説明

バイオセンサ

【課題】高感度かつ微量の物質を検出・定量するバイオセンサを提供する。
【解決手段】処理すべき光の波長λよりも小さい外形寸法の金属の微細構造体2が複数個、外形寸法よりも小さい間隔で所定の配置で配列されてなる単位配列パターンが2次元的に配列されることによって単位処理領域が基板1上に形成され、金属の微細構造体2の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質3の層を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属ナノ構造を用いたバイオセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、酵素や抗体、DNAなどといった生体分子の高い認識能を利用した目的物質の検出及び定量には、予めアルカリホスホターゼやペルオキシダーゼなどの標識体で生体分子を標識し電気信号を増幅させる電気化学的測定手法や、酵素反応による発色、蛍光、吸光度の変化により目的物質を検出・定量するELISA(Enzyme-linked immunosorbent assay)法が主に用いられる。しかしながら、これらの測定手法では、生体分子への標識作業を必要とし、長い測定時間を要するとともに、生体分子が有する高い認識能の阻害を招くことから、微量な目的物質の測定や、高感度な測定を行うことが困難である。また、簡便な測定手法として注目されているイムノクロマト法でも金コロイドやポリスチレン粒子等の修飾が必要である。これらの背景から、生体分子へ酵素や蛍光分子などを標識することなく(非標識)、目的物質の検出及び定量を行える測定手法が求められていた。
【0003】
そこで、非標識での目的物質の検出及び定量が可能な共鳴角のシフトを検出するプラズモン共鳴(Surface plasmon resonance:SPR)法や、振動数変化を検出する水晶振動子(Quartz crystal microbalance:QCM)法、また、共振周波数変化を検出するカンチレバーによる非標識に目的物質の検出・定量手法が開発されている。
【0004】
しかしながら、非標識測定法のSPR法の場合、共鳴角シフトを検出するために大型の光学系を構築する必要があるとともに、一連の操作が煩雑である。そのため、オンサイトでの目的物質のモニタリングに適さない。また、QCM法では、簡易に測定可能であるが、ノイズが大きく、高感度測定には適さない。そして、カンチレバー法ではデバイス作成が非常に困難という点とともに、簡易測定には適さないという点がある。
【0005】
上記測定法とは別に、金や銀、白金などのナノオーダでの貴金属微粒子に発現する非線形光学現象である局在表面プラズモン共鳴(LSPR)を利用した測定法がある。これらに関する従来技術としては、特許文献1や特許文献2がある。
また、特許文献3では、表面に相補的な物質の一端が固定された金属構造体の局在プラズモン共鳴の吸収スペクトルを測定し、そのスペクトルのシフト量を算出することにより、試料に含まれる検討対象物質を解析している。
【特許文献1】特開2002−365210号公報
【特許文献2】特開2002−253233号公報
【特許文献3】特開2007−71667号公報
【特許文献4】WO/2003/054592
【非特許文献1】Brian Canfield.at.al, Optics Express, 12, 5418-5423(2004),"Linear and Nonlinear Optical Responses Influenced by Broken Symmetry in Array of Gold Nanoparticles"
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまでにあげた手法では、光学測定感度の限界から、目的物質との結合効率が低い場合や分析対象が非常に微量である場合などは検出が困難であり、吸収スペクトルを測定し、そのシフト量を算出しなければならないという課題がある。
【0007】
また、近年、微小な金属パターンを用いた偏光を制御する光学素子がいくつか提案されている。
【0008】
また、偏光状態を制御する波長板又は位相板を二次元表面における光の相互作用によって実現する方法として、非特許文献1に開示されるように、支持基板上に微小な金属パターンを形成することにより偏光状態を制御することが提案されている。非特許文献1では電子ビームリソグラフィ技術を用い、波長以下のピッチで金のL字構造を有する非対称なナノ微粒子を基板上に作成し、このような構造体に光を照射することにより透過光が入射光の偏光面の向きに依存して異なる吸収スペクトルを示すことを利用し、偏光選択素子を実現している。
【0009】
特許文献4は、平滑なSi基板上に、卍型やC型又はその鏡像対象の金属パターンを有し、パターンの端部の傾きが直角から傾いたカイラリティを有しており、この傾きの大きさに依存して、偏光方向の二成分に位相差が生じ、また、パターン端部の向きに依存して右回り、左回りの偏光の違いが生じる光学素子が提案されている。
