説明

ハロゲン化層状ポリシラン、その製法及びそれを利用したリチウムイオン二次電池

【課題】新規なハロゲン化層状ポリシランを提供する。
【解決手段】アルゴン雰囲気に置換したナス型フラスコへCaSi2を入れ、そこへ無水アセトンを加え、更に攪拌しながら臭素を混合した。この混合物を室温で7日間攪拌した。7日後には、混合物中に黄色の結晶が沈殿した。黄色の結晶の回収は、反応溶液の上澄みを除去し、そこへ新たにヘキサンを加え、静置するという操作を3回繰り返すことにより行った。洗浄後、減圧下で溶媒及び臭素を完全に除去することにより、臭素化層状ポリシランを得た。得られた臭素化層状ポリシランは、ダイヤモンド構造のシリコン結晶の(111)面と同じ副格子を有するシリコンへ臭素が結合した構造であり、六方晶系に属するものであった。この臭素化層状ポリシランは、リチウムイオン電池の負極材料として使用可能であり、アミノ化層状ポリシランの合成中間体としても使用可能であった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハロゲン化層状ポリシラン、その製法及びそれを利用したリチウムイオン二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、層状ポリシラン(SiH)及びその類縁化合物に関する研究が行われている。例えば、非特許文献1には、層状結晶CaSi2を0℃に冷却した塩酸水溶液中で脱カルシウム反応を行い、その後、フッ酸で不純物のシリカを除去して層状ポリシランを合成する例が報告されている。また、特許文献1には、この層状ポリシランと不飽和結合を有する炭化水素化合物とのヒドロシリル化反応により、層状ポリシランの水素を炭化水素鎖に置換した有機化層状ポリシランを合成する例が報告されている。
【0003】
一方、非特許文献2には、単結晶シリコンの表面を臭素化したり塩素化したりする方法が開示されている。例えば、水素末端を持つSi(111)面をフッ化アンモニウムでエッチングしたあと、DMF中、ラジカル開始剤として過酸化ベンゾイルを用いてN−ブロモスクシミド(NBS)と共に20分間60℃で処理することにより、Si(111)面を臭素化する例が開示されている。また、水素末端を持つSi(111)面をフッ酸で処理したあと、クロロベンゼン中、ラジカル開始剤としてベンゾイルパーオキシドを用いてPCl5と共に80−100℃で20−60分処理することにより、Si(111)面を塩素化する例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−69801号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】フィジカル・レビュー・ビー(Physical Review B)、1993年、48巻、17872−17877頁
【非特許文献2】ケミカル・レビューズ(Chemical Reviews)、2002年、102巻、1272−1308頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非特許文献1の方法で合成した層状ポリシランは、水溶液中から合成するためSiに対して原子比で10%程度の酸素を含有しており、その酸素はSi−OHとして存在しているため、層間で脱水縮合してSi−O−Siとなり、層内の反応性を著しく低下させている。その結果、特許文献1の層状ポリシランのヒドロシリル化反応の収率は10%以下という低い値となっている。また、ヒドロシリル化反応には白金等の触媒が必要であるため、こうした触媒が最終生成物に残存するおそれもある。したがって、層状ポリシランを原料として有機化層状ポリシランを高収率且つ高純度で合成するのは困難であった。
【0007】
また、非特許文献2のようにシリコン単結晶の表面をハロゲン化する例は報告されているものの、表面のみならず内部のシリコンもハロゲン化された化合物すなわちSiBrのバルク体やSiClのバルク体はこれまで知られていない。
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、新規なハロゲン化層状ポリシランを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するために、本発明者らは、不活性雰囲気下、無水アセトン中でケイ化カルシウム(CaSi2)と臭素とを反応させることにより黄色結晶である臭素化層状ポリシラン(SiBr)を得、この臭素化層状ポリシランがリチウムイオン二次電池の負極材料として有用なことや有機化層状ポリシランの合成中間体として有用なことを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明のハロゲン化層状ポリシランは、組成式SiX(Xは臭素又は塩素)で表される層状結晶である。
【0011】
また、本発明のハロゲン化層状ポリシランの製法は、不活性雰囲気下、無水のケトン系溶媒中又は無水のニトリル系溶媒中で層状結晶CaSi2とハロゲン(X2、但しXはBr又はCl)とを反応させることによりハロゲン化層状ポリシランの結晶を得るものである。
【0012】
