バックライト、その制御方法、液晶表示装置および電子機器
【課題】液晶表示パネルに光を照射するバックライトにおいて、複数の発光領域を順番に発光させる場合に、画面端部が画面中央よりも暗くなる現象を簡易に回避する。
【解決手段】光源駆動回路は、第1領域から第6領域までの光源を順番に100%の輝度で点灯させる。画面の最上端に位置する第1領域の光源を、100%の輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにおいて60%の輝度で点灯させ、さらにその前のタイミングにおいて20%の輝度で点灯させる。画面の最下端に位置する第6領域の光源を、100%の輝度で点灯させたタイミングよりも後のタイミングにおいて60%の輝度で点灯させ、さらにその後のタイミングにおいて20%の輝度で点灯させる。
【解決手段】光源駆動回路は、第1領域から第6領域までの光源を順番に100%の輝度で点灯させる。画面の最上端に位置する第1領域の光源を、100%の輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにおいて60%の輝度で点灯させ、さらにその前のタイミングにおいて20%の輝度で点灯させる。画面の最下端に位置する第6領域の光源を、100%の輝度で点灯させたタイミングよりも後のタイミングにおいて60%の輝度で点灯させ、さらにその後のタイミングにおいて20%の輝度で点灯させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示パネルの背面側から光を均一に照射する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などの情報端末機器の表示手段として用いられる液晶表示装置は、液晶表示パネルによる光変調像に光を照射することによって可視化するものである。液晶表示パネルは、透過型と反射型とに大別されるが、パネルの背面側に設置されたバックライトを点灯させる透過型の方が、暗い場所でも高品位な画像が良好に視認できるなど利点が多い。ところで、液晶表示パネルは、動画の表示させる際に残像感を発生させる。このため、バックライトの発光領域を複数に分割するとともに、各領域を液晶表示パネルの走査に同期して断続的に発光させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−182182号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、発光領域を複数に分割するとともに、各領域を断続的に発光させたときに、画面端部が画面中央よりも暗くなってしまう、という問題が生じた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、発光領域を複数に分割するとともに、各領域を断続的に発光させる場合であっても、画面端部が画面中央よりも暗くなる現象を簡易に回避することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明に係るバックライトは、液晶表示パネルの表示領域が一方向に沿って分割されるとともに他方向に並んで配列する複数の領域のそれぞれに対応して設けられ、前記液晶表示パネルの背面側から各前記領域に光をそれぞれ照射する複数の光源と、複数の前記光源を、所定の順番で予め定められたタイミングにて第1輝度でそれぞれ点灯させるとともに、複数の前記光源のうち、前記領域の配列において端部に位置する光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前または後のタイミングにて、前記第1輝度よりも暗い第2輝度で点灯させる光源駆動回路と、を有することを特徴とする。本発明によれば、端部に位置する領域が、他の領域よりも暗くなることが解消される。
本発明において、前記一方向は、前記液晶表示パネルの走査線の延在方向であり、前記他方向は、前記液晶表示パネルのデータ線の延在方向であって、第1領域から第N(Nは3以上の整数)領域に分けられ、前記光源駆動回路は、前記第1領域の光源から前記第N領域の光源まで順番に第1輝度で点灯させるとき、当該第1領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度で点灯させ、当該第N領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも後のタイミングにて前記第2輝度で点灯させても良い。この構成によれば、第1領域および第N領域における輝度変化が、他の領域における輝度変化に近づくので、人の感知する輝度を揃えることが可能となる。
また、本発明において、前記Nが5以上の整数であるとき、前記光源駆動回路は、前記第1領域の光源を、前記第2輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて、前記第2輝度よりも暗く点灯させ、前記第N領域の光源を、前記第2輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて、前記第2輝度よりも暗く点灯させても良いし、前記第2領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度よりも暗く点灯させ、前記第(N−1)領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度よりも暗く点灯させても良い。こうすると、離れた領域からの光漏れによる影響についても少なくなるので、画面の明るさを、より均一化することが可能となる。
なお、本発明は、バックライトのほか、バックライトの制御方法や、液晶表示装置、電子機器としても概念することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す図である。
【図2】画面領域と発光領域との関係を示す図である。
【図3】光源駆動回路の構成を示す図である。
【図4】発光量指示回路におけるカウント値と指示発光量との関係を示す図である。
【図5】発光量指示回路の構成の一例を示す図である。
【図6】各画面領域における照射量との時間的推移を示す図である。
【図7】画面に対する発光領域のスクロールを示す図である。
【図8】画面各部における輝度の時間的変化を示す図である。
【図9】実施形態に係る液晶表示装置を適用した携帯電話の構成を示す図である。
【図10】比較例において画面の明るさが不均一になることを示す図である。
【図11】比較例における画面各部における輝度の時間的変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す図である。
この図に示されるように、液晶表示装置1は、液晶表示パネル100と、表示制御回路20およびバックライト30を有する。この液晶表示装置1には、映像データVdが上位回路から同期信号Syncに同期して供給される。この映像データVdは、液晶表示パネル100の各画素に対し階調レベルをそれぞれ指定するものであり、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号、水平走査信号およびドットクロック信号(いずれも図示省略)にしたがって走査される画素の順で供給される。
【0008】
液晶表示パネル100は、例えばアクティブマトリクス型の透過型であり、その表示領域では、600行の走査線112が図においてX(横)方向に延在し、また、3の倍数である3m(mは整数)列のデータ線114が図においてY(縦)方向に延在し、かつ、各走査線112と互いに電気的に絶縁を保つように設けられるとともに、これらの走査線112とデータ線114との交差のそれぞれに対応して、それぞれ画素110が配設されている。このように画素110が配設された領域が、表示領域101となる。
なお、1行の走査線112と互い隣接する3列のデータ線114との交差に対応する3つの画素110は、それぞれR(赤)、G(緑)、B(青)に対応し、これらRGBの3画素で、1つのドットのカラーを表現する構成となっている。
また、画素110は、詳細については特に図示はしないが、画素電極とコモン電極とで液晶層を挟持した周知の液晶素子を有する構成である。すなわち、画素110における液晶素子は、走査線112が選択されたときに、データ線114に供給されたデータ信号が画素電極に印加されるとともに、画素電極とコモン電極とで保持される電圧に応じた透過率となるものである。
【0009】
表示制御回路20は、上記上位回路から供給される同期信号Syncにしたがって各部の動作を制御する。
Yドライバー130は、表示制御回路20による制御にしたがって、フレームにわたって走査線112をそれぞれ1、2、3、…、600行目という順番で選択し、選択した走査線に選択電圧を、それ以外の走査線には非選択電圧を、それぞれ印加する走査線駆動回路である。
なお、フレームとは、液晶表示パネル100を駆動することによって、画像の1コマ分を表示させるのに要する期間をいい、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号の周波数が60Hzであれば、その逆数である16.7ミリ秒である。
