説明

ネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法、移動端末及びシステム

【課題】通信ネットワーク(103,104、1201、1203)に接続されたサーバー(105、1206)からユーザにサービスを提供するための方法とそのアレンジを示す。
【解決手段】サービスの自動利用の定義は、ユーザの移動端末(102、1203)に記憶される。前記移動端末(102、1203)は、前記移動端末のユーザ・インターフェースを介して与えられる所定の入力コマンドを、前記サービスの利用の開始に関連付けるようにリプログラムされている。前記入力コマンドの受信(702、801、901、1001)に対するレスポンスとして、前記移動端末のリプログラミングのステップが実行された後、前記定義に従ったサービスが開始する。前記サービスの利用は、通信ネットワーク(103,104、1201、1203)を介して前記移動端末(102、1203)と前記サーバー(105,1206)との間で、情報(112,113,114,121,122,123)を通信することからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定のサービスへのアクセスのために移動端末を使用する技術分野に関する。特に、本発明は、ネットワークの移動端末を介して、金融サービスの容易で柔軟な利用を容易化するという課題に関する。
【背景技術】
【0002】
移動端末は、第一に、携帯電話という形態で実に幅広い支持を得ており、それらは移動端末用のユーザ・インターフェースの開発に強い影響を与えた。移動端末のユーザ・インターフェースの最も広まった形態は、マイクロホン、スピーカー、アラーム・ブザー、比較的小さなディスプレイ、及び1ダースを少し越える独立キーを備えるキーパッドからなる。
【0003】
ユーザが自身の移動端末を介してアクセス可能なサービスの選択に対して汎用性を与えようとする試みは、従来のユーザ・インターフェースの限られたサイズと限られた機能性とから生じる困難に繰り返し遭遇してきた。この種の典型的なソリューションが、例えば、公開公報EP0972275(特許文献1)及びWO96/13814(特許文献2)に開示されている。実例として、周知のSMS(Short Message Service)メッセージのようなテキスト・メッセージを利用して預金口座の残高照会をしたいと望むユーザを考えることができる。ユーザはまず、自身の移動端末のSMSアプリケーション・プログラムを起動して、SMSメッセージを書く機能を選択する必要がある。その後、ユーザは、照会メッセージをタイプインするために、自身の移動端末の小さなキーパッドを使用する必要がある。その照会メッセージには、そのメッセージが預金残高照会であることを識別するメッセージ・タイプ識別子、残高照会すべき預金口座番号、ユーザ名、及びパスワードが少なくとも含まれる。そのメッセージが完成した後、ユーザは「送信メッセージ」機能を選択して、ユーザの銀行のSMSサービス番号をタイプインする、あるいはリスト又は予め記憶された番号をスクロールしてSMSサービス番号をそこに見つけた上で、メッセージを送信する。
【0004】
【特許文献1】EP公報 0972275号公報
【特許文献2】国際公報WO 96/13814号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
完全な残高照会操作に必要とされるキー入力の数は、通常は数ダースのオーダーである。欠点として、そのプロセスはいくつかの固有のエラー原因を含んでいる。例えば、メッセージのタイピング中の、1回の誤ったキー押圧が全体の操作の失敗を引き起こすことがある。SMSベースのサービスがセキュリティを提供するためにユーザ名とパスワードを採用する場合は、ユーザはこれらを記憶するか、あるいは紙スリップや同様の記憶補助手段を持ち歩くことを要求される。そのサービスが、加入者を確認する際の、セルラー無線システムの能力に頼る場合、ユーザ名とパスワードを省略することは可能である。しかし、そのようなサービスはセルラー無線システムと同程度に安全であるにすぎず、しばしば十分でないことが多い。
【0006】
本発明の目的は、移動端末のユーザに対して、使いやすく、安全で、多用途なサービスを提供するための方法および装置の提供である。本発明の追加される目的は、上記のように提供されるサービスを、各ユーザが、使いやすさを犠牲とすることなしに、ユーザ個人の要求に応じて調整できることである。本発明の更なる目的は、サービスを、ユーザが使用している移動端末の型とは実質的に関係なく、ユーザに対して提供できることである。本発明の更なる目的は、あらゆる特定のサービスに関する要求に従って、ユーザ及びサービス・プロバイダーの双方による、そのように提供されるサービスが改変に対してオープンであることである。
【0007】
本発明の目的は、ただ1回のキー押圧、非常に短い連続的なキー押圧、あるいは同様の非常にシンプルなユーザ・インターフェースのただ1回の起動によって、ユーザおよび/またはサービス・プロバイダーが予め設定した方法でのサービスの利用が開始されるようにプログラムされたユーザの移動端末によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の方法は、添付された方法を示す独立請求項の特徴部分に列挙された特徴によって特徴付けられる。
【0009】
本発明は移動端末にも適用できる。本発明による移動端末は、添付された移動端末を示す独立請求項の特徴部分に列挙された特徴によって特徴付けられる。
【0010】
さらに、本発明は、移動端末、および移動端末のユーザにサービスを提供するための少なくとも1つのサーバーを含むシステムに適用できる。本発明によるシステムは、添付されたシステムを示す独立請求項の特徴部分に列挙された特徴によって特徴付けられる。
【0011】
本発明の様々な利点を有する実施例は、従属請求項に記載されている。
【0012】
本発明は、移動端末のユーザが利用可能なサービスの実際の急増にも関わらず、各ユーザが定期的に利用するサービスの選択範囲が狭いという洞察に基づくものである。それゆえ、そのように頻繁に利用されるサービスを、比較的シンプルなユーザ・インターフェースの特定部分あるいは特徴と関連付けることができ、その結果、1回のキー押圧、シンプルなキー押圧手順の実行、1つのアイコンのクリックといったようなユーザによる最小限の対話を、特定のサービスを利用するというユーザの意図と明確に関連付けることができる。そのような専用でまだシンプルな起動コマンドをユーザが与えたことを移動端末が認識した場合に、さらに複雑な操作手順を独立に実行して、それが適切なサービスの利用を開始し、結果としてユーザが自身の望むサービスを得る。
【0013】
本発明の環境では、我々は、サービスが移動端末自体ばかりでなく、セルラー無線ネットワークを構成するシステムを含み、場合によっては、サービス・プロバイダーのサーバーのような固定設備はもちろん、有線データ通信ネットワークも含むことを前提とする。一般的に、サービスを利用することは、セルラー無線ネットワークと、潜在的な有線データ通信ネットワークとを介して、移動端末とサーバーとの間である通信があることを意味する。少なくとも極端なケースとしては、あるサービスを利用するある出来事が移動端末の動作だけを含むかもしれないが、そのようなケースであっても、移動端末は、サーバー(サービス)プロバイダーのサーバーから以前に得た情報を一般的には利用している。もう一つの極端のケースは、移動端末がコマンド・インタープリタ機能及びリンクだけを持つような場合であり、結果として、サービスの開始によって移動端末があるコマンド・メッセージを送信し、サービスの利用に関する他の全ての動作がサーバーで実行される。
【0014】
本発明の主眼点は、ユーザの移動端末でサービスを起動するシンプルな方法から得られる使いやすさについて妥協することなく、個々のユーザの必要に応じた所定のサービスを正確に調整するユーザおよび/またはサービス・プロバイダーの能力である。本発明におけるこの態様は、サービス定義態様と呼ばれている。サービスを定義して合わせる実際のタスクをどのように遂行するかという多様なバリエーションを網羅する。そのようなバリエーションの基礎となる3つの基本的な部分は、動的定義、プログラマティック定義、サービス・プロバイダーによる定義である。
【0015】
本発明による金融サービスを考えると、利用方法の4つの主要なカテゴリーが定義できる。情報的な利用方法は、所定の口座の現在の残高のような、ある役立つ簡易な情報をユーザが得るサービスを参照する。分析的な利用方法は、ユーザの財産の現状及び/又は履歴についてのより記述的な情報をユーザが得るサービスを参照する。助言的な利用方法は、自身の財産をどうすべきかについての提案をユーザが得ることができるサービスを参照する。取引的な利用方法は、金融取引を委託することができるサービスを参照する。
【0016】
本発明では、問題となっているサービスを利用するときに、様々な装置が遂行すべき操作を定義する特定の実行言語を利用することによって、装置の独立性が達成される。そのとき、様々な装置から要求される唯一のことは、それらの装置が前述の特定の実行言語を理解して実行することが可能であることか、あるいは、それらの装置が前述の特定の実行言語で与えられた命令をある他のより標準化された通信形式の命令に変更する他の装置に依存するかである。
【0017】
この特許出願で示された本発明の典型的な実施例は、添付された請求項の適用に制限を課すように解釈すべきではない。動詞「to comprise」は、本特許出願の中において、列挙されていない特徴の存在を排除するものではなく、オープンな制限として使用される。従属請求項に列挙された特徴は、別に明示的に言及されていない場合、相互に自由に結合可能である。
【0018】
本発明の特性として考えられる新規性の特徴は、請求項で特に考慮されている。しかし、本発明自体は、その構成と動作方法の双方に関して、その追加された目的と利点とともに、添付図面と関連して読むときに後述する明細書の実施例の記載から最もよく理解されるであろう。
【実施例】
【0019】
図1は、本発明に基づいてサービスが典型的に利用される構成を示している。ユーザ101は、ユーザ自身が自由に使えるセルラー無線ネットワーク103とのワイヤレス通信が可能である移動端末102を有している。直前に述べたことから、有線データ・ネットワーク104への双方向性のデータ転送接続があり、その有線データ・ネットワーク104は、サービス・プロバイダーのサーバー105にも接続されている。オペレーター・インターフェース106は、サーバー105の操作制御に利用できる。
【0020】
本発明に基づいてサービスを利用する場合の最も典型的なケースは、以下のように進む。ステップ111にて、ユーザ101は移動端末102のユーザ・インターフェースを通じてサービス起動信号を与える。これにより、移動端末102に一連の操作を実行させ、その結果、ステップ112において、移動端末102はセルラー無線ネットワーク103に所定のメッセージを送信する。ステップ113では、セルラー無線ネットワーク103からそのメッセージを有線データ・ネットワーク104に転送し、ステップ114で、それは、さらにそのメッセージをサーバー105へ転送する。サーバー105は、移動端末102からのメッセージを受け取り、所定の動作を実行することによりレスポンスする。一般的には、ステップ121にてサーバー105から移動端末102にレスポンス・メッセージが返信される。ステップ122および123には、そのレスポンス・メッセージが有線データ・ネットワーク104とセルラー無線ネットワーク103とを介して移動端末102に伝達される。ステップ124では、移動端末102によって最終動作が実行される。その最終動作には、少なくとも受信したメッセージの所定の情報をユーザ101に対して画面表示することが含まれる。
【0021】
本発明は、図1に示されたシステムにおける全ての部分の操作を、ステップ111が、ユーザ101からの必要最小限の対話となるように可能な限りシンプルにアレンジすることを目的としている。このことは、ユーザがこうした特定のサービスを利用することによって得たいと望んだ種類の個別のレスポンスをステップ124において正確に得るという重要な目的とともに、同じく達成されなければならない。
