説明

ノニオン型界面活性剤

【課題】用途に応じて親水−疎水のバランスをコントロールできる優れた分子構造を持つノニオン型界面活性剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(2)で示されるノニオン型界面活性剤である。


但し、Rは炭素数1〜20のアルキル基、一般式(2)中、AOは炭素数2〜3のアルキレンオキシドより誘導されるオキシアルキレン基、n、mは、同一又は異なるそれぞれ0〜100の数で、n+m=1〜200となる数を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はノニオン型界面活性剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ノニオン型界面活性剤は、HLB値を任意にコントロールすることができるため、乳化剤や分散剤、浸透剤、可溶化剤など広く利用されている。なかでも1鎖1親水基を含有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどの高級アルコール系ノニオン型界面活性剤はオキシアルキレン基の付加モル数を調節することによって、様々な用途で利用されている。(非特許文献1)
【0003】
一方、2つの疎水基と2つの親水基を有し、ジェミニ型界面活性剤として知られる2鎖2親水基含有界面活性剤は、1鎖型の界面活性剤と比べて、はるかに高い界面活性を示し、低濃度の添加で済むため、環境への負荷が軽減化されるなどの特徴を有しており、様々な構造の化合物が合成されている(非特許文献2)。更に、親水基の種類が異なる構造をもつもの、アルキル鎖等の疎水基の長さが非対称な構造を持つもの、親水基及び疎水基がそれぞれ非対称な構造を持つ、対称な構造を持つものより高い界面活性能を有するジェミニ型界面活性剤も研究されている(非特許文献3)。また、ノニオン型のジェミニ型界面活性剤については、疎水基としてアルキルアミド基を2つ有し、親水基としてN−ポリオキシエチレン基を2つ有する2鎖2親水基含有界面活性剤のジメチレン-1,2-ビス(N-ポリエチレングリコールドデシルアミド)(非特許文献4)や、疎水基としてアルキルエステル基を2つ有し、親水基としてカルボン酸ポリオキシエチレンエステル基を2つ有する2鎖2親水基含有界面活性剤の3,4-ビス(アルコキシカルボニル)-ヘキサン二酸-1,6-ビス(ポリエチレングルコールエステル)(特許文献1)が報告されている。更に、疎水基としてアルキル基を2つ有し、そのうちのひとつの疎水基末端にシアノ基を有し、親水基として1つのヒドロキシ基と、1つのポリエチレングリコールモノメチルエーテル基を有する2鎖2親水基含有界面活性剤の9-ポリエチレングリコールモノメチルエーテル-10-ヒドロキシオクタデカンニトリル(非特許文献5)も報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4210879号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】社団法人日本油化学会 「界面と界面活性剤」編集委員会 「界面と界面活性剤」(第1版 平成17年4月) 42−46
【非特許文献2】R.Zana,J.Xia(Eds.),Gemini Surfactants,Synthesis,Interfacial and Solution−Phase Behavior,and Applications,Marcel Dekker,New York,2003.
【非特許文献3】E.Alami and K.Holmberg,Advances in Colloid and Interface Science 100−102(2003)13−46
【非特許文献4】G.Paddon−Jones,S.Regismond,K.Kwetkat, and R.Zana,Journal of Colloid and Interface Science 243,496−502(2001)
【非特許文献5】E.Alami and K.Holmberg,Journal of Colloid and Interface Science 239,230−240(2001)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これらのジェミニ型界面活性剤は工業的生産を前提にして2つの疎水基及び2つの末端親水基を含有する界面活性剤の分子設計を考えるとき、2分子の連結や、疎水基、親水基の導入が必ずしも容易ではないため、いまだ実用に至っているものは少ない。更に、ノニオン型のジェミニ型界面活性剤、その中でも特に非対称な構造を持つ化合物において、親水基または疎水基をそれぞれ非対称な構造とする化合物は反応工程の煩雑さや目的物収率の問題から分子設計が限定されたものにならざるを得ず、しかも比較的高価なあるいは取扱いに注意を払うべき原材料の使用を余儀なくされるため、実用化に至っているものは全くないというのが実情である。例えば、非特許文献4や特許文献1記載のノニオン型2鎖2親水基含有界面活性剤は、アミド結合やエステル結合を有するため、酸、アルカリ、熱の影響や、水中での加水分解など安定性という点では充分とは言い難かった。また、非特許文献5記載のノニオン型2鎖2親水基含有界面活性剤は、非対称な構造を持つが、親水基の導入に高価な原料を用いており、さらにアルキル鎖長が短く鎖長の制御ができないためHLB値を自由に制御することができず、しかも疎水基末端に反応性の高いシアノ基を有しているため、種々の化合物と配合する界面活性剤用途には安定性において問題となる虞があった。
