説明

ハンドルスイッチ装置

【課題】操作性を向上させることができるとともに部品点数の削減及び構成の簡素化を図ることができるハンドルスイッチ装置を提供する。
【解決手段】二輪車のハンドルバーの把持用グリップ近傍に固定されたスイッチケース2a、2bと、スイッチケースに形成され、二輪車に搭載された各種電装品を操作可能な操作スイッチとを具備したハンドルスイッチ装置において、操作スイッチは、被接触部3〜9に操作者が触れたことを検知して所定の電気信号を生じさせるタッチセンサ10a〜10gから成るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二輪車等の搭乗手段のハンドルバーの把持用グリップ近傍に固定されたスイッチケースと、搭乗手段に搭載された各種電装品を操作可能な操作スイッチとを具備したハンドルスイッチ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、二輪車のハンドルバーには、その左右先端部に把持用グリップが取り付けられ、該把持用グリップ近傍にハンドルスイッチ装置が固定されている。かかるハンドルスイッチ装置は、ハンドルバーの把持用グリップ近傍に固定されたスイッチケースと、二輪車に搭載された各種電装品を操作可能な操作スイッチとを具備しており、例えば、ハンドルバーの左端側に固定されたスイッチケースには、二輪車のライトをハイビーム又はロービームに切り換えるためのディマースイッチ、ウィンカを点滅操作するためのターンシグナルスイッチ、ホーンを鳴らすためのホーンスイッチが配設されている。
【0003】
従来のハンドルスイッチ装置においては、スイッチケース内に基板を介して固定された固定端子に対し、スイッチノブに形成された可動端子が接触或いは離間して各種電製品(ライトやホーン等)の電気系統を接続或いは遮断することにより、スイッチングが行われていた(例えば特許文献1参照)。なお、一般にディマースイッチ及びターンシグナルスイッチは、ノブを揺動させてスイッチングする揺動型スイッチ、ホーンスイッチはノブを押圧してスイッチングする押しボタン型スイッチで構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−331675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来のハンドルスイッチ装置においては、操作スイッチが機械的な操作(押圧操作や摺動又は揺動操作等)にてスイッチング可能とされていることから、操作時に比較的大きな動作が必要とされ、操作を円滑に行うのが困難であるという問題があった。また、従来のハンドルスイッチ装置においては、それぞれの操作スイッチに複数の構成部品が必要とされることから、部品点数が多くなるとともに構成が複雑になってしまうという問題もあった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、操作性を向上させることができるとともに部品点数の削減及び構成の簡素化を図ることができるハンドルスイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、搭乗手段のハンドルバーの把持用グリップ近傍に固定されたスイッチケースと、該スイッチケースに形成され、当該搭乗手段に搭載された各種電装品を操作可能な操作スイッチとを具備したハンドルスイッチ装置において、前記操作スイッチは、被接触部に操作者が触れたことを検知して所定の電気信号を生じさせるタッチセンサから成ることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のハンドルスイッチ装置において、前記スイッチケース内に配設されるとともに、可撓性を有しつつ所定部位に前記タッチセンサ及び所定の電気回路が形成されたフレキシブル基板を具備したことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のハンドルスイッチ装置において、前記タッチセンサは、静電容量方式のセンサから成るとともに、当該タッチセンサと前記ハンドルバーとの間に遮蔽部材を具備したことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置において、前記タッチセンサの被接触部は、凹状又は凸状に形成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置において、前記スイッチケースは、前記タッチセンサの被接触部が複数形成されるとともに、隣り合う被接触部の間にリブが形成されたことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1〜4の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置において、前記スイッチケースは、前記タッチセンサの被接触部の周囲に操作者の指の形状に倣った凹部が形成されたことを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置において、前記タッチセンサの被接触部は、把持用グリップを把持した手の親指の軌跡に沿って円弧状に配設されたことを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の発明は、請求項1〜7の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置において、前記タッチセンサの被接触部は、把持用グリップから遠ざかる程、前記スイッチケースの表面からの突出寸法が大きく設定されたことを特徴とする。
【0015】
請求項9記載の発明は、請求項1〜8の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置において、前記タッチセンサの被接触部は、その突出端面が把持用グリップ側に向かって傾斜して成ることを特徴とする。
【0016】
