説明

ナノ材料薄膜

【課題】本発明は、ナノ材料薄膜に関する。
【解決手段】本発明のナノ材料薄膜は、少なくとも一枚の複合ナノフィルムを含む。一枚の前記複合ナノフィルムは、同じ方向に沿って配列された複数の複合ナノワイヤを備える。単一の前記ナノワイヤは、少なくとも一本のカーボンナノチューブと、前記カーボンナノチューブに形成された複数のナノ粒子と、を含む。単一の前記ナノワイヤにおいて、前記複数のナノ粒子は、前記カーボンナノチューブの外表面の少なくとも一部を包むように形成され、且つ前記カーボンナノチューブの軸方向に沿って接触して連続的に配列されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノ材料薄膜に関し、特にナノワイヤからなるナノ材料薄膜に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、ナノ材料は、触媒反応、電気的性質、物理的性質、電磁気的性質、発光性などの特徴を有するので、科学技術研究分野において広く注目されている。現在、ナノ材料の製造方法には、自発成長(spontaneous growth)、テンプレート合成法(template−based synthesis)、エレクトロスピニング法(electrospinning)、リソグラフィー法(lithography)がある。
【0003】
カーボンナノチューブは、日本の研究員の飯島澄男よって1991年に発見された(非特許文献1を参照)。カーボンナノチューブは、大きなアスペクト比を有し、例えば、抗張強度が1.0×10MPaであり、ヤング率(Young’s modulus)が1.8×10MPaであることなどの独特の力学性能を有し、強酸、強アルカリに耐性を有し、600℃以下の温度で酸化されない。また、カーボンナノチューブは優れた熱伝導性能を有する。従って、該カーボンナノチューブを添加物として他の材料に複合することがカーボンナノチューブ応用の重要な方向になる。
【0004】
非特許文献2には、エレクトロスピニング法により二酸化チタンナノファイバーを形成する方法が掲載されている。該方法において、強い電場の作用で、チタンテトライソプロポキシド(titanium−tetraisopropoxide,TTIP)及びポリビニルピロリドン(poly vinylpyrrolidone,PVP)をアルコール溶媒に混入して形成したゾルゲル溶液を、針状体の中に注入させる。これにより、PVP及びアモルファス二酸化チタンからなる、二酸化チタン複合物のナノファイバー(長さが数センチメートルに達する)が得られる。該ナノファイバーは静電気注射器として利用できる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】S.Iijima、“Helical Microtubules of Graphitic Carbon”、Nature、1991年、第354巻、p.56
【非特許文献2】Dan Li、“Fabrication of Titania Nanofibers by Electrospinning”, Nano Letters、2003年、第3巻、第4号、p555−560
【非特許文献3】Kaili Jiang、Qunqing Li、Shoushan Fan、“Spinning continuous carbon nanotube yarns”、Nature、2002年、第419巻、p.801
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前記二酸化チタン複合物における二酸化チタンナノファイバーが乱雑的に分散されているので、前記二酸化チタン複合物の応用領域が狭いという欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、前記課題を解決するために、本発明は所定の方向に沿って配列されたナノワイヤを含むナノ材料薄膜を提供する。
【0008】
本発明のナノ材料薄膜は、少なくとも一枚の複合ナノフィルムを含む。一枚の前記複合ナノフィルムは、同じ方向に沿って配列された複数の複合ナノワイヤを備える。単一の前記ナノワイヤは、少なくとも一本のカーボンナノチューブと、前記カーボンナノチューブに形成された複数のナノ粒子と、を含む。単一の前記ナノワイヤにおいて、前記複数のナノ粒子は、前記カーボンナノチューブの外表面の少なくとも一部を包むように形成され、且つ前記カーボンナノチューブの軸方向に沿って接触して連続的に配列されている。
【0009】
前記ナノ材料薄膜は、複数の複合ナノフィルムを含み、隣接する複合ナノフィルムにおけるナノワイヤは、0°〜90°の角度で交叉している。
【発明の効果】
【0010】
本発明のナノ材料薄膜において、複数の複合ナノワイヤが同じ方向に沿って配列されているので、前記ナノ材料薄膜は、所定の方向に対して導熱又は導電させる特性を有する。従って、前記ナノ材料薄膜の応用領域を広めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明実施例1のナノ材料薄膜の構造図である。
【図2】図1に示すナノ材料薄膜の製造方法のフローチャートである。
【図3】図1に示すナノ材料薄膜の製造方法を示す図である。