【0007】
かかる背景にあって本発明は、比較的に安価で取り扱いやすい原料を用いており、安定性が高く、しかも非対称な2つの疎水基を有し、親水基または疎水基の長さの選択によりHLB値の制御が可能で工業的生産が容易な2鎖2親水基を含有するノニオン型界面活性剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち本発明は、下記一般式(1)で示される炭素数10〜26のアルケニルアルキルエーテルの二重結合の位置に、2つの親水基が導入された下記一般式(2)で示されるノニオン型界面活性剤である。
【0009】
【化1】

【0010】
【化2】

【0011】
但し、一般式(1)中の、R−CH=CH−Rは炭素数10〜26のアルケニル基、Rは炭素数1〜20のアルキル基、一般式(2)中、AOは炭素数2〜3のアルキレンオキシドより誘導されるオキシアルキレン基、n、mは、同一又は異なるそれぞれ0〜100の数で、n+m=1〜200となる数を示す。
【発明の効果】
【0012】
本発明のノニオン型界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのような1鎖1親水基含有界面活性剤と比較して、臨界ミセル濃度(cmc)が10分の1〜500分の1程度で、より低濃度の配合でも起泡、洗浄、乳化、分散、ぬれ、可溶化等の優れた界面活性能を発揮するとともに、低濃度の配合で済むため環境への負荷が低減化される。本発明のノニオン型界面活性剤は、比較的に安価で取り扱いやすい原料を用いており、原料のハロゲン化アルキルあるいは不飽和脂肪族アルコールを選択するだけで、非対称な構造を有する2鎖2親水基含有ノニオン型界面活性剤を容易に設計することが可能で、工業的生産が容易である。更に、親水基または疎水基の長さの選択することで、用途に応じてHLB値を自由にコントロールできる優れた分子構造であり、酸、アルカリ、熱の影響や、水中での加水分解など安定性が高いため、洗浄剤、乳化剤、分散剤、可溶化剤、加脂剤、帯電防止剤、防塵剤、湿潤・浸透剤等のさまざまな用途に有用である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一般式(2)で示される本発明のノニオン型界面活性剤は、二重結合を一個有する不飽和脂肪族アルコールと、ハロゲン化アルキルとのエーテル化物である一般式(1)で示されるアルケニルアルキルエーテルの二重結合を酸化して水酸基を導入して得られる下記一般式(3)で示される(ジヒドロキシアルキル)アルキルエーテルの水酸基に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加重合させて得ることができる。
【0014】
【化3】

【0015】
一般式(1)で示されるアルケニルアルキルエーテルは、炭素数10〜26の不飽和脂肪族アルコールを原料として、ナトリウムやカリウムのような反応性の高い金属、または金属水酸化物を作用させて得られるアルコキシドと、炭素数1〜20のハロゲン化アルキルとのWilliamson合成により得られる。炭素数10〜26の不飽和脂肪族アルコールとしては、例えば、デセノール(C’10)、ウンデセノール(C’11)、ドデセノール(C’12)、トリデセノール(C’13)、テトラデセノール(C’14)、ペンタデセノール(C’15)、ヘキサデセノール(C’16)、ヘプタデセノール(C’17)、オクタデセノール(C’18)、エイコセノール(C’20)、ドコセノール(C’22)、テトラコセノール(C’24)、ヘキサコセノール(C’26)等が挙げられる。不飽和脂肪族アルコールは幾何異性体であるシス体及びトランス体の両方とも用いることができる。入手し易さ、価格の面でドデセノール、オクタデセノール、エイコセノール、ドコセノールが好ましい。2鎖2親水基含有界面活性剤特有の強い疎水性相互作用による優れた界面活性能を得るためには、炭素数16以上の不飽和脂肪族アルコールが特に好ましい。また、炭素数1〜20のハロゲン化アルキルにおけるハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、反応性および原材料の調達のし易さから、臭化アルキルが好ましい。炭素数1〜20のハロゲン化アルキルにおけるアルキル鎖は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル等が挙げられる。2鎖2親水基含有界面活性剤特有の強い疎水性相互作用による優れた界面活性能を得るためには、炭素数4以上のハロゲン化アルキルが好ましい。これらの不飽和脂肪族アルコール及びハロゲン化アルキルのアルキル鎖長を変えることにより、最終的に得られる界面活性剤のHLB値をコントロールすることができる。