請求項10記載の発明は、請求項1〜9の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置において、前記スイッチケースは、その上端部から下端部に亘って運転者側に向かって凹状に湾曲した形状とされたことを特徴とする。
【0017】
請求項11記載の発明は、請求項1〜10の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置において、前記タッチセンサの被接触部に触れたことを条件として、その被接触部を振動させる振動付与手段を具備したことを特徴とする。
【0018】
請求項12記載の発明は、請求項1〜11の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置において、前記タッチセンサの被接触部は、操作により動作可能とされ、当該被接触部に触れたことの検知と当該動作の検知との両方があることを条件として所定の電気信号を生じさせることを特徴とする。
【0019】
請求項13記載の発明は、請求項1〜12の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置において、前記タッチセンサは、前記被接触部に対する操作者の指の所定方向の摺動を検知可能とされ、当該摺動の方向に応じた操作が可能とされたことを特徴とする。
【0020】
請求項14記載の発明は、請求項1記載のハンドルスイッチ装置において、前記タッチセンサは、前記被接触部が画面上に表示されたタッチパネルから成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
請求項1の発明によれば、操作スイッチは、被接触部に操作者が触れたことを検知して所定の電気信号を生じさせるタッチセンサから成るので、操作性を向上させることができるとともに部品点数の削減及び構成の簡素化を図ることができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、スイッチケース内に配設されるとともに、可撓性を有しつつ所定部位にタッチセンサ及び所定の電気回路が形成されたフレキシブル基板を具備したので、タッチセンサを所望位置に配設させることができ、スイッチケースにおける被接触部のレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0023】
請求項3の発明によれば、タッチセンサは、静電容量方式のセンサから成るとともに、当該タッチセンサとハンドルバーとの間に遮蔽部材を具備したので、ハンドルバーの影響でタッチセンサが誤反応してしまうのを確実に防止することができる。
【0024】
請求項4の発明によれば、タッチセンサの被接触部は、凹状又は凸状に形成されたので、当該凹状又は凸状の感触に基づいて操作することができ、操作性をより向上させることができるとともに、運転中の操作をより安全かつ容易に行わせることができる。
【0025】
請求項5の発明によれば、スイッチケースは、タッチセンサの被接触部が複数形成されるとともに、隣り合う被接触部の間にリブが形成されたので、誤操作を確実に防止することができる。
【0026】
請求項6の発明によれば、スイッチケースは、タッチセンサの被接触部の周囲に操作者の指の形状に倣った凹部が形成されたので、操作者の指を被接触部に案内させることができるとともに誤操作をより確実に防止することができる。
【0027】
請求項7の発明によれば、タッチセンサの被接触部は、把持用グリップを把持した手の親指の軌跡に沿って円弧状に配設されたので、円滑な操作を行わせることができ、操作性をより向上させることができる。
【0028】
請求項8の発明によれば、タッチセンサの被接触部は、把持用グリップから遠ざかる程、スイッチケースの表面からの突出寸法が大きく設定されたので、把持用グリップから遠ざかった位置のタッチセンサの操作をより円滑に行わせることができるとともに、把持用グリップに近い位置における意図しない被接触部に触れてしまうのを回避して誤操作を確実に防止することができる。
【0029】
請求項9の発明によれば、タッチセンサの被接触部は、その突出端面が把持用グリップ側に向かって傾斜して成るので、被接触部に対する円滑な操作を行わせることができ、操作性をより向上させることができる。
【0030】
請求項10の発明によれば、スイッチケースは、その上端部から下端部に亘って運転者側に向かって凹状に湾曲した形状とされたので、被接触部に対する円滑な操作を行わせることができ、操作性をより向上させることができる。
【0031】
請求項11の発明によれば、タッチセンサの被接触部に触れたことを条件として、その被接触部を振動させる振動付与手段を具備したので、操作者に対して操作したことを振動により確認させることができる。
【0032】
請求項12の発明によれば、タッチセンサの被接触部は、操作により動作可能とされ、当該被接触部に触れたことの検知と当該動作の検知との両方があることを条件として所定の電気信号を生じさせるので、意図しない操作に基づいて電気信号が生じてしまうのを抑制することができる。
【0033】
請求項13の発明によれば、タッチセンサは、被接触部に対する操作者の指の所定方向の摺動を検知可能とされ、当該摺動の方向に応じた操作が可能とされたので、より体感的な操作を可能とすることができる。
【0034】
請求項14の発明によれば、タッチセンサは、被接触部が画面上に表示されたタッチパネルから成るので、被接触部のレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、当該画面にて被接触部の表示の他、任意の表示を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るハンドルスイッチ装置を示す正面図
【図2】同ハンドルスイッチ装置を示す斜視図
【図3】同ハンドルスイッチ装置を示す分解斜視図
【図4】本発明の第2の実施形態に係るハンドルスイッチ装置を示す斜視図
【図5】同ハンドルスイッチ装置の被接触部を示す模式図