Xドライバー140は、表示制御回路20による制御にしたがって、映像データVdをアナログのデータ信号に変換するとともに、Yドライバー130によって選択される1行分の画素110の各々に対し、変換したデータ信号を、それぞれデータ線114を介して供給するデータ線駆動回路である。
【0010】
バックライト30は、光源31〜36と光源駆動回路40とを有する。ここで、図2(a)は、バックライト30の発光領域を表示領域101との関係で示す平面図であり、図2(b)は、バックライト30の構成を示す端面図である。
これらの図に示されるように、バックライト30による発光領域は、表示領域101を走査線の延在方向であるX方向に沿って分割した6つ領域を、データ線の延在方向であるY方向に配列させて、上から順に第1〜第6領域としている。すなわち、本実施形態では、Nを「6」とした例である。なお、ここでいう表示領域の分割とは、物理的な分割ではなく、便宜的な区分を意味する。
【0011】
ここで、第1領域は、走査線の1〜100行目に対応しており、同様に、第2領域は、走査線の101〜200行目に対応し、第3領域は、走査線の201〜300行目に対応し、第4領域は、走査線の301〜400行目に対応し、第5領域は、走査線の401〜500行目に対応し、第6領域は、走査線の501〜600行目に対応している。
そして、第1〜第6領域における光の照射源が、それぞれ光源31〜36であり、本実施形態では、例えば白色LEDが用いられる。
【0012】
図2(b)に示されるように、バックライト30は、液晶表示パネル100の背面側に光源31〜36が配置する背面直下型であり、光源31〜36は、反射板を兼ねた隔壁により、液晶表示パネル100において対応する領域に光を照射する構成となっている。
なお、バックライト30については、背面直下型としているが、光源31〜36を液晶表示パネル100の側面側に設け、その照射光を導光体等により各領域の背面側に導くとともに、液晶表示パネル100の背面側から光を照射するサイドエッジ型など様々な構成が適用可能である。
【0013】
本実施形態では、発光領域が第1〜第6領域に分かれているものの、実際には、液晶表示パネル100にバックライト30を組み付ける際の隙間や、回折などにより、ある領域の光源から発せられた光が隣接する領域にも漏れて入射してしまう状態を前提としている。
例えば、第3領域に対応する光源33から発せられた光は、漏れにより第3領域の画素110のみならず、当該第3領域に隣接する第2および第4領域の画素にも入射し、さらには、第1、第5領域の画素にも入射する。もちろん、光漏れの程度は、点灯する光源の領域から離れるにしたがって低下する。
【0014】
光源駆動回路40は、同期信号Syncにしたがって光源31〜36を駆動するものであり、詳細な構成について図3〜図5を参照して説明する。
図3は、光源駆動回路40の構成を示す図である。この図に示されるように、光源駆動回路40は、ラインカウンター42、発光量指示回路400、D/A変換回路(DAC)411〜416および増幅回路421〜426を有する。
このうち、ラインカウンター42は、同期信号Syncに含まれる水平走査信号Hsyncによって水平走査開始が指示される毎にカウント値Caを「1」ずつアップカウントするとともに、当該カウント値Caを同期信号Syncに含まれる垂直走査信号Vsyncによって垂直走査開始が指示されたときにゼロにリセットするものである。
【0015】
発光量指示回路400は、カウント値Caに応じて発光量指示値Cb1〜Cb6をそれぞれ図4に示されるように出力するものである。発光量指示値Cb1〜Cb6は、それぞれ十進値で換算したときに、「0」、「25」、「50」、「75」、「150」、「255」のいずれかが出力される。例えば、カウント値Caが「250」であれば、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb1として「150」、Cb2として「25」、Cb3およびCb4として「0」、Cb5として「75」、Cb6として「255」、をそれぞれ出力する。
【0016】
DAC411は、発光量指示値Cb1をアナログ電圧に変換し、増幅回路421は、当該アナログ電圧を適切に増幅して光源31に供給する。同様にDAC412〜416についは、それぞれ、発光量指示値Cb2〜Cb6をアナログ電圧に変換し、増幅回路422〜426は、変換されたアナログ電圧を増幅して光源32〜26に供給する。
ここで、発光量指示値Cb1〜Cb6は、「0」が最低値であり、「255」が最高値であるとすると、発光量指示値が「0」であったときに、光源は、消灯する(相対輝度0%)一方、発光量指示値が「255」であったときに、光源は、最高輝度(相対輝度100%)で点灯する。また、発光量指示値がそれぞれ「25」、「50」、「75」、「150」であったときに、光源は、それぞれ相対輝度10%、20%、30%、60%で点灯する。
【0017】
ここで、カウント値Caに応じて発光量指示値Cb1〜Cb6を出力する発光量指示回路400の具体的な構成としては、例えば図5に示されるようなものが挙げられる。
図5に示される発光量指示回路400は、デコーダー、6個のJK−FF(フリップフロップ)および6個のセレクター(SEL)により構成され、このうち、デコーダーは、カウント値Caが「0」、「100」、「200」、「300」、「400」、「500」のときに、それぞれHレベルとなる信号を各端子から出力するものである。JK−FFは、入力端JがHレベルとなったときに出力端QをHレベルにセットする一方、入力端KがHレベルとなったときに出力端QをLレベルにリセットするものである。セレクターは、選択端子Sel-a、Sel-b、Sel-cがHレベルとなったときだけ、それぞれ入力端a、b、cに供給されたデータを選択し、選択端子Sel-a、Sel-b、Sel-cがいずれもLレベルであれば、入力端dに供給されたデータを選択して、それぞれ選択した入力端に供給されたデータを発光量指示値として出力するものである。
なお、発光量指示回路400としては、図5はあくまでも一例であり、そのほかにも図4に示した変換内容を予め記憶したルックアップテーブルなどにより構成しても良い。
【0018】
次に、液晶表示装置1の動作について説明する。
映像データVdは、各フレームにおいて1行1列〜1行(3n)列、2行1列〜2行(3n)列、3行1列〜3行(3n)列、…、600行1列〜600行(3n)列という画素の順番で供給される。
【0019】
液晶表示パネル100の動作について説明すると、1行1列〜1行(3n)列の映像データVdが供給される水平走査期間において、表示制御回路20は、Yドライバー130およびXドライバー140をそれぞれ次のように制御する。すなわち、表示制御回路20は、Yドライバー130に対して1行目の走査線112を選択させる一方、Xドライバー140に対して、当該映像データVdをデータ信号に変換させるとともに、1列目から(3n)列目までのデータ線114に出力させる。
これにより、1行目の画素110における画素電極にはデータ信号が印加されるので、1行目の画素110には、映像データVdで指定された階調に応じた電圧が書き込まれることになる。
2行目の映像データVdが供給されると、表示制御回路20は、Yドライバー130に対して2行目の走査線112を選択させる一方、Xドライバー140に対して、当該映像データVdをデータ信号に変換させるとともに、1列目から3n列目までのデータ線114に出力させる。これにより、2行目の画素110においては、映像データVdで指定された階調に応じた電圧が書き込まれることになる。
以下、同様な動作が、3、4、…、600行目の順番で実行されるので、各画素110には、映像データVdで指定された階調に応じた電圧が書き込まれて、光変調像が作成されることになる。
【0020】
次に、このように作成された光変調像を可視化させるためのバックライト30、特に光源駆動回路40の動作について説明する。
ラインカウンター42は、フレームの開始における垂直同期信号Vsyncによって、カウント値Caをゼロにリセットして出力する。このため、1行目の映像データVdが供給される水平走査期間において、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb4だけを「255」とし、発光量指示値Cb1〜Cb3、Cb5、Cb6については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において1行目の画素に書き込みがなされる期間では、第4領域の光源34だけが100%の輝度で点灯し、他の領域の光源31〜33、35、36は消灯状態となる。
続いて、2行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caをアップカウントして「1」とするが、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb1〜Cb6について変更しない。したがって、液晶表示パネル100において2行目の画素に書き込みがなされる期間では、第4領域の光源34だけが100%の輝度で点灯し、他の領域の光源31〜33、35、36は消灯状態となる。このような状態は、100行目の映像データVdが供給されてカウント値Caが「99」となるまで継続する。
