説明

パッケージトレイ及び車両後部構造

【課題】効果的に音波を吸収して静粛性能を向上できるパッケージトレイ及びこのようなパッケージトレイを有する車両後部構造を得る。
【解決手段】パッケージトレイ本体14の後端に支持部22を形成し、この支持部22における載置部26上に吸音材30を載置した状態で支持部22に吸音材30を固定する。この状態で吸音材30が設けられた位置では、リヤガラス16が接近しているため音圧が高くなるので、ここで吸音材30が音を吸収することで吸収効果が高くなる。しかも、吸音材30の後面30Bと上面30Cとで音を吸収できるので、更に吸収効果が高くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のリヤシートの後方に設けられるパッケージトレイ及びこのようなパッケージトレイを有する車両後部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に開示された構成では、パッケージトレイの表面とリヤガラスの窓面とが近い側で吸音材が密になり、遠い側で疎になるようにパッケージトレイにおける車両前後方向中間部に形成された凹形状の吸音材埋め込み部位に吸音材が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−25945の公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような構成では、音波の音圧が低くなった状態で吸音材が音波を吸収するため効果的に音波を吸収するという観点では未だ改良の余地が残されていた。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して、効果的に音波を吸収して静粛性能を向上できるパッケージトレイ及びこのようなパッケージトレイを有する車両後部構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の本発明に係るパッケージトレイは、リヤガラスとアッパバックパネルとの間に設けられたパッケージトレイ本体と、前記パッケージトレイ本体の後端に設けられた支持部と、前記支持部に支持されると共に露出面を有し、前記アッパバックパネルと前記パッケージトレイ本体との間から前記後端と前記リヤガラスとの間を通過して前記リヤガラスと前記パッケージトレイ本体との間へ向かう音波を吸収する吸音材と、を備えている。
【0007】
請求項1に記載の本発明に係るパッケージトレイでは、パッケージトレイ本体の後端には支持部が設けられ、吸音材の後端がリヤガラスから離間した状態で支持部に吸音材が支持される。パッケージトレイ本体とアッパバックパネルとの間から、吸音材とリヤガラスとの間の隙間を通過して、リヤガラスとパッケージトレイ本体との間を車両前方へ向かおうとする音波は、アッパバックパネルやリヤガラスにて反射されて吸音材に入射した際に、吸音材によりその少なくとも一部が吸収される。これにより、リヤガラスとパッケージトレイ本体との間を車両前方へ向かおうとする音波が低減し、静粛性能を向上できる。
【0008】
ところで、所謂「セダン」等、リヤガラスの下端部が上端部によりも後方に位置し、リヤガラスが全体的に上下方向に対して前後方向に傾斜した構成であれば、リヤガラスの下端部に近いほどリヤガラスとパッケージトレイとの間隔が狭くなる。リヤガラスとパッケージトレイとの間隔が狭い位置では間隔が広い位置よりも音波の音圧が高い。
【0009】
ここで、本発明に係るパッケージトレイでは、パッケージトレイ本体の後端に吸音材を支持する支持部を設定しているので、上記のように音波の音圧が高い位置で吸音材が音波を吸収する。しかも、吸音材は露出面を有しているので、音波が露出面から吸音材に入射することで効果的に音波を吸収できる。
【0010】
請求項2に記載の本発明に係るパッケージトレイは、請求項1に記載の本発明において、前記吸音材における前記リヤガラスと対向する面の少なくとも一部を前記露出面としている。
【0011】
請求項2に記載の本発明に係るパッケージトレイでは、吸音材におけるリヤガラスと対向する面の少なくとも一部が露出面とされており、リヤガラスにて反射した音波が露出面から吸音材に入射するため効果的に音波を吸収できる。
【0012】
請求項3に記載の本発明に係るパッケージトレイは、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記吸音材の下端が前記パッケージトレイ本体の上端よりも下側に位置した状態で前記吸音材を前記支持部に支持させている。
【0013】
請求項3に記載の本発明に係るパッケージトレイによれば、パッケージトレイ本体の後端に設けられた支持部は、パッケージトレイ本体の上端よりも吸音材の下端が下側に位置した状態で吸音材を支持する。このため、例えば、吸音材においてパッケージトレイ本体よりも上側に露出する部分を少なくできるので、吸音材による音波吸収効果を保ちつつ(又は、向上しつつ)も、車両室内側(すなわち、パッケージトレイよりも前方)から吸音材を見え難くできる。
【0014】
