説明

パチンコ遊技機

【課題】 大当たり確率に相当する抽選回数の何倍もの間にわたり大当たりが発動しない事態に陥った遊技者を救済するために、それまでの投資を少しでも回収することのできるパチンコ遊技機を提供する。
【解決手段】 玉貯留部14には、最大貯留数4個を超える玉B’が頭部開口14bから流入したときに、途中から溢れ出すための側部開口14cが形成されている。側部開口14cから溢れ出した玉B’は、玉貯留部14に付設されたV入賞口15を通過して、液晶表示部44の上方に配置された第2アタッカー16を開放し、第2大当たりを発生させる。第1大当たりが長期にわたって発動されず「ハマリ」状態に陥ったときには、玉貯留部14に4個の貯留玉Bが貯留される。それでも第1大当たりが発動されずに「ハマリ」状態が継続すると、その後に流入した玉は、溢れ玉B’となってV入賞口15を通過し第2大当たりを発動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、一般によく知られた「セブン機」と称されるパチンコ遊技機では、スタートチャッカー(始動チャッカー、始動入賞口ともいう)やスルーチャッカー(始動ゲートともいう)に入賞すると、乱数抽選(大当たり抽選)によって当否判定が行われる。この判定結果に基づいて、1又は複数(例えば3桁)の図柄表示領域を有する液晶表示部(可変表示手段)では図柄を所定時間にわたり変動表示した後確定表示する。さらに、液晶表示部が大当たり図柄(例えば、「777」等の3桁のゾロ目)を確定表示すると大当たりが発生(発動)する。
【0003】
上記した大当たり抽選では機種毎に大当たり確率(例えば、1/300〜1/500)が定められる。このことは、抽選回数300〜500回に1回の割合で大当たりが発動することを意味するが、それはあくまでも平均値であって、実際にはその3〜4倍(抽選回数1000回以上)もの間大当たりが発動しない事態(一般に「ハマリ」と俗称されている)が発生し得る。そして、このような「ハマリ」に陥ると、遊技者は遊技継続の意思が失せ、次に大当たりが発動しても回収できないほど投資する(金銭的負担が増大する)のを避けて遊技を中止してしまう。また、遊技店にとっては、遊技者が遊技を中止してしまうことによって稼働率の低下を被ることになる。
【0004】
一方、いわゆる「権利物」と通称されるパチンコ遊技機において、遊技盤を流下する玉を受け止めて貯留する玉貯留部に所定数の玉が貯留されたとき、特別遊技(大当たり)を発生するようにしたものがある(特許文献1参照)。しかし、特許文献1の技術は、「権利物」において遊技者の技量に応じて遊技中の入賞条件(大当たり発生条件)を変えることはできても、「セブン機」において上記した「ハマリ」に陥った遊技者を救済することはできない。
【0005】
【特許文献1】特開2001−286616号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、大当たり確率に相当する抽選回数の何倍もの間にわたり大当たりが発動しない事態に陥った遊技者を救済するために、それまでの投資を少しでも回収することのできるパチンコ遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のパチンコ遊技機は、
遊技盤に配置され、その遊技盤を流下する玉が入賞する始動入賞口と、その始動入賞口への入賞に応じて大当たり抽選を実行し、所定の確率で遊技者にとって有利な大当たりを発動する大当たり発生手段とを備えたパチンコ遊技機において、
前記遊技盤に配置され、その遊技盤を流下する玉を受け止めて貯留するための玉貯留部と、
前記大当たりが未発動の状態で前記玉貯留部に貯留された玉が所定数に達することで、前記大当たりとは異なる特別状態の発動を可能とする特別状態発生手段と、
前記大当たり発生手段が前記大当たりを発動するたびに、前記玉貯留部に貯留された玉を放出する貯留玉放出手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
このように、大当たりが未発動の状態で玉貯留部に貯留された玉が所定数に達したとき、大当たり確率で発動される大当たりとは異なる特別状態を発動可能とすることによって、大当たり確率に相当する抽選回数の何倍もの間にわたり大当たりが発動しない事態(いわゆる「ハマリ」状態)に陥った遊技者を救済することができる。すなわち、次に大当たりが発動しても回収できないほど投資する(金銭的負担が増大する)のを避けて遊技者が遊技を中止してしまう前に、玉貯留部に所定数の玉を貯留させ特別状態を発動させることによって、それまでの投資を回収し次に大当たりが発動するまで遊技を継続させることができる。したがって、遊技店にとっては、遊技者が遊技を継続することによって稼働率の低下を防止できる。
【0009】
その際、特別状態発生手段は、大当たりが未発動の状態で玉貯留部に所定数の玉が貯留されたときに限り、特別状態を発動可能とすることが望ましい。これによって、「ハマリ」状態が長時間経過すればするほど(言い換えれば深刻度が増せば増すほど)「ハマリ」救済のための特別状態が発動しやすくなる。
【0010】