【0010】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、高感度かつ微量の物質を検出・定量するバイオセンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明は、第1の態様として、処理すべき光の波長λよりも小さい外形寸法の金属構造体が複数個、外形寸法よりも小さい間隔で所定の配置で配列されてなる単位配列パターンが2次元的に配列されることによって単位処理領域が光学基板上に形成され、金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサを提供するものである。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第2の態様として、処理すべき光の波長λよりも小さい外形寸法の金属構造体が複数個、外形寸法よりも小さい間隔で所定の配置で配列されてなる単位配列パターンが2次元的に配列されることによって複数の単位処理領域が光学基板上に形成され、各単位領域の金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサを提供するものである。
【0013】
本発明の第1、第2の態様においては、金属構造体が、半球形状、円柱形状、半楕円体形状、楕円柱形状、多角柱形状、及び錐体形状のいずれかであることが好ましい。また、単位配列パターンにおける金属構造体の配置が、2個の金属構造体の近接配置、3個以上の金属構造体によるV字型、4個以上の金属構造体によるT字型又はL字型配置、若しくは5個以上の金属構造体による十字型配置のいずれかであることが好ましい。
【0014】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第3の態様として、処理すべき光の波長λよりも外形寸法が小さく非対称なL字構造の金属構造体が2次元的に配列されることによって単位処理領域が光学基板上に形成され、金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサを提供するものである。
【0015】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第4の態様として、処理すべき光の波長λよりも外形寸法が小さく非対称な凸字構造の金属構造体が2次元的に配列されることによって単位処理領域が光学基板上に形成され、金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサを提供するものである。
【0016】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第5の態様として、処理すべき光の波長λよりも外形寸法が小さく非対称な卍字構造の金属構造体が2次元的に配列されることによって単位処理領域が光学基板上に形成され、金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサを提供するものである。
【0017】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第6の態様として、処理すべき光の波長λよりも外形寸法が小さく非対称構造の金属構造体が2次元的に配列されることによって複数の単位処理領域が光学基板上に形成され、各単位領域の金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサを提供するものである。
【0018】
本発明の第6の態様においては、金属構造体は、L字形状、凸字形状、又は卍字形状であることが好ましい。
【0019】
本発明の第1〜第6の態様のいずれの構成においても、金属構造体が、金、銀、アルミニウム、白金、ニッケル、クロム、及び銅のいずれか又はこれらの組み合わせ、若しくはこれらの合金で形成されていることが好ましい。また、直線偏光のみを通過させる偏光子をさらに有することが好ましく、これに加えて、偏光子は、ワイヤグリッド型であることがより好ましい。また、特定の波長の光のみを透過させるフィルタをさらに有することが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、高感度かつ微量の物質を検出・定量するバイオセンサを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
〔第1の実施形態〕
本発明を好適に実施した第1の実施形態について説明する。図1、図2に、本実施形態にかかるバイオセンサの構成を示す。光学的に平坦な基板1上に金属の微細構造物2が形成されている。このような金属微細構造パターンが形成された基板に対して光を照射すると、入射偏光に対して金属微細構造物が非対称に存在する場合には、各金属微細構造に生じる局在表面プラズモンの共鳴周波数に依存して、微細構造間に生じる近接場相互作用により、各金属微細構造間で位相差が生じる。そのため、各金属微細構造からの光が重畳された反射光又は透過光の偏光成分にも位相差が生まれ、出射光における偏光状態を変換できる。また、ドットの共鳴効果による偏光選択性を利用して、1偏光成分を取り出すことができる。また、ドット間の間隔を調整することで、出射光の位相や振幅を調整することが可能である。
