説明

ドラムブレーキ

【課題】従来のシュー間隙自動調節機構に比べ部品点数が削減させられるシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキを提供する。
【解決手段】アジャストレバー54は、そのアジャストレバー54に一体に備えられたばね部54hの先端部がブレーキシュー20のシューリム38の内周面38aと圧接させられることによって、そのアジャストレバー54の係合部54eを介して第1ストラット部材56を一対のブレーキシュー18,20の他方のブレーキシュー18側に付勢するので、従来のシュー間隙自動調節機構に備えられたスプリングの機能をアジャストレバー54に追加することができ従来のシュー間隙自動調節機構に比べシュー間隙自動調節機構26の部品点数を削減させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラムブレーキに関し、特にそのドラムブレーキの非制動時における一対のブレーキシューと回転ドラムとの間のシュー間隙を自動的に調節するシュー間隙自動調節機構の部品点数を従来に比較して削減させる技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ドラムブレーキには、例えば特許文献1、2に示すように、(a) バッキングプレートに拡開可能に設けられた一対のブレーキシューの一方に係合する第1ストラット部材と、その一対のブレーキシューの他方に係合する第2ストラット部材と、アジャストホイールを備えてその第1ストラット部材と第2ストラット部材との間に配設されて少なくとも一方のストラット部材に螺合する調節軸とを有し、非制動時におけるその一対のブレーキシューの待機位置を規定するストラットと、(b) 制動時における前記一対のブレーキシューの拡開量に応じて回動させられて前記アジャストホイールを一方向に回動させるアジャストレバーとを有し、(c) 前記アジャストレバーによって前記アジャストホイールが回動させられることにより前記ストラットが伸長し、非制動時における前記一対のブレーキシューと回転ドラムとの間のシュー間隙を自動的に調節する車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節機構を備えるものがある。
【0003】
上記のようなシュー間隙自動調節機構を備えるドラムブレーキにおいて、例えば特許文献1のドラムブレーキ10に示すように、シュー間隙自動調節機構26に備えられたアジャストレバー54は、第1ストラット部材56と当接する当接部54dと、その当接部54dを介して第1ストラット部材56すなわちストラットを一対のブレーキシュー18,20の他方のブレーキシュー18側に付勢させるスプリング62の一端部を掛け止める掛止部とを備えており、その掛止部と一対のブレーキシュー18,20の一方のブレーキシュー20との間で張設されたスプリング62の弾性復帰力によってそのアジャストレバー54の当接部54dが一対のブレーキシュー18,20の他方のブレーキシュー18側に回動するように付勢される。そのため、ホイールシリンダ22によって一対のブレーキシュー18,20が拡開するとその拡開量に応じてアジャストレバー54の当接部54dが第1ストラット部材56と当接するまで一対のブレーキシュー18,20の他方のブレーキシュー18側に回動させられ、その回動量に応じてアジャストレバー54によってアジャストホイール44が回動させられて、シュー間隙が調節される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−133456号公報
【特許文献2】特開2002−147506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のようなシュー間隙自動調節機構26を備えるドラムブレーキ10において、第1ストラット部材56すなわちストラットを一対のブレーキシュー18,20の他方のブレーキシュー18側に付勢させるためにスプリング62が設けられるので、その分シュー間隙自動調節機構26の部品点数が増加してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、従来のシュー間隙自動調節機構に比べ部品点数が削減させられるシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するための請求項1に係る発明の要旨とするところは、(a) バッキングプレートに拡開可能に設けられた一対のブレーキシューの一方に係合する第1ストラット部材と、その一対のブレーキシューの他方に係合する第2ストラット部材と、アジャストホイールを備えてその第1ストラット部材と第2ストラット部材との間に配設されて少なくとも一方のストラット部材に螺合する調節軸とを有し、非制動時におけるその一対のブレーキシューの待機位置を規定するストラットと、(b) 制動時における前記一対のブレーキシューの拡開量に応じて回動させられて前記アジャストホイールを一方向に回動させるアジャストレバーとを有し、(c) 前記アジャストレバーによって前記アジャストホイールが回動させられることにより前記ストラットが伸長し、非制動時における前記一対のブレーキシューと回転ドラムとの間のシュー間隙を自動的に調節する車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキにおいて、(d) 前記アジャストレバーは、一枚の板材からプレス加工されることによって、前記第1ストラット部材と係合する係合部と、その係合部を介して前記第1ストラット部材を前記一対のブレーキシューの他方側に付勢するばね部とを一体に備えており、(e) 前記アジャストレバーのばね部は、先端部が前記ブレーキシューのシューリムの内周面と圧接させられることによって、前記アジャストレバーを前記一方向或いは前記一方向の反対方向に回動するように付勢するものである。
