説明

バッテリシステム中の予備充電電流を調整するシステムおよび方法

【課題】バッテリの予備充電システムの提供。
【解決手段】情報処理システムのバッテリのようなバッテリシステム中の予備充電電流を、そのバッテリシステムの単一または複数のバッテリセルに供給される充電電流のデューティサイクルを制御することにより調整するシステムおよび方法である。バッテリシステムには、可搬型の情報処理システムのバッテリパックが含まれている。バッテリセルには、LiイオンバッテリセルまたはNiMHバッテリセルが含まれる。バッテリ充電装置とバッテリセルとの間に結合されて、充電FETスイッチング素子を有する充電回路を備えているバッテリ電流制御回路と、マイクロ制御装置と、バッテリセルに結合されてバッテリセル電圧を監視するように構成されたアナログフロントエンド回路とを備え、バッテリ電流制御回路に結合されており、充電FETスイッチング素子を制御するように構成されているバッテリ管理装置とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、バッテリシステムに関し、とくに、バッテリシステム中の予備充電電流の調整に関する。
【背景技術】
【0002】
情報の価値および使用は増加し続けており、個人および企業は情報を処理し、記憶する付加的な手段を探し求めている。ユーザが利用可能な1つのオプションは情報処理システムである。情報処理システムは一般に、企業、個人またはその他の目的のために情報またはデータの処理、コンパイル、記憶および、または通信を行ない、それによってユーザがその情報の価値を利用することを可能にする。テクノロジーおよび情報処理の必要性ならびに要求はユーザまたは用途によって異なるため、情報処理システムもまた、処理される情報の種類、情報の処理方法、処理、記憶または通信される情報の量、および情報の処理、記憶または通信がどれだけ迅速かつ効率的に行われることができるかに関して異なったものとなる。情報処理システムはそのバリエーションのために多様に使用されることができ、あるいは特定のユーザに対して、または金融取引処理、航空券の予約、企業データの記憶またはグローバルな通信のような特定の使用に対して構成されることができる。さらに、情報処理システムは、情報を処理し、記憶し、通信するように構成されることのできる種々のハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントを含むことが可能であると共に、1以上のコンピュータシステム、データ記憶システム、およびネットワークシステムを含むことができる。
【0003】
可搬型の情報処理システムの例には、ノートブックコンピュータが含まれている。これらの可搬型電子装置は典型的に、1以上の再充電可能なバッテリを含むリチウムイオン(“Liイオン”)またはニッケル金属ハイブリッド(“NiMH”)バッテリパックのようなバッテリシステムによって給電される。図1は、バッテリ充電装置110の対応した充電出力端子115、116に一時的に結合されるバッテリ充電端子122、124を有する可搬型の情報処理システム100のバッテリシステム120を示している。バッテリ充電装置110はそのように構成されているので、電流供給端子112、114から電流(たとえば、ACアダプタから交流電流、または直流電流)を受取って、直流充電電流を充電出力端子115、116を介してバッテリシステム120のバッテリ充電端子122、124に供給するように結合される。示されているように、バッテリシステム120はまた、バッテリ電圧のようなバッテリ状態情報を対応したバッテリ充電装置データバス端子117、118に提供するバッテリシステムデータバス端子126、128を備えている。
【0004】
図2は、バッテリシステムの動作を監視すると共にバッテリシステム充電および放電回路270を制御する役割をもつバッテリ管理装置(“BMU”)202を有する従来のリチウムイオンバッテリシステム120を示しており、この充電および放電回路270は、バッテリシステムの1以上のバッテリセルに充電および放電を行わせるために設けられている。示されているように、BMU202は、アナログフロントエンド(“AFE”)206およびマイクロ制御装置204を備えている。バッテリシステム120の充電および放電回路270は、バッテリ充電端子112とバッテリセル224との間に直列に結合された2つの電界効果トランジスタ(“FET”)214および216を備えている。FET214は、リチウムイオンバッテリセル224の電流充電を可能にし、あるいは不可能にするためにスイッチ218を使用してBMU202のマイクロ制御装置204および、またはAFE206により制御される充電回路260の一部分を形成する充電FETスイッチング素子であり、FET216は、リチウムイオンバッテリセル224への電流放電を可能にし、あるいは不可能にするためにスイッチ220を使用してBMU202のマイクロ制御装置204および、またはAFE206により制御される放電回路262の一部分を形成する放電FETスイッチング素子である。示されているように、寄生ダイオードは、各FETスイッチング素子のソースとドレインの間に存在し、すなわち、放電FETスイッチングセル216が開いているときに充電電流をバッテリセルに導き、充電FETスイッチングセル214が開いているときにバッテリセルから放電電流を導くために設けられている。
【0005】