【0022】
図2は、本発明に基づくサービスを利用する場合に重要となる移動端末の所定部分を示す概略図である。それぞれの移動端末は、プログラム・メモリ202に記憶されたプログラムを実行するプロセッサー201を備える。プロセッサー201は、例えば、キーパッドでのキーコマンドを受け、ディスプレイ・スクリーン上に情報を表示するための移動端末のユーザ・インターフェース部203とも、所定のユーザ・インターフェース・ドライバ204を介して通信する。加えて、移動端末は、セルラー無線ネットワークとの無線通信を遂行するための無線トランシーバー205を含む。
【0023】
一般的な先行技術の移動端末において、ユーザ・インターフェースを介してプロセッサー201が受信する入力(キーコマンド)と、その入力に対応する機能との間の関係は、所定のソフトキーの形式にのみ柔軟性が存在し、厳しく固定されている。固定された関係があることで、例えば、英数字キー“3def”のキー押圧によって、プロセッサー201に、同じキーの連続押圧に応じた“3”、“d”、“e”、又は“f”のうちの他でもない1文字を受信させる。周知のソフトキーはディスプレイの隣にキーを有するようにプロセッサーが、ディスプレイに表示された言葉や記号でキーの現在効果を確認できる。ところが、ソフトキーの“プログラム可能な”様々な効果は、移動端末の生産時間プログラミングで、まだ非常に厳しく固定されている。
【0024】
本願発明によれば、個人向けのサービスが利用可能とならなければならない。すなわち、1つのキー押圧、非常にシンプルなキー押圧手順、あるいはユーザ・インターフェースを介する非常にシンプルな起動動作の実行によって、移動端末にカスタマイズされた所定の連続動作を実行させることが可能となる。それゆえ、本発明は、プログラム・メモリ202(あるいは、UIドライバ部204)内に、容易にリプログラム可能なUIコマンド・インタープリテーション部211を含むことが必要となる。サービスをユーザ・インターフェースを介して所定のシンプルな起動動作と関連付けることは、UIコマンド・インタープリテーション部211が、プロセッサー201にそのようなサービスの移動端末部分を構成するようにカスタマイズされた連続動作を開始させるコマンドを発行することで、プロセッサー201がそのシンプルな起動動作に対するレスポンスを実行するようにプログラムされていることを意味する。
【0025】
図2に示されるブロック212及び213は、実行言語の概念に関するものである。本発明によれば、サービスの提供に貢献する装置によって受け取られる動作の標準化された装置独立な方法を構成する所定の実行言語を特定することは有利である。この実行言語は、特定の方法でプラットフォーム独立のパラメーター化された処理の生成及び実行を、開発者に定義することを許容すべきである。また、この実行言語は、装置を操作させる共通形式完全命令を含むエンティティに互いにこれらの処理あるいは動作をフックする手段を供給すべきである。実行言語は、単一かつ独立した動作のビジネス・ロジックを定義するための適切な言語手段から少なくとも構成されなければならない。さらに、実行言語が、様々な方法によって、動作を構成する手段を供給することは有利である。例えば、動作の実行時間に制限が設けられていても良いし、ある動作が他の動作と同時に又は平行に実行されるか、あるいは順次実行が要求されるかどうかのように、動作がその実行命令に関する要件によって特徴付けられてもよい。
【0026】
実行言語の中で定義されたメカニズムは、アプリケーション依存しない方法で、入力の受信及び出力の生成のサポートと同様に、例外信号処理を含むべきである。実行言語がその記述された目的を達成しようとする限り、実行言語の正確な形式及び内容は、本発明にとって重要ではない。
【0027】
図3は、サービスを定義する際の実行言語の役割をさらに示している。我々は、サービスを定義する所定の方法、つまり、ユーザの望むサービスをユーザに供給するために、所定の装置が行う動作の定義を生成する所定の方法が存在すると仮定する。サービスを定義するいくつかの代替の方法については後述する。当分の間、所定のサービスを定義するプロセスが存在すると仮定することで十分である。このプロセスは、概略的に図3の符号301として示されている。
【0028】
サービスを定義するプロセス301の結果が、実行言語スクリプト302である。装置独立性の仮定を考慮しなければ、実行言語スクリプト302は、プロセッサーによって実行されることにそれほど直接的に適合してはいない。他方、実行言語スクリプト302は、メモリに蓄積するために、そして適切なコミュニケーション・プロコトルに基づいて所定の装置からもう一つの装置へと伝達するために、すでに適している実行言語スクリプト302は、良いコンパクトなパケットでのサービスのプログラマティック表現の一種である。
【0029】
実行言語スクリプト302をプロセッサーが実行する実行可能な命令のセットに変換するためには、実行言語スクリプト構文解析プロセス303が必要である。構文解析ステップ303は、実行可能プログラム304を生成する。プログラム304は、プロセッサー実行可能命令のみから常に成るという意味において、自己完結している必要はなく、十分に処理可能な状態である必要はない。例えば、実行言語の所定の節が、プログラム304の所定部分にカプセル化されたままであっても良い。例えば、それらが、滅多に起こりえない状況下で必要とされるだけの複雑な特徴を表す場合であって、それらが本当に必要であるときにのみ、それらを構文解析することがより経済的である場合や、もう一つの装置に送信される必要がある、あるいはそこで構文解析されて実行される必要がある実行言語の節を含む場合である。その後、実行可能プログラムは、実行プロパープロセス305に渡されて、問題となる装置をユーザが自身の望んだサービスを得るように動作させる。
【0030】
図2に戻ると、移動端末のプログラム・メモリ202は、実行言語スクリプトの記憶のために確保されたメモリ・スペース212を含むように示されている。さらに、移動端末のプログラム・メモリ202は、プロセッサー201が実行言語スクリプトを実行可能プログラムへ構文解析する実行によって実行言語構文解析プログラムを記憶するように示されている。
【0031】
サービスの提供ユーザの要求に基づく動作には、必然的に情報の交換が含まれるため、本発明に基づく移動端末が必要とするさらなる機能としては、通信手段がある。プログラム・メモリ202に記憶されたメッセージング・アプリケーション214には、プロセッサー201によって、ユーザが利用を望むサービスに関するメッセージの送受信を可能とする実行を行う命令が含まれる。一般的には、実行言語スクリプトを構文解析した結果である、実行可能プログラムの所定のポイントは、プロセッサーがメッセージング機能を起動し、それを他の装置との通信のために利用することをトリガーとする。
【0032】
本特許出願の優先日では、最も幅広くかつ最も容易に利用することが可能で、移動端末への比較的小規模のデータの往復通信をする方法は、SMS(Short Message Service)メッセージである。本発明の目的にとっては、通信方法の選択は重要ではない。それは、SMSであるかもしれないが、MMS(Multimedia Message Service)のような他の種類のメッセージング・アプリケーションが使われても良い。メッセージング・アプリケーションの特定の特徴は、本発明とともにそれらを利用することに対して実際的な意義をほとんど持たないので、まだ知られていない今後のあらゆるメッセージング・アプリケーションの利用に対して、本発明を適用することは容易で単純である。
【0033】
次に、図3において301として概略的に示しているサービス定義プロセスの実施についてさらに詳細な方法について考える。サービス定義のための、相互に代替的な提案が少なくとも3つある。動的定義、プログラマティック定義、及びサービス・プロバイダーによる定義。
【0034】
一般的に、動的定義とは、ユーザがサービスを利用する動作をマニュアルで実行するとき、ユーザが、ユーザの動作を追跡し記憶することを装置に指令することを意味する。図4は、サービスの動的定義におけるイベントのシンプルで典型的な流れを示す概略図である。この場合、ユーザは、口座残高のような情報の一片を問い合わせるためのサービスを定義することを望んでいる。ステップ401では、ユーザは、動的サービスの定義を開始する。これにより、ステップ402にて、端末装置の正常なマニュアル操作機能によって、動的サービス定義アプリケーションが呼び出され、準備状態となる。ステップ402において動的サービス定義アプリケーションが呼び出された後には、動的定義サービスがどうのように進行するかを見い出すために、ユーザの動作とマニュアル操作されたルーチンとがモニターされる。
【0035】
ステップ403では、ユーザがメッセージ入力アプリケーションを開始する。この開始によってステップ404ではユーザの動的定義アプリケーションが実行され、ステップ405では、それはメッセージの自動発生を開始するステップである実行言語表現が記憶される。ステップ406では、ユーザが質問メッセージの内容をタイプインする。これにより、ステップ407に進み、ステップ408では動的定義アプリケーションによって質問メッセージの内容が記憶される。ステップ409では、ユーザが、メッセージの完了を決定し、そのメッセージの送信を開始する。ステップ410では、この動作についての情報が再び動的定義アプリケーションに転送される。そして、それによって、ステップ411において、メッセージの送信を開始するステップの実行言語表現が記憶される。
【0036】
ステップ412,413及び414は、送信されるべき質問メッセージにおけるナンバーの選択と、動的定義サービスにおける対応ナンバー選択コマンドの記憶を表している。ステップ415,416及び417では、質問メッセージを送信することの最終許可を与えるユーザを示している。これにより、その許可は、記憶されたナンバーに質問メッセージを送信するコマンドとして、動的定義サービスに記憶される。
【0037】
質問メッセージが送信された直後、移動端末は、質問を送信したサーバーからのレスポンスを受信する。ステップ418では、端末装置が受信したレスポンスをユーザに与える。受信されたレスポンスについての情報は、ステップ419で動的定義アプリケーションに与えられる。これにより、ステップ420では、レスポンス・メッセージが予期される事実の実行言語表現を記憶する。ステップ421では、そのレスポンス・メッセージをディスプレイ表示するよう、ユーザが端末にコマンド指示する。そのコマンドによって、ステップ422にて動的定義アプリケーションが実行された後に、それがステップ423にてディスプレイ表示されたレスポンスの自動開始を記憶させる。ステップ424では、レスポンスが画面表示され、その後に、ステップ425では、ユーザがサービスの動的定義を終わらせる命令を与える。この命令は、ステップ426において、動的定義アプリケーションを進め、ステップ427にて完成したスクリプトを記憶する。
【0038】
実行言語スクリプトが記憶された後、後にユーザがサービスの利用開始を望む際に利用する手段となるシンプルな所定の起動コマンドをそれに関連付けることが必要である。その起動コマンドは、一般的には、図4に示されたステップの後に、移動端末は、新たに発生したスクリプトと関連付けたいキーを押圧するようにユーザに指示する、あるいは利用されるべき起動コマンドの例を与える。記憶されたスクリプトをグラフィック・ユーザ・インターフェースの代表的なアイコンとして自動的に表示することも可能である。これにより、アイコンの起動が、対応するサービスの利用のトリガーとなる。これにより、動的定義アプリケーションは、与えられた起動コマンドについての情報を記憶し、プログラム可能なユーザ・インターフェース・コマンド・インタープリター(図2の符号211)をリプログラムする。移動端末のプロセッサーは、そのインターフェースを介して特定の命令を受けたときに、実行言語スクリプトを構文解析するプロセスと、その結果として生じた実行言語プログラムを実行するプロセスとを開始するように指示される。