【0008】
また、請求項2に係る発明の要旨とするところは、請求項1に係る発明において、(a) 前記アジャストレバーの回動中心部には、前記一対のブレーキシューの一方のシューウェブに突設された軸部材を相対回転可能に嵌め入れる嵌合穴が穿設されており、(b) 前記アジャストレバーは、その嵌合穴に前記軸部材が嵌め入れられることにより前記ブレーキシューに相対回転可能に配設され、(c) 前記アジャストレバーのばね部は、そのアジャストレバーの係合部から一体に延長されるものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明のドラムブレーキによれば、前記アジャストレバーは、一枚の板材からプレス加工されることによって、前記第1ストラット部材と係合する係合部と、その係合部を介して前記第1ストラット部材を前記一対のブレーキシューの他方側に付勢するばね部とを一体に備えており、前記アジャストレバーのばね部は、先端部が前記ブレーキシューのシューリムの内周面と圧接させられることによって、前記アジャストレバーを前記一方向或いは前記一方向の反対方向に回動するように付勢するものである。このため、前記アジャストレバーは、そのアジャストレバーに一体に備えられたばね部の先端部が前記ブレーキシューのシューリムの内周面と圧接させられることによって、そのアジャストレバーの係合部を介して第1ストラット部材を前記一対のブレーキシューの他方側に付勢するので、従来のシュー間隙自動調節機構に備えられたスプリングの機能を前記アジャストレバーに追加することができ従来のシュー間隙自動調節機構に比べ部品点数を削減させることができる。
【0010】
請求項2に係る発明のドラムブレーキによれば、前記アジャストレバーの回動中心部には、前記一対のブレーキシューの一方のシューウェブに突設された軸部材を相対回転可能に嵌め入れる嵌合穴が穿設されており、前記アジャストレバーは、その嵌合穴に前記軸部材が嵌め入れられることにより前記ブレーキシューに相対回転可能に配設され、前記アジャストレバーのばね部は、そのアジャストレバーの係合部から一体に延長されるものである。このため、前記ばね部の先端部が前記ブレーキシューのシューリムの内周面と圧接させられた力が直接前記アジャストレバーの係合部に伝達されその力による前記アジャストレバーの前記軸部材まわりの力のモーメントが好適に大きくされるので、前記アジャストレバーの係合部を介して前記第1ストラット部材を前記一対のブレーキシューの他方側に付勢させる付勢力が好適に向上する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明が適用された一実施例のシュー間隙自動調節機構付のリーディング・トレーリング型ドラムブレーキを示す正面図である。
【図2】図1のII-II視断面図である。
【図3】アジャストレバーを説明するための図2のIII-III視断面図である。
【図4】図2のIV-IV視断面図であり、一対のブレーキシューが拡開することにより、アジャストレバーの係合板が回動して、噛み合っているアジャストホイールの係合歯を矢印B方向に回す状態を示す図である。
【図5】他の実施例のアジャストレバーを示す図であり、前述の実施例1の図3に対応する図である。
【図6】他の実施例のアジャストレバーを示す図であり、前述の実施例1の図3に対応する図である。
【図7】他の実施例のアジャストレバーを示す図であり、前述の実施例1の図3に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の一実施例のパーキングロック機能を備えたシュー間隙自動調節機構付ドラムブレーキであるリーディング・トレーリング型の車両用ドラムブレーキ(以下、ドラムブレーキという)10であって、有底円筒状のブレーキドラム(回転ドラム)12を取り外して示す正面図である。また、ブレーキドラム12は、図1の1点鎖線で示す2つの同心円で表されており、その2つの円のうちの中心側の円はブレーキドラム12の内周面14を示している。
【0014】
ドラムブレーキ10には、略円板形状を成し、たとえば図示しない車軸管、アクスルハウジング、サスペンション装置などの車体側部材すなわち非回転部材に一体的に固設されたバッキングプレート16が備えられている。
【0015】