【図4】ドローン構造カーボンナノチューブフィルムの走査型電子顕微鏡写真である。
【図5】図4中のカーボンナノチューブフィルムのカーボンナノチューブセグメントの構造を示す図である。
【図6】プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムの走査型電子顕微鏡写真である。
【図7】超長カーボンナノチューブからなるフィルムの走査型電子顕微鏡写真である。
【図8】配向して曲げられたカーボンナノチューブワイヤ構造の概略図である。
【図9】カーボンナノチューブワイヤの走査型電子顕微鏡写真である。
【図10】本発明の実施例1に係る、チタン粒子が堆積されたカーボンナノチューブ構造体の走査型電子顕微鏡写真である。
【図11】本発明の実施例1に係る、TiOナノ材料薄膜の走査型電子顕微鏡写真である。
【図12】図11に示すTiOナノ材料薄膜のTEM写真である。
【図13】本発明実施例2のナノ材料薄膜の構造図である。
【図14】本発明の実施例2に係る、TiOナノ材料薄膜の走査型電子顕微鏡写真である。
【図15】本発明実施例3のナノ材料薄膜の構造図である。
【図16】図15に示すナノ材料薄膜の製造方法を示す図である。
【図17】本発明の実施例3に係る、TiOナノ材料薄膜の走査型電子顕微鏡写真である。
【図18】本発明実施例4のナノ材料薄膜の構造図である。
【図19】図4中のカーボンナノチューブフィルムを引き出す見取り図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
(実施例1)
図1を参照すると、本実施例のナノ材料薄膜10は、複合ナノフィルム102を含んでいる。前記複合ナノフィルム102は、同じ方向に沿って配列された複数の複合ナノワイヤ104を備える。前記複数の複合ナノワイヤ104が、前記複合ナノフィルム102の表面に平行し、且つ互いに平行するように配列することが好ましい。
【0014】
前記複合ナノフィルム102における複数の複合ナノワイヤ104において、隣接する2つの前記複合ナノワイヤ104が、分子間力で緊密に接続する場合、前記複合ナノフィルム102が自立構造の薄膜の形状に形成されている。ここで、自立構造とは、支持体材を利用せず、前記複合ナノフィルム102を独立して利用することができるという形態のことである。すなわち、前記複合ナノフィルム102を対向する両側から支持して、前記複合ナノフィルム102の構造を変化させずに、前記複合ナノフィルム102を懸架させることができることを意味する。前記複合ナノフィルム102における複数の複合ナノワイヤ104の隣接する2つの複合ナノワイヤ104は、間隔をおいて配列されることができる。該隣接する2つの複合ナノワイヤ104の間の距離は、0.5nm〜100μmである。単一の前記複合ナノワイヤ104の直径は、500nmより小さく、前記複合ナノフィルム102の厚さは0.5nm〜100μmである。単一の前記複合ナノワイヤ104の長さは、前記複合ナノフィルム102の長さと同じであることができるが、少なくとも1つの複合ナノワイヤ104は、前記複合ナノフィルム102の一端から該端に対向する端部まで延伸する。即ち、前記複合ナノフィルム102の長さは、前記複合ナノワイヤ104の長さにより制限を受ける。本実施例において、前記複合ナノワイヤ104の長さは、1cmより大きい。
【0015】
各々の前記複合ナノワイヤ104は、少なくとも1つのカーボンナノチューブ1042と、前記少なくとも1つのカーボンナノチューブ1042の表面に付着されている複数のナノ粒子(図に示せず)と、を含んでいる。前記複数のナノ粒子が、前記少なくとも1つのカーボンナノチューブ1042の表面に連続的に配列されている。従って、隣接する前記ナノ粒子は、分子間力で緊密に接続するので、一本の前記カーボンナノチューブ1042に付着された複数のナノ粒子が、一本のナノワイヤ1044を形成する。前記少なくとも1つのカーボンナノチューブ1042は、一本のカーボンナノチューブであり、または同じ方向に沿って、端と端が接続された複数のカーボンナノチューブからなる。
【0016】
前記複数のナノ粒子は、前記カーボンナノチューブ1042の外表面に付着されている。各々の前記ナノ粒子が、一本カーボンナノチューブの外表面の少なくとも一部を包むように配列されている。即ち、前記ナノ粒子とカーボンナノチューブは、以下の三種の形態で存在する。第一の形態において、一本のカーボンナノチューブ1042が1つの前記ナノ粒子を貫通するように配置される。第二の形態において、少なくとも一部のナノ粒子は、前記カーボンナノチューブ1042に付着するように配置される。第三の形態において、一本の前記カーボンナノチューブ1042と1つのナノ粒子が、埋め込み式で一部交差するように配置される。前記ナノ粒子とカーボンナノチューブ1042は、分子間力又は化学結合によって緊密に結合しているので、前記ナノ粒子とカーボンナノチューブ1042は強固に結合することができる。
【0017】
一つの前記ナノ粒子の直径は、1nm〜500nmであるが、50nm〜150nmであることが好ましい。前記ナノ粒子は、金属ナノ粒子、非金属ナノ粒子、合金ナノ粒子、金属酸化物ナノ粒子及びポリマーナノ粒子の一種又は数種である。前記ナノ粒子は、金属酸化物ナノ粒子、金属窒化物ナノ粒子、金属炭化物ナノ粒子、シリコン酸化物ナノ粒子、シリコン窒化物ナノ粒子、シリコン炭化物ナノ粒子の一種又は数種であることが好ましい。本実施例において、前記ナノ粒子は、酸化チタンナノ粒子である。前記ナノ粒子は、例えば、球状又は楕円状である。
