説明

バイオディーゼルを生産する方法

生物燃料を生産するためのエステル交換、エステル化、及びエステル化−エステル交換(一つのステップ及び二つのステップの両方)。その工程は、以下のもの:1)マイクロ波又はRFエネルギーを適用すること;2)高い剪断の条件を達成するために十分に高い速度で不均質の触媒上で反応物を通過させること;3)均質の触媒で反応物を乳化すること;又は4)自生の圧力における若しくはそれより上の圧力で反応を維持すること、の一つ又はそれ以上によって、向上させられることもある。これらのステップの一つ又はそれより多くのものを使用する、向上させられた工程は、より高い工程の速度、より高い転換のレベル、又はそれら両方に帰着することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオディーゼルを生産するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
輸送燃料用の植物油の使用は、最初のディーゼルエンジンにパワーを供給するためのピーナッツ油の使用と共に、100年を超えて知られてきた。しかしながら、動物油の性質のみならず、ピーナッツ油の性質は、今日のディーゼルエンジンにおける石油ディーゼルについての直接的な置き換えであるためには、十分ではないものである。それら油の粘度は、高過ぎであると共に十分に清浄に燃えるものではないため、そのエンジンに損傷を与える炭素の堆積物を残す。その結果、植物油のエステル交換及びエステル化は、バイオディーゼルと称されたあまり粘性ではない燃料を生産するために、使用されてきた。
【0003】
顕著な改善は、エステル交換及びエステル化の工程に対して、長い年月にわたってなされてきた。しかしながら、既存のバイオディーゼルのエステル交換及びエステル化の技術の上での収率を増加させると共に反応時間を低減するための向上及び改善が、望まれる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一つの態様において、本発明は、エステル化の工程及びエステル交換の工程を使用して、カルボン酸及びトリグリセリドを有する原材料をバイオディーゼルへと転換する方法を提供することもある。その方法は、反応物の混合物を生産するために、その原材料をアルコールと混合すること;その反応物の混合物を酸の触媒と接触させること;及び、そのカルボン酸をバイオディーゼルへ転換するために、そのカルボン酸、そのアルコール、その触媒、その混合物、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用すること:を含むエステル化の工程を行うことを含むこともある。エステル交換の工程は、また、そのトリグリセリドをバイオディーゼルへ転換するために、行われることもある。
【0005】
別の態様においては、本発明は、エステル交換の工程を使用して、トリグリセリドをアルキルエステル及びグリセロールへ転換する方法を提供することもある。その方法は、反応物の混合物を生産するために、そのトリグリセリドをアルコールと混合すること、反応物−触媒の界面において高い反応物の剪断応力を得るために、少なくとも0.005m/sの相対的な速度で不均質の触媒上でその反応物の混合物を流動させること、並びに、アルキルエステル及びグリセロールを生産することを含むこともある。
【0006】
別の態様においては、本発明は、エステル交換の工程を使用して、トリグリセリドをアルキルエステル及びグリセロールへ転換する別の方法を提供することもある。その方法は、反応物の混合物を生産するために、そのトリグリセリドをアルコールと混合することを含むこと、その反応物の混合物を不均質の触媒で乳化させること、そのトリグリセリド、そのアルコール、その触媒、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用すること、並びに、アルキルエステル及びグリセロールを生産することもある。
【0007】
別の態様においては、本発明は、エステル化の工程を使用して、カルボン酸をアルキルエステルへ転換する方法を提供することもある。その方法は、反応物の混合物を生産するために、そのカルボン酸をアルコールと混合すること、その反応物の混合物を酸の触媒と接触させること、並びに、アルキルエステルを生産するために、そのカルボン酸、そのアルコール、その触媒、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用することを含むこともある。
【0008】
別の態様においては、本発明は、エステル化の工程を使用して、カルボン酸をアルキルエステルへ転換する方法を提供することもある。その方法は、反応物の混合物を生産するために、そのカルボン酸をアルコールと混合すること、反応物−触媒の界面において高い反応物の剪断応力を得るために、少なくとも0.005m/sの相対的な速度で不均質の酸の触媒上でその反応物の混合物を流動させること、及び、アルキルエステルを生産することを含むこともある。
【0009】
別の態様においては、本発明は、エステル化の工程を使用して、カルボン酸をアルキルエステルへ転換する方法を提供することもある。その方法は、反応物の混合物を生産するために、そのカルボン酸をアルコールと混合すること、その反応物の混合物を不均質の酸の触媒で乳化させること、そのカルボン酸、そのアルコール、その触媒、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用すること、並びに、アルキルエステルを生産することを含むこともある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、二つのステップのエステル化−エステル交換の工程を含む、エステル交換及びエステル化の工程に個々に関係する。集合的に、これらは、“転換の工程”である。これらの反応は、脂肪酸のアルキルエステル(FAAE)及びグリセロール又は水を含むバイオディーゼル燃料を生産するために、アルコールとの組み合わせで、カルボン酸(例.遊離の脂肪酸(FFA))、トリグリセリド(TG)、又は、それらの混合物を含む油を使用する。より具体的には、それらトリグリセリドを、FAAE(例.バイオディーゼル)及びグリセロールを生産するために、エステル交換を使用して、転換することができると共に、遊離の脂肪酸を、FAAE(例.バイオディーゼル)及び水を生産するために、エステル化を使用して、転換することができる。トリグリセリド及びFFAの両方を有する複合体の油は、FAAE、グリセロール、及び水を生産するために、一ステップ又は二ステップのエステル化−エステル交換の工程を被ることもある。本発明の詳細は、以下に続く用語法を使用して、以下に記載される。
【0011】
ここで使用されるように、“油”は、植物油、動物油、若しくは、脂肪、廃油、若しくは、油脂、溶かして得られた生産物、又は、それらのいずれの混合物を指すこともある。
【0012】
ここで使用されるように、用語“植物油”は、ソーダ油さいのような、このような材料の加工からの廃棄物、流出液、及び、残留物のみならず、農作物及び林産物のような植物源から誘導された脂質を指すことが意味される。植物油の例は、大豆、トウモロコシ、ヒマワリ、ヤシ、堅果、ベニバナ、オリーブ、綿、アマニ、からし、なたね、アブラナ、落花生、ココナッツ、トウゴマ、タル油、及び、それらの組み合わせから誘導された油を含むが、しかし、それらには限定されないものである。
【0013】
ここで使用されるように、用語“動物油”は、このような材料の加工からの廃棄物、流出液、及び、残留物のみならず、動物源から誘導された脂質を指すことが意味される。動物油の例は、生の又は溶かして得られた動物性脂肪、褐色の油脂、白色の油脂、黄色の油脂、動物の獣脂、豚肉の脂肪、豚肉の油、鶏肉の脂肪、鶏肉の油、羊肉の脂肪、羊肉の油、牛肉の脂肪、牛肉の油、及び、それらの組み合わせを含むが、しかし、それらには限定されないものである。
【0014】
ここで使用されるように、用語“溶かして得られた生産物”は、水、固体、及び、他の不純物を取り除くために、通常熱で、処理されてある脂肪を指すことが意味される。
【0015】
ここで使用されるように、用語“アルコール”は、一つ又はそれより多くのヒドロキシ基を含有する炭化水素の化合物を指すことが意味されると共に、メタノール、エタノール、プロパノール、及び、ブタノールのような無水のアルコールを含む。
【0016】
ここで使用されるように、“カルボン酸”は、それの炭素の構造内に一つ又はそれより多くのカルボン酸基を含有する有機の酸を指すことが意味される。カルボン酸基は、酸素原子への二重結合及びヒドロキシ基への単結合を備えた炭素原子を含有する。
【0017】
ここで使用されるように、用語“遊離の脂肪酸”は、動物及び植物の両方によって天然において合成された有機の酸を指すことが意味されると共に、“FFA”と略書きされることもある。脂肪酸は、4から28個の炭素の鎖が見出されることもあるとはいえ、典型的には、おそらく直鎖において、14から24個の炭素原子を備えた炭化水素基を含有する。より長い鎖は、存在するが、しかし、典型的には、低い濃度で存在する。その脂肪酸は、天然に、又は、陰イオンの形態に、あることもある。脂肪酸は、カルボン酸の種である。遊離の脂肪酸は、エステルの化合物において束縛されない脂肪酸を記載するために、使用される。
【0018】
ここで使用されるように、用語“トリグリセリド”は、三個の脂肪酸とのグリセロールの三重のエステルを指すことが意味されると共に、“TG”
と略書きされることもある。
【0019】
ここで使用されるように、用語“エステル化”は、カルボン酸とアルコールの反応によってアルキルエステルを生産する工程を指すことが意味される。
【0020】
ここで使用されるように、用語“エステル交換”は、アルキルエステルを形成するために、アルコキシ又はアシル基の交換を伴った、エステル及びアルコールの間における反応を指すことが意味される。
【0021】
ここで使用されるように、用語“バイオディーゼル”は、輸送及びパワー発生燃料として使用された脂肪酸のアルキルエステルを指すことが意味される。
【0022】
ここで使用されるように、用語“脂肪酸のアルキルエステル”は、脂肪酸の基及びアルコキシ基で構成されたエステルを指すことが意味されると共に、“FAAE”
と略書きされることもある。
【0023】
ここで使用されるように、“高い剪断応力の条件”を適用することは、触媒の界面の上での又はそこでの反応物の高い接線方向の流体の速度を指すことが意味される。
【0024】
ここで使用されるように、“乳化”は、一つの液体の小滴を別の不混和性の液体の中に分散させる工程を指すことが意味される。高い剪断応力の混合(又は流動)を、乳濁物を調製するために、使用することができる。
【0025】
ここで使用されるように、“乳濁物”は、一つの不混和性の液体の小滴を別のものの中へと分散させることの結果を指すことが意味される。乳濁物において、それら小滴は、直径で0.001から1000マイクロメートルの範囲にわたることもある
ここで使用されるように、“自生の条件”又は“自生の圧力”は、ある与えられた温度における全ての反応物及び生産物の平衡の部分的な圧力の和を指すことが意味される。
【0026】
ここで使用されるように、“不均質の触媒”は、反応物とは異なる相にある触媒を指すことが意味されると共に、固定化された酵素の触媒のみならず、酸及びアルカリ性の触媒の両方を含むこともある。
【0027】
ここで使用されるように、“均質の触媒”は、それら反応物と同じ相にある触媒を指すことが意味されると共に、酸の及びアルカリ性の触媒の両方を含むこともある。
【0028】
ここで使用されるように、“LHSV”は、液間空間速度を指すことが意味される。LHSVは、触媒の容積に対する一時間毎の容積測定の流速の比として定義される。LHSVは、その反応物及び不均質の触媒作用のためのその触媒の間における接触時間を記載するために、使用される。
【0029】
ここで使用されるように、“WHSV”は、毎時重量空間速度を指すことが意味される。WHSVは、時間当たりの反応における触媒の重量に対する反応物の重量の比として定義される。WHSVは、その反応物及び均質の触媒作用のためのその触媒の工程の時間を記載するために、使用される。
【0030】
ここで使用されるように、“誘電体の損失正接”は、損失正接と呼ばれた誘電体のパラメーターを指すことが意味される。このパラメーターは、ある与えられた周波数で特定の材料が吸収する相対的なRF又はマイクロ波のエネルギーを測定することが、当業者に知られたものである。損失因子ともまた呼ばれた、その損失正接は、蓄積されたエネルギーに対する喪失させられたエネルギーの比である。ある材料についてのより大きい損失正接は、より低い損失正接を備えた材料に対して相対的に、より多いエネルギーが、吸収されることを意味する。エネルギーの誘電体の吸収は、異なる材料が、実質的に異なる率で熱くなること、及び、同じRF又はマイクロ波の場内でかなり異なる温度を達成することを、引き起こすことができる。
【0031】
本発明の三個の主要な工程、エステル交換、エステル化、及び、エステル化−エステル交換(一つのステップ及び二つのステップの両方)は、付随する図を参照して、以下に記載される。
【0032】
(エステル交換)
図1は、本発明のある一定の態様を図解するために使用されるエステル交換の工程の図を示す。図1において、アルコール及びトリグリセリドを含む油は、混合させられると共にエステル交換の工程用の原材料として使用される。典型的には、トリグリセリドを含むと共に一重量パーセントよりも少ない遊離の脂肪酸を有する油は、エステル交換に使用される。エステル交換の工程においては、アルコール及び油の反応は、バイオディーゼル、脂肪酸のアルキルエステル、及び、グリセロールを生産するために、触媒される。図1においては、反応物の比は、化学量論的なモルの比で、絵入りで表される。三個モルのアルコールは、一モルのトリグリセリドと反応するために、必要とされる。このように、理想的な条件下では、バイオディーゼルへの完全なトリグリセリドの転換について、要求されたアルコールは、そのトリグリセリドの反応物の10重量%を超えるものである。図解された工程の詳細は、図2を参照して、以下に記載されたものである。
【0033】
図2は、エステル交換の工程の構成要素の各々を概略的に図解する。図解された実施形態において、アルコール及び油の源は、混合機の中へ送り込まれるが、そこでは、そのアルコール及び油は、その触媒の反応器の中へ供給される前に、混合させられる。あるいは、そのアルコール及び油は、その触媒の反応器の中へ直接的に導入されると共に各々の反応物がその触媒と接触するのと時を同じくして混合させられることもある。それら反応における油に対するアルコールのモルの比は、4:1から20:1の比が、より典型的なものであるとはいえ、化学量論的な比の3:1から60:1までの範囲にわたることもある。その化学量論的な比の超過におけるメタノールは、可逆的なエステル交換反応がバイオディーゼルを生産する方向に進行することを援助することが、知られる。
【0034】
その触媒の反応器は、多数の異なるタイプのいずれでもあることができる。例えば、それは、固定されたベッドの反応器、連続的な攪拌されたバッチ式の反応器、スラリーベッド反応器、又は、いずれの他の適切な反応器でもあることができであろう。選ばれたタイプの反応器は、当技術において知られるように、所望の工程の条件に依存することになる。
【0035】
その触媒反応器を去る生産物は、その流れから超過のアルコールを取り除く分離器に入るが、それは、その反応器に再循環させられる。そして、その生産物は、グリセロール及びバイオディーゼルへの生産物の分離用の遠心機へ送られる。そのグリセロール及びバイオディーゼルは、商業的に有用な最終製品を生産するために、当業者によって理解されたその後の精製の工程を被ることもある。
【0036】
(示されない)代替の実施形態においては、均質の触媒と共に使用されたとき、その生産物の流れは、生産物の分離前に、イオン交換ベッドを通じて送られることもある。そのイオン交換ベッドは、実時間の中和についての必要無しに、その生産物の流れから均質の触媒を取り除く。イオン交換ベッドは、代替の中和及び触媒の除去の技術であるものよりも、連続的な工程に、より適用可能なものである。そのイオン交換ベッドを、その均質の触媒が、塩基であるか又は酸であるかに依存して、水素の形態(例.Rohm and HassからのAmberlite IR樹脂)又は水酸化物の形態(例.Rohm and HassからのAmberlite IRA樹脂)における樹脂で構成することができる。より詳しくは、アルコール、脂肪酸のアルキルエステル、及び、グリセロールを含む、その生産物の流れは、分離されることもあると共に、そのアルコール及びグリセロールを含有するその一部分は、酸のイオンを取り除くために、イオン交換ベッドを通じて送られる。マイクロ波は、自由選択で、アルコールのフラッシュ分離を向上させるために、並びに、FAAE及びグリセロールの分離のための予備処理として、適用されることもある。そのFAAE及びグリセロールは、(マイクロ波の適用有りで又は無しで)遠心分離を使用して、分離されることもある。そして、FAAE及びグリセロールの構成成分は、商業的な使用のために、さらに精製されることもある。
【0037】
(示されない)別の実施形態においては、その生産物の分離は、イオン交換ベッドが使用される前に、異なる方法論を使用して、行われることもある。その触媒が、ある反応条件においてアルコールの沸点より下で動作するとすれば、マイクロ波は、向上させられたアルコールのフラッシュ分離に適用されることもある。その触媒が、ある反応条件においてアルコールの沸点より上に動作するとすれば、アルコールのフラッシュ分離は、マイクロ波無しに起こることもある。そのFAAE及びグリセロールは、(マイクロ波の適用の有り又は無しで)遠心分離を使用して、分離されることもある。そのFAAEは、イオンを取り除くために、水又はアルコールで洗浄させられることもある。FAAEからの洗浄物は、グリセロールと組み合わせられることもあると共に、その混合物は、イオン交換ベッドを通じて送られることもある。そのグリセロールは、マイクロ波で向上させられたフラッシュ分離ユニットを通じて送られることもある。重ねて、そのFAAE及びグリセロールの構成成分は、商業的な使用のために、さらに精製されることもある。
