説明

バイオ製剤およびバイオ製剤を用いた廃水処理方法

【課題】廃水中の低分子有機溶剤を分解し、排水基準に沿った排水とすることが可能なバイオ製剤およびバイオ製剤を用いた廃水処理方法を提供する。
【解決手段】廃水処理方法は、廃水処理装置100の反応槽20に低分子有機化合物からなる溶剤を含む廃水を投入し、そののち前記廃水にクレブシエラ(Klebsiella)N12株を含むバイオ製剤を添加し、BOD容量負荷が0.7kg/m・日以上で3.0kg/m以下と高い負荷になる条件下で分解反応処理を行った際のBOD低減率が95%と高い除去性を示すことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば工場廃水に含まれる難分解性の有機溶剤を分解可能なバイオ製剤およびバイオ製剤を用いた廃水処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機溶剤は、製造分野において広く使用されており、このため製造時に発生する廃水にも有機溶剤が含まれる。一方、近年益々、環境への配慮から、最終的に工場等から排出される排水基準が厳しくなってきている。一方、有機溶剤が含まれる高有機物廃水の処理には、一般的に活性汚泥法(生物処理方法)が用いられているが、高負荷に対応するためには、曝気槽が大きくなり、また反応時間が長時間となる問題があった。また、毒性菌を含めて未知の微生物の混在の問題があった。
【0003】
なお、特許文献1には、シュードモナス属微生物を用いた直鎖カルボン酸類やアルデヒド類の分解方法が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−224361号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、例えば製造時に発生した廃水中の低分子有機溶剤を分解し、排水基準に沿った排水とすることが可能なバイオ製剤およびバイオ製剤を用いた廃水処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下に示す本発明を完成するに至った。本願発明は、以下の特徴を有する。
【0007】
(1)クレブシエラ(Klebsiella)菌を含む低分子有機化合物からなる溶剤に対する分解性能を有するバイオ製剤である。
【0008】
(2)上記(1)に記載のバイオ製剤において、前記クレブシエラ(Klebsiella)菌は、クレブシエラ(Klebsiella)N12株であるバイオ製剤である。
【0009】
(3)上記(1)または(2)に記載のバイオ製剤において、前記低分子有機化合物からなる溶剤は、ノルマルメチルピロリドン、エタノールの少なくとも1つであるバイオ製剤である。
【0010】
(4)低分子有機化合物からなる溶剤を含む廃水にクレブシエラ(Klebsiella)菌を含むバイオ製剤を添加し、BOD容量負荷が0.7kg/m・日以上で3.0kg/m以下と高い負荷になる条件下で分解反応処理を行った際のBOD低減率が95%と高い除去性を示す廃水処理方法である。
【0011】
(5)上記(4)に記載の廃水処理方法において、さらに、前記低分子有機化合物からなる溶剤を含む廃水に多孔質の担体を投入した後、前記クレブシエラ(Klebsiella)菌を含むバイオ製剤を添加して空気曝気し、前記廃水中で流動可能な前記担体にクレブシエラ(Klebsiella)菌を担持させ、ついで前記廃水を連続的に投入し、前記クレブシエラ(Klebsiella)菌を低分子有機化合物からなる溶剤に接触させ曝気下にて生物分解処理を行う廃水処理方法である。
【0012】
(6)上記(4)または(5)に記載の廃水処理方法において、前記クレブシエラ(Klebsiella)菌は、クレブシエラ(Klebsiella)N12株である廃水処理方法である。
【0013】
(7)上記(4)から(6)に記載の廃水処理方法において、前記低分子有機化合物からなる溶剤は、ノルマルメチルピロリドン、エタノールの少なくとも1つである廃水処理方法である。
【0014】
(8)既知の安全性の高い単一菌株クレブシエラ(Klebsiella)N12株を用いたことを特徴とする廃水処理方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、廃水中の難分解性の有機溶剤を分解し且つ排水基準に沿った排水とすることができるとともに、分解に用いたクレブシエラ(Klebsiella)菌は、安全性が高く、分解処理性が高いため、分解反応時間を従来に比べ短縮化することができ、また曝気槽の小型化が可能となり、排水処理コストを従来に比べ低減することができる。
【0016】