【0039】
所定の動作から実行言語スクリプトの一節への動的変換に関与する“イベント・リスナー”や動的定義アプリケーションについて考えなければならない。動的定義アプリケーションは、移動端末に起きていることに対して全く低いレベルのアクセスを有する必要がある。例えば、図4の場合、単一のキーの押圧と受信されたレスポンス・メッセージの発生とを検知することができるべきである。これは動的定義アプリケーションがほとんど完全に装置依存していないという意味を含む傾向にある。仮にそれが装置依存したハイレベルの所定のアプリケーション・プログラムの特徴だけである場合、それは、そのようなアプリケーション・プログラムの起動に直接関与するトラッキング・イベントを代用することができる。しかしながら、特定のアプリケーション・プログラムの外で生じたことにはアクセスできない可能性がある。
【0040】
また、動的定義プログラムが、所定の“ナビゲーション・パス”の厳格な有効性に依存しているか否かについて考える。“ナビゲーション・パス”とは、動的定義プログラム中に、ユーザが実際に行った身体的動作を指す言葉である。物理的に言えば、例えば、メッセージ入力動作を開始するとき、ユーザは一般的に一つのキーを入力する。そのキーはソフトキーであってもよく、そのソフトキーによって生じる動作は前後の状況に応じて異なる。ある瞬間におけるソフトキーの効果は、メッセージ入力アプリケーションの開始として表れる。そのイベント・トラッキング・タスクを実行した場合、動的定義アプリケーションは、「XXが入力された」という単なる情報として記憶してはならない。なぜなら、後に動的に定義されたサービスを利用する場合に、その前後関係が変わっている可能性があり、これによって、ある瞬間にソフトキーの入力によって実行されるサービスが、何か予期せぬことを引き起こす可能性があるためである。動的定義アプリケーションは、ソフトキーの入力を、ユーザによるメッセージ入力アプリケーションの開始と認識することは十分に可能である。その結果、結果として生じた実行言語スクリプトにおいて、それは“ソフトキーXXの入力の実行”ではなく“メッセージ発生の開始”というコマンドを含む。
【0041】
図5及び図6は、プログラマティックサービス定義における2つの典型的な可能性を概略的に示している。従来のコンピュータプログラムのようなサービス記述を記述するために、従来のテキスト・エディタ501を利用することができる。実行言語の定義に依存することで、サービス記述をその実行言語で直接記述することが可能となる。しかしながら、より共通で、より容易で分かり易いプログラミング言語によってサービス記述を記述したり、そのような補助的なサービス記述を実際の実行言語スクリプトに変換するための変換プログラムを使用することも同様に可能である。図6は、サービス記述を構成するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェースの利用を概略的に示している。一般的な場合、グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、ファンクション・ライブラリー(function library)601とワーク・スペース(work space)602とからなる。サービス記述を構成する人のタスクは、ワークスペース602におけるグラフィカル・リプレゼンテーション(フローチャート)を構築するために、ファンクション・ライブラリー601の中から適切な関数を選択して、それらを使用することである。ユーザにグラフィカル・インターフェースを提供するアプリケーション開発システムには、選択された関数と対応するように予め構成されたスクリプトが集められており、ユーザによって構築されたサービス定義構造に対応する方法で、それらを組み合わせる。この種のコンピュータ支援プログラミングは、汎用的なアプリケーション開発システムの技術から良く知られている。
【0042】
実際の実施とは無関係とすると、プログラマティックサービス定義のシナリオは、予めプログラムされたライブラリー関数に大きく依存する。これらの関数は、望まれたあらゆるサービス・コマンドのフローのブロックを構築するときに、実際に関数的なタスクを実行することと、それらを使用できるアプリケーション・インターフェースを含むこととの双方が記述されている実行言語スクリプトの節である。ライブラリー関数の例として、“安全な接続の獲得”という関数が存在し、その関数は、与えられた宛先アドレスへの安全な通信接続をセットアップするために、現在利用可能なあらゆる可能性を見つけ出して利用するために構築される。そのような一般的な関数ライブラリーの関数のタスクは、アプリケーション・インターフェースが標準化された入力フォーマットからなるうちは、実際の接続のセットアップである。その標準化されたフォーマットの中では、その関数が、自由に選択された実行言語スクリプトの他の一部分から、宛先アドレスを受け取っている。これは、関数が、様々な安全な通信手段の存在と有効性を見出しているプロセス間の通信手段と同様である。ライブラリー関数コンポーネントは、典型的にはオペレーティング・システムがそれを適切に扱うことができる「サブタスク」であるとそれ自身に宣言しなければならない。
【0043】
3つ目の可能なサービス定義のシナリオは、サービス・プロバイダーによる定義である。このシナリオは、必ずしもプログラマティックサービス定義と大きく異なるものではない。ところが、重要な違いは、ユーザではなくサービス・プロバイダーがサービスを定義して、そのサービスをユーザに提供することに関するという点である。ユーザの視点から見れば、これは、サービス定義の最もシンプルな方法であり、個々の要求に対してユーザがサービスを正確に調整する必要がない。例えば、ユーザが、ウェブ・ページから要求されたスクリプトをインストールあるいはダウンロードするためにサービス・プロバイダーの支店に移動端末を持ち込むことで、そうしたサービスを得ることができる。サービス・プロバイダーによって定義されたサービスは、2つの部分からなり、シンプルな起動(そして、場合によっては結果として画面表示する)部分だけがユーザの移動端末内で実行し、より複雑なプロセッシング部分がサービス・プロバイダーのサーバー内で実行する。
【0044】
図7,図8、及び図9は、サービス実行のシナリオのための主要な実施例を示している。図7は、端末ベースのシンプルな実行シナリオを示すものであり、そのシナリオは、最初に、サービス・プロバイダーのサーバーから移動端末への任意の情報伝達ステップ701を含むが、その後、ステップは全てローカル的に移動端末にて生じる。ステップ702では、ユーザがシンプルな起動コマンドを与えることにより、サービスの利用が開始する。ステップ703では、移動端末が、選択されたサービスを表すスクリプトを構文解析する。ステップ704では、移動端末が、構文解析ステップでの結果として得られた、所定の実行可能な命令に従ってサービスを実行する。ステップ705では、ユーザに対して結果がディスプレイ表示される。
【0045】
図8は、よりインタラクティブなサービス実行のシナリオを示すものであり、サーバーはその中でも活発な役割を持っている。ステップ801では、移動端末のユーザが、シンプルな起動コマンドを与えることにより、サービスの利用が開始される。ステップ802では、移動端末は、選択されたサービスを表すスクリプトを構文解析する。また、ステップ803では、移動端末が、構文解析ステップの結果で所定の実行可能な命令に従ってサーバーへのリクエスト・メッセージを公式化する。ステップ804では、そのリクエスト・メッセージがサーバーに送信され、ステップ805ではそのリクエストを処理し、ステップ806ではレスポンスを送信する。ステップ807では、移動端末が、ユーザに示すことができる形式にしてサービスの結果を有するレスポンス・メッセージを受信して処理する。また、ステップ808では、その結果がディスプレイ表示される。
【0046】
図7及び図8の中で示された双方のサービス実行シナリオは、十分なスクリプト構文解析能力を有する移動端末が必要とされる。しかしながら、比較的制限の多いスクリプト構文解析能力が移動端末から要求される場合には、代替アプローチは示すことができる。図9の中で、起動ステップ901の後には、スクリプト構文解析ステップ902及びローカル処理ステップ903が続くが、どのような場合においても、ステップ904において移動端末がサーバーに送信するリクエスト・メッセージには、まだ構文解析されていないスクリプトの所定の節も含まれている。ステップ905では、サーバーが、スクリプトのそのような節を構文解析し、場合によっては、それらをサーバーの動作をコントロールするために使用されているサーバー特定のマクロ言語に変換する。実際のサービスを提供する特定のサーバーに対して、スクリプト構文解析能力を加えることができない、あるいは加えることが望めない場合には、ステップ905を、補助インタープリター装置で構文解析を行ってもよい。この場合、スクリプトを含むリクエストが、最初に、移動端末からそのようなインタープリター装置に自動的に転送されるように、あるいは、サービス・プロバイダーのサーバーがスクリプトを含むリクエストを受けたときに、そのリクエストをスクリプトを構文解析するインタープリター装置に転送されるようにすることができる。その後、インタープリター装置は、構文解析命令を後に受け入れ可能な形式にして実際のサービスを提供するサーバーへ転送する。インタープリター装置は、例えば、実際のサービス・プロバイダーのサーバーの後ろに隠された、信頼ある補助インタープリター・サーバーであってもよく、もともと構文解析能力を持っていないものでもよい。
【0047】
ステップ906では、サーバーはリクエストを実行する。また、ステップ907では、サーバーは移動端末へレスポンス・メッセージを送信する。このレスポンス・メッセージはスクリプトの節を含んでいても良い。この場合、移動端末でのレスポンス処理ステップ908では、いくらかのスクリプト構文解析の実行が必要となる。ステップ909では、サービスの結果がディスプレイ表示される。スクリプトの節が移動端末とサーバーの間で送信される場合、スクリプトの節は従来の所定の通信プロトコルに隠される必要がある。互換性の理由のため、移動端末とサーバーの間の通信に加わる他のあらゆる装置が、スクリプトに基づいて理解し実行可能であることは、必要ではない。
【0048】
移動端末とサーバーの間での動作が隔てられているため、移動端末は、サーバーからのレスポンスをそれが待つ間、サービスに関連する所定の処理を実行することができない。移動端末でのサービスの利用は、2以上の並行処理パスを含むことができ、それらは同時的で、かつ少なくとも部分的に互いが独立して実行される。移動端末とサーバーとの間でのサービスに関する送信はすべて、セキュリティを提供するために暗号化されるべきである。無線通信リンクを介する通信のために使用される通信プロトコルは、無線通信リンクの特定の性質を考慮した最適化特性を含んでいるべきである。そのような最適化特性は周知であり、例えばWAP(Wireless Aplication Protocol)の中で非常によく開発されている。
【0049】
本発明に基づいてサービスを定義し実行するメカニズムは、実際のサービス内容であるものにほとんど要求しない。ところが、本発明のある特徴によって、そのメカニズムは特に金融サービスに対して良く適する。以下では、金融サービスに特有のある特性の理解において有用な4つのサービス利用法のシナリオについて述べる。
【0050】
第一のサービス利用法のシナリオは、情報的な利用法であり、「私は何を行っているか」という質問の答えに特徴が表れている。ユーザは、一般的に銀行口座のような所定の金融資産を有しており、その現状は、シンプルな数や文字によって簡単に表されている。ところが、そのようなシンプルな情報であっても、その情報は一般的に高い機密性を有するものである。つまり、そのような情報を問い合わせることで提供されるサービスは、許可を得たユーザのみがその情報へのアクセス権を持つことを保証するような、安全性を有する必要がある。この種の情報の典型例は、口座残高、毎月のクレジットカードの貸付金額、あるいはストック・ポートフォリオの現在の内容である。