請求項4に記載の本発明に係るパッケージトレイは、請求項3に記載の本発明において、前記吸音材の上端が前記パッケージトレイ本体の上端と同じ位置又は前記パッケージトレイ本体の上端よりも下側に位置した状態で前記吸音材を前記支持部に支持させている。
【0015】
請求項4に記載の本発明に係るパッケージトレイによれば、パッケージトレイ本体の後端に設けられた支持部は、吸音材の上端がパッケージトレイ本体の上端と同じ位置か、パッケージトレイ本体の上端より下側に位置した状態で吸音材を支持する。このため、車両室内側(すなわち、パッケージトレイよりも前方)から吸音材を更に見え難くできる。
【0016】
請求項5に記載の本発明に係るパッケージトレイは、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の本発明において、後方を向く面で前記吸音材を支持する縦壁部により前記支持部を構成している。
【0017】
請求項5に記載の本発明に係るパッケージトレイによれば、支持部は縦壁部により構成され、この縦壁部において後方を向く面で吸音材が支持される。このため、吸音材の外周面のうち、縦壁部において後方を向く面と対向する面の他は露出面となるので効果的に音波を吸収できる。
【0018】
請求項6に記載の本発明に係るパッケージトレイは、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の本発明において、後方を向く面で前記吸音材を支持する縦壁部と、前記パッケージトレイ本体の上面よりも下側に設けられ、前記吸収音材が載せられる載置部と、により前記支持部を構成している。
【0019】
請求項6に記載の本発明に係るパッケージトレイによれば、支持部は縦壁部と載置部とにより構成され、縦壁部において後方を向く面で支持される吸音材は載置部の上に載せられて載置部により下から支えられる。このため、支持部からの吸音材の脱落を効果的に防止できる。しかも、吸音材の外周面のうち、縦壁部において後方を向く面及び載置部において上方を向く面の各々と対向する面の他は露出面となるので効果的に音波を吸収できる。
【0020】
請求項7に記載の本発明に係るパッケージトレイは、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の本発明において、前記パッケージトレイ本体の表面を覆うと共に、少なくとも前記吸音材の一部を覆う表皮材を備えている。
【0021】
請求項7に記載の本発明に係るパッケージトレイによれば、パッケージトレイ本体の表面を覆う表皮材がパッケージトレイ本体の後端よりも更に後方に延長され、これにより、吸音材の表面の少なくとも一部が表皮材に覆われる。
【0022】
ここで、吸音材上に表皮材が載置されることで、吸音材により構成されるばね系にマス(質量体)が付加されたことと同じことになる。これにより、吸音材において吸収効果が高い音波の周波数が、表皮材が載置されていない状態での周波数とは異なる値になる(すなわち、表皮材の載置箇所によって、特定周波数が変更可能となる)。これにより、例えば、最も吸収したい音波の周波数が車種毎に異なっても、この周波数の音波を効果的に吸収できる。
【0023】
請求項8に記載の本発明に係るパッケージトレイは、請求項1から請求項7の何れか1項に記載の本発明において、前記支持部における前記吸音材とは反対側へ前記吸音材を露出させる透孔を前記支持部に形成している。
【0024】
請求項8に記載の本発明に係るパッケージトレイによれば、支持部には透孔が形成されており、この透孔を介して支持部における吸音材とは反対側に吸音材の一部が露出する。これにより、支持部の吸音材とは反対側を通過する音波を吸音材にて吸収でき、静粛性能を更に向上できる。
【0025】
請求項9に記載の本発明に係るパッケージトレイは、請求項1から請求項8の何れか1項に記載の本発明において、前記リヤガラスの下端に沿って前記リヤガラスに施され、前記リヤガラスの下端と車体とを接着する接着剤を前記リヤガラスの外側から遮蔽する有色のマスク部の下方に前記吸音材が位置するように前記支持部の位置を設定している。
【0026】
請求項9に記載の本発明に係るパッケージトレイによれば、リヤガラスの下端に沿ってリヤガラスに施されたマスク部の下側に吸音材が位置するように支持部の位置が設定される。マスク部は有色(例えば、黒色)であり、リヤガラスの下端と車体とを接着する接着剤をリヤガラスの外側から遮蔽するように形成される。このため、このマスク部の下側に吸音材が配置されることで、リヤガラスの外側から吸音材が見え難くなり、見栄えが向上する。
【0027】
請求項10に記載の本発明に係る車両後部構造は、車両後部に設けられ、下端部が上端部によりも後方に位置し、全体的に上下方向に対して前後方向に傾斜したリヤガラスと、前記リヤガラスの下側に設けられるアッパバックパネルと、前記リヤガラスと前記アッパバックパネルとの間に設けられたパッケージトレイ本体を有すると共に、当該パッケージトレイ本体の後端に支持部が設けられたパッケージトレイと、前記支持部に支持されると共に露出面を有し、前記アッパバックパネルと前記パッケージトレイとの間から前記パッケージトレイの後端と前記リヤガラスとの間を通過して前記リヤガラスと前記パッケージトレイとの間へ向かう音波を吸収する吸音材と、を備えている。