【0018】
図2及び図3参照すると、本実施形態はナノワイヤ構造体10の製造方法を提供する。該製造方法は、複数のカーボンナノチューブ1042からなるカーボンナノチューブ構造体100を提供する第一ステップと、少なくとも二種の反応材料106を提供して、前記カーボンナノチューブ構造体の表面に厚さが50nm〜100nmの反応材料層(図に標示せず)を形成させる第二ステップと、前記少なくとも二種の反応材料106を反応させてナノ粒子を生成してナノ材料薄膜10を形成する第三ステップと、を含む。
【0019】
前記第一ステップに提供されたカーボンナノチューブ構造体100は自立構造を有する。前記カーボンナノチューブ構造体100において、複数のカーボンナノチューブ1042が配向されている。即ち、前記カーボンナノチューブ構造体100は、配向型のカーボンナノチューブ構造体である。本実施例における配向型のカーボンナノチューブ構造体では、前記複数のカーボンナノチューブが同じ方向に沿って配列している。又は、配向型のカーボンナノチューブ構造体において、配向型のカーボンナノチューブ構造体が二つ以上の領域に分割される場合、各々の領域における複数のカーボンナノチューブが同じ方向に沿って配列されている。この場合、異なる領域におけるカーボンナノチューブの配列方向は異なる。前記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ又は多層カーボンナノチューブである。前記カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブである場合、直径は0.5nm〜50nmに設定され、前記カーボンナノチューブが二層カーボンナノチューブである場合、直径は1nm〜50nmに設定され、前記カーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブである場合、直径は1.5nm〜50nmに設定される。
【0020】
本発明のカーボンナノチューブ構造体100としては、以下の(一)〜(四)のものが挙げられる。
【0021】
(一)ドローン構造カーボンナノチューブフィルム
前記カーボンナノチューブ構造体100は、図4に示す、少なくとも一枚のカーボンナノチューブフィルム143aを含む。このカーボンナノチューブフィルムはドローン構造カーボンナノチューブフィルム(drawn carbon nanotube film)である。前記カーボンナノチューブフィルム143aは、超配列カーボンナノチューブアレイ(非特許文献3を参照)から引き出して得られたものである。単一の前記カーボンナノチューブフィルムにおいて、複数のカーボンナノチューブが同じ方向に沿って、端と端が接続されている(図19を参照する)。即ち、単一の前記カーボンナノチューブフィルム143aは、分子間力で長さ方向端部同士が接続された複数のカーボンナノチューブを含む。また、前記複数のカーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブフィルム143aの表面に平行して配列されている。図4及び図5を参照すると、単一の前記カーボンナノチューブフィルム143aは、複数のカーボンナノチューブセグメント143bを含む。前記複数のカーボンナノチューブセグメント143bは、長さ方向に沿って分子間力で端と端が接続されている。それぞれのカーボンナノチューブセグメント143bは、相互に平行に、分子間力で結合された複数のカーボンナノチューブ145を含む。単一の前記カーボンナノチューブセグメント143bにおいて、前記複数のカーボンナノチューブ145の長さが同じである。前記カーボンナノチューブフィルム143aを有機溶剤に浸漬させることにより、前記カーボンナノチューブフィルム143aの強靭性及び機械強度を高めることができる。有機溶剤に浸漬された前記カーボンナノチューブフィルムの単位面積当たりの熱容量が低くなるので、その熱音響効果を高めることができる。前記カーボンナノチューブフィルム143aの幅は100μm〜10cmに設けられ、厚さは0.5nm〜100μmに設けられる。
【0022】
前記カーボンナノチューブフィルムの製造方法は次のステップを含む。
【0023】
第一ステップでは、カーボンナノチューブアレイを提供する。該カーボンナノチューブアレイは、超配列カーボンナノチューブアレイ(Superaligned array of carbon nanotubes,非特許文献3を参照)であり、該超配列カーボンナノチューブアレイの製造方法は、化学気相堆積法を採用する。該製造方法は、次のステップを含む。ステップ(a)では、平らな基材を提供し、該基材はP型のシリコン基材、N型のシリコン基材及び酸化層が形成されたシリコン基材のいずれか一種である。本実施形態において、4インチのシリコン基材を選択することが好ましい。ステップ(b)では、前記基材の表面に、均一的に触媒層を形成する。該触媒層の材料は鉄、コバルト、ニッケル及びその2種以上の合金のいずれか一種である。ステップ(c)では、前記触媒層が形成された基材を700℃〜900℃の空気で30分〜90分間アニーリングする。