また、ドラムブレーキ10には、バッキングプレート16の外周部に凸側が外側になる姿勢で互いに接近離間可能に略対称的に配設された円弧形状の一対のブレーキシュー18,20と、その一対のブレーキシュー18,20の一端部すなわち図1の上端部の間においてバッキングプレート16に位置固定に設けられたホイールシリンダ22と、一対のブレーキシュー18,20の一端部を互いに接近する方向に常時付勢してホイールシリンダ22に当接させるために、その一端部間に張設されたコイル状のリターンスプリング24と、そのコイル状のリターンスプリング24の内部を挿通するように一対のブレーキシュー18,20の一端部間に架け渡された非制動時における一対のブレーキシュー18,20とブレーキドラム12との間すなわちシュー間隙を自動的に調節するシュー間隙自動調節機構26と、一対のブレーキシュー18,20の他端部すなわち図1の下端部の間に位置固定に設けられたアンカー28と、一対のブレーキシュー18,20の他端部間に張設されてそれら他端部をアンカー28に常時当接させるスプリング30とが備えられている。
【0016】
一対のブレーキシュー18,20は、何れも、バッキングプレート16の内周部に位置する平坦な平板部16aと略平行な平板状を成し且つ図1に示す正面図において全体が円弧形状に湾曲したシューウェブ32,34と、それらの円弧形状を成すシューウェブ32,34の外周側端縁に沿って断面が略T字状を成すようにそのシューウェブ32,34に一体的に固設された帯板状のシューリム36,38と、それらシューリム36,38の外周面に接着剤などで一体的に固着された摩擦材から成るライニング40,42とを備えてそれぞれ構成されている。また、一対のブレーキシュー18,20は、シューウェブ32およびシューウェブ34にそれぞれ配設されたシューホールドダウン装置44,46によってバッキングプレート16側へ押圧されることによりそのバッキングプレート16に対して面方向の相対移動可能に保持されている。また、ブレーキシュー18の一端部には、平板状のパーキングブレーキレバー48の基端部48aがピン50により相対回動可能に連結されている。バッキングプレート16、シューウェブ32,34、シューリム36,38は、いずれも鋼板から打ち抜かれ且つ所定の曲げ成形が施されたプレス部品である。
【0017】
シュー間隙自動調節機構26は、図1に示すように、一対のブレーキシュー18,20の一端部間に架け渡された非制動時における一対のブレーキシュー18,20の待機位置を規定するストラット52と、そのストラット52の一部に係合するアジャストレバー54とによって構成されている。
【0018】
図2に示すように、ストラット52は、一方のブレーキシュー20のシューウェブ34に係合する第1係合凹部56aを有する第1ストラット部材56と、他方のブレーキシュー18のシューウェブ32およびパーキングブレーキレバー48の基端部48aに係合する第2係合凹部58aを有する第2ストラット部材58と、略円板形状のアジャストホイール60aを備えて第1ストラット部材56と第2ストラット部材58との間に配設され第2ストラット部材58と螺合する調節軸60とによって構成されている。
【0019】
また、図2に示すように、調節軸60は、略円板形状のアジャストホイール60aの中心部から第1ストラット部材56側に略円柱形状に突き出す嵌合軸部60bと、略円板形状のアジャストホイール60aの中心部からその嵌合軸部60bとは反対方向すなわち第2ストラット部材58側に略円柱形状に突設すると共にその外周面が螺刻された雄ねじ部60cを有するねじ軸部60dとから構成されている。また、調節軸60において、ねじ軸部60dは第2ストラット部材58に略円柱形状に穿設されその内周面が螺刻された雌ねじ穴58bと螺合し、嵌合軸部60bは第1ストラット部材56に穿設された略円柱形状の嵌合穴56bに相対回転可能に嵌め入れられている。
【0020】
そのため、アジャストレバー54によってアジャストホイール60aが所定方向に回動させられると、調節軸60のねじ軸部60dと第2ストラット部材58の雌ねじ穴58bとのねじの作用によって第2ストラット部材58がブレーキシュー18側に移動させられてストラット52が伸長する。また、ブレーキシュー18および20には、図1に示すように第1ストラット部材56および第2ストラット部材58すなわちストラット52を支持するために相手に向かって突出した支持突起18aおよび20aがそれぞれ形成されている。
【0021】
アジャストレバー54は、一枚の金属板材例えば綱板からプレス加工されることによって図1乃至図3に示すように成形されており、そのアジャストレバー54の回動中心部54aに貫通された嵌合穴54bにシューウェブ34に突設された略円柱形状の軸部材62が相対回転可能に嵌め入れられることによって、アジャストレバー54はその軸部材62回りに相対回動可能にブレーキシュー20のシューウェブ34に配設されている。
【0022】