【0016】
一般式(3)で示される(ジヒドロキシアルキル)アルキルエーテルは、例えば過酸化水素とギ酸等の有機酸とから得られる有機過酸化物を、一般式(1)で示されるアルケニルアルキルエーテルと反応させ、アルケニルアルキルエーテルの二重結合を酸化して水酸基を導入することにより得られる。
【0017】
一般式(2)で示される本発明のノニオン型界面活性剤は、一般式(3)で示される(ジヒドロキシアルキル)アルキルエーテルの各水酸基に、三フッ化ホウ素等の酸触媒、あるいは水酸化カリウム等のアルカリ触媒の存在下で、50〜200℃でアルキレンオキシドを付加させることにより得られる。アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシドが用いられ、これらは併用することができ、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとを併用した場合、ポリオキシアルキレン鎖はエチレンオキシドとプロピレンオキシドとがランダムに付加重合したものであっても、ブロック状に付加重合したものであっても良い。(ジヒドロキシアルキル)アルキルエーテルの水酸基1個あたりのアルキレンオキシドの付加重合モル数は、100モル以下であるが、50モル以下が好ましく、2つの水酸基へのアルキレンオキシドの付加重合の合計モル数は、1〜200モルであるが、1〜100モルが好ましい。各水酸基にアルキレンオキシドを付加重合させて形成されるポリオキシアルキレン鎖は、アルキレンオキシド付加モル数が同モルであっても異なるモル数であっても良く、異なるアルキレンオキシドが付加重合して構成されていても良い。
【0018】
本発明のノニオン型界面活性剤を製造する一例として下記化4に、cis−9−オクタデセンアルキルエーテルを出発原料として得た(ジヒドロキシアルキル)アルキルエーテルに、エチレンオキシドを付加重合する場合の合成フローを示した。この反応では、まずcis−9−オクタデセンアルキルエーテルに、(1)過酸化水素とギ酸を加え、40℃で24時間反応した後、ギ酸層を除去、水洗を行った後、(2)炭酸カリウムとメチルアルコールを加え、24時間反応を行い、ろ過または水洗により過剰の炭酸カリウムを除いた後、ヘキサンのような有機溶媒で再結晶化を行い、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)アルキルエーテルを得る。次いで、水酸化カリウムを触媒として、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)アルキルエーテルにエチレンオキシドを付加重合することにより、ノニオン型界面活性剤を得ることができる。
【0019】
【化4】

【0020】
本発明のノニオン型界面活性剤は、疎水基となる炭素数10〜26の不飽和脂肪族アルコールあるいは炭素数1〜20のハロゲン化アルキルの選択並びにプロピレンオキシドの重合付加モル数、親水基となるエチレンオキシドの重合付加モル数を調整することにより、用途に応じてHLB値を調整することができる。例えば、乳化剤としての用途では、O/W型乳化用にはHLB値8〜18、W/O型乳化用にはHLB値3.5〜6とすることが好ましく、洗浄剤としては、HLB値13〜15、可溶化剤としては、HLB値15〜18が好ましい。HLB値はグリフィン法により、下記、数1に示す式より求めることができる。例えば、O/W型乳化用のHLB値8〜18のものは、一般式(1)における、R−CH=CH−Rの炭素数が10〜22、Rの炭素数が4〜18のアルケニルアルキルエーテルを酸化して得られる(ジヒドロキシアルキル)アルキルエーテルの水酸基に、一般式(2)におけるm+nが4〜120となる量のエチレンオキシドを付加することにより得ることができる。W/O型乳化用のHLB値3.5〜6のものは、一般式(1)における、R−CH=CH−Rの炭素数が10〜22、Rの炭素数が4〜18のアルケニルアルキルエーテルを酸化して得られる(ジヒドロキシアルキル)アルキルエーテルの水酸基に、一般式(2)におけるm+nが1.1〜5.6となる量のエチレンオキシドを付加することにより得ることができる。洗浄剤用としてのHLB値13〜15のものは、一般式(1)における、R−CH=CH−Rの炭素数が10〜22、Rの炭素数が4〜18のアルケニルアルキルエーテルを酸化して得られる(ジヒドロキシアルキル)アルキルエーテルの水酸基に、一般式(2)中の、m+nが9〜40となる量のエチレンオキシドを付加することにより得ることができる。可溶化剤用としてのHLB値15〜18のものは、一般式(1)における、R−CH=CH−Rの炭素数が10〜22、Rの炭素数が4〜18のアルケニルアルキルエーテルを酸化して得られる(ジヒドロキシアルキル)アルキルエーテルの水酸基に、一般式(2)中の、m+nが15〜120となる量のエチレンオキシドを付加することにより得ることができる。
