説明

ドーピング補助拡散性反応焼結による、アルカリ土類置換コバルト酸塩基体酸素透過性酸化物セラミックスの高温耐性結合方法

【課題】
本発明の課題は、混合伝導性アルカリ土類置換コバルト酸塩で作られたセラミック部材の高温耐性結合を創り出すことができる方法を特定することであり、前記結合は、漏れることの無いメンブレン部材が用いられる際にはガス気密でなければならない。
【解決手段】
本発明は、混合伝導性酸化物セラミックスで作られた、酸化物セラミック化合物の高温耐性結合又は接合方法に関連しており、前記課題は、接合表面の少なくとも一つにCuを含有する添加剤を施し、次に荷重負荷下でセラミック部材の通常の焼結温度よりも低い250Kまで加熱し、当該温度で0.5〜10時間保持する、ドーピング補助拡散反応性焼結による、アルカリ土類置換コバルト酸塩基体酸素透過性酸化物セラミックスの高温耐性結合方法によって成し遂げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合伝導性酸化物セラミックスで作られた、酸化物セラミック構造部品の高温耐性結合又は接合方法に関連している。このようにして、アルカリ土類(金属)置換コバルト酸塩基体セラミックスは、高温に耐えられるように互いに永続的に結合されるので、気密状態で、高密度セラミック構造部品を用いる場合には、複雑な構造用構成部品を組立てることが可能となる。これは、メンブレン構成部品の構造最適化に、ガスラインの結合に、メンブレンの面密度の増加、したがって、反応体積に対する酸素透過性(の増加)に、新しい可能性を開く。
【背景技術】
【0002】
活性ロウ材、又は、反応性空気蝋付け(RAB、特許文献1)のような蝋付け処理による、様々に焼結したセラミックスを互いに又は金属に結合する方法が、従来技術から公知である。一方、ガラスを用いたロウ接合も用いられており、セラミックペースト又はパウダー(特許文献2)、又は、金属コーティング(特許文献3)を接合表面に塗布する。続いて、セラミック部材は、荷重有りで又は荷重無しで焼き鈍し、構造用構成部品の結合が、相互拡散処理により、又は、反応焼結によって成し遂げられる。このようにして、未焼結部材を接合することもできる(特許文献4)。接合箇所間で焼結架橋を形成することにより、又は、セラミック接着剤によって、結合が作られる、酸化物セラミックスのセラミック中空繊維を接合する方法が、特許文献5から知られている。
【0003】
混合伝導性セラミックが、700℃〜1000℃の温度で空気から酸素を分離するために用いられている。最も高い酸素透過性を有する混合導電体は、SrCo0.8Fe0.23−δ、Ba0.5Sr0.5Co0.8Fe0.23−δ、La0.2Sr0.8Co0.6Fe0.43−δ、Ba0.8La0.2Co0.6Fe0.43−δ、Sr0.6La0.4Co0.2Fe0.83−δ(非特許文献1)、BaCo0.6Fe0.2Zr0.23−δ及びBa0.5Sr0.5Co0.6Fe0.2Zr0.23−δ(非特許文献2)、ならびに、SrCo0.8Nb0.23−δ(非特許文献3)のような、アルカリ土類置換コバルト酸塩を基体としている。
【0004】
膜(メンブレン)と結合部品との異なる熱膨張による応力を防止するために、管状の混合伝導性膜部材を片側にのみ結合するのが好ましい。このため、片側が閉じた管状膜が必要である。しかし、膜構造用構成部品の複雑度は、押出し、単軸又は静水圧圧縮成形、或いは、射出鋳込成形のような、従来のセラミック成形方法によって制限されている。例えば、片側が閉じた小径膜管の静水圧圧縮成形では、大きな管長さ、又は、複雑な内側幾何学的形状は不可能である。したがって、膜の最大面密度が極度に制限される。片側が閉じた単一溝管又は多溝管の押出しに対して、各管径は、ノズルに加えて自身の圧締め押出型を必要とし、処理費用を増加する、又は、管の幾何学的形状の選択を著しく制限する。
【0005】
セラミック箔外側の平面組織の構築において、気密セルへの接合、及び、セル同士の結合が、極めて重要な製造工程である、というのも、接合されるべき面積が、管状組織内よりもずっと大きいからである。したがって、漏れの生じる可能性が、管状組織内よりもずっと高いのです。したがって、気密接合に適した方法が、酸素分離用平面組織の構築には絶対に必要となる。
【0006】
