説明

パイプと壁の間の連結

チャンバ壁の開口を通って延びるように適合された第1の部分(31)と、第1の部分(31)と流体密封嵌合を形成するように適合された第2の部分(32)とを備え、第1の部分(31)も第2の部分(32)も、パイプがそこを貫通できるように適合された、チャンバ壁(10)の開口と上記開口を貫通するパイプの間に実質的に流体密封のシールを設けるフィッティング(22)であって、第1の部分(31)が、繊維強化プラスチック材料に結合するように適合された材料から形成され、第2の部分(32)が、電気溶融可能な高分子プラスチック材料から形成されることを特徴とするフィッティング。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁とその壁の開口を貫通するパイプとの間にシールを設けるためのフィッティングと、そのようなシールを設けるための方法と、パイプ、壁、およびその2つの間にシールを設けるフィッティングの組み合わせを含む組立体とに関する。本発明は具体的には、例えば給油場設備の地下の燃料タンクに見られるマンホール・チャンバの壁、または供給ポンプ用の油だめ(サンプ)の壁、特にチャンバまたはサンプの壁がガラス強化プラスチック(GRP)でできているもの、とパイプとの間にシールを提供するのに適用可能である。
【背景技術】
【0002】
ガソリンスタンドによく設置されるような地下配管システムは、一般に燃料または化学物質を地下の貯蔵タンクと地上の供給ステーションの間に通じさせるのに用いられる。地下の貯蔵タンクとそれに付随する配管は、その中に含まれる化学物質が地中に漏れる恐れがあったり、実際に過去において漏れたことがあるようなときには、重大な環境被害や火災の危険をもたらす。
【0003】
石油会社は、ガソリンスタンド基幹施設を計画し設置する際に、環境問題を優先するようにかなりの圧力を受けている。これには大きな間接コストが伴ってきた。1つの重要な進歩は、石油会社が、対費用効果が高く環境的に容認可能であって、長期にわたると腐食する傾向がある鋼製配管システムの代替品として設置できる、プラスチック材料で作られたパイプライン・システムを使用するようになったことである。
【0004】
さらに近年、燃料技術が大きく発達した結果、鉛ベースのアンチノック化合物に代わる添加剤を含む代替燃料が市販されるようになった。研究はさらに、燃料からの硫黄含有量および有害物排出の低減にも集中して続けられている。燃料から鉛および硫黄をなくすために、MTBE(メチル第三級ブチルエーテル)などの、複雑な有機または重金属有機添加剤ベースの特殊添加剤およびオクタン価向上剤が開発されてきた。
【0005】
燃料にこういった添加剤が存在すると、重大な環境問題が引き起こされる。かかる問題のいくつかが、「MBTE - How should Europe Respond」というタイトルの記事(非特許文献1)に説明されている。この記事の本文全体を、背景情報として参照によりここに援用する。鉛および他のいくつかの金属が最も効果的なオクタン価向上剤であると、その筆者は結論付けている。しかし、鉛は、環境/健康問題のため段階的撤廃の最終段階にあり、一方、最も入手し易い代替品であるMMT(メチルシクロペンタジエニル・マンガン・トリカルボニル)は、現在あまり受け入れられていない。現在入手可能な他のオクタン価向上剤は、MTBEと、エチル第三級ブチルエーテル(ETBE)および第三級アミル・メチルエーテル(TAME)といった他のエーテル、またはエタノールなどのアルコールに限られる。エーテル類は全て似たような特性および欠点を有する傾向がある。エタノールは、それが容易に入手可能な合衆国の一部の地域と、ブラジルで、すでにガソリン混合成分として使用されている。エタノールは効果的なオクタン価向上剤であるが、「ウォーターフリー」の送液システムを必要とし、地下水問題が伴うという、いくつかの欠点を有する。エタノールは現在、自動車産業では推奨されず、コスト競争力がない。
【0006】
新しい燃料混合物および特殊な添加剤の導入は、既存のパイプライン・システムが、機械的性能および浸透抵抗に関して当該新しい燃料に対処できるかどうかという問題を石油会社にもたらした。これにより、場合によっては、配管をより高い耐性の材料でできた配管と入れ替えなければならないことになるが、それは必然的に配管を全て不通にすることになる。
【0007】
給油場設備では、供給ポンプと地下燃料貯蔵タンクの間を走る配管は、タンクのマンホール蓋の真上に位置するマンホール・チャンバ内を通過する。チャンバは通常直立した壁によって画成される。この壁には、上から見ると、8角形、正方形、円形あるいは方形の形状のものがあり、各パイプが貫通する孔(アパーチャ)を有する。
【0008】
環境に関する問題を克服するために、現在、この配管は一般的にプラスチック材料から作られており、給油場設備の多くは、二次的包囲構造を採用した設計になっている。これは、各燃料供給パイプラインをそれぞれ二次的包囲パイプラインの中に含み、この二次的包囲パイプラインはその端部で、燃料供給パイプラインに対して封止されるようにできるものである。二次的包囲パイプラインは、燃料供給パイプラインからの漏れが環境に放出されるのを防止し、漏れた石油を遠隔感知装置に導くこともできる。一般に、二次的包囲パイプラインを形成するパイプは、当初は燃料パイプとは別に用意され、燃料パイプが燃料貯蔵タンクと供給ポンプの間に敷設されるときに、その燃料パイプを中に通して覆うようにする。
【0009】
チャンバを構成する通常の材料は、ガラス強化プラスチック、またはより一般的には、ガラス繊維などの繊維で強化された樹脂等の高分子材料、を成型した繊維強化プラスチック(FRP)である。
【0010】
マンホール・チャンバ内への水の浸入を避けるために、各アパーチャとパイプの間にそれぞれシールを設けることが望ましい。その目的のために、壁のアパーチャの周りの部分にフィッティングを取り付けるとともに、パイプを覆い、パイプとフィッティングの両方に、例えばジュビリー(jubilee、商標)クリップなどによって固定されるゴム製の「ブーツ」を取り付けることが知られている。そのようなフィッティングの中には、チャンバ壁にボルト止めされるものもあれば、内側部品と外側部品の間に壁を挟み込み、その内側および外側部品が、アパーチャを貫通して延びるねじを切ったコネクタによって互いに保持されるようにしたものもある。こういったコネクタはしばしば、そのコネクタの一部とチャンバ壁との間に配置されるゴム製のシールを有している。
どちらのタイプのフィッティングも、完全に効果的なシールを提供しない。
【0011】
時間が経つと、どちらのタイプのシールであっても、水がマンホール・チャンバ内に漏れ、チャンバ底部のプールに溜まる恐れがある。これによって、チャンバ底部およびタンク入口の保守が非常に困難になる。さらに、シールに欠陥があると、チャンバ内に漏れ出した石油流体または蒸気が、環境に逃げる惧れがある。
【0012】
そのようなフィッティングをパイプおよびチャンバ壁の両方に化学的に接着、または電気溶融結合できるならば、それが好ましいはずである。そのようなフィッティングのあるものは、パイプにもチャンバ壁にも電気溶融可能なプラスチック材料から製造され、特許文献1(PetroTechnik Ltd)により知られている。しかしながら、こういったフィッティングは、本発明が問題とするような、チャンバがGRP(これはチャンバやサンプを構成するのに一般に使用される材料である)から建造される場合は使用することができない。
【非特許文献1】Petroleum Review、2000年2月、37〜38頁
【特許文献1】英国特許第2332255号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
要するに、配管を交換する必要がある場合、あるいは新設の場合、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドなどでできた配管をGRP製のチャンバ壁にシールする必要があるのである。すなわち本発明の目的は、プラスチック材料でできた配管とGRP製のチャンバの間にシールを形成し、上に述べた難点の一部または全てを克服するためのフィッティングを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、請求項1によるフィッティングが提供される。一実施形態として、チャンバ壁の開口とその開口を貫通するパイプの間に実質的に流体密封のシールを設けるためのフィッティングであって、
(i)上記チャンバ壁の開口を通って延びるように適合された第1の部分と、
(ii)上記第1の部分と流体密封嵌合を形成するように適合された第2の部分とを備え、上記第1の部分も第2の部分も、上記パイプがそこを貫通できるように適合され、
上記第1の部分が、繊維強化プラスチック材料に結合するように適合された材料から形成され、上記第2の部分が、電気溶融可能な高分子プラスチック材料から形成されることを特徴とするフィッティングが提供される。
【0015】
繊維強化プラスチックから上記フィッティングの第1の部分を形成し、配管に電気溶融可能なプラスチック材料から上記フィッティングの第2の部分を形成することによって、上記フィッティングと上記チャンバ壁の間にも、上記フィッティングと上記パイプの間にも、丈夫で長持ちする流体密封シールを形成することができる。
【0016】
上記フィッティングの上記第1および第2の部分が、その長さの一部において重なり合い、上記2つの部分の間の上記流体密封シールが、その重なり合う領域に形成されることが好ましい。
【0017】
好ましい実施形態では、上記第1の部分がさらに、上記第1の部分の本体から半径方向外向きに延びるフランジを備え、上記フランジの第1の表面が、上記開口の周りほぼ全域にわたって上記チャンバ壁と接触するように構成される。
【0018】
上記フィッティングがさらに、上記第1および第2の部分の間に配置された封止手段を備え、上記封止手段が、上記重なり合う2つの部分の間に流体密封シールを形成するように適合されるのが好ましい。上記封止手段が、上記2つの部分のどちらかの周りにある外周チャネルに載置されたOリングまたはシーラントのビードを備えてもよい。
【0019】
上記フィッティングはさらに、金属から形成され、上記第1および第2の部分が重なり合う領域で上記フィッティングの内側に密封嵌合するように適合された、管状スリーブの形をした内側管状部分を備えるのが好ましい。
【0020】
上記第1の部分および、もし上記内側管状部分があるならば、それらが、GRP、またはステンレス鋼、被覆した鉄鋼、アルミニウム、黄銅などの金属、または燃料に耐性のあるポリマーから形成されるのが好ましい。
