説明

ネットワーク機器、ネットワーク及びそれらに用いる経路情報設定方法

【課題】 相手先のトンネル終端アドレスと到達可能なIPv4ネットワークの経路とを自動的に設定可能なネットワーク機器を提供する。
【解決手段】 ネットワーク機器(1)は、IPv4経路情報が予め登録されるIPv4ルーティングテーブル(16)と、IPv6ルーティング情報が登録されるIPv6ルーティングテーブル(13)と、IPv4経路情報をIPv6ルーティングテーブルに登録しかつ自機器に設定されたIPv6アドレスをIPv4−over−IPv6トンネルのトンネル終端アドレスとしてIPv6ルーティングテーブルに登録する手段(IPv6ルーティングテーブル変換部12)と、IPv6ルーティングテーブルに登録された内容を相手先のIPv4装置に配信し、相手先のIPv4装置から配信された情報をIPv6ルーティングテーブルに登録するIPv6ルーティングプロトコル(14)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はネットワーク機器、ネットワーク及びそれらに用いる自動トンネル転送方法に関し、特にIPv4(Internet Protocol version 4)パケットの転送に用いる経路情報設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
IPv4アドレスの枯渇に伴い、今後、ISP(Internet Service Provider)やキャリアのネットワーク接続サービス等においては、IPv6(Internet Protocol version 6)のみの接続しか提供されなくなったり、IPv4グローバルアドレスの取得が困難、高価になる可能性がある。
【0003】
この状況において、企業内ネットワークのIPv6への更新が急がれるが、運用サーバや更新コスト等によって制限される可能性がある。この状況においては、企業内のクローズなネットワークでIPv4プライベートアドレスを使用し、ISPやキャリアのネットワークを介した拠点間をIPv4−over−IPv6等を用いて接続することが多くなると考えられる(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0004】
このような状況においては、少ない拠点間のみの接続であれば、すべてのトンネル設定をフルメッシュで各拠点ルータに行ったり、センタルータを一度経由するスター構成で設定すればよいが、拠点が増えるにしたがい設定負荷が大きくなる傾向があるため、設定の自動化や拠点ルータ自身の管理設定数を削減することがコスト削減において重要な要素となってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−252840号公報
【特許文献2】特開2004−015795号公報
【特許文献3】特開2004−104664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明に関連するネットワークでは、IPv4装置同士がIPv6ネットワークを超えて接続する場合、IPv4/IPv6デュアルスタックを搭載する端末やルータを介して、IPv4パケットをIPv6パケットの中に内包して相手先のIPv4装置にパケットを送信するIPv4−over−IPv6トンネル設定によって解決している。
【0007】
しかしながら、多数のIPv4ネットワークの拠点同士を接続しようとした場合は、各拠点でIPv4−over−IPv6のトンネル設定を行わなければならない。
【0008】
この解決方法として一般的な手法は、なるべく設定数を減らすために拠点間をフルメッシュで設定するのではなく、センタルータ等にスター型ネットワークでトンネル設定を行うといった方法である。但し、この方法においても、センタルータへの大量の設定は避けられず、また、パケットがいったんセンタルータを経由するため、センタルータ及びその接続拠点の負荷が大きくなるという問題がある。
【0009】
このような問題を解決すべく、拠点同士の接続情報を何らかの方法で取得して、必要な時にトンネル設定を実施することが考えられている。その1つとして、DNS(Domain Name System)サーバに予めIPv4アドレスに対するIPv6のトンネル終端アドレスを登録し、IPv4パケットが通信するときに宛先アドレスでDNSサーバに問い合わせることによって、IPv6のトンネル終端アドレスを取得してトンネルを動的に設定する方法がある。
【0010】
しかしながら、この方法では、すべてのIPv4装置のアドレスに対するトンネル終端アドレス情報をDNSサーバに登録する必要があり、DNSサーバへの負荷が大きくなるという問題がある。さらに、この方法では、IPv4アドレスから情報を引き出すDNS逆引き設定を必要とする可能性があるため、問い合わせるDNSサーバによっては対応不可である可能性もある。
【0011】
この他にも、上記の情報を解決するためにDNSサーバではなく、専用サーバに問い合わせる方式も可能であるが、大企業等のクローズドなネットワークを構築する際には有効な手段であっても、小規模なネットワーク構成を用いた場合にはコスト面において問題がある。
【0012】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、拠点数が増えても運用者の負荷が増えることなく、相手先のトンネル終端アドレスと到達可能なIPv4ネットワークの経路を自動的に設定することができるネットワーク機器、ネットワーク及びそれらに用いる経路情報設定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によるネットワーク機器は、IPv4(Internet Protocol version 4)パケットをIPv6(Internet Protocol version 6)パケットの中に内包して相手先のIPv4装置にパケットを送信するIPv4−over−IPv6トンネル設定を用いることで、IPv4装置同士をIPv6ネットワークを超えて接続するためのネットワーク機器であって、
