説明

ハイドロダイナミック機械用の充填制御装置

本発明は、2つの入口と2つの出口および2つの弁体を有するハイドロダイナミック機械の充填制御装置に関する。入口と出口内の作業媒体の流れを開ループ制御または閉ループ制御するために、2つの弁体がピストンロッドによって摺動可能である。
本発明は、第1の弁体が弾性的にピストンロッドに接続されており、かつ第1の弁体に固定のストッパが設けられており、第2の弁体がピストンロッドによってさらに案内されて摺動した場合に、そのストッパに第1の弁体が当接することを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイドロダイナミック機械の分野、そして特にハイドロダイナミック機械の充填制御装置、ないしこの種の充填制御装置を有するハイドロダイナミック機械−たとえばリターダ−に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイドロダイナミック機械は、ポンプホィールとも称される、ハイドロダイナミック機械の一次ホィールから駆動出力ないしトルクを、タービンホィールとも称される、ハイドロダイナミック機械の二次ホィールへ伝達するために、作業媒体によって充填可能な作業室を有している。ハイドロダイナミックリターダにおいては、タービンホィールは固定であって、従ってステータとも称される。
【0003】
ポンプホィールからタービンホィールへ伝達される駆動出力ないし伝達されるモーメントは、2つの羽根ホィール、ポンプホィールとタービンホィール、によって形成される、ハイドロダイナミック機械の作業室の充填度に依存している。特に、完全に、あるいはほぼ空の状態(アイドリング)から始まってフル充填の状態に至るまで、充填度が増加するにつれて、伝達される出力ないし伝達されるトルクが増大する。従って、作業媒体による作業室の所定の充填度の調節を介して、ハイドロダイナミック機械の出力伝達を制御することができる。
【0004】
従来は、ハイドロダイナミック機械、ないし実施形態に基づく本発明がそれに関するような、たとえばウォーターリターダとして形成された、すなわちその作業媒体が、たとえば自動車の冷却水循環からの水である、リターダ、の制御は、2つの別々に駆動される弁を介して行われている。
【0005】
第1の弁は、切替え弁、たとえば3/2−2ルート弁であって、オンとオフの状態のみを有している。作業媒体流は、この切替え弁によって完全にリターダへ案内されるか、それを迂回して、すなわちバイパスを通してリターダへ、案内される。第2の弁は、制御弁であって、作業媒体の流れ方向に見てリターダの作業媒体出口の後方に設けられており、リターダの作業室内の作業媒体圧およびそれに伴って伝達される出力と伝達される制動モーメントを制御する。
【0006】
従って、既知の仕様は、2つの並べて設けられた弁を必要とし、それらがそれぞれ制御圧力によって駆動されなければならない。
【0007】
既知の展開においては、2つの別々の弁の機能が、いわゆるコンビ弁内で合体される。すなわち、特許文献1は、作業媒体をハイドロダイナミック機械の作業室内へ供給し、かつそこから排出するための2つの入口と2つの出口を有するハイドロダイナミック機械、特にリターダ、のための充填制御装置を記述している。さらに、2つの弁体と力−および/または距離発生器が設けられており、それらが入口および出口と共に共通の制御弁内に合体されており、入口および出口内への作業媒体流が、力−および/または距離発生器を用いた供給によって定められる、弁体の位置に従って、開ループ制御または閉ループ制御される。この充填制御装置の特徴が、請求項1の前文にまとめられている。
【0008】
上述した充填制御装置を搭載した、ハイドロダイナミックウォーターリターダにおける調査は、リターダによって得られる実際の制動モーメントが、内燃機関(そのドライブトレイン内にリターダが配置されている)のエンジン回転数に従って変化することを、明らかにした。その場合に、エンジン回転数が増大した場合に、リターダ制動モーメントが増加することが、確認された。
【0009】
他の平均的な従来技術について、特許文献2から6を参照するよう指示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】独国特許公報DE102006008110
【特許文献2】独国公開公報DE19833891A1
【特許文献3】独国特許公報DE2923406C3
【特許文献4】独国公開公報DE2635154A1
【特許文献5】独国公開公報DE1285902A
【特許文献6】独国実用新案公報DE7429240U
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、上述したハイドロダイナミック機械、特にリターダ、の充填制御装置を改良して、伝達されるトルク、特にリターダの制動モーメント、の望ましくない偏差が、もはや既知の程度で発生しないようにすることである。