従来の活性汚泥を用いた方法は、混合菌であり、毒性菌の混入が避けられない。本処理方法は、DNA解析等のデータにより日本細菌学会での病原菌のバイオセフティレベル分類でレベル1に属する単一な菌を使用する。さらにマウスへの経口投与によっても安全性が確かめられている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施の形態におけるバイオ製剤およびバイオ製剤を用いた廃水処理装置について、以下説明する。
【0018】
[バイオ製剤]
本実施の形態におけるバイオ製剤に含まれるクレブシエラ(Klebsiella)菌は、低分子有機化合物からなる溶剤に対する分解性能を有する。クレブシエラ(Klebsiella)菌の中でも、クレブシエラ(Klebsiella)N12株が好ましい。上述したクレブシエラ(Klebsiella)菌は、廃水中の低分子有機化合物からなる溶剤、例えばノルマルメチルピロリドン(NMP)、エタノールに対する分解能力を有する。なお、クレブシエラ(Klebsiella)N12株の受託番号は、NITE AP−433である。
【0019】
また、上記クレブシエラ(Klebsiella)N12株は、生理学的・化学分類学的性質として、以下の表1に示すような資化性を有する。
【表1】

【0020】
MicroSeq(登録商標)によるクレブシエラ(Klebsiella)N12株の16S rRNA−1300塩基配列解析の結果を以下に示す。なお、クレブシエラ(Klebsiella)N12株と、Klebsiellaormithinolytica ATCC 31898とは「*」を付した2個所以外が一致し、また、系統樹上でもKlebsiellaormithinolytica ATCC 31898と同じ場所に位置することを確認している。配列表は後述する。
【0021】
(16S rRNA遺伝子塩基配列のクレブシエラN12株、Klebsiella ornithinolyticaとのアライメント(相互比較))
【表2】

【表3】

註)*は一致しない個所
【0022】
また、クレブシエラN12株を普通寒天培地(日水製薬、東京都)に植菌し、30℃での培養物を供試菌体とし、この菌体からゲノムDNAを抽出した。抽出したゲノムDNAを鋳型としてPCRにより16S rDNA(16S rRNA遺伝子)の部分塩基配列約500bqを増幅し、塩基配列をシーケンスして解析した。得られた16S rDNAの塩基配列を使って、系統樹を作製し、バイオ製剤に用いる株クレブシエラN12株の近縁種及び帰属分類群について検討した。バイオ製剤に用いるクレブシエラN12株の帰属分類群についての検討結果を表4に示す。
【0023】
【表4】

【0024】
なお、ゲノムDNAの抽出にはPrepMan Method(Applied Biosystems,U.S.)を、PCR産物の精製、サイクルシークエンスにはMicroSeq500 16S rDNA BacterialSequencing Kit(Applied Biosystems,U.S.)を使用した(ここに、PrepMan、MicroSeqはいずれも登録商標である)。また、ゲノムDNA抽出からサイクルシークエンスまでの操作に関しては、AppliedBiosystems社のプロトコール(P/N4308132Rev.A)に従った。また、サーマルサイクラーにはGeneAmp PCR System9600(Applied Biosystems,U.S.)を、DNAシーケンサーにはABI PRISM 377 DNA Sequencer(AppliedBiosystems,U.S.)を使用した(ここに、GeneAmp、ABI PRISMはいずれも登録商標である)。さらに、上記表3,4の相同性検索及び表4の系統樹の作製にはMicroSeqMicrobialIdentification System Software V.1.4.1及びMicroSeq Bacterial500 Libraryv.0023(Applied Biosystems,U.S.)を使用した(ここに、MicroSeqは登録商標である)。
【0025】
本実施の形態のバイオ製剤に用いるクレブシエラN12株は、上述した低分子有機溶剤(例えば、n−メチルピロリドン、エタノール)との接触時のpHは4〜9、好ましくはpH8付近であり、また接触時の温度は、15〜37℃、好ましくは室温(例えば25℃)付近である。
【0026】
また、本実施の形態に用いるクレブシエラN12株に関する毒性試験の結果を図2に示す。図2において、「LB」はクレブシエラN12株が添加されていないものであり、「N12」はクレブシエラN12株が添加培養されているものであり、それぞれについてマウスを2匹ずつ(LB1,LB2とN12−1,N12−2)用意し、液体LB及びN12株の一晩培養液50μlを2日に1度、合計7回(14日まで)マウスに経口投与した。その後、3日に1度体重測定をした。クレブシエラN12株の培養液を経口投与されたマウスは2匹とも体重の増減はなく、クレブシエラN12株は無毒であり安全性が高いことが確認された。なお、上述したDNA解析の菌株特定においても、日本細菌学会での病原菌のバイオセフティレベル分類でレベル1に属する単一な菌であり、日和見感染症等を起こす可能性のある菌ではなく、その取り扱いには、通常の微生物学研究室において、特別に隔離する必要のないものであり、一般外来者の立ち入りを禁止する必要があるものでもない。
