説明

パルス照明型像形成システム及び方法

【課題】患者を監視するシステム及び方法の提供。反射回避及び他の像形成モードを使用しての、潅流、酸素飽和、酸素入手性、等に関する情報の取得。
【解決手段】システムの実施形態は、光源と、光源からの光を検査基質に投影し、その検査基質により反射される光を伝送するように構成された光搬送本体と、この光搬送本体と光学的通信状態にある分析区分とを備えている。光源をパルス付勢して、システムにより発生されるビデオ像のクオリティを改善することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パルス照明型像形成システム及び方法に係る。
【0002】
関連出願へのクロスリファレンス:本出願は、参考として全体をここに援用するC.Inceによる2004年11月30日に出願された“Pulsed Lighting Low Reflectance Imaging Systems and Methods”と題する出願中の米国プロビジョナル特許出願第60/632,348号から35USCセクション119(e)のもとで優先権を請求する。
【背景技術】
【0003】
現在、医師は、患者の血流力学的状態を診断し監視するときには、通常、多数の系統的(例えば、大循環系)血流力学パラメータを監視する。例えば、血流及び血圧が規則的に監視される。更に、患者から血液サンプルを採取して、赤血球の酸素化及び循環血液の酸素保持容量を決定することができる。更に、器官系統の組織細胞の機能的状態(例えば、組織細胞の酸素化及び生存力)を決定するために生検が要求されることもある。
【0004】
これらの大血流力学パラメータを監視することは、多数の状態を診断し監視する上で有用であると分かっているが、多数の欠点も示されている。例えば、大循環系パラメータを検査しても、患者の小循環系(即ち、250ミクロンより小さい血管の血流力学及び構造)特性に関する情報をほとんど又は全く与えない。現在の研究では、非常に多数の疾病状態に含まれる小循環系レベルでの苦痛は、大循環系を監視するのでは発見できないことが示されている。従って、小循環系の監視による疾病又は他の合併症の兆候が未検出で且つ未処置になり得る。
【0005】
例えば、人間の器官の小循環系の改良された臨床学的観察は、患者の敗血症、血液量減少、心原性及び閉塞性ショックのようなショックの症状を評価し、そしてこの症状を矯正することに向けられた蘇生療法を誘導する上で非常に有用であると考えられている。特に、小循環系の能動的な補充は、蘇生の重要な要素であることが分かった。更に、小循環系の改良された臨床学的観察は、腫瘍及び心血管疾病のような病理学における全般的な循環異常を観察する上で役立つものである。
【0006】
血液流を測定するのに加えて、小循環系の機能、即ち250マイクロメータより細い血管の構造及び潅流を完全に監視するために、血球がそれらの酸素を小循環系へ首尾良く搬送し、その後、周囲の組織細胞へ搬送するかどうかを測定し評価することが重要である。特に重要なことは、約5ないし10マイクロメータである毛管の潅流の評価である。というのは、呼吸及び生存のために赤血球により器官の組織細胞へ酸素が搬送されるのがこのレベルだからである。従って、小循環系の機能的状態を監視することは、充分な量の酸素を器官の細胞へ配送するための心血管系統の最終的な能率及び機能を監視することであるとみなすことができる。
【0007】
例えば、小循環系の特性の改良された包括的な像形成は、ショックを受けた患者の蘇生中に療法の有益な作用を観察し評価する上で役立つと考えられている。従って、小循環系のレベルにおける血液流及び酸素入手性の両方の正確な評価は、蘇生を誘導するところの臨床学的ツールを与えることができる。小循環系を監視するための包括的な仕方は、一般的に、処置のペリ動作(peri-operative)段階において小循環系の機能的状態を評価し監視するための改良された臨床学的診断ツールを与えることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
現在まで、上述した利益を与えるための小循環系の包括的監視には制約がある。より詳細には、多数のファクタが、小循環系の酸素搬送変数を包括的に評価する能力に制約を課している。例えば、小循環系の表面に接触する装置は、作用圧力のために流れを妨げることにより小循環系の小血管の種々のカテゴリーにおいて血液流に関する量的情報を得る能力を阻止する。更に、小循環系を像形成するための現在の装置及び技術は、小循環系における酸素の入手性又は組織細胞の酸素化の充分さに関する付加的な必要情報を与えるものではない。この情報は、小循環系の機能的状態、特に、組織細胞への酸素の充分な搬送を許すその機能を評価する上で非常に有用である。従って、これらのパラメータを含む小循環系をより有効に且つより包括的に臨床学的に観察するための改良されたシステム及び方法が要望される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
生物学的基質を分析するための像形成システムのある実施形態は、光源と、この光源からの光を生物学的基質へ投影して生物学的基質から反射した光を伝達するように構成された光搬送本体とを備えている。分析区分がこの光搬送本体と光学的通信状態にあり、そしてビデオ像形成システムを有し、これは、オーバーラップ周期で重畳する食い違い時間インターバルにわたり積分される複数のセットのフィールド線を使用する。コントローラが、光源及びビデオ像形成システムと通信状態にあり、実質的にビデオ像形成システムのオーバーラップ周期内で光源を作動するように構成される。このシステムのある実施形態では、分析区分が、更に、反射回避像形成モジュールと、反射分光測光モジュールと、蛍光像形成モジュールと、前記光搬送本体と光学的通信状態にあって、光の少なくとも一部分を、反射回避像形成モジュール、反射分光測光モジュール及び蛍光像形成モジュールの少なくとも1つに向けるように構成されたビーム指向器とを備えている。
【0010】
生物学的基質を分析するための像形成システムのある実施形態は、LED光源と、このLED光源からの光を側部から生物学的基質へ投影しそしてその検査基質により反射された光を伝送するように構成された光搬送本体とを備えている。分析区分がこの光搬送本体と光学的通信状態にあって、生物学的基質により反射された光を受け取るように構成され、そして反射回避像形成モジュールと、反射分光測光モジュールと、蛍光像形成モジュールと、オーバーラップ周期で重畳する食い違い時間インターバルにわたり積分される複数のセットのフィールド線を使用するビデオ像形成システムとを有している。コントローラが、LED光源及びビデオ像形成システムと通信状態にあり、実質的にビデオ像形成システムのオーバーラップ周期内にLED光源を同期的にパルス付勢するように構成される。
【0011】
患者を監視する方法のある実施形態は、光源と、この光源からの光を検査基質へ投影しそしてその検査基質により反射された光を伝送するように構成された光搬送本体と、この光搬送本体と光学的通信状態にある分析区分であって、オーバーラップ周期で重畳する食い違い時間インターバルにわたり積分される複数のセットのフィールド線を使用するビデオ像形成システムを有するような分析区分と、実質的にビデオ像形成システムのオーバーラップ周期内に光源を作動するように構成されたコントローラとを有する像形成システムを用意するステップを備えている。この像形成システムを用意した後に、患者の生物学的基質を、ビデオ像形成システムのオーバーラップ周期中に光源からのパルス化された同期された光で照射する。生物学的基質の表面より下からの光を受け取り、そしてオーバーラップ周期中に積分されるフィールド線のセットで生物学的基質の像を形成する。
【0012】
ここに開示する像形成システム及び方法の実施形態の他の目的、特徴及び効果は、以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】検査基質から反射される光を分析するための像形成システムの実施形態を示すブロック図である。
【図2】像形成システムの分析区分の実施形態を示すブロック図である。
【図3】検査基質に光を投影しそしてそこから反射された光を受け取るように構成された光搬送区分の実施形態を示す概略図である。
【図4A】光搬送区分の光搬送本体の一実施形態を示す斜視図である。
【図4B】光搬送区分の光搬送本体の別の実施形態を示す斜視図である。
【図4C】光搬送区分の光搬送本体の更に別の実施形態を示す斜視図である。
【図4D】光搬送区分の光搬送本体の更に別の実施形態を示す斜視図である。
【図5】検査基質に光を投影しそしてそこから反射された光を受け取るように構成された光搬送区分の別の実施形態を示す概略図である。
【図6】光搬送区分の光搬送本体の別の実施形態を示す側面図である。
【図7】光搬送本体の一実施形態に結合されたスペーサ装置の一実施形態を示す側面図である。
【図8】光搬送本体の一実施形態に結合されたスペーサ装置の別の実施形態を示す側面図である。
【図9】光搬送本体の一実施形態に結合された検査基質に結合されるように構成されたスペーサ装置の一実施形態を示す側面図である。
【図10】図9に示すスペーサ装置の一実施形態を示す底面図である。
【図11】反射光を分析するための像形成システムの一実施形態を示す断面図である。
【図12】図10に示す反射光を分析するための像形成システムに使用する光学システムを示す側面図である。
【図13】内部光源が配置された、反射光を分析するための像形成システムの実施形態を示す断面図である。
【図14】エリアのサイドストリーム暗フィールド像形成を許すように構成された像形成システムの一実施形態を示す断面図である。
【図15】図14に示す像形成システムの一実施形態の遠方部を示す斜視図である。
【図16】本体内に形成された照射通路内に配置された1つ以上の照射源を有する像形成システムの一実施形態を示す断面図である。
【図17】本体がハンドル部分に結合された像形成システムの一実施形態を示す断面図である。
【図18】光を基質に投影しそしてそこからの光を分析のために収集する像形成システムの一実施形態を示す概略図である。
【図19】図18に示す像形成システムの遠方部を示す斜視図である。
【図20】図18に示す像形成システムの別の実施形態の遠方部を示す斜視図である。
【図21】遠方部が検査基質に接触する像形成システムの一実施形態を示す側面断面図である。
【図22】遠方部が係合装置を含む像形成システムの一実施形態を示す側面断面図である。
【図23】遠方部が検査基質に接触しない像形成システムの一実施形態を示す側面断面図である。
【図24】構造体内の小循環系を像形成しそして検査基質から反射された光を分析する像形成システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図25】像形成システムの本体に固定できるキャップ装置の一実施形態を示す断面図である。
【図26】エリアの表面下像形成のために構成された像形成システムの一実施形態を示す斜視図である。
【図27】図26に示す像形成システムの側部断面図である。
【図28】構造体内の小循環系を像形成しそして検査基質から反射された光を分析するためのパルス照射を有する像形成システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図29】インターレース型フレーム積分システムにおけるビデオ捕獲シーケンスを示す概略図である。
【図30】対象物がフィールドを横切って移動し、その移動の結果として出力像がぼけるようなフレーム積分を使用した典型的なビデオシステムで撮影された実質的に丸い対象物のビデオ像を示す概略図である。
【図31】フィールドを横切って移動する実質的に丸い対象物を同期的にパルス照射して撮影されたビデオ像で、移動の結果として出力像がぼけないビデオ像を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここに述べるシステム及び方法の実施形態は、光学的分光の多数のモードを与え、そして小循環系に影響しないように像形成することにより、小循環系に関する包括的情報を提供する。1つの態様において、このシステムは、種々の像形成モードにおいて組織からの光の反射を回避する。この反射回避は、直交偏光又は交差偏光のような反射フィルタリングによるか、或いは例えば、入射光と反射光が同じ経路に沿って進行しない暗フィールド像形成又はサイドストリーム暗フィールド像形成により、行うことができる。
【0015】
