説明

バッテリの充電装置

【課題】充電対象となるバッテリの非装着時に消費される待機電力に加えて、バッテリへの充電完了後に消費される待機電力をも低減可能なバッテリの充電装置を提供する。
【解決手段】バッテリ8への充電を行うスイッチング制御回路14から後段の回路には、充電装置へのバッテリ8の装着に連動してオン状態となる第1スイッチSW1と、第1スイッチSW1がオン状態になるとラッチ回路36を介してオン状態に切り換えられる第2スイッチSW2と、を介して、電源供給を行う。また、第2スイッチSW2がオン状態になると、その後の経過時間を計時するタイマ回路40を設け、タイマ回路40が予め設定された規定時間を計時すると、ラッチ回路36がリセットされて、第2スイッチSW2を強制的にターンオフするように構成する。この結果、規定時間経過後に流れる待機電流を低減して、充電装置を省電力化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動工具等に用いられるバッテリを充電する充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の充電装置には、バッテリを充電しない待機期間中の電力消費量を低減するため、充電対象となるバッテリが所定の装着部に装着されたか否かによってオン・オフ状態が切り変えられる電源スイッチを備えたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
【0003】
そして、この充電装置では、装着部にバッテリが装着されてバッテリへの充電が可能なときにだけ、上記電源スイッチにより、外部電源から内部回路への電源供給経路を導通させることで、装着部へのバッテリの非装着時に内部回路で消費される待機電力を低減している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−264935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来装置では、装着部にバッテリが装着されているときには、電源スイッチがオン状態となって、充電装置の内部回路に電源供給がなされることから、充電装置の消費電力を充分低減することができないという問題があった。
【0006】
つまり、上記従来装置では、装着部にバッテリが装着されると、電源スイッチを介して、充電回路や充電制御回路等からなる内部回路に電源供給がなされ、その内部回路の動作によってバッテリへの充電が開始される。
【0007】
そして、バッテリへの充電が完了すると、充電制御回路が、バッテリ電圧等からその旨を検知し、充電回路からバッテリへの充電経路を遮断して、バッテリへの充電を停止させる。
【0008】
しかし、バッテリへの充電完了後、バッテリが装着部から取り外されるまでは、電源スイッチがオン状態に保持されるため、充電制御回路やバッテリ状態(バッテリ電圧等)を検出する検出回路は動作し続ける。
【0009】
このため、上記従来装置では、バッテリへの充電が完了してからバッテリが取り外されるまでに充電制御回路等で消費される消費電力を低減することができないのである。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、充電対象となるバッテリの非装着時に消費される待機電力だけでなく、バッテリへの充電完了後に消費される待機電力をも低減することのできるバッテリの充電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載のバッテリの充電装置においては、装着部にバッテリが装着されているとき、第1スイッチがオン状態となり、第1スイッチがオン状態となると、第2スイッチがオン状態となる。
【0011】
そして、これら各スイッチは、前記充電手段への電源供給経路に設けられていることから、装着部にバッテリが装着されるまでは、充電手段への電源供給が遮断される。
従って、本発明の充電装置によれば、従来装置と同様、装着部へのバッテリの非装着時に充電手段で消費される待機電力を零にすることができる。
【0012】
一方、本発明の充電装置には、第2スイッチがオン状態になってから、予め設定された規定時間が経過すると、第2スイッチをオフ状態に切り換える制御手段が設けられているため、装着部にバッテリが装着されてから規定時間が経過すると、充電手段への電源供給経路が強制的に遮断されることになる。
【0013】
このため、規定時間として、例えば、バッテリの充電に要する最大時間を設定しておけば、バッテリへの充電に支障を来すことなく、充電手段への電源供給を停止して、充電手段で消費される電力を零にすることができる。
【0014】