通常のバッテリパックの動作中、充電および放電FETスイッチング素子214および216は共に各スイッチ218および220によって閉状態にされており、AFE206のセル電圧検出回路210がバッテリセル224の電圧を監視する。AFE206のセル電圧検出回路210がバッテリの過電圧状態を検出した場合、BMU202は充電FETスイッチング素子214を開いて、過電圧状態が解消するまでバッテリセルがそれ以上充電されることを阻止する。同様に、AFE206のセル電圧検出回路210がバッテリ電圧不足(または放電過剰)状態を検出した場合、BMU202は放電FETスイッチング素子216を開いて、電圧不足状態が解消するまでバッテリセルがそれ以上放電することを阻止する。BMU202はまた、バッテリパックが休眠モードであるときに充電FETスイッチング素子214を開いてもよい。電流感知抵抗212はバッテリパック回路中に存在し、AFE206の電流センサ208がバッテリセルへの充電電流を監視することを可能にする。充電FETスイッチング素子214が開いていることが仮定される(たとえば、休眠モード中またはバッテリ過電圧状態中)が、しかし充電電流が検出された場合、BMU202は、バッテリ回路中に存在するインラインヒューズ222を飛ばしてバッテリパック回路を開き、それ以上の過剰充電を阻止することによりバッテリパックを永続的にディスエーブルする。
【0006】
LiイオンおよびNiMHバッテリセルがある定まった低電圧レベルまで放電されているときには、それらはその全充電電流を受取る準備はできておらず、はるかに低い電流レベルで“予備充電”しなければならない。たとえば、スマート充電器からの典型的な最小充電電流は128ミリアンペアであり、これはいくつかのNiMHバッテリセルを予備充電するのに十分に低いものであることができる。しかしながら、別のタイプのバッテリセルに対して必要とされる予備充電電流は128ミリアンペアよりはるかに低い可能性がある。典型的なLiイオンバッテリセルに関して、必要とされる予備充電電流は、セル当り約20ミリアンペア以下である。必要とされる予備充電電流を供給するためにバッテリパック中に個別の予備充電回路を組込み、バッテリ充電装置によって供給される充電電流を減少させることにより所望の予備充電電流レベルを達成している。
【0007】
図2は予備充電回路250を示しており、この予備充電回路250は、バッテリセル224が予め定められた低電圧レベルに放電されていてそれらの全充電電流を受取る準備ができていないときにこのバッテリセル224を予備充電するために充電および放電回路270中に設けられている。示されているように、予備充電回路250は、スイッチとして使用されるMOSFET252と、抵抗254とを備えており、この抵抗254は、バッテリ充電装置110によって供給される充電電流よりはるかに低い電流値に予備充電電流のレベルを制限する。予備充電モード中、マイクロ制御装置204は、バッテリセル224の電圧が予め定められた低電圧レベルより低くて予備充電電流レベルが必要とされていることがAFE206のセル電圧検出回路210により検出されたときにMOSFETスイッチ252をオンに切替える。予備充電モード中、BMU202はまた充電FETスイッチング素子214を開状態に維持し、バッテリセル224に供給される充電電流を低い予備充電電流レベルに制限する。バッテリセル224の電圧が予め定められた低電圧レベルに到達したとき、BMU202はMOSFETスイッチ252をオフに切替えて充電FETスイッチング素子214を閉じ、十分な充電電流がバッテリセル224に供給されることを可能にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図2に示されているように、通常のリチウムイオンバッテリシステム120の予備充電回路250には、バッテリシステム中に個別の回路コンポーネントを設ける必要がある。このような予備充電回路コンポーネントは安全性と費用のためにNiMHバッテリシステムのようないくつかのバッテリシステム中には設けられない可能性がある。このようなシステムにおいては、バッテリ充電装置のコンポーネントは予備充電電流レベルを調整するために使用される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この明細書には、情報処理システムのバッテリのようなバッテリシステム中の予備充電電流を調整するシステムおよび方法が開示されている。この開示されているシステムおよび方法は、バッテリシステムの充電電流のデューティサイクルを調整してその予備充電電流のレベルを調整するように構成されることができるという利点がある。1実施形態においては、別個の予備充電回路(図2の予備充電回路250のような)が存在しないとき、および、またはバッテリ充電装置の予備充電回路の存在なしに、バッテリシステムのマイクロ制御装置を使用してバッテリシステム充電FETスイッチング素子(C-FET)のデューティサイクルを調節することができると同時に、リチウムイオンバッテリセル予備充電要求等のバッテリセル予備充電要求を満足させることができる。例示的な1実施形態において、ノートブックコンピュータのような可搬型の情報処理システム用のバッテリシステムは、バッテリセルに供給された充電電流のデューティサイクルを調節することにより、および通常の予備充電回路のMOSFETスイッチコンポーネントが存在せずに、バッテリシステムのバッテリセルに対する予備充電電流レベルを調整する能力を備えることができる。したがって、開示されているシステムおよび方法は、1実施形態においては別個の予備充電回路コンポーネントを必要でなくすと共にバッテリシステム内部の部品の数を減少させるように構成されることができ、その結果費用が節約され、バッテリシステム印刷回路板上に要求されるスペースが小さくなるという利点がある。
【0010】