小循環系における流動血球を像形成するために、基質である器官の表面に光を照射しなければならず、拡大レンズが使用されてもよい。特定波長の光(例えば、緑の光)を使用することで、対照となる赤血球中のヘモグロビン(以下、Hb)の吸収特性により赤血球を良好に観察することができる。しかしながら、基質からの表面反射は、基礎的小循環系構造体及びその中の流動血球を明確に視覚化する能力を妨げることになる。種々の方法によりこれらの表面反射をフィルタリング除去すると、移動血球の像の測定により器官表面の基礎的小循環系における血流を視覚化することができる。反射のフィルタリングは、当業者に知られた多数の技術により達成することができる。ここに開示するシステム及び方法は、これら既知の技術のどれかを使用できるが、幾つかの新規な技術も開示される。
【0016】
ある実施形態では、このシステム及び方法は、既知の反射フィルタリング技術による反射回避を使用し、これは、例えば、1)照射光と反射光が同じ光ガイドに沿って進行するOPS像形成;或いは2)照射光と反射光が同じ光ガイドに沿って進行するが、例えば、45°ミラーの穴を通して光を向けるか、又は中央部を通る光の伝送を妨げるように照射経路のレンズを設計するか、及び/又は中心を通る光の伝送を若干許すレンズを光の経路に配して同じ効果を得ることにより、周囲照射を達成するメインストリーム暗フィールド像形成である。
【0017】
別の実施形態では、反射フィルタリングに取って代わる反射回避の新規な方法が開示される。サイドストリーム暗フィールド像形成(以下、SDF)と称されるこの新規な解決策は、光ガイドの尖端に外部の直接光を使用して、反射回避を達成し、入射光と反射光が同じ経路に沿って進行しないようにする。この形式の像形成は、ハンドヘルド顕微鏡と組み合せて行うことができる。SDF像形成の特徴は、照射光と反射光が独立した経路を経て進行することである。このモードでは、照射を組織上に直接配することができ、そして2つの経路間で光が交差することなくその付近で観察を行うことができる。照射光源は、通常、組織上又はその付近に接触配置される。従って、ほとんどの光の交差が組織表面の下であるので、反射光の散乱は像の外側となる。今日まで、メインストリーム暗フィールド像形成は、コントラストを改善し、表面反射を低下させる方法として説明されたが、通常、同じ経路をアップ及びバック方向に進む照射光及び反射光の通路を使用している。これまで、SDF照射は、エピ(epi)照射を改善するためにリング照射により適用されている。しかしながら、基質の1つのセグメントを照射し、そして別のセグメントにおいて小循環系及びその流動血球の像を観察することにより真の暗フィールド照射を達成するようには適用されていないと考えられる。又、SDF像形成は、他の像形成モードより優れた特徴があると考えられる。
【0018】
以上の反射回避像形成システムは、OPSを使用するか、メインストリーム暗フィールド照射を使用するか、又はSDF照射を使用するかに関わらず、小循環系の機能的状態の包括的評価を可能にするために使用できる。これは、像において移動血球を分析して、小循環系の毛管及び大きな血管における赤血球の流れの量的な測定を許すことにより達成される。この測定は、心血管の疾病及び機能障害を示す真に繊細な測定を表わすと考えられる。例えば、レーザドップラー測定は、循環系の非識別区画における移動粒子の全体的なフラックスを与えるが、これら最小毛管の血球状潅流の測定についての特殊性をもつものではない。
【0019】
光学的な拡大と組み合せて反射回避を行なうここに述べるシステム及び方法は、小循環系の機能的状態(例えば、潅流/酸素化)の優れた測定方法を提供する。潅流の測定に続いて、反射回避像形成を使用して、機能的毛管密度及び微小血管形態学的情報のような小循環系の形態学的特性を測定することができる。毛管の均質潅流は、小循環系の正常な機能の必須条件であり、そして異常な潅流又は減少毛管潅流は、心血管疾病及び不全を早期に且つ敏感に表わすものと考えられる。
【0020】
従って、本出願は、検査基質の反射を分析するための種々の像形成システムに係る。ここに開示する像形成システムは、種々の基質の反射特性を分析するのに使用できるが、組織サンプルで小循環系を非侵襲的に像形成するのに特に良く適している。
【0021】
一実施形態において、本出願は、基質の反射を像形成するシステムを開示するものであり、光源と、この光源からの光を検査基質に投影しそして検査基質により反射され散乱された光を伝送するように構成された光搬送本体と、この光搬送本体と光学的通信状態にあり、直交偏光スペクトル像形成モジュール又は他の反射回避像形成システムを有する分析区分と、反射分光測光モジュール及び蛍光像形成モジュールの少なくとも一方とを備えている。
【0022】
別の実施形態において、本出願は、直交偏光像形成システムを開示し、白色光を放射するように構成された光源と、白色光を偏光するための第1偏光器と、その偏光を検査基質へと搬送しそして検査基質から光を反射するための光搬送本体と、検査基質により反射され散乱された光をフィルタリングするための第2偏光器と、反射光をフィルタリングするための少なくとも1つの波長フィルタを含むフィルタバンクと、光搬送本体と光学的通信状態にあり且つ反射光を像形成するように構成された像捕獲装置とを備えている。
【0023】
更に別の実施形態において、本出願は、基質の反射を像形成する方法を開示し、検査基質に光を照射するステップと、検査基質により反射された光の一部分を反射分光測光計へ伝送するステップと、反射分光測光計で検査基質のスペクトル特性に基づいて検査基質内のヘモグロビンの濃度を決定するステップと、検査基質により反射された光の一部分を直交偏光スペクトル像形成モジュールへ伝送するステップと、検査基質内の血管を通る流れを直交偏光スペクトル像形成モジュールで測定するステップとを備えている。
【0024】
一実施形態において、本出願は、光ガイドの尖端に暗フィールド像形成を適用して、人間の器官表面における小循環系の明確な像を与える新規な仕方を開示する。これは、セパレータに組み合せて光ガイドの尖端の周りに発光ダイオード(LED)を配置し、照射光が、表面の反射により直接的に反射光ガイドに入らず、基質内の内部構造体を経て入るようにすることで達成できる。反射回避のこのモードは、サイドストリーム暗フィールド即ちSDF像形成と称する暗フィールド像形成の一形式で、小循環系の極めて明確な像を与えるものである。
【0025】
ある実施形態では、反射回避像形成は、流れパターンに影響を及ぼさない装置において小循環系の潅流インデックス及び異種の流れインデックスを得るのに使用される。これは、例えば、長い焦点距離を使用するか、尖端の吸引により装置及び基質を動かないようにするか、又は組織と光放射尖端との間にスペーサを使用する、等の非接触モードを使用することにより、達成できる。
【0026】
1つのこのような実施形態では、検査基質からの距離を与えると共に、基質における尖端の圧力を回避するために、新規な「城郭」形式のスペーサが使用される。別の実施形態では、暗フィールド照射装置を形成するようにニードルカメラがスペーサと共に使用される。更に別の実施形態では、吸引装置が反射回避像形成技術と共に使用される。
【0027】
別の実施形態では、像ガイドの尖端が圧力で小循環系における流れを妨げないように信頼性のある毛管潅流測定を達成するために、距離スペーサが使用される。更に別の実施形態では、流体、薬品又はガスを潅流させることのできるスペースと組み合せて反射回避像形成が使用される。
【0028】
一実施形態では、使い捨ての尖端が装置の端に取り付けられ、これにタッチせずに捨てられるように解除メカニズムにより取り外される。
【0029】
本発明に反射回避を使用することで、小循環系血流力学的及び機能的形態学的状態を観察する改良された方法が提供される。像分析は、種々の臨床学的症状に対して利用される複数の臨床学的パラメータを与えることができる。この方法及び装置は、観察されるフィールドごとに示される潅流微小血管の本数である機能的毛管密度の尺度のような潅流インデックスを与える上で助けとなる。他のパラメータは、微小血管流の分布及び異種性、血管のねじれ及び機能的形態学的状態、血管の直径の分布、白血球の運動状態、異常赤血球の運動状態(例えば、微小血管の凝固、沈殿又は接着の存在)を含む。
【0030】
小循環系の機能的状態の包括的評価については、潅流情報より以上のものを得ることが好ましい。又、Hbに結合される酸素の量に関する情報であって、反射分光測光により与えることのできる情報と、組織細胞が充分な量の酸素を得るかどうかに関する情報であって、例えば、CO2感知蛍光消光染料を使用して使い捨て品の内部のCO2を感知することにより組織のCO2を測定することで与えることのできる情報とを得ることも有用である。次いで、光ガイドを使用して、光のパルスで染料を励起することができ、そしてCO2に依存する蛍光消光寿命時間を測定する検出器が測定値を与える。又、蛍光像形成を経てNADHによるミトコンドリアエネルギー状態を得ることもできる。小循環系において赤血球の移動があるかどうか、赤血球が酸素を搬送するかどうか(即ち、Hb飽和)、及び組織細胞が充分な酸素を得るかどうか(組織CO2測定及び/又はNADH蛍光像形成)に関する情報を得ることもできる。
【0031】
ある実施形態では、反射分光測光を反射回避に関連して使用し、酸素の入手性が充分であるかどうか評価する。これは、小循環系の酸素搬送の評価を与えることができる。ある実施形態では、これは、光の全反射スペクトル(例えば、400−700nm)の分析により達成することができる。他の実施形態では、これは、カラー感知像形成装置の個別波長出力の分析により達成される。小循環系のHb飽和、小循環系のHb濃度、及び小循環系のヘマトクリットの全部を測定することができる。
【0032】
ある実施形態では、SDF像形成技術が、異なる波長のLEDの使用と組み合わされ、この場合、像が正規化されると共に、ビアランバート(Beer Lambert)の方程式が適用される。
【0033】
ある実施形態では、NADH蛍光像形成を使用して、ミトコンドリア酸素の必要性について充分であるかどうか測定される。これを使用して、組織細胞のディソキシア(dysoxia)を評価することができる。
【0034】
ある実施形態では、蛍光分光が、内因性分子、報告遺伝子、又は外部指示染料を用いて組織細胞診断するのに使用される。適当なフィルタで、細胞消滅を検出することができ(例えば、アネックスイン(annexin)蛍光を経て)、遺伝子療法に使用される緑蛍光表示細胞を、ターゲットに対する帰巣性における効率に関して探索することができる。
【0035】
一実施形態では、表面反射を回避することにより小循環系を像形成する方法が、反射分光測光、ラマン分光、蛍光分光、及び/又は他の形式の分光モード、例えば、光散乱測定、又は光学的コヒレンス断層撮影と組み合わされる。
【0036】
ある実施形態では、装置は、放射及び励起光が光ガイドを経て進行する光ガイドベースのシステムである。ある実施形態では、尖端カメラを伴う尖端において像が検出される。装置は、360nmの通過を許しNADH蛍光像形成を可能にする溶解シリコンレンズを有してもよい。装置は、ハンドヘルドでもよいし、融通性のある内視鏡型のものでもよい。
【0037】
更に、直接的な接触像形成に対して、ここに開示する反射回避像形成システムは、非接触モードで動作することもでき、これは、スペーサを使用して、血液流の妨げになり得る組織表面の圧力を回避する。次のものを含む種々のスペーサ選択肢が存在する。
a.使い捨て品として取り付けられるプラスチックの、上下反転したカップ;
b.上下反転した状態/カップを伴うドーナツ型スペーサ(膨張可能でよい);
c.吸引ポートをもつ同心型リングのようなもので、内視鏡の周囲の小さな穴を通して吸引を与え、周囲を動かないようにするが、視野内の小循環系は応力がかからないように保つ装置(例えば、内視鏡端の周りのプラグ);又は
d.固体、空気で膨張可能又は流体が充填される透明なクッション。
【0038】
又、内視鏡に使用するための非接触尖端についても開示する。一実施形態において、長い焦点距離の像形成を使用して、網膜小循環系を観察することができる。このモードは、目の疾病を監視するのに使用できると共に、外科手術中に監視ツールとして使用して、脳の機能を非侵襲的に監視することができる。網膜の用途では、像形成光をパルス状にし、動く像の小さなクリップを監視のために使用して、網膜の光露出を最小にすることができる。
【0039】
一実施形態では、このシステムは、スペーサを使用せずに非接触モードで動作するように構成される。従って、このシステムは、脳の手術中又は心臓の手術中に使用することができる。対象物の表面がもし動けば、オンライン又はある遅延後の像処理によりそれを補正することができる。
【0040】
