説明

パイプ切断具

【課題】 パイプの切断から接続対象への接続までの作業の効率および正確性の向上を図ることができるパイプ切断具を提供すること。
【解決手段】 軸体2により互いに回動自在に連結された第一作動片3および第二作動片4を備え、第一作動片3はパイプPを保持するための保持部5を先端側に有し、第二作動片4は前記パイプPを切断するための刃部6を先端側に有し、前記保持部5でパイプPを保持した状態で両作動片3,4の後端側を閉操作するとパイプPが前記刃部6により切断されるように構成されたパイプ切断具1であって、前記パイプP外面にマークMをつけるためのマーカー部8が前記保持部5の側方に設けられ、このマーカー部8が、着色剤を染み込ませてある着色剤保持体9と、この着色剤保持体9を収容する容器10と、この容器10の上部に設けられた穴10aを挿通し、前記着色剤保持体9から供給された着色剤を前記パイプPに塗布するように構成された塗布部材11とを備えている

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、パイプを継手等に接続する際にそのパイプを切断して適宜長さとするために用いられるパイプ切断具に関し、特に前記パイプを継手等の接続対象に所定深さまで差し込む必要がある場合に用いて好適なパイプ切断具に関する。
【背景技術】
【0002】
給水と給湯の配管工事に際して、給水主管と、給湯設備からの給湯主管とを屋内に引き込んで、これら給水主管および給湯主管を給水用の配管用ヘッダーおよび給湯用の配管用ヘッダーにそれぞれ接続し、これら各ヘッダーと、例えば洗面所の湯水混合栓の上流に位置する各止水栓とを接続する水供給管、湯供給管として、架橋ポリエチレンまたは架橋ポリブテンなどの熱に強く、変形しにくく、錆びることがないなど優れた耐久性を備えた樹脂パイプを蛇腹状の鞘管に挿通して成るものが使用されており、それによって、水漏れ等の場合に鞘管はそのままにして前記樹脂パイプの両端の接続を解除するだけで鞘管内から前記樹脂パイプを取り出し、入れ替えできる点で利便性がある。
【0003】
ところで、図6に示すように、上記のような樹脂パイプPが接続される樹脂パイプ用継手として、樹脂パイプPがワンタッチで接続されるタイプの継手がある。すなわち、図6は、前記樹脂パイプPの接続が可能となった状態の樹脂パイプ用継手の構成を概略的に示す説明図である。そして、この図に示すように、前記継手は、ほぼ筒状の継手本体71を備えている。この継手本体71の外周面には、その後端側(図6では下側)から順に、前記止水栓に対する接続部としての雄ねじ部72と、大径部73と、後述するブッシュ86が螺着される雄ねじ部74と、小径部75とが設けられている。また、前記継手本体71の内周面において、大径部73の内側に相当する位置に段部76が設けられているとともに、この段部76よりも先端側(図6では上側)に環状溝77が二つ形成されており、各環状溝77にはシール部材としてのOリング78が着脱自在に嵌め込まれている。
【0004】
また、図6において、79はほぼ円筒状の内筒体であり、その後端側に外向きのフランジ部80を備えている。そして、内筒体79は、前記継手本体71の内側にその先端側から挿入され、この挿入は前記段部76に前記フランジ部80が当接する位置まで行うことが可能である。また、上記挿入を行ったときに、内筒体79の先端部は継手本体71の先端よりも常に先端側に突出しているように構成されている。なお、このフランジ部80の外径は、継手本体71における段部76より先端側の部分の内径に比べてそれより若干小さい程度となっている。
【0005】
一方、図6において、81は円筒状の環状体であり、先端側に内向きのフランジ部82を有している。そして、環状体81は、割りリングからなる二つのリング部材83と、これら二つのリング部材83の間に挟まれるリング体84とが嵌め込まれた状態で継手本体71の小径部75に装着される。なお、前記リング部材83は、内向きかつ後向き(図6では下向き)に形成された爪85を周方向に連続して有している。
【0006】
他方、図6において、86はブッシュであり、このブッシュ86にはその後端側(図6では下側)から順に、前記継手本体71の雄ねじ部74に螺合する雌ねじ部87と、この雌ねじ部87の内径よりも小さい内径を有し、樹脂パイプPの外面に当接する小径部88とが設けられている。そして、ブッシュ86の雌ねじ部87を継手本体71の雄ねじ部74に螺着し、かつこの螺着を、雌ねじ部87の先端が継手本体71の大径部73に当接するまで行うと、継手本体71の小径部75に装着された環状体81が、前記小径部75とブッシュ86の小径部88とで挟持され固定された状態となる。