また、アジャストレバー54は、図1乃至図3に示すように、その回動中心部54aからアジャストホイール60a側に長手状に延長された延長部54cと、その延長部54cの先端部から略円板形状のアジャストホイール60aの外周面に備えられた複数の係合歯60eの一つに伸長し図示されていないブレーキペダル操作によるブレーキ制動時にその係合歯60eと係合する平板状の係合板54dと、延長部54cの中間部から第1ストラット部材56側に伸長しその第1ストラット部材56の第1係合凹部56aに係合する係合部54eと、回動中心部54aからブレーキシュー20のシューウェブ34の所定位置に貫通された貫通穴34aを通り先端部をその貫通穴34aの周辺部に掛止する抜止め突部54fと、アジャストレバー54のシューリム38側の端縁における軸部材62に対して係合部54e側の一部の端縁部54gから先端部がブレーキシュー20のシューリム38側に延長されるばね部54hとを一体的に備えている。
【0023】
図3に示すように、アジャストレバー54のばね部54hは、そのアジャストレバー54の端縁部54gからバッキングプレート16側に曲げられる曲げ部54iと、その曲げ部54iの係合部54e側の側面から先端部がシューリム38の内周面38aと圧接するように延長される板ばね部54jとを一体に備えている。また、アジャストレバー54の曲げ部54iは、図2に示すように、板ばね部54jがリターンスプリング24の一端部と接触しないようにその曲げ部54iがバッキングプレート16側に曲げ延ばされている。
【0024】
図3の一点鎖線で示す板ばね部54jは、アジャストレバー54がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられる前すなわちアジャストレバー54の板ばね部54jに外力が加えられていない状態を示すものである。この図3の一点鎖線の板ばね部54jが示すように、アジャストレバー54がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられると板ばね部54jの先端部がブレーキシュー20のシューリム38の内周面38aによって係合部54eに接近する方向にその板ばね部54jが弾性変形させられる。そのため、アジャストレバー54の板ばね部54jは、その板ばね部54jの弾性復帰力によってアジャストレバー54の係合部54eをブレーキシュー18側に軸部材62回りに回動するようにすなわち矢印A方向に回動するように付勢し、第1ストラット部材56すなわちストラット52をアジャストレバー54の係合部54eを介してブレーキシュー18側に付勢する。
【0025】
以上のように構成されたドラムブレーキ10は、ブレーキペダルが操作されないブレーキ非制動時において、アジャストレバー54がその板ばね部54jの付勢力によって矢印A方向に回動しようとするがその係合部54eが第1ストラット部材56の第1係合凹部56aに受け止められているのでその回動が抑止される。また、リターンスプリング24の付勢力は、アジャストレバー54の板ばね部54jの付勢力より大きいため、その板ばね部54jの付勢力によってアジャストレバー54の係合部54eが第1ストラット部材56すなわちストラット52をブレーキシュー18側へ移動するように付勢しても一対のブレーキシュー18,20は拡開しない。
【0026】
また、ブレーキペダルが操作されるブレーキ制動時において、ホイールシリンダ22によって一対のブレーキシュー18,20が拡開すると、アジャストレバー54の係合部54eはその板ばね部54jの付勢力によって第2ストラット部材58がパーキングブレーキレバー48と当接するようにストラット52をブレーキシュー18側に移動させる。すなわち、ブレーキペダルが操作されるブレーキ制動時において、一対のブレーキシュー18,20の拡開量と第1ストラット部材56とブレーキシュー20との隙間とは略同じであり、一対のブレーキシュー18,20の拡開量に応じてアジャストレバー54はその係合部54eが第1ストラット部材56と当接して止められるまで矢印A方向に回動する。
【0027】
図4は、ブレーキペダルが操作されるブレーキ制動時において、一対のブレーキシュー18,20が拡開することにより、アジャストレバー54の係合板54dが回動して、噛み合っているアジャストホイール60aの係合歯60eを矢印B方向に回す状態を示す図である。この図4によれば、ブレーキペダル操作によって一対のブレーキシュー18,20が拡開してアジャストレバー54の板ばね部54jの付勢力によりアジャストレバー54が矢印A方向に回動すると、アジャストレバー54の係合板54dはそのアジャストレバー54の回動に連動して矢印B方向に移動する。アジャストレバー54の係合板54dが矢印B方向に移動することによって、そのアジャストレバー54の係合板54dがアジャストホイール60aの係合歯60eと係合して噛み合い、さらにアジャストレバー54の係合板54dが矢印B方向に移動するとその係合板54dがアジャストホイール60aの外周側に弾性変形されながらアジャストホイール60aが矢印C方向に回動させられ、ストラット52が伸長して一対のブレーキシュー18,20とブレーキドラム12の内周面14とのシュー間隙が自動的に調節される。また、図4の一点鎖線は、アジャストレバー54の係合板54dが一対のブレーキシュー18,20の拡開によって矢印B方向に移動した状態を示すものである。
【0028】
その後、前記ブレーキペダルの操作が解除されるブレーキペダル操作解除時において、リターンスプリング24の付勢力によってブレーキシュー20のシューウェブ34と第1ストラット部材56の第1係合凹部56aとが当接するまでストラット52がブレーキシュー20側へ移動させられるのに伴い、アジャストレバー54はその板ばね部54jの付勢力に抗して矢印A方向とは反対方向に回動させられ、アジャストレバー54の係合板54dがそのアジャストレバー54の回動に連動して矢印B方向と反対方向に戻る。