【0021】
(数1)
HLB値=20×親水基部の式量の総和/分子量
【実施例】
【0022】
実施例1
9−オクタデセンデシルエーテル(92.0g、0.225モル)と88%ギ酸(235.6g、4.5モル)を反応容器に入れ攪拌下に、40℃にて、35%過酸化水素(43.7g、0.45モル)を滴下した。滴下終了後、40℃で24時間攪拌を行った。ギ酸層を分離除去した後、水洗を3回行い、炭酸カリウム(31.1g、0.225モル)、メチルアルコール203mlを加え、25℃で、24時間攪拌を行い、ろ過して過剰の炭酸カリウムを除いた後、メチルアルコールを除去し、ヘプタン及びエタノールにより再結晶化を行い、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル(43.2g、0.096モル)を得た。次に、100mlオートクレーブに、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル(20.7g、0.047モル)、触媒として0.06gの水酸化カリウムを投入し、系内を窒素置換した後、100〜120℃、減圧下で20分脱水を行なった。脱水終了後、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル1モルに対してエチレンオキシド3モル当量を反応温度120〜130℃、内圧0.49MPaの条件下でオートクレーブ中に導入し付加反応を行なった。規定量のエチレンオキシド導入後、同温度で圧力が0.20MPa以下になるまで熟成し、更に、窒素ガスでオートクレーブ内圧0.49MPaを維持しながら約30分熟成を促進させ、冷却した。反応生成物に対して1.5重量%のアルカリ吸着剤(キョーワード600S:協和化学製)を添加し、窒素雰囲気下、80℃で1時間吸着処理後、保留粒子径4μmの濾紙を使用して加圧ろ過し、透明液体21.6g(試料1)を得た。
【0023】
得られた試料1を、10mg/0.5mlの割合で、重クロロホルムに溶解し、NMR装置(ブルカーバイオスピン社製、AV400M)を用いて、H−NMR(CDCl、400MHz)を測定し、構造確認を行ったところ、3.2〜3.3ppm付近に観察されるメチンのプロトンと、3.1ppm付近に観察されるメチンのプロトンの積分比から、2つの水酸基に両方ともエチレンオキシドが導入された対称型の構造と、1つの水酸基は未反応で、片方の水酸基にだけ、エチレンオキシド鎖が導入された非対称型の構造が、対称型:非対称型=31:69(モル%)の割合で含まれていることが確認され、3.7ppm付近のピークの積分比より求めたエチレンオキシドの平均付加モル数は、3.0モルであった。グリフィン法によりHLB値を求めたところ、5.8であった。
【0024】
実施例2
100mlオートクレーブに、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル(20.7g、0.047モル)、触媒として0.06gの水酸化カリウムを投入し、系内を窒素置換した後、100〜120℃、減圧下で20分脱水を行なった。脱水終了後、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル1モルに対してエチレンオキシド10モル当量を反応温度120〜130℃、内圧0.49MPaの条件下でオートクレーブ中に導入し付加反応を行なった。規定量のエチレンオキシド導入後、同温度で圧力が0.20MPa以下になるまで熟成し、更に、窒素ガスでオートクレーブ内圧0.49MPaを維持しながら約30分熟成を促進させ、冷却した。反応生成物に対して1.5重量%のアルカリ吸着剤(キョーワード600S:協和化学製)を添加し、窒素雰囲気下、80℃で1時間吸着処理後、保留粒子径4μmの濾紙を使用して加圧ろ過し、透明液体33.7g(試料2)を得た。
【0025】
得られた試料2を、10mg/0.5mlの割合で、重クロロホルムに溶解し、H−NMR(CDCl、400MHz)を測定し、構造確認を行ったところ、3.2〜3.3ppm付近に観察されるメチンのプロトンと、3.1ppm付近に観察されるメチンのプロトンの積分比から、2つの水酸基に両方ともエチレンオキシドが導入された対称型の構造と、1つの水酸基は未反応で、片方の水酸基にだけ、エチレンオキシド鎖が導入された非対称型の構造が、対称型:非対称型=44:56(モル%)の割合で含まれていることが確認され、H−NMRより求めたエチレンオキシド平均付加モル数は、9.8モルであった。グリフィン法によりHLB値を求めたところ、10.7であった。
