説明

ナノバブル・フコイダン水製造方法と製造システム

【課題】抗酸化作用があり、フコイダンの種々の薬効が期待できる、効果の高いフコイダン水素水を製造する装置及び方法を提供する。
【構成】処理される原流体に高圧流体を噴射して超微細気泡(以下「ナノバブル」という)を発生させるナノバブル発生装置であって、前記原流体が少なくとも円弧に沿って流れる流路と、前記流路内に先端の開口を開けて備えられる複数のノズルと、前記複数のノズルのそれぞれに対向して備えられる先端凸部を持つ複数の衝突部材と、前記複数のノズル及び前記複数の衝突部材の間の距離を調整できる調節手段と、前記流路に原流体の原料となる流体を投入可能な入口と、前記流路から処理後の原流体の少なくとも一部の流体を排出可能な出口と、を備え、前記原流体の少なくとも一部は、前記複数のノズル及び前記複数の衝突部材の間を流れ、前記複数のノズルのそれぞれの前記開口から前記高圧流体が前記原流体の流れの方向に対して、実質的に垂直であることを特徴とするナノバブル発生装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超微細気泡を含む水若しくは水溶液(以下総称して「ナノバブル水」という)を含有するナノバブル水及びそれを製造する製造装置に関する。また、フコイダン及び水素を含むフコイダン水素水に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、その高い内部圧力や表面の活性度の高さが、汚濁水の浄化、生体への適用、あるいは化学反応に有効利用できるものとして、超微細気泡(以下、「ナノバブル」という)を含むナノバブル水が注目されている(例えば特許文献1)。そして、その製造方法及び製造装置に高い関心が払われている。
【0003】
また、例えば、水素のような所定の成分を含む水を摂取することにより、人間を含め動物の健康の維持管理に有利であることが開示されている(例えば特許文献2)。更に、例えばフコイダンのような特定の成分を含む飲食物を摂取することにより、尿pH上昇効果があるとも言われている(例えば特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4274327号公報
【特許文献2】特開2004−41949号公報
【特許文献3】特開2008−266291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ナノバブル水の機能についてはその評価が益々高くなっているが、ナノバブル水の製造装置の小型化が強く望まれる。また、水素を含むだけでは、水素の抗酸化作用が期待できるのに過ぎず、より健康に好ましいとされる水素水が望まれている。更に、フコイダンの種々の薬効は高い注目を集めているが、フコイダンは非常に大きな高分子であるため、人体に有効に摂取され難い。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上述のような課題に鑑みて、本発明を完成したものである。即ち、装置の小型化のためには、原流体の流れを直線ではなく、円弧若しくは円に沿うものとすることができる。一方、水素の作用やフコイダンの効能から、その高い機能を担保することができる。
【0007】
より具体的には、以下のようなものを提供することができる。
(1)処理される原流体に高圧流体を噴射して超微細気泡(以下「ナノバブル」という)を発生させるナノバブル発生装置であって、前記原流体が少なくとも円弧に沿って流れる流路と、前記流路内に先端の開口を開けて備えられる複数のノズルと、前記複数のノズルのそれぞれに対向して備えられる先端凸部を持つ複数の衝突部材と、前記複数のノズル及び前記複数の衝突部材の間の距離を調整できる調節手段と、前記流路に原流体の原料となる流体を投入可能な入口と、前記流路から処理後の原流体の少なくとも一部の流体を排出可能な出口と、を備え、前記原流体の少なくとも一部は、前記複数のノズル及び前記複数の衝突部材の間を流れ、前記複数のノズルのそれぞれの前記開口から前記高圧流体が前記原流体の流れの方向に対して、実質的に垂直であることを特徴とするナノバブル発生装置。
【0008】
(2)前記流路を形成する本体は、前記流路内の前記複数のノズル及び前記複数の衝突部材の間の少なくとも一部が見えるように、少なくとも一部が透明若しくは半透明となっていることを特徴とする上記(1)に記載のナノバブル発生装置。
【0009】
(3)処理される原流体に高圧流体を噴射してナノバブルを発生させるナノバブル発生方法であって、前記原流体を所定の半径を持つ円弧又は円に沿って流し、前記原流体内の所定の領域に水素を噴射し、前記原流体内に開口を備えるノズルから前記所定の領域近傍に前記高圧流体を前記原流体の流れに対して実質的に直角に噴射し、前記ノズルに対向するように先端の凸部を持つ衝突部材の凸部に前記高圧流体を衝突させ、前記高圧流体で処理された原流体中のナノバブルの濃度を検出し、その濃度の高低に応じて前記ノズル及び前記凸部の間の距離を前記原流体の処理を継続しつつ変更して、所望のナノバブル濃度とすることを特徴とするナノバブル発生方法。
【0010】
また、所定の濃度のフコイダンを含む水若しくは水溶液を原流体として、該原流体に高圧流体を噴射する処理を行ってナノバブルを生成させたナノバブル水の製造方法であって、前記原流体を所定の半径を持つ円弧又は円に沿って流し、前記原流体内の所定の領域に水素を噴射し、前記原流体内に開口を備えるノズルから前記所定の領域近傍に前記高圧流体を前記原流体の流れに対して実質的に直角に噴射し、前記ノズルに対向するように先端の凸部を持つ衝突部材の凸部に前記高圧流体を衝突させて、ナノバブルを生成させたナノバブル水の製造方法を提供することができる。
【0011】
(4)フコイダン及び水素を添加したナノバブル水(以下「ナノバブル・フコイダン水素水」という)を製造する製造装置であって、原料となる水を準備する原水工程を行う原水処理手段と、必要に応じてミネラル成分等をこの原水に加える添加及び/又は不要な気泡や溶存酸素等を除去する脱気を行う調整工程を行う調整手段と、ナノバブルに含ませる特定の種類のガスを製造するガス製造工程を行うガス製造手段と、前記ガス製造工程で製造され供給されるガスを前記調製工程を経た原水に接触させると共に、前記原水に高圧の水を噴射してナノバブルを発生させるナノバブル工程を行うナノバブル処理手段と、注入物調製工程で調製されフコイダン濃縮液を、ナノバブル処理されたナノバブル水に注入する注入工程を行う注入手段と、を備える製造装置。
【0012】
(5)上記(4)に記載のナノバブル・フコイダン水素水製造装置と、前記ナノバブル・フコイダン水素水の殺菌処理工程を行う殺菌手段と、殺菌処理された所定の容器に充填する充填工程を行う充填手段と、前記各手段を総括的に制御する制御監視手段と、を備えるナノバブル・フコイダン水素水製造システム。
【0013】
(6)フコイダンを含むナノバブル水素水を製造する方法であって、ナノバブル水素水を製造する工程と、前記工程により製造されたナノバブル水素水にフコイダンを混入撹拌する工程とを含み、前記ナノバブル水素水工程において、水若しくは水溶液からなる原流体を所定の半径を持つ円弧又は円に沿って流し、前記原流体内の所定の領域に水素を噴射し、前記原流体内に開口を備えるノズルから前記所定の領域近傍に前記高圧流体を前記原流体の流れに対して実質的に直角に噴射し、前記ノズルに対向するように先端の凸部を持つ衝突部材の凸部に前記高圧流体を衝突させ、ナノバブルを生成させ、かかるナノバブルを含むナノバブル水素水を貯留し、該貯留したナノバブル水素水に所定の濃度のフコイダンを注入攪拌する製造方法。