自機器が属するIPv4ネットワークにおけるIPv4経路情報が予め登録されるIPv4ルーティングテーブルと、
IPv6ルーティング情報が登録されるIPv6ルーティングテーブルと、
前記IPv4経路情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録しかつ自機器に設定されたIPv6アドレスを前記IPv4−over−IPv6トンネルのトンネル終端アドレスとして前記IPv6ルーティングテーブルに登録する手段と、
前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容を前記相手先のIPv4装置にIPv6ルーティングプロトコルにて配信する手段と、
前記相手先のIPv4装置から前記IPv6ルーティングプロトコルにて配信された情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録する手段と
を備え、
前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容に基づいて前記IPv4−over−IPv6トンネル設定を行っている。
【0014】
本発明によるネットワークは、上記のネットワーク機器を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明による経路情報設定方法は、IPv4(Internet Protocol version 4)パケットをIPv6(Internet Protocol version 6)パケットの中に内包して相手先のIPv4装置にパケットを送信するIPv4−over−IPv6トンネル設定を用いることで、IPv4装置同士をIPv6ネットワークを超えて接続するためのネットワーク機器に用いる経路情報設定方法であって、
前記ネットワーク機器に、前記ネットワーク機器が属するIPv4ネットワークにおけるIPv4経路情報が予め登録されるIPv4ルーティングテーブルと、IPv6ルーティング情報が登録されるIPv6ルーティングテーブルとを備え、
前記ネットワーク機器が、前記IPv4経路情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録しかつ自機器に設定されたIPv6アドレスを前記IPv4−over−IPv6トンネルのトンネル終端アドレスとして前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理と、前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容を前記相手先のIPv4装置にIPv6ルーティングプロトコルにて配信する処理と、前記相手先のIPv4装置から前記IPv6ルーティングプロトコルにて配信された情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理とを実行し、
前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容に基づいて前記IPv4−over−IPv6トンネル設定を行っている。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、拠点数が増えても運用者の負荷が増えることなく、相手先のトンネル終端アドレスと到達可能なIPv4ネットワークの経路を自動的に設定することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態によるネットワーク機器の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に利用されるネットワーク環境とその構成とを示す図である。
【図3】図3は図1に示すユーザ設定部の設定内容を示す図である。
【図4】図3に示すトンネル終端アドレスAのアドレスフォーマットを示す図である。
【図5】図1に示すIPv6ルーティングテーブル変換部の変換処理を示す図である。
【図6】図1に示すIPv6ルーティングテーブル変換部の変換によって拠点のIPv6ルーティングテーブルに反映された情報の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態によってIPv6ルーティングテーブルに反映された状態を示す図である。
【図8】図1に示すIPv4−over−IPv6トンネルデータベース設定部の処理を示す図である。
【図9】図8に示す処理結果としてトンネル設定情報とIPv4ルーティングテーブルの状態とを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明によるネットワークの概略について説明する。
【0019】
本発明は、IPv6(Internet Protocol version 6)のみ接続可能なネットワークに点在するIPv4(Internet Protocol version 4)ネットワーク同士を手動でIPv4−over−IPv6トンネリングの設定をしなくとも、IPv6ルーティングプロトコルにIPv4経路情報やトンネル終端アドレスを自動的に設定することによって、接続先拠点と自動的に接続できることを特徴としている。