なお、例えば大当たりの確率が1/500の場合、発射玉数3000発(この間の抽選回数を約200回と想定)に1個の割合で玉貯留部へ貯留されるように釘調整等を行えば、玉貯留部での貯留玉数を4〜5個に設定するだけで「ハマリ」救済は十分可能である。
【0011】
また、貯留玉放出手段は、大当たりが発動されるたびに玉貯留部に貯留された玉を放出することが望ましい。大当たり抽選で当選し大当たりを発動すると、「ハマリ」状態は解消されるので、大当たりを発動するたびに特別状態を発動しづらく(特別状態の発動条件をリセット)する。これによって、「ハマリ」状態に陥っていない遊技者にまで無闇に特別状態を提供してしまうことが防止され、真に「ハマリ」状態に陥っている遊技者だけを救済することができる。
【0012】
しかも、大当たり発生手段による大当たりの発動に基づき、閉鎖状態から開放状態への作動を所定ラウンド数繰り返す可変入賞口を備え、貯留玉放出手段は、大当たり発生手段が大当たりの発動に基づき可変入賞口を開放作動するたびに、玉貯留部に貯留された玉を放出して可変入賞口へ導入するようにすれば、大当たりを発動するたびに玉貯留部に貯留された玉を確実に放出することができ、さらには、放出した玉を無駄なく可変入賞口へ入賞させることで大当たり全体での出玉数を増加させることができる。つまり、特別状態を発動させるために玉貯留部に貯留してきた玉が、大当たりの発動の際に入賞玉となることにより、「ハマリ」状態に陥った遊技者を容易に救済することができるようになる。
【0013】
また、玉貯留部が可変入賞口の上方に配置され、玉貯留部の底部が、可変入賞口の開放作動と連動して開放され、かつその可変入賞口の閉鎖作動と連動して閉鎖されるように構成できる。このように、玉貯留部を可変入賞口の上方に配置し、玉貯留部の底部の開閉作動を可変入賞口の開閉作動と連動させるだけの簡素な構成であっても、玉貯留部の貯留玉をその重力により可変入賞口へ導入できるので、容易に大当たりの入賞玉とすることができる。
【0014】
具体的には、閉鎖状態の可変入賞口の上縁部に接触して玉貯留部の底部開口が閉鎖状態に維持されるとともに、可変入賞口の開放作動に伴って玉貯留部の底部開口が開放されるように構成してもよい。この場合には、玉貯留部の底部開口を可変入賞口(の上縁部)で閉鎖できるので、玉貯留部には底蓋が不要となり、一層簡素かつ安価に構成できる。
【0015】
また、大当たりの発動で開放される第1可変入賞口と特別状態の発動で開放される第2可変入賞口とを個別に設ける場合、大当たりと特別状態とでは、発動に基づく継続可能ラウンド数、1ラウンドの入賞可能個数及び賞球のうちの少なくともいずれか1つを異ならせることができる。これによって、特別状態に対して、「ハマリ」状態に陥った(あるいは陥りそうな)遊技者を臨時救済する役割を担わせることが容易にできるようになる。なお、特別状態の継続可能ラウンド数、入賞可能個数又は賞球が、大当たりよりも小さく設定されていても、大当たりを補完して遊技者を臨時救済する機能を果たすことができる。
【0016】
いずれにしても、玉貯留部には、所定数を超える玉がその玉貯留部から溢れ出すことにより通過可能となる特定領域が付設され、特別状態発生手段は、その溢れ出した玉が特定領域を通過するたびに特別状態を発動することが望ましい。このように、玉貯留部に所定数の玉が貯留された後(すなわち「ハマリ」の危険性が高い状況)では、引き続き大当たりが発動されずに経過すると、次なる貯留玉が貯留されずに玉貯留部から溢れ出すたびに特定領域を通過して、特別状態を発動する。これによって、「ハマリ」状態に陥った(あるいは陥りそうな)遊技者を、投資額が増えれば増えるほど繰り返し救済することができる。
【0017】
また、大当たり発生手段は、特別状態発生手段が特別状態を発動中、大当たり抽選の判定結果に基づく大当たりの発動を禁止することが望ましい。このように、特別状態を発動して遊技者を救済中に実行された大当たり抽選の判定結果が大当たりであった場合、発動中の特別状態を実行後に大当たりを発動することになる。したがって、遊技者は特別状態の発動に伴う救済利益と、その後の大当たりの発動に伴う抽選利益とをともに獲得できる。
【0018】
さらに、遊技盤には、複数の図柄を変動表示した後いずれかの図柄を停止表示することにより大当たり抽選の判定結果を遊技者に報知するための可変表示手段が配置され、その可変表示手段は、特別状態発生手段が特別状態を発動中、図柄の変動表示を継続することができる。このように、特別状態を発動して遊技者を救済しているときには、並行して実行された大当たり抽選の判定結果を停止表示せず、発動中の特別状態を実行後に判定結果を停止表示できる。したがって、判定結果が大当たりのときに発動中の特別状態が中断(中止)するかのような錯覚を与えたり、また判定結果が外れのときに発動中の特別状態が途中終了するかのような錯覚を与えたりすることなく、大当たり抽選の判定結果を遊技者へ正確に報知することができる。なお、図柄の変動表示を継続するには、例えば図柄変動時間を計測する変動タイマの作動(計時)を一時停止(中断)したり、図柄変動時間を再設定(延長)したりすればよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(実施例)