ここで、検出対象物質と選択的に結合し得る官能基を有する物質3を金属の微細構造物2上に固定し、透過光の偏光状態の変化を測定することにより、金属構造体上における検出対象物質とこれと選択的に吸着する物質との結合を検出することによって、金属微細構造に付着した検出対象物質を検出できる。
例えば、抗原抗体反応においては、検出対象物質が抗原であり、検出対象物質と選択的に吸着する物質が抗体である。また、DNAのハイブリダイゼーションにおいては、検出対象物質が検体DNAであり、検出対象物質と選択的に吸着する物質がプローブDNAである。また、検出対象物質が抗原である場合には、金属微細構造は、イムノアッセイチップとなり、検出対象物質がDNAである場合には、金属微細構造は、いわゆるDNAチップとなる。
イムノアッセイチップには、例えば、複数の異なる抗体の一端を金属微細構造に固定し、導入された抗原が、固定された工程と抗原抗体反応を起こすと、抗原及び抗体は、選択的に複合体を形成する。このことにより金属微小構造近傍の屈折率、吸収係数が変化し、その結果、出射光の位相や振幅が変化することにより、抗原を検出できる。
DNAチップでは、例えば、複数の異なる塩基配列のプローブDNAの一端を金属微細構造に固定し、導入された検体DNAが、固定されたプローブDNAとハイブリダイゼーションを起こし、その結果、このことにより金属微小構造近傍の屈折率、吸収係数が変化し、出射光の位相や振幅が変化することにより、DNAを検出できる。
【0022】
次に、このような方法で作成された金属複合構造体に入射した光の偏光状態が、構造に依存して変化する原理を、数値計算結果に基づいて説明する。数値計算には、電磁界の運動を記述するマクスウェル方程式を時空間の差分方程式に近似して解く、有限時間領域差分法(FDTD法)を利用した。図3は、数値計算に使用したモデルを表しており、空気中に存在するサイズ(直径)40nmの二つのAu球における近接する端部の間隔dを、0〜80nmまで変化させた場合の、反射遠方場における偏光状態の変化を調べた。Auの光学定数は、屈折率n=0.072、k=1.496を用いた。この値は、金属球が50nm以下程度に小さくなった場合に、金属球のサイズに依存した光学定数の変化を考慮した値である。
【0023】
FDTD法によって得られた金属複合構造体(Au球)近傍の電界分布から遠方場光の特性を得るために、電界分布のフーリエ変換により角度θ=0°の成分を抽出し、図4に示すx方向とy方向との振幅比及び位相差を算出した。40nmのAu微小球のプラズモン共鳴波長近傍である波長544nmを用い、図3に示すxy平面内においてx軸から45°の方向に電界の振動方向を持つ平面波を照射する計算を行った。図4(a)は振幅比であり、dが大きな領域においては振幅比が1に近づくにつれて振幅比が増加し、すなわち偏光面がy方向へ傾く。一方、図4(b)は、電界のx成分とy成分との位相差を表している。dがゼロに近づくほど位相差が大きくなり、d=0の場合に位相差45°程度となる。
以上のFDTD法によるシミュレーションの結果から、Au微小球の間隔を制御することにより、偏光面を回転させることができ、また、偏光状態を例えば直線偏光から楕円偏光へと変換できる。
図5に、入射光と出射光との偏光状態を示す。45度方向に入射した直線偏光が円偏光に変換されている。金属材料としてAg微小球を使用した場合にも同様の計算結果が得られるが、この場合、偏光状態に変化が生じる波長領域はAg微小球のプラズモン共鳴波長近傍である波長400nm近傍であった。
【0024】
また、図6に金属微小構造の直径を10nmから50nmまで変化させた場合における、微小金属内部の電界強度と共鳴波長との関係に関して計算を行った結果を示す。直径10nmの場合の共鳴波長は480nm近傍であるが、金属微小構造の直径を50nmとした時には、共鳴波長は500nm近傍と長波長側にシフトする。すなわち、金属微小構造の大きさを変化させることで、共鳴波長を選択でき、特定の入射波長のみに偏光面の回転などの作用を及ぼすことができる。
また、図6(a)に、真空中のAu構造の電界強度と共鳴波長との関係、図6(b)に、SiO2(n=1.5)中のAu構造の電界強度と共鳴波長との関係を示す。Au構造の周りが真空からSiO2(n=1.5)に変化することで、共鳴波長が500nm近傍から660nm近傍へとシフトし、強度が変化していることがわかる。このことから、微小金属構造の周囲の物質が変化することにより、屈折率、吸収係数が変わり、共鳴波長、強度等が変化し、それに伴って出射光の位相や振幅が変化する。
その変化の具合に応じて、検出対象物質を判別することが可能である。
【0025】