一実施形態では、光ガイドシステムは、その端がL字型である。ここでは、45°のミラーが屈曲部を形成し、SDF像形成を使用するLED照射が、スペーサ及び/又は吸引モジュールを伴ったり伴わなかったりして、先端に存在する。この実施形態は、消化器道に存在するような中空空間の側面を検査するのに使用できる。
【0041】
別の実施形態では、大きな対物倍率を使用することができる。例えば、像処理ソフトウェアを使用して、像を動かないようにし即ち安定化し、これにより、動きについて優れた像処理を行うことができる。
【0042】
更に別の実施形態では、基質像の倍率に多数の方法で作用することができる。例えば、異なるレンズを使用することができ(尖端に異なるスペーサを置いて)、又はオプト−メカニカルシステムにより既存のレンズを移動することができ、或いは電子モードにおいて、当業者に知られた多数のピクセルCCD又はCMOSチップ、或いはチップにおける大きなピクセル密度を使用することができる。又、CCD又はCMOSの動きを使用して、倍率に作用することもできる。
【0043】
更に別の実施形態では、多数の指定のカラーカメラを本発明のシステムと共に使用することができる。例えば、カラーの選択又はカラーの組み合せで、小循環系における赤血球のHbの飽和の像を発生することができる。更に別の実施形態は、カラーカメラの赤の出力だけを探し、像の残りをフィルタ除去することを含む。その結果、赤血球が白いバックグランドを移動することになる。
【0044】
赤血球がビデオレートより速く移動している状態において適切な速度の測定を得るために高速度レート(即ち、ビデオレートより高い)を使用することができる。
【0045】
ある実施形態では、視野内の組織のCO2測定を、反射回避流れ測定及び酸素入手性測定、例えば、分光測光と同時に、組織の健康度の尺度として行うことができる。
【0046】
一実施形態では、使い捨てスペーサ(例えば、上下反転したカップ)を使用することができる。この実施形態では、CO2感知染料を含浸し、これにより、カップ環境内でCO2を感知することができる。この染料は、蛍光減衰測定を行うように作用し、使い捨て尖端におけるこの染料の励起及び放射光を、光ガイドを通して測定することができる。CO2測定は、反射回避流れ測定、例えば、OPS又はSDF像形成に基づく潅流測定と組み合せることができる。更に、CO2プローブを患者の鼻に挿入して、組織のpCO2を評価すると共に、この情報を、同時に測定された潅流(例えば、OPS又はSDF像形成による)及び舌下で測定された酸素入手性(分光測光)と合成することができる。別の実施形態では、CO2プローブを直腸に使用することができる。これら測定は、連続的に行うことができる。センサを、順応性のあるクッション材料内に埋め込むことができる。例えば、CO2を充分に捕らえて感知するように、センサをスポンジ内に位置することができる。
【0047】
測定において一体化される個別センサの別の位置として鼻及び/又は直腸にCO2センサを使用することができる。これは、単一モードでもよいしマルチモードでもよい。2つ以上のCO2センサを使用する後者の技術は、領域の異種性に関する情報を与える。多数の位置を使用することは、CO2測定の新たな使い方であると考えられる。
【0048】
ある実施形態では、治療モードとしてレーザを含ませることができる。これは、例えば、レーザが傾斜ミラーの穴を通過する暗フィールド照射の使用により達成することができる。この実施形態では、反射回避像形成が、光力学療法(例えば、癌のための)、或いはぶどう酒様血管腫や他の美容強制手順において微小血管を凝固するためのレーザの使用と組み合わされる。
【0049】
別の実施形態では、反射回避像形成を使用して傷の微小構造を観察すると共に、ソリッドステート又は熱感知カラーセンサにより及び光学的分光により温度を感知して、水分含有量を測定する。従って、傷の潅流(例えば、OPS又はSDF像形成を経て)、傷の温度、及び浮腫(水含有)が、傷癒し段階の包括的な測定を与えると共に、治療に対する応答性の評価を行えるようにする。
【0050】
光力学実施形態(患者が感光性薬品を受ける)では、薬品(腫瘍に蓄積する)を検出するために、又はALA誘起プロトポルフィリン蛍光における蛍光改善のために、反射回避と組み合せて蛍光を適用することができる。治療レーザを装置に組み合せることで、高蛍光のエリアに光力学治療を直接与えることができる。
【0051】
別の照射モードは、高い血液流速を測定するためにカメラと同期するのに組み合せてLED照射をパルス化することを含んでもよい。別のやり方は、光ガイドとして働く光学的ホイルを使用するか、或いはプローブの尖端を包んで、対象物を照射する別の仕方として尖端の側部から照射を与え、反射回避を達成する他の材料を使用することを含む。これは、内視鏡の外側に配置された光ファイバを使用することにより実行される方法と同様である。
【0052】
レーザ治療を含む他の実施形態は、反射回避像形成を使用して有効性を確認すると共に、レーザドーズの正確な滴定を許すことを含む。第2の例は、光力学療法を、感光性とされた腫瘍のオンライン処置に使用することである。
【0053】
別の実施形態では、薬品又はガスを観察フィールドに導入して血管の反応(これがないことは、機能不良の指示である)を測定することができる特注スペーサが開示される。このスペーサは、尖端との接触がないことを確保するために視野に空間を与えると共に、薬品(小循環系反応のための)を注入するための空間、又はプローブに配置されたCO2センサを使用する実施形態に必要とされる校正のための空間を与える吸引スペーサでよい。小循環系に対する課題と考えられる薬品は、小循環系の特定位置に作用する血管拡張神経薬、例えば、アセチルコリン、リドカイン、又はニトレートである。他のものは、昇圧剤、例えば、ノルアドレナリン又はドブタミンを含む。又、このモードは、化学療法薬品の話題の投与を適用することによる腫瘍の局部的処置にも使用できる。
【0054】
例えば、傾向測定によりこの課題(系統的にも与えられる)に対する血液循環の活動性を測定することで、スナップショット分析よりも付加的な情報を与えるパラメータが得られる。小循環系の療法に対する応答を連続的に監視して、病気中の小循環系の機能状態に関するオンライン情報を与えることができる。
【0055】
瞬間的な吸引パルスを与え、そして小循環系の再充填の時間を測定する特殊なスペーサにより更に別の課題が含まれる。
【0056】
ある実施形態では、Hb飽和像の測定及び分析に多波長像形成を使用することができる。対象物は、SDFモードで配置された特定カラーのLEDにより順次に又は同時に照射され、これらLEDは、Hbの吸収スペクトルに沿った特定波長が選択され、複合像において合成されたときに、小循環系の血球のHb飽和(又はHb濃度又はヘマトクリット)の分布の像を与えるようにされる。同じ目的を達成するための第2の実施形態は、白色光を使用する。反射光は、次いで、ミラー及びフィルタより成る多波長光学部材により分割され、これらは、2つ以上の像を各々異なる波長で像形成装置に投影し、再構成飽和像の形成を許す。
【0057】
一実施形態において、蛍光SDF像形成(内因性白血球蛍光)又は観察光の散乱を使用して、循環系を移動する血球間の差(即ち、白血球の散乱は赤血球より明るい)を見、そして特定波長のフィルタリングを伴ったり伴わなかったりしてこのような像形成を合成すると、光学的な条件により、小循環系に流れる白血球の量を観察して定量化することができる。このような測定は、白血球の量をカウントし及び/又は血球のくっつき又は転がりの運動を観察することにより、観察視野の免疫状態を定量化することができる。
【0058】
一実施形態では、消滅細胞の検出にアネックスイン蛍光を使用することができる。蛍光技術の組み合せは、プログラムされた細胞死へ向けられる消滅細胞、壊死及び細胞死の前兆の視覚化を許すアネックスイン表示細胞を含むが、これに限定されない。これらの測定は、心血管の疾病、敗血症における細胞不全の評価、癌の激しさの識別及び段階決め、或いは炎症性内蔵疾病のような疾病の他の段階決めにおいて重要である。本出願において、蛍光表示アネックスインは、患者に付与されるか、又は当該場所に時事的に適用され、そしてスコープの蛍光モードを使用する。スコープの蛍光モードにおいて、反射回避像形成について述べたようなハンドツール(蛍光ボロスコープ(boroscope))であるが蛍光モードが使用されるハンドツールについて説明する。反射回避像形成は、表面反射をフィルタリングするか又は回避することにより蛍光像形成を改善するのに使用できると共に、今日まで蛍光及び反射回避像形成の組み合せが開示されていないボロスコープ用途又は蛍光内視鏡検査に適用することができる。
【0059】
この実施形態では、フィルタの適当な選択を使用して、蛍光の使用を通じて、ミトコンドリアエネルギー状態(NADHレベル)を像形成することができる。NADH生体内蛍光像形成は、二重波長蛍光を反射回避像形成と結合して含んでいて、像における吸収の変化を補正し、これは、像(異種像を生じる)において血管内のHb(吸収体である)の変動により生じ得るものである。更に、蛍光分光測光は、反射回避像形成と結合されて、手術中の細胞診断をベッドサイドで直接行なえるようにする。組織細胞診断は、組織ディソキシアを評価するゴールド標準であるNADH蛍光によりミトコンドリアのエネルギーを測定することで、ミトコンドリアの機能的状態をターゲットとする。又、このような蛍光像形成は、遺伝子療法中に消滅細胞又は腫瘍細胞及び報告遺伝子を識別するために診断染料に関連して使用することもできる。蛍光染料と細胞表示技術の組み合せを、このモードで使用して(適当なフィルタと共に)、内皮細胞の糖衣裏張りの質低下の程度を観察しそして定量化することができる。この観察は、心血管疾病の厳しさについての小循環系指示を与える。最終的に、蛍光染料のパルスを、小循環系を通して搬送する時間過程を測定することで、毛管レベルでの小循環系の流量を、蛍光により検出されたときに、定量化することができる。
【0060】
ある実施形態では、反射回避像形成がラマン分光と結合され、これにより、小循環系反射回避像形成を、組織の成分に関する情報と結合させる。
【0061】
前記実施形態は、内視鏡検査モードに使用することができる。例えば、暗フィールド内視鏡検査、OPS像形成、及び/又はサイド照射を使用して、例えば、上述したL字尖端装置で胃管において観察を行うことができる。柔軟な内視鏡の尖端で偏光を行うことができる。暗フィールド照射は、同心的照射により同様に使用することができる。光伝導ホイルを外側に使用することができる。胃管の側部を観察するために尖端に45°のミラーを含ませることができる。このスコープを小児科用に形成することができる。
【0062】
ある実施形態では、定量測定としてビアランバートを使用して光学経路長さを測定するために光学的コヒレンス断層撮影を使用することができる。
【0063】
舌下の近赤外線分光を透過モード又は反射モードに使用して、舌の全酸素化を測定することができる。
【0064】
小循環系を包括的に像形成するための以上の方法は、患者における敗血症、血液量減少及び障害ショックのようなショックの状態を評価し、そして蘇生治療を誘導する上で有用な臨床学的ツールを提供する。
【0065】
図1は、反射像形成システムの実施形態を示すブロック図である。この像形成システム10は、分析区分12と、検査基質16に光を投影し及び/又はそこからの反射光を受け取るように構成された光搬送区分14とを備えている。一実施形態において、光搬送区分14は、少なくとも1つの選択された波長及び/又は偏光の光を検査基質16へ与えるように構成された内部光源18を含むことができる。任意であるが、内部光源18は、白色光即ち全スペクトル光の光源と共に使用されてもよく又はそれを備えてもよく、これにより、検査基質16により反射された光のスペクトル分析を行なうことができる。別の実施形態では、外部光源20が光搬送区分14と光学的通信状態にあり、検査基質16に照射するように構成される。任意であるが、像形成システム10は、内部光源18及び外部光源20の両方を含んでもよい。従って、内部及び外部光源は、波長及び/又は偏光が同じでもよいし異なってもよい。別の実施形態では、付属の照射器22を使用して、検査基質16を照射してもよい。図示されたように、付属の照射器22は、光搬送区分14に先立って、検査基質を直接照射する。分析区分12及び光搬送区分14の種々の要素は、以下で詳細に説明する。
【0066】