【0029】
また、図4に示すように、アジャスタホイール60aの外周部の係合歯60eは、矢印C方向と反対方向へ歯先が傾斜している鋸歯状に成形されており、ブレーキペダル操作によるブレーキ制動時にはアジャストレバー54の係合板54dと係合させられることにより噛み合いアジャストホイール60aが矢印C方向へ回動させられるが、ブレーキペダル操作解除時のアジャストレバー54の戻り回動時には、リターンスプリング24の付勢力によるねじ軸部60dと雌ねじ穴58bとの摩擦等の回転抵抗によってアジャストホイール60aの戻り回転が阻止され、平板状の係合板54dが鋸歯状の係合歯60eを乗り越えるようになっている。
【0030】
本実施例のドラムブレーキ10によれば、アジャストレバー54は、一枚の綱板からプレス加工されることによって、第1ストラット部材56と係合する係合部54eと、その係合部54eを介して第1ストラット部材56を一対のブレーキシュー18,20の他方のブレーキシュー18側に付勢するばね部54hとを一体に備えており、アジャストレバー54のばね部54hは、先端部がブレーキシュー20のシューリム38の内周面38aと圧接させられることによって、アジャストレバー54をその係合板54dがアジャストホイール60aの矢印C方向に回動するように付勢するものである。このため、アジャストレバー54は、そのアジャストレバー54に一体に備えられたばね部54hの先端部がブレーキシュー20のシューリム38の内周面38aと圧接させられることによって、そのアジャストレバー54の係合部54eを介して第1ストラット部材56を一対のブレーキシュー18,20の他方のブレーキシュー18側に付勢するので、従来のシュー間隙自動調節機構に備えられたスプリングの機能をアジャストレバー54に追加することができ従来のシュー間隙自動調節機構に比べシュー間隙自動調節機構26の部品点数を削減させることができる。
【実施例2】
【0031】
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例の説明において前述した実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】
本実施例のドラムブレーキは、実施例1のアジャストレバー54とは異なるアジャストレバー64を備える以外は実施例1のドラムブレーキ10と略同様であり、図5はそのアジャストレバー64を説明する図であり、実施例1の図3に対応するものである。
【0033】
アジャストレバー64は、一枚の板材例えば綱板からプレス加工されることによって図5に示すように成形されており、そのアジャストレバー64の回動中心部64aに貫通された嵌合穴64bに軸部材62が相対回転可能に嵌め入れられることによって、アジャストレバー64はその軸部材62回りに相対回動可能にブレーキシュー20のシューウェブ34に配設されている。
【0034】
また、アジャストレバー64は、図5に示すように、実施例1の延長部54cと同様の機能を有する延長部64cと、実施例1の係合板54dと同様の機能を有する係合板64dと、実施例1の係合部54eと同様の機能を有する係合部64eと、実施例1の抜止め突部54fと同様の機能を有する抜止め突部64fと、そのアジャストレバー64の係合部64eから一体に先端部がブレーキシュー20のシューリム38側に延長されるばね部64gとを一体に備えている。
【0035】
図5に示すように、アジャストレバー64のばね部64gは、そのアジャストレバー64の係合部64eからバッキングプレート16側に曲げられる曲げ部64hと、その曲げ部64hの軸部材62側の側面から先端部がシューリム38の内周面38aと圧接するように延長される板ばね部64iとを一体に備えている。
【0036】
図5の一点鎖線で示す板ばね部64iは、アジャストレバー64がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられる前すなわちアジャストレバー64の板ばね部64iに外力が加えられていない状態を示すものである。この図5の一点鎖線の板ばね部64iが示すように、アジャストレバー64がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられると板ばね部64iの先端部がブレーキシュー20のシューリム38の内周面38aによって軸部材62に接近する方向にその板ばね部64iが弾性変形させられる。そのため、アジャストレバー64がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられると、アジャストレバー64の板ばね部64iは、その板ばね部64iの弾性復帰力によってアジャストレバー64の係合部64eをブレーキシュー18側に軸部材62回りに回動するようにすなわち矢印A方向に回動するように付勢し、第1ストラット部材56すなわちストラット52をそのアジャストレバー64の係合部64eを介してブレーキシュー18側に付勢する。