【0014】
(7)所定の濃度のフコイダンを含む水若しくは水溶液からなる原流体を、所定の半径を持つ円弧又は円に沿って流し、この流れる原流体内の所定の領域に水素を噴射し、前記原流体内に開口を備えるノズルから前記所定の領域近傍に前記高圧流体を前記原流体の流れに対して実質的に直角に噴射し、前記ノズルに対向するように先端の凸部を持つ衝突部材の凸部に前記高圧流体を衝突させて、ナノバブルを生成させたナノバブル水。
【0015】
(8)5から10g/Lの濃度のフコイダンを含む水若しくは水溶液からなるフコイダン水素水。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明のナノバブル発生装置を含むナノバブル水製造装置は、極めてコンパクトで効率の良いものとなった。また、製造される水素水及びナノバブル水素水、フコイダン水素水及びナノバブルフコイダン水素水は、それぞれ、抗酸化性や抗癌性という効果があり、その有用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】実施例1のナノバブル水製造装置を示すブロック図である。
【図1B】実施例3のナノバブル水製造装置を示すブロック図である。
【図2A】実施例1のナノバブル水製造装置の一部を示す概略図である。
【図2B】実施例3のナノバブル水製造装置の一部を示す概略図である。
【図3】ナノバブル水製造装置のナノバブル発生装置の断面図である。
【図4】ナノバブル水製造装置の別のナノバブル発生装置の概略断面図及び概略正面図である。
【図5A】ナノバブル水製造装置のイオン化装置の概略断面図である。
【図5B】ナノバブル水製造装置のイオン化装置の概略断面図である。
【図6】ナノバブル水製造装置の更に別のナノバブル発生装置の概略正面図である。
【図7】図4、6のようなナノバブル発生装置における凸部の先端形状を示す部分断面図である。
【図8】ナノバブル・フコイダン水素水等を調製可能な製造システムを示すブロック図である。
【図9】別のタイプのナノバブル水製造装置を示す模式図である。
【図10】ナノバブル・フコイダン水素水の使用効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施例について、図面に基づいてより詳しく説明するが、実施例は説明のための例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0019】
図1Aは、本発明による実施例1のナノバブル水製造装置10の機能模式図を示す。このナノバブル水製造装置10は、主に、ナノバブル化を促進する噴射手段14(又は、ナノバブル発生部若しくはナノバブル発生装置)と、該噴射手段14に水素等のガスを供給する水素発生手段16と、発生する気体の種類に応じた供給比率を変更可能な気体分配手段16aと、ナノバブルを生成するための高圧水を作る高圧手段である高圧ポンプ12と、から構成される。また、高圧水をイオン化するイオン化手段18を噴射手段14及び高圧ポンプ12の間に含むことができる。これらの各手段及び装置は、パイプ22、28、32、36、38及びバルブ24、26、30、34、39により接続される。また、制御手段20により、高圧ポンプ12、噴射手段14と、水素発生手段16、気体分配手段16a、及びイオン化手段18は、各バルブと共に、それぞれ信号線40、42、44、46、48、50、50a、52により制御される。噴射手段14においては、ナノバブルが発生し、ナノバブルを含む水がパイプ38より系外61に排出される。
【0020】
図1Bは、本発明による実施例3のナノバブル水製造装置10の機能模式図を示す。このナノバブル水製造装置10は、主に、ナノバブル化を促進する噴射手段(特に噴射手段A)14(又は、ナノバブル発生部若しくはナノバブル発生装置)と、該噴射手段14に水素等のガスを供給する水素発生手段16と、発生する気体の種類に応じた供給比率を変更可能な気体分配手段16aと、ナノバブルを生成するための高圧水を作る高圧手段である高圧ポンプA(12)と、から構成される。また、高圧水をイオン化するイオン化手段18を噴射手段14及び高圧ポンプA(12)の間に含むことができる。これらの各手段及び装置は、パイプ22、28、32、36、38及びバルブ24、26、30、34、39により接続される。また、制御手段20により、高圧ポンプA(12)、噴射手段14と、水素発生手段16、気体分配手段16a、及びイオン化手段18は、各バルブと共に、それぞれ信号線40、42、44、46、48、50、50a、52により制御される。噴射手段14においては、ナノバブルが発生し、ナノバブルを含む水がパイプ38より系外61に排出される。
【0021】
ナノバブルを含む水が排出される系外61に、比較的大きな異物(特に固形若しくはゲル状のもの。後述するフコイダン又はフコイダン凝集体を含んでよい。以下同じ。)が懸濁若しくは分散するのであれば、この系外61の水を循環し、噴射手段Aに戻した場合、噴射手段のノズルの目詰まりを惹き起こすおそれがある。従って、高圧ポンプA(12)には、このような異物を含まない原料の水を系外62から配管28、バルブ26を介して供給する。一方、このような異物を含んだまま、ノズルから噴射可能な噴射手段Bを噴射手段Aと共に用いることができる。この場合、ナノバブルを含む水が排出される系外61から再びその水を循環させることができ、バルブ26’を介して、高圧ポンプB(12’)にかかる水を供給し、バルブ34’及び配管36’を経由して噴射手段Bで噴射される。高圧ポンプB(12’)には、同様にドレイン用のバルブ24’及び配管22’が接続されている。噴射手段A及びBでは、用いられるノズルの口径が異なる。噴射手段Aのノズルの口径は噴射手段Bのノズルの口径より小さいことが好ましい。制御手段20により、高圧ポンプB(12’)、噴射手段Bと、各バルブ26’34’は、それぞれ信号線42’、44’、48’により制御される。高圧ポンプB(12’)の設定圧力は、高圧ポンプA(12)の設定圧力よりも低いことが好ましい。
【0022】
図2Aは、図1Aのナノバブル水製造装置10の一部を模式的に図解する。特許第4274327号公報の図14とほぼ同じ構成をしており、詳細は同公報を参照されたい。ナノバブル水製造装置10は、ナノバブル発生部120と、ポンプ110と、添加材料供給部220とから主に構成される。ナノバブル発生部120は、容器130、この容器130に蓄えられる水200中に浸漬される中空部を備える円筒部122、その中に挿通されるロッド124、及び円筒部122に螺旋固定される複数のノズル126aから126dによって構成される。それぞれのノズル126aから126cは、ポンプ110からの配管128aから128cに接続され、加圧された水の供給を受ける。一方、ノズル126dは、配管142を介して、ポンプ221から供給される気体や液体等を噴射する。このように処理された水の一部は、ポンプ132により配管133を介して、リザーバー槽136へ循環される。このリザーバー槽136からは、バルブ138を介して配管116を通ってポンプ110に水が供給される。生産されたナノバブル水は配管134を介して混合手段へと圧送される。
【0023】
