説明

ニブル・デスキュー方法、装置、及びシステム

デスキューはニブル毎に実行される。ここでニブルは4ビットに限られない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に入力/出力(I/O)回路に関連し、より詳細にはデスキューを有するI/O回路に関連する。
【背景技術】
【0002】
メモリー装置は高速化している。メモリー装置内の入力/出力(I/O)回路、及びメモリー装置と通信するI/O回路は、メモリー装置の速度に十分対応するため高速であるべきである。インターフェース内の個々のビット間のスキュー(同期の変動)は、I/O回路が高速化の一途を辿るメモリー装置に対応し続けることを脅かす1つの問題である。
【0003】
スキューは、標準的に集積回路の配置をプリント基板と厳密に整合することにより管理される。それにより単一のメモリー装置と結合される全データ信号トレース間のスキューが低減される。データ信号と受信クロック信号との間の如何なる残存スキューも従って、全データ信号に関連するクロックをグループとしてデスキューすることにより管理される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ニブル・デスキュー方法、装置、及びシステムを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
以下の詳細な説明では、説明を目的として本発明が実施され得る特定の実施例を示す添付の図面を参照する。当該実施例は、当業者が本発明を実施可能なよう十分に詳細に記載される。本発明の種々の実施例は異なるが、必ずしも相互に排他的ではないことが理解されるべきである。例えば、ある実施例に関連して本願明細書に記載された特定の機能、構造又は特徴は、本発明の精神と範囲から逸脱することなく他の実施例で実施されて良い。更に、それぞれの開示された実施例の個々の構成要素の配置又は構成は、本発明の精神と範囲から逸脱することなく変更されて良いことが理解されるべきである。以下の詳細な説明は従って、限定的と見なされるべきではない。そして本発明の精神と範囲は、請求項が権利を与えられる全ての等価物と共に適切に解釈される特許請求の範囲によってのみ定められる。図中、複数の図を通じて同様の符合は同一の又は同様の機能を示す。
【0006】
図1は2個の結合された集積回路の図を示す。集積回路110及び150の何れかは、メモリー制御装置又はメモリー装置であって良い。例えば、集積回路110は、コンピューター・システム内のメモリー制御装置であって良く、又はダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー(DRAM)記憶素子のようなメモリー装置であって良い。また例えば、集積回路150は、メモリー制御装置又はDRAMのようなメモリー装置であって良い。
【0007】
集積回路110は、I/O回路112及び114、クロック回路118及びクロック駆動装置116を有する。いくつかの実施例では、クロック回路118は位相ロック・ループ(PLL)を有し1又は複数のクロックを生成して良い。別の実施例では、クロック回路118は1又は複数のクロック信号を集積回路110の外付け供給源から受信して良い。クロック駆動装置116は、クロック信号をクロック回路118から受信し、そして集積回路110外でクロック信号を駆動する。
【0008】
I/O回路112及び114は、セグメントを有するI/O回路を形成する。例えば、I/O回路112は1つのセグメントであり、I/O回路114は別のセグメントである。I/O回路は、本発明の範囲から逸脱することなく如何なる数のセグメントを有しても良い。
【0009】
I/O回路112及び114は、集積回路110内の他のロジック(示されない)からデータを受信し、そして当該データを導体120及び140で駆動する。I/O回路112及び114は、4ビットのデータを駆動するよう示されるが、これは本発明を制限しない。例えば、いくつかの実施例では、各I/O回路は4ビットより多い又は少ないデータを処理する。また、クロック・バッファー116及びI/O回路112及び114は、それぞれ導体130、120、及び140で単一信号線を駆動するよう示される。いくつかの実施例では、クロック駆動装置116、I/O回路112及び114は差分信号を駆動し、物理導体の数は図1に示されるものの倍である。
【0010】
いくつかの実施例では、I/O回路112及び114は、高速ポイント・ツー・ポイント・シリアル接続回路を形成する。例えば、いくつかの実施例では、I/O回路112及び114は、周辺機器相互接続(PCI)Express規格のような高速シリアル接続規格に準拠して、又は部分的に準拠して動作する。
【0011】