【0026】
実施例3
300mlオートクレーブに、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル(20.7g、0.047モル)、触媒として0.06gの水酸化カリウムを投入し、系内を窒素置換した後、100〜120℃、減圧下で20分脱水を行なった。脱水終了後、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル1モルに対してエチレンオキシド20モル当量を反応温度120〜130℃、内圧0.49MPaの条件下でオートクレーブ中に導入し付加反応を行なった。規定量のエチレンオキシド導入後、同温度で圧力が0.20MPa以下になるまで熟成し、更に、窒素ガスでオートクレーブ内圧0.49MPaを維持しながら約30分熟成を促進させ、冷却した。反応生成物に対して1.5重量%のアルカリ吸着剤(キョーワード600S:協和化学製)を添加し、窒素雰囲気下、80℃で1時間吸着処理後、保留粒子径4μmの濾紙を使用して加圧ろ過し、白色液体50.4g(試料3)を得た。
【0027】
得られた試料3を、10mg/0.5mlの割合で、重クロロホルムに溶解し、H−NMR(CDCl、400MHz)を測定し、構造確認を行ったところ、3.2〜3.3ppm付近に観察されるメチンのプロトンと、3.1ppm付近に観察されるメチンのプロトンの積分比から、2つの水酸基に両方ともエチレンオキシドが導入された対称型の構造と、1つの水酸基は未反応で、片方の水酸基にだけ、エチレンオキシド鎖が導入された非対称型の構造が、対称型:非対称型=48:52(モル%)の割合で含まれていることが確認され、H−NMRより求めたエチレンオキシド平均付加モル数は、20.0モルであった。グリフィン法によりHLB値を求めたところ、13.8であった。
【0028】
実施例4
300mlオートクレーブに、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル(20.7g、0.047モル)、触媒として0.06gの水酸化カリウムを投入し、系内を窒素置換した後、100〜120℃、減圧下で20分脱水を行なった。脱水終了後、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル1モルに対してエチレンオキシド60モル当量を反応温度120〜130℃、内圧0.49MPaの条件下でオートクレーブ中に導入し付加反応を行なった。規定量のエチレンオキシド導入後、同温度で圧力が0.20MPa以下になるまで熟成し、更に、窒素ガスでオートクレーブ内圧0.49MPaを維持しながら約30分熟成を促進させ、冷却した。反応生成物に対して1.5重量%のアルカリ吸着剤(キョーワード600S:協和化学製)を添加し、窒素雰囲気下、80℃で1時間吸着処理後、保留粒子径4μmの濾紙を使用して加圧ろ過し、白色固体121.5g(試料4)を得た。
【0029】
得られた試料4を、10mg/0.5mlの割合で、重クロロホルムに溶解し、H−NMR(CDCl、400MHz)を測定し、構造確認を行ったところ、3.2〜3.3ppm付近に観察されるメチンのプロトンと、3.1ppm付近に観察されるメチンのプロトンの積分比から、2つの水酸基に両方ともエチレンオキシドが導入された対称型の構造と、1つの水酸基は未反応で、片方の水酸基にだけ、エチレンオキシド鎖が導入された非対称型の構造が、対称型:非対称型=67:33(モル%)の割合で含まれていることが確認され、H−NMRより求めたエチレンオキシド平均付加モル数は、59.8モルであった。グリフィン法によりHLB値を求めたところ、17.3であった。
【0030】
実施例5
300mlオートクレーブに、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル(20.7g、0.047モル)、触媒として0.06gの水酸化カリウムを投入し、系内を窒素置換した後、100〜120℃、減圧下で20分脱水を行なった。脱水終了後、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)デシルエーテル1モルに対してエチレンオキシド90モル当量を反応温度120〜130℃、内圧0.49MPaの条件下でオートクレーブ中に導入し付加反応を行なった。規定量のエチレンオキシド導入後、同温度で圧力が0.20MPa以下になるまで熟成し、更に、窒素ガスでオートクレーブ内圧0.49MPaを維持しながら約30分熟成を促進させ、冷却した。反応生成物に対して1.5重量%のアルカリ吸着剤(キョーワード600S:協和化学製)を添加し、窒素雰囲気下、80℃で1時間吸着処理後、保留粒子径4μmの濾紙を使用して加圧ろ過し、白色固体167.3g(試料5)を得た。
【0031】
