説明

ネットワーク複合機

【課題】 通信中に装置時刻が校正されると、通信開始時刻よりも通信終了時刻が前になるなど、不自然な通信記録がログファイルに保存される。
【解決手段】 各通信プロセスは、通信の開始時に装置時刻の校正を禁止し、通信終了時に校正の禁止を解除する。装置時刻の校正プロセスは、いずれのプロセスも装置時刻の校正を禁止していないことを確認してから、装置時刻を校正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はネットワーク複合機に関し、特にインターネットファクシミリなどのネットワーク通信と、G3ファクシミリ通信ができる複合機に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク複合機では、タイムサーバから信頼性のある時刻を取得し、自己の時計(装置時刻)を校正することが行われている(特許文献1)。ところでネットワーク複合機の場合、G3ファクシミリやインターネットファクシミリなどのファクシミリ通信の開始時刻と終了時刻、あるいはコピーやスキャンの枚数と開始時刻及び終了時刻などを、履歴データとしてログファイルに保存する。そしてこれらのジョブの記録は通信管理レポートなどに出力される。
【0003】
ここで発明者は、通信などの実行中に装置時刻を校正するとログファイルに不自然な時間が記録されることに着目した。例えば通信中に装置時刻を遅らせると通信時間が0や負となることがあり、装置時刻を進めると通信時間が極めて長くなることがある。このようなことがあると、個々のジョブの実行時間がユーザに分からなくなり、ネットワーク複合機でのジョブ管理に問題が生じる。このような例を図8に示すと、通信を開始した時点での時刻を装置時刻タイマ(装置の時計)から読み出し、ログファイルに12時15分13秒と記憶したとする。その後、装置時刻を校正し例えば時間を1分遅らせると、通信終了時に装置時刻タイマから読み出した時刻が12時14分52秒となり、通信時間が負となることが起こり得る。ログファイルへの記入時に、通信開始時刻よりも古い時刻の記録を禁止することができるが、実際の通信時間は分からないので、通信時間を例えば0とすることになる。また通信中に装置時刻を進めると、異常に長い通信時間となる。
【特許文献1】特開平11−202064号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明の課題は、装置時刻を計時するためのタイマの校正に伴って、不自然なジョブの実行記録が作成されるのを防止することにある(請求項1〜4)。
請求項2の発明での追加の課題は、複数のジョブが並行して実行されている際に、1つのジョブが終了したことから、他のジョブが実行中であるにもかかわらず装置時刻が校正されることを禁止し、かつ複数のジョブ間でアップダウンカウンタなどをハードウェアに近いレベルで共用する必要を無くすことにある。
請求項3の発明での追加の課題は、ジョブとの競合のために装置時刻の校正が禁止された際に、ジョブの終了まで装置時刻の校正を実行待ちにしておくことを不要にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、G3ファクシミリ通信機能と、インターネットファクシミリ通信機能と、装置時刻を計時するためのタイマと、ネットワークを介して外部から取得した時刻により前記タイマの装置時刻を校正するための時刻校正手段とを備えると共に、少なくともG3ファクシミリ通信及びインターネットファクシミリ通信を含む所定のジョブに対して、ジョブの開始時刻と終了時刻の双方、もしくはジョブの開始時刻と終了時刻の一方と実行時間とを含む履歴データを記憶するための手段を設けたネットワーク複合機において、前記所定のジョブの開始から終了までの間、前記タイマの校正を禁止するための禁止手段を設けたことを特徴とする。
【0006】
好ましくは、前記所定のジョブに属する複数のジョブが並行して実行可能で、前記禁止手段は、複数個の資源を備えて、前記所定のジョブの実行開始時にそのジョブに資源を割り当てて実行終了時に割り当てた資源を回収し、かつ割り当て済みの資源が有る際に、前記装置時刻の校正を禁止する。例えば前記の各ジョブは実行開始時に、OS機能処理部にセマフォーなどの資源の割り当てを要求し、時刻校正手段は時刻校正前にOS機能処理部に時刻校正の許可を要求する。そしてOS機能処理部は割り当て済みの資源が無い場合に、許可を与える。これはOS機能処理部により、ジョブの実行を時刻校正よりも優先する排他制御で、ジョブの実行と時刻校正は並行して行われることはない。