その場合に特に、本発明に基づく充填制御装置の構造は、簡単かつ安価に形成可能であって、かつ保守が少なくて済むように実現される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に基づく課題は、請求項1の特徴を有する充填制御装置によって解決される。従属請求項は、本発明の好ましく、かつ特に目的に合った形態を記述している。
【発明の効果】
【0013】
本発明に基づく、ハイドロダイナミック機械の、特にリターダの、充填制御装置は、ハイドロダイナミック機械のための作業媒体を充填制御装置内へ供給するための第1の入口を有している。さらに、ハイドロダイナミック機械からの作業媒体を充填制御装置内へ供給するための第2の入口が設けられている。ハイドロダイナミック機械内へ作業媒体を導出するための第1の出口の他に、ハイドロダイナミック機械からの作業媒体および/または、ハイドロダイナミック機械を迂回して作業媒体を案内するバイパスからの作業媒体を導出するための第2の出口が設けられている。
【0014】
従って、第1の入口を介して充填制御装置内へ導入される作業媒体は、第1の出口を介してハイドロダイナミック機械内へ案内されて、ハイドロダイナミック機械から第2の入口を介して再び充填制御装置内へ達し、その充填制御装置からその後第2の出口を介して再び導出されるか、あるいは第1の入口を介して充填制御装置内へ流入した作業媒体は、好ましい実施形態によれば、バイパスを通ってハイドロダイナミック機械を迂回して案内され、かつ、充填制御装置内で、あるいはその外部で案内することができるバイパスを貫流した後に、第2の出口を介して再び充填制御装置から流出する。
【0015】
特に好ましくは、第1の入口と第2の出口に、外部の作業媒体循環、特に自動車の冷却循環が接続されているので、第1の入口を介して充填制御装置内へ導入された作業媒体(冷却剤)は、第2の出口を介して再び外部の循環内へ供給される。
【0016】
本発明によれば、入口および/または出口内および/またはそれらの間の作業媒体流を、以下でさらに説明するような、少なくとも2つの弁体によって、制御力または制御距離に従って開ループ制御または閉ループ制御するために、充填制御装置は、力-および/または距離発生器またはそれのための接続端を有している。たとえば、充填制御装置によって形成される制御弁の開放状態を定める制御圧力を供給するために、制御圧力接続端を設けることができる。特にこの制御圧力接続端は、唯一の制御圧力接続端であるので、充填制御装置の各開放状態(または閉鎖状態)が、唯一の制御圧力を介して閉ループ制御され、ないしは開ループ制御される。
【0017】
制御圧力接続端に、たとえば制御空気システムからの圧縮空気を供給することができる。
【0018】
この種の制御圧力接続端が設けられている場合に、制御圧力を、たとえば弁ピストンに供給することができ、その弁ピストンは、ピストンロッドを介して第1の弁体と第2の弁体を摺動させる。その場合にピストンロッドという概念は、力−および/または距離発生器による操作に従って第1の弁体と第2の弁体を摺動させることができる、各機械的部材を含む、と解釈される。すなわちピストンロッドは、たとえば、特に中実材料からなる、細長い棒として形成することができ、あるいはそれとは異なり、中空体の形状で形成することができる。ピストンロッドを、1つまたは複数のスペーサ部材の形式で、形成し、あるいはさらに異なるように形成することも可能である。
【0019】
制御圧力接続端を設ける代わりに、あるいはそれに加えて、弁体ないしピストンロッドは、操作駆動装置などが作用する、引っ張りロッドおよび/または押圧ロッドを介しても、移動させることができる。この種の引っ張りロッドおよび/または押圧ロッドは、ピストンロッド自体によって形成することもできる。制御弁内部の、あるいはそれに接続された、磁気的な力発生器または距離発生器も、設けることができる。他の力−および/または距離発生器も、可能である。
【0020】
本発明によれば、上述した入口と出口は、力−および/または距離発生器またはそのための接続端と共に、共通の制御弁内に設けられており、その制御弁が第1と第2の弁体を有しており、それらが共通に摺動するために、力−および/または距離発生器によって次のように、すなわち入口と出口内の、かつ/またはそれらの間の作業媒体流を、力−および/または距離発生器による供給に従って、その摺動に基づいて少なくとも間接的に開ループ制御または閉ループ制御するように、供給され、その場合に摺動は、上述したピストンロッドによってもたらされる。
【0021】
第1の弁体は、摺動の方向に、第1の入口内の作業媒体圧力またはそれに依存する圧力によって供給される。この依存する圧力は、たとえば第1の入口内の作業媒体圧力に比例することができる。
【0022】
第2の弁体は、その摺動によって、作業媒体の圧力および/または第2の入口内の作業媒体のための自由な流れ横断面を変化させる。その限りにおいて、本発明に基づく実施形態は、冒頭で説明した従来技術1内のそれに、ほぼ相当する。
【0023】