再び図1を参照すれば、一実施形態において、分析区分12は、検査基質16から反射されて光搬送区分14により分析区分12へ搬送された光を分析するように構成された多数のモジュールを備えている。ここに示す実施形態では、分析区分12は、直交偏光スペクトル(OPS)像形成モジュール30と、反射分光測光(RFS)モジュール32と、蛍光(FLS)像形成モジュール34とを備えている。分析区分12には、多数の付加的なモジュール36が含まれてもよい。付加的なモジュールは、例えば、ラマン分光モジュール、光学的コヒレンス断層撮影モジュール、サイドストリーム暗フィールド像形成を含む暗フィールド像形成(以下を参照)、及び種々の光散乱測定モジュールを含むが、これに限定されない。
【0067】
図1及び2に示すように、OPS像形成モジュール30は、ビーム指向器98から光サンプル40を受け取る。この光サンプルは、検査基質16から反射されて光搬送区分14によりビーム指向器98へ伝送された光を含む。従って、OPS像形成モジュール30は、暗フィールド又は非暗フィールド照射を使用して検査基質16を像形成するように構成される。その後、光サンプル40は、1つ以上の光学偏光器を有する偏光区分42に遭遇する。この偏光区分42は、選択された又は希望の偏光だけを伝送することができ、従って、検査基質16により反射された光をフィルタリングし、像の質を改善することができる。別の実施形態では、OPS像形成モジュール30は、像の質を最適化するために種々の他の光学的装置又は方法を組み込むことができる。偏光44は、次いで、1つ以上の光学的フィルタを有するフィルタ区分46に入射する。例えば、一実施形態において、フィルタ区分46は、希望の波長範囲内の光を伝送できるように構成された少なくとも1つの狭帯域通過フィルタを含む。狭帯域通過フィルタは、例えば、約380nmから約450nmまで(紫フィルタ)、約445nmから約510nmまで(青フィルタ)、約495nmから約580nmまで(緑フィルタ)、約575nmから約595nmまで(黄フィルタ)、約590nmから約625nmまで(オレンジフィルタ)、約615nmから約710nmまで(赤フィルタ)、及び約690nmから約910nmまで(カラー又はホト赤外線フィルタ)を含むが、これに限定されない。任意であるが、OPS像形成区分30は、紫外線を伝送できるようにするフィルタを含んでもよい。別の実施形態では、フィルタ区分46は、光サンプル40を偏光する前に、光搬送区分14から光を受け取る。
【0068】
再び図2を参照すれば、フィルタされた光48は、次いで、フィルタ区分46から像捕獲装置50へ伝送される。像捕獲装置46は、電荷結合装置(CCD)及びホトマルチプライヤ装置を含むが、これに限定されない。例えば、一実施形態では、約1000x1000ピクセル解像度以上を有するCCDチップを使用することができる。任意であるが、種々の波長で捕えられる像を捕獲して比較し、像の正規化を行うことができる。別の実施形態では、像捕獲装置50を使用して、動きの影響及び収差を補正することができる。像捕獲装置50は、検査基質16から反射されて光搬送区分14によりOPS像形成区分30へ伝送された光の像を形成する(図1を参照)。ここに示す実施形態では、像捕獲装置46は、プロセッサ及びディスプレイ装置52と通信状態にある。プロセッサ及びディスプレイ装置52は、像捕獲装置50からの情報を処理し、そしてその情報を多数の仕方で表示するように使用できる。プロセッサ及びディスプレイ装置は、例えば、コンピュータ及びディスプレイターミナルを含むが、これに限定されない。
【0069】
図2に示すように、OPS区分30は、光変調器54及び/又はOPS光学系の組56を含むことができる。光変調器54は、サンプル光40をセグメント化し、ストロボスコープ効果を与えるのに使用できる。光変調器54は、例えば、光チョッパー、シャッター、及び液晶光バルブを含む光バルブを含むが、これに限定されない。OPS光学系の組56は、OPS像形成区分30を通して伝送される光サンプル40の焦点を合わせ、焦点をずらし、コリメートし、さもなければ、それを洗練するのに使用できる。OPS光学系の組56内に使用される要素は、例えば、ミラー、正のレンズ、負のレンズ、アクロマット、複合レンズ、非点収差、ウインドウ、フラット、適応光学系、ホログラフ光学素子、空間フィルタ、ピンホール、コリメータ、ステージ、及びビームスプリッタを含むが、これに限定されない。光変調器54及びOPS光学系の組56は、OPS像形成区分30内の種々の場所に配置されてもよい。
【0070】
再び図2を参照すれば、反射分光測光モジュール32は、検査基質16(図1を参照)から反射された光のスペクトル特性を計算し表示するためにRFS像プロセッサ72に結合された分光測光器70を備えている。例えば、全スペクトル(例えば、白色)光を使用して、検査基質を照射する。その後、検査基質16により反射された光を捕獲し、そのスペクトル特性を検査して、ヘモグロビン飽和及びヘマトクリット濃度を含む(これに限定されないが)検査基質16の種々の特性を測定することができる。RFS像プロセッサ72は、例えば、プロセッサ及びディスプレイモニタに結合されたCCD及びCMOSチップ並びにホトマルチプライヤ装置を含むが、これに限定されない。従って、分光測光器70は、光搬送区分14と光学的通信状態にある。一実施形態では、RFS光学系の組74を使用して、光搬送区分14から受け取った光を処理し且つ洗練することができる。RFS光学系の組74内に使用される要素は、例えば、ミラー、正のレンズ、負のレンズ、アクロマット、複合レンズ、非点収差、ウインドウ、フラット、適応光学系、ホログラフ光学素子、空間フィルタ、ピンホール、コリメータ、ステージ、波長フィルタ、放射フィルタ、及びビームスプリッタを含むが、これに限定されない。
【0071】
図2に示すように、蛍光像形成モジュール34は、蛍光像形成システム90及び蛍光像捕獲装置92を備えている。蛍光像形成システム90は、例えば、顕微鏡、フィルタホイール、シャッター、及び光学的フィルタを含む(これに限定されないが)種々の光学的要素を含むことができる。例えば、緑、黄色及び透明な光学的フィルタが含まれてもよい。一実施形態では、蛍光像形成システム90は、紫外線(UV)ないし赤外線(IR)波長からの蛍光を検出するように構成される。蛍光像捕獲装置92は、CCDチップ及びホトマルチプライヤ装置を含む(これに限定されないが)種々の装置を含んでもよい。任意であるが、蛍光像形成モジュール34は、この蛍光モジュール34に入る光を洗練し、さもなければ、変更するための蛍光光学系の組94を含んでもよい。この蛍光光学系の組94内に使用される要素は、例えば、ミラー、正のレンズ、負のレンズ、アクロマット、複合レンズ、非点収差、ウインドウ、フラット、適応光学系、ホログラフ光学素子、空間フィルタ、ピンホール、コリメータ、ステージ、波長フィルタ、放射フィルタ、及びビームスプリッタを含むが、これに限定されない。
【0072】
再び図2を参照すれば、ビーム指向器98は、分析区分12内に含まれるか又はその近くにあって、光搬送区分14からの光をOPS像形成モジュール30、反射分光測光モジュール32及び/又は蛍光像形成モジュール34へ指向するように構成される。ビーム指向器98は、例えば、二色性ミラー又は素子及び暗フィールドミラーを含むミラー、ビームスプリッタ、光学的スイッチ、可動又はスピン幾何学ミラー、コーナーキューブ、プリズム、及び光学的格子を含むが、これに限定されない。例えば、一実施形態では、ビーム指向器98は、入射光の50%をOPS像形成モジュール30へ指向しそして入射光の50%を反射分光測光モジュール32へ指向するビームスプリッタを備えている。別の実施形態では、ビーム指向器98は、非反射エリアが形成されたミラーを備え、光の一部分を分光測光器へ反射すると共に、OPS像形成モジュール30及び/又は蛍光像形成モジュール34への暗フィールド照射を許す。任意であるが、ビーム指向器98は、光搬送区分14からの光を、OPS像形成モジュール30、反射分光測光モジュール32及び/又は蛍光像形成モジュール34へ反射するように構成されたスピン又は可動ミラー付き多角形を備えてもよい。別の実施形態では、ビーム指向器98は、OPS像形成モジュール30、反射分光測光モジュール32、蛍光像形成モジュール34、及び/又は分析区分12に結合されるか又はそれと光学的通信状態にある付加的なモジュール34、の少なくとも1つに光を指向するようにユーザにより選択的に作動されてもよい。
【0073】
像形成システム10の一実施形態において、OPS像形成モジュール30は、光搬送区分14に結合され、一方、反射分光測光モジュール32及び/又は蛍光像形成モジュール34は、像形成システム10の外部に位置されてそれと光学的通信状態にされる。ビーム指向器98は、OPSモジュール30内に配置され、分析区分12により受け取られた光のあるパーセンテージ(例えば、50%)を、光学経路に沿って反射分光測光モジュール32及び蛍光像形成モジュール34へ指向し、残りの光をOPS像形成モジュール30へ指向するように構成される。又、外部ビーム指向器(図示せず)を使用して、その指向された光を反射分光測光モジュール32と蛍光像形成モジュール34との間で更に分割してもよい。
【0074】
図1及び3は、像形成システム10の光搬送区分14の一実施形態を示す。ここに示す実施形態において、光源20は、第1レンズ100に接近して配置される。白熱ランプ、ガス放電ランプ、染料レーザ、ソリッドステートデバイス、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード、ガスレーザ、エキシマーレーザ、ソリッドステートレーザ、及び化学的レーザを含む(これに限定されないが)種々の光源を使用して、検査基質16を照射することができる。例えば、一実施形態では、外部光源20は、検査基質16に白色光を照射するように構成された白熱ランプを備えている。別の実施形態では、外部光源20は、検査基質16の組織において蛍光刺激する水銀ランプを備えている。更に別の実施形態では、光源20は、検査基質16に個別波長の光を照射するように構成された1つ以上のLEDを備えている。更に別の実施形態では、光搬送区分14は、多数の光源を含んでもよい。例えば、白色光源及びUV光源を同時に使用することができる。多数の光源を使用するときには、シャッター又はビームスプリッタを使用して、システムを希望の光源で動作することができる。例えば、白色光源を使用してシステムを動作するために、UV光が光搬送区分14に入るのを防止するようにシャッターを位置させることができる。その後、ユーザは、検査基質16に白色光ではなくUV光を照射するようにシャッターを作動することができる。別の実施形態では、レーザ光源を像形成システム10に結合するか又はそれと光学的通信状態として、検査基質16を処置してもよい。例えば、レーザ光源を使用して、癌組織、皮膚変色、及び/又は組織障害を含む(これに限定されないが)小循環系の不調を処置してもよい。任意であるが、像形成システム10は、第1レンズ100をもたずに動作してもよい。
【0075】
再び図1及び3を参照すれば、外部光源20により放射された光は、光を希望の配向に偏光するように構成された偏光器102に入射する。その後、偏光光線104A、104B及び104Cは、光線104A’及び104B’を検査基質16に指向するように構成された光指向器106に入射する。ここに示す実施形態では、この光指向器106は、非反射即ち暗フィールドスポット108が形成されていて、光線104Cがそれを貫通して進み、ビームダンプ即ち吸収器110で吸収されるのを許す。光指向器は、例えば、ビームスプリッタ、二色性接合及びミラーを含むが、それに限定されない。
【0076】
光源20と光学的通信状態にある光ガイド112は、光線104A’、104B’を受け取って、検査基質16へ伝送する。図3に示す実施形態では、光ガイド112は、照射セグメント114及び反射セグメント116を含む。照射セグメント114は、光を検査基質16へ伝送して照射し、一方、反射セグメント116は、検査基質16から反射された光を、分析区分12のビーム指向器98へ伝送する。光ガイドは、例えば、ボロスコープ、内視鏡、液体光ガイド、ポリマー光ガイド、ガラス光ガイド、チューブ本体、及び単一又は束状の光ファイバを含む。例えば、図4A−4Dは、光搬送区分14に使用することのできる光ガイド112の多数の実施例を示す。図4Aに示すように、光ガイド112は、ポリマーの照射及び反射セグメント114、116を各々含んでもよい。反射セグメント116は、例えば、内部クラッド115により、照射セグメント114から光学的に分離することができる。同様に、照射セグメント114は、外部クラッド117を含んでもよい。図4Bに示すように、反射セグメント116は、光ファイバの束で構成され、一方、照射セグメント114は、ポリマー光ガイドを含む。それとは別に、図4Cに示す光ガイド112は、光ファイバの束で構成された照射セグメント114と、ポリマーの反射セグメント116とを有する。図4Dに示す別の実施形態では、照射セグメント114及び反射セグメント116が光ファイバの束で構成される。
