説明

バインダー組成物及びアスファルト混合物

植物由来の樹脂、植物由来の油及び重合体を含有するバインダー組成物において、該重合体がカルボン酸無水物基、カルボン酸基及びエポキシド基から選ばれた官能基を有することを特徴とする該バインダー組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバインダー組成物、及びアスファルト舗装の作製に好適に使用されるアスファルト混合物に関する。
【背景技術】
【0002】
道路表面(舗装として知られている)は、バインダーと骨材との複合体であるアスファルト混合物から常套手段で建設されている。殆どの舗装ではバインダーは、ビチューメン、粘稠液体、又は炭化水素及びその誘導体を必須成分とする固体である。しかし、近年、合成バインダーも使用されるようになってきた、ShellのMexphalte C(登録商標)のような合成バインダーは、道路用に通常、使用されている瀝青質バインダーに類似する流動学的及び機械的特性を有する。合成バインダーは、通常、透明なので、容易に着色され、着色アスファルト混合物を得るのに使用できる。また合成バインダーは、屋根葺き、防水又はシーリング用のような他の用途にも使用でき、例えば舗装石間の隙間をシールするのに使用できる。
【0003】
欧州特許第179510号は樹脂、油及び任意に重合体を含む合成バインダーを開示している。樹脂はカルボン酸基、カルボン酸無水物基又はヒドロキシル基を有する、石油樹脂又はクマロン−インデン樹脂である。油は、好ましくはブライト−ストック抽出物のような鉱物潤滑油抽出物であり、重合体はスチレン−豚ジエン−スチレンのような合成ゴムであってよい。カルボン酸基、カルボン酸無水物基又はヒドロキシル基を有する変性樹脂を使用すると、バインダー組成物の柔軟特性及び接着特性が向上する。
【0004】
欧州特許第1466878号は、樹脂及び油を含むが、重合体を含まない号背バインダーを開示している。樹脂及び油は、植物由来の更新可能な原材料である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、代りの合成バインダー組成物を提供するため探求した。このバインダーは優れた接着特性を有することが好ましく、また更生可能の原材料を使用することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
したがって、本発明は、植物由来の樹脂、植物由来の油及び重合体を含有するバインダー組成物において、該重合体がカルボン酸無水物基、カルボン酸基及びエポキシド基から選ばれた官能基を有することを特徴とする該バインダー組成物を提供する。
【0007】
本発明者らは、バインダー組成物に官能化重合体を使用すると、バインダー組成物の接着特性を向上することを見出した。
【0008】
別の局面では本発明は、本発明のバインダー組成物及び骨材を含有するアスファルト混合物を提供する。
【0009】
本発明のバインダー組成物及びアスファルト混合物は、道路表面の作製方法に好適に使用されるが、他の用途、例えば屋根葺き、防水又はシーリング用にも使用できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
植物由来の樹脂は更生可能の資源であり、通常、透明なので、透明バインダーを作るのに使用できる。この樹脂はそのまま使用してもよく、或いは化学的に変性しておいてもよい。詳細な説明中、用語“植物由来の樹脂”は、樹脂自体(“天然樹脂”)又は化学的に変性した樹脂(“変性樹脂”)を説明するのに使用される。用語“植物由来の樹脂”はポリエステル樹脂及びエポキシ樹脂のような、石油供給原料から誘導された合成樹脂を含まない。樹脂は、好ましくはロジンエステル、天然ロジン、樹脂酸金属、コーパル樹脂、アカロイド樹脂及びダンマルよりなる群から選ばれる。更に好ましくは樹脂はロジンエステルである。最も好ましくは樹脂はロジンのペンタエリスリトールエステルである。
【0011】
ロジンの軟化点は、ISO 4625に従って測定して、好ましくは40℃を超え200℃未満、更に好ましくは80℃を超え180℃未満である。
【0012】