本発明の基礎となる認識は、冒頭で説明した、ハイドロダイナミック機械内に生じるモーメント、特にリターダの制動モーメントが内燃機関のエンジン回転数に依存することが、第1の入口内に生じる作業媒体圧力の変化に基づいている、ということである。すなわちこの圧力は、リターダを外部の作業媒体循環内へ結合した場合に、この循環内に設けられた、内燃機関によって駆動される給送ポンプの回転数に伴って変化する。従来はこれによって、ピストンロッドと堅固に結合されている第1の弁体を介して、第1の入口内の作業媒体圧力が増大するにつれて、増大する操作力がピストンロッドとそれに伴って、ハイドロダイナミック機械内で伝達されるモーメントを制御する、第2の弁体へ及ぼされる。第2の弁体は、操作力が増大するにつれて第2の入口とそれに伴って、ハイドロダイナミック機械から充填制御装置内へ流入する作業媒体のための自由な流れ横断面をますます多く閉鎖し、それが、ハイドロダイナミック機械内で伝達されるモーメント、特に制動モーメントの増大を伴う。この効果は、第1の弁体が、設けられているバイパスを閉鎖しており、従って第2の弁体の軸方向両側の間で圧力補償がもはや生じない場合に、特に著しい。
【0024】
従って本発明によれば、第1と第2の弁体が、ピストンロッド−あるいは、図示のように、棒状でない他の部材−を介して、かつ/または弾性的な部材を介して、互いに結合されているだけでなく、第1の弁体は、ピストンロッド(または他のロッド部材)に弾性的に接続もされている。さらに、第1の弁体のための固定のストッパが、特に弁ハウジング内に、設けられており、第2の弁体がピストンロッドによってさらに案内されて摺動した場合に、そのストッパに第1の弁体が当接する。特に第1の入口内の作業媒体圧力による圧力供給と逆の側に配置されたストッパに第1の弁体が当接することによって、第1の入口内の作業媒体圧力の圧力が増大した場合に、第1の弁体を介してピストンロッドへ重畳力が作用することがない。従って上述した、ハイドロダイナミック機械内で伝達されるモーメントの望ましくない上昇は、回避することができる。
【0025】
好ましくは、第1の弁体は、第1のばね、特に圧縮ばね、たとえば螺旋圧縮ばねを介してピストンロッドに支持されている。
【0026】
付加的に、あるいはその代わりに、第2の弁体は、好ましくは圧縮ばね、たとえば螺旋圧縮ばねとして形成されている、第2のばねを介して、ピストンロッドに、かつ/または第1の弁体に支持することができる。
【0027】
第2の弁体が、第2のばねを介してピストンロッドの、特にピストンロッドによって支持される、あるいはそれによって形成されるディスクの形状で形成されている、突出部の第1の側に支持されており、かつ第1の弁体が第1のばねによって、その第1の弁体が固定のストッパに当接するまでの間、突出部の第1の側とは逆の第2の側へ摺動されると、効果的であって、その場合に第1の弁体は、ピストンロッドによって第2の弁体がさらに摺動された場合に、突出部、特にディスク(ここでは第2のディスク)から持ち上がる。
【0028】
代替的に、第2の弁体は、第2のばねによって、第1の弁体の第1の軸方向側に支持されることができ、かつ第1の弁体の、第1の軸方向側とは逆に位置決めされている、第2の軸方向側が、第1のばねを介してピストンロッドに支持されることができる。この実施形態において、第1の弁体は、好ましくはピストンロッド上、あるいはその中で、滑り移動し、ピストンロッドの機械的なストッパに当接することはない。
【0029】
制御弁は、好ましくは圧縮ばね、たとえば螺旋圧縮ばねの形式の、第3のばねを有することができ、その第3のばねによって第1の弁体が、特に第1のばねの力に抗して、弁ハウジングに支持されている。
【0030】
さらに、バイパスから作業媒体を充填制御装置内へ供給するための第3の入口と、作業媒体をバイパス内へ導出するための第3の出口を設けることができ、その場合に第1の弁体は、その摺動によって、第3の入口および/または第3の出口をより多い、あるいはより少ない強さで閉鎖することにより、バイパスを通る作業媒体流を変化させ、それによって所望に調節することができる。
【0031】
通常、第1の弁体は、その摺動によって、第1の出口をより多い、あるいはより少ない強さで閉鎖することにより、第1の出口を通る作業媒体流も変化させ、それによって所望に調節する。従って第1の弁体の中間位置においては、第1の入口を介して充填制御装置内へ流入する作業媒体は、一部は、第1の出口を介してハイドロダイナミック機械内へ、そして次に第2の入口を介して充填制御装置内へ戻るように案内され、一部は、第3の出口を介してバイパス内へ、そしてさらに第3の入口を介して再び充填制御装置内へ案内され、その場合に次に、第3の入口と第2の入口を介して充填制御装置内へ導入された作業媒体は、一緒に第2の出口を介して再び外部の作業媒体循環内へ供給される。
【0032】
第1の実施形態によれば、バイパスは、制御弁に接続されたパイプ導管、ホースあるいは他の別体の導管によって形成することができる。第2の実施形態によれば、バイパスは、充填制御装置ないし制御弁自体によって、その中に、たとえば弁ハウジング内に、然るべき通路が設けられることによって、形成される。
【0033】
