説明

ハニカムサンドイッチパネルの製造方法

【課題】 パネルの反りを防止するとともにパネル端部の損傷を防止して、高品質な製品を得ることができるハニカムサンドイッチパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】 下面型板15の表面上にプリプレグP、ハニカムコアC及びプリプレグPをこの順で積層して積層体を構成し、この積層体の上に上面型板20を配置し、これら上下面型板20、15及び積層体の側方に側方治具30を配置する。側方治具30の側面31に設けた凹部32の最下端位置を積層体の最下端位置よりも下方に設定し、積層体を被覆材40で被覆して加熱・加圧した際にプリプレグPから流出する樹脂Jを、側方治具30の凹部32に流入させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカムサンドイッチパネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、金属材料や樹脂材料等で調製したハニカムコアと、このハニカムコアの上下面に接着される繊維強化樹脂複合材の表皮と、から構成されるハニカムサンドイッチパネルが航空機や人工衛星の構造材として使用されている(例えば、特許文献1参照。)。かかるハニカムサンドイッチパネルの従来の製造方法(以下「従来法」という)の一例について、図5〜図7を用いて具体的に説明する。
【0003】
従来法によれば、まず、図5に示すように、表面板100の上にプリプレグP、ハニカムコアC及びプリプレグPをこの順で積層して積層体を構成し、この積層体の上にコールプレート200を配置する。次いで、これら表面板100、積層体及びコールプレート200の側方にフェアリングバー300を配置し、これらフェアリングバー300をボルト400で表面板100に固定する。
【0004】
続いて、表面板100上に配置した積層体やコールプレート200やフェアリングバー300をバギングフィルムで被覆し、被覆した部分の周囲にシーラントを配してバギングフィルム内を気密状態とする。そして、バギングフィルム内の空気の排出(真空引き)を行いながらオートクレーブ等で加圧・加熱することにより、表皮Sの成形(プリプレグPの硬化)と、表皮SとハニカムコアCとの接着と、を同時に行って、図7に示すようなハニカムサンドイッチパネルHを得ている。
【特許文献1】特許第3001278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記した従来法において使用された表面板100の材料が、プリプレグPの材料より高い熱膨張係数を有する場合には、オートクレーブ等による加熱時に表面板100がプリプレグPよりも大きく熱膨張する。かかる場合には、図6(a)に示すように積層体とフェアリングバー300との間に間隙dが形成され、プリプレグPから流出した樹脂Jがこの間隙dに流入して硬化する。このような状態で表面板100が冷却されると、表面板100は図6(b)に示すように加熱前の状態まで収縮するため、間隙dで硬化した樹脂Jによって積層体が内側に圧縮される。この結果、図7に示すように、パネルに反りが発生したり、パネル端部Dが損傷したりする場合があった。
【0006】
このような問題を解決するために、図8に示すように、プリプレグPの端部にゴム等からなるシーラントGを配置することにより、積層体とフェアリングバー300との間に形成された間隙に樹脂Jが流入するのを阻止する方法が考えられる。かかる方法を採用すると、プリプレグPから流出した樹脂JをハニカムコアCの内部に止めることができるが、シーラントGをプリプレグPの端部に配置する手間を要する。また、樹脂Jの付着等に起因してシーラントGの柔軟性が損なわれた場合には、シーラントGによって積層体が内側に圧縮されるため、前記した従来法を採用した場合と同様の問題(製品の反り等)が発生してしまう。
【0007】