【0038】
ここで議論された他の転換の工程のみならず、エステル交換の工程は、以下に続くもの:1)マイクロ波又はRFエネルギーを適用すること;2)高い剪断応力の条件を達成するためには十分に高い速度で不均質の触媒の上で反応器を通過すること;3)均質の触媒で反応物を乳化すること;又は4)自生の圧力における又はそれより上の圧力でその反応を維持すること;の一つ又はそれより多くのものによって向上させられることもある。これらのステップの一つ又はそれより多くのものを使用する、向上させられた工程は、より高い加工率、より高い転換のレベル、又は、それら両方ともに帰着することができる。
【0039】
マイクロ波又はラジオ周波数(RF)の電磁エネルギー(1000mから10−4mまでの波長)を、燃料で始動された加熱又は抵抗加熱の欠如又は存在のいずれかで、それら反応物、触媒、又は、それらの混合物に適用することができる。そのマイクロ波のエネルギー又はRFは、それが、イオン性の触媒の部位を活性化させる傾向があるために、従来の加熱と比較して、加工率における顕著な増加、より高い転換のレベル、又は、それら両方のために提供することができる。より具体的には、その触媒は、マイクロ波のエネルギーの吸収体であるために、設計されるが、それによって、それら反応が起こる場所の加熱を容易にする。MWのエネルギーは、それら反応物とその触媒の相互作用に、選択的に活力を与える。その結果として、遊離の脂肪酸/トリグリセリドに対するアルコールのより小さい比が、より高いFFA/TGの加工率をまだ得る一方で、使用されることもある。加えて、より低いバルクの工程の温度を、利用することができる。
【0040】
反応の交換を制御すると共に最適化するためには、マイクロ波の周波数、パワー密度、及び、場の強さを、制御することができる。これらのパラメーターの適切な制御は、その触媒及びそれら反応物の間の反応に影響する。さらには、マイクロ波のエネルギーの使用は、二次的な反応を最小にすると共にそれら反応物の完全な転換を徐々にもたらすことができる。
【0041】
そのマイクロ波又はRFエネルギーの周波数は、それら反応物の高い転換を達成するために、選択されると共に商業的に利用可能な高いパワーのマイクロ波源をまだ利用することもある。マイクロ波の誘電体のパラメーター及び植物油及びバイオディーゼルのエネルギーの吸収は、0.6から6GHzの範囲にわたって特徴付けられてきた。それら誘電体のパラメーター、及び、特に、マイクロ波のパワーの吸収を支配する損失正接が、植物油及びバイオディーゼルについて、ほぼ平坦な及び周波数に独立なものであることを、示すことができる。これらの特徴付けは、マイクロ波の吸収が、マイクロ波のエネルギーが両方ともこの周波数の範囲内で有用なものであるほど十分に均一なものであると共に、当業者が、マイクロ波がこの範囲の外側でも良好に同じ程度に有用なものであることになること、を容易に外挿することができることを示してきた。例えば、915MHz及び2.45GHzにおける非常に高いパワーのマイクロ波源は、米国(他の国は、異なる高いパワーのマイクロ波源の周波数を指定する)内で商業的に利用可能なものである。転換率は、マイクロ波の周波数に相対的に独立なものであることが、予期される。RF又はマイクロ波の周波数の一部分は、約1MHz及び約100GHzの間に、より詳しくは、約100MHz及び約10GHzの間に、及び、いっそうより詳しくは、約400MHz及び約5GHzの間に、あることができる。より低い周波数は、より長い波長を有すると共に、従って、その触媒及び反応物の中へのより大きい浸透の深さを有するが、それは、物理的により大きい反応器の設計を許容する。より高いパワー低い周波数の発生器が、商業的に利用可能なものであるために、915MHzのような、より低い周波数は、より大きい、より高いパワーの反応器について、より適切なものである。
【0042】
そのパワーの密度は、また、転換を向上させるために、制御されることもある。一つの実施形態において、平均のパワーの密度は、約0.01ワット/cc及び約100ワット/ccの間で、及び、特に、約0.05ワット/cc及び約10ワット/ccの間で、及び、いっそうより詳しくは、約0.1ワット/cc及び約3ワット/ccの間で、制御される。
【0043】
連続的な波又は変調方法を、マイクロ波のエネルギーを制御するために、使用することができる。連続的な波は、一定の振幅でのマイクロ波のエネルギーの適用を伴う。変調技術は、振幅の変調、周波数の変調、パルス幅若しくはデューティーサイクルの変調、又はそれらの組み合わせを含むこともある。変調の使用は、その触媒及びそれら反応物の間における、平均のパワー及びより大きい温度の示差と比較して、高いピークのマイクロ波パワーに帰着することができる。マイクロ波のパワーのデューティサイクルのような、変調の制御によって、その触媒を、差次的に加熱すると共に冷却することができる。多孔性の触媒と共に、これは、その触媒が、加熱されると共に冷却されると、それら反応物及生産物の向上させられた拡散に帰着することができるが、より低いバルクの動作温度でのより高い反応速度を助長する。いくつかの用途のために、高いピークの場及びより低い平均のパワーは、反応速度又は生産物の分離を向上させることもある。
【0044】
反応温度の近くまで原材料を予備加熱するために化石燃料の使用を最大にすること、及び、それら反応を駆動すると共に制御するために、最小のRF又はマイクロ波のエネルギーを使用することは、対費用効果の高いものであることもある。いくつかの実施形態においては、その触媒の中へのRF又はマイクロ波のエネルギーから、最小にされた又はゼロの正味の温度の増加があることもある。RF又はマイクロ波のエネルギーの選択的なカップリングは、その触媒の構成成分及びその原材料の相対的な誘電体のパラメーターの選択及び制御を通じて成し遂げられる。これは、効率的な経済的に実現性のある触媒の工程に帰着するが、それらは、RF又はマイクロ波を使用して、向上させられる。マイクロ波又はRFエネルギーを使用することは、その触媒の部位を活性化させる、その触媒の部位からの生産物の拡散及び除去を向上させる、並びに、急速な分離及び乳濁物の排除を促進することもある。
【0045】
不均質の触媒を使用して触媒性の反応を向上させるためには、その触媒は、反応物の高い剪断応力の流体の流動の条件を受けたものである。より具体的には、それら反応物は、高い相対的な速度での不均質の触媒との接触に至らされる。これらの高い剪断応力の条件は、反応時間及び反応物の転換を改善することが、観察されてきた。その結果として、遊離の脂肪酸/トリグリセリドに対するアルコールのより小さい比及び/又はより高いFFA/TGの加工率、LHSV又はWHSVは、使用されることもある。高い剪断応力の条件は、それら反応物が、約0.001m/sよりも大きい速度での、及び、より詳しくは、約0.05m/sよりも大きい速度での、不均質の触媒との接触に至らされるとき、起こる。典型的には、それら反応物は、約0.5m/sよりも少ない、及び、より詳しくは、約0.25m/sよりも少ない、速度で流動する。
【0046】
不均質の触媒と共にこのような高い剪断応力の条件を使用することは、トリグリセリドの100%の転換が、時間のより短い周期で達成されることもある、精製のステップを、低減することができる、及び、酸の中和のステップが、除去されることもある。この改善は、100%の転換について、約30、45、若しくは60、又は、それより多くの範囲におけるLHSVの値における増加に帰着する。それら高い剪断応力の条件が、反応物及び生産物との短い触媒の接触時間を提供することよって、可逆的なエステル交換の反応の平衡を、生産物の側へシフトさせることは、信じられることである。
【0047】
不均質の触媒を使用するとき、その反応を、そのアルコール及びその溶解させられた触媒が含まれた溶液で供給原料の油を乳化させることによって、向上させることができる。これを、そのアルコールの相の中へとその均質の触媒を溶解させることによって、成し遂げることができる。そして、その触媒−アルコール溶液は、その供給原料(FFA、TG、又は、混合物)と、及び、高い剪断応力の歯車のポンプ又は他の高い剪断応力の混合させる方法を通じたもののような、乳化させるシステムの中へと、組み合わせられる。乳化は、親密な接触及び反応に先立つそれら反応物の混合を向上させる。それら反応物のそれぞれの表面積は、その乳濁物の小滴の大きさが減少すると、増加する。その小滴の大きさが、より大きければ大きいほど、よりありそうに、その懸濁された小滴は、ついには凝集することになると共に、不混和性の液体は、分離する。それぞれ、その小滴の大きさが、より小さければ小さいほど、よりありそうに、その乳濁物は、分離しないことになると共に、安定な混合物のままであることになる。そのマイクロ波のエネルギーは、選択的な加熱を通じてその反応をさらに向上させる。溶解させられた触媒(例.NaOH)及びトリグリセリドの相と共に、アルコールの乳濁物が与えられると、そのマイクロ波は、それの温度を上昇させるアルコールの相によって、優先的に吸収されることになるが、それによって、その触媒の反応速度を増加させる。そのアルコールの相において溶解させられた酸及び塩基の触媒は、またさらに、そのマイクロ波の吸収を増加させる。
【0048】
それら方法が実施されるところでの圧力を制御することは、また、転換を向上させることもある。特に、自生の圧力における又はそれより上の反応の圧力を保つことは、反応を向上させるために、液体の相にそのアルコールの反応物を保つ。これを、空気又は窒素のような不活性な気体でシステムのハードウェアを加圧することによって、することができる。適切なシステムのハードウェアの圧力を決定するための一つの方式は、そのハードウェアのいたるところでのその圧力の降下を、例えば、その触媒ベッドにわたるその圧力の降下を、総計すること、及び、この弁に自生の圧力を加えることである。これは、ポンプの空洞化を予防するための最小の圧力の要件である。そして、その動作するハードウェアシステムの圧力は、この総計に又はそれより上に設定されるべきである。システムの圧力を設定するための別の方式は、周囲の温度、例えば、10−60プサイにおけるとき、そのシステムのハードウェアを予備加圧することである。自生の条件より上の動作圧力は、また、より低いアルコール対FFA/TGのモルの比を許容する。いくつかの実施形態においては、その圧力は、自生のものより上の約5プサイに又はそれより上に、及び、より詳しくは、自生の圧力より上の約10プサイに又はそれより上に、維持される。典型的には、その圧力は、自生の圧力より上の約100プサイより下に、及び、より詳しくは、自生の圧力より上の約50プサイより下に、維持されることになる。
【0049】
エステル交換の反応は、不均質の触媒及び均質の触媒の両方並びにそれらの組み合わせを用いることもある。付加的に、エステル交換の反応用の触媒は、アルカリ性のもの又は酸性のものであってもよい。
【0050】
アルカリ性の不均質の触媒の例は、1又は2族の金属の水酸化物、1又は2族の金属のケイ酸塩、1又は2族の金属の炭酸塩、水素の形態における強い陰イオン交換樹脂、アルミニウム及びマグネシウムの酸化物、並びに、それらの混合物の少なくとも一つを含むが、しかし、それらに限定されない。特に、Dow Chemical Companyから商業的に利用可能なDowex 550A、Rohm and Haas Companyから商業的に利用可能なAmberlyst A26(OH)が、使用されることもある。
【0051】
アルカリ性の不均質の触媒作用は、中和又は水の洗浄を要求することなく、高い純度の生産物を生じることもある。上に定義された様々な工程のパラメーターが、使用されることもあるとはいえ、高い速度(例.約0.004m/sから約0.350m/sまで)、低い温度から適度な温度まで(例.約40−150℃)、低い圧力から適度な圧力まで(例.自生の圧力からより上に約50プサイまで)、及び、低いアルコール対油のモルの比から適度なアルコール対油のモルの比まで(例.3:1から20:1まで)は、高い転換を生じるために、期待される。これらの同じ条件は、以下でより詳細に議論される酸の不均質の触媒作用へ当てはまる。
【0052】
酸の不均質の触媒の例は、酸の形態におけるゼオライト、水素の形態における強い陽イオン交換樹脂、ルイス酸、及び、それらの組み合わせを含むが、しかし、それらに限定されない。特に、Dow Chemical Companyから商業的に利用可能なDowex DR−2030、Rohm and Haas Companyから商業的に利用可能なAmberlyst 36、UOPから商業的に利用可能なZSM−5、又は、Tosoh Corporationから商業的に利用可能なZeolyst International,USY、及び、それらの組み合わせが、使用されることもある。上に議論された支持体を、酸の触媒のために使用することができる。
【0053】
上に与えられたパラメーターが、使用されることもある一方で、高い速度(例.約0.004m/sから約0.35m/sまで)、低い温度から適度な温度まで(例.約65−150℃)、低い圧力から適度な圧力まで(例.自生の圧力からそれの上に約50プサイまで)、及び、低いアルコール対油の比から適度なアルコール対油の比まで(例.3:1から20:1までのモルのものまで)は、良好な結果を達成することが、予期される。
【0054】
不均質の触媒を、全体的に、酸又は塩基の化合物で作ることができる、又は、それを、不活性な基体のような支持体の材料の上へと分散させる若しくは被覆することができる。その基体は、また、マイクロ波の吸収体及び不活性な基体を含むことができる。表面積は、触媒の単位体積当たりの反応性に影響を及ぼすと共に、それによって、その工程の反応速度を増加させる。その活性な触媒の要素の表面積を増加させるためには、その触媒は、支持体の材料の上へと被覆されることもある。その支持体は、また、その触媒のベッドにわたる圧力の降下を制御することを、及び、取り扱うことの容易さを、提供する。
【0055】
その触媒の支持体における誘電体の損失正接の適切な制御及び使用は、マイクロ波のエネルギーの効率的な使用に至る。損失因子又は散逸因子ともまた呼ばれた、その損失正接は、その材料のマイクロ波の吸着の尺度である。マイクロ波のエネルギーの一部分は、それが、いずれの構成成分、例.油、触媒、又は触媒の構成成分によっても吸収されるが、効率的に制御されることができる。例えば、その触媒の誘電体の損失正接が、その油に等しいものであるとき、そのとき、そのマイクロ波のエネルギーのおおよそ半分は、初期に、その油を加熱することに、及び、半分は、その触媒に、行く。損失正接の制御の主たる方法は、それら個々の構成成分の材料の組成を調節することによるものである。これは、触媒の組成の最適化又は原材料のブレンドを含む。
【0056】
それら支持体は、非晶質のもの又は結晶質のものであることもあると共に、異なる誘電体の損失正接を有することもある。より詳しくは、その損失正接は、約0.01よりも大きいもの、及び、いっそうより詳しくは、約0.05よりも大きいもの、であることもある。その損失正接は、典型的には、約0.5よりも少ないもの、及び、特に、約0.3よりも少ないものである。その支持体が、それ自体、マイクロ波又はRFの周波数に対して透明なものであるとすれば、エネルギーの吸収を増加させるためには、付加的な誘電体の材料が、その触媒のシステムへ加えられることもある。その支持体は、炭素又は炭化ケイ素のような炭化物の材料であることもある。それは、また、シリカ若しくはアルミナの材料、又は、ゼオライトのようなアルミノケイ酸塩であることもある。酸化カルシウム又は酸化マグネシウムのような、他の金属の酸化物は、また、使用されることもある。一つの実施形態においては、その触媒及びアルコールの組み合わせは、その触媒の誘電体の性質の選択によって、マイクロ波のエネルギーの50%よりも多いものを吸収する。
【0057】
アルカリ性の均質の触媒の例は、水酸化ナトリウム又はカリウム、C1からC6までのアルコキシド、及び、それらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。均質の触媒の濃度は、100ppmから5重量%の範囲を含むこともある。それらアルカリ性の触媒は、優れたマイクロ波の吸収体として作用するが、それの活性は、マイクロ波によって大いに向上させられる。0.02重量%から2.00重量%までの濃度が、より高い濃度と一緒に、使用されることもある。その反応は、アルコールの沸点の下で、起こることもある。
【0058】
酸の均質の触媒の例は、硫酸、硝酸、リン酸、塩酸、及び、それらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。それら酸の触媒は、優れたマイクロ波の吸収体であると共に、それらの活性は、マイクロ波によって大いに向上させられる。より高い濃度をもまた、使用することができる一方、0.05重量%から5.00重量%までの濃度は、使用されることもある。
【0059】