更に、本発明のリチウムイオン二次電池は、上述したハロゲン化層状ポリシランを負極活物質とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明のハロゲン化層状ポリシランは、例えばアルキルリチウムと反応させることによりシリコンに炭化水素基が結合した有機化層状ポリシランを合成したり、アルキルアミンと反応させることによりアミノ基が結合したアミノ化層状ポリシランを合成したりするための有用な中間体となる。こうした反応は、触媒を用いることなくマイルドな条件(例えば常温)で進行することが多いため、反応生成物中に触媒由来の不純物が混入するおそれが解消される。このハロゲン化層状ポリシランは、リチウムイオン二次電池の負極活物質として利用することもできる。
【0014】
また、本発明のハロゲン化層状ポリシランの製法によれば、組成式SiX(Xは臭素又は塩素)の層状結晶であるハロゲン化層状ポリシランを比較的簡単に得ることができる。
【0015】
更に、本発明のリチウムイオン二次電池は、シリコンを基本骨格とする本発明のハロゲン化層状ポリシランを負極活物質としているため、高容量化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施例1の臭素化層状ポリシランのXRDパターンを示すグラフである。
【図2】実施例1の臭素化層状ポリシランの構造モデル図である。
【図3】実施例1の臭素化層状ポリシランのIRスペクトルを示すグラフである。
【図4】実施例1の臭素化層状ポリシランを作用極、Li金属を対極とする電池の充放電曲線である。
【図5】実施例2の臭素化層状ポリシランのXRDパターンを示すグラフである。
【図6】実施例2の臭素化層状ポリシランのIRスペクトルを示すグラフである。
【図7】比較例1の臭素化層状ポリシランのXRDパターンを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明のハロゲン化層状ポリシランは、組成式SiX(Xは臭素又は塩素)の層状結晶である。こうしたハロゲン化層状ポリシランとしては、ダイヤモンド構造のシリコンのうち(111)面と同じ副格子を有するシリコンに臭素又は塩素が結合しているものや、ダイヤモンド構造のシリコンのうち(110)面と同じ副格子を有するシリコンに臭素又は塩素が結合しているものなどが挙げられる。前者としては、例えば結晶構造が六方晶系に属するものが挙げられ、後者としては、例えば結晶構造が斜方晶系に属するものが挙げられる。
【0018】
本発明のハロゲン化層状ポリシランの製法は、不活性雰囲気下、無水のケトン系溶媒中又は無水のニトリル系溶媒中で層状結晶CaSi2とハロゲン(X2、但しXはBr又はCl)とを反応させることにより、組成式SiX(Xは臭素又は塩素)の層状結晶であるハロゲン化層状ポリシランを得るものである。ここで、不活性雰囲気とは、例えばアルゴン雰囲気や窒素雰囲気などが挙げられる。また、ケトン系溶媒としては、特に限定するものではないが、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの脂肪族ケトン系溶媒が挙げられ、実用的にはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが好ましい。ケトン系溶媒を用いた場合には、ダイヤモンド構造のシリコンのうち(111)面と同じ副格子を有するシリコンに臭素又は塩素が結合したものが得られやすく、特に結晶構造が六方晶系に属するものが得られやすい。一方、ニトリル系溶媒としては、特に限定するものではないが、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリルなどの脂肪族ニトリル系溶媒が挙げられ、実用的にはアセトニトリル、プロピオニトリルが好ましい。ニトリル系溶媒を用いた場合には、ダイヤモンド構造のシリコンのうち(110)面と同じ副格子を有するシリコンに臭素又は塩素が結合したものが得られやすく、特に結晶構造が斜方晶系のものが得られやすい。
【0019】
この製法では、反応温度及び反応時間は特に限定するものではないが、反応温度は0〜50℃が好ましく、常温(15〜35℃)がより好ましい。また、反応時間は数時間〜数十日間が好ましく、5〜10日がより好ましい。ハロゲン化層状ポリシランは溶媒中に結晶として沈下することが多いが、その場合には上澄みを除去したあとヘキサンなどの炭化水素系溶媒を加える操作を繰り返し行い、その後その溶媒及びハロゲン(X2)を減圧下で除去するのが好ましい。
【0020】
