バーチャル・ペットと相互作用する際に触覚フィードバックを与えるための方法及び装置
【課題】模擬(または「バーチャル」)ペットとユーザとの関係の現実感を強化するためにバーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与えるための方法及びシステムを提供する。
【解決手段】バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与えるための方法は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信するステップ(110)、及び受信信号に基づく触感効果をユーザに出力するステップ(120)を含む。
【解決手段】バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与えるための方法は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信するステップ(110)、及び受信信号に基づく触感効果をユーザに出力するステップ(120)を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には言って触覚システムに関するものであり、より具体的には触覚フィードバックを組み込む対話式シミュレーション及びインターフェイス装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネット及び現代の通信ネットワークの出現は、模擬(または「バーチャル」)ペットに新たな生命をもたらした。独立型電子ペット玩具(例えば、「たまごっち(Tomagotcchi)(商標)」として知られるもの、例えば米国特許第5,966,526号を参照のこと)に加えて、今日のユーザは、自身の模擬(または「バーチャル」)ペットを生成するかバーチャル・ペットをオンラインでオーダーして、希望通りにこのペットを育てることができる。この種のバーチャル・ペットは、一般に、その環境に適用するようにプログラムされ、オーナーとの相互作用に基づいて新しい習性及び特性を発達させる。バーチャル・ペットは、さらにオンライン・ワールドを探索して、オーナーがアレンジするイベントに参加することなどができる。しかし、このようなシナリオにおいて、バーチャル・ペットとそのオーナーとの間の相互作用は視覚的及び(または)聴覚的相互作用に限定される。すなわち、ユーザは現実世界において体験するようなペットとの触感が得られない。
【発明の開示】
【0003】
本発明の実施態様は、ユーザと模擬(または「バーチャル」)ペットの関係の現実感を強化するためにバーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与えるための方法及びシステムに関する。本出願において使用される場合、「バーチャル・ペット」という用語は、「現実」の存在があるか否かにかかわらずシミュレートされた生き物またはキャラクターを指すものとして広義に解釈される。
【0004】
1つの実施態様においては、バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与える方法は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信し、及び受信した信号に基づく触覚効果をユーザに出力することを備える。
【0005】
本発明の理解は、明細書の残り部分及び図面を参照することによりさらに明確になるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
1つの実施態様においては、バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与える方法は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信し、及び受信した信号に基づく触覚効果をユーザに出力することを備える。
【0007】
本出願において使用される場合、「生物学的状態」と言う用語は、例えば健康状態または感情状態などバーチャル・ペットの「存在状態」を指すものとして広義に解釈される。生物学的状態の例としては、心拍、活力、喉鳴らし、クスクス笑い、親愛の情及びその他の個人的習性を含むが、これに限定されない。これらの存在状態は、バーチャル・ペットの生物学的状態に基づいて生成される触覚効果を手段としてユーザに伝えられる。ユーザは、また、適切な触覚効果を手段として給餌及びバーチャル・ペットとのその他の相互作用に関する反応を経験することもできる。
【0008】
バーチャル・ペットを制御するためのソフトウェア・アプリケーションは、ローカル・デバイス(例えば、コンピュータまたはハンドヘルド機器)に配置することができ、この場合、生物学的状態に関する信号及びこれに関連付けられる触覚効果はこのローカル・デバイスにおいて決定される。その代わりに、バーチャル・ペットを制御するためのソフトウェア・アプリケーションは、例えばネットワーク資源など遠隔に存在することができる。この場合、生物学的状態に関する信号はこれに関連付けられる触覚効果と一緒に、ネットワーク内で生成されて、ユーザとの相互作用のためにローカル・デバイスに送られる。
【0009】
別の実施態様において、バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与える触覚システムは、ユーザインターフェイス・オブジェクト、ユーザインターフェイス・オブジェクトに接続される触覚フィードバック・アセンブリ、ユーザインターフェイス・オブジェクト及び触覚フィードバック・アセンブリと通信するコントローラ、及びソフトウェアを記憶するメモリを備える。コントローラは、上述の方法を実施するためにソフトウェアを実行し、触覚フィードバック・アセンブリは、ユーザインターフェイス・オブジェクトにおいてこのように生成される触覚効果を出力するように構成される。別の実施態様においては、触覚システムは、さらにバーチャル・ペットの視覚画像を表示するためのディスプレイ画面を備える。このシステムは、さらに、バーチャル・ペットの生物学的状態に関連付けられるオーディオ・キュー(audio cue)を与えるための音声素子を含むことができる。ユーザが体験する触感を補完するように上記の視覚及び聴覚効果を生成し調整することができる。
【0010】
上に説明した触覚システムは、コンピュータ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ポケットベル(登録商標)、ゲーム・コンソール、独立型トイ・デバイス(例えば、たまごっち(商標))またはその他の技術上既知のハンドヘルド電子装置において実現することができる。これらの装置はさらにネットワーク機能を備えることができる。
【0011】
図1は、本発明の実施態様に従った、バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与える方法を示すフローチャート100である。図1の実施態様は、本発明の原理を説明するために例として示されており、本発明の範囲をどのような方法であれ限定するものとして解釈されるべきでないことが分かるだろう。当業者は、また、本発明の原理及び範囲から逸脱することなく、本発明において変更及び修正を加えることができることが分かるだろう。
【0012】
図1のフローチャート100は、ステップ110において記述される通りバーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信し、及びステップ120において記述される通り受信した信号に基づく触覚効果をユーザに出力することを備える。
【0013】
図1のステップ110において、「受信」と言う用語は、ローカル・デバイスから(またはその内部で)バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信すること、またはネットワーク資源など外部(または「遠隔」)ソース(sourse)からバーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信することを指すものとして広義に定義される。前者は、図2に関して以下にさらに詳細に説明されるとおりバーチャル・ペットを制御するためのソフトウェア・アプリケーションがローカル・デバイス(コンピュータまたはハンドヘルド機器)に配置される状況に関するものである。この状況においては、生物学的状態に関する信号は、例えばローカル・デバイス内に配置されるコントローラからアクチュエータによって受信できる。後者は、バーチャル・ペットを制御するためのソフトウェア・アプリケーションがネットワーク資源上に遠隔的に配置され、図3においてさらに示される通りバーチャル・ペットに関する情報がユーザと接するローカル・デバイスに送信される状況に関するものである。この状況においては、生物学的状態に関する信号は、ネットワークから、例えばローカル・デバイス内に配置されるアクチュエータによって受信できる。
【0014】
「生物学的状態」と言う用語は、健康状態または感情状態などバーチャル・ペットの「存在状態」(または挙動)を意味する。生物学的状態の例としては、心拍、活力、喉鳴らし、クスクス笑い、親愛およその他の個人的習性を含むが、これに限定されない。
【0015】
図1のステップ120においては、触覚効果は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関する受信信号に基づいて生成されて、ユーザに出力される。触覚効果の決定は、同様にローカル・デバイス(コンピュータまたはハンドヘルド機器など)を使って行なうことができる。触覚効果の決定は、ローカル・デバイスに結合されるネットワーク資源内で行なうこともできる。触覚効果の決定に基づく信号または指示は、ローカル・デバイスに送信されることが可能であり、ローカル・デバイスはこれをユーザに出力できる。このように生成される触覚効果は、生物学的状態に関連付けられる触覚または運動感覚フィードバックをユーザに伝えるのに役立つので、ユーザ〜ペット間の相互作用の現実感を強化する。ユーザは、また、上記の通り生成される適切な触覚効果を手段として給餌及びペットとのその他の相互作用に関する反応を経験することもできる。
【0016】
