説明

パッファ形ガス遮断器

【課題】アーク発生時に遮断部で生じる導電性異物の絶縁筒への移動を阻止することで、絶縁性能の低下を防止し、信頼性の高いパッファ形ガス遮断器を提供する。
【解決手段】
絶縁ガスを充填する密閉容器1内に一対の固定側接触子及び可動側接触子を対向配置し、可動側中心導体18を絶縁筒11により密閉容器1内に固定したパッファ形ガス遮断器において、可動側中心導体18の貫通孔18aには、操作ロッド13を保持しつつ遮断動作により生じる操作ロッド13の上下動に応じて上下動するカバー10を設ける。カバー10は、操作ロッド13が遊挿される中心孔10aと、その両側に垂直方向に楕円形状のボルト遊嵌孔10bを有し、アークが発生した時点において遮断部で生じたガス流により貫通孔18aに押し付けられた場合に貫通孔18aを塞ぐことができる大きさに構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッファ形ガス遮断器に係り、特に、遮断部等で生じた導電性異物が密閉容器内を移動する場合でも絶縁性能の低下を防止することのできる信頼性の高いパッファ形ガス遮断器に関する。
【背景技術】
【0002】
電力系統の変電所等においては遮断器が不可欠であるが、特に高電圧の電力系統においては優れた遮断性能が要求されるため、パッファ形ガス遮断器が用いられる。パッファ形ガス遮断器は、SFガス等の絶縁性ガスを封入した接地密閉容器内に、固定電極部と可動電極部とを接離自在に対向配置して収納し、遮断動作時に可動電極部と連動してガスを圧縮するパッファ部を備えたものである。かかる構成のパッファ形ガス遮断器は、遮断動作時に、パッファ部によって圧縮された絶縁性ガスを、固定電極部と可動電極部との間に点弧したアーク電流に強制的に吹き付けて消弧するため、高い遮断性能を得ることができる。
【0003】
パッファ形ガス遮断器は、電流遮断時に遮断接点部の金属がアークによって溶融し金属異物を生じることがある。この導電性異物が密閉容器内を移動することで様々な要因から耐電性能を低下させ地絡に至ることがある。
【0004】
このようなリスクを低減するために、特許文献1には、パッファ形ガス遮断器の絶縁筒内において排気ガスによる導電性異物の移動があった場合でも、絶縁性能の低下を防止することを目的としたパッファ形ガス遮断器の発明が開示されている。
【0005】
特許文献1図1に示す第1の実施形態は、絶縁筒13の内径に、パッファ部側(高電圧部側)から操作機構部側(接地電位側)に向かって広がる傾斜が設けられていることを特徴とする。そして、絶縁筒13の内側面の変曲点13aは、絶縁筒13の軸方向の中央部よりも操作機構部側に形成されている。
【0006】
この構成においては、電流遮断に際して発生する熱ガス流によって、導電性異物10がパッファ部内を通って絶縁筒13の内部に侵入するが、絶縁筒13の内径が操作機構部に向かって漸次拡大しているので、導電性異物10の大部分は高電圧部側であるパッファ部側に定着することができずに、最終的に操作機構部側の変曲点13aに滞留することになる。
【0007】
特許文献1によれば、絶縁筒13内部においては、高電圧部側の電界は強く、接地電位側の電界は弱いため、導電性異物10の滞留箇所が接地電位側である操作機構部側にあれば、電界条件上裕度があることになり、絶縁性能の低下を防止することができる、としている。
【0008】
また、特許文献1図2に示す第2の実施形態は、絶縁筒9と絶縁筒支持台11との間に、絶縁操作ロッド16の電界緩和用のシールド15が設けられ、このシールド15の下部には絶縁性ガスが通過可能な通気孔が形成されていることを特徴とする。
【0009】
この第2の実施形態の構成においては、電流遮断に際して発生する熱ガス流によって、導電性異物10がシールド15の下部を通過して絶縁筒支持台11内部へ移動する。すなわち、熱ガス流によって、導電性異物10の絶縁筒9内への滞留が防止され、絶縁筒9内部を常に清浄な状態に維持することができるので、絶縁性能の低下を防止することができる、としている。
【0010】