【0051】
第二のサービス利用法のシナリオは、分析的な利用法であり、上述の第一の利用法に近いが、情報の範囲がわずかに広い。この分析的なサービスは、「私はどのように行えばいいか」という質問に答えとして理解できる。月々の預金残高の代わり、あるいは月々の預金残高に加えて、一定の期間を超えたユーザーの口座上の借方記帳と、予め蓄積された所定のモデルに基づく分類にユーザが興味を持っているかもしれない。
【0052】
第三のサービス利用法のシナリオは、助言的な利用法であり、ユーザが成果だけでなく、さらに将来の見通し及び/又は推奨される金融アクションを知りたいという点において、分析的な利用法からさらに進んでいる。実例となる質問は、「私は何を行わなければならないか」であり、サービスにおいて注目される情報としては、例えば、予め定義されたリスクテイキングプロファイルを考慮に入れた投資情報を含む。
【0053】
第四のサービス利用法のシナリオは、取引的な利用法であり、ユーザが、情報を得る代わりに、あるいは情報を得ることに加えて、紙幣を払うあるいは投資決定を行うといった何かを積極的に遂行したいと望む点で、上述した他の3つのものとは異なる。
【0054】
金融サービスにおけるすべての利用法のシナリオに共通する特徴には、セキュリティ、プライバシーおよび信頼性に対する明確な要求が含まれている。扱われる情報は高度な機密性を有し、無許可の者に利用可能ではあってはならない。実行される処理は、完全に又は不十分にでも成功する必要があり、言い換えれば、処理が部分的にのみ実行されてはならない。後のチェックや完了したトランザクションを確認することが可能である必要がある。ユーザは、自身が得た情報が正確で、それが来るべき出所から実際に来たものであると信頼できる必要がある。
【0055】
電子通信におけるセキュリティ及び信頼度を増すために使用される技術は、暗号化キーや暗号的に保護された認証証明書、PIN(個人識別番号)、及び、記憶される、あるいは安全に記憶されるに違いない複雑な文字列を含む他の対応する識別子の使用に依存することが頻繁にある。安全な無線通信の技術においては、移動通信装置が、いわゆる電子安全記憶媒体を含んでいることで解決される。電子安全記憶媒体とは、この種の情報を安全に記憶するために、特別に保護されたメモリ回路のことである。電子安全記憶媒体は、電子キャッシュの蓄積にも適している。電子キャッシュとは、暗号的に信頼できるデジタル情報で、取引の参加者らが一定の金銭的価値を認めるものであるため、これを利用して借金による支払いが可能である。本発明に基づくサービスにユーザの電子安全記憶媒体へのアクセス権を付与することが可能とあり、これにより本発明による金融サービスの利用がさらに合理化される。
【0056】
図10は、最初にユーザが自身の口座の残高をチェックし、その後に、いくらかの電子キャッシュを電子安全記憶媒体にダウンロードする状況を示している。ステップ1001では、ユーザが、本発明によるシンプルな起動コマンドによってバンキング・サービスを開始する。ユーザは、予め事前にサービスを調整しておくことで、サービスは残高チェックから開始する。銀行は、対応するリクエスト・メッセージが暗号的に信頼できると証明されず、正しい識別子が含まれていない場合には、残高情報を与えない。ユーザの識別子のような暗号化された認証手段は、移動端末の電子安全記憶媒体に記憶される。これにより、ステップ1002では、端末が適切に保護された情報を電子安全記憶媒体に要求する。電子安全記憶媒体は、さらにオンラインで与えられるPINナンバーなしでは利用できないように構成されていても良い。従って、図10では、任意のPINの要求ステップ1003及びPIN入力ステップ1004が示されている。ステップ1005では、あらゆるケースにおいて、電子安全記憶媒体が要求された情報を返す。ステップ1006では、この情報を、端末の他の部分が、サーバーに適切に識別され、かつ暗号的に認証されたメッセージを構成するために利用する。
【0057】
スクリプト実行中に付与されるオンラインのPIN(あるいは、同様に付与されるPINの代替としては、ユーザ依存する厳格な認証として周知のものが存在しており、例えば、電子指紋読取、スピーチ・サンプル分析、及び目の虹彩の光学的なスキャニングが含まれる)に関しては、2つのアプローチが可能である。第一は、移動端末の電子安全記憶媒体にアクセスするたびに、ユーザに示されて、移動端末に対して自身を認証することを必要とする。このアプローチは、究極の安全性を示すものであり、なぜなら、このアプローチは、正当なユーザが自身の認証を行った後で、かつユーザが電子安全記憶媒体の内容を利用することによって生じるあらゆる利点を利用する前の段階において、スクリプト実行中に端末を盗む試みさえ無効とする。他の第二のアプローチは、ユーザによる自身の認証を一度だけ要求することに基づく。現在実行されているスクリプトは、この後、ユーザに認証ステップを繰り返すことを要求することなく、電子安全記憶媒体にアクセスしても良いという意味で信頼あるユーザの代役となる。後者のアプローチは、ユーザにとってより便利で、かつ合理的な安全性が得られるものであり、少なくともそのような「信頼されたスクリプト」が実行されている間は、その合理的なアプローチを継続する。
【0058】
同じサービスを次にまた利用することに関しては、2つの代案が存在する。一度ユーザの信頼された代役のステータスを一旦得たスクリプトが、その後ずっと(あるいは予め定義された時間の間、あるいは予め定義されたサービスの使用回数までの間)そのステータスを持ち続けることができるものと、あるいは、そのスクリプトが、その後そのユーザの信頼された代役のステータスを、サービスの利用時において特定の状況が終わるまで持ち続けるものである。後者の場合、スクリプトが改めてスタートするたびに、再度そのステータスを得る必要がある。
【0059】
また、スクリプト自体、あるいはスクリプトの少なくとも主要部分を記憶するために、電子安全記憶媒体を利用することができる。この場合、ユーザは、スクリプトの実行の一番最初に彼自身を認証する必要がある。そして、安全に記憶されたスクリプトは、電子安全記憶媒体の中で蓄積された他のあらゆるものと同様に、未承認の改ざんに対して安全である。
【0060】
上述のように最初のリクエスト・メッセージが残高確認であるとすると、要求するユーザの認証が確認なされた後には、ステップ1007にてサーバーがレスポンスを行う。そのレスポンス・メッセージは暗号化されて保護された形式をなしており、ステップ1008及びステップ1009において、移動端末はまず電子安全記憶媒体を参照しなければ、それを復号化して確認することはできない。残高情報が平文の形式で準備されている場合は、ステップ1010にて端末がそのレスポンス・メッセージをユーザにディスプレイ表示する。
【0061】
移動端末において以前のスクリプト構文解析ステップによって生じた実行可能な命令の一部分が、移動端末のユーザ・インターフェースの修正を一時的に指示され、少なくとも問題となっているサービスの制御に所定のソフトキーが関連付けられたとする。これは、ステップ1010にて最初の結果がディスプレイ表示された場合に、ユーザが行うことができる選択が、ただ一つのキーを入力する、あるいは他にユーザ・インターフェースの非常にシンプルな部分を開始することによって容易に行えるようになったことを意味する。言い換えれば、ソフトキーを備える移動端末において、要求された口座の残高をディスプレイ表示するとともに、命令を入力するソフトキーの隣に、テキスト及び/又はアイコンをディスプレイ表示することであり、シンプルな機能の代わりにソフトキーの入力を介して選択することが可能となる。
【0062】
特定の期間に利用するサービスの内容を変更する可能性をユーザに与えるという課題について、さらに考える。分岐点を備える比較的複雑なプログラムを生成するように構文解析されるスクリプトを構成することが当然可能である。プログラム実行中にその分岐点に達すると、ユーザから受け取るさらなるコマンド選択によって多数のルートの中のひとつが選択されて、そのルートに沿ったプログラムが実行される。ところが、そのようなアプローチは、結果として多数の同様の機能を異なるスクリプトとして並列的に存在させるという状況となり得る。図11は、選択的なアプローチを概略的に示している。水平方向のバー1101は、構文解析されたスクリプトの実行を示し、左から右へ進む。この場合、時点1102では、ユーザが本発明に基づく非常にシンプルな起動コマンドを与えることによって実行開始される。問題となるサービスの利用は、時点1103までのスクリプトの中で決定されたときに発生するものであり、そのスクリプトの中では、ユーザに選択を行う可能性が与えられる。時点1103において、選択肢がない、あるいは提示される選択の可能性が最もシンプルなものである場合には、サービスの利用は、スクリプト自身の中で定義された基本となる別の選択肢に従って実行されるよう、デフォルト・ケースを定義することが可能である。ユーザによって作られ、かつユーザ・インターフェースを介して与えられるシンプルなコマンド選択で提示されるもうひとつの選択肢によって、サービスの利用は、クライアント・プログラム1111に転換され、時点1112において実行開始される。
【0063】
クライアント・プログラム1111は、別のスクリプトによって定義されても良く、装置依存さえすれば、メッセージング・アプリケーションのような全く異なるもの他の機能であっても良い。図11では、別の時点1113、1114あるいは1115において、クライアント・プログラム1111がそのプログラムの終了に関する所定の選択をユーザに提供している。これらの時点のうちのいずれにおいても、クライアント・プログラムの実行の終了によって、基本サービスの利用に戻る。ここでは、これらのそれぞれの時点でクライアント・プログラムの実行が終了すると、基本サービスにおける異なるポイント1106、1105あるいは1107に戻ることとなる。
【0064】
ブロック1121には、別の典型的なクライアント・プログラムが示されている。ユーザが、スクリプトで定義される基本サービスを利用しているポイント1104において所定の選択が表示されると、そのプログラムは開始される。時点1122から時点1123にかけては、シンプルで、選択肢のない第二のクライアント・プログラムが実行される。その後、クライアント・プログラム1121への転換が生じた“マスター”サービスの所定の正確なポイントに戻る。
【0065】
クライアント・プログラムのタスクは、どのようなものであってもよい。例えば、クライアント・プログラムは、ユーザと移動端末との間の通信を可能な限りより複雑に変更する、あるいはシンプルなスクリプトを用いて実現させることに関与するものであってもよい。適切なクライアント・プログラムがユーザの移動端末に永久に存在しない場合は、構文解析されたスクリプトの実行中に所定の選択を行うことによって、ネットワーク中の予め定められた所定の位置から適切なクライアント・プログラムを取って来て、ダウンロードする動作を起動させてもよい。
【0066】
実行言語スクリプトは、プラグインタイプの外部関数モジュールへの一般的なインターフェースをサポートしてもよい。このモジュールはサービスを使用するステップの残りを変更することなく交換可能とすることができる。例えば、そのような一般的なインターフェースは、安全な通信接続のセットアップのためにプラグインタイプのモジュール側に存在していてもよい。一般的なインターフェースを介して、実行言語スクリプトは、安全な通信接続をセットアップ可能な多数の方法のうちのどれを利用しても適合することができるため、選択された方法の特定の特徴に注意を払うことなく利用できる。一般的なインターフェース定義を利用できるモジュールとしては、通信セット・アップ・モジュール、ユーザ認証モジュール、モジュールおよびタイミング・モジュールを時計の形をして維持するマンマシン・インタフェース、タイマーおよびカレンダーに限定されない。
【0067】