よって、本発明によれば、上述した従来装置に比べて、より良好に、充電装置の省電力化を図ることができる。
次に、請求項2に記載の充電装置によれば、第2スイッチをオン状態に切り換える手段として、第1スイッチと第2スイッチとの間の電流供給経路の電圧を検出する電圧検出回路と、この電圧検出回路による検出電圧を微分する微分回路と、この微分回路から出力される微分信号を受けて第2スイッチをオン状態に切り換えるドライブ回路とを備える。
【0015】
このため、第2スイッチを駆動するドライブ回路には、第1スイッチがオン状態となって、電圧検出回路からの検出信号(電圧)が、例えばローレベルからハイレベルに変化した直後にだけ、微分回路を介して検出信号が入力され、ドライブ回路は、その入力信号により第2スイッチをオン状態に切り換えることになる。
【0016】
このため、第2スイッチは、ドライブ回路によりオン状態に切り換えられてから、制御手段の動作によってオフ状態に切り換えられると、次に、微分回路からドライブ回路に検出信号が入力されるまで、オフ状態に保持される。
【0017】
つまり、ドライブ回路は、第2スイッチをオン状態に切り換えると、装着部からバッテリが一旦取り外されて再度装着される迄(換言すれば、第1スイッチが一旦オフ状態となり、再度オン状態に変化する迄)、第2スイッチをオン状態に切り換えることはない。
【0018】
よって、請求項2に記載の充電装置によれば、バッテリが装着部に装着されて第1スイッチがオン状態になっているとき、第2スイッチが制御手段によりオフ状態に切り換えられてから、第2スイッチが再度オン状態となって充電手段側で電力が消費されるのを、より確実に防止することができる。
【0019】
次に、請求項3に記載の充電装置によれば、第2スイッチのドライブ回路がラッチ回路にて構成されることから、ドライブ回路を簡単且つ安価な回路で構成することができる。また、制御手段は、ラッチ回路のラッチを解除することで第2スイッチをオフ状態に切り換えることができるので、制御手段の構成も簡単にすることができる。
【0020】
ところで、制御手段は、規定時間の経過を監視して、第2スイッチをオフ状態に切り換えるものであるので、制御手段駆動用の電源回路が必要になる。
そして、その電源回路に、第1スイッチと第2スイッチとの間の電源供給経路から電源供給を行うように構成すると、規定時間の経過に伴い制御手段が第2スイッチをオフ状態に切り換えても、電源回路への電源供給が継続されるので、電源回路及び制御手段に不要な待機電流(所謂暗電流)が流れてしまう。
【0021】
このため、本発明(請求項1〜請求項3)の充電装置には、請求項4に記載のように、第2スイッチよりも充電手段側の電源供給経路から電源供給を受けて制御手段に電源電圧を供給する電源回路を設けることが望ましい。
【0022】
つまり、このようにすれば、第2スイッチがオン状態になってから規定時間が経過して、制御手段が第2スイッチをオフ状態に切り換えると、充電手段への電源供給だけでなく、制御手段の電源回路への電源供給も遮断され、電源回路及び制御手段に暗電流が流れて、これら各部で電力が無駄に消費されるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施形態の充電装置の構成を表す回路図である。
【図2】充電装置のケースの概略構成を表す説明図である。
【図3】充電装置内の電源供給経路をオン・オフさせる回路部の動作を表すタイムチャートである。
【図4】充電装置の他の構成例を表す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図2に示すように、本実施形態の充電装置2においては、ケース4の上面に、充電対象となるバッテリ8を装着(載置)するための装着部6が形成されている。また、その装着部6には、装着部6へのバッテリ8の装着に連動してオン・オフ状態が切り換えられる、マイクロスイッチ等からなる第1スイッチSW1が設けられている。
【0025】
そして、本実施形態の充電装置2は、装着部6にバッテリ8が装着されて、第1スイッチSW1がオン状態になっているときに、第1スイッチSW1を介して内部回路への電源供給がなされ、装着部6に装着されたバッテリ8への充電を開始するように構成されている。
【0026】
次に、そのように構成された充電装置2の回路構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態の充電装置2は、外部の交流電源(通常、商用電源)から供給される交流電圧を整流する整流回路10と、整流回路10からの出力(直流電圧)を安定化させる平滑用のコンデンサC1とを備える。
【0027】