ここで、図7に示すように、処理すべき光の波長:λに対し、サイズ:R(R<λ)を持つ微小な金属構造体STを複数個、間隔:D(<R)を隔して所定の配置で配列して単位配列パターンpとし、この単位配列パターンpを2次元的に配列させた単位処理領域Sが形成されている光学基板に、例えば、y軸方向に対して45度傾いた直線偏光を入射すると、この基板を透過した光は楕円偏光となる。金属粒子を円形状としているが、他の形状、例えば楕円構造や多角形構造であっても良い。また、円形状の構造を連続して配置し、擬似的に楕円形状構造を形成するような構成でも良い。このような構造は、電子ビームリソグラフィ、DUV・EUVリソグラフィ、ナノインプリント、材料物性の変質を利用したエッチングなどの微細加工技術を利用して作成することが可能であり、各金属微小構造体STの形状は上記構造に特に限定される必要はなく、半球形状、円柱形状、半回転楕円体形状、楕円柱形状、多角柱形状、錐体形状のいずれかでも良く、特に、円柱形状や半球形状などのものが作成しやすい。
【0026】
図7において、金属微細構造の大きさ(直径)をR、x方向に最も隣接した微細構造との中心間隔をD、二つの隣接した微細構造パターンをAとし、Aとx方向に最も隣接する微細構造パターンをBとしたとき、A−B間の距離をdx、y方向に隣接している微細構造をCとしたときのA−C間の距離をdyとする。この時、R、dx、dyともに入射光の波長よりも十分に小さいことが望ましい。また、隣接した微細構造間に生じる近接場相互作用を利用するため、少なくともD<Rである必要があり、dxとdyとは隣接構造のパターン間の相互作用の影響を少なくするため、Rよりも大きい必要がある。
【0027】
図8に示すように、3個又はそれ以上の複数個の金属微細構造の組み合わせでL字又はV字形状に配列されたパターンを形成しても良い。図7に示すパターンと同様に、隣接した微細構造との間隔は微細構造の大きさよりも十分に小さく、またL字又はV字形状のパターンの間隔は、構成する微細構造の大きさよりも十分大きいことが好ましい。この時も入射する光の偏光方向は形成された金属微小構造に対して非対称な偏光成分を有するような角度で入射することで、透過又は反射した光に位相差が生じる。
【0028】
図9に示すように、4個又はそれ以上の複数個の金属微細構造の組み合わせでT字形状に配列されたパターンを形成しても良い。図7に示したパターンと同様に、隣接した微細構造との間隔は微細構造の大きさよりも十分小さく、また、T字形状の間隔は構成する微細構造の大きさよりも十分大きいことが望ましい。この時も入射する光の偏光方向は形成された金属微細構造に対して非対称な偏光成分を有するような角度で入射することで、透過又は反射した光に位相差が生じる。
【0029】
図10に示すように、4個又はそれ以上の複数個の金属微細構造の組み合わせでT字形状に配列されたパターンを分割された各領域に配置し、各領域で各金属微細構造の最小構成構造物の大きさがそれぞれ異なる構成でも良い。ここでも図7に示す構成と同様に、隣接した微細構造との間隔は、微細構造の大きさよりも十分小さく、またT字形状のパターン間の間隔は構成する微細構造の大きさよりも十分大きいことが好ましい。この時も入射する光の偏光方向は形成された金属微小構造に対して非対称な偏光成分を有するような角度で入射することで、透過又は反射した光に位相差が生じる。
【0030】
図11に示すように、13個又はそれ以上の複数個の金属微細構造の組み合わせで卍字形状に配列されたパターンを分割された各領域に配置し、各領域で各金属微細構造の最小構成構造物の大きさがそれぞれ異なる構成でも良い。この場合は、図11と対称な構造(ハーケンクロイツ状)でも同様である。ここでも図7に示す構成と同様に、隣接した微細構造との間隔は微細構造の大きさよりも十分小さく、また卍字形状のパターン間の間隔は構成する微細構造の大きさよりも十分大きいことが好ましい。この時も、入射する光の偏光方向は形成された金属微小構造に対して非対称な偏光成分を有するような角度に入射することで、透過又は反射した光に位相差が生じる。
【0031】
図12に示すように、微小金属構造体のサイズ:Riがそれぞれ異なるものからなる単位領域をN種形成することにより、N個の検出物質を一枚のバイオセンサで測定することが可能である。これらN種の単位領域Si(i=1〜N)は、同一の光学基板に形成されるが、異なる単位領域は「光学基板上で互いに異なる部位に分離」して形成される。したがって、サイズ:Riの異なる金属構造体が光学基板の同じ領域に「入り交じって」形成されることはない。すなわち、光学基板上には、N種の単位領域Siが互いに異なる面積領域に形成される。これらN種の単位領域は、単一の光学基板上に形成されることが好ましいが、これに限らず、複数の基板のそれぞれに、一つ又は複数の単位領域を形成し、このように単位領域を形成された複数の基板を合わせて「単一の光学基板」をなすように、接着又は固定手段によって固定して一体化しても良い。また、「各単位処理領域の形成される面積領域の形状」も任意であり、これらは互いに同一形状でも良いし異なっていても良い。
【0032】
上記バイオセンサの単位配列パターンPiにおける微小金属構造STiの配置には種々の配置が許容されるが、2個の金属構造体STiの近接配置(図12)、3個以上の金属構造体STiによるV字型配置(図13)、4個以上のL字型配置(図14)、4個以上の金属構造体STiによるT字型配置、5個以上の金属構造体STiによる十字型配置のいずれかであることが好ましい。この他にも、「卍形状」なども可能である。