図2Bは、図1Bのナノバブル水製造装置10の一部を模式的に図解する。ナノバブル水製造装置10は、ナノバブル発生部120と、ポンプ110、110’と、添加材料供給部220とから主に構成される。ナノバブル発生部120は、容器130、この容器130に蓄えられる水200中に浸漬される中空部を備える円筒部122、その中に挿通されるロッド124、及び円筒部122に螺旋固定される複数のノズル126a、126b、126c、126dによって構成される。ノズル126a、126bは、ポンプ110からの配管128a、128bに接続され、加圧された水の供給を受ける。より口径の大きいノズル126cは、ポンプ110’からの配管128cに接続され、独自の圧力に加圧された水の供給を受ける。ポンプ110及び110’の到達圧力(若しくは設定圧力)は、同じでもよいが、異なっていてもよい。ポンプ110’の到達圧力(若しくは設定圧力)がより小さいことが好ましい。一方、ノズル126dは、配管142を介して、ポンプ221から供給される気体等を噴射する。これらのノズル126aから126dにより、それぞれ供給されたものが容器130に蓄えられる水200中に噴射される。ここで、容器130に蓄えられる水200は、比較的大きな異物が懸濁若しくは分散していてもよい。この異物は、例えば、以下に述べるフコイダンからなってもよい。より口径の小さいノズル126a、126bに供給される水は、別の貯留槽136に蓄えられ、上述するような異物を含まない。この水がバルブ138を介して配管116を通ってポンプ110に供給される。一方、このように噴射処理された水200の一部は、ポンプ132により配管133を介して、リザーバー槽136’へ循環される。このリザーバー槽136’からは、バルブ138’を介して配管116’を通ってポンプ110’に水が供給される。生産されたナノバブル水は配管134を介して混合手段へと圧送される。
【0024】
添加材料供給部220には、水素ガス、酸素ガス、空気等の気体を供給する供給装置222、及び、電気分解により酸素、水素、及びそれらの混合物を湿潤状態で提供可能な電気分解ガス供給装置226が、三方バルブ224により接続されている。このバルブ224により、以下に述べる電気分解ガス供給装置226から供給されるガス、又は供給装置222の気体若しくは液体のいずれかが、ポンプ221へと供給される。ただし、電気分解の方式は本実施例に限定されるものではない。
【0025】
電気分解ガス供給装置226では、電気分解槽228はアノード側タンク230のあるアノード室及びカソード側タンク232のあるカソード室に分離され、これらの2つのタンクをつなぐ塩橋234を除いて、それぞれ密閉されている。アノード側タンク230には約4重量%の水酸化カリウム水溶液が入れられ、アノード236が浸漬される。カソード側タンク232には、同様に約4重量%の水酸化カリウム水溶液が入れられ、カソード238が浸漬される。アノード236及びカソード238は、それぞれリード240及び242で電源244に接続されている。電気分解槽228は上述するように2つの室に密閉されているので、アノード236で発生する酸素ガス及びカソード238で発生する水素は、それぞれ、ストップバルブ246d及び246cを有するパイプ246b及び246aを通りマスフローコントローラ246eに送られ、そこで両ガスの配合が所定の割合に調整されて、パイプ246へと送られる。このとき、オーバーフローするガスは、図示しない排気パイプにより系外に排気される。所定の割合に配合された混合ガスは、パイプ246により、水槽248内の多孔質体249に供給され、水槽248内の水(例えば純水)にバブリングされる。このようにして、混合ガスは水蒸気等により湿潤化される。水槽248は、密封されているので、パイプ250により三方バルブ224へと供給される。
【0026】
図3は、図1Aの噴射手段14に相当するものであり、図2Aのナノバブル発生部120とは少し異なる構成からなるナノバブル発生部302の模式断面図である。ナノバブル発生部302は、水が流れるメイン管310と、メイン管310に水を流入させる導入管340と、メイン管310から水を流出させる排出管342と、水をメイン管310の内側に噴射するためメイン管310の周囲に貫設された複数のノズル350、352と、メイン管310の内部に設けられて噴射された水を衝突させる壁となり又はガス(水素、空気、水の電気分解で生成するガス(混合ガスも含む)等)を噴出させるロッドASSY320と、ロッドASSY320にガスを送るガスノズル328と、メイン管310を覆い保持する容器ASSY360と、から主に構成される。ここで図2Bにおいてフコイダン水専用のノズルを別系統の圧力ポンプを設ける方法を図示したが、別の実施例としてフコイダン水専用のナノバブル発生部(当該ノズルは全てフコイダン水用)を別に設ける方法も可能である。フコイダン水用のノズルの口径は、0.5〜1mmが好ましい。圧力は、1MPa以下が好ましい。0.6MPa以上が好ましい。
【0027】
メイン管310は、比較的太く肉厚な丸パイプである。メイン管310は、長手方向の中央部分に、全周に亘って凹部が設けられ、メイン管310の外周を覆う後述の外筒362との間に、空間312を形成している。メイン管310の軸方向に沿って、6箇所の位置にそれぞれ一組であって、各組では120度隔てた回転位置に3つのノズル350、352が軸中心に向かって空間312からねじ込まれている。このうち、導入管340側にある1組であって、3個のノズル352はメイン管310の軸に対して水の進行方向に沿って斜めにねじ込まれている。ノズル350、352は、細長い管からなる。また、実施例3として、図1Bや図2Bに示すように、ノズル350のうち少なくとも1つを、図2Bのノズル126cのように口径をより大きいものとし、別の加圧手段であるポンプから噴射用の水を供給されるようにしてもよい。このポンプの設定圧力は、より低いものであることが好ましい。
【0028】
ロッドASSY320は、メイン管310の内部に、軸中心線に沿って貫通するように収納されている丸棒状の部材である。ロッドASSY320は、メイン管310よりも長い寸法をしていて、その両端がメイン管310の両端面より突出するように挿入されている。また、ロッドASSY320は、メイン管310の内径よりも細い外径をしていて、止めネジ348により、メイン管310の内部空間に、軸線に沿った中央に配置される。従ってメイン管310とロッドASSY320との間には、図3においてロッドASSY320の周囲の上下左右に、噴出孔332(ロッドASSY320から注入されるノズルの噴射口径)の20倍以下の範囲である2〜6mm程度の水が流れる流通空間314が形成される。また、ロッドASSY320は、同径で同一寸法の細長い中空ロッド322及び中実ロッド334から構成されている。中空ロッド322と中実ロッド334は、中空ロッド322の先端の雌ネジ部324と中実ロッド334の先端の雄ネジ部336により突き合わせで結合している。この結合した状態で、中空ロッド322がメイン管310内部の水の流れの上流側(図3の右側)に配置され、中実ロッド334がメイン管310内部の水の流れの下流側(図3の左側)に配置される。中空ロッド322は、軸線に沿って中空部326を備える有底筒状の丸棒であって、有底側が上流側(図3の右側)に向けられて使用される。開放端側は前記雌ネジ部324が設けられ、中実ロッド334と結合している。中空ロッド322は、有底側に、軸方向にほぼ垂直となるように穴が開けられ、管用雌ネジが設けられている。これに先端が管用雄ネジを設けたガスノズル328がシールされてねじ込まれて中空部326に上述する湿潤化された混合ガスをパイプ330を通して供給している。また、中空ロッド322は、開放端側の雌ネジ部324にかからない筒状部分に、小径の噴出孔332が複数設けられていて、中空部326の湿潤化された混合ガスを流通空間314の水に噴出させ、バブリングできるように構成されている。中実ロッド334は丸棒であって、雄ネジ部336側が上流側(図3の右側)に向けられて、中空ロッド322と結合している。雄ネジ部336は、中実ロッド334の先端に突設された円柱に設けられ、雌ネジ部324と結合するようになっている。