さらに、「触覚効果」と言う用語は、バーチャル・ペットの特定の生物学的状態を伝え、それによりユーザ〜ペット間の相互作用の現実感を強化するために適切と見なされる、触覚または運動感覚フィードバックなどあらゆるタイプのフォース・フィードバック(force feedback)を含むものとして広義に解釈されるべきである。さらなる詳細については図4を参照されたい。
【0017】
図1の実施態様は、さらに、ステップ130において記述される通りバーチャル・ペットの視覚画像を表示することを含むことができる。また、ステップ140において記述される通り、バーチャル・ペットの生物学的状態と関連付けられるオーディオ・キューを生成することを含むこともできる。ユーザが体験する触感を補完するようにこの視覚及び聴覚効果を調整することができる。
【0018】
図1の実施態様は、さらに、ステップ150において記述される通り、バーチャル・ペットの生物学的状態を修正/更新することを含むことができる。例として、バーチャル・ペットの生物学的状態(例えば、寂しさまたは空腹を感じているなど)に関する触感を感じたら、ユーザは措置を講じること(例えば、触れるまたは餌を与えるなど)ができ、これが、ペットの生物学的状態を改変する(例えば、喉鳴らしまたはクスクス笑い)。
【0019】
以下の説明は、例として図1の実施態様がどのように実現されるかを説明しながらいくつかの実施態様を開示している。本発明を実施するには多くの代替方法があるのが分かるだろう。従って、本発明の原理及び範囲から逸脱することなく、本発明においては様々な変更及び修正を加えることができる。
【0020】
図2は、本発明の実施態様に従った、バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与えるために利用できる触覚システム200のブロック図を示している。例として、触覚システム200は、ユーザインターフェイス・オブジェクト210、触覚フィードバック・アセンブリ220、ローカル・コントローラ230、及びコントローラ230によって実行されるコンピュータ実行可能ソフトウェアを記憶するメモリ240を含む。触覚フィードバック・アセンブリ220は、ユーザインターフェイス・オブジェクト210に触覚フィードバックを与えるように構成される。例えば、触覚フィードバック・アセンブリ220は、図4に関連してさらに詳しく説明される通り、ユーザインターフェイス・オブジェクト210と機械的に統合されて、「触覚可能な(haptic−enabled)」の単一デバイス250を形成する。その代わりに、触覚フィードバックアセンブリ220は、フォース・フィードバックを効果的に送るようにユーザインターフェイス・オブジェクト210と機械的に連結することができる。触覚フィードバック・アセンブリ220及びユーザインターフェイス・オブジェクト210は、さらに、例えば技術上既知の有線または無線通信手段を通じて、コントローラ230と通信する。
【0021】
図2の実施態様において、メモリ240に記憶されるコンピュータ実行可能ソフトウェアは、このソフトウェアを実行するときローカル・コントローラにタスクを実施させる。より明確に言うと、コンピュータ実行可能ソフトウェアは、バーチャル・ペットの生物学的状態に関連付けられる指示または信号をローカル・コントローラ230に受信させる。前記指示または信号についてはユーザインターフェイス・オブジェクト210からの入力信号により指示を受けることとしうる。コンピュータ実行可能ソフトウェアは、さらに、ローカル・コントローラ230に、生物学的状態に関連付けられる受信信号または指示に基づく触覚効果に関連付けられる指示または信号を生成させる。触覚効果に関連付けられる生成された指示または信号によって、触覚フィードバック・アセンブリ220は、触覚効果をユーザに出力する。生物学的状態及び/またはこれに対応する触覚効果は、例えば、データベース(例えば、メモリ240に記憶される)から選択するか、動的に生成することができる。
【0022】
図2の触覚システム200は、バーチャル・ペットの視覚画像を表示するためにコントローラ230と通信するディスプレイ画面260を随意に含むことができる。触覚システム200は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関連付けられるオーディオ・キューを与えるために、コントローラ230と通信する音声素子270を随意に含むことができる。この種の視覚及び(または)聴覚信号を生成するためのソフトウェアは、メモリ240に記憶することができ、コントローラ230によって実行可能である。当業者には分かる通り、説明される視覚、聴覚及び触覚効果は、バーチャル・ペットとユーザの相互作用の現実感を最大限強めるようにコントローラ230によって生成され調整されることが可能である。
【0023】
バーチャル・ペットを制御するソフトウェア・アプリケーションが、例えばネットワーク資源など遠隔ソースに配置され、生物学的状態に関連付けられる指示または信号及びこれに対応する触覚効果に関連付けられる指示または信号がネットワーク資源からユーザと接するように構成されるローカル・デバイスの中の触覚フィードバック・アセンブリに送られる(またはダウンロードされる)という状況が存在しうる。図3は、本発明の1つの実施態様に従った、このようなシナリオに関する触覚システム300を示している。例として、図3の実施態様は、図2の実施態様を土台とすることができるので、同じ素子には同様の番号が付けられている。この場合、図2の実施態様のローカル・コントローラ230及びメモリ240の代わりに(または、これと一緒に)ネットワーク資源330を利用することができる。
【0024】
図3において、ネットワーク資源330(例えば、ネットワーク・サーバ)は、例えば適切なコントローラ及びこのコントローラによって実行可能なソフトウェア(適切なデータベースと共に)を含む。ネットワーク資源330は、図2に関連して上に説明したのと同様の方法で動作することができる。ネットワーク資源330は、バーチャル・ペットの生物学的状態を判定することができ、判定については、例えばユーザインターフェイス・オブジェクト210からの入力信号による指示を受けることとしうる。ネットワーク資源330は、決定された生物学的状態に関連付けられる指示または信号を生成することができる。ネットワーク資源330は、さらに、このように決定された生物学的状態に基づく触覚効果に関連付けられる指示または信号を生成することができる。ネットワーク資源330は、触覚効果をユーザインターフェイス・オブジェクト210に出力するために、触覚効果に関連付けられる指示または信号を触覚フィードバック・アセンブリ220に送る。ネットワーク資源330は、またバーチャル・ペットの視覚画像に関連付けられる指示または信号を与えることができる。バーチャル・ペットの視覚画像に関連付けられるこのような指示または信号を、ディスプレイ画面260に送ってここに表示することができる。さらに、ネットワーク資源330は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関連付けられる聴覚信号を生成し、この聴覚信号を音声素子270に送ることができる。図2に関して上に説明した通り、このような視覚及びオーディオ・キューを、ユーザが体験する触感を最大限補完するように調整することができる。
【0025】
図2(または3)の触覚システム200は、例えばパソコン(デスクトップまたはラップトップなど)、ワークステーション、キオスク、または一般にテレビ受像器またはその他のディスプレイ画面に接続される多様なホーム・ビデオゲーム・コンソール・システムの1つで実現することができる。ユーザインターフェイス・オブジェクト210は、例えばマウス、ジョイスティック、キーボード、タッチパッド、方向パッド、ゲームパッド、トラックボール、リモコンまたは技術上既知のその他のタイプのユーザインターフェイス入力装置とすることができる。ユーザは、例えばディスプレイ画面260(例えば、モニタ)上のカーソルを操作することによってバーチャル・ペットに作用(例えば、タッチ)できる。メモリ240は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハード・ドライブ、DVDドライブ、CD−R/RWドライブ、フロッピー(登録商標)・ディスク、光電磁ディスク、磁気テープ、または技術上既知のその他のデータ記憶媒体を含むが、これに限定されない。コントローラ230(例えば、コンピュータの1つ以上のプロセッサ)は、さらに、ユーザ及びバーチャル・ペットが例えばワールド・ワイド・ウェブ(World Wide Web)を探索できるようにするためにネットワーク機能(例えば、インターネットに接続できる)を備えることができる。
【0026】
図2(または3)の触覚システム200は、また、携帯電話、PDA、ポケットベル(登録商標)、「たまごっち」(商標)など内蔵型電子玩具、携帯ビデオゲーム・ユニット(例えば任天堂ゲームボーイ(商標)など)などのハンドヘルド機器において実現することもできる。ユーザインターフェイス・オブジェクトは、1つ以上の物理(またはソフト)キー、スクロールホイール、スイッチまたはその他のタイプのユーザインターフェイス入力装置とすることができる。当業者は、これらの装置の一部において、ユーザインターフェイス入力装置及び表示手段の両方としてタッチ・スクリーンを利用することができることが分かるだろう。
【0027】
図4は、図2(または3)の触覚フィードバック・アセンブリ220を構成するために使用できる、触覚フィードバック・アセンブリの実施態様例420のブロック図である。触覚フィードアック・アセンブリ420は、一般にプロセッサ421、ユーザインターフェイス・オブジェクト410の動きを検出するための1つ以上のセンサ422並びに関連センサ・インターフェイス423、及びユーザインターフェイス・オブジェクト410に力(force)を出力するための1つ以上のアクチュエータ424並びに関連アクチュエータ・インターフェイス425、を含むことができる。プロセッサ421は、アクチュエータを制御するためにセンサからの出力を使用して、ユーザインターフェイス・オブジェクト410の動きに応じてこれに適切な力を加える。このような触覚フィードバック・アセンブリの構成及び動作については、米国特許第5,734,373号、6,285,351号及び6,300,936号においてさらに詳細に説明されている。前述の特許は参照により本出願に組み込まれる。
【0028】