【0021】
好ましい実施形態では、上記フィッティングがさらに、上記第1の部分と実質的に流体密封のシールを形成するように適合された第3の部分を備え、上記第3の部分は、電気溶融可能な高分子プラスチック材料から形成される。
【0022】
上記第1および第3の部分は、その長さの一部において重なり合い、上記2つの部分の間の上記流体密封シールが、その重なり合う領域に形成されるのが好ましい。
【0023】
上記第1の部分が、1つまたは複数の半径方向に延びるフランジを取り付けられるように適合され、上記フランジが、上記フランジの周りほぼ全域にわたって上記チャンバ壁と係合するように適合されるのが好ましい。
【0024】
1つのフランジが、上記第1の部分と一体的に形成されるのが好ましい。
さらに、またはその代わりに、1つのフランジが、フランジ固定手段によって上記第1の部分に取り付けられてもよい。
【0025】
上記フランジ固定手段が、上記フランジ上および上記第1の部分の外側本体上に、相補的ねじ山を含むのが好ましい。
あるいは、上記フランジ固定手段が、バヨネット固定を含んでもよい。
他の代替方法では、上記フランジが、上記第1の部分を覆って緊密に滑合し、上記フランジ固定手段が接着剤を含む。
【0026】
好ましい実施形態では、上記第2の部分が、上記第2の部分を電気溶融可能な高分子プラスチック材料から形成されたパイプまたは他のアイテムに電気溶融することができるように、加熱巻線を組み込む。上記第3の部分があるなら、それが、上記第3の部分も電気溶融可能な高分子プラスチック材料から形成されたパイプまたは他のアイテムに電気溶融できるように、加熱巻線を組み込むことができる。
特に好ましい実施形態では、上記フィッティングはさらに、上記フランジを覆い、上記フランジを接着剤中にカプセル化するように適合されたカバーを備える。
【0027】
本発明の他の実施形態によれば、
チャンバ壁の開口とその開口を貫通するパイプの間に実質的に流体密閉のシールを設けるためのフィッティングであって、
(i)上記チャンバ壁の開口を貫通するように適合された第1の管状スリーブと、
(ii)上記第1の管状スリーブと流体密封嵌合を形成するように適合された第2の管状スリーブとを備え、上記第1の管状スリーブも、第2の管状スリーブも、上記パイプがそこを貫通できるように適合され、
上記第1の管状スリーブが繊維強化プラスチック材料から形成され、上記第2の管状スリーブが電気溶融可能な高分子プラスチック材料から形成されることを特徴とするフィッティングが提供される。
【0028】
繊維強化プラスチックから上記フィッティングの第1の管状スリーブを形成し、配管に電気溶融可能なプラスチック材料から上記フィッティングの第2の管状スリーブを形成することによって、上記フィッティングと上記チャンバ壁の間にも、上記フィッティングと上記パイプの間にも丈夫で長持ちする流体密封シールを形成することができる。
【0029】
上記第1および第2の管状スリーブが、その長さの一部において重なり合い、上記2つのスリーブの間の上記流体密封シールが、その重なり合う領域に形成されることが好ましい。
【0030】
上記第1の管状スリーブがさらに、上記スリーブから半径方向外向きに延びるフランジを備え、上記フランジの第1の表面が、上記開口の周りほぼ全域にわたって上記チャンバ壁と接触するように構成されるのが好ましい。
【0031】
上記フィッティングがさらに、上記第1の管状スリーブと上記第2の管状スリーブの間に配置された封止手段を備え、上記封止手段が、上記重なり合う2つのスリーブの間に流体密封シールを形成するように適合されるのが好ましい。
【0032】
特に好ましい実施形態では、上記封止手段が、上記2つのスリーブのどちらかの周りにある外周チャネルに載置されたOリング・シールの形をとる。
【0033】
他の好ましい実施形態では、上記フィッティングがさらに、金属から形成され、上記第1および第2の管状スリーブが重なり合う領域で上記フィッティングの内側に密封嵌合するように適合された、第3の管状スリーブを備える。
【0034】
上記第3の管状スリーブが、ステンレス鋼、被覆した鉄鋼または燃料に耐性のあるポリマーから形成されるのが好ましい。
本発明はまた、かかるフィッティングを含む地下配管システムや、それを組み込むガソリンスタンドの給油場システムにも及ぶことが理解されよう。
【0035】
本発明の他の実施形態によれば、
チャンバ壁の開口とその開口を貫通するパイプの間に実質的に流体密封のシールを設けるためのフィッティングであって、
(i)上記パイプの外側と緊密な滑合を形成するように適合された第1の管状スリーブを備える第1の部分と、
(ii)その周りほぼ全域にわたって上記チャンバ壁と係合するように適合された、半径方向に延びる第2のフランジを備える第2の部分と、
(iii)上記第1の部分を上記第2の部分に固定するように適合された固定手段とを備え、
上記第1の部分がさらに、その周りほぼ全域にわたって上記チャンバ壁と係合するように適合された半径方向に延びる第1のフランジと、上記第1のフランジから延びる第2の管状部分とを備えるフィッティングが提供される。
【0036】
この構成によれば、第1および第2のフランジの間にチャンバ壁を固定することができる。上記フランジと上記チャンバ壁の間に長持ちする防水シールを得るために、GRP樹脂または他の接着剤を片側または両側のフランジの面に使用することができる。
上記第1の管状スリーブが、電気溶融可能なプラスチック材料から形成されるのが好ましい。
【0037】
特に好ましい実施形態では、上記第1の管状スリーブの内側表面は、加熱巻線を組み込む。したがって、上記フィッティングと上記パイプの間に流体密封シールを形成するために、上記第1の管状スリーブを使用する際に、それを貫通する上記パイプに電気溶融することが可能である。上記パイプは、組み立ての際に一次側または二次側になり得る。
【0038】
上記第1の管状スリーブおよび上記第1のフランジが異なる材料から形成され、その間に実質的に流体密封の結合を有することが好ましい。このように、上記第1のフランジをGRPに容易に接着する材料から形成することができ、上記第1の管状スリーブを上記パイプに電気溶融可能なプラスチック材料から形成することができる。かかるフランジの材料には、ステンレス鋼、被覆した鉄鋼、アルミニウム、被覆したアルミニウムなどの金属、またはGRP自体またはGRPによく接着するプラスチック材料が含まれる。
【0039】
上記第1のフランジおよび上記第2のフランジが、ほぼ同様の材料から形成されるのが好ましい。
特に好ましい実施形態では、上記2つの部分を互いにねじ込み、上記第1と第2のフランジの間に上記チャンバ壁を固定するように、上記固定手段が、上記第1および第2の部分上に相補的ねじ山領域を備える。
【0040】
他の好ましい実施形態では、上記第1の管状スリーブがポリエチレンから形成され、上記フランジがステンレス鋼、被覆した鉄鋼、または燃料に耐性のあるポリマーから形成される。
【0041】
本発明はまた、かかるフィッティングを含む地下配管システムや、それを組み込むガソリンスタンドの給油場システムや、かかるフィッティングの製造方法や、かかるフィッティングを用いて流体密封シールを形成する方法にも及ぶことが理解されよう。
【0042】
本発明の他の実施形態によれば、チャンバ壁の開口と二次的に囲われたパイプ組立体との間に実質的に流体密封のシールを設け、二次的に囲われたパイプ組立体が二次パイプ内部に含まれる一次的な供給パイプを備え、上記パイプ組立体がチャンバ壁の開口を貫通するフィッティングであって、
(i)上記二次パイプと緊密な滑合を形成するように適合され、加熱巻線を組み込む第1の部分と、
(ii)その周りほぼ全域にわたって上記チャンバ壁と係合するように適合された、1つまたは複数の半径方向に延びるフランジを取り付けられるように適合された第2の部分と、
(iii)第1の領域で上記二次パイプと緊密な滑合を形成するように適合され、第2の領域で一次パイプと緊密な滑合を形成するように適合され、かつ、上記第1および第2の領域が加熱巻線を組み込む第3の部分を備えるフィッティングが提供される。
【0043】
上記実施形態に説明した上記フィッティングは、上記一次パイプおよび上記二次パイプに電気溶融結合を形成するように適合された加熱要素を提供するが、上記一次パイプとシールを形成する働きをする上記加熱要素は省略し、従来のゴム製のブーツと置き換えることができることが理解されよう。かかる封止用ブーツは周知であり、一般に上記一次パイプと二次パイプの間の上記隙間空間の完全性を監視するためのバルブを形成する。
【0044】
上記フランジが、固定手段によって上記第2の部分に固定されるのが好ましい。
上記第2の部分が、2つのフランジを収容するのが好ましい。
代替実施形態では、フランジの一方が上記第2の部分の一体的部品であってもよく、上記第2のフランジがある場合、それは固定手段によって上記第2の部分に固定される。
【0045】
上記固定手段が、上記第2の部分の外側表面上および上記フランジの内径上の相補的ねじ山領域を含むことがより好ましい。
上記チャンバ壁の両側で固定する2つのフランジが使用されるのが、特に好ましい。
【0046】
特に好ましい実施形態では、上記チャンバが、二重壁チャンバである。
上記チャンバが、上記壁の間の隙間空間を維持するのがより好ましい。
上記第1および第3の部分が、電気溶融可能なプラスチック材料から形成されるのが好ましい。
【0047】
特に好ましい実施形態では、上記加熱巻線が、上記第1および第3の部分の内側表面に組み込まれる。したがって、上記フィッティングと上記二次的に囲われたパイプの間に流体密封シールを形成するために、上記フィッティングを使用する際に貫通する上記パイプ組立体に上記第1および第3の部分を電気溶融することが可能である。
【0048】
上記第2の部分が、上記第1および第3の部分と異なる材料から形成され、その間に実質的に流体密封の結合を有することが好ましい。このように、上記第2の部分を上記フランジと密封シールを形成する材料から形成することができ、上記第1および第3の部分を上記パイプに電気溶融可能なプラスチック材料から形成することができる。上記フランジは、上記チャンバ壁に容易に接着する材料から形成することができる。かかる適当なフランジ材料には、ステンレス鋼、被覆した鉄鋼、アルミニウム、被覆したアルミニウムなどの金属、GRP、プラスチック材料または燃料に耐性のあるポリマーから形成される。上記フランジと上記チャンバ壁の間に長持ちする防水シールを得るために、樹脂または他の接着剤を片側または両側のフランジ面に使用してもよい。
【0049】