植物由来の油は植物から誘導された油で、更に物理的又は化学的処理により変性されていても変性されていなくてもよい。この油は植物から誘導され、更に化学的変性を行っていないことが好ましい。植物油は更生可能の資源であり、特に精製植物油を用いた場合は、通常、極めて透明なので、透明なバインダーを作るのに使用できる。植物油は、通常、低温(cold)輸送でき(通常、植物油は周囲温度で流動する)、植物油の製品品質は一般に一定している。好ましくは油は、菜種油、パーム油、タル油、大豆油、ヒマワリ油、ピーナッツ油、綿実油、オリーブ油、コーン油、アマニ油、米ぬか油、サフラワー油、ゴマ油、アマ(flax)油、落花生油、ココナッツ油及びパーム核油よりなる群から選ばれる。更に好ましくは油は菜種油である。菜種油は非常に透明で、臭いもない。植物油は、原材料(raw)、使用済み又は精製状態で使用でき、化学的に、例えばエステル化により変性されていてもよい。
【0013】
油の粘度は、EN12595に従って100℃で測定して、好ましくは2cSt(2×10−6/s)を超え200cSt(2×10−4/s)未満、更に好ましくは5cSt(5×10−6/s)を超え100cSt(1×10−4/s)未満である。
【0014】
バインダー中の樹脂及び油の量は、樹脂及び油の特性(特に粘度及び軟化点)により変化する。油は、通常、バインダー中では最も安価な成分なので、油の量は最大にすることが好ましい。しかし、油量が多すぎる(また樹脂量が少なすぎる)と、バインダー組成物は柔らかすぎて、粘稠性が不十分になりやすい。樹脂の量が多すぎる(また油量が少なすぎる)と、バインダー組成物の価格は高くなりやすく、またバインダー組成物は非常に硬く、かつ非常に粘稠になりやすい。
【0015】
バインダー中の樹脂量は、好ましくは10重量%(バインダーの重量に対し)を超え、更に好ましくは20重量%を超え、最も好ましくは30重量%を超える。バインダー中の樹脂量は、好ましくは95重量%(バインダーの重量に対し)未満、更に好ましくは90重量%未満、最も好ましくは85重量%未満である。バインダー中の樹脂量は、好ましくは20重量%を超え95重量%未満の範囲、更に好ましくは30重量%を超え85重量%未満の範囲である。バインダー中の油量は、好ましくは3重量%(バインダーの重量に対し)を超え、更に好ましくは10重量%を超える。バインダー中の油量は、好ましくは90重量%(バインダーの重量に対し)未満、更に好ましくは80重量%未満である。バインダー中の油量は、好ましくは10重量%を超え80重量%未満の範囲である。油が植物油の場合、インダー中の樹脂量は、好ましくは60重量%を超え90重量%未満の範囲であり、またバインダー中の油量は、好ましくは10重量%を超え30重量%未満の範囲である。
【0016】
重合体は、カルボン酸無水物基、カルボン酸基及びエポキシド基から選ばれた官能基を有する。一実施態様では官能基はグラフト化法により重合体に導入される。この方法では官能基を有するモノマーが重合体と反応し、その結果、官能基が重合体上にグラフト化される。エチレン性不飽和官能基含有化合物を重合体と反応させると、官能基が重合体にグラフト化できることは、当業者に周知である。カルボン酸無水物基をポリオレフィン上にグラフト化する、このような方法の一例は、米国特許第6,380,320号に開示されている。
【0017】
代わりの実施態様では、2つ以上のモノマー種(少なくとも一群の官能基含有モノマーを含む)を重合する共重合法において、官能基は重合体中に導入できる。重合体を共重合法で作る場合、官能基含有モノマーは、重合体鎖の一部であってよい。
【0018】
最も好ましくは、重合体は以下のモノマーの1種以上から誘導された単位を含む。マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、ジメチルマレイン酸無水物、ナド酸無水物、ナド酸メチル無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、グリシジルアクリレート及びグリシジルメタクリレート。
【0019】
重合体は好ましくは熱可塑性エラストマー又はプラストマーである。好ましくは重合体は、官能化ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン又はポリスチレン、或いは官能化エチレン酢酸ビニル(EVA)のような官能化オレフィン重合体又は共重合体である。更に好ましくは重合体は、マレイン酸無水物グラフト化EVA、マレイン酸無水物グラフト化ポリエチレン、マレイン酸無水物グラフト化ポリプロピレン、マレイン酸無水物グラフト化ポリブタジレン、マレイン酸無水物グラフト化ポリスチレン、エチレン/酢酸ビニル/マレイン酸無水物三元共重合体、エチレン/アクリル酸/マレイン酸無水物三元共重合体及びエチレン/アクリル酸エステル/グリシジルメタクリレート三元共重合体から選ばれる。
