ノズル挿入検出装置及び方法
【課題】開口不良時における袋口の形状や袋の材質に関わらず、ノズルの袋への挿入不良を確実かつ安定して検出できるノズル挿入検出装置及び方法を提供する。
【解決手段】ノズル挿入検出装置30は、エアシリンダ34と、一対の検出棒52,54と、制御装置56とで構成され、エアシリンダ34及び検出棒52,54と、ガス置換装置16の昇降軸20とが複数のブラケット32,44,46,48,50によって連結されている。検出棒52,54は、袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の左右の側方それぞれに位置し、エアシリンダ34により袋6の厚さ方向で互いに反対方向に移動できる。エアシリンダ34に設けられたリードスイッチ42がロッド38,40が往動端位置に移動したことをそれぞれ別個に検出し、その信号に基づいて制御装置56がガス吹込みノズル24の袋6への挿入不良を判定する。
【解決手段】ノズル挿入検出装置30は、エアシリンダ34と、一対の検出棒52,54と、制御装置56とで構成され、エアシリンダ34及び検出棒52,54と、ガス置換装置16の昇降軸20とが複数のブラケット32,44,46,48,50によって連結されている。検出棒52,54は、袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の左右の側方それぞれに位置し、エアシリンダ34により袋6の厚さ方向で互いに反対方向に移動できる。エアシリンダ34に設けられたリードスイッチ42がロッド38,40が往動端位置に移動したことをそれぞれ別個に検出し、その信号に基づいて制御装置56がガス吹込みノズル24の袋6への挿入不良を判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、袋の両側縁部を挟持して、袋を所定の軌道に沿って移送する左右一対のグリッパを複数組備え、その移送過程において所定の包装処理工程を順次施す包装機におけるノズル挿入検出装置及び方法に関する。さらに詳しく言えば、窒素ガスやスチームなどのガス置換処理に用いられるガス吹込みノズル、あるいは脱気処理に用いられる脱気ノズルなど、所定の包装処理に用いられるノズルが袋に正常に挿入されたか否かを検出するノズル挿入検出装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からノズルが袋に正常に挿入されなかったことを検出し、その検出信号に基づいて包装不良を判別する様々な技術が知られている。しかしながら、それらの従来技術においては以下のような問題があった。
【0003】
例えば、特許第2619794号には通電性ガスノズルと検出線との接触によって生ずる静電容量の変化をセンサにより感知して、袋へのノズルの挿入不良を検出する構成が開示されている。しかしながら、この方法ではアルミ袋のような導電性を有する袋の場合には適用することができないという問題がある。
【0004】
ガスの圧力等を測定してノズルの挿入不良を検出する構成も公知である。具体的には、袋内から排出されるガスの圧力を測定する構成(特公昭56−10254号)、袋内に供給するガスの圧力を測定する構成(特開昭54−58593号)、袋内から排出されるガスの酸素濃度を測定する構成(実開昭55−24219号)が開示されている。しかしながら、これらの測定対象である圧力や酸素濃度は不安定であり、確実かつ安定した挿入不良の検出は困難である他、仮にこれらが安定するのを待って検出することができたとしても、それに要する時間の分だけ生産性が低下してしまう。また、製品によって必要とされるガスの濃度や置換率が相違するため、ノズルの挿入不良を判断するための閾値を製品毎に設定しなければならないが、この作業は熟練を要するため煩雑である。
【0005】
さらに、特公平1−21468にはノズルの挿入方向での高さ位置を判断することができる構成が示されている。しかし、ノズルの高さ位置を測定するだけでは間接的にノズルの挿入不良を検出しているに過ぎず、袋口の開口不良など容器そのものの問題に起因する挿入不良を検出することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2619794号公報
【特許文献2】特公昭56−10254号公報
【特許文献3】特開昭54−58593号公報
【特許文献4】実開昭55−24219号公報
【特許文献5】特公平1−21468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、これらの問題を生ずることなく、ノズルが袋に正常に挿入されたか否かを確実かつ安定して検出することのできるノズル挿入検出装置及び方法を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、袋の両側縁部を挟持して,前記袋を所定の軌道に沿って移送する互いに接離自在な左右一対のグリッパを複数組備え、その移送過程において前記袋に対しノズルによる包装処理を含む所定の包装処理工程を順次施す包装機におけるノズル挿入検出装置であって、前記ノズルの長手方向に沿って伸び、前記袋外に退避した退避位置と,前記袋内に進入して前記ノズルの側方に位置する進入位置との間を移動自在な一対の検出部材と、センサと、制御手段とを備え、前記一対の検出部材は前記進入位置において前記袋の厚さ方向で互いに反対方向に移動自在であり、前記センサで前記一対の検出部材それぞれが前記袋の厚さ方向で所定の距離移動したこと検出し、前記制御手段で前記センサからの信号に基づいて前記ノズルが前記袋に挿入されたか否かを判断することを特徴とするノズル挿入検出装置を提供する。この発明によれば、一対の検出部材を緊張された袋口内面に押し当てるという機械的かつ直接的な方法でノズルの挿入不良を検出することができるため、袋の材質を問わずに挿入不良を検出することができる。また、一対の検出部材を袋の厚さ方向で互いに反対方向に移動させる構成であるため、開口不良時の袋口がどのような形状であっても、また袋が一方のグリッパから外れたような場合であっても、それに起因するノズルの挿入不良を確実かつ安定して検出することができる。
さらに、前記検出部材は、前記進入位置において前記袋の幅方向で前記ノズルの側方に位置することを特徴とするノズル挿入検出装置を提供する。この発明によれば、袋への検出部材の挿入をより確実に行うことができる。
さらに、前記包装機の前記ノズルはガス置換処理に用いられるガス吹込みノズルであることを特徴とするノズル挿入検出装置を提供する。
さらに、前記一対の検出部材はエアシリンダによって前記袋の厚さ方向に移動自在となっており、前記センサは前記エアシリンダに設けられたリードスイッチであることを特徴とするノズル挿入検出装置を提供する。
さらに、前記包装機は間欠回転式ロータリ型袋詰め包装機であり、前記袋は上向きに開口した状態で吊り下げ状に保持されたまま円弧状の軌道に沿って間欠移送され、前記ノズルは所定の間欠停止位置に配置されることを特徴とするノズル挿入検出装置を提供する。
また、上記課題を解決するため、袋の両側縁部を挟持して,前記袋を所定の軌道に沿って移送する左右一対のグリッパを複数組備え、その移送過程において前記袋に対しノズルによる包装処理を含む所定の包装処理工程を順次施す包装機におけるノズル挿入検出方法であって、前記ノズルを前記袋に挿入するノズル挿入工程と、前記ノズルの長手方向に沿って伸びる一対の検出部材を前記袋に挿入して、前記ノズルの側方に配置する検出部材挿入工程と、前記左右一対のグリッパを互いに離反させて袋口を緊張させる袋口緊張工程と、前記袋口の緊張後、前記袋に挿入した前記一対の検出部材を前記袋の厚さ方向で互いに反対方向に移動させる検出部材移動工程と、前記検出部材移動工程において前記一対の検出部材それぞれが前記袋の厚さ方向で所定の距離移動したことをセンサで検出し、該センサからの信号に基づいて前記ノズルが前記袋に正常に挿入されたか否かを判別する検出工程とを備えるノズル挿入検出方法を提供する。
さらに、前記検出部材挿入工程は、前記検出部材を前記袋の幅方向において前記ノズルの側方に配置することを特徴とするノズル挿入検出方法を提供する。
さらに、前記ノズル挿入検出方法は、前記検出部材挿入工程と前記袋口緊張工程との間に、前記袋に挿入された前記ノズルによる所定の包装処理を施す包装処理工程を備えることを特徴とするノズル挿入検出方法を提供する。この発明によれば、包装処理の生産性を低下させることなく、効率的にノズルの挿入不良を検出することができる。
【発明の効果】