1つの特徴において、バッテリ充電装置に結合されたバッテリシステムの1以上のバッテリセルを充電する方法がここに開示されており、その方法は、バッテリ充電装置からバッテリシステムにおいて充電電流を受取り、その充電電流は第1の電流値を有し、この第1の電流値より小さい第2の電流値を有する予備充電電流を生成するようにバッテリシステムにおいて受取られた充電電流のデューティサイクルを調節し、最初に第2の電流値を有する予備充電電流をバッテリシステムの1以上のバッテリセルに供給し、その後第1の電流値を有する充電電流をそのバッテリシステムの1以上のバッテリセルに供給することによりそのバッテリシステムの1以上のバッテリセルを充電するステップを含んでいる。
【0011】
別の特徴において、バッテリ充電装置に結合されるように構成されているバッテリシステムがここに開示されており、そのバッテリシステムは、1以上のバッテリセルと、バッテリ充電装置と1以上のバッテリセルとの間に結合されるように構成され、第1の電流値を有する充電電流をバッテリ充電装置から受取り、バッテリ充電装置からバッテリセルへの充電電流の流れを制御するように構成されているバッテリ電流制御回路と、このバッテリ電流制御回路に結合されており、第1の電流値より小さい第2の電流値を有する予備充電電流を1以上のバッテリセルに供給するためにバッテリ充電装置から受取られた充電電流のデューティサイクルを調節するようにバッテリ電流回路の動作を制御するように構成されているデューティサイクル制御装置とを備えている。このデューティサイクル制御装置はさらに、最初に第2の電流値を有する予備充電電流をバッテリシステムの1以上のバッテリセルに供給し、その後第1の電流値を有する充電電流をそのバッテリシステムの1以上のバッテリセルに供給するように構成されることができる。
【0012】
さらに別の特徴において、バッテリ充電装置に結合されるように構成された可搬型の情報処理システム用のバッテリシステムがここに開示されており、そのバッテリシステムは、1以上のバッテリセルと、バッテリ充電装置と1以上のバッテリセルとの間に結合されるように構成され、充電FETスイッチング素子を備えており、第1の電流値を有する充電電流をバッテリ充電装置から受取るように構成されている充電回路と、この充電回路に結合されており、マイクロ制御装置を備えているバッテリ管理装置(BMU)とを備えている。このBMUは、第1の電流値より小さい第2の電流値を有する予備充電電流を1以上のバッテリセルに供給するためにバッテリ充電装置から受取られた充電電流のデューティサイクルを調節するように充電回路の充電FETスイッチング素子の動作を制御するように構成されることができる。BMUはさらに、最初に、バッテリシステムの1以上のバッテリセルの電圧が低電圧しきい値より低いときに第2の電流値を有する予備充電電流をそのバッテリシステムの1以上のバッテリセルに供給し、その後、バッテリシステムの1以上のバッテリセルの電圧が低電圧しきい値に到達したときに第1の電流値を有する充電電流をそのバッテリシステムの1以上のバッテリセルに供給するように構成されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図3は、開示されているシステムおよび方法の1実施形態によるバッテリシステム320を示している。このバッテリシステム320は独立型の直流電流源として構成されてもよいし、あるいは可搬型の電子装置の永続的なまたは交換可能なコンポーネント(たとえば、ノートブックコンピュータのような可搬型情報処理システムのバッテリパック)として設けられてもよい。ノートブックコンピュータに加えて、このような可搬型の電子装置の別の例には、可搬電話装置(たとえば、セルラー電話、コードレス電話等)、パーソナルデジタルアシスタント(“PDA”)装置、MP3プレーヤ、カメラ、コンピュータ周辺機器等が含まれるが、それらに限定されない。可搬型の電子装置に加えて、開示されているシステムおよび方法は、少なくとも部分的にはバッテリ給電されるものであってバッテリシステムから電流を受取るように結合されている電子回路を有する任意の他のタイプの電子装置に給電するように構成されることができることが認識されるであろう。これに関して、開示されているシステムおよび方法は、スマートバッテリが使用される適用において構成される利点がある。
【0014】
図3に示されているように、バッテリシステム320は、図1のバッテリ充電装置110のようなバッテリ充電装置(示されていない)に結合されるように構成されることのできるバッテリ端子312および314に結合された1以上のバッテリセル324を含んでいる。バッテリシステム320が電子装置の集積コンポーネントとして設けられているとき、対応したバッテリ充電装置もまた同じ電子装置の集積された部分として設けられてもよいし、あるいはその電子装置の外部の装置として設けられてもよいことが認識されるであろう。バッテリセル324は任意のタイプの再充電可能なバッテリセルであってもよいし、あるいは充電電流値の2以上の定格を使用して再充電するのに適したそれらの組合せでもよい。このようなバッテリセルの例には、Liイオンバッテリセル、NiMHバッテリセル、ニッケルカドミウム(NiCd)バッテリセル、リチウムポリマー(Liポリマー)バッテリセル等が含まれるが、それらに限定されない。
【0015】