【0021】
続いて、101行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caを「99」から「100」にアップカウントする。このため、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb5を「255」とし、Cb1を「50」とし、他の発光量指示値Cb2〜Cb4、Cb6については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において101行目の画素に書き込みがなされる期間では、第5領域の光源35が100%の輝度で点灯し、第1領域の光源31が20%の輝度で点灯し、他の領域の光源32〜34、36は、消灯状態となる。この状態は、200行目の映像データVdが供給されてカウント値Caが「199」となるまで継続する。
【0022】
201行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caを「200」にアップカウントする。このため、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb6を「255」とし、Cb1を「150」とし、Cb5を「75」とし、Cb2を「25」とし、他の発光量指示値Cb3、Cb4については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において201行目の画素に書き込みがなされる期間では、第6領域の光源36が最高100%の輝度で点灯し、第1領域の光源31が60%の輝度で点灯し、第5領域の光源35が30%の輝度で点灯し、第2領域の光源32が10%の輝度で点灯し、他の領域の光源33、34は、消灯状態となる。この状態は、300行目の映像データVdが供給されてカウント値Caが「299」となるまで継続する。
301行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caを「300」にアップカウントする。このため、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb1を「255」とし、Cb6を「150」とし、Cb2を「75」とし、Cb5を「25」とし、他の発光量指示値Cb3、Cb4については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において301行目の画素に書き込みがなされる期間では、第1領域の光源31が100%の輝度で点灯し、第6領域の光源36が60%の輝度で点灯し、第2領域の光源32が30%の輝度で点灯し、第5領域の光源35が10%の輝度で点灯し、他の領域の光源33、34は、消灯状態となる。この状態は、400行目の映像データVdが供給されてカウント値Caが「399」となるまで継続する。
401行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caを「400」にアップカウントする。このため、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb2を「255」とし、Cb6を「50」とし、他の発光量指示値Cb1、Cb3〜Cb5については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において401行目の画素に書き込みがなされる期間では、第2領域の光源32が100%の輝度で点灯し、第6領域の光源36が20%の輝度で点灯し、他の領域の光源31、33〜35は、消灯状態となる。この状態は、500行目の映像データVdが供給されて、カウント値Caが「499」となるまで継続する。
501行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caを「500」にアップカウントする。このため、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb3だけを「255」とし、他の発光量指示値Cb1、Cb2、Cb4〜Cb6については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において501行目の画素に書き込みがなされる期間では、第3領域の光源33だけが100%の輝度で点灯し、他の領域の光源31、32、34〜36は、消灯状態となる。この状態は、600行目の映像データVdが供給されてカウント値Caが「599」となるまで継続する。
この後、次のフレームに移行し、カウント値Caがゼロにリセットされるので、同様な動作が繰り返されることになる。
【0023】
図6は、光源31〜36の輝度推移を、走査線選択の関係において示す図であり、縦軸として走査線の行数をとっている。なお、図6において、白線は、選択される走査線の時間的推移を示す図である。走査線は、実際には1、2、3、…、600行目というように時間的に離散して選択されるので、走査線が選択される状態は、実際には非連続打点で示されるが、簡略的に表記するため、図においては右下がりの連続打点(白の実線)で示している。
また、図7は、このような時間的な輝度推移を表示領域101との関係において示す図である。
【0024】
特に図6に示されるように、光源31〜36は、対応する第1〜第6領域の走査線が選択されてから一定時間経過し、かつ、次の走査線が選択される前のタイミングにおいて100%の輝度で順次点灯する。画素(液晶素子)の電気−光学応答速度は比較的低いので、階調に応じた電圧が書き込まれてから当該電圧に応じた透過率となるまで、ある程度の時間を要するので、電圧が書き込まれてから一定時間経過後に光源を点灯させて、書き込まれた電圧に応じた透過率となった状態を視認させるためである。
また、100%の輝度となる光源以外の光源は、消灯であるか、または、60%以下の比較的暗い状態の点灯であるため、いわゆる黒挿入の効果によって動画表示特性も改善することが可能となる。
【0025】
ところで、第1〜第6領域の光源を輝度100%で順番に点灯させるだけの構成では、例えば当該点灯領域が図10の左方で示されるように推移するが、光漏れを考慮した面内の実際の輝度分布は、図10の右方で示されるように推移する。
人間が感知する輝度は、フレームを単位期間としてみた光量の積分値で示されるので、この6つの面内輝度を積分してみると、第1および第6領域は、第2〜第5領域と比較して暗くなってしまう。これは、詳細にいえば、次のような理由のためである。第2〜第5領域の各々は、上下両側にそれぞれ別の光源が存在する。このため、第2〜第5領域の各々は、その上の領域の光源が点灯したとき、および、下の領域の光源が点灯したときに、それぞれ光漏れの影響を受けて明るくなる。一方、最も上に位置する第1領域では、その上側に光源が存在しないので、常に下側の領域の光源が点灯したときだけしか光漏れが発生しない。同様に、最も下に位置する第6領域は、その下側に光源が存在しないので、常に上側の領域の光源が点灯したときだけしか光漏れが発生しない。
したがって、片側で隣接する領域が点灯したときだけしか光漏れの影響を受けない第1および第6領域は、両方側の領域が点灯したときに光漏れの影響を受ける第2〜第5領域と比較して、フレーム期間を単位としてみたときに暗く見えるのである。
これを、図11に示すように、表示領域101の最上端、中央、最下端における輝度の時間的変化で考えてみる。輝度100%で発光する領域は、表示領域101の最上端から最下端に向かった移動を繰り返す。このとき、表示領域101の中央では、輝度100%となるタイミングの前後において、当該タイミングに近づくにつれて、光漏れの影響を強く受ける。一方、最上端では、輝度100%となるタイミングよりも前のタイミングでは、原理的に光漏れが発生しないし、同様に、最下端では、輝度100%となるタイミングよりも後のタイミングでは、原理的に光漏れが発生しない。
【0026】
これに対して、本実施形態では、第1領域の光源31については、輝度100%で点灯させる前であって第6領域の光源36を輝度100%で点灯させるときに、輝度60%で点灯させている。これにより、第1領域では、上側に存在しないはずの光源からあたかも光漏れが発生しているかのように明るくなる。
同様に、第6領域の光源36については、輝度100%で点灯させた後であって第1領域の光源31を輝度100%で点灯させるときに、輝度60%で点灯させている。これにより、第6領域では、下側に存在しないはずの光源からあたかも光漏れが発生しているかのように明るくなる。
このため、本実施形態では、最上端に位置する第1領域、および、最下端に位置する第6領域が、第2〜第5領域と比較して暗くなることが抑えられる。また、図8に示されるように、表示領域101の最上端、中央、最下端における輝度も時間的に同じような特性で変化することになり、変化特性についても揃うので、明るさ感の均一性を確保することも可能となる。
【0027】