【0020】
本発明では、IPv6ルーティングプロトコルによる経路情報にIPv4経路情報とトンネル終端アドレスとを自動的に含めることにより、IPv6ネットワークを介したIPv4ネットワークの接続を実現する。
【0021】
本発明では、IPv4ネットワークを使用している企業等の拠点間を、IPv6のみのISP(Internet Service Provider)やキャリアのネットワークで接続する場合、IPv4−over−IPv6トンネル等で接続する必要がある。ここで、上記の背景技術で述べたように、手動でトンネルを設定していたものを、本発明では、IPv6ルーティングテーブルやルーティングプロトコルを用いることによって、自動的なトンネルの設定・解除を可能としている。
【0022】
本発明では、ルータに標準的に実装されているIPv6ルーティングプロトコル、IPv6ルーティングテーブル、IPv4ルーティングテーブルにIPv4−over−IPv6トンネル自動設定のための機能を組み込むことにより、上記の自動的なトンネルの設定・解除を実現する。
【0023】
IPv6ネットワークの先の拠点に接続されたIPv4ネットワークの経路情報は、本発明によるルータ等の装置によって自動的にIPv6ルーティングプロトコルによって再配信され、その再配信されたIPv6ルーティングテーブル情報がトンネル設定、IPv4経路情報に反映される。
【0024】
すなわち、本発明では、ルータ等のネットワーク機器において、予め登録されたIPv4経路情報をIPv6ルーティングテーブルに設定するとともに、予めそのネットワーク機器に登録されているIPv6アドレスをトンネル終端アドレスとしてIPv6ルーティングテーブルに設定し、IPv6ルーティングテーブルの設定内容をIPv6ルーティングプロトコルのダイナミックルーティングによって他のネットワーク機器に配信する。また、他のネットワーク機器から配信されてきた設定内容を自機器のIPv6ルーティングテーブル、IPv4ルーティングテーブルに設定する。
【0025】
これによって、本発明によるルータ等のネットワーク機器に到達したIPv4パケットは、自動的にIPv4ルーティングテーブルのネクストホップとして指定されたトンネル設定(自機器のIPv6ルーティングテーブル、IPv4ルーティングテーブルの内容にて設定されたトンネル設定)によってIPv4−over−IPv6トンネルでカプセル化され、目的の拠点(他のネットワーク機器)に到達することが可能になる。
【0026】
同様に、接続先拠点(他のネットワーク機器)からIPv4−over−IPv6でカプセル化されたパケットが到達した場合においても、上記と同様に、自動設定されたトンネル設定(自機器のIPv6ルーティングテーブル、IPv4ルーティングテーブルの内容にて設定されたトンネル設定)によってIPv6のカプセル化を解除し、IPv6のカプセル化が解除されたパケットを目的のIPv4ホストに転送できるようになる。
【0027】
図1は本発明の実施の形態によるネットワーク機器の構成例を示すブロック図である。図1において、ネットワーク機器1は、自動でIPv4−over−IPv6トンネルを設定するためのルータ等の装置である。
【0028】
ネットワーク機器1は、標準的なIPv4/IPv6デュアルスタックのルータにすでにある機能であるIPv6ルーティングテーブル13、IPv6ルーティングプロトコル14、IPv4ルーティングテーブル16を備えている。
【0029】
また、ネットワーク機器1は、IPv4拠点間のIPv4−over−IPv6トンネルで使用するIPv6のトンネル終端アドレスを設定するためのユーザ設定部11を備えている。
【0030】
このユーザ設定部11は、IPv4−over−IPv6トンネルの先にある他のIPv4拠点から自機器が属するIPv4拠点に到達させたいパケットのIPv4経路を設定する機能を有する。
【0031】
さらに、ネットワーク機器1は、ユーザ設定部11に登録されたトンネル終端アドレス(自機器に設定されたIPv6アドレス)やIPv4経路を、自動的にIPv6ルーティングテーブル13に反映可能な形式に変換、登録するIPv6ルーティングテーブル変換部12を備えている。尚、トンネル終端アドレスは、IPv4−over−IPv6トンネルの終端となるIPv6アドレスであり、システム構築時に予め設定された自機器のIPv6アドレスがトンネル終端アドレスとしてユーザ設定部11に登録されている。
【0032】
このIPv6ルーティングテーブル変換部12は、同時に、ユーザ設定部11に登録されたトンネル終端アドレス(自機器に設定されたIPv6アドレス)をIPv4−over−IPv6トンネルインタフェース17のトンネル送信元アドレスに設定する機能も有する。
【0033】
IPv6ルーティングテーブル13には、相手先IPv4拠点のIPv6ルーティングテーブルの情報がIPv6ルーティングプロトコルによってダイナミックルーティングされる(図1の115)と、相手先IPv4拠点のトンネル終端アドレスやIPv4経路が含まれるIPv6ルーティング情報が自テーブルの内容に反映される。
【0034】
IPv4−over−IPv6トンネルデータベース設定部15は、相手先IPv4拠点のIPv6ルーティング情報が反映されたIPv6ルーティングテーブル13の情報を基に、IPv4−over−IPv6トンネルインタフェース17とIPv4ルーティングテーブル16とに自動的にトンネル設定の情報等を設定する。
【0035】