バッテリシステム320はまたバッテリ電流制御回路370を備えており、このバッテリ電流制御回路370は、バッテリシステム320のバッテリセル324への充電電流の流れを制御するために設けられており、また、随意に、バッテリシステム320のバッテリセル324からの放電電流の流れを制御するように構成されることもできる。バッテリ電流制御回路370はデューティサイクル制御装置311に結合されており、このデューティサイクル制御装置311は、バッテリ充電装置から端子312および314を介してバッテリセル324へのバッテリ充電電流(ICHARGE)の流れを制御してバッテリセル324に供給される充電電流のデューティサイクルを調節するためにバッテリ電流制御回路370の動作を制御する(たとえば、制御信号または別の適切な方法によって)。バッテリセル電圧検出器310もまた設けられており、これはバッテリセル324の電圧の監視およびデューティサイクル制御装置311へのこの情報の提供を行うように結合されている。このデューティサイクル制御装置311およびバッテリセル電圧検出器310はそれぞれ、そのタスクを行うのに適した任意の回路およびまたは制御論理構成を使用して構成されることができることが認識されるであろう。たとえば、1実施形態において、回路311および310の1以上の特徴は、バッテリシステム320に一体化された制御装置(たとえば、プロセッサおよび関連したファームウェア)を使用して、あるいはバッテリシステム回路/コンポーネントとインターフェースするマイクロ制御装置/マイクロプロセッサ、ファームウェアおよび、またはソフトウェアの任意の他の適切な構成を使用して構成されることができる。さらに、別個のコンポーネントとして示されているが、その代りに、デューティサイクル制御装置311およびバッテリセル電圧検出器310のタスクは、単一のコンポーネントによって行われることができ、あるいは3以上の別々のコンポーネントの組合せによって行われることができることが認識されるであろう。
【0016】
図3のシステムの動作において、バッテリセル電圧検出器310はバッテリセル324の電圧を監視し、この情報をデューティサイクル制御装置311に提供する(たとえば、制御信号または別の適切な方法によって)。次に、デューティサイクル制御装置311はこの監視された電圧情報を使用して、バッテリ電流制御回路370を通ってバッテリセル324に供給される充電電流を制御する。とくに、デューティサイクル制御装置311は、バッテリセル324の電圧が低電圧しきい値より低く、バッテリセル324がそれらの全充電電流を受取る準備ができていないときに充電電流のデューティサイクルを制御することによりこのバッテリセル324を予備充電するように構成されている。充電電流のデューティサイクルを制御することにより、デューティサイクル制御装置311は、バッテリ充電装置によって端子312および314において供給される全充電電流より低い1以上の電流しきい値に予備充電電流のレベルを制限することができる。バッテリセル324の電圧が低電圧しきい値に到達したとき、デューティサイクル制御装置311は充電電流のデューティサイクルをもっと高いデューティサイクルに増加させ、その結果さらに多くの充電電流がバッテリセル324に供給され、それによって、たとえば、バッテリ充電装置の全充電電流がバッテリセル324に供給されることが可能になる。
【0017】
デューティサイクル制御装置311は、バッテリセル電圧が電圧しきい値より低いときには低下されたレベルの予備充電電流を充電器からバッテリセル324に供給し、また、バッテリセル電圧が電圧しきい値に到達し、あるいはそれを超えたときには全充電電流を供給するようにバッテリ電流制御回路370を制御するように構成されることが認識されるであろう。これに関して、デューティサイクル制御装置311は、低下されたレベルの予備充電電流を充電器からバッテリセル324に対してそのバッテリセル324の電圧しきい値に基づいて供給する(たとえば、あるレベルの予備充電電流を3セル並列バッテリパックに供給し、さらに高いレベルの予備充電電流を4セル並列バッテリパックに供給する)やり方でバッテリ電流制御回路370を制御するように構成されることができる。
【0018】
図4は、開示されているシステムおよび方法の1実施形態にしたがって構成されることができる図3のバッテリシステム320を示している。この例示的な実施形態に示されているように、デューティサイクル制御装置311およびバッテリセル電圧検出器310の機能はバッテリ管理装置(BMU)402によって構成されることができ、このBMU402はバッテリシステムの動作を監視し、バッテリ電流制御回路370を制御する役割をもっている。もっとも、回路、1または複数のプロセッサおよび、または制御論理手段等の任意の適切な構成が別の実施形態において使用されてもよい。図4に示されているように、BMU402はアナログフロントエンド(“AFE”)406およびマイクロ制御装置404を備えている。バッテリ電流制御回路370は、バッテリ充電端子312とバッテリセル324との間に直列に結合された充電回路460および放電回路462を備えている。FET414は、バッテリセル324への電流充電を可能にし、あるいは不可能にするために充電回路スイッチ418を使用してBMU402のマイクロ制御装置404および、またはAFE406により制御される充電回路460の一部分を形成する充電FETスイッチング素子であり、また、FET416は、バッテリセル324からの電流放電を可能にし、あるいは不可能にするために充電回路スイッチ420を使用してBMU402のマイクロ制御装置404および、またはAFE406により制御される放電回路462の一部分を形成する放電FETスイッチング素子である。示されているように、バッテリシステム320はまた、バッテリ電圧のようなバッテリ状態情報をバッテリ充電装置の対応したデータバス端子に提供するバッテリシステムデータバス端子426、428を備えている。
【0019】