そして、このコンデンサC1にて平滑化された直流電圧は、内部回路の電源電圧として、第1スイッチSW1を介して、内部の電源供給経路L1に出力される。
電源供給経路L1には、FETからなる第2スイッチSW2を介して、電力変換用のトランス12の一次巻線が接続されており、その一次巻線の他端は、FETからなるスイッチング素子T1を介して、グランド(一次側GND)に接地されている。
【0028】
スイッチング素子T1は、抵抗R1を介して電源供給経路に接続されたスイッチング制御回路14にてスイッチングされることにより、トランス12の一次巻線に交流電流を流し、トランス12の二次側に交流電圧を発生させる。
【0029】
また、トランス12には、2つの二次巻線が設けられており、各二次巻線には、バッテリ8への充電電圧を生成してバッテリ8に印加する充電回路22、及び、バッテリ8の状態(電圧、温度等)を監視しつつ充電回路22からバッテリ8へ充電電流を制御する充電制御回路24が接続されている。
【0030】
充電回路22は、整流用のダイオードD1と、ダイオードD1による整流出力を平滑化するコンデンサC2と、コンデンサC2にて平滑化された整流出力(つまり直流電圧)をバッテリ8に印加するか否かを切り換えるスイッチング素子T2と、から構成されている。なお、スイッチング素子T2は、FET、バイポーラトランジスタ等の半導体素子やリレーにて構成されている。
【0031】
また、充電制御回路24は、マイクロコンピュータ(CPU)26と、整流用のダイオードD2と、ダイオードD2による整流出力を平滑化するコンデンサC3と、コンデンサC3にて平滑化された整流出力(つまり直流電圧)から、CPU26駆動用の直流定電圧を生成するレギュレータ28と、レギュレータ28からの出力を平滑化してCPU26に印加するコンデンサC4と、から構成されている。
【0032】
そして、CPU26は、バッテリ8の状態(電圧、温度等)を監視しつつスイッチング素子T2をスイッチングさせることで、充電回路22によるバッテリ8への充電を制御する。
【0033】
このように構成された本実施形態の充電装置2においては、装着部6にバッテリ8が装着されて第1スイッチSW1がオン状態であるとき、第2スイッチSW2がオン状態であれば、スイッチング制御回路14が動作して充電回路22及び充電制御回路24に電源供給がなされ、これら各回路22、24の動作によってバッテリ8への充電が行われる。
【0034】
一方、本実施形態の充電装置2には、装着部6へのバッテリ8の装着に連動して第1スイッチSW1がオン状態になったときに、第2スイッチSW2をオフ状態からオン状態に切り換え、その後、予め設定された規定時間が経過すると第2スイッチSW2をオフ状態に切り換えることで、スイッチング制御回路14(延いては充電回路22及び充電制御回路24)の連続動作時間を規定時間以内に制限する回路が設けられている。
【0035】
この回路のうち、第2スイッチSW2をオン状態に切り換える回路は、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2との間の電源供給経路L1に接続されて、第1スイッチSW1から電源供給経路L1に入力される電源電圧(直流電圧)を検出する電圧検出回路32と、この電圧検出回路32による検出電圧を微分する微分回路34と、微分回路から出力される微分信号をラッチし、第2スイッチをオン状態に切り換えるラッチ回路36とから構成されている。
【0036】
ここで、電圧検出回路32は、電源供給経路L1と一次側GNDとの間に設けられた分圧用の抵抗R11、R12にて構成されている。
また、微分回路34は、その抵抗R11、R12の接続点(分圧点)に一端が接続され、他端がラッチ回路36の入力端子に接続されたコンデンサC11と、コンデンサC11とラッチ回路36の入力端子との間にカソードが接続され、アノードが一次側GNDに接地されたダイオードD11とから構成されている。
【0037】
また、図1から明らかなように、本実施形態では、第2スイッチSW2がpチャネルのMOSFETにて構成されており、第2スイッチSW2をオン状態にするには、ゲートをローレベルにする必要がある。
【0038】
このため、ラッチ回路36は、リセット状態で出力がハイレベルとなり、微分回路34から微分信号が入力されると、出力がローレベルとなって、第2スイッチSW2をオン状態に切り換えるよう構成されている。

また、第2スイッチSW2のソースは第1スイッチSW1側の電源供給経路L1に接続されており、そのソース−ゲート間には、抵抗R13が設けられ、更に、そのゲートとラッチ回路36の出力端子との間には抵抗R14が設けられている。なお、ラッチ回路36は、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2との間の電源供給経路L1から、抵抗R13及び抵抗R14を介して電源供給を受けて動作する。