特に単独で充填制御装置を形成する、制御弁は、唯一の弁ハウジングを有することができるが、その弁ハウジングは、複数の構成部品から構成することができる。好ましい実施形態によれば、弁ハウジングは、軸方向に延びる中空体を有しており、その中空体の両方の端面が、それぞれカバー、挿入片などによって閉鎖される。他の配置においては、一方の端面が直接ハイドロダイナミック機械の作業媒体出口によって、特にリターダ出口によって形成できるので、作業媒体は上述した中空体内へ軸方向に流入する。
【0034】
中空体の内部において、第1の弁体は、1つまたは複数の制御エッジによって中空体に密閉作用するように、軸方向に摺動可能に配置することができ、それによってその軸方向の位置により、制御弁を通る作業媒体の流れが定められる。
【0035】
好ましくは、第2の弁体に力を供給し、たとえば第2の入口内の作業媒体の圧力に抗して作用し、かつ同時に第1の弁体ないしはピストンロッドに(後者の場合には、特に、たとえば上述したディスクのような、突出部を介して)支持される、第2のばねは、第1のばねおよび/または第3のばねよりも小さいばね力を有している。
【0036】
たとえばリターダとして、特にウォーターリターダとして形成されている、ハイドロダイナミック機械は、充填制御装置が本発明に従って形成されており、特に直接ハイドロダイナミック機械に接続されている場合に、充填制御するために、唯一の充填制御装置で十分である。
【0037】
以下、実施例と図を用いて本発明を例で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に基づく充填制御装置の第1の好ましい実施形態を、長手軸を通る縦断面において、かつ第2の弁ピストンの、作業媒体がハイドロダイナミック機械へ案内されない位置で示している。
【図2】図1に基づく充填制御装置を、充填制御装置に案内される全作業媒体がハイドロダイナミック機械へ供給される、第2の位置で示している。
【図3】唯一の制御弁を有する、本発明に基づく充填制御装置の第2の実施形態を、作業媒体がハイドロダイナミック機械へ案内されない、第1の位置で示している。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1には、本発明に従って形成された、唯一の弁ハウジング9を有する制御弁の形式の充填制御装置が見られ、その弁ハウジング9は、たとえば円形、矩形または方形の横断面を有することができる、制御弁の軸方向に延びる中空体9.1を有しており、その場合に中空体9.1は、その両方の軸方向端部においてそれぞれ接続されたカバー部材によって閉鎖されており、かつ図示の実施形態において、各カバー部材は、流れを案内する通路を有している。ここではフード9.2の形式で外側から中空体9.1上に取り付けられている、第1のカバー部材(図1において右)は、制御部のための制御圧力接続端15を有しており、その場合にこの制御圧力接続端15が、唯一の制御圧力接続端である。それは、たとえば制御空気システムに接続することができるので、中空体9.1の内部で軸方向に滑り移動する弁ピストン5の位置は、制御圧力接続端15内の制御圧力、ないしは、制御圧力接続端15が連通し、かつ弁ピストン5によって画成される制御圧力室16内の制御圧力に従って調節される。ここでは、弁ピストン5は、ピストンロッド10によって支持され、かつそのピストンロッドと一体的に形成することができる。
【0040】
弁ピストン5ないしピストンロッド10は、弾性的な部材、ここでは、たとえば螺旋圧縮ばねのような、第1のばね7、を介して第1の弁体6に対して付勢されている。第1の実施例によれば、第1のばね7は、たとえば図1と2に示すように、第1のディスク11を介して、ピストンロッド10に支持されており、その第1のディスクもピストンロッド10に支持されている。第1のばね7の他方の端部は、弁体6の端面に支持されている。従って第1のばね7は、ピストンロッド10を介して弁ピストン5と第1の弁体6との間に配置されて、弁ピストン5と第1の弁体6を互いに対して付勢している。
【0041】
ピストンロッド10は、実質的に制御弁全体を通って充填制御装置の長手方向に延びている。それは、たとえば制御圧力室16の仕切を通して案内されている。その場合に第1の弁体6はピストンロッド10上に、ピストンロッド10の軸方向においてそのピストンロッドに沿って相対移動できるように、滑り移動するように取り付けられている。ここで、第1の弁体6は、ピストンロッド10を周方向に包囲しており、かつそれに対して同軸ないしは整合するように、配置されている。
【0042】
さらに、第2の弁体8が設けられており、それは、第1の弁体6の、弁ピストン5とは逆の端面上で、ピストンロッド10の、弁ピストン5へ向いた端部の領域内に配置されている(図1において左側)。ここで、第2の弁体8は、その内部にピストンロッド10を滑り移動するように収容できるように、形成されている。たとえば、第2の弁体8の、ピストンロッド10へ向いた端部は、スリーブ形状に形成されている。
【0043】
