説明

バイオメトリック診断

本願発明は、腫瘍または神経障害を検出するための方法、すなわち、皮膚または爪をX線回折に曝し、そして、皮膚または爪の超微細構造の変化を検出することを含む方法、それに、当該検出方法において用いられる機器も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、一般的に、バイオメトリック診断法、特に、腫瘍または神経障害を検出するための皮膚または爪の使用に関するものであるものの、本願発明の範囲は必ずしもこれらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
現在のところ、神経学的障害および腫瘍疾患に関して、完全な信頼をおける非侵襲性の試験法は存在しない。 毛髪の回折パターンの特異的な変化が、乳癌、結腸癌、および、アルツハイマー病において認められているものの(WO 00/34774)、この試験法は、毛染剤、逆毛立て、それに、ブラッシングなどの化粧のための毛髪処理、そして、空港や郵便局での警備用X線の照射による影響を受ける難点がある。 加えて、多くの腫瘍や神経障害は、毛髪の超微細構造に変化を及ぼさないため、この試験法の適用範囲は、例えば、前立腺癌や黒色腫などに限定されてしまい、また、多くの腫瘍や神経障害では、その症状が第7段階に至っても、毛髪の構造には何らの変化も及ぼさない。
【0003】
このように、上述した不都合の少なくとも幾つかを解消でき、しかも、これら病態の多くに利用可能である代替試験法、あるいは、有用な選択肢または商業的選択肢が提供されることが待望されているのである。
【発明の開示】
【0004】
本願発明は、適切に保存することで劣化を防ぐことができ、しかも、遠隔地で採取することができる生体物質を試料として用いて、神経学的障害および腫瘍疾患を、低コストで、大量スクリーニングすることが可能な、初期段階の低コストの試験法、すなわち、非侵襲性でありながらも信頼性のある試験法を開示するものである。
【0005】
本願発明の第一実施態様によれば、本願発明は、被験者の腫瘍または神経障害を検出する方法、すなわち、被験者の生体物質をファイバーX線回折に曝し、および、当該生体物質の超微細構造の変化を検出する工程を含み、当該生体物質が、皮膚試料または爪試料であり、また、当該生体物質が、皮膚試料である場合、腫瘍疾患が、BRAC1-関連乳癌でない、被験者の腫瘍または神経障害を検出する方法を提供する。
【0006】
本願発明の第二実施態様によれば、本願発明は、第一実施態様に記載の方法において用いられる機器、すなわち、X放射線を生成するX線源、当該放射線の照射領域に生体試料を導く試料載物台、X線ビームの散乱を検出するための検出器、および、当該検出器からの出力データを表示し、かつ当該検出器と連絡されている表示手段を含み、これにより、障害の存在に関係する出力データのパターンを表示して診断に供する機器を提供する。
【0007】
前述した第一実施態様および第二実施態様に関して、生体物質を皮膚試料とした場合には、腫瘍疾患としては、それら皮膚試料の超微細構造に測定可能な変化を招くいかなる疾患をも対象とすることができる。 この方法は、特に、皮膚試料を用いることで、被験者の前立腺癌や黒色腫の存在を的確に検出する。
【0008】
生体物質を爪試料とした場合には、腫瘍疾患としては、それら試料の超微細構造に測定可能な変化を招くいかなる疾患をも対象とすることができる。 この方法は、特に、爪試料を用いることで、被験者の乳癌や結腸癌の存在を的確に検出する。
【0009】
生体物質を爪試料とした場合には、神経学的障害としては、それら試料の超微細構造に測定可能な変化を招くいかなる障害をも対象とすることができる。 この方法は、特に、被験者のアルツハイマー病の存在を的確に検出する。
【0010】
皮膚試料や爪試料は、常法に従って回収することができる。 好ましくは、皮膚生検試料は、所定の手順に従って回収し、そして、直ちに病理学的生理食塩水に浸して、使用時まで−20℃で保存する。 これら試料は、常法に従って、試料載物台に載置することができる。 好ましくは、皮膚試料は、湿度が100%に保たれるように特別に設計されたセルの内部で、そこに添付された縫合針を用いてスライドに載置し、そして、わずかに伸ばして皺を解消する。 得られたフィルムを解析することで、前立腺癌や黒色腫の存在を決定することができる。
【0011】
好ましくは、爪試料は、爪切りを用いて採取する。 試料の大きさは、好ましくは、試料全体にX線ビームが照射できるようにすべく、約1mm角の大きさとする。 爪試料の長手方向での湾曲が最小のものが好ましい。
【0012】
そして、これら試料は、微小チューブの端部に取り付け、そして、焦点調節された十分な強度のX線ビーム、例えば、固定チューブ、焦点調節器、回転式アノード、および、シンクロトロン源などから発せられたX線ビームに曝すことができる。 得られたフィルムを解析することで、所定の病理学的状態を決定することができる。
【0013】
