説明

バラ積船用保全足場及びその組立方法

【課題】従来、バラ積船の積み荷室の洗浄等の保全作業では足場の組立、解体、他の積み荷室への移動という作業を繰り返す必要があり、非常に時間が掛かり、組立作業が面倒であるという欠点があった。
【解決手段】下部にキャスターを設け、かつ踏み板を設けたベース台車と、踏み板を有しベース台車から一つの側方に突出する突出部分を有する斜め建て枠を設け、斜め建て枠の突出部分に複数段の垂直建て枠を設け、垂直建て枠の最上段に踏み板と手摺枠を設けるとともに、ベース台車上に斜め建て枠の突出部分と複数段の垂直建て枠との重量に対応する重量を有するバランスウエイトを設けてなるバラ積船用保全足場及びその組立方法によって解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バラ積船用保全足場及びその組立方法に関する。詳細にはバラ積船のカーゴホールド(積み荷室)用の保全足場及びその組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
穀物や石炭などの積み荷を運ぶバラ積船は、平面模式図として図16に示すように、バラ荷(カーゴ)が荷崩れしないように安定して積むために船内を複数の、通常3室乃至5室程度の積み荷室Aを設けている。各々の積み荷室Aは隔壁Bによって隔てられており、それぞれの積み荷室にバラ荷を収納している。
【0003】
そしてバラ積船の一つの積み荷室は、縦断面模式図として図16のXX線断面図である図17に示すように停船時に船が海に浮かべられた通常の姿勢では水平の狭い底面Cと、底面Cと直角な方向に設けられる垂直状の側壁面Dと、底面Cと側壁面Dとの間に設けられる斜面状の斜面Eとによって内面を形作っている。
【0004】
このようなバラ積船も、積み荷による汚れ等を除去するために定期的に積み荷室の壁面の洗浄等の保全作業(メインテナンス作業)が必要であった。それぞれの積み荷室Aの大きさは、船の規模によって異なるが、少なくとも作業のために組立足場等が必要な高さがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、バラ積船の積み荷室は、通常3つ以上あり、それぞれ隔壁によって囲まれているため、組立足場の移動は困難であった。また通常の組立足場であると、垂直方向へ足場を段階的に上方向へ組み上げていくが、積み荷室Aは斜面Eがあるため、通常の組立足場では、足場と側壁面との間隔が広すぎて全く洗浄等の保全作業を行えないという課題があった。
【0006】
そのため、積み荷室の洗浄等の作業は、従来はパイプを垂直方向と水平方向に器具によって組み上げた足場によって行っていた。そのパイプ足場は、まず底面にパイプを垂直方向と水平方向に器具によって組み上げて行き、更に斜面Eを超えた高さから側壁面方向へ水平にパイプを突出させて、側壁面に近い処に足場を作っていた。
【0007】
これらのパイプは、積み荷室の側壁面の上端部からロープによってパイプを1本1本下ろして組み上げていた。そして、一つの積み荷室の洗浄作業を終えると、パイプを一つ一つばらして、また側壁面の上端部からロープによってパイプを1本1本引き上げていく同様の方法で他の積み荷室にパイプ足場を組み立てて、その積み荷室の洗浄作業を行っていた。
【0008】
このように、バラ積船の全ての積み荷室の洗浄等の保全作業を終えるまで、足場の組み立て、解体、更に他の積み荷室への移動という作業を繰り返す必要があり、非常に時間が掛かり、組み立て作業が面倒であるという欠点があり、また作業者の安全性を向上させる課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、下部にキャスターを設け、かつ踏み板を設けたベース台車と、踏み板を有しベース台車から一つの側方に突出する突出部分を有する斜め建て枠を設け、斜め建て枠の突出部分に複数段の垂直建て枠を設け、垂直建て枠の最上段に踏み板と手摺枠を設けるとともに、ベース台車上に斜め建て枠の突出部分と複数段の垂直建て枠との重量に対応する重量を有するバランスウエイトを設けたことを特徴とするバラ積船用保全足場を提案する。
【0010】
また、バラ積船の積み荷室の底面に下部にキャスターを設け、かつ踏み板を設けたベース台車を固定して支持させ、次にベース台車の上に、斜め建て枠の突出部分と複数段の垂直建て枠との重量に対応する重量を有するバランスウエイトを設け、次にベース台車から積み荷室の作業壁面方向に突出部分を突出させて斜め建て枠をベース台車上に取り付け、次に斜め建て枠の突出部分に垂直方向に垂直建て枠を複数段設け、垂直建て枠の最上段に踏み板と手摺枠を設けることを特徴とするバラ積船用保全足場の組立方法を提案する。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、バラ積船用保全足場が従来に比べ組み立て作業や解体作業が容易に行うことができ、そのため非常に短時間で、かつ安全に組み立てることができ、又解体することができるため作業時間の大幅な短縮ができる効果がある。
