ネットワーク対応型在宅治療支援システム
【課題】在宅治療支援システムにおける、在宅治療のし忘れ、及びコスト的な問題を解決し、医療機関による在宅診断、治療スケジュール作成や診断、治療の成果確認を容易にする。
【解決手段】在宅治療支援サーバ装置は、a)患者毎に対応させた患者ボックスを有しており、b)患者の在宅治療に必要な在宅診断、治療スケジュールを準備、保存し、かつその在宅診断、治療スケジュールに基づいて、患者宅の診断、治療機器を用いてなされた診断、治療の成果情報を、診断、治療機器の使用状況とともに患者ボックスに保存、蓄積する在宅治療支援プログラムと、c)患者側端末器、医療機関側端末器からの音声メッセージを受付けて伝達を仲介するとともに、その音声メッセージの履歴を蓄積する通信プログラムを保存し、実行する構成になっている。
【解決手段】在宅治療支援サーバ装置は、a)患者毎に対応させた患者ボックスを有しており、b)患者の在宅治療に必要な在宅診断、治療スケジュールを準備、保存し、かつその在宅診断、治療スケジュールに基づいて、患者宅の診断、治療機器を用いてなされた診断、治療の成果情報を、診断、治療機器の使用状況とともに患者ボックスに保存、蓄積する在宅治療支援プログラムと、c)患者側端末器、医療機関側端末器からの音声メッセージを受付けて伝達を仲介するとともに、その音声メッセージの履歴を蓄積する通信プログラムを保存し、実行する構成になっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医師の指導、監視下で、患者宅に設置された診断、治療機器をネットワーク上に設置されたサーバ装置によって管理する場合に好適に使用される在宅治療支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時においては、治療機器、通信環境の発達を受けて、在宅で治療できるシステムが種々研究され、開発されているが、特許文献1には、在宅医療機器の運転情報、患者のコンプライアンス情報、患者の生態情報、各医療機関における診療情報をサーバ装置に蓄積記録し、基幹病院と地域医療機関の双方からの閲覧を可能にした医療支援システムが開示され、提案されている。
【0003】
この医療支援システムでは、サーバ装置に蓄積された各種情報を共有することにより、在宅治療を遂行するための地域医療機関と基幹病院との連携が容易になり、在宅治療を行うための医師による指導ができるようになっている。
【特許文献1】特開2003−308389号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、患者は定期的に地域医療機関に通院して処方と医学的指導を受けつつ在宅酸素療法等を受ける仕組みであり、患者がその在宅酸素療法等を忘れずに実行することが前提となっている。ところが、一般的な在宅治療では、患者の不注意や、患者が高齢者である場合などにあっては、在宅療法の実施する日時を忘れてしまうことも度々あり、必ずしも処方された通りの在宅療法が実施されないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明は上記した課題を解決する、次のような在宅治療支援システムを提供することを目的としている。
すなわち、請求項1によるネットワーク対応型在宅治療支援システムは、患者宅に設置され、診断、治療機器に接続付加した患者側端末器と、医療機関に設置された医療機関側端末器と、これらの双方の端末器に通信ネットワークを通じて接続された在宅治療支援サーバ装置とを備えており、上記在宅治療支援サーバ装置は、患者毎に対応させた患者ボックスを有しており、上記患者の在宅治療に必要な在宅診断、治療スケジュールを準備、保存し、かつその在宅診断、治療スケジュールに基づいて、上記患者宅の診断、治療機器を用いてなされた診断、治療の成果情報を、上記診断、治療機器の使用状況とともに上記患者ボックスに保存、蓄積する在宅治療支援プログラムと、上記患者側端末器、上記医療機関側端末器からの音声メッセージを受付けて伝達を仲介するとともに、その音声メッセージの履歴を蓄積する通信プログラムを保存し、実行することを特徴としている。
【0006】
請求項2は、請求項1において、上記患者側端末器は、上記在宅診
断、治療スケジュールで特定された在宅治療の日時を事前報知するとともに、上記診断、治療機器から診断、治療の成果情報を受けて、上記在宅治療支援サーバ装置に送信する機能を備えている。
【0007】
請求項3は、請求項1または2において、上記在宅治療支援プログラムは、上記診断、治療機器による在宅診断、治療の操作手順を教示するガイド機能を含んでおり、上記診断、治療機器は、上記ガイド情報を再生出力させる機能を備えていることを特徴としている。
【0008】
請求項4は、請求項1〜3のいずれかにおいて、上記在宅治療支援サーバ装置は、患者毎にスケジュール設定画面を呼出表示可能とし、その画面上で必要な情報を入力させて上記在宅診断、治療スケジュールを作成、編集できるようにしている。
【0009】
請求項5は、請求項1〜4のいずれにおいて、上記在宅治療支援サーバ装置は、
患者毎に治療情報受付画面を呼出表示可能とし、その画面上で上記診断、治療情報を入力すれば、所定様式の診断治療明細書を自動作成するようにしている。
【0010】
請求項6は、請求項1〜5のいずれかにおいて、上記在宅治療支援サーバ装置は、
通話回線に接続されたモデム装置を備えるとともに、上記患者ボックスには、上記患者の通話回線番号を保存しており、上記在宅診断、治療スケジュールによって特定された在宅治療の日時以前またはそれ以降に、上記患者の通話回線番号に発信することを特徴としている。
【0011】
請求項7は、請求項1〜6のいずれかにおいて、上記患者側端末器または上記診断、治療機器には、緊急コール釦が設けられ、在宅治療支援サーバ装置は、緊急コールを受付けて、予め特定した緊急通報先に緊急呼出を行う構成となっている。
【0012】
請求項8は、請求項1〜7のいずれかにおいて、上記医療機関側端末器には、生体認証手段を備えており、上記在宅治療支援サーバ装置は、医療機関側端末器が上記患者ボックスにログインする際には、生体認証を行って、ログインを許容するようにしていることを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【発明の効果】
【0013】
以上のような特徴を有した本発明によれば、在宅治療に於ける医師−患者間のコミュニケーションが確立される。
すなわち、在宅治療では、医師と患者間のコミュニケーションが特に重要となり、時間と場所にとらわれない手段と方法が必要となるが、従来型治療、もしくは特別な方法を講じない在宅治療では、電話やFAXなどコミュニケーションを確立するか、通院による医師と問診が必要となる。電話では、意思疎通が不十分となる。また、FAXでは、老人の場合では操作上の問題があり、双方向のコミュニケーション手段としては不十分であり、通院は、在宅治療の目的が薄れる。
これに対して、本発明では、ネットワーク上に設置された在宅治療支援サーバ装置に患者に対応した患者ボックスを設けるとともに、在宅治療支援プログラムを保存し、在宅治療に必要な在宅診断、治療スケジュールと、その診断、治療スケジュールに基づいてなされた診断、治療の成果情報を、診断、治療機器の使用状況とともに蓄積し、患者側と主治医側との間での情報伝達を行うようにしている。
このため、患者側では、主治医が設定した在宅診断、治療スケジュールに基づいて診断、治療が実施でき、一方の主治医側では、その診断、治療の成果情報を、適正に管理運営されている在宅治療支援サーバ装置を通じて適宜確認できる。 また、在宅治療支援サーバ装置は、音声メッセージを交換する機能を備えているので、主治医の指示やコメント等を患者に伝達でき、患者も必要な伝言を主治医などに伝えることができ、患者や主治医も安心して在宅治療を行うことができる。
また、在宅治療では、治療するかしないかは、患者の意思に依存するが、本発明では、医師が治療行為へ積極的に関与するため、理想的な在宅治療システムが確立される。
このような本発明システムでは、以上のような特徴によって、通院あるいは入院状態に近い環境を実現できる。したがって、医療機関側端末器から患者側端末器にアクセスすることによって、「治療中でない」、「治療中である」、「電源が入っている」等のモニタリングも用意に出来る。
【0014】
請求項2によれば、患者側端末器は、在宅診断、治療スケジュールで特定された診断、治療を実施すべき日時を事前に音声メッセージや文字表示などで報知するので、患者が在宅治療の実施を忘れる虞はなく、処方通りの在宅治療が確保される。
この場合、在宅治療支援サーバ装置が在宅診断、治療スケジュールに従って、患者側端末器に対して、診断、治療を実施すべき日時前に適宜信号を送り、それを患者側端末器で受信して報知を行なう態様や、在宅治療支援サーバ装置から患者側端末器に在宅治療支援プログラムを予め送信しておき、患者側端末器でそのプログラムに含まれた在宅診断、治療スケジュールに基づいて、報知を出力するようにしてもよい。
【0015】
請求項3によれば、在宅治療プログラムは、診断、治療機器による在宅治療の操作手順を示すガイド情報が含まれている。したがって、診断、治療機器が治療支援サーバ装置から在宅診断、治療スケジュールを受信した後は、音声ガイドにより、患者の在宅治療に必要な操作や、設定要領など案内がなされるので、不慣れな患者も、診断、治療スケジュールに従って、診断、治療を受けることができる。
【0016】
特に請求項4によれば、在宅治療支援プログラムはスケジュール設定画面を準備しているので、医療機関側端末器から治療支援サーバ装置にアクセスし、その設定画面を呼出し表示させることにより、主治医は、患者に対応した在宅診療、治療スケジュールを容易に作成したり、編集できる。
【0017】