混合伝導性膜をガスライン、ガス分配器、及び、内部熱交換器と結合するためには、広く異なる構造用構成部品の高温耐性結合が必要となる。高い酸素透過性を有する混合伝導体は、化学的膨張が非線形で更に加わった非常に高い熱膨張を有している。他の材料構成部材は、したがって明らかに異なる膨張挙動のために、構造用構成部品と接触するのに適していない。有望な解決手段は、構造用構成部品と接触するこれらも同一材料で製作し、これらセラミック部材を互いに結合することである。このため適切な接合方法が必要となる。
【0007】
混合伝導性セラミックスを互いに接合するためには、活性ロウ材は最初から除外される、というのも、真空下又は不活性ガス雰囲気下で取り付けなければならないからである。そのうえ、これらロウ材は、酸素透過の酸化使用条件下で長期間に渡って安定でない(非特許文献4)。対照的に、RABロウ材は酸化力には安定であるが、低圧且つ800℃よりも高い高温使用温度で昇華するので、比較的短い耐用寿命の後は結合部が漏れ易くなる。さらにRABロウ材は約940℃で融解する。O分離中に生じる最高温度に対する安全面についての致命的危険としてこれを考えなければならない。
【0008】
他方でガラスロウ材は、酸性酸化物部材に基いており、混合伝導性セラミクスとしばしば非常に激しく反応する、というのも、後者の高いアルカリ土類含量のためである。また、その軟化温度も、850℃よりも高い使用温度に対して低すぎるのである。ガラスロウ材の反応性はセラミックパウダーを混合することによって緩和することが可能であり、ガラスロウ材の結晶化も、結合の機械強度を増すために故意に用いることが可能である、しかしながら、アルカリ土類置換コバルト酸塩の高い反応性から、永続的な反応性の変化を期待しなければならない。このことは、一方では酸素透過性を低減し、他方では故障を増大する結果となる。ガラスロウ材とセラミック部材の異なる膨張作用と、結晶化した接合領域の高い剛性により、特に設備の熱サイクル(開始及び停止)を特に重要と考えなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO 03/063 186 A1
【特許文献2】EP 1 816 122 A2
【特許文献3】US 5,230,924 A
【特許文献4】US 4,767,479 A
【特許文献5】EP 1 846 345 B1
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】J.F. Vente et al.: Performance of functional perovskite membranes for oxygen production, J. of Membr. Sc. 276 (2006), 178
【非特許文献2】J. Sunarso et al., Mixed ionic-electronic conducting (MIEC) ceramic-based membranes for oxygen separation. J. of Membr. Sc. 320 (2008), 13
【非特許文献3】K. Zhang et al.: Systematic investigation on new SrCo1-yNbyO3-δ ceramic membranes with high oxygen semipermeability, J. of Membr. Sc. 323 (2008), 436
【非特許文献4】K. S. Weil et al., Brazing as a means of sealing ceramic membranes for use in advanced coal gasification processes, Fuel 85 (2006) 156
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、混合伝導性アルカリ土類置換コバルト酸塩で作られたセラミック構造用構成部品の高温耐性結合であって、高密度膜部材が用いられる場合にガス気密である、これら結合を生じることを可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明にしたがい、この課題は、ドーピング補助拡散性反応焼結による、アルカリ土類置換コバルト酸塩で作られた酸素透過性酸化物セラミックスの高温耐性結合方法であって、酸素透過性酸化物セラミックスの接合表面のうち少なくとも一つに、Cu含有添加剤を与え、且つ、少なくとも一つの接合領域について、荷重付与下で、酸素透過性酸化物セラミックスの通常の焼結温度未満である250Kまでの温度に加熱、及び、荷重付与下この温度で0.5〜10時間保持する、方法によって解決される。