光漏れは、隣接する領域のみならず、2つ以上離れた領域の光源が点灯したときでも発生する場合がある。例えば、第3領域は、上側で離れた第1領域の光源31が点灯したとき、および、下側に離れた第5領域の光源35が点灯したときでも光漏れにより少なからず明るくなると考えられる。同様に、第4領域は、上側で離れた第2領域の光源32が点灯したとき、および、下側に離れた第6領域の光源36が点灯したときでも光漏れにより少なからず明るくなると考えられる。
【0028】
これに対して、第2領域では、2つ上側に離れた領域が存在しない。第5領域でも、2つ下側に離れた領域が存在しない。このため、第2および第5領域では、上または下側に2つ離れた領域が存在しない分だけ、光漏れの影響を受けないので、上下両側において2つ離れた領域から光漏れの影響を受ける第3および第4領域と比較して、暗くなる。なお、第1領域では、2つ上側に離れた領域が存在しないし、第6領域でも、2つ下側に離れた領域が存在しない。
【0029】
そこで、本実施形態では、第1領域の光源31については、第5領域の光源35を輝度100%で点灯させるときに、輝度20%で点灯させ、第2領域の光源32については、第6領域の光源36を輝度100%で点灯させるときに、輝度10%で点灯させている。これにより、第1領域および第2領域では、それぞれ上側に2つ離れて存在しないはずの光源から、あたかも光漏れが発生しているかのように、わずかに明るくなる。
同様に、第6領域の光源36については、第2領域の光源32を輝度100%で点灯させるときに、輝度20%で点灯させ、第5領域の光源35については、第1領域の光源31を輝度100%で点灯させるときに、輝度10%で点灯させている。これにより、第6領域および第1領域では、それぞれ下側に2つ離れて存在しないはずの光源から、あたかも光漏れが発生しているかのように、わすかに明るくなる。
これにより、本実施形態では、画面の中心から上下端に向かうにつれて、徐々に暗くなる現象が解消されて、画面の均一的な明るさを確保することが可能となる。
なお、本実施形態において、発光量指示値の「25」(輝度10%)、「50」(輝度20%)、「75」(輝度30%)、「150」(輝度60%)については、一例であり、実際の光漏れの程度などを考慮して決定される。
【0030】
このように本実施形態によれば、発光領域を第1領域から第6領域まで分割するとともに各領域を100%の輝度で順番に点灯させる場合であっても、画面の明るさの均一化することが可能となる。
ところで、バックライト30において光漏れが発生しないように構成すれば、画面の明るさを均一化することは可能ではある。ただし、このように構成することは、バックライト30における隔壁等を高精度に作成するだけでなく、バックライト30を液晶表示パネル100に正確に位置を決めて取り付ける必要などがあり、実際には困難であるといえる。特に、携帯型の情報端末では、液晶表示パネルの表示領域も小型であるので、著しく困難になる。
本実施形態では、光漏れを擬似的に発生させることによって、各領域における明るさを結果的に均一化しているので、バックライトにおいて光漏れが発生しないようにする構成と比較して、画面の明るさの均一化が容易である。
【0031】
なお、実施形態では、Nを「6」として説明したが、「7」以上であっても良いし、「3」、「4」、「5」であっても良い。
また、実施形態では、隣接する領域および2つ離れた領域による光漏れを考慮したが、離れた領域からの光漏れが無視できる程度に小さいのであれば、隣接する領域からのみの光漏れを考慮しても良い。また、光漏れの程度が大きい場合には、さらに3以上離れた領域による光漏れを考慮しても良い。なお、3以上離れた領域による光漏れを考慮する場合には、「N」は5以上の整数となる。
さらに、実施形態では、垂直帰線期間をゼロとして説明したが、垂直帰線期間を考慮しても良いのはもちろんである。
実施形態では、光源として白色LEDを用いたが、輝度を変化させるものであれば良い。液晶表示パネルを透過型として説明したが、いわゆる半透過型を透過モードで使用する場合にも適用可能である。
【0032】
次に、上述した実施形態に係る液晶表示装置1を有する電子機器について説明する。図9は、実施形態に係る液晶表示装置1を用いた携帯電話1200の構成を示す図である。
この図に示されるように、携帯電話1200は、複数の操作ボタン1202のほか、受話口1204、送話口1206とともに、上述した液晶表示装置を備えるものである。なお、液晶表示装置のうち、液晶表示パネル100のみ外観として表れ、他については、携帯電話の筐体内となる。
なお、実施形態に係る液晶表示装置は、携帯電話以外の電子機器にも適用可能である。このような電子機器としては、例えばデジタルスチルカメラや、ノートパソコン、液晶テレビ、ビューファインダー型(またはモニタ直視型)のビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、タッチパネルを備えた機器等などの表示部を有するものが挙げられる。
【符号の説明】
【0033】
1…液晶表示装置、20…表示制御回路、30…バックライト、31〜36…光源、40…光源駆動回路、100…液晶表示パネル、130…Yドライバー、140…Xドライバー、1200…携帯電話
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示パネルの背面側から光を均一に照射する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などの情報端末機器の表示手段として用いられる液晶表示装置は、液晶表示パネルによる光変調像に光を照射することによって可視化するものである。液晶表示パネルは、透過型と反射型とに大別されるが、パネルの背面側に設置されたバックライトを点灯させる透過型の方が、暗い場所でも高品位な画像が良好に視認できるなど利点が多い。ところで、液晶表示パネルは、動画の表示させる際に残像感を発生させる。このため、バックライトの発光領域を複数に分割するとともに、各領域を液晶表示パネルの走査に同期して断続的に発光させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−182182号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、発光領域を複数に分割するとともに、各領域を断続的に発光させたときに、画面端部が画面中央よりも暗くなってしまう、という問題が生じた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、発光領域を複数に分割するとともに、各領域を断続的に発光させる場合であっても、画面端部が画面中央よりも暗くなる現象を簡易に回避することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明に係るバックライトは、液晶表示パネルの表示領域が一方向に沿って分割されるとともに他方向に並んで配列する複数の領域のそれぞれに対応して設けられ、前記液晶表示パネルの背面側から各前記領域に光をそれぞれ照射する複数の光源と、複数の前記光源を、所定の順番で予め定められたタイミングにて第1輝度でそれぞれ点灯させるとともに、複数の前記光源のうち、前記領域の配列において端部に位置する光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前または後のタイミングにて、前記第1輝度よりも暗い第2輝度で点灯させる光源駆動回路と、を有することを特徴とする。本発明によれば、端部に位置する領域が、他の領域よりも暗くなることが解消される。
本発明において、前記一方向は、前記液晶表示パネルの走査線の延在方向であり、前記他方向は、前記液晶表示パネルのデータ線の延在方向であって、第1領域から第N(Nは3以上の整数)領域に分けられ、前記光源駆動回路は、前記第1領域の光源から前記第N領域の光源まで順番に第1輝度で点灯させるとき、当該第1領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度で点灯させ、当該第N領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも後のタイミングにて前記第2輝度で点灯させても良い。この構成によれば、第1領域および第N領域における輝度変化が、他の領域における輝度変化に近づくので、人の感知する輝度を揃えることが可能となる。
また、本発明において、前記Nが5以上の整数であるとき、前記光源駆動回路は、前記第1領域の光源を、前記第2輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて、前記第2輝度よりも暗く点灯させ、前記第N領域の光源を、前記第2輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて、前記第2輝度よりも暗く点灯させても良いし、前記第2領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度よりも暗く点灯させ、前記第(N−1)領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度よりも暗く点灯させても良い。こうすると、離れた領域からの光漏れによる影響についても少なくなるので、画面の明るさを、より均一化することが可能となる。