I/O回路112及び114は、クロック回路118から共通クロック信号を受信し、そして当該クロック信号を用いデジタル・データにクロックを供給し導体120及び140を駆動する。いくつかの実施例では、I/O回路112及び114のそれぞれは、I/O回路内の種々の信号経路間のスキューを最小化するよう設計される。例えば、I/O回路112は、導体120で駆動される信号間のスキューを最小化するよう設計されて良い。またI/O回路114は、導体140の信号間のスキューを最小化するよう設計されて良い。
【0012】
導体120、130、及び140は、プリント基板の信号トレース、配線、ケーブル、又は集積回路のトレースとして実施されて良い。これらの導体は、種々の信号間にスキューを導入する。例えば、スキューは、導体130のクロック信号と導体120のデータ信号との間に導入され得る。又はスキューは、導体130のクロック信号と導体140のデータ信号との間に導入され得る。更に、スキューは、導体120のデータ信号と導体140のデータ信号との間に導入され得る。
【0013】
いくつかの実施例では、導体120は、導体120の信号間のスキューを最小化するよう道順を決められる。また導体140は、導体140の信号間のスキューを最小化するよう道順を決められる。従って、集積回路150に到着する導体120のデータ信号間のスキューは、望ましくは小さく保たれる。更に、集積回路150に到着する導体140のデータ信号間のスキューは、望ましくは小さく保たれる。
【0014】
集積回路150は、I/Oニブル・インターフェース回路160及び170、ニブル・デスキュー制御回路180、及び遅延線及び補間回路162及び172を有する。集積回路150は、メモリー配列又は他の論理回路のような多くの他の回路(示されない)を有して良い。更に、集積回路150は、I/Oニブル・インターフェース回路160及び170のそれぞれに駆動回路を有し、集積回路110へ戻るデータを駆動する。これらの駆動回路、及び他の回路は、不明瞭さを避けるため、図1から意図的に省略されている。
【0015】
動作中、I/Oニブル・インターフェース回路160及び170は、それぞれ導体120及び140でデータを受信する。上述のように、導体120のデータは、導体140のデータに関し、同様に導体130のクロック信号に関しスキューされ得る。ニブル・デスキュー制御回路180と、遅延線及び補間回路162及び172との組み合わせは、I/Oニブル・インターフェース回路160及び170へのデータにクロックを供給するために適切なクロック位相を決定する。例えば、遅延線及び補間回路162は、導体130からのクロック信号、及びニブル・デスキュー制御回路180からの制御信号を受信し、そしてクロック信号をI/Oニブル・インターフェース回路160へ供給する。遅延線及び補間回路162は、種々の位相を有するクロック信号を供給するタップされた遅延線を有して良く、及び当該タップされた遅延線から1つのクロック信号を選択しI/Oニブル・インターフェース回路160へ供給して良い。更に、遅延線及び補間回路162はまた、1又は複数の位相補間回路を有し、タップされた遅延線からの2以上のクロック信号を結合し、適切な位相を有するクロック信号を生成し、I/Oニブル・インターフェース回路160へ供給して良い。遅延線及び補間回路172は、同様の機能をI/Oニブル・インターフェース回路170に提供する。
【0016】
集積回路110は、データの1又は複数のトレーニング・シーケンスを集積回路150へ送信し、適切なクロック位相を決定可能にして良い。例えば、システムの電源投入又はリセットが生じると、I/O回路112は第1のトレーニング・シーケンスを導体120に送信して良い。トレーニング・シーケンスの受信中、ニブル・デスキュー制御回路180は、遅延線及び補間回路162に、I/Oニブル・インターフェース回路160へ供給されるクロック信号の位相を掃引させて良い。また例えば、I/O回路114は、第2のトレーニング・シーケンスを導体140に送信して良い。トレーニング・シーケンスの受信中、ニブル・デスキュー制御回路180は、遅延線及び補間回路172に、I/Oニブル・インターフェース回路170へ供給されるクロック信号の位相を掃引させて良い。I/Oニブル・インターフェース回路160及び170は、ニブル・デスキュー制御回路180へ帰還を供給する。ニブル・デスキュー制御回路180は次に、I/Oニブル・インターフェース回路160及び170のそれぞれに対し適切な位相を決定する。
【0017】