【0007】
また好ましくは、時刻校正手段は、装置時刻の校正を所定の時間毎にトライすると共に、禁止手段により装置時刻の校正が禁止されている場合、更に所定の時間、例えば前記の所定の時間と同じ時間経過した後に、装置時刻の校正をトライする。
【0008】
またこの発明は、G3ファクシミリ通信機能と、インターネットファクシミリ通信機能と、装置時刻を計時するためのタイマと、ネットワークを介して外部から取得した時刻により前記タイマの装置時刻を校正するための時刻校正手段とを備えると共に、少なくともG3ファクシミリ通信及びインターネットファクシミリ通信を含む所定のジョブに対して、ジョブの開始時刻と終了時刻の双方、もしくはジョブの開始時刻と終了時刻の一方と実行時間とを含む、履歴データを記憶するための手段を設けたネットワーク複合機において、前記所定のジョブを実行開始する毎に、ジョブの実行開始により計時を開始し、ジョブの実行終了により計時を終了するためのタイマをジョブ毎に割り当てて、前記装置時刻を計時するためのタイマで計時した実行開始時刻もしくは終了時刻の一方と、前記ジョブ毎のタイマのデータとにより求めた履歴データを記憶するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明では、G3ファクシミリやインターネットファクシミリなどのジョブの開始から終了までの間、装置時刻を計時するためのタイマの時刻校正を禁止するので、ジョブの実行中に装置時刻が校正されることが無く、所定のジョブを実行中の装置時刻の一貫性が保たれる。このためジョブの開始時刻や終了時刻、あるいは実行時間などに関して、不自然な記録が作成されることがない(請求項1)。
【0010】
ネットワーク複合機は、G3ファクシミリ通信とインターネットファクシミリ通信を並行して行い、また複数のインターネットファクシミリ通信を並行して行うなどのことができる。装置時刻の校正を禁止しなければならないジョブが複数並行して実行されている際に一部のジョブが終了したことにより装置時刻の校正を許可すると問題である。所定のジョブがいずれも実行されていないことを確認するため、複数のジョブや禁止手段で共用するアップダウンカウンタやレジスタを設け、ジョブを開始すると例えばカウンタの値を1加算し、ジョブを終了すると1減算することが可能である。そしてアップダウンカウンタの値が0の場合にのみ、時刻校正手段に装置時刻の校正を許可することが考えられる。しかしながらこのようにすると、複数のジョブや禁止手段の間で、アップダウンカウンタを共有しなければならない。ハードウエアによってアップダウンカウンタを設けると、コストが嵩むし、ソフトウエアによりアップダウンカウンタを設ける場合でも、複数のジョブや禁止手段が共通のアドレスでアップダウンカウンタにアクセスしなければならず、設計が複雑になる。
【0011】
これに対して、複数個の資源を設けて、所定のジョブを開始する際に資源を割り当て、実行終了時に資源を回収し、禁止手段は資源の数が所定個あることを確認した際に装置時刻の校正を許可すると、ジョブ間の共同処理を簡単に行うことができる(請求項2)。
【0012】
装置時刻の校正を例えば5時間,1日,50時間などの所定の時間毎に行うものとする。ここで装置時刻の校正にトライした際に、所定のジョブが実行中のため校正が禁止されたとする。この場合に実行中のジョブが終了するまで待って校正をリトライしても良いが、するとジョブの終了まで装置時刻の校正プロセスを続行せねばならず、複雑になる。これに対して装置時刻の校正が禁止された時点で、校正プロセスを終了し次の校正時期まで待機すると、ジョブの終了を待つ必要がない。校正の間隔が極端に長くない限り、装置時刻の校正を1回省略したことによる誤差は一般に僅かである。
【0013】