複数のフランジがある場合は、それらがほぼ同様の材料から形成されるのが好ましい。
好ましい実施形態では、上記シールの完全性を、上記第2の部分の内側表面と上記二次パイプの外側表面の間に形成された空間を監視することによって検査することができる。
【0050】
特に好ましい実施形態では、上記シールの完全性を、二次的に囲われた壁の間隙を介して監視することができ、上記第2の部分の本体を通るアパーチャがこの目的のために設けられる。
【0051】
上記シールの完全性が、上記第2の部分の内側表面と上記二次パイプの外側表面の間に形成された空間と上記間隙を、通路を介して連結することによって監視されるのがより好ましい。
代替実施形態では、上記第2の部分の内側表面と上記二次パイプの外側表面の間に形成された上記空間が、テスト・ポイント・バルブを介して監視される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
次に、本発明を、例を用いて添付の図面を参照しながら説明する。
図15、16および17に与えられた寸法は、例として取り上げたに過ぎない。本明細書に記載の実施形態を様々な形状およびサイズで行うことができることが当業者には理解されよう。
【0053】
本実施形態は、本発明を実施している出願人が知る現在最良の方法を示す。しかし、それらだけが本発明を実現できる方法ではない。本実施形態は例としてのみ示され、説明される。本明細書で使用される用語として、以下の定義が適用される。
【0054】
チャンバ − 流体を中に入れておく、あるいは中に入れないように設計された任意の容器である。これは、本明細書で説明するマンホール・チャンバおよび油だめ(サンプ)チャンバであるが、それに限定されない。これは一般的にタンクも含む。
【0055】
エネルギー伝達手段 − 任意の形のエネルギー源を記述する一般的な用語である。一般に、電流を通したときに熱くなる抵抗巻線の形をとる。この用語にはまた、超音波溶接および誘導溶接を含む他の溶接技術も含まれる。
【0056】
フランジ − フィッティングをチャンバ壁に取り付けるのに適した任意のカラー(環)である。所与の例では、チャンバ壁に接触するフランジの表面はほぼ平面状である。ただし、フランジは、パイプ入口開口の周りのチャンバ壁の形状とあっていなければならないことを理解されたい。したがって、フランジは、容器壁の平坦または湾曲した表面、さらにはコーナとの必要な接触を実現するように合わせた、任意の適当な形状を採用することができる。
【0057】
流体 − 所与の例は、主に液体に関するが、流体という用語は、液体、蒸気および気体を示す。例えば、給油場設備内の二次的に囲われたパイプに漏れが生じた場合、石油または石油の蒸気がマンホール・チャンバ内に集まる。この石油の蒸気が、チャンバの壁を通って周囲の地面に漏れ出ることができないことは必須である。
【0058】
パイプ − 本明細書に示される例は、ほぼ円形の断面をした単一壁パイプである。ただし、本発明は、箱形断面、波形などの他の断面、および「パイプ内パイプ」タイプの二次的に囲われたパイプも包含する。この二次的に囲われたパイプの場合、スリーブをパイプに封止するための封止部材すなわちブーツはやや複雑になる。ただし、かかるブーツは当技術分野で周知である。本発明にはまた、断面が円形ではないパイプも含まれる。
【0059】
管状のスリーブ − この用語は、非常に広い意味を有する。これには、パイプが貫通できる任意の管状構造が含まれる。本発明によるスリーブは、形状がほぼ円筒形のものとして例示され説明されるが、ほぼ円形の断面を有する必要はなく、その中に収容するパイプの形状に合わせることができる。また、スリーブの断面がその全長に沿って均一である必要もない。すなわち円筒形である必要はない。
【0060】
ガラス強化プラスチック(GRP) − GRPという用語は、この文脈では非常に広い意味を有する。これは、任意の繊維強化プラスチック(FRP)を含むものである。このプラスチックには、任意のタイプの繊維が熱硬化性樹脂または他のプラスチック材料を補強するために使用される。
【0061】
図1に示す給油場設備は、パイプライン4を介して地下タンク3に連結された1対の供給ポンプ1および2を備える。パイプライン4は、ポリエチレン製パイプの連続的に配置された部分品で形成される。パイプライン4は、ポンプ1および2から、タンク3の真上にあるマンホール・チャンバ6内に延びる。チャンバ6は、側壁10および底部12を有するGRP部材8によって画成される。
【0062】
図1には、パイプライン4からタンク3内に延びる2本のラインが示されている。これらのラインは、燃料供給システムの2つの代替形態に関し、全て揃えるために両方が示されている。実際には、このラインの一方だけが、パイプライン4からマンホール・チャンバ6内に延びるはずである。このラインの1本は、供給ポンプ1および2に吸引ポンプを取り付けた場合に使用される、吸引ライン14である。代替ラインは参照番号16で、タンク3からポンプ1および2へ燃料を推進するように動作可能なポンプ18を介してパイプライン4に連結された圧力ラインである。
【0063】
図1からわかるように、パイプライン4がチャンバ6内に通じるように、壁10にアパーチャを設ける必要がある。アパーチャを介した周囲の地中(ここでは参照番号20で示す)からチャンバ6内への水漏れを防止するために、図2〜16により詳細に示されるフィッティング22によって、パイプが円筒形の壁10に封止される。供給パイプから流出または漏れた場合には、このシールによって環境への燃料の漏れも防止される。
【0064】
図2には、適当なフィッティング22の一例がより詳細に示されている。このフィッティングの目的は、フィッティングとチャンバ壁10の間ならびにフィッティングと配管システム4の間に、丈夫で恒久的な流体密封シールを形成することである。フィッティング22は、GRPまたは金属などのGRPに容易に接着可能な材料(ステンレス鋼もしくは被覆した鉄鋼材料、青銅、黄銅もしくは黄銅合金、またはアルミニウムなど)から形成された第1の管状のスリーブ31を備える。重要な特徴は、この材料が、周知の樹脂、接着剤などを使用して、丈夫で、GRP製の壁に実質的に流体密封のシールを形成しなければならないということである。ポリエチレンまたはポリアミドなどのプラスチック材料は一般的に、従来の樹脂または接着剤を使用してGRPに接着するのに優れ、したがって2部品の嵌合に必要である。
【0065】
スリーブ31は、形状が、パイプ(図示せず)が貫通することができる、長手方向の軸を有するほぼ円筒形である。第2の管状のスリーブ32は、第1の管状スリーブの片端の周りに成型され、ポリエチレン、ポリアミドまたはPVDFなどの配管システムと適合する電気溶融高分子プラスチック材料から形成される。適当な材料については、下記により詳細に説明する。
【0066】
2つのスリーブまたは構成要素の間のシールの流体密封性を改良するために、第1のスリーブの2つのスリーブが重なり合う領域に、一連の溝、スロットまたは稜部34が形成される。第2のスリーブを第1のスリーブの周りに形成するときに、溝にプラスチック材料を充填し、2つの構成要素が使用中に分離するのを防止する。
【0067】
第1の管状スリーブの一部分が、第2の管状スリーブの一部分の内部に、2つのスリーブの間に重なり合う領域が存在するようにカプセル化されるのが有利である。第2のスリーブ内部の第1のスリーブのカプセル化部分によって、より丈夫で、経時的漏れの傾向がより低いフィッティングが作られる。
【0068】
こういったフィッティングは、土壌の収縮、沈下またはその他の動きがあり、供給パイプが故障した場合に燃料が漏れる恐れがある地下など、厳しい環境条件でしばしば使用される可能性があることを銘記されたい。
【0069】
必要により、Oリング36などの封止手段を組み込むことによって、2つのスリーブの間のシールをさらに改良することができる。この例のOリングは、どちらかのスリーブの外周をまわる環状のチャネル内に納まる。組み立て中にOリング・シールを第1または第2のスリーブ上に配置できることが理解されよう。容易に組み立てるために、Oリング・シールは通常、第1の管状スリーブの外側表面上の、フィッティング本体内部に位置する端の方に配置される。
【0070】
Oリングを、第1のスリーブの端面37に配置し、第2のスリーブの肩部38と係合させることができることも理解されよう。
【0071】
Oリングはフィッティングの内部にあり、その中に密封されるので、非常に長い寿命、少なくともフィッティングの寿命を有することが期待される。
【0072】
この例と、やはりOリングを含む以下の例では、Oリングを適当なシーラントのビードと置き換えることができる。シーラントを使用すると、シーラントが接着特性も有し、2つの構成要素同士を接着するのに役立つ点で有利であり得る。シーラントの選択は、その分野の材料の専門家によって行われる。
【0073】
第1および第2のスリーブの間のシールの流体密封を強化するために必要に応じて採用される他の特徴がある。第3の管状のスリーブ33が、第1と第2のスリーブが重なり合う領域にあるフィッティングの内側表面に配置される。この第3のスリーブは、ステンレス鋼、被覆した鉄鋼などの金属またはポリマーでできており、その目的は、高分子プラスチック材料の構成要素が、燃料または他の化学物質に曝されたときに縮んだり柔らかくなった場合に、第1のGRPスリーブから外れるのを防止することである。
【0074】
図3には、整った流線型の外観およびこの組み立て方法から得られる形を示す、フィッティング22の側面図が示されている。基準マーク39によって、電気溶融カップリング(下記参照)を配置し、電気溶融プラスチックでできたフィッティングの端を覆って適切に設置することができる。このマークはまた、フィッティングの端部があいまいな場合にそれを特定する働きもする。
【0075】
図4には、第1の管状スリーブ31の断面図が示され、スロット34がより詳細に示されている。このGRPの成型が全般に簡易であることは、図4から明らかであろう。スロット34は、多種多様な形状、サイズ、位置および構造をとることができる。不可欠な特徴は、製造中に第2の管状スリーブ構成要素の液体プラスチック材料が流れ込むことができる窪みをそのスロットで作ることである。
【0076】
組み立ての代替形態では、スロット34は、第1および第2のスリーブが別々に形成され、組み立て中に互いにねじ止めされることができるように、ねじ山の形をとることができる。次いで、化学接着剤または止めねじ(図示せず)を使用して、使用中に2つのスリーブが離れるのを防止することができる。
【0077】