【0013】
その際、荷重は、例えば荷重効力によって、圧縮力、又は、材料の体積変化によって、又は、様々な力の組み合わせによってもたらされた力によって加えることが可能である。
【0014】
前記方法は、アルカリ土類置換コバルト酸塩に限られる、というのも、用いられるCu含有添加剤がこれら塩基性セラミックスにのみ適合しているからである。
【0015】
本発明の利点は、アルカリ土類置換コバルト酸塩の焼結中における酸化銅の添加が、液相の中間体形成によって成し遂げられた、焼結温度の顕著な低減を導くということにある。銅含有化合物、又は、銅元素もこの効果を生じる、というのも、空気中で加熱すると、それらはCuO又はCuOに転化するからである。焼結進行中に、異相を形成することなく、アルカリ土類コバルト酸塩中にかなりの量の銅が溶解する。アルカリ土類置換コバルト酸塩基体混合伝導体の酸素透過性が銅によるドーピングによって僅かに影響されるのみであるということも有利である。
【0016】
アルカリ土類置換コバルト酸塩のセラミック部材は、接合表面の一つ又は両方を、銅含有ペーストでコートする又はプリントして、ガス気密となるように、且つ、高温下で永続的に安定となるように、接合することが可能である。また、従来のコーティング手法による金属化銅の取り付け、又は、接合溝内への銅含有接合箔の配置も可能である。次に、接合すべきセラミック部品に荷重を負荷し、構造用構成部品の通常の焼結温度未満である250Kの温度まで加熱する。このようにして、構造用構成部品の変形をかなりの程度まで防止することが可能となる。空気中で加熱する場合にはCu化合物の種類は二の次である、というのも、薄いCu箔やCu化合物も、接合(結合)温度に達するまでに各々CuOとCuOに転化するからである。厳密な接合温度は、混合伝導体の具体的な化学組成に大いに左右され、銅含有添加剤の転化量と同様に、経験的に決定しなければならない。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を、実施例に関連して以下により完全に記載する。
【実施例1】
【0018】
:BSCF5582で作られたメンブレン管のガス気密片側閉鎖
【0019】
BSCF5582(Ba0.5Sr0.5Co0.8Fe0.23−δ)で作られた一つの高密度焼結管を、切断機においてダイアモンド切断盤で一直線に切断する。適切な直径を有する同一材料で作られた円柱形で高密度な錠剤は、片側でもって平面接地する。前記錠剤を、接合炉内のZrO板装填球軸受上へ設置する。6μmの箔厚みを有する銅箔で作られた箔リングを錠剤上に置き、この箔の上にメンブレン管を置く。メンブレン管の上端部をノズルレンガ内にゆるくガイドし、0.5kgの荷重を負荷する。この後、3K/minで1000℃まで加熱し、2時間保持し、3K/minで、又は、炉中冷却速度で冷却する。メンブレン管の閉鎖部は機械的に安定でガス気密である、つまり、そのHe漏れ率は10−9mbar・l/s未満である。接合は必要に応じて熱的に繰り返すことが可能である。
【実施例2】
【0020】
:BSCFZ55622で作られたメンブレン管のガス気密接合
【0021】
BSCFZ55622(Ba0.5Sr0.5Co0.6Fe0.2Zr0.23−δ)で作られた二つの高密度焼結管を、切断機においてダイアモンド切断盤で一直線に切断する。両管をノズルレンガによって接合炉内でゆるく固定する。テルピネオール中に20Ma−%のCuOの(入った)ペーストで一つの接合表面を覆う。次に、両管の接合表面を互いに向かい合わせに置き、上側の管に0.5kgの荷重を負荷する。この後、3K/minで120℃まで加熱し、30分間保持し、次に1050℃まで更に加熱し、2時間保持し、3K/minで、又は、炉中冷却速度で冷却する。メンブレン管の接合部は機械的に安定であり且つガス気密である、つまり、そのHe漏れ率は10−9mbar・l/s未満である。結合は必要に応じて熱的に繰り返すことが可能である。
【実施例3】
【0022】
:BCFZ622で作られた、高密度メンブレン管の片側閉鎖
【0023】