本願発明で用いるX線源は、好適なX線源であればそのいずれもが使用できるが、好ましくは、5〜30keVのエネルギー範囲の単色X線を生成するものでなければならない。 シンクロトロン源からの放射物は、この目的に合致するものであるが、回転式アノードや焦点調節されたX線源からの放射物でも、比較的に長時間の曝露時間をもってして用いることができる。
【0014】
X線回折は、好ましくは、小角シンクロトロン施設、例えば、0.06〜0.20nmのX線波長で稼働しているつくば市に所在の光量子施設のような、単色X線源施設を用いて実施される。 光量子施設のストレージリングが、25GeVで、145mAのビーム流で稼働している場合には、約8×1010個/秒の光量子の試料を入射流量とすることができる。 X線パターンは、Fuji BASIII画像プレートに記録することができる。
【0015】
皮膚試料の曝露時間は、所定の結果を得るに十分な時間であれば特に制限はないが、好ましくは、20秒〜5分間とする。 米国のアルゴンヌに所在する改良型光量子源(APS)などの第三世代シンクロトロンでは、曝露時間は、1〜10秒間にまで短縮されている。 回転式X線生成器や焦点調節されたX線生成器での曝露時間は、通常、15分〜24時間である。
【0016】
試料と画像用プレートとの間の距離は、通常利用されている距離とすることができるが、200mm〜3000mmが好ましい。 1000mmの距離は、BioCATやAPSで、また、800mmの距離は、ChemMatCARS(APS)で、400mmの距離は、BL15A(光量子施設)で、そして、200mmの距離は、回転式アノードで、よく利用されている。
【0017】
背景の削除は、FIT2D、MATHEMATICA、および、IRAFSAOのような標準的なパッケージを用いて実行することができる。 経線データは、Bragg分析法を用いて解析することができ、また、赤道面データーは、好適なベッセル関数を用いて解析することができる。
【0018】
本願発明の理解をさらに促し、また、その実施を容易にするべく、本願発明の一つまたはそれ以上の好適な実施態様を、添付した図面を参照しつつ、以下に実施例の形態で記載することとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
ファイバー回折は、平行面に規則的に配列した無数のファイバーを含む試料を必要とする。 平行面の数が大きくなればなるほど、最終的に良質のパターンが得られる。
【0020】
顕微鏡レベルにおいて、皮膚は、三つの層から構成されている。 これらの内、真皮が中間層にあり、また、これが三層の内で最も厚みが大きく(1.5〜4mmの厚み)、皮膚の厚みの約90%を占めている。 この真皮は、生体の結合組織全体に分布している弾力性を有する不溶性のタンパク質であるコラーゲンと称するタンパク質も含んでいる。 真皮の下部にある網状層は厚く、また、皮膚表面に対して平行に配置した厚みを有しており、ファイバー回折には理想的なコラーゲンファイバーから形成されている。
【0021】
解剖学的には、手指の爪と足指の爪は、硬質α-ケラチンから構成されており、これらは、手指およびつま先にある活性皮膚細胞から、硬い曲面体として形成される。 自由端とは、手指またはつま先から爪の本体部分を超えて伸長する爪の一部である。 このα-ケラチンファイバーは、この自由端に対して平行に配置される。 つまり、爪は、回折分析に適していると言える。
【0022】
皮膚コラーゲン(65.2nm)およびケラチン(46.7nmおよび62.6nm)でのベーシック反復距離は、原子規模において非常に大きく、また、回折角度も相反するので、良好な散乱結果を得るためには、小角X線回折が必要である。 しかしながら、コラーゲンとケラチンの双方の基本構造は、この技術によって決定されている。 これらパターンは、組織から組織へと、また、試料から試料へと受け継がれて良好に再現することができる。 腫瘍および神経障害に関して皮膚コラーゲンおよび爪ケラチンで認められる特異的な変化も、良好に再現可能であり、また、特定の病状に対して極めて特異的である。
【0023】
図1には、本願発明に従ってファイバーを分析するためのシステムを描いている。
【0024】
分析に供する試料は、後述するようにして調製している(図2)。 試料の分析は、以下のようにして行う(図1)。 適切に焦点調整した平行化単色X線ビーム(1)を、試料(2)で回折させ、そして、開口部(3)から中空飛行管(4)の内部を通過させ、そして、飛行管の他端にある開口部において回折放射線(5)とし、最終的には、検出機器(7)に到達せしめる。 ビーム(1)は、試料(2)の中央部に照準を当てると、試料全体に入り込むに十分な大きさのものである。
【0025】
ビームそれ自体は、非常に強力であるので、そのままでは検出器を損傷してしまう。 したがって、ビームを、ビーム阻止体(6)で遮断することで、画像プレートまたは検出機器(7)に非常に弱められた回折ビームを送り届け、そして、焦点調整することができる。