【0077】
図3に示すように、光線104A’、104B’を収束するために、光搬送区分14内にレンズ又はレンズシステム118が含まれてもよい。レンズシステム118の焦点120は、検査基質16の表面より上、表面、又は表面より下にあってもよい。任意であるが、レンズシステム118は、光搬送本体14の長手軸に対してある角度で照射光を投影するように構成された反射器又は他の装置を含んでもよい。例えば、レンズシステム118は、ユーザが光搬送本体14の長手軸に対して約90度の角度で光を投影するのを許す。図示されたように、光搬送本体14の遠方端137は、検査基質16から距離Dに配置される。その結果、光搬送本体14は、検査基質16に接触せず、これにより、検査基質16を通して材料を妨げなく流すことができる。従って、像形成システム10は、ユーザが検査基質16を通る材料の流れをリアルタイムで測定するのを許す。検査基質16から反射された光122は、レンズ118により捕獲され、そして反射セグメント116及び光指向器106の暗フィールドスポット108を通して分析区分12のビーム指向器98へ伝送される。任意であるが、検査基質16を照射する前に光を偏光するように構成された偏光器(図示せず)を光搬送本体14の遠方端137の近くに配置してもよい。
【0078】
図5は、光搬送区分14の別の実施形態を示す。図示されたように、内部光源18を使用して検査基質16を照射することができる。例えば、1つ以上のLEDを使用して、個別波長の光で検査基質16を照射することができる。別の実施形態では、内部光源18は、異なるカラーのLEDを含み、これにより、多数の個別波長の光、又は付加的な処置(例えば、レーザ切除)のための全スペクトル光で検査基質16を照射することができる。又、多数の波長のLEDを使用して、Hb飽和の分布の像をSDF像形成モードで発生することもできる。当業者であれば、LEDを光源として使用することで、像形成システム10を、従来のシステムに比して、バッテリや他の低電力の電源で付勢できることが明らかであろう。例えば、像形成システム10は、この像形成システム10をパーソナルコンピュータのユニバーサルシリアルポートに結合することにより付勢できる。1つ以上の内部レンズ130を、光搬送区分14内に含ませて、内部光源18の近くに配置してもよいが、これは必要でない。同様に、1つ以上の光学偏光器又はフィルタ132を内部レンズ130の近くに配置してもよい。内部光源18は、光線134A、134Bを放射し、これらは、光ガイド138の照射セグメント136により検査基質16へ伝送される。検査レンズシステム140を使用して、光線134A、134Bを検査基質16に収束することができる。レンズシステム140の焦点142は、検査基質16の表面より上、表面、又は表面より下にあってもよい。その後、検査基質16により反射された光線144は、レンズシステム140により収集され、光ガイド138内に形成された反射セグメント146により分析区分12のビーム指向器98へ伝送される。
【0079】
図6は、光ガイド150の別の実施形態を示す。図示されたように、光ガイド150は、検査基質(図示せず)内の焦点に光線を向けるように、収束又はカーブ遠方端154を有する照射セグメント152を備えている。反射セグメント156は、検査基質16から分析区分12(図1を参照)へ光を伝送するように構成される。
【0080】
図7及び8は、光ガイドの遠方端又は遠方区分に固定できるスペーサ装置の実施形態を示す。図7は、スペーサ162が取り付けられた光ガイド160を示す。ここに示す実施形態では、光ガイド160の遠方区分は、スペーサ164を光ガイド160にしっかりと結合するために1つ以上のロック部材164を備えている。従って、スペーサ160は、ロック部材164を受け容れるためにロック部材くぼみ166を含む。スペーサ162は、光ガイド160が検査基質16から少なくとも距離dを保つように確保する。図8は、光ガイド170に結合されるスペーサ172の別の実施形態を示す。スペーサ162、172は、プラスチック、ゴム、エラストマー、シリコン、又は他の生物学的に適合する材料を含む(これらに限定されないが)種々の材料から製造することができる。一実施形態において、スペーサ162、172は、使い捨てである。
【0081】
図9及び10は、別の実施例によるスペーサ182が取り付けられた光ガイド180の実施形態を示す。スペーサ182は、真空源(図示せず)に取り付けできる真空ポート184を備えている。スペーサ182は、検査基質(図示せず)を照射するためのスペーサアパーチャー186を含む。スペーサ182は、真空ポート184と連通状態にある1つ以上の取り付けオリフィス188を含む。この取り付けオリフィス188は、スペーサ本体194の外壁190と内壁192との間に形成され、スペーサアパーチャー186から分離される。従って、スペーサ180は、検査表面の照射に悪影響を及ぼすことなく真空源が作動されたときに検査基質(図示せず)に結合するように構成される。従って、スペーサ180は、堅牢なものでもよいし、或いは別の態様では、従順な器官又は構造体の中又はその上で使用するための従順な材料で構成されてもよい。上述した実施形態と同様に、スペーサ182は、種々の材料で製造することができ、又、使い捨てでよい。医療又は治療薬剤を導入するためにスペーサ本体194に1つ以上の付加的なポートが形成されてもよい。
【0082】
図11及び12は、像形成システム200の一実施形態を示す。図示されたように、像形成システム200は、照射本体202及び反射本体204を含む。照射本体202は、光学系208を受け入れるように構成された光学くぼみ206を画成する。光学系208は、第1スペーサ210、第1暗フィールドミラー212、フィルタスペーサ213、及びフィルタバンク214を含む。ここに示す実施形態では、フィルタバンク214は、透明フィルタ216、黄色フィルタ218、緑フィルタ220、及び白フィルタ222を含む。第2スペーサ224がフィルタバンク214の近くに配置される。第3スペーサ226が第2スペーサ224とレンズ228との間に配置される。第4、第5及び第6スペーサ230、232及び234が、各々、その近くに配置される。第2暗フィールドフィルタ236が第6スペーサ234と第7スペーサ238との間に配置される。
【0083】
再び図11を参照すれば、反射本体204は、光指向器240を備えている。光反射器240には、非反射エリア242が形成されている。更に、反射本体204は、検査基質(図示せず)の近くに配置されるように構成された検査尖端244を備えている。反射本体204の分析区分250内には、偏光器及び/又はフィルタ246並びに像捕獲装置248を配置することができる。使用中に、光源252が光を投影し、この光は、照射本体202内に配置された光学システム208によりフィルタリングされ収束される。光源252からの光は、光指向器240により、検査尖端244の近くに位置する検査基質(図示せず)へ指向される。検査基質(図示せず)により反射された光は、光ガイド256により分析区分250へ伝送され、そこで、光が偏光解除(depolarize)され分析される。
【0084】
図13は、像形成システムの別の実施形態を示す。図示されたように、像形成システム300は、照射本体302及び反射本体304を備えている。照射本体302は、光学系308を受け入れるように構成された光学的くぼみ306を画成する。光学系308は、第1レンズ310及び第2レンズ312を含む。第1レンズ310の近くに配置されるのは、内部光源318である。ここに示す実施形態では、内部光源318は、光学系308を通して光を投影するように構成された多数のLEDを備えている。照射本体302を通して光が伝達されるように確保するために1つ以上の反射器316を使用することができる。
【0085】
図13に示すように、反射本体304は、光指向器340を備えている。光反射器240には、非反射エリア342が形成されている。更に、反射本体304は、検査基質(図示せず)の近くに配置されるように構成された検査尖端344を備えている。反射本体304の分析区分350内には、ビーム指向器398及び像捕獲装置348を配置することができる。使用中に、光源318が光を投影し、この光は、照射本体302内に配置された光学系308により収束される。光源318からの光は、光指向器340により、検査尖端344の近くに位置する検査基質(図示せず)へ指向される。検査基質(図示せず)により反射された光は、光ガイド356により分析区分350へ伝送され、そこで、光が分析される。図示されたように、分析区分350は、1つ以上のフィルタ又は偏光器360を含んでもよい。
【0086】
図3−5に示されたように、少なくとも1つの光源を使用して、基質の表面下に位置する構造体を照射することができる。図14及び15は、表面反射の影響を回避又は減少しながら、表面下構造体を像形成するのに有用な像形成システムの別の実施形態を示す。図14は、1つ以上の像形成通路404が形成された本体402を含む像形成システム400を示している。1つ以上の照射通路406を本体402内に形成し、そして像形成通路404から光学的に分離することができる。一実施形態において、本体は堅牢である。別の実施形態では、本体402は、柔軟である。例えば、本体402は、カテーテル本体でよい。任意であるが、本体402には、付加的な内腔が形成されてもよい。例えば、付加的な内腔が本体402内に位置され、これを使用して、処置場所に治療薬剤を付与することができる。別の実施形態では、付加的な内腔を使用して、処置場所に真空力を付与することができる。ここに示す実施形態では、照射通路406が像形成通路404の周りに半径方向に位置される。ここに示す実施形態では、照射通路406が像形成通路404を取り巻く。別の実施形態では、照射通路406が本体402内のどこに配置されてもよい。図示されたように、照射通路406は、像形成通路404から光学的に分離される。それ故、照射通路406を通して搬送される照射エネルギーが像形成通路404に入ることが防止される。従って、このシステムは、サイドストリーム暗フィールド像形成(以下、SDF)を許す。図14に示すように、SDF像形成の特徴は、照射光412A及び412Bと、反射光414とが、独立した通路を経て進むことである。従って、照射を直接組織に配することができ、そしてその付近で観察を行うことができ、しかも、2つの経路間に光が交差することはない。
【0087】
再び図14を参照すれば、照射通路406内に少なくとも1つの照射源を配置することができる。一実施形態において、照射源410は、選択された波長を基質420に投影するように構成された1つ以上のLEDを備えている。別の実施形態では、照射源410は、複数の波長を基質420に投影するように構成された複数のLEDを備えている。例えば、図14に示すように、基質420に光を投影するように構成された第1の照射源410Aが、本体402の遠方部418に位置される。同様に、第2の照射源410Bが、本体402の遠方部418に位置される。従って、第1及び第2の照射源410A、410Bは、検査中の基質420の近くに位置される。任意であるが、本体402内にいかなる数の照射源が位置されてもよい。照射源は、例えば、LED、LLED、白熱電球、レーザ光源等を含むが、これに限定されない。
【0088】
図15は、図14に示す像形成装置400の別の実施形態の遠方部の斜視図である。図示されたように、本体402は、像形成通路404と、この像形成通路404から光学的に分離された少なくとも1つの照射通路406とを備えている。1つ以上の照射装置410が照射通路406内に配置され、そして本体402の遠方部418の近くに位置される。従って、使用中に、照射源は、基質420の近くに位置される。
【0089】
図16は、像形成装置の一実施形態の遠方部を示す断面図である。図示されたように、本体402は、像形成通路404及び照射通路406を画成する。前記実施形態と同様に、照射通路406は、像形成通路404から光学的に分離される。ここに示す実施形態では、照射通路406は、本体402の遠方部418の近くで終了する。任意であるが、照射通路406は、本体402の長さを通じて続いてもよい。従って、照射通路406は、リモート位置から基質420へ照射エネルギーを付与するように構成された1つ以上の光ファイバを含んでもよい。ここに示す実施形態では、1つ以上の照射源410が照射通路406内に位置される。例えば、1つ以上のLEDが照射通路406内に位置されてもよい。図14及び15に示す前記実施形態のように、照射通路406は、像形成通路404から光学的に分離される。任意であるが、少なくとも1つのコンジット424が本体402を通して延び、照射源410を電源に結合する。ここに示す実施形態では、少なくとも1つのレンズ422が像形成通路404内に位置され、基質420から受け取られた像を像捕獲装置416へ送信する(図14を参照)。任意であるが、図14−16に示す像形成システムは、レンズ422なしに使用されてもよい。
