説明

パワーヘッドルーム報告を実行する方法及び通信装置

【課題】無線通信システムのUE(ユーザー端末)でPHR(パワーヘッドルーム報告)を実行する方法を提供する。
【解決手段】複数のアップリンクキャリアを配置する段階と、少なくとも1つのPHR値を生成する段階とを含む。各PHR値は複数のアップリンクキャリアにそれぞれ対応したPHR制御要素で報告される。PHR制御要素には、各PHR値に対応するアップリンクキャリアを識別するための識別フィールドが含まれる。報告は、伝搬損失の変化をトリガーとするか、または周期的に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパワーヘッドルーム報告(PHR)を実行する方法及び通信装置に関し、特にキャリアアグリゲーション(CA)技術をサポートするために、無線通信システムのUE(ユーザー端末)でPHRを実行する方法及び通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(long term evolution)無線通信システムは、第三世代移動通信システム(例えばUMTS(汎用移動通信システム))をもとに確立されたアドバンスド高速無線通信システムである。LTE無線通信システムはパケット交換のみサポートし、そのRLC(無線リンク制御)層とMAC(媒体アクセス制御)層は基地局(ノードB)とRNC(無線ネットワークコントローラ)に個別に設ける必要がなく、同一の通信ネットワークエンティティーに統合できるので、システム構造が比較的に簡単である。
【0003】
LTE無線通信システムにおいて、各MAC PDU(媒体アクセス制御プロトコールデータユニット)は、ヘッダと、0または複数の制御要素(control element)と、0または複数のSDU(サービスデータユニット)と、オプションとして存在するパッディング領域とを含む。そのうちMAC PDUのヘッダは、MAC PDUにより運ばれる各制御要素、各SDU、及びパディング領域にそれぞれ対応する1または複数のサブヘッダからなる。
【0004】
現行の仕様書(3GPP TS 36.321、36.213、36.133)によれば、UEで伝送されるMAC PDUは、BSR(バッファ状態報告)制御要素とPHR(パワーヘッドルーム報告)制御要素とを含む。BSR制御要素はBSRプロセスにより生成され、UEのアップリンクバッファのデータ量をサービスを提供する基地局(エンハンスドノードBともいう)に報告する。それに対してPHR制御要素はPHRプロセスにより生成され、UEの最大送信電力(maximum TX power)とUL−SCH(アップリンク共有チャネル)送信に用いる予想送信電力との差をサービング基地局に報告する。したがって、ネットワークはUEから報告されたアップリンクバッファの状態とパワーヘッドルームなどの情報に基づいて、無線リソースの割り当てとスケジューリング決定を効率的に実行することができる。
【0005】
一般に、UEは以下のイベントの発生時にPHRをトリガーする。(1)PHRを禁止するためのタイマーprohibitPHR−Timerが止まり、かつUEの伝搬損失(path loss)の変化が所定値DL_PathlossChangeより大きい場合、(2)周期的報告タイマーPeriodicPHR−Timerが終了した場合、後者は周期的PHRと呼ばれる。PHRをトリガーした後、UEが現TTI(送信時間間隔)において新規送信のためにネットワークから割り当てられたアップリンクリソースを保有すれば、物理層からパワーヘッドルームを取得して対応するPHR制御要素を生成し、タイマーprohibitPHR−Timerを再起動する。また、周期的PHRをトリガーした場合では、周期的報告タイマーPeriodicPHR−Timerを再起動する。PHRプロセスの詳しい動作については、関連仕様書(3GPP TS 36.321、36.213、36.133)を参照すればよく、ここで説明を省略する。
【0006】
一方、将来各種サービスへの需要を満足するために、3GPP(第三世代パートナーシッププロジェクト)はLTEシステムの後につく次世代の無線通信システム、LTE−A(LTEアドバンスド)システムの仕様制定に取り組んでいる。LTE−Aシステムにはキャリアアグリゲーション(CA)技術が導入されている。この技術は、複数のコンポーネントキャリアを集約することで、UEの送信帯域幅を拡大してスペクトル効率を向上させる。
【0007】
現行のCA技術は以下の特徴を有する。
(1) 連続したコンポーネントキャリアの集約をサポートすると同時に、非連続のコンポーネントキャリアの集約もサポートする。
(2) アップリンクとダウンリンクの集約キャリア数が異なっても可能である。しかし、従来のシステムと互換するために、アップリンクとダウンリンクに同数のコンポーネントキャリアを配置しなければならない。
