説明

パターン検査方法とパターン検査装置、およびパターン検査装置用撮像ヘッド

【課題】複数の撮像ユニットの焦点合わせが簡潔なパターン検査装置を提供することを目的とする。
【解決手段】複数個の撮像ユニット5a,5b,5cを、被検査物2の表面に対して接近離間方向(Z)に移動可能な1つの架台4に固定し、撮像ユニット5b,5cの光学レンズ系ユニット8b,8cを接近離間方向(Z)に駆動してピント合わせして、被検査物2の上に形成されたパターン3を検査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板などに形成されたパターンを検査するパターン検査方法とパターン検査装置、およびパターン検査装置用撮像ヘッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイパネルや液晶パネルのように細かいパターンを有する基板のパターンの検査には、従来は、図14のパターン検査装置が用いられている。
このパターン検査装置は、被検査物63のパターンDを、カメラ64と光学レンズ系65からなる撮像ヘッド66によって取り込む構成である。制御部67は、カメラ64の撮像素子68から得られる信号に基づいて、光学レンズ系65と撮像素子68との距離を制御している。
【0003】
この従来のパターン検査装置では、カメラ64を介して取り込まれたパターンDのデジタルデータを処理して、被検査物63のパターンDの欠陥を検出する。その代表的な処理方法としては、パターンDの欠陥が無い場合のデータと、撮像ヘッド66によって取り込んだ被検査物63のデータとを比較して、パターンDの欠陥を見つける方法がある。この方法は、処理が簡単ではあるが、撮像系の倍率不確定さのために、データの比較が難しいという課題がある。
【0004】
この課題を克服するために、撮像ヘッド66によって取り込んだ被検査物63のデータと、隣接あるいは数周期先あるいは後のパターンとを比較して、周期的でない部分を見つけて、それを欠陥と判定する隣接比較方法がある。これは、撮被検査物63のパターンDが周期的であることを利用した方法である。
【0005】
また、撮像素子68としてCMOSデバイス、CCDデバイスやMOSデバイスを用いるときには、撮像素子68のデバイスセル寸法と、被検査物63のパターンピッチの不適合によって、測定誤差が生じることがある。
【0006】
この測定誤差を無くす方法として、特許文献1に記載の方法がある。この特許文献1に記載の方法は、光学レンズ系によるパターンの固体撮像素子への投影像において、最小検出欠陥寸法をセル寸法とし、1ピッチ内に整数個のセルが入るように、光学レンズ系の倍率を制御部67で設定する方法である。
【0007】
しかし、特許文献1に記載の方法でも、より細かいパターンを大面積にわたって検査するには時間がかかり、検査に多くの費用を必要とする。そのため、撮像ヘッドとして複数の撮像ユニットを用いて被検査物の領域を分割して撮像することで、パターン取り込みを短時間で済ませることが一般的に用いられている。ここで各撮像ユニットは、カメラと、被検査物とカメラの間に設けられた光学レンズ系を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−329609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
例えば特許文献1に記載の方法のように複数の撮像ユニットを用いるには、1つの架台上に複数個の撮像ユニットを搭載する方が、全てを独立に設置するよりも、検査装置が簡略化できる。
【0010】
しかしながら、1つの架台上に複数個の撮像ユニットを搭載すると、1枚の被検査物の表面に複数の撮像ユニットの焦点をそれぞれ合わせる必要がある。すなわち、被検査物に対して各撮像ユニットを独立して垂直(Z軸方向)に移動させるための駆動部が、各撮像ユニット毎に必要となる。
【0011】
本発明は、これら従来の課題を解決し、複数の撮像ユニットの焦点合わせの構成が簡潔に実現できるパターン検査方法とパターン検査装置、およびパターン検査装置用撮像ヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するための本発明のパターン検査装置は、被検査物の表面に周期的に並設されたパターンを走査すると共に撮像素子と光学レンズ系ユニットを搭載した撮像ヘッドと、一定周期離れた部分と比較して前記パターンの欠陥を検出する制御装置とを備えるパターン検査装置において、前記撮像ヘッドは、複数の撮像ユニットが固定された架台を、前記被検査物の表面に対して接近離間方向に可動させる駆動部を有し、前記撮像ユニットは、撮像素子を有する撮像素子ユニットと、前記接近離間方向に可動する光学レンズ系ユニットとからなり、前記制御装置は、前記光学レンズ系ユニットの倍率Mが以下の範囲になるように前記光学レンズ系ユニットを移動させて前記被検査物の表面に前記各撮像ユニットの焦点を合わせて、前記パターンの欠陥を検出することを特徴とする。
【0013】
C(N−ΔN)/P < M < C(N+ΔN)/P