【図6】同ハンドルスイッチ装置の他の被接触部を示す模式図
【図7】本発明の第3の実施形態に係るハンドルスイッチ装置を示す3面図
【図8】図7におけるVIII−VIII線断面図
【図9】同ハンドルスイッチ装置を示す斜視図
【図10】本発明の第4の実施形態に係るハンドルスイッチ装置を示す正面図
【図11】本発明の第5の実施形態に係るハンドルスイッチ装置を示す3面図
【図12】本発明の第6の実施形態に係るハンドルスイッチ装置を示す3面図
【図13】本発明の第7の実施形態に係るハンドルスイッチ装置を示す3面図
【図14】本発明の第8の実施形態に係るハンドルスイッチ装置を示す3面図
【図15】同ハンドルスイッチ装置を示す斜視図
【図16】本発明の第9の実施形態に係るハンドルスイッチ装置を示す正面図及び底面図
【図17】同ハンドルスイッチ装置を示す斜視図
【図18】本発明の第10の実施形態に係るハンドルスイッチ装置を示す正面図及び底面図
【図19】同ハンドルスイッチ装置を示す斜視図
【図20】本発明の第11の実施形態に係るハンドルスイッチ装置におけるタッチセンサと振動付与手段との接続関係を示すブロック図
【図21】本発明の第12の実施形態に係るハンドルスイッチ装置におけるタッチセンサと判定手段との接続関係を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1の実施形態に係るハンドルスイッチ装置1は、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図1〜3に示すように、スイッチケース2と、複数の操作スイッチ(被接触部3〜9及びタッチセンサ10a〜10g)とを具備している。なお、本実施形態及び後述する一連の実施形態においては、何れもハンドルバーHの左側端に固定されたものとされているが、ハンドルバーHの右側端に固定されたハンドルスイッチ装置に適用してもよい。
【0037】
スイッチケース2は、ハンドルスイッチ装置1の筐体を成すもので、図3に示すように、第1スイッチケース部2aと第2スイッチケース部2bとを組み付けて構成されており、その組み付けた状態で内部に収容空間を形成し得るものとされている。なお、第2スイッチケース部2bの背面には、挟持部材12がネジ等にて取付け可能とされており、当該挟持部材12と第2スイッチケース部2bとでハンドルバーHを挟持させつつネジ等で締め上げることにより、ハンドルスイッチ装置1を当該ハンドルバーHに固定することが可能とされている。
【0038】
第1スイッチケース部2aには、本発明の操作スイッチを構成する被接触部3〜9が形成されている。被接触部3、4は二輪車が搭載する電装品としての前照灯を前方照射と下方照射とで切り替えるディマースイッチ、被接触部5〜7は二輪車が搭載する電装品としてのウィンカを操作するターンシグナルスイッチ、被接触部8は駐車灯を操作する(左右両方のウィンカを同時に点滅させる)駐車スイッチ、及び被接触部9は二輪車が搭載する電装品としてのホーンを操作するホーンスイッチを構成している。
【0039】
第1スイッチケース部2aと第2スイッチケース部2bとが組み付けられて形成される収容空間(スイッチケース2の内部)には、フレキシブル基板10と、遮蔽部材11とが収容されている。フレキシブル基板10は、可撓性を有しつつ所定部位にタッチセンサ10a〜10g及び所定の電気回路が形成された基板から成るもので、コネクタ13と接続されて車両側に電気信号を送信可能とされている。このフレキシブル基板10により、タッチセンサ10a〜10gを所望位置に配設させることができ、スイッチケース2における被接触部3〜9のレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0040】
タッチセンサ10a〜10gは、被接触部3〜9の位置に応じて形成されており、被接触部3〜9に操作者が触れたことを検知して所定の電気信号を生じさせ、その電気信号を車両側に送信し得るものである。これらタッチセンサ10a〜10g、及びタッチセンサ10a〜10gと対応する被接触部3〜9により本実施形態に係る操作スイッチが構成されている。
【0041】
例えば、操作者の指が被接触部3に触れるとタッチセンサ10aが反応して電気信号を送信することにより前照灯を前方照射とするとともに、被接触部4に触れるとタッチセンサ10bが反応して電気信号を送信することにより前照灯を下方照射に切り替えることができる。また、操作者の指が被接触部6に触れるとタッチセンサ10dが反応して電気信号を送信することにより左側のウィンカを点滅させ、被接触部7に触れるとタッチセンサ10eが反応して電気信号を送信することにより右側のウィンカを点滅させることができる。
【0042】
そして、左右何れかのウィンカが点滅している際、被接触部5に触れるとタッチセンサ10cが反応して電気信号を送信することにより当該ウィンカの点滅を停止させてキャンセルすることができる。被接触部5〜7は、スイッチケース1に対して幅方向(左右方向)に一列に並んで配設されており、従来の汎用的なターンシグナルスイッチと同様の操作性を維持できるようになっている。なお、本実施形態に係る被接触部5の略中心部には、凸部5aが形成されており、当該凸部5aの感触で被接触部5を認識し得るようになっている。
【0043】
さらに、操作者の指が被接触部8に触れるとタッチセンサ10fが反応して電気信号を送信することにより駐車灯が点滅させることができるとともに、被接触部9に触れるとタッチセンサ10gが反応して電気信号を送信することによりホーンを鳴らすことができる。すなわち、各被接触部3〜9とタッチセンサ10a〜10gとは、それぞれ一対一で対応して構成されており、任意の被接触部3〜9を触れることによりタッチセンサ10a〜10gが反応して所望の操作が可能とされているのである。
【0044】