ステップ(d)では、アニーリングされた基材を反応炉に置き、保護ガスで500℃〜740℃の温度で加熱した後で、カーボンを含むガスを導入して、5分〜30分間反応を行って、超配列カーボンナノチューブアレイ(Superaligned array of carbon nanotubes,非特許文献3)を成長させることができる。該カーボンナノチューブアレイの高さは100マイクロメートル以上である。該カーボンナノチューブアレイは、互いに平行し、基材に垂直するように生長する複数のカーボンナノチューブからなる。該カーボンナノチューブは、長さが長いため、部分的にカーボンナノチューブが互いに絡み合っている。生長の条件を制御することによって、前記カーボンナノチューブアレイは、例えば、アモルファスカーボン及び残存する触媒である金属粒子などの不純物を含まなくなる。
【0024】
本実施形態において、前記カーボンを含むガスとしては例えば、アセチレン、エチレン、メタンなどの活性な炭化水素が選択され、エチレンを選択することが好ましい。保護ガスは窒素ガスまたは不活性ガスであり、アルゴンガスが好ましい。
【0025】
本実施形態から提供されたカーボンナノチューブアレイは、前記の製造方法により製造されることに制限されず、アーク放電法またはレーザー蒸発法で製造してもいい。
【0026】
第二ステップでは、前記カーボンナノチューブアレイから、少なくとも、一枚のカーボンナノチューブフィルムを引き伸ばす。まず、ピンセットなどの工具を利用して複数のカーボンナノチューブの端部を持つ。例えば、一定の幅を有するテープを利用して複数のカーボンナノチューブの端部を持つ。次に、所定の速度で前記複数のカーボンナノチューブを引き出し、複数のカーボンナノチューブセグメントからなる連続のカーボンナノチューブフィルムを形成する。
【0027】
前記複数のカーボンナノチューブを引き出す工程において、前記複数のカーボンナノチューブがそれぞれ前記基材から脱離すると、分子間力で前記カーボンナノチューブセグメントが端と端で接合され、連続のカーボンナノチューブフィルムが形成される。
【0028】
(二)プレシッド構造カーボンナノチューブフィルム
前記カーボンナノチューブ構造体100は、少なくとも一枚のカーボンナノチューブフィルムを含む。このカーボンナノチューブフィルムは、プレシッド構造カーボンナノチューブフィルム(pressed carbon nanotube film)である。単一の前記カーボンナノチューブフィルムにおける複数のカーボンナノチューブは、等方的に配列されているか、所定の方向に沿って配列されているか、または、異なる複数の方向に沿って配列されている。前記カーボンナノチューブフィルムは、押し器具を利用することにより、所定の圧力をかけて前記カーボンナノチューブアレイを押し、該カーボンナノチューブアレイを圧力で倒すことにより形成された、ストリップ状の自立構造を有するものである。前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの配列方向は、前記押し器具の形状及び前記カーボンナノチューブアレイを押す方向により決められている。
【0029】
図6を参照すると、単一の前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが配向して配置される。または、該カーボンナノチューブフィルムは、等方的に配列されている複数のカーボンナノチューブを含む。隣接するカーボンナノチューブが分子間力で相互に引き合い、接続する。該カーボンナノチューブ構造体が平面等方性を有する。該カーボンナノチューブフィルムは、平面を有する押し器具を利用して、カーボンナノチューブアレイが成長された基板に垂直な方向に沿って前記カーボンナノチューブアレイを押すことにより形成される。
【0030】
単一の前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが配向して配列される。該カーボンナノチューブフィルムは、同じ方向に沿って配列された複数のカーボンナノチューブを含む。ローラー形状を有する押し器具を利用して、同じ方向に沿って前記カーボンナノチューブアレイを同時に押す場合、基本的に同じ方向に配列されるカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブフィルムが形成される。また、ローラー形状を有する押し器具を利用して、異なる方向に沿って、前記カーボンナノチューブアレイを同時に押す場合、前記異なる方向に沿って、選択的な方向に配列されるカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブフィルムが形成される。
【0031】
前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの傾斜の程度は、前記カーボンナノチューブアレイにかけた圧力に関係する。前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブと該カーボンナノチューブフィルムの表面とは、角度αを成し、該角度αは0°以上15°以下である。好ましくは、前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが該カーボンナノチューブフィルムの表面に平行する。