【0029】
ガスノズル328は、パイプ330を介して水素発生手段16に接続されていて、中空ロッド322の中空部326に混合ガスを送ることができるように構成さている。
【0030】
導入管340は、メイン管310と同一の内径を有するが、メイン管310より細い外径の短い管であって、両端の外周には管用雄ネジがそれぞれ設けられている。この管用雄ネジを、後述する側壁364に設けられた穴にシールしながらねじ込むことにより、導入管340の一端は、メイン管310に連結されている。また、導入管340の長手方向の中央部分には、導入管340の外周面から中心軸線に向って垂直にガスノズル328を通す貫通孔が設けられている。この貫通孔344には管用雌ネジが設けられており、ガスノズル328が導入管340を貫通して中空ロッド322に接続するように構成されている。また、導入管340には、貫通孔344より上流側の外周面に、導入管340の中心軸線に向って垂直でほぼ対向するように小径の止め穴(不図示)が開けられ、その止め穴(不図示)には管用雌ネジが設けられている。この管用雌ネジに勘合する止めネジ348を入れシールしながらネジを締めることにより、中空ロッド322が両側から当接されてロッドASSY320が支持されている。
【0031】
排出管342は、導入管340とほぼ同一の形状で同様な構造をしている。すなわち、メイン管310及び導入管340と同一の内径を有しているが、メイン管310より細い外径の短い管であって、両端の外周には管用雄ネジがそれぞれ設けられている。この管用雄ネジを、後述する側壁364に設けられた穴にシールしながらねじ込むことにより、排出管342の一端は、メイン管310に連結されている。他端は、排出接続管(不図示)を介して、下流側の水を貯留した粒度分布部(不図示)に接続されている。また、排出管342には、外周面から排出管342の中心軸線に向って垂直でほぼ対向するように小径の止め穴(不図示)が開けられ、その止め穴(不図示)には管用雌ネジが設けられている。この管用雌ネジに勘合する止めネジ348を入れシールしながらネジを締めることにより、中実ロッド334が両側から当接されてロッドASSY320が支持されている。
【0032】
容器ASSY360は、メイン管310の外周を密着して覆うパイプ状の外筒362と、メイン管310を収納した外筒362の両端を塞ぐ側壁364とで主に構成される。外筒362は、メイン管310とほぼ同じ長さをし、メイン管310の外径より僅かに大きな内径をしている。外筒362がメイン管310を収納するときに、シールして結合させるために、前記メイン管310の外周部の両端には、空間312を挟み込むように溝が設けられていて、そこにOリング368が介装されている。また、外筒の外周部には直径方向に穴が開けられていて、前記メイン管310との間に形成される空間312へ水を供給するパイプ376がシールされて接続されている。パイプ376から空間312に送られた水は、前記の介装されたOリング368等により外部に漏れ出さないように構成されている。次に、パイプ376から供給された水は、密閉されている空間312で分流して、各ノズル350、352へ流れる構造になっている。従って、パイプ376は、各ノズル350、352と個別に配管することなく連結されているので、簡単な構造で複数のノズル350、352と連結させることができる。
【0033】
また、外筒362には、その両端面にネジ穴が設けられていている。メイン管310を収納した外筒362は、その両端面が側壁364で塞がれ、前記ネジ穴にボルト366でネジ止めされている。側壁364は、外筒362の側面を全て覆う円盤部材である。側壁364の円の中心部分には、導入管340又は排出管342と同径の穴が開けられている。その穴に管用雌ネジが設けられ、導入管340又は排出管342がねじ込めるようになっている。また、側壁364は、外周部に座ぐり穴を周囲に設けた貫通孔が開けられていて、この貫通孔に通したボルト366で外筒362に結合している。また、側壁364が、外筒362の側面を密閉して覆うように、前記メイン管310の孔部より外方に溝が設けられていて、そこにOリング370が入れられる。従って、メイン管310の流通空間314を流れる水が外部に漏れ出さないように構成される。
【0034】
次に、当該ナノバブル発生部302によるナノバブルの発生方法について説明する。パイプ376から空間312中に例えば7Mpに加圧された水を送り込み、ノズル350、352の空間312側の開口より流通空間314に突出されたノズル350、352の先端開口より水は噴射される。噴射された水の多くは、中実ロッド334若しくは中空ロッド322の外表面に衝突する。尚、このときガスノズル328から中空ロッド322の中空部326に、例えば0.5MPa以下の圧力の混合ガス(又は純ガス。以下同様。)を供給してもよい。注入された混合ガスは、噴出孔332から、流通空間314を流れる水の中に噴射される。ノズル352は斜めに水を噴射するため、流通空間314に図中右から左へと水の流れが生じる。これにより、ナノバブルを含んだ水は、右から左へと送り出される。ここで、流通空間314の厚み(メイン管310の内径と中実ロッド334の外径の差(半径差))は、ナノバブルの発生を効率化するために適宜調整することができる。
【0035】
図4は、図1Aの噴射手段14に相当するものであり、図2A又は図3のナノバブル発生部とは異なる構造を備えるナノバブル発生部70の模式断面図及び正面図である。ナノバブル発生部70は、処理される原流体である水が通過する流路74を形成する透光性の円柱形状のブロック71と、該流路74内に開いた開口78を備えるノズル76と、このノズル76に対向する位置に、開口78から噴射された噴射流78aが衝突する凸部80を先端に備える衝突部材79と、から主に構成される。流路74は、ブロック71内に設けられた断面ドーム状の円環部73により形成される。ブロック71の背面には、ノズル76を固定し上記円環部73を閉じるバックアップ部材72が備えられる。ノズル76は、ブロック71及びバックアップ部材72に対して、Oリング83及び84によりシールされる。ノズル76の背後には供給管77が備えられ、噴射する水等の液体77aを供給する。これらのノズル76のうち少なくとも1つを、図2Bのノズル126cのように口径をより大きいものとし、別の加圧手段であるポンプから噴射用の水を供給されるようにしてもよい。
【0036】