一方、本実施形態に係るタッチセンサ10a〜10gは、静電容量方式のセンサから成るものとされている。この静電容量方式のタッチセンサとは、指先と導電膜との間での静電容量の変化を捉えることにより操作者が触れたことを検知し得るものである。遮蔽部材11は、ゴム材をシート状に成形して成るもので、フレキシブル基板10と第2スイッチケース部2bとの間に介装されている。この遮蔽部材11がタッチセンサ10a〜10gとハンドルバーHとの間に介装することにより、金属製のハンドルバーHの影響でタッチセンサが誤反応してしまうのを確実に防止することができる。なお、金属製のハンドルバーHの影響を遮蔽する遮蔽部材11であれば、他の材質のものであってもよい。
【0045】
ここで、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置1においては、スイッチケース2は、タッチセンサの被接触部3〜9が複数形成されるとともに、隣り合う被接触部(本実施形態においては、被接触部3と被接触部4との間、被接触部4と被接触部6との間、及び被接触部6と被接触部9との間)にリブa〜cが形成されている。このリブa〜cは、スイッチケース2の表面に一体的に形成された凸条の部位から成るもので、任意の被接触部に触れて操作しようとした際、意図しない隣の被接触部に触れてしまうのを回避するものである。これらリブa〜cにより、誤操作を確実に防止することができる。
【0046】
上記実施形態によれば、操作スイッチは、被接触部3〜9に操作者が触れたことを検知して所定の電気信号を生じさせるタッチセンサ10a〜10gから成るので、操作時にそれほど大きな動作が必要とされず操作性を向上させることができるとともに、部品点数の削減及び構成の簡素化を図ることができる。なお、本実施形態及びこれに続く実施形態(第1〜12の実施形態)において、静電容量方式のタッチセンサの他、例えば抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式等のタッチセンサ、或いはマトリクススイッチから成るタッチセンサ等としてもよい。
【0047】
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係るハンドルスイッチ装置14は、第1の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図4〜6に示すように、スイッチケース15と、複数の操作スイッチ(被接触部16及び不図示のタッチセンサ)とを具備している。なお、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置14における他の構成要素は、第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0048】
ここで、本実施形態においては、タッチセンサの被接触部16が凹状(図5参照)又は凸状(図6参照)に形成されたものである。すなわち、被接触部16は、スイッチケース15の表面に対して図5で示す如く窪んで凹状とされ、又は図6で示す如く突出して凸状とされているのである。このように、本実施形態に係るタッチセンサの被接触部16は、凹状又は凸状に形成されたので、当該凹状又は凸状の感触に基づいて操作することができ、操作性をより向上させることができるとともに、運転中の操作をより安全かつ容易に行わせることができる。
【0049】
次に、本発明に係る第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態に係るハンドルスイッチ装置17は、先の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図7〜9に示すように、スイッチケース18と、複数の操作スイッチ(被接触部A〜D及び不図示のタッチセンサ)とを具備している。なお、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置17における他の構成要素は、先の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0050】
ここで、本実施形態に係るスイッチケース18は、被接触部A〜Dの周囲に操作者の指の形状に倣った凹部18a〜18dが形成されている。具体的には、被接触部Aの周囲には、左右方向に延びた凹部18a(図8参照)が形成されるとともに、被接触部B〜Dの周囲には、凹部18b〜18dがそれぞれ形成されており、把持用グリップGを把持した手の指を伸ばして被接触部A〜Dに触れようとする際、凹部18a〜18dにて操作者の指が案内されるようになっている。したがって、本実施形態によれば、操作者の指を被接触部A〜Dに案内させることができるとともに誤操作をより確実に防止することができる。
【0051】
特に、本実施形態に係る被接触部Aは、スイッチケース18に対して幅方向(左右方向)に延びて形成されており、これに対応するタッチセンサが被接触部Aに対する操作者の指の所定方向(左右方向)の摺動(触れた状態を維持しつつ所定方向に移動)を検知可能とされ、当該摺動の方向に応じた電装品(ウィンカ)の操作が可能とされている。本実施形態においては、操作者の指を左方向に摺動させると車両の左側のウィンカを点滅させるとともに、操作者の指を右方向に摺動させると車両の右側のウィンカを点滅させ得るよう構成されている。なお、被接触部Aの略中央部に触れるとウィンカの点滅を停止させてキャンセルし得るようになっている。
【0052】
さらに、本実施形態においては、被接触部Aに対する操作者の指の所定方向の摺動を検知可能とされ、当該摺動の方向に応じたウィンカの操作が可能なターンシグナルスイッチに適用されているが、例えばディマースイッチに適用するようにしてもよい。この場合、被接触部をスイッチケース18に対して高さ方向(上下方向)に延びて形成し、これに対応するタッチセンサが被接触部に対する操作者の指の所定方向(上下方向)の摺動を検知可能とされ、当該摺動の方向に応じた前照灯の操作を可能とするとともに、例えば、上方に向かって操作者の指を摺動させた際には前照灯を前方照射とするとともに、下方に向かって操作者の指を摺動させた場合には前照灯を下方照射とすることができる。