制御弁の第2の軸方向端部(図1において左)は、挿入片9.3によって閉鎖されており、その挿入片も流れを案内する開口部を有している。この流れを案内する開口部が、第2の入口2であって、その入口は、ハイドロダイナミック機械(図示せず)の作業媒体出口から作業媒体を供給される。挿入片9.3は、ハイドロダイナミック機械のハウジングの、特にリターダハウジングの、一部とすることができ、それがハイドロダイナミック機械の作業媒体出口を形成している。従ってこの場合において、充填制御装置ないし図示の制御弁は、ハイドロダイナミック機械の作業媒体出口に軸方向に接続されている。流れを案内する部材が介在していない場合に、第2の入口2は、同時にハイドロダイナミック機械の、特にリターダの、作業媒体出口となる。
【0044】
第2の弁体8は、第2のばね12を介してピストンロッド10に対し、かつそれに伴って弁ピストン5に対して、特に第1の弁体6と同じ方向に付勢されている。この場合において、第2のばね12は、一方で第2の弁体8の段部に支持され、他方では第2のディスク14を介して支持され、そのディスクは、ピストンロッド10に滑らないように固定され、あるいはそれと一体的に形成されている。
【0045】
従って、第2のばね12は、弁ピストン5がピストンロッド10を介して、第2の弁体8の、第2の入口2へ向いた側において第2の入口2内の作業媒体の圧力に抗して第2の弁体8を押圧する力を定める。その場合に第2のばね12は、第2の弁体8の、第2の入口2とは逆の側(第2の入口2を閉鎖することができるピストン皿の後ろ側)における作業媒体の圧力によって支援される。
【0046】
さらに、第3のばね13が設けられており、それは、一方で挿入片9.3に、従って弁ハウジング9に、他方ではピストンロッド10に、ここでも第2のディスク14を介して、支持されている。第3のばね13は、制御圧力接続端15内の、ないしは制御圧力室16内の制御圧力の押圧力に抗して、あるいはまったく一般的に、ピストンロッド10を第2の入口2の方向に押圧する制御力に抗して、作用する。従って第3のばね13は、ピストンロッド10と、そしてここでは弁ピストン5を、制御圧力に抗して復帰させるために、復帰力を発生させるために用いられる。
【0047】
図示の実施形態において、第2のばね12は、第3のばね13によって周方向に包囲されている。さらに、第2のばね12は、通常、第3のばね13よりもずっと小さいばね力を有している。
【0048】
図1には、さらに、第1の入口1が見られ、それを介して外部の作業媒体循環(図示せず)から作業媒体が制御弁内へ流入し、そこからさらに第3の出口17へ流れて、ハイドロダイナミック機械(図示せず)を迂回するバイパス18内へ流入する。バイパス18から、作業媒体は再び、特に第3の入口19を介して、制御部内へ流れ戻る。従って第1の入口1を介して制御弁内へ流入した全作業媒体は、その後方の位置にある弁ピストン5の図示の位置において、第3の入口19を介しても制御弁内へ流入する。というのは、第1の弁体6も、第3のばね13によって押圧されて、弁ハウジング9内のストッパに添接するその後方の終端位置にあり、従って、ハイドロダイナミック機械の作業媒体入口と接続された、第1の出口3を完全に閉鎖するからである。従って、ハイドロダイナミック機械からの作業媒体も第2の入口2へ流出しないことに基づいて、第1の弁体8の、第2の入口2へ向いた側における圧力は小さく、第2のばね12の押圧力が勝るので、第2の弁体8は、第2の入口2を完全に閉鎖するようにしてハウジング9に、ないしは挿入片9.3に添接する。第2の入口2がこのように完全に閉鎖されることに基づいて、ハイドロダイナミック機械ないしその作業室内に負圧を発生させることができる。
【0049】
第3の入口19から、バイパス18を介して案内された作業媒体が第2の出口4へ、そしてそれを介して外部の作業媒体循環内へ流れ戻る。従って第2の出口4内ないしその前の作業媒体の圧力は、第2のばね12と同一の方向において第2の弁体8に作用する。
【0050】
従って作業媒体は、図1に示す位置(第1の弁体6の第1の軸方向終端位置)において、ハイドロダイナミック機械を貫流することなしに、外部の作業媒体循環内で循環することができる。従って制御弁の図示の位置は、アイドリング位置とも称される。
【0051】
図1から容易に認識できるように、図示のアイドリング位置は、制御圧力接続端15内の、ないしは制御圧力室16内の制御圧力が小さいか、あるいは圧力なしであって、従って第3のばね13の力が勝る場合に、常に生じる。その場合に第1のばね7の力は、それ以上影響を持たない。というのは、第3のばね13が第2のディスク14を、ピストンロッド10に設けられたストッパに押圧し、従って第3のばね13のばね力が直接、すなわち他のばねの介在なしで、ピストンロッド10内へ導入されるからであり、第1のばね7は、第1の弁体6が第2のディスク14から持ち上がらないようにするだけであるが、これは、弁ハウジング9内に設けられているストッパによっても達成される。
【0052】