特許文献1によれば、上記図1及び図2に示すパッファ形ガス遮断器は、導電性異物をパッファ部側から遠ざけ接地電位側である操作機構部側に移動させることで、導電性異物による絶縁性能の低下を防止することができる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開平9−134651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、特許文献1図1に示すパッファ形ガス遮断器では、導電性異物10を絶縁筒13の内径に滞留させるため、導電性異物10の滞留した箇所が絶縁上の弱点となるおそれがある。
【0013】
また、特許文献1図2に示すパッファ形ガス遮断器では、導電性異物10が絶縁筒支持台11に移動して付着すると、可動側通電部と接地密閉容器との絶縁距離を十分確保できなくなり、部分放電や絶縁破壊を生じるおそれが高くなる。
【0014】
本発明は、上記の問題に鑑み、遮断部で生じた熱ガス流により導電性異物が移動する場合でも、導電性異物が接地密閉容器内の絶縁物に付着することを防いで絶縁性能の低下を防止し、信頼性の高いパッファ形ガス遮断器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するため、請求項1記載のパッファ形ガス遮断器は、絶縁ガスを充填する密閉容器と、前記密閉容器内に対向配置された固定側主接触子及び可動側主接触子と、前記固定側主接触子及び前記可動側主接触子の内側にそれぞれ同心円状に設けられた固定側アーク接触子及び可動側アーク接触子と、前記固定側主接触子及び前記固定側アーク接触子が電気的に接続する固定側中心導体と、前記可動側アーク接触子が先端に設けられたパッファシリンダと、前記パッファシリンダの内側に同心円状に設けられたパッファシャフトと、前記パッファシャフトと操作レバーを連結する操作ロッドと、前記パッファシリンダの外側に同心円状に設けられ、前記パッファシリンダと電気的に接続され、前記操作ロッドが貫通する貫通孔を有する可動側中心導体と、前記可動側中心導体を前記密閉容器内に固定し、前記可動側中心導体とほぼ同軸上に設けられた絶縁支持部材と、前記パッファシリンダと前記パッファシャフトで形成される空間の内面を摺動するパッファピストンとで構成され、前記可動側中心導体に、前記貫通孔よりも大きい形状を有し、前記操作ロッドを遊挿しつつ遮断動作により生じる前記操作ロッドの上下動に応じて上下動する封止部材を設けることにより、前記操作ロッドの周囲に形成される前記貫通孔の間隙を塞ぐようにしたことを特徴とする。
【0016】
ここで、上記記載の「封止部材」とは、上記パッファ形ガス遮断器でアークが発生した時点において、遮断部で生じたガス流により上記貫通孔に押し付けられた場合にその貫通孔を塞ぐことができるように上記貫通孔よりも大きなものであれば、特にその形状は限定されない。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のパッファ形ガス遮断器において、前記封止部材は、前記操作ロッドが遊挿される中心孔と、前記中心孔の両側に垂直方向に楕円形状のボルト遊嵌孔を有し、ボルトにより前記可動側中心導体に取り付けられることを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のパッファ形ガス遮断器において、前記封止部材は、前記操作ロッドが遊挿される中心孔を有し、前記可動側中心導体の操作レバー側端部に設けられた円筒状のガイド内に設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のカバーを上記の通り貫通孔を塞ぐように上下方向に移動自在に構成することで、アーク発生時に遮断部で生ずる導電性異物が絶縁筒11へ入り込むことを防止することができる。これにより、簡易な構成を用いて絶縁性能の低下を防止し、信頼性の高いパッファ形ガス遮断器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のパッファ形ガス遮断器の投入状態を示す側面断面図である。
【図2】本発明のパッファ形ガス遮断器の遮断途中状態(アーク発生時)を示す側面断面図である。
【図3】本発明のパッファ形ガス遮断器の遮断終了状態を示す側面断面図である。
【図4】本発明の実施例1の要部拡大断面図である。
【図5】本発明の実施例2の要部拡大断面図である。