様々な選択ポイントでの選択は、常に同じ単一のキーを入力することによって、あるいは基本サービス自体の開始を実行したコマンドと同じシンプルなコマンドを常に与えることによって、サービスの利用をデフォルト・ルートに従って実行するという特徴を含んでいてもよい。図11では、任意のクライアント・プログラムに転換をすることなくバー1101の左から右に向けて進行することを意味する。最もシンプルで最もよく知られたコマンドを、サービスの利用を通じて進行する最もシンプルで最も頻繁に使用される方法と関連付けることは自然であるため、ユーザは容易に覚え、理解することができる。
【0068】
クライアント・プログラムの実行を通じて得られた結果は、基本サービスへのリターンが生じた瞬間から先の基本サービスの利用に対して影響を与える可能性がある。例えば、クライアント・プログラムが株式市場のサーバーにリクエスト・メッセージの送信を開始することで、ある会社の最新の株価相場を得て、レスポンス・メッセージを受け取ろうとしたときに、そのレスポンス・メッセージに予め定められた所定の上限金額を超過していることが示唆されていた場合、基本サービスは、この情報をユーザに株式の売却の提案を開始するためのパラメーター値として利用することができる。本発明によるクライアントの利用は、取引の性質を有するサービスにおいて最も典型的である。
【0069】
図2の概略的に示された移動端末に戻って簡単に述べると、本発明に基づくサービスにユーザ・インターフェースを制御することを認めることは、リプログラム可能なユーザ・インターフェース・コマンド・インタープリター部211が、サービスの実行中でも素早く反応することを意味する。サービス処理の所定のステップでは、プロセッサー201によって、ソフトキーという一時的手段を示すディスプレイの起動がアレンジされて、特定のソフトキーの入力によって、サービス実行時に特定の継続が選択される。
【0070】
図10において、ステップ1011で適切なソフトキーを押すことにより、ユーザが電子キャッシュのダウンロードを選択することを考える。ユーザからのさらなるPIN要求は、ステップ1003及び1004において最後の要求からあまり時間が経過していなければ、おそらく不要となる。したがって、暗号的に認証されたリクエスト・メッセージを構成するタスクが、ステップ1012、1013及び1014でちょうど電子安全記憶媒体と端末の残りとの間で管理される。ステップ1015では、サーバーは、ステップ1016および1017にて、メッセージ中で要求された電子キャッシュを送信することによって、電子安全記憶媒体のコンサルテーションを必要とすることについての復号化および認証に答える。ステップ1018では、端末が、サーバーからのメッセージ中で命じられたアクションを実行する。つまり、新しく受信した電子キャッシュを電子安全記憶媒体に記憶する。ステップ1019では、要求されたタスクの完了が、ユーザに与えられる。ステップ1020では、ユーザが今回のバンキング・サービスの利用を終了する。
【0071】
本発明によるサービスが、少なくともサービス・プロバイダーから所定の情報を要求し、場合によっては、本質的な金融資産価値を含むような取引を実行するという事実からすると、サービスを定義し制御するスクリプトが“有効である”、つまり、そのサービスを受け入れることができることを確認することは、サービス・プロバイダーにとって利益がある。加えて、移動端末を有するユーザは、正確で適切、かつ自身の望んだスクリプトだけが自身の端末内に記憶されることの保証を必ず望む。次の考察を適用する。
【0072】
― 署名されただけのスクリプトが受理可能となる:
移動端末は、承認されたサービス・プロバイダーのデジタル署名を含んでいるスクリプトを受理し記憶するだけである;
― ユーザが制御権を持つ:
移動端末は、後の利用のために、スクリプトを記憶する前にユーザの認証を求めるものとし、ユーザは、いつでもユーザーのターミナルに記憶されたスクリプトの数および性質をチェックし、望まれない、あるいは不必要なスクリプトを削除することができる;
― サービス・プロバイダーのサーバーは、認証されたスクリプト、言い換えれば、適切に署名されたスクリプトによって生成され、所定の暗号化がなされたという事実証明を含んでいる通信接続に対してのみレスポンスする。
【0073】
ユーザが本発明の適用を望むサービスの利用は、必ずしも本発明で記載された方法によって自動化されていることを要求されないことは言うまでもない。言い換えれば、同じサービスを“マニュアルで”使用しても良い。例えば、手によるリクエスト・メッセージのキー入力によるものがある。サービスの利用がスクリプトを介してなされる場合と、サービスの利用がマニュアル・インタラクションを含む場合とを識別できることは、サービス・プロバイダーの利となる。そのような識別能力を達成するシンプルな方法としては、ユーザ認証プロセスの途中において、マニュアル利用が含まれる場合は、最初の識別子が選択(例えば、電子安全記憶媒体から読み出す)されることを要求して、次に、スクリプトがサービスの利用に関連する場合は、それとは異なる識別子が代わりに(あるいはそれに加えて)選択されることを要求することである。
【0074】
図12は、本発明を含むある総合システムの態様を示している。2つの通信ネットワークが含まれ、その内の一方はセルラー無線ネットワーク1201であり、他方は有線データ・ネットワーク1202である。本特許出願の優先権期日の技術を考慮する最も有利なケースでは、ユーザが、自身の自由となる2つの異なるタイプの端末を有する。本発明に基づいて実際にサービスを利用するための無線端末1203と、より汎用的だが潜在的により大きくて重く不格好な有線端末1204とである。無線端末1203は、少なくともプログラム可能なユーザ・インターフェースを含み、ユーザは、本発明に基づく特定のサービスを利用するための、極めてシンプルな起動コマンドを受理することに適応することができる。さらに、サービス定義サーバーからスクリプトをダウンロードし、サービスの利用とサービス・プロバイダー・サーバーによるサービスの利用と関連付けられたメッセージを交換するためのダウンロード能力及び通信能力を有する。有線端末1204は、サービス定義サーバーと接続し、ユーザに合わせたサービスを定義して編集するために、サービス定義サーバーを利用するためのネットワーク・コネクションとブラウザー・プログラムを有する。
【0075】
サービス定義サーバー1205は、ブラウザー・プログラムを利用することでユーザがアクセス可能なサービス定義アプリケーションだけでなく、有線データ・ネットワーク1202に対するネットワーク・コネクションを有する。それは、セルラー無線ネットワーク1201を介してユーザの移動端末にサービスを定義する完成したスクリプトを送信するための送信能力も備える必要がある。サービス・プロバイダー・サーバー1206は、物理的にはサービス定義サーバー1205と同じかもしれないが、所定のサービスのユーザの利用の過程で双方向通信を行うための通信インターフェースだけでなく、実際のサービス・アプリケーションを含む必要がある。
【0076】
図12のシステム・フレームワークを考えると、上述では、構文解析実行言語スクリプトの機能、あるいは少なくともそのような機能の一部がユーザの移動端末1203に存在するとしている。ところが、十分な構文解析能力がそのシステムのあらゆるところに存在している場合、移動端末には構文解析能力が全くなくても良いという本発明の具体例を示すことは可能である。加えて、そのような本発明の実施例では、移動端末が、装置依存するコマンド言語からなる一連のコマンドを実行するため、及びその実行開始を、所定のシンプルなユーザ・インターフェース・コマンドに関連付けるために、ある在来のメカニズムを含むとしている。なお、ここでのユーザ・インターフェース・コマンドとは、ユーザが所定のサービスと関連付けたいと望むコマンドのことである。1つの例としては、サービス定義サーバー1205が実行言語スクリプトを構文解析して、装置依存するコマンドの連続とすることができる。実行言語スクリプトを構成するプロセスがサービス定義サーバー1205で完了した後、サービス定義サーバー1205に移動端末1203のタイプを示す必要がある。サービス定義サーバー1205が問題となっている端末のタイプを認識すると、それは完成したスクリプトを構文解析することによって継続することが可能となり、その結果、後のダウンロード・ステップでは、実行言語スクリプトの代わりに、構文解析された装置依存するコマンドの連続が、サービス定義サーバー1205から移動端末1203へとダウンロードすることが含まれる。
【0077】
別の実施例として、ユーザが有線端末への変換プログラムを得ることができるものがある。そのような構成例としては、サービス定義サーバー1205でサービスを利用するユーザ個々の方法の定義がユーザによって完了している場合で、かつ対応するスクリプトが構成されて、正当に認証されている場合に、そのユーザは、スクリプトを有線端末1204にダウンロードして、そのスクリプトを装置依存するコマンドの連続に変換し、ネットワーク1201及び1202を介して、あるいはローカルの短距離リンクを介して、その変換した結果をユーザの移動端末1203に転送することができる。サービスを定義するステップ及びスクリプトを構成するステップがユーザの有線端末1204で実行された場合は、スクリプト・ダウンロードは必要ではない。しかし、変換するステップと転送するステップとは、同様の方法で実行される。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明を適用するための構成を示す図。
【図2】本発明の実施例に基づく移動端末を概略的に示す図。
【図3】実行言語の役割とその処理を示す図。
【図4】サービスを動的に定義する例を示す図。
【図5】プログラマティックサービス定義をテキスト・エディタを用いて示す図。
【図6】プログラマティックサービス定義をグラフィカル・ユーザ・インターフェースを備えたアプリケーション開発システムを用いて示す図。
【図7】サービス実行シナリオに基づく移動端末を示す図。
【図8】移動端末およびサーバーにおける分散型サービス実行シナリオを示す図。
【図9】移動端末およびサーバーにおける分散型サービス実行シナリオの変形を示す図。
【図10】本発明に基づく金融サービスの利用時におけるエンティティ間の通信を示す図。
【図11】スクリプトからクライアント・プログラムへの分岐の概念を示す図。
【図12】本発明のあるシステムレベルの態様を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク(103,104,1201,1203)に接続されたサーバー(105,1206)からユーザにサービスを提供する方法であって、
前記サービスの自動利用に関する定義(302)を前記ユーザの移動端末(102,1203)に記憶(427)する第一ステップと、
前記移動端末(102,1203)のユーザ・インターフェースを介して、所定の入力コマンドを前記サービスの利用の開始に関連付けるようにして、前記移動端末(102,1203)をリプログラムする第二ステップと、
前記移動端末をリプログラムする前記第二ステップが完了した後に、前記入力コマンドの受信(702,801,901,1001)に対するレスポンスとして、前記サービス定義(302)に従った前記サービスの利用を開始する第三ステップと、を含み、
そのサービスの利用は、前記通信ネットワーク(103,104,1201,1203)を介して前記移動端末(102,1203)と前記サーバー(105,1206)との間で情報(112,113,114,121,122,123)を伝達するものであることを特徴とするネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項2】
前記サービスの自動利用に関するサービス定義(302)を記憶(427)する前記第一ステップの前に、特定の前記ユーザの必要に合わせてカスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成(301)する第四ステップを含む請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項3】
カスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成する前記第四ステップが、前記サービスを前記ユーザがマニュアル利用する際の所定の操作を追跡することと、その追跡中に実行されたことを前記サービスの自動利用の定義に変更することと、を含む請求項2に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項4】
前記ユーザが所定の物理的操作を行ったコンテキストを監視することと、
前記所定の物理的操作に対するレスポンスとして実行された機能が何であるか演繹する際に、前記コンテキストを用いることと、
前記所定の物理的操作の繰り返しに直接対応するコマンドを記憶するだけの代わりに、前記機能を実行するコマンドを前記カスタマイズされたサービスの定義に記憶することと、
を含む請求項3に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項5】
カスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成(301)する前記第四ステップが、前記ユーザの前記移動端末とは異なる装置で実行され、かつ
カスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成する前記第四ステップと、前記サービスの自動利用に関する定義を蓄積する前記第一ステップとの間に、前記ユーザの前記移動端末に、前記カスタマイズされて生成されたサービス定義をダウンロードする第五ステップを含む請求項2に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項6】
カスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成(301)する前記第四ステップが、サービス定義サーバー(1205)内で前記ユーザの動作を定義するとともに、
ユーザ端末(1204)と前記サービス定義サーバー(1205)との間にブラウザ接続を提供するサブステップと、
前記サービス定義サーバー(1205)において、サービス定義アプリケーションを実行するサブステップと、
前記ブラウザ接続を介し、前記ユーザによって与えられたコマンドに従った前記サービス定義アプリケーションの実行を指示するサブステップと、
を含む請求項5に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項7】
カスタマイズされた前記サービス定義を生成する前記第四ステップが、サービス・プロバイダー・サーバー内で前記サービス・プロバイダーの動作を定義するとともに、
制御端末(106)と前記サービス・プロバイダー・サーバー(105)との間に制御接続を提供するサブステップと、
前記サービス・プロバイダー・サーバー(105)において、サービス定義アプリケーションを実行するサブステップと、
前記制御接続を介し、オペレーターによって与えられたコマンドに従った前記サービス定義アプリケーションの実行を指示するサブステップと、
を含む請求項5に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項8】
カスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成(301)する前記第四ステップにおいて、装置独立した実行言語スクリプトの形式で前記サービス定義(302)を生成する請求項2に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項9】
前記移動端末(102,1203)をリプログラムする前記第二ステップが、前記ユーザ・インターフェースを介して前記サービスの利用のための開始コマンドとして与えられる所定の単一のコマンドをインタープリートするように、プログラム可能なユーザ・インターフェースのコマンド・インタープリテーション部(211)をプログラムすることを含む請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項10】
前記所定の単一のコマンドは、所定の期間内における所定キーの一押圧である請求項9に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項11】
前記サービスの利用を開始する前記第三ステップが、
前記移動端末のメモリ(212)から実行言語スクリプト(302)を読み出すサブステップと、
前記実行言語スクリプト(302)を構文解析(303,703,802,902)し、前記実行言語スクリプト(302)を、プロセッサー(201)が実行する実行可能な命令の組(304)に変換するサブステップと、
前記実行可能な命令の組(304)の実行を開始(305,704,803,903)するサブステップと、
を含む請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項12】
前記実行可能な命令の組(304,1101)の実行を開始(305,704,803,903)する前記サブステップの後に、
所定の分岐ポイント(1103,1104)まで、前記実行可能な命令の組を実行する第六ステップと、
前記ユーザに選択コマンドをプロンプトし、その後前記ユーザから選択コマンドが受信されることに依存する第七ステップであり、
前記ユーザから受信した第一選択肢の選択コマンドに対するレスポンスとして、前記実行言語スクリプトの構文解析した結果である前記実行可能な命令の組(1011)の実行を継続し、かつ
前記ユーザから受信した第二選択肢の選択コマンドに対するレスポンスとして、前記実行言語スクリプトの構文解析した結果である前記実行可能な命令の組(1011)の外部のクライアント・プログラム(1111,1121)の実行を開始する前記第七ステップと、
を含む請求項11に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項13】
前記第一選択肢の選択コマンドが、前記定義に従った前記サービスの利用を最初に開始させる前記所定の入力コマンドと同じものである請求項12に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項14】
第二選択肢の選択コマンドが、前記ユーザから受信された場合に、前記クライアント・プログラム(1121)が終了(1123)まで実行され、その後に、前記実行言語スクリプトを構文解析した結果である前記実行可能な命令の組(1101)が前記分岐点(1104)から再開される請求項12に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項15】
第二選択肢の選択コマンドが、前記ユーザから受信された場合に、前記クライアント・プログラム(1111)が終了(1113,1114,1115)まで実行され、その後に、前記実行言語スクリプトを構文解析した結果である前記実行可能な命令の組(1101)が、前記実行可能な命令の組(1101)の中の、前記分起点(1103)よりも後の折り返し点(1105,1106,1107)から続行される請求項12に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項16】
パラメーター値を得ることを含む前記クライアント・プログラム(1111,1121)を実行することと、
前記実行可能な命令の組(1101)の実行のための入力情報として前記パラメーター値をもたらすことを伴うととともに、前記クライアント・プログラム(1111,1121)の実行から、前記実行言語スクリプトを構文解析した結果として得られた前記実行可能な命令の組(1101)の実行に戻ることと、
を含む請求項14又は15に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項17】
前記ユーザに選択コマンドをプロンプトする前記第七ステップにおいて、2選択肢以上の選択コマンドを有し、その後ユーザから受信した選択コマンドに依存して、前記分岐点からの実行を継続する方法が、2選択肢以上の選択コマンドの中から選択される請求項12に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項18】
前記定義に従った前記サービスの利用は、
前記ユーザからオンラインで認証情報(1004)の一部を受け取るサブステップと、
前記移動端末の電子安全記憶媒体にアクセス(1005)して前記認証情報の一部を利用するサブステップと、
を含む請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項19】
前記ユーザから認証情報の一部(1004)をオンラインで最初に受け取った後に、前記ユーザの信頼ある代役として前記サービスの自動利用の前記定義を承認する第八ステップと、
前記移動端末の電子安全記憶媒体にアクセス(1005)するための前記認証情報の一部を最初に利用した後に、再度、あらゆる認証情報をユーザから受け取ることなく、再度、前記移動端末の前記電子安全記憶媒体にアクセス(1008,1009,1012,1013,1016,1017)することによって、前記ユーザの信頼ある代役として承認されたステータスを利用する第九ステップと、
を含む請求項18に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項20】
信頼された代役として前記サービスの自動利用の前記定義を知らせる前記第八ステップが、その後に前記サービスの自動利用をする際にも、信頼された前記ユーザの代役のステータスによって、前記サービスの自動利用の前記定義を与えることを含む請求項19に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項21】
信頼された代役として前記サービスの自動利用の前記定義を知らせる前記第八ステップが、前記サービスの自動利用を連続して利用する場合にのみ、信頼された前記ユーザの代役のステータスによって、前記サービスの自動利用の前記定義が与えられることを含む請求項19に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項22】
前記ユーザの移動端末に前記サービスの自動利用の定義を記憶する前記第一ステップが、前記移動端末の電子安全記憶媒体に前記定義(302)を記憶(427)することを含む請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項23】
前記通信ネットワークを介する前記移動端末(102,1203)と前記サーバー(105,1206)との間での情報の前記通信が、
前記ユーザの金融資産の現状を示す文字列を前記サーバーから前記移動端末に通信することを含む情報的なサービスの利用と、
前記ユーザの金融資産についての分析情報を前記サーバーから前記移動端末に通信することを含む分析的なサービスの利用と、
前記ユーザに提案された金融活動についての情報を前記サーバーから前記移動端末に通信することを含む助言的なサービスの利用と、
前記ユーザが達成を望む金融取引についての情報を前記サーバーから前記移動端末に通信することを含む取引的なサービスの利用と、
の少なくとも一つを含んで構成される請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項24】
通信ネットワーク(102,104,1201,1202)に接続されたサーバー(105,1206)からユーザにサービスを提供するための移動端末(102,1203)であって、
前記サービスの自動利用の定義を記憶するメモリ(212)と、
前記移動端末のユーザ・インターフェースを介して与えられる所定の入力コマンドを前記サービスの利用開始に関連付けるように前記移動端末(102,1203)をリプログラムする、リプログラム可能なユーザ・インターフェース手段(203,204,211)と、
前記移動端末のリプログラミングが、前記定義に従った前記サービスの利用開始によって達成された後に、前記所定の入力コマンドの受信に対するレスポンスするように構成されるプロセッサー手段(201)と、