特に請求項5によれば、在宅治療支援プログラムは、更に治療情報受付画面情報を準備しているので、医療機関側端末器から治療支援サーバ装置にアクセスし、患者を特定し、この画面上で主治医が所見などの必要な記述を書き込めば、その患者の患者ボックスに蓄積されている診断、治療機器の使用状況、治療の成果情報が自動的に組み込まれ、所定様式の診断治療明細書が自動作成される。
したがって、主治医は、簡単な入力操作で在宅医療についての診断治療明細書を作成することができ、この場合の診断治療明細書は、患者のカルテや、カルテの補助資料として形成されてもよく、また、健康保健の点数を累計するレセプトの計算書を連動的に自動作成されるようにしてもよい。
【0018】
また、請求項6によれば、在宅治療支援サーバ装置は、通信回線に接続されたモデム装置を備えており、患者ボックスに対応して患者の回線番号を記憶させることが出来るので、患者側端末器がネットワーク接続から遮断されたときでも、在宅診断、治療スケジュールで特定された在宅診断、治療の日時以前またはそれ以降に、患者の通信回線番号に発信し、モデム装置を通じ呼出し、必要な通知が出来る。
したがって、万一、ネットワークに異常が発生したときでも、通信回線に接続されている患者の携帯電話や固定電話を呼出して、在宅診断、治療スケジュールの実行を促すことができ、通知漏れをなくすことができる。
また、このようなモデム装置を用いての呼出しは、在宅治療支援サーバ装置から患者側端末器へ呼出通知を行ったとき、その受信確認ができなかったときに行うようにしてもよい。
【0019】
さらに、請求項7によれば、緊急コール釦を設けているので、患者の容態が急変したときにも、主治医に迅速に通知して、対応することができる。
【0020】
さらに、請求項8によれば、医療機関側端末器から在宅治療支援サーバへアクセスした後、患者ボックスへログインする際には、生体認証を条件にして許容しているので主治医のみが患者ボックスを開くことができ、個人情報が他に漏れないようにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明が提案するネットワーク対応型在宅治療支援システムの構成を図に従って説明する。
【0022】
図1は、そのネットワーク対応型在宅治療支援システムSの基本構成を説明するネットワーク図である。
このネットワーク対応型在宅治療支援システムSは、システムを運営する事業者と管理サービスの契約を交わした患者宅に設置された患者側端末器11#1〜11#nを、事業者が管理運営する在宅治療支援サーバ21によって統合的に管理するもので、患者側端末器11#1〜11#nと、各患者の主治医を担当する病院や医院などの医療機関に設置される医療機関側端末器31#1〜31#mとを、インターネット等の通信ネットワークNを介して、在宅治療支援サーバ21に接続した基本構成をなす。
ここに、各患者側端末器11#1〜11#nには、診断、治療機器12#1〜12#nが接続され、在宅治療支援サーバ21には、患者毎に患者ボックスBX#1〜BX#nを設けた在宅治療データベース22が接続されている。
【0023】
図2は、図1に図示した患者側端末器11と診断、治療機器12の基本構成を説明するブロック図である。この図に従って、まず、患者側端末器11の構成を説明する。
【0024】
患者側端末器11は、通信ネットワークNに接続するためのネットワークインターフェース(NIC)11aや、通話回線モデム13等を接続するシリアルインタフェース11bや、無線通信用PCカードを接続するPCカードインタフェース11c等からなるネットワーク通信部と、後述する診断、治療機器12を接続するUSBインタフェース11dと、アラームなどの報知音や、音声メッセージを出力するスピーカSPを備えた音声インタフェース11eと、必要なデータを記憶保存した記憶部11gと、これらを制御する通信制御部11hとで構成されている。
【0025】
ネットワーク通信部は、ネットワークインターフェース11a、シリアルインタフェース11b、PCカードインタフェース11cを備えているが、それらは必須ではなく、TCP/IPに基づくプロトコルなどを利用して、インターネットなどの通信ネットワークNに接続できればよく、通信メディアの種類には限定されない。
なお、通信ネットワークNによる通信では、秘密性、信頼性の観点から、患者側端末器11と在宅治療支援サーバ21とは、暗号化通信プロトコル(HTTPS等)により通信を行うことが望ましい。
【0026】
通信制御部11hには、各患者側端末器11を識別する端末器IDコード設定スイッチ11iが付加されており、その設定スイッチ11iによって特定された端末器IDコードによって、在宅治療支援サーバ21側で各患者側端末器11を識別できるようになっている。このような端末器IDコードは、製造時に固定し、変更できないようにすれば、端末器IDコード設定スイッチ11iは不要になる。
また、USBインタフェース11dは、診断、治療機器12との間で、USB通信規格に基づいたコマンド、レスポンスによる通信を制御する。
【0027】
緊急コール釦Bは、患者用端末器11から、在宅治療支援サーバ21、医療機関側端末器31または、主治医の携帯端末器(携帯電話等)など対して緊急メッセージ信号を送信するためのもので、シリアルインタフェース11bに通信回線用モデム13を接続して構成され、通信回線を用いて緊急メッセージ信号が直接送信できるようにしている。
なお、別構成として、ネットワークインターフェース11aが送信した緊急信号を在宅治療支援サーバ21で受信し、そこに記憶した緊急メッセージを医療機関側端末器31または主治医の携帯端末器などに転送するようにしてもよい。
【0028】
この実施例では、患者側端末器11は、専用の小型筐体に納められ、USBケーブルを用いて、診断、治療機器12に着脱可能に付加接続されているが、診断、治療機器12に一体的に組込まれる形状にしてもよい。
また、専用機器として構成せずに、ウインドウズ(登録商標)OSで動作する市販のパーソナルコンピュータやノートPCなどに専用ソフトをインストールすることにより、患者側端末器11として機能するようにしてもよい。
近時のパーソナルコンピュータやノートPCは、通常、ネットワークインターフェース(NIC)11aや、USBインタフェース11d等を備えているので、患者用端末器11として容易に利用できる。
【0029】
患者側端末器11の構成を機能的に説明すると、通信制御部11hは、図示しない内蔵時計に従って、在宅治療支援サーバ装置21から定期的に送信されて来る、患者を指定する患者IDコードが付加された在宅診断、治療スケジュールをネットワークインターフェース(NIC)11aを通じて記憶部11gに記憶する。
記憶した在宅診断、治療スケジュールで指定された在宅治療の日時以前(例えば1時間前等)になると、音声インタフェース11eのスピーカSPからアラームや音声メッセージを出力させ、あるいは文字情報として出力する一方、診断、治療機器12から患者を指定する患者IDコードが付加された診断、治療の成果情報をUSBインタフェース11dを通じて取得すると、その取得した情報を、ネットワークインターフェース(NIC)11aを通じて在宅治療支援サーバ装置21に送信する構成になっており、在宅治療サーバ装置21では、それらを患者IDコードに応じて予め準備された患者ボックスBX#1〜BX#nに保存し蓄積する。
【0030】
また、別構成として、在宅治療支援サーバ装置21が患者毎に対応させた在宅診断、治療スケジュールを稼動し、ネットワークインターフェース(NIC)11aを通じて、患者側端末器11を呼出し、その呼出を受けると、音声インタフェース11eのスピーカSPからアラームや音声メッセージを出力し、患者を指定する患者IDコードが付加された診断、治療の成果情報をUSBインタフェース11dを通じて、診断、治療機器12から取得し、その取得した情報を、ネットワークインターフェース(NIC)11aを通じて在宅治療支援サーバ装置21に送信する構成にしてもよい。
この場合の患者側端末器11による呼出は、患者ボックスBX#1〜BX#nに蓄積した在宅診断、治療スケジュールが指定する在宅治療の日時以前に行う。
【0031】
患者側端末器11と在宅治療支援サーバ装置21との呼出通話は、マイクMCとスピーカSPを通じてなされ、録音釦SWを操作すると、マイクMCで集音した信号を符号化し、音声メッセージとして記憶部11gに記憶し、記憶した音声メッセージを在宅治療支援サーバ装置21に送信できる。
【0032】
在宅治療支援プログラムは、患者の在宅治療のためのガイド情報を含めている。
このようなガイド情報は、診断、治療機器12の操作説明や、治療時間等の設定指示を説明するために使用され、それらは記憶部11gに記憶しておき、診断、治療機器12の操作表示部12eに表示するようにすれば、患者は、診断、治療機器12によって診断、治療を行う前に参照できるので、間違って操作する虞がなくなる。
なお、ガイド情報の形式には制限はなく、文字、画像メッセージ、音声メッセージ、ビデオメッセージ等が含まれる。
【0033】
一方、診断、治療機器12は、患者に対して所定の治療を実行する治療手段12aと、治療結果を確認する計測手段12bと、コントローラ12cとを備えており、このコントローラ12cは、患者側端末器11に接続されるUSBインタフェース12dと、操作表示部12eと、これらを統合し制御する診断治療制御部12fとで構成されている。
【0034】
コントローラ12cは、診断、治療機器12に内蔵された形状でも、別体とした形状でもよく、タッチパネル(図示なし)等で構成される操作表示部12eに表示される操作案内に基づいて操作すれば、例え患者用端末器11が接続されていなくとも、所定の診断、治療を実施することが可能である。
【0035】
また、このような診断、治療機器12は、患者用端末器11との接続を規格化しておけば、どのような種類の在宅治療用診断、治療器具にも適用が可能である。
この例では、それらの接続を着脱自在なUSBテーブルによって行っているが、それ以外の接続形態、すなわちシリアルケーブル、パラレルケーブル、また無線等でも本発明を実施できることは勿論である。