【0053】
このように、タッチセンサが被接触部に対する操作者の指の所定方向の摺動を検知可能とされ、当該摺動の方向に応じた操作を可能とすることにより、より体感的な操作を可能とすることができる。なお、本実施形態においては、スイッチケース18がタッチセンサの被接触部(A〜D)の周囲に操作者の指の形状に倣った凹部18a〜18dが形成されたものを前提としているが、当該凹部18a〜18dが形成されないスイッチケースにおいて、被接触部に対する操作者の指の所定方向の摺動を検知可能とされ、当該摺動の方向に応じた操作を可能とするタッチセンサを具備させてもよい。
【0054】
次に、本発明に係る第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態に係るハンドルスイッチ装置19は、先の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図10に示すように、スイッチケース20と、複数の操作スイッチ(被接触部21及び不図示のタッチセンサ)とを具備している。なお、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置19における他の構成要素は、先の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0055】
ここで、本実施形態に係るタッチセンサの被接触部21は、把持用グリップGを把持した手の親指の軌跡に沿って円弧状に配設されている。具体的には、スイッチケース20における把持用グリップG側には、ディマースイッチ、ターンシグナルスイッチ(左右何れかの点滅操作)及びホーンスイッチを構成するタッチセンサの被接触部21が配設されており、これら被接触部21は、把持用グリップGを把持した手の親指を延ばした際に形成される円弧形状α(円弧状の軌跡)に沿って配設されている。
【0056】
本実施形態によれば、タッチセンサの被接触部21は、把持用グリップGを把持した手の親指の軌跡に沿って円弧状に配設されたので、円滑な操作を行わせることができ、操作性をより向上させることができる。なお、ターンシグナルスイッチを構成するタッチセンサの被接触部を親指の軌跡に沿って円弧状に形成(すなわち、1つの被接触部を円弧状に細長く形成)するとともに、その被接触部に対する操作者の指の所定方向の摺動を検知するものとし、当該摺動の方向に応じたウィンカの点滅を可能とするよう構成してもよい。
【0057】
次に、本発明に係る第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態に係るハンドルスイッチ装置22は、先の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図11に示すように、スイッチケース23と、複数の操作スイッチ(被接触部24a〜24c及び不図示のタッチセンサ)とを具備している。なお、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置22における他の構成要素は、先の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0058】
本実施形態に係るタッチセンサの被接触部24a〜24cは、ターンシグナルスイッチを構成しており、例えば、操作者の指が被接触部24aに触れるとそれに対応したタッチセンサが反応して電気信号を送信することにより左側のウィンカを点滅させ、被接触部24cに触れるとそれに対応したタッチセンサが反応して電気信号を送信することにより右側のウィンカを点滅させることができる。また、左右何れかのウィンカが点滅している際、被接触部24bに触れるとそれに対応したタッチセンサが反応して電気信号を送信することにより当該ウィンカの点滅を停止させてキャンセルすることができる。
【0059】
ここで、本実施形態に係るタッチセンサの被接触部24a〜24cは、把持用グリップGから遠ざかる程、スイッチケース23の表面からの突出寸法が大きく設定されている。すなわち、被接触部24aに比べて把持用グリップGから遠い位置にある被接触部24bの方が突出寸法が大きく設定されているとともに、当該被接触部24bに比べて把持用グリップGから遠い位置にある被接触部24cの方が突出寸法が大きく設定されているのである。
【0060】
なお、本実施形態においては、ディマースイッチを構成する被接触部24dと、駐車灯スイッチを構成する被接触部24eとを有し、被接触部24dに比べて把持用グリップGから遠い位置に被接触部24eが配設されているとともに、被接触部24dより被接触部24eの方が突出寸法が大きく設定されている。このように、本実施形態によれば、把持用グリップGから遠ざかった位置のタッチセンサの操作をより円滑に行わせることができるとともに、把持用グリップGに近い位置における意図しない被接触部に触れてしまうのを回避して誤操作を確実に防止することができる。
【0061】
次に、本発明に係る第6の実施形態について説明する。
第6の実施形態に係るハンドルスイッチ装置25は、先の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図12に示すように、スイッチケース26と、複数の操作スイッチ(被接触部27〜29及び不図示のタッチセンサ)とを具備している。なお、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置25における他の構成要素は、先の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0062】
本実施形態に係るタッチセンサの被接触部27は、駐車灯スイッチを構成するとともに、被接触部28、29は、ターンシグナルスイッチにおけるキャンセル及び右側のウィンカの点滅用スイッチを構成している。そして、被接触部27〜29の突出端面27a〜29aに触れると、それに対応したタッチセンサが反応して電気信号を送信し、所定の電装品を操作し得るよう構成されている。