本発明の課題は、パネルの反りを防止するとともにパネル端部の損傷を防止して、高品質な製品を得ることができるハニカムサンドイッチパネルの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、下面型板の表面上にプリプレグ、ハニカムコア及びプリプレグをこの順で積層して積層体を構成し、この積層体の上に上面型板を配置し、前記上下面型板及び前記積層体の側方に側方治具を配置し、前記上下面型板、前記積層体及び前記側方治具を被覆材で被覆して加熱・加圧することにより前記プリプレグを硬化させて表皮を成形すると同時にこの表皮と前記ハニカムコアとを接着させてハニカムサンドイッチパネルを製造する方法であって、前記側方治具の前記積層体に近接ないし当接する面に凹部を設け、前記側方治具を前記積層体の側方に配置した状態における前記凹部の最下端位置を、前記積層体の最下端位置よりも下方に設定することを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、側方治具の積層体に近接ないし当接する面に凹部を設け、側方治具を積層体の側方に配置した状態における凹部の最下端位置を、積層体の最下端位置よりも下方に設定する。このため、下面型板が、積層体を構成するプリプレグよりも大きく熱膨張して積層体と側方治具との間に間隙が形成され、プリプレグから流出した樹脂がこの間隙に流入した場合においても、この樹脂を側方治具の凹部に流入させて積層体の最下端位置よりも下方に溜めることができる。
【0010】
従って、積層体と側方治具との間に形成された間隙に樹脂が溜まって硬化するのを阻止することができるので、下面型板が冷却されて加熱前の状態まで収縮した場合においても、樹脂によって積層体が内側に圧縮されることがない。この結果、パネルに反りが発生したり、パネル端部が損傷したりするのを防止することができ、高品質な製品を得ることができる。また、プリプレグの端部にシーラントを配置する手間を省くことができるので、工程が簡素となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のハニカムサンドイッチパネルの製造方法において、前記下面型板を、前記プリプレグの材料と同一の材料で構成することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、下面型板を、プリプレグの材料と同一の材料で構成するので、下面型板とプリプレグとを加熱した場合には下面型板とプリプレグとが同等に熱膨張し、下面型板とプリプレグとを冷却した場合には下面型板とプリプレグとが同等に収縮する。従って、加熱・冷却時に下面型板の表面からプリプレグに作用する摩擦力を低減ないし消失させることができるので、パネルに反りが生じるのを効果的に阻止することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のハニカムサンドイッチパネルの製造方法において、前記上面型板を、前記プリプレグの材料と同一の材料で構成することを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、上面型板をプリプレグの材料と同一の材料で構成するので、上面型板とプリプレグとを加熱した場合には上面型板とプリプレグとが同等に熱膨張し、上面型板とプリプレグとを冷却した場合には上面型板とプリプレグとが同等に収縮する。従って、加熱・冷却時に上面型板の表面からプリプレグに作用する摩擦力を低減ないし消失させることができるので、パネルに反りが生じるのを効果的に阻止することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、側方治具の積層体に近接ないし当接する面に凹部を設け、この凹部の最下端位置を積層体の最下端位置よりも下方に設定するので、下面型板がプリプレグよりも大きく熱膨張して積層体と側方治具との間に間隙が形成されプリプレグから流出した樹脂がこの間隙に流入した場合においても、樹脂を側方治具の凹部に流入させることができる。従って、積層体と側方治具との間に形成された間隙で樹脂が硬化するのを阻止できるので、下面型板が冷却され収縮した場合においても樹脂によって積層体が内側に圧縮されることがない。この結果、パネルに反りが発生したりパネル端部が損傷したりするのを防止でき、高品質な製品を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、図を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、図4に示すように、ハニカムコアCと、このハニカムコアCの上下面に接着される繊維強化樹脂複合材の表皮S(プリプレグをハニカムコアCの両面に配置し加圧・加熱して成形したもの)と、を有するハニカムサンドイッチパネルHを製造する方法について説明することとする。
【0017】
まず、本実施の形態に係る製造方法で使用される治具について説明する。本実施の形態においては、図1〜図3に示すように、表面板10、表層板15、コールプレート20、フェアリングバー30、バギングフィルム40、シーラント50等を治具として使用する。