上記衝突部材79は、先端に凸部80を備え、後端に回転のためのヘッド部81を備える。この衝突部材79は、上記ブロック71に固定されたナットのように雌ネジを備える移動機構82に、螺合する雄ネジを備え、ヘッド部81の回転により、ノズル76の開口78との間の距離を調整することができる。円錐形状(又はコーン形状)の凸部80の先端は、図7(a)から(c)に示すように、尖っていてもよく(80a)、平坦でもよく(80b)、凹部を備えてもよい(80c)。噴射流78aに高速せん断を生じさせるためには、尖っている方(80a)が好ましい。平坦では(80b)噴射流が広がり、凹部では(80c)噴射流の一部逆流が生じると考えられる。また、中心からずれた場合は、これらの効果が非対称となり易い。また、凸部80の円錐角(Cone angle)αは、所定の範囲内であることが好ましい。例えば、直円錐の場合、図に示すように円錐角αは、60度以上が好ましい。また、円錐角αは、90度以下が好ましい。特に、凹部を備える場合は、図7(d)から(f)に示すような形がある。開口78と凸部80との間の距離を小さくすると、衝撃が強くなり、逆に、大きくすると、衝撃が弱くなる。従って、簡易的にはノズルから気泡(白濁)が出ている場合は、ナノレベルになっておらず、逆に気泡が見えない(透明)状態になる場合はナノレベルであると目視で確認でき、処理後に液体の物性を計測した結果(例えばORP)によってその距離を調整することが好ましい。
【0037】
流路74には、原流体としての水86aを供給する供給管86と、処理された原流体としての水を系外85aに取出すための排出管85が接続される。流路74は、正面図において破線で表されているが、一周することなく原流体は、これら供給管86及び排出管85から流入し排出される。図3のナノバブル発生部302に比べ、流路を円環状とすることにより、小型化することができる。また、透光性の材料(例えば、ポリカーボネート)で構成されているので、開口78と凸部80との間の距離を視認しながら調整することができる。噴射流78aは圧力差で加速されるため、凸部80に衝突させる方がこの圧力差をより活用し易い。従って、図2A、図2B、又は図3のような場合とは、異なる距離及び距離範囲が好ましいこともある。
【0038】
図6は、この流路の構造を少し変えたナノバブル発生部70の正面図を示す。流路は、内周側で円環を形成し、処理水の少なくとも一部が一周して循環することができる。これにより、処理を継続して行うことができ、小型の装置であっても、高濃度のナノバブルを含むナノバブル水を製造することができる。尚、図4及び図6において、ノズル76が4個の例が示されているが、1個でもよく、6個でもよい。並べることが可能である限りは、数は限られるものではない。
【0039】
図5Aは、イオン化手段18の一例であるイオン化処理装置430を模式的に示す断面図である。図5Aは、同装置に用いられるセラミックス432がボール形状をしており、保持器434中に保持されている状態を示している。イオン化処理装置430には、図中左側の開口436aから高圧流体(例えば水)が導入され、扇状に広がる拡大空間438aに流れ込むので、流速が低下し、セラミックス・ボール432の表面と接触する時間が増大する。さらに、流体が出て行く開口436b近傍では、逆扇状の縮小空間438bが狭くなるので、セラミックス・ボール432の表面と接触する時間が短縮する。このセラミックス・ボール432は、特開平8ー217421号公報等に記載されているような、炭酸バリウム、酸化チタン及び酸化アルミニウムからなる混合物を、粘土をバインダーとして、約1000℃から約1500℃の範囲で焼成されるセラミックス成形体である。
【0040】
図5Bは、別の実施形態であるイオン化処理装置440を模式的に同様に断面において示している。セラミックス・リング442を収納する内部空間構造は、開口446a、拡大空間448a、縮小空間448b、及び開口446bにおいて、略上述と同様であるのでここでは説明を省略する。イオン化処理装置440の内部収納空間に収納されたセラミックス・リング442は、中央の開口部を通過する軸450に対して、図中左右にずれないように固定されている。この軸450は、イオン化処理装置440の内面に固定されているので、高圧流体が流れてもセラミックス・リング442が流れ方向にずれることはないようになっている。
【0041】
上述するイオン化処理装置430及び440に用いられるセラミックス・ボール及びセラミックス・リングは、酸化アルミニウム及びチタン酸バリウムが分散されたセラミック成形体から構成されてもよい。このようなセラミック成形体は、例えば、炭酸バリウム、酸化チタン及び酸化アルミニウムからなる混合物を、粘土をバインダーとして約1000℃〜約1500℃の範囲の温度で焼成されるものを例示することができる。
【0042】
図1A、図2A、図3、図4において使用される水等の液体を噴射する噴射手段のノズルは、次のような特徴を備える。
孔の径 0.1mmから1mm、 より好ましくは、0.2mmから0.5mm
孔の長さ 径の10倍以上、より好ましくは、10倍から15倍
材質 耐摩耗性、耐腐食性が高い(例:ステンレス製)。
を備える。
【0043】
図1B、図2Bにおいて使用される水等の液体を噴射する噴射手段のノズルは、次のような特徴を備える。
非循環ノズル
孔の径 0.1mmから1mm、 より好ましくは、0.2mmから0.5mm
孔の長さ 径の10倍以上、より好ましくは、10倍から15倍
材質 耐摩耗性、耐腐食性が高い(例:ステンレス製)。
循環ノズル
孔の径 0.5mmから1mm
孔の長さ 径の10倍以上、より好ましくは、10倍から15倍
材質 耐摩耗性、耐腐食性が高い(例:ステンレス製)。
【0044】
図1A及び図2Aに表わされる高圧手段である高圧ポンプ12及び110は、貯留される水や油等を含んでよい流体中に、高圧化された水や油等の流体をノズル76、126a、126b、126c、350、352(図2A、図3、図4参照)の開口から噴射する。噴射される水等の流体の圧力は、1MPa以上が望ましく、さらに望ましくは、5MPa以上である。さらに望ましくは、10MPa以上である。一方、圧力が高すぎると、特殊な装置を組まなければならないため、余り好ましくはない。さらに、後述するように、大きな圧力では、より小さなナノバブルが発生すると考えられるが、小さすぎるナノバブルは、溶解若しくは分散などにより、流体中に入り込んでしまい、好ましい結果を出すことが必ずしも容易ではないおそれがある。従って、100MPa以下が望ましい。また、実際の装置の設計を考えると、途中の配管などを特別仕様にする必要がない40MPa以下の圧力がより望ましい。このようなポンプは一般に市販されているが、7L/minの流量であれば、最大圧力40MPaで、5.5kWのモータを用いることにより、容易に製作できる。
【0045】
図1B及び図2Bに表わされる高圧手段である高圧ポンプ12’及び110’は貯留される水や油等を含んでよい流体中に、高圧化された水や油等の流体(上述する比較的大きな異物を含んでよい)をノズル126c(図2B参照)の開口から噴射する。噴射される水等の流体の圧力は、0.4MPa以上が好ましく、更に好ましくは、0.6MPa以上である。また、1.2MPa以下が好ましく、更に好ましくは1MPa以下である。
【0046】
以上のような装置で、水素を豊富に含む水素水を製造することができる。例えば、後述する実施例1においては、図1A、図2A、図3に示すような装置により、ナノバブル水素水を準備した。具体的には、水道水を原水に用い、その水を高圧ポンプで5.0MPaに圧縮して、吐出量が3L/minとなるように源流に噴射した。ノズル先端から、ぶつかる壁までの距離は、12mmであった。また、図2A及び図2Bのようにして、ナノバブル発生部内に約15MPaに圧縮したボンベから供給された水素ガスを噴射した。製造後、処理水の酸化還元電位(ORP)約−500〜−600mVであった。pHの範囲は、6.5〜7.5であった。また、ナノバブルの平均粒径は、20〜200nmであり、その溶存水素量(DH)は、約1.0mg/Lであった。これを以下「ナノバブル水素水」と呼ぶ。