【0032】
(三)超長カーボンナノチューブからなるフィルム
前記カーボンナノチューブ構造体100は、少なくとも一枚のカーボンナノチューブフィルムを含む。図7を参照すると、単一の前記カーボンナノチューブフィルムは、ほぼ同じの長さを有する複数のカーボンナノチューブを含む。単一の前記カーボンナノチューブフィルムにおいて、前記複数のカーボンナノチューブは、同じ方向に沿って、均一に配列されている。単一の前記カーボンナノチューブフィルムの厚さは、10nm〜100μmである。前記複数のカーボンナノチューブは、それぞれ前記カーボンナノチューブフィルムの表面に平行に配列され、相互に平行に配列されている。隣接する前記カーボンナノチューブは所定の距離で分離して設置される。前記距離は5μm以下である。前記距離が0μmである場合、隣接する前記カーボンナノチューブは分子間力で接続されている。単一の前記カーボンナノチューブの長さは、1cm以上である。前記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ及び多層カーボンナノチューブの少なくとも一種である。さらに、各々の前記カーボンナノチューブに結節がない。
【0033】
前記超長カーボンナノチューブからなるフィルムの製造方法は、反応容器を備えた成長装置を提供する第一ステップと、一つの表面に触媒層が堆積された第二基板、及び第一基板を前記成長装置の反応容器の中に設置する第二ステップと、カーボンを含むガスを前記成長装置の中に導入して、前記第二基板にカーボンナノチューブを成長させる第三ステップと、前記カーボンを含むガスの導入を止めて、前記カーボンナノチューブの大部分を前記第一基板に付着させる第四ステップと、触媒層を有する新たな第二基板を、前記成長装置の中に設置する第五ステップと、を含む。前記新たな第二基板が、前記カーボンナノチューブが成長された第二基板をクリーンにして利用される。
【0034】
(四)カーボンナノチューブワイヤ
前記カーボンナノチューブ構造体100は少なくとも一本のカーボンナノチューブワイヤを含む。一本の前記カーボンナノチューブワイヤの熱容量は、0(0は含まず)〜2×10−4J/cm・Kであり、5×10−5J/cm・Kであることが好ましい。一本の前記カーボンナノチューブワイヤの直径は4.5nm〜1cmである。図8を参照すると、カーボンナノチューブ構造体が一本のカーボンナノチューブワイヤを含む場合、該カーボンナノチューブワイヤの構造が、表面内に配向して曲げられたものとなることによって、平坦な構造体が形成される。また、カーボンナノチューブワイヤは曲げられた部分同士が互いに実質的に平行になり、隣り合って配置される。図9を参照すると、前記カーボンナノチューブワイヤは、分子間力で接続された複数のカーボンナノチューブからなる。この場合、一本のカーボンナノチューブワイヤ(非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤ)は、端と端とが接続された複数のカーボンナノチューブセグメント(図示せず)を含む。前記カーボンナノチューブセグメントは、同じ長さ及び幅を有する。さらに、各々の前記カーボンナノチューブセグメントに、同じ長さの複数のカーボンナノチューブが平行に配列されている。前記複数のカーボンナノチューブはカーボンナノチューブワイヤの中心軸に平行に配列されている。この場合、一本の前記カーボンナノチューブワイヤの直径は、1μm〜1cmである。
【0035】
前記カーボンナノチューブワイヤを形成する方法は、カーボンナノチューブアレイから引き出してなるカーボンナノチューブフィルムを利用する。前記カーボンナノチューブワイヤを形成する方法は、次の二種がある。第一種では、前記カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの長手方向に沿って、前記カーボンナノチューブフィルムを所定の幅で切断し、カーボンナノチューブワイヤを形成する。第二種では、前記カーボンナノチューブフィルムを有機溶剤に浸漬させて、前記カーボンナノチューブフィルムを収縮させてカーボンナノチューブワイヤを形成することができる。
【0036】
前記カーボンナノチューブ構造体100は、更に1つの支持体を含むことができる。前記支持体は、基板又は枠組みである。本実施例において、2つのカーボンナノチューブフィルムを1つの金属架構に積み重ねて、前記カーボンナノチューブ構造体100を形成する。本実施例では、前記2つのカーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの配列方向が同じである。
【0037】
前記第二ステップで、前記反応材料106は固体、液体又は気体であることができる。該第二ステップは、次の二種の方法により行われる。
【0038】
第一方法は、第一反応材料106を前記カーボンナノチューブ構造体100の表面に堆積させるステップa1と、第二反応材料を、第一反応材料が堆積された前記カーボンナノチューブ構造体100と接触させるステップa2と、を含む。
【0039】