(3) 異なる送信帯域幅を得るために、アップリンクとダウンリンクに数量が異なったコンポーネントキャリアを配置することができる。
(4) UEにとって、各コンポーネントキャリアはトランスポートブロックを独力で送信し、独立したHARQ(ハイブリッド自動リピート要求)メカニズムを有する。
【0008】
しかし、CA技術が導入されたといっても、先行技術ではCA動作時のPHR実行方法や、PHRのトリガー方法を規定していない。UEが複数のコンポーネントキャリアを同時に利用して送信した場合、先行技術のように1つのパワーヘッドルームのみ報告すれば、基地局はUEの各アップリンクキャリアの電力状態を検知することができず、UEに対してスケジューリングを効率的に実行することができないので、リソースを無駄にしかねない。したがって、詳しい定義が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は主として、無線通信システムのUEでPHRを実行する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では、無線通信システムのUEに用いられるPHRを実行する方法を開示する。無線通信システムはキャリアアグリゲーション(CA)技術をサポートし、それによりUEは配置されたアップリンクキャリアを通して送信することが可能である。方法は、複数のアップリンクキャリアを配置する段階と、少なくとも1つのPHR値を生成する段階とを含む。少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値は、複数のアップリンクキャリアのうち1つのアップリンクキャリアにそれぞれ対応する。
【0011】
本発明では更に、無線通信システムのUEに用いられるPHRを実行するための通信装置を開示する。無線通信システムはCA技術をサポートし、それによりUEは配置されたアップリンクキャリアを通して送信することが可能である。通信装置は、プログラムを実行するCPU(中央処理装置)と、CPUに結合され、プログラムを記憶する記憶装置とを含む。プログラムは、複数のアップリンクキャリアを配置する段階と、少なくとも1つのPHR値を生成する段階とを含む。少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値は、複数のアップリンクキャリアのうち1つのアップリンクキャリアにそれぞれ対応する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】無線通信システムを表す説明図である。
【図2】無線通信装置のブロック図である。
【図3】図2に示すプログラムを表す説明図である。
【図4】本発明の実施例による方法のフローチャートである。
【図5】本発明の他実施例による方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照する。図1は無線通信システム10を表す説明図である。無線通信システム10は望ましくはLTE−Aシステムであって、概してネットワークと複数のUEからなる。図1に示すネットワークとUEは無線通信システム10の構造を説明するために用いるに過ぎない。実際、ネットワークは要求に応じて複数の基地局、RNC(無線ネットワークコントローラー)を含みうる。UEは携帯電話、コンピュータシステムなどの装置である。
【0014】
図2を参照する。図2は無線通信装置100のブロック図である。無線通信装置100は図1に示すUEを実施する。説明を簡素化するため、図2では無線通信装置100の入力装置102と、出力装置104と、制御回路106と、CPU(中央処理装置)108と、記憶装置110と、プログラム112と、トランシーバー114のみ示している。無線通信装置100において、制御回路106はCPU108を用いて記憶装置110に記憶されたプログラム112を実行し、無線通信装置100の動作を制御し、入力装置102(例えばキーボード)でユーザーが入力した信号を受信し、出力装置104(スクリーン、スピーカーなど)で映像、音声などの信号を出力する。無線信号を受発信するトランシーバー114は受信した信号を制御回路106に送信し、または制御回路106による信号を無線で出力する。言い換えれば、通信プロトコルに当てはめれば、トランシーバー114は第一層の一部とみなされ、制御回路106は第二層と第三層の機能を実施する。
【0015】
図3を参照する。図3は図2に示すプログラム112を表す説明図である。プログラム112はアプリケーション層200と、第三層インターフェイス202と、第二層インターフェイス206を備え、第一層インターフェイス218と接続されている。第三層インターフェイス202はRRC(無線リソース制御)を実施する。第二層インターフェイス206はRLC(無線リンク制御)層インターフェイスとMAC(媒体アクセス制御)層インターフェイスを含み、リンク制御を実施する。第一層インターフェイス218は物理接続を実施する。