好適な重合体は、Arkema(フランス)から商品名Orevac(登録商標)及びLotader(登録商標)で入手できる。最も好ましくは重合体はマレイン酸無水物グラフト化EVAである。
【0020】
重合体の官能化の程度は、酸価(重合体1gを中和するのに必要なKOHのmg数)として、或いは官能基(これは例えば13C核磁気共鳴分光法により測定できる)により配分された重量%(重合体の重量に対し)として表わすことができる。重合体の酸価は、好ましくは2を超え100未満、更に好ましくは5を超え50未満である。重合体の重量に対する官能基の重量%は、好ましくは0.2%を超え20%未満、更に好ましくは0.5%を超え10%未満である。
【0021】
バインダー中の官能化重合体の量は、好ましくは0.1重量%(バインダーの重量に対し)を超え、更に好ましくは1重量%を超え、最も好ましくは1.5重量%を超える。バインダー中の官能化重合体の量は、好ましくは20重量%(バインダーの重量に対し)未満、更に好ましくは10重量%未満、最も好ましくは6重量%未満である。バインダー中の官能化重合体の量は、好ましくは1重量%を超え10重量%未満、最も好ましくは1.5重量%を超え6重量%未満の範囲である。重合体の量が更に多くなると、費用がかさむ上、貯蔵安定性が低下する可能性があり、また重合体の量が更に少なくなると、不十分な接着性及び不十分な強度を有するバインダーが得られるかも知れない。
【0022】
バインダー成分は、官能化重合体の他に重合体を含有してよい。バインダー組成物は、スチレンと共役ジエン(例えばブタジエン又はイソプレン)との共重合体又は共役ジエン(例えばブタジエン)の均質重合体のような天然又は合成ゴムを含有してよい。バインダーはエチレン酢酸ビニル(EVA)、即ち、官能化されていないEVAを含有してよい。
【0023】
バインダー組成物は、更に添加剤、例えば蝋のような軟化剤又は蝋、ポリ燐酸及びエチレン重合体のような針入度指数増進剤(booster)を含有してよい。
【0024】
バインダー組成物は透明樹脂及び透明油を含有することが好ましく、したがって、透明であることが好ましい。本発明の一実施態様では着色表面を作るのに使用できるように、バインダー組成物中に顔料が導入される。或いは、骨材の色が見えるアスファルトを作るため、顔料は透明の形態で使用できる。
【0025】
バインダー組成物は、エマルジョンの生成及び安定化を助けるため、バインダー組成物、水及び1種以上の添加剤を含む水性エマルジョン中に導入してよい。好適な添加剤は当業者に公知で、モノアミン、ジアミン、第四アンモニウム化合物、アルコキシル化アミン又はアミドアミンのようなカチオン性乳化剤;ノニルフェノールエチオキシレート、エトキシル化脂肪酸又はエトキシル化第二アルコール塩基のようなノニオン性乳化剤;又は天然又は処理粘土及びベントナイトのような粘土を含有してよい。水性エマルジョンは、エマルジョンの重量に対し、バインダー組成物を40〜70重量%、水を60〜30重量%、乳化剤を3〜10重量%含有することが好ましい。水性エマルジョンは、ラテックスの形態で導入された重合体(重合体の水性分散液)、例えばスチレン−ブタジエンゴムのラテックス、スチレン−ブタジエン−スチレンのラテックス又はポリクロロプレンのラテックスを更に含有してよい。
【0026】
アスファルト混合物は、本質的に、骨材、特に充填剤、砂及び石材を含むバインダーで作られている。多くの異なる種類のアスファルトが入手可能で、それらの特徴は極めて大きく変化できる。舗装用アスファルトの設計は大部分、完成建設物において所望の特性を得るため、材料を選択し、釣り合わせる問題(matter)である。アスファルト混合物の設計は、一般に骨材の格付けに基づき、アスファルト混合物は、通常、密粒度、ギャップ粒度及び開粒度に分類される。本発明のアスファルト混合物は、これら範疇のいずれに入ってもよい。
【0027】
本発明アスファルト混合物中のバインダー量は、アスファルトが使用される用途により変化する。しかし、本発明で使用されるアスファルト混合物は、バインダーをアスファルトの合計重量に対し、好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは2〜10重量%、最も好ましくは3〜7重量%の範囲で含有する。淡黄色アスファルトの場合、アスファルト混合物はバインダーを、好ましくは10〜15重量%含有する。