なお、異なる診断、治療を目的とする診断、治療機器12を複数種類予め用意しておき、患者の目的に応じて、それらのうちから任意のものを選択して利用するようにしてもよい。
【0036】
操作表示部12eは、患者用端末器11が在宅治療支援サーバ21から受信した文字メッセージを表示する。これにより、患者は住宅に居ながら、主治医からのメッセージを受取り、表示したり、再生することが出来る。また、主治医からの音声メッセージを再生させることもできる。
【0037】
診断、治療機器12は、治療手段12aと、計測手段12bとを備えて構成されている。
治療手段12aとしては、患者に高酸素空気を供給する酸素濃縮装置を用い、計測手段12bとして、採血せずに動脈血酸素分圧を計測するパルスオキシメータとを用いた在宅酸素療法器などが代表的であるが、それには限定されない。
酸素濃縮装置を例にとれば、患者側端末器11によって受信した在宅診断、治療スケジュールに従って、治療日時や吸入時間等が指定され、治療手段12を用いて在宅治療がスケジュールに従ってなされると、計測手段12bによって測定し確定した動脈血酸素分圧が、患者側端末器11から在宅治療支援サーバ21に送信され、患者ボックスに蓄積される。また、電位治療器を使用する場合には、計測手段12bとして酸化還元電位計測器が使用され、それ以外にも体外診断手段を用いて、血液、尿、唾液など種々の在宅診断、治療機器も使用することが出来る。
【0038】
次いで、本発明の対応型在宅治療支援システムSの中核として、運営事業者が管理する在宅治療支援サーバ装置21の構成を図に従って説明する。
【0039】
図3は、その在宅治療支援サーバ装置21の概略構成を説明するブロック図である。
基本的な構成は、たとえば、公知のOSであるLINUXやウインドウズ(登録商標)等で稼働するネットワークサーバ装置21aと、このネットワークサーバ装置21aに組み込まれ、あるいは別のネットワークサーバ装置に組み込まれた在宅治療データベース22とを組み合わせたものである。
在宅治療データベース22には、個々の患者IDに対応させて、患者ボックス22a#1〜22a#nが設けられており、それぞれの患者ボックスBX#1〜BX#nは、アクセス権限やパスワード等により適切なセキュリティが設定され、個々の患者のプライバシーを保護している。
【0040】
ネットワークサーバ装置21aは、患者側端末器11#1〜11#nを個別に通信管理する患者側端末器管理プログラム21bと、医療機関側端末器31#1〜31#mに対して、WEBベースの患者管理サービスを提供するWEBサーバプログラム21cと、患者側端末器管理プログラム21b、WEBサーバプログラム21cとを連携させるCGIプログラム21dとを保存し実行する。
ここにWEBサーバプログラム21cは、医療機関側端末器31#1〜31#mに対してサービスを提供するホームページを構成するHTMLファイルや、各種スクリプト等を記憶保存している。
【0041】
これら患者側端末器管理プログラム21b、WEBサーバプログラム21c、CGIプログラム21dは、機能的には、患者の在宅治療のための在宅診断、治療支援プログラムや、患者側端末器11#1〜11#nと、医療機関側端末器31#1〜31#mとの間の通信、通話を仲介する通信プログラムを構成している。
【0042】
すなわち、在宅診断、治療支援プログラムは、在宅治療データベース22に設けた患者ボックスBX#1〜BX#nに、患者の在宅治療に必要な在宅診断、治療スケジュールを準備、保存し、かつこの在宅診断、治療スケジュールに基づいてなされた診断、治療の成果情報を、診断、治療機器12#1〜12#nの使用状況とともに保存、蓄積する。
【0043】
より具体的に説明すると、在宅診断、治療支援プログラムは、以下に説明する機器管理機能と、患者管理機能と、実績管理機能と、データ交換機能とを備えている。
【0044】
すなわち、在宅診断、治療支援プログラムでは、患者管理機能により、患者側端末器11#1〜11#n毎に、接続している診断、治療機器12#1〜12#nの導入日時、製造番号、使用履歴、管理担当者等の情報を在宅治療データベース22に登録管理する。
また、各患者の使用している診断、治療機器12#1〜12#nの製造番号、氏名、住所、連絡先等の個人情報を在宅治療データベース22の患者ボックスBX#1〜BX#nに登録管理する。
更に、実績管理機能により、各患者に対応した診断、治療機器12#1〜12#nの使用実績や治療結果の測定値の時系列的に保持し、自動的な統計処理の結果と共に患者ボックスBX#1〜BX#nに登録管理する。なお、このような機器管理や患者管理により、同一の診断、治療機器12を家族で共通に利用するような機器利用形態にも対応できる。
【0045】
また、在宅診断、治療支援プログラムは、データ交換機能により、医療機関側端末器31#1〜31#mから送信されてきた、患者IDコードが付加された在宅診断、治療スケジュールを適時に受信して、在宅治療データベース22に設けた患者ボックスBX#1〜BX#nに蓄積して、対応する患者側端末器11#1〜11#nによる読出しに備える一方、各患者宅に設置された各患者側端末器11#1〜11#nから、診断、治療機器12#1〜12#nの使用実績や治療結果などの情報を受信収集し、更に治療支援プログラムの実績管理機能で処理して、対応する患者ボックスBX#1〜BX#nに蓄積しておき、医療機関側端末器31#1〜31#mから送信要求を受付けると送信する。
なお、データ交換機能では、患者ボックスBX#1〜BX#nに蓄積した在宅診断、治療スケジュールを、患者側端末器11#1〜11#nが自発的に読出す構成に替えて、その在宅診断、治療スケジュールに基づいて、在宅治療支援サーバ21が対応した患者側端末器11を呼出し、在宅治療の日時を事前報知させるようにしても構わない。
【0046】
また、在宅診断、治療サーバ装置21は、各患者側端末器11#1〜11#nと各医療機関側端末器31#1〜31#mとの間で音声メッセージを伝達仲介するメッセージ交換機能を備えており、この機能を実行する通信プログラムは、各患者側端末器11#1〜11#nから送信されてきた患者からの音声、文字メッセージ、各医療機関側端末器31#1〜31#mから送信されてきた音声、文字メッセージを受付けて、患者ボックスBX#1〜BX#nに履歴として蓄積して、それぞれ相手側に送信する。
更に、ビデオメッセージも処理可能にしてもよく、更に、テレビ電話機能を備えて、相手側を呼出し、その場で映像を見ながら通話が出来るようにしてもよい。
【0047】
在宅治療支援サーバ装置21は、通信回線に接続したモデム装置23を設けている。
したがって、患者ボックスBX#1〜BX#nに患者の回線番号を保存しておくようにすれば、在宅診断、治療スケジュールが指定する在宅治療の日時以前またはそれ以降に、患者に対して発信して、電話機等から報知させることもできる。
このようなモデム装置23による電話機等からの報知は、在宅治療支援サーバ装置21が、在宅診断、治療スケジュールを送信するため患者側端末器11#1〜11#n呼出しても応答がない場合等に実行すれば、特に効果がある。
【0048】
次いで、医療機関側端末器31を説明する。
医療機関側端末器31は、主治医の職場である病院や医院などに設置され、ウインドウズOSなどで稼働する通常のパーソナルコンピュータを用いることができる。
このパーソナルコンピュータが在宅治療支援サーバ21との双方向通信をなすためには、専用のブラウザを用意してもよいし、一般的なWEBブラウザを用いてもよい。
通常、一般的なWEBブラウザは、HTTPSによる暗号化通信をサポートしているので、音声メッセージの送受信をサポートするアドインソフトウェア等を用意するだけで、医療機関側端末器31としての機能を達成できる。なお、そのようなアドインソフトウェアを作成する技術として、JAVA(登録商標)、アクティブX(登録商標)等が知られている。
【0049】
一般的なWEBブラウザを利用したときには、医療機関側端末器31は、在宅治療支援サーバ21が提供するホームページによって提供される。
このホームページの機能としては、以下に説明する認証機能、担当患者選択機能、診断、治療機器の使用実績や治療結果の測定値閲覧機能、在宅診断、治療スケジュール作成編集機能、メッセージ送受信機能を備えており、そのための画面情報が、在宅治療支援プログラムを構成するWEBサーバプログラム21cに準備されている。
なお、32は生体認証手段であり、医療機関側端末器31・・・に一体的に設けたり、携帯可能な記憶装置を医療機関側端末器31に接続付加するなどして構成され、この医療機関側端末器31・・・から、在宅治療支援サーバ装置21をアクセスし、患者ボックスにログインするための生体情報を読み取る。このような生体認証手段としては、指紋、瞳、掌の静脈紋、声紋など公知の生体認証が適用できる。
生体認証を用いれば、患者の在宅治療情報が生体認証を確認した者だけに閲覧が制限されるので、重要な個人情報が他の者に見られるおそれがなくなるが、このような生体認証を利用する場合、在宅治療支援サーバ装置21のログインを行う患者ボックス毎に予め生体認証手段31で生体情報を読み取り登録しておく必要がある。
【0050】
図4(a)は、ホームページを構成するログイン画面の例であって、この画面3では、在宅治療支援サーバ21が提供するホームページにログインする際の認証を行うことにより、ホームページの以下の画面を、予め登録された主治医または特定の係員のみが閲覧し、操作できるように制限している。
また、図4(b)は、患者ボックスにログインするためのログイン画面の例であって、この画面4の操作により、主治医は担当している複数の患者から特定の者を指定し、それ以降の操作をその患者に関するものに限定できる。
【0051】
図5は、ログインした患者ボックスに表示される在宅診断治療の使用実績、計測結果を示す成果確認画面の例であって、この画面5では、在宅治療支援サーバ21が備える在宅治療データベース22の患者ボックスBX#1〜BX#nに登録管理されている各患者に対応した診断、治療機器12#1〜12#nの使用実績と、治療結果の測定値を統計処理結果とに基づいて自動生成されたグラフデータが、月毎に表示されている。