【0063】
ここで、本実施形態に係る被接触部27〜29は、第5の実施形態と同様、把持用グリップGから遠ざかる程、スイッチケース26の表面からの突出寸法が大きく設定されているとともに、その突出端面27a〜29aが把持用グリップG側に向かって傾斜して成るものとされている。これにより、タッチセンサの被接触部27〜29が把持用グリップGから遠ざかる程、スイッチケース26の表面からの突出寸法が大きく設定されたので、把持用グリップGから遠ざかった位置のタッチセンサの操作をより円滑に行わせることができ、把持用グリップGに近い位置における意図しない被接触部に触れてしまうのを回避して誤操作を確実に防止することができるとともに、それら被接触部27〜29の突出端面27a〜29aが把持用グリップG側に向かって傾斜して成るので、被接触部27〜29に対する円滑な操作を行わせることができ、操作性をより向上させることができる。
【0064】
次に、本発明に係る第7の実施形態について説明する。
第7の実施形態に係るハンドルスイッチ装置30は、先の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図13に示すように、スイッチケース31と、複数の操作スイッチ(被接触部32、33及び不図示のタッチセンサ)とを具備している。なお、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置30における他の構成要素は、先の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0065】
本実施形態に係るタッチセンサの被接触部32は、駐車灯スイッチを構成するとともに、被接触部33は、ターンシグナルスイッチを構成している。そして、被接触部32、33の突出端面32a及び33a〜33cに触れると、それに対応したタッチセンサが反応して電気信号を送信し、所定の電装品を操作し得るよう構成されている。このうち被接触部33は、ターンシグナルスイッチの左側ウィンカを点灯操作するための突出端面33a、右側ウィンカを点灯操作するための突出端面33c、及びキャンセル操作のための突出端面33bが一体とされ、スイッチケース31の表面から突出形成されている。
【0066】
ここで、本実施形態に係る被接触部32、33は、その突出端面32a、33a〜33cが把持用グリップG側に向かって傾斜して成るものとされている。これにより、被接触部32、33の突出端面32a、33a〜33cが把持用グリップG側に向かって傾斜して成るので、被接触部32、33に対する円滑な操作を行わせることができ、操作性をより向上させることができる。
【0067】
特に、本実施形態に係る被接触部33は、ターンシグナルスイッチの左側ウィンカを点灯操作するための突出端面33a、右側ウィンカを点灯操作するための突出端面33c、及びキャンセル操作のための突出端面33bが一体とされ、スイッチケース31の表面から突出形成されるとともに、把持用グリップG側に向かって傾斜しているので、ウィンカ操作をより円滑かつ確実に行わせることができる。
【0068】
次に、本発明に係る第8の実施形態について説明する。
第8の実施形態に係るハンドルスイッチ装置34は、先の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図14、15に示すように、スイッチケース35と、複数の操作スイッチ(被接触部36及び不図示のタッチセンサ)とを具備している。なお、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置34における他の構成要素は、先の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0069】
ここで、本実施形態に係るスイッチケース35は、同図に示すように、その上端部から下端部に亘って運転者側に向かって凹状に湾曲した形状とされている。すなわち、第1、2の実施形態に係るスイッチケース2、15がハンドルバーHの外周面に倣った方向に円弧状とされているのに対し、本実施形態に係るスイッチケース35は、ハンドルバーHの外周面に対して反対側に反った形状とされているのである。
【0070】
このように、本実施形態によれば、スイッチケース35は、その上端部から下端部に亘って運転者側に向かって凹状に湾曲した形状とされたので、特にスイッチケース35の上端部側及び下端部側に位置する被接触部36を把持用グリップGを把持した手の親指から近い位置とすることができる。したがって、被接触部36に対する円滑な操作を行わせることができ、操作性をより向上させることができる。
【0071】
次に、本発明に係る第9の実施形態について説明する。
第9の実施形態に係るハンドルスイッチ装置37は、先の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図16、17に示すように、スイッチケースSと、被接触部が画面上に表示されたタッチパネルPとを具備している。このタッチパネルPは、液晶パネル等の表示装置とタッチパッドのような位置入力装置を組み合わせた電子部品を指すものであり、画面上の表示を触れることで所定の電気信号を生じさせて所定の操作を行わせ得るものである。
【0072】
ここで、本実施形態に係るタッチパネルPは、被接触部を画面上に表示し得る液晶パネルから成り、操作者が表示された所望の被接触部に触れると、その被接触部に応じた電気信号が生じて電装品を操作し得るようになっている。このように、本実施形態によれば、タッチセンサは、被接触部が画面上に表示されたタッチパネルPから成るので、被接触部のレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、当該画面にて被接触部の表示の他、任意の表示を行わせることができる。なお、タッチパネルPに所望のカバーを被せることができ、例えばユーザーの嗜好に応じた色彩や形状等のカバーを選択的にタッチパネル37に被せるようにすることができる。
