説明

ニッケル電極用正電極活性材料

電気化学的電池用の正電極の活性材料として使用するための水酸化ニッケル材料。水酸化ニッケル材料は、水酸化ニッケル材料の性能に悪い影響を与えないで小さな微結晶粒径と大きな容量をもたらす1つ又は1つ以上の変性剤を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本発明は、2004年1月8日に出願され、その開示内容が引用してここに取り入れてあり、本出願と同一譲渡人に譲渡されている“Positive Active Material For A Nickel Electrode”と題する同時係属の米国特許出願番号第60/535,176号の先出願日と優先権についての特権を獲得する権利を与えるものである。
【0002】
(技術分野)
本発明は、ニッケル金属水酸化物電池などの電気化学的電池において活性材料として用いるのに適した、水酸化ニッケル材料に関するものである。
【0003】
(背景)
水酸化ニッケルは、長年にわたり電気化学的アルカリ電池の正電極として使用されてきた。このようなニッケル・ベースのアルカリ電池は、ニッケル・カドミウム(Ni−Cd)電池、ニッケル・鉄(Ni−Fe)電池、ニッケル・亜鉛(Ni−Zn)電池、及びニッケル・金属水素化物(Ni−MH)電池を含む。ニッケル金属水素化物電池用の正電極活性材料として水酸化ニッケルを使うことは、一般的に周知であり、数多くの米国特許に開示されている。例えば、その開示内容が引用してここに取り入れてあり、“Enhanced Nickel Hydroxide Positive Electrode Material For Alkaline Rechargeable Electrochemical Cells”と題する、1996年6月4日にOvshinsky他へ発行された、米国特許番号第5,523,182号を参照のこと。米国特許番号第5,523,182号で、Ovshinsky他は、水酸化ニッケル正電極材料の粒子と、活性材料上へ性能を上げるために形成した実質的に連続し且つ一様なカプセル状に包んだ層から成る前駆体被膜と、を含む正電極材料について記述している。
【0004】
現在、正電極の数種の形態が存在し、焼結型、発泡型、ペースト型電極を含んでいる。焼結正電極は、ニッケル粉体スラリーをニッケルめっきした鋼基板に塗布し、引き続いて高温で焼結して調製することができる。この処理は、ニッケルの個々の粒子にそれらの接触点で融接を起こさせ、結果として約80%が空の体積で20%が固体金属である多孔質材料をもたらす。焼結材料は次いで酸性ニッケル塩溶液中に浸漬して活性材料を含浸し、引き続いてアルカリ金属水酸化物との反応により水酸化ニッケルに転換する。含浸後に、材料は電気化学的形成を受ける。発泡電極及びペースト電極は、別の方法で調製される。発泡電極及びペースト電極は、水酸化ニッケル粒子を導電性の網状物又は基板上へ堆積させることによって作製できる。しばしば、結合剤、導電性添加物、などの種々の粉体を水酸化ニッケル粒子と混合して、電極性能を改善する。
【0005】
一般に、ニッケル・金属水素化物(Ni−MH)電池は、水酸化ニッケル活性材料を含む正電極と、水素の可逆的な電気化学的貯蔵ができる金属水素化物活性材料を含む負電極とを使用する。金属水素化物の実例は、その開示内容が引用してここに取り入れてある、米国特許番号第4,551,400号、第4,728,586号、及び第5,536,591号に提供されている。負及び正電極は、アルカリ性電解液中で間隔を置いて配置される。
【0006】
Ni−MH電池に電流を印加すると、負電極のNi−MH材料が、電気化学的な水放電反応によって生成される水素吸収とヒドロキシル・イオンの電気化学的生成により充電される。
【化1】

【0007】
負電極反応は可逆的である。放電に際して、貯蔵されている水素が解放されて水分子を生成し、電子を放出する。
【0008】
電気化学的アルカリ電池での水酸化ニッケル正電極における充電過程は、以下の反応により支配される。
【化2】

【0009】
電気化学的電池の最初の充電後に、水酸化ニッケルは酸化されてオキシ水酸化ニッケルを生成する。電気化学的電池の放電時には、オキシ水酸化ニッケルは還元されて以下の反応に示されるようにベータ水酸化ニッケルを生成する。