BCFZ622(BaCo0.6Fe0.2Zr0.23−δ)で作られた一つの高密度メンブレン管を、切断機においてダイアモンド切断盤で一直線に切断する。適切な直径を有する同一材料で作られた円柱形で高密度な錠剤は、片側でもって平面接地する。前記錠剤を、接合炉内のZrO板装填球軸受上へ設置する。錠剤の縁領域を少量のCuOパウダーで高密度に被覆し、その上にメンブレン管を置いて、前後に2〜3回僅かに回転させた。メンブレン管の上端部をノズルレンガ内にゆるくガイドし、0.5kgの荷重を負荷した。その後、3K/minで1030℃まで加熱し、2時間保持し、3K/minで、又は、炉中冷却速度で冷却する。メンブレン管の閉鎖部は機械的に安定であり、且つ、ガス気密である、つまり、そのHe漏れ率は10−9mbar・l/s未満である。結合は必要に応じて熱的に繰り返すことが可能である。
【実施例4】
【0024】
:多孔質且つ高密度BSCF5582の接合
【0025】
BSCF5582(Ba0.5Sr0.5Co0.8Fe0.23−δ)で作られた多孔性メンブレン管を、切断機においてダイアモンド切断盤で一直線に乾式切削する。適切な直径を有する同一材料で作られた円柱形で高密度な錠剤は、片側でもって平面接地する。前記錠剤を、接合炉内のZrO板装填球軸受上へ設置する。薄いCuワイヤ(A−O約0.3mm)の輪を、メンブレン管と錠剤の間に置き、メンブレン管を位置決めする。メンブレン管の上端部をノズルレンガ内へゆるくガイドし、0.5kgの荷重を負荷する。この後、3K/minで1000℃まで加熱し、2時間保持し、3K/minで、又は、炉中冷却速度で冷却する。メンブレン管の閉鎖部は機械的に安定である。結合は必要に応じて熱的に繰り返すことが可能である。
【実施例5】
【0026】
:LSCF2864で作られた、高密度メンブレン管の片側閉鎖
【0027】
LSCF2864(La0.2Sr0.8Co0.6Fe0.43−δ)で作られた高密度メンブレン管を、切断機においてダイアモンド切断盤で一直線に切断する。適切な直径を有する同一材料で作られた円柱形で高密度な錠剤は、片側でもって平面接地する。前記錠剤を、接合炉内のZrO板装填球軸受上へ設置する。接合表面をテルピネオール中に15Ma−%のCuOの(入った)ペーストでコートし、次にメンブレン管を位置決めし、0.5kgの荷重を負荷する。その後、3K/minで120℃まで加熱し、30分間保持し、次に1050℃まで更に加熱し、2時間保持し、3K/minで、又は、炉中冷却速度で冷却する。メンブレン管の閉鎖部は機械的に安定であり、且つ、ガス気密である、つまり、そのHe漏れ率は10−9mbar・l/s未満である。結合は必要に応じて熱的に繰り返すことが可能である。
【実施例6】
【0028】
:BSCF5582で作られたハニカムのガス気密片側閉鎖
【0029】
BSCF5582(Ba0.5Sr0.5Co0.8Fe0.23−δ)で作られた、約200csiを有する高密度焼結ハニカムを、切断機においてダイアモンド切断盤で一直線に切る。適切な直径を有する同一材料で作られた円柱形で高密度な錠剤は、片側でもって平面接地し、且つ、テルピネオール中に5M−%のCuOの(入った)ペーストをその全表面にわたってスクリーン印刷(スクリーン塗り)する。前記錠剤を接合炉内のZrO板装填球軸受上へ設置して、ハニカムを位置決めして1kgの荷重を負荷する。その後、3K/minで120℃まで加熱し、30分間保持し、次に1000℃まで更に加熱し、2時間保持し、3K/minで、又は、炉中冷却速度で冷却する。ハニカムの閉鎖部は機械的に安定であり、且つ、ガス気密である、つまり、そのHe漏れ率は10−9mbar・l/s未満である。結合は必要に応じて熱的に繰り返すことが可能である。
【実施例7】
【0030】
:焼結縮み力を使った、BSCF5582のキャピラリと板のガス気密結合
【0031】
BSCF5582(Ba0.5Sr0.5Co0.8Fe0.23−δ)で作られた、7つの高密度焼結キャピラリ又は中空繊維を、切断機においてダイアモンド切断盤で一直線に束の状態で切る。未焼結の、又は、部分的に焼結した状態の、同一材料で作られた円柱形錠剤に、7つのシンメトリに並んだ孔をドリルであける。孔の直径は、経験的に決定されるであろう焼結縮みを考慮して、キャピラリ又は中空繊維の外径よりも小さい。キャピラリ又は中空繊維に内側支持縁を有する階段状の孔を得るために、連続する孔は、錠剤の片側から繰り広げる。階段状の孔の大きいほうの直径は、接合処理中に結果として生じる錠剤の焼結縮みが、キャピラリ又は中空繊維上の孔の、円柱形表面の縮みを誘導するような大きさに選択する。