エステル交換についての好適な工程の実施形態は、そのアルコールの相の中へその均質の触媒を最初に溶解させると共に、高い剪断応力の歯車のポンプのような、乳化剤のシステムへとその供給原料(FFA、TG、又は混合物)とこの溶液を組み合わせることである。そして、乳化された混合物は、マイクロ波反応器を通じた流動を通じて、汲み上げられる。その供給原料を、マイクロ波のエネルギーが主として触媒の活性の向上のために使用されるように、従来の熱を使用して、乳化の前又は後のいずれかに、予備加熱することができる。0.05W/ccから10W/ccまでのマイクロ波のエネルギーが、その乳化させられた反応物へ適用される。工程のパラメーターは、低い温度から適度な温度まで(例.約40−150℃)、低い圧力から適度な圧力まで(例.自生の圧力からより上に約50プサイまで)、及び、低いアルコール対油のモルの比から適度なアルコール対油のモルの比まで(例.3:1から20:1まで)を含むと共に、高い転換を生じるために期待される。これらの同じ条件は、以下でより詳細に議論される酸の均質の触媒作用に当てはまる。より高い温度を使用することに減る利点があるので、60及び90℃の間に動作温度は、塩基の均質の触媒に好適なものであると共に、100及び150℃の間は、酸の均質の触媒に好適なものである。
【0060】
乳化及びマイクロ波のエネルギーを使用して達成された、100%まで増加させられた反応速度及び転換は、より低い触媒の濃度の使用を許容する。例えば、0.01から1重量%までの程度における触媒の濃度は、連続的な工程のフローシステムにおいて使用されたイオン交換システムの節約になる使用を含む、触媒及び中和の費用を低下させる。
【0061】
(エステル化)
図3は、本発明のある一定の態様を図解するために使用されるエステル化の工程の図を示す。図3において、アルコール、及び、遊離の脂肪酸を伴った、溶かして得られた油、動物性脂肪、又はソーダ油さいと同様の、原材料は、混合させられると共に、エステル化の工程のための反応物として使用される。それら反応物の比は、絵入りで、化学量論的なモルの比で表されると共に、その遊離の脂肪酸の濃度は、100%である。一モルのアルコールは、一モルの遊離の脂肪酸と反応するために、必要とされる。このように、理想的な条件の下では、バイオディーゼルへの完全なFFAの転換のためには、その要求されたアルコールは、その遊離の脂肪酸の反応物の11重量%を超えるものである。
【0062】
典型的には、その原材料における遊離の脂肪酸は、少なくとも約1重量%の、より詳しくは、約5重量%よりも大きい、及び、いっそうより詳しくは、約10重量%よりも大きい、遊離の脂肪酸を含むことになる。その遊離の脂肪酸の内容物は、アルコールと混合させられる。酸の触媒を、不均質のもの及び均質のものの両方並びにそれらの組み合わせを、アルキルエステル及び水を生産するために、エステル化の反応において使用することができる。これらの酸の触媒は、エステル交換に関して上でより詳細に述べた及び議論したものと同じものである。エステル交換の反応に関して上で述べたものと同じ工程パラメーターを、エステル化の転換の反応を向上させるために、使用することができる。特に、それらエステル化の工程は、マイクロ波又はRFエネルギーを適用すること、不均質の触媒と共に高い剪断応力の条件を適用すること、均質の触媒と共に反応物を乳化させること、及び、自生の圧力における又はそれより上の圧力でその反応を維持することによって、向上させられることもある。エステル交換について与えられたもののような類似の分離及び精製の技術は、また、生産された水を取り除くためのフラッシュ分離器の追加と共に、使用されることもある。
【0063】
エステル化の一つの例において、不均質の酸の触媒作用は、約90%よりも大きい遊離の脂肪酸及びアルコールを有する油を転換するために、使用されることもある。それら遊離の脂肪酸及びそのアルコールは、それらFFAが、FFA−アルコールの混合物を形成するために、そのアルコールと混合させられる間に又はその後に、その不均質の酸の触媒と接触する。重ねて、上の不均質の触媒作用について定量化されたような工程のパラメーターのいずれも、使用されることもある。同様に、高い速度(例.約0.004m/sから約0.35m/sまで)、低い温度から適度な温度まで(例.約40−150℃)、低い圧力から適度な圧力まで(例.自生の圧力からその上における約50プサイまで)、及び、低いアルコール対油の比から適度なアルコール対油の比まで(例.3:1から20:1までのモルのものまで)は、高い転換を生じることが、期待される。上で議論されたマイクロ波の条件は、同様のものとして、このタイプの触媒作用について使用されることもある。重ねて、上の均質の触媒作用について定量化されたような工程のパラメーターのいずれも、使用されることもある。同様に、乳化の使用に加えて、マイクロ波のパワー密度(例.0.01W/cc−10W/cc)、低い温度から適度な温度まで(例.約40−150℃)、低い圧力から適度な圧力まで(例.自生の圧力からその上における約50プサイまで)、及び、低いアルコール対油の比から適度なアルコール対油の比まで(例.3:1から20:1のモルのものまで)が、高い転換を生じることが、期待される。
【0064】
(エステル化−エステル交換)
図4は、本発明のある一定の態様を図解するために使用される、単純化されたエステル化−エステル交換の工程の図を示す。図4において、アルコール、及び、遊離の脂肪酸を伴った、溶かして得られた油、動物性脂肪、又はソーダ油さいと同様の、原材料は、混合させられると共に、エステル化−エステル交換の工程のための反応物として使用される。それら反応物の比は、絵入りで、化学量論的なモルの比で表されると共に、その遊離の脂肪酸の濃度は、20%である。典型的には、その原材料における遊離の脂肪酸は、少なくとも約1重量%の、より詳しくは、約5重量%よりも大きい、及び、いっそうより詳しくは、約10重量%よりも大きい、遊離の脂肪酸を含むことになる。
【0065】
酸の触媒、不均質のもの及び均質のものの両方並びにそれらの組み合わせを、バイオディーゼル(即ち、脂肪酸のアルキルエステル)、グリセロール、及び、水を生産するために、エステル化−エステル交換の反応において使用することができる。これらの酸の触媒は、エステル化−エステル交換に関して上でより詳細に述べた及び議論したものと同じものである。エステル交換反応に関して上で述べたものと同じ工程のパラメーターを、エステル化−エステル交換の転換の反応を向上させるために、使用することができる。特に、そのエステル化−エステル交換の工程は、マイクロ波又はRFのエネルギーを適用すること、不均質の触媒と共に高い剪断応力の条件を適用すること、均質の触媒と共に反応物を乳化させること、及び、自生の圧力における又はそれより上の圧力でその反応を維持することによって、向上させられることもある。エステル交換について与えられたような類似の分離及び精製の技術は、また、生産された水を取り除くためのフラッシュ分離器の追加と共に、使用されることもある。
【0066】
図5は、二つのステップのエステル化−エステル交換の工程の構成要素の各々を概略的に図解する。その油が、約1重量%より多い遊離の脂肪酸を含有するとすれば、そのとき、それら二つのステップの工程は、好適なものである。約10%までの遊離の脂肪酸を、及び、より詳しくは、約20重量%までの遊離の脂肪酸を有する、溶かして得られた生産物は、使用されることもある。
【0067】
図解された実施形態においては、トリグリセリド及び遊離の脂肪酸(TG/FAA)を含有する油の源、並びに、アルコールは、混合機の中へ供給されるが、そこでは、そのアルコール及びTG/FAAは、そのエステル化の触媒の反応器の中へ供給される前に、混合させられる。あるいは、それら反応器は、そのエステル化の反応器の中へ直接的に導入されることもある。そのエステル化の反応器は、その酸の触媒の一つを、先に議論した、不均質のもの又は均質のもののいずれかを、含む。第一のステップは、それら遊離の脂肪酸をFAAE及び水へと転換する。
【0068】
そのエステル化の反応器を去る生産物は、分離器に入るが、そこでは、アルコールが、再循環させられると共に水が、取り除かれる。未処理のトリグリセリド及びFAAEを含有する、そのエステル化の反応器からの生産物の流れ、並びに、アルコールは、そのエステル交換の触媒の反応器の中へ供給される前に、混合機の中へ供給される。あるいは、それら反応物は、そのエステル交換の反応器の中へ直接的に導入されることもある。
【0069】
第二のステップ、エステル交換は、上に述べた、アルカリ性の又は酸の触媒の一つの、不均質のものの又は均質のもののいずれかの、補助と共に、そのエステル交換の反応器において起こると共に、それらトリグリセリドをバイオディーゼル(即ち、FAAE)及びグリセロールへと転換する。そのエステル交換の反応器を去る生産物は、分離器に入るが、そこでは、アルコールが、再循環させられると共に、バイオディーゼル及びグリセロールを含有する、その生産物の流れが、自由選択で遠心分離によって、その後に分離されると共に、図5に示されたエステル交換の工程に関して図解されるように、バイオディーゼル及びグリセロールを生じるために精製される。
【0070】
先に記載した他の転換の工程に類似して、二つの段階の転換の工程は、マイクロ波又はRFのエネルギーを適用すること、不均質の触媒と共に高い剪断応力の条件を適用すること、均質の触媒と反応物を乳化させること、自生の圧力における又はそれより上の圧力でその反応を維持することによって、又は、それらのいずれの組み合わせによっても、向上させられることもある。そのエステル化及びエステル交換の工程のいずれか又は両方は、これらの技術を使用することもある。先に定義されたパラメーターは、これらの転換の反応と共に用いられることもある。
【0071】
二つの段階の転換の非常に多数の組み合わせが、存在すると共に、各々は、それの自身の商業的な価値を有する。例えば、そのエステル化のステップを、不均質のもの又は均質の物のいずれかである酸の触媒を使用して、行うことができる。付加的に、そのエステル交換のステップを、不均質のもの又は均質のもののいずれかである酸又は塩基の触媒のいずれかを使用して、行うことができる。
【0072】
加えて、統合されたエステル化−エステル交換の工程は、酸の触媒、均質のもの又は不均質のもののいずれかを使用して、単一の反応器において起こることができる。
【実施例1】
【0073】
例1 − アルカリ性の不均質のエステル交換における、固定されたベッドの反応器と共に、供給原料の速度を増加させる効果
固定されたベッドの反応器を、図6に示されるようなマイクロ波のパワーで動作させるために、セットアップした。その図解されたシステムは、シリンダー、高い剪断応力の歯車ポンプ、及び、混合させられた乳濁物をして反応物を維持する戻り管路を含む。それら反応物は、周囲の温度及び圧力におけるその高い剪断応力の歯車ポンプを通じてそれら反応物を通過させること、並びに、その乳濁物を保持シリンダーへ戻すことによって、乳濁物として維持される。
【0074】
弁V、第二のポンプ、及び、背面圧力の調整器は、マイクロ波の流動反応器システムに含有された、その触媒のベッドを通じたその乳化された反応物の流速を制御する。そのマイクロ波を発生させるシステムは、0から25ワットまでのマイクロ波源(Sairem,GMM.25.2450)、パワーメーター(Anritsu,ML2438A)、BNCからWR284の導波路アダプター(Lectronic Reasearch Labs)、EHチューナー(FXR Inc、S312B)、双方向の結合器(Mac,31145B−50)、並びに、関連したマイクロ波の同軸ケーブル及びコネクタを含む。その触媒反応器へのマイクロ波のエネルギーの結合を最大化するための、そのEHチューナー及び双方向の結合器の使用は、当業者に知られたものである。
【0075】
水負荷(Richardson Electronics,P#WR284LOAD6A)を、100℃までの温度及び150プサイまでの圧力を取り扱うことができる触媒のベッドを通じた流動をなすために、ステンレス鋼の篩(200個の網目)及びBuna N又はViton O−Ringで変更した。
【0076】
その反応の生産物を、より後の分析のために収集/分離システムへ送った。
【0077】
試験を、以下に続く試験の条件:65℃、自生の圧力、6:1のメタノール対大豆油(“SBO”)のモルの比、0.5W/ccのパワー密度、2.45GHzの周波数、連続的な波(CW)のマイクロ波、及び、10ccの触媒のベッドの容積、並びに、不均質のアルカリ性の触媒、ケイ酸ナトリウム(Alfa Aesar,14106)の下でランした。試料を、収集したと共に、12及び24のLHSVに等価な、二つの流速、2及び4ccmについて評価した。その触媒のベッドを通じた液体の速度が、2ccmの流動で3.47E−04m/s及び4ccmの流動で6.93E−4m/sであることを、計算した。そのシステムを、各々の試験の条件について2−30分の間、動作させた。その転換率を、供給原料及び生産物のガスクロマトグラフィーの分析によって測定した。
【0078】
より低いLHSVの試験条件では、その転換率は、その反応器におけるそれら反応物のより長い滞留時間のおかげで、より高いものであろうということが、期待された。この場合には、驚くべきことに、その反対のことが、観察された。トリグリセリド(TG)の転換率は、LHSV24で64%及びLHSV12で31%であった。その結果として、そのLHSVがより高いほど、その転換が、より高い一方で、そのLHSVがより低いほど、TGの転換は、より低い。
【0079】
この観察は、エステル化及びエステル交換について、不均質の反応、高い速度の流速が、より高い加工率におけるより高いレベルの転換のための手段を提供したという特有の及び非自明な推論に至る。
【0080】
例2−7及び19−21のための連続的な攪拌されたバッチ式(CSB)反応器についてのセットアップ
このシステムは、遊離の脂肪酸及びトリグリセリドの転換におけるマイクロ波、流動の速度、温度、圧力、及び、触媒の組成の効果を調査するために、設計された。図7に示されるように、このシステムは、再循環の保持タンク、高速のポンプ、及び、マイクロ波の流動触媒のベッドの反応器を含む。そのマイクロ波システムは、マイクロ波の入力のパワー及び変調を制御すると共に監視する。それらタンク、管路、ポンプ、及び、触媒のベッドは、従来、全て、温度で制御された熱テープで加熱される。圧力及び温度の検知器は、反応の条件を監視するために、そのシステムに置かれる。
【0081】
そのマイクロ波システムは、連続的な波のモード又はパルス化されたモードにおいて2.45GHzのマイクロ波のエネルギーを提供することができる。特に指定しない限り、連続的な波のモードが選択されたことは、理解されることである。パルスのモードが、選択されたとすれば、その2.45GHzのマイクロ波のエネルギーは、10Hzの周期での50%のオン−オフのデューティサイクルを使用して、変調された。
【0082】
そのシステムは、従来の熱単独で又はその触媒のベッドの中へのマイクロ波のエネルギーの追加で動作させることができる。バイパスループを、アルコール/油の混合物が、その触媒に晒される前の温度に到達することを可能にするために、取り付けた。
【0083】
典型的な試験について、そのアルコール、油、又は、それらの混合物を、再循環保持タンクの中へ供給した。そのシステムには、300又は350ccの供給原料のいずれかが装填された。二方弁を、その混合物が、バイパスループを通じて移動したように、ひねった。そのポンプ及びヒーターをつけたと共に、それら混合物は、動作温度で、混合すると共に平衡に達することが許容された。そのときには、試料が、収集されたと共に、二方弁を、その混合物が、その触媒のベッドを通じて流動することを可能にするために、ひねった。これは、その試験の時間ゼロと考慮された。試料は、その試験を終えるまで、周期的に収集された。その温度、圧力、流速、及び、マイクロ波のパワーのデータが、各々の試料について収集されたと共に記録された。質量均衡は、また、各々の例について行われた。
【0084】
試験を、自生の圧力より上の10から60プサイまでの圧力で行った。これは、それら反応物が、そのシステムの中へ供給されたと共に汲み上げが開始された後で、予め設定された圧力(即ち、10−60プサイ)まで、加圧された空気又は窒素を使用して、そのシステムを加圧することによって、達成された。ポンプの空洞化を予防するために、及び、予想可能な工程の制御を達成するために、自生の圧力より上の圧力を使用することで、蒸気の相においてアルコールを最小化することがされた。
【0085】
全てのガスクロマトグラフ分析について、以下に続くGC:FID検出器、Restekによって製造された10mの内径0.53mmのMXT−2887のSilcosteel処理されたステンレス鋼の毛管カラムが備え付けられた、40から360℃までのオーブンの温度で動作させられた、Perkin−ElmerAutosystem XL GCを使用した。
【0086】
例2 − 不均質のエステル交換の実証
図7に記載したCSBシステムを使用して、10ccの不均質の塩基の触媒を、すなわち、ケイ酸ナトリウムの触媒を、その反応器の中へ置いた。その供給原料は、6:1のモルの比でメタノール(Acros,UN1230)と混合された大豆油であった。300ccの装填を使用した。その動作温度は、60℃であったと共に、その圧力は、自生の条件より上に50プサイであった。その速度は、0.26及び0.31m/sの範囲にわたった。10ワットのマイクロ波のパワー(1W/cc)を、供給原料/生産物の混合物が流動した際に、その触媒のベッドに適用した。30分後に、試料を、収集したと共に遠心分離した。そのとき、その上部の層を、GCを使用して、分析した。
【0087】
図8は、供給原料の大豆油及びバイオディーゼルである、マイクロ波の工程の生産物のGCプロットを与える。そのGCは、大豆油のトリグリセリドの100%の転換を示唆した。
【0088】
例3 − 高い供給原料の速度及び不均質のエステル交換における不均質の触媒の効果
図7に図解したCSBシステムを使用して、10ccの不均質の塩基の触媒(ケイ酸ナトリウム)を、その反応器の中へ置いた。4:1の(モルの)メタノール:大豆油(SBO)の混合物の供給原料を使用した。その動作温度は、80℃であった。