【0027】
[廃水処理装置]
本実施の形態における廃水処理装置の一例を図1に示す。図1に示すように、廃水処理装置100は、低分子有機化合物からなる溶剤を含む廃水に、上述したクレブシエラ(Klebsiella)菌を含むバイオ製剤が添加され前記廃水中の低分子有機化合物からなる溶剤を分解するための反応槽20と、反応槽20に設けられ廃水中の溶存酸素濃度が1mg/L以上になるように曝気装置22と有する。さらに、本実施の形態の廃水処理装置100は、低分子有機化合物からなる溶剤を含む廃水を貯留する廃水貯留槽10と、反応槽20から排出された処理済み液を貯留する処理水貯留槽30と、を有する。
【0028】
廃水貯留槽10には、例えば工場廃水が貯留されており、廃水(原水)はポンプ12によって所定量連続または間欠的に吸引され、廃水供給配管14を介して反応槽20に送液される。
【0029】
反応槽20内には、上述したように、反応槽内に酸素を含む気泡26を放出可能な供給曝気装置22が設けられ、曝気装置22には、反応槽20内の廃水中の溶存酸素濃度が2mg/L以上の好気状態になるように曝気するように、空気供給配管24を介して空気または圧縮された酸素が供給されている。図1では、さらに反応槽20内の廃水中には、予めスポンジ等の多孔体からなる担体40を投入しておき、ついでクレブシエラ(Klebsiella)菌またはクレブシエラ(Klebsiella)N12株を入れて空気曝気して、上記担体40にクレブシエラ(Klebsiella)菌またはクレブシエラ(Klebsiella)N12株を増殖させた後、工場廃水を反応槽20に送液する。なお、クレブシエラ(Klebsiella)菌またはクレブシエラ(Klebsiella)N12株は、間欠的に反応槽20に添加される。また、反応槽20内には、pH測定器(図示せず)および温度計(図示せず)が設けられ、pHは4〜9、好ましくはpH8付近になるように、pH緩衝液等により調整され、反応槽20内の液温度は15〜37℃、好ましくは室温(例えば25℃)付近になるように、反応槽20の外壁にジャケット(図示せず)を設けて、温水または冷水を循環させ温度調整を行う。上記条件で処理することにより、低分子有機化合物からなる溶剤(例えばn−メチルピロリドン、エタノール)は、炭素源として生育により分解利用され、最終的に二酸化炭素となる。
【0030】
また、反応槽20内で一定時間反応処理された廃水は、低分子有機化合物が分解され、反応槽20内にて沈殿分離され、連続的または間欠的に配管28を介して、この排出された処理水が処理水貯留槽30に貯留される。
【0031】
また、処理水貯留槽30において、さらに濾過工程を加えることにより、固形分を除去した排水とすることができる。また、本実施の形態の廃水処理装置100は、連続処理方式で、連続的に反応槽20内に廃水(原水)を供給していき、反応槽20内にて所定時間滞留した処理済み水を処理水貯留槽30に連続的または間欠的に排出する。
【0032】
本実施の形態におけるバイオ製剤は、担体40に担持可能なクレブシエラ(Klebsiella)菌またはクレブシエラ(Klebsiella)N12株からなる種汚泥であり、上記廃水処理装置100は、いわゆる生物処理設備である。また、本実施の形態におけるクレブシエラ(Klebsiella)N12株は、上述したように、日本細菌学会での病原菌のバイオセフティレベル分類でレベル1に属する単一な菌であり、安全な菌であり、廃水処理時の菌のモニターおよび廃水処理後の残渣の処理も行い易いという特徴を有する。
【0033】
[廃水処理方法]
本実施の形態の廃水処理方法は、低分子有機化合物からなる溶剤を含む廃水にクレブシエラ(Klebsiella)菌を含むバイオ製剤を添加し、BOD容量負荷が0.7kg/m・日以上で3.0kg/m以下と高い負荷になる条件下で分解反応処理を行った際のBOD低減率が95%と高い除去性を示す。
【0034】
さらに、本実施の形態の廃水処理方法は、前記低分子有機化合物からなる溶剤を含む廃水に多孔質の担体を投入した後、前記クレブシエラ(Klebsiella)菌を含むバイオ製剤を添加して空気曝気し、前記廃水中で流動可能な前記担体にクレブシエラ(Klebsiella)菌を増殖担持させ、ついで前記廃水を連続的または間欠的に投入し、前記クレブシエラ(Klebsiella)菌を低分子有機化合物からなる溶剤に接触させ曝気下にて生物分解処理を行う廃水処理方法である。なお、クレブシエラ(Klebsiella)菌またはクレブシエラ(Klebsiella)N12株を低分子有機化合物からなる溶剤に接触させる場合のpHおよび温度や曝気条件は、上述同様であるため、ここでは記載を省略する。なお、本実施の形態の廃水処理方法は、例えば、上述した廃水処理装置を用いた処理方法であってもよい。