ただし、C:前記撮像素子の素子ピッチ、P:前記パターンのピッチ、N:前記パターンの投影像ピッチ内の前記撮像素子の素子数、ΔN:前記投影像の許容素子である。
【0014】
また、本発明のパターン検査装置用撮像ヘッドは、被検査面に並設されたパターンを複数個の撮像ユニットにより撮像するパターン検査装置用撮像ヘッドであって、前記被検査面に対して垂直方向に可動する架台と、前記架台に取り付けられた複数の撮像ユニットとを備え、前記撮像ユニットは撮像素子と前記垂直方向に可動な光学レンズ系ユニットから構成されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のパターン検査方法は、被検査物の表面に周期的に並設されたパターンを撮像素子と光学レンズ系ユニットを搭載した撮像ユニットにより走査し、一定周期離れた部分と比較して前記パターンの欠陥を検出するパターン検査方法において、前記光学レンズ系ユニットの倍率Mが以下の範囲内になるように、前記光学レンズ系ユニットを移動させて前記被検査物の表面に前記各撮像ユニットの焦点を合わせた後に、前記パターンの欠陥を検出することを特徴とする。
【0016】
C(N−ΔN)/P < M < C(N+ΔN)/P
ただし、C:前記撮像素子の素子ピッチ、P:前記パターンのピッチ、N:前記パターンの投影像ピッチ内の前記撮像素子の素子数、ΔN:前記投影像の許容素子である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数の撮像ユニットの焦点合わせの構成が簡潔に実現できるパターン検査方法とパターン検査装置、およびパターン検査装置用撮像ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態1における検査装置の撮像ヘッドの概略構成図
【図2】(a)図1の具体例を示すための概略正面図、(b)図1の具体例を示すための概略側面図、(c)図1の具体例を示すための概略上面図
【図3】本実施の形態1における撮像ヘッドの組み立て調整に係るフローチャート
【図4】複数の撮像ヘッドの取り付け誤差を説明するための概略構成図
【図5】(a)本実施の形態1における撮像ユニットの概略構成図、(b)本実施の形態1における光学レンズ移動量と焦点移動量との関係を示す図
【図6】本実施の形態1における光学レンズの移動量と倍率との関係を示す図
【図7】本実施の形態1における光学レンズ移動量と対投影パターンの変化量との関係を示す図
【図8】本実施の形態1における投影パターンと撮像素子のセルとの関係を示す図
【図9】本実施の形態1における撮像ユニットの取り付け誤差導出に係るフローチャート
【図10】(a)本発明の実施の形態2における検査装置の撮像ヘッドの概略構成図、(b)本実施の形態2における撮像ヘッドの要部拡大図
【図11】(a)図10の具体例を示すための概略正面図、(b)図10(a)の具体例を示すための概略側面図、(c)図10(a)の具体例を示すための概略上面図
【図12】本発明の実施の形態3における撮像ヘッドの概略構成図
【図13】本実施の形態3における撮像ヘッドの変形例の概略構成図
【図14】従来のパターン検査装置を示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の各実施の形態を、図1〜図13を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1のパターン検査装置に使用される撮像ヘッドの構成と原理を説明する概略構成図である。
【0020】
この撮像ヘッド100は、移動テーブル1上に載置された被検査物2の表面に形成されたパターン3の読み取りに使用されている。この撮像ヘッド100では、架台4の上に、3つの撮像ユニット5a,5b,5cを固定している。
【0021】
なお、被検査物2はプラズマディスプレイパネルや液晶パネルなどの表示パネルの基板である。より具体的には、表示パネルは前面板と背面板の間に隙間を空けて貼り合わせたものである。プラズマディスプレイパネルの場合は、その内部の空間が各表示色の放電エリアに仕切られている。液晶パネルの場合は、その内部の空間に液晶が充填されている。前面板または背面板には前記パターン3が形成されており、貼り合わせ前の前面板または背面板のパターン検査が実施されている。
【0022】
撮像ユニット5a,5b,5cは、パターン3にピントを合わせた状態で被検査物2を撮像できるように、制御装置6によって調整される。この制御装置6は、組み立て時に図3に示した組み立て調整フローチャートを実行するものであり、詳しくは後述する。
【0023】
撮像ユニット5aは、撮像素子7aと、撮像素子7aと被検査物2の間に配置されて被検査物2の表面に対して接近離間方向(以下、Z軸方向と称す)に垂直に移動可能な光学レンズ系ユニット8aから構成されている。
【0024】
撮像ユニット5bは、撮像素子7bと、撮像素子7bと被検査物2の間に配置されてZ軸方向に垂直に移動可能な光学レンズ系ユニット8bとから構成されている。