【0007】
ここで、図7は、使用前の継手の構成を示す縦断面図であり、この図に示すように、使用前の継手には、可撓性を有する合成樹脂製のキャップ89が装着されており、その開口が露出しないように構成されている。詳しく説明すると、前記キャップ89は、ブッシュ86の外側を覆う外筒部90と、継手の開口の内壁に沿うように設けられ、後端側(図7では下端側)ほど細くなる内筒部91と、この内筒部91のさらに内側に設けられた小筒部92とを有している。そして、内筒部91は、前記フランジ部80を先端側(図7では上端側)に向けた状態の内筒体79を保持することができるように構成されている。
【0008】
そして、前記継手を使用するには、前記キャップ89を継手から外し、また、このキャップ89から内筒体79を外して、内筒体79を継手に挿入する。この挿入を行うには、ブッシュ86、環状体81、二つのリング部材83およびリング体84を継手本体71から取り外した状態で行い、この挿入後に、二つのリング部材83およびリング体84が嵌め込まれた状態の環状体81を継手本体71の小径部75に装着した後、螺着によってブッシュ86を継手本体71に取り付けるだけでよい。これにより、継手は図6に示す状態となる。なお、上記のように継手を一度分解することなく、キャップ89を継手から外した後にすぐ、内筒体79を継手の開口内に挿入することができる構成をとってもよい。
【0009】
そして、樹脂パイプPを上記継手に接続するには、図6に示すように、樹脂パイプPを継手本体71の開口と内筒体79との間に形成された環状空間93内に差し込み、その先端を環状空間93の底壁付近に到達させればよい。これにより、二つのリング部材83の多数の爪85が樹脂パイプPの外周面に食い込み、樹脂パイプPが継手に確実に接続された状態となる。
【0010】
ところで、このとき、前記環状空間93への樹脂パイプPの差し込みが浅いと継手から樹脂パイプPが抜けてしまったり、水漏れが生じたりするおそれがある。そこで、従来より、樹脂パイプPを継手本体71に差し込んで両者を接続するときに必要な差し込み長さL(例えば15〜30mm)を予め測定しておき、樹脂パイプPの端面aより前記差し込み長さLだけ離れた位置にペン等でマークMをつけることが行われている。すなわち、上記のようにマークMをつけておけば、樹脂パイプPを継手本体71に差し込んで接続するときに、前記マークMを目安にして差し込みを行うことで、樹脂パイプPと継手との接続を良好に行うことができる。
【特許文献1】特開2004−11698号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、上記のようにペン等で樹脂パイプPの所定位置にマークMをつける従来の方法では、前記マークMをつける作業に手間がかかるうえ、このマークMが誤って不適当・不正確な位置につけられるおそれもあり、樹脂パイプPの接続作業についての信頼性の向上を図れないという問題があった。
【0012】
この発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、パイプの切断から接続対象への接続までの作業の効率および正確性の向上を図ることができるパイプ切断具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、この発明のパイプ切断具は、軸体により互いに回動自在に連結された第一作動片および第二作動片を備え、第一作動片はパイプを保持するための保持部を先端側に有し、第二作動片は前記パイプを切断するための刃部を先端側に有し、前記保持部でパイプを保持した状態で両作動片の後端側を閉操作するとパイプが前記刃部により切断されるように構成されたパイプ切断具であって、前記パイプ外面にマークをつけるためのマーカー部が前記保持部の側方に設けられ、このマーカー部が、着色剤を染み込ませてある着色剤保持体と、この着色剤保持体を収容する容器と、この容器の上部に設けられた穴を挿通し、前記着色剤保持体から供給された着色剤を前記パイプに塗布するように構成された塗布部材とを備えていることを特徴としている(請求項1)。
【0014】
また、前記保持部に保持された状態のパイプの軸方向にスライドし、かつ任意の位置に固定することができるスライド部材を保持部に設け、このスライド部材に前記マーカー部が固定されていてもよい(請求項2)。
【0015】
さらに、前記スライド部材の固定位置の目安となる目盛りをスライド部材に設けてあってもよい(請求項3)。
【0016】