請求項4の発明では、所定のジョブを実行開始する毎に、計時を開始するタイマを起動する。そしてジョブの終了時に実行時間を求め、ジョブの開始時に求めた装置時刻と実行時間、もしくはジョブの終了時に求めた装置時刻と実行時間とにより、ログファイルなどへの記録を作成する。このためジョブの実行中に装置時刻が校正されても、ログファイルの記録が不自然になることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
【実施例】
【0015】
図1〜図7に、実施例とその変形とを示す。図において2はネットワーク複合機で、4はバス、6はG3ファクシミリ処理部で、公衆電話回線網を介しG3ファクシミリの送受信を行う。スキャナ8は画像データの読取を行い、プリンタ10は画像データのプリントを行う。画像メモリ12はスキャナ8で読み取った画像や、G3ファクシミリやインターネットファクシミリなどにより受信した画像、あるいはプリント用の画像などを記憶し、装置時刻タイマ14はネットワーク複合機2の装置時刻を計時するタイマである。ログファイル16はネットワーク複合機2の主なジョブについて記録を作成し、例えばインターネットファクシミリやG3ファクシミリなどの送受信の相手先とページ数や、通信開始時刻と通信終了時刻とを記憶する。同様にスキャナ8での画像のスキャンや、プリンタ10でのプリントにつき、ジョブの開始時刻と終了時刻と枚数を記憶する。なおジョブの開始時刻と終了時刻に代えて、ジョブの開始時刻と実行時間や、終了時刻と実行時間とを記憶しても良い。
【0016】
OS機能処理部18はネットワーク複合機2のOS機能を提供し、排他制御部20を備えて、セマフォーやシーケンサなどの排他制御プロセスにより、装置時刻の校正に関する排他制御を行う。排他制御部20は装置時刻の校正を禁止する必要があるジョブ、即ちログファイル16に実行時刻を記録するジョブが発生する毎に、セマフォーを1つずつジョブ(プロセス)に渡し、ジョブが終了するとセマフォーをジョブから回収する。装置時刻校正処理部22は、装置時刻タイマ14を校正する時間が到来すると、時刻校正の許可を排他制御部20に要求し、セマフォーが1つも割り当てられていない場合、排他制御部20は装置時刻タイマ14の校正を許可し、セマフォーが1つでも割り当てられている場合、校正を禁止する。
【0017】
なおセマフォーに代えて、シーケンサを用いる場合、装置時刻の校正を禁止するジョブを開始する毎にチケットの値を1増加し、このジョブが終了するとイベントカウンタの値を1増加させる。そしてチケットの値とイベントカウンタの値が一致する場合にのみ装置時刻の校正を許可する。この処理は排他制御部20で行い、チケットの数とイベントカウンタの値との差は、割り当て済の資源の数に相当する。
【0018】
HTTPサーバ機能処理部24は、クライアントのパーソナルコンピュータなどに対し、LAN28などを介してネットワーク複合機2をHTTPサーバとして機能させる。インターネットファクシミリサーバ機能処理部26は、LAN28を介した電子メールの送受信により、POP、MTPなどのプロトコルによりインターネットファクシミリ機能を実現する。そしてLAN28と図示しないインターネットなどを介して、外部のタイムサーバとネットワーク複合機2とが接続され、NTP(ネットワークタイマプロトコル)により、装置時刻校正部22が標準時刻を取得する。タイマ群30は排他制御部20の代わりに設け、タイマ群30を設ける場合、複数のタイマを用意し、装置時刻の校正を禁止するジョブが開始される都度、タイマを起動する。起動時のタイマのデータは0でもよく、あるいはその時点での装置時刻でも良い。
【0019】
図2〜図5に実施例の動作を示す。各図では装置時刻の校正を禁止するジョブとしてインターネットファクシミリやG3ファクシミリなどの通信プロセスを示すが、コピーやスキャンなどでも良い。通信プロセスを開始すると、ステップ1で装置時刻の校正を禁止し、次いでステップ2で通信開始時刻をログファイルに保存する。ステップ3で通信を実行し、ステップ4で通信を終了すると、その時点の時刻を装置時刻のタイマから求めてログファイルに保存する。次いで装置時刻の校正の禁止を解除し(ステップ5)、通信プロセスを終了する。
【0020】
装置時刻校正処理部では例えば5時間置きや1日置き、あるいは50時間置きなどの所定の時間が経過する毎に、装置時刻の校正時期が到来したものとする(ステップ11)。この場合装置時刻の校正が許可されているか禁止されているか排他制御部に問い合わせ(ステップ12)、許可されると装置時刻を外部のタイムサーバなどで求めた時刻を基準に校正する(ステップ13)。ここで装置時刻の校正が禁止されている場合、そのまま装置時刻の校正プロセスを終了し、次の装置時刻の校正時期まで待機する。