このような画面5では、統計処理結果等がグラフィカルに表示されることが望ましい。
また、承認アイコン51を設けて、そのクリックにより承認日を患者ボックスBX#1〜BX#nに記憶させたり、あるいは所見アイコン52を設けて、そのクリックにより、所見入力画面(不図示)を開けば、主治医の手間を大いに省くことができる。
なお、この画面に、治療情報受付画面へのリンクボタンを配設しておけば、在宅治療の成果確認後、直ちに所定様式の診断治療明細書を作成できるので好都合である。
【0052】
図6は、スケジュール設定画面の一例を示しており、主治医などは、この画面6上で、自分が担当する患者に対して、診断、治療機器12#1〜12#nの使用日時を指定する在宅診断、治療スケジュールを作成し、編集できるようになっている。
一例として、月毎のカレンダーを表示し、指定すべき日付をクリックすることにより、スケジュールを設定するような構成とすれば、直感的な操作が可能になる。
スケジュールは、日毎、週毎、月毎というように、所定の期間毎に作成されるが、作成された在宅診断、治療スケジュールは、患者IDが付加されて、在宅治療支援サーバ装置21に送信され、蓄積される。
在宅診断、治療スケジュールは、基本的には、主治医、あるいはその指示書に従って、係員が、このスケジュール設定画面6により、日時を指定することによってなされるが、インフォームドコンセントを尊重して患者が来院したときの話合いに基づいて作成することが望ましい。また、スケジュール設定画面6で必要事項を記入欄に入力すれば、日時等が自動的に決定されるようにしてもよい。
【0053】
図7は、音声メッセージを交換する際に表示される音声伝達入力画面の例である。
このような入力画面7は、患者ボックスBX#1〜BX#nに1対1に対応して設けられ、あるいは患者に対して共通に設けられてもよい。文字メッセージや音声メッセージを編集、録音する一方、患者からの文字メッセージや音声メッセージも表示、再生する。
患者に対する文字メッセージは、ホームページ上の特定記入欄にタイプした文字列データと患者IDコードを含んでおり、その文字列メッセージが、サービスホームページを記述したHTMLのタグやJAVA(登録商標)スクリプトの機能によって、在宅治療支援サーバ21に送信される。また、音声メッセージは、WEBブラウザに組み込まれたアドインソフトウェアにより、送受信され、録音再生される。
なお、文字メッセージ、音声メッセージだけでなく、CCDカメラ等で撮影したビデオメッセージも録画、送信できるようにしてもよい。ここで編集、録音したメッセージを、ガイド情報として在宅診断、治療スケジュールに含ませるようにしてもよい。
【0054】
更に、ホームページには、患者についての診断、治療情報を入力して、診断治療明細書を作成するための治療情報受付画面(図示なし)を含め、呼出して表示できるようにしてもよい。
そのような画面では、一部の記入欄に記述を入力し、患者ボックスに蓄積された診断、治療機器の使用状況、治療の成果情報や、上述した成果確認画面に設けた所見アイコンをクリックして開かれた所見入力画面で入力した所見等が自動的に反映記入されるようにしておけば、最小の診断、治療情報を入力するだけで、診断治療明細書を作成することができる。
【0055】
以上、本発明の在宅治療支援システムSの基本構成と機能を概説したが、ついで、このシステムの基本的な動作形態の例をいくつかのフロー図について説明する。
【0056】
図8は、新たな患者が、在宅治療支援システムSの利用を開始する際の手続を説明するフロー図である(ステップ101〜112)。
各手順が、患者側端末器11、在宅治療支援サーバ21、医療機関側端末器31のいずれによるものかを区分して示している。
まず、医療機関側端末器31で患者情報を入力し、その情報を在宅治療支援サーバ21に送信して登録する(ステップ108、109)。また、患者側端末器11は、患者登録情報の変更を検出した際には、新たな患者情報と、在宅診断、治療スケジュールを在宅治療支援サーバ21から受信する(ステップ104〜107、111、112)。
生体認証プログラムは、認証を受けるため、患者ボックスにログインするための生体情報を在宅治療支援サーバ装置21に送信する。
【0057】
図9は、診断、治療機器12による治療手続を説明するフロー図である(ステップ201〜209)。ここでは、前提として、患者に対する在宅診断、治療スケジュールを予め在宅治療支援サーバ装置21から受信して記憶されていることを前提としているが、その在宅診断、治療スケジュールで指定された日時に患者に対するアラームを表示して患者の注意を促している。患者側端末器11は、診断、治療機器12から治療時間情報を受領すると、その情報を稼働実績として在宅治療支援サーバ装置21に送信する。
【0058】
図10は、診断、治療機器12による診断手続を説明するフロー図である(ステップ301〜307)。患者側端末器11は、診断、治療機器12から診断結果を受領すると、その情報を稼働実績として在宅治療支援サーバ装置21に送信する。
【0059】
図11は、主治医による患者宛の文字メッセ―ジに対する配信処理を説明するフロー図である(ステップ401〜405)。
【0060】
図12は、患者の音声メッセージを録音する録音処理を説明するフロー図である(ステップ501〜508)。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明による在宅治療支援システムの基本構成を説明するネットワーク図。
【図2】患者側端末器と診断、治療機器の基本構成を説明するブロック図。
【図3】在宅治療支援サーバ装置の概略構成を説明するブロック図。
【図4】(a)、(b)は、それぞれ、在宅治療支援サーバ装置側に保存、蓄積されているホームページのログイン画面、患者ボックスへのログイン画面の一例を示す図。
【図5】成果確認画面の一例を示す図。
【図6】スケジュール設定画面の一例を示す図。
【図7】メッセージ伝達画面の一例を示す図。
【図8】在宅治療支援システムの利用を開始する際の手続を説明するフロー図。
【図9】診断、治療機器による治療手続を説明するフロー図。
【図10】診断、治療機器による診断手続を説明するフロー図。
【図11】主治医による患者宛の文字メッセ―ジに対する配信処理を説明するフロー図。
【図12】患者の音声メッセージを録音する録音処理を説明するフロー図。
【符号の説明】
【0062】
11 患者側端末器
12 診断、治療機器
12e 操作表示部
12g 音声ガイド機能(スピーカ)
21 在宅治療支援サーバ
22 在宅治療データベース
23 モデム装置
31 医療機関側端末器
BX 患者ボックス
6 スケジュール設定画面
【技術分野】
【0001】
本発明は、医師の指導、監視下で、患者宅に設置された診断、治療機器をネットワーク上に設置されたサーバ装置によって管理する場合に好適に使用される在宅治療支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時においては、治療機器、通信環境の発達を受けて、在宅で治療できるシステムが種々研究され、開発されているが、特許文献1には、在宅医療機器の運転情報、患者のコンプライアンス情報、患者の生態情報、各医療機関における診療情報をサーバ装置に蓄積記録し、基幹病院と地域医療機関の双方からの閲覧を可能にした医療支援システムが開示され、提案されている。
【0003】
この医療支援システムでは、サーバ装置に蓄積された各種情報を共有することにより、在宅治療を遂行するための地域医療機関と基幹病院との連携が容易になり、在宅治療を行うための医師による指導ができるようになっている。
【特許文献1】特開2003−308389号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、患者は定期的に地域医療機関に通院して処方と医学的指導を受けつつ在宅酸素療法等を受ける仕組みであり、患者がその在宅酸素療法等を忘れずに実行することが前提となっている。ところが、一般的な在宅治療では、患者の不注意や、患者が高齢者である場合などにあっては、在宅療法の実施する日時を忘れてしまうことも度々あり、必ずしも処方された通りの在宅療法が実施されないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明は上記した課題を解決する、次のような在宅治療支援システムを提供することを目的としている。
すなわち、請求項1によるネットワーク対応型在宅治療支援システムは、患者宅に設置され、診断、治療機器に接続付加した患者側端末器と、医療機関に設置された医療機関側端末器と、これらの双方の端末器に通信ネットワークを通じて接続された在宅治療支援サーバ装置とを備えており、上記在宅治療支援サーバ装置は、患者毎に対応させた患者ボックスを有しており、上記患者の在宅治療に必要な在宅診断、治療スケジュールを準備、保存し、かつその在宅診断、治療スケジュールに基づいて、上記患者宅の診断、治療機器を用いてなされた診断、治療の成果情報を、上記診断、治療機器の使用状況とともに上記患者ボックスに保存、蓄積する在宅治療支援プログラムと、上記患者側端末器、上記医療機関側端末器からの音声メッセージを受付けて伝達を仲介するとともに、その音声メッセージの履歴を蓄積する通信プログラムを保存し、実行することを特徴としている。
【0006】
請求項2は、請求項1において、上記患者側端末器は、上記在宅診
断、治療スケジュールで特定された在宅治療の日時を事前報知するとともに、上記診断、治療機器から診断、治療の成果情報を受けて、上記在宅治療支援サーバ装置に送信する機能を備えている。
【0007】
請求項3は、請求項1または2において、上記在宅治療支援プログラムは、上記診断、治療機器による在宅診断、治療の操作手順を教示するガイド機能を含んでおり、上記診断、治療機器は、上記ガイド情報を再生出力させる機能を備えていることを特徴としている。