得られた試料5を、10mg/0.5mlの割合で、重クロロホルムに溶解し、H−NMR(CDCl、400MHz)を測定し、構造確認を行ったところ、3.2〜3.3ppm付近に観察されるメチンのプロトンと、3.1ppm付近に観察されるメチンのプロトンの積分比から、2つの水酸基に両方ともエチレンオキシドが導入された対称型の構造と、1つの水酸基は未反応で、片方の水酸基にだけ、エチレンオキシド鎖が導入された非対称型の構造が、対称型:非対称型=71:29(モル%)の割合で含まれていることが確認され、H−NMRより求めたエチレンオキシド平均付加モル数は、85.0モルであった。グリフィン法によりHLB値を求めたところ、18.0であった。
【0032】
実施例6
13−ドコセンブチルエーテル(85.7g、0.225モル)と88%ギ酸(235.6g、4.5モル)を反応容器に入れ攪拌下に、40℃にて、35%過酸化水素(43.7g、0.45モル)を滴下した。滴下終了後、40℃で24時間攪拌を行った。ギ酸層を分離除去した後、水洗を行い、炭酸カリウム(31.1g、0.225モル)、メチルアルコール203mlを加え、25℃で、24時間攪拌を行い、ろ過して過剰の炭酸カリウムを除いた後、メチルアルコールを除去し、ヘプタン及びエタノールにより再結晶化を行い、(13,14−ジヒドロキシドコシル)ブチルエーテル(46.4g、0.112モル)を得た。次に、100mlオートクレーブに、(13,14−ジヒドロキシドコシル)ブチルエーテル(19.5g、0.047モル)、触媒として0.04gの水酸化カリウムを投入し、系内を窒素置換したのち、100〜120℃、減圧下で20分脱水を行なった。脱水終了後、(13,14−ジヒドロキシドコシル)ブチルエーテル1モルに対してエチレンオキシド10モル当量を反応温度120〜130℃、内圧0.49MPaの条件下でオートクレーブ中に導入し付加反応を行なった。規定量のエチレンオキシド導入後、同温度で圧力が0.20MPa以下になるまで熟成し、更に、窒素ガスでオートクレーブ内圧0.49MPaを維持しながら約30分熟成を促進させ、冷却した。反応生成物に対して1.5重量%のアルカリ吸着剤(キョーワード600S:協和化学製)を添加し、窒素雰囲気下、80℃で1時間吸着処理後、保留粒子径4μmの濾紙を使用して加圧ろ過し、透明液体33.4g(試料6)を得た。
【0033】
得られた試料6を、10mg/0.5mlの割合で、重クロロホルムに溶解し、H−NMR(CDCl、400MHz)を測定し、構造確認を行ったところ、3.2〜3.3ppm付近に観察されるメチンのプロトンと、3.1ppm付近に観察されるメチンのプロトンの積分比から、2つの水酸基に両方ともエチレンオキシドが導入された対称型の構造と、1つの水酸基は未反応で、片方の水酸基にだけ、エチレンオキシド鎖が導入された非対称型の構造が、対称型:非対称型=42:58(モル%)の割合で含まれていることが確認され、H−NMRより求めたエチレンオキシド平均付加モル数は、10.0モルであった。グリフィン法によりHLB値を求めたところ、11.1であった。
【0034】
実施例7
9−オクタデセンオクチルエーテル(85.7g、0.225モル)と88%ギ酸(235.6g、4.5モル)を反応容器に入れ攪拌下に、40℃にて、35%過酸化水素(43.7g、0.45モル)を滴下した。滴下終了後、40℃で24時間攪拌を行った。ギ酸層を分離除去した後、水洗を3回行い、炭酸カリウム(31.1g、0.225モル)、メチルアルコール203mlを加え、25℃、24時間攪拌を行い、ろ過して過剰の炭酸カリウムを除いた後、メチルアルコールを除去し、ヘプタン及びエタノールにより再結晶化を行い、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)オクチルエーテル(52.7g、0.127モル)を得た。次に、100mlオートクレーブに、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)オクチルエーテル(19.5g、0.047モル)触媒として0.09gの水酸化カリウムを投入し、系内を窒素置換したのち、100〜120℃、減圧下で20分脱水を行なった。脱水終了後、(9,10−ジヒドロキシオクタデシル)オクチルエーテル1モルに対してエチレンオキシド10モル当量を反応温度120〜130℃、内圧0.49MPaの条件下でオートクレーブ中に導入し付加反応を行なった。規定量のエチレンオキシド導入後、同温度で圧力が0.20MPa以下になるまで熟成し、更に、窒素ガスでオートクレーブ内圧0.49MPaを維持しながら約30分熟成を促進させ、冷却した。反応生成物に対して1.5重量%のアルカリ吸着剤(キョーワード600S:協和化学製)を添加し、窒素雰囲気下、80℃で1時間吸着処理後、保留粒子径4μmの濾紙を使用して加圧ろ過し、透明液体34.6g(試料7)を得た。
【0035】
得られた試料7を、10mg/0.5mlの割合で、重クロロホルムに溶解し、H−NMR(CDCl、400MHz)を測定し、構造確認を行ったところ、3.2〜3.