【0021】
装置時刻の校正の禁止やその解除には、OS機能処理部中の排他制御部を利用する。図3に示すように、装置時刻の校正を禁止するジョブが使用するセマフォーSを用い、その初期値を例えば10とする。10は同時に実行されるジョブの総数よりも充分多い数である。また装置時刻校正処理部22が装置時刻を校正する間に、新たなジョブが発生して装置時刻を読み出しログファイルに保存することを防止するため、セマフォーWを設けその初期値を1とする。セマフォーWは設けなくても良い。
【0022】
通信プロセスの側では、セマフォーWの値を排他制御部20に問い合わせ、この値が1で通信プロセスを続行し、セマフォーSの値を問い合わせる。セマフォーWの値が0の場合、通信プロセスはWの値が1に戻るまで待機する。セマフォーSの値が0になることは基本的にはないので、命令P(S)によりセマフォーSの値が1減算され、次いでセマフォーWの値を1増すことを排他制御部に命令V(W)により依頼する。そして通信開始時刻を装置時刻タイマから求めて、ログファイルに保存し、通信を実行し、通信終了時刻を同様に装置時刻タイマから求めてログファイルに保存する。通信が終了すると、命令V(S)によりセマフォーの値Sを1増加させる。
【0023】
時刻校正プロセスでは、排他制御部に命令P(W)によりセマフォーWの値が1かどうかを問い合わせ、0であれば待機し、1であれば排他制御部はセマフォーWの値を0に変更して、時刻校正プロセスの続行を許可する。次にセマフォーSの値を読み出し、この値が10の場合時刻校正を行い、10以外の場合何も実行しない。次いで命令V(W)により、セマフォーの値を1に復帰させる。例えば図4のように、3つの通信プロセスが並行して行われる場合、いずれかの通信プロセスが開始されてから全ての通信プロセスが終了するまで、装置時刻の校正が禁止される。
【0024】
図5に示すように、装置時刻校正処理部でセマフォーWの値を0に変更して1に戻す前の間、通信プロセスの開始が禁止される。そこでセマフォーSの値を読み出して時刻校正を行うまでの僅かな間に、別の通信プロセスが発生して、装置時刻タイマの値を読み出すことを防止できる。しかしながら実際にこのようなことが起こる確率はごく僅かで、セマフォーWによる排他制御は省略しても良い。
【0025】
実施例では装置時刻タイマの校正時期が到来し、その時点で装置時刻の校正が禁止されていると、次の校正時期が到来するまで装置時刻タイマを校正しない。これに対して、校正を禁止する全てのジョブが終了するまで待って、校正を行うようにした例を図6に示す。時刻校正の時期が到来し(ステップ11)、校正が禁止されていると(ステップ12)、外部のタイムサーバから時刻を入手し、この時刻を初期値とするタイマをスタートする(ステップ20)。そして校正が許可されるまでタイマの計時を続行し(ステップ21)、校正が許可されるとタイマの時刻で装置時刻を校正する(ステップ22)。このようにするとタイムサーバの時刻を直接用いる場合に比べて、タイマでの計時誤差が考えられるが、一般にこのような誤差は僅かである。なおステップ21で校正が許可された時点で、初めてタイムサーバにアクセスして時刻を取得するようにしても良い。この場合ステップ20は不要である。さらに図6の変形例は、特に指摘した点以外は図1〜図5の実施例と同様である。
【0026】
図7に、時刻校正を禁止する代わりに、所定のジョブ毎にタイマを設けて、一貫性のある通信時刻などの記録を作成するようにした変形例を示す。通信を開始すると、ステップ2で通信開始時刻をログファイルに保存し、通信プロセス毎のタイマTiをスタートする(ステップ31)。そして通信が終了するまでタイマの計時を続行し(ステップ32)、通信が終了すると、ログファイルの通信開始時刻にタイマで計時した通信時刻を加算して、ログファイルに通信終了時刻として保存する(ステップ33)。そしてこの後例えばタイマをリセットする(ステップ34)。このようにすれば、通信中に装置時刻タイマが校正されても、影響を受けることがない。なお装置時刻タイマから通信開始時刻を求める代わりに、通信終了時刻を求めても良い。またタイマの初期値を通信開始時刻としておくと、タイマから直接通信終了時刻を求めることができる。