【0047】
次に、フコイダン水について説明する。一般に、フコイダン(英語名:fucoidan)は、硫酸多糖の一種とされる。コンブ、ワカメ(一部位であるメカブを含む)、モズクなど褐藻類の粘質物に多く含まれ、また、類似の物質はナマコなどの動物からも見つかっている。フコイダンの成分は、主にL−フコースからなり、α1−2、α1−4結合で数十から数十万個も繋がった化合物で、平均分子量は約20,000である。グルクロン酸を含むU−フコイダン、硫酸化フコースだけからなるF−フコイダン、ガラクトースを含むG−フコイダンなどに分けられる。
【0048】
本実施例で用いたフコイダンは、沖縄県産のモズクから抽出されたものである。このように、モズクから抽出、単離、精製したフコイダン純品が使用できることはもちろんのこと(市販品も使用可能である)、モズクの熱水抽出物及び/又はその処理物も使用可能である。抽出方法は、例えば、特開2004−75595号公報に開示されるような条件で行うこともできる。一般には市販品を利用できる。以下の表1に示すような特徴を備える。
【0049】
本発明に用いることのできるフコイダンは、沖縄県産及び他の地域産のモズクから、又は、昆布、わかめ等その他の海草から抽出することができる。抽出物は、一般に後述するフコイダンを含む濃縮液として入手可能である。この濃縮液におけるフコイダン量(抽出に必要な量)は、それに含まれるヨウ素の量で規定することも可能である。詳細は後述するが、乾燥状態のモズクの量により、この濃縮液のフコイダン量を規定することができる。尚、濃縮液やその希釈液は、例えば、原子吸光分析法や湿式分析法等でヨウ素を定量することができる。
【0050】
【表1】

【0051】
[実施例1]
表1に示す市販のフコイダンの原液は、ヨウ素等の微量元素の濃縮体である。このフコイダンを含む濃縮液を約200倍に水で稀釈し飲用にした。この希釈する水として、上述するナノバブル水素水を用いた。希釈方法としては、容器に入れた1mLの濃縮液にナノバブル水素水を加えて200mLとすること等が例として示される。この飲用ナノバブル・フコイダン水は、ヨウ素濃度が150mg/Lであった。即ち、1Lの飲用ナノバブル・フコイダン水を得るために必要な乾燥状態のモズクの量は、約115gである。乾燥状態のモズク1グラムあたり1310マイクログラムのヨウ素が含まれるとされるからである。そして、200倍に希釈されているのであるから、表1のフコイダンの原液は、約23Kgの乾燥状態のモズクから抽出されたものである。この混合液を市販の撹拌装置を用いて混合した。撹拌装置の例としては、スタティックミキサー(例えば、株式会社ノリタケカンパニーリミテド製のスタティックミキサー)又はインラインミキサー(例えば、株式会社エヌ・ピー・ラボ製のインラインミキサー)等が挙げられる。このようにして得られた混合液をナノバブル・フコイダン水素水と呼び、その性状を表2にまとめる。希釈は必ずしも200倍である必要はない。使用基準に応じて調整可能である。
【0052】
【表2】

【0053】
[実施例2]
また、図1A、図2A、図3、図4、図6に示すような装置を用いて、通常の水(原水は、自然水をRO膜で処理したものでも良い)で希釈したフコイダン水を原流体として流路に供給し、水素ガスをバブリングして、それぞれのノズルから別途供給される高圧水(フコイダン希釈水ではない)を噴射して、ナノバブル・フコイダン水素水を製造することもできる。この方法では、フコイダン希釈水にせん断力を加えることができ、フコイダンの低分子化に寄与することができる。しかしながら、一度生成したナノバブル・フコイダン水素水を循環して再度同じノズルから噴射することは、ノズルの詰まりを生じるおそれがある。従って、いわゆるワンパス方式が好ましい。
【0054】
[実施例3]
また、更に、図1B、図2Bに示すように、孔径の異なる2種類のノズルを用いて、一方を上述のワンパス方式とし、他方を一度生成したナノバブル・フコイダン水素水を循環して再度同じノズルから噴射する循環方式とすることができる。この場合、フコイダンを含む水素水を再度噴射することにより、フコイダンの更なる低分子化に寄与することができる。
【0055】
図8は、本発明に関するナノバブル・フコイダン水素水製造システム510を例に図解するものである。この図では、二重線で囲ったブロックが種々の機能や工程を行う部分を表わし、二重線の矢印が命令信号等の送受信を、実線矢印が材料の移動を示している。このナノバブル・フコイダン水素水製造システム510は、先ず、原料となる水を準備する原水工程512を行う原水処理手段を備え、飲料等に用いられるための所定の基準を満足する原水の初期条件を整える。そして、必要に応じてミネラル成分等をこの原水に加える添加及び/又は不要な気泡や溶存酸素等を除去する脱気を行う調整工程514を行う調整手段を備える。
【0056】
以上のような原水処理工程と並行して、ナノバブルに含ませる特定の種類のガス(気体)を製造する気体製造工程518を行う気体製造手段を備える。この工程において、例えば、ナノバブルに含ませるガスを水の電気分解で行うこともでき、また、別途調整したガス(例えば水素)をボンベ等に入れたものを用意し、所定の圧力で以下に述べるナノバブル処理を行う手段内に供給することもできる。
【0057】
気体製造工程518で製造され供給されるガスを調製工程514を経た原水に接触させると共に、同原水に高圧の水を噴射してナノバブルを発生させるナノバブル(NB)工程520を行うナノバブル処理手段を備える。この工程は、図1A、図2A、図3、図4、図5A、図5B、図6において装置の機能の説明と同様であるので説明を省略する。更に、気体製造工程518で製造され供給されるガスを用いた注入物調製工程522で調製された注入物(例えば、フコイダン濃縮液)を、生成されたナノバブル水に注入する注入工程524を行う注入手段を備える。次いで、出荷前の殺菌処理工程526を行う殺菌手段を備える。そして、別途用意したアルミパウチ、アルミ缶等の所定の容器に充填する充填工程528を行う充填手段を備える。以上のような工程及びそれらの工程を実施する各手段は、制御監視手段530(制御監視装置を含む)によって制御され、必要に応じて同期される。
【0058】
図9は、図8のナノバブル工程520において、ナノバブル処理を複数回行う製造システムを模式的に示すものである。以下処理工程の順に従って、ナノバブル清涼飲料製造システムの主要部600を説明する。図8の原水工程512から調製工程514のような前処理を行う前工程602を経過した水を原水タンク604に入れる。ナノバブル工程520を行うために、バルブ606を開け、ポンプ612に水を供給する。ポンプ612は、複数のナノバブル処理装置618、620に、直接若しくはそれぞれのイオン化処理装置624、626を通して(バルブ622が開の場合)、高圧水を供給する。ここで、イオン化処理装置624、626は、ボール形状、リング形状等の形をしたセラミックスを含んでよく、これらが高圧水とその表面で接触する(図5A、図5B、及びその説明を参照)。このようなイオン化処理装置により、ナノバブルの安定化が容易になり、長期間ナノバブルを維持することができる。