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明に係るパチンコ遊技機の一例を示す正面模式図、図2は遊技盤の拡大説明図である。図1に示すパチンコ遊技機1は、台枠に取り付けられた透明のガラス扉2と、台枠の内側に配置されてガラス扉2によって覆われる遊技盤3を有する。遊技盤3には、円形状の遊技領域が形成されている。遊技盤3の下方には、玉供給皿4が設けられている。玉供給皿4に準備された玉(遊技球;遊技媒体)は、発射ハンドル5を含んで構成される玉発射機構によって遊技盤3に向けて発射される。遊技盤3には釘3aが多数立設されているので、レール(図示省略)を通じて遊技盤3の遊技領域に達した玉は、それらの釘3aに弾かれながら遊技盤3の面上を落下する。なお、符号6は玉を回収するためのアウト口を示す。
【0020】
遊技盤3の中央付近には液晶表示部44(擬似特別図柄表示部;可変表示手段)が配設されている。この液晶表示部44には、複数列の図柄(例えば、3桁のアラビア数字)を液晶表示して各種の表示演出を行うための図柄表示領域が形成されている。
【0021】
液晶表示部44の下方右寄りには、開閉する一対の回動翼片12a,12aを有するスタートチャッカー12(始動入賞口)が配置されている。そのスタートチャッカー12の下方には、スタートチャッカー12への入賞に基づいて実行される大当たり抽選において大当たり(第1大当たり)したときに開放する第1アタッカー13(第1大入賞口;第1可変入賞口(可変入賞口);貯留玉放出手段)が設けられている。また、液晶表示部44の左方には、玉が通過したとき予備抽選を行うためのスルーチャッカー11(始動ゲート)が配置されている。
【0022】
また、液晶表示部44の下方左寄りには、スタートチャッカー12と肩を並べるようにして玉貯留部14が配置されている。玉貯留部14は、遊技盤3を流下する玉を受け止めて複数(例えば4個)貯留することができるように上下に細長い筒状に形成されて、第1アタッカー13の左端部の直上に配置されている。この玉貯留部14は頭部及び底部が開口形成されているので、頭部から流入した玉は底部から流出することができる。
【0023】
具体的には、図2に示すように、第1アタッカー13が閉鎖状態のときには、玉貯留部14の底部開口14aは第1アタッカー13の上縁に形成された蓋部13aに接触(係合)して閉鎖されているので、頭部開口14bから流入した玉Bは最大4個まで貯留される。一方、第1アタッカー13が開放状態になると、底部開口14aは第1アタッカー13の上縁部との接触(係合)が解除(開放)されるので、貯留玉Bは第1アタッカー13内に流入する。このように第1アタッカー13は、開放状態のとき、玉貯留部14に貯留された貯留玉Bを放出して開口内部に導入する貯留玉放出手段として機能する。
【0024】
さらに、玉貯留部14には、最大貯留数(4個)を超える玉B’が頭部開口14bから流入したときに、途中から溢れ出すための側部開口14cが形成されている。そして、側部開口14cから溢れ出した玉B’は、玉貯留部14に付設されたV入賞口15(特定領域)を通過して、液晶表示部44の上方に配置された第2アタッカー16(第2大入賞口;第2可変入賞口)を開放し、大当たり(第2大当たり)を発生させる。
【0025】
なお、釘3aの調整により、玉貯留部14の頭部開口14bから流入する玉B,B’が発射玉数数千発(遊技時間数十分)に1発程度になるように設定されている。したがって、上記した第1大当たりが長期にわたって発動されず「ハマリ」状態に陥ったときには、玉貯留部14に4個の貯留玉Bが貯留される。それでも第1大当たりが発動されずに「ハマリ」状態が継続すると、その後に流入した玉は、溢れ玉B’となってV入賞口15を通過し第2大当たりを発動する。このように、「ハマリ」状態に陥った(あるいは陥りそうな)遊技者は、「ハマリ」状態が長期間になればなるほど(投資額が増えれば増えるほど)、第2大当たりによって繰り返し救済される。
【0026】
液晶表示部44には、大当たり抽選テーブル23h(図6(a)参照)から読み出された大当たり抽選結果が上記した3桁の図柄の形で導出表示される。すなわち、大当たり抽選(内部抽選)の抽選結果に応じて、各桁毎に所定時間にわたり図柄変動表示された後、所定の順(例えば、左図柄→右図柄→中図柄の順)に停止表示され、3桁の大当たり図柄又は外れ図柄が液晶表示部44に確定表示される。また、液晶表示部44の右斜め下方(スタートチャッカー12の右方)には、特別図柄表示部45(可変表示手段)と特別図柄保留表示部46とが上下に配設されている。一方、液晶表示部44の左斜め下方(玉貯留部14及びV入賞口15の左方)には、普通図柄表示部47と普通図柄保留表示部48とが上下に配設されている。
【0027】
図3に示すように、特別図柄表示部45は、1又は複数(例えば1桁)のセグメント表示領域で構成されている。この特別図柄表示部45においては、大当たり抽選の抽選結果に応じて各セグメントを点滅させることによって図柄変動表示を行った後、当選図柄の場合には0〜9の数字(図3(b)では「7」)を確定表示(停止表示)し、落選図柄の場合には中央の横バーのみ(図3(c)参照)を確定表示(停止表示)する。
【0028】