【図6】図4に示すカバー10の一実施例である。図6(a)は平面図であり、図6(b)は側面図である。
【図7】図4に示すカバー10の他の実施例である。図7(a)は平面図であり、図7(b)は側面図である。
【図8】本発明の実施例2の操作ロッド側端部を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0021】
以下、本発明のパッファ式ガス遮断器を図面に基づいて説明する。図1は、本発明によるパッファ式ガス遮断器の一実施例の遮断部投入状態を示す。
【0022】
SFガス等の絶縁ガスを充填した密閉容器1内にそれぞれ環状の固定側主接触子5及び可動側主接触子4が対向して同一軸上に設けられる。固定側主接触子5の内側には同心円状に固定側アーク接触子2が設けられる。可動側主接触子4の内側には同心円状に可動側アーク接触子3が設けられる。
【0023】
固定側主接触子5及び固定側アーク接触子2は、固定側中心導体17と電気的に接続される。可動側主接触子4及び可動側アーク接触子3は、パッファシリンダ7を介して可動側中心導体18と電気的に接続される。
【0024】
可動側アーク接触子3はパッファシリンダ7の先端に設けられる。パッファシリンダ7の内側にはパッファシャフト8が同心円状に設けられ、その間をパッファピストン9が摺動するように構成する。パッファシャフト8の一端はパッファシリンダ7に固定され、パッファシャフト8の他端は絶縁性の操作ロッド13に連結される。操作ロッド13は操作レバー12を介して操作器(不図示)に連結される。これにより操作器(不図示)の駆動力が可動側に伝えられる。
【0025】
絶縁ノズル6は、可動側主接触子4と可動側アーク接触子3の間にこれらと同心円状に設けられ、パッファ室19内で圧縮された絶縁ガスを固定側アーク接触子2及び可動側アーク接触子3間に生じたアークに吹き付けるように構成される。パッファ室19は、パッファシャフト8、パッファシリンダ7及びパッファピストン9により囲まれた空間として構成される。
【0026】
図4は実施例1の要部拡大断面図である。これは、可動側中心導体18の操作レバー側端部を上側から見たものである。可動側中心導体18は絶縁筒11により密閉容器1内に保持される。可動側中心導体18と絶縁筒11は同心円状に構成するのが好ましい。操作ロッド13はカバー10に遊挿される。カバー10は貫通孔18aよりも大きい形状を有し、ボルト14とナット15によって操作ロッド13の周囲に形成される貫通孔18aの間隙を塞ぐように可動側中心導体18の操作レバー側端部に取り付けられる。
【0027】
カバー10は、フッ素樹脂製が好ましく、特に4フッ化エチレン樹脂製が好ましい。また、カバー10は、例えば図6及び図7に示すように、中心孔10a及びその両側のボルト遊嵌孔10bにより構成される。
【0028】
図6(a)及び図7(a)に示すように、中心孔10aは、軸方向に移動を繰り返す操作ロッド13が遊挿されるため、破損しないように操作ロッド13の断面よりも若干大きめに構成する。但し、中心孔10aと操作ロッド13の隙間は、アーク発生時に遮断部で生じる高温高圧のガスがその隙間から絶縁筒11側に流出するのを最小限に抑えるため、できる限り狭く構成する。なお、図6(a)は操作ロッド13の断面形状が矩形の例を示し、図7(a)は操作ロッド13の断面形状が円形の例を示している。操作ロッド13の断面形状がその他の形状であっても同様である。
【0029】
図6(a)及び図7(a)に示すボルト遊嵌孔10bは、例えば、縦方向に楕円状であって、図4に示すように、2組のボルトとナットによって可動側中心導体18の操作レバー側端部に取り付ける。可動側中心導体18の操作レバー側端部にはねじ切りを施したボルト締結用孔が2つ設けられており、ボルト14をボルト締結用孔に操作器側から遮断部側に向けてねじ込む。次に、ボルト14にカバー10のボルト遊嵌孔10bを通し、ボルト14の先端部にナット15を螺合する。
【0030】
ナット15とカバー10の間には若干遊びを持たせることで操作ロッド13の動きに伴うカバー10の動きを吸収する。また、ボルト遊嵌孔10bは、操作ロッド13の上下動に伴うカバー10の上下動により、カバー10がボルト14と接触して破損しないよう、適宜軸方向の長さを調整する。このように構成することで、カバー10はボルト遊嵌孔10bの軸方向、すなわち遮断器の上下方向に移動自在となる。