【0059】
上述するような水の処理と並行して、気体製造工程(若しくはガス製造工程)630(ガスボンベから供給する工程を含んでよい)にて、製造されたガス(水素、酸素、不活性ガス、及びいずれかを含む混合ガス。本実施例においては、特に水素ガス。)を気体タンク632に貯えレギュレータにて、所定の圧力で供給する。ナノバブル処理のために、バルブ634、635が開けられ、複数のナノバブル処理装置であるNB工程ユニット610、650に、上記ガスをそれぞれのノズル614、616から供給する。ここで、図9では、(i,j)及び(i+1,j)により、複数のナノバブル処理装置を並列に並べることが可能な様子が描かれている。言い換えれば、この図では、+1、+2、+3、・・・とすることによって、所望の数のナノバブル処理装置を並列に並べることができることを示している。このとき、これらのナノバブル処理装置には、必要な配管が必要な数だけ連結される。尚、ナノバブル処理装置618、620の詳細は、図1A、図2A、図3、図4、図5A、図5B、図6とそれらの説明、そして、国際公開第2008/072619号パンフレット等を参照されたい。
【0060】
このようにしてナノバブル処理された水は、各配管を介し流量計628を通して、バルブ636を開放することにより、(i,j)処理水タンク638にバッファされる。処理水タンク638は、上蓋を設けて、不活性ガスで満たすようにしてある。実線でくくられたユニット610は、第1ナノバブル工程ユニットである。このユニット610内では、処理すべきナノバブル水量に応じて、複数のナノバブル処理装置618、620のうちいくつの処理装置を使用するかを決定し、それらに対してのみ、上記原料水及びガスを供給することができる。上述のように、所望の数のナノバブル処理装置を並列に設定可能であるが、上述する各種タンク及びポンプを所定の数の処理装置毎に追加することもできる。このように、ナノバブル処理装置の数、及び、原料供給のための各種タンク及びポンプの数を増減することにより、小規模から大規模なナノバブル水の製造に対応可能な柔軟なシステム構築が可能となる。
【0061】
上述のように(i,j)処理水タンク638にバッファされるナノバブル水は、一次処理だけで十分な場合は、右横にある二次処理ユニットを経ることなく、図示しない配管を介して次の工程678へと供給される(即ち、1ユニットによる生産と同じであり、この場合は処理水タンクがなくてもよい場合がある)。一方、ナノバブル発生数、発生量を増加するために二次以降の処理が必要な場合は、バルブ640を開放して、処理水を第(j+1)ナノバブル工程ユニット650に供給する。これら第1ナノバブル工程ユニット610及び第(j+1)ナノバブル工程ユニット650の間に、複数のナノバブル工程ユニット(図省略)を設けることができる。第(j+1)ユニット650内の構成は、上述した第1ナノバブル工程ユニット610内の構成とほぼ同じであるので、同じ符号を用い、説明は省略する。上述の各装置間の連携や、各種のバルブの開閉は、図8の制御監視装置530によって制御される。
【0062】
図2A、図2B、及び図9において、タンク若しくは槽のようなものが描かれているが、本発明の製造装置及び製造システムにおいて、このようなタンク若しくは槽は必ずしも必要ではない。配管等がタンク若しくは槽として機能してもよく、そもそもバッファ機能(貯留機能)がなくてもよいこともある。
【0063】
このナノバブル・フコイダン水素水を用いて、官能試験を行った。被験者は、膀胱癌と診断され、抗癌剤による治療を行っていた。しかし、副作用がひどく、また、薬の効果が治療後半で低下したために、抗癌剤治療を止めた。その後、上述するナノバブル・フコイダン水素水を1日6回(1日当り300ccずつ)、4回(1日当り200ccずつ)、3回(1日当り150ccずつ)飲用した。その経過を図10に示す。
【0064】
図10は、被験者が51歳から54歳までの間の39ヶ月間の期間の状態及びナノバブル・フコイダン水素水の飲用記録を示すものである。1から6ヶ月目までは、自覚症状が出始めた期間である。7から8ヶ月目に病院にて種々の検査を行ったところ、*3に示すように膀胱膜腫瘍(癌)と診断され、その腫瘍の大きさがCTスキャン、MRI、内視鏡(図中*5参照)の結果により計測された。このとき、図中*1に示すように管にて排尿を行った。その後、病院にて患部の洗浄や抗癌剤の投与が行われた。図中*6に示すように、白血球の数が一定以上のとき抗癌剤投与の継続可とできるので、採血を行い検査した。図中*7は抗癌剤投与を中止した期間を示すが、1回の抗癌剤投与では、4週間を要した。また、採尿検査は、癌細胞が検出するかを調べる検査であった。その結果、腫瘍は若干小さくなったようであるが、抗癌剤の副作用に悩まされることとなった。更に、放射線治療を行ったが、症状は副作用などから更に悪くなった。そして、*4に示すように、18ヶ月目に腎臓、尿管への転移が認められた。この時点で通常の治療を止めることとなり、*2に示すように月末に退院した。副作用の症状があったため、20ヶ月目からナノバブル・フコイダン水素水を1日6回(6時、9時、12時、15時、18時、21時で、合計300cc)飲用を開始した。すると、少なくとも精神的若しくはナノバブル・フコイダン水素水の効能と思われるものにより、体調が良くなったと感じるようになった。並行して、病院において問診や採血による検査を行ったが、22ヶ月目でも*4に示すように、18ヶ月目と同様に腎臓、尿管への転移が確認されており、医学的な改善は見られなかったようである。しかしながら、被験者が感じる体調は改善しており、ナノバブル・フコイダン水素水による何らかの効果があったものとも思われる。特に、25ヶ月目に行った検査の結果、癌が消滅したので、この間に何かが生じたと考えられる。26ヶ月目からは、ナノバブル・フコイダン水素水を1日4回(6時、12時、18時、21時で、合計200cc)飲用し、32ヶ月目からは1日3回(6時、12時、18時で、合計150cc)飲用した。この間体調はほぼ通常の健康体と変わらないようになるまでに改善した。
【0065】
結果的に、ナノバブル・フコイダン水素水を飲み始めて、数ヶ月程で、内視鏡等により膀胱癌は見つけることができなくなった。このナノバブル・フコイダン水素水が癌を消滅させる効果があったと考えることもできる(抗癌剤としての作用)。また、途中まで行っていた抗癌剤による治療や放射線治療の効果をじっくりと上げる効果があったとも考えられる(抗癌剤の機能促進剤や、抗癌補助剤としての作用)。いずれにしても、かかるナノバブル・フコイダン水素水は、抗癌剤治療や放射線治療に悪影響を与えることなく、患者に体調が良くなったと感じさせる効果を発揮したことは明らかである(抗癌剤や癌治療の副作用の軽減剤としての作用)。
【0066】
尚、上記ナノバブル・フコイダン水素水に更にビタミンCを含ませることができる。ビタミンCは、味覚を整え、より飲みやすくすることができ、また、酸化防止剤としても機能する。
【0067】