【0090】
図14を参照すれば、使用中に、第1の照射源410Aが照射エネルギー412Aを基質420へ投影する。同様に、第2の照射源410Bが照射エネルギー412Bを基質420へ投影する。図14に示すように、照射エネルギー412A、412Bが像形成通路404から光学的に分離される。第1及び第2の照射エネルギー412A、412Bは、同じ波長でもよいし、異なる波長でもよい。更に、第1及び第2の照射源410A、410Bは、基質420に近い本体402の遠方部に位置されるので、そこからの表面反射が減少され又は排除される。図示されたように、表面下の像414が像形成通路404により基質420から像捕獲装置416へ搬送される。像捕獲装置は、例えば、CCD装置、カメラ、分光測光器、ホトマルチプライヤ装置、分析器、コンピュータ等を含むが、これらに限定されない。任意であるが、1つ以上のレンズ422を像形成通路404又は本体402内に位置させて、照射エネルギー412を基質420に収束させるか、又は基質420からの像414を像捕獲装置416へ搬送する上で助けとするか、或いはその両方を行ってもよい。上述したように、照射エネルギーを、基質から受け取られる像から光学的に分離することで、表面反射の影響を減少又は排除する一方、種々の別々の像形成モード又はエリアの分光検査に加えてSDF像形成を可能にする。
【0091】
図17は、SDF像形成システムの別の実施形態を示す。図示されたように、SDF像形成システム450は、像形成通路454と、この像形成通路454から光学的に分離された照射通路456とを画成する本体452を備えている。照射通路456は、1つ以上の照射源460を含む。照射源460は、例えば、LED、LLED及び白熱電球を含むが、これに限定されない。図示されたように、照射源460は、本体452の遠方部462の近くに位置される。任意であるが、照射源460は、検査エリアからある距離に位置されてもよい。従って、照射エネルギーを、本体452内に位置された光ファイバコンジットを通して検査エリアに搬送することができる。前記実施形態のように、本体402は、堅牢でもよいし、柔軟でもよい。ここに示す実施形態では、キャップ装置464が本体452の上に位置される。一実施形態では、キャップ装置464は、本体452に取り外し可能に結合されるように構成された光学的に透明な使い捨てキャップ装置464でよい。使用中に、キャップ装置464は、本体402を生物学的材料及び汚染から保護することができる。従って、キャップ装置464は、殺菌したものである。
【0092】
再び図17を参照すれば、像形成通路454内に少なくとも1つのレンズ466を配置することができる。像形成通路454は、像捕獲装置468と光学的通信状態にある。この像捕獲装置468は、基質から受け取った像を捕獲して分析するのに有用な任意の装置でよい。例えば、像捕獲装置468は、CCD装置、ホトマルチプライヤ、コンピュータ、分光測光器、等を含む。更に、本体452又は像捕獲装置468内に収束装置470が含まれてもよい。収束装置は、例えば、付加的なレンズ、機械的ドライブ又はポジショナー、等を含むが、これに限定されない。任意であるが、SDF像形成システム450は、更に、装置を位置させる上でユーザの助けとなるハンドル472を備えてもよい。更に、SDF像形成システム450は、コンピュータ、電源、等に結合されるように構成できる。
【0093】
図18は、像形成システムの別の実施形態を示す。図示されたように、像形成システム500は、像形成通路504と、この像形成通路504から光学的に分離された少なくとも1つの照射通路506とを画成する本体502を備えている。照射通路506は、1つ以上の照射源510を含む。図示されたように、照射源510は、本体502の遠方部518の近くに位置されるが、本体502のどこに配置されてもよい。任意であるが、キャップ装置(図示せず)が本体502の上に位置されてもよい。例えば、キャップ装置(図示せず)は、本体502に取り外し可能に結合されるように構成された光学的に透明な使い捨て装置でよい。
【0094】
再び図18を参照すれば、像形成通路504内には、少なくとも1つのレンズ522を配置することができる。像形成通路504は、少なくとも1つの像捕獲装置516と光学的通信状態にある。ここに示す実施形態では、第1の像捕獲装置516A及び第2の像捕獲装置516Bをシステムに使用することができる。更に、1つ以上の光学的変調器526を像形成通路504内に配置して、基質520からの像信号を変調するように構成できる。光学的変調器526は、例えば、ミラー、帯域通過プレート、偏光器、格子、等を含むが、これに限定されない。像捕獲装置516A、516Bは、基質から受け取られた像を捕獲して分析するのに有用ないかなる数の装置で構成されてもよい。例えば、像捕獲装置516A、516Bは、CCD装置、分光測光器、スペクトル分析器、等でよい。
【0095】
図18及び19に示すように、照射源510は、単一波長のLEDで構成される。別の態様では、照射源510は、複数の波長の光を照射するように構成されてもよい。例えば、図19に示す装置は、第1波長で照射する第1照射源510Aと、第2波長で照射する第2照射源510Bとを有する。図20に示す装置は、第1照射源510A、第2照射源510B及び第3照射源510Cを有し、各照射源は異なる波長で照射を行なう。従って、システムは、単一の装置で多数の像形成及び分析手順を遂行するように構成できる。例えば、第1波長は、基質に投影されて、その下の血管内のSDF小循環系像形成に使用される一方、第2波長は、基質に投影されて、血液流中の酸素飽和を検出するのに使用される。手短に言えば、いかなる数の波長の照射エネルギーを照射源510から投影して、いかなる数の分析プロセスに使用することもできる。例えば、像形成システム500は、単一の装置で小循環系の像形成及びエリアの分光検査を許すように構成することができる。
【0096】
図18及び21を参照すれば、使用中に、本体502の遠方部518は、検査中の基質520に接触される。従って、照射源510は、基質520に接近して配置することができる。任意であるが、遠方部518は、本体504又はキャップ装置(図示せず)に結合された1つ以上の係合装置528を含んでもよい。例えば、図22に示すように、係合装置528は、本体502の遠方部518により基質520に加えられる圧力を消散するように構成された膨張可能な装置を含むことができる。図23に示す別の実施形態では、遠方部518は、基質520に接触はしないが接近して配置されてもよい。従って、照射源510は、照射エネルギー512A、512Bを基質520に投影するように構成できる。任意であるが、1つ以上のレンズを照射源510と光学的通信状態にして、照射エネルギー512A、512Bを基質520に投影する上で助けとしてもよい。
【0097】
図24は、像形成及び分析システムの実施形態を示すブロック図である。図示されたように、像形成システム600は、分析区分602と、光搬送区分604と、基質608に光を配送しそしてそこから情報を受け取るように構成された光配送区分606とを備えている。上述したように、分析区分602は、基質608から受け取られる情報を処理するように構成されたいかなる数の分析モジュールを含んでもよい。ここに示す実施形態では、分析区分602は、OPS像形成モジュール620、暗フィールド照射モジュール622、反射分光測光モジュール624、付加的なプロセッサモジュール626、蛍光モジュール628、及び/又は蛍光寿命モジュール630を備えている。付加的なプロセッサモジュール626は、ラマン分光装置、蛍光減衰プロセッサ、PpIX分析器、及び/又はOCT(Hb飽和)分析器、及び/又はCO2分析器を含む(これに限定されないが)1つ以上の処理モジュールを含むことができる。図18及び21を参照すれば、分析区分602は、本体502内に形成された像形成通路504を経て基質520から像形成情報を受け取るように構成することができる。当業者に明らかなように、このシステムは、ユーザが、複数の分析器に結合された単一の装置を使用し、複数の像形成モード、分光測光モード、及び同様の分析方法を使用して基質を選択的に分析できるようにする。
【0098】
光搬送区分604は、基質608に光を搬送しそしてそこからの光を搬送するように構成された本体634を含むことができる。例えば、本体634は、図18に示すように、像形成通路504及び光学的に分離された照射通路506を含むことができる。更に、光搬送区分604は、そこに配置されて基質608を照射するように構成された1つ以上の内部照射源636を含むことができる。任意であるが、本体632内には1つ以上の光学的素子634が位置されてもよい。更に、本体632は、外部光源638から光を受け取って基質608へ搬送するように構成できる。
【0099】
再び図24を参照すれば、光配送区分606は、基質608の近くに位置されて直接的な照射を与えるように構成された直接照射源640を含むことができる。従って、直接照射源640は、基質608から受け取られる像から光学的に分離される。直接照射源640は、例えば、LLED、LED、等を含む。更に、1つ以上の白色光照射源642を使用して、基質608を照射することができる。一実施形態では、光配送区分606は、基質608へ材料を配送し又はそこから材料を受け取る(644)ように構成できる。例えば、光配送区分606は、治療薬剤を基質608へ注入するように構成できる。任意であるが、光配送区分606は、使用中にシステムの位置付けを助けるために、1つ以上の係合装置646が配置されてもよい。
【0100】
上述したように、ここに開示する前記像形成及び分析システムは、本体452に取り外し可能に結合できる1つ以上のキャップ装置464を含むことができる(図17を参照)。一般的に、キャップ装置464は、使用中に本体452を保護するように構成された光学的に透明な材料で構成できる。従って、キャップ装置464は、使い捨てでよい。図25は、キャップ装置714の別の実施形態を示す。図25に示すように、像形成装置700は、像形成通路704と、この像形成通路704から光学的に分離された照射通路706とが形成された本体702を備えている。照射通路706は、そこに位置された1つ以上の照射源710に結合された1つ以上のコンジット708を含むことができる。図25に示すように、像形成通路704内には、1つ以上のレンズ712を配置することができる。キャップ装置714を本体702に結合することができる。このキャップ装置714は、像形成レリーフ718から光学的に分離された照射フィールド716を含む。ここに示す実施形態では、照射フィールド716は、本体702内に配置された照射源710の近くに位置される。同様に、像形成レリーフ718は、像形成通路704の近くに位置される。少なくとも1つの分離表面720が照射フィールド716を像形成レリーフ718から光学的に分離する。例えば、ここに示す実施形態では、分離表面720は、反射ホイル722を含み、これは、検査中の基質に最初に係合しなくても、照射源710からの光が像形成通路704に直接入るのを防止するように構成される。染料、ホイル、含浸剤、等を含む(これに限定されないが)別の分離材料を分離表面722に使用してもよい。任意であるが、キャップ装置714は、使い捨てでよく、又、本体702に取り外し可能に結合するように構成されてもよい。
【0101】
図26は、反射回避像形成システムの更に別の実施形態を示す。図示されたように、反射回避像形成システム810は、スペーサ又は組織係合尖端814が取り付けられた像形成装置812を備えている。この像形成装置812は、スペーサ814を受け入れて係合するように構成された遠方部818を有する本体816を備えている。一実施形態では、スペーサ814は、本体816に取り外し可能に結合される。任意であるが、スペーサ814は、本体816に取り外し不能に結合されてもよい。
【0102】