【0016】
LTE−A無線通信システムにおいて、プログラム112はキャリアアグリゲーション(CA)技術をサポートするので、UEはネットワークにより配置された少なくとも1つのアップリンクキャリアを利用して送信することができる。また、第二層インターフェイス206のMAC層はPHR(パワーヘッドルーム報告)プロセスを実行し、UEの電力使用状態をサービング基地局に報告し、ネットワークによる無線リソースの割り当てとスケジューリング決定を効率的にさせる。それに鑑みて、本発明の実施例ではCA動作時にPHRを実行し、システムスケジューリング機能を向上させるために、PHRプログラム220を提供する。
【0017】
図4を参照する。図4は本発明の実施例による方法40のフローチャートである。下記方法40は、無線通信システムのUEにおいてPHRを実行するために用いられ、PHRプログラム220としてコンパイルすることができる。方法40は以下のステップを含む。
【0018】
ステップ400:開始。
ステップ402:複数のアップリンクキャリアを配置する。
ステップ404:少なくとも1つのPHR値を生成する。各PHR値は、配置されたキャリアの中のアップリンクキャリアにそれぞれ対応する。
ステップ406:終了。
【0019】
以上の方法40によれば、CA動作時、UEは各アップリンクコンポーネントキャリアに対応するPHR値を生成するので、ネットワークは各アップリンクコンポーネントキャリアの電力使用状態を取得することができる。したがって、ネットワークは無線リソースの割り当てとスケジューリング決定を効率的に実行することができる。
【0020】
前述のように、各MAC PDUはヘッダと、0または複数の制御要素と、0または複数のSDUと、オプションとして存在するパッディング領域とを含む。そのうちMAC PDUのヘッダは、MAC PDUにより運ばれる各制御要素、各SDU、及びパディング領域にそれぞれ対応する1または複数のサブヘッダからなる。
【0021】
本発明の実施例では、各アップリンクコンポーネントキャリアのPHR値は、すべて所定のアップリンクコンポーネントキャリアで送信するか、またはそれぞれ対応するアップリンクコンポーネントキャリアで送信することができる。各アップリンクコンポーネントキャリアのPHR値をすべて所定のアップリンクコンポーネントキャリアで送信した場合、UEは各アップリンクコンポーネントキャリアのPHR値に基づいて、同じMAC PDUに対応する複数のPHR制御要素をそれぞれ生成する。この場合、各PHR制御要素に、それにより運ばれるPHR値に対応するアップリンクキャリアを識別するための識別フィールドを設けることができる。この識別フィールドは、PHR制御要素に対応するMACサブヘッダか、またはPHR制御要素に入れることが可能である。
【0022】
もっとも、他実施例として、UEで符号化方式により各アップリンクコンポーネントキャリアのPHR値を1つのPHR制御要素に載せることもできる。この場合、PHR制御要素に、それにより運ばれるPHR値の数量を示す指示フィールドを設けることが必要である。或いは、各PHR制御要素に、それにより運ばれるPHR値に対応するアップリンクキャリアを識別するための識別フィールドを設けてもよい。この識別フィールドは、PHR制御要素に対応するMACサブヘッダか、またはPHR制御要素に入れることが可能である。
【0023】
一方、各アップリンクコンポーネントキャリアのPHR値を、それぞれ対応するアップリンクコンポーネントキャリアで送信した場合、UEは各アップリンクコンポーネントキャリアのPHR値に基づいて、異なるMAC PDUにそれぞれ対応する複数のPHR制御要素を生成する。同じく、各PHR制御要素に、それにより運ばれるPHR値に対応するアップリンクキャリアを識別するための識別フィールドを設けることができる。
【0024】
注意すべきは、UEにより生成されたPHR値の数量は一般に、配置されたアップリンクキャリアの数量に等しい。しかし、特定の場合、例えば一部のアップリンクコンポーネントキャリアのPHR機能が起動されていない場合では、UEにより生成されたPHR値の数量はCA動作時に配置されたアップリンクキャリアの数量より小さく、PHR機能が起動されたアップリンクキャリアの数量のみに等しいことがありうる。このような修正も本発明の範囲に属する。
【0025】
まとめて言えば、CA動作時、UEは各アップリンクコンポーネントキャリアに対応するPHR値を生成するので、ネットワークは各アップリンクコンポーネントキャリアの電力使用状態を取得し、無線リソースの割り当てとスケジューリング決定を効率的に実行することができる。
【0026】