【実施例1】
【0035】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。図1の廃水処理装置を用いて、以下の条件にて、n−メチルピロリドンの分解反応処理を行った。
【0036】
<運転条件>
クレブシエラ(Klebsiella)N12株をスポンジからなる担体に増殖させるために、反応槽20に、廃水(原水)とクレブシエラ(Klebsiella)N12株と担体40とを投入し、曝気運転した後、廃水(原水)の供給を開始した。運転条件は、表5に示すようにBOD容量負荷を4段階に変えて、処理性を確認した。また、曝気による空気供給量は2〜6.6L/分とした。また、処理温度は、20〜28.5℃の範囲で行った。また、反応槽の有効容量は2.6Lであり、担体40の反応槽20の廃水への充填率は30%とした。反応槽20内の廃水のpHは7〜8に調整した。
【0037】
<分析方法>
表5に示すように経日的に採水を行い、分析を行った。分析方法は以下の通りである。
pH:JIS K0102−12.1;ガラス電極法
BOD:JIS K0102−21及び32.3;一般希釈法・隔膜電極法
COD:JIS K0102−17;滴定法
「S−」が付されたものは、No.5の濾紙を用いて濾過した後各分析を行ったものである。なお、「BOD」は生物化学的酸素要求量であり、「COD」は化学的酸素要求量である。
【0038】
表5に分解処理の結果を示す。
【表5】

【0039】
表5に示すように、BODおよびCODのいずれも、反応処理後の水質では、廃水(原水)に比べ約1/3になっており、さらに、No.5の濾紙により濾過した後のS−BOD,S−CODは、廃水(原水)に比べそれぞれ約1/20以下、約1/10以下になった。特に、BOD容量負荷が0.7kg/m・日以上で3.0kg/m以下と高い負荷になる条件下で分解反応処理を行った際のBOD低減率が95%と高い除去性を示している。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態における廃水処理装置の一例の構造を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるバイオ製剤に用いるクレブシエラ(Klebsiella)N12株の毒性試験結果を説明する図である。
【符号の説明】
【0041】
10 廃水貯留槽、12 ポンプ、14 廃水供給配管、20 反応槽、22 曝気装置、24 空気供給配管、26 気泡、28 配管、30 処理水貯留槽、40 担体、100 廃水処理装置。
【配列表フリーテキスト】
【0042】
SEQUENCE LISTING
<110> 日機装株式会社
NIKKISO co., Ltd.,
<120> バイオ製剤およびバイオ製剤を用いた廃水処理装置
Bio-tablet and Liquid-waste-treatment equipment using bio-tablet
<130> 2101-219
<160> 1
<210> 1
<211> 1300
<212> DNA
<213> Klebsiella N 12
<400> 1
tgccagtcga gcggtagcac agagagcttg ctctcgggtg acgagcggcg 50
gacgggtgag taatgtctgg gaaactgcct gatggagggg gataactact 100
ggaaacggta gctaataccg cataacgtcg caagaccaaa gtgggggacc 150
ttcgggcctc atgccatcag atgtgcccag atgggattag ctagtaggtg 200
gggtaatggc tcacctaggc gacgatccct agctggtctg agaggatgac 250
cagccacact ggaactgaga cacggtccag actcctacgg gaggcagcag 300
tggggaatat tgcacaatgg gcgcaagcct gatgcagcca tgccgcgtgt 350
atgaagaagg ccttcgggtt gtaaagtact ttcagcgagg aggaaggcgt 400
taaggttaat aaccttggcg attgacgtta ctcgcagaag aagcaccggc 450
taactccgtg ccagcagccg cggtaatacg gagggtgcaa gcgttaatcg 500
gaattactgg gcgtaaagcg cacgcaggcg gtctgttaag tcagatgtga 550
aatccccggg ctcaacctgg gaactgcatt tgaaactggc aggcttgagt 600