前記ステップa1において、前記カーボンナノチューブ構造体100に形成された第一反応材料の厚さは、50nm〜100nmである。前記第一反応材料は、金属、非金属、半導体及びそれらの一種の合金のいずれか一種である。前記第一反応材料が例えば、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)のような金属である場合、前記第一反応材料を前記カーボンナノチューブ構造体100に形成した後、前記カーボンナノチューブ構造体100に金属酸化物又は金属シリサイドのナノワイヤが形成される。前記第一反応材料が例えば、シリコンのような非金属である場合、前記第一反応材料を前記カーボンナノチューブ構造体100に堆積させた後、前記カーボンナノチューブ構造体100に窒化シリコン又はシリコンのナノワイヤが形成される。
【0040】
前記第一反応材料を堆積させる方法は、化学気相堆積(CVD)法、物理気相堆積(PVD)法、浸漬法、吹き付け法、シルクスクリーン印刷法のいずれか一種である。PVD法により、金属又は金属酸化物を前記カーボンナノチューブ構造体100の表面に堆積させることができる。CVD法により、非金属の窒素又は炭素を前記カーボンナノチューブ構造体100の表面に堆積させることができる。浸漬法、吹き付け法又はシルクスクリーン印刷法により、金属溶液を前記カーボンナノチューブ構造体100の表面に塗布させることができる。前記第一反応材料は、前記カーボンナノチューブの一部又は全部の表面に被覆される。
【0041】
前記ステップa2において、前記第二反応材料は液体又は気体である。前記第二反応材料が気体である場合、前記第二反応材料は酸素ガス、窒素ガス、シリコンを含むガス、炭素を含むガス、及びそれらの混合ガスのいずれか一種である。前記第二反応材料が気体である場合、カーボンナノチューブ構造体100が設置された反応容器の中に前記第二反応材料を導入する。この後、前記第二反応材料は、前記第一反応材料が被覆された前記カーボンナノチューブ構造体100と接触させる。
【0042】
前記第二反応材料が液体である場合、前記第二反応材料はメタノール、エタノール、アセトン、液体の樹脂、及びそれらの混合物のいずれか一種である。前記第二反応材料が液体である場合、前記第二反応材料を前記カーボンナノチューブ構造体100の表面に滴下し、又は前記カーボンナノチューブ構造体100を前記第二反応材料の中に浸漬させる。この後、前記第二反応材料は、前記第一反応材料が被覆された前記カーボンナノチューブ構造体100に分散される。
【0043】
第二方法は、前記カーボンナノチューブ構造体100の表面に第一反応材料層を形成するステップb1と、前記第一反応材料層の表面に第二反応材料層を形成するステップb2と、を含む。前記第一反応材料層及び第二反応材料層の厚さは、50nm〜100nmである。一つの例として、前記第一反応材料層は、Al又はTiのような金属からなる。前記第二反応材料層はシリコンからなる。もう一つの例として、前記第一反応材料層及び前記第二反応材料層はそれぞれAl又はTiからなり、又はAl又はNiからなる。
【0044】
もう1つの方法により、二種類の気体、固体、液体又は、一種類の気体及び一種類の液体を同時に、前記カーボンナノチューブ構造体100と反応させる。
【0045】
一つの例として、図10を参照すると、マグネトロンスパッタリング法により、前記カーボンナノチューブ構造体100にTi層を堆積させる。この場合、前記Ti層が堆積された前記カーボンナノチューブ構造体100を空気の雰囲気に露出させることにより、Ti粒子と空気の中の酸素とを十分に接触させる。前記Ti層の厚さが50nm〜100nmである場合、Ti粒子と酸素とが反応した後、複数の連続的な酸化チタン(TiO)ナノ粒子からなるナノワイヤ1044が形成されることができる。前記Ti層の厚さが10nm〜50nmより薄い場合、複数のTiO粒子が分離して分布するように形成されている。
【0046】
前記第三ステップにおいて、前記第一反応材料と第二反応材料を反応させる方法は、加熱、レーザー走査、反応性スパッタリング、のいずれかである。異なる反応条件によって、異なる反応方法を採用して前記第一反応材料と第二反応材料を反応させることができる。例えば、前記シリコンと炭素を含むガスを加熱させることにより、炭化ケイ素のナノワイヤを形成することができ、また金属及び酸素をレーザー照射することにより、酸化金属ナノワイヤを形成することができる。真空スパッタリングにより金属をスパッタすると同時に、酸素ガスを導入して酸化金属ナノワイヤを形成することができる。
【0047】
一つの例として、レーザー走査により、前記第一反応材料と第二反応材料を反応させる。レーザー走査により、前記第一反応材料と第二反応材料を反応させることは以下の二種の方法がある。一種の方法では、前記カーボンナノチューブ構造体100の全部の表面をレーザーで走査した後、前記カーボンナノチューブ構造体100に形成させた前記第一反応材料と第二反応材料を反応させる。もう一種の方法では、前記カーボンナノチューブ構造体100の一部の表面をレーザーで走査した後、前記カーボンナノチューブ構造体100に形成された反応材料は、前記カーボンナノチューブ構造体100におけるカーボンナノチューブの配列方向に沿って、レーザー走査した領域から分散して反応する。
【0048】