【0026】
試料(2)と検出機器(画像プレート)(7)との間の経路については、経路上の物体に起因する散乱による強度低下を防ぐために、経路上の障害物は除去しておく。
【0027】
試料(2)と画像プレート(7)との間の距離は、上述した通りである。
【0028】
X線パターン(8)は、Fuji BASIII画像プレートと電子検知器の双方において記録される。 皮膚試料および爪試料に対する曝露時間は、試料とビーム線によって定まるが、5秒〜20分の間である。
【0029】
背景の削除は、IRAFやSAOなどの二つの天文学パッケージを用いて実行することができ、そして、SAX15ID、あるいは、MATLABとProcessFITSとの組み合わせを用いてチェックを行う。 経線データは、Bragg分析法を用いて解析することができ、また、赤道面データーは、好適なベッセル関数を用いて解析することができる。
【0030】
試料は、以下の方法によって調製される(図2)。
【0031】
小さな生検皮膚試料片(9)を、X線ビームの照射が行われる間は、湿度が100%に保つことができるセルの内部で、そこに添付された縫合針(10)を用いて載置する。
【0032】
爪試料(11)の小さな「クリスタライト」部分(約1×2mmの大きさ)を、爪切り器で回収し、そして、微小管(12)の末端に載置する。 次いで、これら微小管を、溝付きプレートの所定箇所にしっかりと固定する。
【0033】
本願発明者は、調査したすべての産褥患者の正常な皮膚と爪において、特有の再現可能なパターンがあること、そして、このパターンが、3ヶ月〜80歳の範囲の年齢において、ほんの僅かしか変化しないことを知見するに至った。 正常な皮膚での一般的なシンクロトロンパターンを図3に、また、正常な爪での一般的なシンクロトロンパターンを図6に示した。 緯線パターン(垂直方向)は、ビームの長手方向に載置された試料、すなわち、皮膚試料の伸長方向にある反復コラーゲンヘリカル格子、または、爪試料に含まれるケラチンのヘリカル配列から形成される。 赤道面パターン(水平方向)は、ビームに対する中間フィラメント垂線の円筒状パッキング配列を反映している。
【0034】
その他の試料として、以下のものがある。
【0035】
1) 皮膚生検試料:
(a) 前立腺癌を患った患者から得た皮膚試料。 すべての患者から得た試料において認められた回折パターン(13)の特異的な変化を、図4に示している。
【0036】
(b) 黒色腫を患った患者から得た皮膚試料。 すべての患者から得た試料において認められた回折パターンの特異的な変化を、図5に示している。
【0037】
2) 手指の爪試料およびつま先の爪試料:
(a) 乳癌を患った患者から得た爪試料。 すべての患者から得た試料において認められた回折パターン(14)の特異的な変化を、図7に示している。
【0038】
(b) 結腸癌を患った患者から得た爪試料。 すべての患者から得た試料において認められた回折パターンの特異的な変化を、図8に示している。
【0039】
(c) アルツハイマー病を患った患者から得た爪試料。 すべての患者から得た試料において認められた回折パターンの特異的な変化を、図9に示している。
【0040】
関連する患者のグループから得た試料において、明確な変化が観察された。 前立腺癌および黒色腫の患者については、皮膚コラーゲンでの正常パターンに対して、異なる直径の幾つものリングが重ね合わさる変化が現れた。 湿潤した皮膚において認められている65.2±0.5nmのD間隔に対して、重ね合わさったリングの相対間隔は、実測値で、前立腺癌では4.72±0.05nm、そして、黒色腫では4.08nmである。
【0041】
乳癌および結腸癌の患者については、爪での正常パターンに対して、異なる直径の幾つものリングが重ね合わさる変化が現れた。 この格子の91番目のものに由来し、そして、関連する別個のリングの最初のものだけを用いて得た、α-ケラチンにおいて認められている46.7±0.3nmのD間隔に対して、追加されたリングの相対間隔は、実測値で、乳癌では4.71±0.05nm、そして、結腸癌では4.53nmであり、また、アルツハイマー病では、爪試料での正常ケラチンパターンに対して、赤道面に別の強度の円錐が重ね合わさる変化が現れた。
【0042】
調査対象に供した試料の合計数は 250を超えたにもかかわらず、実験結果の再現性は良好である。 この技術の応用範囲の広さと、それに、シンクロトロン源を用いた場合には、各試料の取得にほんの数秒しか要せず、また、検査結果の検討にもほんの数分しか要さないという事実は、この技術が、腫瘍および神経障害の迅速かつ正確な診断を行う上で魅力的な手段であることを指し示すものといえる。
【0043】
本願発明が、医学分野や獣医学分野、特に、前立腺癌、結腸癌、黒色腫、乳癌、および、アルツハイマー病などの腫瘍や神経障害を患った被験者に特有の性質の検出に寄与する分野において、広範に利用可能であることは明らかである。