【0009】
本願発明によれば、開口不良時における袋口の形状や袋の材質に関わらず、ノズルの挿入不良を確実かつ安定して検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は本願発明の実施形態に係るノズル挿入検出装置30を含む包装機1の概略構成図である。
【図2】図2は袋6が移送されてきた直後のステーションVにおける要部斜視図であり、グリッパ4,袋6,ガス置換装置16及びノズル挿入検出装置30のみを示している。
【図3】図3はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が袋6に正常に挿入される場合のステーションVにおける要部斜視図であり、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に位置する状態を示している。図において袋6の袋口は正常に開口されている。
【図4】図4はステーションVにおける要部斜視図であり、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が下降端位置に位置する状態を示している。
【図5】図5はステーションVにおける要部斜視図であり、左右一対のグリッパ4を互いに離反させて袋口を緊張させた状態を示している。
【図6】図6はステーションVにおける要部斜視図であり、ガスの置換が完了し、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に移動した状態を示している。
【図7】図7はステーションVにおける要部斜視図であり、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に位置する状態を示している。図において袋6の袋口の開口は正常に行われていない。
【図8】図8はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が袋6に正常に挿入されない場合のステーションVにおける要部斜視図であり、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が下降端位置に位置する状態を示している。
【図9】図9はステーションVにおける要部斜視図であり、左右一対のグリッパ4を互いに離反させて袋口を緊張させた状態を示している。
【図10】図10はステーションVにおける要部斜視図であり、検出棒54が往動端位置に移動した状態を示している。
【図11】図11はステーションVにおける要部斜視図であり、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に移動した状態を示している。
【図12】図12はステーションVにおける要部斜視図であり、検出棒54が往動端位置から元の位置に戻った状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本願発明の実施形態について説明する。
【0012】
まず図1を用いて、本願発明に係るノズル挿入検出装置30を含む間欠回転式ロータリ型袋詰め包装機(以下単に包装機)1の全体構成と各包装処理工程の概要を説明する。図1はノズル挿入検出装置30を含む包装機1の概略構成図である。
【0013】
包装機1は、図中二点鎖線で示す円形の回転テーブル2と、その外周部に円周方向所定の間隔で複数組取り付けられた左右一対のグリッパ4とを備えており、このグリッパ4で包装袋(以下単に袋)6の両側縁部を袋口が上側を向いた状態で吊り下げ状に把持する。回転テーブル2は図示しないインデックスユニット及びメインモータに連結されて、図中の矢印で示すように時計回りに回転し、この回転に合わせて袋6が間欠移送される。また、一対のグリッパ4は互いに接離自在に構成され、接近させることにより袋6の袋口を開口させ、離反させることにより袋口を緊張させることができる。なお、本実施の形態において袋6の移送は間欠移送としたが、必ずしもこれに限定されず、連続移送であってもよい。また、袋6の移送軌道は円弧状となっているが、直線,レーストラック等、他の態様であってもよい。
【0014】
次に包装機1による包装処理工程について説明する。図において、回転テーブル2の外周部に沿って付されたローマ数字は各種包装処理を行うためのステーションを示している。ステーションIでは、袋マガジン(図示せず)に積層されている袋6を一対の袋取出吸盤8で取り出して図中の矢印で示すように垂直状態にし、このステーションに停止して待機しているグリッパ4に引き渡す。グリッパ4は袋6の両側縁部の上側を把持し、これを垂直状態で保持する。
【0015】
この状態で移送されてくる袋6の外面に対し、ステーションIIで印字器10によって製造日等が印刷される。ステーションIIIで一対のグリッパ4を互いに接近させながら、一対の袋口開口用吸盤12を用いて袋6の袋口が開口される。そして開口状態のまま袋6はステーションIVへ移送される。ステーションIVには昇降ホッパー14が設けられており、この昇降ホッパー14を介して袋6内に被包装物が充填される。
【0016】
ステーションVには、昇降自在なガス吹込みノズル24を備えるガス置換装置16と、後述するようにガス置換装置16に一体的に取り付けられたノズル挿入検出装置30とが設けられている。ステーションIVから移送されてきた開口状態の袋6にガス吹込みノズル24が挿入されて、袋6内の空気が不活性ガスに置換されるとともに、ノズル挿入検出装置30によりガス吹込みノズル24が適正に挿入されているかどうかの判別が行われる。ステーションVI,VIIでは一対の熱板58,60をそれぞれ用いて袋口の第1シール工程,第2シール工程が行われ、ステーションVIIIでは一対の冷却板62を用いてシール部を冷却し、被包装物を内包した完成品として袋6をシュート64へ放出する。
【0017】
次に、図2を参照して、ステーションVに設けられたガス置換装置16及びノズル挿入検出装置30の構成について説明する。図2は袋6が移送されてきた直後のステーションVにおける要部斜視図であり、袋6,グリッパ4,ガス置換装置16及びノズル挿入検出装置30のみを示している。
【0018】
ガス置換装置16は窒素ガスやスチームなどのガス置換処理に用いられる装置であり、スタンド18と,昇降軸20と,ブラケット22と,ガス吹込みノズル24とから構成されている。スタンド18は図示しない機台に固定された円柱状の部材であり、このスタンド18に軸方向に上下動する昇降軸20が取り付けられている。この昇降軸20の上端から少し下がった位置にブラケット22の一端が固定されている。
【0019】
ブラケット22は、昇降軸20から回転テーブル2の接線方向で袋6が移送される側に伸びてから回転テーブル2の径方向内側に向かって直角に伸びた形状となっている。ガス吹込みノズル24は軸部26と軸部26の先端に取り付けられた吹出し部28とから構成され、軸部26の後端部をブラケット22の昇降軸20側とは反対側の端部に固定されて、そこから垂直下方に釣り下がった状態となっている。吹出し部28はその幅方向が袋6の幅方向と一致し、幅方向の寸法が袋6の袋口のそれよりも小さな板状の部材である。ガス吹込みノズル24はその吹出し部28が昇降軸20の昇降動作によって袋口の幅方向略中央の位置で袋6に挿入される。
【0020】
一方、ノズル挿入検出装置30はガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入されたか否かを検出する装置であり、大略センサたるリードスイッチ42を有するエアシリンダ34と、一対の検出棒52,54と、制御装置56(図1参照)とで構成されている。エアシリンダ34及び一対の検出棒52,54と、ガス置換装置16の昇降軸20とは複数のブラケット32,44,46,48,50によって連結されている。
【0021】
具体的には、ブラケット32は、昇降軸20のガス置換装置16のブラケット22から少し下がった位置に取り付けられ、回転テーブル2の径方向内側に向かってガス吹込みノズル24の側方まで伸び,先端が僅かに垂直方向上側に直角に曲がっている。このブラケット32の先端には両ロッドタイプのエアシリンダ34が固定されており、そのロッド38,40が回転テーブル2の径方向外側,内側に向かってそれぞれ伸張している。
【0022】
エアシリンダ34の側面にはリードスイッチ42が2つ設けられており、ロッド38,40が往動端位置に移動したことをそれぞれ別個に検出することができる。制御装置56は図示しない機台上に設けられており、リードスイッチ42からの信号に基づいてガス吹込みノズル24の袋6への挿入不良を判定する。これについては後述する。