このように、液晶表示部44と特別図柄表示部45とは、いずれも大当たり抽選の抽選結果を大当たり図柄(当選図柄)又は外れ図柄(落選図柄)で確定表示する点において共通する。ただし、液晶表示部44は、主として演出表示を分担する擬似的な(ダミーの)可変表示手段として機能する一方、特別図柄表示部45は、主として抽選結果報知を分担する正規の可変表示手段として機能する。このように、液晶表示部44と特別図柄表示部45とで機能分担することにより、演出の多様化を図ることができる。
【0029】
また、特別図柄保留表示部46は、複数(例えば4個)のLED表示領域46a,46b,46c,46dで構成されている。液晶表示部44(特別図柄表示部45)の図柄変動中においてスタートチャッカー12に玉が入賞したとき、特別図柄保留カウンタ24c(図6(b)参照)に記憶された大当たり抽選結果の数量を特別図柄保留数(保留情報の数)として、LED表示領域46a,46b,46c,46dの点灯数で告知表示する。具体的には、スタートチャッカー12に玉が入賞する毎に、LED表示領域46a,46b,46c,46dが1個ずつ橙色に点灯し、液晶表示部44(特別図柄表示部45)の図柄変動が開始されるたびにLED表示領域46a,46b,46c,46dの保留情報(抽選結果)を順送りし、最近に点灯したものから順次消灯する。
【0030】
図4に示すように、普通図柄表示部47は、1又は複数(例えば1個)のLED表示領域で構成されている。この普通図柄表示部47においては、玉がスルーチャッカー11を通過したときに行われる予備抽選の結果に応じ、LED発光色を切換表示(例えば緑色と橙色とを交互切換)することによって図柄変動表示を行った後、当たりの場合には一方の色(例えば緑色)で確定表示(停止表示)し、外れの場合には他方の色(例えば橙色)で確定表示(停止表示)する。
【0031】
また、普通図柄保留表示部48は、複数(例えば4個)のLED表示領域48a,48b,48c,48dで構成されている。普通図柄表示部47の図柄変動中においてスルーチャッカー11を玉が通過したとき、普通図柄保留カウンタ24d(図6(b)参照)に記憶された予備抽選結果の数量を普通図柄保留数(保留情報の数)として、LED表示領域48a,48b,48c,48dの点灯数で告知表示する。具体的には、スルーチャッカー11を玉が通過する毎に、LED表示領域48a,48b,48c,48dが1個ずつ橙色に点灯し、普通図柄表示部47の図柄変動が開始されるたびにLED表示領域48a,48b,48c,48dの保留情報(抽選結果)を順送りし、最近に点灯したものから順次消灯する。
【0032】
図5は、パチンコ遊技機1の遊技制御装置20の構成を概略的に示すブロック図である。この遊技制御装置20は遊技盤3の背面側に配置される。図5に示すように、遊技制御装置20は、メイン基板21(主制御部)、表示制御基板26(表示制御部;表示制御手段)、音声制御基板27(音声制御部)、ランプ制御基板28(ランプ制御部)、払出制御基板29(賞球制御部)及び発射制御基板30(発射制御部)を含むものとして構成されている。各基板が個別にCPUやメモリを備える構成が一般的であるが、図5では省略されている。また、各基板には、電源回路34にて生成された所定電圧の電力がメイン基板21を介して供給されている。
【0033】
メイン基板21は、演算装置であるCPU22(当否抽選手段;第1大当たり発生手段;第2大当たり発生手段)と、各種プログラム23a〜23gや大当たり抽選テーブル23h等(図6(a)参照)が予め記憶された読み取り専用記憶装置であるROM23と、読み書き可能な主記憶装置でありワークエリアとして使用されるRAM24と、入出力ポート25とを備えており、これらはバス(図示せず)を介して相互に接続されている。
【0034】
表示制御基板26は、メイン基板21より入力される表示制御信号に応じて、液晶表示部44に画像を表示させるための処理(制御)を実行する。音声制御基板27は、メイン基板21より入力される音声制御信号に応じてスピーカ40(アンプを含む;図1参照)より音声を出力させる。ランプ制御基板28は、メイン基板21より入力されるランプ制御信号に応じてランプ類41(図1参照)の点滅を制御する。払出制御基板29は、メイン基板21より入力される賞球信号に応じて払出装置42を制御する。これにより、遊技者(玉払出皿)に対して所定量の賞球が払い出される。発射制御基板30は、遊技者による発射ハンドル5の操作に基づいて、メイン基板21より入力される発射信号に応じて発射装置43を作動させる。なお、メイン基板21(CPU22)から出力される表示制御信号により、特別図柄表示部45、特別図柄保留表示部46、普通図柄表示部47及び普通図柄保留表示部48が駆動制御される。
【0035】
メイン基板21には、スルーチャッカー11に付設されたゲート通過検出器31、スタートチャッカー12に付設された始動入賞検出器32、第1アタッカー13に付設された第1大入賞検出器33からの玉検知信号がそれぞれ入力されている(図2参照)。同様に、メイン基板21には、V入賞口15に付設されたV入賞検出器35、第2アタッカー16に付設された第2大入賞検出器36からの玉検知信号がそれぞれ入力されている(図2参照)。各検出器31,32,33,35,36は、有接点式または無接点式のセンサ(スイッチ)により構成することができる。
【0036】
