説明

ドアミラー

【課題】車両及びドアミラーの意匠性を低下させることなく、死角を低減する。
【解決手段】車両用のドアミラー10であって、車両の後方を映すための後方視界用鏡12と、後方視界用鏡12を保持するミラーボデー14であって、下面に設けられた下面開口部22と、車両のサイドウィンドウと対向する側面に設けられた側面開口部24とを有するミラーボデー14と、後方視界用鏡12とミラーボデー14との間に収容されており、下面開口部22から入射する光を側面開口部24に向けて反射することにより、ドアミラー10の下方を車両の運転者に視認させる下方視界用鏡110とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用のドアミラーに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の車両の意匠において、特に車両の大型化に伴い、運転者から見えない領域(所謂死角)が大きくなってきている。また、車両関連の法令においても、死角の低減について具体的な規定が制定及び改正されている。しかし、特に車高の高い車両においては、死角の低減を満足に行うことは困難である。
【0003】
これに対し、車両の運転者の視界を広げる方法について、以前より様々な提案がなされている。例えば、従来、ドアミラーのミラーベース、コーナーポール、助手席側ドアミラー内等にカメラを設けることにより、視界を広げる構成が知られている(例えば、特許文献1、2、3参照。)。また、助手席側後方の視界を広げるために、ドアミラーのミラーボデー下部や本体ミラー(後方視界用鏡)隣等に補助ミラーを設ける構成が知られている(例えば、特許文献4、5参照。)。
【特許文献1】特開2004−196208号公報
【特許文献2】特開2003−118484号公報
【特許文献3】特開2001−189375号公報
【特許文献4】実開平06−072746号公報
【特許文献5】実開昭63−202541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、カメラを設ける構成は、デバイス増設に伴う機構の複雑化や、コストアップを招くこととなる。また、補助ミラーを設ける構成は、ドアミラー全体の意匠に及ぼす影響が大きいため、車両の意匠上適用が困難である。
そこで、本発明は、上記の問題点を解決できるドアミラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の問題点を解決するために、本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)車両用のドアミラーであって、車両の後方を映すための後方視界用鏡と、後方視界用鏡を保持するミラーボデーであって、下面に設けられた下面開口部と、車両のサイドウィンドウと対向する側面に設けられた側面開口部とを有するミラーボデーと、後方視界用鏡とミラーボデーとの間に収容されており、下面開口部から入射する光を側面開口部に向けて反射することにより、ドアミラーの下方を車両の運転者に視認させる下方視界用鏡とを備える。このドアミラーは、例えば、車両の助手席側に取り付けられる。
【0006】
このように構成すれば、運転者は、ミラーボデー下部の様子を、ミラーボデーの下面開口部、下方視界用鏡、及びミラーボデーの側面開口部を通して観察することができる。そのため、従来の車両では死角であった助手席側ドアミラー直下領域の視認性を確保することができる。
【0007】
ここで、この領域の視認性を確保するためには、例えば、助手席側フロントフェンダーミラー等を用いることも考えられる。しかし、この場合、車両の意匠上重要なファクターを占めるボンネットライン上に突起物となるミラーが設置されることになり、車両の意匠性が低下してしまうおそれがある。
【0008】
これに対し、構成1のように構成した場合、下方視界用鏡は、ミラーボデー内に設けられているため、ドアミラー自体の意匠性に影響を及ぼさない。そのため、車両の意匠とのマッチングにも問題が生じず、車両の意匠性が低下することもない。このように、構成1のように構成すれば、車両及びドアミラーの意匠性を低下させることなく、死角を低減できる。
【0009】
尚、このドアミラーは、下面開口部と下方視界用鏡との間に、光路折り曲げ用の鏡を更に備えてもよい。このように構成すれば、ミラーボデー内に設けられるフレーム、鏡面駆動装置、ミラーボデー折りたたみ装置等の占める空間を適切に回避することができる。またこれにより、視界のケラレを最小限にすることができる。