【0023】
ロッド38,40の先端にはそれぞれL字型のブラケット44,46が設けられ、そこにさらにブラケット48,50がそれぞれ取り付けられている。すなわち、ブラケット48はブラケット44上に固定されており、そこから回転テーブル2の接線方向で袋6が移送される側に幾分伸びた後,回転テーブル2の径方向内側に向かって直角に伸張している。他方、ブラケット50はブラケット46上に固定されており、そこから回転テーブル2の接線方向で袋6が移送される側に大きく伸びた後,回転テーブル2の径方向外側に向かって直角に伸張している。
【0024】
ブラケット48,50それぞれのブラケット44,46とは反対側の端部には、ガス吹込みノズル24の厚さと同程度の太さを有する検出棒52,54が垂直方向下方に釣り下がった状態で固定されている。ブラケット48,50の寸法は、これら検出棒52,54が袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の吹出し部28の左右の側方それぞれに位置するよう設定される。
【0025】
上述のように、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54はそれぞれブラケット22と、エアシリンダ34及びブラケット32,44,46,48,50を介して昇降軸20に対し一体的に取り付けられている。したがって、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54は昇降軸20の上下動に合わせて同時に昇降動作を行う。ステーションVにおいて袋6はグリッパ4によりガス吹込みノズル24及び検出棒52,54の真下に開口状態のままで移送され停止されるが、この袋6に対し、前述の昇降動作よりガス吹込みノズル24及び検出棒52,54の挿入及び抜き取り動作が行われる。このときの、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が袋6外に退避した位置を上昇端位置(退避位置)、袋6内に進入した位置を下降端位置(進入位置)とする。これについては後述する。
【0026】
つづいて、ステーションVにおける包装機1(とりわけガス置換装置16及びノズル挿入検出装置30)の動作について説明する。まず、図3から6を参照して、ガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入される場合を説明する。
【0027】
ステーションVにおける包装機1の動作は、準備工程,ガス吹込みノズル及び検出棒下降工程,ガス置換工程,袋口緊張工程,検出棒移動工程,検出工程,ガス吹込みノズル及び検出棒上昇工程の全7工程で構成される。最初に、図3,4を参照して、準備工程,ガス吹込みノズル及び検出棒下降工程,ガス置換工程を説明する。図3,4は共に図2同様ステーションVにおける要部斜視図であり、前者はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に位置する状態,後者はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が下降端位置に位置する状態を示している。なお、図3,4及び後述する図5から12は、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を見易くするため、ノズル挿入検出装置30のブラケット46,50が除かれた状態で示されている。
【0028】
袋6はステーションVに被包装物が充填された状態で移送されてくる。このとき、図3に示すように、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54はそれぞれ上昇端位置に待機している(準備工程)。袋6がステーションVに停止すると、図4に示す通り、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を下降端位置に向けて下降させて、袋6に挿入する(ガス吹込みノズル及び検出棒下降工程)。挿入後、ガス吹込みノズル24を介して袋6内へガスの吹込みを開始する(ガス置換工程)。
【0029】
次に、図5を参照して、袋口緊張工程,検出棒移動工程,検出工程を説明する。図5はステーションVにおける要部斜視図であり、左右一対のグリッパ4を互いに離反させて袋口を緊張させた状態を示している。
【0030】
ガスの吹込み開始後、左右一対のグリッパ4を互いに離反させ、袋6の袋口を緊張させる(袋口緊張工程)。そして、袋口を緊張させた状態でエアシリンダ34を作動させ、両ロッド38,40を徐々に伸張させ、袋6に挿入した一対の検出棒52,54を袋6の厚さ方向で互いに反対方向に移動させるように圧縮空気を作用させる(検出棒移動工程)。
【0031】
エアシリンダ34の駆動力は、検出棒52,54が緊張された袋口内面に当接すると、その移動が阻止され、それ以上の移動できなくなるように小さく設定されている。したがって、検出棒52,54が袋6に正常に挿入されている場合、一対の検出棒52,54のいずれもが緊張された袋口内面に当接して、その厚さ方向への移動が阻まれるため、エアシリンダ34を作動させても両ロッド38,40とも往動端位置まで伸張することができず、2つのリードスイッチ42はいずれも働かない。前述の通り一対の検出棒52,54は袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の左右の側方にそれぞれ配置されているため、検出棒52,54が袋6に正常に挿入されている場合にはガス吹込みノズル24も袋6に正常に挿入されていることとなる。したがって、リードスイッチ42がいずれも作動しない場合はガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入されているものと判断し、袋6へのガスの吹込みを継続する(検出工程)。
【0032】
次に、図6を参照して、ガス吹込みノズル及び検出棒上昇工程を説明する。図6はステーションVにおける要部斜視図であり、ガスの置換が完了し、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に移動した状態を示している。
【0033】
ガスの置換が完了すると、下降端位置に位置するガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を上昇端位置に向けて上昇させて、袋6からガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を抜き取る。袋6からガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を完全に抜き取った後、ガスの吹込みを停止させて、ガス吹込みノズル及び検出棒上昇工程を完了する。このガス吹込みノズル及び検出棒上昇工程の終了後は前述の準備工程に戻り、以後同様の工程が実施される。
【0034】
つづいて、図7から12を参照して、ガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入されない場合(具体的には袋6の袋口が正常に開口されていない場合)について説明する。この場合、前述のガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入される場合と比べて、検出工程及びその後の準備工程において包装機1の動作が一部相違する。図7から12はいずれもステーションVにおける要部斜視図であり、図7はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に位置する状態、図8はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が下降端位置に位置する状態、図9は左右一対のグリッパ4を互いに離反させて袋口を緊張させた状態、図10は検出棒54が往動端位置に移動した状態、図11はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に戻った状態、図12は検出棒54が往動端位置から元の位置に戻った状態を示している。
【0035】