撮像ユニット5cは、撮像素子7cと、撮像素子7cと被検査物2の間に配置されてZ軸方向に垂直に移動可能な光学レンズ系ユニット8cとから構成されている。
【0025】
なお、説明を簡便にするため、図1には必要最小限の部品のみを記載している。
また、光学レンズ系ユニット8a,8b,8cは必要な読み取り特性を得るために、複数枚レンズ群の構成や非球面レンズなどを用いた構成にすることもある。光学レンズ系ユニット8a,8b,8cを移動させるための駆動系や、駆動を制御するための制御装置は図示を省略している。
【0026】
撮像素子7a,7b,7cとしては、CMOSデバイスやCCDデバイス、MOSデバイスなどの半導体の固体撮像素子を用いる。これらにはライン型やエリア型があるが、本発明では、ライン型、エリア型のいずれも用いることができる。
【0027】
被検査物2と架台4が相対移動することによって、この架台4に取り付けられた各撮像ユニット5a,5b,5cは、被検査物2の割り当てられた領域をそれぞれ走査してパターン3を読み取る。本実施の形態では、図1の紙面に垂直な方向に被検査物2と架台4が相対移動することで、被検査物2のX軸方向の走査を行う。
【0028】
図2(a)、図2(b)、図2(c)は、それぞれ図1の具体例を示す図である。
架台4の両側は、ガイド9a,9bによって位置決めされた状態で、被検査物2の表面に対してZ軸方向にスライド自在に支持されている。この架台4に形成されたネジ孔に螺合したネジ軸11が、固定ステージ12に取り付けられた主モータ10によって回転駆動されて、架台4が被検査物2の表面に対してZ軸方向にスライド駆動する。ここでは、Z軸駆動部30は、ネジ軸11と主モータ10などで構成されている。
【0029】
X軸方向に直交するY軸方向に沿って配置された架台4には、撮像素子7aを有する撮像素子ユニット13a,撮像素子7bを有する撮像素子ユニット13b,撮像素子7cを有する撮像素子ユニット13cが、Y軸方向に所定間隔で固定されている。
【0030】
更に、架台4には、光学レンズ系ユニット8a,8b,8cが、被検査物2の表面に対してZ軸方向に垂直にスライド自在に取り付けられている。なお、この光学レンズ系ユニット8a,8b,8cは、撮像素子ユニット13a,撮像素子ユニット13b,撮像素子ユニット13cに光軸を一致させた状態で取り付けられている。
【0031】
光学レンズ系ユニット8aは、片側がZ軸方向に延設されたガイド14aによって位置決めされ、もう一方の片側に形成されたネジ孔に螺合して軸心がガイド14aと平行な第1ネジ軸15aに支えられている。光学レンズ系ユニット8aは、第1のネジ軸15aが架台4に取り付けられた第1モータ16aによって回転駆動されて、Z軸方向にスライド駆動する。光学レンズ系ユニット8bも同様に、架台4に取り付けられた第2モータ16bによって第2ネジ軸15bを回転駆動して、Z軸方向にスライド駆動する。光学レンズ系ユニット8cは、架台4に取り付けられた第3モータ16cによって第3ネジ軸15cを回転駆動して、Z軸方向にスライド駆動する。光学レンズ系ユニット8bは、ガイド14bによって位置決めされ、光学レンズ系ユニット8cは、ガイド部14cによって位置決めされる。
【0032】
図3は、撮像ヘッド100の組み立て時のフローチャートを示す。
先ず、ステップS1では、被検査物2の平面に対して垂直方向(Z軸方向)における位置を合わせた状態で、撮像ユニット5a,5b,5cを、架台4上に固定する。このとき各撮像ユニット5a,5b,5cの撮像素子7a,7b,7cは、図4に示すようにZ軸方向の100μm程度の取り付け誤差Δz1,Δz2を含んでいる。
【0033】
ステップS2では、撮像ユニット5aの焦点がパターン3に合うように、主モータ10を運転して架台4をZ軸方向に移動させて調整する。ここで、撮像ユニット5aの焦点がパターン3に合った状態とは、パターン3の合焦点像が撮像素子7aで得られる状態である。
【0034】
撮像ユニット5aの焦点が合ったところで、ステップS3では撮像ユニット5aの倍率を測定する。そして、ステップS4では、ステップS3で測定した倍率がパターンに適した倍率であるか否かを判定する。
【0035】
ステップS4で適した倍率ではないと判定された場合には、ステップS5で撮像ユニット5aの倍率を調整する。
ステップS2,S3,S4,S5のルーチンを繰り返して、倍率がパターンに適しているかを判定する。そして、ステップS4で適した倍率であると判定されると、撮像ユニット5aの調整が完了したと判断する。撮像ユニット5aの調整が完了すると、次いでステップS6を実行する。
【0036】
ステップS6では、撮像ユニット5bおよび撮像ユニット5cの焦点がパターン3に合うように調整する。具体的には、まず、撮像ユニット5bの撮像素子7bでパターン3の合焦点像が得られるように、第2モータ16bを運転して光学レンズ系ユニット8bをZ軸方向に移動させる。続いて、撮像ユニット5cの撮像素子7cでパターン3の合焦点像が得られるように、第3モータ16cを運転して光学レンズ系ユニット8cをZ軸方向に移動させる。
【0037】