図5を参照する。図5は本発明の他実施例による方法50のフローチャートである。下記方法50は、無線通信システムのUEで実行するPHRに用いられ、PHRプログラム220としてコンパイルすることができる。方法50は以下のステップを含む。
【0027】
ステップ500:開始。
ステップ502:各アップリンクキャリアに対してそれぞれPHRを実行する。
ステップ504:第一アップリンクキャリアに対応するPHRがトリガーされたときに、第二アップリンクキャリアに対応するPHRをトリガーする。
ステップ506:終了。
【0028】
以上の方法50によれば、CA動作時、UEは配置された各アップリンクコンポーネントキャリアに対してそれぞれPHRを実行する。この場合、第一アップリンクキャリアに対応するPHRがトリガーされたときに、第二アップリンクキャリアに対応するPHRをトリガーする。言い換えれば、本発明の実施例では、各アップリンクキャリアのPHR実行は連動している。
【0029】
例えば、第一アップリンクキャリアの伝搬損失の変化に基づいて第一アップリンクキャリアのPHRをトリガーするとすれば、同じ時間に第二アップリンクキャリアの伝搬損失も変化しうるので、UEは第二アップリンクキャリアまたは他のアップリンクキャリアのPHRをトリガーする。したがって、ネットワークは各アップリンクキャリアの電力使用状態を取得し、UEに対してスケジューリングを効率的に実行することができる。
【0030】
もっとも、周期的タイマーで第一アップリンクキャリアのPHRをトリガーすることも可能である。各アップリンクキャリアのPHRが連動するものであれば、すべて本発明の範囲に属する。
【0031】
先行技術で述べたように、LTEシステムのUEは周期的報告タイマーPeriodicPHR−Timerと、PHR禁止タイマーprohibitPHR−Timerを利用してPHRのトリガーを制御する。しかし、CA技術をサポートするLTE−Aシステムでは、アップリンクキャリアごとにPHRを実行しなければならないので、UEに1組のタイマーのみ配置するだけでは各PHRのトリガーを有効に制御することができない。
【0032】
したがって、対応するPHRのトリガーを制御するために、本発明の実施例によるUEは各アップリンクキャリアにそれぞれ対応する複数組のタイマーを含む。このタイマーとして周期的報告タイマーPeriodicPHR−Timer、またはPHR禁止タイマーprohibitPHR−Timerを利用することができるが、本発明はそれに限らない。また、各タイマーの数量は望ましくは、CA動作時に配置されるアップリンクキャリアの数量に等しい。
【0033】
一方、特定のアップリンクキャリアのPHRが送信されても、本発明の実施例では他アップリンクキャリアのトリガーされたPHRをすべて取り消さない。したがって、ネットワークは各アップリンクキャリアの電力使用状態を取得することができる。このような修正も本発明の範囲に属する。
【0034】
まとめて言えば、CA動作時、UEは配置されたアップリンクキャリアごとにPHRを実行しなければならない。それに鑑みて、本発明の実施例では各アップリンクキャリアのPHRを連動させるPHRのトリガー方法を提供する。したがって、ネットワークは各アップリンクコンポーネントキャリアの電力使用状態を取得し、無線リソースの割り当てとスケジューリング決定を効率的に実行することができる。
【0035】
注意すべきは、説明を容易にするために、以上は本発明を方法40と方法50に分けて説明する。当業者に理解できるように、前記方法40と方法50を合併した実施形態も、本発明の範囲に属する。
【0036】
総じて言えば、本発明はCA技術をサポートするために、無線通信システムのUEでPHRを実行する方法及び通信装置を提供する。
【0037】
以上は本発明に好ましい実施例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。よって、当業者のなし得る修正、もしくは変更であって、本発明の精神の下においてなされ、本発明に対して均等の効果を有するものは、いずれも本発明の特許請求の範囲に属するものとする。
【符号の説明】
【0038】
10 無線通信システム
100 無線通信装置
102 入力装置
104 出力装置
106 制御回路
108 CPU
110 記憶装置
112 プログラム
114 トランシーバー
200 アプリケーション層
202 第三層インターフェイス
206 第二層インターフェイス
218 第一層インターフェイス
220 PHRプログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムのUE(ユーザー端末)に用いられるパワーヘッドルーム報告(PHR)を実行する方法であって、当該無線通信システムはキャリアアグリゲーション(CA)技術をサポートし、それにより当該UEは配置されたアップリンクキャリアを通して送信することが可能であり、当該方法は、