準備工程においてガス吹込みノズル24及び検出棒52,54がそれぞれ上昇端位置に待機しているところに、図7に示すように、被包装物が充填された後に袋口が片方(この例では回転テーブル2の径方向外側)に偏って閉じてしまった状態の袋6が移送されてくる。袋6がステーションVに停止すると、図8に示すようにガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を下降端位置に向けて下降させて(ガス吹込みノズル及び検出棒下降工程)、下降端位置に到着後ガスの吹込みを開始させる(ガス置換工程)。当然ながら袋6が正常に開口していないため、図に示すようにガス吹込みノズル24及び検出棒52,54は袋6に挿入されていない。
【0036】
ついで、図9に示すように左右一対のグリッパ4を互いに離反させて袋6の袋口を緊張させ(袋口緊張工程)、図10に示すように一対の検出棒52,54を袋6の厚さ方向で互いに反対方向に移動させる(検出棒移動工程)。このとき検出棒52の進行方向側に袋口が緊張された状態の袋6が存在するため、検出棒52が袋口の外側に当接し、その移動が阻止される。他方、検出棒54の進行方向側には袋6が存在しないため、エアシリンダ34のロッド40が伸張でき、検出棒54は往動端位置まで移動する。これによりロッド40側のリードスイッチ42が作動し、リードスイッチ42から制御装置56に対して信号が発せされる。制御装置56は、2つのリードスイッチ42のうち少なくとも一方からの信号があれば、ガス吹込みノズル24が挿入不良であると判定して、ガスの吹込みを停止させる(検出工程)。なお、本実施形態においてリードスイッチ42は検出棒54が往動端位置まで移動した場合を検出することとしたが、検出する距離はガス吹込みノズル24が正常に挿入されていないと判定することができる範囲で任意に設定することが可能である。
【0037】
検出工程が終了すると、図11に示すように、下降端位置に位置するガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を上昇端位置に向けて上昇させる(ガス吹込みノズル及び検出棒上昇工程)。ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に移動した後、準備工程としてエアシリンダ34のロッド40を元の状態に収縮させて検出棒54を元の位置に戻す(図12)。袋6は最終的に不良袋として機外に排出される。
【0038】
以上のように、本実施形態によれば一対の検出棒52,54を緊張された袋口内面に押し当てるという機械的かつ直接的な方法でガス吹込みノズル24の挿入不良を検出する構成のため、袋6の材質を問わずに挿入不良を検出することができる。また、一対の検出棒52,54を袋6の厚さ方向で互いに反対方向に移動させる構成であるため、開口不良時の袋口がどのような形状であっても、また袋6が一方のグリッパ4から外れたような場合であっても、それに起因するガス吹込みノズル24の挿入不良を確実かつ安定して検出することができる。なお、技術分野の欄においても述べたが、本願発明に係るノズル挿入検出装置及び方法は、本実施形態に係るガス置換処理用のノズル以外にも、脱気処理用の脱気ノズルなど所定の包装処理に用いられる様々なノズルに対して用いることが可能である。
【0039】
なお、本実施形態において、移送される袋6の姿勢は袋口が上側を向いた垂直状態となっているが、袋口が横方向を向いた水平状態であってもよい。また、本実施形態においては検出棒52,54をガス吹込みノズル24と同時に袋6に挿入したが、ガス吹込みノズル24の挿入に前後して挿入しても良い。
【0040】
袋口緊張工程は、袋6内へガスの吹込みを開始した(ガス置換工程)後に行うこととしたが、ガス吹込みノズル24によるガスの吹込み前又はそれと同時に行っても良い。また、ガスの吹込みを、検出工程でガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入されていることが確認できてから開始してもよい。さらに、検出棒移動工程においては、検出棒52,54を検出棒52,54ごと袋6の厚さ方向に移動させるよう構成したが、検出棒52,54の移動の態様はこれに限られず、例えば検出棒52,54の上部を軸支して揺動させる等、検出棒52,54を部分的に袋6の厚さ方向に移動させてもよい。
【0041】
本実施形態においては、検出部材として検出棒52,54を用いたが、棒状のものには限られず、例えば薄板状のもの等、他の形状のものであってもよい。また、検出棒52,54はガス吹込みノズル24の厚さと同程度の太さとしたが、袋6の袋口に挿入可能な範囲で任意に形成することができる。
【0042】
進入位置における一対の検出棒52,54はガス吹込みノズル24の側方に配置されていれば良く、本実施形態のように袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の側方に配置されるほか、袋6の厚さ方向で側方に配置されても良い。この場合、袋6とガス吹込みノズル24との間に隙間ができるのを防ぐため、検出棒52,54は板状のものが望ましい。また、一対の検出棒52,54は、上述のように袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の左右両側に1つずつ配置されるほか、2つ共に袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の片側の側方に配置されてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1:包装機 2:回転テーブル 4:グリッパ 6:袋 16:ガス置換装置 24:ガス吹込みノズル 30:ノズル挿入検出装置 34:エアシリンダ 42:リードスイッチ 52:検出棒 54:検出棒 56:制御装置
【技術分野】
【0001】
本願発明は、袋の両側縁部を挟持して、袋を所定の軌道に沿って移送する左右一対のグリッパを複数組備え、その移送過程において所定の包装処理工程を順次施す包装機におけるノズル挿入検出装置及び方法に関する。さらに詳しく言えば、窒素ガスやスチームなどのガス置換処理に用いられるガス吹込みノズル、あるいは脱気処理に用いられる脱気ノズルなど、所定の包装処理に用いられるノズルが袋に正常に挿入されたか否かを検出するノズル挿入検出装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からノズルが袋に正常に挿入されなかったことを検出し、その検出信号に基づいて包装不良を判別する様々な技術が知られている。しかしながら、それらの従来技術においては以下のような問題があった。
【0003】
例えば、特許第2619794号には通電性ガスノズルと検出線との接触によって生ずる静電容量の変化をセンサにより感知して、袋へのノズルの挿入不良を検出する構成が開示されている。しかしながら、この方法ではアルミ袋のような導電性を有する袋の場合には適用することができないという問題がある。
【0004】
ガスの圧力等を測定してノズルの挿入不良を検出する構成も公知である。具体的には、袋内から排出されるガスの圧力を測定する構成(特公昭56−10254号)、袋内に供給するガスの圧力を測定する構成(特開昭54−58593号)、袋内から排出されるガスの酸素濃度を測定する構成(実開昭55−24219号)が開示されている。しかしながら、これらの測定対象である圧力や酸素濃度は不安定であり、確実かつ安定した挿入不良の検出は困難である他、仮にこれらが安定するのを待って検出することができたとしても、それに要する時間の分だけ生産性が低下してしまう。また、製品によって必要とされるガスの濃度や置換率が相違するため、ノズルの挿入不良を判断するための閾値を製品毎に設定しなければならないが、この作業は熟練を要するため煩雑である。
【0005】
さらに、特公平1−21468にはノズルの挿入方向での高さ位置を判断することができる構成が示されている。しかし、ノズルの高さ位置を測定するだけでは間接的にノズルの挿入不良を検出しているに過ぎず、袋口の開口不良など容器そのものの問題に起因する挿入不良を検出することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2619794号公報
【特許文献2】特公昭56−10254号公報
【特許文献3】特開昭54−58593号公報
【特許文献4】実開昭55−24219号公報