本発明のリチウムイオン二次電池は、組成式SiX(Xは臭素又は塩素)の層状結晶であるハロゲン化層状ポリシランを負極活物質とするものである。こうしたリチウムイオン二次電池は、負極及び正極を非水電解液中に備えている。ここで、負極は、負極活物質を含有しているが、そのほかに、適宜、バインダや導電材などを含有していてもよい。正極は、正極活物質を含有しているが、その正極活物質としては、V25、V613、MnO2、MnO3等の金属酸化物、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiFeO2及びLiFePO4等のリチウム含有複合酸化物、TiS2、MoS2等の金属硫化物、ポリアニリン等の導電性ポリマー等が挙げられる。この正極も、適宜、バインダ(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン)や導電材(例えばカーボンブラック類やグラファイト類)、結着材などを含有していてもよい。また、非水電解液は、非水溶媒に支持塩を溶解させたものであるが、非水溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)などの従来の二次電池やキャパシタに使われる公知の有機溶媒が挙げられ、支持塩としては、LiPF6,LiClO4,LiBF4などの公知の支持塩が挙げられる。支持塩の濃度としては、0.1〜2.0Mであることが好ましい。また、負極と正極との間にセパレータを備えていてもよく、その場合、セパレータとしては、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムなどが挙げられる。このようなリチウムイオン二次電池の形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。
【実施例】
【0021】
[実施例1]
アルゴン雰囲気に置換したナス型フラスコへ0.15gの層状結晶CaSi2を入れ、そこへ無水アセトン50mLを加え、更に攪拌しながら臭素5gを混合した。この混合物を室温で7日間攪拌した。7日後には、混合物中に黄色の結晶が沈殿した。黄色の結晶の回収は、反応溶液の上澄みを除去し、そこへ新たにヘキサンを加え、静置するという操作を3回繰り返すことにより行った。洗浄後、減圧下で溶媒及び臭素を完全に除去することにより、臭素化層状ポリシランを得た。得られた臭素化層状ポリシランのXRDの測定をアルゴン雰囲気で行った。その結果を図1に示す。XRDの測定結果より、得られた臭素化層状ポリシランは六方晶系でa=3.8Å、c=12.6Åの格子定数で指数付けができた。この臭素化層状ポリシランは、従来の層状ポリシラン(SiH;a=3.8Å、c=6.5Å)と比較してc軸が増加していることから水素が臭素に置換していることが確認され、ダイヤモンド構造のシリコン結晶の(111)面と同じ副格子を有するシリコンへ臭素が結合した構造であることがわかった。この臭素化層状ポリシランの構造モデルを図2に示す。一方、この臭素化層状ポリシランのIRスペクトルのグラフを図3に示す。図3から明らかなように、Si−Br伸縮ピークは確認されたが、Si−Hに由来するピーク(2100cm-1)は確認されなかった。また、Si−OHやSi−O−Siに由来するピークは確認されたが、これらは測定中にサンプルに混入した水分によりSi−Brが加水分解されたことによると推察された。なお、本反応は式(1)に従って進行すると考えられる。
CaSi2+2Br2→2SiBr+CaBr2 …(1)
【0022】
XRD解析方法の具体的手順を示す。ここでは、Accelrys製のソフトウェアMaterial Studiosがインストールされたコンピュータを用いて下記の操作により格子定数を求めた。
(1)ソフトウェアMaterial Studiosを起動し、XRDデータファイルを[Grid]へcopy&pasteした。
(2)グラフアイコンをクリックしてグラフを作成した。
(3)[Modules]-[Reflex]-[Pattern Processing]-[Background]の順に開き、バックグラウンド補正を行った。この際、Number of intentionは30、Averaging window sizeは0.30とし、[calculate]-[substruct]を実行した。
(4)[Pattern Processing]-[Smoothing]-[Smooth]の順に開き、ピークプロファイルのスムージングを実行した。
(5)[Modules]-[Reflex]-[Powder Indexing]を開いた。
(6)[Setup]-[Indexing Program]-[Program]をX-Cellプログラムに設定した。
(7)グラフ画面でポインタをピークトップに合わせてクリックしてピークピッキングを行った。
(8)[Modules]-[Reflex]-[Powder Indexing]ウインドウで[Crystal systems to test]ですべての結晶系を選択した。
(9)[Index]で計算を実行した。
(10)計算終了後、[Best]シート内の格子定数、および空間群を採用し、合成材料の格子定数を決定した。
【0023】