なお、本発明は、バックライトのほか、バックライトの制御方法や、液晶表示装置、電子機器としても概念することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す図である。
【図2】画面領域と発光領域との関係を示す図である。
【図3】光源駆動回路の構成を示す図である。
【図4】発光量指示回路におけるカウント値と指示発光量との関係を示す図である。
【図5】発光量指示回路の構成の一例を示す図である。
【図6】各画面領域における照射量との時間的推移を示す図である。
【図7】画面に対する発光領域のスクロールを示す図である。
【図8】画面各部における輝度の時間的変化を示す図である。
【図9】実施形態に係る液晶表示装置を適用した携帯電話の構成を示す図である。
【図10】比較例において画面の明るさが不均一になることを示す図である。
【図11】比較例における画面各部における輝度の時間的変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す図である。
この図に示されるように、液晶表示装置1は、液晶表示パネル100と、表示制御回路20およびバックライト30を有する。この液晶表示装置1には、映像データVdが上位回路から同期信号Syncに同期して供給される。この映像データVdは、液晶表示パネル100の各画素に対し階調レベルをそれぞれ指定するものであり、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号、水平走査信号およびドットクロック信号(いずれも図示省略)にしたがって走査される画素の順で供給される。
【0008】
液晶表示パネル100は、例えばアクティブマトリクス型の透過型であり、その表示領域では、600行の走査線112が図においてX(横)方向に延在し、また、3の倍数である3m(mは整数)列のデータ線114が図においてY(縦)方向に延在し、かつ、各走査線112と互いに電気的に絶縁を保つように設けられるとともに、これらの走査線112とデータ線114との交差のそれぞれに対応して、それぞれ画素110が配設されている。このように画素110が配設された領域が、表示領域101となる。
なお、1行の走査線112と互い隣接する3列のデータ線114との交差に対応する3つの画素110は、それぞれR(赤)、G(緑)、B(青)に対応し、これらRGBの3画素で、1つのドットのカラーを表現する構成となっている。
また、画素110は、詳細については特に図示はしないが、画素電極とコモン電極とで液晶層を挟持した周知の液晶素子を有する構成である。すなわち、画素110における液晶素子は、走査線112が選択されたときに、データ線114に供給されたデータ信号が画素電極に印加されるとともに、画素電極とコモン電極とで保持される電圧に応じた透過率となるものである。
【0009】
表示制御回路20は、上記上位回路から供給される同期信号Syncにしたがって各部の動作を制御する。
Yドライバー130は、表示制御回路20による制御にしたがって、フレームにわたって走査線112をそれぞれ1、2、3、…、600行目という順番で選択し、選択した走査線に選択電圧を、それ以外の走査線には非選択電圧を、それぞれ印加する走査線駆動回路である。
なお、フレームとは、液晶表示パネル100を駆動することによって、画像の1コマ分を表示させるのに要する期間をいい、同期信号Syncに含まれる垂直走査信号の周波数が60Hzであれば、その逆数である16.7ミリ秒である。
Xドライバー140は、表示制御回路20による制御にしたがって、映像データVdをアナログのデータ信号に変換するとともに、Yドライバー130によって選択される1行分の画素110の各々に対し、変換したデータ信号を、それぞれデータ線114を介して供給するデータ線駆動回路である。
【0010】
バックライト30は、光源31〜36と光源駆動回路40とを有する。ここで、図2(a)は、バックライト30の発光領域を表示領域101との関係で示す平面図であり、図2(b)は、バックライト30の構成を示す端面図である。
これらの図に示されるように、バックライト30による発光領域は、表示領域101を走査線の延在方向であるX方向に沿って分割した6つ領域を、データ線の延在方向であるY方向に配列させて、上から順に第1〜第6領域としている。すなわち、本実施形態では、Nを「6」とした例である。なお、ここでいう表示領域の分割とは、物理的な分割ではなく、便宜的な区分を意味する。
【0011】
ここで、第1領域は、走査線の1〜100行目に対応しており、同様に、第2領域は、走査線の101〜200行目に対応し、第3領域は、走査線の201〜300行目に対応し、第4領域は、走査線の301〜400行目に対応し、第5領域は、走査線の401〜500行目に対応し、第6領域は、走査線の501〜600行目に対応している。
そして、第1〜第6領域における光の照射源が、それぞれ光源31〜36であり、本実施形態では、例えば白色LEDが用いられる。
【0012】
図2(b)に示されるように、バックライト30は、液晶表示パネル100の背面側に光源31〜36が配置する背面直下型であり、光源31〜36は、反射板を兼ねた隔壁により、液晶表示パネル100において対応する領域に光を照射する構成となっている。
なお、バックライト30については、背面直下型としているが、光源31〜36を液晶表示パネル100の側面側に設け、その照射光を導光体等により各領域の背面側に導くとともに、液晶表示パネル100の背面側から光を照射するサイドエッジ型など様々な構成が適用可能である。
【0013】
本実施形態では、発光領域が第1〜第6領域に分かれているものの、実際には、液晶表示パネル100にバックライト30を組み付ける際の隙間や、回折などにより、ある領域の光源から発せられた光が隣接する領域にも漏れて入射してしまう状態を前提としている。
例えば、第3領域に対応する光源33から発せられた光は、漏れにより第3領域の画素110のみならず、当該第3領域に隣接する第2および第4領域の画素にも入射し、さらには、第1、第5領域の画素にも入射する。もちろん、光漏れの程度は、点灯する光源の領域から離れるにしたがって低下する。
【0014】
光源駆動回路40は、同期信号Syncにしたがって光源31〜36を駆動するものであり、詳細な構成について図3〜図5を参照して説明する。
図3は、光源駆動回路40の構成を示す図である。この図に示されるように、光源駆動回路40は、ラインカウンター42、発光量指示回路400、D/A変換回路(DAC)411〜416および増幅回路421〜426を有する。
このうち、ラインカウンター42は、同期信号Syncに含まれる水平走査信号Hsyncによって水平走査開始が指示される毎にカウント値Caを「1」ずつアップカウントするとともに、当該カウント値Caを同期信号Syncに含まれる垂直走査信号Vsyncによって垂直走査開始が指示されたときにゼロにリセットするものである。
【0015】
発光量指示回路400は、カウント値Caに応じて発光量指示値Cb1〜Cb6をそれぞれ図4に示されるように出力するものである。発光量指示値Cb1〜Cb6は、それぞれ十進値で換算したときに、「0」、「25」、「50」、「75」、「150」、「255」のいずれかが出力される。例えば、カウント値Caが「250」であれば、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb1として「150」、Cb2として「25」、Cb3およびCb4として「0」、Cb5として「75」、Cb6として「255」、をそれぞれ出力する。
【0016】
DAC411は、発光量指示値Cb1をアナログ電圧に変換し、増幅回路421は、当該アナログ電圧を適切に増幅して光源31に供給する。同様にDAC412〜416についは、それぞれ、発光量指示値Cb2〜Cb6をアナログ電圧に変換し、増幅回路422〜426は、変換されたアナログ電圧を増幅して光源32〜26に供給する。
ここで、発光量指示値Cb1〜Cb6は、「0」が最低値であり、「255」が最高値であるとすると、発光量指示値が「0」であったときに、光源は、消灯する(相対輝度0%)一方、発光量指示値が「255」であったときに、光源は、最高輝度(相対輝度100%)で点灯する。また、発光量指示値がそれぞれ「25」、「50」、「75」、「150」であったときに、光源は、それぞれ相対輝度10%、20%、30%、60%で点灯する。
【0017】
ここで、カウント値Caに応じて発光量指示値Cb1〜Cb6を出力する発光量指示回路400の具体的な構成としては、例えば図5に示されるようなものが挙げられる。