【0018】
表面板10は、図1に示すように、表層板15やプリプレグPを含む積層体を載置するための積層体載置部11と、フェアリングバー30を載置するための側方治具載置部12と、を有している。表面板10は、成形を行う場所に配置された(図示されていない)汎用の定盤の上に配置される。積層体載置部11は、側方治具載置部12より高い位置に設けられており、積層体載置部11と側方治具載置部12との段差によってフェアリングバー30の移動が規制される。表面板10は主として金属材料で構成される。また、本実施の形態においては、積層体載置部11の面積をプリプレグPの面積よりも広く設定している。
【0019】
表層板15は、本発明における下面型板であり、図1に示すように表面板10の積層体載置部11の上に配置され、その表面にはプリプレグPが配置される。表層板15は、プリプレグPの材料と同一の材料(繊維強化樹脂複合材)で構成されている。また、本実施の形態においては、図1に示すように、表層板15の面積をプリプレグPの面積よりも広く設定している。
【0020】
コールプレート20は、本発明における上面型板であり、図1に示すように、表層板15とともにプリプレグP及びハニカムコアCからなる積層体を上下で挟んで加圧するものである。コールプレート20は、プリプレグPの材料と同一の材料(繊維強化複合材)で構成されている。また、本実施の形態においては、図1に示すように、コールプレート20の面積をプリプレグPの面積よりも広く設定している。
【0021】
フェアリングバー30は、本発明における側方治具であり、図1に示すように、表面板10の積層体載置部11と、プリプレグP及びハニカムコアCからなる積層体と、コールプレート20と、の側方を遮蔽して、ハニカムコアCに側圧が作用するのを防ぐものである。フェアリングバー30は、表面板10の積層体載置部11及びコールプレート20に当接し積層体に近接する側面31を有しており、この側面31に断面コ字状の凹部32が設けられている。また、フェアリングバー30には、図2(b)に示すように、フェアリングバー30を表面板10の側方治具載置部32bに固定するボルトを挿入するための挿入孔33が設けられている。
【0022】
フェアリングバー30を表面板10の積層体載置部11の側方に配置した場合に、凹部32は積層体の側方から下方にかけて位置するようになっている。すなわち、図1に示すように、フェアリングバー30を積層体の側方に配置した状態における凹部32の最上端部32aの位置は、積層体の厚さ方向中間部の位置よりも若干上方に設定されている。また、図2(b)に示すように、フェアリングバー30を積層体の側方に配置した状態における凹部32の最下端部32bの位置は、積層体載置部11の表面(上面)11bの位置(積層体の最下端位置)よりも下方に設定されている。
【0023】
バギングフィルム40は、図3(a)に示すように、表面板10の上に積層した表層板15、積層体、コールプレート20及びフェアリングバー30を被覆するものである。シーラント50は、バギングフィルム40で被覆した部分の周囲(フェアリングバー30の周囲)に配されて、バギングフィルム40で被覆した部分を密閉する。
【0024】
次に、本実施の形態に係るハニカムサンドイッチパネルHの製造方法について説明する。
【0025】
まず、本製造方法で使用する各治具(表面板10、表層板15、コールプレート20、フェアリングバー30等)を調製する。そして、図1に示すように、表面板10の積層体載置部11の上に表層板15を配置し、この表層板15の表面上に複数枚のプリプレグPを積層し、これらプリプレグPの上にハニカムコアCを配置し、これらプリプレグP及びハニカムコアCの上に複数枚のプリプレグPを積層して積層体を構成する。次いで、表面板10の側方治具載置部12の上にフェアリングバー30を載置して、図示されていないボルトでフェアリングバー30を側方治具載置部12に固定する。
【0026】
続いて、図3(a)に示すように、表面板10の上に配置した表層板15、積層体、コールプレート20及びフェアリングバー30をバギングフィルム40で被覆する。そして、被覆した部分の周囲にシーラント50を配することにより、表面板10とバギングフィルム40とで囲まれるフィルム内空間を気密状態とする。次いで、図示していない吸引装置を用いて、フィルム内空間からの空気の排出(真空引き)を行い、フィルム内空間の圧力を真空圧とする。また、プリプレグPを表層板15に固定する。