また、前記容器を上側に付勢する手段と、容器の上側への移動を規制する規制手段とを設け、前記マーカー部が上下に移動可能となっていてもよい(請求項4)。
【0017】
また、前記マーカー部が保持部に対して着脱自在であってもよい(請求項5)。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明では、パイプを切断すると自動的にパイプ外面の任意の位置にマークがつけることができるパイプ切断具が得られる。そして、パイプ切断具によってパイプにつけられた前記マークが、パイプを継手等の接続対象に差し込んで接続するときにその差し込み深さの目安となる位置にあるように予め調節しておくことにより、パイプの接続作業を良好に行うことができ、ひいてはパイプの切断から接続対象への接続までの作業の効率および正確性の向上を図ることができるパイプ切断具が得られる。
【0019】
請求項2に係る発明では、前記マーカー部の位置調節を容易に行うことができるという効果を奏するパイプ切断具が得られる。
【0020】
請求項3に係る発明では、パイプにつけるマークの位置を再現性よく調節し設定することができるパイプ切断具が得られる。
【0021】
請求項4に係る発明では、パイプが若干湾曲しているような場合でも、そのパイプの外面に確実にマークをつけることができるパイプ切断具が得られる。
【0022】
請求項5に係る発明では、マーカー部を保持部に取り付けた状態と取り外した状態とに適宜に変更することができるので、用途等に応じた使い分けを実現することができるパイプ切断具が得られ、また、マーカー部を有していない既存のパイプ切断具にマーカー部を取り付けるだけで本発明のパイプ切断具とすることもでき、この場合には低コストで本発明のパイプ切断具が得られることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は、この発明の第1の実施の形態に係るパイプ切断具1の構成を概略的に示す側面図、図2(A)および(B)は、前記パイプ切断具1の要部の構成を概略的に示す縦断面図および横断面図であり、図1に示すように、パイプ切断具1は、軸体2により互いに回動自在に連結された第一作動片3および第二作動片4を備えている。
【0024】
ここで、前記第一作動片3はパイプP(図6および図7参照)を保持するための保持部5を先端側に有し、この保持部5の上面は縦断面ほぼC字形状に形成されている。一方、前記第二作動片4は前記パイプPを切断するための刃部6を先端側に有し、この刃部6を避けるための溝部7が、保持部5上部の中央に設けられている(図2(A)および(B)参照)。
【0025】
上記の構成からなるパイプ切断具1は、前記保持部5でパイプPを保持した状態で両作動片3,4の後端側を閉操作すると、前記溝部7内へ進入する刃部6によりパイプPが切断されるように構成されている。なお、パイプPは直径が10〜40mmの範囲にあるものが主に用いられ、前記保持部5は少なくとも上記範囲の径を有するパイプPを保持できるように構成されている。
【0026】
そして、パイプ切断具1は、上述した構成の他、以下の特徴的構成を備えている。
【0027】
すなわち、パイプ切断具1は、図1並びに図2(A)および(B)に示すように、パイプP外面にマークMをつけるためのマーカー部8を保持部5の側方に着脱自在に有している。このマーカー部8は、液状の着色剤(例えばインク)を染み込ませてある着色剤保持体(例えばインク綿)9と、この着色剤保持体9を収容するほぼ円柱状で中空の容器10と、この容器10の上部に設けられた穴10aを挿通し、前記着色剤保持体9から供給された着色剤を前記パイプPに塗布するように構成された塗布部材(例えばフェルト体)11とを備えている。
【0028】
そして、前記マーカー部8は、保持部5に設けたスライド部材12に固定されており、このスライド部材12は、前記保持部5に保持された状態のパイプPの軸方向(図2(A)において符号Jで示す方向)にスライドし、かつ任意の位置に固定することができるように構成されている。また、前記スライド部材12には、その固定位置の目安となる目盛り13が上面に設けられている。なお、この実施の形態では、スライド部材12に設けた目盛りが、パイプ切断具による切断時に樹脂パイプPにつけられることになるマークMの樹脂パイプPの端面a(図6参照)からの距離を表示するように構成されている。
【0029】