前記移動端末(102,1203)と前記サーバー(105,1206)との間で前記通信ネットワーク(103,104,1201,1202)を介して情報を通信するための通信手段(205,214)と、
を含むことを特徴とするネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための移動端末。
【請求項25】
前記ユーザがマニュアルで前記サービスを利用する際の所定の操作を監視し、その監視中に監視対象を前記サービスの自動利用の定義に変換するように構成される監視手段(201)を含む請求項24に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための移動端末。
【請求項26】
前記サービス定義(302)を、予め構文解析された装置依存しない実行言語スクリプトの形式から、プロセッサー実行可能な命令の形式に変換するように構成された構文解析手段(213)を含む請求項24に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための移動端末。
【請求項27】
前記サービス定義(302)を、装置依存しない実行言語スクリプトの形式を構文解析した装置依存する実行言語コマンドの連続という形式で受信し、記憶する請求項24に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための移動端末。
【請求項28】
前記リプログラミング可能なユーザ・インターフェース手段(203,204,211)は、前記移動端末における入力可能な所定のキーの押圧を前記サービスの利用に関連付けるためにリプログラミングするように構成される請求項24に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための移動端末。
【請求項29】
通信ネットワーク(103,104,1201,1202)と、前記通信ネットワークに接続されるサービス・プロバイダー・サーバー(1206)と、前記通信ネットワークと接続されるユーザの移動端末(1203)と、を含むユーザにサービスを提供するシステムであって、
特定のユーザの要求に応じた方法で、前記サービスを自動利用するためのカスタマイズされた定義を作るサービス定義手段と、
前記ユーザの移動端末に、前記サービスを自動利用するためのカスタマイズされて作られた定義を記憶する手段と、
前記移動端末のユーザ・インターフェースを介して与えられる所定の入力コマンドを前記サービスの利用開始に関連付けるように、前記移動端末をリプログラミングする手段と、
前記移動端末において、前記定義に従った前記サービスの利用を開始することによって前記リプログラミングがなされた後に、前記所定の入力コマンドの受信に対してレスポンスする手段と
を含むことを特徴とするネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するためのシステム。
【請求項30】
前記ユーザの移動端末が、前記サービス定義手段を備える請求項29に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するためのシステム。
【請求項31】
前記通信ネットワークが接続されたサービス定義サーバーが、前記サービス定義手段を備える請求項29に記載のサービスを提供するネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するためのシステム。
【請求項32】
前記サービス定義サーバーが、サービスを自動利用するためのカスタマイズされて作られた前記定義をデジタル認証するように構成され、前記ユーザの移動端末が、記憶されたサービスを自動利用するためのデジタル認証された定義のみを受け入れるように構成される請求項31に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するためのシステム。
【請求項33】
前記ユーザの移動端末が、前記サービスの自動利用中における前記サービス・プロバイダー・サーバーとの通信時に、デジタル認証を指示するように構成され、前記サービス・プロバイダー・サーバーが、前記通信が前記デジタル認証を含む場合に、前記サービスを自動利用するための通信のみを移動端末から受け入れるように構成される請求項31に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するためのシステム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク(103,104,1201,1203)に接続されたサーバー(105,1206)からユーザにサービスを提供する方法であって、
前記サービスの自動利用に関する定義(302)を前記ユーザの移動端末(102,1203)に記憶(427)する第一ステップと、
前記移動端末(102,1203)のユーザ・インターフェースを介して、所定の入力コマンドを前記サービスの利用の開始に関連付けるようにして、前記移動端末(102,1203)をリプログラムする第二ステップと、
前記移動端末をリプログラムする前記第二ステップが完了した後に、前記入力コマンドの受信(702,801,901,1001)に対するレスポンスとして、前記サービス定義(302)に従った前記サービスの利用を開始する第三ステップと、を含み、
そのサービスの利用は、前記サーバー(105,1206)でなされたオペレーションと同様に、前記通信ネットワーク(103,104,1201,1203)を介して前記移動端末(102,1203)と前記サーバー(105,1206)との間で情報(112,113,114,121,122,123)を伝達するものであることを特徴とするネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項2】
前記サービスの自動利用に関するサービス定義(302)を記憶(427)する前記第一ステップの前に、特定の前記ユーザの必要に合わせてカスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成(301)する第四ステップを含む請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項3】
カスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成する前記第四ステップが、前記サービスを前記ユーザがマニュアル利用する際の所定の操作を追跡することと、その追跡中に実行されたことを前記サービスの自動利用の定義に変更することと、を含む請求項2に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項4】
前記ユーザが所定の物理的操作を行ったコンテキストを監視することと、
前記所定の物理的操作に対するレスポンスとして実行された機能が何であるか演繹する際に、前記コンテキストを用いることと、
前記所定の物理的操作の繰り返しに直接対応するコマンドを記憶するだけの代わりに、前記機能を実行するコマンドを前記カスタマイズされたサービスの定義に記憶することと、
を含む請求項3に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項5】
カスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成(301)する前記第四ステップが、前記ユーザの前記移動端末とは異なる装置で実行され、かつ
カスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成する前記第四ステップと、前記サービスの自動利用に関する定義を蓄積する前記第一ステップとの間に、前記ユーザの前記移動端末に、前記カスタマイズされて生成されたサービス定義をダウンロードする第五ステップを含む請求項2に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項6】
カスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成(301)する前記第四ステップが、サービス定義サーバー(1205)内で前記ユーザの動作を定義するとともに、
ユーザ端末(1204)と前記サービス定義サーバー(1205)との間にブラウザ接続を提供するサブステップと、
前記サービス定義サーバー(1205)において、サービス定義アプリケーションを実行するサブステップと、
前記ブラウザ接続を介し、前記ユーザによって与えられたコマンドに従った前記サービス定義アプリケーションの実行を指示するサブステップと、
を含む請求項5に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項7】
カスタマイズされた前記サービス定義を生成する前記第四ステップが、サービス・プロバイダー・サーバー内で前記サービス・プロバイダーの動作を定義するとともに、
制御端末(106)と前記サービス・プロバイダー・サーバー(105)との間に制御接続を提供するサブステップと、
前記サービス・プロバイダー・サーバー(105)において、サービス定義アプリケーションを実行するサブステップと、
前記制御接続を介し、オペレーターによって与えられたコマンドに従った前記サービス定義アプリケーションの実行を指示するサブステップと、
を含む請求項5に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項8】
カスタマイズされた前記サービス定義(302)を生成(301)する前記第四ステップにおいて、装置独立した実行言語スクリプトの形式で前記サービス定義(302)を生成する請求項2に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項9】
前記移動端末(102,1203)をリプログラムする前記第二ステップが、前記ユーザ・インターフェースを介して前記サービスの利用のための開始コマンドとして与えられる所定の単一のコマンドをインタープリートするように、プログラム可能なユーザ・インターフェースのコマンド・インタープリテーション部(211)をプログラムすることを含む請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項10】
前記所定の単一のコマンドは、所定の期間内における所定キーの一押圧である請求項9に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項11】
前記サービスの利用を開始する前記第三ステップが、
前記移動端末のメモリ(212)から実行言語スクリプト(302)を読み出すサブステップと、
前記実行言語スクリプト(302)を構文解析(303,703,802,902)し、前記実行言語スクリプト(302)を、プロセッサー(201)が実行する実行可能な命令の組(304)に変換するサブステップと、
前記実行可能な命令の組(304)の実行を開始(305,704,803,903)するサブステップと、
を含む請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項12】
前記実行可能な命令の組(304,1101)の実行を開始(305,704,803,903)する前記サブステップの後に、
所定の分岐ポイント(1103,1104)まで、前記実行可能な命令の組を実行する第六ステップと、
前記ユーザに選択コマンドをプロンプトし、その後前記ユーザから選択コマンドが受信されることに依存する第七ステップであり、
前記ユーザから受信した第一選択肢の選択コマンドに対するレスポンスとして、前記実行言語スクリプトの構文解析した結果である前記実行可能な命令の組(1011)の実行を継続し、かつ
前記ユーザから受信した第二選択肢の選択コマンドに対するレスポンスとして、前記実行言語スクリプトの構文解析した結果である前記実行可能な命令の組(1011)の外部のクライアント・プログラム(1111,1121)の実行を開始する前記第七ステップと、