図2は、図1に示す第1の軸方向の終端位置とは逆の、弁ピストン5の第2の軸方向の終端位置を示している。制御ピストン5をこの第2の軸方向の終端位置へ移動させるために、制御圧力接続端15内ないし制御圧力室16内の制御圧力が、図1に示す状態に比較して次のように、すなわちピストンロッド10が弁体5および第2のディスク14と共に、第3のばね13の力に抗して第2の入口2の方向に第2の軸方向の終端位置へ移動されるように、ずっと増大されている。その場合にまず、第1の弁体6が、第1のばね7を介してピストンロッド10からその第1の弁体へ伝達される押圧力に基づいて、ピストンロッド10と共に移動している。しかしこの同期移動は、ピストンロッド10が移動した距離全体にわたって行うことはできなかった。というのは、その前に第1の弁体6が、弁ハウジング9内のストッパ20(ここでは挿入片9.3によって形成される)に添接し、それ以上第2の入口2の方向へ摺動しないようにブロックされているからである。このブロッキングによって、第1の弁体6が弁ハウジング9に添接する前まで第1の弁体6へ、そして第1の弁体6が第2のディスク14に添接することによって第2のばね12を介して第2の弁体8へも伝達される力は、添接後にもはや第2の弁体8へは作用することはできない。というのは、第2のディスク14は、ピストンロッド10がさらに摺動を続けることに基づいて第1の弁体6から持ち上がり、ピストンロッド10の突出部のみに添接しているからである。従って、第1の弁体6から第2のディスク14が持ち上がった後に、第2のディスク14と第2のばね12を介して第2の弁体8へ伝達される力は、ピストンロッド10へ第2の入口2の方向に加わる力のみによって定められる。これは、この力が、第2の入口2の方向において第1の弁体6へ作用する力とは異なり、第1の入口1における作業媒体圧力上昇にほとんど、あるいは全く依存しないので、重要である。この種の、第1の入口1における作業媒体圧力上昇は、たとえば、外部の作業媒体循環内に設けられたポンプが、たとえば自動車の内燃機関によってエンジン回転数に従って駆動されることにより、比較的高い回転数で回転する場合に、生じる。第1の入口1における上昇された作業媒体圧力は、第1の弁体6の軸側に供給され、それを第2の出口2の方向へ強く押圧する。これは特に、バイパス18が、図2に示すように、第1の弁体6によって閉鎖されているので、第1の弁体6の軸方向両側の間でもはや圧力補償が行われない場合に、言えることである。
【0053】
図から明らかなように、第1の弁体6は、図2に示し、かつ弁ハウジング9内のストッパ20ないし挿入片9.3に添接する、その第2の軸方向終端位置において、第1の出口3を完全に解放し、その代わりに第3の入口19とそれに伴ってバイパス18を閉鎖する。従って、第1の入口1を通って流入する作業媒体は、完全に第1の出口3を通り、さらにハイドロダイナミック機械内へ、そしてそこから第2の入口2内へ流入する。図1に示す切替え位置に比較して、第2の入口2内の圧力が増大されていることに基づいて、第2の弁体8は第2のばね12の力に抗して、ここでは挿入片9.3によって形成される部材から持ち上げられるので、ハイドロダイナミック機械からの作業媒体は第2の弁体8を通過して第2の出口4を通って外部の作業媒体循環内へ流れ戻ることができる。
【0054】
弁ピストン5の図示の第2の軸方向終端位置において、第2の弁体8は、ピストンロッド10に、ないしは、ここでもピストンロッド10に添接する第2のディスク14に面一で当接するので、比較的「ソフトな」第2のばね12は、もはや役割を果たさない。それによって、ハイドロダイナミック機械の作業室内の特に高い圧力も、制御圧力とそれに伴ってピストンロッド10とそれに添接する第2の弁体8の軸方向位置の変化によって、開ループ制御または閉ループ制御され、従ってリターダの場合には、ずっと大きい制動モーメントが所望に発生される。
【0055】
特に、第2のばね12の唯一の課題は、ハイドロダイナミック機械がオフにされた状態においてその作業媒体出口ないし第2の入口2が完全に閉鎖されていることをもたらすことであって、それに対してそのばね力は、第2の入口2にある程度の作業媒体流が第2が流れ着くとすぐに、克服される。
【0056】
もちろん、図1と2に示す2つの軸方向終端位置の間の軸方向中間位置も可能である。すなわち第2の弁体6は、図示されない中間位置において、第1の出口3(これを介して作業媒体がハイドロダイナミック機械の方向に流れることができる)を部分的に解放し、同時に第3の入口19を部分的に閉鎖するので、特にバイパス18内の流れ圧力が増大される。従って、第1の入口1を介して制御弁内へ流入する作業媒体の一部は、第1の出口3を介してハイドロダイナミック機械内へ流れ、この作業媒体の残りはバイパス18を介して第3の入口19内へ、そしてそこから第2の出口4へ流れて外部の作業媒体循環内へ流れ戻る。第1の入口1からの作業媒体流をバイパス18とハイドロダイナミック機械へ分割することは、制御圧力の大きさと第3のばね13のばね力によって定められ、その場合に同時に第1のばね7は、第1の弁体6が弁ハウジング9内の上述したストッパ20に添接していない間、第1の弁体がまだ第2のディスク14に添接していることを、もたらす。これは、第1のばね7が、圧縮されずに、その付勢された状態に留まり、従って付加的な力が弁ピストン5の移動に抗して第2の入口2の方向にもたらされないことを、意味している。
【0057】