【0027】
この後、図示していないオートクレーブの内部に表面板10を搬入し、表面板10の上に載置したプリプレグP等に所定の圧力を加えながら加熱することにより、表皮Sの成形と、表皮SとハニカムコアCとの接着と、を同時に実現させる。以上の工程群を経ることにより、図4に示すようなハニカムサンドイッチパネルHが得られる。
【0028】
以上説明した実施の形態に係る製造方法においては、フェアリングバー30の側面31に凹部32を設けるとともに、図2(b)に示すように、フェアリングバー30を積層体の側方に配置した状態における凹部32の最下端部32bの位置を、積層体の最下端位置よりも下方に設定する。このため、表面板10がプリプレグPよりも大きく熱膨張して図3(a)に示すように積層体とフェアリングバー30との間に間隙dが形成され、プリプレグPから流出した樹脂Jが間隙dに流入した場合においても、樹脂dをフェアリングバー30の凹部32に流入させて積層体の最下端位置よりも下方に溜めることができる。
【0029】
従って、積層体とフェアリングバー30との間に形成された間隙dに樹脂Jが溜まって硬化するのを阻止することができるので、図3(b)に示すように表面板10が冷却されて加熱前の状態まで収縮した場合においても、樹脂Jによって積層体が内側に圧縮されることがない。この結果、パネルに反りが発生したり、パネル端部が損傷したりするのを防止することができ、高品質な製品を得ることができる。また、プリプレグPの端部にシーラントを配置する手間を省くことができるので、工程が簡素となる。
【0030】
また、以上説明した実施の形態に係る製造方法においては、図3に示す表面板10の積層体載置部11の上に載置された表層板15を、プリプレグPの材料と同一の材料で構成している。このため、成形の際に表面板10とプリプレグPとを加熱した場合には、表面板10の積層体載置部11の上に載置された表層板15とプリプレグPとが同等に熱膨張し、成形後に表面板10とプリプレグPとを冷却した場合には、表面板10の積層体載置部11の上に載置された表層板15と、プリプレグPが硬化した表皮Sと、が同等に収縮する。従って、加熱・冷却時に表面板10が伸縮した場合においても、この表面板10の伸縮によってプリプレグPや表皮Sに作用する摩擦力を低減ないし消失させることができるので、パネルに反りが生じるのを効果的に阻止することができる。
【0031】
また、以上説明した実施の形態に係る製造方法においては、図3に示すコールプレート20をプリプレグPの材料と同一の材料で構成している。このため、成形の際にコールプレート20とプリプレグPとを加熱した場合には、コールプレート20とプリプレグPとが同等に熱膨張し、成形後(プリプレグPの硬化後)にコールプレート20と表皮Sとを冷却した場合には、コールプレート20と表皮Sとが同等に収縮する。従って、加熱・冷却時にコールプレート20の表面からプリプレグPや表皮Sに作用する摩擦力を低減ないし消失させることができるので、パネルに反りが生じるのを効果的に阻止することができる。
【0032】
なお、以上の実施の形態においては、フェアリングバー30の側面31に断面コ字状の凹部32を設けた例を示したが、凹部の形状はこれに限られるものではない。また、フェアリングバー30の剛性を損なわない程度で凹部の大きさを拡大することもできる。また、フェアリングバー30の側面における凹部の位置を適宜変更することもできる。但し、このように凹部の形状・大きさ・位置を変更した場合においても、フェアリングバー30を積層体の側方に配置した状態における凹部の最下端位置を、積層体の最下端位置よりも下方に設定して、プリプレグPから流出する樹脂Jをフェアリングバー30の凹部に流入させるようにする。
【0033】
また、以上の実施の形態においては、表面板10の積層体載置部11及び表層板15の面積をプリプレグPの面積より広くすることにより、図1に示すようにフェアリングバー30の側面31と積層体との間に予め間隙を設けた例を示したが、表面板10の積層体載置部11及び表層板15の面積をプリプレグPの面積とほぼ同一にしてフェアリングバー30の側面31を積層体に当接させることもできる。かかる場合においても、プリプレグPから流出する樹脂Jを側面31に設けた凹部32に流入させて本発明による効果を得ることができる。
【0034】