【0012】
また、従来のパイプのみで組み上げる足場に比べ、手摺枠があるため非常に安全に作業を行える効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
この発明のバラ積船用保全足場及びその組立方法の実施形態について、バラ積船用保全足場が組み立て上がった斜視図である図1、同じく正面図である図2、同じく側面図である図3及び組み立て順の説明図である図4乃至図15に基づいて説明する。
【0014】
最初にこの発明のバラ積船用保全足場について説明する。1はベース台車であり、1対の平行枠11と、平行枠11のそれぞれ下部に複数設けられるキャスター10と、互いの平行枠11を直角方向に繋ぐ複数のツナギ材12、および水平方向でX字状に繋ぐ複数の筋交い13、ベースツナギ材12と筋交い13の上に設けられるベース踏み板(布枠)14からなる。この実施形態のベースツナギ材12は、3本を平行枠11に設けており、壁面D側のベース壁面側端部ツナギ材12a、ベース中央ツナギ材12b、壁面Dから遠い端部であるベース重し側端部ツナギ材12cを等間隔で設けており、筋交い13は、ベース壁面側端部ツナギ材12aとベース中央ツナギ材12bとの間と、ベース中央ツナギ材12bとベース重し側端部ツナギ材12cとの間にそれぞれ設けている。
【0015】
2は、斜め建て枠である。斜め建て枠2は、バラ積船の大きさ、積み荷室Aの形状などによって上下に複数段、通常2段乃至4段を設けるがこの実施形態では2段(二段目2a、三段目2b)からなる。二段目の斜め建て枠2aは、1対の平行に立設される斜め梁枠21と、互いの斜め梁枠21を直角方向に繋ぐ複数の二段目ツナギ材22、および垂直方向にX字状に繋ぐ筋交い23、二段目ツナギ材22の上に設けられる二段目踏み板23からなる。それぞれの斜め梁枠21は、2本の垂直杆21aの他、片側にのみ斜め上方へ設けられる斜め杆21bと上杆21cとを有しており、上杆21cは2本の垂直杆21aと斜め杆21cの上端部を連結して水平に設けられている。この実施形態の二段目ツナギ材22は、3本を互いの上杆21cに掛け渡して設けており、壁面側の二段目壁面側端部ツナギ材22a、二段目中央ツナギ材22b、壁面から遠い端部である二段目重し側端部ツナギ材22cを等間隔で設けており、筋交い23は、左右の垂直杆21aの差込みピンに垂直X字状に設けて左右の斜め梁枠21を互いに平行に固定している。二段目踏み板24は、3本の二段目ツナギ材22の上に取り付ける。
【0016】
この状態で、二段目の斜め建て枠2aの二段目中央ツナギ材22bは、ベース台車1のベース壁面側端部ツナギ材12aの上の同じ位置に重なるように垂直枠21aによって支持されており、斜め建て枠2の二段目重し側端部ツナギ材22cは、ベース台車1のベース中央ツナギ材12bの上の同じ位置に重なるように垂直杆21aによって支持されており、斜め建て枠2の二段目壁面側端部ツナギ材22aは、壁面方向へと出している斜め杆21bの上端部の位置に設けられている。二段目の斜め建て枠2aの突出部分は、二段目壁面側端部ツナギ材22aと二段目中央ツナギ材22bの間であり、この上に設けられる二段目踏み板24部分である。
【0017】
25は方杖である。方杖25は、二段目の斜め建て枠2aの二段目重し側端部ツナギ材22cの両端部と、ベース台車1のベース重し側端部ツナギ材12c間に斜めに掛け渡されて設けられる。26はアウトリガーである。アウトリガー26は、下部にキャスター25aを有する直角三角形枠をそれぞれ左右に2枠を平行に設け、互いの2枠を水平状の筋交いで固定する。アウトリガー26は、左右の斜め建て枠2を左右の外側から支持し、外方へ倒れないように支持するものである。ベース踏み板14の壁面Dより遠い端辺に手摺枠15を立設する。
【0018】
3は、バランスウェイトであり、ベース中央ツナギ材12bとベース重し側端部ツナギ材12cの間に設けられたベース踏み板14の上に置かれる。すなわちバランスウェイト3は、斜め杆21bの突出方向とは反対側のベース踏み板14の上に置かれる。この実施形態ではバランスウェイト3は、1トン程度の水が満たされている水槽であるが、1トン程度の重さがあってベース踏み板14の上に置くことができるものであればよい。またバランスウエイト3の重さは、斜め建て枠2の段数や、垂直建て枠4の段数などで変化するが、斜め建て枠2の段数及び垂直建て枠4の段数に対応する重量であって、斜め建て枠2や垂直建て枠4が倒れないカウンター重量であればいい。