【0008】
請求項4は、請求項1〜3のいずれかにおいて、上記在宅治療支援サーバ装置は、患者毎にスケジュール設定画面を呼出表示可能とし、その画面上で必要な情報を入力させて上記在宅診断、治療スケジュールを作成、編集できるようにしている。
【0009】
請求項5は、請求項1〜4のいずれにおいて、上記在宅治療支援サーバ装置は、
患者毎に治療情報受付画面を呼出表示可能とし、その画面上で上記診断、治療情報を入力すれば、所定様式の診断治療明細書を自動作成するようにしている。
【0010】
請求項6は、請求項1〜5のいずれかにおいて、上記在宅治療支援サーバ装置は、
通話回線に接続されたモデム装置を備えるとともに、上記患者ボックスには、上記患者の通話回線番号を保存しており、上記在宅診断、治療スケジュールによって特定された在宅治療の日時以前またはそれ以降に、上記患者の通話回線番号に発信することを特徴としている。
【0011】
請求項7は、請求項1〜6のいずれかにおいて、上記患者側端末器または上記診断、治療機器には、緊急コール釦が設けられ、在宅治療支援サーバ装置は、緊急コールを受付けて、予め特定した緊急通報先に緊急呼出を行う構成となっている。
【0012】
請求項8は、請求項1〜7のいずれかにおいて、上記医療機関側端末器には、生体認証手段を備えており、上記在宅治療支援サーバ装置は、医療機関側端末器が上記患者ボックスにログインする際には、生体認証を行って、ログインを許容するようにしていることを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【発明の効果】
【0013】
以上のような特徴を有した本発明によれば、在宅治療に於ける医師−患者間のコミュニケーションが確立される。
すなわち、在宅治療では、医師と患者間のコミュニケーションが特に重要となり、時間と場所にとらわれない手段と方法が必要となるが、従来型治療、もしくは特別な方法を講じない在宅治療では、電話やFAXなどコミュニケーションを確立するか、通院による医師と問診が必要となる。電話では、意思疎通が不十分となる。また、FAXでは、老人の場合では操作上の問題があり、双方向のコミュニケーション手段としては不十分であり、通院は、在宅治療の目的が薄れる。
これに対して、本発明では、ネットワーク上に設置された在宅治療支援サーバ装置に患者に対応した患者ボックスを設けるとともに、在宅治療支援プログラムを保存し、在宅治療に必要な在宅診断、治療スケジュールと、その診断、治療スケジュールに基づいてなされた診断、治療の成果情報を、診断、治療機器の使用状況とともに蓄積し、患者側と主治医側との間での情報伝達を行うようにしている。
このため、患者側では、主治医が設定した在宅診断、治療スケジュールに基づいて診断、治療が実施でき、一方の主治医側では、その診断、治療の成果情報を、適正に管理運営されている在宅治療支援サーバ装置を通じて適宜確認できる。 また、在宅治療支援サーバ装置は、音声メッセージを交換する機能を備えているので、主治医の指示やコメント等を患者に伝達でき、患者も必要な伝言を主治医などに伝えることができ、患者や主治医も安心して在宅治療を行うことができる。
また、在宅治療では、治療するかしないかは、患者の意思に依存するが、本発明では、医師が治療行為へ積極的に関与するため、理想的な在宅治療システムが確立される。
このような本発明システムでは、以上のような特徴によって、通院あるいは入院状態に近い環境を実現できる。したがって、医療機関側端末器から患者側端末器にアクセスすることによって、「治療中でない」、「治療中である」、「電源が入っている」等のモニタリングも用意に出来る。
【0014】
請求項2によれば、患者側端末器は、在宅診断、治療スケジュールで特定された診断、治療を実施すべき日時を事前に音声メッセージや文字表示などで報知するので、患者が在宅治療の実施を忘れる虞はなく、処方通りの在宅治療が確保される。
この場合、在宅治療支援サーバ装置が在宅診断、治療スケジュールに従って、患者側端末器に対して、診断、治療を実施すべき日時前に適宜信号を送り、それを患者側端末器で受信して報知を行なう態様や、在宅治療支援サーバ装置から患者側端末器に在宅治療支援プログラムを予め送信しておき、患者側端末器でそのプログラムに含まれた在宅診断、治療スケジュールに基づいて、報知を出力するようにしてもよい。
【0015】
請求項3によれば、在宅治療プログラムは、診断、治療機器による在宅治療の操作手順を示すガイド情報が含まれている。したがって、診断、治療機器が治療支援サーバ装置から在宅診断、治療スケジュールを受信した後は、音声ガイドにより、患者の在宅治療に必要な操作や、設定要領など案内がなされるので、不慣れな患者も、診断、治療スケジュールに従って、診断、治療を受けることができる。
【0016】
特に請求項4によれば、在宅治療支援プログラムはスケジュール設定画面を準備しているので、医療機関側端末器から治療支援サーバ装置にアクセスし、その設定画面を呼出し表示させることにより、主治医は、患者に対応した在宅診療、治療スケジュールを容易に作成したり、編集できる。
【0017】
特に請求項5によれば、在宅治療支援プログラムは、更に治療情報受付画面情報を準備しているので、医療機関側端末器から治療支援サーバ装置にアクセスし、患者を特定し、この画面上で主治医が所見などの必要な記述を書き込めば、その患者の患者ボックスに蓄積されている診断、治療機器の使用状況、治療の成果情報が自動的に組み込まれ、所定様式の診断治療明細書が自動作成される。
したがって、主治医は、簡単な入力操作で在宅医療についての診断治療明細書を作成することができ、この場合の診断治療明細書は、患者のカルテや、カルテの補助資料として形成されてもよく、また、健康保健の点数を累計するレセプトの計算書を連動的に自動作成されるようにしてもよい。
【0018】
また、請求項6によれば、在宅治療支援サーバ装置は、通信回線に接続されたモデム装置を備えており、患者ボックスに対応して患者の回線番号を記憶させることが出来るので、患者側端末器がネットワーク接続から遮断されたときでも、在宅診断、治療スケジュールで特定された在宅診断、治療の日時以前またはそれ以降に、患者の通信回線番号に発信し、モデム装置を通じ呼出し、必要な通知が出来る。
したがって、万一、ネットワークに異常が発生したときでも、通信回線に接続されている患者の携帯電話や固定電話を呼出して、在宅診断、治療スケジュールの実行を促すことができ、通知漏れをなくすことができる。
また、このようなモデム装置を用いての呼出しは、在宅治療支援サーバ装置から患者側端末器へ呼出通知を行ったとき、その受信確認ができなかったときに行うようにしてもよい。
【0019】
さらに、請求項7によれば、緊急コール釦を設けているので、患者の容態が急変したときにも、主治医に迅速に通知して、対応することができる。
【0020】
さらに、請求項8によれば、医療機関側端末器から在宅治療支援サーバへアクセスした後、患者ボックスへログインする際には、生体認証を条件にして許容しているので主治医のみが患者ボックスを開くことができ、個人情報が他に漏れないようにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明が提案するネットワーク対応型在宅治療支援システムの構成を図に従って説明する。
【0022】
図1は、そのネットワーク対応型在宅治療支援システムSの基本構成を説明するネットワーク図である。
このネットワーク対応型在宅治療支援システムSは、システムを運営する事業者と管理サービスの契約を交わした患者宅に設置された患者側端末器11#1〜11#nを、事業者が管理運営する在宅治療支援サーバ21によって統合的に管理するもので、患者側端末器11#1〜11#nと、各患者の主治医を担当する病院や医院などの医療機関に設置される医療機関側端末器31#1〜31#mとを、インターネット等の通信ネットワークNを介して、在宅治療支援サーバ21に接続した基本構成をなす。
ここに、各患者側端末器11#1〜11#nには、診断、治療機器12#1〜12#nが接続され、在宅治療支援サーバ21には、患者毎に患者ボックスBX#1〜BX#nを設けた在宅治療データベース22が接続されている。
【0023】
図2は、図1に図示した患者側端末器11と診断、治療機器12の基本構成を説明するブロック図である。この図に従って、まず、患者側端末器11の構成を説明する。
【0024】
患者側端末器11は、通信ネットワークNに接続するためのネットワークインターフェース(NIC)11aや、通話回線モデム13等を接続するシリアルインタフェース11bや、無線通信用PCカードを接続するPCカードインタフェース11c等からなるネットワーク通信部と、後述する診断、治療機器12を接続するUSBインタフェース11dと、アラームなどの報知音や、音声メッセージを出力するスピーカSPを備えた音声インタフェース11eと、必要なデータを記憶保存した記憶部11gと、これらを制御する通信制御部11hとで構成されている。
【0025】
ネットワーク通信部は、ネットワークインターフェース11a、シリアルインタフェース11b、PCカードインタフェース11cを備えているが、それらは必須ではなく、TCP/IPに基づくプロトコルなどを利用して、インターネットなどの通信ネットワークNに接続できればよく、通信メディアの種類には限定されない。
なお、通信ネットワークNによる通信では、秘密性、信頼性の観点から、患者側端末器11と在宅治療支援サーバ21とは、暗号化通信プロトコル(HTTPS等)により通信を行うことが望ましい。
【0026】
通信制御部11hには、各患者側端末器11を識別する端末器IDコード設定スイッチ11iが付加されており、その設定スイッチ11iによって特定された端末器IDコードによって、在宅治療支援サーバ21側で各患者側端末器11を識別できるようになっている。このような端末器IDコードは、製造時に固定し、変更できないようにすれば、端末器IDコード設定スイッチ11iは不要になる。