上に説明した通り、触覚フィードバック・アセンブリ420及びユーザインターフェイス・オブジェクト410は、機械的に統合されて、Logitech、Inc.が製造するiFeelマウス(商標)などのような「触覚可能な」の単一デバイスを形成することができ、Immersion CorporationのTouchSense(商標)テクノロジーにより使用可能にすることができる。1つの実施態様においては、この種のマウスは、バーチャル・ペット・ソフトウェア(例えば、Neopets.comのインターネット・ベースのバーチャル・ペット・ソフトウェア)を実行するコンピュータに対して接続できる。この種のソフトウェアは、ユーザが多様なタイプから選べる多様な特性を持つ自身のペットを生成できるようにする。例えば、米国特許第6,211,861号及び6,429,846号は、「触覚可能な」のユーザインターフェイス入力装置に関する実施態様を開示している。前記の特許は参照により本出願に組み込まれる。
【0029】
さらに、触覚フィードバック・アセンブリ420は、適切と見なされる形式のフォース・フィードバックを出力するように構成できる。例えば、アプリケーションによっては、振動、脈拍及び手触りなどユーザに触感を与えることが望ましい場合がある。また、別のアプリケーションでは、ユーザとバーチャル・ペットの間の相互作用をより動的にするために、ユーザ操作可能なオブジェクト(例えば、ジョイスティック・ハンドル、マウス、ステアリング・ホイールなど)の動きの自由度に運動感覚を生じさせることができる。米国特許第5,734,373号は、触覚及び運動感覚フィードバックの生成に関する実施態様を開示している。この特許は参照により本出願に組み込まれる。
【0030】
本発明の実施態様は、随意に、さらにユーザがバーチャル・ペットの特定の状態に対応する触覚フィードバックを選択またはカスタマイズできるようにすることができる。
【0031】
以下の説明は、バーチャル・ペットの様々な生物学的状態に関連付けられる触感の生成に関する実施態様を開示する。
【0032】
〔喉鳴らし〕
バーチャル・ペットと相互作用するユーザがペットを幸せにする行動をとると、喉鳴らし感をシミュレートする触覚効果を触覚フィードバック・アセンブリ(例えば、上に説明した触覚フィードバック・アセンブリ220)によってユーザに出力することができる。喉鳴らし感は、ユーザがディスプレイ画面(図2または3のディスプレイ画面260など)上でカーソルを使って例えば表示されるペットの画像の上でカーソルを前後することによって、または単に愛撫ボタン(例えば、ディスプレイ画面のアイコンまたは図2または3のユーザインターフェイス・オブジェクト210のボタン)を作動することによってユーザがバーチャル・ペットを「愛撫」するのに応答して引き起こされる。ユーザが所定時間カーソルを使ってペットに関わるまたは接したとき、ユーザに喉鳴らし感を伝えることにより、愛撫され幸福なとき喉を鳴らす猫の物理的体験をシミュレートすることができる。この喉鳴らし感は、触覚フィードバック・アセンブリによる周期的振動の形で伝えることができる。例えばユーザによる作用に応じて、喉鳴らし振動の大きさ及び(または)周波数を時間と共に変化させることができる。例として、図5は、大きさが時間と共に上昇し降下する喉鳴らし振動を発生するために使用できる波形の例を示している。このような喉鳴らし波形はさらに、図6に示される通り一連の喉鳴らし振動を与えるように時間をかけて反復することができる。
【0033】
実施態様によっては、図6の振動サイクルは、異なる特性(例えば、大きさおよび(または)周波数)を持つこともできる。例えば、ユーザが長い時間をかけてバーチャル・ペットを愛撫すると、大きさ(及び随意に周波数)を徐々に増大することができる。
【0034】
〔心拍〕
実施態様によっては、ユーザは、そのバーチャル・ペットの健康状態をチェックする方法としてペットの心拍をチェックすることができる。ユーザは、ユーザインターフェイス入力装置(例えば、上述のユーザ・インターフェイス・オブジェクト210)を通じて心拍「測定」を指示する入力信号を入力することができる。これにより、データ信号または指示を、触覚フィードバック・アセンブリに送信することができ、触覚フィードバック・アセンブリはユーザに脈拍感を出力する。脈拍感の速度または大きさは、バーチャル・ペットの健康状態を示すために使用できる。例えば、ゆっくり(低周波数)でかつ(または)弱い(大きさが小さい)脈拍は、世話を必要とする不健康なペットの兆しとなる。
【0035】
図7,8及び9は、バーチャル・ペットの様々な健康状態に関係する脈拍感を生成するために使用できるいくつかの波形を示している。例として、図7は、比較的「健康」な心拍の波形の例であり、バーチャル・ペットの健康状態が良いことを示している。この波形は、比較的高周波数の大きさの大きい脈拍感の出力を生じる。図8は、衰弱した心拍の代替波形を示しており、図7に示される大きさ及び周波数より小さい。この感覚は、ペットの健康が衰えていることをユーザに知らせる。図9は、「瀕死」の心拍の別の波形であり、バーチャル・ペットが深刻な状態にあることを示している。この波形は図7に示される波形と明らかに対照的であることが分かるだろう。
【0036】
健康の他に、心拍は、バーチャル・ペットの「奮起」または「興奮」の状態を示すために使用することができる。例えば、速い心拍はこのような状態をユーザに伝える。例として、図10は、「興奮した」心拍の波形の例を示している。このような波形は、また、例えばユーザが長期の不在の後にバーチャル・ペットを訪れたときまたはユーザがバーチャル・ペットに褒美を与えたときなどに出力される。代替実施態様においては、奮起の心拍(例えば、他のバーチャル・ペットと戦った結果またはバーチャル・ワールドを歩いた結果として)は、徐々に大きさ及び(または)周波数が減少する波形によって表される。
【0037】
〔クスクス笑い〕
ユーザがペットをくすぐるようにバーチャル・ペットに作用すると、触覚フィードバック・アセンブリによってクスクス笑い感がユーザに伝えられる。例えば、ユーザはくすぐりの行為を模倣するためにバーチャル・ペットの画像の上でカーソルを前後に動かす。その結果、大きさ及び周波数が変化する振動感としてクスクス笑い感をユーザに伝えることができる。例として、図11は、クスクス笑い感を生じるために使用できる波形の例を示している。この例において、高周波正弦波の振幅は変調「包絡線」を示す。これは、高レベルから始まり、徐々に低レベルになりその後再び上昇するように示されている。これは時間の経過と共に大きさが変動する高周波パルスを与える。上に説明した通り、クスクス笑い感を補完するために、くすぐりの行為に対応する適切な視覚及び聴覚効果を生成することもできる。
【0038】
〔給餌〕
バーチャル(または現実の)ペットを世話する上で日常の活動は、ペットに「給餌」することである。バーチャル・ペットが食べているとき、「給餌感」を生じるために触覚フィードバックをユーザに出力することができる。このような給餌感は、例えばペットが食べ物を飲み込んでいることを示す一連の激しい揺れの形式とすることができる。その代わりに、ペットが飲み物を飲んでいるまたは激しく噛んでいることを示す連続振動として給餌感をユーザに伝えることができる。また、噛むまたは飲み込む動きでペットが口を動かす視覚画像を対応する音響効果と一緒に調整して給餌感を伝えることができる。
【0039】
バーチャル・ペットのその他の特性及び能力を伝えるために触覚効果をさらに考案しうることが分かるだろう。例えば、振動の大きさ及び周波数を尻尾振りのグラフィック画像と相関させれば尻尾を振っているバーチャル・ペットを表す触感をユーザに伝えることができる。耳を振る、息を切らす、毛またはノミの噛み跡を掻く、体を伸ばすまたは寝ているバーチャル・ペットに対応する適切な触感を生成することもできる。さらに、バーチャル・ペットは、電光または炎を吹く能力など特異な力を備えることができる。この種の能力を伝えるために適切な触感を考案することができる。
【0040】
〔統計データ〕
バーチャル・ペット環境においては、ペットには、その生き物の体力及び活力を立証する1組の統計値が与えられることが多い。2匹のペットが「戦う」ときにこの種の統計値を使用することができる。例えば、一方のペットのオーナーが自分のペットが別のペットと戦うべきかどうか決定しようとする場合、オーナーは両方のペットに関する体力統計値をチェックできる。見込まれる相手の「体力」の感じを得るための効果的な方法は、触感によるものである。例として、ユーザは特定のペットの画像の上にカーソルを置いて、そのペットの体力を伝える触感を感じ取る。この場合の触感は、例えばペットの体力統計値に従って大きさが増減されることによって特徴付けられる振動の形で与えられる。
【0041】
同様に、バーチャル・ペットを「人気」統計値で特徴付けることができる。体力(または活力)統計値の場合と同様、触感は人気統計値と関連付けることができる。例えば、「不人気」のペットには軟らかい低周波数の触感が割り当てられ、人気のペットには強い高周波数の触感が割り当てられる。当業者は、触覚をバーチャル・ペットの他の統計値と同様に関連付けることができることが分かるだろう。
【0042】
当業者には、上に説明した実施態様が本発明の一般原理を明らかにするために例として示されていることが分かるだろう。同様の方法で指定される機能を果たすために様々な手段及び方法を考案することができる。さらに、本発明の原理及び範囲から逸脱することなく本発明において様々な変更、代替及び改変を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の方法の1つの実施態様を示すフローチャートである。
【図2】本発明の触覚システムの1つの実施態様のブロック図である。
【図3】本発明の触覚システムの代替実施態様のブロック図である。
【図4】本発明の触覚フィードバック・アセンブリの1つの実施態様のブロック図である。
【図5】喉鳴らしの単一波形の実施態様を示す図である。
【図6】連続喉鳴らし波形の実施態様を示す図である。
【図7】「健康な」心拍波形の実施態様を示す図である。
【図8】「衰弱した」心拍波形の実施態様を示す図である。
【図9】「瀕死の」心拍波形の実施態様を示す図である。
【図10】「興奮した」心拍波形の実施態様を示す図である。
【図11】クスクス笑い感の波形の実施態様を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
200 触覚システム
210 ユーザインターフェイス・オブジェクト