通常のバッテリパックの動作中、充電および放電FETスイッチング素子414および416は共にスイッチ418および420によってそれぞれ閉状態にされており、AFE406のセル電圧検出器310がバッテリセル324の電圧を監視する。AFE406のセル電圧検出器310がバッテリ過電圧状態を検出した場合、BMU402は充電FETスイッチング素子414を開いて、過電圧状態が解消するまでバッテリセルがそれ以上充電されることを阻止する。同様に、AFE406のセル電圧検出器310がバッテリ電圧不足(または放電過剰)状態を検出した場合、BMU402は放電FETスイッチング素子416を開いて、電圧不足状態が解消するまでバッテリセルがそれ以上放電することを阻止する。BMU402はまた、バッテリパックが休眠モードであるときに充電FETスイッチング素子414を開く。電流感知抵抗412はバッテリパック回路中に存在し、AFE406の電流センサ308がバッテリセルへの充電電流を監視することを可能にする。充電FETスイッチング素子414が開いていると仮定される(たとえば、休眠モード中またはバッテリ過電圧状態中)が、しかし充電電流が検出された場合、BMU402は、バッテリ回路中に存在するオプションのインラインヒューズ422を飛ばしてバッテリパック回路を開き、それ以上の過充電を阻止することによりバッテリパックを永続的にディスエーブルする。
【0020】
バッテリシステム320の端子312、314がバッテリ充電装置の対応した端子から電流を受取るように結合されたとき、BMU402は、バッテリセル324の電圧が低電圧しきい値より低く、低い予備充電電流レベルが必要とされていることがAFE406のセル電圧検出器310により検出されたときには予備充電モードに入るように構成されている。予備充電モード中、BMU402のデューティサイクル制御装置311はスイッチ418を制御して(たとえば、パルス幅変調された信号を使用して)、FETスイッチング素子414を断続的に開閉し、バッテリセル324に全充電電流値より低い断続的な予備充電電流を供給する。バッテリセル324の電圧が低電圧しきい値を超えたとき、BMU402は充電FETスイッチング素子414を閉じて、バッテリセル324が完全に充電されるまでそれに全充電電流が一定して供給されることを可能にする。
【0021】
図5は、開示されているシステムおよび方法の1実施形態にしたがって予備充電および全充電の両モードに対するスイッチ418の電流制御信号電圧を時間の関数として示している。示されている実施形態においては、電流制御信号の電圧が高いか、あるいは1の値を有しているとき、電流がバッテリセルに供給され、電流制御信号の電圧が低いか、あるいは0の値を有しているとき、電流はバッテリセルに供給されない。
【0022】
さらに図5を参照すると、充電電流は予備充電モード502の期間中バッテリセル324に断続的に供給される。この示されている実施形態に対して図示されているように、各電流パルスはその他の電流パルスと実質的に同じ電流レベルである。予備充電モード502中、予備充電電流のデューティサイクルはt1/(t1+t2)で表され、t1は電流がオンである時間を表し、t2は電流がオフである時間を表している。さらに図5に示されているように、ひとたびバッテリセル324の電圧が低電圧しきい値に到達すると、充電電流は一定になる(100%デューティサイクル)。これに関して、100%のデューティサイクルを使用して、バッテリ充電装置からバッテリセルへの充電電流のフル(full)値を与えることができる(たとえば、状況からして全充電電流が必要とされているか、あるいは望ましいときには常に)。1実施形態においては0%のデューティサイクルを使用して充電電流の流れを中止するか、あるいは終了させることができることもまた認識されるであろう。
【0023】
図3および4の実施形態に関して、予備充電モードを開始させるために使用される予め定められた低電圧しきい値は、所定のバッテリシステム構成の要求(たとえば、バッテリのタイプ、セルの数、バッテリ充電装置のタイプ等)に適合するように異なってもよいことが認識されるであろう。同様に、予備充電電流レベルおよびデューティサイクル値もまた所定のバッテリシステム構成の要求に適合するように決定されることができる。
【0024】
たとえば、Liイオンバッテリシステム(たとえば、3つの2.5ボルトのセルを有している7.5ボルトの3Sバッテリパック、または3つの3ボルトのセルを有している9ボルトの3Sバッテリパック)に対する1実施形態において、約2.5乃至約3ボルトの予め定められた低電圧しきい値が、予備充電電流モードと全充電電流モードとの間のしきい値として使用されることができる。同様に、低電圧しきい値方法は、たとえば、4つのセルを有している4Sバッテリパック等の別のバッテリ構成に適用されることができる。バッテリシステムのバッテリセルに供給される全充電電流の値は、バッテリセルの数を関係0.5cと乗算することにより決定されることができ、ここでcはセル当りの公称容量である。cの値はバッテリのタイプに基づいて変化することができるが、しかしこの実施形態のLiイオンバッテリセルに対して、このcの値は約2200乃至約2400ミリアンペア/時間/セルの1つの値を有することができる。したがって、3つのセルと約2200ミリアンペア/時間/セルの公称容量(c)とを有するLiイオンバッテリシステムに対しては、全(フル)充電電流は約3,3アンペアであると決定されることができる。同じLiイオンバッテリシステムの実施形態に対して、予備充電電流は、バッテリセルの数を約20乃至約50ミリアンペア/セルの値と乗算することにより決定されることができる。したがって、並列に結合された2つのセルを有するLiイオンバッテリシステムに対して50ミリアンペア/セルの値を使用することにより、予備充電電流は約100ミリアンペアであると決定されることができる。