【0033】
なお、単位領域を複数形成する場合には、図15に示すように、各単位領域内で同じ単位配列パターンが向きを異にして配置されるように金属構造体を配列しても良い。この場合には、同じサイズの微小金属構造体で単位配列パターンの向きのみが異なっていても良い。
【0034】
上記の光処理素子は、以下のようにして実現できる。まず無機材料として光学ガラスを基板として、その平坦な面に金、銀、アルミニウムなどの金属材料をCVD等の化学蒸着法や物理蒸着を用いた成膜法、又はめっき等の堆積法で薄膜状に形成する。この金属膜上にフォトレジスト層を形成し、このフォトレジスト層に電子線描画やX線描画などの手法により、所望の微細構造に相当するパターンを残すようにレジストパターンを形成する。その後、不要部分の金属膜を例えばRIE(Reactive Ion Etching)などによりエッチングを行うことで所望の微細構造金属パターンを形成できる。
【0035】
また、無機材料として光学ガラスを基板とし、その平坦な面にフォトレジスト層を形成し、このフォトレジスト層に電子線描画やX線描画などの手法により所望の微細構造に相当するパターン以外を残すようにレジストパターンを形成する。その後、金、銀、アルミニウムなどの金属材料をCVD等の化学蒸着法や物理蒸着法を用いた成膜法、又はめっきなどの堆積法でレジストパターン上に薄膜状に形成する。その後、レジスト膜を除去することで、レジスト膜上に形成された不要部分の金属膜を除去することで、所望の微細構造金属パターンを形成できる。
【0036】
無機材料としての基板には、石英ガラスや硼珪酸ガラス(BK7など)、CaF2、Si、ZnSe、Al23等の光学結晶材料などを利用できる。
【0037】
微細金属構造の表面に、検出対称物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質の一端を固定する際、検出対象物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質の一端を金属構造体の表面に科学的に吸着して固定することが好ましく、より好ましくは、共有結合を用いて強固に固定する。例えば、金属構造体が金であれば、相補的物質の一端にチオール基(−SH)を結合させておき、金属構造体の表面とチオール基との化学反応で生じる金原子−硫黄原子の共有結合により、金属構造体の表面に検出対象物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質の一端を固定する。このとき、検出対象と選択的に結合しうる官能基を有する物質の分子間相互作用及び検出対象物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質と金属構造体との相互作用により、検出対象物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質は、自己組織化と呼ばれる集合体形成によって密に固定される。つまり、金属構造体の表面に金原子−硫黄原子の共有結合を誘起して検出対象物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質を固定し、さらに、自己組織化を誘起することにより密に固定することが好ましい。
【0038】
なお、本実施形態において、検出対象物質及び検出対象物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質は、抗原抗体反応における抗原及び抗体や、DNAのハイブリダイゼーションにおける検体DNA及びプローブDNAであるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、いわゆるホスト−ゲスト化合物を、検出対象物質及びこれと選択的に結合しうる官能基を有する物質として、本発明に適用できる。例えば、各金属イオンの認識能に優れたクラウンエーテル化合物をプローブ(ホスト)として金属構造体に固定することにより、金属イオン(ゲスト)を検出できる。また、シクロデキストリン類をプローブ(ホスト)として金属構造体に固定することにより、多種多様な有機高分子群を検出できる。
【0039】
〔第2の実施形態〕
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。本実施形態にかかるバイオセンサの構成を図16、17に示す。