【0028】
請求項10に記載の本発明に係る車両後部構造では、パッケージトレイを構成するパッケージトレイ本体の後端には支持部が設けられ、吸音材の後端がリヤガラスから離間した状態で支持部に吸音材が支持される。パッケージトレイとアッパバックパネルとの間から、吸音材とリヤガラスとの間の隙間を通過して、リヤガラスとパッケージトレイとの間を車両前方へ向かおうとする音波は、アッパバックパネルやリヤガラスにて反射されて吸音材に入射した際に、吸音材によりその少なくとも一部が吸収される。これにより、リヤガラスとパッケージトレイ本体との間を車両前方へ向かおうとする音波が低減し、静粛性能を向上できる。
【0029】
ところで、所謂「セダン」等の車両の後部は、リヤガラスの下端部が上端部によりも後方に位置し、リヤガラスが全体的に上下方向に対して前後方向に傾斜した構成であれば、リヤガラスの下端部に近いほどリヤガラスとパッケージトレイとの間隔が狭くなる。リヤガラスとパッケージトレイとの間隔が狭い位置では間隔が広い位置よりも音波の音圧が高い。
【0030】
ここで、本発明に係る車両後部構造では、パッケージトレイ本体の後端に吸音材を支持する支持部を設定しているので、上記のように音波の音圧が高い位置で吸音材が音波を吸収する。しかも、吸音材は露出面を有しているので、音波が露出面から吸音材に入射することで吸音材の全体的な大きさが小さくても、効果的に音波を吸収できる。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように請求項1に記載の本発明に係るパッケージトレイは、その後端から廻り込んで前方、すなわち、車両室内側へ向かう音波を効率よく吸収でき、静粛性能を向上できる。
【0032】
請求項2に記載の本発明に係るパッケージトレイは、リヤガラスにて反射した音圧の高い音波が露出面から吸音材に入射するため効果的に音波を吸収できる。
【0033】
請求項3に記載の本発明に係るパッケージトレイは、吸音材による音波吸収効果を保ち又は向上しつつ、車両室内側から吸音材を見え難くできる。
【0034】
請求項4に記載の本発明に係るパッケージトレイは、車両室内側から吸音材を更に見え難くできる。
【0035】
請求項5に記載の本発明に係るパッケージトレイは、吸音材の外周面のうち、縦壁部において後方を向く面と対向する面の他は露出面となるので効果的に音波を吸収できる。
【0036】
請求項6に記載の本発明に係るパッケージトレイは、吸音材を下から支えることができ、支持部からの吸音材の脱落を効果的に防止でき、しかも、吸音材の外周面のうち、縦壁部において後方を向く面及び載置部において上方を向く面の各々と対向する面の他は露出面となるので効果的に音波を吸収できる。
【0037】
請求項7に記載の本発明に係るパッケージトレイは、全体的に吸収効果が高い音波の周波数を変化させることができ、最も吸収したい周波数の音波を効果的に吸収できる。
【0038】
請求項8に記載の本発明に係るパッケージトレイは、支持部の吸音材とは反対側を通過する音波を吸音材にて吸収でき、静粛性能を更に向上できる。
【0039】
請求項9に記載の本発明に係るパッケージトレイは、リヤガラスの外側から吸音材が見え難くすることができ、見栄えを向上させることができる。
【0040】
請求項10に記載の本発明に係る車両後部構造は、パッケージトレイの後端から廻り込んで前方、すなわち、車両室内側へ向かう音波を効率よく吸収でき、静粛性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第1の実施の形態に係るパッケージトレイの支持部近傍(第1の実施の形に係る車両後部構造)を拡大した車両左方向からみた拡大断面図である。
【図2】第1の実施の形態に係るパッケージトレイを適用した車両のリヤガラス近傍(第1の実施の形に係る車両後部構造)を斜め上方から見た斜視図である。
【図3】第2の実施の形態に係るパッケージトレイの支持部近傍(第2の実施の形に係る車両後部構造)を拡大した拡大斜視図である。
【図4】第3の実施の形態に係るパッケージトレイの支持部近傍(第3の実施の形に係る車両後部構造)を拡大した図1に対応した断面図である。
【図5】第3の実施の形態に係るパッケージトレイ(第3の実施の形に係る車両後部構造)の変形例を示す図1に対応した断面図である。
【図6】吸音材に表皮材を設けない構成と吸音材に表皮材を設けた構成とで音波吸収の吸音率を比較するグラフである。
【図7】第4の実施の形態に係るパッケージトレイの支持部近傍(第4の実施の形に係る車両後部構造)を拡大した図1に対応した断面図である。
【図8】第4の実施の形態に係るパッケージトレイ(第4の実施の形に係る車両後部構造)の変形例を示す図1に対応した断面図である。