【0089】
図9は、時間の関数としてTGの転換を示す。そのグラフは、その速度が、0.052m/s(試験1)から0.208m/s(試験2)まで増加した際に、転換率は、増加したことを示す。そのTGの転換は、30分又は60のLHSVで0.052m/sにおける45%から0.208m/sにおける100%まで、倍よりも多く増した。このデータは、また、先行技術とは逆に;より低いメタノール対SBOの比を、不均質の塩基の触媒で100%の転換を得るために、使用することができることを実証する。
【0090】
例4 − 不均質の触媒と共に使用されたマイクロ波のエネルギー及びエステル交換における中間の速度の流動の条件の効果
図7に図解したCSBシステムを使用して、10ccの不均質の塩基の触媒(ケイ酸ナトリウム)を、その反応器の中へ置いた。両方の試験について、その供給原料は、6:1の(モルの)メタノール対SBOの混合物であった;その動作温度は、60℃であった;及び、その供給原料の速度は、0.104m/sであった。
【0091】
図10は、時間の関数としてTGの転換を示す。そのグラフは、10ワットのマイクロ波のパワーを適用した(1W/cc)とき、その反応速度が、改善されることを示す。45のLHSVを使用して、100%の転換が、不均質の塩基の触媒、中間の速度、及び、マイクロ波無しの98%と比較して適用された小さい量のマイクロ波のエネルギーで得られた。これは、帰するところ、100%の転換を達成するための工程に時間における25%の低減になる。
【0092】
例5 − 不均質の塩基の触媒と共に使用されたマイクロ波のエネルギー及びエステル交換における低い速度の流動の条件の効果
図7に図解したCSBシステムを使用して、10ccの不均質の触媒(ケイ酸ナトリウム)を、その反応器の中へ置いたと共に、二つの試験を、行った。両方の試験について、その供給原料は、4:1の(モルの)メタノール対SBOの混合物であった;その動作温度は、80℃であった;及び、その流速は、0.0508m/sであった。
【0093】
図11は、時間の関数としてTGの転換を示す。そのグラフは、10ワットのMWのパワーを適用した(1W/cc)とき、その転換の効率が、改善されることを示す。60分(30のLHSV)で、97%の転換が、不均質の塩基の触媒、低い速度の流動、及び、マイクロ波無しの70%より少ないものと比較して適用された小さい量のマイクロ波のエネルギーと共に得られた。これは、帰するところ、高い転換へ工程の時間を半減させることになる。
【0094】
例6 − 不均質の触媒を使用する、供給原料の速度及び油−アルコールの比の効果
図7に図解したCSBシステムを使用して、10ccの不均質の塩基の触媒(ケイ酸ナトリウム)を、その反応器の中へ置いた。全ての試験について、その動作温度は、80℃であった。マイクロ波のエネルギーを使用しなかった。
【0095】
表6.1は、時間及びLHSVの関数としてTGの転換を示す。最初の二つの試験は、4:1の(モルの)メタノール対SBOの供給原料の混合物を使用して、二つの流速を比較する。最後の二つの試験は、6:1の(モルの)メタノール対SBOの供給原料の混合物を使用して、同じ二つの流速を比較する。数個の結論を、このデータから引き出すことができる。より高いメタノール対SBOの比は、両方の速度の設定、0.052m/s及び0.208m/sについてより速い転換を提供する。より高い速度は、より低いメタノール対SBOの比の使用を許容するが、それは、より高いスループット及びより低い生産の費用を提供する。
【0096】
表6.1:アルコール対油の比及びマイクロ波無しの80℃での供給原料の速度に基づいた供給原料の転換の比較
【0097】
【表1】


例7 − 不均質の触媒及び供給原料の速度における温度の効果
図7に示したCSBシステムを使用して、10ccのケイ酸ナトリウムの触媒を、その反応器の中へ置いた。両方の試験について、その供給原料は、6:1の(モルの)メタノール対SBOの混合物及び0.156m/sの流速であった。
【0098】
図12は、時間の関数としてTGの転換を示す。一方の試験を、60℃で、及び、他方のものを、80℃で、ランした。そのグラフは、その温度が、60℃から80℃まで増加した際に、その加工率が、おおよそ33%増加したことを示す。これは、より高い温度が、より高い反応速度を促進することを示唆する。
【0099】
マイクロ波で向上させられたバッチ式のエステル化及びエステル交換の試験についての実験的なセットアップ
図13に示したような、バッチ式の試験を、変更した600ワットの2.45GHzのCEM Corporation Starのマイクロ波システムを使用して、実施した。その制御は、1から100%までのマイクロ波のパワーのデューティサイクルの設定について許容した。注文の反応器を、石英及びステンレス鋼で設計した。その反応器の鋼の上部を、三つの口と適合させた。その中央の口は、攪拌棒用の貫通型のものであった。第二の及び第三の口は、気体の加圧、通気、及び、試料採取を許容する。
【0100】
初期の試験を、大気圧で又はその近くで実施した。磁気の高い圧力の攪拌機(Pressure Products,Inc.,Mixer M11−006)を、試料採取口と一緒に試験する上昇した圧力を許容するために、バッチ式のシステムに追加した。Dupontの攪拌機によるテフロン(登録商標)を、油/アルコール/触媒の混合物を混合するために、用いた。質量均衡を、各々の試験について行った。
【0101】
秤量した量の植物油若しくは動物性脂肪又は溶かして得られた油を、開いた石英管へ追加した。これは、秤量された量の不均質の触媒及びメタノールによって後に続けられた。液体又は溶解させた触媒が使用されたとすれば、それは、最初に、アルコールと予備混合された。そして、その触媒−アルコールの予備混合物を、油の供給原料に追加した。
【0102】
一度、50−100ccの容積における範囲にわたる、それら反応物を、その石英管に置いた後、Buna N又はViton O−ring及びステンレス鋼の反応器のふたを、位置決めしたと共に定位置で締めた。その混合物を動作温度まで加熱するためのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、50%又は3−4W/ccに設定された。すなわち、そのマイクロ波は、50%のパワーで動作した。
【0103】
混合モーター及びテフロン(登録商標)の攪拌機のrpmの設定は、反応物の混合、不均質の触媒の粉末の懸濁液、触媒の界面における反応物及び生産物の剪断応力、及び、温度の均一性を含む多数の変数に影響を及ぼす。試験は、おおよそ750rpmを生じさせるための磁気の攪拌機を設定することは、上記の変数の間に良好な均衡を提供したことを示唆したと共に、様々な不均質の及び均質の触媒の新規な結果を許容した。
【0104】
その攪拌のモーターは、おおよそ750rpmを生じさせるために、設定されたと共に、反応物が、以下に続く例において実施されたバッチ式の試験のために一分の間に混合することは、許容された。
【0105】
その温度の設定点は、所望の動作温度に設定された。時間ゼロは、マイクロ波のパワーが開始された時間であった。その反応物の温度が、所望の温度の設定点に到達したとき、通常2−3分の後に、そのマイクロ波のデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、10−20%又は0.6−0.8W/ccへ低減された。すなわち、そのマイクロ波は、10−20%のパワーで動作したと共に、その工程の所望の温度を維持するために、付けられた及び消された。
【0106】
例8 − マイクロ波で向上させられた不均質の塩基の触媒されたエステル交換 − メタノールに追加された水の効果
以下に続くものは、マイクロ波、高い剪断応力、及び、不均質の塩基の触媒(水酸化カルシウム)を使用して、加速させられた転換の例である。三つの試験を、行ったが、そこでは、無水のメタノールに追加された水のレベルを、TGの転換における効果を決定するために、増加させた。
【0107】
この例における全ての試験を、図8.1において示されたバッチシステムを使用して、6:1のメタノール対SBOのモルの比及び自生のものより上に50プサイの動作圧力で実施した。その磁気の攪拌機は、おおよそ750rpmを生じさせるために、設定された。
【0108】
各々の試験について、その試験を開始するためのマイクロ波の設定は、600ワットの50%のパワーのデューティサイクル又は3−4W/ccであった。反応物の温度が、100℃の所望の温度の設定点に到達した(約2から3分)とき、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、10%又は0.6W/ccまで低減された。各々の試験を、60分の間に実施した。
【0109】
2重量%の水酸化カルシウムの不均質の塩基の触媒(Aldrich,1305−62−0)を、全ての三つの試験について使用した。無水のメタノールに追加された水は、以下に続く濃度:0重量%、1重量%、及び5重量%を生じる。
【0110】
それら試験の結果を、図14にプロットする。それら結果は、試験1及び2について、TGの100%が、60分で転換された(50のLHSV)ことを示す。試験3については、5重量%の水が、メタノールへ追加された場合、TGの転換のレベルは、97%まで低減された。これは、1及び5重量%の間におけるメタノールにおける水の濃度が、そのTGの転換を阻害するためには十分なものであることを示唆した。これらの結果は、また、無水のメタノールが、高いレベルのTGの転換について要求されないことを示唆するが、それは、生産の費用を低下させることになる。
【0111】
例9 − ヒマシ油のマイクロ波で向上させられた不均質の塩基で触媒されたエステル交換におけるアルコール対油の比の効果
ヒマシ油を、図13に示したようなバッチ式のシステムを使用して、マイクロ波及び不均質の塩基の触媒と共にエステル交換した。TGの転換の加工率における、より高いアルコール対油の比の肯定的な効果を示す、二つの試験は、行われた。
【0112】
両方の試験について、1.5重量%の水和されたケイ酸ナトリウムの粉末を使用した。その動作温度及び工程の時間は、それぞれ、120℃及び10分であった。その動作圧力は、自生のものより上に50プサイであったと共に、その磁気的な攪拌機は、おおよそ750rpmを生じさせるために、設定された。
【0113】
初期のマイクロ波のパワーの設定は、50%のパワーのデューティサイクルと共に600ワット又は4W/ccであった。その反応物の温度が、120℃の所望の温度の設定点に到達した(約2から3分)とき、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、15%又は0.7W/ccへ低減された。
【0114】
第一の試験については、メタノール対ヒマシ油のモルの比は、19:1であった。第二の試験については、それは、6:1であった。第一の試験の結果は、図15では、10分で、そのTGの100%の転換を示す(400のWHLV)。6:1のメタノール対ヒマシ油の比を伴った第二の試験の結果は、そのTGの71%が、10分で転換されたことを示す。これらの結果は、より高いアルコール対油の比が、TGの転換率における肯定的な効果を有することを示す。
【0115】
例10 − SBOのマイクロ波で向上させられた周囲圧力付近の均質の酸のエステル交換
初期のエステル交換の試験は、試料採取口又は磁気的に密閉された攪拌機無しに、図13に示したバッチ式のシステムを使用して、均質の酸の触媒でランされた。それら試験の手順は、マイクロ波のエネルギー(0.6W/cc)の追加の例外を伴って、多くが参照されるFreedman試験と同じであった。これにより参照によって十分に組み込まれる、Freedman,JAOS,Vol 61,Oct 84を参照のこと。それら反応の温度は、周囲の条件の付近に自生の圧力を保つ試験のために選択されたアルコールの沸点(約65℃)に又はその付近にあった。
【0116】
試験の第一の組みにおいて、メタノール対SBOのモルの比は、30:1であったと共に、均質の酸の触媒は、硫酸であった(Fisher,A300−212)。SBOに基づいた1重量%の硫酸は、最初にそのメタノールへ追加されたと共に、混合することが許容された。そして、硫酸と共にこのメタノールは、そのSBOへ追加された。その混合物は、2時間の間に、62℃で、おおよそ750rpmで攪拌された(WHSV=50)。
【0117】
その初期のマイクロ波のパワーの設定は、10%のパワーのデューティサイクルで600ワット、又は、約1W/ccであった。その反応物の温度が、2から3分で、62℃の所望の温度の設定点に到達したとき、そのマイクロ波のパワーは、その工程の温度を維持するために、循環した(約0.3W/cc)。
【0118】
そのマイクロ波で向上させられた工程は、マイクロ波無しの先行技術についての2%より少ないものと比較して、8%を超えるTGの転換における四倍の増加を提供した。
【0119】
試験の第二の組みにおいて、ブタノールを、メタノールの代わりに使用した。ブタノール対SBOのモルの比は、30:1であったと共に、その均質の酸の触媒は、硫酸であった。SBOに基づいた1重量%の硫酸は、最初に、メタノールに追加されたと共に、混合することが許容された。そして、硫酸と共にこのメタノールは、そのSBOに追加された。その混合物は、1時間の間に、117℃で、おおよそ750rpmで攪拌された(WHSV=100)。
【0120】
その初期のマイクロ波のパワーの設定は、10%のパワーのデューティサイクルで600ワット又は約1W/ccであった。その反応物の温度が、114℃の所望の温度の設定点に到達したとき(約9分)、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、0.5W/ccまで調節された。
【0121】
そのマイクロ波で向上させられた工程は、マイクロ波無しの先行技術についての68%より少ない転換と比較して(Freedman,JAOS,Vol 61,Oct 84を参照のこと)、92%を超える転換について、TGの転換において36%の増加を提供した。
【0122】
例11:メタノールを使用する上昇した温度及び圧力におけるマイクロ波で向上させられた均質の酸のエステル交換
以下に続くものは、より高い温度及び圧力並びにより低いアルコール対油の比でマイクロ波を使用する、加速された転換の例である。そのバッチ式のシステムは、図13に示されたような、付けられた試料採取口及び密閉された磁気の攪拌機を有した。試料は、収集されたと共に、図16にプロットされたように分析された。
【0123】
その試験は、30:1のメタノール対SBOのモルの比で実施されたと共に、その均質の酸の触媒は、硫酸であった。SBOに基づいた1重量%の硫酸は、最初に、メタノールへ追加されたと共に、混合することが許容された。そして、硫酸と共にこのメタノールは、そのSBOへ追加された。その混合物は、おおよそ750rpmで攪拌されたと共に、その動作圧力は、自生のものより上に50プサイへ設定された。それら初期のマイクロ波のパワーの設定は、10%のパワーのデューティサイクルで600ワット又は約1W/ccであった。その反応物の温度が、約14分で、120℃の所望の温度の設定点に到達したとき、そのマイクロ波のデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、0.5W/ccへ調節された。
【0124】
図16は、動作温度に到達した後の14分で(MHSV=400)、そのTGの転換が、97%を超えるものであったことを示す。
【0125】
例12:ブタノール及びより低いブタノール対大豆油の比を使用する上昇した温度及び圧力におけるマイクロ波で向上させられた均質の酸の試験
この試験は、図13に示されたように付けられた試料採取口を備えたバッチ式のシステムを使用して、行われた。この試験は、図17に示したように、より高い温度及び圧力で、並びに、より低いアルコール対油のモルの比で、マイクロ波を使用して、加速された転換を、実証した。その試験は、6:1のブタノール対SBOのモルの比、1重量%の硫酸、及び、自生のものより上に15プサイの動作圧力で、実施された。
【0126】
それら初期のマイクロ波のパワーの設定は、50%のパワーのデューティサイクルで600ワット又は約5W/ccであった。その反応物の温度が、2から3分で、150℃の所望の温度の設定点に到達したとき、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、10%又は1W/ccまで低減された。
【0127】
10分で(WHSV=600)、そのTGの転換は、90%であったと共に、30分で、それは、99%を超えるものであった(WHSV=200)。
【0128】
例13 − 混合させられた供給原料についての不均質の酸の触媒の転換の結果
その不均質の酸の触媒を、エステル化又はエステル交換のいずれかに使用することができる。以下に続くものは、そのマイクロ波のバッチ式のシステムを使用する、大豆油(TG)における20重量%のステアリン酸(FFA)を含有する、混合させられた供給原料の加速された転換の例である。
【0129】
この例における全ての四つの試験は、図13に示されたバッチ式のシステムを使用して、6:1のメタノール対SBOのモルの比及び自生のものより上に50プサイの動作圧力で実施された。その磁気の攪拌機は、おおよそ750rpmを生じさせるために、設定された。
【0130】
各々の試験について、その試験を開始するためのマイクロ波の設定は、50%のパワーのデューティサイクルで600ワット又は3−4W/ccであった。その反応物の温度が、120℃の所望の温度の設定点に到達したとき(約2から3分)、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、10%又は0.6W/ccまで低減させられた。各々の試験は、60分の間に実施された。