【0019】
この発明の実施形態では斜め建て枠2は、ベース台車1を一段目として二段目と三段目に設けられており、三段目の斜め建て枠2bは、二段目の斜め建て枠2aと同じ構造である。三段目の斜め建て枠2bの三段目中央ツナギ材22bは、二段目の斜め建て枠2aの二段目壁面側端部ツナギ材22aの上の同じ位置に重なるように垂直枠21aによって支持されており、三段目斜め建て枠2bの三段目重し側端部ツナギ材22cは、二段目の斜め建て枠2aの二段目中央ツナギ材22bの上の同じ位置に重なるように垂直枠21aによって支持されており、三段目の斜め建て枠2bの三段目壁面側端部ツナギ材22aは、壁面方向へと出している斜め杆21bの上端部の位置に設けられている。二段目の斜め建て枠2a及び三段目の斜め建て枠2bの壁面Dから遠い方の二段目踏み板24、三段目踏み板24のそれぞれの端辺に手摺枠27を立設している。
【0020】
この状態で三段目の斜め建て枠2bの突出部分は、三段目壁面側端部ツナギ材22aと三段目中央ツナギ材22bの間であり、この上に設けられる三段目踏み板24部分である。そして三段目の斜め建て枠2bの上杆21cの壁面側端部が積み荷室Aの壁面と接するか、近接しており、上杆21cの壁面側端部に設けた壁面取付部28によって積み荷室Aの壁面に取り付けられ固定される。
【0021】
4は、垂直建て枠である。垂直建て枠4は、最上段の斜め建て枠2xの突出部分に垂直方向に1つ又は複数段設ける。この実施形態では垂直建て枠4は、三段目の斜め建て枠2bの突出部分の上に垂直方向に1つ又は複数段設ける。一段の垂直建て枠4は、左右一対の建枠40を三段目の斜め建て枠2bの突出部分である三段目壁面側端部ツナギ材22aと三段目中央ツナギ材22bの左右両端に、それぞれ垂直杆40aを立設して左右平行に設けられる。
【0022】
垂直建て枠4は、1対の平行に立設される梁枠41と、互いの梁枠41を直角方向に繋ぐ複数のツナギ材42、および垂直方向にX字状に繋ぐ筋交い43、ツナギ材42の上に設けられる踏み板44からなる。それぞれの梁枠41は、2本の垂直杆41aと、上杆41bとを有している。この実施形態のツナギ材42は、上杆41bの両端の位置で直角方向に掛け渡され左右の梁枠41間に設けられる。二本のツナギ材42間に踏み板44を掛け渡して設けられている。筋交い43は、左右の垂直杆41aの差込みピンに垂直X字状に設けて左右の梁枠41を互いに平行に固定している。
【0023】
この実施形態では、垂直建て枠4は、垂直方向に重ねられて三段同様に設けられており、最上段の垂直建て枠4aの踏み板44の周囲に手摺枠45を立設する。
【0024】
方杖25は、ベース台車1と二段目の斜め建て枠2aとの間と同様、三段目の斜め建て枠2bの重し側端部ツナギ材22cの両端部と二段目の斜め建て枠2aの重し側端部ツナギ材22cの両端部の間及び垂直建て枠4の壁面Dから遠い側のツナギ材42の両端部と三段目の斜め建て枠2bの重し側端部ツナギ材22cの両端部との間に斜めに掛け渡されて設けられる。
【0025】
次に、バラ積船用保全足場の組立方法について図4乃至図15に基づいて説明する。最初に積み荷室Aの底面Cに、ベース台車1の1対の平行枠11を組み立て予定位置にキャスター10で移動させ平行にして停止後、図示しないジャッキで持ち上げキャスター10を床面から離し、ジャッキによって支持固定する(図4参照)。次に、平行枠11から上方に突設するロックピン11aにベースツナギ材12を複数本平行に設ける。この実施形態のベースツナギ材12は、積み荷室の側壁面D側のベース壁面側端部ツナギ材12aとし、中央にベース中央ツナギ材12b、壁面Dから遠い端部にベース重し側端部ツナギ材12cを平行等間隔に3本を設けている。更に平行枠11の差込みピンに筋交い13を水平に設けて平行枠11を互いに平行に固定する。これらの上にベース踏み板14を水平に設置する(図5、図6参照)。
【0026】
次に、ベース台車1の1つの端部、すなわち保全作業をする積み荷室Aの側壁面Dに近い方のベース壁面側端部ツナギ材12aとベース中央ツナギ材12bの上に斜め梁枠21、21を平行に立設する。ベース壁面側端部ツナギ材12aと中央ツナギ材12bの両端部にある差込みピンにそれぞれ斜め梁枠21の垂直杆21cの下端を立設する。このとき斜め梁枠21の斜め杆21bは、ベース壁面側端部ツナギ材12a側から斜め上方へ設けられている。次に1対の斜め梁枠21の上杆21c上面から上方に突設するロックピンに複数のツナギ材22、この実施形態では3本のツナギ材22を設けており、上杆21cの壁面側に二段目壁面側端部ツナギ材22a、二段目中央ツナギ材22b、重し側端部ツナギ材22cとを等間隔で平行に取り付ける(図7参照)。