I/Oニブル・インターフェース回路160及び170は、4ビットのデータを受信するよう示されるが、これは本発明を制限しない。例えば、I/Oニブル・インターフェース回路160及び170はそれぞれ、4ビットより多い又は少ないデータを処理して良い。従って、本願明細書で用いられる用語「ニブル」は4ビットに限定されない。反対に、用語「ニブル」は装置により処理される全てのビットより少ないものを記述するために用いられる。例えば、集積回路150は8ビット・メモリー装置であって良く、及びI/Oニブル・インターフェース回路160及び170はそれぞれ4ビットを処理して良い。また例えば、集積回路150は16ビット・メモリー装置であって良く、及びI/Oニブル・インターフェース回路160及び170はそれぞれ8ビットを処理して良い。更に、集積回路150は、本発明の範囲から逸脱することなく4個以上のI/Oニブル・インターフェース回路を有しても良い。
【0018】
I/Oニブル・インターフェース回路160及び170は、集積回路ダイの周囲に分散する。例えば、I/Oニブル・インターフェース回路160は集積回路ダイの一端に位置付けられて良く、及びI/Oニブル・インターフェース回路170は集積回路ダイの他端に位置付けられて良い。I/Oニブル・インターフェース回路を集積回路ダイを越えて分散することは、I/O回路が集積回路内の他の回路(例えば、メモリー配列)としっかり結合することを可能にし得、及びまた集積回路内のルーティング資源を節約し得る。いくつかの実施例では、ニブル・デスキュー制御回路180は、図1に示されるように集約されて良く、又はI/Oニブル・インターフェース回路と一緒に分散されて良い。
【0019】
図1に示されるように、デスキューはニブル毎に実行されるか、又は「ニブル・デスキュー」が実行される。図1に示された実施例では、ニブル内の導体長(集積回路内及び外の両方)は、ニブル内のスキューを最小化するよう厳密に整合されている。チップ間ルーティング制約を軽減し、及びチップ内ニブル間スキューを可能にするため、ニブル間からの任意のスキューが許容される。ニブル・デスキューはニブル間スキューにより導入された如何なるタイミング誤りも補正するよう実行される。ニブル・デスキューは、追加デスキュー回路により生じる電力増加を平衡する一方で、より高い性能を可能にする。これはビット・レベルのデスキューとチップ全体のデスキューとの間の妥協である。
【0020】
図2は2個の結合された集積回路を示す。集積回路210及び250は、集積回路110及び150(図1)と同様に、メモリー制御装置又はメモリー装置であって良い。例えば、図2に示された2個の集積回路の間のインターフェースは、メモリー制御装置とメモリー装置との間のインターフェース、2個のメモリー制御装置間のインターフェース、又は2個のメモリー装置間のインターフェースを表して良い。
【0021】
集積回路210は、I/Oニブル・インターフェース回路212及び214、遅延線及び補間回路220及び240、及びニブル・デスキュー制御装置242を有する。図2により示された実施例では、ニブル・デスキューは、データを受信するのではなく、データを送信するために用いられるクロック信号のクロック位相を決定することにより実行される。例えば、遅延線及び補間回路220は、I/Oニブル・インターフェース回路212から出るデータにクロックを供給するクロック信号の位相を決定するために用いられる。また遅延線及び補間回路240は、I/Oニブル・インターフェース回路214から出るデータにクロックを供給するクロック信号の位相を決定するために用いられる。I/Oニブル・インターフェース回路212及び214は、導体120及び140にデータを送信する送信機を有する。
【0022】
集積回路250は、I/Oニブル・インターフェース回路260及び270を有する。I/Oニブル・インターフェース回路260及び270のそれぞれは、データ及びクロック信号を受信する。データが集積回路210により送信される前にニブル・デスキューされるので、集積回路250で更なるニブル・デスキューは必要ない。
【0023】
いくつかの実施例では、1又は複数のトレーニング・シーケンスは集積回路210により送信され、及び集積回路250はニブルを基準にスキューを測定する。集積回路250はスキュー情報を集積回路210へ返送して良い。従ってニブル・デスキュー制御回路242は、I/Oニブル・インターフェース回路212及び214から出るデータにクロックを供給するために用いられるクロック信号の位相を調整して良い。
【0024】
図3は、メモリー装置の平面図を示す。平面図300は、4個のメモリー配列310、320、330、及び340、4個のI/Oニブル・インターフェース回路312、322、332、342、並びに4個のデスキュー制御回路314、324、334、及び344を示す。各メモリー配列は、1個のI/Oニブル・インターフェース回路と結合される。I/Oニブル・インターフェース回路はまた、1個のニブル・デスキュー制御回路と結合される。例えば、メモリー配列310及びニブル・デスキュー制御回路314は、I/Oニブル・インターフェース回路312と結合される。メモリー配列320及びニブル・デスキュー制御回路324は、I/Oニブル・インターフェース回路322と結合される。メモリー配列330及びニブル・デスキュー制御回路334は、I/Oニブル・インターフェース回路332と結合される。そしてメモリー配列340及びニブル・デスキュー制御回路344は、I/Oニブル・インターフェース回路342と結合される。