図5には、第3の管状スリーブ構成要素の断面が示されている。これを、第2のスリーブが第1のスリーブの周りに形成された後、しかし第2のスリーブの材料がまだ温かく、したがって形成可能な間に、所定の位置にプレスすることができる。
【0078】
使用する際は、図8および9を参照すると、フィッティングのGRP部分の端部がチャンバ壁にあるアパーチャを貫通し、一時的に所定の位置に保持される。次いで、GRPバンデージ(図示せず)を使用して、フィッティングを片側または両側のチャンバ壁に封止する。この配置の利点は、フィッティングもチャンバ壁も、丈夫で恒久的な実質的に流体密封のシールを容易に作成することができるような、同じまたは適合性のある材料でできているということである。次いで、従来の方法で必要なゴム製のブーツ55、56を使用して、二次配管システムが使用されるチャンバ内側にシールを形成する。二次的包囲構造が存在する場合、チャンバの外側において、必要に応じてエキスパンダまたはレジューサと共に、電気溶融フィッティングを使用して、二次的に囲われたパイプを収容することができる。
【0079】
図8では、一次パイプ61も二次パイプ60も、フィッティング22を貫通するようなサイズに形成される。したがって、二次パイプ60は、電気溶融カップリング62、エキスパンダ63および電気溶融カプラ64を介して外部フィッティング22に封止される。一次と二次パイプの間の終端は、ゴム製のブーツ56を使用してチャンバの内部で行われる。
【0080】
図9から、供給パイプ51を含む二次パイプ50がフィッティングの内部直径よりも大きい場合は、フィッティング自体が二次的格納システムの一部分になることが理解されよう。これは、二次パイプ50を事実上フィッティング22の外側に連結する、電気溶融カップリング52、レジューサ53およびカップリング54を使用することによって実現する。これは、本発明の第1の態様によるフィッティングの汎用性の一部を示すものである。
【0081】
フランジを備えた、代替かつ好ましいフィッティングが図7に示されている。フランジ40が、フィッティングのGRP構成要素から半径方向に延びる。このフランジは、第1の管状スリーブの組み立て中に一体的に形成することができる。フランジは、アパーチャの封止する領域に、チャンバ壁の形状にあわせて構成される。この例では、このフランジは平面状として示すが、他の形状をもとりうる。
【0082】
使用する際は、チャンバ壁に接して所定の位置に固定されたフランジおよびフィッティングに樹脂を塗布し、この樹脂を硬化させる。他の組み立ては上記のとおりである。
【0083】
電気溶融の1つまたは複数の構成要素は、
ポリエチレンと、
ポリプロピレンと、
ポリ塩化ビニルと、
ポリブチレンと、
ポリウレタンと、
ポリアミド6、6.6、6.10、6.12、11および12を含むポリアミドと、
ポリエチレンテレフタレートと、
ポリブチレンテレフタレートと、
ポリフェニレンサルファイドと、
ポリオキシメチレン(アセタール)と、
エチレンビニルアルコール共重合体と、
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)および共重合体と、
ポリフッ化ビニル(PVF)と、
テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)と、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体(FEP)と、
エチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンの三元重合体(EFEP)と、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデンの三元重合体(THV)と、
ポリヘキサフルオロプロピレンと、
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、
ポリクロロトリフルオロエチレンと、
ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)と、
フッ素化ポリエチレンと、
フッ素化ポリプロピレンと、
上記の混合物(ブレンド)およびその共重合体を含む群から選択した1つまたは複数のプラスチック材料から作成されるのが好ましい。
【0084】
上記の項は、本発明の柔軟性と幅広さを示すものであり、それらを限定するためのものではない。通常は、接合されるパイプに最も適合性があり、かつ問題となっている流体に対する浸透性が最も低いプラスチック材料が、材料の専門家によって選択される。さらに、2個以上のポリマーの混合物を使用することは周知であり、本発明は周知のプラスチック材料の混合物も、まだ開発されていないプラスチック材料の混合物をも包含する。
【0085】
GRP樹脂構成要素は、材料の専門家によって選択された適当な任意の熱硬化性樹脂から形成することができる。この樹脂にはポリエステル樹脂またはエポキシ樹脂が含まれるが、これに限定されない。
【0086】
GRPスリーブは、GRPの成型に使用される任意の従来技術で形成することができ、そのような技術には、ハンド・レイアップ、圧縮成型または射出成型が含まれる。本発明はまた、まだ開発されていない成型方法にも適用される。
【0087】
上記の例は、主に単一の壁のチャンバに関する。しかし、本発明によるフィッティングは、2枚のチャンバ壁の間に隙間空間が存在する二重壁のチャンバでも同様に使用することができる。その場合は、フィッティングと外側壁の間、ならびにフィッティングと内側壁の間にシールが形成される。これは、2つのバンデージ(1つはチャンバの外側、1つはチャンバの内側)を使用して、あるいはチャンバ壁の片側または両側をフランジとバンデージにすることによって行うことができる。どちらの場合も、チャンバ壁間の隙間空間の完全性は維持され、それを監視することができる。
【0088】
要約すると、本発明は、電気溶融プラスチック材料から形成されたパイプとGRPチャンバ壁の間に、実質的に流体密封のシールを形成するためのフィッティングを提供する。フィッティングは、パイプと適合性のある電気溶融プラスチック材料から形成された第1の構成要素と、第1の構成要素に実質的に流体密封で接合された第2の構成要素とを含み、第2の構成要素は、GRPチャンバ壁に接着するように適合される。第2の構成要素に関連付けられた1つまたは複数のフランジを、必要に応じて用いてもよい。良好なシールをもたらすには、フランジをチャンバ壁の両側に使用するのが有利である。これは、二重壁のチャンバにシールを形成するときに特に重要である。フランジの一方のみは、フィッティングの一体的部品であってもよい。もう一方のフランジは、ねじ山(下記参照)などの固定手段によって、あるいは樹脂バンデージによって、フィッティングに連結することができる。
【0089】
フィッティングのプラスチック部分には、一次もしくは二次の、または両方のパイプへの、あるいは別のプラスチックフィッティングへの電気溶融結合を形成するように設計され、適合された、1組または複数の電気溶融巻線および関連端子のセットを組み込むことができる。このプラスチック構成要素を、単純化するため、かつ工具コストを節約するために、このフィッティングをパイプに結合する働きをする別個の電気溶融カップリングの内部表面と、緊密な滑合を形成するように適合することができる。
【0090】
図10および11には、本発明の他の実施形態によるフィッティングが示されている。この実施形態では、フィッティング122は、2つの別々の構成要素である、プラスチックフィッティング131および金属製のフランジ型フィッティング133からなる第1の部分124と、第2の構成要素すなわち部分140とを備える。
【0091】
まず部分124に移ると、フィッティング131のプラスチック部分は全般に管状のスリーブからなり、スリーブの一方の端である第1の端132は、一次パイプ118の外側を覆って緊密に滑合する内径を有する。それに対向するスリーブの端、すなわち第2の端134は、二次パイプ119の外側を覆って緊密に滑合する内径を有する。したがって、フィッティング131のプラスチック部分は形状が全般に、一次パイプがその本体全体を貫通できる長手方向の軸を有する、断面の不均一な円筒形である。二次パイプは、この長手方向の軸に沿って、フィッティングの一方の端のみから入ることができ、フィッティングの内径が縮小することによって停止する一定の点まで通過することができる。
【0092】
構成要素131の内側表面144は、エネルギー伝達手段、この場合はプラスチック構成要素131の内部表面の近傍、またはそこに位置する電気電熱線の巻線146を収容する。これらの巻線は、プラスチック構成要素131から突出する端子ピン147、148に、電気的に接続される。端子ピン147、148は、プラスチック構成要素131から突出し、それと一体的な中空の円筒形プラスチック端子カバー149、150で覆うことができる。このタイプの電熱線をプラスチックフィッティングの内側表面に配置する方法は、周知である。
【0093】
電気溶融巻線をフィッティング自体に組み込むことは必須ではない。フィッティングのプラスチック構成要素を、単純化するため、かつ工具コストを節約するために、このフィッティングをパイプに結合する働きをする別個の電気溶融カップリングの内部表面と、緊密な滑合を形成するように適合することができる。必要に応じて、1つまたは複数のゴム製のブーツを、フィッティングの電気溶融結合部と対向する側に使用することができる。
【0094】
フィッティングの第1の部分の組み立てを完成させるには、製造中に、プラスチックフィッティング131の、二次パイプを収容するように適合された端部の外側の周りに、フランジ付き金属フィッティング133が実質的に流体密封の形で接合される。フィッティング133のこの金属部分は、二次パイプを収容するように適合されたフィッティングの端部の外部表面にねじ山が設けられた、全般に管状の領域136を備える。フランジ137が、管状の領域136から半径方向外向きに延び、その一方の表面は、チャンバ壁の表面に合わせた形状をとり、それと係合するように適合されている。したがって、フランジは、チャンバの側部が平坦の場合は平坦に、あるいはチャンバが湾曲した壁を有している場合は湾曲し得る。
【0095】
上記のねじ山構造は、フィッティングの第1および第2の部分を互いに固定するため、ならびにそれらをチャンバ壁の両側でしっかりと固定するための、固定手段として機能する。ボルトまたは他の固定手段など、様々な固定手段を使用することもできる。
【0096】