3ppm付近に観察されるメチンのプロトンと、3.1ppm付近に観察されるメチンのプロトンの積分比から、2つの水酸基に両方ともエチレンオキシドが導入された対称型の構造と、1つの水酸基は未反応で、片方の水酸基にだけ、エチレンオキシド鎖が導入された非対称型の構造が、対称型:非対称型=40:60(モル%)の割合で含まれていることが確認され、H−NMRより求めたエチレンオキシドの平均付加モル数は、10.0モルであった。グリフィン法によりHLB値を求めたところ、11.0であった。
【0036】
実施例8
2−ドデセンオクタデシルエーテル(98.3g、0.225モル)と88%ギ酸(235.6g、4.5モル)を反応容器に入れ攪拌下に、40℃にて、35%過酸化水素(43.7g、0.45モル)を滴下した。滴下終了後、40℃で24時間攪拌を行った。ギ酸層を分離除去した後、水洗を3回行い、炭酸カリウム(31.1g、0.225モル)、メチルアルコール203mlを加え、25℃、24時間攪拌を行い、ろ過して過剰の炭酸カリウムを除いた後、メチルアルコールを除去し、ヘプタン及びエタノールにより再結晶化を行い、(2,3−ジヒドロキシドデシル)オクタデシルエーテル(41g、0.086モル)を得た。次に、100mlオートクレーブに、(2,3−ジヒドロキシドデシル)オクタデシルエーテル(22.1g、0.047モル)、触媒として0.09gの水酸化カリウムを投入し、系内を窒素置換したのち、100〜120℃、減圧下で20分脱水を行なった。脱水終了後、(2,3−ジヒドロキシドデシル)オクタデシルエーテル1モルに対してエチレンオキシド10モル当量を反応温度120〜130℃、内圧0.49MPaの条件下でオートクレーブ中に導入し付加反応を行なった。規定量のエチレンオキシド導入後、同温度で圧力が0.20MPa以下になるまで熟成し、更に、窒素ガスでオートクレーブ内圧0.49MPaを維持しながら約30分熟成を促進させ、冷却した。反応生成物に対して1.5重量%のアルカリ吸着剤(キョーワード600S:協和化学製)を添加し、窒素雰囲気下、80℃で1時間吸着処理後、保留粒子径4μmの濾紙を使用して加圧ろ過し、透明液体35.6g(試料8)を得た。
【0037】
得られた試料8を、10mg/0.5mlの割合で、重クロロホルムに溶解し、H−NMR(CDCl、400MHz)を測定し、構造確認を行ったところ、3.2〜3.3ppm付近に観察されるメチンのプロトンと、3.1ppm付近に観察されるメチンのプロトンの積分比から、2つの水酸基に両方ともエチレンオキシドが導入された対称型の構造と、1つの水酸基は未反応で、片方の水酸基にだけ、エチレンオキシド鎖が導入された非対称型の構造が、対称型:非対称型=42:58(モル%)の割合で含まれていることが確認され、H−NMRより求めたエチレンオキシドの平均付加モル数は、10.0であった。グリフィン法によりHLB値を求めたところ、10.4であった。
【0038】
比較例1
300mlオートクレーブに、テトラデカノール(50g、0.23モル)、触媒として0.05gの水酸化カリウムを投入し、系内を窒素置換したのち、120℃、減圧下で5分脱水を行なった。脱水終了後、テトラデカノール1モルに対してエチレンオキシド6モル当量を反応温度180℃、内圧0.49MPaの条件でオートクレーブに導入した。圧力が低下して一定になるまで同温度で30分熟成し、冷却後、水酸化カリウムと当量の酢酸で中和して試料9を得た。エチレンオキシド付加反応前後の重量換算からエチレンオキシド付加モル数は6.0モルであった。グリフィン法によりHLB値を求めたところ、11.0であった。
【0039】
比較例2
300mlオートクレーブに、ヘキサデカノール(50g、0.21モル)、触媒として0.05gの水酸化カリウムを投入し、系内を窒素置換したのち、120℃、減圧下で5分脱水を行なった。脱水終了後、ヘキサデカノール1モルに対してエチレンオキシド6モル当量を反応温度180℃、内圧0.49MPaの条件でオートクレーブに導入した。圧力が低下して一定になるまで同温度で30分熟成し、冷却後、水酸化カリウムと当量の酢酸で中和して試料10を得た。エチレンオキシド付加反応前後の重量換算からエチレンオキシド付加モル数は6.0モルであった。グリフィン法によりHLB値を求めたところ、10.4であった。
【0040】