また、USBインタフェース11dは、診断、治療機器12との間で、USB通信規格に基づいたコマンド、レスポンスによる通信を制御する。
【0027】
緊急コール釦Bは、患者用端末器11から、在宅治療支援サーバ21、医療機関側端末器31または、主治医の携帯端末器(携帯電話等)など対して緊急メッセージ信号を送信するためのもので、シリアルインタフェース11bに通信回線用モデム13を接続して構成され、通信回線を用いて緊急メッセージ信号が直接送信できるようにしている。
なお、別構成として、ネットワークインターフェース11aが送信した緊急信号を在宅治療支援サーバ21で受信し、そこに記憶した緊急メッセージを医療機関側端末器31または主治医の携帯端末器などに転送するようにしてもよい。
【0028】
この実施例では、患者側端末器11は、専用の小型筐体に納められ、USBケーブルを用いて、診断、治療機器12に着脱可能に付加接続されているが、診断、治療機器12に一体的に組込まれる形状にしてもよい。
また、専用機器として構成せずに、ウインドウズ(登録商標)OSで動作する市販のパーソナルコンピュータやノートPCなどに専用ソフトをインストールすることにより、患者側端末器11として機能するようにしてもよい。
近時のパーソナルコンピュータやノートPCは、通常、ネットワークインターフェース(NIC)11aや、USBインタフェース11d等を備えているので、患者用端末器11として容易に利用できる。
【0029】
患者側端末器11の構成を機能的に説明すると、通信制御部11hは、図示しない内蔵時計に従って、在宅治療支援サーバ装置21から定期的に送信されて来る、患者を指定する患者IDコードが付加された在宅診断、治療スケジュールをネットワークインターフェース(NIC)11aを通じて記憶部11gに記憶する。
記憶した在宅診断、治療スケジュールで指定された在宅治療の日時以前(例えば1時間前等)になると、音声インタフェース11eのスピーカSPからアラームや音声メッセージを出力させ、あるいは文字情報として出力する一方、診断、治療機器12から患者を指定する患者IDコードが付加された診断、治療の成果情報をUSBインタフェース11dを通じて取得すると、その取得した情報を、ネットワークインターフェース(NIC)11aを通じて在宅治療支援サーバ装置21に送信する構成になっており、在宅治療サーバ装置21では、それらを患者IDコードに応じて予め準備された患者ボックスBX#1〜BX#nに保存し蓄積する。
【0030】
また、別構成として、在宅治療支援サーバ装置21が患者毎に対応させた在宅診断、治療スケジュールを稼動し、ネットワークインターフェース(NIC)11aを通じて、患者側端末器11を呼出し、その呼出を受けると、音声インタフェース11eのスピーカSPからアラームや音声メッセージを出力し、患者を指定する患者IDコードが付加された診断、治療の成果情報をUSBインタフェース11dを通じて、診断、治療機器12から取得し、その取得した情報を、ネットワークインターフェース(NIC)11aを通じて在宅治療支援サーバ装置21に送信する構成にしてもよい。
この場合の患者側端末器11による呼出は、患者ボックスBX#1〜BX#nに蓄積した在宅診断、治療スケジュールが指定する在宅治療の日時以前に行う。
【0031】
患者側端末器11と在宅治療支援サーバ装置21との呼出通話は、マイクMCとスピーカSPを通じてなされ、録音釦SWを操作すると、マイクMCで集音した信号を符号化し、音声メッセージとして記憶部11gに記憶し、記憶した音声メッセージを在宅治療支援サーバ装置21に送信できる。
【0032】
在宅治療支援プログラムは、患者の在宅治療のためのガイド情報を含めている。
このようなガイド情報は、診断、治療機器12の操作説明や、治療時間等の設定指示を説明するために使用され、それらは記憶部11gに記憶しておき、診断、治療機器12の操作表示部12eに表示するようにすれば、患者は、診断、治療機器12によって診断、治療を行う前に参照できるので、間違って操作する虞がなくなる。
なお、ガイド情報の形式には制限はなく、文字、画像メッセージ、音声メッセージ、ビデオメッセージ等が含まれる。
【0033】
一方、診断、治療機器12は、患者に対して所定の治療を実行する治療手段12aと、治療結果を確認する計測手段12bと、コントローラ12cとを備えており、このコントローラ12cは、患者側端末器11に接続されるUSBインタフェース12dと、操作表示部12eと、これらを統合し制御する診断治療制御部12fとで構成されている。
【0034】
コントローラ12cは、診断、治療機器12に内蔵された形状でも、別体とした形状でもよく、タッチパネル(図示なし)等で構成される操作表示部12eに表示される操作案内に基づいて操作すれば、例え患者用端末器11が接続されていなくとも、所定の診断、治療を実施することが可能である。
【0035】
また、このような診断、治療機器12は、患者用端末器11との接続を規格化しておけば、どのような種類の在宅治療用診断、治療器具にも適用が可能である。
この例では、それらの接続を着脱自在なUSBテーブルによって行っているが、それ以外の接続形態、すなわちシリアルケーブル、パラレルケーブル、また無線等でも本発明を実施できることは勿論である。
なお、異なる診断、治療を目的とする診断、治療機器12を複数種類予め用意しておき、患者の目的に応じて、それらのうちから任意のものを選択して利用するようにしてもよい。
【0036】
操作表示部12eは、患者用端末器11が在宅治療支援サーバ21から受信した文字メッセージを表示する。これにより、患者は住宅に居ながら、主治医からのメッセージを受取り、表示したり、再生することが出来る。また、主治医からの音声メッセージを再生させることもできる。
【0037】
診断、治療機器12は、治療手段12aと、計測手段12bとを備えて構成されている。
治療手段12aとしては、患者に高酸素空気を供給する酸素濃縮装置を用い、計測手段12bとして、採血せずに動脈血酸素分圧を計測するパルスオキシメータとを用いた在宅酸素療法器などが代表的であるが、それには限定されない。
酸素濃縮装置を例にとれば、患者側端末器11によって受信した在宅診断、治療スケジュールに従って、治療日時や吸入時間等が指定され、治療手段12を用いて在宅治療がスケジュールに従ってなされると、計測手段12bによって測定し確定した動脈血酸素分圧が、患者側端末器11から在宅治療支援サーバ21に送信され、患者ボックスに蓄積される。また、電位治療器を使用する場合には、計測手段12bとして酸化還元電位計測器が使用され、それ以外にも体外診断手段を用いて、血液、尿、唾液など種々の在宅診断、治療機器も使用することが出来る。
【0038】
次いで、本発明の対応型在宅治療支援システムSの中核として、運営事業者が管理する在宅治療支援サーバ装置21の構成を図に従って説明する。
【0039】
図3は、その在宅治療支援サーバ装置21の概略構成を説明するブロック図である。
基本的な構成は、たとえば、公知のOSであるLINUXやウインドウズ(登録商標)等で稼働するネットワークサーバ装置21aと、このネットワークサーバ装置21aに組み込まれ、あるいは別のネットワークサーバ装置に組み込まれた在宅治療データベース22とを組み合わせたものである。
在宅治療データベース22には、個々の患者IDに対応させて、患者ボックス22a#1〜22a#nが設けられており、それぞれの患者ボックスBX#1〜BX#nは、アクセス権限やパスワード等により適切なセキュリティが設定され、個々の患者のプライバシーを保護している。
【0040】
ネットワークサーバ装置21aは、患者側端末器11#1〜11#nを個別に通信管理する患者側端末器管理プログラム21bと、医療機関側端末器31#1〜31#mに対して、WEBベースの患者管理サービスを提供するWEBサーバプログラム21cと、患者側端末器管理プログラム21b、WEBサーバプログラム21cとを連携させるCGIプログラム21dとを保存し実行する。
ここにWEBサーバプログラム21cは、医療機関側端末器31#1〜31#mに対してサービスを提供するホームページを構成するHTMLファイルや、各種スクリプト等を記憶保存している。
【0041】
これら患者側端末器管理プログラム21b、WEBサーバプログラム21c、CGIプログラム21dは、機能的には、患者の在宅治療のための在宅診断、治療支援プログラムや、患者側端末器11#1〜11#nと、医療機関側端末器31#1〜31#mとの間の通信、通話を仲介する通信プログラムを構成している。
【0042】
すなわち、在宅診断、治療支援プログラムは、在宅治療データベース22に設けた患者ボックスBX#1〜BX#nに、患者の在宅治療に必要な在宅診断、治療スケジュールを準備、保存し、かつこの在宅診断、治療スケジュールに基づいてなされた診断、治療の成果情報を、診断、治療機器12#1〜12#nの使用状況とともに保存、蓄積する。
【0043】
より具体的に説明すると、在宅診断、治療支援プログラムは、以下に説明する機器管理機能と、患者管理機能と、実績管理機能と、データ交換機能とを備えている。
【0044】
すなわち、在宅診断、治療支援プログラムでは、患者管理機能により、患者側端末器11#1〜11#n毎に、接続している診断、治療機器12#1〜12#nの導入日時、製造番号、使用履歴、管理担当者等の情報を在宅治療データベース22に登録管理する。
また、各患者の使用している診断、治療機器12#1〜12#nの製造番号、氏名、住所、連絡先等の個人情報を在宅治療データベース22の患者ボックスBX#1〜BX#nに登録管理する。
更に、実績管理機能により、各患者に対応した診断、治療機器12#1〜12#nの使用実績や治療結果の測定値の時系列的に保持し、自動的な統計処理の結果と共に患者ボックスBX#1〜BX#nに登録管理する。なお、このような機器管理や患者管理により、同一の診断、治療機器12を家族で共通に利用するような機器利用形態にも対応できる。