また、以上の実施の形態においては、図3に示すように段差を有する表面板10を採用した例を示したが、必ずしもこのような段差を有する表面板10を採用する必要はない。例えば、平坦な定盤の上に下面型板としてのコールプレートを配置し、このコールプレートの表面上にプリプレグP等からなる積層体を構成し、この積層体の上に上面型板としてのコールプレートを配置し、上下のコールプレート及び積層体の側方にフェアリングバー30を配置することができる。
【0035】
かかる場合において、下面型板としてのコールプレートの材料がプリプレグPの材料より高い熱膨張係数を有することに起因して、加熱時にフェアリングバー30と積層体との間に間隙が形成されても、プリプレグPから流出する樹脂Jをフェアリングバー30の凹部32に流入させて、本発明による効果を得ることができる。また、下面型板としてのコールプレートをプリプレグPの材料と同一の材料で構成することにより、加熱・冷却時にコールプレートの表面からプリプレグに作用する摩擦力を低減ないし消失させることができ、パネルに反りが生じるのを効果的に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態に係る製造方法で使用される治具(表面板、表層板、コールプレート、フェアリングバー等)を示す断面図である。
【図2】(a)は図1に示したフェアリングバーをII−IIの方向から見た場合の矢視図であり、(b)は図1に示したフェアリングバーに設けられた凹部の位置を説明するための説明図である。
【図3】(a)は図1に示した表面板上に積層体やフェアリングバーを配置し、これらをバギングフィルムで被覆して加熱した状態を示す断面図であり、(b)は(a)に示した状態から表面板が冷却されて加熱前の状態に収縮した状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る製造方法で製造されたハニカムサンドイッチパネルの側面図である。
【図5】従来の製造方法で使用される治具(表面板、コールプレート、フェアリングバー等)を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は(a)のB−B部分における断面図である。
【図6】(a)は図5に示した表面板上に積層体やフェアリングバーを配置して加熱した状態を示す断面図であり、(b)は(a)に示した状態から表面板が冷却されて加熱前の状態に収縮した状態を示す断面図である。
【図7】従来の製造方法で製造されたハニカムサンドイッチパネルの側面図である。
【図8】ハニカムサンドイッチパネルの反りや端部損傷を防ぐための従来の方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0037】
15 表層板(下面型板)
20 コールプレート(上面型板)
30 フェアリングバー(側方治具)
31 側面(積層体に近接ないし当接する面)
32 凹部
32b 最下端部
40 バギングフィルム(被覆材)
C ハニカムコア
H ハニカムサンドイッチパネル
P プリプレグ
S 表皮

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面型板の表面上にプリプレグ、ハニカムコア及びプリプレグをこの順で積層して積層体を構成し、この積層体の上に上面型板を配置し、前記上下面型板及び前記積層体の側方に側方治具を配置し、前記上下面型板、前記積層体及び前記側方治具を被覆材で被覆して加熱・加圧することにより前記プリプレグを硬化させて表皮を成形すると同時にこの表皮と前記ハニカムコアとを接着させてハニカムサンドイッチパネルを製造する方法であって、
前記側方治具の前記積層体に近接ないし当接する面に凹部を設け、前記側方治具を前記積層体の側方に配置した状態における前記凹部の最下端位置を、前記積層体の最下端位置よりも下方に設定することを特徴とするハニカムサンドイッチパネルの製造方法。
【請求項2】
前記下面型板を、前記プリプレグの材料と同一の材料で構成することを特徴とする請求項1に記載のハニカムサンドイッチパネルの製造方法。
【請求項3】
前記上面型板を、前記プリプレグの材料と同一の材料で構成することを特徴とする請求項1又は2に記載のハニカムサンドイッチパネルの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−123408(P2006−123408A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−316150(P2004−316150)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】