220 触覚フィードバック・アセンブリ
230 ローカル・コントローラ
240 メモリ
250 単一デバイス
260 ディスプレイ画面
270 音声素子
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には言って触覚システムに関するものであり、より具体的には触覚フィードバックを組み込む対話式シミュレーション及びインターフェイス装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネット及び現代の通信ネットワークの出現は、模擬(または「バーチャル」)ペットに新たな生命をもたらした。独立型電子ペット玩具(例えば、「たまごっち(Tomagotcchi)(商標)」として知られるもの、例えば米国特許第5,966,526号を参照のこと)に加えて、今日のユーザは、自身の模擬(または「バーチャル」)ペットを生成するかバーチャル・ペットをオンラインでオーダーして、希望通りにこのペットを育てることができる。この種のバーチャル・ペットは、一般に、その環境に適用するようにプログラムされ、オーナーとの相互作用に基づいて新しい習性及び特性を発達させる。バーチャル・ペットは、さらにオンライン・ワールドを探索して、オーナーがアレンジするイベントに参加することなどができる。しかし、このようなシナリオにおいて、バーチャル・ペットとそのオーナーとの間の相互作用は視覚的及び(または)聴覚的相互作用に限定される。すなわち、ユーザは現実世界において体験するようなペットとの触感が得られない。
【発明の開示】
【0003】
本発明の実施態様は、ユーザと模擬(または「バーチャル」)ペットの関係の現実感を強化するためにバーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与えるための方法及びシステムに関する。本出願において使用される場合、「バーチャル・ペット」という用語は、「現実」の存在があるか否かにかかわらずシミュレートされた生き物またはキャラクターを指すものとして広義に解釈される。
【0004】
1つの実施態様においては、バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与える方法は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信し、及び受信した信号に基づく触覚効果をユーザに出力することを備える。
【0005】
本発明の理解は、明細書の残り部分及び図面を参照することによりさらに明確になるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
1つの実施態様においては、バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与える方法は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信し、及び受信した信号に基づく触覚効果をユーザに出力することを備える。
【0007】
本出願において使用される場合、「生物学的状態」と言う用語は、例えば健康状態または感情状態などバーチャル・ペットの「存在状態」を指すものとして広義に解釈される。生物学的状態の例としては、心拍、活力、喉鳴らし、クスクス笑い、親愛の情及びその他の個人的習性を含むが、これに限定されない。これらの存在状態は、バーチャル・ペットの生物学的状態に基づいて生成される触覚効果を手段としてユーザに伝えられる。ユーザは、また、適切な触覚効果を手段として給餌及びバーチャル・ペットとのその他の相互作用に関する反応を経験することもできる。
【0008】
バーチャル・ペットを制御するためのソフトウェア・アプリケーションは、ローカル・デバイス(例えば、コンピュータまたはハンドヘルド機器)に配置することができ、この場合、生物学的状態に関する信号及びこれに関連付けられる触覚効果はこのローカル・デバイスにおいて決定される。その代わりに、バーチャル・ペットを制御するためのソフトウェア・アプリケーションは、例えばネットワーク資源など遠隔に存在することができる。この場合、生物学的状態に関する信号はこれに関連付けられる触覚効果と一緒に、ネットワーク内で生成されて、ユーザとの相互作用のためにローカル・デバイスに送られる。
【0009】
別の実施態様において、バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与える触覚システムは、ユーザインターフェイス・オブジェクト、ユーザインターフェイス・オブジェクトに接続される触覚フィードバック・アセンブリ、ユーザインターフェイス・オブジェクト及び触覚フィードバック・アセンブリと通信するコントローラ、及びソフトウェアを記憶するメモリを備える。コントローラは、上述の方法を実施するためにソフトウェアを実行し、触覚フィードバック・アセンブリは、ユーザインターフェイス・オブジェクトにおいてこのように生成される触覚効果を出力するように構成される。別の実施態様においては、触覚システムは、さらにバーチャル・ペットの視覚画像を表示するためのディスプレイ画面を備える。このシステムは、さらに、バーチャル・ペットの生物学的状態に関連付けられるオーディオ・キュー(audio cue)を与えるための音声素子を含むことができる。ユーザが体験する触感を補完するように上記の視覚及び聴覚効果を生成し調整することができる。
【0010】
上に説明した触覚システムは、コンピュータ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ポケットベル(登録商標)、ゲーム・コンソール、独立型トイ・デバイス(例えば、たまごっち(商標))またはその他の技術上既知のハンドヘルド電子装置において実現することができる。これらの装置はさらにネットワーク機能を備えることができる。
【0011】
図1は、本発明の実施態様に従った、バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与える方法を示すフローチャート100である。図1の実施態様は、本発明の原理を説明するために例として示されており、本発明の範囲をどのような方法であれ限定するものとして解釈されるべきでないことが分かるだろう。当業者は、また、本発明の原理及び範囲から逸脱することなく、本発明において変更及び修正を加えることができることが分かるだろう。
【0012】
図1のフローチャート100は、ステップ110において記述される通りバーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信し、及びステップ120において記述される通り受信した信号に基づく触覚効果をユーザに出力することを備える。
【0013】
図1のステップ110において、「受信」と言う用語は、ローカル・デバイスから(またはその内部で)バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信すること、またはネットワーク資源など外部(または「遠隔」)ソース(sourse)からバーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信することを指すものとして広義に定義される。前者は、図2に関して以下にさらに詳細に説明されるとおりバーチャル・ペットを制御するためのソフトウェア・アプリケーションがローカル・デバイス(コンピュータまたはハンドヘルド機器)に配置される状況に関するものである。この状況においては、生物学的状態に関する信号は、例えばローカル・デバイス内に配置されるコントローラからアクチュエータによって受信できる。後者は、バーチャル・ペットを制御するためのソフトウェア・アプリケーションがネットワーク資源上に遠隔的に配置され、図3においてさらに示される通りバーチャル・ペットに関する情報がユーザと接するローカル・デバイスに送信される状況に関するものである。この状況においては、生物学的状態に関する信号は、ネットワークから、例えばローカル・デバイス内に配置されるアクチュエータによって受信できる。
【0014】
「生物学的状態」と言う用語は、健康状態または感情状態などバーチャル・ペットの「存在状態」(または挙動)を意味する。生物学的状態の例としては、心拍、活力、喉鳴らし、クスクス笑い、親愛およその他の個人的習性を含むが、これに限定されない。
【0015】
図1のステップ120においては、触覚効果は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関する受信信号に基づいて生成されて、ユーザに出力される。触覚効果の決定は、同様にローカル・デバイス(コンピュータまたはハンドヘルド機器など)を使って行なうことができる。触覚効果の決定は、ローカル・デバイスに結合されるネットワーク資源内で行なうこともできる。触覚効果の決定に基づく信号または指示は、ローカル・デバイスに送信されることが可能であり、ローカル・デバイスはこれをユーザに出力できる。このように生成される触覚効果は、生物学的状態に関連付けられる触覚または運動感覚フィードバックをユーザに伝えるのに役立つので、ユーザ〜ペット間の相互作用の現実感を強化する。ユーザは、また、上記の通り生成される適切な触覚効果を手段として給餌及びペットとのその他の相互作用に関する反応を経験することもできる。
【0016】
さらに、「触覚効果」と言う用語は、バーチャル・ペットの特定の生物学的状態を伝え、それによりユーザ〜ペット間の相互作用の現実感を強化するために適切と見なされる、触覚または運動感覚フィードバックなどあらゆるタイプのフォース・フィードバック(force feedback)を含むものとして広義に解釈されるべきである。さらなる詳細については図4を参照されたい。
【0017】
図1の実施態様は、さらに、ステップ130において記述される通りバーチャル・ペットの視覚画像を表示することを含むことができる。また、ステップ140において記述される通り、バーチャル・ペットの生物学的状態と関連付けられるオーディオ・キューを生成することを含むこともできる。ユーザが体験する触感を補完するようにこの視覚及び聴覚効果を調整することができる。
【0018】
図1の実施態様は、さらに、ステップ150において記述される通り、バーチャル・ペットの生物学的状態を修正/更新することを含むことができる。例として、バーチャル・ペットの生物学的状態(例えば、寂しさまたは空腹を感じているなど)に関する触感を感じたら、ユーザは措置を講じること(例えば、触れるまたは餌を与えるなど)ができ、これが、ペットの生物学的状態を改変する(例えば、喉鳴らしまたはクスクス笑い)。