【0037】
本実施例のドラムブレーキによれば、アジャストレバー64の回動中心部64aには、ブレーキシュー20のシューウェブ34に突設された軸部材62を相対回転可能に嵌め入れる嵌合穴64bが穿設されており、アジャストレバー64は、その嵌合穴64bに軸部材62が嵌め入れられることによりブレーキシュー20に相対回転可能に配設され、アジャストレバー64のばね部64gは、そのアジャストレバー64の係合部64eから一体に延長されるものである。このため、アジャストレバー64のばね部64gの先端部がブレーキシュー20のシューリム38の内周面38aと圧接させられた力が直接アジャストレバー64の係合部64eに伝達されその力によるアジャストレバー64の軸部材62まわりの力のモーメントが好適に大きくされるので、アジャストレバー64の係合部64eを介して第1ストラット部材56すなわちストラット52をブレーキシュー18側に付勢させる付勢力が好適に向上する。
【実施例3】
【0038】
更に、本発明の他の実施例を説明する。本実施例のドラムブレーキは、実施例1のアジャストレバー54とは異なるアジャストレバー66を備える以外は実施例1のドラムブレーキ10と略同様であって、図6はそのアジャストレバー66を説明する図であり、実施例1の図3に対応するものである。
【0039】
アジャストレバー66は、一枚の板材例えば綱板からプレス加工されることによって図6に示すように成形されており、そのアジャストレバー66の回動中心部66aに貫通された嵌合穴66bに軸部材62が相対回転可能に嵌め入れられることによって、アジャストレバー66はその軸部材62回りに相対回動可能にブレーキシュー20のシューウェブ34に配設されている。
【0040】
また、アジャストレバー66は、図6に示すように、実施例1の延長部54cと同様の機能を有する延長部66cと、実施例1の係合板54dと同様の機能を有する係合板66dと、実施例1の係合部54eと同様の機能を有する係合部66eと、実施例1の抜止め突部54fと同様の機能を有する抜止め突部66fと、アジャストレバー66のシューリム38側の端縁における軸部材62に対して係合部66e側の一部の端縁部66gからブレーキシュー20のシューリム38側に先端部が延長されるばね部66hとを一体に備えている。
【0041】
図6に示すように、アジャストレバー66のばね部66hは、そのアジャストレバー66の端縁部66gからバッキングプレート16側に曲げられる曲げ部66iと、その曲げ部66iの係合部66eと反対側の側面から先端部が係合部66eから離間する方向に延長されその後その先端部が係合部66eに接近する方向に円弧状に曲げられてシューリム38の内周面38aと圧接するように延長される板ばね部66jとを一体に備えている。
【0042】
図6の一点鎖線で示す板ばね部66jは、アジャストレバー66がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられる前すなわちアジャストレバー66の板ばね部66jに外力が加えられていない状態を示すものである。この図6の一点鎖線の板ばね部66jが示すように、アジャストレバー66がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられると板ばね部66jの先端部がブレーキシュー20のシューリム38の内周面38aによって係合部66eに接近する方向にその板ばね部66jが弾性変形させられる。そのため、アジャストレバー66がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられると、アジャストレバー66の板ばね部66jは、その板ばね部66jの弾性復帰力によってアジャストレバー66の係合部66eをブレーキシュー18側に軸部材62回りに回動するようにすなわち矢印A方向に回動するように付勢し、第1ストラット部材56すなわちストラット52をそのアジャストレバー66の係合部66eを介してブレーキシュー18側に付勢する。
【0043】
本実施例のドラムブレーキによれば、アジャストレバー66は、そのアジャストレバー66に一体に備えられたばね部66hの先端部がブレーキシュー20のシューリム38の内周面38aと圧接させられることによって、そのアジャストレバー66の係合部66eを介して第1ストラット部材56すなわちストラット52をブレーキシュー18側に付勢するので、従来のシュー間隙自動調節機構に備えられたスプリングの機能をアジャストレバー66に追加することができ従来のシュー間隙自動調節機構に比べシュー間隙自動調節機構26の部品点数を削減させることができる。
【実施例4】
【0044】
更に、本発明の他の実施例を説明する。本実施例のドラムブレーキは、実施例1のアジャストレバー54とは異なるアジャストレバー68を備える以外は実施例1のドラムブレーキ10と略同様であって、図7はそのアジャストレバー68を説明する図であり、実施例1の図3に対応するものである。
【0045】
アジャストレバー68は、一枚の板材例えば綱板からプレス加工されることによって図7に示すように成形されており、そのアジャストレバー68の回動中心部68aに貫通された嵌合穴68bに軸部材62が相対回転可能に嵌め入れられることによって、アジャストレバー68はその軸部材62回りに相対回動可能にブレーキシュー20のシューウェブ34に配設されている。