このように撮像ユニット5a,5b,5cの調整を行うことにより、各撮像ユニット5a,5b,5cのステップS1において発生した取り付け誤差Δz1,Δz2を補完できる。ただし、このように調整を行った場合は、各撮像ユニット5a,5b,5cの像の倍率は微妙に異なる。すなわち、本実施の形態では、図3に示す調整フローを用いて、撮像ユニットの倍率調整とパターンへの焦点合わせとを行っている。
【0038】
また、本実施の形態の撮像ヘッドでは、撮像ユニット5a,5b,5cの光学レンズ系ユニット8a,8b,8cのみを動かせば良い。すなわち、複数の撮像ユニット5a,5b,5cの共通の架台4は、Z軸方向に駆動する駆動機構は一つで良い。そのため、Z軸方向に駆動する駆動機構を撮像ユニット毎に設ける場合に比べて、構成を簡単にできる。構成が簡単になるため、駆動機構の駆動精度が良く、駆動機構のコストも安くなる。
【0039】
図5(a)(b)は、本実施の形態の撮像ユニットの構成と性能についての説明図を示す。撮像ユニット5a,5b,5cの構造は同じであるため、ここでは撮像ユニット5bについて説明する。
【0040】
図5(a)は撮像ユニット5bの概略構成図である。図5(b)は、撮像素子7bと光学レンズ系ユニット8bとの距離を変化させた場合の光学レンズ移動量と、焦点移動量との関係を示す図である。なお、図5(b)のグラフは、撮像素子7bを固定した状態で、光学レンズ系ユニット8bを移動させて測定したグラフである。
【0041】
本実施の形態では、レンズの公式である1/F=1/L+1/L,M=L/Lにおいて、以下の条件を満たすようにしている。
F:光学レンズ系ユニット8bの焦点距離=15mm
:光学レンズ系ユニット8bと被検査物2との距離=20mm
(移動量0の時)
:光学レンズ系ユニット8bと撮像素子7bとの距離=60mm
(移動量0の時)
M:倍率=3(移動量0の時)
以上の関係において、光学レンズ系ユニット8bのみを移動させた場合では、光学レンズ移動量と焦点移動量は略同じである。
【0042】
光学レンズ移動量と倍率の変化を図6に示す。また、図7に、100μmパターンが撮像素子7b上に投影パターン300μmで投影されたときにおける伸び/縮みの変化量を示す。
【0043】
これらの図から、光学レンズ系ユニット8bを0.1mm上方(Z軸方向)に移動させると、図5(b)から焦点は被検査物2の表面から約0.1mmだけZ軸方向に移動することが分かる。そして、焦点が約0.1mmだけZ軸方向に移動すると、図7から100μmの投影パターンは300μmから約0.6μmだけ縮むことが分かる。
【0044】
一般に、撮像ヘッド100を組み立てるとき、±50μm程度の架台4への取り付け誤差が発生する。本実施の形態では、この発生した誤差を光学レンズ系ユニット8bを移動させてキャンセルすることが可能である。なお、キャンセルするために光学レンズ系ユニット8bを最大100μm移動させた場合でも、倍率の変化によって発生するパターン3の伸び縮みは、300μmのパターンに対して0.6μmである。
【0045】
続いて、本実施の形態でパターン検査に問題が無いか否かについて考察する。以下に、300μmのパターンにおける0.6μmの影響について説明する。
先ず、これまで説明した撮像ヘッド100を用いたパターン検査装置について説明する。
【0046】
パターン検査装置は、まず、平面状の被検査物の表面に周期的に並ぶパターンを、撮像ヘッド100により走査してデジタルデータ化する。そして、一定周期離れた部分のパターンデータと操作されたパターンとを制御装置6で比較して、パターンの欠陥を検出する。
【0047】
パターンデータ内で異なる部位のパターンと比較検査する方法(以下、比較検査法という)は、特許文献1に記載の技術にも使われている。パターン検査装置において、撮像素子として固体撮像素子を用いるため、パターンの一ピッチ分が撮像素子に投影されたときに、パターンの一ピッチ分が確実に整数個の撮像セルに収まる必要がある。これは、パターンの一ピッチ分が整数個の撮像セルに収まっていないと、データを比較するときに、一周期分のパターンでもエッジ部で異なるものと判定されて、誤検出が発生するためである。そのために、比較検査法においては、光学レンズ系ユニットの倍率を最適にして取得したデータを比較検査する。
【0048】
本実施の形態の撮像ヘッド100は、焦点合わせのために各撮像ユニット5a,5b,5cの倍率がわずか異なってはいるが、比較検査法における比較検査に必要な倍率の許容値を満足する。
【0049】
続いて、本実施の形態において、撮像素子7bの上の300μmのパターン像が焦点合わせのために生じた倍率変化により0.6μm変化した関係を、図8にて説明する。
図8に示すように、本実施の形態の撮像素子7bは、セルサイズを10μmとしている。図1にて説明した100μmの被検査物2のパターン3は、最適倍率の光学レンズ系ユニット8bによりセルサイズが10μmのセル30個の上に、300μmの投影像17としてパターン投影される。
【0050】
図8に示すように、本実施の形態のセルサイズが10μmであるため、0.6μmの不足量は、セルに対して6%ということになる。