【化3】

【0010】
蓄電池、特に、ニッケル金属水素化物電池において、高いエネルギー密度、大容量、及び長いサイクル寿命を有するものは非常に望ましいものである。携帯用装置における最近の傾向は、高エネルギー密度で高出力密度の蓄電池の必要性と要求特性が増大している。高エネルギー密度と高出力密度とは、電気自動車又はハイブリッド自動車に使用される電池にとっても、重要な評価基準である。数多くの電極及び活性材料が既に存在するけれども、ニッケル水素化物電池で使用される正電極の、容量と価格の改善に対する要求が絶えず存在している。
【0011】
(発明の要約)
ここに開示しているのは、銅、亜鉛、コバルト、及びマグネシウムから選ばれた1つ又はそれ以上の変性剤元素を含有し、100オングストローム以下の微結晶粒径を有する水酸化ニッケル材料を提供する、電気化学的電池の正電極用水酸化ニッケル材料である。変性剤元素によって、2.00から2.35g/ccまでの範囲のタップ密度、及び/又は5から25μmまでの容積基準の平均粒径を有する水酸化ニッケル材料が可能になる。
【0012】
水酸化ニッケル材料は、通常ニッケル、銅と、コバルト、亜鉛、マグネシウムのうちの1つ又はそれ以上をも含む。ニッケルは、金属成分の89.0から95.0原子パーセントまでの範囲、好ましくは92.0から95.0原子パーセントまでの範囲で存在できる。銅は、好ましくは金属成分の0.5から5.0原子パーセントの範囲にあり、更に好ましくは金属成分の0.5から3.5原子パーセントの範囲にあり、最も好ましくは金属成分の2.5から3.5原子パーセントの範囲にある。コバルトは、金属成分の0.0から5.0原子パーセントの範囲にあり、好ましくは金属成分の2.0から4.0原子パーセントの範囲にあるのがよい。亜鉛は、金属成分の0.5から5.5原子パーセントの範囲にあり、好ましくは金属成分の0.5から2.5原子パーセントの範囲にあるのがよい。マグネシウムは、金属成分の0.0から5.5原子パーセントの範囲にあり、好ましくは金属成分の0.0から1.5原子パーセントの範囲にあるのがよい。
【0013】
水酸化ニッケル材料は、2.00から2.35g/ccまで、好ましくは2.20から2.35g/ccまでのタップ密度を有するのが良い。水酸化ニッケル材料は、5から25μmまでの容積基準の平均粒径を有するのが良い。正電極活性材料は、5〜30m/gのBET表面積を有することができる。
【0014】
(発明の好ましい実施の詳細な説明)
本発明は、銅を含有する電気化学的電池用の水酸化ニッケル材料を提供する。銅は、水酸化ニッケルマトリックス中に生成するのが好ましい。銅は、水酸化ニッケル格子中のニッケルを置換することがあり、また水酸化ニッケル内部の平板間に見出されることがあり、また水酸化ニッケルと固溶体を形成することがあり、また水酸化ニッケルの結晶に隣接して配置されることもある。銅は水酸化物の形態を採ることもできる。銅は、水酸化ニッケル材料における全金属含有量の5.0原子パーセントの量まで存在できる。好ましくは、銅は水酸化ニッケル材料中の全金属含有量の0.5から3.5原子パーセントまでの範囲内である。最も好ましいのは、銅が水酸化ニッケル材料中の全金属含有量の2.5から3.5原子パーセントまでである。好ましい水酸化ニッケル材料は、殆ど、水酸化ニッケル、水酸化コバルト、水酸化亜鉛、水酸化銅、水酸化マグネシウムから構成されている。
好ましい水酸化ニッケル材料は、銅と、コバルト、亜鉛、マグネシウムのうちの1つ又はそれ以上をも含む。水酸化ニッケルの金属成分をパーセントで表わした原子比をここに示す。ニッケルは、89.0から95.0原子パーセントまでの範囲にあるのが好ましい。コバルトは、2.0から4.0原子パーセントの範囲にあるのが好ましい。亜鉛は、0.5から5.5原子パーセントの範囲にあるのが好ましい。マグネシウムは、0.0から1.5原子パーセントの範囲にあるのが好ましい。好ましい水酸化ニッケル材料は、本質的に(NiCoZnCuMg)(OH)から成る式によって特徴付けられ、ここで、0.90≦a、0.00<b≦0.05、0.00<c≦0.05、0.00<d≦0.05、0.00<e≦0.05、且つa+b+c+d+e=1.00である。