【0019】
以下の説明は、例として図1の実施態様がどのように実現されるかを説明しながらいくつかの実施態様を開示している。本発明を実施するには多くの代替方法があるのが分かるだろう。従って、本発明の原理及び範囲から逸脱することなく、本発明においては様々な変更及び修正を加えることができる。
【0020】
図2は、本発明の実施態様に従った、バーチャル・ペットと相互作用するユーザに触覚フィードバックを与えるために利用できる触覚システム200のブロック図を示している。例として、触覚システム200は、ユーザインターフェイス・オブジェクト210、触覚フィードバック・アセンブリ220、ローカル・コントローラ230、及びコントローラ230によって実行されるコンピュータ実行可能ソフトウェアを記憶するメモリ240を含む。触覚フィードバック・アセンブリ220は、ユーザインターフェイス・オブジェクト210に触覚フィードバックを与えるように構成される。例えば、触覚フィードバック・アセンブリ220は、図4に関連してさらに詳しく説明される通り、ユーザインターフェイス・オブジェクト210と機械的に統合されて、「触覚可能な(haptic−enabled)」の単一デバイス250を形成する。その代わりに、触覚フィードバックアセンブリ220は、フォース・フィードバックを効果的に送るようにユーザインターフェイス・オブジェクト210と機械的に連結することができる。触覚フィードバック・アセンブリ220及びユーザインターフェイス・オブジェクト210は、さらに、例えば技術上既知の有線または無線通信手段を通じて、コントローラ230と通信する。
【0021】
図2の実施態様において、メモリ240に記憶されるコンピュータ実行可能ソフトウェアは、このソフトウェアを実行するときローカル・コントローラにタスクを実施させる。より明確に言うと、コンピュータ実行可能ソフトウェアは、バーチャル・ペットの生物学的状態に関連付けられる指示または信号をローカル・コントローラ230に受信させる。前記指示または信号についてはユーザインターフェイス・オブジェクト210からの入力信号により指示を受けることとしうる。コンピュータ実行可能ソフトウェアは、さらに、ローカル・コントローラ230に、生物学的状態に関連付けられる受信信号または指示に基づく触覚効果に関連付けられる指示または信号を生成させる。触覚効果に関連付けられる生成された指示または信号によって、触覚フィードバック・アセンブリ220は、触覚効果をユーザに出力する。生物学的状態及び/またはこれに対応する触覚効果は、例えば、データベース(例えば、メモリ240に記憶される)から選択するか、動的に生成することができる。
【0022】
図2の触覚システム200は、バーチャル・ペットの視覚画像を表示するためにコントローラ230と通信するディスプレイ画面260を随意に含むことができる。触覚システム200は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関連付けられるオーディオ・キューを与えるために、コントローラ230と通信する音声素子270を随意に含むことができる。この種の視覚及び(または)聴覚信号を生成するためのソフトウェアは、メモリ240に記憶することができ、コントローラ230によって実行可能である。当業者には分かる通り、説明される視覚、聴覚及び触覚効果は、バーチャル・ペットとユーザの相互作用の現実感を最大限強めるようにコントローラ230によって生成され調整されることが可能である。
【0023】
バーチャル・ペットを制御するソフトウェア・アプリケーションが、例えばネットワーク資源など遠隔ソースに配置され、生物学的状態に関連付けられる指示または信号及びこれに対応する触覚効果に関連付けられる指示または信号がネットワーク資源からユーザと接するように構成されるローカル・デバイスの中の触覚フィードバック・アセンブリに送られる(またはダウンロードされる)という状況が存在しうる。図3は、本発明の1つの実施態様に従った、このようなシナリオに関する触覚システム300を示している。例として、図3の実施態様は、図2の実施態様を土台とすることができるので、同じ素子には同様の番号が付けられている。この場合、図2の実施態様のローカル・コントローラ230及びメモリ240の代わりに(または、これと一緒に)ネットワーク資源330を利用することができる。
【0024】
図3において、ネットワーク資源330(例えば、ネットワーク・サーバ)は、例えば適切なコントローラ及びこのコントローラによって実行可能なソフトウェア(適切なデータベースと共に)を含む。ネットワーク資源330は、図2に関連して上に説明したのと同様の方法で動作することができる。ネットワーク資源330は、バーチャル・ペットの生物学的状態を判定することができ、判定については、例えばユーザインターフェイス・オブジェクト210からの入力信号による指示を受けることとしうる。ネットワーク資源330は、決定された生物学的状態に関連付けられる指示または信号を生成することができる。ネットワーク資源330は、さらに、このように決定された生物学的状態に基づく触覚効果に関連付けられる指示または信号を生成することができる。ネットワーク資源330は、触覚効果をユーザインターフェイス・オブジェクト210に出力するために、触覚効果に関連付けられる指示または信号を触覚フィードバック・アセンブリ220に送る。ネットワーク資源330は、またバーチャル・ペットの視覚画像に関連付けられる指示または信号を与えることができる。バーチャル・ペットの視覚画像に関連付けられるこのような指示または信号を、ディスプレイ画面260に送ってここに表示することができる。さらに、ネットワーク資源330は、バーチャル・ペットの生物学的状態に関連付けられる聴覚信号を生成し、この聴覚信号を音声素子270に送ることができる。図2に関して上に説明した通り、このような視覚及びオーディオ・キューを、ユーザが体験する触感を最大限補完するように調整することができる。
【0025】
図2(または3)の触覚システム200は、例えばパソコン(デスクトップまたはラップトップなど)、ワークステーション、キオスク、または一般にテレビ受像器またはその他のディスプレイ画面に接続される多様なホーム・ビデオゲーム・コンソール・システムの1つで実現することができる。ユーザインターフェイス・オブジェクト210は、例えばマウス、ジョイスティック、キーボード、タッチパッド、方向パッド、ゲームパッド、トラックボール、リモコンまたは技術上既知のその他のタイプのユーザインターフェイス入力装置とすることができる。ユーザは、例えばディスプレイ画面260(例えば、モニタ)上のカーソルを操作することによってバーチャル・ペットに作用(例えば、タッチ)できる。メモリ240は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハード・ドライブ、DVDドライブ、CD−R/RWドライブ、フロッピー(登録商標)・ディスク、光電磁ディスク、磁気テープ、または技術上既知のその他のデータ記憶媒体を含むが、これに限定されない。コントローラ230(例えば、コンピュータの1つ以上のプロセッサ)は、さらに、ユーザ及びバーチャル・ペットが例えばワールド・ワイド・ウェブ(World Wide Web)を探索できるようにするためにネットワーク機能(例えば、インターネットに接続できる)を備えることができる。
【0026】
図2(または3)の触覚システム200は、また、携帯電話、PDA、ポケットベル(登録商標)、「たまごっち」(商標)など内蔵型電子玩具、携帯ビデオゲーム・ユニット(例えば任天堂ゲームボーイ(商標)など)などのハンドヘルド機器において実現することもできる。ユーザインターフェイス・オブジェクトは、1つ以上の物理(またはソフト)キー、スクロールホイール、スイッチまたはその他のタイプのユーザインターフェイス入力装置とすることができる。当業者は、これらの装置の一部において、ユーザインターフェイス入力装置及び表示手段の両方としてタッチ・スクリーンを利用することができることが分かるだろう。
【0027】
図4は、図2(または3)の触覚フィードバック・アセンブリ220を構成するために使用できる、触覚フィードバック・アセンブリの実施態様例420のブロック図である。触覚フィードアック・アセンブリ420は、一般にプロセッサ421、ユーザインターフェイス・オブジェクト410の動きを検出するための1つ以上のセンサ422並びに関連センサ・インターフェイス423、及びユーザインターフェイス・オブジェクト410に力(force)を出力するための1つ以上のアクチュエータ424並びに関連アクチュエータ・インターフェイス425、を含むことができる。プロセッサ421は、アクチュエータを制御するためにセンサからの出力を使用して、ユーザインターフェイス・オブジェクト410の動きに応じてこれに適切な力を加える。このような触覚フィードバック・アセンブリの構成及び動作については、米国特許第5,734,373号、6,285,351号及び6,300,936号においてさらに詳細に説明されている。前述の特許は参照により本出願に組み込まれる。
【0028】
上に説明した通り、触覚フィードバック・アセンブリ420及びユーザインターフェイス・オブジェクト410は、機械的に統合されて、Logitech、Inc.が製造するiFeelマウス(商標)などのような「触覚可能な」の単一デバイスを形成することができ、Immersion CorporationのTouchSense(商標)テクノロジーにより使用可能にすることができる。1つの実施態様においては、この種のマウスは、バーチャル・ペット・ソフトウェア(例えば、Neopets.comのインターネット・ベースのバーチャル・ペット・ソフトウェア)を実行するコンピュータに対して接続できる。この種のソフトウェアは、ユーザが多様なタイプから選べる多様な特性を持つ自身のペットを生成できるようにする。例えば、米国特許第6,211,861号及び6,429,846号は、「触覚可能な」のユーザインターフェイス入力装置に関する実施態様を開示している。前記の特許は参照により本出願に組み込まれる。
【0029】