比較検査法において検出結果に影響しないためには、焦点合わせのために生ずる投影像のセルに対するはみ出し量が何%まで許容できるかということになる。なお、セルのはみ出し量は、倍率の許容範囲に変換される。光学レンズ系ユニット8bの移動量は、この倍率の許容範囲内であるように決める必要がある。
【0051】
本実施の形態においては、以下のように符号を設定した場合、撮像ユニット5bの光学レンズ系ユニット8bの倍率の許容量(許容倍率M)は、下記の式(1)の範囲に抑える必要がある。
【0052】
C(N−ΔN)/P < M < C(N+ΔN)/P ・・・・・(1)
なお、C:撮像素子7bの素子ピッチ、P:パターン3のピッチ、N:投影像17のピッチ内の撮像素子7bの素子数(整数)、ΔN:投影像17の許容量(素子)である。
【0053】
図9は、制御装置6による撮像ユニット5a,5b,5cの取り付け誤差の許容量の導出までの一連のフローを示す。
ここで素子ピッチC=10,ピッチP=100,素子数N=30とする。許容量ΔNは、投影パターンの許容はみ出し分で何セル分という単位となる。
【0054】
先ず、ステップS11では、ΔNの許容はみ出し分が、被検査対象2に求められる検査精度などから決定される。例えば、許容されるはみ出し量が6%、すなわちΔN=0.06セル分とする。
【0055】
次に、ステップS12では、はみ出し許容量ΔNを上記の式(1)に代入して許容倍率Mを導出する。図7にて説明した例に当てはめると、許容倍率Mは、以下の式(2)の条件となる。
【0056】
2.994 < M < 3.006 ・・・・・(2)
許容倍率Mが導出されると、ステップS13では、光学レンズ系ユニット8b,8cの移動許容量が決定される。
【0057】
光学レンズ系ユニット8b,8cの移動量と倍率の関係は、撮像ユニット5a,5b,5cの光学設計によって決まる。この倍率に基づく移動許容量が、ステップS14で各撮像ユニット5a,5b,5cの取り付け誤差許容量となる。
【0058】
これらの関係より、本実施の形態では、光学レンズ系ユニット8b,8cは、0.1mmまで移動可能であることが分かる。よって、焦点位置は0.1mmまで移動させることができ、取り付け誤差±50μmを補完して、各撮像ユニット5a,5b,5cの焦点を被検査物2の表面に合わせても影響が無いことが確認できた。すなわち、本実施の形態の構成において、得られるパターンデータは比較検査法に適したものであることが確認できた。
【0059】
以上説明した撮像ユニット5bの構成は、基本的なものである。しかし、光学レンズ設計によっては、さらに適した構成に設計することができる。以下に、その適した構成の条件について、撮像ユニット5bを用いて説明する。
【0060】
まず、本実施の形態における適した構成の最小条件は、撮像素子7bを固定して光学レンズ系ユニット8bを移動させて、撮像ユニット5bの焦点合わせを行うことである。このとき、光学レンズ系ユニット8bと撮像素子7bとの距離が変化するため、撮像ユニット5bの倍率は変化する。しかしながら、前述のように、この倍率の変化は比較検査法においては影響が無い程度に微小であるため、比較検査法に適した倍率許容量内で焦点合わせが可能である。
【0061】
このような条件を満たす光学レンズ設計の一例としては、光学レンズ系ユニット8bと撮像素子7bとの距離がより長くした設計がある。各撮像ユニット5a,5b,5cが同等倍率であっても、光学レンズ系ユニット8bと撮像素子7bとの距離,光学レンズ系ユニット8cと撮像素子7cとの距離がより長くなるように設計されたものの方が好ましい。これは、光学レンズ系ユニット8bと撮像素子7bとの距離,光学レンズ系ユニット8cと撮像素子7cとの距離が長い程、光学レンズ系ユニット8bと撮像素子7bの距離を変化させたときの倍率の変化量が小さくなるためである。また、光学レンズ系ユニット8cと撮像素子7cの距離を変化させたときの倍率の変化量は小さくなるため、倍率の変化許容量内における光学レンズ系ユニット8b,8cの移動許容距離が長くなる。
【0062】
このような条件で設計することにより、撮像ユニット5a,5b,5c同士の取り付け精度が粗い場合においても、取り付け誤差を補完することができる。また、倍率変化許容量の範囲をより狭くする必要がある場合、すなわち、撮像ユニット5a,5b,5c間の倍率誤差をより小さくしなければならない場合にも、このような光学レンズ設計を行うことによって対応できる。
【0063】
また、パターン3を撮像素子7a,7b,7c上に投影するときの各撮像ユニット5a,5b,5cの焦点深度の検討も重要である。すなわち、焦点深度が深いと焦点合わせの問題もなくなるが、焦点深度は光学レンズ系ユニット8a,8b,8cの開口数であるNAに依存する。パターン3を撮像素子7a,7b,7c上に投影したときの投影像をより高精細化するためには、光学レンズ系ユニット8a,8b,8cのNAが高くなるように設計する必要がある。
【0064】