光学的に平坦な基板1(S)上にL字構造を有する非対称な金属の微細構造体2(ST)が形成されている。このような金属の微細構造体2に光を照射すると、透過光が入射光の偏光面の向きに依存して異なる吸収スペクトルを示すため、各金属微細構造からの光が重畳された反射光又は透過光の偏光成分にも位相差が生まれ、出射光における偏光状態を変換できる。ここで、金属の微細構造体2上に検出対象物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質3を固定し、透過光の偏光状態を測定することにより、金属構造体2上において、検出対象物質とこれと選択的に吸着する物質との結合を検出することによって、金属微細構造に付着した検出対象物を検出できる。例えば、抗原抗体反応においては、検出対象物質が抗原であり、これと選択的に吸着する物質が抗体である。また、DNAハイブリダイゼーションにおいては、検出対象物質が検体DNAであり、これと選択的に吸着する物質がプローブDNAである。また、検出対象物質が抗原である場合には、金属微細構造は、イムノアッセイチップとなり、検出対象物質がDNAである場合には、金属微細構造はいわゆるDNAチップとなる。イムノアッセイチップには、例えば、複数の異なる抗体の一端を金属微細構造に固定し、導入された抗原が、固定された抗体と抗原抗体反応を起こすと、抗原及び抗体は、選択的に複合体を形成する。このことにより、金属微小構造近傍の屈折率、吸収係数が変化し、その結果、出射光の位相や振幅が変化することにより、抗原を検出できる。DNAチップでは、例えば、複数の異なる塩基配列のプローブDNAの一端を金属微細構造に固定し、導入された健啖DNAが、固定されたプローブDNAとハイブリダイゼーションを起こし、その結果、このことにより金属微小構造近傍の屈折率、吸収係数が変化し、出射光の位相や振幅が変化することにより、DNAを検出できる。
【0040】
ここで、図17に示すように、微小な金属構造体STの最大の大きさ:Dは、光の波長:λに対し、十分小さい必要がある。の微小金属構造STは、図18に示すように、凸字構造や図19に示すように卍型又はその鏡像対象の金属構造でも良く、C型やその鏡像対象の金属構造でも、このような金属微細構造体に光を照射すると、透過光が入射光の偏光面の向きに依存して異なる吸収スペクトルを示すため、各金属微細構造からの光が重畳された反射光又は透過光の偏光成分にも位相差が生まれ、出射光における偏光状態を変換できる。
ここで、金属微細構造上に検出対象物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質を固定し、透過光の偏光状態の変化を測定することにより、金属構造体上における検出対象物質とこれと選択的に吸着する物質との結合を検出することによって、金属微細構造に付着した検出対象物質を検出できる。
【0041】
図20に示すように、微小金属構造体のサイズ:D、または微小構造体の向きがそれぞれ異なるものからなる単位領域をN種形成することにより、N個の検出物質を1枚のバイオセンサで測定することが可能である。これらN種の単位領域Si(i=1〜N)は、同一の光学基板に形成されるが、異なる単位領域は「光学基板上で互いに異なる部位に分離」して形成される。したがって、サイズ:Dの異なる金属構造体、又は向きの異なる金属構造体が、光学基板上の同じ領域に「入り交じって」形成されることはない。すなわち、光学基板上には、N種の単位領域Siが、互いに異なる面積領域に形成される。これらN種の単位面積は単一の光学基板上に形成されることが好ましいが、これに限らず、複数の基板を合わせて「単一の光学基板」をなすように、接着又は固定手段による固定によって一体化してもよい。また、「各単位処理領域の形成される面積領域の形状」も任意であり、これらは互いに同一形状であっても良いし異なっていても良い。
上記バイオセンサの単位配列パターンPiにおける微小金属構造STiの配置には種々の配置が許容されるが、L字型構造、凸字型配置、卍字型配置のいずれかであることが好ましい。
【0042】
〔第3の実施形態〕
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。図21に、本実施形態にかかるバイオセンサの構成を示す。
金属微細構造が形成された面とは反対側の基板下面に、偏光子POが形成されている。バイオセンサBSと偏光子POとを一体にして形成することにより、特定の偏光成分の変化を抽出することが可能となる。偏光子POには、有機膜を用いた偏光子、方解石を用いた偏光子などを利用可能である。
特に、偏光子POにワイヤグリッド型偏光子を用いることにより、より偏光選択性を向上させられる。ワイヤグリッド型偏光子は入射波長よりも小さい周期からなる金属細線の格子であり、入射光の電場の振動方向が細線に垂直な場合は格子を通過し、平行な場合は反射される。したがって、上面から入射した光は、ワイヤグリッド型偏光子で細線と垂直な向きの偏光と平行な向きの偏光とに分離され、任意の方向の偏光を有する光を選択的に出射できる。偏光子31はワイヤグリッド型偏光子に限らず有機酸を用いた偏光子、方解石を用いた偏光子なども利用可能である。
【0043】
〔第4の実施形態〕
本発明を好適に実施した第4の実施形態について説明する。図22に、本実施形態にかかるバイオセンサの構成を示す。
金属微細構造が形成された面とは反対側の基板下面に、偏光子POと波長を選択するための色フィルタCFとが形成されている。バイオセンサBSと色フィルタCF、偏光子POを一体にして形成することにより、特定の波長の特定の偏光成分の変化を抽出することが可能となる。色フィルタCFと偏光子POの配置は、バイオセンサBSの下面であれば、配置は任意である。
【0044】