【0031】
次に、図1〜図3を参照して、本発明に係るパッファ形ガス遮断器の遮断動作との関係でカバー10を説明する。図1は遮断器の投入状態を示す。この状態では、操作ロッドと操作レバーの接続点13aが最も低位置にある。カバー10は上下方向に移動自在に取り付けられているので、カバー10も最も低位置に移動する。
【0032】
この状態から操作器(不図示)の駆動力により操作レバー12が時計回りに回転し、操作ロッド13が右方向に移動する。遮断動作が進み図2に示すアーク発生時に至ると、操作ロッドと操作レバーの接続点13aは最も高位置に移動する。カバー10は上下方向に移動自在に取り付けられているので、カバー10も最も高位置に移動する。
【0033】
遮断部でアークが生じることにより、高温高圧のガスが遮断部からパッファシャフト8、排気孔8aを介して操作レバー13沿いに貫通孔18aに向かって移動する。このガス流によりカバー10は可動側中心導体18の操作レバー側端部に設けられた貫通孔18aに押し付けられる。この状態においてカバー10は貫通孔18aを塞ぐ大きさに設計する。こうすることで、アークの発生により遮断部で生じた導電性異物が絶縁筒11まで移動して付着するのを防ぐことが可能となる。
【0034】
更に動作が進み図3の遮断完了状態に至ると、操作ロッドと操作レバーの接続点13aは、図1に示す状態と同様に、最も低位置に移動する。これに応じてカバー10も最も低位置に移動する。なお、以上は操作レバーが等振分けの場合であるが、操作レバーが不等振分けの場合においても同様に、カバー10は、アークが発生した時点において遮断部で生じたガス流により貫通孔18aに押し付けられた場合に貫通孔18aを塞ぐことができる寸法に設計すればよい。
【0035】
とりわけ、パッファ形ガス遮断器の遮断時にアークにより生じた高温高圧のガス流がパッファシャフト8の排気孔8aを流れ、操作ロッド13沿いに絶縁筒11に排出されると、遮断部で生じた導電性異物が絶縁筒11に付着して短絡事故につながるおそれがある。
【0036】
そのため、本発明では、アーク発生時に可動側中心導体18の貫通孔18aをカバー10で塞ぐ構造とすることで、アーク発生時に遮断部で生じる高温高圧のガスが、パッファシャフト8内を通過して排気孔8aから貫通孔18aを経て絶縁筒11内に流入することを防止する。一方、遮断部で生じた高温高圧のガスの抜け道を確保するために、可動側中心導体18の径方向に排気孔18bを別途設ける。
【0037】
本発明のカバー10を、上記の通り、アーク発生時において貫通孔18aを塞ぐように上下方向に移動自在に構成することで、アークの発生により遮断部で生ずる導電性異物が絶縁筒11へ入り込むことを効果的に防止することができる。これにより、簡易な構成を用いて耐電圧性能の低下による地絡等を防止し、信頼性の高いパッファ形ガス遮断器を提供することができる。
【実施例2】
【0038】
図5に本発明の実施例2を示す。これは、可動側中心導体18の操作レバー側端部を上側から見たものである。なお、第1の実施例と同様の部分については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。実施例2においては、図5に示すように、可動側中心導体18の操作レバー側端部に円筒状のガイド16をボルト等で固定する。ガイド16と可動側中心導体18の操作レバー側端部で形成する空間にカバー10を配置する。円筒状のガイド16の中空部16aはカバー10より小径にしてカバー10がこの空間から外に出ないように構成する。
【0039】
次に、図8に基づいて、操作ロッド13が上下動するときのカバー10とガイド16の関係を説明する。前提として、操作レバー12は等振分けとする。まず、遮断器の投入時においては、操作ロッド13は13lowで示す状態にある。遮断動作が開始すると操作レバー12が反時計回りに回転し、遮断途中状態(アーク発生時)において、操作ロッド13は13highで示す状態に移行する。さらに遮断動作が進み遮断動作が完了すると、閉極時と同様に、操作ロッド13は13lowで示す状態に移行する(不図示)。
【0040】