光学レンズ系ユニットのNAを高くするためには、撮像ユニットの焦点深度が浅い設計が好ましい。これは、焦点深度が深いと焦点合わせの問題がなくなるが、投影像の高精細化のためには必然的に焦点深度が浅くなるためである。また、焦点深度が深い場合には、パターンの背後にある構造物までパターン投影像として取り込んでしまうため、正確な撮像ができない場合がある。このような観点からも、撮像ユニットの焦点深度は浅くする必要がある。本実施の形態においては、撮像ユニットの焦点深度は20μm以下が好ましい。
【0065】
なお、本発明は、通常各撮像ユニットを駆動する駆動機構や撮像ユニット内の駆動機構が省略されるなどの特徴もある。そのため、検査装置でなくとも精密な画像を高速に読み取るスキャナー装置などにも適用できると思われる。
【0066】
また、このパターン検査装置によると、各撮像ユニットを駆動する駆動機構や撮像ユニット内の駆動機構が省略されるなどの特徴がある。そのため、パターン検査装置を、安価に製造することができる。
【0067】
(実施の形態2)
図10(a)は、本発明の実施の形態2のパターン検査装置に使用されている撮像ヘッドの構成と原理を説明する概略構成図である。図10(b)は、図10(a)におけるA部の拡大図である。
【0068】
本実施の形態2の撮像ヘッド200は、移動テーブル1上に載置された被検査物2の表面に形成されたパターン3を読み取るものである。
架台24は、被検査物2の表面に対してZ軸方向にスライド自在に支持されている。この架台24に形成されたネジ孔に螺合したネジ軸11が、固定ステージ12に取り付けられた主モータ10によって回転駆動して、被検査物2の表面に対してZ軸方向に架台24がスライド駆動される。
【0069】
本実施の形態では、架台24の上に4つの撮像ユニット25a,25b,25c,25dを固定している。
これらの撮像ユニット25a〜25dは、パターン3にピントを合わせた状態で被検査物2を撮像できるように、架台24への組み立て時に調整されている。
【0070】
撮像ユニット25aは、撮像素子ユニット26aと、光学レンズ系ユニット28aから構成されている。撮像素子ユニット26aは、撮像素子7aを備え、被検査物2の表面に対してZ軸方向に垂直に移動可能なものである。光学レンズ系ユニット28aは、撮像素子ユニット26aと被検査物2の間に配置されて、被検査物2の表面に対してZ軸方向に垂直に移動可能なものである。また、本実施の形態では、撮像素子ユニット26a,光学レンズ系ユニット28aが、互いの距離を調整することができる駆動部27aによって1つのユニットとなるように連結されている。撮像素子ユニット26a,光学レンズ系ユニット28aは、駆動部27aを介して架台24に取り付けられている。
【0071】
撮像ユニット25bは、撮像素子ユニット26bと、光学レンズ系ユニット28bから構成されている。撮像素子ユニット26bは、撮像素子7bを備え、被検査物2の表面に対してZ軸方向に垂直に移動可能なものである。光学レンズ系ユニット28bは、撮像素子ユニット26bと被検査物2の間に配置されて、被検査物2の表面に対してZ軸方向に垂直に移動可能なものである。撮像素子ユニット26b,光学レンズ系ユニット28bは、互いの距離を調整することができる駆動部27bによって1つのユニットとなるように連結されている。撮像素子ユニット26b,光学レンズ系ユニット28bは、駆動部27bを介して架台24に取り付けられている。
【0072】
撮像ユニット25cは、撮像素子ユニット26cと、光学レンズ系ユニット28cから構成されている。撮像素子ユニット26cは、撮像素子7cを備え、被検査物2の表面に対してZ軸方向に垂直に移動可能なものである。光学レンズ系ユニット28cは、撮像素子ユニット26cと被検査物2の間に配置されて、被検査物2の表面に対してZ軸方向に垂直に移動可能なものである。撮像素子ユニット26c,光学レンズ系ユニット28cは、互いの距離を調整することができる駆動部27cによって連結されている。撮像素子ユニット26c,光学レンズ系ユニット28cは、駆動部27cを介して架台24に取り付けられている。
【0073】
撮像ユニット25dは、撮像素子ユニット26dと、光学レンズ系ユニット28dから構成されている。撮像素子ユニット26dは、撮像素子7dを備え被検査物2の表面に対してZ軸方向に垂直に移動可能なものである。光学レンズ系ユニット28dは、撮像素子ユニット26dと被検査物2の間に配置されて、被検査物2の表面に対してZ軸方向に垂直に移動可能なものである。撮像素子ユニット26d,光学レンズ系ユニット28dは、互いの距離を調整することができる駆動部27dによって連結されている。撮像素子ユニット26d,光学レンズ系ユニット28dは、駆動部27dを介して架台24に取り付けられている。
【0074】
検査対象または撮像ユニット25a〜25dの光学的な構成によっては、検査対象に対するあおり角度の精度が高いことが要求される場合がある。このような場合には、撮像ユニット25a〜25dは、図10(b)に示すように撮像素子ユニット26a〜26dと駆動部27a〜27dの間に、直交する3軸の周りのロール・ピッチ・ヨーの3方向Ro,Pi,Yaにあおり調整することができる調整軸機構29を取り付けることが好ましい。