別の好ましい水酸化ニッケル材料は、本質的に(NiCoZnCuMg)(OH)から成る式によって特徴付けられ、ここで、0.920≦a≦0.950、0.020<b≦0.040、0.005<c≦0.025、0.005<d≦0.025、且つa+b+c+d+e=1.000である。もう一つの好ましい水酸化ニッケル材料は、本質的に(NiCoZnCuMg)(OH)から成る式によって特徴付けられ、ここで、0.920≦a≦0.950、0.020<b≦0.040、0.005<c≦0.025、0.005<d≦0.025、0.000<e≦0.015、且つa+b+c+d+e=1.000である。
【0015】
好ましい水酸化ニッケル材料は、0.05重量%未満のカルシウムを含む。好ましい水酸化ニッケル材料は、0.05重量%未満のカドミウムを含む。好ましい水酸化ニッケル材料は、0.05重量%未満のマンガンを含む。好ましい水酸化ニッケル材料は、0.5重量%未満のナトリウムを含む。最も好ましい水酸化ニッケル材料は、0.05重量%未満のナトリウムを含む。
【0016】
理論によって縛られることを望んではいないが、本発明者等は、水酸化ニッケル材料中に銅と、コバルト、亜鉛、マグネシウムのうちの1つまたはそれ以上をも含むことによって、水酸化ニッケル粒子の微結晶粒径を小さくし、それによって、水酸化ニッケルにおける大容量の目安であるX線の<101>ピークの半値全幅(FWHM)を増大させることができる、と信じている。水酸化ニッケル材料の容量は増大されるけれども、水酸化ニッケル材料のタップ密度、粒径、及び/又はBET表面積は、悪影響を受けない。
【0017】
水酸化ニッケルは、<101>面及び<001>面の方向に測定した微結晶粒径は、100オングストローム未満、より好ましくは90オングストローム未満、最も好ましくは80オングストローム未満である。水酸化ニッケル材料は、標準X線回折特性評価において、0.90から1.25の範囲の<101>ピークでのFWHM(半波高全幅値)を示す。好ましくは、水酸化ニッケル材料は、標準X線回折特性評価において、1.15から1.25の範囲の<101>ピークでのFWHMを示す。水酸化ニッケル材料は、標準X線回折特性評価において、0.91から1.25の<001>ピークでのFWHM(半値全幅)を示すことがある。好ましい水酸化ニッケル材料は、1電子移動に基づく水酸化ニッケルの理論容量よりも、1から5%、より好ましくは1から10%大きい容量を有する。水酸化ニッケル材料は、好ましくは2.00から2.35g/ccまで、より好ましくは2.20から2.35g/ccまでのタップ密度を有する。水酸化ニッケル材料は、5から25μmまでの容積基準による平均粒径を有するのが好ましい。好ましくは、水酸化ニッケル材料は5〜30m/gのBET表面積を有する。水酸化ニッケル材料は、好ましくは5.0%又はそれ以下の遊離水蒸気含有量、最も好ましくは2.0%又はそれ以下の遊離水蒸気含有量を有する。
【0018】
本発明の水酸化ニッケル材料で形成された正電極は、1つ又はそれ以上の添加剤又は結合剤を含むペースト電極であることが好ましい。このニッケル電極は、2.2から2.8g/ccの装填容量を有することが好ましい。
【0019】
銅を含む水酸化ニッケル材料は、適切な方法であれば如何なる方法によっても作製することができる。特に適していると思われる一つの方法は、銅とニッケル及びその他望みの元素(コバルト、亜鉛、及びマグネシウムの1つ又はそれ以上)の共沈である。共沈法は、一般に周知であり、その開示内容が引用してここに取り入れてあり、“Nickel Hydroxide Electrode Material Exhibiting Improved Conductivity And Engineered Activation Energy”と題する、2002年9月10日にFierro他へ発行された米国特許番号第6,447,953号に開示されたものを含んでいる。銅を含む共沈水酸化ニッケルを作製する好ましい方法は、塩基性の錯塩化剤中で硫酸ニッケルと硫酸銅とを共沈させる工程によるものである。
【0020】