cttgtagagg ggggtagaat tccaggtgta gcggtgaaat gcgtagagat 650
ctggaggaat accggtggcg aaggcggccc cctggacaaa gactgacgct 700
caggtgcgaa agcgtgggga gcaaacagga ttagataccc tggtagtcca 750
cgctgtaaac gatgtcgact tggaggttgt tcccttgagg agtggcttcc 800
ggagctaacg cgttaagtcg accgcctggg gagtacggcc gcaaggttaa 850
aactcaaatg aattgacggg ggcccgcaca agcggtggag catgtggttt 900
aattcgatgc aacgcgaaga accttaccta ctcttgacat ccagagaact 950
tagcagagat gctttggtgc cttcgggaac tctgagacag gtgctgcatg 1000
gctgtcgtca gctcgtgttg tgaaatgttg ggttaagtcc cgcaacgagc 1050
gcaaccctta tcctttgttg ccagcgattc ggtcgggaac tcaaaggaga 1100
ctgccagtga taaactggag gaaggtgggg atgacgtcaa gtcatcatgg 1150
cccttacgag tagggctaca cacgtgctac aatggcatat acaaagagaa 1200
gcgacctcgc gagagcaagc ggacctcata aagtatgtcg tagtccggat 1250
tggagtctgc aactcgactt ccatgaagtc ggaatcgcta gtaatcgtag 1300

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレブシエラ(Klebsiella)菌を含む低分子有機化合物からなる溶剤に対する分解性能を有することを特徴とするバイオ製剤。
【請求項2】
請求項1に記載のバイオ製剤において、
前記クレブシエラ(Klebsiella)菌は、クレブシエラ(Klebsiella)N12株であることを特徴とするバイオ製剤。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のバイオ製剤において、
前記低分子有機化合物からなる溶剤は、ノルマルメチルピロリドン、エタノールの少なくとも1つであることを特徴とするバイオ製剤。
【請求項4】
低分子有機化合物からなる溶剤を含む廃水にクレブシエラ(Klebsiella)菌を含むバイオ製剤を添加し、BOD容量負荷が0.7kg/m・日以上で3.0kg/m以下と高い負荷になる条件下で分解反応処理を行った際のBOD低減率が95%と高い除去性を示すことを特徴とする廃水処理方法。
【請求項5】
請求項4に記載の廃水処理方法において、さらに、
前記低分子有機化合物からなる溶剤を含む廃水に多孔質の担体を投入した後、前記クレブシエラ(Klebsiella)菌を含むバイオ製剤を添加して空気曝気し、前記廃水中で流動可能な前記担体にクレブシエラ(Klebsiella)菌を担持させ、ついで前記廃水を連続的に投入し、前記クレブシエラ(Klebsiella)菌を低分子有機化合物からなる溶剤に接触させ曝気下にて生物分解処理を行うことを特徴とする廃水処理方法。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の廃水処理方法において、
前記クレブシエラ(Klebsiella)菌は、クレブシエラ(Klebsiella)N12株であることを特徴とする廃水処理方法。
【請求項7】
請求項4から請求項6に記載の廃水処理方法において、
前記低分子有機化合物からなる溶剤は、ノルマルメチルピロリドン、エタノールの少なくとも1つであることを特徴とする廃水処理方法。
【請求項8】
既知の安全性の高い単一菌株クレブシエラ(Klebsiella)N12株を用いたことを特徴とする廃水処理方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−247277(P2009−247277A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99012(P2008−99012)
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(000226242)日機装株式会社 (383)
【出願人】(593061891)日本ウォーターシステム株式会社 (5)
【出願人】(505095589)
【Fターム(参考)】