【0075】
このような構成にすることにより、制御装置6で駆動部27aを制御することによって、光学レンズ系ユニット28aと撮像素子7aとの距離を調整することができる。同様に、制御装置6で駆動部27bを制御することによって、光学レンズ系ユニット28bと撮像素子7bとの距離を調整することができる。同様に、制御装置6で駆動部27cを制御することによって、光学レンズ系ユニット28cと撮像素子7cとの距離を調整することができる。同様に、制御装置6で駆動部27dを制御することによって、光学レンズ系ユニット28dと撮像素子7dとの距離を調整することができる。このように光学レンズ系ユニットと撮像素子との距離を調整することで、撮像ユニット25a〜25dの焦点面を同一面に調整することができ、撮像ユニット25a〜25dを、単一のZ軸駆動部25を用いて同時に移動させることができる。ここではZ軸駆動部30は、ネジ軸11と主モータ10などで構成されている。
【0076】
図11(a)(b)(c)は、図10(a)の具体例を示す。
Y軸方向に沿って配置された架台24は、両側をガイド9a,9bによって位置決めされた状態で被検査物2の表面に対してZ軸方向にスライド自在に支持されている。架台24には、撮像ユニット25a〜25dが、Y軸方向に所定間隔で固定されている。
【0077】
撮像ユニット25aの撮像素子ユニット26aは、片側がZ軸方向に延設されたガイド34によって位置決めされ、もう一方の片側に形成されたネジ孔に螺合して軸心がガイド34と平行なネジ軸36に支えられている。ネジ軸36は架台24に取り付けられたモータ38によって回転駆動されて、撮像素子ユニット26aがZ軸方向にスライド駆動する。撮像素子ユニット26aに光軸を一致させた光学レンズ系ユニット28aは、片側がZ軸方向に延設されたガイド35によって位置決めされ、もう一方の片側に形成されたネジ孔に螺合して軸心がガイド35と平行なネジ軸37に支えられている。ネジ軸37は架台24に取り付けられたモータ39によって回転駆動されて、光学レンズ系ユニット28aがZ軸方向にスライド駆動する。
【0078】
撮像ユニット25b〜25dの場合も、撮像ユニット25aと同じである。撮像ユニット25bの撮像素子ユニット26bは、ネジ軸40をモータ42によって回転駆動してZ軸方向にスライド駆動する。撮像ユニット25bの光学レンズ系ユニット28bは、ネジ軸41をモータ43によって回転駆動してZ軸方向にスライド駆動する。
【0079】
撮像ユニット25cの撮像素子ユニット26cは、ネジ軸44をモータ46によって回転駆動してZ軸方向にスライド駆動する。撮像ユニット25cの光学レンズ系ユニット28cは、ネジ軸45をモータ47によって回転駆動してZ軸方向にスライド駆動する。
【0080】
撮像ユニット25dの撮像素子ユニット26dは、ネジ軸48をモータ50によって回転駆動してZ軸方向にスライド駆動する。撮像ユニット25dの光学レンズ系ユニット28dは、ネジ軸49をモータ51によって回転駆動してZ軸方向にスライド駆動する。
【0081】
(実施の形態3)
図12は本発明の実施の形態3のパターン検査装置の概略の平面図を示す。
【0082】
本実施の形態3では、実施の形態1の架台4または実施の形態2の架台24に対応する架台61が、Z軸駆動部30の主モータ10を運転することによってZ軸方向に移動する。架台61には、複数の撮像ユニットが、架台61を挟むように2列に並べて取り付けられている。本実施の形態の架台61には、8つの撮像ユニット62a〜62hが取り付けられている。その具体的な取り付け方は実施の形態1または実施の形態2の構成と同様であるため、説明は省略する。
【0083】
このように架台61に複数の撮像ユニットを取り付けることによって、被検査物2の検査領域を2領域に分けることができ、このため被検査物2の移動距離を、1列の場合の半分の距離に削減できる。その結果として、実施の形態1や実施の形態2の構成と比べて、検査速度が速くなり、検査時間を短くすることができる。
【0084】
図13は実施の形態3における変形例を示す。
本実施の形態3の変形例では、架台61に対して図12に示す構成と同様に、8個の撮像ユニット62a,62c,62e,62gの一列と、撮像ユニット62b,62d,62f,62hのもう一列との2列に配置している。図13で被検査物2を架台61に対してX軸方向に移動させて読み取りを実施する場合に、被検査物2の検査面のエリアE1を撮像ユニット62aが読み取り、被検査物2の検査面のエリアE2を撮像ユニット62bが読み取り、被検査物2の検査面のエリアE3を撮像ユニット62cが読み取り、被検査物2の検査面のエリアE4を撮像ユニット62dが読み取る。以下同様に、被検査物2の検査面のエリアE5,E6,E7,E8を撮像ユニット62e,62f,62g,62hが読み取るように、撮像ユニット62a〜62hの位置をずらせた千鳥配置にしている。このような配置とすることにより、被検査物2を1回の走査により効率良く検査できる。
【0085】