【0028】
更に本発明は、本発明のバインダー組成物又はアスファルト混合物を含有するアスファルト舗装及び本発明のバインダー組成物又はアスファルト混合物を用いてアスファルト舗装を作る方法を提供する。
【0029】
本発明のバインダー組成物は、樹脂、油及び官能化重合体を、例えば130℃を超える温度に加熱し、混合して製造できる。油は、例えば約160℃に加熱し、樹脂は、温度を例えば約140℃に維持しながら、徐々に添加し、次いでこのブレンドを剪断しながら、重合体を添加する。
【0030】
バインダー組成物の水性エマルジョンは、当業者に公知の技術、例えばEP 1184423に記載の方法を用いて製造できる。バインダー組成物を、溶融するまで加熱し、この溶融バインダー組成物に、水及び乳化剤を含む乳化用溶液を添加する。乳化用溶液及び溶融バインダーを高剪断下で(例えばコロイドミル中で)混合して、エマルジョンを形成する。
【0031】
本発明のアスファルト混合物は、本発明のバインダー組成物を骨材と組み合わせて、製造できる。本発明の一実施態様では、アスファルト混合物は、骨材を120℃以上、好ましくは140℃以上の温度に加熱し、この骨材にバインダーを添加する熱混合法で製造される。他の一実施態様では、アスファルト混合物組成物は、骨材とバインダーの水性エマルジョンとを80℃未満、好ましくは周囲温度で混合する低温混合法で製造される。
アスファルト混合物は、慣用の舗装布設法でアスファルト舗装を形成するのに使用できる。
【実施例】
【0032】
本発明を実施例を参照して説明するが、これらの実施例は本発明の限定を意図するものではない。
【0033】
バインダーの製造
樹脂及び植物由来の油を基材とする4種の透明バインダーを製造した。1つの比較用バインダーは重合体を含有せず、他の1つの比較用バインダーは慣用のエチレン−酢酸ビニル(ExxonのPolybilt 106)を含有する。本発明のバインダー(実施例1)は、マレイン酸無水物でグラフト化したエチレン−酢酸ビニル(ArkemaのOrevac 18211)を含有する。本発明の他の1つのバインダー(実施例2)は、エチレン/酢酸ビニル/マレイン酸無水物三元共重合体(ArkemaのOrevac 9314)を含有する。
【0034】
缶に油(菜種油)を入れた。油を加熱し、樹脂(ロジンのペンタエリスリトールエステル)を徐々に加えた。この缶を、樹脂が油に溶解するまで、140℃のオーブン中に保存した。缶を140〜145℃の加熱板に移し、低せん断下で攪拌した。次いで、この重合体含有ブレンドに重合体を数分間に亘って次々に(progressively)加えた。重合体が完全に溶解するまで(これには通常、1時間より長くかかる)、ブレンドを攪拌した。重合体の溶解は視覚的に評価した。この透明バインダーの組成を表Iに示す。
【0035】
【表1】

【0036】
接着試験
4種の異なる石(石英岩、火打石、閃緑石、石灰石)の不動(passive)接着力をAFNOR XP T 66−043規格に従って測定した。この方法では骨材をバインダー(石100g及びバインダー5g)と混合した。混合物を60℃のオーブン中に16時間放置した。接着性は、試験の終了時に未だバインダーで覆われている石の相対表面を観察して、定性的に評価した。
【0037】
表IIは、比較例1、2、実施例1、2及び更に市販の透明バインダー(比較例3、ShellのMexphalte C(登録商標))についての接着結果(60℃の水中、16時間後のバインダーで覆われている石の%)を示す。
【0038】
【表2】

【0039】
本発明バインダーの石英岩、火打石及び石灰石に対する接着性は、比較例1、2の接着性と同様である。しかし、本発明バインダーの閃緑石に対する接着性は、比較例1、2の接着性に比べて著しく向上し、比較例3の市販の石油生成物系バインダーで得られた接着性と同様である。
【0040】
バインダーエマルジョン及び微細路面施工(micro-surfacing application)