一方、始動入賞口として構成されているスタートチャッカー12の開閉は、メイン基板21からの出力信号により、チャッカー用ソレノイド37の励磁/非励磁が切り換えられることにより実現される。また、第1可変入賞口として構成されている第1アタッカー13の開閉は、メイン基板21からの出力信号により、第1アタッカー用ソレノイド38の励磁/非励磁が切り換えられることにより実現される。同様に、第2可変入賞口として構成されている第2アタッカー16の開閉は、メイン基板21からの出力信号により、第2アタッカー用ソレノイド39の励磁/非励磁が切り換えられることにより実現される。
【0037】
ここで、図1〜図5を用いて、パチンコ遊技機1における遊技の流れ(遊技盤3上での遊技状態の変化)について概要を説明する。玉がスルーチャッカー11に入球(ゲート通過)してゲート通過検出器31で検知されると、予備抽選が実行され、普通図柄表示部47に抽選結果を図柄表示する。予備抽選の結果が当たりであると、普通図柄表示部47のLEDを緑色に点灯(停止表示)させるとともに、チャッカー用ソレノイド37の励磁により回動翼片12a,12aが所定時間(例えば0.5秒間)にわたり開口して、スタートチャッカー12に入賞し易くなる。
【0038】
玉がスタートチャッカー12に入賞して始動入賞検出器32で検知されると、大当たり抽選テーブル23h(図6(a)参照)を用いた大当たり抽選(内部抽選)が行われる。この大当たり抽選において大当たり判定(第1大当たり)がなされると、液晶表示部44において、各桁毎に所定時間にわたり特別図柄が変動表示された後、3桁の大当たり図柄(例えば「777」等のゾロ目)が図柄表示領域に確定表示(停止表示)される。同時に、特別図柄表示部45のLED表示領域に当選図柄(例えば「7」)が確定表示(停止表示)され、「大当たり状態(特別遊技状態)」となる。
【0039】
そして、第1アタッカー用ソレノイド38の励磁により第1アタッカー13が開放され、玉がきわめて入り易い状況をもたらす。第1アタッカー13の開放は、第1大入賞検出器33による所定数(例えば10個)の入賞検知又は所定時間(例えば25秒間)の経過を1ラウンドとして所定ラウンド回数(例えば最高15回)まで繰り返されるので、このような大当たり状態の間に遊技者は多数の賞球を得ることができる。なお、第1アタッカー13が開放状態になると、玉貯留部14に貯留されていた貯留玉B(最大4個)が第1アタッカー13内に流入し、第1大入賞検出器33で入賞個数としてカウントされる。
【0040】
一方、第1大当たりが長期にわたって発動されず「ハマリ」に陥ると、その間に玉貯留部14には4個の貯留玉Bが貯留される。その後に玉貯留部14に流入した玉は、溢れ玉B’となってV入賞口15に入賞しV入賞検出器35で検知されて、第2大当たりを発動する。そして、第2アタッカー用ソレノイド39の励磁により第2アタッカー16が開放され、玉がきわめて入り易い状況をもたらす。第2アタッカー16の開放は、第2大入賞検出器36による所定数(例えば10個)の入賞検知又は所定時間(例えば25秒間)の経過を1ラウンドとして所定ラウンド回数(例えば最高5回)まで繰り返されるので、このような大当たり状態によって「ハマリ」からの救済が図られる。
【0041】
図5において、CPU22は、スタートチャッカー12への始動入賞に応じて大当たりか外れかの大当たり抽選を実行する、当否抽選手段としての機能を有している。また、CPU22は、大当たり抽選の判定結果に応じて第1大当たりを発動する、第1大当たり発生手段(大当たり発生手段)としての機能を有している。さらに、CPU22は、玉貯留部14からの溢れ玉B’がV入賞口15に入賞するたびに第2大当たりを発動する、第2大当たり発生手段(特別状態発生手段)としての機能を有している。そして、RAM24には、玉貯留部14の貯留玉数、特別図柄の保留数及び普通図柄の保留数を記憶しておくためのカウンタ24a,24c,24d(図6(b)参照)がそれぞれ設けられている。RAM24には、液晶表示部44(特別図柄表示部45)での図柄の変動表示を継続させることによって、第2大当たりの発動中に第1大当たりが発動するのを禁止するための変動タイマ24b(図6(b)参照)も設けられている。
【0042】
また、液晶表示部44は、当否抽選手段(CPU22)による大当たり抽選の抽選結果に基づいて各桁の図柄を所定時間にわたり変動表示した後停止表示することにより、大当たり図柄又は外れ図柄を確定表示する、可変表示手段としての機能を有している。さらに、特別図柄表示部45は、当否抽選手段(CPU22)による大当たり抽選の抽選結果に基づいて図柄を所定時間にわたり変動表示した後停止表示することにより、当選図柄又は落選図柄を確定表示する、可変表示手段としての機能を有している。
【0043】
次に、パチンコ遊技機1の制御について、図7〜図12に示すフローチャートに従って説明する。図7〜図12のフローチャートは、図6(a)のROM23に格納されたプログラム23b〜23gにそれぞれ対応している。
【0044】