図5に示される発光量指示回路400は、デコーダー、6個のJK−FF(フリップフロップ)および6個のセレクター(SEL)により構成され、このうち、デコーダーは、カウント値Caが「0」、「100」、「200」、「300」、「400」、「500」のときに、それぞれHレベルとなる信号を各端子から出力するものである。JK−FFは、入力端JがHレベルとなったときに出力端QをHレベルにセットする一方、入力端KがHレベルとなったときに出力端QをLレベルにリセットするものである。セレクターは、選択端子Sel-a、Sel-b、Sel-cがHレベルとなったときだけ、それぞれ入力端a、b、cに供給されたデータを選択し、選択端子Sel-a、Sel-b、Sel-cがいずれもLレベルであれば、入力端dに供給されたデータを選択して、それぞれ選択した入力端に供給されたデータを発光量指示値として出力するものである。
なお、発光量指示回路400としては、図5はあくまでも一例であり、そのほかにも図4に示した変換内容を予め記憶したルックアップテーブルなどにより構成しても良い。
【0018】
次に、液晶表示装置1の動作について説明する。
映像データVdは、各フレームにおいて1行1列〜1行(3n)列、2行1列〜2行(3n)列、3行1列〜3行(3n)列、…、600行1列〜600行(3n)列という画素の順番で供給される。
【0019】
液晶表示パネル100の動作について説明すると、1行1列〜1行(3n)列の映像データVdが供給される水平走査期間において、表示制御回路20は、Yドライバー130およびXドライバー140をそれぞれ次のように制御する。すなわち、表示制御回路20は、Yドライバー130に対して1行目の走査線112を選択させる一方、Xドライバー140に対して、当該映像データVdをデータ信号に変換させるとともに、1列目から(3n)列目までのデータ線114に出力させる。
これにより、1行目の画素110における画素電極にはデータ信号が印加されるので、1行目の画素110には、映像データVdで指定された階調に応じた電圧が書き込まれることになる。
2行目の映像データVdが供給されると、表示制御回路20は、Yドライバー130に対して2行目の走査線112を選択させる一方、Xドライバー140に対して、当該映像データVdをデータ信号に変換させるとともに、1列目から3n列目までのデータ線114に出力させる。これにより、2行目の画素110においては、映像データVdで指定された階調に応じた電圧が書き込まれることになる。
以下、同様な動作が、3、4、…、600行目の順番で実行されるので、各画素110には、映像データVdで指定された階調に応じた電圧が書き込まれて、光変調像が作成されることになる。
【0020】
次に、このように作成された光変調像を可視化させるためのバックライト30、特に光源駆動回路40の動作について説明する。
ラインカウンター42は、フレームの開始における垂直同期信号Vsyncによって、カウント値Caをゼロにリセットして出力する。このため、1行目の映像データVdが供給される水平走査期間において、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb4だけを「255」とし、発光量指示値Cb1〜Cb3、Cb5、Cb6については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において1行目の画素に書き込みがなされる期間では、第4領域の光源34だけが100%の輝度で点灯し、他の領域の光源31〜33、35、36は消灯状態となる。
続いて、2行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caをアップカウントして「1」とするが、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb1〜Cb6について変更しない。したがって、液晶表示パネル100において2行目の画素に書き込みがなされる期間では、第4領域の光源34だけが100%の輝度で点灯し、他の領域の光源31〜33、35、36は消灯状態となる。このような状態は、100行目の映像データVdが供給されてカウント値Caが「99」となるまで継続する。
【0021】
続いて、101行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caを「99」から「100」にアップカウントする。このため、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb5を「255」とし、Cb1を「50」とし、他の発光量指示値Cb2〜Cb4、Cb6については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において101行目の画素に書き込みがなされる期間では、第5領域の光源35が100%の輝度で点灯し、第1領域の光源31が20%の輝度で点灯し、他の領域の光源32〜34、36は、消灯状態となる。この状態は、200行目の映像データVdが供給されてカウント値Caが「199」となるまで継続する。
【0022】
201行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caを「200」にアップカウントする。このため、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb6を「255」とし、Cb1を「150」とし、Cb5を「75」とし、Cb2を「25」とし、他の発光量指示値Cb3、Cb4については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において201行目の画素に書き込みがなされる期間では、第6領域の光源36が最高100%の輝度で点灯し、第1領域の光源31が60%の輝度で点灯し、第5領域の光源35が30%の輝度で点灯し、第2領域の光源32が10%の輝度で点灯し、他の領域の光源33、34は、消灯状態となる。この状態は、300行目の映像データVdが供給されてカウント値Caが「299」となるまで継続する。
301行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caを「300」にアップカウントする。このため、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb1を「255」とし、Cb6を「150」とし、Cb2を「75」とし、Cb5を「25」とし、他の発光量指示値Cb3、Cb4については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において301行目の画素に書き込みがなされる期間では、第1領域の光源31が100%の輝度で点灯し、第6領域の光源36が60%の輝度で点灯し、第2領域の光源32が30%の輝度で点灯し、第5領域の光源35が10%の輝度で点灯し、他の領域の光源33、34は、消灯状態となる。この状態は、400行目の映像データVdが供給されてカウント値Caが「399」となるまで継続する。
401行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caを「400」にアップカウントする。このため、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb2を「255」とし、Cb6を「50」とし、他の発光量指示値Cb1、Cb3〜Cb5については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において401行目の画素に書き込みがなされる期間では、第2領域の光源32が100%の輝度で点灯し、第6領域の光源36が20%の輝度で点灯し、他の領域の光源31、33〜35は、消灯状態となる。この状態は、500行目の映像データVdが供給されて、カウント値Caが「499」となるまで継続する。
501行目の映像データVdが供給されると、ラインカウンター42は、カウント値Caを「500」にアップカウントする。このため、発光量指示回路400は、発光量指示値Cb3だけを「255」とし、他の発光量指示値Cb1、Cb2、Cb4〜Cb6については「0」とする。したがって、液晶表示パネル100において501行目の画素に書き込みがなされる期間では、第3領域の光源33だけが100%の輝度で点灯し、他の領域の光源31、32、34〜36は、消灯状態となる。この状態は、600行目の映像データVdが供給されてカウント値Caが「599」となるまで継続する。
この後、次のフレームに移行し、カウント値Caがゼロにリセットされるので、同様な動作が繰り返されることになる。
【0023】
図6は、光源31〜36の輝度推移を、走査線選択の関係において示す図であり、縦軸として走査線の行数をとっている。なお、図6において、白線は、選択される走査線の時間的推移を示す図である。走査線は、実際には1、2、3、…、600行目というように時間的に離散して選択されるので、走査線が選択される状態は、実際には非連続打点で示されるが、簡略的に表記するため、図においては右下がりの連続打点(白の実線)で示している。
また、図7は、このような時間的な輝度推移を表示領域101との関係において示す図である。
【0024】
特に図6に示されるように、光源31〜36は、対応する第1〜第6領域の走査線が選択されてから一定時間経過し、かつ、次の走査線が選択される前のタイミングにおいて100%の輝度で順次点灯する。画素(液晶素子)の電気−光学応答速度は比較的低いので、階調に応じた電圧が書き込まれてから当該電圧に応じた透過率となるまで、ある程度の時間を要するので、電圧が書き込まれてから一定時間経過後に光源を点灯させて、書き込まれた電圧に応じた透過率となった状態を視認させるためである。