【0045】
また、在宅診断、治療支援プログラムは、データ交換機能により、医療機関側端末器31#1〜31#mから送信されてきた、患者IDコードが付加された在宅診断、治療スケジュールを適時に受信して、在宅治療データベース22に設けた患者ボックスBX#1〜BX#nに蓄積して、対応する患者側端末器11#1〜11#nによる読出しに備える一方、各患者宅に設置された各患者側端末器11#1〜11#nから、診断、治療機器12#1〜12#nの使用実績や治療結果などの情報を受信収集し、更に治療支援プログラムの実績管理機能で処理して、対応する患者ボックスBX#1〜BX#nに蓄積しておき、医療機関側端末器31#1〜31#mから送信要求を受付けると送信する。
なお、データ交換機能では、患者ボックスBX#1〜BX#nに蓄積した在宅診断、治療スケジュールを、患者側端末器11#1〜11#nが自発的に読出す構成に替えて、その在宅診断、治療スケジュールに基づいて、在宅治療支援サーバ21が対応した患者側端末器11を呼出し、在宅治療の日時を事前報知させるようにしても構わない。
【0046】
また、在宅診断、治療サーバ装置21は、各患者側端末器11#1〜11#nと各医療機関側端末器31#1〜31#mとの間で音声メッセージを伝達仲介するメッセージ交換機能を備えており、この機能を実行する通信プログラムは、各患者側端末器11#1〜11#nから送信されてきた患者からの音声、文字メッセージ、各医療機関側端末器31#1〜31#mから送信されてきた音声、文字メッセージを受付けて、患者ボックスBX#1〜BX#nに履歴として蓄積して、それぞれ相手側に送信する。
更に、ビデオメッセージも処理可能にしてもよく、更に、テレビ電話機能を備えて、相手側を呼出し、その場で映像を見ながら通話が出来るようにしてもよい。
【0047】
在宅治療支援サーバ装置21は、通信回線に接続したモデム装置23を設けている。
したがって、患者ボックスBX#1〜BX#nに患者の回線番号を保存しておくようにすれば、在宅診断、治療スケジュールが指定する在宅治療の日時以前またはそれ以降に、患者に対して発信して、電話機等から報知させることもできる。
このようなモデム装置23による電話機等からの報知は、在宅治療支援サーバ装置21が、在宅診断、治療スケジュールを送信するため患者側端末器11#1〜11#n呼出しても応答がない場合等に実行すれば、特に効果がある。
【0048】
次いで、医療機関側端末器31を説明する。
医療機関側端末器31は、主治医の職場である病院や医院などに設置され、ウインドウズOSなどで稼働する通常のパーソナルコンピュータを用いることができる。
このパーソナルコンピュータが在宅治療支援サーバ21との双方向通信をなすためには、専用のブラウザを用意してもよいし、一般的なWEBブラウザを用いてもよい。
通常、一般的なWEBブラウザは、HTTPSによる暗号化通信をサポートしているので、音声メッセージの送受信をサポートするアドインソフトウェア等を用意するだけで、医療機関側端末器31としての機能を達成できる。なお、そのようなアドインソフトウェアを作成する技術として、JAVA(登録商標)、アクティブX(登録商標)等が知られている。
【0049】
一般的なWEBブラウザを利用したときには、医療機関側端末器31は、在宅治療支援サーバ21が提供するホームページによって提供される。
このホームページの機能としては、以下に説明する認証機能、担当患者選択機能、診断、治療機器の使用実績や治療結果の測定値閲覧機能、在宅診断、治療スケジュール作成編集機能、メッセージ送受信機能を備えており、そのための画面情報が、在宅治療支援プログラムを構成するWEBサーバプログラム21cに準備されている。
なお、32は生体認証手段であり、医療機関側端末器31・・・に一体的に設けたり、携帯可能な記憶装置を医療機関側端末器31に接続付加するなどして構成され、この医療機関側端末器31・・・から、在宅治療支援サーバ装置21をアクセスし、患者ボックスにログインするための生体情報を読み取る。このような生体認証手段としては、指紋、瞳、掌の静脈紋、声紋など公知の生体認証が適用できる。
生体認証を用いれば、患者の在宅治療情報が生体認証を確認した者だけに閲覧が制限されるので、重要な個人情報が他の者に見られるおそれがなくなるが、このような生体認証を利用する場合、在宅治療支援サーバ装置21のログインを行う患者ボックス毎に予め生体認証手段31で生体情報を読み取り登録しておく必要がある。
【0050】
図4(a)は、ホームページを構成するログイン画面の例であって、この画面3では、在宅治療支援サーバ21が提供するホームページにログインする際の認証を行うことにより、ホームページの以下の画面を、予め登録された主治医または特定の係員のみが閲覧し、操作できるように制限している。
また、図4(b)は、患者ボックスにログインするためのログイン画面の例であって、この画面4の操作により、主治医は担当している複数の患者から特定の者を指定し、それ以降の操作をその患者に関するものに限定できる。
【0051】
図5は、ログインした患者ボックスに表示される在宅診断治療の使用実績、計測結果を示す成果確認画面の例であって、この画面5では、在宅治療支援サーバ21が備える在宅治療データベース22の患者ボックスBX#1〜BX#nに登録管理されている各患者に対応した診断、治療機器12#1〜12#nの使用実績と、治療結果の測定値を統計処理結果とに基づいて自動生成されたグラフデータが、月毎に表示されている。
このような画面5では、統計処理結果等がグラフィカルに表示されることが望ましい。
また、承認アイコン51を設けて、そのクリックにより承認日を患者ボックスBX#1〜BX#nに記憶させたり、あるいは所見アイコン52を設けて、そのクリックにより、所見入力画面(不図示)を開けば、主治医の手間を大いに省くことができる。
なお、この画面に、治療情報受付画面へのリンクボタンを配設しておけば、在宅治療の成果確認後、直ちに所定様式の診断治療明細書を作成できるので好都合である。
【0052】
図6は、スケジュール設定画面の一例を示しており、主治医などは、この画面6上で、自分が担当する患者に対して、診断、治療機器12#1〜12#nの使用日時を指定する在宅診断、治療スケジュールを作成し、編集できるようになっている。
一例として、月毎のカレンダーを表示し、指定すべき日付をクリックすることにより、スケジュールを設定するような構成とすれば、直感的な操作が可能になる。
スケジュールは、日毎、週毎、月毎というように、所定の期間毎に作成されるが、作成された在宅診断、治療スケジュールは、患者IDが付加されて、在宅治療支援サーバ装置21に送信され、蓄積される。
在宅診断、治療スケジュールは、基本的には、主治医、あるいはその指示書に従って、係員が、このスケジュール設定画面6により、日時を指定することによってなされるが、インフォームドコンセントを尊重して患者が来院したときの話合いに基づいて作成することが望ましい。また、スケジュール設定画面6で必要事項を記入欄に入力すれば、日時等が自動的に決定されるようにしてもよい。
【0053】
図7は、音声メッセージを交換する際に表示される音声伝達入力画面の例である。
このような入力画面7は、患者ボックスBX#1〜BX#nに1対1に対応して設けられ、あるいは患者に対して共通に設けられてもよい。文字メッセージや音声メッセージを編集、録音する一方、患者からの文字メッセージや音声メッセージも表示、再生する。
患者に対する文字メッセージは、ホームページ上の特定記入欄にタイプした文字列データと患者IDコードを含んでおり、その文字列メッセージが、サービスホームページを記述したHTMLのタグやJAVA(登録商標)スクリプトの機能によって、在宅治療支援サーバ21に送信される。また、音声メッセージは、WEBブラウザに組み込まれたアドインソフトウェアにより、送受信され、録音再生される。
なお、文字メッセージ、音声メッセージだけでなく、CCDカメラ等で撮影したビデオメッセージも録画、送信できるようにしてもよい。ここで編集、録音したメッセージを、ガイド情報として在宅診断、治療スケジュールに含ませるようにしてもよい。
【0054】
更に、ホームページには、患者についての診断、治療情報を入力して、診断治療明細書を作成するための治療情報受付画面(図示なし)を含め、呼出して表示できるようにしてもよい。
そのような画面では、一部の記入欄に記述を入力し、患者ボックスに蓄積された診断、治療機器の使用状況、治療の成果情報や、上述した成果確認画面に設けた所見アイコンをクリックして開かれた所見入力画面で入力した所見等が自動的に反映記入されるようにしておけば、最小の診断、治療情報を入力するだけで、診断治療明細書を作成することができる。
【0055】
以上、本発明の在宅治療支援システムSの基本構成と機能を概説したが、ついで、このシステムの基本的な動作形態の例をいくつかのフロー図について説明する。
【0056】
図8は、新たな患者が、在宅治療支援システムSの利用を開始する際の手続を説明するフロー図である(ステップ101〜112)。
各手順が、患者側端末器11、在宅治療支援サーバ21、医療機関側端末器31のいずれによるものかを区分して示している。
まず、医療機関側端末器31で患者情報を入力し、その情報を在宅治療支援サーバ21に送信して登録する(ステップ108、109)。また、患者側端末器11は、患者登録情報の変更を検出した際には、新たな患者情報と、在宅診断、治療スケジュールを在宅治療支援サーバ21から受信する(ステップ104〜107、111、112)。
生体認証プログラムは、認証を受けるため、患者ボックスにログインするための生体情報を在宅治療支援サーバ装置21に送信する。
【0057】
図9は、診断、治療機器12による治療手続を説明するフロー図である(ステップ201〜209)。ここでは、前提として、患者に対する在宅診断、治療スケジュールを予め在宅治療支援サーバ装置21から受信して記憶されていることを前提としているが、その在宅診断、治療スケジュールで指定された日時に患者に対するアラームを表示して患者の注意を促している。患者側端末器11は、診断、治療機器12から治療時間情報を受領すると、その情報を稼働実績として在宅治療支援サーバ装置21に送信する。