好ましい方法は、単一反応容器内で金属硫酸塩(MeSO)、NHOH、及びNaOHを混合する工程と、反応容器を20〜100℃の一定温度(より好ましくは40〜80℃、最も好ましくは50〜70℃)に保つ工程と、混合物を400〜1000rpm(より好ましくは500〜900rpm、最も好ましくは700〜850rpm)の速度で撹拌する工程と、撹拌している混合物のpHを9〜13の範囲(より好ましくは10〜12の範囲、最も好ましくは10.5〜12.0の範囲)の値に制御する工程と、液相及び気相アンモニア濃度の両方を制御する工程とを含む。
【0021】
MeSO溶液は、硫酸ニッケルとして3〜30重量%、より好ましくは5〜25重量%、最も好ましくは7〜12%ニッケルを、硫酸銅及び1つまたはそれ以上の所望の変性剤を含むその他の硫酸塩溶液と混合して、調合することができる。反応容器に添加される金属硫酸塩溶液は、全部で0.05〜6.00モルがよい。反応容器に添加されるNHOH溶液は、1〜15M、より好ましくは5〜15M、最も好ましくは10〜15Mの溶液がよい。反応容器に添加されるNaOH溶液は、5〜50重量%、より好ましくは8〜40重量%、最も好ましくは15〜30重量%溶液がよい。
【0022】
反応容器中の混合物のpHは制御しなければならない。pHの制御は、適切な如何なる方法、好ましくはKOHやNaOHなど必要量の塩基の添加によって達成される。反応容器内に導入された混合物の成分間における最適接触を確保するために、絶え間ない混合又は撹拌を与えるべきである。撹拌は、掻き混ぜ、撹拌、渦流、超音波、振動、などの適切な如何なる方法によっても与えることができる。
【0023】
ニッケル金属水素化物電池の正電極での使用に特に適していることが見出された水酸化ニッケルの化学式は、
(Ni94.4Co3.6ZnCu)(OH)
(Ni94.4Co2.6ZnCu)(OH)
(Ni93.4Co3.6ZnCu)(OH)
(Ni92.9Co3.6ZnCuMg0.5)(OH)
(Ni94.3Co3.6ZnCuMg0.1)(OH)
(Ni93.46Co3.6Cu1.49Zn1.45)(OH)
(Ni93.05Co2.5Zn1.45Cu)(OH)
(Ni93.7Co2.55Zn2.3Cu1.45)(OH)
(Ni92.2Co2.5Zn2.3Cu)(OH)
(Ni89.9Co2.5Zn4.6Cu)(OH)
(Ni92.05Co2.5Zn1.45Cu(OH)
(Ni92Zn5.5Cu2.5)(OH)
(Ni92Co1.5Zn5.5Cu)(OH)
(Ni91.5Co1.5Zn)(OH)
(Ni91.5Co2.5Zn1.5CuMg)(OH)
(Ni92Co1.5Zn1.45CuMg)(OH)、である。
【0024】
(実施例)
本発明による水酸化ニッケルの試料を調製して試験した。調製して試験した試料は、
試料1:(Ni94.4Co3.6ZnCu)(OH)
試料2:(Ni94.4Co2.6ZnCu)(OH)
試料3:(Ni93.4Co3.6ZnCu)(OH)
試料4:(Ni92.9Co3.6ZnCuMg0.5)(OH)
試料5:(Ni94.3Co3.6ZnCuMg0.1)(OH)
試料6:(Ni93.46Co3.6Zn1.45Cu1.49)(OH)
試料7:(Ni93.05Co2.5Zn1.45Cu)(OH)である。これらの試料は、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、硫酸ニッケル、硫酸銅、の溶液と硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、及び硫酸コバルトから選んだ1つ又はそれ以上の硫酸塩の溶液とを連続的に添加して、単一反応容器法によって調製した。溶液の混合物は、10から12の範囲のpHにおいて、約60℃の温度に維持した。銅、マグネシウム、コバルト、及び亜鉛などの種々の変性剤は、硫酸ニッケル溶液中にそれらの塩を溶解することにより、ニッケルと共沈して水酸化物を生成する。最終生産物である球状水酸化ニッケルは、反応容器の側面の排水口によって連続的に集められる。
【0025】