通常のパケット通信としては、ネットワーク機器1が属する拠点のIPv4ネットワークにあるホストやサーバ(図示せず)からネットワーク機器1への第1のパケット111、第1のパケット111がIPv4−over−IPv6トンネルインタフェース17によってIPv6でカプセル化された第2のパケット112、相手先IPv4拠点の装置によってIPv6でカプセル化されたパケットがネットワーク機器1に送られてきたときの第3のパケット114、第3のパケット114がIPv4−over−IPv6トンネルインタフェース17によってIPv6のカプセル化を解除されてIPv4のパケットとなり、拠点内IPv4ネットワークにでていく第4のパケット113がある。
【0036】
つまり、ネットワーク機器1のIPv4−over−IPv6トンネルインタフェース17は、自機器が属する拠点のIPv4ネットワークにあるホストやサーバから第1のパケット111が送られてくると、IPv4−over−IPv6トンネルデータベース設定部15によって、上記のIPv4−over−IPv6トンネルインタフェース17とIPv4ルーティングテーブル16とに設定された情報を用いてIPv6でカプセル化し、そのカプセル化した第2のパケット112を相手先IPv4拠点に転送する。
【0037】
一方、ネットワーク機器1のIPv4−over−IPv6トンネルインタフェース17は、相手先IPv4拠点の装置によってIPv6でカプセル化された第3のパケット114が送られてくると、上記のIPv4−over−IPv6トンネルインタフェース17とIPv4ルーティングテーブル16とに設定された情報を用いて第3のパケット114のIPv6のカプセル化を解除し、IPv6のカプセル化を解除した第4のパケット113を自機器が属する拠点のIPv4ネットワークに転送する。
【0038】
図2は本発明の実施の形態に利用されるネットワーク環境とその構成とを示す図である。図2において、本発明の実施の形態に利用されるネットワーク環境としては、ISPもしくはキャリアのネットワークを示すIPv6ネットワーク101に、IPv4でサーバやホストが構築済のIPv4拠点(A)102、IPv4拠点(B)103、IPv4拠点(C)104がある。
【0039】
また、本発明の実施の形態に利用されるネットワーク環境には、IPv4拠点(A)−(B)間通信が必要となった場合に自動生成される自動IPv4−over−IPv6トンネル105、同様にIPv4拠点(A)−(C)間通信が必要となった場合に自動生成される自動IPv4−over−IPv6トンネル106、IPv4拠点(B)−(C)間通信が必要となった場合に自動生成される自動IPv4−over−IPv6トンネル107がある。
【0040】
図3は図1に示すユーザ設定部11の設定内容を示す図である。図3においては、図1のIPv4拠点(A)102を例に記載したものである。ユーザ設定部11には、128ビットのトンネル終端アドレスA(201)がある。また、本実施の形態では、IPv4拠点(A)102に接続されかつ再配信したいIPv4経路A1(202)、IPv4経路A2(203)の2つがあるものとする。
【0041】
図4は図3に示すトンネル終端アドレスA(201)のアドレスフォーマットを示す図である。図4において、本実施の形態では、各拠点共通に使用するトンネル終端アドレスとして、プレフィックス長64ビットのトンネルグループアドレス(301)を使用する。このプレフィックスは、同一グループの拠点間を識別可能とするものであり、予めISPやキャリア等から払い出してもらうものである。
【0042】
トンネル終端アドレスA(201)は、トンネルグループアドレス(301)に拠点毎に任意に設定する拠点ID(302)、トンネル終端アドレスの識別子としてゼロに設定したフラグ(303)、その他、トンネル終端アドレスとして任意に設定可能な拠点アドレス(304)が組み合わされたものである。
【0043】
図5は図1に示すIPv6ルーティングテーブル変換部12の変換処理を示す図である。図5において、IPv6ルーティングテーブル変換部12は、ユーザ設定部11に登録されたトンネル終端アドレス(121)と、ユーザ設定部11に設定されかつIPv4ルーティングテーブル16に登録されているIPv4経路情報(122)とから、拠点のIPv4経路を含む情報としての識別子とするためにフラグを「0」から「1」に変換し(図5の123)、拠点アドレスをIPv4経路に置き換える(図5の124)。この場合、IPv4経路情報(122)は、IPv4ルーティングテーブル16に、到達可能なIPv4経路として登録されている。
【0044】
また、IPv6ルーティングテーブル変換部12では、トンネル終端アドレス(121)とIPv4経路情報(122)とにより、IPv4経路情報と拠点IDとを含むIPv6プレフィックス(125)が生成される。
【0045】
さらに、IPv6ルーティングテーブル変換部12では、IPv4経路のマスク長に、トンネルグループアドレス(64bits)、拠点ID(IDentifier)(24bits)、フラグ(8bits)までのプレフィックス長(96bits)を足した値をIPv6経路のプレフィックス長とし(図5の126)、それによって生成プレフィックス長(127)が生成される。
【0046】
さらにまた、IPv6ルーティングテーブル変換部12は、上記にて設定されたIPv4経路を含むIPv6経路情報を、そのIPv4経路がIPv4ルーティングテーブル16に存在する場合に生成し、逆にIPv4経路が到達不能になったことにより消滅した場合、動的に消去する機能を有している。
【0047】
図6は図1に示すIPv6ルーティングテーブル変換部12の変換によって拠点のIPv6ルーティングテーブル13に反映された情報の一例を示す図である。図6において、IPv6ルーティングテーブル13に反映された情報は、IPv4経路A1を含むIPv6経路情報(401)、同様にIPv6経路情報(402)、ユーザ設定部11に設定されたトンネル終端アドレスAから経路情報に設定された情報(403)を含んでいる。図6内の「nexthop::」は、ネクストホップが自分自身の装置を示すものである。