【0073】
次に、本発明に係る第10の実施形態について説明する。
第10の実施形態に係るハンドルスイッチ装置38は、先の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図18、19に示すように、スイッチケース39と、複数の操作スイッチ(被接触部40及び不図示のタッチセンサ)とを具備している。なお、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置38における他の構成要素は、第1〜8の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0074】
ここで、本実施形態に係るスイッチケース39は、同図に示すように、ハンドルバーHの全周を覆って固定されるもので、前側スイッチケース39aと後側スイッチケース39bとから構成されている。すなわち、ハンドルバーHを挟んで前側スイッチケース39aと後側スイッチケース39bとを合致させ、その状態にてネジ等で締め上げることにより、スイッチケース39がハンドルバーHに固定されるものとされている。本実施形態によれば、従来のハンドルスイッチ装置と同様の外観とすることができる。
【0075】
次に、本発明に係る第11の実施形態について説明する。
第11の実施形態に係るハンドルスイッチ装置は、先の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図20に示すように、スイッチケース41と、複数の操作スイッチ(被接触部43及びタッチセンサ42)とを具備している。なお、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置における他の構成要素(スイッチケース41の外観等も同様)は、第1〜8の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0076】
本実施形態においては、被接触部を振動させるバイブレーション等から成る振動付与手段44を具備しており、タッチセンサ42の被接触部43に触れたことを条件として、振動付与手段44が作動し、スイッチケース41を振動させることにより、操作した被接触部43を振動付与手段44にて振動させ得るよう構成されている。なお、本実施形態においては、タッチセンサ42の被接触部43に触れたことを条件として、振動付与手段44にてスイッチケース41全体を振動させることにより、被接触部43を振動させるよう構成されているが、指が触れた被接触部43を振動付与手段44が直接振動させるよう構成してもよい。このように本実施形態によれば、タッチセンサ42の被接触部43に触れたことを条件として、その被接触部43を振動させる振動付与手段44を具備したので、操作者に対して操作したことを振動により確認させることができる。
【0077】
次に、本発明に係る第12の実施形態について説明する。
第12の実施形態に係るハンドルスイッチ装置は、先の実施形態と同様、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図21に示すように、スイッチケース45と、複数の操作スイッチ(被接触部47及びタッチセンサ46)とを具備している。なお、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置における他の構成要素(スイッチケース45の外観等も同様)は、第1〜8の実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0078】
本実施形態においては、タッチセンサ46の被接触部47は、操作により動作(例えば操作方向に変位)可能とされるとともに、当該被接触部47に触れたことの検知と当該動作の検知との両方があるか否かを判定可能な判定手段48を具備している。そして、被接触部47に触れたことの検知と当該接触部47に対する操作に応じた動作の検知との両方があることを判定手段48が判定し、両検知があることを条件として所定の電気信号(被接触部47に対する操作に応じた信号)を生じさせるよう構成されている。このように、本実施形態によれば、タッチセンサ46の被接触部47は、操作により動作可能とされ、当該被接触部47に触れたことの検知と当該動作の検知との両方があることを条件として所定の電気信号を生じさせるので、意図しない操作に基づいて電気信号が生じてしまうのを抑制することができる。
【0079】
上記第1〜12の実施形態によれば、何れも操作スイッチが被接触部に操作者が触れたことを検知して所定の電気信号を生じさせるタッチセンサから成るので、操作時にそれほど大きな動作が必要とされず操作性を向上させることができるとともに、部品点数の削減及び構成の簡素化を図ることができる。また、機械的構造の操作スイッチに代えてタッチセンサから成る操作スイッチとすることで、ハンドルスイッチ装置の小型化を図ることができる。
【0080】
さらに、本実施形態に係るハンドルスイッチ装置によれば、従来の汎用的な機械的構造の操作スイッチを具備したハンドルスイッチ装置と比べ、防水性及び耐塵性を向上させることができるとともに、防水性及び防塵性の向上を図るために部品点数が増加してしまうのを抑制することができる。すなわち、従来の汎用的な機械的構造の操作スイッチを具備したハンドルスイッチ装置においては、スイッチケースの合わせ面及び配線の接続部に対する防水及び防塵を図れば足りることから、操作性に影響を及ぼすことなく、防水パッキン等のシール手段を追加することが容易とされている。
【0081】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えばスイッチケースの背面側(車両の進行方向に臨んだ面)や上下面又は側面にタッチセンサから成る操作スイッチを形成するようにしてもよい。また、被接触部の形状は、任意とすることができ、操作内容に応じた形状及び表示とすることができる。なお、本実施形態においては、二輪車に適用されているが、ハンドルバーを具備した他の搭乗手段(車両に限らず小型船舶やスノーモービル等も含む)に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