この例では、金属構成要素は、プラスチック構成要素を覆って圧着、すなわち内側に加締められ、肩部137と圧着片138の間の所定の位置に保持される。適当な金属には、ステンレス鋼、被覆した鉄鋼、アルミニウム、青銅、黄銅または黄銅合金が含まれる。
【0097】
2つの構成要素間のシールの流体密封性を改良するために、一連の溝、スロットまたは稜部(図示せず)を、2つのスリーブが重なり合う領域に形成することができる。接合部を形成するときに、こういった溝にプラスチック材料を充填させ、2つの構成要素が使用中に分離するのを防止する。
【0098】
任意選択で、Oリングまたはシーラント・ビード(図示せず)などの封止手段を組み込むことによって、2つのスリーブの間のシールをさらに改良することができる。Oリングまたはシーラントは、どちらかのスリーブの周辺部の周りにある環状のチャネル内に納まる。Oリング・シール/シーラントは、組み立て中に、第1または第2のスリーブ上に配置できることが理解されよう。容易に組み立てるために、Oリング・シール/シーラントは通常、プラスチック管状スリーブの外側表面上の、フィッティング本体内部に位置する端の方に配置される。
【0099】
この封止手段を、第1のスリーブの端面139に配置し、第2のスリーブの肩部135と係合させることができることも理解されよう。
【0100】
Oリング・シールはフィッティングの内部にあり、その中に密封されるので、非常に長い寿命、少なくともフィッティングの寿命を有することが期待される。
【0101】
フィッティング140の第2の部分は、内部ねじ山143を有する、全般に管状の構成要素142を備える。この構成要素のねじ山の直径、サイズ、形状、深さおよびピッチは、この第2の部分が、対応する第1の構成要素の金属部分の端部を覆ってその上にねじ山を設けることができるように設計されている。この第2の部分はまた、径方向に延びるフランジ145も有する。
【0102】
フランジ145は、図11でより詳細にわかる。フランジの面は、一連のアパーチャによって穴があいている。アパーチャまたは窪み160は、フランジを工具と係合させて、回転させ、チャンバ壁に対して締め付けるために、組み立て中に設けられる。樹脂がフランジの本体の中を通り抜けて、フランジと壁の間の接着強度を増すことができるように、切り抜き(cut out)すなわちスロット160が設けられる(下記参照)。
【0103】
フランジに回転用の手掛かり(purchase)を設けるために、様々な他の形状および装置を使用することができる。一方または両方の部分の両側に、スパナ、レンチまたは特殊工具を使用できるような平坦部分を含んでもよい。あるいはフランジに、必要な手掛かりを得るために使用できる突出部または切り抜きを組み込んでもよい。
【0104】
使用する際には、フィッティングの第1の部分124を、通常チャンバの内側から、チャンバ壁に対して平らに係合するまで、チャンバ壁の事前穿設済みの穴に通す。ただし、これを行う前に、GRP樹脂、ガラス繊維マットまたは他の接着剤を、フランジの面もしくはアパーチャの周りのチャンバ壁、またはその両方に塗布する。同様の接着剤を、チャンバの外側のフランジ/チャンバ壁に塗布する。あるいは、フランジをチャンバ壁に対してクランプで堅固に固定してもよく、樹脂または他の適当な接着剤を、フランジおよび周囲の領域のほぼ完全に露出した表面一面にわたって塗布してもよい。これによっても、丈夫な流体密封シールがもたらされる。
【0105】
他の代替方法では、フランジの両面は、フランジとチャンバ壁の間にも、フランジの外部に露出した面にも、樹脂/接着剤を塗布してもよい。
【0106】
次いで、フィッティング126の第2の部分を、チャンバ壁を通って延びる第1のフィッティングのねじ山部分にねじ込み、接着剤が硬化すると流体密封シールを形成するように、この2つのフィッティングの部分をチャンバ壁に締め付ける。
【0107】
次いで、一次および二次パイプを図10に示すようにフィッティングに通し、一次パイプも二次パイプもフィッティングに封止するように、巻線146に電流を通す。
【0108】
この金属製の内部終端フィッティングは、製造の際に、レジューサフィッティングの内側に圧着されることは前述の説明から理解されよう。現場では、完全な内部フィッティングを穴に通し、外部フランジを所定の位置にねじ止めしてフィッティングを固定する。次いで、樹脂およびガラス繊維マットを使用して、金属フランジをサンプの壁に接着する。次いで、一次および二次パイプを電気溶融によって結合させることができる。
【0109】
図12、13および14には、本発明の他の実施形態が示されている。この実施形態では、フィッティング222は3つの部分、第1の部分230と、第2の部分231と、第3の部分232を備える。明らかにしておくが、下記の複数構成要素のシステムでは、アイテム231は請求項1の「第1の部分」と呼ばれるアイテムに対応し、アイテム230および232は、それぞれ「第2の部分」および「第3の部分」アイテムに対応する。
【0110】
まず部分230に移ると、第1の端233は、二次パイプ234の外側を覆って緊密に滑合する内径を有する。したがって、部分230は形状が全般に、二次パイプがその本体全体を貫通できる長手方向の軸を有する、断面の不均一な円筒形である。
【0111】
この特定の実施形態では、第1の部分230および第3の部分232は、少なくともそれらの内側表面が、その間に実質的に流体密封のシールを形成するために、一次および二次パイプの外側表面に電気溶融可能であるようなプラスチック材料から形成される。部分230の内側表面236は、エネルギー伝達手段、この場合は部分230の内部表面の近傍、またはそこに位置する電気電熱線の巻線237を収容する。これらの巻線は、プラスチック部分230から突出している端子ピン238、239に電気的に接続される。端子ピン238、239は、部分230から突出し、それと一体的な中空の円筒形プラスチック端子カバー240、241で覆うことができる。このタイプの電熱線をプラスチックフィッティングの内側表面に配置する方法は、周知である。
【0112】
フィッティングの第1の部分は、製造中に第2の部分231にほぼ流体タイプの形で接合される。部分231は一般的に金属で製造されるが、ねじ山を保持し、かつ相補的ねじ山部材と係合するのに十分な強度のある任意の材料から製造することができる。この例では、第2の部分231は金属製で、第1の部分に圧着される、すなわち外側に加締められる243。外向きに延びるフランジすなわちフック242が第1の部分230の肩部すなわち段部258と係合して、その間の接合が行われると、第1の部分230の横方向または軸方向の動きが防止され、その2つの構成要素が互いに接合されると、より高い強度および安定性がもたらされる。第2の部分231は、プラスチック構成要素230の任意の動きに抵抗するように、径方向または長手方向にスロットを形成することができる。2つの構成要素の間のシールの流体密封性を改良するために、一連の溝、スロットまたは稜部(図示せず)を、2つのスリーブが重なり合う領域に形成することができる。接合部を形成するときに、こういった溝にプラスチック材料を充填し、2つの構成要素が使用中に分離するのを防止する。
【0113】
任意選択で、Oリングまたはシーラントのビード(図示せず)などの封止手段を組み込むことによって、2つのスリーブの間のシールをさらに改良することができる。Oリングは、どちらかの部分の周辺部の周りにある環状のチャネル内に納まる。Oリング・シールは、組み立て中に、第1または第2の部分上に配置できることが理解されよう。容易に組み立てるために、Oリング・シールは通常、第1の部分の外側表面上の、フィッティング本体内部に位置する端の方に配置される。
【0114】
この封止手段を、第1の部分の端面に配置し、第2の部分の肩部と係合できることも理解されよう。
【0115】
この封止手段はフィッティングの内部にあり、その中に密封されるので、非常に長い寿命、少なくともフィッティングの寿命を有することが期待される。
【0116】
第2の部分231は、空間244をとり残す、あるいは代替実施形態として、二次パイプ234の外側を覆って緊密に滑合する、二次パイプ234を収容できる内径を有する。どちらの場合にも、第2の部分231の内側表面と二次パイプの外側の間に、その空間が目で見えなくても、何らかの形の空間が存在する。
【0117】
第2の部分の外側表面245は、ねじ山領域248、249によって、1つまたは複数の径方向に延びるフランジ246、247を収容するように適合されている。フランジの内部直径は、相補的なねじ山領域を備えるように適合されている。代替実施形態では、フランジ246、247の一方が部分231の一体的部品であってもよい。
【0118】
フランジ246、247は、チャンバ壁の表面と共形になり、それと係合するように適合されている。したがって、フランジは、チャンバの側部が平坦の場合は平坦に、あるいはチャンバが湾曲した壁を有している場合は湾曲し得る。
【0119】
この構成要素のねじ山の直径、サイズ、形状、深さおよびピッチは、このフランジが、対応する第2の部分の端部を覆ってその上にねじ山を設けることができるように設計されている。
【0120】
フランジ246、247の典型的な例は、図14でより詳細にわかる。フランジの面は、一連のアパーチャによって穴があいている。アパーチャすなわち窪み270、272は、フランジを工具と係合させて、回転させ、チャンバ壁に対して締め付けるように組み立て中に設けられる。樹脂が使用するフランジの本体の中を通り抜けて、フランジと壁の間の接着強度を増すことができるように、切り抜きすなわちスロット271が設けられる(下記参照)。
【0121】
フランジに回転用の手掛かりを設けるために、様々な他の形状および装置を使用することができる。一方または両方の部分の両側に、スパナ、レンチまたは特殊工具を使用できるような平坦部分を含んでもよい。あるいはフランジに、必要な手掛かりを得るために使用できるハンドル、突出部または切り抜きを組み込んでもよい。
【0122】
均一な断面を有するフランジが示されている。ただし、フランジには、そのねじ山領域を延ばすために、フランジの中心アパーチャの周りに延び、かつフィッティングに沿って長手方向に延びるカラー(図示せず)を組み込むことができる。次いで、上記カラーのほぼ内側表面全体にねじ山を設けることができる。
【0123】
図14を参照すると、窪み272が事実上、フランジの外側周囲縁部の城郭状片になっている。これらの城郭状片は、その数、フランジ周囲の周りのそれらの間隔、およびそれらがフランジの本体の中に延びる範囲が変動してもよく、2つの目的に役立つ。第1に、それによって、フランジを回転させ、チャンバ壁に対して締め付けるために、工具をフランジと係合させることが可能になる。第2に、それが樹脂で覆われたときに、フィッティングとGRPチャンバ壁の間の接着が著しく強化される。したがって、フランジの面の中を通って延びるアパーチャを有することではなく、単に城郭状片すなわち窪みをフランジの縁部に有することが必須になる。