【特許文献5】特公平1−21468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、これらの問題を生ずることなく、ノズルが袋に正常に挿入されたか否かを確実かつ安定して検出することのできるノズル挿入検出装置及び方法を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、袋の両側縁部を挟持して,前記袋を所定の軌道に沿って移送する互いに接離自在な左右一対のグリッパを複数組備え、その移送過程において前記袋に対しノズルによる包装処理を含む所定の包装処理工程を順次施す包装機におけるノズル挿入検出装置であって、前記ノズルの長手方向に沿って伸び、前記袋外に退避した退避位置と,前記袋内に進入して前記ノズルの側方に位置する進入位置との間を移動自在な一対の検出部材と、センサと、制御手段とを備え、前記一対の検出部材は前記進入位置において前記袋の厚さ方向で互いに反対方向に移動自在であり、前記センサで前記一対の検出部材それぞれが前記袋の厚さ方向で所定の距離移動したこと検出し、前記制御手段で前記センサからの信号に基づいて前記ノズルが前記袋に挿入されたか否かを判断することを特徴とするノズル挿入検出装置を提供する。この発明によれば、一対の検出部材を緊張された袋口内面に押し当てるという機械的かつ直接的な方法でノズルの挿入不良を検出することができるため、袋の材質を問わずに挿入不良を検出することができる。また、一対の検出部材を袋の厚さ方向で互いに反対方向に移動させる構成であるため、開口不良時の袋口がどのような形状であっても、また袋が一方のグリッパから外れたような場合であっても、それに起因するノズルの挿入不良を確実かつ安定して検出することができる。
さらに、前記検出部材は、前記進入位置において前記袋の幅方向で前記ノズルの側方に位置することを特徴とするノズル挿入検出装置を提供する。この発明によれば、袋への検出部材の挿入をより確実に行うことができる。
さらに、前記包装機の前記ノズルはガス置換処理に用いられるガス吹込みノズルであることを特徴とするノズル挿入検出装置を提供する。
さらに、前記一対の検出部材はエアシリンダによって前記袋の厚さ方向に移動自在となっており、前記センサは前記エアシリンダに設けられたリードスイッチであることを特徴とするノズル挿入検出装置を提供する。
さらに、前記包装機は間欠回転式ロータリ型袋詰め包装機であり、前記袋は上向きに開口した状態で吊り下げ状に保持されたまま円弧状の軌道に沿って間欠移送され、前記ノズルは所定の間欠停止位置に配置されることを特徴とするノズル挿入検出装置を提供する。
また、上記課題を解決するため、袋の両側縁部を挟持して,前記袋を所定の軌道に沿って移送する左右一対のグリッパを複数組備え、その移送過程において前記袋に対しノズルによる包装処理を含む所定の包装処理工程を順次施す包装機におけるノズル挿入検出方法であって、前記ノズルを前記袋に挿入するノズル挿入工程と、前記ノズルの長手方向に沿って伸びる一対の検出部材を前記袋に挿入して、前記ノズルの側方に配置する検出部材挿入工程と、前記左右一対のグリッパを互いに離反させて袋口を緊張させる袋口緊張工程と、前記袋口の緊張後、前記袋に挿入した前記一対の検出部材を前記袋の厚さ方向で互いに反対方向に移動させる検出部材移動工程と、前記検出部材移動工程において前記一対の検出部材それぞれが前記袋の厚さ方向で所定の距離移動したことをセンサで検出し、該センサからの信号に基づいて前記ノズルが前記袋に正常に挿入されたか否かを判別する検出工程とを備えるノズル挿入検出方法を提供する。
さらに、前記検出部材挿入工程は、前記検出部材を前記袋の幅方向において前記ノズルの側方に配置することを特徴とするノズル挿入検出方法を提供する。
さらに、前記ノズル挿入検出方法は、前記検出部材挿入工程と前記袋口緊張工程との間に、前記袋に挿入された前記ノズルによる所定の包装処理を施す包装処理工程を備えることを特徴とするノズル挿入検出方法を提供する。この発明によれば、包装処理の生産性を低下させることなく、効率的にノズルの挿入不良を検出することができる。
【発明の効果】
【0009】
本願発明によれば、開口不良時における袋口の形状や袋の材質に関わらず、ノズルの挿入不良を確実かつ安定して検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は本願発明の実施形態に係るノズル挿入検出装置30を含む包装機1の概略構成図である。
【図2】図2は袋6が移送されてきた直後のステーションVにおける要部斜視図であり、グリッパ4,袋6,ガス置換装置16及びノズル挿入検出装置30のみを示している。
【図3】図3はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が袋6に正常に挿入される場合のステーションVにおける要部斜視図であり、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に位置する状態を示している。図において袋6の袋口は正常に開口されている。
【図4】図4はステーションVにおける要部斜視図であり、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が下降端位置に位置する状態を示している。
【図5】図5はステーションVにおける要部斜視図であり、左右一対のグリッパ4を互いに離反させて袋口を緊張させた状態を示している。
【図6】図6はステーションVにおける要部斜視図であり、ガスの置換が完了し、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に移動した状態を示している。
【図7】図7はステーションVにおける要部斜視図であり、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に位置する状態を示している。図において袋6の袋口の開口は正常に行われていない。
【図8】図8はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が袋6に正常に挿入されない場合のステーションVにおける要部斜視図であり、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が下降端位置に位置する状態を示している。
【図9】図9はステーションVにおける要部斜視図であり、左右一対のグリッパ4を互いに離反させて袋口を緊張させた状態を示している。
【図10】図10はステーションVにおける要部斜視図であり、検出棒54が往動端位置に移動した状態を示している。
【図11】図11はステーションVにおける要部斜視図であり、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に移動した状態を示している。
【図12】図12はステーションVにおける要部斜視図であり、検出棒54が往動端位置から元の位置に戻った状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本願発明の実施形態について説明する。
【0012】
まず図1を用いて、本願発明に係るノズル挿入検出装置30を含む間欠回転式ロータリ型袋詰め包装機(以下単に包装機)1の全体構成と各包装処理工程の概要を説明する。図1はノズル挿入検出装置30を含む包装機1の概略構成図である。
【0013】
包装機1は、図中二点鎖線で示す円形の回転テーブル2と、その外周部に円周方向所定の間隔で複数組取り付けられた左右一対のグリッパ4とを備えており、このグリッパ4で包装袋(以下単に袋)6の両側縁部を袋口が上側を向いた状態で吊り下げ状に把持する。回転テーブル2は図示しないインデックスユニット及びメインモータに連結されて、図中の矢印で示すように時計回りに回転し、この回転に合わせて袋6が間欠移送される。また、一対のグリッパ4は互いに接離自在に構成され、接近させることにより袋6の袋口を開口させ、離反させることにより袋口を緊張させることができる。なお、本実施の形態において袋6の移送は間欠移送としたが、必ずしもこれに限定されず、連続移送であってもよい。また、袋6の移送軌道は円弧状となっているが、直線,レーストラック等、他の態様であってもよい。
【0014】
次に包装機1による包装処理工程について説明する。図において、回転テーブル2の外周部に沿って付されたローマ数字は各種包装処理を行うためのステーションを示している。ステーションIでは、袋マガジン(図示せず)に積層されている袋6を一対の袋取出吸盤8で取り出して図中の矢印で示すように垂直状態にし、このステーションに停止して待機しているグリッパ4に引き渡す。グリッパ4は袋6の両側縁部の上側を把持し、これを垂直状態で保持する。