この臭素化層状ポリシランをリチウムイオン電池の負極材料として使用し、その特性を調べた。具体的には、臭素化層状ポリシラン、アセチレンブラック及びポリテトラフルオロエチレンを重量比で70:25:5で混合したものを10mg秤量し、φ15mmのSUSメッシュへ圧着して作用極とした。対極にはリチウム金属、セパレータにはポリエチレン微多孔質膜、電解液には1M LiPF6(溶媒としてエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比で3:7に混合した溶液を使用)を用いて電池を試作した。電池性能の評価は、下限終止電位を0.02V、上限電位を3Vとし、0.7mAの定電流測定を室温で10回繰り返した。その結果を図4に示す。炭素の充放電容量が360mAh/gであるのに対し、初回充電容量は200mAh/gと極めて大きな値を示した。このことから、リチウムイオン電池の負極としての利用も可能であることがわかった。なお、初回放電容量は950mAh/gとかなり大きい値を示したが、これは電解液の分解などによるもので真の値とはいえないと判断した。
【0024】
また、この臭素化層状ポリシランを用いてアミノ化層状ポリシランを合成した。具体的には、臭素化層状ポリシラン0.1gをアルゴン雰囲気のグローブボックス内で100mLの栓付きフラスコへ秤量し、アルゴン気流下で1.5倍モル等量のn−ヘキシルアミン0.14gとクロロホルム20mLを添加した。この混合溶液をアルゴン雰囲気下、室温で7日攪拌したのち、反応を止めた。反応系をアルゴン雰囲気のグローブボックス内でろ過してアミノ化層状ポリシランを合成した(収率30%)。構造確認は、IRより同定した。具体的には、以下の通り。2853,2926cm-1(これらはCH2のC−H伸縮)、2872,2962cm-1(これらはCH3のC−H伸縮)、510cm-1(これはSi−Si伸縮)。
【0025】
[実施例2]
無水アセトンの代わりに無水アセトニトリルを用いた以外は、実施例1と同様にして黄色の臭素化層状ポリシランを得た。得られた臭素化層状ポリシランのXRDの測定をアルゴン雰囲気で行った。その結果を図5に示す。XRDの測定結果より、得られた臭素化層状ポリシランは斜方晶系でa=14.23Å、b=8.535Å、c=4.2037Åの格子定数で指数付けができた。構造解析の結果、この臭素化層状ポリシランは、ダイヤモンド構造のシリコン結晶の(110)面と同じ副格子を有するシリコンへ臭素が結合した構造であることがわかった。また、この臭素化層状ポリシランのIRスペクトルのグラフを図6に示す。ここでも、Si−Br伸縮ピークは確認されたが、Si−Hに由来するピークは確認されなかった。
【0026】
[比較例1]
無水アセトンの代わりに無水ヘキサンを用いた以外は、実施例1と同様にして黄色の臭素化層状ポリシランを得た。得られた臭素化層状ポリシランのXRDの測定をアルゴン雰囲気で行った。その結果を図7に示す。XRDの測定結果より、得られた臭素化層状ポリシランは非晶質材料であることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明のハロゲン化層状ポリシランは、例えば有機化層状ポリシランやアミノ化層状ポリシランなどの合成中間体として利用したり、リチウムイオン二次電池の負極材料として利用したりすることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成式SiX(Xは臭素又は塩素)で表される層状結晶である、ハロゲン化層状ポリシラン。
【請求項2】
ダイヤモンド構造のシリコンのうち(111)面と同じ副格子を有するシリコンに臭素又は塩素が結合している、請求項1に記載のハロゲン化層状ポリシラン。
【請求項3】
結晶構造が六方晶系に属する、請求項2に記載のハロゲン化層状ポリシラン。
【請求項4】
ダイヤモンド構造のシリコンのうち(110)面と同じ副格子を有するシリコンに臭素又は塩素が結合している、請求項1に記載のハロゲン化層状ポリシラン。
【請求項5】
結晶構造が斜方晶系に属する、請求項4に記載のハロゲン化層状ポリシラン。
【請求項6】
不活性雰囲気下、無水のケトン系溶媒中で層状結晶CaSi2とハロゲン(X2、但しXはBr又はCl)とを反応させることによりハロゲン化層状ポリシランの結晶を得る、ハロゲン化層状ポリシランの製法。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化層状ポリシランの結晶を得る、請求項6に記載のハロゲン化層状ポリシランの製法。
【請求項8】
不活性雰囲気下、無水のニトリル系溶媒中で層状結晶CaSi2とハロゲン(X2、但しXはBr又はCl)とを反応させることによりハロゲン化層状ポリシランの結晶を得る、ハロゲン化層状ポリシランの製法。
【請求項9】
請求項1、4及び5のいずれか1項に記載のハロゲン化層状ポリシランの結晶を得る、請求項8に記載のハロゲン化層状ポリシランの製法。
【請求項10】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のハロゲン化層状ポリシランを負極活物質とするリチウムイオン二次電池。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−20884(P2011−20884A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−166639(P2009−166639)
【出願日】平成21年7月15日(2009.7.15)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】