再び図26を参照すれば、像形成本体816には、1つ以上のコンジットが形成される。ここに示す実施形態では、本体816は、光源(図示せず)から作用面へ光を投影するように構成された像形成コンジット820を備えている。更に、この像形成コンジット820は、作用面から反射された光を収集し、そしてその反射光を、これと通信するセンサの組(図示せず)へ搬送する。センサの組は、例えば、CCD又は他の形式の像形成又は感知装置、スペクトルホトメータ、等を含むが、これに限定されない。任意であるが、二次像形成コンジット822が本体816内に配置されてもよい。例えば、二次像形成コンジット822は、CO2感知染料の使用により組織内のCO2を測定するように構成されてもよい。CO2感知染料は、蛍光減衰の測定を可能にすると共に、像形成コンジット820から受け取られ及びそれを通して伝送される光を使用することができる。任意であるが、1つ以上の付加的なコンジット824が本体816内に位置されてもよい。例えば、本体816内には、いかなる数の流体コンジットが形成されてもよい。
【0103】
スペーサ814は、本体816の遠方部818に係合して結合するように構成された結合部832を有するスペーサ本体830を備えている。スペーサ本体830は、更に、結合部832と連通するオリフィス834を画成する。ここに示す実施形態では、スペーサ本体830は、このスペーサ本体830を本体816に結合できるように、ねじ部材836及び取り付け装置838が形成され又は配置されている。スペーサ本体830を像形成装置812に結合するのに、いかなる数又は形式のねじ部材836及び取り付け装置838を使用してもよい。スペーサ本体830の遠方部は、オリフィス834を画成するフランジ840を備えている。ここに示す実施形態では、フランジ840には、1つ以上の真空ポート842が位置されて、フランジ840を作用面に係合又は結合できるようにしている。
【0104】
ここに示す実施形態では、スペーサ814は、このスペーサ814を作用面に係合できるようにする1つ以上の真空ポート842を含む。任意であるが、スペーサ本体814は、作用面との接触を回避するように構成されてもよい。例えば、スペーサ本体814は、像形成装置812が、作用面に接触せずに、ある距離から、作用面に光を投影し且つ作用面から光を受け取ることができるように1つ以上のレンズで構成された光学システムを備えてもよい。例えば、光学システムは、ズームレンズシステムを含んでもよい。
【0105】
更に、スペーサ814は、種々の形状及びサイズで形成されてもよい。例えば、スペーサは、ドーナツ型のスペーサを含んでもよい。更に、スペーサ814は、種々の流体が充填された嚢又はクッションを含んでもよい。任意であるが、流体は、光学的に透明でもよい。
【0106】
図27は、反射回避像形成システム810の一実施形態を示す断面図である。図示されたように、本体816には、像形成コンジット820、二次像形成コンジット822、及び付加的なコンジット824が形成されている。更に、本体816には真空コンジット856及び858が形成されて、真空源(図示せず)に結合されている。スペーサ814は、真空コンジット870及び872を備え、これらは、本体816の真空コンジット856及び858と、スペーサ814に形成された真空ポート842とに連通している。任意であるが、本体816へのスペーサ814の結合を更に可能にするために、本体816に1つ以上の取り付け部材862が位置されてもよい。
【0107】
上述した新規な像形成装置に加えて、本出願は、像形成を行なうと共に種々の生物学的パラメータを非侵襲的に決定し、それにより影響されるエリアを必要に応じて処置する方法についても説明する。例えば、上述したシステムをOPS像形成モードで動作するときには、毛管及び関連循環系構造体を通る流れを検査して、赤血球の流れを見ることができる。システムをOPS像形成モードで動作するために、ユーザは、検査基質に白色光を照射する。白色光は、検査基質を照射する前に偏光器で偏光される。反射光は、光ガイドで捕獲され、OPS像形成モジュール30の偏光区分42へ伝送される(図2を参照)。システム光学系及び患者組織表面で反射された光は、散乱の関数として偏光シフトを受け、ひいては、偏光区分42により打消される。従って、表面下の反射光は、偏光シフトを受けず、像捕獲装置50により捕獲され、表面下像形成を可能にする。任意であるが、OPS像形成は、暗フィールド照射との組み合せにおいて達成されてもよい。
【0108】
同様に、ここに述べる像形成システムは、反射分光測光モジュールを使用して反射分光測光を実行するように使用できる。分光測光器をこの像形成システムと共に使用して、組織表面のスペクトル反射を検査することができる。光源からの光で検査基質を照射する。光は、内部光源18、外部光源20、及び/又は付属光源22を含む(図1を参照)。検査基質16で反射された光は、光搬送区分14により捕獲され、そして反射分光測光モジュールへ伝送される。次いで、反射光のスペクトル特性を検査し、これを使用して、被検査器官の表面内のヘモグロビン飽和及び/又はヘマトクリット濃度を決定する。
【0109】
最後に、ここに述べる像形成システムを使用し、蛍光像形成モジュールを使用して組織細胞の酸素化及び/又は機能状態を決定することができる。例えば、検査エリアにUV光を照射し、ミトコンドリアのエネルギー状態をターゲットとすることができる。例えば、波長が約360nmの光を使用して、検査基質を照射することができる。その後、基質で反射された光を光搬送区分14により捕獲し、分析区分12へ伝送する(図1を参照)。捕獲された光は、360nmないし約460nmのラムダシフトを受けることがある。その後、蛍光像形成モジュール34が反射光を分析し、細胞内のNADHの存在を決定し、これにより、細胞内の酸素の入手性を示すことができる。
【0110】
OPS像形成プロセッサ52、RFSプロセッサ72及び蛍光像形成プロセッサ92は、各々、それらの各反射測定値を計算し表示するために、いかなる数の数式、アルゴリズム、モデル、データベース、ルックアップテーブル、又は関連情報を含んでもよい。例えば、ビアランバートの法則を使用して、検査基質による光の吸収度に基づき、検査基質における材料の濃度を決定することができる。
【0111】
又、患者の小循環系を包括的に監視する方法も開示する。この方法は、ここに開示した前記像形成システムのいずれかを使用することを含む。一実施形態において、この方法は、組織基質を照射し、組織基質の表面からの光の反射を回避し、組織基質からの光を受け取り、受け取った光のあるものを使用して組織基質における小循環系の流れを像形成し、受け取った光のあるものを使用して小循環系における酸素入手性を決定し、そして受け取った光のあるものを使用して組織細胞の酸素化の適切さを決定することを含む。
【0112】
一実施形態において、前記方法は、小循環系の流れ情報、酸素入手性情報及び組織細胞の酸素化の適切さ情報を使用し、患者における敗血症、血液量減少、心原性及び閉塞性敗血症ショックのようなショックの状態に関する早期及び繊細な決定を行い、そしてこの症状を矯正することに向けられる蘇生治療を手引きすることを含む。
【0113】
又、別の実施形態では、前記方法は、小循環系の流れ情報、酸素入手性情報及び組織細胞の酸素化の適切さ情報を使用し、そして患者の心血管疾病及び不全に関する早期及び繊細な決定を行なうことを含む。
【0114】
ここに述べる像形成システム及び方法のいずれの実施形態も、ビデオ出力像の解像度のようなシステムの要素の出力クオリティを向上させるためにパルス状の照明システム及び技術を含むことができる。図28は、図24に示す像形成システム600と同様の像形成システム600Aの実施形態を示すブロック図である。像形成システム600Aは、コントローラ900により制御される同期型パルス状照明を含む。この同期型パルス状照明は、皮膚、血管、内部器官、等を含む生物学的基質のような基質を像形成して、構造体内の小循環系のような生物学的メトリックを観察し又は分析するのに使用できる。ある実施形態では、検査基質から反射された光は、像形成される基質の対象物(1つ又は複数)が視野を横切って移動する場合でも、高解像度のビデオ出力像で分析することができる。
【0115】
コントローラ900は、CCDカメラ制御システム(図示せず)のような像形成システムからのビデオ同期データを受け容れ、そして像形成システム600A又は他の適当な像形成システムの実施形態の照明要素の1つ以上を希望の仕方でパルス付勢するための出力信号を発生するように構成されたプロセッサを含むことができる。図24に示したように、コントローラ900は、分析区分602及び1つ以上の照明システム636、638、640及び642と通信する。コントローラ900は、分析区分602と完全な通信状態で示されているが、分析区分602の任意の要素と特定の通信状態、例えば、電気的又は光学的通信状態にあってもよい。コントローラは、蛍光寿命CO2モジュール630、蛍光像形成モジュール628、反射分光測光RSモジュール624、及び付加的なモジュール626と特定通信状態にあってもよい。コントローラ900は、システム600Aの個別要素として示されているが、システム600Aの他の要素、例えば、分析区分602、光搬送区分604、光配送区分606、又はそのサブ要素内に配置されてもよいし、又はそれらに組み込まれてもよい。
【0116】
又、コントローラは、DF像形成モジュール622又はOPS像形成モジュール620と特定通信状態にあってもよく、このモジュールは、ある実施形態では、ビデオCCDカメラのようなビデオ装置を含んでもよい。この構成は、これらモジュールにより像形成するターゲット又は対象物が像形成フィールドを横切って移動する特定の用途のものである。商業的に入手できる多数のCCDビデオカメラは、通常の照明状態において像の光を捕獲するに充分な感度を達成するためにある時間周期にわたり像の光を収集又は積分するピクセルのグリッド又はアレーを含むCCDチップを使用している。積分されると、光情報がディスプレイシステムへ通信されるか又は出力され、そこで、信号に変換されて、モニタ等に表示することができる。NTSC規格のようなビデオ出力準拠規格に適合するために、ピクセルアレーがセット又はラインに分割される。ある実施形態では、これらのセットは、特に、フィールド線を積分するインターレース方法を使用するシステムの場合に、奇数及び偶数水平線セットを含んでもよい。
【0117】
連続照明を使用してターゲット基質又は対象物を照射するこのようなビデオ像形成システムに関して、各インターレース像は、奇数及び偶数線を含む奇数及び偶数フィールドより成る。通常の動作状態のもとでは、毎秒30個の像(ヨーロッパ規格では25個)が発生される。従って、ビデオ信号は、1/60秒で分離された30個の偶数フィールド及び30個の奇数フィールドより成る。図29は、インターレース型フレーム積分システムにおけるビデオ捕獲シーケンスの概略図である。図29に示すように、奇数フィールドは、手前の奇数フィールドの端又は出力ポイントからの信号を、傾斜図902で示すように、積分された奇数フィールドの光データが出力される瞬間まで、即ち1/30秒の間、積分する。偶数フィールドは、手前の偶数フィールドの端又は出力ポイントからの信号を、傾斜図904で示すように、それが出力される瞬間まで積分する。傾斜図902及び904は、データが出力されプロセスがスタートするときのインターバルの終りまで時間と共に増加するデータ取得を表わす。
【0118】
従って、奇数及び偶数の両フィールドは、等しいインターバル又は時間周期にわたって積分するが、インターバルのスタートは、1/60秒分離し又は食い違っている。その結果、同じ像に属する2つのフィールドが照射される瞬間が若干相違する。移動対象物を像形成するときには、出力像の奇数線が、出力像の偶数線に空間的に一致せず、又はそれに対して変位されることがある。これが図30に示されており、これは、フレーム積分を使用してSony(登録商標)システムのような典型的なビデオシステムで撮影された実質的に丸い対象物906のビデオ像の概略図であり、ここで、対象物はフィールドを横切って移動し、そして出力像906は、連続的又は実質的に連続的な照射光又はLEDの移動及び使用の結果としてぼけている。このぼけは、偶数線910の出力表示に対する奇数線908の出力表示の相対的変位の結果である。
【0119】
高レベルの像の解像度を維持するために、上述したぼけは、像形成対象の照射照明をパルス化することにより減少又は排除することができる。例えば、像形成システム600Aのある実施形態は、Sony Corporation(登録商標)により製造されたSony XC(登録商標)カメラのようなSony(登録商標)タイプビデオCCDカメラが装備され、そして内部LED光源636又は直接照射LED640のような光源をCCDカメラのビデオ信号と同期してパルス化するような特殊な照明技術を使用することができる。ある実施形態では、ビデオ装置の内部像積分プロセスのタイミングに関する情報を含むビデオカメラ又は装置からの出力信号がコントローラ900へ通信され、このコントローラは、次いで、内部LED光源636、直接照射LED640、等の光源を付勢するための同期パルス信号を発生するように構成される。その結果、移動対象物(例えば、赤血球)の像906の鮮明さを改善することができ、像の奇数線908及び偶数線910の照射の瞬間の差が存在せず、像のクオリティが更に改善される。例えば、組織のより深部に像形成を侵入させることが可能となる。第2に、細動脈と他の微小構造体(微小毛管を含む)との間の形態学的区別を行うことができる。これは、パターン認識ソフトウェアを使用して、これらの微小構造体の弁別を行えるようにし、ひいては、関連臨床学的パラメータ、即ち微小毛管密度及び/又は毛管における血液流を計算できるようにする。