このように、処理すべき光の波長:λに対し、サイズ:D(D<λ)を持つ微小な金属構造体STを複数個、間隔:d(<D)を隔して所定の配置で配列して単位配列パターンpとし、この単位配列パターンpを2次元的に配列させた単位処理領域Sを光学基板上に形成し、該基板上に配置された金属構造体及び検出対象物質に選択的に結合しうる官能基を有する分子層を含んでいるため、高感度かつ簡便に検出対象物質を検出できる。
また、処理すべき光の波長:λに対し、サイズ:D(D<λ)を持つ微小な金属構造体STを複数個、間隔:d(<D)を隔して所定の配置で配列して単位配列パターンpとし、この単位配列パターンpを2次元的に配列させた単位処理領域Sを光学基板上に複数形成し、該基板上に配置された金属構造体及びそれぞれの単位処理領域において異なる検出対象物質に選択的に結合しうる官能基を有する分子層を含むため、高感度かつ簡便に多種類の検出対象物質を検出できる。
また、金属構造体STの形状が、半球形状、円柱形状、半回転楕円体形状、楕円柱形状、多角柱形状、錐体形状のいずれかとすることにより、高感度かつ簡便に検出対象物質を検出できる。
また、単位配列パターンPにおける金属構造体STの配置が2個の金属構造体STの近接配置、又は、3個以上の金属構造体STによるV字型配置若しくはL字型配置、又は4個以上の金属構造体STによるT字型配置、又は5個以上の金属構造体による十字型配置のいずれかとすることにより、高感度かつ簡便に検出対象物質を検出できる。
また、処理すべき光の波長:λに対し、サイズ:D(D<λ)を持つ微小な金属構造体STを支持基板上に形成し、その金属構造体が非対称なL字構造、凸字、卍字を有しており、該金属構造体が基板上に作成され、2次元的に配列させた単位処理領域Sが光学基板上に形成され、該基板上に配置された金属構造体、及び、金属構造体上に検出対象物質に選択的に結合しうる分子層を含むため、高感度かつ簡便に検出対象物質を検出できる。
また、処理すべき光の波長:λに対し、サイズD:(D<λ)を持つ微小な金属構造体を支持基板上に形成し、該金属構造体を基板上に作成し、2次元的に配列させた単位処理領域Sを複数光学基板上に形成し、その金属構造体が非対称なL字構造、凸字構造、又は卍構造などの非対称構造のいずれかを有しており、該基板上に配置された金属構造体及び金属構造体上に検出対象物質に選択的に結合しうる分子層を含むため、高感度且つ簡便に多種類の検出対象物質を検出できる。
また、微小な金属構造体を、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)又は銅(Cu)のいずれか、又はこれらの組み合わせ、あるいはこれらの合金で構成することにより、高感度かつ簡便に検出対象物質を検出できる。
また、直線偏光のみを通過させる偏光子を備えることで、特定の偏光成分のみを選択的に検出でき、高感度且つ簡便に検出対象物質を検出できる。
また、偏光子がワイヤグリッド型であることにより、特定の偏光成分のみを高効率で選択的に検出でき、高感度かつ簡便に検査対象可能物を検出できる。
また、特定の波長のみを透過させる色フィルタを有することにより、特定の波長の偏光成分のみを選択的に検出で、高感度かつ簡便に検出対象物質を検出できる。
【0045】
なお、上記実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれに限定されることなく様々な変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明を好適に実施した第1の実施形態にかかるバイオセンサの構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態にかかるバイオセンサの構成を示す図である。
【図3】空気中に存在する二つのAu球における近接する端部の間隔を変化させた場合の、反射遠方場における偏光状態の変化を示す図である。
【図4】金属複合構造体(Au球)近傍の電界分布から遠方場光の特性を示す図である。
【図5】入射光と反射光との偏光状態を示す図である。
【図6】金属微小構造の直径を変化させた場合における、微小金属内部の電界強度と共鳴波長との関係を示す図である。
【図7】微小な金属構造体を複数個、所定の配置で配列して単位配列パターンとし、この単位配列パターンを2次元的に配列させた単位処理領域が形成されている光学基板の構成の一例を示す図である。
【図8】3個の金属微細構造の組み合わせによるV字形状の単位配列パターンを示す図である。
【図9】4個の金属微細構造の組み合わせによるL字形状の単位配列パターンを示す図である。
【図10】4個の金属微細構造の組み合わせによる凸字形状の単位配列パターンを示す図である。
【図11】13個の金属微細構造の組み合わせによる卍字形状の単位配列パターンを示す図である。
【図12】サイズが異なる微小金属構造体によって単位領域を複数種形成した光学基板の構成を示す図である。
【図13】サイズが異なる微小金属構造体によって単位領域を複数種形成した光学基板の構成を示す図である。
【図14】サイズが異なる微小金属構造体によって単位領域を複数種形成した光学基板の構成を示す図である。
【図15】各単位領域内で同じ単位配列パターンが向きを異にして配置された光学基板の構成を示す図である。