【0025】
所望の予備充電電流レベルを与えるために必要とされる適切なデューティサイクルは、予備充電電流(たとえば、上記にしたがって決定される)の所望のレベルと、バッテリ充電装置によって供給された利用可能な電流とに基づいて決定されることができる。たとえば、1実施形態において、Liイオンバッテリシステムを充電するために構成されたバッテリ充電装置は、約150アンペアの充電定格を有することができる。別の例示的な実施形態においては、バッテリ充電装置は、必要とされたときに、たとえば、バッテリシステムデータバス端子426、428を介してマイクロ制御装置404から信号が受取られたとき等に、供給されることのできる約128ミリアンペアの低い(予備充電)電流定格を有することができる。いずれの場合も、予備充電デューティサイクルは、端子312、314においてバッテリ充電装置により供給された電流に基づいて所望の予備充電電流をバッテリセル324に伝送するように調節されることができる。たとえば、100ミリアンペアの所望の予備充電電流および約150ミリアンペアの電流がバッテリ充電装置によって供給されたと仮定すると、マイクロ制御装置404のデューティサイクル制御装置311によって約66%のデューティサイクルが実施されることができる。例示的な1実施形態において、0%乃至100%の間の単一のデューティサイクル値を使用して所望の予備充電電流レベルを1つのバッテリパック(たとえば、3乃至4つのセルを有する)に提供することができる。
【0026】
所望の予備充電電流レベルを提供するために必要とされる適切なデューティサイクルはまた、所定のバッテリパック中のバッテリセルの数に基づいて変化する可能性がある。たとえば、2つの並列グループと3つの直列グループとを有しているLiイオンバッテリパックに対して、バッテリ充電装置から供給される充電電流が約128ミリアンペアであると仮定すると、デューティサイクルは約31%であるように選択され、その結果、バッテリセルに約40ミリアンペアの合計予備充電電流を伝送することができる。並列バッテリセルの3つのグループと直列バッテリセルの3つのグループとを有しているLiイオンバッテリパックに対しては、デューティサイクルは約47%であるように選択され、バッテリセルに60ミリアンペアの合計予備充電電流を伝送することができる。
【0027】
開示されているシステムおよび方法の実施において、デューティサイクル制御装置311の予備充電デューティサイクルは、所望の予備充電電流レベルをバッテリセル324に供給するのに適した任意の周波数を有することができる。しかしながら、1実施形態においては、デューティサイクル周波数は、AFE406の電流センサ308のサンプリングレートより高くなる(約2倍以上高くなるか、あるいは、その代りに、約2倍乃至約5倍高くなる)ように選択され、それによってその電流センサによってサンプリングされた電流の正確さが改善されることができる。たとえば、約250ミリ秒または4ヘルツの電流感知サンプリングレートを仮定すると、電流センサ308による電流の正確な測定を保証するために、少なくとも約8ヘルツ(125ミリ秒)のデューティサイクル、あるいは、その代りに、約8ヘルツ(125ミリ秒)乃至約20へルツ(50ミリ秒)のデューティサイクルを使用することができる。
【0028】
この開示のために、情報処理システムは、取引、科学、制御またはその他の目的のために任意の形態の情報、インテリジェンスまたはデータの計算、分類、処理、送信、受信、検索、発生、切替え、記憶、表示、宣言、検出、記録、再生、統御または利用を行うように動作する任意の手段または手段の集りを含むことができる。たとえば、情報処理システムは、パーソナルコンピュータ、ネットワーク記憶装置または任意の他の適切な装置であることが可能であり、また、その大きさ、形状、性能、機能および価格はさまざまであってよい。情報処理システムはランダムアクセスメモリ(RAM)、中央処理装置(CPU)あるいはハードウェアまたはソフトウェア制御論理手段のような1以上の処理リソース、ROMおよび、またはその他のタイプの不揮発性メモリを備えていてもよい。情報処理システムの付加的なコンポーネントには、キーボード、マウスおよびビデオディスプレイのような種々の入出力(I/O)装置ならびに1以上のディスクドライブや、外部装置と通信するための1以上のネットワークポートもまた含まれることができる。情報処理システムはまた、種々のハードウェアコンポーネント間において通信を送るように動作する1以上のバスを備えていることができる。
【0029】
本発明は種々の修正および別の形態に適応可能であるが、この明細書においては特定の実施形態を例示によって図示し、説明してきた。しかしながら、本発明は開示されている特定の形態に制限されるものではないことを認識すべきである。むしろ、本発明は、添付された特許請求の範囲により規定される本発明の技術的範囲内の全ての変更、等価物および代替物をカバーするものである。さらに、開示されているシステムおよび方法の種々の特徴は種々の組合せでおよび、または独立的に使用されることができる。したがって、本発明はここに示されている組合せだけに限定されるものではなく、その他の組合せを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】従来技術の可搬型の電子装置およびバッテリ充電装置のブロック図。
【図2】従来技術のリチウムイオンバッテリシステムのブロック図。