試料1〜7は、ペースト正電極に形成し、容量試験用に単2電池(c cell)中に配置した。試料1〜7の試験結果は下の表1に示してある。
【表1】

【0026】
本発明の好ましい実施形態と信じられるものについて記述して来たが、当業者は、発明の精神から逸脱することなく、それらに他の更なる変更や修正ができることを認めるであろうし、これら全ての変更や修正は発明の本来の範囲内に含まれる、ということを請求するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(NiCoZnCuMg)(OH)を有する正電極活性材料であり、
ここで、0.890≦a、0.000<b≦0.050、0.000<c≦0.055、0.005<d≦0.050、0.000<e≦0.050、且つa+b+c+d+e=1.000であることを特徴とする、水酸化ニッケル活性材料。
【請求項2】
0.005<d≦0.035であることを特徴とする、請求項1記載の水酸化ニッケル活性材料。
【請求項3】
0.025<d<0.035であることを特徴とする、請求項1記載の水酸化ニッケル活性材料。
【請求項4】
0.890≦a≦0.950であることを特徴とする、請求項1記載の水酸化ニッケル活性材料。
【請求項5】
0.920≦a≦0.950であることを特徴とする、請求項4記載の水酸化ニッケル活性材料。
【請求項6】
0.020<b≦0.040であることを特徴とする、請求項1記載の水酸化ニッケル活性材料。
【請求項7】
0.005<c≦0.025であることを特徴とする、請求項1記載の水酸化ニッケル活性材料。
【請求項8】
0.0<e≦0.015であることを特徴とする、請求項1記載の水酸化ニッケル活性材料。
【請求項9】
正電極活性材料であって、
100オングストローム未満の微結晶粒径を有する水酸化ニッケル材料を含み、前記水酸化ニッケル材料は5原子パーセントまでの銅を含む、活性材料。
【請求項10】
前記水酸化ニッケルは、更に2.0から4.0原子パーセントまでのコバルトを含むことを特徴とする、請求項9記載の正電極活性材料。
【請求項11】
前記水酸化ニッケルは、更に0.5から5.5原子パーセントまでの亜鉛を含むことを特徴とする、請求項9記載の正電極活性材料。
【請求項12】
前記水酸化ニッケルは、更に1.5原子パーセントまでのマグネシウムを含むことを特徴とする、請求項9記載の正電極活性材料。
【請求項13】
前記水酸化ニッケル材料は、2.00から2.35g/ccまでのタップ密度を有することを特徴とする、請求項9記載の正電極活性材料。
【請求項14】
前記水酸化ニッケル材料は、2.20から2.35g/ccまでのタップ密度を有することを特徴とする、請求項9記載の正電極活性材料。
【請求項15】
前記水酸化ニッケル材料は、5から25μmまでの容積基準の平均粒径を有することを特徴とする、請求項9記載の正電極活性材料。
【請求項16】
前記水酸化ニッケル材料は、5〜30m/gのBET表面積を有することを特徴とする、請求項9記載の正電極活性材料。
【請求項17】
正電極活性材料であって、
1つ又はそれ以上の変性剤元素を含有する水酸化ニッケル材料を含み、前記変性剤元素は、2.00から2.35までの範囲のタップ密度と5から25μmまでの容積基準の平均粒径とを維持しつつ、前記水酸化ニッケル材料に100オングストローム未満の微結晶粒径をもたらす、活性材料。
【請求項18】
前記1つ又はそれ以上の変性剤元素は、銅、亜鉛、コバルト、及びマグネシウムから選択されることを特徴とする、請求項17記載の正電極活性材料。

【公表番号】特表2007−518244(P2007−518244A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549379(P2006−549379)
【出願日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/000282
【国際公開番号】WO2005/070039
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(599163621)オヴォニック バッテリー カンパニー インコーポレイテッド (21)
【Fターム(参考)】