【0046】
また、アジャストレバー68は、図7に示すように、実施例1の延長部54cと同様の機能を有する延長部68cと、実施例1の係合板54dと同様の機能を有する係合板68dと、実施例1の係合部54eと同様の機能を有する係合部68eと、実施例1の抜止め突部54fと同様の機能を有する抜止め突部68fと、そのアジャストレバー68の係合部68eから一体にブレーキシュー20のシューリム38側に先端部が延長されるばね部68gとを一体に備えている。
【0047】
図7に示すように、アジャストレバー68のばね部68gは、そのアジャストレバー68の係合部68eからバッキングプレート16側に曲げられる曲げ部68hと、その曲げ部68hの軸部材62側とは反対側の側面から先端部が軸部材62から離間する方向に延長されその後その先端部が軸部材62に接近する方向に円弧状に曲げられてシューリム38の内周面38aと圧接するように延長される板ばね部68iとを一体に備えている。
【0048】
図7の一点鎖線で示す板ばね部68iは、アジャストレバー68がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられる前すなわちアジャストレバー68の板ばね部68iに外力が加えられていない状態を示すものである。この図7の一点鎖線の板ばね部68iが示すように、アジャストレバー68がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられると板ばね部68iの先端部がブレーキシュー20のシューリム38の内周面38aによって軸部材62に接近する方向にその板ばね部68iが弾性変形させられる。そのため、アジャストレバー68がシュー間隙自動調節機構26に組み付けられると、アジャストレバー68の板ばね部68iは、その板ばね部68iの弾性復帰力によってアジャストレバー68の係合部68eをブレーキシュー18側に軸部材62回りに回動するようにすなわち矢印A方向に回動するように付勢し、第1ストラット部材56すなわちストラット52をそのアジャストレバー68の係合部68eを介してブレーキシュー18側に付勢する。
【0049】
本実施例のドラムブレーキによれば、アジャストレバー68の回動中心部68aには、ブレーキシュー20のシューウェブ34に突設された軸部材62を相対回転可能に嵌め入れる嵌合穴68bが穿設されており、アジャストレバー68は、その嵌合穴68bに軸部材62が嵌め入れられることによりブレーキシュー20に相対回転可能に配設され、アジャストレバー68のばね部68gは、そのアジャストレバー68の係合部68eから一体に延長されるものである。このため、アジャストレバー68のばね部68gの先端部がブレーキシュー20のシューリム38の内周面38aと圧接させられた力が直接アジャストレバー68の係合部68eに伝達されその力によるアジャストレバー68の軸部材62まわりの力のモーメントが好適に大きくされるので、アジャストレバー68の係合部68eを介して第1ストラット部材56すなわちストラット52をブレーキシュー18側に付勢させる付勢力が好適に向上する。
【0050】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適応される。
【0051】
たとえば、本実施例のドラムブレーキにおいて、アジャストレバー54,64,66,68の回動中心部54a,64a,66a,68aにはブレーキシュー20のシューウェブ34に突設された軸部材62を相対回転可能に嵌め入れる嵌合穴54b,64b,66b,68bが穿設されており、その嵌合穴54b,64b,66b,68bを軸部材62に嵌め入れることによってアジャストレバー54,64,66,68はブレーキシュー34に相対回動可能に配設されるものであったが、アジャストレバー54,64,66,68には必ずしも嵌合穴54b,64b,66b,68bが穿設される必要はなく、例えばアジャストレバー54,64,66,68の回動中心部54a,64a,66a,68aに略円筒形状の軸部を突設させブレーキシュー20のシューウェブ34にその軸部を嵌め入れる嵌合穴を穿設させることによって、アジャストレバー54,64,66,68の軸部をシューウェブ34の嵌合穴に嵌め入れてアジャストレバー54,64,66,68をブレーキシュー20のシューウェブ34に相対回動可能に配設させても良い。
【0052】
また、本実施例のドラムブレーキにおいて、アジャストレバー54,64,66,68は、一枚の綱板をプレス加工によって成形したものであったが、アジャストレバー54,64,66,68は必ずしも綱板から成形される必要はなく、例えば第2ストラット部材58がブレーキシュー18と当接するようにストラット52がブレーキシュー18側に付勢させられる程度にアジャストレバー54,64,66,68のはね部54h,64g,66h,68gが弾性変形できる材質であればどのような板材が使用されても良い。
【0053】