【図9】第5の実施の形態に係るパッケージトレイ(第5の実施の形に係る車両後部構造)の変形例を示す図1に対応した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、図1から図9の各図を用いて本発明の各実施の形態について説明する。なお、各図において矢印FRは車両12の前後方向前方を示し、矢印UPは車両12の上下方向上方を示し、矢印LFは車両12の左右方向(幅方向)左方を示している。
【0043】
<第1の実施の形態の構成>
図1には車両12において第1の実施の形態に係るパッケージトレイ10が設けられる部位とその近傍(すなわち、第1の実施の形に係る車両後部構造)が車両12の車幅方向に見た概略的な断面図により示されており、図2には車両12においてパッケージトレイ10が設けられる部位が斜め上方から見た斜視図により示されている。
【0044】
これらの図に示されるように、パッケージトレイ10はパッケージトレイ本体14を備えている。パッケージトレイ本体14は厚さ方向が概ね車両12の上下方向に沿い、車両12のリヤシート(図示省略)の後方でリヤガラス16とアッパバックパネル18との間の空間に対応した平板状に形成されている。図1に示されるように、このパッケージトレイ本体14の後端部に支持部22が連続して形成されている。支持部22は縦壁部24を備えている。縦壁部24は厚さ方向が概ね車両12の前後方向に沿い幅方向が概ね車両12の上下方向に沿った細幅の板状に形成され、パッケージトレイ本体14の後端部から車両12の下方へ向けて延出されている。
【0045】
この縦壁部24の下端部からは連続して載置部26が形成されている。載置部26は厚さ方向が概ね車両12の上下方向に沿い幅方向が車両12の前後方向に沿った細幅板状に形成されており、縦壁部24の下端部から車両12の後方へ向けて延出されている。このように縦壁部24は上端部がパッケージトレイ本体14の後端部に繋がっており、下端部が載置部26に繋がっている。このため、載置部26の上面はパッケージトレイ本体14の上面よりも下方に位置している。
【0046】
この載置部26上には音波吸収手段としての吸音材30が載置されている。吸音材30は、例えば、ウレタン樹脂等の合成樹脂材によって長手方向が車両12の左右方向に沿った長尺の角棒形状に形成されており、吸音材30の前面30Aや下面30Dが、両面テープや接着剤等の固定手段によって縦壁部24の後面24Aや載置部26の上面26Aに固着されて支持部22に支持されている。このように吸音材30においてパッケージトレイ10の支持部22に接している面は、前面30A及び下面30Dだけであり、露出面としての吸音材30の後面30B及び上面30Cは支持部22に接することなく露出している。
【0047】
また、支持部22に取り付けられる吸音材30の上下(厚さ)寸法は、パッケージトレイ本体14の上面における後端部と載置部26の上面との段差以下とされている。このため、載置部26上に載置された状態で支持部22に固着された吸音材30の上面は、パッケージトレイ本体14の上面における後端部よりも上方に突出しない構成になっている。
【0048】
一方、上記のリヤガラス16は、その下端部が上端部よりも車両12の後方に位置するように傾斜しており、リヤガラス16の下端側は吸音材30の上面30Cから離間した状態で上面30C上を通過し、その下端部はパッケージトレイ本体14(パッケージトレイ10)よりも後下方に到達している。これに対して、上記のアッパバックパネル18は後端側が載置部26の下面や後端部から離間した状態で載置部26の下方を通過しており、載置部26よりも後方ではリヤガラス16における車両12の室内側の面で且つリヤガラス16の外周部近傍に設けられた接着剤42によってリヤガラス16の下端側とアッパバックパネル18とが一体的に固着されている。
【0049】
このように本実施の形態では、パッケージトレイ10とアッパバックパネル18との間の空間と、パッケージトレイ10とリヤガラス16との間の空間とが載置部26や吸音材30よりも後方の空間を介して繋がっている。さらに、アッパバックパネル18には透孔44が車幅方向に複数形成されており、アッパバックパネル18のパッケージトレイ本体14側の空間とその反対側の空間、ひいては、車両12の後部に設定された荷室とが繋がっている(なお、図2では透孔44を1つのみ図示している)。
【0050】
また、上記のリヤガラス16の下端を含むリヤガラス16の外周部から内側への一定範囲はセラミックプリントエリアとされ、この部分ではリヤガラス16にマスク部としてのセラミックプリント46が施されている。セラミックプリント46は黒色不透明とされ、このセラミックプリント46をリヤガラス16に施すことで車両12の外から(すなわち、リヤガラス16の外側から)接着剤42を隠している。これにより、車両12の外から接着剤42が見え難くなり、車両12の見栄えを向上させている。ここで、上述した支持部22はセラミックプリント46の下側に位置するようにパッケージトレイ10におけるパッケージトレイ本体14の前後方向の長さ等が設定されている。
【0051】
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0052】