まず、図7の始動入賞検知処理を示すフローチャートでは、S1にて始動入賞検出器32がスタートチャッカー12への始動入賞を検知したかを確認する。入賞検知の場合(S1でYES)、S2にて大当たり抽選を実行し、S3にて特別図柄の保留数(カウンタ24cの値;特別図柄保留表示部46のLED表示領域46a,46b,46c,46dの点灯数)が4個に達しているか否かを判定する。特別図柄の保留数が3個以下であれば(S3でNO)、S4にてS2の大当たり抽選結果を記憶し、S5にてLED表示領域46a,46b,46c,46dを新たに1つ点灯し、S6にて賞球払出指示を行って、リターンする。なお、特別図柄の保留数が4個に達している場合(S3でYES)には、S6にて賞球払出指示を行ってリターンする。また、始動入賞検出器32が始動入賞を検知していない場合(S1でNO)には直ちにリターンする。
【0045】
具体的には、例えば、S2の大当たり抽選において、通常時の第1大当たり当選確率が1/500、確変時の第1大当たり当選確率が1/50となるように、大当たり抽選テーブル23h(図6(a)参照)が設定されている。なお、普通図柄の当たり確率を127/128とし、第1大当たり終了後100回まで時短に突入するように設定してもよい。具体的には、普通図柄の変動時間を通常時の30秒から時短中は1秒に短縮し、スタートチャッカー12の開放時間を通常時の0.5秒×1回から時短中は1.8秒×3回に拡大する。
【0046】
次に、図8のV入賞検知処理を示すフローチャートでは、S11にてV入賞検出器35がV入賞口15への入賞を検知したかを確認する。入賞検知の場合(S11でYES)、S12にて第2大当たりフラグがON(成立)か否かを確認する。第2大当たりフラグがOFFであれば(S12でNO)、S13にて第2大当たりフラグをONとし、S14にて賞球払出指示を行ってリターンする。なお、第2大当たりフラグがすでにONである場合には(S12でYES)、S14にて賞球払出指示を行ってリターンする。また、V入賞検出器35が入賞を検知していない場合(S11でNO)には直ちにリターンする。
【0047】
さらに、図9の特別図柄の呼出処理を示すフローチャートでは、S21にて特別図柄の保留数(カウンタ24cの値;特別図柄保留表示部46のLED表示領域46a,46b,46c,46dの点灯数)が1個以上あるかを確認する。特別図柄の保留があれば(S21でYES)、S22にて特別図柄の変動表示中であるかを確認する。特別図柄の変動表示中でなければ(S22でNO)、S23にていずれかの大当たりフラグがONであるかを判定する。第1大当たり、第2大当たりともに発動されていなければ(S23でNO)、S24にて大当たり抽選のうち最古の抽選結果を呼び出し、S25にてLED表示領域46a,46b,46c,46dを1つ消灯する。そして、S26の特別図柄の変動処理サブルーチンを実行してリターンする。なお、特別図柄の保留がない場合(S21でNO)、特別図柄の変動表示中の場合(S22でYES)、及びいずれかの大当たりフラグがONである場合(S23でYES)には、それぞれ直ちに(特別図柄の変動処理サブルーチンを実行せずに)リターンする。
【0048】
そして、図10の特別図柄の変動処理サブルーチンを示すフローチャートでは、S261にて、S24(図9)で呼び出した大当たり抽選の抽選結果の判定を行い、S262にて図柄変動時間及び停止図柄を決定する。さらに、S263にて図柄変動を開始するとともに変動タイマの作動を開始する。次に、S264にて図柄変動時間が経過したかをチェックする。図柄変動時間が経過していれば(S264でYES)、S265にて図柄変動を停止し、S266にてその停止図柄が大当たり図柄と一致するかを判定する。停止図柄が大当たり図柄と一致すれば(S266でYES)、S267にて第1大当たりフラグをONにしてリターンする。なお、停止図柄が大当たり図柄と一致しなければ(S266でNO)直ちにリターンする。
【0049】
一方、図柄変動時間が経過していなければ(S264でNO)、S268にて第2大当たりフラグがONになっているかをチェックする。S13(図8)で第2大当たりフラグをONにしてある場合(S268でYES)、S269にて変動タイマの作動(計時)を停止(中断)し、第2大当たりの発動中は特別図柄の変動表示を継続する。第2大当たりの発動が終了して第2大当たりフラグがOFFになれば(S270でYES)変動タイマの作動(計時)を再開してS264に戻る。
【0050】
次に、図11の第1大当たり処理を示すフローチャートでは、S31にて第1大当たりフラグがONであるかを確認する。S267(図10)で第1大当たりフラグをONにした場合には(S31でYES)第1大当たりを発動させ、S32にて第1大当たりのラウンド数が15(継続可能ラウンド数)に達しているか否かをチェックする。ラウンド数が15未満であれば(S32でYES)、S33にてラウンド数をインクリメント(+1)し、S34にて第1アタッカー13を開放する。第1アタッカー13の開放状態は第1大入賞検出器33が入賞可能個数10個を検知したとき(S35でYES)、又は開放状態が25秒経過したとき(S36でYES)に終了し、S37にて第1アタッカー13を閉鎖してリターンする。なお、第1大当たりフラグがOFFであれば(S31でNO)直ちにリターンする。また、S34にて第1アタッカー13を開放したとき、玉貯留部14に貯留されていた貯留玉B(最大4個)は第1アタッカー13内に流入し、第1大入賞検出器33で入賞個数としてカウントされる(図2参照)。