また、100%の輝度となる光源以外の光源は、消灯であるか、または、60%以下の比較的暗い状態の点灯であるため、いわゆる黒挿入の効果によって動画表示特性も改善することが可能となる。
【0025】
ところで、第1〜第6領域の光源を輝度100%で順番に点灯させるだけの構成では、例えば当該点灯領域が図10の左方で示されるように推移するが、光漏れを考慮した面内の実際の輝度分布は、図10の右方で示されるように推移する。
人間が感知する輝度は、フレームを単位期間としてみた光量の積分値で示されるので、この6つの面内輝度を積分してみると、第1および第6領域は、第2〜第5領域と比較して暗くなってしまう。これは、詳細にいえば、次のような理由のためである。第2〜第5領域の各々は、上下両側にそれぞれ別の光源が存在する。このため、第2〜第5領域の各々は、その上の領域の光源が点灯したとき、および、下の領域の光源が点灯したときに、それぞれ光漏れの影響を受けて明るくなる。一方、最も上に位置する第1領域では、その上側に光源が存在しないので、常に下側の領域の光源が点灯したときだけしか光漏れが発生しない。同様に、最も下に位置する第6領域は、その下側に光源が存在しないので、常に上側の領域の光源が点灯したときだけしか光漏れが発生しない。
したがって、片側で隣接する領域が点灯したときだけしか光漏れの影響を受けない第1および第6領域は、両方側の領域が点灯したときに光漏れの影響を受ける第2〜第5領域と比較して、フレーム期間を単位としてみたときに暗く見えるのである。
これを、図11に示すように、表示領域101の最上端、中央、最下端における輝度の時間的変化で考えてみる。輝度100%で発光する領域は、表示領域101の最上端から最下端に向かった移動を繰り返す。このとき、表示領域101の中央では、輝度100%となるタイミングの前後において、当該タイミングに近づくにつれて、光漏れの影響を強く受ける。一方、最上端では、輝度100%となるタイミングよりも前のタイミングでは、原理的に光漏れが発生しないし、同様に、最下端では、輝度100%となるタイミングよりも後のタイミングでは、原理的に光漏れが発生しない。
【0026】
これに対して、本実施形態では、第1領域の光源31については、輝度100%で点灯させる前であって第6領域の光源36を輝度100%で点灯させるときに、輝度60%で点灯させている。これにより、第1領域では、上側に存在しないはずの光源からあたかも光漏れが発生しているかのように明るくなる。
同様に、第6領域の光源36については、輝度100%で点灯させた後であって第1領域の光源31を輝度100%で点灯させるときに、輝度60%で点灯させている。これにより、第6領域では、下側に存在しないはずの光源からあたかも光漏れが発生しているかのように明るくなる。
このため、本実施形態では、最上端に位置する第1領域、および、最下端に位置する第6領域が、第2〜第5領域と比較して暗くなることが抑えられる。また、図8に示されるように、表示領域101の最上端、中央、最下端における輝度も時間的に同じような特性で変化することになり、変化特性についても揃うので、明るさ感の均一性を確保することも可能となる。
【0027】
光漏れは、隣接する領域のみならず、2つ以上離れた領域の光源が点灯したときでも発生する場合がある。例えば、第3領域は、上側で離れた第1領域の光源31が点灯したとき、および、下側に離れた第5領域の光源35が点灯したときでも光漏れにより少なからず明るくなると考えられる。同様に、第4領域は、上側で離れた第2領域の光源32が点灯したとき、および、下側に離れた第6領域の光源36が点灯したときでも光漏れにより少なからず明るくなると考えられる。
【0028】
これに対して、第2領域では、2つ上側に離れた領域が存在しない。第5領域でも、2つ下側に離れた領域が存在しない。このため、第2および第5領域では、上または下側に2つ離れた領域が存在しない分だけ、光漏れの影響を受けないので、上下両側において2つ離れた領域から光漏れの影響を受ける第3および第4領域と比較して、暗くなる。なお、第1領域では、2つ上側に離れた領域が存在しないし、第6領域でも、2つ下側に離れた領域が存在しない。
【0029】
そこで、本実施形態では、第1領域の光源31については、第5領域の光源35を輝度100%で点灯させるときに、輝度20%で点灯させ、第2領域の光源32については、第6領域の光源36を輝度100%で点灯させるときに、輝度10%で点灯させている。これにより、第1領域および第2領域では、それぞれ上側に2つ離れて存在しないはずの光源から、あたかも光漏れが発生しているかのように、わずかに明るくなる。
同様に、第6領域の光源36については、第2領域の光源32を輝度100%で点灯させるときに、輝度20%で点灯させ、第5領域の光源35については、第1領域の光源31を輝度100%で点灯させるときに、輝度10%で点灯させている。これにより、第6領域および第1領域では、それぞれ下側に2つ離れて存在しないはずの光源から、あたかも光漏れが発生しているかのように、わすかに明るくなる。
これにより、本実施形態では、画面の中心から上下端に向かうにつれて、徐々に暗くなる現象が解消されて、画面の均一的な明るさを確保することが可能となる。
なお、本実施形態において、発光量指示値の「25」(輝度10%)、「50」(輝度20%)、「75」(輝度30%)、「150」(輝度60%)については、一例であり、実際の光漏れの程度などを考慮して決定される。
【0030】
このように本実施形態によれば、発光領域を第1領域から第6領域まで分割するとともに各領域を100%の輝度で順番に点灯させる場合であっても、画面の明るさの均一化することが可能となる。
ところで、バックライト30において光漏れが発生しないように構成すれば、画面の明るさを均一化することは可能ではある。ただし、このように構成することは、バックライト30における隔壁等を高精度に作成するだけでなく、バックライト30を液晶表示パネル100に正確に位置を決めて取り付ける必要などがあり、実際には困難であるといえる。特に、携帯型の情報端末では、液晶表示パネルの表示領域も小型であるので、著しく困難になる。
本実施形態では、光漏れを擬似的に発生させることによって、各領域における明るさを結果的に均一化しているので、バックライトにおいて光漏れが発生しないようにする構成と比較して、画面の明るさの均一化が容易である。
【0031】
なお、実施形態では、Nを「6」として説明したが、「7」以上であっても良いし、「3」、「4」、「5」であっても良い。
また、実施形態では、隣接する領域および2つ離れた領域による光漏れを考慮したが、離れた領域からの光漏れが無視できる程度に小さいのであれば、隣接する領域からのみの光漏れを考慮しても良い。また、光漏れの程度が大きい場合には、さらに3以上離れた領域による光漏れを考慮しても良い。なお、3以上離れた領域による光漏れを考慮する場合には、「N」は5以上の整数となる。
さらに、実施形態では、垂直帰線期間をゼロとして説明したが、垂直帰線期間を考慮しても良いのはもちろんである。
実施形態では、光源として白色LEDを用いたが、輝度を変化させるものであれば良い。液晶表示パネルを透過型として説明したが、いわゆる半透過型を透過モードで使用する場合にも適用可能である。
【0032】
次に、上述した実施形態に係る液晶表示装置1を有する電子機器について説明する。図9は、実施形態に係る液晶表示装置1を用いた携帯電話1200の構成を示す図である。
この図に示されるように、携帯電話1200は、複数の操作ボタン1202のほか、受話口1204、送話口1206とともに、上述した液晶表示装置を備えるものである。なお、液晶表示装置のうち、液晶表示パネル100のみ外観として表れ、他については、携帯電話の筐体内となる。
なお、実施形態に係る液晶表示装置は、携帯電話以外の電子機器にも適用可能である。このような電子機器としては、例えばデジタルスチルカメラや、ノートパソコン、液晶テレビ、ビューファインダー型(またはモニタ直視型)のビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、タッチパネルを備えた機器等などの表示部を有するものが挙げられる。
【符号の説明】
【0033】
1…液晶表示装置、20…表示制御回路、30…バックライト、31〜36…光源、40…光源駆動回路、100…液晶表示パネル、130…Yドライバー、140…Xドライバー、1200…携帯電話
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶表示パネルの表示領域が一方向に沿って分割されるとともに他方向に並んで配列する複数の領域のそれぞれに対応して設けられ、前記液晶表示パネルの背面側から各前記領域に光をそれぞれ照射する複数の光源と、
複数の前記光源を、所定の順番で予め定められたタイミングにて第1輝度でそれぞれ点灯させるとともに、