【0058】
図10は、診断、治療機器12による診断手続を説明するフロー図である(ステップ301〜307)。患者側端末器11は、診断、治療機器12から診断結果を受領すると、その情報を稼働実績として在宅治療支援サーバ装置21に送信する。
【0059】
図11は、主治医による患者宛の文字メッセ―ジに対する配信処理を説明するフロー図である(ステップ401〜405)。
【0060】
図12は、患者の音声メッセージを録音する録音処理を説明するフロー図である(ステップ501〜508)。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明による在宅治療支援システムの基本構成を説明するネットワーク図。
【図2】患者側端末器と診断、治療機器の基本構成を説明するブロック図。
【図3】在宅治療支援サーバ装置の概略構成を説明するブロック図。
【図4】(a)、(b)は、それぞれ、在宅治療支援サーバ装置側に保存、蓄積されているホームページのログイン画面、患者ボックスへのログイン画面の一例を示す図。
【図5】成果確認画面の一例を示す図。
【図6】スケジュール設定画面の一例を示す図。
【図7】メッセージ伝達画面の一例を示す図。
【図8】在宅治療支援システムの利用を開始する際の手続を説明するフロー図。
【図9】診断、治療機器による治療手続を説明するフロー図。
【図10】診断、治療機器による診断手続を説明するフロー図。
【図11】主治医による患者宛の文字メッセ―ジに対する配信処理を説明するフロー図。
【図12】患者の音声メッセージを録音する録音処理を説明するフロー図。
【符号の説明】
【0062】
11 患者側端末器
12 診断、治療機器
12e 操作表示部
12g 音声ガイド機能(スピーカ)
21 在宅治療支援サーバ
22 在宅治療データベース
23 モデム装置
31 医療機関側端末器
BX 患者ボックス
6 スケジュール設定画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者宅に設置され、診断、治療機器に接続付加した患者側端末器と、
医療機関に設置された医療機関側端末器と、
これらの双方の端末器に通信ネットワークを通じて接続された在宅治療支援サーバ装置とを備え、
上記在宅治療支援サーバ装置は、
a)患者毎に対応させた患者ボックスを有しており、
b)上記患者の在宅治療に必要な在宅診断、治療スケジュールを準備、保存し、かつその在宅診断、治療スケジュールに基づいて、上記患者宅の診断、治療機器を用いてなされた診断、治療の成果情報を、上記診断、治療機器の使用状況とともに上記患者ボックスに保存、蓄積する在宅治療支援プログラムと、
c)上記患者側端末器、上記医療機関側端末器からの音声メッセージを受付けて伝達を仲介するとともに、その音声メッセージの履歴を蓄積する通信プログラムを保存し、実行することを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項2】
請求項1において、
上記患者側端末器は、
上記在宅診断、治療スケジュールで特定された在宅治療の日時を事前報知するとともに、上記診断、治療機器から診断、治療の成果情報を受けて、上記在宅治療支援サーバ装置に送信する機能を備えていることを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
上記在宅治療支援プログラムは、上記診断、治療機器による在宅診断、治療の操作手順を教示するガイド機能を含んでおり、
上記診断、治療機器は、上記ガイド情報を再生出力させる機能を備えていることを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
上記在宅治療支援サーバ装置は、
患者毎にスケジュール設定画面を呼出表示可能とし、その画面上で必要な情報を入力させて上記在宅診断、治療スケジュールを作成、編集できるようにしていることを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかにおいて、
上記在宅治療支援サーバ装置は、
患者毎に治療情報受付画面を呼出表示可能とし、その画面上で上記診断、治療情報を入力すれば、所定様式の診断治療明細書を自動作成することを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
上記在宅治療支援サーバ装置は、
通話回線に接続されたモデム装置を備えるとともに、上記患者ボックスには、上記患者の通話回線番号を保存しており、
上記在宅診断、治療スケジュールによって特定された在宅治療の日時以前またはそれ以降に、上記患者の通話回線番号に発信することを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかにおいて、
上記患者側端末器または上記診断、治療機器には、緊急コール釦が設けられ、
上記在宅治療支援サーバ装置は、上記緊急コールを受け付けると、予め特定した緊急通報先に呼出を行うことを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかにおいて、
上記医療機関側端末器には、生体認証手段を備えており、
上記在宅治療支援サーバ装置は、医療機関側端末器が上記患者ボックスにログインする際には、生体認証を行って、ログインを許容し、拒絶するようにしていることを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項1】
患者宅に設置され、診断、治療機器に接続付加した患者側端末器と、
医療機関に設置された医療機関側端末器と、
これらの双方の端末器に通信ネットワークを通じて接続された在宅治療支援サーバ装置とを備え、
上記在宅治療支援サーバ装置は、
a)患者毎に対応させた患者ボックスを有しており、
b)上記患者の在宅治療に必要な在宅診断、治療スケジュールを準備、保存し、かつその在宅診断、治療スケジュールに基づいて、上記患者宅の診断、治療機器を用いてなされた診断、治療の成果情報を、上記診断、治療機器の使用状況とともに上記患者ボックスに保存、蓄積する在宅治療支援プログラムと、
c)上記患者側端末器、上記医療機関側端末器からの音声メッセージを受付けて伝達を仲介するとともに、その音声メッセージの履歴を蓄積する通信プログラムを保存し、実行することを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項2】
請求項1において、
上記患者側端末器は、
上記在宅診断、治療スケジュールで特定された在宅治療の日時を事前報知するとともに、上記診断、治療機器から診断、治療の成果情報を受けて、上記在宅治療支援サーバ装置に送信する機能を備えていることを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
上記在宅治療支援プログラムは、上記診断、治療機器による在宅診断、治療の操作手順を教示するガイド機能を含んでおり、
上記診断、治療機器は、上記ガイド情報を再生出力させる機能を備えていることを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
上記在宅治療支援サーバ装置は、
患者毎にスケジュール設定画面を呼出表示可能とし、その画面上で必要な情報を入力させて上記在宅診断、治療スケジュールを作成、編集できるようにしていることを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかにおいて、
上記在宅治療支援サーバ装置は、
患者毎に治療情報受付画面を呼出表示可能とし、その画面上で上記診断、治療情報を入力すれば、所定様式の診断治療明細書を自動作成することを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
上記在宅治療支援サーバ装置は、
通話回線に接続されたモデム装置を備えるとともに、上記患者ボックスには、上記患者の通話回線番号を保存しており、
上記在宅診断、治療スケジュールによって特定された在宅治療の日時以前またはそれ以降に、上記患者の通話回線番号に発信することを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかにおいて、
上記患者側端末器または上記診断、治療機器には、緊急コール釦が設けられ、
上記在宅治療支援サーバ装置は、上記緊急コールを受け付けると、予め特定した緊急通報先に呼出を行うことを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかにおいて、
上記医療機関側端末器には、生体認証手段を備えており、
上記在宅治療支援サーバ装置は、医療機関側端末器が上記患者ボックスにログインする際には、生体認証を行って、ログインを許容し、拒絶するようにしていることを特徴とするネットワーク対応型在宅治療支援システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−94474(P2007−94474A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−279226(P2005−279226)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(505192279)株式会社システム・エクスプローラ (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(505192279)株式会社システム・エクスプローラ (2)
【Fターム(参考)】
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