接合後にキャピラリ又は中空繊維の外径よりも3〜20%小さい孔径を生じる直径が、大きいほうの孔に選択されるのが有利である。キャピラリ又は中空繊維の切断端部に、テルピネオール中1M−%のCuOの(入った)ペーストを薄く塗り、止まり穴へ挿入する。その後、3K/minで120℃まで加熱し、30分間保持し、次に980℃まで更に加熱し、1.5時間保持し、3K/minで、又は、炉中冷却速度で冷却する。完全に焼結したキャピラリ又は中空繊維に関連して錠剤内部で生じる焼結縮みの結果、孔の横側円柱表面は、焼結縮み力によって、キャピラリ又は中空繊維の外壁表面で押されるため、ガス気密結合が構造用構成部品間にもたらされる。そのHe漏れ率は10−9mbar・l/s未満である。結合は必要に応じて熱的に繰り返すことが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドーピング補助拡散性反応焼結による、アルカリ土類置換コバルト酸塩の、酸素透過性酸化物セラミックスの高温耐性結合方法において、
− 酸素透過性酸化物セラミックスの少なくとも一つの接合表面に、Cu含有添加剤を施すこと、
− 次に、少なくとも一つの接合箇所を、酸素透過性酸化物セラミックスの通常の焼結温度よりも低い250Kの温度まで荷重負荷下で加熱し、且つ、この温度ならびに荷重負荷下で0.5から10時間保持すること、を特徴とする、方法。
【請求項2】
− 接合されるべきアルカリ土類置換コバルト酸塩として、高密度又は多孔性アルカリ土類コバルト酸塩を用いること、及び、
− 前記アルカリ土類コバルト酸塩が、A1−xSECo1−y3−δの組成を有しており、ここで、
− AはCa、Sr、Baを表し、
− SEはPb、Na、K、Sc、Y、又は、ランタノイド群の元素、又は、これらの元素の組み合わせを表し、
− BはMg、Al、Ga、In、Sn、又は、3d周期元素、又は、4d周期元素、又は、これらの元素の組み合わせを表し、
− xは0から0.6までの値、yは0から0.6までの値を表し、δは、電気的中性の原理に従って生じた値をとること、を特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
銅化合物、酸化銅、又は、金属銅、又は、1Ma−%より多くの銅を含有する他材料とのその混合物が、銅含有添加剤として用いられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
CVD、PVD、PECVD、スパッタリング、溶射、ゾルゲル処理、スクリーン印刷、又は、インクジェット印刷が、銅含有添加剤を塗布するためのコート法として用いられることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
接合箇所が、直接的な又は間接的な電気加熱、又は、火炎加熱で、レーザ、搬送周波電磁誘導、又は、高周波電磁誘導、マイクロ波による加熱、放熱装置によって加熱されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
加熱が、酸素分圧を減少させた又は増加させたガス中で、又は、真空下で行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
接合する表面の一つ又は両方をCu含有ペーストでコート又はプリントすることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
金属化銅を少なくとも一つの接合表面に取り付けること、又は、銅含有化合物又は金属銅を接合溝内に置くことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。

【公表番号】特表2013−507315(P2013−507315A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−533480(P2012−533480)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際出願番号】PCT/DE2010/050078
【国際公開番号】WO2011/044893
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(595014653)フラウンホーファー−ゲゼルシャフト ツール フエルデルング デア アンゲヴァンテン フォルシュング エー.ファオ. (12)
【Fターム(参考)】