実施例1〜8で得られた本発明の2鎖2親水基含有ノニオン型界面活性剤と、比較例1〜2で得られた1鎖1親水基含有ノニオン型界面活性剤について、種々の濃度の界面活性剤水溶液(精製水を使用)を調製し、25℃における表面張力を協和界面科学社製ウィルヘルミー型表面張力計CBVP−Zにて白金プレート法により求め、表面張力/濃度・関係図を作成し、その屈曲点より臨界ミセル濃度(cmc)と、臨界ミセル形成濃度における表面張力(γcmc)を求めた。HLB値とともに結果を表1に示す。
【0041】
【表1】

【0042】
表1の結果より、実施例1〜8で得られた本発明の2鎖2親水基含有ノニオン型界面活性剤は、比較例1および2のポリオキシアルキレンアルキルエーテル化合物である1鎖1親水基含有界面活性剤と比較して、臨界ミセル濃度(cmc)が10分の1〜500分の1程度となった。特に、実施例2、6、7はHLB値が同等である比較例1と比較して臨界ミセル濃度(cmc)が100分の1〜300分の1程度となり、実施例8はHLB値が同等である比較例2と比較して臨界ミセル濃度(cmc)が、100分の1程度となった。つまり、本願発明の化合物は、比較例の1鎖1親水基含有界面活性剤と比べ優れた界面活性能を有し、配合量は低濃度で済むことが示された。さらに、原料のハロゲン化アルキルあるいは原料の不飽和脂肪族アルコールの選択だけで、容易に非対称な構造を有する2鎖2親水基含有ノニオン型界面活性剤を合成することができ(実施例1、実施例6〜8)、さらに親水基としてエチレンオキシドの付加モル数を制御することにより(実施例1〜5)、HLB値を調節して用途に応じた界面活性剤(乳化剤や洗浄剤や可溶化剤)を容易に調製できることが可能となった。
【0043】
実施例1、3、5、7で得られた本発明の2鎖2親水基含有ノニオン型界面活性剤と、比較例3としてエステル結合を持つ1鎖1親水基を含有するノニオン型界面活性剤で市販のモノラウリン酸ポリエチレングリコール(10EO)の酸・アルカリ・熱による加水分解性試験を行った。詳細には、以下A〜Dの手順により、実施例1及び比較例3の界面活性剤を処理し、ガスクロマトグラフ(島津製作所GC−2010 Plus)により、分析を行った。面積百分率法により評価し、各界面活性剤のピーク面積(%)の減少量を各分解率(%)とした。
A:各界面活性剤0.25gを試験管にとり、1M硫酸水溶液又は1M水酸化ナトリウム水溶液5mLと沸石を加えた。対照として、水のみを各界面活性剤に加えたものについても試験を実施した。
B:1M硫酸水溶液又は1M水酸化ナトリウム水溶液は60℃で5時間時々撹拌しながら加熱したのち中和した。水のみの水溶液は90℃で5時間時々撹拌しながら加熱した。
C:室温まで冷却し、ヘキサンと食塩水を加えてヘキサン層を分取した。
D:ヘキサン層を食塩水で数回洗浄し、これを少量採取し更にヘキサンで希釈してガスクロマトグラフィー用の試料とした。結果を表2に示す。
【0044】
【表2】

【0045】
表2の結果より、実施例1、3、5、7で得られた本発明の2鎖2親水基含有ノニオン型界面活性剤は、1M水酸化ナトリウム水溶液で僅かに分解を確認したが、1M硫酸水溶液及び、水中では分解は認められなかった。一方、比較例3のモノラウリン酸ポリエチレングリコール(10EO)は、水中では2.0%分解し、1M硫酸水溶液でも5.5%分解し、また、1M水酸化ナトリウム水溶液では82%分解した。つまり、本発明の2鎖2親水基含有ノニオン型界面活性剤は、酸、アルカリ、熱及び水中での加水分解に対する安定性が高く洗浄剤、乳化剤、分散剤、可溶化剤、加脂剤、帯電防止剤、防塵剤、湿潤・浸透剤等のさまざまな用途に有用であることが示された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で示される炭素数10〜26のアルケニルアルキルエーテルの二重結合の位置に、2つの親水基が導入された下記一般式(2)で示されるノニオン型界面活性剤。
【化1】

【化2】

但し、一般式(1)中の、R−CH=CH−Rは炭素数10〜26のアルケニル基、Rは炭素数1〜20のアルキル基、一般式(2)中、AOは炭素数2〜3のアルキレンオキシドより誘導されるオキシアルキレン基、n、mは、同一又は異なるそれぞれ0〜100の数で、n+m=1〜200となる数を示す。

【公開番号】特開2011−236347(P2011−236347A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109601(P2010−109601)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【出願人】(000114318)ミヨシ油脂株式会社 (120)
【Fターム(参考)】