【0025】
図3に示されるように、I/Oニブル・インターフェース回路は、集積回路ダイの周囲に分散して良い。各I/Oニブル・インターフェース回路は、デスキューがセグメント毎に実行される場合、更に大きいI/O回路のセグメントを形成する。例えば、平面図300に示されたメモリー装置は、ニブル・デスキューを実行する。
【0026】
I/Oニブル・インターフェース回路を集積回路ダイの周囲に分散し、そしてニブル・デスキューを実行することにより、所望のメモリーI/O性能を維持したままで設計制約が緩和される。例えば、図3に示された実施例では、設計者はニブル内で低いスキューを保つよう制約され得るが、ニブル間のスキューの量は自由に認められる。
【0027】
図4は、本発明の種々の実施例によるフローチャートを示す。いくつかの実施例では、方法400はニブル・デスキューを実行するために用いられる。いくつかの実施例では、方法400又は方法400の部分は、ニブル・デスキュー制御回路により実行される。ニブル・デスキュー制御回路の実施例は、種々の図に示される。他の実施例では、方法400はメモリー制御装置又はチップセットにより実行される。方法400は、当該方法を実行する装置の特定の種類により制限されない。方法400の種々の動作は示された順序で実行されて良く、又は異なる順序で実行されても良い。更に、いくつかの実施例では、図4に記載されたいくつかの動作は、方法400から省略される。
【0028】
方法400は410で開始する。410では、第1のトレーニング・シーケンスはメモリー装置内の第1のニブル・インターフェースで受信される。いくつかの実施例では、これは、メモリー制御装置が電源投入又はリセットのイベント中にトレーニング・シーケンスをメモリー装置へ送信する段階に対応する。トレーニング・シーケンスは、メモリー制御装置及びメモリー装置の両方に知られているデジタル・データのシーケンスを有して良い。例えば、トレーニング・シーケンスは交互に生じる1及び0のシーケンスを有して良い。
【0029】
420で、第2のトレーニング・シーケンスはメモリー装置内の第2のニブル・インターフェースで受信される。410及び420の動作は、集積回路150(図1)がI/Oニブル・インターフェース回路160及び170でトレーニング・シーケンスを受信する段階に対応して良い。
【0030】
430で、クロック信号が受信される。いくつかの実施例では、クロックは、同一の供給源から410及び420で受信されたトレーニング・シーケンスとして受信される。例えば、供給源同期インターフェースを有するメモリー制御装置は、トレーニング・シーケンスとクロック信号の両方を送信して良い。
【0031】
440で、第1のニブル・インターフェースのデータにクロックを供給する第1のクロック位相が決定される。また450で、第2のニブル・インターフェースのデータにクロックを供給する第2のクロック位相が決定される。第1のクロック位相及び第2のクロック位相のそれぞれは、前述の図に示されたような1又は複数のニブル・デスキュー制御回路により決定されて良い。
【0032】
方法400に示される動作の終了時に、ニブル・デスキューは2個のI/Oニブル・インターフェース回路に対し実行されている。いくつかの実施例では、ニブル・デスキューは、2以上のニブル・インターフェースに対し実行される。更に、ニブル・デスキューが実行された後、440又は450で決定されたクロック位相を有するクロック信号を用い、ニブル・インターフェース内のデータへクロックが供給されて良い。
【0033】
図5は、本発明の種々の実施例によるシステム図を示す。図5に示されるシステム500は、チップセット510、無線周波数(RF)回路560、アンテナ570、メモリー装置550、及び導体502を有する。チップセット510は、プロセッサー520、入力出力(I/O)制御装置530、及びメモリー制御装置540を有する。動作中、システム500は、アンテナ570を用い信号を送受信する。またこれらの信号は図5に示された種々の要素により処理される。アンテナ570は、指向性アンテナ又は全方向アンテナであって良い。本願明細書で用いられるように、用語「全方向アンテナ」は、少なくとも1つの面で実質的に均一パターンを有する如何なるアンテナも示す。例えば、いくつかの実施例では、アンテナ570はダイポール・アンテナ又は4分の1波長アンテナのような全方向アンテナであって良い。また例えば、いくつかの実施例では、アンテナ570はパラボラ・アンテナ、パッチ・アンテナ、又は八木アンテナのような指向性アンテナであって良い。