【0120】
図31は、図30と同じ対象物のビデオ像912であるが、同期パルス照明で撮影されたビデオ像の概略図である。像912は、フィールドを横切って移動する実質的に丸い対象物を示し、出力像912は、動きの結果としてのぼけがないか又は実質的にない。図31に示す像912は、パルス型LED636又は640、或いは他の適当な照明素子又は光源により発生され、これは、手前の偶数フィールドの積分の終了(又は現在偶数フィールドの積分の開始)と、奇数フィールドの出力の開始(又は積分の終了)との間のインターバル中だけオンにされる。光源のこのようなパルス化は、上述した幾つかの実施形態について行うことができ、ビデオカメラ又は同様の装置からの出力信号がコントローラ900により処理され、このコントローラは、光源(1つ又は複数)へ同期パルス信号を発生するように構成される。図29に示す実施形態では、偶数フィールドの積分の開始から奇数フィールドの積分の終了又は出力の瞬間までのインターバルに、矢印Tで示された1/60秒の長さをもつインターバルが存在する。奇数及び偶数フィールドの積分に対するオーバーラップ周期に対応するこのインターバルTの間に、奇数及び偶数フィールドのデータ積分が同期され、積分が同時に実行される。このオーバーラップインターバル又は周期に照射を限定するときには、像の奇数及び偶数フィールドの照射と表示との間に時間差も空間的分離もない。
【0121】
このような実施形態では、LED(又は他の形式の照明)は、奇数フィールドと偶数フィールドとの間のインターバル中にオフであり、従って、照明のデューティサイクルは、この実施形態では、約50%である。その結果、像は、より鮮明となり(連続モードにおける1/30秒の積分時間に代わって1/60秒のパルス時間中に照射される)、そして奇数及び偶数フィールドは、同時に照射され、奇数及び偶数線が互いに一致する。ある実施形態、特に、ヨーロッパのフォーマットでは、ビデオカメラの像レートが、約20像/秒ないし約30像/秒であり、特に、約25像/秒である。このような実施形態では、奇数フィールドと偶数フィールドとの間のインターバルが約1/50秒であるが、他の点では、パルス同期照明に関して上述した全ての方法を使用することができる。
【0122】
上述した説明に関して、同じ又は同様の大きさ、材料及び構成を有する同様の要素を指すのに同じ参照番号を使用した。特定の実施形態を図示して説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに種々の変形がなされ得ることが明らかであろう。従って、本発明は、前記説明によって限定されることはない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的基質を分析するための像形成システムであって、
光源と、
該光源からの光を前記生物学的基質に投影し、前記生物学的基質により反射される光を伝送するように構成された光搬送本体と、
該光搬送本体と光学的通信状態にある分析区分であって、オーバーラップ周期で重畳する食い違い時間インターバルにわたり積分される複数のセットのフィールド線を使用するビデオ像形成システムを有している分析区分と、
前記光源及びビデオ像形成システムと通信状態にあるコントローラであって、実質的に前記ビデオ像形成システムのオーバーラップ周期内に前記光源を作動させるように構成されたコントローラと、を備えたことを特徴とする像形成システム。
【請求項2】
前記分析区分が、更に、反射回避像形成モジュールと、反射分光測光モジュールと、蛍光像形成モジュールと、前記光搬送本体と光学的通信状態にあるビーム指向器であって、それら反射回避像形成モジュール、反射分光測光モジュール及び蛍光像形成モジュールの少なくとも1つに前記光の少なくとも一部分を指向するように構成されたビーム指向器と、を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ビーム指向器が、ユーザにより選択的に作動されるように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ビーム指向器が、ビームスプリッタ、二色性接合、プリズム及びミラーより成るグループから選択された少なくとも1つの装置を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記光搬送本体が、更に、前記光源からの光を投影するように構成された1つ以上の照射通路と、反射光を伝送するように構成された像形成通路とを備え、
前記像形成通路が前記1つ以上の照射通路から光学的に分離される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記光源が、白熱ランプ、ガス放電ランプ、発光ダイオード、レーザダイオード、ガスレーザ、エキシマーレーザ、ソリッドステートレーザ、化学的レーザ、染料レーザ、赤外線光源及びUV光源より成るグループから選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
像形成通路内に位置されたレンズを更に備え、前記像形成通路が前記ビデオ像形成システムと光学的通信状態にある、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
像形成通路内に位置された1つ以上の光学的変調器を更に備えた、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
生物学的基質を分析するための像形成システムであって、
LED光源と、
該LED光源からの光を前記生物学的基質に側部から投影し、前記検査基質により反射される光を伝送するように構成された光搬送本体と、
該光搬送本体と光学的通信状態にある分析区分であって、前記生物学的基質により反射された光を受け取るように構成され、反射回避像形成モジュールと、反射分光測光モジュールと、蛍光像形成モジュールと、オーバーラップ周期で重畳する食い違い時間インターバルにわたり積分される複数のセットのフィールド線を使用するビデオ像形成システムとを有している分析区分と、
前記LED光源及びビデオ像形成システムと通信状態にあるコントローラであって、実質的に前記ビデオ像形成システムのオーバーラップ周期内に前記LED光源を同期的にパルス付勢するように構成されたコントローラと、を備えたことを特徴とする像形成システム。
【請求項10】
前記光搬送本体と光学的通信状態にあるビーム指向器であって、前記反射回避像形成モジュール、反射分光測光モジュール及び蛍光像形成モジュールの少なくとも1つに前記受け取った光の少なくとも一部分を指向するように構成されたビーム指向器を更に備えた、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記光搬送本体が、更に、像形成通路の周りに半径方向に位置された1つ以上の照射通路を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つ以上の照射通路がリモート位置から照射エネルギーを配送するように構成された1つ以上の光ファイバを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記光搬送本体が近方端及び遠方端を有し、前記LED光源が前記光搬送本体の前記遠方端に位置された1つ以上のLEDを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記光搬送本体の遠方端に取り外し可能に結合されるように構成された光学的に透明な使い捨てキャップ装置を更に備えた、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記LED光源が単一波長の光を放射するLEDを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記光搬送本体が、近方端と、遠方端と、前記光搬送本体の遠方端に配置された係合装置とを有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
前記係合装置が前記生物学的基質に加えられる圧力を消散するように構成された膨張可能な装置を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
患者を監視する方法であって、
光源と、この光源からの光を検査基質に投影し、その検査基質により反射される光を伝送するように構成された光搬送本体と、この光搬送本体と光学的通信状態にある分析区分であって、オーバーラップ周期で重畳する食い違い時間インターバルにわたり積分される複数のセットのフィールド線を使用するビデオ像形成システムを有している分析区分と、実質的に前記ビデオ像形成システムのオーバーラップ周期内に前記光源を作動するように構成されたコントローラとを備えた像形成システムを用意するステップと、
前記ビデオ像形成システムのオーバーラップ周期の間に前記光源からのパルス状の同期された光で前記患者の生物学的基質を照射するステップと、
前記生物学的基質の表面より下から光を受け取るステップと、
前記オーバーラップ周期中に積分されるフィールド線のセットで前記生物学的基質の像を発生するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記生物学的基質が血管付きの組織を含み、
この組織の小循環系を像形成して小循環系情報を得るステップを更に備えた、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
酸素入手性情報、及び組織細胞の酸素化の充分さ情報を得るステップと、
患者における敗血症、血液量減少、心原性及び閉塞性敗血症ショックのようなショックの状態に関する早期及び繊細な決定を行うステップと、
この症状を矯正することに向けられる蘇生治療を手引きするステップと、を更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記組織細胞の酸素化の充分さ情報を得るステップが蛍光像形成を経て組織CO2又はNADHを測定することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
酸素入手性情報及び組織細胞の酸素化の充分さ情報を得るステップと、
患者の心血管疾病及び不全に関する早期及び繊細な決定を行うステップと、を更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記生物学的基質の小循環系に影響せずに生物学的基質を照射するステップを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
OPS像形成又はメインストリーム暗フィールド像形成を含む受け取った光の反射フィルタリングを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
メインストリーム暗フィールド像形成を含む受け取った光の反射フィルタリングを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記生物学的基質を照射するステップが、入射光及び反射光が同じ経路に沿って進行しないサイドストリーム暗フィールド像形成を含む、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2013−34901(P2013−34901A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−229598(P2012−229598)
【出願日】平成24年10月17日(2012.10.17)
【分割の表示】特願2007−544289(P2007−544289)の分割
【原出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(507177504)アカデミッシュ メディッシュ セントルム ユニフェルシテイト ファン アムステルダム (2)
【Fターム(参考)】