図示されない軸方向中間位置においても、第2の弁体8は第2のばね12の力に抗してその弁座と挿入片9.3から持ち上げられ、第2の入口2を解放するので、ハイドロダイナミック機械の作業室内の圧力がわずかである場合に、ハイドロダイナミック機械からの作業媒体が第2の入口2と第2の出口4を介して外部の作業媒体循環内へ流れることができる。従ってハイドロダイナミックリターダにおいては、特に小さい制動モーメントが調節され、それは、入口に開閉のみを認識する切替え弁を有するリターダにおいて、出口の制御弁と組み合わせて得られる、各制動モーメントの下にある。
【0058】
その後、制御圧力が再び増大された場合に、図2に示す、弁ピストン5とそれに伴って第1の弁体6の第2の軸方向終端位置が得られる。
【0059】
図示の形態において、第2の弁体6は、2つの制御エッジ6.1と6.2を有しており、それらはそれぞれ中空体9.1の内面と協働する。第1の制御エッジ6.1によって、第1の出口3内の流れ横断面が制御され、第2の制御エッジ6.2によって、第3の入口19内の流れ横断面が、中空体9.1に関する第2の弁体6の位置に従って制御される。
【0060】
バイパス18を、完全に制御弁内に形成することも考えられるので、バイパスは特に弁ハウジング9の内部に延びる。それによってここでも2つの接続端を省くことができる。
【0061】
図3には、上述した図におけるのと実質的に同一の部材を有する、本発明に基づく充填制御装置の他の実施形態が示されている。その場合にそれらの部材は、同一の参照符号を有している。ここでも、弁ピストン5を第1の弁体6に対して付勢する、第1のばね7が示されている。ただ、この実施例においては、第2のディスク14が省かれている。第2のばね12と第3のばね13は、直接第1の弁体6に支持されており、それによって弁ピストン5を介してピストンロッド10へ加えられる力は、常に第1のばね7を介して第1の弁体6へ伝達される。というのは、この力推移に対して平行に、第3のばね13から機械的ストッパ20を介してピストンロッド10への力の伝達はもはや行われないからである。従って逆に、第3のばね13が反力として弁ピストン5とピストンロッド10へ加える力も、常に第1のばね7を介して伝達される。従って、第1の弁体6が、弁ハウジング9内ないし挿入片9.3内のストッパ20に添接するまで、第2の入口の方向に軸方向に摺動されていない間、第3のばね13と第1のばね7が、パワーバランスを形成する。
【0062】
しかし、その他においては、図3に示す実施形態の機能方法は、図1と2に示す実施形態のそれに相当する。
【0063】
ハイドロダイナミック機械の、特にハイドロダイナミックリターダの、充填制御は、本発明に基づく充填制御装置の図に示す実施形態によれば、7つの接続端と、圧縮ばねによって付勢されている、弁ハウジング9内で軸方向に摺動可能な3つの弁体ないし弁ピストンを有する、唯一の弁ハウジング9を備えた制御弁のみによって行うことができる。バイパス18が完全に、特に弁ハウジング9内に延びる、制御弁によって形成される場合に、弁ハウジング9は、特に5つの接続端のみで十分である。
【符号の説明】
【0064】
1 第1の入口
2 第2の入口
3 第1の出口
4 第2の出口
5 弁ピストン
6 第1の弁体
6.1 制御エッジ
6.2 制御エッジ
7 第1のばね
8 第2の弁体
9 弁ハウジング
9.1 中空体
9.2 フード
9.3 挿入片
10 ピストンロッド
11 第1のディスク
12 第2のばね
13 第3のばね
14 第2のディスク
15 制御圧力接続端
16 制御圧力室
17 第3の出口
18 バイパス
19 第3の入口
20 ストッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイドロダイナミック機械の、特にリターダ用の、充填制御装置であって、
1.1 ハイドロダイナミック機械用の作業媒体を充填制御装置内へ供給するための第1の入口(1);
1.2 ハイドロダイナミック機械からの作業媒体を充填制御装置内へ供給するための第2の入口(2);
1.3 作業媒体をハイドロダイナミック機械内へ導出するための第1の出口(3);
1.4 ハイドロダイナミック機械からの作業媒体および/または、作業媒体をハイドロダイナミック機械を通過するように案内するバイパス(10)からの作業媒体を、導出するための第2の出口(4);
1.5 力−および/または距離発生器またはそのための接続端;
を有し、
その場合に、
1.6 上述した入口と出口(1、2、3、4)が、力−および/または距離発生器またはそのための接続端と共に共通の制御弁内に設けられており、前記制御弁が第1と第2の弁体(6、8)を有し、それらが共通に摺動するように、力−および/または距離発生器によって次のように、すなわちそれらが力−および/または距離発生器による供給に従って、その摺動に基づいて、入口と出口(1、2、3、4)内および/またはそれらの間の作業媒体流を、少なくとも間接的に開ループ制御または閉ループ制御するように、供給され;かつ
1.7 第1の弁体(6)と第2の弁体(8)が、力−および/または距離発生器により摺動可能なピストンロッド(10)によって摺動され;
1.8 第1の弁体(6)が、第1の入口(1)内の作業媒体圧力またはそれに依存する圧力を、摺動の方向に供給されており、かつ