【図16】本発明を好適に実施した第2の実施形態にかかるバイオセンサの構成を示す図である。
【図17】第2の実施形態にかかるバイオセンサの構成を示す図である。
【図18】第2の実施形態にかかるバイオセンサの別の構成例を示す図である。
【図19】第2の実施形態にかかるバイオセンサの別の構成例を示す図である。
【図20】第2の実施形態にかかるバイオセンサの別の構成例を示す図である。
【図21】本発明を好適に実施した第3の実施形態にかかるバイオセンサの構成を示す図である。
【図22】本発明を好適に実施した第3の実施形態にかかるバイオセンサの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1 基板
2 金属の微細構造体
3 検出対象物質と選択的に結合しうる官能基を有する物質

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理すべき光の波長λよりも小さい外形寸法の金属構造体が複数個、外形寸法よりも小さい間隔で所定の配置で配列されてなる単位配列パターンが2次元的に配列されることによって単位処理領域が光学基板上に形成され、
前記金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサ。
【請求項2】
処理すべき光の波長λよりも小さい外形寸法の金属構造体が複数個、外形寸法よりも小さい間隔で所定の配置で配列されてなる単位配列パターンが2次元的に配列されることによって複数の単位処理領域が光学基板上に形成され、
前記各単位領域の前記金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサ。
【請求項3】
前記金属構造体が、半球形状、円柱形状、半楕円体形状、楕円柱形状、多角柱形状、及び錐体形状のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載のバイオセンサ。
【請求項4】
前記単位配列パターンにおける前記金属構造体の配置が、2個の金属構造体の近接配置、3個以上の金属構造体によるV字型、4個以上の金属構造体によるT字型又はL字型配置、若しくは5個以上の金属構造体による十字型配置のいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のバイオセンサ。
【請求項5】
処理すべき光の波長λよりも外形寸法が小さく非対称なL字構造の金属構造体が2次元的に配列されることによって単位処理領域が光学基板上に形成され、
前記金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサ。
【請求項6】
処理すべき光の波長λよりも外形寸法が小さく非対称な凸字構造の金属構造体が2次元的に配列されることによって単位処理領域が光学基板上に形成され、
前記金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサ。
【請求項7】
処理すべき光の波長λよりも外形寸法が小さく非対称な卍字構造の金属構造体が2次元的に配列されることによって単位処理領域が光学基板上に形成され、
前記金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサ。
【請求項8】
処理すべき光の波長λよりも外形寸法が小さく非対称構造の金属構造体が2次元的に配列されることによって複数の単位処理領域が光学基板上に形成され、
前記各単位領域の前記金属構造体の上に、検出対象物質と選択的に結合しうる分子層を備えることを特徴とするバイオセンサ。
【請求項9】
前記金属構造体は、L字形状、凸字形状、又は卍字形状であることを特徴とする請求項8記載のバイオセンサ。
【請求項10】
前記金属構造体が、金、銀、アルミニウム、白金、ニッケル、クロム、及び銅のいずれか又はこれらの組み合わせ、若しくはこれらの合金で形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載のバイオセンサ。
【請求項11】
直線偏光のみを通過させる偏光子をさらに有することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載のバイオセンサ。
【請求項12】
前記偏光子は、ワイヤグリッド型であることを特徴とする請求項11記載のバイオセンサ。
【請求項13】
特定の波長の光のみを透過させるフィルタをさらに有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載のバイオセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−292425(P2008−292425A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−141022(P2007−141022)
【出願日】平成19年5月28日(2007.5.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】