【0131】
表13.1は、四つの触媒についての結果を示す。最初の試験は、均質の触媒、1重量%の硫酸を使用する。一時間でFFAの98%及びTGの36%の転換レベルは、文献(Canakci,M.,Gerpin,J,Paper No.016049,2001 ASAE Annual International Meeting,Sacramento,CA,July 30−Aug 1,2001)に報告されるものよりも、はるかにより速いものである。
【0132】
次の三つの試験は、二つのタイプの不均質の酸の触媒、すなわち、硫酸鉄(Fe(SO)の粉末(Alfa Aesar,33316)、ゼオライト ZSM−5 粉末(Zeolyst International)、及び、10重量%のレベルでZSM−5の粉末に被覆された硫酸鉄を使用した。
【0133】
より高い触媒の重量パーセントを使用するとはいえ、その硫酸鉄の不均質の酸性の触媒は、その溶解した液体の酸に匹敵する、TGの転換56%及びFFAの転換98%を実証した。そのZSM−5の粉末は、FFAの高い転換93%、しかし、TGのものはそうでない0%を実証したが、それが、硫酸鉄よりも、より弱い酸であることを示唆する。
【0134】
ZSM−5は、硫酸鉄であることよりも、高い表面積のペレット又は押出物へとより容易に形成されるゼオライトである。このようなものとしては、硫酸鉄で被覆されたZSM−5の粉末が、商業的な反応器における使用のために、より容易にスケーリングされるであろう。10%の硫酸鉄で被覆されたZSM−5は、13%のTGの転換及び95%のFFAの転換を備えた単独でのZSM−5の材料を超えた改善された転換を示した。
【0135】
表13.1:混合させられた供給原料についての均質の及び不均質の酸の触媒の転換の結果
【0136】
【表2】


例14 − 混合させられた供給原料の二つのステップのマイクロ波で向上させられた不均質の触媒の転換
以下に続くものは、図13に示されたようなバッチ式のシステムを使用する、マイクロ波並びに不均質の酸及び塩基の触媒を使用する、混合させられた供給原料の二つのステップの転換の例である。その混合させられた供給原料は、大豆油(TG)における20重量%のオレイン酸(FFA)の混合物であった。オレイン酸は、動物油及び植物油にみられた別の遊離の脂肪酸である。
【0137】
第一のステップについて、不均質の酸の触媒作用は、FFAをFAAEに転換するために、使用された。その試験は、6:1のメタノール対TG/FFAのモルの比で実施された。使用された不均質の酸の触媒は、Rohm and Haasから購入したイオン交換樹脂Amberlyst 35 dryであった。使用された濃度は、3.66重量%であった。その動作圧力は、自生のものより上に50プサイであったと共に、その磁気の攪拌機は、おおよそ750rpmに設定された。
【0138】
その初期のマイクロ波のパワーの設定は、50%のパワーのデューティサイクルで600ワット、又は4W/ccであった。その反応物の温度が、2から3分で、120℃の所望の温度の設定点に到達したとき、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、10%又は0.6W/ccまで低減された。30分までに、それらFFAの100%が、転換された。これは、55のWHSVを生じるであろう。第一のステップの後に、そのTGの転換が、約20%であったことが、見積もられる。
【0139】
その生産物の混合物は、不均質の酸の触媒から、遠心分離されたと共に分離された。そのメタノール及び水は、10分の間に110℃まで加熱することによって、MDS 2000 batch microwaveにおいて蒸発させられた。そして、新品のメタノールが、6:1のメタノール対SBOのモルの比を生じさせるために、第一のステップの生産物の混合物へ追加された。
【0140】
第二のステップについて、不均質の塩基の触媒作用が、そのTGをFAAEへ転換するために、使用された。使用された不均質の塩基の触媒は、水酸化カルシウムであったと共に、使用された濃度は、5重量%であった。その動作圧力は、自生のものより上に50プサイであった。その攪拌機のモーターは、おおよそ750rpmを生じさせるために、設定された。
【0141】
その初期のマイクロ波のパワーの設定は、50%のパワーのデューティサイクルで600ワット又は4W/ccであった。その反応物の温度が、2分の下で、100℃の所望の温度の設定点に到達したとき、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、10%又は0.6W/ccまで低減された。20分までに、それらTGの100%が、転換された。これは、60のWHSVを生じさせるであろう。
【0142】
例15 − 混合させられた供給原料の一ステップのマイクロ波で向上させられた不均質の触媒の転換
以下に続くものは、図13に示されたようなバッチ式のシステムを使用する、マイクロ波及び不均質の酸の触媒、硫酸鉄を使用する、混合された供給原料の加速された転換の例である。その混合させられた供給原料は、大豆油(TG)における20重量%のオレイン酸(FFA)の混合物であった。その試験は、6:1のメタノール対TG/FFAのモルの比で実施された。その動作圧力は、自生のものより上に10プサイであった。5重量%の硫酸鉄の粉末は、その混合させられた供給原料のFFA及びTGの両方を転換するために、それの有効性について試験された。その攪拌のモーターは、おおよそ750rpmを生じさせるために、設定された。
【0143】
その初期のマイクロ波のパワーの設定は、50%のパワーのデューティサイクルで600ワット又は4W/ccであった。その反応物の温度が、3から4分で、130℃の所望の温度の設定点に到達したとき、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、10%又は0.6W/ccまで低減された。
【0144】
1時間の後に収集された試料は、遠心分離されたと共にGCで分析された。それら結果は、そのオレイン酸の100%が、そのTGの96%を超えるものであったように、転換されたことを示唆した。
【0145】
例16 − 黄色の油脂の一ステップのマイクロ波で向上させられた均質の触媒の転換
黄色の油脂は、混合させられた動物油及び植物油の溶かして得られた生産物である。評価された試料は、図18に示されたように、18%のFFAの含有率を有した。
【0146】
その黄色の油脂の試料は、図13に示されたようなバッチ式のシステムを使用して、マイクロ波及び均質の酸の触媒で加工された。
【0147】
この試験のために、2.0重量%の硫酸が、使用された。その動作温度及び圧力の時間は、それぞれ、120℃及び60分であった。その動作圧力は、自生のものより上に50プサイであったと共に、その磁気の攪拌機は、おおよそ750rpmを生じさせるために、設定された。18%のFFAに基づいたそのメタノール対黄色の油脂(TG/FFA)のモルの比は、9:1であった。
【0148】
その初期のマイクロ波のパワーの設定は、50%のパワーのデューティサイクルで600ワット又は4W/ccであった。その反応物の温度が、2から3分で、120℃の所望の温度の設定点に到達したとき、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、15%又は0.7W/ccまで低減された。
【0149】
図19は、そのFFAが、最初の試料が収集される時間、10分までに、ほとんど全体的に転換されることを示す、時間の関数としてFFA及びTGの転換をプロットする。図18における試験の結果は、一時間に、それらFFAの99%を超えるものが、転換されたと共に、それらTGの98%が、転換された(50のWHSV)ことを示す。この結果は、混合させられた供給原料の従来の均質の触媒の加工(Canakci,M.,Gerpin,J,Paper No.016049,2001 ASAE Annual International Meeting,Sacramento,CA,July 30−Aug 1,2001)と比較して、加工率における10倍を超える改善を示す。
【0150】
例17 − 粗タル油の遊離の脂肪酸のマイクロ波で向上させられた均質の及び不均質の酸のエステル化
タル油(又はトール油)は、松材の熟成からのアルカリ性のアルコール飲料の酸処理によって得られた、紙パルプ産業の副産物である。その組成物は、かなり変動することもあるが、しかし、典型的な混合物は、35−40%のロジンの酸、50−60%の脂肪酸、及び、5−10%の不鹸化材料を含有するであろう。
【0151】
評価された試料は、76%の、FFAのパーセント及びロジンの酸のパーセントの合計を示唆する145の酸価を有した。
【0152】
二つの試験は、図13に示されたマイクロ波のバッチ式のシステムを使用して、粗タル油の試料で行われた。その第一の試験は、均質の酸の触媒、2重量%の硫酸、を伴ったものであったと共に、その第二のものは、不均質の酸の触媒、5重量%の酸の樹脂のビーズ(Rohm and HaasからのAmberlyst 35 dry)を伴ったものであった。
【0153】
以下に続く試験の条件は、両方の試験に使用された。その動作温度は、120℃であった、その動作圧力は、自生のものより上に50プサイであった、及び、その磁気の攪拌機は、おおよそ750rpmを生じさせるために、設定された。両方の試験について、そのメタノール対粗タル油のモルの比は、6:1であった。
【0154】
その初期のマイクロ波のパワーの設定は、50%のパワーのデューティサイクルで600ワット又は4W/ccであった。その反応物の温度が、2から3分で、120℃の所望の温度の設定点に到達したとき、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、15%又は0.7W/ccまで低減された。
【0155】
それら試料は、収集され、且つ、遠心分離されたと共に、ガスクロマトグラフィーを使用して、分析された。その試験の時に利用可能なGCカラムを、FFA及びロジンの酸の内容物の間で区別することはできないであろう。しかしながら、そのGCは、まさに、FFA/ロジンの酸の含有率における45%の低減が、10分における硫酸の触媒と共に(300のWHSV)、及び、40分における酸の樹脂のビーズと共に(30のWHSV)、起こったことを示した。このデータは、酸の数の分析で確証された。このように、類似の加工の条件下で、均質の反応は、その不均質の反応よりも、10倍より速いものである。実際には、このより速い反応速度が、触媒の消費、中和、及び、除去の費用を相殺するかどうかを、決定することを必要とするであろう。
【0156】
例18 − 高度に酸性を帯びたソーダ油さいのマイクロ波で向上させられた均質の酸のエステル化
ソーダ油さいは、野菜の油の苛性の精製の副産物である。その主要な構成成分は、50%までの水を伴った、脂肪酸のナトリウム塩、モノ−、ジ−、及びトリ−グリセリドである。硫酸での処理は、有機物を沈殿させるが、水の分離を許容する。この酸性を帯びたソーダ油さいは、ときどき酸性油と呼ばれるが、90%までの合計の脂肪酸及び50%の遊離の脂肪酸を含有する。
【0157】
評価された高度に酸性を帯びたソーダ油さいの試料は、96%の遊離の脂肪酸の含有率を示唆する、145の酸価を有した。
【0158】
二つの試験は、図13に示したマイクロ波のバッチ式のシステムを使用して、その高度に酸性を帯びたソーダ油さいの試料で行われた。第一の試験は、均質の酸の触媒、2重量%の硫酸を伴ったものであったと共に、第二の試験は、0.1重量%の硫酸を使用した。
【0159】
以下に続く試験の条件は、両方の試験に使用された。その動作温度は、120℃であった、その動作圧力は、自生のものより上に50プサイであった、及び、その磁気の攪拌機は、おおよそ750rpmを生じさせるために、設定された。両方の試験のために、そのメタノール対高度に酸性を帯びたソーダ油さいのモルの比は、6:1であった。
【0160】
その初期のマイクロ波のパワーの設定は、50%のパワーのデューティサイクルで600ワット又は4W/ccであった。その反応物の温度が、2から3分で、120℃の所望の温度の設定点に到達したとき、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、その工程の温度を維持するために、15%又は0.7W/ccまで低減された。
【0161】
それら試料は、収集され、且つ、遠心分離されたと共に、ガスクロマトグラフィーを使用して、分析された。
【0162】
それらGCの試験の結果は、FFAの酸の含有率における100%の低減が、10分における2重量%の硫酸の触媒と共に(300のWHSV)、及び、40分における0.1重量%の硫酸の触媒と共に(1500のWHSV)、起こったことを示した。そのより低い酸の含有率は、有効な5倍だけより大きい加工の率を有したが、しかし、完全なFFAの転換を達成するためには四倍だけ長い時間がかかった。実際には、その反応を完了するための、このより速い時間が、触媒の消費、中和、及び、除去のより高い費用を相殺するかどうかを、決定することを必要とするであろう。
【0163】
例19 − 100%の遊離の脂肪酸の供給原料についてのマイクロ波で向上させられた均質の酸のエステル化
この試料について、図7に示されたCSBシステムが、100%のオレイン酸の供給原料を加工するために、使用された。硫酸は、試験された均質の酸の触媒であった。それは、そのオレイン酸(FFA)の重量による0.25重量%の硫酸の濃度が、得られたように、そのメタノールへ追加された。その酸性化されたメタノールは、6:1のメタノール対FFAのモルの比を得るために、FFAに追加された。その目標の動作温度は、100℃であった。その流体の速度は、0.208m/sであったと共に、その動作圧力は、自生のものより上に20プサイであった。
【0164】
一つの主要な変化は、例2で与えられた不均質の触媒を使用して、試験の手順に実施された。予備加熱するためにそのバイパスループを通じてその供給原料を送る代わりに、その供給原料は、マイクロ波反応器を通じた流動を介して、直ちに送られた。このように、時間ゼロで、均質の触媒を備えた供給原料は、図20に示唆されたように、室温にあった。
【0165】
また、時間ゼロでは、供給原料/生産物の混合物が流動した際に、20ワットのマイクロ波のパワー(2W/cc)が、(不均質の触媒無しに)マイクロ波反応器を通じた流動に適用された。
【0166】
試料は、十分毎に収集されたと共に、その流体の温度は、記録された。それら試料は、遠心分離されたと共に、ガスクロマトグラフィーを使用して分析された。図20は、時間に対するFFAの転換及び流体の温度のプロットである。その試験の開始の70分内に、及び、100℃の動作温度における40分の後に、そのオレイン酸の100%が、転換された。これは、340を超えるWHSVである。
【0167】
この例は、より低い触媒の含有率及びより低いバルクの動作温度を、乳化及びマイクロ波と共に使用することができることを、実証する。
【0168】
例20 − 組み合わせられた不均質の及び均質の触媒作用でのエステル交換
図7に記載されたCSBシステムが、それぞれ、均質のアルカリ性の触媒、不均質のアルカリ性の触媒、及び、それら二つの組み合わせを使用して、以下に続く三つの試験を行うために、使用された。このシリーズの試験は、不均質の及び均質の触媒作用の両方を組み合わせるという利点を示す。
【0169】
表20.1は、それら三つの試験についての試験の条件を示す。全ての三つの試験において、大豆油(SBO)は、6:1のモルの比でメタノールと混合させられた、供給原料の速度は、0.208m/sである、その動作圧力は、自生の条件より上に50プサイであった、及び、その動作温度は、100℃であった。
【0170】
試験1のために、そのアルカリ性の均質の触媒は、水酸化ナトリウム(NaOH)であったが、それは、500ppmの濃度(SBOに関して0.05重量%)を生じさせるために、メタノールに溶解させられた。
【0171】
試験2のために、アルカリ性の不均質の触媒は、ケイ酸ナトリウム及び水酸化アルミニウムの混合物から形成された押出物であった。それら二つの成分の混合された比は、重量によって、50−50であった。その混合物は、押し出された(1/16’’の直径)と共に、三時間の間に450℃で空気中において焼成された。10ccの触媒は、マイクロ波流動反応器に置かれた。
【0172】
試験3のために、その同じアルカリ性の不均質の触媒は、そのSBOと混合することより先に、メタノールの中へ溶解させた500ppmのNaOHの追加と一緒に、再使用された。
【0173】
全ての三つの試験について、20W又は2W/ccのマイクロ波のパワーのレベルが、使用された。しかしながら、表2及び3についてのパルス化されたモードに対して、表1においては、そのマイクロ波のモードは、連続的な波であった。試験#1についての試験時間は、90分、並びに、試験2及び3については、70分(30LHSV)であった。
【0174】
試験1及び3については、異なる起動の手順が、例2に与えられた、不均質の触媒を使用する試験の手順と比較して、使用された。予備加熱するためにそのバイパスループを通じてその供給原料を送る代わりに、その供給原料は、マイクロ波反応器を通じた流動を介して、直ちに送られた。このように、時間ゼロで、その供給原料は、室温にあった。
【0175】
全ての試験についての試料は、収集された、遠心分離されたと共に、その液体の相は、GCによって分析された。表20.1に記入された結果は、そのTGの転換が、試験1、2、及び3について、それぞれ、94%、83%、及び、100%であったことを示す。この試験のデータは、均質の触媒又は不均質の触媒のいずれもが、100%のTGの転換を生じることに決して成功しなかった条件について、それら二つの組み合わせがそれをなしたことを示した。