【0048】
図7は本発明の実施の形態によってIPv6ルーティングテーブルに反映された状態を示す図である。図7においては、上記の処理と同様の処理が各拠点で行われたときに、IPv4拠点(A)、IPv4拠点(B)で登録された図6に示すIPv6ルーティングテーブル13の情報が、図1に示すIPv6ルーティングプロトコル14によってIPv4拠点(C)に配信され、IPv4拠点(C)のIPv6ルーティングテーブル13に反映された状態を示すものである。
【0049】
ここには、IPv4拠点AのIPv4経路A1を含む経路(501)、同様にIPv4経路A2を含む経路(502)、拠点Aのトンネル終端アドレスである経路(503)を含む。
【0050】
ここで、nexthop Xは、ネクストホップが「X」の装置、あるいは自装置のインタフェースを示すものである。また、経路(503)は、本実施の形態としての便宜上、図4で示したアドレスフォーマット方式で記載している。
【0051】
これによって、経路(501),(502),(503)が同一トンネルグループアドレスで、かつ、拠点A−IDをもつことから、フラグが「1」であるものがIPv4経路を含む経路情報、フラグが「0」であるものがトンネル終端アドレスを示すIPv4拠点の情報であるということがわかる。
【0052】
同様に、IPv4拠点(B)に対する経路情報として、経路(504),(505),(506)と、自分自身のIPv4拠点(C)の経路情報(507),(508),(509)とがある。
【0053】
図8は図1に示すIPv4−over−IPv6トンネルデータベース設定部15の処理を示す図である。図8においては、図7に示すIPv6ルーティングテーブル13にあるIPv4拠点(A)のIPv4経路A1に対して実行される処理について示している。
【0054】
IPv4−over−IPv6トンネルデータベース設定部15は、IPv6ルーティングテーブル13の情報を基に、拠点A−IDをもち、フラグ「0」であるトンネル終端アドレスA(132)をIPv4−over−IPv6トンネルインタフェース17の送信先アドレスとして設定する機能151と、IPv4経路A1情報を含むIPv6経路情報からIPv4経路A1を抽出してIPv4ルーティングテーブル16にIPv4経路A1を設定する機能152と、図5において加算した+96を引いて元のIPv4経路マスク長に戻す機能153とを備えている。
【0055】
また、IPv4−over−IPv6トンネルデータベース設定部15は、そのIPv4経路A1のネクストホップアドレスとしてIPv4−over−IPv6トンネルインタフェース17を指定する機能154を備えている。
【0056】
図9は図8に示す処理結果としてトンネル設定情報とIPv4ルーティングテーブル16の状態とを示す図である。図9においては図1に示すIPv4−over−IPv6トンネルデータベース設定部15によって図8に示す処理が実行された結果としてIPv4拠点(C)におけるトンネル設定情報とIPv4ルーティングテーブル16の状態とを示したものである。
【0057】
図9において、トンネル設定情報及びIPv4ルーティングテーブル16の状態には、IPv4拠点A向きのIPv4経路情報及びトンネルの設定(601),(602),(605),(606)と、拠点B向きのIPv4経路情報及びトンネルの設定(603),(604),(607),(608)とを含む。
【0058】
本実施の形態では、上述した構成によって、ユーザ設定部11に各拠点にそれぞれのトンネル終端アドレスと再配信したいIPv4経路とを設定すると、自動的にネットワーク機器1によって各拠点のIPv4ルーティングテーブル16に接続先拠点のIPv4経路情報とそれに到達するためのIPv4−over−IPv6インタフェース17とが設定されることがわかる。
【0059】
この状態にて、パケット111は、宛先アドレスにしたがって容易に宛先IPv4拠点に到達するためのIPv4−over−IPv6トンネルを通って宛先IPv4ネットワークに到達可能な装置に到達し、そこで、上記と同様にして自動設定されたIPv4−over−IPv6トンネルでIPv6ヘッダがはずされ、宛先IPv4拠点内の宛先ホストやサーバに到達することが可能となる。
【0060】
また、本実施の形態では、図5に示す処理によって、到達先IPv4拠点にあるIPv4経路が動的に変化することになり、到達可能なIPv4ホストやサーバが各拠点の状況や設定によって動的に変化し、拠点の増減や、ネットワークダウン等に追従することも可能となる。
【0061】
このように、本実施の形態では、IPv4−over−IPv6トンネルのユーザ設定が、自分のIPv4拠点のトンネル終端アドレスと、接続されているIPv4ネットワークとに限られることになる。相手先のトンネル終端アドレス及び到達可能なIPv4ネットワークの経路は、IPv6ルーティングプロトコル14によるダイナミックルーティング(図1の115)にて自動的に設定されるため、拠点数が増えても運用者の負荷が増えることはない。
【0062】
また、本実施の形態では、トンネルで使用されるIPv6経路がトンネルグループアドレスという64ビットのプレフィックスによって区切られることにより、接続したい拠点を容易にグループに分けることができ、関係ない拠点に対して経路フィルタリング等を用いることが容易となり、この経路を必要としない拠点において、この経路を見せないことも可能となる。これは、拠点間通信のセキュリティを保つ手段としても有効である。