上記のように、本パッケージトレイ10を適用した車両12では、アッパバックパネル18のパッケージトレイ10側の空間と車両12の後部に設定された荷室とが繋がっており、更に、アッパバックパネル18のパッケージトレイ10側の空間とパッケージトレイ10とリヤガラス16との間の空間、ひいては、車両12の室内とが繋がっている。これにより、通気性が確保される。このため、例えば、車両12のドアを閉めた際に車両12の室内側で圧縮された空気は荷室から抜け出ることができる。これにより、圧縮された空気により閉めたドアが押し返されることを抑制できる。また、上記のように通気性が確保されていることによって車両12のドアや窓ガラスを閉じ切った状態であっても、窓ガラスやウインドシールドガラス、更には、上記のリヤガラス16の曇り等を抑制できる。
【0053】
ところで、上記のように車両12の荷室と車両12の室内とが繋がっているため、例えば、音波の一態様としての車両12の走行時におけるリヤタイヤの振動音(パターンノイズ)が荷室から透孔44を通過してパッケージトレイ10とアッパバックパネル18との間の空間に入る。パッケージトレイ10とアッパバックパネル18との間の空間に入った振動音は、パッケージトレイ10やアッパバックパネル18にて反射しつつ車両12の後方へ向かい、アッパバックパネル18やリヤガラス16にて反射して前方のパッケージトレイ10とリヤガラス16との間の空間、ひいては、車両12の室内へ向かおうとする。
【0054】
ここで、パッケージトレイ10の後端には支持部22が設定されて、この支持部22には吸音材30が取り付けられている。このため、リヤガラス16の後端側にてリヤガラス16やアッパバックパネル18にて反射されて吸音材30に入射した振動音が吸音材30に吸収される。これにより、車両12の室内へ向かう振動音が抑制されるため、静粛性能が向上する。
【0055】
しかも、パッケージトレイ10の後端に設定された支持部22に吸音材30を設けている。ここで、リヤガラス16は下端部が上端部よりも車両12の後方に位置するように傾斜しているため、吸音材30の上面を含むパッケージトレイ10の上面とリヤガラス16との間隔はパッケージトレイ10の後端部、すなわち、吸音材30が設けられた位置やその近傍で狭くなる。そして、パッケージトレイ10とリヤガラス16との間隔が狭くなった位置を振動音が通過すると、この音圧が大きくなる。音圧が大きくなった状態で振動音が吸音材30に吸収されることで、振動音が効果的に吸収されて静粛性能を効果的に向上できる。
【0056】
さらに、吸音材30は、前面30Aが縦壁部24の後面24Aに接し、下面30Dが縦壁部24の上面24Aに接しているものの、吸音材30の上面30Cや後面30Bは支持部22に接していない。このように角棒形状の吸音材30において、支持部22に接することなく露出している上面30Cや後面30Bには支持部22に遮られることなく振動音が入射する。このように振動音が入射可能な吸音材30の表面積を広くできるので、この意味でも振動音を効果的に吸収でき、静粛性能を効果的に向上できる。
【0057】
また、本パッケージトレイ10では、吸音材30の上下寸法は、パッケージトレイ本体14の上面における後端部と載置部26の上面との段差以下とされている。このため、載置部26上に載置された状態で支持部22に固着された吸音材30の上面は、パッケージトレイ本体14の上面における後端部よりも上方に突出することがない。これにより、パッケージトレイ10の前方から、すなわち、車両12の室内側から吸音材30が見え難くなる。このため、吸音材30を設けているにも関わらず、見栄えを損なうことがない。
【0058】
さらに、本パッケージトレイ10では、パッケージトレイ10の支持部22がセラミックプリント46の下側に位置しているため、載置部26上の吸音材30はセラミックプリント46の下側に位置する。上記のように、セラミックプリント46は黒色不透明であるので、セラミックプリント46の下方に吸音材30が位置していることでリヤガラス16上方や後方から吸音材30が見え難く、このため、吸音材30を設けているにも関わらず、車両12の室外からの見栄えを損なうことがない。
【0059】
なお、請求項1から請求項3の各々に記載の本発明の観点からすれば、吸音材30の上下寸法がパッケージトレイ本体14の上面における後端部と載置部26の上面との段差以上であってもよい。このような構成の場合、パッケージトレイ本体14の上面における後端部から吸音材30が上方に突出してしまう。しかしながら、パッケージトレイ本体14の上面における後端部と載置部26の上面との間に段差の分だけ吸音材30は隠れるので、大きく見栄えを損なうことはない。
【0060】
なお、本実施の形態では、支持部22の縦壁部24から載置部26を延出して、この載置部26上に吸音材30を載置した構成であったが、請求項1から請求項5の各々に記載の本発明の観点からすれば、吸音材30が載置される載置部26を備えずに、縦壁部24だけで支持部22を構成し、縦壁部24と吸音材30を両面テープや接着剤で固定したり、縦壁部24から突出形成した針を吸音材30に刺したりして吸音材30を支持する構成としてもよい。
【0061】
