオロビニロキシアニリンを用いた場合には、それを高分子主鎖両末端に有する含フッ素ポリエーテル化合物の低粘度化が達成されないことを確認している。
【0006】
本発明の目的は、高分子主鎖両末端の反応部位としてトリフルオロビニロキシアニリン化合物を導入した含フッ素ポリエーテル化合物の低粘度化を達成せしめるトリフルオロビニロキシアニリン化合物およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によって、一般式〔I〕

(ここで、R1は炭素数1〜3のアルキル基である)で表わされるトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物、好ましくはトリフルオロビニロキシ-N-モノメチルアニリンが提供される。
【0008】
かかるトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物は、トリフルオロビニロキシアニリンをN-モノアルキル化する方法、またはトリフルオロビニロキシアニリンの前駆体である(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリンをN-モノアルキル化した後、脱FBr化反応する方法によって製造される。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物を用いて、高分子主鎖両末端の反応部位としてトリフルオロビニロキシアニリン化合物を導入した含フッ素ポリエーテル化合物、例えば

を形成させると、該含フッ素ポリエーテル化合物の低粘度化を達成せしめ、RIM成形なども可能とさせる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係るトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物は、一般式〔I〕

で表わされ、ここでR1は炭素数1〜3のアルキル基、すなわちメチル基、エチル基、n-プロピル基またはイソプロピル基であり、特に製造の容易さの点からはメチル基であることが好ましい。
【0011】
トリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物は、o-、m-またはp-トリフルオロビニロキシアニリンをN-モノアルキル化する方法、またはトリフルオロビニロキシアニリンの前駆体である(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリンをN-モノアルキル化した後、脱FBr化反応する方法によって製造することができる。
【0012】
トリフルオロビニロキシアニリン化合物または(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリン化合物のN-アルキル化は、ヨウ化アルキル、ジアルキル硫酸等のアルキル化剤でN-アルキル化することにより、容易に製造することができる。ただし、この反応の結果得られる反応混合物は、N-モノアルキル体、N,N-ジアルキル体および未反応原料の混合物であるので、蒸留、液体クロマトグラフィーなどによって、反応混合物中からN-モノアルキル体を分離する操作が必要となる。この分離操作方法の一つとして、N-モノアルキル体をアセチル化した後分離操作を行い、次いでアセチル基を加水分解してN-モノアルキル体を単離することもできる。
【0013】
トリフルオロビニロキシアニリンまたは(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリンのN-モノアルキル化に際しては、選択的なN-アルキル化方法をとることが収率面からみてより好ましい。かかる選択的なN-アルキル化方法としては、例えば非特許文献2または3に記載されている方法、すなわちスルホンアミドを経由する方法が挙げられる。具体的には、後記各実施例に示される如く、トリフルオロビニロキシアニリンまたは(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリンを、ピリジンまたはトリエチルアミン等の3級アミンの存在下で、2-ニトロベンゼンスルホニルクロリドまたは2,4-ジニトロベンゼンスルホニルクロリドでスルホンアミド化した後、N,N-ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒中で、ハロゲン化アルキルを用いてN-アルキル化し、最後にN,N-ジメチルホルムアミド、クロロホルム等の非プロトン性溶媒中で、塩基性条件下でチオフェノールまたはメルカプト酢酸と反応させることにより、選択的なN-モノアルキル化を達成することができる。
【0014】
なお、N-アルキル化されるトリフルオロビニロキシアニリンまたは(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリンは、公知の方法によって製造される。例えば、非特許文献1にはアセトアミドフェノールからのトリフルオロビニロキシアニリンの製造方法が記載されており、特許文献1にはヒドロキシ安息香酸メチルを出発原料とするトリフルオロビニロキシアニリンおよび(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリンの製造方法が記載されており、また非特許文献4にはブロモフェノールから誘導されたブロモ(トリフルオロビニロキシ)ベンゼンを原料とするトリフルオロビニロキシアニリンの製造方法が記載されている。
【0015】
一方、(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)-N-モノアルキルアニリンの脱FBr化反応は、アセトニトリル、1,2-ジメトキシエタン等の非プロトン性極性溶媒中で、亜鉛を作用させることによって行うことができる。
-OCF2CF2Br+Zn → -OCF=CF2+ZnFBr
【0016】
本発明のトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物は、下記反応式の如く、含フッ素ポリエーテルジカルボン酸ジフルオリド化合物と反応させることにより、含フッ素ポリエーテル化合物を形成させることができる。