上記の各実施の形態の主モータ10,第1モータ16a,第2モータ16b,第3モータ16c,モータ38,39,42,43,46,47,50,51としては、ステッピングモータやサーボモータを使用できる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、プラズマディスプレイパネルや液晶パネルなどの表示パネルのパターン検査に利用可能である。
【符号の説明】
【0087】
1 移動テーブル
2 被検査物
3 パターン
4,24,61 架台
5a,5b,5c,25a〜25d,62a〜62h 撮像ユニット
6 制御装置
7a〜7c 撮像素子
8a〜8c,28a〜28d 光学レンズ系ユニット
9a,9b,14a,14b,14c,34,35 ガイド
10 主モータ
11,36,37,40,41,44,45,48,49 ネジ軸
12 固定ステージ
13a,13b,13c,26a〜26d 撮像素子ユニット
15a〜15c 第1〜第3ネジ軸
16a〜16c 第1〜第3モータ
27a〜27d 駆動部
29 調整軸機構
30 Z軸駆動部
38,39,42,43,46,47,50,51 モータ
E1〜E8 被検査物2の検査面のエリア
100 撮像ヘッド
200 撮像ヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査物の表面に周期的に並設されたパターンを走査すると共に撮像素子と光学レンズ系ユニットを搭載した撮像ヘッドと、一定周期離れた部分と比較して前記パターンの欠陥を検出する制御装置とを備えるパターン検査装置において、
前記撮像ヘッドは、複数の撮像ユニットが固定された架台を、前記被検査物の表面に対して接近離間方向に可動させる駆動部を有し、
前記撮像ユニットは、撮像素子を有する撮像素子ユニットと、前記接近離間方向に可動する光学レンズ系ユニットとからなり、
前記制御装置は、前記光学レンズ系ユニットの倍率Mが以下の範囲になるように前記光学レンズ系ユニットを移動させて前記被検査物の表面に前記各撮像ユニットの焦点を合わせて、前記パターンの欠陥を検出することを特徴とするパターン検査装置。
C(N−ΔN)/P < M < C(N+ΔN)/P
ただし、C:前記撮像素子の素子ピッチ、
P:前記パターンのピッチ、
N:前記パターンの投影像ピッチ内の前記撮像素子の素子数、
ΔN:前記投影像の許容素子
【請求項2】
前記光学レンズ系ユニットの焦点深度が20μm以下であること
を特徴とする請求項1記載のパターン検査装置。
【請求項3】
前記光学レンズ系ユニットは、前記焦点合わせによる前記光学レンズ系ユニットと前記撮像素子との距離の変化量に対して、倍率の変化量が小さく、かつ前記光学レンズ系ユニットと前記撮像素子との距離が長くなるように設計されたこと
を特徴とする請求項1または請求項2記載のパターン検査装置。
【請求項4】
前記撮像ユニットを光学レンズ系ユニットと撮像素子ユニットとの2ユニットに分離して構成し、前記撮像ユニットおよび前記光学レンズ系ユニットは直進方向に駆動する駆動部を介して連結され、
前記制御装置は、前記駆動部を制御することにより前記光学レンズ系ユニットと前記撮像素子ユニットとの距離を調整すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のパターン検査装置。
【請求項5】
前記撮像素子ユニットは、焦点面と被検査物とのあおり角を調整する調整軸機構を介して前記架台に取り付けられたこと
を特徴とする請求項3記載のパターン検査装置。
【請求項6】
被検査面に並設されたパターンを複数個の撮像ユニットにより撮像するパターン検査装置用撮像ヘッドであって、
前記被検査面に対して垂直方向に可動する架台と、前記架台に取り付けられた複数の撮像ユニットとを備え、
前記撮像ユニットは撮像素子と前記垂直方向に可動な光学レンズ系ユニットから構成されていること
を特徴とするパターン検査装置用撮像ヘッド。
【請求項7】
被検査物の表面に周期的に並設されたパターンを撮像素子と光学レンズ系ユニットを搭載した撮像ユニットにより走査し、一定周期離れた部分と比較して前記パターンの欠陥を検出するパターン検査方法において、
前記光学レンズ系ユニットの倍率Mが以下の範囲内になるように、前記光学レンズ系ユニットを移動させて前記被検査物の表面に前記各撮像ユニットの焦点を合わせた後に、前記パターンの欠陥を検出することを特徴とするパターン検査方法。
C(N−ΔN)/P < M < C(N+ΔN)/P
ただし、C:前記撮像素子の素子ピッチ、
P:前記パターンのピッチ、
N:前記パターンの投影像ピッチ内の前記撮像素子の素子数、
ΔN:前記投影像の許容素子
【請求項8】
前記光学レンズ系ユニットは、前記焦点合わせによる前記光学レンズ系ユニットと前記撮像素子との距離の変化量に対して、倍率の変化量が小さく、かつ前記光学レンズ系ユニットと前記撮像素子との距離が長くなるように設計されたこと
を特徴とする請求項7記載のパターン検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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