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態を含めて以下の各実施の形態を説明するにあたり、前記第1の実施の形態を含めて説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
【0062】
図3には、本実施の形態に係るパッケージトレイ60(本実施の形に係る車両後部構造)の要部の構成が拡大斜視図により示されている。
【0063】
この図に示されるように、本パッケージトレイ60の支持部22の縦壁部24には、縦壁部24の厚さ方向に貫通する円形の透孔62が車両12の左右方向に所定間隔毎に形成されている。また、本パッケージトレイ60の支持部22の載置部26には、載置部26の厚さ方向に貫通する円形の透孔64が車両12の左右方向に所定間隔毎に形成されている。
【0064】
このように本パッケージトレイ60では、複数の透孔62が支持部22の縦壁部24に形成されて、複数の透孔64が支持部22の載置部26に形成される。このため、載置部26に吸音材30が載置されて支持部22に吸音材30が固定された状態で、吸音材30の前面30Aは縦壁部24の後面24Aに接しているものの、透孔62を介して縦壁部24の前側に吸音材30の前面30Aの一部が露出する。また、この状態では、吸音材30の下面30Dは載置部26の上面26Aに接しているものの、透孔64を介して載置部26の下側に吸音材30の下面30Dの一部が露出する。
【0065】
これにより、例えば、パッケージトレイ10とアッパバックパネル18との間の空間内で、振動音がアッパバックパネル18やパッケージトレイ10のリヤガラス16にて反射されて縦壁部24や載置部26に向かうと、その一部は透孔62や透孔64を通過して、吸音材30の前面30Aや下面30Dに入射する。これにより、パッケージトレイ10とアッパバックパネル18との間の空間内においても振動音を吸音材30で吸収でき、静粛性能を向上できる。
【0066】
なお、本実施の形態では、支持部22の縦壁部24に透孔62を形成して支持部22の載置部26に透孔64を形成した構成であった。しかしながら、縦壁部24に透孔62を形成して載置部26には透孔64を形成しない構成としてもよいし、縦壁部24に透孔62を形成せずに載置部26に透孔64を形成する構成としてもよい。
【0067】
また、本実施の形態では、透孔62、64の形状を円形としたが、透孔62、64の形状は円形以外の形状であっても構わない。また、透孔62や透孔64は、縦壁部24や載置部26に車両12の左右方向に所定間隔毎に形成されていたが、透孔62や透孔64の形成位置に関してもこのような形態に限定されることがなく、任意の位置に形成すればよい。
【0068】
例えば、縦壁部24や載置部26における透孔62や透孔64の形成位置を千鳥格子状にしたり、また、透孔62や透孔64の形状を正六角形として縦壁部24や載置部26において透孔62や透孔64をハニカム状に位置するように形成したりしてもよく、透孔62や透孔64をこのような形成位置とすることで、透孔62や透孔64を縦壁部24や載置部26に形成しても縦壁部24や載置部26の強度を確保できる。
【0069】
<第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態について説明する。
【0070】
図4及び図5には、本実施の形態に係るパッケージトレイ80(本実施の形に係る車両後部構造)の要部の構成が上記第1の実施の形態を説明するために用いた図1に対応する断面図により示されている。
【0071】
この図に示されるように、本パッケージトレイ80はシート状の表皮材82を備えている。表皮材82はパッケージトレイ本体14に対応した表皮材本体84を備えており、この表皮材本体84によってパッケージトレイ本体14が上方から覆われている。この表皮材本体84の後端部からは後方延出部86が連続して形成されている。この後方延出部86は吸音材30の上面30Cを覆っている。この後方延出部86は吸音材30における上面30Cの前端よりも後方へ延びていればよく、図4に示されるように、後方延出部86の後端が上面30Cの前後方向中間部までしか到達していなくてもよいし、図5に示されるように、後方延出部86の後端が上面30Cの後端部まで到達していてもよい。
【0072】
このような構成のパッケージトレイ80では、表皮材82を設けることでパッケージトレイ本体14の表面(上面)が露出されることないため、見栄えがよくなる。
【0073】
一方、本パッケージトレイ80では、表皮材82の後方延出部86が吸音材30の上面30C上に到達している。ここで、吸音材30はその弾性により振動音等の音波を吸収する。このため、吸音材30を「ばね」とした「ばね系」を考えると、吸音材30の上面30C上に延ばされた後方延出部86は「マス(質量体)」に相当する。このため、図6において実線で示されるように、吸音材30のみで振動音等の音波を吸収する場合、その上面30Cにて入射した音波の吸音率は周波数が高いほど高くなる。
【0074】