【0017】
この末端トリフルオロビニロキシ基を有する含フッ素ポリエーテル化合物は、1,1,1-トリス(4-トリフルオロビニロキシフェニル)エタンの如き3官能性化合物(非特許文献5)によって硬化させることにより、エラストマー性成形物を与えることができる。
【実施例】
【0018】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0019】
参考例1
4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリンおよび4-(トリフルオロビニロキシ)アニリンの合成
(1) 4-ヒドロキシ安息香酸メチル100g(0.657モル)およびメタノール300mlからなる溶液に、反応容器を氷水で冷却しながら、水酸化カリウム(純度85%)43.4g(0.657モル)を少量ずつ加え、さらに3時間反応を継続した。減圧下でメタノールを除去した後、140℃、27Paで8時間減圧乾燥した。4-ヒドロキシ安息香酸メチルのカリウム塩が、無色の固体として119g(収率95%)得られた。
(2) 4-ヒドロキシ安息香酸メチルのカリウム塩50g(0.26モル)をジメチルスルホキシド150mlに溶解した溶液中に、窒素雰囲気下、60℃で、1,2-ジブロモテトラフルオロエタン89g(0.34モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに70℃、2時間および90℃、30分間の反応を行った。反応混合物を室温に冷却した後水150mlを加え、ジクロロメタンで生成物を抽出した。その後、通常の後処理を行い粗生成物を84g得た。これを減圧蒸留することで、4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)安息香酸メチル(沸点75〜77℃、13Pa)を、無色の液体として81g(収率93%)得た。
(3) 4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)安息香酸メチル70g(0.211モル)およびメタノール100mlからなる溶液に、水酸化カリウム(純度85%)18.1g(0.274モル)およびメタノール100mlからなるアルカリ溶液を室温条件下で加え、さらに4時間反応を継続した。得られた溶液に、水110mlおよび濃塩酸43gを加え、内容物を十分に混合した。遊離した生成物をジエチルエーテルで抽出し、その後通常の後処理を行い、4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)安息香酸を、無色の固体として65.8g(収率98%)得た。
(4) 4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)安息香酸65.6g(0.207モル)、塩化チオニル32.1g(0.270モル)、ジメチルホルムアミド2.0g(0.027モル)およびクロロホルム160mlからなる混合物を、50℃で2時間反応させた。減圧下でクロロホルムおよび未反応の塩化チオニルを留去した後、さらに残渣を減圧蒸留した。4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)ベンゾイルクロリド(沸点68〜72℃、9Pa)を、無色の液体として67.3g(収率97%)得た。
(5) 4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)ベンゾイルクロリド67.3g(0.201モル)およびテトラヒドロフラン200mlからなる溶液に、アジ化ナトリウム43.1g(0.663モル)および水140mlからなる水溶液を、反応容器を氷水で冷却しながら加えた。1.5時間反応を継続した後水200mlを加え、生成物をジクロロメタンで抽出した。その後通常の後処理を行い、〔4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)フェニル〕アジドメタノンを、無色の液体として67.8g(収率99%)得た。
(6) 〔4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)フェニル〕アジドメタノン67.7g(0.198モル)およびトルエン溶媒650mlからなる溶液を、100℃で1.5時間反応させた。減圧下でトルエンを留去し、次いで残渣を減圧蒸留した。4-イソシアナト-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)ベンゼン(沸点54〜56℃、33Pa)を無色の液体として53.8g(収率87%)得た。
(7) 4-イソシアナト-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)ベンゼン41.3g(0.132モル)、濃塩酸74mlおよび1,2-ジメトキシエタン150mlからなる混合物を、80℃で2時間反応させた。得られた反応混合物に、水酸化カリウム(純度85%)56gおよび水500mlからなるアルカリ水溶液を加えた。生成物をジエチルエーテルで抽出し、次いで通常の後処理を行った。さらに減圧蒸留を行い、4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリン(沸点65〜68℃、53Pa)を、無色の液体として33.6g(収率88%)得た。
(8) 4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリン 18.0g(63ミリモル)、Zn 5.3g(81ミリモル)および1,2-ジメトキシエタン300mlからなる混合物を、窒素雰囲気下で一夜加熱還流した。冷却後反応混合物をロ過し、ロ液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液500mlを加え、これをジクロロメタンで抽出し、通常の後処理を行った。減圧蒸留を行うことにより、4-(トリフルオロビニロキシ)アニリン(沸点85〜90℃、133Pa)を、無色の液体として8.8g(収率75%)得た。
【0020】
実施例1
(1) 4-トリフルオロビニロキシアニリン5.0g(26ミリモル)、2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド7.1g(32ミリモル)およびピリジン2.5g(32ミリモル)を、100mlのジクロロメタン溶媒中、室温条件下で1時間反応させた。反応終了後、通常の後処理方法により、N-(4′-トリフルオロビニロキシフェニル)-2-ニトロベンゼンスルホンアミド9.7g(収率98%)を得た。
(2) N-(4′-トリフルオロビニロキシフェニル)-2-ニトロベンゼンスルホンアミド9.7g(26ミリモル)、ヨウ化メチル4.8g(34モル)および炭酸カリウム18g(130ミリモル)を、100mlのN,N′-ジメチルホルムアミド溶媒中、室温条件下で1時間反応させた。反応終了後、通常の後処理方法により、N-(4′-トリフルオロビニロキシフェニル)-N-メチル-2-ニトロベンゼンスルホンアミド9.7g(収率95%)を得た。
(3) N-(4′-トリフルオロビニロキシフェニル)-N-メチル-2-ニトロベンゼンスルホンアミド9.7g(25ミリモル)、メルカプト酢酸3.0g(50ミリモル)および水酸化リチウム・1水和物4.2g(100ミリモル)を、100mlのN,N′-ジメチルホルムアミド溶媒中、60℃で2時間反応させた。反応終了後、通常の後処理方法により、沸点59〜62℃(133Pa)の4-トリフルオロビニロキシ-N-メチルアニリン4.1g(収率80%)を得た。
1H-NMR(CDCl3、300MHz)δ: 2.8ppm (singlet、3H、N-CH3)
3.7ppm (brs、1H、N-H)
6.6ppm (doublet、2H、Ar)
7.0ppm (doublet、2H、Ar)
19F-NMR(CDCl3、300MHz)δ:-122ppm(dd、1F、trans -CF=CF2)
-129ppm(dd、1F、cis -CF=CF2)
-134ppm(dd、1F、-CF=CF2)
赤外線吸収スペクトル(neat)γ:3430cm-1
3090cm-1
2900cm-1
1840cm-1
1600cm-1
【0021】
実施例2
(1) 4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリン41.6g(144ミリモル)、ピリジン16.3g(207ミリモル)およびクロロホルム250mlからなる溶液に、2-ニトロベンゼンスルホニルクロリド38.1g(172ミリモル)を加え、1時間室温条件下で反応させた。通常の反応後処理により、N-〔4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)フェニル〕-2-ニトロベンゼンスルホンアミドを、橙色の固体として66.9g(収率98%)得た。
(2) N-〔4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)フェニル〕-2-ニトロベンゼンスルホンアミド66.9g(141ミリモル)、炭酸カリウム97g(705ミリモル)およびジメチルホルムアミド400mlからなる溶液にヨウ化メチル26g(183ミリモル)を加え、室温条件下で2時間反応を行った。通常の反応後処理を行い、N-メチル-N-〔4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)フェニル〕-2-ニトロベンゼンスルホンアミドを、黄色の固体として68.4g(収率99%)得た。
(3) N-メチル-N-〔4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)フェニル〕-2-ニトロベンゼンスルホンアミド55.5g(114ミリモル)、水酸化リチウム・1水和物19.1g(456ミリモル)およびジメチルホルムアミド400mlからなる溶液に、メルカプト酢酸21.0g(228ミリモル)を加え、60℃で2時間反応させた。通常の反応後処理を行った後、反応生成物を蒸留し、4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)-N-メチルアニリン(沸点60〜67℃、13Pa)を、淡黄色の液体として28.5g(収率83%)得た。
(4) 4-(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)-N-メチルアニリン 9.6g(32ミリモル)、Zn 2.5g(38ミリモル)および1,2-ジメトキシエタン150mlからなる混合物を、窒素雰囲気下で一夜加熱還流した。冷却後反応混合物をロ過し、ロ液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液300mlを加え、これをジエチルエーテルで抽出し、通常の後処理を行った。減圧蒸留を行うことにより、4-(トリフルオロビニロキシ)-N-メチルアニリン(沸点59〜62℃、133Pa)を、無色の液体として5.9g(収率91%)得た。
【0022】
参考例2
含フッ素ジカルボン酸フルオリド(l+m=120)78g(約4.5ミリモル)