【0039】
一方、第2スイッチSW2をオフ状態に切り換える回路は、規定時間を計時するタイマ回路40と、このタイマ回路40の電源電圧を生成する制御用電源回路38とから構成されている。
【0040】
制御用電源回路38は、第2スイッチSW2からトランス12に至る電源供給経路L1と一次側GNDとの間に設けられており、第2スイッチSW2がオン状態であるとき電源供給経路L1から電源供給を受けて、タイマ回路40駆動用の電源電圧を生成する。
【0041】
そして、その生成された電源電圧は、タイマ回路40の電源端子に入力されると共に、抵抗R15を介して、タイマ回路40の入力端子にも入力される。
この結果、タイマ回路40は、第2スイッチSW2がオン状態になると、制御用電源回路38から電源供給を受けて、規定時間の計時を開始するようになり、規定時間が経過すると、所定パルス幅のパルス信号を出力する。
【0042】
そして、そのパルス信号は、ラッチ回路36のリセット端子に入力され、ラッチ回路36の出力は、ローレベルからハイレベルに反転する。この結果、第2スイッチSW2はターンオフし、電源供給経路L1が遮断される。
【0043】
上記のように構成された本実施形態の充電装置2においては、図3に示すように、バッテリ8が装着部6に装着されて、第1スイッチSW1がオン状態となると、電圧検出回路32の検出電圧(分圧点電圧)がハイレベルになる。
【0044】
そして、ラッチ回路36には、その検出電圧の立ち上がりタイミングで、微分回路34から微分信号が入力される。
このため、ラッチ回路36からの出力は、第1スイッチSW1がオン状態となった直後に、ラッチ回路36の起動に伴い一時的にハイレベルになるが、その後、微分信号の入力によりローレベルとなって、第2スイッチSW2をオンさせる(時点t1)。
【0045】
すると、トランス12及びスイッチング制御回路14、延いては、充電回路22及び充電制御回路24に電源供給がなされ、バッテリ8への充電が開始されるため、電源供給経路L1には、バッテリ8への充電に要する充電電流が流れる。
【0046】
充電制御回路24のCPU26は、バッテリ8の電圧等を監視して、バッテリ8が満充電状態になると、充電回路22のスイッチング素子T2をオフさせ、充電回路22からバッテリ8への充電経路を遮断するが、スイッチング制御回路14及び充電制御回路24は動作を継続するため、電源供給経路L1にはその継続動作のための待機電流が流れる。
【0047】
しかし、本実施形態では、第2スイッチSW2がオン状態になると、タイマ回路40が計時を開始し、その後規定時間が経過すると、所定パルス幅のパルス信号を出力し、ラッチ回路36をリセットさせる(時点t2)。
【0048】
この結果、ラッチ回路36からの出力は、ローレベルからハイレベルに反転し、第2スイッチSW2がオフ状態となって、第2スイッチSW2からスイッチング制御回路14側への電源供給経路L1が遮断される。
【0049】
従って、本実施形態の充電装置2によれば、タイマ回路40が計時する規定時間として、バッテリ8の充電に要する最大時間若しくはそれよりも長い時間を設定しておけば、バッテリ8への充電に支障を来すことなく、電源供給経路L1を介してスイッチング制御回路14側に流れる待機電流を遮断することができる。よって、本実施形態の充電装置2によれば、前述した従来装置に比べて、より良好に省電力化することができる。
【0050】
また、本実施形態の充電装置2において、ラッチ回路36は、第1スイッチSW1がオン状態となった直後に微分回路34を介して入力される微分信号を受けて、第2スイッチSW2をオンする。
【0051】
このため、図3に示すように、ラッチ回路36は、タイマ回路40からの出力パルスによりリセットされて、第2スイッチSW2をオフすると(時点t2)、その後、装着部6から一旦バッテリ8が取り外され(時点t3)、装着部6にバッテリ8が再度装着されて、微分回路34から微分信号が入力される(時点t4)までは、第2スイッチSW2をオンすることはない。
【0052】
よって、本実施形態の充電装置2によれば、バッテリ8が装着部6に装着されて第1スイッチSW1がオン状態になっているとき、第2スイッチSW2がタイマ回路40の動作によってオフ状態に切り換えられてから、再度第2スイッチSW2がオン状態となって、スイッチング制御回路14側に電流が流れるのを防止できる。
【0053】
また、制御用電源回路38は、第2スイッチSW2よりもスイッチング制御回路14側の電源供給経路L1から電源供給を受けて、タイマ回路40駆動用の電源電圧を生成することから、タイマ回路40の動作によって第2スイッチSW2がオフ状態に切り換えられると、制御用電源回路38、延いてはタイマ回路40への電源供給も遮断される。