前記カーボンナノチューブ構造体100の一部の表面をレーザーで走査して前記第一反応材料と第二反応材料を反応させる場合、前記カーボンナノチューブ構造体100を基板に設置して、前記カーボンナノチューブ構造体100の表面をレーザーで走査することができる。この場合、レーザーによって生じた熱の一部は前記基板で吸収されるので、前記カーボンナノチューブ構造体100で吸収される熱が少なくなり、ナノワイヤ1044の成長速度が遅くなる。従って、前記基板の熱吸収が強くなれば、前記ナノワイヤ1044の成長速度が遅くなる。これに対して、空気の熱伝導率が小さいので、前記カーボンナノチューブ構造体100を懸架する場合、ナノワイヤ1044の成長速度が最も速くなる。また、レーザーで走査する位置を選択して、前記カーボンナノチューブ構造体100の一部の表面に選択的にナノワイヤ1044を形成することができる。
【0049】
前記反応材料層の厚さが50nm〜100nmであるので、前記反応材料層の前記第一反応材料と第二反応材料が反応した後連続的なナノワイヤ1044を形成する。前記ナノワイヤ1044は、前記カーボンナノチューブ構造体100におけるカーボンナノチューブ1042の軸方向に沿って、前記カーボンナノチューブ1042の表面に接触するように、複合ナノワイヤ104を形成する。即ち、前記ナノ材料薄膜10は、複数の複合ナノワイヤ104を含む。
【0050】
本実施例において、前記カーボンナノチューブ構造体100を空気雰囲気に置いて、前記チタン粒子を酸素と接触させて反応させる。レーザーで前記カーボンナノチューブ構造体100を走査して、自己拡散(self−diffusion)反応が行われて、TiO複合薄膜10が得られる。前記TiO複合薄膜10は、複数の、平行なTiOナノワイヤ1044を含む。前記レーザーの走査速度は、10cm〜200cm/秒である。前記レーザーの強度は0.5W〜10Wである。図11を参照すると、本実施例において、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムをテンプレートとして利用するので、該カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの長さ方向に沿って、ナノワイヤ1044が成長される。この場合、前記カーボンナノチューブが前記ナノワイヤ1044の中に十分に埋め込まれている。即ち、複数の平行なナノワイヤ1044を有するTiO複合薄膜10が得られる。前記ナノワイヤ1044の長さは、前記ドローン構造カーボンナノチューブフィルムの長さと同じである。図12を参照すると、前記二酸化チタンのナノワイヤ1044の微視的形態は、前記カーボンナノチューブの表面に被覆された、複数の球体の楕円粒子である。
【0051】
(実施例2)
図13を参照すると、本実施例のナノ材料薄膜20は、少なくとも一枚のナノフィルム202を含んでいる。単一の前記ナノフィルム202は、同じ方向に沿って配列された複数のナノワイヤ204を備える。前記複数のナノワイヤ204が、前記ナノフィルム202の表面に平行し、且つ互いに平行するように配列することが好ましい。本実施例は実施例1と比べて、本実施例のナノ材料薄膜20は、前記実施例1に係るナノ材料薄膜10のカーボンナノチューブ構造体100を除去して形成させたものであるという異なる点がある。
【0052】
具体的には、本実施例において、加熱速度が10K(ケルビン)/分の条件で、実施例1のナノ材料薄膜10を900℃まで加熱させて、前記カーボンナノチューブ構造体100を焼いて除去して、純粋な二酸化チタンのナノワイヤ204が得られる。図14を参照すると、前記純粋なTiOナノ材料薄膜20は自立構造を有する。前記ナノ材料薄膜20の厚さが100nmより薄く、その長さが900nmより長く、その直径が100nmより小さい。
【0053】
(実施例3)
図15を参照すると、本実施例のナノ材料薄膜30は、積層された複数の複合ナノフィルム302を含んでいる。一枚の前記ナノフィルム202は、同じ方向に沿って配列された複数の複合ナノワイヤ304を備える。本実施例のナノ材料薄膜30は実施例1と比べて、次の異なる点がある。
【0054】
前記複数の複合ナノフィルム302は、積層されている。ここで、隣接する2つの複合ナノフィルム302における複合ナノワイヤ304は、0°〜90°の角度で交叉している。前記交叉角度は0°より大きい場合、前記ナノ材料薄膜30に均一的に分散された複数の微孔306が形成されている。単一の前記微孔306の寸法が1nm〜5μmである。前記隣接、交叉する2つの複合ナノワイヤ304は分子間力で緊密に接続することができ、又は結節308を形成することができる。前記隣接、交叉した2つの複合ナノワイヤ304の間に結節308が形成される場合、前記ナノ材料薄膜30の機械強度が大きくなるので、損傷し難い。
【0055】
図16を参照すると、本実施例はTiOナノ材料薄膜の製造方法を提供する。本実施例の方法は、カーボンナノチューブ構造体300を提供する第一ステップと、前記カーボンナノチューブ構造体300に、反応材料310を堆積させる第二ステップと、前記反応材料310を反応させて、TiOナノ材料薄膜30を形成する第三ステップと、を含む。該方法は実施例1と比べて、以下の点が異なる。本実施例において、二枚のドローン構造カーボンナノチューブフィルムを積層させる場合、第一カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが第一方向に沿って配列され、第二カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが第二方向に沿って配列されている。ここで、前記第一方向と第二方向とは、90°で交叉している。