【0051】
一方、ラウンド数が15に達しているときには(S32でNO)、S38にて第1大当たりフラグをOFFにし、S39にてラウンド数をリセットし、第1大当たりの発動を終了してリターンする。なお、第1大当たりの発動時に第1アタッカー13への入賞に対する賞球(1入賞当たりの払出個数)を、例えば15個に設定できる。
【0052】
さらに、図12の第2大当たり処理を示すフローチャートでは、S41にて第2大当たりフラグがONであるかを確認する。S13(図8)で第2大当たりフラグをONにした場合には(S41でYES)第2大当たりを発動させ、S42にて第2大当たりのラウンド数が5(継続可能ラウンド数)に達しているか否かをチェックする。ラウンド数が5未満であれば(S42でYES)、S43にてラウンド数をインクリメント(+1)し、S44にて第2アタッカー16を開放する。第2アタッカー16の開放状態は第2大入賞検出器36が入賞可能個数10個を検知したとき(S45でYES)、又は開放状態が25秒経過したとき(S46でYES)に終了し、S47にて第2アタッカー16を閉鎖してリターンする。なお、第2大当たりフラグがOFFであれば(S41でNO)直ちにリターンする。
【0053】
一方、ラウンド数が5に達しているときには(S42でNO)、S48にて第2大当たりフラグをOFFにし、S49にてラウンド数をリセットし、第2大当たりの発動を終了してリターンする。なお、第2大当たりの発動時に第2アタッカー16への入賞に対する賞球(1入賞当たりの払出個数)を、例えば10個に設定できる。
【0054】
このように、玉貯留部14に所定数の玉が貯留されたとき、大当たり確率で発動される第1大当たりとは異なる第2大当たりを発動可能とすることによって、いわゆる「ハマリ」状態に陥った遊技者を容易に救済することができる。しかも、第2大当たりを発動させるために玉貯留部14に貯留してきた玉B’が、第1大当たりの発動の際に入賞玉となるので、「ハマリ」状態に陥った遊技者の救済が一層容易となる。
【0055】
また、第2大当たりを発動して遊技者を救済中に実行された大当たり抽選の判定結果が第1大当たりであった場合、発動中の第2大当たりを実行後に第1大当たりを発動することになる。したがって、遊技者は第2大当たりの発動に伴う救済利益と、その後の第1大当たりの発動に伴う抽選利益とをともに獲得できる。
【0056】
さらに、第2大当たりの継続可能ラウンド数、1ラウンドの入賞可能個数及び賞球のうちの少なくともいずれか1つが第1大当たりよりも小さく設定されているので、第1大当たりを補完して遊技者を臨時救済する機能を果たすことができる。
【0057】
以上で説明したパチンコ遊技機は、次のように言い表すことができる。すなわち、
遊技盤に配置され、その遊技盤を流下する玉が入賞する始動入賞口と、
その始動入賞口への入賞に応じて大当たり抽選を実行し、所定の確率で第1大当たりを発動する第1大当たり発生手段と、
前記遊技盤に配置され、その遊技盤を流下する玉を受け止めて貯留するための玉貯留部と、
その玉貯留部に所定数の玉が貯留されたとき、前記第1大当たりとは異なる第2大当たりを発動可能な第2大当たり発生手段とを備え、
前記第1大当たり発生手段は、前記第1大当たりを発動するたびに前記玉貯留部に貯留された玉を放出するとともに、
前記第2大当たり発生手段は、前記第1大当たりが未発動の状態で前記玉貯留部に所定数の玉が貯留されたときに限り、前記第2大当たりの発動を可能とするパチンコ遊技機。
【0058】
また、次のようにも言い表すことができる。すなわち、
遊技盤に配置され、その遊技盤を流下する玉が入賞する始動入賞口と、
その始動入賞口への入賞に応じて大当たり抽選を実行し、所定の確率で第1大当たりを発動する第1大当たり発生手段と、
その第1大当たり発生手段による第1大当たりの発動に基づき、閉鎖状態から開放状態への作動を所定ラウンド数繰り返す第1可変入賞口と、
前記遊技盤に配置され、その遊技盤を流下する玉を受け止めて貯留するための玉貯留部と、
その玉貯留部に所定数の玉が貯留されたとき、前記第1大当たりとは異なる第2大当たりを発動可能な第2大当たり発生手段と、
その第2大当たり発生手段による第2大当たりの発動に基づき、閉鎖状態から開放状態への作動を所定ラウンド数繰り返す第2可変入賞口とを備え、
前記第1大当たり発生手段は、前記第1大当たりの発動に基づき前記第1可変入賞口を開放作動するたびに、前記玉貯留部に貯留された玉を当該第1可変入賞口へ導入するとともに、
前記第2大当たり発生手段は、前記第1大当たりが未発動の状態で前記玉貯留部に所定数の玉が貯留されたときに限り、前記第2大当たりを発動して前記第2可変入賞口の開閉作動を実行可能とするパチンコ遊技機。
【0059】
なお、本実施例には次のような変形を加えてもよい。
(1)V入賞口15をスタートチャッカー12と同様の構造を有する第2のスタートチャッカー(始動入賞口)として構成することができる。この場合、第2のスタートチャッカーへの入賞に基づく第2大当たりの大当たり確率は、スタートチャッカー12への入賞に基づく第1大当たりの大当たり確率よりも高確率とすることが望ましい。例えば第2大当たりの大当たり確率を1/1(全て当選)としてもよい。また、液晶表示部44に第2の擬似特別図柄表示部(可変表示手段)を設けて第2の特別図柄を表示するとともに、第2大当たりの発動により第2アタッカー16(第2大入賞口;第2可変入賞口)を開放することができる。