このような飲用のナノバブル・フコイダン水素水は、好ましくはフコイダン濃度を、含まれるヨウ素の濃度において0.1mg/L以上、より好ましくは1mg/L以上、更に好ましくは3mg/L以上とするように調製する。濃度が高くなるほどフコイダンの効果がより高くなるからである。しかし、ある程度以上あっても、効果に殆ど変わりはなくなるので、経済性を考えれば、含まれるヨウ素の濃度において300mg/L以下が好ましく、200mg/L以下がより好ましい。また、ヨウ素の食事摂取基準(μg/日)が公表されており、それに合わせた量となるように、濃度も調整することが好ましい。例えば、18歳〜29歳でヨウ素の耐容上限量が2200μgとされるので、例えば50mL一日摂取する場合は、飲用のナノバブル・フコイダン水素水は、フコイダン濃度を、含まれるヨウ素の濃度において44mg/L以下にするように調製する。また、ナノバブルとして添加される水素の濃度は、0.01mg/L以上が好ましく、0.1mg/L以上が更に好ましく、0.5mg/L以上が最も好ましい。しかしながら、多すぎると水素が安定的に水中に保持されないおそれがあるので、50mg/L以下が好ましく、10mg/L以下が更に好ましく、1.2mg/L以下が最も好ましい。通常では水素の限界溶存濃度の関係で1.2mg/L以上にはならないが、ナノバブルで安定化するとそれ以上も保持することができる。水素のナノバブルの平均バブル径は、その効果を考慮すれば、1nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、20nm以上が更に好ましい。バブルの安定性を考慮すれば、平均バブル径は1000nm以下が好ましく、500nm以下がより好ましく、200nm以下が更に好ましい。結果として効果の高いフコイダン水素水が製造できる。
【符号の説明】
【0068】
10 ナノバブル水製造装置 12 高圧ポンプ 14 噴射手段
16 水素発生手段 16a 気体分配手段 18 イオン化手段
20 制御手段 22、24、38 パイプ
40 信号線 70、302 ナノバブル発生部
71 ブロック 72 バックアップ部材 73 円環部
74 流路 76 ノズル 77 供給管 77a 液体
78 開口 78a 噴射流 79 衝突部材 80 凸部
81 ヘッド部 82 移動機構 83、84 Oリング
85 排出管 86 供給管 110 ポンプ
116、128a、133 配管 120 ナノバブル発生部
122 円筒部 124 ロッド 126a、126d、126c ノズル
132 ポンプ 220 添加材料供給部 221 ポンプ
222 供給装置 224 三方バルブ 226 電気分解ガス供給装置
228 電気分解槽 230 アノード側タンク
232 カソード側タンク 234 塩橋 236 アノード
238 カソード 240 リード 244 電源
246 パイプ 246 水槽 249 多孔質体
310 メイン管 322 中空ロッド 328 ガスノズル
332 噴出孔 340 導入管 342 排出管
350、352 ノズル 430、440 イオン化処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理される原流体に高圧流体を噴射して超微細気泡(以下「ナノバブル」という)を発生させるナノバブル発生装置であって、
前記原流体が少なくとも円弧に沿って流れる流路と、
前記流路内に先端の開口を開けて備えられる複数のノズルと、
前記複数のノズルのそれぞれに対向して備えられる先端凸部を持つ複数の衝突部材と、
前記複数のノズル及び前記複数の衝突部材の間の距離を調整できる調節手段と、
前記流路に原流体の原料となる流体を投入可能な入口と、
前記流路から処理後の原流体の少なくとも一部の流体を排出可能な出口と、を備え、
前記原流体の少なくとも一部は、前記複数のノズル及び前記複数の衝突部材の間を流れ、
前記複数のノズルのそれぞれの前記開口から前記高圧流体が前記原流体の流れの方向に対して、実質的に垂直であることを特徴とするナノバブル発生装置。
【請求項2】
前記流路を形成する本体は、前記流路内の前記複数のノズル及び前記複数の衝突部材の間の少なくとも一部が見えるように、少なくとも一部が透明若しくは半透明となっていることを特徴とする請求項1に記載のナノバブル発生装置。
【請求項3】
処理される原流体に高圧流体を噴射してナノバブルを発生させるナノバブル発生方法であって、
前記原流体を所定の半径を持つ円弧又は円に沿って流し、
前記原流体内の所定の領域に水素を噴射し、
前記原流体内に開口を備えるノズルから前記所定の領域近傍に前記高圧流体を前記原流体の流れに対して実質的に直角に噴射し、
前記ノズルに対向するように先端の凸部を持つ衝突部材の凸部に前記高圧流体を衝突させ、
前記高圧流体で処理された原流体中のナノバブルの濃度を検出し、
その濃度の高低に応じて前記ノズル及び前記凸部の間の距離を前記原流体の処理を継続しつつ変更して、所望のナノバブル濃度とすることを特徴とするナノバブル発生方法。
【請求項4】
フコイダン及び水素を添加したナノバブル水(以下「ナノバブル・フコイダン水素水」という)を製造する製造装置であって、
原料となる水を準備する原水工程を行う原水処理手段と、
必要に応じてミネラル成分等をこの原水に加える添加及び/又は不要な気泡や溶存酸素等を除去する脱気を行う調整工程を行う調整手段と、
ナノバブルに含ませる特定の種類のガスを製造するガス製造工程を行うガス製造手段と、
前記ガス製造工程で製造され供給されるガスを前記調製工程を経た原水に接触させると共に、前記原水に高圧の水を噴射してナノバブルを発生させるナノバブル工程を行うナノバブル処理手段と、
注入物調製工程で調製されフコイダン濃縮液を、ナノバブル処理されたナノバブル水に注入する注入工程を行う注入手段と、を備える製造装置。
【請求項5】
請求項4に記載のナノバブル・フコイダン水素水製造装置と、
前記ナノバブル・フコイダン水素水の殺菌処理工程を行う殺菌手段と、
殺菌処理された所定の容器に充填する充填工程を行う充填手段と、
前記各手段を総括的に制御する制御監視手段と、を備えるナノバブル・フコイダン水素水製造システム。
【請求項6】
フコイダンを含むナノバブル水素水を製造する方法であって、
ナノバブル水素水を製造する工程と、
前記工程により製造されたナノバブル水素水にフコイダンを混入撹拌する工程とを含み、
前記ナノバブル水素水工程において、
水若しくは水溶液からなる原流体を所定の半径を持つ円弧又は円に沿って流し、
前記原流体内の所定の領域に水素を噴射し、
前記原流体内に開口を備えるノズルから前記所定の領域近傍に前記高圧流体を前記原流体の流れに対して実質的に直角に噴射し、前記ノズルに対向するように先端の凸部を持つ衝突部材の凸部に前記高圧流体を衝突させ、ナノバブルを生成させ、
かかるナノバブルを含むナノバブル水素水を貯留し、
該貯留したナノバブル水素水に所定の濃度のフコイダンを注入攪拌する製造方法。
【請求項7】
所定の濃度のフコイダンを含む水若しくは水溶液からなる原流体を、所定の半径を持つ円弧又は円に沿って流し、この流れる原流体内の所定の領域に水素を噴射し、前記原流体内に開口を備えるノズルから前記所定の領域近傍に前記高圧流体を前記原流体の流れに対して実質的に直角に噴射し、前記ノズルに対向するように先端の凸部を持つ衝突部材の凸部に前記高圧流体を衝突させて、ナノバブルを生成させたナノバブル水。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−230055(P2011−230055A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−102716(P2010−102716)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(505350651)株式会社オプトクリエーション (9)
【Fターム(参考)】