【0044】
前出の実施態様は、本願発明の原理を例示する目的のものでしかなく、当業者であれば、それらに様々な修正や変更を加えるであろうことは容易に想到できる。 本願発明は、様々な方法で、また、前出の実施態様で示した以外の方法でもってしても、実施および再現することが可能である。 また、本明細書で使用した術語は、本願発明の説明のためのものでしかなく、本願発明を限定する意図で用いたものではない。
【0045】
本願明細書で用いられている「含む」の用語、それに、その異形用語である「包含する」または「含んでいる」などの用語は、これら用語に関する限定的解釈を必要とする事情または用法についての特別な断りがない限りは、そこで言及された一つまたはそれ以上の要素を含むものの、それ以外の一つまたはそれ以上の要素は除外しない、ことを意味するものである。
【0046】
本願明細書で引用した文献に関する言及は、そこに開示された事項が、オーストラリアでの一般共通認識を形成していることを容認するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本願発明のX線分析システムの概略図である。
【図2】試料の配置状態を示す概略図である。
【図3】健康な被験者から得た皮膚に関するX線回折パターンである。
【図4】前立腺癌の患者から得た皮膚に関するX線回折パターンである。
【図5】黒色腫の患者から得た皮膚に関するX線回折パターンである。
【図6】健康な被験者から得た爪に関するX線回折パターンである。
【図7】非BRCA1-関連乳癌の患者から得た爪に関するX線回折パターンである。
【図8】結腸癌の患者から得た爪に関するX線回折パターンである。
【図9】アルツハイマー病の患者から得た爪に関するX線回折パターンである。
【符号の説明】
【0048】
1……X線ビーム
2……試料
3……開口部
4……中空飛行管
5……回折放射線
6……ビーム阻止体
7……検出器
8……X線パターン
9……皮膚試料
10……縫合針
11……爪試料
12……微小管
13、14……回折パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の腫瘍または神経障害を検出する方法であって、当該方法が、被験者の生体物質をファイバーX線回折に曝し、および、当該生体物質の超微細構造の変化を検出する工程を含み、当該生体物質が、皮膚試料または爪試料であり、また、当該生体物質が、皮膚試料である場合、腫瘍疾患が、BRAC1-関連乳癌でない、被験者の腫瘍または神経障害を検出する方法。
【請求項2】
前記X線が、5〜25keVのエネルギーと、0.06〜0.20nmの波長とを有するX線源に由来する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記X線源が、小角シンクロトロン施設である請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記生体物質が、爪試料であり、また、前記腫瘍疾患が、前立腺癌またはBRAC1-非関連乳癌である請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記生体物質が、爪試料であり、また、前記腫瘍疾患が、乳癌または結腸癌である請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記生体物質が、爪試料であり、また、前記神経障害が、アルツハイマー病である請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において用いられる機器であって、当該機器は、X線放射のビームを生成するX線源、当該ビームの照射領域に生体試料を導く試料載物台、X線ビームの散乱を検出するための検出器、および、当該検出器からの出力データを表示し、かつ当該検出器と連絡されている表示手段を含み、これにより、障害の存在に関係する出力データのパターンを表示して診断に供するための機器。
【請求項8】
前記X線が、5〜25keVのエネルギーと、0.06〜0.20nmの波長とを有する単色X線源に由来する請求項7に記載の機器。
【請求項9】
前記X線源が、小角シンクロトロン施設である請求項8に記載の機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−515886(P2010−515886A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545036(P2009−545036)
【出願日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【国際出願番号】PCT/AU2008/000005
【国際公開番号】WO2008/083430
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(509178345)
【Fターム(参考)】