【0063】
本実施の形態では、IPv4−over−IPv6のトンネルについて説明したが、バックボーンがIPv6であれば、IPv4−over−IPv6 IPsec(Internet Protocol security protocol)等の暗号化トンネルの接続においても応用可能である。
【0064】
また、本実施の形態では、TCP(Transmission Control Protocol)やSSL(Secure Sockets Layer)等の上位レイヤによるセッション管理をトンネル上で行い、動的に切断管理やセキュリティ通信等を追加してもよい。
【0065】
本実施の形態では、各拠点において、再配信するIPv4ネットワーク経路やトンネル終端アドレスを手動で設定するように説明しているが、IPv4経路情報やルータのアドレスから自動的にIPv6ルーティングテーブルに再配信する仕組みを追加して、さらにユーザによる設定をなくすような拡張を行ってもよい。
【0066】
拠点ルータの負荷や運用メモリの制約等により、最大トンネル設定数が制限されるような場合は、IPv4−over−IPv6トンネルデータベース設定部15の動作をパケット入出力にリンクして、パケット送受信があるときのみトンネル設定を動的に生成、削除するしくみ、もしくは設定を時間でキャッシングして高速化を図る等の仕組みを組み込んでもよい。
【0067】
また、拠点ルータの最大トンネル設定数が制限されるような場合の解法としては、すでに設定されたトンネルの先にある拠点ルータに一度パケットを送信して、そこから目的となる宛先へ改めてトンネルを設定するという仕組みを組み込むために、IPv6ルーティングテーブル13にあるIPv4経路情報をIPv4ルーティングテーブル16に再配信し、そのIPv4ルーティングテーブル16をトンネル内のIPv4上にてIPv4ルーティングプロトコルを動作させ、送信元拠点にIPv4経路情報を配信するといった機能拡張も考えられる。
【0068】
本実施の形態では、IPv6ルーティングテーブル13への設定方法が実施の一例にすぎないため、より効率的・正確な判断方法、セキュリティを高めるためのアドレスフォーマット等も考えられる。つまり、図4に示すアドレスフォーマットのビット数や並びが違っていてもよい。
【0069】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下の記載に限定されない。
【0070】
[付記1]
IPv4(Internet Protocol version 4)パケットをIPv6(Internet Protocol version 6)パケットの中に内包して相手先のIPv4装置にパケットを送信するIPv4−over−IPv6トンネル設定を用いることで、IPv4装置同士をIPv6ネットワークを超えて接続するためのネットワーク機器に用いる経路情報設定方法であって、
前記ネットワーク機器に、前記ネットワーク機器が属するIPv4ネットワークにおけるIPv4経路情報が予め登録されるIPv4ルーティングテーブルと、IPv6ルーティング情報が登録されるIPv6ルーティングテーブルとを備え、
前記ネットワーク機器が、前記IPv4経路情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録しかつ自機器に設定されたIPv6アドレスを前記IPv4−over−IPv6トンネルのトンネル終端アドレスとして前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理と、前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容を前記相手先のIPv4装置にIPv6ルーティングプロトコルにて配信する処理と、前記相手先のIPv4装置から前記IPv6ルーティングプロトコルにて配信された情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理とを実行し、
前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容に基づいて前記IPv4−over−IPv6トンネル設定を行い、
前記トンネル終端アドレスとして、予め取得したIPv6プレフィックスから生成したトンネルグループアドレスを用いることを特徴とする経路情報設定方法。
【0071】
[付記2]
前記トンネル終端アドレスと前記IPv4経路情報とをペアで登録することを特徴とする付記1に記載のネットワーク機器。
【0072】
[付記3]
前記IPv4経路情報と前記IPv4−over−IPv6トンネル設定とをネクストホップとして結びつけることを特徴とする付記1または付記2に記載のネットワーク機器。
【0073】
[付記4]
前記トンネル終端アドレスに、IPv4拠点を特定する拠点ID(IDentifier)を組み込み、前記IPv4経路情報を含む経路と前記トンネル終端アドレスとの対を結びつけることを特徴とする付記1から付記3のいずれかに記載のネットワーク機器。
【0074】
[付記5]
前記トンネル終端アドレスに、前記IPv4経路情報及び前記トンネル終端アドレスを識別するためのフラグを入れることを特徴とする付記4に記載のネットワーク機器。
【0075】
[付記6]
IPv4(Internet Protocol version 4)パケットをIPv6(Internet Protocol version 6)パケットの中に内包して相手先のIPv4装置にパケットを送信するIPv4−over−IPv6トンネル設定を用いることで、IPv4装置同士をIPv6ネットワークを超えて接続するためのネットワーク機器に用いる経路情報設定方法であって、