また、本実施例のドラムブレーキにおいて、アジャストレバー54,64,66,68は、ブレーキペダル操作によって一対のブレーキシュー18,20が拡開しそのばね部54h,64g,66h,68gの付勢力によって係合板54d,64d,66d,68dが矢印B方向に回動して、その係合板54d,64d,66d,68dがアジャストホイール60aの係合歯60eと係合して噛み合いさらに矢印B方向に移動することによってアジャストホイール60aが矢印C方向に回動させられてストラット52が伸長するものであった。すなわち、アジャストレバー54,64,66,68のばね部54h,64g,66h,68gは、そのアジャストレバー54,64,66,68の係合板54d,64d,66d,68dをストラット52が伸長する方向にアジャストホイール60aが回動する矢印C方向(一方向)と同じ方向に回動するように付勢させていたものであった。しかし、例えば、アジャストホイール60aの係合歯60eの歯先を矢印C方向と同じ方向に傾斜させると共にアジャストホイール60aを矢印C方向とは反対方向に回動させるとストラット52が伸長するように設定して、アジャストレバー54,64,66,68の係合板54d,64d,66d,68dがブレーキペダル操作解除時に矢印B方向と反対方向に戻ることによりアジャストホイール60aの係合歯60eと噛み合いアジャストホイール60aが矢印C方向とは反対方向に回動させられストラット52が伸長させられるようにしても良い。すなわち、アジャストレバー54,64,66,68のばね部54h,64g,66h,68gは、そのアジャストレバー54,64,66,68の係合板54d,64d,66d,68dをストラット52が伸長する方向にアジャストホイール60aが回動する方向(一方向)と反対方向に回動するように付勢させても良い。
【0054】
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
【符号の説明】
【0055】
10:ドラムブレーキ
12:ブレーキドラム(回転ドラム)
16:バッキングプレート
18,20:一対のブレーキシュー
32,34:シューウェブ
36,38:シューリム
26:シュー間隙自動調節機構
52:ストラット
54,64,66,68:アジャストレバー
54a,64a,66a,68a:回動中心部
54b,64b,66b,68b:嵌合穴
54e,64e,66e,68e:係合部
54h,64g,66h,68g:ばね部
56:第1ストラット部材
58:第2ストラット部材
60:調節軸
60a:アジャストホイール
62:軸部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッキングプレートに拡開可能に設けられた一対のブレーキシューの一方に係合する第1ストラット部材と、該一対のブレーキシューの他方に係合する第2ストラット部材と、アジャストホイールを備えて該第1ストラット部材と第2ストラット部材との間に配設されて少なくとも一方のストラット部材に螺合する調節軸とを有し、非制動時における該一対のブレーキシューの待機位置を規定するストラットと、制動時における前記一対のブレーキシューの拡開量に応じて回動させられて前記アジャストホイールを一方向に回動させるアジャストレバーとを有し、前記アジャストレバーによって前記アジャストホイールが回動させられることにより前記ストラットが伸長し、非制動時における前記一対のブレーキシューと回転ドラムとの間のシュー間隙を自動的に調節する車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキにおいて、
前記アジャストレバーは、一枚の板材からプレス加工されることによって、前記第1ストラット部材と係合する係合部と、該係合部を介して前記第1ストラット部材を前記一対のブレーキシューの他方側に付勢するばね部とを一体に備えており、
前記アジャストレバーのばね部は、先端部が前記ブレーキシューのシューリムの内周面と圧接させられることによって、前記アジャストレバーを前記一方向或いは前記一方向の反対方向に回動するように付勢するものであることを特徴とする車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ。
【請求項2】
前記アジャストレバーの回動中心部には、前記一対のブレーキシューの一方のシューウェブに突設された軸部材を相対回転可能に嵌め入れる嵌合穴が穿設されており、
前記アジャストレバーは、その嵌合穴に前記軸部材が嵌め入れられることにより前記ブレーキシューに相対回転可能に配設され、
前記アジャストレバーのばね部は、該アジャストレバーの係合部から一体に延長されるものである請求項1の車両用ドラムブレーキのシュー間隙自動調節機構を備えたドラムブレーキ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−141012(P2012−141012A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−294148(P2010−294148)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(390005670)豊生ブレーキ工業株式会社 (104)
【Fターム(参考)】