【0027】
更に、左右の斜め梁枠21同士を垂直杆21aの差込みピンに筋交い23を垂直X字状に設けて左右の斜め梁枠21を互いに平行に固定する。次にツナギ材22の上に二段目踏み板24を水平に設置する(図8、図9参照)。
【0028】
次に、方杖25を取り付ける。方杖25は、二段目の斜め建て枠2aの二段目重し側端部ツナギ材22cの両端部と、ベース台車1のベース重し側端部ツナギ材12c間に斜めに掛け渡されて取り付ける(図10、図11参照)。
【0029】
方杖25の取り付けと前後してアウトリガー26を取り付ける。アウトリガー26は、下部にキャスター26aを有する直角三角形枠をそれぞれ左右に2枠を平行に設け、互いの2枠を水平状の筋交い26bで固定する(図10、図11参照)。
【0030】
次に、ベース中央ツナギ材12bとベース重し側端部ツナギ材12cの間に設けられたベース踏み板14の上にバランスウェイト3である水槽を置き、水槽内に1トン程度の重さの水を満たす(図12参照)。この実施形態ではバランスウェイト3は、1トン程度の水が満たされている水槽であるが、1トン程度の重さがあってベース踏み板14の上に置くことができるものであればよい。またバランスウエイト3の重さは、斜め建て枠2の段数や、垂直建て枠4の段数などで変化するが、斜め建て枠2の段数及び垂直建て枠4の段数に対応する重量であって、斜め建て枠2や垂直建て枠4が倒れないカウンター重量であればいい。
【0031】
バランスウエイト3を置いた後、二段目の斜め建て枠2aの突出部分の上に、三段目の斜め建て枠2bを、二段目の斜め建て枠2aと同じ順序で組み立てていく。三段目の斜め建て枠2bの組み立て作業による足場重心の偏向は、バランスウエイト3によって中央部に移動している(図13参照)。
【0032】
この実施形態では三段目の斜め建て枠2bの突出部分の上杆21cの壁面側端部は、積み荷室Aの壁面と接するか、近接した状態となるので、上杆21cの壁面側端部に設けた壁面取付部28によって積み荷室Aの壁面に取り付けられ固定する。二段目の斜め建て枠2a及び三段目の斜め建て枠2bの壁面Dから遠い方の二段目踏み板24、三段目踏み板24のそれぞれの端辺に、組み立て作業の安全を確保するため順次、手摺枠27を取り付ける。
【0033】
次に垂直建て枠4を、最上段の斜め建て枠2x、この実施形態では三段目の斜め建て枠2bの突出部分に垂直方向に1つ又は複数段を下から順次設けていく(図14、図15参照)。
【0034】
垂直建て枠4は、三段目の斜め建て枠2bの積み荷室Aの壁面に近い方の三段目壁面側端部ツナギ材22aと三段目中央ツナギ材22bの上に梁枠41、41を平行に立設する。三段目壁面側端部ツナギ材22aと三段目中央ツナギ材22bの両端部にある差込みピンにそれぞれ梁枠41の垂直杆41aの下端を取り付けて立設する。次に1対の梁枠41の上杆41bの上面から上方に突設するロックピンに複数のツナギ材42、この実施形態では2本のツナギ材42を、それぞれの上杆41bの両端にを掛け渡して取り付ける。更に筋交い43を左右の垂直杆41aの差込みピンに垂直X字状に設けて取り付け、左右の梁枠41を互いに平行に固定し下から四段目の垂直建て枠4aを組み立てる(図14参照)。
【0035】
この実施形態では、垂直建て枠4は、垂直方向に三段、すなわちベース台車1を一段目として四段目4aから六段目4cまで設けられており、順序同様の組立方法で組み立てる。そしてこの実施形態の最上段である六段目の垂直建て枠4cの垂直踏み板43の周囲に手摺枠44を立設して取り付けてバラ積船用保全足場を組み立てる。更にこの後、安全性を確保するため一段目のベース踏み板14の側壁面Dより遠い端辺に手摺枠15を立設する。
【0036】
また、バラ積船用保全足場の解体方法は、組み立て順序を逆にして順次解体すればよい。
【0037】
また、この発明の他の実施形態として、図示しないが上述した部材の中で、二段目の各ツナギ材22、三段目の各ツナギ材22を省き、左右の斜め梁枠21間は、上方に取り付けられる各段目の踏み板24によって連結する構成とする。
【産業上の利用可能性】
【0038】
この発明は、穀物や石炭を運搬するバラ積船の積み荷室の壁面を洗浄作業をするための保全足場として利用する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場が組み立て上がった斜視図