しかしながら、図6において点線で示されるように、吸音材30の上面30C上に後方延出部86を延ばすと、上面30Cにて入射した音波の吸音率は一定の周波数でピークになり、更に、図6において一点鎖線で示されるように、後方延出部86の後端が上面30Cの後端に接近したときには遠い場合に比べて吸音率のピークとなる周波数が低くなる。
【0075】
このため、パッケージトレイ80では、アッパバックパネル18やリヤガラス16にて反射した振動音が吸音材30の後面30Bから入射することで、振動音において高い周波数の成分を吸音材30にて効果的に吸収できる。さらに、リヤガラス16にて反射した振動音が吸音材30の上面30Cから入射することで、振動音において後面30Bから入射することで効果的に吸収される成分よりも低い周波数の成分、特に、表皮材本体84の後端部からの後方延出部86の長さに対応したピークの周波数の成分を効果的に吸収できる。このように1つの吸音材30で振動音等の音波の異なる周波数の成分を効果的に吸収できるので、特定の音を効果的に吸収でき静粛性能を向上できる。
【0076】
<第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態について説明する。
【0077】
図7及び図8には、本実施の形態に係るパッケージトレイ110(本実施の形に係る車両後部構造)の要部の構成が上記第1の実施の形態を説明するために用いた図1に対応する断面図により示されている。
【0078】
この図に示されるように、本パッケージトレイ110はシート状の表皮材112を備えている。表皮材112の後方延出部86は吸音材30における上面30Cの後端まで達している。さらに、表皮材112の後方延出部86の後端からは下方延出部114が下方へ向けて連続して延出されており、この下方延出部114によって吸音材30の後面30Bが後方から覆われている。この下方延出部114は吸音材30における後面30Bの上端よりも下方へ延びていればよく、図7に示されるように、下方延出部114の下端が後面30Bの上下方向中間部までしか到達していなくてもよいし、図8に示されるように、下方延出部114の下端が後面30Bの下端部に到達していてもよい。
【0079】
このような構成のパッケージトレイ110では、吸音材30を「ばね」とした「ばね系」を考えると、後方延出部86と下方延出部114とが「マス(質量体)」に相当する。したがって、下方延出部114を設けない構成に比べて吸音材30にて吸収される音波の周波数のピークが低周波側に更に変化する。このため、リヤタイヤの振動音(パターンノイズ)のように比較的低い周波数の成分を多く含む音を吸音材30で効果的に吸収でき、静粛性能を向上させることができる。
【0080】
また、振動音等において吸収したい周波数は車種毎に異なるが、表皮材本体84からの後方延出部86の延出寸法や、後方延出部86からの下方延出部114の延出寸法を吸収したい周波数に応じて適宜に設定することで、所望の周波数の音を効果的に吸収できる(換言すれば、吸収したい周波数の音を容易にコントロールできる)。
【0081】
<第5の実施の形態>
次に、第5の実施の形態について説明する。
【0082】
図9には、本実施の形態に係るパッケージトレイ140(本実施の形に係る車両後部構造)の要部の構成が上記第1の実施の形態を説明するために用いた図1に対応する断面図により示されている。
【0083】
この図に示されるように、本パッケージトレイ140はパッケージトレイ本体14の後端に支持部22に代わる支持部142が形成されている。支持部142は上壁部144を備えている。上壁部144はパッケージトレイ本体14の後端から車両12の後方(更に詳細には、車両12の後下方)へ連続して延出されている。この上壁部144は後端部近傍で下方へ向けて湾曲している。
【0084】
この上壁部144の後端部からは下方へ向けて支持壁146が連続して延出されている。吸音材30はその後面30Bが支持壁146の前面146Aに接して上面30Cが上壁部144の下面144Aに接した状態で、両面テープや接着剤等の固定手段により支持壁146の前面146Aや上壁部144の下面144Aに固定されている。
【0085】
また、上壁部144にはその厚さ方向に貫通する透孔148が形成されており、支持壁146にはその厚さ方向に貫通する透孔150が形成されている。透孔148、150は前記第2の実施の形態における透孔62や透孔64と同様に車両12の左右方向に所定間隔毎に形成されている。
【0086】
このような構成の本実施の形態では、吸音材30の上面30Cや後面30Bが上壁部144の下面144Aや支持壁146の前面146Aに接しているものの、露出面としての吸音材30の前面30Aや下面30Dが支持部142に接することなく露出している。このため、透孔44を通過してパッケージトレイ10とアッパバックパネル18との間の空間に入った振動音がパッケージトレイ10やアッパバックパネル18にて反射しつつ車両12の後方へ向かうに際して吸音材30の前面30Aや下面30Dに入射すると、吸音材30により振動音が吸収される。
【0087】