本発明による実施例1のバインダー(菜種油20重量%、ロジンのペンタエリスリトールエステル77重量%及びマレイン酸無水物でグラフト化したエチレン−酢酸ビニル3重量%を含有)を乳化した。乳化はEmulbitumeコロイドミルを用いて行った。配合物はバインダー60重量%、Polyram L90(Ceca) 1.6重量%、Stabiram MS6(Ceca) 0.4重量%及び残部 水で構成されていた。pHを2に調節した。得られたエマルジョンは安定で、乾燥比が61.7%、篩残査が1%未満、及び25℃でのブルックフィールド粘度が275mPaであった。
【0041】
エマルジョンを微細路面施工で試験した。骨材は、ISSAタイプIII[International Slurry Seal Association(国際スラリーシール協会)の規格]による粒度(grading)曲線を有する0/4白色石灰石(フランスから)である。エマルジョン11.6重量%、ポルトランドセメント0.25重量%、骨材に添加した水10重量%及びMS6水溶液1.5重量%により混合物を作った。得られた混合時間は90秒で、また90分後のベネディクト(Benedict)凝集は26kg・分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0042】
【特許文献1】米国特許第6,380,320号
【特許文献2】欧州特許第1184423号
【特許文献3】欧州特許第179510号
【特許文献4】欧州特許第1466878号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物由来の樹脂、植物由来の油及び重合体を含有するバインダー組成物において、該重合体がカルボン酸無水物基、カルボン酸基及びエポキシド基から選ばれた官能基を有することを特徴とする該バインダー組成物。
【請求項2】
前記樹脂の量が、バインダー組成物の重量に対し20重量%を超え90重量%未満の範囲である請求項1に記載のバインダー組成物。
【請求項3】
前記樹脂がロジンエステルである請求項1又は2に記載のバインダー組成物。
【請求項4】
前記油の量が、バインダー組成物の重量に対し10重量%を超え80重量%未満の範囲である請求項1〜3のいずれか1項に記載のバインダー組成物。
【請求項5】
前記油が、菜種油、パーム油又はタル油である請求項1〜4のいずれか1項に記載のバインダー組成物。
【請求項6】
前記重合体が熱可塑性エラストマー又はプラストマーであり、かつ該重合体の量が1重量%を超え10重量%未満の範囲である請求項1〜5のいずれか1項に記載のバインダー組成物。
【請求項7】
前記官能基が、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、ジメチルマレイン酸無水物、ナド酸無水物、ナド酸メチル無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、グリシジルアクリレート及びグリシジルメタクリレートの1種以上から誘導される請求項1〜6のいずれか1項に記載のバインダー組成物。
【請求項8】
前記官能基がマレイン酸無水物から誘導される請求項7に記載のバインダー組成物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のバインダー組成物と、水と、エマルジョンの形成及び安定化を助ける1種以上の添加剤とを含有する水性エマルジョン。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のバインダー組成物及び骨材を含有するアスファルト混合物。


【公表番号】特表2011−506634(P2011−506634A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536467(P2010−536467)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【国際出願番号】PCT/EP2008/066861
【国際公開番号】WO2009/071653
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(390023685)シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ (411)
【氏名又は名称原語表記】SHELL INTERNATIONALE RESEARCH MAATSCHAPPIJ BESLOTEN VENNOOTSHAP
【Fターム(参考)】