さらに、触覚フィードバック・アセンブリ420は、適切と見なされる形式のフォース・フィードバックを出力するように構成できる。例えば、アプリケーションによっては、振動、脈拍及び手触りなどユーザに触感を与えることが望ましい場合がある。また、別のアプリケーションでは、ユーザとバーチャル・ペットの間の相互作用をより動的にするために、ユーザ操作可能なオブジェクト(例えば、ジョイスティック・ハンドル、マウス、ステアリング・ホイールなど)の動きの自由度に運動感覚を生じさせることができる。米国特許第5,734,373号は、触覚及び運動感覚フィードバックの生成に関する実施態様を開示している。この特許は参照により本出願に組み込まれる。
【0030】
本発明の実施態様は、随意に、さらにユーザがバーチャル・ペットの特定の状態に対応する触覚フィードバックを選択またはカスタマイズできるようにすることができる。
【0031】
以下の説明は、バーチャル・ペットの様々な生物学的状態に関連付けられる触感の生成に関する実施態様を開示する。
【0032】
〔喉鳴らし〕
バーチャル・ペットと相互作用するユーザがペットを幸せにする行動をとると、喉鳴らし感をシミュレートする触覚効果を触覚フィードバック・アセンブリ(例えば、上に説明した触覚フィードバック・アセンブリ220)によってユーザに出力することができる。喉鳴らし感は、ユーザがディスプレイ画面(図2または3のディスプレイ画面260など)上でカーソルを使って例えば表示されるペットの画像の上でカーソルを前後することによって、または単に愛撫ボタン(例えば、ディスプレイ画面のアイコンまたは図2または3のユーザインターフェイス・オブジェクト210のボタン)を作動することによってユーザがバーチャル・ペットを「愛撫」するのに応答して引き起こされる。ユーザが所定時間カーソルを使ってペットに関わるまたは接したとき、ユーザに喉鳴らし感を伝えることにより、愛撫され幸福なとき喉を鳴らす猫の物理的体験をシミュレートすることができる。この喉鳴らし感は、触覚フィードバック・アセンブリによる周期的振動の形で伝えることができる。例えばユーザによる作用に応じて、喉鳴らし振動の大きさ及び(または)周波数を時間と共に変化させることができる。例として、図5は、大きさが時間と共に上昇し降下する喉鳴らし振動を発生するために使用できる波形の例を示している。このような喉鳴らし波形はさらに、図6に示される通り一連の喉鳴らし振動を与えるように時間をかけて反復することができる。
【0033】
実施態様によっては、図6の振動サイクルは、異なる特性(例えば、大きさおよび(または)周波数)を持つこともできる。例えば、ユーザが長い時間をかけてバーチャル・ペットを愛撫すると、大きさ(及び随意に周波数)を徐々に増大することができる。
【0034】
〔心拍〕
実施態様によっては、ユーザは、そのバーチャル・ペットの健康状態をチェックする方法としてペットの心拍をチェックすることができる。ユーザは、ユーザインターフェイス入力装置(例えば、上述のユーザ・インターフェイス・オブジェクト210)を通じて心拍「測定」を指示する入力信号を入力することができる。これにより、データ信号または指示を、触覚フィードバック・アセンブリに送信することができ、触覚フィードバック・アセンブリはユーザに脈拍感を出力する。脈拍感の速度または大きさは、バーチャル・ペットの健康状態を示すために使用できる。例えば、ゆっくり(低周波数)でかつ(または)弱い(大きさが小さい)脈拍は、世話を必要とする不健康なペットの兆しとなる。
【0035】
図7,8及び9は、バーチャル・ペットの様々な健康状態に関係する脈拍感を生成するために使用できるいくつかの波形を示している。例として、図7は、比較的「健康」な心拍の波形の例であり、バーチャル・ペットの健康状態が良いことを示している。この波形は、比較的高周波数の大きさの大きい脈拍感の出力を生じる。図8は、衰弱した心拍の代替波形を示しており、図7に示される大きさ及び周波数より小さい。この感覚は、ペットの健康が衰えていることをユーザに知らせる。図9は、「瀕死」の心拍の別の波形であり、バーチャル・ペットが深刻な状態にあることを示している。この波形は図7に示される波形と明らかに対照的であることが分かるだろう。
【0036】
健康の他に、心拍は、バーチャル・ペットの「奮起」または「興奮」の状態を示すために使用することができる。例えば、速い心拍はこのような状態をユーザに伝える。例として、図10は、「興奮した」心拍の波形の例を示している。このような波形は、また、例えばユーザが長期の不在の後にバーチャル・ペットを訪れたときまたはユーザがバーチャル・ペットに褒美を与えたときなどに出力される。代替実施態様においては、奮起の心拍(例えば、他のバーチャル・ペットと戦った結果またはバーチャル・ワールドを歩いた結果として)は、徐々に大きさ及び(または)周波数が減少する波形によって表される。
【0037】
〔クスクス笑い〕
ユーザがペットをくすぐるようにバーチャル・ペットに作用すると、触覚フィードバック・アセンブリによってクスクス笑い感がユーザに伝えられる。例えば、ユーザはくすぐりの行為を模倣するためにバーチャル・ペットの画像の上でカーソルを前後に動かす。その結果、大きさ及び周波数が変化する振動感としてクスクス笑い感をユーザに伝えることができる。例として、図11は、クスクス笑い感を生じるために使用できる波形の例を示している。この例において、高周波正弦波の振幅は変調「包絡線」を示す。これは、高レベルから始まり、徐々に低レベルになりその後再び上昇するように示されている。これは時間の経過と共に大きさが変動する高周波パルスを与える。上に説明した通り、クスクス笑い感を補完するために、くすぐりの行為に対応する適切な視覚及び聴覚効果を生成することもできる。
【0038】
〔給餌〕
バーチャル(または現実の)ペットを世話する上で日常の活動は、ペットに「給餌」することである。バーチャル・ペットが食べているとき、「給餌感」を生じるために触覚フィードバックをユーザに出力することができる。このような給餌感は、例えばペットが食べ物を飲み込んでいることを示す一連の激しい揺れの形式とすることができる。その代わりに、ペットが飲み物を飲んでいるまたは激しく噛んでいることを示す連続振動として給餌感をユーザに伝えることができる。また、噛むまたは飲み込む動きでペットが口を動かす視覚画像を対応する音響効果と一緒に調整して給餌感を伝えることができる。
【0039】
バーチャル・ペットのその他の特性及び能力を伝えるために触覚効果をさらに考案しうることが分かるだろう。例えば、振動の大きさ及び周波数を尻尾振りのグラフィック画像と相関させれば尻尾を振っているバーチャル・ペットを表す触感をユーザに伝えることができる。耳を振る、息を切らす、毛またはノミの噛み跡を掻く、体を伸ばすまたは寝ているバーチャル・ペットに対応する適切な触感を生成することもできる。さらに、バーチャル・ペットは、電光または炎を吹く能力など特異な力を備えることができる。この種の能力を伝えるために適切な触感を考案することができる。
【0040】
〔統計データ〕
バーチャル・ペット環境においては、ペットには、その生き物の体力及び活力を立証する1組の統計値が与えられることが多い。2匹のペットが「戦う」ときにこの種の統計値を使用することができる。例えば、一方のペットのオーナーが自分のペットが別のペットと戦うべきかどうか決定しようとする場合、オーナーは両方のペットに関する体力統計値をチェックできる。見込まれる相手の「体力」の感じを得るための効果的な方法は、触感によるものである。例として、ユーザは特定のペットの画像の上にカーソルを置いて、そのペットの体力を伝える触感を感じ取る。この場合の触感は、例えばペットの体力統計値に従って大きさが増減されることによって特徴付けられる振動の形で与えられる。
【0041】
同様に、バーチャル・ペットを「人気」統計値で特徴付けることができる。体力(または活力)統計値の場合と同様、触感は人気統計値と関連付けることができる。例えば、「不人気」のペットには軟らかい低周波数の触感が割り当てられ、人気のペットには強い高周波数の触感が割り当てられる。当業者は、触覚をバーチャル・ペットの他の統計値と同様に関連付けることができることが分かるだろう。
【0042】
当業者には、上に説明した実施態様が本発明の一般原理を明らかにするために例として示されていることが分かるだろう。同様の方法で指定される機能を果たすために様々な手段及び方法を考案することができる。さらに、本発明の原理及び範囲から逸脱することなく本発明において様々な変更、代替及び改変を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の方法の1つの実施態様を示すフローチャートである。
【図2】本発明の触覚システムの1つの実施態様のブロック図である。
【図3】本発明の触覚システムの代替実施態様のブロック図である。
【図4】本発明の触覚フィードバック・アセンブリの1つの実施態様のブロック図である。
【図5】喉鳴らしの単一波形の実施態様を示す図である。
【図6】連続喉鳴らし波形の実施態様を示す図である。
【図7】「健康な」心拍波形の実施態様を示す図である。
【図8】「衰弱した」心拍波形の実施態様を示す図である。
【図9】「瀕死の」心拍波形の実施態様を示す図である。
【図10】「興奮した」心拍波形の実施態様を示す図である。
【図11】クスクス笑い感の波形の実施態様を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
200 触覚システム
210 ユーザインターフェイス・オブジェクト
220 触覚フィードバック・アセンブリ
230 ローカル・コントローラ
240 メモリ
250 単一デバイス
260 ディスプレイ画面
270 音声素子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信し、および、
前記受信信号に基づく触覚効果をユーザに出力することを備える方法。
【請求項2】
前記生物学的状態に関する前記信号が局所的に受信される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記生物学的状態に関する前記信号が遠隔ソースから受信される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
さらに、前記生物学的状態に関する前記信号に基づく前記触覚効果に関連付けられる指示を局所的に入手することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
さらに、前記生物学的状態に関する前記信号に基づく前記触覚効果に関連付けられる指示を遠隔ソースにて入手し、および