さらに、支持壁146よりも後方へ到達した振動音がリヤガラス16やアッパバックパネル18に反射されてパッケージトレイ140とリヤガラス16との間の空間に向かう際には、振動音が支持壁146の後面や上壁部144の上面に入射して反射される。
【0088】
ここで、本パッケージトレイ140では、複数の透孔148が支持部142の上壁部144に形成されて、複数の透孔150が支持部142の支持壁146に形成される。このため、吸音材30の上面30Cや後面30Bは支持部142の上壁部144や支持壁146に接しているものの、上面30Cは透孔148を介して透孔148の上方に露出しており、後面30Bは透孔150を介して支持壁146の後方に露出している。したがって、支持壁146の後面や上壁部144の上面に向かう振動音の一部は透孔148や透孔150を透過して吸音材30の上面30Cや後面30Bに入射する。これにより、振動音を吸音材30で効果的に吸収でき、静粛性能を向上できる。
【0089】
また、本実施の形態では、吸音材30が上壁部144の下側で且つ支持壁146の前側に設けられる。このため、吸音材30が車両12の室内側やリヤガラス16の上方から見えることがなく見栄えがよい。
【符号の説明】
【0090】
10 パッケージトレイ
12 車両
14 パッケージトレイ本体
16 リヤガラス
18 アッパバックパネル
22 支持部
26 載置部
30 吸音材
30A 前面(第5実施形態では露出面)
30B 後面(第1実施形態では露出面)
30C 上面(第1実施形態では露出面)
30D 下面(第5実施形態では露出面)
46 セラミックプリント(マスク部)
60 パッケージトレイ
62 透孔
64 透孔
80 パッケージトレイ
82 表皮材
110 パッケージトレイ
112 表皮材
140 パッケージトレイ
142 支持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リヤガラスとアッパバックパネルとの間に設けられたパッケージトレイ本体と、
前記パッケージトレイ本体の後端に設けられた支持部と、
前記支持部に支持されると共に露出面を有し、前記アッパバックパネルと前記パッケージトレイ本体との間から前記後端と前記リヤガラスとの間を通過して前記リヤガラスと前記パッケージトレイ本体との間へ向かう音波を吸収する吸音材と、
を備えるパッケージトレイ。
【請求項2】
前記吸音材における前記リヤガラスと対向する面の少なくとも一部を前記露出面とした請求項1に記載のパッケージトレイ。
【請求項3】
前記吸音材の下端が前記パッケージトレイ本体の上端よりも下側に位置した状態で前記吸音材を前記支持部に支持させた請求項1又は請求項2に記載のパッケージトレイ。
【請求項4】
前記吸音材の上端が前記パッケージトレイ本体の上端と同じ位置又は前記パッケージトレイ本体の上端よりも下側に位置した状態で前記吸音材を前記支持部に支持させた請求項3に記載のパッケージトレイ。
【請求項5】
後方を向く面で前記吸音材を支持する縦壁部により前記支持部を構成した請求項1から請求項4の何れか1項に記載のパッケージトレイ。
【請求項6】
後方を向く面で前記吸音材を支持する縦壁部と、
前記パッケージトレイ本体の上面よりも下側に設けられ、前記吸収音材が載せられる載置部と、
により前記支持部を構成した請求項1から請求項4の何れか1項に記載のパッケージトレイ。
【請求項7】
前記パッケージトレイ本体の表面を覆うと共に、少なくとも前記吸音材の一部を覆う表皮材を備える請求項1から請求項6の何れか1項に記載のパッケージトレイ。
【請求項8】
前記支持部における前記吸音材とは反対側へ前記吸音材を露出させる透孔を前記支持部に形成した請求項1から請求項7の何れか1項に記載のパッケージトレイ。
【請求項9】
前記リヤガラスの下端に沿って前記リヤガラスに施され、前記リヤガラスの下端と車体とを接着する接着剤を前記リヤガラスの外側から遮蔽する有色のマスク部の下方に前記吸音材が位置するように前記支持部の位置を設定した請求項1から請求項8の何れか1項に記載のパッケージトレイ。
【請求項10】
車両後部に設けられ、下端部が上端部によりも後方に位置し、全体的に上下方向に対して前後方向に傾斜したリヤガラスと、
前記リヤガラスの下側に設けられるアッパバックパネルと、
前記リヤガラスと前記アッパバックパネルとの間に設けられたパッケージトレイ本体を有すると共に、当該パッケージトレイ本体の後端に支持部が設けられたパッケージトレイと、
前記支持部に支持されると共に露出面を有し、前記アッパバックパネルと前記パッケージトレイとの間から前記パッケージトレイの後端と前記リヤガラスとの間を通過して前記リヤガラスと前記パッケージトレイとの間へ向かう音波を吸収する吸音材と、
を備える車両後部構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−25343(P2012−25343A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−168468(P2010−168468)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】