を、含フッ素系溶媒(住友3M製品HFE-7100)90mlに溶解し、そこにトリエチルアミン1.9g(19ミリモル)およびジエチルエーテル36mlを加えた。これに、実施例1で得られた4-トリフルオロビニロキシ-N-メチルアニリン2.4g(12ミリモル)を加え、30℃で3時間反応を行った。得られた反応混合物を飽和食塩水に加え、分離した有機層を1.5重量%水酸化カリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ロ過した。減圧下でロ液から含フッ素系溶媒およびジエチルエーテルを留去した後、得られた粘稠な液体をジエチルエーテルで数回洗浄し、次いで減圧下でジエチルエーテルを完全に留去した。このようにして、含フッ素ポリエーテル化合物

を、僅かに黄色味を帯びた透明な液体として60g得た。E型粘度計(東機産業製TEV-22)により粘度を測定したところ、13Pa・s(25℃)であった。
19F-NMR(ケミカルシフトはCFCl3基準): -125ppm(Fb)
-147ppm(Fc)
-124ppm(Fd)
-131ppm(Fe)
-139ppm(Ff)
1H-NMR(ケミカルシフトはTMS基準): 7.0ppm(Ha)
6.9ppm(Hb)
3.1ppm(Hc)
IR(neat): 1834cm-1(C=C)
1703cm-1(C=O)
1509cm-1(Ar)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式〔I〕

(ここで、R1は炭素数1〜3のアルキル基である)で表わされるトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物。
【請求項2】
一般式〔I〕において、R1がメチル基である請求項1記載のトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物。
【請求項3】
トリフルオロビニロキシアニリンをN-モノアルキル化することを特徴とする請求項1記載のトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物の製造方法。
【請求項4】
(2-ブロモテトラフルオロエトキシ)アニリンをN-モノアルキル化した後、脱FBr化反応させることを特徴とする請求項1記載のトリフルオロビニロキシ-N-モノアルキルアニリン化合物の製造方法。

【公開番号】特開2011−213642(P2011−213642A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−82493(P2010−82493)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(502145313)ユニマテック株式会社 (169)
【Fターム(参考)】