【図2】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場が組み立て上がった正面図
【図3】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場が組み立て上がった側面図
【図4】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図5】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図6】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図7】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図8】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図9】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図10】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図11】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図12】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図13】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図14】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図15】この発明の実施形態を示し、バラ積船用保全足場を組立てる組立て順を示す組立て説明図
【図16】この発明のバラ積船用保全足場を設置するバラ積船の平面模式図
【図17】図16のXX線断面図であり、この発明のバラ積船用保全足場を設置するバラ積船の積み荷室を示す断面模式図
【符号の説明】
【0040】
1 ベース台車(一段目)
10 キャスター
11 平行枠
12 ベースツナギ材
12a ベース壁面側端部ツナギ材
12b ベース中央ツナギ材
12c ベース重し側端部ツナギ材
13 筋交い
14 ベース踏み板
15 手摺枠
2 斜め建て枠
2a 斜め建て枠(二段目)
2b 斜め建て枠(三段目)
21 斜め梁枠
21a 垂直杆
21b 斜め杆
21c 上杆
22 二段目ツナギ材、三段目ツナギ材
22a 二段目壁面側端部ツナギ材、三段目壁面側端部ツナギ材
22b 二段目中央ツナギ材、三段目中央ツナギ材
22c 二段目重し側端部ツナギ材、三段目重し側端部ツナギ材
23 筋交い
24 二段目踏み板、三段目踏み板
25 方杖
26 アウトリガー
26a キャスター
26b 筋交い
27 手摺枠
28 壁面取付部
3 バランスウエイト(水槽)
4 垂直建て枠(四段目乃至最上段)
41 梁枠
42 ツナギ材
43 筋交い
44 踏み板
45 手摺枠
A バラ積船の積み荷室
B 積み荷室間の隔壁
C 積み荷室の底面
D 積み荷室の側壁面
E 積み荷室の斜面(底面と側壁面の間)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部にキャスターを設け、かつ踏み板を設けたベース台車と、踏み板を有しベース台車から一つの側方に突出する突出部分を有する斜め建て枠を設け、斜め建て枠の突出部分に複数段の垂直建て枠を設け、垂直建て枠の最上段に踏み板と手摺枠を設けるとともに、ベース台車上に斜め建て枠の突出部分と複数段の垂直建て枠との重量に対応する重量を有するバランスウエイトを設けたことを特徴とするバラ積船用保全足場。
【請求項2】
バラ積船の積み荷室の底面に下部にキャスターを設け、かつ踏み板を設けたベース台車を固定して支持させ、次にベース台車の上に、斜め建て枠の突出部分と複数段の垂直建て枠との重量に対応する重量を有するバランスウエイトを設け、次にベース台車から積み荷室の作業壁面方向に突出部分を突出させて斜め建て枠をベース台車上に取り付け、次に斜め建て枠の突出部分に垂直方向に垂直建て枠を複数段設け、垂直建て枠の最上段に踏み板と手摺枠を設けることを特徴とするバラ積船用保全足場の組立方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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