前記ネットワーク機器に、前記ネットワーク機器が属するIPv4ネットワークにおけるIPv4経路情報が予め登録されるIPv4ルーティングテーブルと、IPv6ルーティング情報が登録されるIPv6ルーティングテーブルとを備え、
前記ネットワーク機器が、前記IPv4経路情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録しかつ自機器に設定されたIPv6アドレスを前記IPv4−over−IPv6トンネルのトンネル終端アドレスとして前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理と、前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容を前記相手先のIPv4装置にIPv6ルーティングプロトコルにて配信する処理と、前記相手先のIPv4装置から前記IPv6ルーティングプロトコルにて配信された情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理とを実行し、
前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容に基づいて前記IPv4−over−IPv6トンネル設定を行い、
前記トンネル終端アドレスと前記IPv4経路情報とをペアで登録することを特徴とする経路情報設定方法。
【0076】
[付記7]
IPv4(Internet Protocol version 4)パケットをIPv6(Internet Protocol version 6)パケットの中に内包して相手先のIPv4装置にパケットを送信するIPv4−over−IPv6トンネル設定を用いることで、IPv4装置同士をIPv6ネットワークを超えて接続するためのネットワーク機器に用いる経路情報設定方法であって、
前記ネットワーク機器に、前記ネットワーク機器が属するIPv4ネットワークにおけるIPv4経路情報が予め登録されるIPv4ルーティングテーブルと、IPv6ルーティング情報が登録されるIPv6ルーティングテーブルとを備え、
前記ネットワーク機器が、前記IPv4経路情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録しかつ自機器に設定されたIPv6アドレスを前記IPv4−over−IPv6トンネルのトンネル終端アドレスとして前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理と、前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容を前記相手先のIPv4装置にIPv6ルーティングプロトコルにて配信する処理と、前記相手先のIPv4装置から前記IPv6ルーティングプロトコルにて配信された情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理とを実行し、
前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容に基づいて前記IPv4−over−IPv6トンネル設定を行い、
前記IPv4経路情報と前記IPv4−over−IPv6トンネル設定とをネクストホップとして結びつけることを特徴とする経路情報設定方法。
【0077】
[付記8]
IPv4(Internet Protocol version 4)パケットをIPv6(Internet Protocol version 6)パケットの中に内包して相手先のIPv4装置にパケットを送信するIPv4−over−IPv6トンネル設定を用いることで、IPv4装置同士をIPv6ネットワークを超えて接続するためのネットワーク機器に用いる経路情報設定方法であって、
前記ネットワーク機器に、前記ネットワーク機器が属するIPv4ネットワークにおけるIPv4経路情報が予め登録されるIPv4ルーティングテーブルと、IPv6ルーティング情報が登録されるIPv6ルーティングテーブルとを備え、
前記ネットワーク機器が、前記IPv4経路情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録しかつ自機器に設定されたIPv6アドレスを前記IPv4−over−IPv6トンネルのトンネル終端アドレスとして前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理と、前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容を前記相手先のIPv4装置にIPv6ルーティングプロトコルにて配信する処理と、前記相手先のIPv4装置から前記IPv6ルーティングプロトコルにて配信された情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理とを実行し、
前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容に基づいて前記IPv4−over−IPv6トンネル設定を行い、
前記トンネル終端アドレスに、IPv4拠点を特定する拠点ID(IDentifier)を組み込み、前記IPv4経路情報を含む経路と前記トンネル終端アドレスとの対を結びつけることを特徴とする経路情報設定方法。
【0078】
[付記9]
前記トンネル終端アドレスに、前記IPv4経路情報及び前記トンネル終端アドレスを識別するためのフラグを入れることを特徴とする付記8に記載のネットワーク機器。
【符号の説明】
【0079】
1 ネットワーク機器
11 ユーザ設定部