【図3】開示されているシステムおよび方法の1実施形態によるバッテリシステムのブロック図。
【図4】開示されているシステムおよび方法の1実施形態によるバッテリシステムのブロック図。
【図5】開示されているシステムおよび方法の1実施形態による制御信号電圧対時間のグラフ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ充電装置に結合されたバッテリシステムの1以上のバッテリセルを充電する方法において、
前記バッテリ充電装置から前記バッテリシステムにおいて第1の電流値を有する充電電流を受取り、
前記第1の電流値より小さい第2の電流値を有する予備充電電流を生成するように前記バッテリシステムにおいて受取られた前記充電電流のデューティサイクルを調節し、
最初に第2の電流値を有する予備充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給し、その後前記第1の電流値を有する前記充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給することにより前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルを充電するステップを含んでいる方法。
【請求項2】
さらに、前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルの電圧が低電圧しきい値より低いときには第2の電流値を有する前記予備充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給し、前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルの電圧が前記低電圧しきい値以上になったときには前記第1の電流値を有する前記充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給するステップを含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記バッテリシステムには、可搬型の情報処理システムのバッテリパックが含まれている請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルには、LiイオンバッテリセルまたはNiMHバッテリセルが含まれる請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記バッテリシステムは、
前記バッテリ充電装置と前記1以上のバッテリセルとの間に結合されて、充電FETスイッチング素子を有する充電回路を備えているバッテリ電流制御回路と、
マイクロ制御装置と、前記1以上のバッテリセルに結合されて前記1以上のバッテリセルの前記電圧を監視するように構成されたアナログフロントエンド(AFE)回路とを備え、前記バッテリ電流制御回路に結合されており、前記充電FETスイッチング素子を制御するように構成されているバッテリ管理装置(BMU)とを備えており、
さらに、前記AFEによって監視されている前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルの前記電圧が前記低電圧しきい値より低いとき、前記BMUを使用して前記充電FETスイッチング素子を制御することにより前記バッテリシステムにおいて受取られた前記充電電流のデューティサイクルを調節し、前記第2の電流値を有する前記予備充電電流を生成して前記予備充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給し、
前記AFEによって監視されている前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルの前記電圧が前記低電圧しきい値に到達したとき、前記BMUを使用して前記充電FETスイッチング素子を制御することにより前記バッテリシステムにおいて受取られた前記充電電流のデューティサイクルを調節し、前記第1の電流値を有する前記充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給するステップを含んでいる請求項2記載の方法。
【請求項6】
前記バッテリシステムには、可搬型の報処理システムのバッテリパックが含まれている請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルにはLiイオンバッテリセルまたはNiMHバッテリセルが含まれる請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記AFEはさらに、前記1以上のバッテリセルに供給される電流あるいは前記1以上のバッテリセルから供給される電流を監視するように結合されており、前記予備充電電流のデューティサイクルは前記AFEの電流監視サンプリングレートより高い請求項5記載の方法。
【請求項9】
前記デューティサイクルの周波数は、前記AFEの電流監視サンプリングレートの約2倍以上である請求項8記載の方法。
【請求項10】
バッテリ充電装置に結合されるように構成されているバッテリシステムにおいて、
1以上のバッテリセルと、
前記バッテリ充電装置と前記1以上のバッテリセルとの間に結合されるように構成され、第1の電流値を有する充電電流を前記バッテリ充電装置から受取り、前記バッテリ充電装置から前記バッテリセルへの前記充電電流の流れを制御するように構成されているバッテリ電流制御回路と、