【0010】
光路折り曲げ用の鏡は、反射光を、ドアミラー後方又は車両側面に近づく方向に反射するのが好ましい。ドアミラー後方とは、後方視界用鏡の表から裏に向かう方向である。このように構成すれば、後方視界用鏡、フレーム、鏡面駆動装置、ミラーボデー折りたたみ装置等を適切に回避することができる。
【0011】
(構成2)下面開口部から入射する光による実像をミラーボデー内で結像させる、少なくとも一枚のレンズから成るレンズ群を更に備える。
このように構成すれば、レンズ群により光が絞られるため、下面開口部から側面開口部への光路に必要な幅を小さくすることができる。そのため、下方視界用鏡面を用いた光学系を、ミラーボデー内の鏡面駆動装置、電動格納ユニット等の隙間を有効に利用して設けることができる。また、この光学系を付加するスペース確保のためにミラーボデー内に従来からある構成を減らす必要が生じないため、ドアミラーの機能を損なうこともない。また、レンズ(レンズ群)を使用することにより、単に鏡だけで構成した場合と比べて、広角な視野を得ることが可能になる。
【0012】
(構成3)下面開口部から入射する光を透過する、少なくとも一枚のレンズから成り、正の屈折力を有する第1のレンズ群と、第1のレンズ群によって形成される実像位置よりも第1のレンズ群から離れた位置にあって、第1のレンズ群から入射する光を透過する、少なくとも一枚のレンズから成る、正の屈折力を有する第2のレンズ群とを更に備える。第1のレンズ群は、一枚の凸レンズであってもよく、複数のレンズを組み合わせたレンズ群であってもよい。第2のレンズ群も同様である。
【0013】
このように構成すれば、下面開口部から側面開口部への光路に必要な幅を小さくすることができる。そのため、例えば凸レンズ群と凹レンズ群を組み合わせた(逆)ガリレオタイプの光学系を用いる場合と比べ、狭い範囲を通過できる細長い光学系を構成することができる。これにより、ミラーボデー内の鏡面駆動装置等を回避しながら、下面開口部から側面開口部への光路を適切に形成できる。
また、第1のレンズ群及び第2のレンズ群の両方が正の屈折力を有しているため、途中で一度実像を結像するケプラータイプの光学系となり、広視界化と鮮明度のよい視野像を得ることができる。また、第1のレンズ群により反転像が結像される結果、側面開口部から見える像において、車両の進行方向が前方に見えることになり、理解しやすい映像を運転者に視認させることができる。
【0014】
(構成4)第2のレンズ群の焦点距離は、第1のレンズ群の焦点距離よりも長い。
ケプラータイプの光学系は、対物レンズ群の焦点距離を接眼レンズ群の焦点距離で割った値の倍率を有する。そのため、接眼レンズ群に対応する第2のレンズ群の焦点距離が対物レンズ群に対応する第1のレンズ群の焦点距離よりも長い場合、倍率は1より小さくなる。
そのため、このように構成すれば、低倍率化により、運転者から視認できるドアミラー下方の視界の広視界化(広角化)が可能になる。また、これにより、死角低減に関する法令に準拠した車両設計を適切に行うことができる。
【0015】
(構成5)第1のレンズ群の前段に設けられた絞りを更に備え、絞りと、第1のレンズ群の前側主点位置との間の距離は、第1のレンズ群の焦点距離よりも長い。このように構成すれば、下面開口部から側面開口部への光路の幅を小さくできる。尚、絞りは、任意の形状の開口部を有してよい。
【0016】
(構成6)運転者の指示に応じて第2のレンズ群を光軸上に沿って移動させることにより、第1のレンズ群と第2のレンズ群との間の距離を変化させる視度調整部を更に備える。これによって、視度調整部は、第2のレンズ群によって形成される虚像位置を調整する。
このように構成すれば、第2のレンズ群による虚像の位置を、運転者の見やすい位置に変化させることができる。また、これにより、ドアミラーの下方を視認するために必要な視点移動を小さくすることができる。
【0017】
(構成7)下面開口部から側面開口部への光路の少なくとも一部に沿って延伸する、下方視界用鏡を内部に収容する気密部を更に備える。
このように構成すれば、下方視界用鏡が汚れてしまうのを防ぐことができる。この気密部は、外部の空気から遮断された密閉系であり、下方視界用鏡を、例えばドアミラー外部の泥や、ミラーボデー内で隣接して設けられている鏡面駆動装置から飛散する油等から保護する。