【0124】
フランジの一方を(両方ではない)、第2の部分231の一体的部品として形成してもよい。これによって、フィッティングの強度は増強されるが、フィッティングをチャンバ壁のアパーチャに片方向だけにしか通すことができないことになる。
【0125】
第2の部分231はまた、製造中に、第3の部分232に実質的に流体密封の形で接合される。やはり、この例では、第2の部分は、肩部242’と圧着243’の間の所定の位置に保持される第3の部分を覆って圧着、すなわち外側に加締められる。第2と第3の部分の間の接合は、図12および13に示されている上記の第1と第2の部分の間の接合と、本質的に同様である。
【0126】
第3の部分232は、二次パイプ234との緊密な滑合を形成するように適合することができる第1の領域250を備える。二次パイプは、第3の部分に沿って、一方の端のみから入ることができ、フィッティングの内径が縮小することによって停止する一定の点まで通過することができる。部分232の内側表面251は、エネルギー伝達手段、この場合は第3の部分232の第1の領域250の内部表面の近傍、またはそこに位置する電気電熱線の巻線252を収容する。これらの巻線は、プラスチック部分232から突出している端子ピン253、254に、巻線の第2のセット(下記参照)と直列に電気的に接続される。
【0127】
第3の部分232はさらに、一次パイプ235との緊密な滑合を形成するように適合された第2の領域255を備える。第3の部分232の第2の領域255の内側表面256は、エネルギー伝達手段、この場合は第3の部分232の第2の領域255の内部表面の近傍、またはそこに位置する電気電熱線の巻線257を収容する。これらの巻線も、プラスチック部分232から突出している端子ピン253、254に電気的に接続される。したがって、端子ピン253、254が作動すると、エネルギー伝達手段252も、257も作動し、一次パイプ235へも、二次パイプ234へも融解する。
【0128】
代替実施形態では、巻線252および257を別々の端子ピンの対に接続してもよい。このように配置することによって、二次および一次パイプに対する電気溶融結合を、別々の操作で形成することが可能になるはずである。
【0129】
ねじ山領域248、249は、フランジ246、247を第2の部分上に固定するための、ならびに使用する際にそれらをチャンバ壁の両側にしっかりと固定するための、固定手段として機能する。ボルトまたは他の固定手段など、様々な固定手段を使用することができる。
【0130】
使用する際は、第1のフランジ246を、二次パイプ234がすでに所定の位置にあればそれに被せて摺動させる。次いで、第1の部分230、第2の部分231および第3の部分232を備えるフィッティングを、通常チャンバの内側からチャンバ壁の事前穿設済みの穴に通す。次いで、フランジ246を摺動させて戻し第1の部分に被せ、フランジがチャンバ壁に対して平らに係合するまで、チャンバ壁の中を通って延びる第2の部分のねじ山領域249の上にねじ込む。
【0131】
ただし、これを行う前に、GRP樹脂、ガラス繊維マットまたは他の接着剤を、フランジの面もしくはアパーチャの周りのチャンバ壁、またはその両方に塗布する。同様の接着剤を、チャンバの外側のフランジ/チャンバ壁に塗布する。あるいは、フランジをチャンバ壁に対してクランプで堅固に固定してもよく、樹脂または他の適当な接着剤を、フランジおよび周囲の領域のほぼ完全に露出した表面一面にわたって塗布してもよい。これによっても、丈夫な流体密封シールがもたらされる。
【0132】
他の代替方法では、フランジの両面は、フランジとチャンバ壁の間にも、フランジの外部に露出した面にも、樹脂/接着剤を塗布してもよい。
【0133】
次いで、第2のフランジ247を、第2の部分のねじ山領域248にねじ込み、接着剤が硬化すると流体密封シールを形成するように、この2つのフランジをチャンバ壁に締め付ける。
【0134】
次いで、一次および二次パイプを図12に示すようにフィッティングに通し、一次パイプも二次パイプもフィッティングに封止するように、巻線237、252および257に電流を通す。
【0135】
上述の、材料の専門家によって選択された多種多様なプラスチック材料から、このタイプのフィッティングのプラスチック部分を形成できることが容易に理解されよう。
【0136】
本発明によるフィッティングが、2枚の壁の間に、丈夫で恒久的な実質的に流体密封のシールを容易に形成できるような、チャンバ壁と同じ材料、またはチャンバ壁と適合性のある材料でできた一部分を備えることも理解されよう。このフィッティングはまた、1つ、または任意選択で2つの、電気溶融可能なプラスチック材料でできた、他の部分も備える。かかる部分が2つ設けられる場合は、それらは、パイプがフィッティングをその長手方向の軸に沿って貫通できるように、第1の部分の両側に配置される。フランジは、第1の部分から径方向外向きに延びるのが好ましい。第1の部分は、製造中に、他の部分に実質的に流体密封の形で接合される。
【0137】
本発明によるフィッティングは、単一のまたは二重の壁のチャンバで同様に使用することができる。壁の両側にシールが形成されるので、二重壁のチャンバにあるチャンバ壁同士の間の間隙領域の完全性は維持され、それを監視することができる。かかるフィッティングは、パイプと、図1のサンプ68および70などのサンプの壁との間に、シールを形成するために、同様に使用することができる。
【0138】
二次パイプ234の外側表面と第2の部分の内側表面の間に形成された空間244を監視することが可能である。格納チャンバの壁が二次的に囲われている場合、空間244を格納チャンバの壁の間隙領域と接続するために、第2の部分に穴259を穿設することができる。その場合、壁の間隙領域を監視するのと同時に、空間244、したがってフィッティング全体を監視することが可能である。
【0139】
この説明では、パイプという用語は全般に、円形断面のパイプを示す。ただし、本発明はまた、箱形断面、波形などの他の断面を有するパイプも包含し、さらに単一の壁または二次的に囲われたパイプも包含する。
【0140】
図15に示す他の実施形態では、一次パイプ435と壁408(例えば、チャンバまたはサンプの壁)の間のカップリングは5つの主要構成要素、すなわち第1のカップリング部分430、第1の中間部材440、第2のカップリング部分450、第2の中間部材460、および第3のカップリング部分470を備える。第1のカップリング部分430、第1の中間部材440、第2の中間部材460および第3のカップリング部分470は、1つまたは複数の電気溶融可能なプラスチック材料でできており、その例は上記に与えられている。
【0141】
明らかにしておくが、この例で説明する複数構成要素のシステムでは、アイテム450は請求項1の表現の「第1の部分」と呼ばれるアイテムに対応し、アイテム460および440は、それぞれ「第2の部分」および「第3の部分」アイテムに対応する。
【0142】
図に示すように、この例では、壁408は二重壁410、412を備え、その間に隙間空間414を有する。
【0143】
二次的に囲われたパイプ組立体が、二次パイプ434内部に含まれる一次供給パイプ435を備え、その間に隙間空間を有し、図の左側から壁408に接近している。一次パイプ435は、壁408のアパーチャを貫通し、図の右側に向かって延びる。追加の配管436が、一次パイプ435に連結される可能性のある他の配管の例として示されている。
【0144】
第1のカップリング部分430は、二次パイプ434が第1のカップリング430内に通じるように構成され、かつ二次パイプ434がほぼ中央を第1のカップリング430の長さに沿って延びるように配置されている。第1のカップリング430は、二次パイプ434の外部表面の周りに緊密な滑合を形成するように適合された第1の部分438と、第1の中間部材440に結合するように適合された第2の部分439を備える。二次パイプ434が突き当たるための、稜部、突出部または止め具433(環状でもよい)を設けてもよい。この止め具433によって、二次パイプ434を第1のカップリング430内部に挿入することができる範囲が決まり、二次パイプ434を止め具433に押し付けて完全に挿入すると、確実に、満足のいくフィッティングを形成するのに十分なほどパイプが中に入る。第1のカップリング430はさらに、領域438および439内に、端子431および432に電気的に接続されたエネルギー伝達手段(例えば、電気溶融巻線(図示せず))を備える。
【0145】
第3のカップリング部分470は、一次パイプ435の外部の周りに緊密な滑合を設けるように適合された部分474を備える。第3のカップリング470の内径は、第2の中間部材460に結合するように適合された第2の部分476を設けるために広くなる。第3のカップリング470は、領域474および476内に、端子471、472に電気的に接続されたエネルギー伝達手段(例えば、電気溶融巻線(図示せず))を備える。
【0146】
第2のカップリング部分450は、壁408に設けられたアパーチャ内部に配置されるように適合され、第2のカップリング450と壁408の間に流体密封接続を形成するように適合される。本発明の好ましい実施形態では、この第2のカップリング450は黄銅でできているが、燃料に対して耐性があり、かつ壁の材料に接着または接合できる他の金属またはプラスチック材料を、その代わりに使用してもよい。GRPは、もう1つの適当な材料である。
【0147】
第2のカップリング450は、第1の一体的部材451、452、453、454、458と、第2の、最初は別個のフランジすなわちカラー457とを備える。フランジすなわちカラー457は、第1の部材451、452、453、454、458上に設けられた、対応するねじ山または取り付け手段に取り付けることができるように、ねじ山(または代替の取り付け手段)を備えるのが好ましく、その構造が図に示されている。第1の部材上のねじ山(領域453に隣接)は、取り付けのときに、壁408の片側のほうに、壁の穴と干渉しないように配置される。
【0148】
封止手段としての任意選択のOリングすなわちシーラント・ビード455、456を、この封止手段が流体密封シールを形成する、あるいは壁410、412の外部表面と共にそれを高めるように、領域458の内側表面上、ならびにカラーすなわちフランジ457の内側表面上に設けることができる。
【0149】