操作スイッチは、被接触部に操作者が触れたことを検知して所定の電気信号を生じさせるタッチセンサから成るハンドルスイッチ装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等に適用することができる。
【符号の説明】
【0083】
1 ハンドルスイッチ装置
2 スイッチケース
3〜9 被接触部
10 フレキシブル基板
10a〜10g タッチセンサ
11 遮蔽部材
12 挟持部材
13 コネクタ
14 ハンドルスイッチ装置
15 スイッチケース
16 被接触部
17 ハンドルスイッチ装置
18 スイッチケース
19 ハンドルスイッチ装置
20 スイッチケース
21 被接触部
22 ハンドルスイッチ装置
23 スイッチケース
24a〜24c 被接触部
25 ハンドルスイッチ装置
26 スイッチケース
27〜29 被接触部
30 ハンドルスイッチ装置
31 スイッチケース
32、33 被接触部
34 ハンドルスイッチ装置
35 スイッチケース
36 被接触部
37 ハンドルスイッチ装置
38 ハンドルスイッチ装置
39 スイッチケース
40 被接触部
41 スイッチケース
42 タッチセンサ
43 被接触部
44 振動付与手段
45 スイッチケース
46 タッチセンサ
47 被接触部
48 判定手段
P タッチパネル
S スイッチケース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搭乗手段のハンドルバーの把持用グリップ近傍に固定されたスイッチケースと、
該スイッチケースに形成され、当該搭乗手段に搭載された各種電装品を操作可能な操作スイッチと、
を具備したハンドルスイッチ装置において、
前記操作スイッチは、被接触部に操作者が触れたことを検知して所定の電気信号を生じさせるタッチセンサから成ることを特徴とするハンドルスイッチ装置。
【請求項2】
前記スイッチケース内に配設されるとともに、可撓性を有しつつ所定部位に前記タッチセンサ及び所定の電気回路が形成されたフレキシブル基板を具備したことを特徴とする請求項1記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項3】
前記タッチセンサは、静電容量方式のセンサから成るとともに、当該タッチセンサと前記ハンドルバーとの間に遮蔽部材を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項4】
前記タッチセンサの被接触部は、凹状又は凸状に形成されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項5】
前記スイッチケースは、前記タッチセンサの被接触部が複数形成されるとともに、隣り合う被接触部の間にリブが形成されたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項6】
前記スイッチケースは、前記タッチセンサの被接触部の周囲に操作者の指の形状に倣った凹部が形成されたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項7】
前記タッチセンサの被接触部は、把持用グリップを把持した手の親指の軌跡に沿って円弧状に配設されたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項8】
前記タッチセンサの被接触部は、把持用グリップから遠ざかる程、前記スイッチケースの表面からの突出寸法が大きく設定されたことを特徴とする請求項1〜7の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項9】
前記タッチセンサの被接触部は、その突出端面が把持用グリップ側に向かって傾斜して成ることを特徴とする請求項1〜8の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項10】
前記スイッチケースは、その上端部から下端部に亘って運転者側に向かって凹状に湾曲した形状とされたことを特徴とする請求項1〜9の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項11】
前記タッチセンサの被接触部に触れたことを条件として、その被接触部を振動させる振動付与手段を具備したことを特徴とする請求項1〜10の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項12】
前記タッチセンサの被接触部は、操作により動作可能とされ、当該被接触部に触れたことの検知と当該動作の検知との両方があることを条件として所定の電気信号を生じさせることを特徴とする請求項1〜11の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項13】
前記タッチセンサは、前記被接触部に対する操作者の指の所定方向の摺動を検知可能とされ、当該摺動の方向に応じた操作が可能とされたことを特徴とする請求項1〜12の何れか1つに記載のハンドルスイッチ装置。
【請求項14】
前記タッチセンサは、前記被接触部が画面上に表示されたタッチパネルから成ることを特徴とする請求項1記載のハンドルスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−112018(P2013−112018A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257287(P2011−257287)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000213954)朝日電装株式会社 (184)
【Fターム(参考)】