さらに詳しく説明すると、保持部5の下部にアタッチメント14がねじ14a止めによって着脱自在に取り付けられており、このアタッチメント14は、横壁15とこの横壁15に連設された互いに平行な二つの縦壁16とを備えた縦断面ほぼコ字形状をしている。そして、各縦壁16にはそれぞれ貫通孔16aが設けられており、二つの貫通孔16aを前記スライド部材12が挿通した状態となっている。また、前記横壁15には雌ねじ部15aが設けられていると共に、この雌ねじ部15aに螺合する雄ねじを有する操作部材17の先端が前記スライド部材12の下面に当接可能となっている。従って、軸まわりに回動させることによって前記操作部材17が上下に移動し、この操作部材17の先端をスライド部材12下面に圧接させた状態ではスライド部材12のスライドが不可能となり、スライド部材12下面から離した状態とすればスライド部材12のスライドが可能となる。
【0030】
上記の構成からなるパイプ切断具1では、前記保持部5でパイプPを保持した状態で両作動片3,4の後端側を閉操作し、パイプPを切断すると、この切断と同時に、前記マーカー部8によってパイプPの外面の所定の位置にマークMがつけられる。従って、パイプPの切断作業および切断後のパイプPの継手等への接続作業を簡単かつ的確に行うことができる。
【0031】
ここで、前記液状の着色剤として蛍光性を有する着色剤を採用すれば、パイプPにつけられるマークMが蛍光性を有するものとなり、暗い場所等でも視認することができるので、暗所でも前記接続作業を正確かつ容易に行うことができる。
【0032】
また、前記容器10の上部に着脱自在のキャップ部材を設け、このキャップ部材を、容器10に取り付けたときに前記塗布部材11をほぼ密封状態で覆うように構成すれば、パイプ切断具1の不使用時に塗布部材11から着色剤が揮発(蒸発)することを効果的に防止することができると共に、前記塗布部材11への接触により着色剤が不意に作業者の体等に付着することも防ぐことができる。従って、前記キャップ部材を設けることが望ましい。
【0033】
図3は、この発明の第2の実施の形態に係るパイプ切断具18の要部の構成を概略的に示す縦断面図であり、この図に示すように、前記容器10を上側に付勢する付勢手段(例えばスプリング)19と、容器10の上側への移動を規制する規制手段20とを設け、前記マーカー部8が上下に移動可能となるように構成してもよい。
【0034】
詳述すると、図3において、21は前記スライド部材12に固定される中空のケースである。そして、前記容器10がケース21内に上下に摺動可能な状態で収容されており、容器10の下方に前記付勢手段19が設けられている。なお、22は容器10の下部に設けられ、付勢手段19としてのスプリングの上端を保持する環状突部である。また、ケース21の上部が、容器10の上側への移動を規制する規制手段20となっており、この規制手段20には、前記塗布部材11が挿通する穴21aが設けられている。
【0035】
上記の構成からなるパイプ切断具18では、パイプPの外面にマークMを付ける塗布部材11を有するマーカー部8が上下に移動可能となっており、その移動範囲を適宜に設定しておくことで、例えば、パイプPが多少湾曲しているような場合でも、そのパイプPの外面に塗布部材11を確実に当接させてマークMをつけることができる。
【0036】
なお、前記付勢手段19と規制手段20とを設けた点以外は、第2の実施の形態に係るパイプ切断具18は第1の実施の形態に係るパイプ切断具1と構成が同じであるので、その説明を省略する。
【0037】
図4は、この発明の第3の実施の形態に係るパイプ切断具23の要部の構成を概略的に示す縦断面図であり、この図に示すように、スライド部材12を保持部5に直接設けてもよい。すなわち、図1並びに図2(A)および(B)に示す第1の実施の形態に係るパイプ切断具1と、図3に示す第2の実施の形態に係るパイプ切断具18とでは、いずれもスライド部材12をアタッチメント14を介して保持部5に設け、これにより、マーカー部8を保持部5に着脱自在としていた。しかし、図4に示すように、マーカー部8を保持部5と一体的に設けてもよい。すなわち、保持部5に横方向(水平方向)に延びる貫通孔5aを設け、この貫通孔5aにスライド部材12を挿通させると共に、操作部材17の雄ねじに螺合し縦方向(上下方向)に延びる雌ねじ部5bを保持部5の下部に設け、操作部材17の先端が前記スライド部材12の下面に当接可能となるように構成してもよい。
【0038】
上記構成のパイプ切断具23は、アタッチメント14やこれを取り付けるためのねじ14a等が不要であり、よりシンプルで製造コストの低いものとなる。
【0039】
なお、スライド部材12を保持部5に直接設けた点以外は、第3の実施の形態に係るパイプ切断具18は第1の実施の形態に係るパイプ切断具1と構成が同じであるので、その説明を省略する。