12 IPv6ルーティングテーブル変換部
13 IPv6ルーティングテーブル
14 IPv6ルーティングプロトコル
15 IPv4−over−IPv6トンネルデータベース設定部
16 IPv4ルーティングテーブル
17 IPv4−over−IPv6トンネルインタフェース
101 IPv6ネットワーク
102 IPv4拠点(A)
103 IPv4拠点(B)
104 IPv4拠点(C)
105〜107 自動IPv4−over−IPv6トンネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
IPv4(Internet Protocol version 4)パケットをIPv6(Internet Protocol version 6)パケットの中に内包して相手先のIPv4装置にパケットを送信するIPv4−over−IPv6トンネル設定を用いることで、IPv4装置同士をIPv6ネットワークを超えて接続するためのネットワーク機器であって、
自機器が属するIPv4ネットワークにおけるIPv4経路情報が予め登録されるIPv4ルーティングテーブルと、
IPv6ルーティング情報が登録されるIPv6ルーティングテーブルと、
前記IPv4経路情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録しかつ自機器に設定されたIPv6アドレスを前記IPv4−over−IPv6トンネルのトンネル終端アドレスとして前記IPv6ルーティングテーブルに登録する手段と、
前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容を前記相手先のIPv4装置にIPv6ルーティングプロトコルにて配信する手段と、
前記相手先のIPv4装置から前記IPv6ルーティングプロトコルにて配信された情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録する手段と
を有し、
前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容に基づいて前記IPv4−over−IPv6トンネル設定を行うことを特徴とするネットワーク機器。
【請求項2】
前記トンネル終端アドレスとして、予め取得したIPv6プレフィックスから生成したトンネルグループアドレスを用いることを特徴とする請求項1記載のネットワーク機器。
【請求項3】
前記トンネル終端アドレスと前記IPv4経路情報とをペアで登録することを特徴とする請求項1または請求項2記載のネットワーク機器。
【請求項4】
前記IPv4経路情報と前記IPv4−over−IPv6トンネル設定とをネクストホップとして結びつけることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載のネットワーク機器。
【請求項5】
前記トンネル終端アドレスに、IPv4拠点を特定する拠点ID(IDentifier)を組み込み、前記IPv4経路情報を含む経路と前記トンネル終端アドレスとの対を結びつけることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか記載のネットワーク機器。
【請求項6】
前記トンネル終端アドレスに、前記IPv4経路情報及び前記トンネル終端アドレスを識別するためのフラグを入れることを特徴とする請求項5記載のネットワーク機器。
【請求項7】
上記の請求項1から請求項6のいずれかに記載のネットワーク機器を含むことを特徴とするネットワーク。
【請求項8】
IPv4(Internet Protocol version 4)パケットをIPv6(Internet Protocol version 6)パケットの中に内包して相手先のIPv4装置にパケットを送信するIPv4−over−IPv6トンネル設定を用いることで、IPv4装置同士をIPv6ネットワークを超えて接続するためのネットワーク機器に用いる経路情報設定方法であって、
前記ネットワーク機器に、前記ネットワーク機器が属するIPv4ネットワークにおけるIPv4経路情報が予め登録されるIPv4ルーティングテーブルと、IPv6ルーティング情報が登録されるIPv6ルーティングテーブルとを備え、
前記ネットワーク機器が、前記IPv4経路情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録しかつ自機器に設定されたIPv6アドレスを前記IPv4−over−IPv6トンネルのトンネル終端アドレスとして前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理と、前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容を前記相手先のIPv4装置にIPv6ルーティングプロトコルにて配信する処理と、前記相手先のIPv4装置から前記IPv6ルーティングプロトコルにて配信された情報を前記IPv6ルーティングテーブルに登録する処理とを実行し、
前記IPv6ルーティングテーブルに登録された内容に基づいて前記IPv4−over−IPv6トンネル設定を行うことを特徴とする経路情報設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−12863(P2013−12863A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−143664(P2011−143664)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】