【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施例のネットワーク複合機のブロック図
【図2】実施例での複合機の装置時刻の校正アルゴリズムを示すフローチャート
【図3】実施例での装置時刻の校正アルゴリズムを、セマフォーを用いた排他制御の面から示す図
【図4】実施例で、複数の通信プロセスにより、装置時刻の校正を多重に排他制御することを示す図
【図5】実施例で、装置時刻の校正中に、通信プロセスが通信開始時刻を読み出すことを禁止する処理を示す図
【図6】変形例で、通信プロセスの終了まで、装置時刻の校正を遅延させることを示すフローチャート
【図7】第2の変形例で、通信プロセス毎にタイマをセットし、通信開始から通信終了までの時間をタイマで求めることを示す図
【図8】通信中に装置の時刻を校正することにより、不自然な通信時間が記録されることを示す図
【符号の説明】
【0028】
2 ネットワーク複合機
4 バス
6 G3ファクシミリ処理部
8 スキャナ
10 プリンタ
12 画像メモリ
14 装置時刻タイマ
16 ログファイル
18 OS機能処理部
20 排他制御部
22 装置時刻校正処理部
24 HTTPサーバ機能処理部
26 インターネットファクシミリサーバ機能処理部
28 LAN
30 タイマ群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
G3ファクシミリ通信機能と、インターネットファクシミリ通信機能と、装置時刻を計時するためのタイマと、ネットワークを介して外部から取得した時刻により前記タイマの装置時刻を校正するための時刻校正手段とを備えると共に、
少なくともG3ファクシミリ通信及びインターネットファクシミリ通信を含む所定のジョブに対して、ジョブの開始時刻と終了時刻の双方、もしくはジョブの開始時刻と終了時刻の一方と実行時間とを含む履歴データを記憶するための手段を設けたネットワーク複合機において、
前記所定のジョブの開始から終了までの間、前記タイマの校正を禁止するための禁止手段を設けたことを特徴とする、ネットワーク複合機。
【請求項2】
前記所定のジョブに属する複数のジョブが並行して実行可能で、
前記禁止手段は、複数個の資源を備えて、前記所定のジョブの実行開始時にそのジョブに資源を割り当てて実行終了時に割り当てた資源を回収し、かつ割り当て済みの資源が有る際に、前記装置時刻の校正を禁止するようにしたことを特徴とする、請求項1のネットワーク複合機。
【請求項3】
時刻校正手段は、装置時刻の校正を所定の時間毎にトライすると共に、禁止手段により装置時刻の校正が禁止されている場合、更に所定の時間経過した後に、装置時刻の校正をトライするようにしたことを特徴とする、請求項1または2のネットワーク複合機。
【請求項4】
G3ファクシミリ通信機能と、インターネットファクシミリ通信機能と、装置時刻を計時するためのタイマと、ネットワークを介して外部から取得した時刻により前記タイマの装置時刻を校正するための時刻校正手段とを備えると共に、
少なくともG3ファクシミリ通信及びインターネットファクシミリ通信を含む所定のジョブに対して、ジョブの開始時刻と終了時刻の双方、もしくはジョブの開始時刻と終了時刻の一方と実行時間とを含む、履歴データを記憶するための手段を設けたネットワーク複合機において、
前記所定のジョブを実行開始する毎に、ジョブの実行開始により計時を開始し、ジョブの実行終了により計時を終了するためのタイマをジョブ毎に割り当てて、
前記装置時刻を計時するためのタイマで計時した実行開始時刻もしくは終了時刻の一方と、前記ジョブ毎のタイマのデータとにより求めた履歴データを記憶するようにしたことを特徴とする、ネットワーク複合機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−104517(P2007−104517A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−294367(P2005−294367)
【出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】