1.9 第2の弁体(8)が、その摺動によって作業媒体の圧力および/または第2の入口(2)内の作業媒体のための自由な流れ横断面を変化させ;かつ
1.10 第1の弁体(6)と第2の弁体(8)が、ピストンロッド(10)および/または他の固定の部材および/または弾性的な部材を介して互いに結合されている;
前記ハイドロダイナミック機械の充填制御装置において、
1.11 第1の弁体(6)が、ピストンロッド(10)に弾性的に接続されており、かつ
1.12 第1の弁体(6)のための固定のストッパ(20)が設けられており、第2の弁体(8)がピストンロッド(10)によってさらに案内されて摺動した場合に、前記ストッパに第1の弁体(6)が当接する、
ことを特徴とするハイドロダイナミック機械の充填制御装置。
【請求項2】
第1の弁体(6)が、第1のばね(7)、特に圧縮ばねまたは螺旋圧縮ばね、を介してピストンロッド(10)に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の充填制御装置。
【請求項3】
第2の弁体(8)が、第2のばね(12)、特に圧縮ばねまたは螺旋圧縮ばね、を介してピストンロッド(10)に、および/または第1の弁体(6)に支持されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の充填制御装置。
【請求項4】
第2の弁体(8)が、第2のばね(12)を介してピストンロッド(10)の、特にピストンロッド(10)によって支持され、あるいはそれによって形成されるディスク(14)の形式の、突出部の第1の側に支持されており、かつ第1の弁体(6)が、第1のばね(7)によって、ピストンロッド(10)の(突出部の)第1の側(14)(とは逆の)第2の(側)に支持されており、かつ、第1の弁体(6)が固定のストッパ(20)に当接するまで、第1の弁体(6)が第1のばね(7)によって突出部の、第1の側とは逆の第2の側へ摺動されることを特徴とする請求項2と3に記載の充填制御装置。
【請求項5】
第2の弁体(8)が、第2のばね(12)によって、第1の弁体(6)の第1の軸方向側に支持されており、かつ第1の弁体(6)の、第1の軸方向側とは逆に位置決めされた第2の軸方向側が、第1のばね(7)を介してピストンロッド(10)に支持されていることを特徴とする請求項2と3に記載の充填制御装置。
【請求項6】
第1の弁体(6)が、ピストンロッド(10)内で、あるいはその上において、機械的なストッパなしでそれに接して滑り移動することができることを特徴とする請求項5に記載の充填制御装置。
【請求項7】
第3のばね(13)が、特に圧縮ばねまたは螺旋圧縮ばねの形式で、設けられており、それを介して第1の弁体(6)が、特に第1のばね(7)の力に抗して、制御弁の弁ハウジング(9)に支持されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の充填制御装置。
【請求項8】
バイパス(18)から作業媒体を充填制御装置内へ供給するための第3の入口(19)と、作業媒体をバイパス(18)内へ導出するための第3の出口(17)が設けられており、かつ第1の弁体(6)がその摺動によって、第3の入口(19)および/または第3の出口(17)をより多い強さあるいはより少ない強さで閉鎖することにより、バイパス(18)を通る作業媒体の流れを変化させることを特徴とする請求項1から7のずれか1項に記載の充填制御装置。
【請求項9】
第1の弁体(6)がその摺動によって、第1の出口(3)をより多い強さあるはより少ない強さで閉鎖することにより、第1の出口(3)を通る作業媒体の流れを変化させることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の充填制御装置。
【請求項10】
作業媒体入口と作業媒体出口とを有する、ハイドロダイナミック機械、特にリターダにおいて、
ハイドロダイナミック機械が、請求項1から9のいずれか1項に記載の充填制御装置を有しており、作業媒体入口が作業媒体を案内するように第1の出口(3)と接続されており、かつ作業媒体出口が作業媒体を案内するように第2の入口(2)と接続されていることを特徴とするハイドロダイナミック機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−518759(P2013−518759A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551544(P2012−551544)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【国際出願番号】PCT/EP2011/000455
【国際公開番号】WO2011/095321
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(595013047)フォイト パテント ゲーエムベーハー (22)
【氏名又は名称原語表記】Voith Patent GmbH
【Fターム(参考)】