【0015】
この状態で移送されてくる袋6の外面に対し、ステーションIIで印字器10によって製造日等が印刷される。ステーションIIIで一対のグリッパ4を互いに接近させながら、一対の袋口開口用吸盤12を用いて袋6の袋口が開口される。そして開口状態のまま袋6はステーションIVへ移送される。ステーションIVには昇降ホッパー14が設けられており、この昇降ホッパー14を介して袋6内に被包装物が充填される。
【0016】
ステーションVには、昇降自在なガス吹込みノズル24を備えるガス置換装置16と、後述するようにガス置換装置16に一体的に取り付けられたノズル挿入検出装置30とが設けられている。ステーションIVから移送されてきた開口状態の袋6にガス吹込みノズル24が挿入されて、袋6内の空気が不活性ガスに置換されるとともに、ノズル挿入検出装置30によりガス吹込みノズル24が適正に挿入されているかどうかの判別が行われる。ステーションVI,VIIでは一対の熱板58,60をそれぞれ用いて袋口の第1シール工程,第2シール工程が行われ、ステーションVIIIでは一対の冷却板62を用いてシール部を冷却し、被包装物を内包した完成品として袋6をシュート64へ放出する。
【0017】
次に、図2を参照して、ステーションVに設けられたガス置換装置16及びノズル挿入検出装置30の構成について説明する。図2は袋6が移送されてきた直後のステーションVにおける要部斜視図であり、袋6,グリッパ4,ガス置換装置16及びノズル挿入検出装置30のみを示している。
【0018】
ガス置換装置16は窒素ガスやスチームなどのガス置換処理に用いられる装置であり、スタンド18と,昇降軸20と,ブラケット22と,ガス吹込みノズル24とから構成されている。スタンド18は図示しない機台に固定された円柱状の部材であり、このスタンド18に軸方向に上下動する昇降軸20が取り付けられている。この昇降軸20の上端から少し下がった位置にブラケット22の一端が固定されている。
【0019】
ブラケット22は、昇降軸20から回転テーブル2の接線方向で袋6が移送される側に伸びてから回転テーブル2の径方向内側に向かって直角に伸びた形状となっている。ガス吹込みノズル24は軸部26と軸部26の先端に取り付けられた吹出し部28とから構成され、軸部26の後端部をブラケット22の昇降軸20側とは反対側の端部に固定されて、そこから垂直下方に釣り下がった状態となっている。吹出し部28はその幅方向が袋6の幅方向と一致し、幅方向の寸法が袋6の袋口のそれよりも小さな板状の部材である。ガス吹込みノズル24はその吹出し部28が昇降軸20の昇降動作によって袋口の幅方向略中央の位置で袋6に挿入される。
【0020】
一方、ノズル挿入検出装置30はガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入されたか否かを検出する装置であり、大略センサたるリードスイッチ42を有するエアシリンダ34と、一対の検出棒52,54と、制御装置56(図1参照)とで構成されている。エアシリンダ34及び一対の検出棒52,54と、ガス置換装置16の昇降軸20とは複数のブラケット32,44,46,48,50によって連結されている。
【0021】
具体的には、ブラケット32は、昇降軸20のガス置換装置16のブラケット22から少し下がった位置に取り付けられ、回転テーブル2の径方向内側に向かってガス吹込みノズル24の側方まで伸び,先端が僅かに垂直方向上側に直角に曲がっている。このブラケット32の先端には両ロッドタイプのエアシリンダ34が固定されており、そのロッド38,40が回転テーブル2の径方向外側,内側に向かってそれぞれ伸張している。
【0022】
エアシリンダ34の側面にはリードスイッチ42が2つ設けられており、ロッド38,40が往動端位置に移動したことをそれぞれ別個に検出することができる。制御装置56は図示しない機台上に設けられており、リードスイッチ42からの信号に基づいてガス吹込みノズル24の袋6への挿入不良を判定する。これについては後述する。
【0023】
ロッド38,40の先端にはそれぞれL字型のブラケット44,46が設けられ、そこにさらにブラケット48,50がそれぞれ取り付けられている。すなわち、ブラケット48はブラケット44上に固定されており、そこから回転テーブル2の接線方向で袋6が移送される側に幾分伸びた後,回転テーブル2の径方向内側に向かって直角に伸張している。他方、ブラケット50はブラケット46上に固定されており、そこから回転テーブル2の接線方向で袋6が移送される側に大きく伸びた後,回転テーブル2の径方向外側に向かって直角に伸張している。
【0024】
ブラケット48,50それぞれのブラケット44,46とは反対側の端部には、ガス吹込みノズル24の厚さと同程度の太さを有する検出棒52,54が垂直方向下方に釣り下がった状態で固定されている。ブラケット48,50の寸法は、これら検出棒52,54が袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の吹出し部28の左右の側方それぞれに位置するよう設定される。
【0025】
上述のように、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54はそれぞれブラケット22と、エアシリンダ34及びブラケット32,44,46,48,50を介して昇降軸20に対し一体的に取り付けられている。したがって、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54は昇降軸20の上下動に合わせて同時に昇降動作を行う。ステーションVにおいて袋6はグリッパ4によりガス吹込みノズル24及び検出棒52,54の真下に開口状態のままで移送され停止されるが、この袋6に対し、前述の昇降動作よりガス吹込みノズル24及び検出棒52,54の挿入及び抜き取り動作が行われる。このときの、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が袋6外に退避した位置を上昇端位置(退避位置)、袋6内に進入した位置を下降端位置(進入位置)とする。これについては後述する。
【0026】
つづいて、ステーションVにおける包装機1(とりわけガス置換装置16及びノズル挿入検出装置30)の動作について説明する。まず、図3から6を参照して、ガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入される場合を説明する。
【0027】
ステーションVにおける包装機1の動作は、準備工程,ガス吹込みノズル及び検出棒下降工程,ガス置換工程,袋口緊張工程,検出棒移動工程,検出工程,ガス吹込みノズル及び検出棒上昇工程の全7工程で構成される。最初に、図3,4を参照して、準備工程,ガス吹込みノズル及び検出棒下降工程,ガス置換工程を説明する。図3,4は共に図2同様ステーションVにおける要部斜視図であり、前者はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に位置する状態,後者はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が下降端位置に位置する状態を示している。なお、図3,4及び後述する図5から12は、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を見易くするため、ノズル挿入検出装置30のブラケット46,50が除かれた状態で示されている。
【0028】
袋6はステーションVに被包装物が充填された状態で移送されてくる。このとき、図3に示すように、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54はそれぞれ上昇端位置に待機している(準備工程)。袋6がステーションVに停止すると、図4に示す通り、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を下降端位置に向けて下降させて、袋6に挿入する(ガス吹込みノズル及び検出棒下降工程)。挿入後、ガス吹込みノズル24を介して袋6内へガスの吹込みを開始する(ガス置換工程)。
【0029】
次に、図5を参照して、袋口緊張工程,検出棒移動工程,検出工程を説明する。図5はステーションVにおける要部斜視図であり、左右一対のグリッパ4を互いに離反させて袋口を緊張させた状態を示している。
【0030】