を含む請求項11に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項13】
前記第一選択肢の選択コマンドが、前記定義に従った前記サービスの利用を最初に開始させる前記所定の入力コマンドと同じものである請求項12に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項14】
第二選択肢の選択コマンドが、前記ユーザから受信された場合に、前記クライアント・プログラム(1121)が終了(1123)まで実行され、その後に、前記実行言語スクリプトを構文解析した結果である前記実行可能な命令の組(1101)が前記分岐点(1104)から再開される請求項12に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項15】
第二選択肢の選択コマンドが、前記ユーザから受信された場合に、前記クライアント・プログラム(1111)が終了(1113,1114,1115)まで実行され、その後に、前記実行言語スクリプトを構文解析した結果である前記実行可能な命令の組(1101)が、前記実行可能な命令の組(1101)の中の、前記分起点(1103)よりも後の折り返し点(1105,1106,1107)から続行される請求項12に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項16】
パラメーター値を得ることを含む前記クライアント・プログラム(1111,1121)を実行することと、
前記実行可能な命令の組(1101)の実行のための入力情報として前記パラメーター値をもたらすことを伴うととともに、前記クライアント・プログラム(1111,1121)の実行から、前記実行言語スクリプトを構文解析した結果として得られた前記実行可能な命令の組(1101)の実行に戻ることと、
を含む請求項14又は15に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項17】
前記ユーザに選択コマンドをプロンプトする前記第七ステップにおいて、2選択肢以上の選択コマンドを有し、その後ユーザから受信した選択コマンドに依存して、前記分岐点からの実行を継続する方法が、2選択肢以上の選択コマンドの中から選択される請求項12に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項18】
前記定義に従った前記サービスの利用は、
前記ユーザからオンラインで認証情報(1004)の一部を受け取るサブステップと、
前記移動端末の電子安全記憶媒体にアクセス(1005)して前記認証情報の一部を利用するサブステップと、
を含む請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項19】
前記ユーザから認証情報の一部(1004)をオンラインで最初に受け取った後に、前記ユーザの信頼ある代役として前記サービスの自動利用の前記定義を承認する第八ステップと、
前記移動端末の電子安全記憶媒体にアクセス(1005)するための前記認証情報の一部を最初に利用した後に、再度、あらゆる認証情報をユーザから受け取ることなく、再度、前記移動端末の前記電子安全記憶媒体にアクセス(1008,1009,1012,1013,1016,1017)することによって、前記ユーザの信頼ある代役として承認されたステータスを利用する第九ステップと、
を含む請求項18に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項20】
信頼された代役として前記サービスの自動利用の前記定義を知らせる前記第八ステップが、その後に前記サービスの自動利用をする際にも、信頼された前記ユーザの代役のステータスによって、前記サービスの自動利用の前記定義を与えることを含む請求項19に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項21】
信頼された代役として前記サービスの自動利用の前記定義を知らせる前記第八ステップが、前記サービスの自動利用を連続して利用する場合にのみ、信頼された前記ユーザの代役のステータスによって、前記サービスの自動利用の前記定義が与えられることを含む請求項19に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項22】
前記ユーザの移動端末に前記サービスの自動利用の定義を記憶する前記第一ステップが、前記移動端末の電子安全記憶媒体に前記定義(302)を記憶(427)することを含む請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項23】
前記通信ネットワークを介する前記移動端末(102,1203)と前記サーバー(105,1206)との間での情報の前記通信が、
前記ユーザの金融資産の現状を示す文字列を前記サーバーから前記移動端末に通信することを含む情報的なサービスの利用と、
前記ユーザの金融資産についての分析情報を前記サーバーから前記移動端末に通信することを含む分析的なサービスの利用と、
前記ユーザに提案された金融活動についての情報を前記サーバーから前記移動端末に通信することを含む助言的なサービスの利用と、
前記ユーザが達成を望む金融取引についての情報を前記サーバーから前記移動端末に通信することを含む取引的なサービスの利用と、
の少なくとも一つを含んで構成される請求項1に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための方法。
【請求項24】
通信ネットワーク(102,104,1201,1202)に接続されたサーバー(105,1206)からユーザにサービスを提供するための移動端末(102,1203)であって、
前記サービスの自動利用の定義を記憶するメモリ(212)と、
前記移動端末のユーザ・インターフェースを介して与えられる所定の入力コマンドを前記サービスの利用開始に関連付けるように前記移動端末(102,1203)をリプログラムする、リプログラム可能なユーザ・インターフェース手段(203,204,211)と、
前記移動端末のリプログラミングが、前記定義に従った前記サービスの利用開始によって達成された後に、前記所定の入力コマンドの受信に対するレスポンスするように構成されるプロセッサー手段(201)と、
前記移動端末(102,1203)と前記サーバー(105,1206)との間で前記通信ネットワーク(103,104,1201,1202)を介して情報を通信し、かつ前記サーバー(105,1206)で実行される操作をトリガーするための通信手段(205,214)と、
を含むことを特徴とするネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための移動端末。
【請求項25】
前記ユーザがマニュアルで前記サービスを利用する際の所定の操作を監視し、その監視中に監視対象を前記サービスの自動利用の定義に変換するように構成される監視手段(201)を含む請求項24に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための移動端末。
【請求項26】
前記サービス定義(302)を、予め構文解析された装置依存しない実行言語スクリプトの形式から、プロセッサー実行可能な命令の形式に変換するように構成された構文解析手段(213)を含む請求項24に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための移動端末。
【請求項27】
前記サービス定義(302)を、装置依存しない実行言語スクリプトの形式を構文解析した装置依存する実行言語コマンドの連続という形式で受信し、記憶する請求項24に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための移動端末。
【請求項28】
前記リプログラミング可能なユーザ・インターフェース手段(203,204,211)は、前記移動端末における入力可能な所定のキーの押圧を前記サービスの利用に関連付けるためにリプログラミングするように構成される請求項24に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するための移動端末。
【請求項29】
通信ネットワーク(103,104,1201,1202)と、前記通信ネットワークに接続されるサービス・プロバイダー・サーバー(1206)と、前記通信ネットワークと接続されるユーザの移動端末(1203)と、を含むユーザにサービスを提供するシステムであって、
特定のユーザの要求に応じた方法で、前記サービスを自動利用するためのカスタマイズされた定義を作るサービス定義手段と、
前記ユーザの移動端末に、前記サービスを自動利用するためのカスタマイズされて作られた定義を記憶する手段と、
前記移動端末のユーザ・インターフェースを介して与えられる所定の入力コマンドを前記サービスの利用開始に関連付けるように、前記移動端末をリプログラミングする手段と、
前記移動端末において、前記定義に従った前記サービスの利用であって、前記サーバーでなされたオペレーション(105,1206)と同様に、前記通信ネットワーク(103,104,1201,1203)を介して前記移動端末(102,1203)と前記サーバー(105,1206)との間で情報を伝達することからなる前記サービスの利用を開始することによって前記リプログラミングがなされた後に、前記所定の入力コマンドの受信に対してレスポンスする手段と
を含むことを特徴とするネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するためのシステム。
【請求項30】
前記ユーザの移動端末が、前記サービス定義手段を備える請求項29に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するためのシステム。
【請求項31】
前記通信ネットワークが接続されたサービス定義サーバーが、前記サービス定義手段を備える請求項29に記載のサービスを提供するネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するためのシステム。
【請求項32】
前記サービス定義サーバーが、サービスを自動利用するためのカスタマイズされて作られた前記定義をデジタル認証するように構成され、前記ユーザの移動端末が、記憶されたサービスを自動利用するためのデジタル認証された定義のみを受け入れるように構成される請求項31に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するためのシステム。
【請求項33】
前記ユーザの移動端末が、前記サービスの自動利用中における前記サービス・プロバイダー・サーバーとの通信時に、デジタル認証を指示するように構成され、前記サービス・プロバイダー・サーバーが、前記通信が前記デジタル認証を含む場合に、前記サービスを自動利用するための通信のみを移動端末から受け入れるように構成される請求項31に記載のネットワークの中でのサービス、特に金融サービス、を提供するためのシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2006−505165(P2006−505165A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−547684(P2004−547684)
【出願日】平成15年10月31日(2003.10.31)
【国際出願番号】PCT/FI2003/000807
【国際公開番号】WO2004/040884
【国際公開日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【出願人】(505161839)メリディア ファイナンシャル ソフトウェア オーワイ (1)
【氏名又は名称原語表記】MERIDEA FINANCIAL SOFTWARE OY
【住所又は居所原語表記】P.O.Box 63, FIN−00381 Helsinki, Finland
【Fターム(参考)】