【0176】
表20.1:均質のアルカリ性の触媒、不均質のアルカリ性の触媒、及び、それら二つの組み合わせを使用する、エステル交換の試験の条件及び結果
【0177】
【表3】


例21 − 組み合わせられた不均質の及び均質の触媒作用を伴ったエステル化
図7に記載されたCSBシステムが、それぞれ、均質の酸の触媒、不均質の酸の触媒、及び、それら二つの組み合わせを使用して、以下に続く三つの試験を行うために、使用された。このシリーズの試験は、不均質の及び均質の触媒作用の両方を組み合わせるという利点を示す。
【0178】
表21.1は、それら三つの試験についての試験の条件を示す。全ての三つの試験において、その混合された供給原料の速度は、0.208m/sであった、その動作圧力は、自生の条件より上に50プサイであった、及び、その動作温度は、100℃であった。
【0179】
試験1のために、その酸の均質の触媒は、硫酸(HSO)であったが、それは、1,000ppmの濃度(TG/FAAに関して0.1重量%)を生じさせるために、メタノールに溶解させられた。試験2のために、酸の不均質の触媒は、酸の樹脂(Dow CorningからのDowex DR−2030)であったが、それの8ccは、マイクロ波流動反応器に置かれた。試験3のために、その同じ酸の不均質の触媒は、その混合させられた供給原料と組み合わせることより先に、メタノールの中へ溶解させた1,000ppmのHSOの追加と一緒に、再使用された。
【0180】
試験1及び3についての供給原料は、18重量%の遊離の脂肪酸の含有率を備えた黄色の油脂であった。試験2については、その供給原料は、20重量%のオレイン酸と混合させられた大豆油であった。全ての三つの試験についての試験時間は、類似のものであったが、試験1については、90分、並びに、試験2及び3については、87.5分(30LHSV)にあった。
【0181】
三つの試験は、20W又は2W/ccの類似のマイクロ波のパワーのレベルを使用した。しかしながら、表2及び3についてのパルス化されたモードに対して、表1においては、そのマイクロ波のモードは、連続的な波であった。
【0182】
試験1及び3については、異なる起動の手順が、例2に与えられた、不均質の触媒を使用する試験の手順と比較して、使用された。予備加熱するためにそのバイパスループを通じてその供給原料を送る代わりに、その供給原料は、マイクロ波反応器を通じた流動を介して、直ちに送られた。このように、時間ゼロで、その供給原料は、室温にあった。
【0183】
全ての試験についての試料は、収集された、遠心分離されたと共に、その液体の相は、GCによって分析された。表21.1に記入された結果は、そのFFAの転換が、試験1、2、及び3について、それぞれ、35%、55%、及び、97%であったことを示す。この試験のデータは、均質の触媒及び不均質の触媒が、低いFFAの転換を生じた条件について、それら二つの組み合わせが、ほとんど二倍だけ性能を顕著に改善したことを示した。
【0184】
表21.1:均質の酸の触媒、不均質の酸の触媒、及び、それら二つの組み合わせを使用する、エステル化の試験の条件及び結果
【0185】
【表4】


例22 − 均質の塩基のエステル交換のためのマイクロ波及び乳濁物
彼の仕事において、Freedman(Freedman,JAOS,Vol 61,Oct 84)は、60−63℃、周囲温度、0.5重量%のナトリウムメトキシドの触媒、6:1のメタノール対SBOの比における反応の60分の後の98%のTGの転換を引用する。彼は、僅少のTGが、生産物及び反応物の間の平衡の理由のために、常に存在するものであることを述べる。Freedmanは、機械的な混合及び従来の熱を使用した。
【0186】
我々の試験については、我々は、6:1のメタノール対SBOのモルの比、並びに、同じ温度及び圧力の条件を使用した。より弱い水酸化ナトリウムの塩基の触媒を、ナトリウムメトキシドの代わりに、代用したとはいえ、同じ量の触媒、0.5重量%、を使用した。
【0187】
それら二つの試験は、向上させられた転換における乳濁物及びマイクロ波を混合する効果を以下に示す。
【0188】
試験のセットアップは、温度及び圧力のフィードバック制御を備えた600ワットのCEM MDS 2000のバッチ式の反応器を使用した。それら試験の結果を得るための手順は、以下のようなものであった。第一に、0.275gの水酸化ナトリウムは、12gのメタノールに溶解させられた。この混合物は、55gの大豆油に追加された。試験#1のために、混合物は、混合させられるために、図13で、バッチ式の反応器に置かれた。その混合物は、3分の間に磁気の攪拌機を使用して、おおよそ750rpmを生じさせるために、攪拌された。(注:これは、バッチ式の試験のための標準的な攪拌の設定である。)三分の間に攪拌された後に、その混合物は、テフロン(登録商標)の容器の中に注がれ、密封され、及び、CEMのバッチ式の反応器の中に置かれた。光ファイバーの温度の検知器及び圧力の検知器は、テフロン(登録商標)容器に付けられた。そのマイクロ波は、5分の間に、60℃の温度の設定点で、600ワット、おおよそ5W/ccのこの供給原料の容積に対するパワー密度で動作させるために、設定された。その供給原料は、15秒よりも少ない中で60℃まで加熱されたと共に、そのマイクロ波のパワーのデューティサイクルは、10%、0.5W/ccに見積もられた。その容器は、混合するために備え付けられなかったが、そのため、機械的な攪拌は、その試料が、マイクロ波のエネルギーを使用して、加工された一方で、可能ではなかった。
【0189】
そして、その容器は、50℃まで冷却されたと共に、その混合物は、バイオディーゼル及びグリセロールの分離並びにガスクロマトグラフィーを使用する分析のために遠心分離された。
【0190】
試験#1の結果は、5分間で88%のTGの転換であった(2,400のWHSV)。
【0191】
その同じ条件が、その混合物が、3分の間に高速の混合機(おおよそ22,000rpm)に置かれたことを除いて、試験#2のために使用された。この高いスピードの混合機は、磁気的な攪拌機で作り出されたものよりも、より微細な乳濁物を作り出すためには、十分なものである。試験#2についての結果は、5分の間に99.2%のTGの転換であった(2,400のWHSV)。
【0192】
これらの結果は、乳化と組み合わせられたマイクロ波が、Freedmanの仕事と比較されたとき、加工率における12倍の増加を生じさせることを示す。これらの結果は、また、より微細な乳濁物が、マイクロ波の加工に先立ち、より高い転換のレベル及び加工率を提供することを示す。
【0193】
例23 − マイクロ波で向上させられたグリセロール−メチルエステルの分離
バイオディーゼルは、典型的には、トリグリセリド及びメタノールのエステル交換の反応から生産される。これは、生産物として、グリセロール、及び、脂肪酸のメチルエステルの混合物を生産する。これらの材料は、商業的な階級のバイオディーゼル燃料の調製において、初期のステップとして分離されることがなければならない。グリセロールは、より重い材料であると共に、この工程が、数時間をかけ得るとはいえ、コンテナーの底へ自然に沈む傾向がある。以下に続く実験は、分離の時間を数分まで低減する際のマイクロ波の処理の有効性を実証する。
【0194】
グリセロール及びバイオディーゼルは、ブレンダーの中に直接的に秤量された。それら二つの液体は、乳濁物を生産するために、30秒の間に低い18,000rpmで、及び、30秒の間に高い22,000rpmで(合計=60秒)ブレンドされた。等しい量の乳濁物は、三つの100mlのガラスの遠心機の管(各々50ml)の中に注がれた。一つの管は、例22に記載されたCEMのマイクロ波のオーブンを使用して、10分の間に65℃でマイクロ波処理された。第二の管は、10分の間に65℃で従来のオーブンによって加熱された。第三の試料は、ブランクとして室温に保たれた。全ての管は、遊離のグリセロールの分離について周期的に確かめられた。
【0195】
それら結果は、図21に示される。そのブランクは、10分が経過してきたところまで、分離を示すものではなかった。10分で、合計で3%のそのグリセロールが、分離してきたところであった。従来の方法によって加熱された試料は、3分の後に、いくらかの分離を示した。10分の後に、合計で12%のそのグリセロールが、分離してきたところであった。マイクロ波のエネルギーによって加熱された試料は、2分の後に、分離を示した。10分の後に、75%のそのグリセロールが、分離してきたところであった。
【0196】
例24 − 供給原料の速度 − エステル化及びエステル交換のための不均質の触媒作用
流動の速度を増加させることによって提供された転換の向上をより明らかに示すためには、以下に続く試験を、行うことができたであろう。比較のために、ある一定の変数が、それら試験の各々について相対的に一定なものに保持される。その温度は、60℃又は80℃のような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。その圧力は、自生のもののような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。そのアルコール対TGのモルの比は、4:1又は6:1のような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。そのMWのパワーは、0W/cc又は1W/ccのような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。その量及びタイプの触媒は、10ccのケイ酸ナトリウムのような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。その大きさ及びタイプの反応器のセットアップは、図7に図解されたCSBシステムのような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。精密な試験の条件が、それら条件が、行われるものである様々な試験について相対的に一定なものに保持される限り、上に列挙されたものから変動することができるであろうということは、理解されるはずである。
【0197】
その試験は、約0.001m/s、0.005m/s、0.01m/s、0.05m/s、0.10m/s、0.15m/s、0.20m/s、0.25m/s、又は、いずれの他の所望の流動の速度の反応物の流動の速度について100%の転換を達成するために要求された時間を測定することを伴うであろう。あるいは、その試験は、上に列挙した流速の各々について、30又は60分のような、ある与えられた時間周期でパーセントの転換の測定を伴うことができるであろう。これらの試験は、その反応の効率が、流動の速度を変化させることによって、どのように影響を及ぼされるかを示すであろう。
【0198】
増加させられた圧力の効果との組み合わせで流動の速度を増加させることによって提供された転換の向上をより明らかに示すためには、その上述した試験を、様々な圧力の値を使用して、行うことができるであろう。その試験は、流動の速度及び圧力の様々な組み合わせを使用して、100%の転換を達成するために要求された時間を測定することを伴うであろう。あるいは、その試験は、流動の速度及び圧力の様々な組み合わせについて、30又は60分のような、ある与えられた時間周期でパーセントの転換の測定を伴うことができるであろう。これらの試験は、その反応の効率が、流動の速度及び圧力を変化させることによって、どのように影響を及ぼされるかを示すであろう。その提案された流動の速度は、上に列挙されると共に、その提案された圧力は、自生の圧力、並びに、自生の圧力より上に5プサイ、10プサイ、25プサイ、50プサイ、及び、100プサイ、又は、いずれの他の望まれた圧力である。
【0199】
RF又はMWのエネルギーの効果との組み合わせで流動の速度を増加させることによって提供された転換の向上をより明らかに示すためには、上述した試験を、様々なRF又はMWのエネルギーの値を使用して、行うことができるであろう。その試験は、流動の速度及びMWのエネルギーの様々な組み合わせを使用して、100%の転換を達成するために要求された時間を測定することを伴うであろう。あるいは、その試験は、流動の速度及びMWのエネルギーの様々な組み合わせについて、30又は60分のような、ある与えられた時間周期でパーセントの転換の測定を伴うことができるであろう。これらの試験は、その反応の効率が、流動の速度及びMWのエネルギーを変化させることによって、どのように影響を及ぼされるかを示すであろう。それら提案された流動の速度は、上に列挙されると共に、それら提案された平均のMWのパワーの密度は、約0.01W/cc、0.05W/cc、0.10W/cc、0.50W/cc、1W/cc、3W/cc、5W/cc、10W/cc、20W/cc、50W/cc、100W/cc、又は、いずれの他の望まれたパワーの密度であることができるであろう。
【0200】
例25 − マイクロ波の向上を伴った不均質の触媒されたエステル化
RF又はMWの放射によって提供されたエステル化の向上をより明らかに示すためには、以下に続く試験を、行うことができるであろう。比較のために、ある一定の変数が、それら試験の各々について相対的に一定なものに保持される。その温度は、60℃又は80℃のような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。その圧力は、自生のもののような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。そのアルコール対FFAのモルの比は、4:1又は6:1のような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。その流動の速度は、0.05m/s又は0.10m/sのような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。その触媒の量及びタイプは、10ccのイオン交換樹脂のような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。反応器のセットアップの大きさ及びタイプは、図7に図解されたCSBシステムのような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。精密な試験の条件が、それら条件が、行われるものである様々な試験について相対的に一定なものに保持される限り、上に列挙されたものから変動することができるであろうということは、理解されるはずである。
【0201】
その試験は、約0.01W/cc、0.05W/cc、0.10W/cc、0.50W/cc、1W/cc、3W/cc、5W/cc、10W/cc、20W/cc、50W/cc、100W/cc、又は、いずれの他の望まれたパワーの密度の平均のMWのパワーの密度を使用して、MWで向上させられた反応について100%の転換を達成するために要求された時間を測定することを伴うであろう。あるいは、その試験は、上に列挙されたパワーの密度の各々について、30又は60分のような、ある与えられた時間周期でパーセントの転換の測定を伴うことができるであろう。これらの試験は、その反応の効率が、MWのパワーの密度を変化させることによって、どのように影響を及ぼされるかを示すであろう。
【0202】
増加させられた圧力の効果との組み合わせでRF又はMWのエネルギーによって提供された転換の向上をより明らかに示すためには、上述した試験を、様々な圧力の値を使用して、行うことができるであろう。その試験は、MWのパワーの密度及び圧力の様々な組み合わせを使用して、100%の転換を達成するために要求された時間を測定することを伴うであろう。あるいは、その試験は、MWのパワーの密度及び圧力の様々な組み合わせについて、30又は60分のような、ある与えられた時間周期でパーセントの転換の測定を伴うことができるであろう。これらの試験は、その反応の効率が、MWのパワーの密度及び圧力を変化させることによって、どのように影響を及ぼされるかを示すであろう。それら提案されたMWのパワーの密度は、上に列挙されると共に、それら提案された圧力は、自生の圧力、並びに、自生の圧力より上に5プサイ、10プサイ、25プサイ、50プサイ、及び、100プサイ、又は、いずれの他の望まれた圧力である。
【0203】
高い流動の速度の効果との組み合わせでRF又はMWのエネルギーによって提供された転換の向上をより明らかに示すためには、上述した試験を、様々な流動の速度を使用して、行うことができるであろう。その試験は、MWのパワーの密度及び流動の速度の様々な組み合わせを使用して、100%の転換を達成するために要求された時間を測定することを伴うであろう。あるいは、その試験は、MWのパワーの密度及び流動の速度の様々な組み合わせについて、30又は60分のような、ある与えられた時間周期でパーセントの転換の測定を伴うことができるであろう。これらの試験は、その反応の効率が、MWのパワーの密度及び流動の速度を変化させることによって、どのように影響を及ぼされるかを示すであろう。それら提案されたMWのパワーの密度は、上に列挙されると共に、それら流動の速度は、約0.001m/s、0.005m/s、0.01m/s、0.05m/s、0.10m/s、0.15m/s、0.20m/s、0.25m/s、又は、いずれの他の所望の流動の速度である。
【0204】
例26 − 乳濁物プラスマイクロ波の向上 − エステル化及びエステル交換についての均質の触媒作用