いくつかの実施例では、アンテナ570は複数の物理アンテナを有して良い。無線周波数回路560は、アンテナ570及びI/O制御装置530と通信する。いくつかの実施例では、RF回路560は通信プロトコルに対応する物理インターフェース(PHY)を有する。例えば、RF回路560は、変調装置、復調装置、混合器、周波数合成器、低雑音増幅器、電力増幅器等を有して良い。いくつかの実施例では、RF回路560はヘテロダイン受信機を有して良い。また他の実施例では、RF回路560は直接変換受信機を有して良い。いくつかの実施例では、RF回路560は複数の受信機を有して良い。例えば、複数のアンテナ570を有する実施例では、各アンテナは対応する受信機と結合されて良い。動作中、RF回路560は通信信号をアンテナ570から受信し、及びアナログ又はデジタル信号をI/O制御装置530へ供給する。更に、I/O制御装置530は、信号をRF回路560へ供給して良い。RF回路560は信号を処理し、そしてそれら信号をアンテナ570へ送信する。
【0034】
メモリー制御装置540は、チップセット510とメモリー装置550のようなメモリー装置との間のインターフェースを提供する。メモリー制御装置540は、I/O回路542を有し、メモリー装置550と通信する。例えば、I/O回路542は、導体502によりメモリー装置550と結合されるよう示される。導体502は、複数のニブルに対応する複数の導体を表す。例えば、導体502は、導体120、130、及び140(図1、2)を有して良い。I/O回路542は、複数のセグメントを有して良い。例えば、I/O回路542は、前述の図を参照して記載された複数のI/Oニブル・インターフェース回路を有して良い。I/O回路542はまた、1又は複数のニブル・デスキュー制御回路を有して良い。I/O回路542は、本願明細書に記載された如何なるニブル・デスキューの実施例を有しても良い。
【0035】
メモリー装置550は、本願明細書に記載された如何なるニブル・デスキューの実施例を有しても良い。例えば、メモリー装置550はI/O回路の複数のセグメントを有して良い。各セグメントはニブル・デスキュー回路を有する。更に、メモリー装置550は複数のメモリー装置を有して良い。各メモリー装置は、複数のI/Oニブル・インターフェース回路、及び1又は複数のニブル・デスキュー制御回路を有する。
【0036】
チップセット510は如何なる数の集積回路、又は「チップセット」を有しても良く、及び如何なるレベルの集積度を有しても良い。例えば、いくつかの実施例では、チップセット510はプロセッサー520及びメモリー制御装置540を別個のパッケージに有する。また例えば、いくつかの実施例では、チップセット510はプロセッサー520及びメモリー制御装置540を同一の集積回路ダイか、又は一緒にパッケージされた別個の集積回路ダイに有して良い。
【0037】
図5により示される例であるシステムは、携帯電話、パーソナル・デジタル・アシスタント、無線ローカル・エリア・ネットワーク・インターフェース、又は如何なる他の適切なシステムを有する。ニブル・デスキューに使用される多くの他のシステムが存在する。例えば、チップセット510は、デスクトップ・コンピューター、ネットワーク・ブリッジ若しくはルーター、又はアンテナを有さない如何なる他のシステムで用いられても良い。
【0038】
本発明は特定の実施例と関連して記載されたが、当業者が直ちに理解するように、本発明の精神と範囲から逸脱することなく変更及び変化がなされて良いことが理解される。このような変更及び変化は、本発明の範囲及び特許請求の範囲内に含まれると見なされる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】2個の結合された集積回路の図を示す。
【図2】2個の結合された集積回路の図を示す。
【図3】メモリー装置の平面図を示す。
【図4】本発明の種々の実施例によるフローチャートを示す。
【図5】本発明の種々の実施例による電子システムの図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
クロック信号を受信する段階、
メモリー装置内の第1のニブル・インターフェースで第1のトレーニング・シーケンスを受信する段階、
前記メモリー装置内の第2のニブル・インターフェースで第2のトレーニング・シーケンスを受信する段階、
前記第1のニブル・インターフェースのデータにクロックを供給するために第1のクロック位相を決定する段階、及び
前記第2のニブル・インターフェースのデータにクロックを供給するために第2のクロック位相を決定する段階、を有する方法。
【請求項2】