ガスの吹込み開始後、左右一対のグリッパ4を互いに離反させ、袋6の袋口を緊張させる(袋口緊張工程)。そして、袋口を緊張させた状態でエアシリンダ34を作動させ、両ロッド38,40を徐々に伸張させ、袋6に挿入した一対の検出棒52,54を袋6の厚さ方向で互いに反対方向に移動させるように圧縮空気を作用させる(検出棒移動工程)。
【0031】
エアシリンダ34の駆動力は、検出棒52,54が緊張された袋口内面に当接すると、その移動が阻止され、それ以上の移動できなくなるように小さく設定されている。したがって、検出棒52,54が袋6に正常に挿入されている場合、一対の検出棒52,54のいずれもが緊張された袋口内面に当接して、その厚さ方向への移動が阻まれるため、エアシリンダ34を作動させても両ロッド38,40とも往動端位置まで伸張することができず、2つのリードスイッチ42はいずれも働かない。前述の通り一対の検出棒52,54は袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の左右の側方にそれぞれ配置されているため、検出棒52,54が袋6に正常に挿入されている場合にはガス吹込みノズル24も袋6に正常に挿入されていることとなる。したがって、リードスイッチ42がいずれも作動しない場合はガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入されているものと判断し、袋6へのガスの吹込みを継続する(検出工程)。
【0032】
次に、図6を参照して、ガス吹込みノズル及び検出棒上昇工程を説明する。図6はステーションVにおける要部斜視図であり、ガスの置換が完了し、ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に移動した状態を示している。
【0033】
ガスの置換が完了すると、下降端位置に位置するガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を上昇端位置に向けて上昇させて、袋6からガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を抜き取る。袋6からガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を完全に抜き取った後、ガスの吹込みを停止させて、ガス吹込みノズル及び検出棒上昇工程を完了する。このガス吹込みノズル及び検出棒上昇工程の終了後は前述の準備工程に戻り、以後同様の工程が実施される。
【0034】
つづいて、図7から12を参照して、ガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入されない場合(具体的には袋6の袋口が正常に開口されていない場合)について説明する。この場合、前述のガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入される場合と比べて、検出工程及びその後の準備工程において包装機1の動作が一部相違する。図7から12はいずれもステーションVにおける要部斜視図であり、図7はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に位置する状態、図8はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が下降端位置に位置する状態、図9は左右一対のグリッパ4を互いに離反させて袋口を緊張させた状態、図10は検出棒54が往動端位置に移動した状態、図11はガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に戻った状態、図12は検出棒54が往動端位置から元の位置に戻った状態を示している。
【0035】
準備工程においてガス吹込みノズル24及び検出棒52,54がそれぞれ上昇端位置に待機しているところに、図7に示すように、被包装物が充填された後に袋口が片方(この例では回転テーブル2の径方向外側)に偏って閉じてしまった状態の袋6が移送されてくる。袋6がステーションVに停止すると、図8に示すようにガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を下降端位置に向けて下降させて(ガス吹込みノズル及び検出棒下降工程)、下降端位置に到着後ガスの吹込みを開始させる(ガス置換工程)。当然ながら袋6が正常に開口していないため、図に示すようにガス吹込みノズル24及び検出棒52,54は袋6に挿入されていない。
【0036】
ついで、図9に示すように左右一対のグリッパ4を互いに離反させて袋6の袋口を緊張させ(袋口緊張工程)、図10に示すように一対の検出棒52,54を袋6の厚さ方向で互いに反対方向に移動させる(検出棒移動工程)。このとき検出棒52の進行方向側に袋口が緊張された状態の袋6が存在するため、検出棒52が袋口の外側に当接し、その移動が阻止される。他方、検出棒54の進行方向側には袋6が存在しないため、エアシリンダ34のロッド40が伸張でき、検出棒54は往動端位置まで移動する。これによりロッド40側のリードスイッチ42が作動し、リードスイッチ42から制御装置56に対して信号が発せされる。制御装置56は、2つのリードスイッチ42のうち少なくとも一方からの信号があれば、ガス吹込みノズル24が挿入不良であると判定して、ガスの吹込みを停止させる(検出工程)。なお、本実施形態においてリードスイッチ42は検出棒54が往動端位置まで移動した場合を検出することとしたが、検出する距離はガス吹込みノズル24が正常に挿入されていないと判定することができる範囲で任意に設定することが可能である。
【0037】
検出工程が終了すると、図11に示すように、下降端位置に位置するガス吹込みノズル24及び検出棒52,54を上昇端位置に向けて上昇させる(ガス吹込みノズル及び検出棒上昇工程)。ガス吹込みノズル24及び検出棒52,54が上昇端位置に移動した後、準備工程としてエアシリンダ34のロッド40を元の状態に収縮させて検出棒54を元の位置に戻す(図12)。袋6は最終的に不良袋として機外に排出される。
【0038】
以上のように、本実施形態によれば一対の検出棒52,54を緊張された袋口内面に押し当てるという機械的かつ直接的な方法でガス吹込みノズル24の挿入不良を検出する構成のため、袋6の材質を問わずに挿入不良を検出することができる。また、一対の検出棒52,54を袋6の厚さ方向で互いに反対方向に移動させる構成であるため、開口不良時の袋口がどのような形状であっても、また袋6が一方のグリッパ4から外れたような場合であっても、それに起因するガス吹込みノズル24の挿入不良を確実かつ安定して検出することができる。なお、技術分野の欄においても述べたが、本願発明に係るノズル挿入検出装置及び方法は、本実施形態に係るガス置換処理用のノズル以外にも、脱気処理用の脱気ノズルなど所定の包装処理に用いられる様々なノズルに対して用いることが可能である。
【0039】
なお、本実施形態において、移送される袋6の姿勢は袋口が上側を向いた垂直状態となっているが、袋口が横方向を向いた水平状態であってもよい。また、本実施形態においては検出棒52,54をガス吹込みノズル24と同時に袋6に挿入したが、ガス吹込みノズル24の挿入に前後して挿入しても良い。
【0040】
袋口緊張工程は、袋6内へガスの吹込みを開始した(ガス置換工程)後に行うこととしたが、ガス吹込みノズル24によるガスの吹込み前又はそれと同時に行っても良い。また、ガスの吹込みを、検出工程でガス吹込みノズル24が袋6に正常に挿入されていることが確認できてから開始してもよい。さらに、検出棒移動工程においては、検出棒52,54を検出棒52,54ごと袋6の厚さ方向に移動させるよう構成したが、検出棒52,54の移動の態様はこれに限られず、例えば検出棒52,54の上部を軸支して揺動させる等、検出棒52,54を部分的に袋6の厚さ方向に移動させてもよい。
【0041】
本実施形態においては、検出部材として検出棒52,54を用いたが、棒状のものには限られず、例えば薄板状のもの等、他の形状のものであってもよい。また、検出棒52,54はガス吹込みノズル24の厚さと同程度の太さとしたが、袋6の袋口に挿入可能な範囲で任意に形成することができる。
【0042】