【0040】
図5は、この発明の第4の実施の形態に係るパイプ切断具24の要部の構成を概略的に示す縦断面図であり、この図に示すようなスライド部材12の移動機構を採用してもよい。すなわち、第4の実施の形態に係るパイプ切断具24では、前記J方向に延びる雌ねじ25を保持部5に設け、この雌ねじに螺合する雄ねじ部26aを有する操作部材26を設けると共に、この操作部材26にスライド部材12を連結してある。そして、このように構成すれば、操作部材25を回動操作するだけで、スライド部材12をJ方向にスライド移動させてその固定位置を調節することができ、しかも、このスライド部材12にマーカー部8が固定されているので、パイプPにつけるマークMの位置の調節を容易に行うことが可能となる。
【0041】
なお、前記スライド部材12の移動機構以外の点は、第4の実施の形態に係るパイプ切断具24は第3の実施の形態に係るパイプ切断具23と同じであるので、その説明を省略する。
【0042】
また、前記移動機構は、図1〜図3に示す実施の形態に係るパイプ切断具1,18に採用してもよく、そのためには、アタッチメント14に前記雌ねじ25に相当する雌ねじを設ければよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るパイプ切断具の構成を概略的に示す側面図である。
【図2】(A)および(B)は、前記パイプ切断具の要部の構成を概略的に示す縦断面図および横断面図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態に係るパイプ切断具の構成を概略的に示す縦断面図である。
【図4】この発明の第3の実施の形態に係るパイプ切断具の構成を概略的に示す縦断面図である。
【図5】この発明の第4の実施の形態に係るパイプ切断具の構成を概略的に示す縦断面図である。
【図6】接続されるパイプと継手の構成を概略的に示す説明図である。
【図7】接続されるパイプと継手の構成を概略的に示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0044】
1 パイプ切断具
2 軸体
3 第一作動片
4 第二作動片
5 保持部
6 刃部
8 マーカー部
9 着色剤保持体
10 容器
10a 穴
11 塗布部材
M マーク
P パイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸体により互いに回動自在に連結された第一作動片および第二作動片を備え、第一作動片はパイプを保持するための保持部を先端側に有し、第二作動片は前記パイプを切断するための刃部を先端側に有し、前記保持部でパイプを保持した状態で両作動片の後端側を閉操作するとパイプが前記刃部により切断されるように構成されたパイプ切断具であって、前記パイプ外面にマークをつけるためのマーカー部が前記保持部の側方に設けられ、このマーカー部が、着色剤を染み込ませてある着色剤保持体と、この着色剤保持体を収容する容器と、この容器の上部に設けられた穴を挿通し、前記着色剤保持体から供給された着色剤を前記パイプに塗布するように構成された塗布部材とを備えていることを特徴とするパイプ切断具。
【請求項2】
前記保持部に保持された状態のパイプの軸方向にスライドし、かつ任意の位置に固定することができるスライド部材を保持部に設け、このスライド部材に前記マーカー部が固定されている請求項1に記載のパイプ切断具。
【請求項3】
前記スライド部材の固定位置の目安となる目盛りをスライド部材に設けてある請求項2に記載のパイプ切断具。
【請求項4】
前記容器を上側に付勢する手段と、容器の上側への移動を規制する規制手段とを設け、前記マーカー部が上下に移動可能となっている請求項1〜3のいずれかに記載のパイプ切断具。
【請求項5】
前記マーカー部が保持部に対して着脱自在である請求項1〜4のいずれかに記載のパイプ切断具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−230751(P2006−230751A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−50732(P2005−50732)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【出願人】(000144072)株式会社三栄水栓製作所 (111)
【出願人】(390013480)花園工具株式会社 (3)
【Fターム(参考)】