第1のクロック位相を決定する段階は、前記第1のニブル・インターフェースの全てのデータにクロックを供給するクロック信号を選択する段階を有する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1のニブル・インターフェースでデータを受信する段階、及び前記クロック信号を用い前記データにクロックを供給する段階、を更に有する請求項1記載の方法。
【請求項4】
メモリー制御装置であって、
複数のセグメントを有するセグメント入力/出力(I/O)回路、
クロック回路、及び
複数の補間回路、を有し、
複数のセグメントのそれぞれは少なくとも2ビットのデータの送信機を有し、前記複数の補間回路のそれぞれは、前記クロック回路からのクロック信号を受信し及び前記複数のセグメントの1つへのクロックを供給するよう結合される、メモリー制御装置。
【請求項5】
前記複数のセグメントのそれぞれは4ビットのデータの送信機を有する、請求項4記載のメモリー制御装置。
【請求項6】
前記I/O回路はPCI Expressに準拠したシリアル接続回路を有する、請求項4記載のメモリー制御装置。
【請求項7】
前記複数の補間回路の動作を支配する制御回路、を更に有する請求項4記載のメモリー制御装置。
【請求項8】
前記制御回路は、前記I/O回路と結合されたメモリー装置から受信された帰還に応答して、前記複数の補間回路のそれぞれに補間値を設定するよう結合される、請求項7記載のメモリー制御装置。
【請求項9】
前記複数のセグメントは、第1のメモリー装置と結合された少なくとも2個のセグメント、及び第2のメモリー装置と結合された少なくとも2個のセグメントを有する、請求項4記載のメモリー制御装置。
【請求項10】
メモリー装置であって、
前記メモリー装置の周囲に分散された複数の入力/出力(I/O)回路、及び
複数のデスキュー回路、を有し、前記複数のデスキュー回路のそれぞれは、前記複数のI/O回路の対応する1つと結合される、メモリー装置。
【請求項11】
前記メモリー装置は、8ビット幅メモリー装置であり、及び前記複数のI/O回路は2個の4ビットI/O回路を有する、請求項10記載のメモリー装置。
【請求項12】
前記複数のデスキュー回路のそれぞれは、対応する4ビットI/O回路のために単一のクロック信号を供給するクロック補間器を有する、請求項11記載のメモリー装置。
【請求項13】
クロック信号を受信し及び前記クロック信号を前記複数のデスキュー回路へ供給するクロック受信回路、を更に有する請求項10記載のメモリー装置。
【請求項14】
前記複数のデスキュー回路の動作を支配するために結合された制御回路、を更に有する請求項13記載のメモリー装置。
【請求項15】
前記複数のデスキュー回路のそれぞれは、前記複数のI/O回路のうちの対応する1つへ単一のクロック信号を供給するクロック補間器を有する、請求項10記載のメモリー装置。
【請求項16】
電子システムであって、
アンテナ、
前記アンテナと結合された無線周波数回路、
前記無線周波数回路と結合されたチップセット、及び
複数のデスキュー回路、を有し、
前記チップセットはプロセッサー及びメモリー制御装置を有し、メモリー装置は前記メモリー制御装置と結合された複数の入力/出力(I/O)回路を有し、前記複数のI/O回路は前記メモリー装置の周囲に分散され、前記複数のデスキュー回路のそれぞれは前記複数のI/O回路の対応する1つと結合される、電子システム。
【請求項17】
前記メモリー装置は、8ビット幅メモリー装置であり、及び前記複数のI/O回路は2個の4ビットI/O回路を有する、請求項16記載の電子システム。
【請求項18】
前記複数のデスキュー回路のそれぞれは、対応する4ビットI/O回路のために単一のクロック信号を供給するクロック補間器を有する、請求項17記載の電子システム。
【請求項19】
前記メモリー装置は、前記メモリー制御装置からのクロック信号を受信し及び前記クロック信号を前記複数のデスキュー回路へ供給するクロック受信回路、を更に有する請求項16記載の電子システム。
【請求項20】
前記メモリー装置は、前記複数のデスキュー回路の動作を支配するために結合された制御回路、を更に有する、請求項19記載の電子システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−544425(P2008−544425A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519605(P2008−519605)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/025544
【国際公開番号】WO2007/005590
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(593096712)インテル コーポレイション (931)
【Fターム(参考)】