エステル交換の工程における乳濁物及びMWの組み合わせられた効果を明らかに示すためには、以下に続く試験を、行うことができるであろう。比較のために、ある一定の変数が、それら試験の各々について相対的に一定なものに保持される。その温度は、60℃又は80℃のような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。その圧力は、自生のもののような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。そのアルコール対TGのモルの比は、4:1又は6:1のような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。その流動の速度は、0.05m/s又は0.10m/sのような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。その触媒の量及びタイプは、0.5%の水酸化ナトリウムのような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。反応器のセットアップの大きさ及びタイプは、図13に図解されたバッチ式の反応器のような、各々の試験について相対的に一定なものに保持されるであろう。精密な試験の条件が、それら条件が、行われるものである様々な試験について相対的に一定なものに保持される限り、上に列挙されたものから変動することができるであろうということは、理解されるはずである。
【0205】
その試験は、乳濁物のレベル及びMWのパワー密度の様々な組み合わせを使用して、エステル交換の反応について100%の転換を達成するために要求された時間を測定することを伴うであろう。あるいは、その試験は、乳濁物のレベル及びMWのパワーの密度の様々な組み合わせについて、30又は60分のような、ある与えられた時間周期でパーセントの転換の測定を伴うことができるであろう。これらの試験は、その反応の効率が、乳濁物のレベル及びMWのパワーの密度を変化させることによって、どのように影響を及ぼされるかを示すであろう。
【0206】
乳濁物のレベルを、1nm、5nm、10nm、50nm、100nm、200nm、300nm、400nm、500nm、1000nm、又は、いずれの他の望まれた小滴の大きさのような、それら反応物の小滴の大きさに基づいて、評価することができるであろう。あるいは、それら乳濁物のレベルを、10秒、20秒、30秒、1分、2分、3分、5分、10分、又は、いずれの他の望まれた時間周期のような、それら反応物が高速の混合機(例.20,000rpm)にかけられる時間に基づいて、評価することができるであろう。
【0207】
そのMWのパワーの密度は、0.01W/cc、0.05W/cc、0.10W/cc、0.50W/cc、1W/cc、3W/cc、5W/cc、10W/cc、20W/cc、50W/cc、100W/cc、又は、いずれの他の望まれたパワーの密度であることができるであろう。
【0208】
増加させられた圧力の効果との組み合わせで乳化及びRF又はMWのエネルギーによって提供された転換の向上をより明らかに示すためには、上述した試験を、様々な圧力の値を使用して、行うことができるであろう。その試験は、乳化、MWのパワーの密度及び圧力の様々な組み合わせを使用して、100%の転換を達成するために要求された時間を測定することを伴うであろう。あるいは、その試験は、乳化、MWのパワーの密度及び圧力の様々な組み合わせについて、30又は60分のような、ある与えられた時間周期でパーセントの転換の測定を伴うことができるであろう。これらの試験は、その反応の効率が、乳化、MWのパワーの密度及び圧力を変化させることによって、どのように影響を及ぼされるかを示すであろう。それら提案された乳化及びMWのパワーの密度は、上に列挙されると共に、それら提案された圧力は、自生の圧力、並びに、自生の圧力より上に5プサイ、10プサイ、25プサイ、50プサイ、及び、100プサイ、又は、いずれの他の望まれた圧力である。
【0209】
また、乳濁物及びMWの向上に関係する上の試験の各々を、エステル化におけるこれらのパラメーターの効果を示すために、FFAを転換するためのエステル化の工程に関係して、行うことができるであろう。もちろん、適切な工程のパラメーター及び触媒(例.2重量%の硫酸)が、使用されることが必要であろう。
【図面の簡単な説明】
【0210】
【図1】図1は、本発明を具体化するバイオディーゼルのエステル交換の生産工程を示す。
【図2】図2は、本発明を具体化するエステル交換の工程のフローチャートを示す。
【図3】図3は、本発明を具体化するバイオディーゼルのエステル化の生産工程を示す。
【図4】図4は、本発明を具体化するバイオディーゼルのエステル化−エステル交換の生産工程を示す。
【図5】図5は、本発明を具体化する二つのステップのエステル化−エステル交換の工程のフローチャートを示す。
【図6】図6は、本発明を具体化するマイクロ波で固定されたベッドの試験システムである。
【図7】図7は、本発明を具体化する連続的な攪拌されたバッチ式の反応器システムである。
【図8】図8は、供給原料の大豆油及びマイクロ波の工程のバイオディーゼルのGCプロットを示す。
【図9】図9は、不均質の塩基の触媒を使用する速度の効果のチャートを示す。
【図10】図10は、0.104m/s及び6:1(モルの)メタノール対SBO供給原料の率における不均質の塩基の触媒でのマイクロ波の効果のチャートを示す。
【図11】図11は、0.052m/s及び4:1(モルの)メタノール対SBOの供給原料の率における不均質の塩基の触媒でのマイクロ波の効果のチャートを示す。
【図12】図12は、0.156m/sにおける不均質の塩基の触媒での温度の効果のチャートを示す。
【図13】図13は、本発明を具体化する、バッチ式のマイクロ波で向上させられたエステル交換/エステル化の反応器である。
【図14】図14は、時間の関数としての不均質の塩基の触媒のSBO−TGの転換についてのメタノールにおける水の効果のチャートを示す。
【図15】図15は、供給原料のヒマシ油及びマイクロ波の工程のバイオディーゼルのGCプロットを示す。
【図16】図16は、SBOのマイクロ波で向上させられた不均質の酸のエステル交換のチャートを示す。
【図17】図17は、SBOのマイクロ波で向上させられた不均質の酸のエステル交換の別のチャートを示す。
【図18】図18は、混合させられた供給原料の黄色の油脂及びマイクロ波の工程のバイオディーゼルのGCのプロットを示す。
【図19】図19は、時間の関数としてのFFA及びTGの転換のチャートを示す。
【図20】図20は、時間の関数としての100%のオレイン酸(FFA)のマイクロ波で向上させられた不均質の酸のエステル化のチャートを示す。
【図21】図21は、マイクロ波で向上させられたグリセロール−バイオディーゼルの分離のチャートを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エステル化の工程及びエステル交換の工程を使用して、カルボン酸及びトリグリセリドを有する原材料をバイオディーゼルへと転換する方法であって、
当該方法は、
反応物の混合物を生産するために、該原材料をアルコールと混合すること;
該反応物の混合物を酸の触媒と接触させること;並びに
該カルボン酸をバイオディーゼルへ転換するために、該カルボン酸、該アルコール、該触媒、該混合物、及びそれらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波エネルギーを適用すること;
を含む
エステル化の工程を行うこと、並びに、
該トリグリセリドをバイオディーゼルへ転換するために、エステル交換の工程を行うこと
:を含む、方法。
【請求項2】
前記カルボン酸は、タル油、溶かして得られた油、動物性脂肪、及び、ソーダ油さいの少なくとも一つから誘導された遊離の脂肪酸を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アルコールは、C1−C6のアルコールを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記アルコールは、メタノール及びエタノールの少なくとも一つを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記酸の触媒は、酸の形態におけるゼオライト、水素の形態における強い陽イオン交換樹脂、ルイス酸、及び、それらの混合物の少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
自生の圧力における又はそれよりも大きい圧力を維持することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
自生の圧力より上の約10及び約100プサイの間における圧力を維持することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーの平均のパワー密度は、約0.01ワット/cc及び約100ワット/ccの間に維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、前記エネルギーを変調することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
変調することは、振幅の変調、周波数の変調、パルス幅の変調、及びそれらの組み合わせの少なくとも一つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約400MHzから約5GHzまでの周波数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記トリグリセリド及びカルボン酸は、植物油、動物油、及びそれらの組み合わせの少なくとも一つに存在するものである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記トリグリセリド及びカルボン酸は、このような材料の加工からの水、流出液、及び残留物のみならず、大豆、トウモロコシ、ヒマワリ、ヤシ、堅果、ベニバナ、オリーブ、綿、アマニ、からし、なたね、アブラナ、落花生、ココナッツ、トウゴマ、タル油、ソーダ油さい、生の又は溶かして得られた動物性脂肪、褐色の油脂、白色の油脂、黄色の油脂、豚肉、鶏肉、羊肉、牛肉、馬、及びそれらの組み合わせからの豚脂又は獣脂、並びに、それらの組み合わせの少なくとも一つから誘導された油に存在するものである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記エステル交換の工程を行うことは、前記反応物の混合物を、アルカリ性の触媒及び酸の触媒の少なくとも一つを含む第二の触媒と組み合わせることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第二の触媒は、1又は2族の金属の水酸化物、1又は2族の金属のケイ酸塩、1又は2族の金属の炭酸塩、水酸化物の形態における強い陰イオン交換樹脂、アルミニウム及びマグネシウムの酸化物、酸の形態におけるゼオライト、水素の形態における強い陽イオン交換樹脂、ルイス酸、及びそれらの混合物の少なくとも一つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第二の触媒は、不均質の触媒であると共に、前記反応物の混合物及び前記触媒の間における相対的な速度は、少なくとも約0.005m/sである、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第二の触媒は、不均質の触媒であると共に、当該方法は、前記反応物の混合物を第二の触媒と乳化させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
エステル交換の工程を使用して、トリグリセリドをアルキルエステル及びグリセロールへ転換する方法であって、
当該方法は、
反応物の混合物を生産するために、該トリグリセリドをアルコールと混合すること;
反応物−触媒の界面で高い反応物の剪断応力を得るために少なくとも0.005m/sの相対的な速度で不均質の触媒上で該反応物の混合物を流動させること;及び
アルキルエステル及びグリセロールを生産すること
:を含む、方法。
【請求項19】
混合することは、流動させることよりも前に起こる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
混合することは、流動させることと同じ時間に起こる、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記トリグリセリドは、植物油、動物油、及びそれらの組み合わせの少なくとも一つに存在するものである、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記トリグリセリドは、このような材料の加工からの水、流出液、及び残留物のみならず、大豆、トウモロコシ、ヒマワリ、ヤシ、堅果、ベニバナ、オリーブ、綿、アマニ、からし、なたね、アブラナ、落花生、ココナッツ、トウゴマ、タル油、ソーダ油さい、生の又は溶かして得られた動物性脂肪、褐色の油脂、白色の油脂、黄色の油脂、豚肉、鶏肉、羊肉、牛肉、馬、及びそれらの組み合わせからの豚脂又は獣脂、並びに、それらの組み合わせの少なくとも一つから誘導された油に存在するものである、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記アルコールは、C1−C6のアルコールを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記アルコールは、メタノール及びエタノールの少なくとも一つを含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
混合することは、少なくとも約10重量%のアルコールの比で前記トリグリセリド及び前記アルコールを組み合わせることを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記触媒は、アルカリ性の触媒及び酸の触媒の少なくとも一つを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記触媒は、1又は2族の金属の水酸化物、1又は2族の金属のケイ酸塩、1又は2族の金属の炭酸塩、水酸化物の形態における強い陰イオン交換樹脂、アルミニウム及びマグネシウムの酸化物、及びそれらの混合物の少なくとも一つを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記触媒は、酸の形態におけるゼオライト、水素の形態における強い陽イオン交換樹脂、ルイス酸、及び、それらの混合物の少なくとも一つを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記反応物の混合物及び前記触媒の間における相対的な速度は、少なくとも約0.01m/sである、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記反応物の混合物及び前記触媒の間における相対的な速度は、少なくとも約0.05m/sである、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
自生の圧力における又はそれよりも大きい圧力を維持することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項32】
当該方法は、自生の圧力より上の約10プサイ及び約100プサイの間における圧力で行われる、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記トリグリセリド、前記アルコール、前記触媒、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項34】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、周波数、パワー密度、場の強さ、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つを制御することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
平均のパワー密度は、約0.01ワット/cc及び約100ワット/ccの間に維持される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
平均のパワー密度は、約0.05ワット/cc及び約10ワット/ccの間に維持される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
平均のパワー密度は、約0.1ワット/cc及び約3ワット/ccの間に維持される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、前記エネルギーを変調することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
変調することは、振幅の変調、周波数の変調、パルス幅の変調、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約1MHzから約100GHzまでの周波数を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項41】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約100MHzから約10GHzまでの周波数を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約400MHzから約5GHzまでの周波数を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
エステル交換の工程を使用して、トリグリセリドをアルキルエステル及びグリセロールへ転換する方法であって、