前記触覚効果に関連付けられる前記指示を前記遠隔ソースからローカル・デバイスに送ることを備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記生物学的状態が、前記バーチャル・ペットの健康状態及び感情状態のうち少なくとも1つに対応する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記触覚効果が心拍感、活力感、クスクス笑い感及び喉鳴らし感のうち少なくとも1つをシミュレートする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記触覚効果が給餌感をシミュレートする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
さらに、前記バーチャル・ペットの視覚画像を生成することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項10】
さらに、前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態に関連付けられるオーディオ・キューを生成することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
さらに、前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態を修正することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項12】
さらに、前記ユーザに合わせて前記触覚効果をカスタマイズすることを備える請求項1に記載の方法。
【請求項13】
バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信するためのコードと、
前記受信信号に基づく触覚効果をユーザに出力するためのコードとを備えるコンピュータ実行可能ソフトウェアコード。
【請求項14】
前記受信のためのコードが、前記生物学的状態に関する前記信号を局所的に受信するためのコードを含む請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア・コード。
【請求項15】
前記受信のためのコードが、前記生物学的状態に関する前記信号を遠隔ソースから受信するためのコードを含む請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項16】
さらに、前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態に関する前記信号に基づく前記触覚効果に関連付けられる指示を局所的に入手するためのコードを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項17】
さらに、前記生物学的状態に関する前記信号に基づく前記触覚効果に関連付けられる指示を遠隔ソースにて入手するためのコードと、
前記触覚効果に関連付けられる前記指示を前記遠隔ソースからローカル・デバイスに送るためのコードとを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項18】
前記生物学的状態が、前記バーチャル・ペットの健康状態及び感情状態のうち少なくとも1つに対応する請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項19】
前記触覚効果が、心拍感、活力感、クスクス笑い感及び喉鳴らし感のうち少なくとも1つをシミュレートする請求項18に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項20】
さらに、前記バーチャル・ペットの視覚画像を生成するためのコードを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項21】
さらに、前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態に関連付けられるオーディオ・キューを生成するためのコードを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項22】
さらに、前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態を修正するためのコードを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項23】
さらに、前記ユーザに合わせて前記触覚効果をカスタマイズするためのコードを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項24】
前記受信のためのコード及び前記出力のためのコードがコントローラによって実行され、前記触覚効果が触覚フィードバック・アセンブリによって前記ユーザに出力される請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項25】
搬送波信号において実現されるデータ・ストリームであり、該データ・ストリームが、
バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信するための命令と、
前記受信信号に基づく触覚効果をユーザに出力するための命令と、
を伝えるデータ・ストリーム。
【請求項26】
前記生物学的状態が前記バーチャル・ペットの健康状態及び感情状態のうち少なくとも1つに対応する請求項25に記載のデータ・ストリーム。
【請求項27】
前記触覚効果が、心拍感、活力感、クスクス笑い感及び喉鳴らし感のうち少なくとも1をシミュレートする請求項26に記載のデータ・ストリーム。
【請求項28】
前記命令が触覚フィードバック・アセンブリに送信される請求項25に記載のデータ・ストリーム。
【請求項29】
前記触覚フィードバック・アセンブリが前記触覚効果を前記ユーザと接するオブジェクトに出力する請求項28に記載のデータ・ストリーム。
【請求項30】
前記命令が、前記バーチャル・ペットの視覚画像を表示させる請求項25に記載のデータ・ストリーム。
【請求項31】
ユーザインターフェイス・オブジェクトと、
前記ユーザインターフェイス・オブジェクトに接続される触覚フィードバック・アセンブリと、
前記ユーザインターフェイス・オブジェクト及び前記触覚フィードバック・アセンブリに接続され、コンピュータ実行可能ソフトウェアを記憶するメモリとを備える装置であって、該ソフトウェアが、
バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信するためのコードと、
前記受信信号に基づく触覚効果を前記触覚フィードバック・アセンブリに命じるためのコードとを含み、
前記触覚フィードバック・アセンブリが、前記触覚効果を前記ユーザインターフェイス・オブジェクトに出力するように構成される装置。
【請求項32】
さらに、前記ユーザインターフェイス・オブジェクト及び前記触覚フィードバック・アセンブリに接続されるコントローラを備え、前記コントローラが前記コンピュータ実行可能ソフトウェアを実行する請求項31に記載の装置。
【請求項33】
該装置において、前記ユーザインターフェイス・オブジェクトが、マウス、ジョイスティック、キーボード、トラックボール、スクロールホイール、タッチパッド、タッチ・スクリーン、スタイラス、リモコン及びゲームパッドからなるグループから選択される素子を含む請求項32に記載の装置。
【請求項34】
さらに、前記コントローラに接続されるディスプレイ画面を備え、前記メモリが、さらに前記ディスプレイ画面に前記バーチャル・ペットを表示するためのコード及び前記ユーザインターフェイス・オブジェクトからユーザ信号を受信するためのコードを記憶し、前記バーチャル・ペットの表示及び前記触覚効果が前記ユーザ信号に基づく請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記ユーザインターフェイス・オブジェクトがタッチ・スクリーンを含む請求項31に記載の装置。
【請求項36】
前記メモリに記憶される前記コンピュータ実行可能ソフトウェアが、さらに前記タッチ・スクリーンに前記バーチャル・ペットを表示するためのコード及び前記タッチ・スクリーンからユーザ信号を受信するためのコードを含み、前記触覚効果が前記ユーザ信号に基づく請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記生物学的状態が前記バーチャル・ペットの健康状態及び感情状態のうち少なくとも1つに対応する請求項31に記載の装置。
【請求項38】
前記触覚効果が、心拍感、活力感、クスクス笑い感及び喉鳴らし感のうち少なくとも1つをシミュレートする請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記メモリに記憶される前記コンピュータ実行可能ソフトウェアが、さらに前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態を修正するためのコードを含む請求項31に記載の装置。
【請求項40】
前記メモリに記憶される前記コンピュータ実行可能ソフトウェアが、さらに前記触覚効果をカスタマイズするためのコードを含む請求項31に記載の装置。
【請求項1】
バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信し、および、
前記受信信号に基づく触覚効果をユーザに出力することを備える方法。
【請求項2】
前記生物学的状態に関する前記信号が局所的に受信される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記生物学的状態に関する前記信号が遠隔ソースから受信される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
さらに、前記生物学的状態に関する前記信号に基づく前記触覚効果に関連付けられる指示を局所的に入手することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
さらに、前記生物学的状態に関する前記信号に基づく前記触覚効果に関連付けられる指示を遠隔ソースにて入手し、および