また、このように構成すれば、下面開口部から側面開口部への光路を構成する光学系をユニットとして構成することができる。この場合、気密部は、下方視界用鏡と共に、例えば上記の第1のレンズ群、第2のレンズ群等を収容する。これにより、ミラーボデーへの光学系の取り付けが容易になる。また、複数種類のドアミラーに対して、光学系のユニットを容易に共通化できる。そのため、ドアミラーのコストを低減できる。
【0018】
(構成8)下方視界用鏡は平面鏡である。このように構成すれば、下方視界用鏡の加工が容易になる。また、光学系の設計評価が容易になる。
(構成9)下方視界用鏡は凸面鏡である。このように構成すれば、広い視野を確保しやすくなる。
(構成10)下方視界用鏡は凹面鏡である。このように構成すれば、下方視界用鏡に、凸レンズ群と同様の機能を持たせることができる。そのため、例えば下面開口部側に別途凸レンズ群等を設けることにより、構成3と同様の効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、車両及びドアミラーの意匠性を低下させることなく、死角を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係るドアミラー10の構成の一例を示す。本例において、ドアミラー10は、車両(自動車)の助手席側のドアに取り付けられるドアミラーであり、後方視界用鏡12、鏡面駆動装置16、ミラーボデー14、及び導光部18を備える。
【0021】
尚、図1においては、後方視界用鏡12の裏面に隠れているドアミラー10の内部構造を示すために、後方視界用鏡12を仮想的に透明にしている。また、導光部18の内部構造を示すため、導光部18における気密部112及び視度調整部114等を省略してある。図2は、気密部112及び視度調整部114等を含めて、導光部18付近を示す。ドアミラー10は、図示しない電動格納ユニット等を更に備えてよい。
【0022】
後方視界用鏡12は、車両の後方を映すための主鏡面である。鏡面駆動装置16は、ミラーボデー14に固定されたフレーム、及びフレームに固定されたアクチュエータ等を有しており、運転者の指示に応じて後方視界用鏡12を傾斜させる。
【0023】
ミラーボデー14は、後方視界用鏡12を保持する筐体であり、後方視界用鏡12との間に、鏡面駆動装置16、導光部18を収容して保持する。また、本例において、ミラーボデー14は、下面に設けられた下面開口部22と、車両のサイドウィンドウと対向する側面に設けられた側面開口部24を有する。車両のサイドウィンドウと対向する側面とは、ミラーボデー14において、車両本体に近い側の側面である。この側面は、例えば車両の前方に進むに従って車両本体に近づくように、サイドウィンドウに対して傾斜していてもよい。
【0024】
下面開口部22及び側面開口部24は、透光性の窓であり、ミラーボデー14に形成された穴に透明樹脂等の透明体を取り付けることにより形成されている。側面開口部24は、車両の運転者から視認しやすい位置に設けられるのが好ましい。また、下面開口部22は、ミラーボデー14内でスペースに余裕がある位置に設けられるのが好ましい。下面開口部22は、例えば、ドアミラー10の最厚部に設けられる。
【0025】
導光部18は、ドアミラー下方を運転者に視認させるための車両周囲視認装置のための光学系であり、気密部112、絞り102、第1のレンズ群104、第2のレンズ群106、光路折り曲げ用の鏡108、下方視界用鏡110、及び視度調整部114を有する。気密部112は、絞り102、第1のレンズ群104、第2のレンズ群106、光路折り曲げ用の鏡108、及び下方視界用鏡110を内部に収容する密閉系であり、下面開口部22から側面開口部24への光路に沿って延伸している。本例において、気密部112は、光路折り曲げ用の鏡108の位置で折り曲がった形状をしている。絞り102は、下面開口部22を通して第1のレンズ群104に入射する光を絞る絞りである。尚、図中においては、レンズ群を単レンズにて表示してあるが、本発明のレンズ構成は本図に限定されるものではない。
【0026】