当該方法は、
反応物の混合物を生産するために該トリグリセリドをアルコールと混合させること;
該反応物の混合物を不均質の触媒と乳化させること;
該トリグリセリド、該アルコール、該触媒、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用すること、並びに、アルキルエステル及びグリセロールを生産すること
:を含む、方法。
【請求項44】
前記トリグリセリドは、植物油及び動物油の少なくとも一つに存在するものである、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記グリセリドは、このような材料の加工からの水、流出液、及び残留物のみならず、大豆、トウモロコシ、ヒマワリ、ヤシ、堅果、ベニバナ、オリーブ、綿、アマニ、からし、なたね、アブラナ、落花生、ココナッツ、トウゴマ、タル油、ソーダ油さい、生の又は溶かして得られた動物性脂肪、褐色の油脂、白色の油脂、黄色の油脂、豚肉、鶏肉、羊肉、牛肉、馬、及びそれらの組み合わせからの豚脂又は獣脂、並びに、それらの組み合わせの少なくとも一つから誘導された油に存在するものである、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記アルコールは、C1−C6のアルコールを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
前記アルコールは、メタノール及びエタノールの少なくとも一つを含む請求項46に記載の方法。
【請求項48】
混合することは、少なくとも約10重量%のアルコールの比で前記トリグリセリド及び前記アルコールを組み合わせることを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項49】
前記触媒は、アルカリ性の触媒及び酸の触媒の少なくとも一つを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項50】
自生の圧力における又はそれよりも大きい圧力を維持することをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項51】
当該方法は、自生の圧力より上の約10プサイ及び約100プサイの間における圧力で行われる、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記トリグリセリド、前記アルコール、前記触媒、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用することをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項53】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、前記触媒及び前記反応物の間における反応を制御するために、前記RF又はマイクロ波のエネルギーの、周波数、パワー密度、場の強さ、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つを制御することを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
平均のパワー密度は、約0.01ワット/cc及び約100ワット/ccの間に維持される、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
平均のパワー密度は、約0.05ワット/cc及び約10ワット/ccの間に維持される、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
平均のパワー密度は、約0.1ワット/cc及び約3ワット/ccの間に維持される、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、前記エネルギーを変調することを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項58】
変調することは、振幅の変調、周波数の変調、パルス幅の変調、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約1MHzから約100GHzまでの周波数を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項60】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約100MHzから約10GHzまでの周波数を含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約400MHzから約5GHzまでの周波数を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
エステル化の工程を使用して、カルボン酸をアルキルエステルへ転換する方法であって、
当該方法は、
反応物の混合物を生産するために、該カルボン酸をアルコールと混合すること;
該反応物の混合物を酸の触媒と接触させること;及び
アルキルエステルを生産するために、該カルボン酸、該アルコール、該触媒、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用すること
:を含む、方法。
【請求項63】
混合することは、流動させることよりも前に起こる、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
混合することは、流動させることと同じ時間に起こる、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
前記カルボン酸は、タル油、溶かして得られた油、動物性脂肪、及び、ソーダ油さいの少なくとも一つから誘導された遊離の脂肪酸を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項66】
前記アルコールは、C1−C6のアルコールを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項67】
前記アルコールは、メタノール及びエタノールの少なくとも一つを含む、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
混合することは、少なくとも約11重量%のアルコールの比で前記カルボン酸及び前記アルコールを組み合わせることを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項69】
前記触媒は、酸の触媒を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項70】
前記酸の触媒は、酸の形態におけるゼオライト、水素の形態における強い陽イオン交換樹脂、ルイス酸、及び、それらの混合物の少なくとも一つを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
自生の圧力における又はそれよりも大きい圧力を維持することをさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項72】
当該方法は、自生の圧力より上の約10プサイ及び約100プサイの間における圧力で行われる、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、周波数、パワー密度、場の強さ、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つを制御することを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項74】
平均のパワー密度は、約0.01ワット/cc及び約100ワット/ccの間に維持される、請求項62に記載の方法。
【請求項75】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、前記エネルギーを変調することを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項76】
変調することは、振幅の変調、周波数の変調、パルス幅の変調、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約1MHzから約100GHzまでの周波数を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項78】
エステル化の工程を使用して、カルボン酸をアルキルエステルへ転換する方法であって、
当該方法は、
反応物の混合物を生産するために該カルボン酸をアルコールと混合すること;
反応物−触媒の界面における高い反応物の剪断応力を得るために少なくとも0.005m/sの相対的な速度で不均質の酸の触媒上で該反応物の混合物を流動させること;及び
アルキルエステルを生産すること
:を含む、方法。
【請求項79】
混合することは、流動させることよりも前に起こる、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
混合することは、流動させることと同じ時間に起こる、請求78に記載の方法。
【請求項81】
前記カルボン酸は、タル油、溶かして得られた油、動物性脂肪、及び、ソーダ油さいの少なくとも一つから誘導された遊離の脂肪酸を含む、請求項78に記載の方法。
【請求項82】
前記アルコールは、C1−C6のアルコールを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項83】
前記アルコールは、メタノール及びエタノールの少なくとも一つを含む、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
混合することは、少なくとも約11重量%のアルコールの比で前記カルボン酸及び前記アルコールを組み合わせることを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項85】
前記触媒は、酸の形態におけるゼオライト、水素の形態における強い陽イオン交換樹脂、ルイス酸、及び、それらの混合物の少なくとも一つを含む、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記反応物の混合物及び前記触媒の間における相対的な速度は、少なくとも約0.01m/sである、請求項78に記載の方法。
【請求項87】
前記反応物の混合物及び前記触媒の間における相対的な速度は、少なくとも約0.05m/sである、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
自生の圧力における又はそれよりも大きい圧力を維持することをさらに含む、請求項78に記載の方法。
【請求項89】
当該方法は、自生の圧力より上の約10プサイ及び約100プサイの間における圧力で行われる、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記カルボン酸、前記アルコール、前記触媒、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用することをさらに含む、請求項78に記載の方法。
【請求項91】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、周波数、パワー密度、場の強さ、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つを制御することを含む、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
平均のパワー密度は、約0.01ワット/cc及び約100ワット/ccの間に維持される、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
平均のパワー密度は、約0.05ワット/cc及び約10ワット/ccの間に維持される、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
平均のパワー密度は、約0.1ワット/cc及び約3ワット/ccの間に維持される、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、前記エネルギーを変調することを含む、請求項90に記載の方法。
【請求項96】
変調することは、振幅の変調、周波数の変調、パルス幅の変調、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約1MHzから約100GHzまでの周波数を含む、請求項95に記載の方法。
【請求項98】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約100MHzから約10GHzまでの周波数を含む、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約400MHzから約5GHzまでの周波数を含む、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
エステル化を使用して、カルボン酸をアルキルエステルへ転換する方法であって、
当該方法は、
反応物の混合物を生産するために該カルボン酸をアルコールと混合すること;
該反応物の混合物を不均質の酸の触媒と乳化させること;
該カルボン酸、該アルコール、該触媒、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用すること;並びに
アルキルエステルを生産すること
:を含む、方法。
【請求項101】
前記カルボン酸は、タル油、溶かして得られた油、動物性脂肪、及び、ソーダ油さいの少なくとも一つから誘導された遊離の脂肪酸を含む、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記アルコールは、C1−C6のアルコールを含む、請求項100に記載の方法。
【請求項103】
前記アルコールは、メタノール及びエタノールの少なくとも一つを含む、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
混合することは、少なくとも約11重量%のアルコールの比で前記カルボン酸及び前記アルコールを組み合わせることを含む、請求項100に記載の方法。
【請求項105】
自生の圧力における又はそれよりも大きい圧力を維持することをさらに含む、請求項100に記載の方法。
【請求項106】
当該方法は、自生の圧力より上の約10プサイ及び約100プサイの間における圧力で行われる、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
前記カルボン酸、前記アルコール、前記触媒、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つへRF又はマイクロ波のエネルギーを適用することをさらに含む、請求項100に記載の方法。
【請求項108】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、周波数、パワー密度、場の強さ、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つを制御することを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
平均のパワー密度は、約0.01ワット/cc及び約100ワット/ccの間に維持される、請求項107に記載の方法。
【請求項110】
平均のパワー密度は、約0.05ワット/cc及び約10ワット/ccの間に維持される、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
平均のパワー密度は、約0.1ワット/cc及び約3ワット/ccの間に維持される、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
RF又はマイクロ波のエネルギーを適用することは、前記エネルギーを変調することを含む、請求項107に記載の方法。
【請求項113】
変調することは、振幅の変調、周波数の変調、パルス幅の変調、及び、それらの組み合わせの少なくとも一つを含む、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約1MHzから約100GHzまでの周波数を含む、請求項107に記載の方法。
【請求項115】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約100MHzから約10GHzまでの周波数を含む、請求項114に記載の方法。
【請求項116】
前記RF又はマイクロ波のエネルギーは、約400MHzから約5GHzまでの周波数を含む、請求項115に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2008−502780(P2008−502780A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516694(P2007−516694)
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/021173
【国際公開番号】WO2006/002087
【国際公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【出願人】(592024620)カーネギー メロン ユニヴァーシティ (1)
【Fターム(参考)】