さらに、取り付けのときに、壁408内部の隙間空間414が第2のカップリング450と一次パイプ435の外部の間の間隙416と流体連通するように、穴すなわちアパーチャ459を、領域451と452の間の点から第2のカップリング450を通って領域458とカラー457の間の点まで設けることができる。
【0150】
第2のカップリング450は、第1の中間部材440を領域451と453の間に配置できるように、ならびに第2の中間部材460を領域452と454の間に配置できるように構成される。第2のカップリング450の製造中、または取り付け中に、第1の中間部材440が領域451と453の間に挿入され、第2の中間部材460が領域452と454の間に挿入され、領域453、454は、中間部材440、460を把持するように加締められ、あるいはその他の方法で変形される。
【0151】
取り付けする間、第2のカップリング450(第1、第2の中間部材440、460が取り付けられている)は、領域451が壁408を貫通するように、図に示す壁の右側から左の方向に、壁408のアパーチャ内に挿入される。(Oリング456を使用する場合は、それが領域458の所定の位置に事前に載せられているはずである。)第2のカップリング450は、領域458(およびOリング456)が壁412の外側表面に隣接するまで操作される。次いで、カラーすなわちフランジ457(所定の位置にあるOリング455を使用する場合はそれと共に)は、それが壁410の外側表面と同じ平面になるまで、領域453に被せて所定の位置にねじ込まれ、図に示す構造になる。次いで、GRP接着、接着剤または他のシーラント490、491が、第2のカップリング450のフランジ457および領域458の周り、ならびに第2のカップリング450の周り全般に塗布され、壁410、412と、領域457および458と、第1、第2の中間部材440、460上の領域453、454とに重なり、それによって第2のカップリング450と壁408の間に流体密封シールが得られる。
【0152】
次いで、第1のカップリングの部分439が中間部材440と密着嵌合するように、第1のカップリング430が第1の中間部材440の周りに配置される。
【0153】
次いで、一次パイプ435が差し込まれて第1のカップリング430を通り、続いて第2のカップリング450を通り抜ける。二次パイプ434が、第1のカップリング430内の止め具433のところまで差し込まれる。
【0154】
次いで、領域476が第2の中間部材460の周りに配置され、かつ領域474が一次パイプ435の周りに緊密な滑合を形成するように、図の右側から、第3のカップリング470が差し込まれる。
【0155】
さらに、第1のカップリング430および第3のカップリング470に組み込まれたエネルギー伝達手段が、端子431および432と、端子471および472に電源供給を接続することによってエネルギー供給される。これによって、第1のカップリング430の領域438と二次パイプ434の外部の間と、第1のカップリング430の領域439と第1の中間部材440の間と、第3のカップリング470の領域476と第2の中間部材460の間と、第3のカップリング470の領域474と一次パイプ435の外部の間とに、流体密封式の電気溶融連結が形成される。
【0156】
第1、第2および第3のカップリング(430、450、470)と、第1および第2の中間部材(440、460)が取り付けられると、二次カップリング450の下の間隙416が、一次パイプ435と二次パイプ434の間の隙間空間と流体連通する。穴すなわちアパーチャ459が壁の隙間空間414と間隙416の間に設けられると、一次パイプ435と二次パイプ434の間の隙間空間と隙間空間414が流体連通する。
【0157】
図16には、第1のカップリング部分530と、第2のカップリング550と、第3のカップリング部分570を備えるフィッティングの他の実施形態が示されている。一次パイプ435、二次パイプ434および壁408の配置は、上記の図15と同様である。
【0158】
第1のカップリング部分530、第2のカップリング部分550および第3のカップリング部分570は、1つまたは複数の電気溶融可能なプラスチック材料でできており、その例は上記に与えられている。
【0159】
第1のカップリング部分530は、領域538および539を備え、そのそれぞれが、電気端子531および532に接続された、電気溶融巻線(図示せず)などのエネルギー伝達手段を組み込む。領域538の内部表面は、二次パイプ434の外部と緊密な滑合を形成するように構成される。図15の実施形態と同様に、二次パイプ434が突き当たるための、突出部、稜部または止め具533が設けられる。
【0160】
第3のカップリング部分570は、一次パイプ435の外部と緊密な滑合を形成するように適合された第1の領域574と、第2のカップリング部分550と結合するように適合された第2の領域576とを備える。領域574および576は、電気端子571および572に接続された、電気溶融巻線(図示せず)などのエネルギー伝達手段を組み込む。
【0161】
ここで、第2のカップリング部分550は、電気溶融可能なプラスチック材料でできた単一部材551、552、558を備える。事実上、この単一部材は、図15の第2のカップリング部分450の領域451、452、453、454および458と組み合わせた、図15の実施形態にある第1および第2の中間部材(440、460)と等価である。ただし、この実施形態では、別個の中間部材(上記の440および460)すなわち加締め(例えば、上記の領域453および454のもの)を必要とすることなく、第1および第3のカップリング部分530、570を、電気溶融可能な材料で形成することによって、第2のカップリング550に電気溶融結合を使用して直接結合することができる。
【0162】
別個のねじ山付きのフランジすなわちカラー557が、第2のカップリング部分550の外側表面553上に設けられた対応するねじ山と係合するように適合される。表面553上のねじ山は、取り付けのときに、壁408の片側のほうに、壁の穴と干渉しないように配置される。シーラント・ビードすなわちOリング555、556などの任意選択の封止手段は、上記の通り含むことができる。図16を参照すると、カラー557を第2のカップリング550に取り付ける機構は、第2のカップリング550の表面553上に設けたねじ山とカラーが係合するように、カラー557を左側から右方向に差し込むものである。カラー557および表面553に組み込まれたねじ山を、これらの構成要素の一体的部品として成型してもよく、あるいは当業者には周知のタッピング技術を使用して、後で形成してもよい。ねじ山付きプラスチック構成要素の製造関連の制限により、フランジすなわちカラー557の厚さは、図16に示すものよりも厚くなってもよい。
【0163】
取り付ければ、壁408内部の隙間空間414が第2のカップリング部分550と一次パイプ435の外部との間の間隙516と流体連通するように、穴すなわちアパーチャ559を第2のカップリング部分550を貫通して設けることもできる。
【0164】
取り付けする間、第2のカップリング550は、領域551が壁408を貫通するように、図16に示す壁の右側から左の方向に、壁408のアパーチャ内に挿入される。(Oリングすなわちシーラント・ビード556を使用する場合は、それが領域558の所定の位置に事前に載せられているはずである。)第2のカップリング550は、領域558(およびOリング556)が壁112の外側表面に隣接するまで操作される。次いで、図に示すように、カラーすなわちフランジ557(所定の位置にあるOリング555を使用する場合はそれと共に)は、それが壁410の外側表面と同じ平面になるまで、領域553に被せて所定の位置にねじ込まれる。次いで、GRP接着、接着剤または他のシーラント590、591が、第2のカップリング550のフランジ557および領域558の周り、ならびに第2のカップリング550の周り全般に塗布され、壁410、412に重なり、それによって第2のカップリング550と壁408の間に流体密封シールが得られる。
【0165】
次いで、第1のカップリングの領域539が第2のカップリング550の領域551と密着嵌合するように、第1のカップリング530を所定の位置まで移動させる。
【0166】
次いで、一次パイプ435が差し込まれて、第1のカップリング530を通り、続いて第2のカップリング550を通り抜ける。二次パイプ434が、第1のカップリング530内に止め具533のところまで差し込まれる。
【0167】
次いで、領域576が第2のカップリング550の領域552の周りに配置され、かつ領域574が一次パイプ535の周りに緊密な滑合を形成するように、図の右側から、第3のカップリング570が差し込まれる。
【0168】
最後に、第1のカップリング530および第3のカップリング570に組み込まれたエネルギー伝達手段が、端子531および532と、端子571および572に電源供給を接続することによってエネルギー供給される。これによって、第1のカップリング530の領域538と二次パイプ534の外部の間と、第1のカップリング530の領域539と第2のカップリング550の領域551の間と、第3のカップリング570の領域576と第2のカップリング550の領域552の間と、第3のカップリング570の領域574と一次パイプ435の外部の間とに、流体密封式の電気溶融連結が形成される。
【0169】
第1、第2および第3のカップリング(530、550、570)が取り付けられると、二次カップリング550の下の間隙516が、一次パイプ435と二次パイプ434の間の隙間空間と流体連通する。(図16からは直接明らかではないが、間隙516が一次パイプ435と二次パイプ434の隙間空間と流体連通するように、チャネルすなわち陥凹部が第2のカップリング550の領域551を通って設けられる。)穴すなわちアパーチャ559が壁の隙間空間414と間隙516の間に設けられると、一次パイプ435と二次パイプ434の間の隙間空間と隙間空間414が流体連通する。
【0170】
上記のいくつかの実施形態では、片側または両側のフランジが、ねじ山の配列を使用してフィッティングの本体に接して保持される。これはフランジを所定の位置に保持するために使用できる固定手段の1つの形に過ぎない。例えば、バヨネット型のフィッティングを用いてフランジを所定の位置に固定することができる。あるいは、最初はフィッティング本体に機械的に固定されない、遊動フランジ・リングを使用することができる。というよりは、このフランジ・リングは、フィッティングの、チャンバ壁の繊維強化プラスチック材料に接着するように適合された部分と気密摺動式に嵌合しており、チャンバ壁にフィッティングのその部分を接着するのに使用するための接着剤で、所定の位置に保持される。