第1のレンズ群104及び第2のレンズ群106は、少なくとも一枚のレンズから成り、群として正の屈折力を有している。本例において、第1のレンズ群104は、対物レンズ群として機能しており、下面開口部22から入射する光を第2のレンズ群106に向かって透過する。また、第1のレンズ群104は、下面開口部22から入射する光による実像を気密部112内で結像させる。第2のレンズ群106は、接眼レンズ群として機能しており、第1のレンズ群104から入射する光を光路折り曲げ用の鏡108及び下方視界用鏡110に向かって透過する。本例において、第2のレンズ群106の焦点距離は、第1のレンズ群104の焦点距離よりも長い。
【0027】
光路折り曲げ用の鏡108は、導光部18の光路を折り曲げるための鏡であり、第2のレンズ群106から入射する鉛直上向きの光を、下方視界用鏡110に向かって反射する。
【0028】
尚、ミラーボデー14内の構造に応じて、導光部18は、複数の光路折り曲げ用の鏡108を有してもよい。それぞれの光路折り曲げ用の鏡108は、例えばドアミラー後方、又は車両側面に近づく方向等の、後方視界用鏡12や鏡面駆動装置16から離れる方向に向かって光を反射するのが好ましい。このように構成すれば、限られたスペースのミラーボデー14内で適切に光を導くことができる。
【0029】
下方視界用鏡110は、側面開口部24の近くに設けられており、絞り102、第1のレンズ群104、第2のレンズ群106、及び光路折り曲げ用の鏡108を通して下面開口部22から入射する光を側面開口部24に向けて反射する。これにより、下方視界用鏡110は、ドアミラー10の下方を運転者に視認させる。本例において、下方視界用鏡110は、平面鏡である。下方視界用鏡110は、例えば凸面鏡又は凹面鏡であってもよい。
【0030】
視度調整部114は、運転者の指示に応じて第2のレンズ群106を移動させる機構部であり、第1のレンズ群104と第2のレンズ群106との間の距離を調整する。このように構成すれば、第2のレンズ群106による虚像の位置を運転者の見やすい位置に調整できる。そのため、ドアミラー10の下方を視認するために必要な運転者の視点移動(ピント移動距離)を小さくすることができる。
【0031】
以上の構成により、導光部18は、潜望鏡を逆にしたような形のケプラータイプの光学系として機能する。本例によれば、ドアミラー10の下方を視認するための光学系をミラーボデー14内に設けることにより、車両及びドアミラー10の意匠性を低下させることなく、死角を低減できる。また、第2のレンズ群106の焦点距離が、第1のレンズ群104の焦点距離よりも長いため、運転者から視認できるドアミラー下方の視界の広視界化が可能になる。
【0032】
尚、本発明の変形例においては、第1のレンズ群104として、負の屈折力を有する凹レンズ群を用いることも考えられる。このように構成した場合、導光部18は逆ガリレオタイプの光学系として機能する。この場合、光学系の全長を短くすることができる。
【0033】
図3は、絞り102と第1のレンズ群104の前側主点位置との間の距離dと第1のレンズ群104の焦点距離fとの関係を示す。尚、説明を簡単にするため、導光部18内の光学系を、光路折り曲げ用の鏡108及び下方視界用鏡110を省略して示している。更に、第1のレンズ群104、及び第2のレンズ群106は、等価な屈折力を持つ単レンズに省略して示している。
【0034】
図3(a)は、d<fの場合を示す。この場合、絞り102の中心を通る主光線は、第1のレンズ群104の後側焦点位置より先において、第2のレンズ群106に近づくにつれて広がっていく。そのため、この場合、広い光路を確保する必要が生じ、気密部112の内径rは大きくなる。
【0035】
図3(b)は、d=fの場合を示す。この場合、第1のレンズ群104の後側において、絞り102の主光線は第1のレンズ群104の光軸と平行になる。そのため、この場合、気密部112の内径rは中程度になる。
【0036】
図3(c)は、d>fの場合を示す。この場合、絞り102の主光線は、第1のレンズ群104の後側焦点位置より先において、第2のレンズ群106に近づくにつれて収束していく。そのため、この場合、気密部112の内径rを小さくすることができる。従って、図1及び図2を用いて説明したドアミラー10においては、図3(c)に示すように、d>fとするのが好ましい。このように構成すれば、また、これにより、下面開口部22(図1参照)から側面開口部24(図1参照)への光路に必要な幅を小さくすることができる。
【0037】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、例えば車両用のドアミラーに好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態に係るドアミラー10の構成の一例を示す図である。