複数の前記光源のうち、前記領域の配列において端部に位置する光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前または後のタイミングにて、前記第1輝度よりも暗い第2輝度で点灯させる光源駆動回路と、
を有することを特徴とする液晶表示パネル用のバックライト。
【請求項2】
前記一方向は、前記液晶表示パネルの走査線の延在方向であり、
前記他方向は、前記液晶表示パネルのデータ線の延在方向であって、
第1領域から第N(Nは3以上の整数)領域に分けられ、
前記光源駆動回路は、
前記第1領域の光源から前記第N領域の光源まで順番に第1輝度で点灯させるとき、
当該第1領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度で点灯させ、
当該第N領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも後のタイミングにて前記第2輝度で点灯させる
ことを特徴とする請求項1記載のバックライト。
【請求項3】
前記Nが5以上の整数であるとき、
前記光源駆動回路は、
前記第1領域の光源を、前記第2輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて、前記第2輝度よりも暗く点灯させ、
前記第N領域の光源を、前記第2輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて、前記第2輝度よりも暗く点灯させる
ことを特徴とする請求項2記載のバックライト。
【請求項4】
前記Nが5以上の整数であるとき、
前記光源駆動回路は、
前記第2領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度よりも暗く点灯させ、
前記第(N−1)領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度よりも暗く点灯させる
ことを特徴とする請求項2記載のバックライト。
【請求項5】
液晶表示パネルの表示領域が一方向に沿って分割されるとともに他方向に並んで配列する複数の領域のそれぞれに対応して設けられ、前記液晶表示パネルの背面側から各前記領域に光をそれぞれ照射する複数の光源を有するバックライトの制御方法であって、
複数の前記光源を、所定の順番で予め定められたタイミングにて第1輝度でそれぞれ点灯させ、
複数の前記光源のうち、前記領域の配列において端部に位置する光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前または後のタイミングにて、前記第1輝度よりも暗い第2輝度で点灯させる
ことを特徴とするバックライトの制御方法。
【請求項6】
複数本の走査線と複数本のデータ線との交点に対応した設けられた画素を有し、
複数本の前記走査線を予め定められた順番で選択して、選択した走査線に対応する画素にデータ信号を書き込む液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルの背面側に設けられて、当該液晶表示パネルに光を照射するバックライトと、
を備え、
前記バックライトは、
前記液晶表示パネルにおいて前記画素が配列する表示領域が前記走査線の延在方向に沿って分割されるとともに前記データ線の延在方向に並んで配列する複数の領域のそれぞれに対応して設けられた複数の光源と、
複数の前記光源を、前記走査線の選択タイミングに対して所定時間経過したタイミングにて第1輝度でそれぞれ点灯させるとともに、
複数の前記光源のうち、前記領域の配列において端部に位置する光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前または後のタイミングにて、前記第1輝度よりも暗い第2輝度で点灯させる光源駆動回路と、
を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載の液晶表示装置を有することを特徴とする電子機器。
【請求項1】
液晶表示パネルの表示領域が一方向に沿って分割されるとともに他方向に並んで配列する複数の領域のそれぞれに対応して設けられ、前記液晶表示パネルの背面側から各前記領域に光をそれぞれ照射する複数の光源と、
複数の前記光源を、所定の順番で予め定められたタイミングにて第1輝度でそれぞれ点灯させるとともに、
複数の前記光源のうち、前記領域の配列において端部に位置する光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前または後のタイミングにて、前記第1輝度よりも暗い第2輝度で点灯させる光源駆動回路と、
を有することを特徴とする液晶表示パネル用のバックライト。
【請求項2】
前記一方向は、前記液晶表示パネルの走査線の延在方向であり、
前記他方向は、前記液晶表示パネルのデータ線の延在方向であって、
第1領域から第N(Nは3以上の整数)領域に分けられ、
前記光源駆動回路は、
前記第1領域の光源から前記第N領域の光源まで順番に第1輝度で点灯させるとき、
当該第1領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度で点灯させ、
当該第N領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも後のタイミングにて前記第2輝度で点灯させる
ことを特徴とする請求項1記載のバックライト。
【請求項3】
前記Nが5以上の整数であるとき、
前記光源駆動回路は、
前記第1領域の光源を、前記第2輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて、前記第2輝度よりも暗く点灯させ、
前記第N領域の光源を、前記第2輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて、前記第2輝度よりも暗く点灯させる
ことを特徴とする請求項2記載のバックライト。
【請求項4】
前記Nが5以上の整数であるとき、
前記光源駆動回路は、
前記第2領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度よりも暗く点灯させ、
前記第(N−1)領域の光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前のタイミングにて前記第2輝度よりも暗く点灯させる
ことを特徴とする請求項2記載のバックライト。
【請求項5】
液晶表示パネルの表示領域が一方向に沿って分割されるとともに他方向に並んで配列する複数の領域のそれぞれに対応して設けられ、前記液晶表示パネルの背面側から各前記領域に光をそれぞれ照射する複数の光源を有するバックライトの制御方法であって、
複数の前記光源を、所定の順番で予め定められたタイミングにて第1輝度でそれぞれ点灯させ、
複数の前記光源のうち、前記領域の配列において端部に位置する光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前または後のタイミングにて、前記第1輝度よりも暗い第2輝度で点灯させる
ことを特徴とするバックライトの制御方法。
【請求項6】
複数本の走査線と複数本のデータ線との交点に対応した設けられた画素を有し、
複数本の前記走査線を予め定められた順番で選択して、選択した走査線に対応する画素にデータ信号を書き込む液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルの背面側に設けられて、当該液晶表示パネルに光を照射するバックライトと、
を備え、
前記バックライトは、
前記液晶表示パネルにおいて前記画素が配列する表示領域が前記走査線の延在方向に沿って分割されるとともに前記データ線の延在方向に並んで配列する複数の領域のそれぞれに対応して設けられた複数の光源と、
複数の前記光源を、前記走査線の選択タイミングに対して所定時間経過したタイミングにて第1輝度でそれぞれ点灯させるとともに、
複数の前記光源のうち、前記領域の配列において端部に位置する光源を、前記第1輝度で点灯させるタイミングよりも前または後のタイミングにて、前記第1輝度よりも暗い第2輝度で点灯させる光源駆動回路と、
を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載の液晶表示装置を有することを特徴とする電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−191188(P2010−191188A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35330(P2009−35330)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(304053854)エプソンイメージングデバイス株式会社 (2,386)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(304053854)エプソンイメージングデバイス株式会社 (2,386)
【Fターム(参考)】
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