(2)V入賞口15を振分機能を有する役物(例えばクルーン)で構成することができる。この場合には、入賞した玉がV入賞ゾーンと外れゾーンとに振分けられ、V入賞ゾーンに振分けられた玉のみが第2大当たりを発動する。そして、第2大当たりを発動する確率の低下を補うために、玉貯留部14への玉貯留確率を高めてもよい。
【0060】
(3)S34(図11)にて第1アタッカー13を開放したとき、玉貯留部14に貯留されていた貯留玉B(最大4個)は第1アタッカー13内に流入(導入)せずに、アウト口6等に放出されてもよい。
(4)第1大当たりの発動終了後時短状態となるようにしたが、時短状態に代えて又は時短状態とともに確変状態となってもよい。
(5)特別図柄の変動表示から停止表示(図10のS263〜S265)を液晶表示部44で行ったが、液晶表示部44に代えて又は液晶表示部44とともに特別図柄表示部45で行ってもよい。
(6)玉貯留部14に貯留可能な貯留玉Bを超える溢れ玉B’を検知して第2大当たりを発動したが、玉貯留部14に貯留された貯留玉Bの数が所定数に達したことを検知して第2大当たりを発動してもよい。貯留玉カウンタ24a(図6(b))はこのときに貯留玉Bの数をカウントするためのものである。したがって、本実施例のように溢れ玉B’を検知して第2大当たりを発動する場合には、省略してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係るパチンコ遊技機の一例を示す正面模式図。
【図2】図1のパチンコ遊技機の遊技盤の拡大説明図。
【図3】図2の遊技盤の特別図柄表示部及び特別図柄保留表示部を拡大して示す説明図。
【図4】図2の遊技盤の普通図柄表示部及び普通図柄保留表示部を拡大して示す説明図。
【図5】図1のパチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
【図6】図5に示すメイン基板のROM及びRAMの概念図。
【図7】始動入賞検知処理を示すフローチャート。
【図8】図7に続いてV入賞検知処理を示すフローチャート。
【図9】図8に続いて特別図柄の呼出処理を示すフローチャート。
【図10】図9における特別図柄の変動処理サブルーチンを示すフローチャート。
【図11】図9に続いて第1大当たり処理を示すフローチャート。
【図12】図11に続いて第2大当たり処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0062】
1 パチンコ遊技機
3 遊技盤(遊技領域)
12 スタートチャッカー(始動入賞口)
13 第1アタッカー(第1大入賞口;第1可変入賞口(可変入賞口);貯留玉放出手段)
14 玉貯留部
15 V入賞口(特定領域)
16 第2アタッカー(第2大入賞口;第2可変入賞口)
21 メイン基板
22 CPU(当否抽選手段;第1大当たり発生手段(大当たり発生手段);第2大当たり発生手段(特別状態発生手段))
44 液晶表示部(擬似特別図柄表示部;可変表示手段)
45 特別図柄表示部(可変表示手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤に配置され、その遊技盤を流下する玉が入賞する始動入賞口と、その始動入賞口への入賞に応じて大当たり抽選を実行し、所定の確率で遊技者にとって有利な大当たりを発動する大当たり発生手段とを備えたパチンコ遊技機において、
前記遊技盤に配置され、その遊技盤を流下する玉を受け止めて貯留するための玉貯留部と、
前記大当たりが未発動の状態で前記玉貯留部に貯留された玉が所定数に達することで、前記大当たりとは異なる特別状態の発動を可能とする特別状態発生手段と、
前記大当たり発生手段が前記大当たりを発動するたびに、前記玉貯留部に貯留された玉を放出する貯留玉放出手段とを備えることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
前記大当たり発生手段による前記大当たりの発動に基づき、閉鎖状態から開放状態への作動を所定ラウンド数繰り返す可変入賞口を備え、
前記貯留玉放出手段は、前記大当たり発生手段が前記大当たりの発動に基づき前記可変入賞口を開放作動するたびに、前記玉貯留部に貯留された玉を放出して当該可変入賞口へ導入する請求項1に記載のパチンコ遊技機。
【請求項3】
前記玉貯留部は前記可変入賞口の上方に配置され、
前記玉貯留部の底部は、前記可変入賞口の開放作動と連動して開放され、かつその可変入賞口の閉鎖作動と連動して閉鎖される請求項2に記載のパチンコ遊技機。
【請求項4】
前記玉貯留部には、所定数を超える玉がその玉貯留部から溢れ出すことにより通過可能となる特定領域が付設され、
前記特別状態発生手段は、その溢れ出した玉が前記特定領域を通過するたびに前記特別状態を発動する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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