【0056】
前記第二ステップにおいて、マグネトロンスパッタリング法例えば、スパッタ真空度が10−4Paより低く、スパッタ電流が200Wの直流電流であり、堆積速度が9nm/minであり、前記カーボンナノチューブ構造体300に、厚さが100nmのチタン層を堆積させる。
【0057】
第三ステップにおいて、二枚のドローン構造カーボンナノチューブフィルムをテンプレートとして利用し、隣接するカーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが90°で交叉しているので、前記カーボンナノチューブ構造体300にTiOナノ材料薄膜30が形成されている。図17を参照すると、前記TiOナノ材料薄膜30の複合ナノワイヤ304の一部は、前記第一方向に沿って配列されるが、その他の部分は前記第二方向に沿って配列されている。この場合、前記カーボンナノチューブが前記ナノワイヤの中に十分に埋め込まれている。
【0058】
前記第一方向と第二方向との交叉角度を制御することにより、前記TiOナノ材料薄膜30における二酸化チタンのナノワイヤの交叉角度を制御することができる。
【0059】
(実施例4)
図18を参照すると、本実施例のナノ材料薄膜40は、積層された複数のナノフィルム402を含んでいる。単一の前記ナノフィルム402の構造は、前記実施例2に係るナノフィルム202の構造と同じである。隣接する2つのナノフィルム402におけるナノワイヤ404は、0°〜90°の角度で交叉している。前記交叉角度が0°より大きい場合、前記ナノ材料薄膜40に均一的に分散された複数の微孔406が形成されている。単一の前記微孔406の寸法が1nm〜5μmである。前記隣接、交叉する2つのナノワイヤ404は分子間力で緊密に接続することができ、又は結節408を形成することができる。前記隣接、交叉した2つのナノワイヤ404の間に結節408が形成される場合、前記ナノ材料薄膜40の機械強度が大きくなるので、損傷し難い。
【0060】
本実施例は実施例3と比べて、本実施例のナノ材料薄膜40は、前記実施例3に係るナノ材料薄膜30のカーボンナノチューブ構造体300を除去して形成させたものであるという異なる点がある。具体的には、本実施例において、加熱速度が10K(ケルビン)/分の条件で、実施例3のナノ材料薄膜30を900℃まで加熱させて、前記カーボンナノチューブ構造体300を焼いて除去して、純粋な二酸化チタンのナノワイヤ404が得られる。前記カーボンナノチューブ構造体300を焼いて除去する工程により互いに隣接、交叉した2つのナノワイヤ404の間に結節408が形成させることができる。
【符号の説明】
【0061】
10、20、30、40 ナノ材料薄膜
100、300 カーボンナノチューブ構造体
102、302 複合ナノフィルム
202、402 ナノフィルム
104、304 複合ナノワイヤ
204、404 ナノワイヤ
106、310 反応材料
306、406 微孔
1042 カーボンナノチューブ
1044 ナノワイヤ
308、408 結節
143a カーボンナノチューブフィルム
143b カーボンナノチューブセグメント
145 カーボンナノチューブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一枚の複合ナノフィルムを含むナノ材料薄膜であって、
一枚の前記複合ナノフィルムは、同じ方向に沿って配列された複数の複合ナノワイヤを備え、
単一の前記ナノワイヤは、少なくとも一本のカーボンナノチューブと、前記カーボンナノチューブに形成された複数のナノ粒子と、を含み、
単一の前記ナノワイヤにおいて、前記複数のナノ粒子は、前記カーボンナノチューブの外表面の少なくとも一部を包むように形成され、且つ前記カーボンナノチューブの軸方向に沿って接触して連続的に配列されていることを特徴とするナノ材料薄膜。
【請求項2】
前記ナノ材料薄膜は、複数の複合ナノフィルムを含み、
隣接する複合ナノフィルムにおけるナノワイヤは、0°〜90°の角度で交叉していることを特徴とする請求項1に記載のナノ材料薄膜。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図5】
image rotate

【図4】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2010−260784(P2010−260784A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−94089(P2010−94089)
【出願日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(598098331)ツィンファ ユニバーシティ (534)
【出願人】(500080546)鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Fターム(参考)】