【図2】導光部18付近を示す図である。
【図3】絞り102と第2のレンズ群106との間の距離dと第1のレンズ群104の焦点距離fとの関係を示す図である。 図3(a)は、d<fの場合を示す。 図3(b)は、d=fの場合を示す。 図3(c)は、d>fの場合を示す。
【符号の説明】
【0040】
10・・・ドアミラー、12・・・後方視界用鏡、14・・・ミラーボデー、16・・・鏡面駆動装置、18・・・導光部、22・・・下面開口部、24・・・側面開口部、102・・・絞り、104・・・第1のレンズ群、106・・・第2のレンズ群、108・・・光路折り曲げ用の鏡、110・・・下方視界用鏡、112・・・気密部、114・・・視度調整部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用のドアミラーであって、
前記車両の後方を映すための後方視界用鏡と、
前記後方視界用鏡を保持するミラーボデーであって、下面に設けられた下面開口部と、前記車両のサイドウィンドウと対向する側面に設けられた側面開口部とを有するミラーボデーと、
前記後方視界用鏡と前記ミラーボデーとの間に収容されており、前記下面開口部から入射する光を前記側面開口部に向けて反射することにより、前記ドアミラーの下方を前記車両の運転者に視認させる下方視界用鏡と
を備えることを特徴とするドアミラー。
【請求項2】
前記下面開口部から入射する光による実像をミラーボデー内で結像させる、少なくとも一枚のレンズから成るレンズ群を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のドアミラー。
【請求項3】
前記下面開口部から入射する光を透過する、少なくとも一枚のレンズから成り、正の屈折力を有する第1のレンズ群と、
前記第1のレンズ群によって形成される実像位置よりも前記第1のレンズ群から離れた位置にあって、前記第1のレンズ群から入射する光を透過する、少なくとも一枚のレンズから成る、正の屈折力を有する第2のレンズ群と
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のドアミラー。
【請求項4】
前記第2のレンズ群の焦点距離は、前記第1のレンズ群の焦点距離よりも長いことを特徴とする請求項3に記載のドアミラー。
【請求項5】
前記第1のレンズ群の前段に設けられた絞りを更に備え、
前記絞りと、前記第1のレンズ群の前側主点位置との間の距離は、前記第1のレンズ群の焦点距離よりも長いことを特徴とする請求項4に記載のドアミラー。
【請求項6】
前記運転者の指示に応じて前記第2のレンズ群を光軸上に沿って移動させることにより、前記第1のレンズ群と前記第2のレンズ群との間の距離を変化させる視度調整部を更に備えることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載のドアミラー。
【請求項7】
前記下面開口部から前記側面開口部への光路の少なくとも一部に沿って延伸する、前記下方視界用鏡を内部に収容する気密部を更に備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のドアミラー。
【請求項8】
前記下方視界用鏡は平面鏡であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のドアミラー。
【請求項9】
前記下方視界用鏡は凸面鏡であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のドアミラー。
【請求項10】
前記下方視界用鏡は凹面鏡であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のドアミラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−176067(P2006−176067A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−373623(P2004−373623)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000148689)株式会社村上開明堂 (185)
【Fターム(参考)】