【0171】
本質的に、本発明は、フランジを所定の位置に保持するのに、それを取り付ける部分に関して適した任意の固定手段、装置または配置を含むためのものである。ただし、ねじ山の処置は、フランジがチャンバ壁に対して徐々に締まっていき得るという利点を有する。
【0172】
チャンバ壁に対するフランジの接着性を改良するために、フランジの面は、使用中に接着剤で充填されるスロット、溝またはチャネルなどを含むことができる。1つの適当な処置は、チャンバ壁に接触するフランジの面に、1つまたは複数の環状の溝またはチャネルを設けることである。こういった端のない溝を、部品を組み立てる前にシーラントまたは接着剤で充填することができる。この処置によって、フランジとチャンバ壁の間のシールと接着の、質および耐久性をかなり改善することができる。
【0173】
フィッティングの片側、すなわち第1の部分だけは、電気溶融可能なプラスチック材料から形成する必要があることがさらに理解されよう。フィッティングの第2の部分には、1つまたは複数のゴム製のブーツを使用して他の接続を行うことができる。これによって、製造をかなり簡易にすることができる。
【0174】
図17に示す他の変形形態では、フィッティングの片側または両側のフランジに重ねるために、フランジ・カバー660、661を設けることができる。フランジ・カバーは、好ましくは繊維ガラスまたは他のGRP材料から形成することができ、組み立て中に樹脂で充填されるのが好ましい。フランジ・カバーをフランジに対して、かつチャンバ壁に対して押し付けることによって、フランジおよびチャンバ壁のその部分を樹脂の覆いの内部にカプセル化して、丈夫で系統的な封止を行うことができる。この処置は、樹脂または接着剤が凝固する間、フランジ・カバーを所定の位置に固定できるという利点を有する。必要に応じて、この固定力によってフランジをチャンバ壁に接触させるように、所定の位置でフランジにカバーを接触させることもできる。こういったカバーの他の利点は、それによって、組立プロセス中に、樹脂がフィッティングの他の部品に接触することになる可能性が最小限になることである。
【0175】
付録
参照番号
160 取り付け中に手動で締め付けるためのハンドル
161 樹脂を含ませるための切り抜き
700 二重壁のサンプ
701 溶接乳頭部 psn tbc
702 テスト・ポイント・バルブ
703 BSP細目ねじ
704 フランジ
705 カプラ
706 レジューサ
707 GRP樹脂充填剤
708 溝に入れて貼り付けられた耐ガソリン・シーラント
709 ねじ山
710 ねじ山付きフランジ
712 サンプとフィッティングの間のGTP接着
【0176】
図10に関する情報
金属製の内部終端フィッティングが、製造中にレジューサフィッティングの内側に圧着される。
現場では、完全な内部フィッティングを穴に通し、外部フランジを所定の位置にねじ止めしてフィッティングを固定する。
次いで、樹脂およびガラス繊維マットを使用して、金属フランジをサンプの壁に接着する。
次いで、一次および二次パイプを電気溶融によって結合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0177】
【図1】本発明によるフィッティングを有するマンホール・チャンバを有するタンクを含む、給油場設備の一部分の部分側面断面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるフィッティングを通る断面図である。
【図3】図2に示すフィッティングの正面図である。
【図4】図2に示すフィッティングの第1の管状スリーブを通る断面図である。
【図5】図2に示すフィッティングの第3の管状スリーブを通る断面図である。
【図6】図2のフィッティングの端面図である。
【図7】使用する際の、チャンバ壁を通る本発明によるフィッティングの図である。
【図8】使用する際の、チャンバ壁を通る本発明によるフィッティングの図である。
【図9】使用する際の、チャンバ壁を通る本発明によるフィッティングの図である。
【図10】二重壁チャンバの両側に配置された第1および第2の部分を有する、本発明の他の実施形態によるフィッティングを通る断面図である。
【図11】フランジの正面図である。
【図12】本発明の他の実施形態によるフィッティングを通る断面図である。
【図13】図12のフィッティングの3つ部分の分解断面図である。
【図14】フランジの正面図である。
【図15】本発明の他の実施形態によるフィッティングを通る断面図である。
【図16】本発明の他の実施形態によるフィッティングを通る断面図である。
【図17】樹脂でフランジをカプセル化するためのフランジを覆うカバーを備えた図15の実施形態の図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバ壁の開口とその開口を貫通するパイプの間に実質的に流体密封のシールを設けるためのフィッティングであって、
(i)チャンバ壁の開口を通って延びるように適合された第1の部分と、
(ii)前記第1の部分と流体密封嵌合を形成するように適合された第2の部分とを備え、前記第1の部分も第2の部分も、前記パイプがそこを貫通できるように適合され、
前記第1の部分が、繊維強化プラスチック材料に結合するように適合された材料から形成され、前記第2の部分が、電気溶融可能な高分子プラスチック材料から形成されることを特徴とするフィッティング。
【請求項2】
前記第1および第2の部分が、その長さの一部において重なり合い、前記2つの部分の間の前記流体密封シールが、その重なり合う領域に形成される、請求項1に記載のフィッティング。
【請求項3】
前記第1の部分がさらに、前記第1の部分の本体から半径方向外向きに延びるフランジを備え、前記フランジの第1の表面が、前記開口の周りほぼ全域にわたって前記チャンバ壁と接触するように構成される、請求項1または2に記載のフィッティング。
【請求項4】
前記フィッティングがさらに、前記第1および第2の部分の間に配置された封止手段を備え、前記封止手段が、前記重なり合う2つの部分の間に流体密封シールを形成するように適合される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフィッティング。
【請求項5】
前記封止手段が、前記部分のどちらかの周りにある外周チャネルに載置されたOリングを備える、請求項4に記載のフィッティング。
【請求項6】
前記フィッティングはさらに、金属から形成され、前記第1および第2の部分が重なり合う領域で前記フィッティングの内側に密封嵌合するように適合された、管状スリーブの形をした内側管状部分を備える、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフィッティング。
【請求項7】
前記第1の部分および、もし前記内側管状部分があるならば、それらが、GRP、またはステンレス鋼、被覆した鉄鋼、黄銅などの金属、または燃料に耐性のあるポリマーから形成される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のフィッティング。
【請求項8】
前記フィッティングがさらに、前記第1の部分と実質的に流体密封のシールを形成するように適合された第3の部分を備え、前記第3の部分は、電気溶融可能な高分子プラスチック材料から形成される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフィッティング。
【請求項9】
前記第1および第3の部分は、その長さの一部において重なり合い、前記2つの部分の間の前記流体密封シールが、その重なり合う領域に形成される、請求項8に記載のフィッティング。
【請求項10】
前記第1の部分が、1つまたは複数の半径方向に延びるフランジを取り付けられるように適合され、前記フランジが、前記フランジの周りほぼ全域にわたって前記チャンバ壁と係合するように適合される、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のフィッティング。
【請求項11】
1つのフランジが、前記第1の部分と一体的に形成される、請求項10に記載のフィッティング。
【請求項12】
1つのフランジが、フランジ固定手段によって前記第1の部分に取り付けられる、請求項10または11に記載のフィッティング。
【請求項13】
前記フランジ固定手段が、前記フランジ上および前記第1の部分の外側本体上の相補的ねじ山を含む、請求項12に記載のフィッティング。
【請求項14】
前記フランジ固定手段が、バヨネット固定を含む、請求項12に記載のフィッティング。
【請求項15】
前記フランジが、前記第1の部分を覆って緊密に滑合し、前記フランジ固定手段が接着剤を含む、請求項12に記載のフィッティング。
【請求項16】
前記第2の部分が、前記第2の部分を電気溶融可能な高分子プラスチック材料から形成されたパイプまたは他のアイテムに電気溶融することができるように、加熱巻線を組み込む、請求項1乃至15のいずれか1項に記載のフィッティング。
【請求項17】
前記第3の部分が、電気溶融可能な高分子プラスチック材料から形成されたパイプまたは他のアイテムに電気溶融できるように加熱巻線を組み込む、請求項8、および請求項8に従属する請求項9乃至16のいずれか1項に記載のフィッティング。
【請求項18】
前記フィッティングはさらに、前記フランジを覆い、前記フランジを接着剤中にカプセル化するように適合されたカバーを備える、請求項3、および請求項3に従属する請求項4乃至17のいずれか1項に記載のフィッティング。
【請求項19】
実質的に明細書に記載され、添付の図面2乃至17の任意の組み合わせの中に例示されるフィッティング。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2007−517167(P2007−517167A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540606(P2006−540606)
【出願日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【国際出願番号】PCT/GB2004/004949
【国際公開番号】WO2005/052428
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(506063112)ペトロテクニク リミテッド (3)
【Fターム(参考)】