【0054】
このため、本実施形態の充電装置2によれば、第2スイッチSW2がオン状態となって、バッテリ8への充電が開始された後、規定時間が経過したときには、トランス12、スイッチング制御回路14、充電回路22及び充電制御回路24にて消費される待機電力に加えて、制御用電源回路38及びタイマ回路40で消費される待機電力についても零にすることができる。
【0055】
ここで、本実施形態では、トランス12、スイッチング制御回路14、充電回路22及び充電制御回路24が、本発明の充電手段に相当し、タイマ回路40が、本発明の制御手段に相当し、ラッチ回路36が本発明(請求項2、3に記載)のドライブ回路に相当し、制御用電源回路38が、本発明(請求項4に記載)の電源回路に相当する。
【0056】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態では、第2スイッチSW2がオン状態になってからの経過時間をタイマ回路40にて計時するものとしたが、このタイマ回路40としての機能を、充電制御を行うCPU26に持たせてもよい。
【0057】
つまり、この場合、充電装置2の内部回路を図4に示すように構成して、CPU26に、起動後の経過時間を計時して、その経過時間が規定時間に達するとフォトカプラ42に駆動信号を出力する計時処理を実行させ、CPU26からの駆動信号を受けて動作(発光・受光)するフォトカプラ42からの出力を、ラッチ回路36のリセット端子に入力するようにすればよい。
【0058】
そして、このようにしても、CPU26及びフォトカプラ42の動作によって、第2スイッチSW2がオン状態となってから規定時間が経過すると、ラッチ回路36を介して第2スイッチSW2がオフされることになり、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0059】
2…充電装置、4…ケース、6…装着部、8…バッテリ、10…整流回路、12…トランス、14…スイッチング制御回路、22…充電回路、24…充電制御回路、26…CPU(マイクロコンピュータ)、28…レギュレータ、32…電圧検出回路、34…微分回路、36…ラッチ回路、38…制御用電源回路、40…タイマ回路、42…フォトカプラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電対象となるバッテリを装着するための装着部と、
前記装着部に装着されたバッテリへ充電する充電手段と、
前記充電手段への電源供給経路に設けられ、前記装着部にバッテリが装着されているときオン状態となり、前記装着部にバッテリが装着されていないときにはオフ状態となる第1スイッチと、
前記第1スイッチから前記充電手段への電源供給経路に設けられ、前記第1スイッチがオン状態となるとオン状態となる第2スイッチと、
前記第2スイッチがオン状態になってから、予め設定された規定時間が経過すると、前記第2スイッチをオフ状態に切り換える制御手段と、
を備えたことを特徴とするバッテリの充電装置。
【請求項2】
前記第1スイッチがオン状態となったときに前記第2スイッチをオン状態に切り換える手段として、
前記第1スイッチと前記第2スイッチとの間の電流供給経路の電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路による検出電圧を微分する微分回路と、
前記微分回路から出力される微分信号を受けて前記第2スイッチをオン状態に切り換えるドライブ回路と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のバッテリの充電装置。
【請求項3】
前記ドライブ回路は、前記微分信号をラッチするラッチ回路にて構成されていることを特徴とする請求項2に記載のバッテリの充電装置。
【請求項4】
前記第2スイッチよりも充電手段側の電源供給経路から電源供給を受けて、前記制御手段に電源電圧を供給する電源回路を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のバッテリの充電装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−222878(P2012−222878A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83720(P2011−83720)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000137292)株式会社マキタ (1,210)
【Fターム(参考)】