進入位置における一対の検出棒52,54はガス吹込みノズル24の側方に配置されていれば良く、本実施形態のように袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の側方に配置されるほか、袋6の厚さ方向で側方に配置されても良い。この場合、袋6とガス吹込みノズル24との間に隙間ができるのを防ぐため、検出棒52,54は板状のものが望ましい。また、一対の検出棒52,54は、上述のように袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の左右両側に1つずつ配置されるほか、2つ共に袋6の幅方向でガス吹込みノズル24の片側の側方に配置されてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1:包装機 2:回転テーブル 4:グリッパ 6:袋 16:ガス置換装置 24:ガス吹込みノズル 30:ノズル挿入検出装置 34:エアシリンダ 42:リードスイッチ 52:検出棒 54:検出棒 56:制御装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋の両側縁部を挟持して,前記袋を所定の軌道に沿って移送する互いに接離自在な左右一対のグリッパを複数組備え、その移送過程において前記袋に対しノズルによる包装処理を含む所定の包装処理工程を順次施す包装機におけるノズル挿入検出装置であって、
前記ノズルの長手方向に沿って伸び、前記袋外に退避した退避位置と,前記袋内に進入して前記ノズルの側方に位置する進入位置との間を移動自在な一対の検出部材と、
センサと、
制御手段とを備え、
前記一対の検出部材は前記進入位置において前記袋の厚さ方向で互いに反対方向に移動自在であり、
前記センサで前記一対の検出部材それぞれが前記袋の厚さ方向で所定の距離移動したこと検出し、前記制御手段で前記センサからの信号に基づいて前記ノズルが前記袋に挿入されたか否かを判断することを特徴とするノズル挿入検出装置。
【請求項2】
請求項1記載のノズル挿入検出装置において、
前記検出部材は、前記進入位置において前記袋の幅方向で前記ノズルの側方に位置することを特徴とするノズル挿入検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のノズル挿入検出装置において、
前記包装機の前記ノズルはガス置換処理に用いられるガス吹込みノズルであることを特徴とするノズル挿入検出装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1に記載のノズル挿入検出装置において、
前記一対の検出部材はエアシリンダによって前記袋の厚さ方向に移動自在となっており、
前記センサは前記エアシリンダに設けられたリードスイッチであることを特徴とするノズル挿入検出装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1に記載のノズル挿入検出装置において、
前記包装機は間欠回転式ロータリ型袋詰め包装機であり、
前記袋は上向きに開口した状態で吊り下げ状に保持されたまま円弧状の軌道に沿って間欠移送され、
前記ノズルは所定の間欠停止位置に配置されることを特徴とするノズル挿入検出装置。
【請求項6】
袋の両側縁部を挟持して,前記袋を所定の軌道に沿って移送する左右一対のグリッパを複数組備え、その移送過程において前記袋に対しノズルによる包装処理を含む所定の包装処理工程を順次施す包装機におけるノズル挿入検出方法であって、
前記ノズルを前記袋に挿入するノズル挿入工程と、
前記ノズルの長手方向に沿って伸びる一対の検出部材を前記袋に挿入して、前記ノズルの側方に配置する検出部材挿入工程と、
前記左右一対のグリッパを互いに離反させて袋口を緊張させる袋口緊張工程と、
前記袋口の緊張後、前記袋に挿入した前記一対の検出部材を前記袋の厚さ方向で互いに反対方向に移動させる検出部材移動工程と、
前記検出部材移動工程において前記一対の検出部材それぞれが前記袋の厚さ方向で所定の距離移動したことをセンサで検出し、該センサからの信号に基づいて前記ノズルが前記袋に正常に挿入されたか否かを判別する検出工程とを備えるノズル挿入検出方法。
【請求項7】
請求項6記載のノズル挿入検出方法において、
前記検出部材挿入工程は、前記一対の検出部材を前記袋の幅方向において前記ノズルの側方に配置することを特徴とするノズル挿入検出方法。
【請求項8】
請求項6又は7記載のノズル挿入検出方法において、
前記ノズル挿入検出方法はさらに、前記検出部材挿入工程と前記袋口緊張工程との間に、前記袋に挿入された前記ノズルによる所定の包装処理を施す包装処理工程を備えることを特徴とするノズル挿入検出方法。
【請求項1】
袋の両側縁部を挟持して,前記袋を所定の軌道に沿って移送する互いに接離自在な左右一対のグリッパを複数組備え、その移送過程において前記袋に対しノズルによる包装処理を含む所定の包装処理工程を順次施す包装機におけるノズル挿入検出装置であって、
前記ノズルの長手方向に沿って伸び、前記袋外に退避した退避位置と,前記袋内に進入して前記ノズルの側方に位置する進入位置との間を移動自在な一対の検出部材と、
センサと、
制御手段とを備え、
前記一対の検出部材は前記進入位置において前記袋の厚さ方向で互いに反対方向に移動自在であり、
前記センサで前記一対の検出部材それぞれが前記袋の厚さ方向で所定の距離移動したこと検出し、前記制御手段で前記センサからの信号に基づいて前記ノズルが前記袋に挿入されたか否かを判断することを特徴とするノズル挿入検出装置。
【請求項2】
請求項1記載のノズル挿入検出装置において、
前記検出部材は、前記進入位置において前記袋の幅方向で前記ノズルの側方に位置することを特徴とするノズル挿入検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のノズル挿入検出装置において、
前記包装機の前記ノズルはガス置換処理に用いられるガス吹込みノズルであることを特徴とするノズル挿入検出装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1に記載のノズル挿入検出装置において、
前記一対の検出部材はエアシリンダによって前記袋の厚さ方向に移動自在となっており、
前記センサは前記エアシリンダに設けられたリードスイッチであることを特徴とするノズル挿入検出装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1に記載のノズル挿入検出装置において、
前記包装機は間欠回転式ロータリ型袋詰め包装機であり、
前記袋は上向きに開口した状態で吊り下げ状に保持されたまま円弧状の軌道に沿って間欠移送され、
前記ノズルは所定の間欠停止位置に配置されることを特徴とするノズル挿入検出装置。
【請求項6】
袋の両側縁部を挟持して,前記袋を所定の軌道に沿って移送する左右一対のグリッパを複数組備え、その移送過程において前記袋に対しノズルによる包装処理を含む所定の包装処理工程を順次施す包装機におけるノズル挿入検出方法であって、
前記ノズルを前記袋に挿入するノズル挿入工程と、
前記ノズルの長手方向に沿って伸びる一対の検出部材を前記袋に挿入して、前記ノズルの側方に配置する検出部材挿入工程と、
前記左右一対のグリッパを互いに離反させて袋口を緊張させる袋口緊張工程と、
前記袋口の緊張後、前記袋に挿入した前記一対の検出部材を前記袋の厚さ方向で互いに反対方向に移動させる検出部材移動工程と、
前記検出部材移動工程において前記一対の検出部材それぞれが前記袋の厚さ方向で所定の距離移動したことをセンサで検出し、該センサからの信号に基づいて前記ノズルが前記袋に正常に挿入されたか否かを判別する検出工程とを備えるノズル挿入検出方法。
【請求項7】
請求項6記載のノズル挿入検出方法において、
前記検出部材挿入工程は、前記一対の検出部材を前記袋の幅方向において前記ノズルの側方に配置することを特徴とするノズル挿入検出方法。
【請求項8】
請求項6又は7記載のノズル挿入検出方法において、
前記ノズル挿入検出方法はさらに、前記検出部材挿入工程と前記袋口緊張工程との間に、前記袋に挿入された前記ノズルによる所定の包装処理を施す包装処理工程を備えることを特徴とするノズル挿入検出方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−95490(P2013−95490A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240686(P2011−240686)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】
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