操作ロッド13が13lowで示す状態にあるときに操作レバー13が最も低い位置にあるので、カバー10も最も低い位置に移行する。一方、操作ロッド13が13highで示す状態にあるときに操作レバー13が最も高い位置にあるので、カバー10も最も高い位置に移行する。カバー10の破損を防ぐため、カバー10の位置が最も高位置と最も低位置にあるときにカバー10の外周がガイド16の内周面に接触しないように構成する。
【0041】
また、カバー10の外周面とガイド16の内周面は互いに接触しない範囲でその間隔がなるべく狭くなるように適宜構成する。こうすることでアーク発生時に遮断部で生じる導電性異物が貫通孔18aを通して絶縁筒11に進入するおそれを低減することができる。
【0042】
なお、実施例1同様、アーク発生時においてカバー10が最も高位置に移行するので、この状態でカバー10が貫通孔18aを封止するように構成する。こうすることで、アークの発生により遮断部で生ずる導電性異物が絶縁筒11へ入り込むことを効果的に防止することができる。これにより、簡易な構成を用いて耐電圧性能の低下による地絡等を防止し、信頼性の高いパッファ形ガス遮断器を提供することができる。
【0043】
さらに、実施例2の構成では、カバー10には実施例1に示すようなボルト14とナット15による保持が不要となるため、カバー10の動きに起因するボルトの緩みや脱落のおそれがなくなる。これにより、実施例1の構成より信頼性の高いパッファ形ガス遮断器を提供することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 密閉容器
2 固定側アーク接触子
3 可動側アーク接触子
4 可動側主接触子
5 固定側主接触子
6 絶縁ノズル
7 パッファシリンダ
8 パッファシャフト
8a 排気孔
9 パッファピストン
10 カバー
10a 中心孔
10b ボルト遊嵌孔
11 絶縁筒
12 操作レバー
13 操作ロッド
13a 操作ロッドと操作レバーの接続点
14 ボルト
15 ナット
16 ガイド
17 固定側中心導体
18 可動側中心導体
18a 貫通孔
18b 排気孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁ガスを充填する密閉容器と、
前記密閉容器内に対向配置された固定側主接触子及び可動側主接触子と、
前記固定側主接触子及び前記可動側主接触子の内側にそれぞれ同心円状に設けられた固定側アーク接触子及び可動側アーク接触子と、
前記固定側主接触子及び前記固定側アーク接触子が電気的に接続する固定側中心導体と、
前記可動側アーク接触子が先端に設けられたパッファシリンダと、
前記パッファシリンダの内側に同心円状に設けられたパッファシャフトと、
前記パッファシャフトと操作レバーを連結する操作ロッドと、
前記パッファシリンダの外側に同心円状に設けられ、前記パッファシリンダと電気的に接続され、前記操作ロッドが貫通する貫通孔を有する可動側中心導体と、
前記可動側中心導体を前記密閉容器内に固定し、前記可動側中心導体とほぼ同軸上に設けられた絶縁支持部材と、
前記パッファシリンダと前記パッファシャフトで形成される空間の内面を摺動するパッファピストンとで構成され、
前記可動側中心導体に、前記貫通孔よりも大きい形状を有し、前記操作ロッドを遊挿しつつ遮断動作により生じる前記操作ロッドの上下動に応じて上下動する封止部材を設けることにより、前記操作ロッドの周囲に形成される前記貫通孔の間隙を塞ぐようにしたことを特徴とする、パッファ形ガス遮断器。
【請求項2】
前記封止部材は、前記操作ロッドが遊挿される中心孔と、前記中心孔の両側に垂直方向に楕円形状のボルト遊嵌孔を有し、ボルトにより前記可動側中心導体に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載のパッファ形ガス遮断器。
【請求項3】
前記封止部材は、前記操作ロッドが遊挿される中心孔を有し、前記可動側中心導体の操作レバー側端部に設けられた円筒状のガイド内に設けられることを特徴とする、請求項1に記載のパッファ形ガス遮断器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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