前記触覚効果に関連付けられる前記指示を前記遠隔ソースからローカル・デバイスに送ることを備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記生物学的状態が、前記バーチャル・ペットの健康状態及び感情状態のうち少なくとも1つに対応する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記触覚効果が心拍感、活力感、クスクス笑い感及び喉鳴らし感のうち少なくとも1つをシミュレートする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記触覚効果が給餌感をシミュレートする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
さらに、前記バーチャル・ペットの視覚画像を生成することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項10】
さらに、前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態に関連付けられるオーディオ・キューを生成することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
さらに、前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態を修正することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項12】
さらに、前記ユーザに合わせて前記触覚効果をカスタマイズすることを備える請求項1に記載の方法。
【請求項13】
バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信するためのコードと、
前記受信信号に基づく触覚効果をユーザに出力するためのコードとを備えるコンピュータ実行可能ソフトウェアコード。
【請求項14】
前記受信のためのコードが、前記生物学的状態に関する前記信号を局所的に受信するためのコードを含む請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア・コード。
【請求項15】
前記受信のためのコードが、前記生物学的状態に関する前記信号を遠隔ソースから受信するためのコードを含む請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項16】
さらに、前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態に関する前記信号に基づく前記触覚効果に関連付けられる指示を局所的に入手するためのコードを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項17】
さらに、前記生物学的状態に関する前記信号に基づく前記触覚効果に関連付けられる指示を遠隔ソースにて入手するためのコードと、
前記触覚効果に関連付けられる前記指示を前記遠隔ソースからローカル・デバイスに送るためのコードとを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項18】
前記生物学的状態が、前記バーチャル・ペットの健康状態及び感情状態のうち少なくとも1つに対応する請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項19】
前記触覚効果が、心拍感、活力感、クスクス笑い感及び喉鳴らし感のうち少なくとも1つをシミュレートする請求項18に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項20】
さらに、前記バーチャル・ペットの視覚画像を生成するためのコードを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項21】
さらに、前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態に関連付けられるオーディオ・キューを生成するためのコードを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項22】
さらに、前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態を修正するためのコードを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項23】
さらに、前記ユーザに合わせて前記触覚効果をカスタマイズするためのコードを備える請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項24】
前記受信のためのコード及び前記出力のためのコードがコントローラによって実行され、前記触覚効果が触覚フィードバック・アセンブリによって前記ユーザに出力される請求項13に記載のコンピュータ実行可能ソフトウェア。
【請求項25】
搬送波信号において実現されるデータ・ストリームであり、該データ・ストリームが、
バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信するための命令と、
前記受信信号に基づく触覚効果をユーザに出力するための命令と、
を伝えるデータ・ストリーム。
【請求項26】
前記生物学的状態が前記バーチャル・ペットの健康状態及び感情状態のうち少なくとも1つに対応する請求項25に記載のデータ・ストリーム。
【請求項27】
前記触覚効果が、心拍感、活力感、クスクス笑い感及び喉鳴らし感のうち少なくとも1をシミュレートする請求項26に記載のデータ・ストリーム。
【請求項28】
前記命令が触覚フィードバック・アセンブリに送信される請求項25に記載のデータ・ストリーム。
【請求項29】
前記触覚フィードバック・アセンブリが前記触覚効果を前記ユーザと接するオブジェクトに出力する請求項28に記載のデータ・ストリーム。
【請求項30】
前記命令が、前記バーチャル・ペットの視覚画像を表示させる請求項25に記載のデータ・ストリーム。
【請求項31】
ユーザインターフェイス・オブジェクトと、
前記ユーザインターフェイス・オブジェクトに接続される触覚フィードバック・アセンブリと、
前記ユーザインターフェイス・オブジェクト及び前記触覚フィードバック・アセンブリに接続され、コンピュータ実行可能ソフトウェアを記憶するメモリとを備える装置であって、該ソフトウェアが、
バーチャル・ペットの生物学的状態に関する信号を受信するためのコードと、
前記受信信号に基づく触覚効果を前記触覚フィードバック・アセンブリに命じるためのコードとを含み、
前記触覚フィードバック・アセンブリが、前記触覚効果を前記ユーザインターフェイス・オブジェクトに出力するように構成される装置。
【請求項32】
さらに、前記ユーザインターフェイス・オブジェクト及び前記触覚フィードバック・アセンブリに接続されるコントローラを備え、前記コントローラが前記コンピュータ実行可能ソフトウェアを実行する請求項31に記載の装置。
【請求項33】
該装置において、前記ユーザインターフェイス・オブジェクトが、マウス、ジョイスティック、キーボード、トラックボール、スクロールホイール、タッチパッド、タッチ・スクリーン、スタイラス、リモコン及びゲームパッドからなるグループから選択される素子を含む請求項32に記載の装置。
【請求項34】
さらに、前記コントローラに接続されるディスプレイ画面を備え、前記メモリが、さらに前記ディスプレイ画面に前記バーチャル・ペットを表示するためのコード及び前記ユーザインターフェイス・オブジェクトからユーザ信号を受信するためのコードを記憶し、前記バーチャル・ペットの表示及び前記触覚効果が前記ユーザ信号に基づく請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記ユーザインターフェイス・オブジェクトがタッチ・スクリーンを含む請求項31に記載の装置。
【請求項36】
前記メモリに記憶される前記コンピュータ実行可能ソフトウェアが、さらに前記タッチ・スクリーンに前記バーチャル・ペットを表示するためのコード及び前記タッチ・スクリーンからユーザ信号を受信するためのコードを含み、前記触覚効果が前記ユーザ信号に基づく請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記生物学的状態が前記バーチャル・ペットの健康状態及び感情状態のうち少なくとも1つに対応する請求項31に記載の装置。
【請求項38】
前記触覚効果が、心拍感、活力感、クスクス笑い感及び喉鳴らし感のうち少なくとも1つをシミュレートする請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記メモリに記憶される前記コンピュータ実行可能ソフトウェアが、さらに前記バーチャル・ペットの前記生物学的状態を修正するためのコードを含む請求項31に記載の装置。
【請求項40】
前記メモリに記憶される前記コンピュータ実行可能ソフトウェアが、さらに前記触覚効果をカスタマイズするためのコードを含む請求項31に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−259921(P2008−259921A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−206015(P2008−206015)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【分割の表示】特願2003−552003(P2003−552003)の分割
【原出願日】平成14年10月30日(2002.10.30)
【出願人】(501249124)イマージョン コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【分割の表示】特願2003−552003(P2003−552003)の分割
【原出願日】平成14年10月30日(2002.10.30)
【出願人】(501249124)イマージョン コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】
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