前記バッテリ電流制御回路に結合され、前記第1の電流値より小さい第2の電流値を有する予備充電電流を前記1以上のバッテリセルに供給するために前記バッテリ充電装置から受取られた前記充電電流のデューティサイクルを調節するように前記バッテリ電流回路の動作を制御するように構成されているデューティサイクル制御装置とを具備し、
前記デューティサイクル制御装置はさらに、最初に第2の電流値を有する前記予備充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給し、その後前記第1の電流値を有する前記充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給するように構成されているバッテリシステム。
【請求項11】
前記デューティサイクル制御装置はさらに、前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルの電圧が低電圧しきい値より低いときに第2の電流値を有する前記予備充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給し、また、前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルの電圧が前記低電圧しきい値に到達したときに前記第1の電流値を有する前記充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給するように構成されている請求項10記載のバッテリシステム。
【請求項12】
さらに、前記1以上のバッテリセルの電圧を監視し、前記監視された電圧を表す信号を前記デューティサイクル制御装置に供給するように結合されたバッテリセル電圧検出器を備えている請求項11記載のバッテリシステム。
【請求項13】
前記バッテリ電流制御回路は充電FETスイッチング素子を有する充電回路を備えており、前記デューティサイクル制御装置はバッテリ管理装置(BMU)のマイクロ制御装置を備えており、前記バッテリ電圧検出器は前記BMUのアナログフロントエンド(AFE)を構成している請求項12記載のバッテリシステム。
【請求項14】
前記バッテリシステムには、可搬型の情報処理システムのバッテリパックが含まれている請求項10記載のバッテリシステム。
【請求項15】
前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルにはLiイオンバッテリセルまたはNiMHバッテリセルが含まれる請求項14記載のバッテリシステム。
【請求項16】
バッテリ充電装置に結合されるように構成された可搬型の情報処理システム用のバッテリシステムにおいて、
1以上のバッテリセルと、
前記バッテリ充電装置と前記1以上のバッテリセルとの間に結合されるように構成され、充電FETスイッチング素子を備えており、第1の電流値を有する充電電流を前記バッテリ充電装置から受取るように構成されている充電回路と、
前記充電回路に結合され、マイクロ制御装置を備えているバッテリ管理装置(BMU)とを備えており、
前記BMUは、前記第1の電流値より小さい第2の電流値を有する予備充電電流を前記1以上のバッテリセルに供給するために前記バッテリ充電装置から受取られた前記充電電流のデューティサイクルを調節するように前記充電回路の前記充電FETスイッチング素子の動作を制御するように構成されており、
前記BMUはさらに、最初に、前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルの電圧が低電圧しきい値より低いときに第2の電流値を有する前記予備充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給し、その後、前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルの電圧が前記低電圧しきい値に到達したときに前記第1の電流値を有する前記充電電流を前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルに供給するように構成されているバッテリシステム。
【請求項17】
前記BMUはさらに、前記1以上のバッテリセルの前記電圧を監視するように結合されたアナログフロントエンド(AFE)回路を備えている請求項16記載のバッテリシステム。
【請求項18】
前記AFEはさらに、前記1以上のバッテリセルに、あるいは前記1以上のバッテリセルから供給される電流を監視するように結合された電流センサを備えており、前記デューティサイクルの周波数は前記電流センサのサンプリングレートより高い請求項17記載のバッテリシステム。
【請求項19】
前記バッテリシステムの前記1以上のバッテリセルにはLiイオンバッテリセルまたはNiMHバッテリセルが含まれる請求項16記載のバッテリシステム。
【請求項20】
前記デューティサイクルの周波数は、前記電流センサのサンプリングレートの2倍以上である請求項18記載のバッテリシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−44957(P2009−44957A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−203205(P2008−203205)
【出願日】平成20年8月6日(2008.8.6)
【分割の表示】特願2006−5324(P2006−5324)の分割
【原出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(500391866)デル・プロダクツ・エル・ピー (46)
【氏名又は名称原語表記】Dell Products, L.P.
【Fターム(参考)】