複数のアップリンクキャリアを配置する段階と、
少なくとも1つのPHR値を生成する段階と
を含み、
前記少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値は、前記複数のアップリンクキャリアのうち1つのアップリンクキャリアにそれぞれ対応する、PHR実行方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのPHR値はPHR制御要素(control element)で運ばれる、請求項1に記載のPHR実行方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値はそれぞれ1つのPHR制御要素で運ばれる、請求項2に記載のPHR実行方法。
【請求項4】
前記PHR制御要素は、各PHR値に対応するアップリンクキャリアを識別するための識別フィールドを含む、請求項2に記載のPHR実行方法。
【請求項5】
前記識別フィールドは、前記PHR制御要素に対応するMAC(媒体アクセス制御)サブヘッダに含まれる、請求項4に記載のPHR実行方法。
【請求項6】
前記識別フィールドは、前記PHR制御要素に含まれる、請求項4に記載のPHR実行方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値はすべて同じPHR制御要素で運ばれる、請求項2に記載のPHR実行方法。
【請求項8】
前記PHR制御要素は、前記少なくとも1つのPHR値の数量を示す指示フィールドを含む、請求項2に記載のPHR実行方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのPHR値の数量は前記複数のアップリンクキャリアの数量に等しい、請求項1に記載のPHR実行方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのPHR値の数量は、前記複数のアップリンクキャリアのうちPHR機能が起動されたアップリンクキャリアの数量に等しい、請求項1に記載のPHR実行方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値は、対応する前記アップリンクキャリアを通して送信される、請求項1に記載のPHR実行方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値は、すべて前記複数のアップリンクキャリアのうち所定のアップリンクキャリアを通して送信される、請求項1に記載のPHR実行方法。
【請求項13】
前記方法は更に、
前記複数のアップリンクキャリアのうち各アップリンクキャリアに対してそれぞれPHRを実行する段階と、
前記複数のアップリンクキャリアのうち第一アップリンクキャリアに対応する前記PHRがトリガーされたときに、前記複数のアップリンクキャリアのうち第二アップリンクキャリアに対応する前記PHRをトリガーする段階とを含む、請求項1に記載のPHR実行方法。
【請求項14】
前記第一アップリンクキャリアの前記PHRは、前記第一アップリンクキャリアの伝搬損失の変化によりトリガーされる、請求項13に記載のPHR実行方法。
【請求項15】
前記第一アップリンクキャリアの前記PHRは周期的タイマーによりトリガーされる、請求項13に記載のPHR実行方法。
【請求項16】
前記第二アップリンクキャリアに対応するタイマーprohibitPHR−Timerは起動されていない、請求項13に記載のPHR実行方法。
【請求項17】
前記UEは、前記アップリンクキャリアにそれぞれ対応し、対応するPHRのトリガーを制御するための複数のタイマーを含む、請求項1に記載のPHR実行方法。
【請求項18】
前記複数のタイマーのうち各タイマーは、対応するアップリンクキャリアのPHRを周期的にトリガーする周期的タイマーperiodicPHR−Timerである、請求項17に記載のPHR実行方法。
【請求項19】
前記複数のタイマーのうち各タイマーは、計時期間内に対応するアップリンクキャリアのPHRのトリガーを禁止するprohibitPHR−Timerである、請求項17に記載のPHR実行方法。
【請求項20】
前記複数のタイマーの数量は前記複数のアップリンクキャリアの数量に等しい、請求項17に記載のPHR実行方法。
【請求項21】
前記方法は更に、
前記複数のアップリンクキャリアのうち第三アップリンクキャリアに対応する前記PHRが送信されたときに、他アップリンクキャリアのトリガーされたPHRをすべて取り消さない段階を含む、請求項1に記載のPHR実行方法。
【請求項22】
無線通信システムのUEに用いられるPHRを実行するための通信装置であって、当該無線通信システムはCA技術をサポートし、それにより当該UEは配置されたアップリンクキャリアを通して送信することが可能であり、当該通信装置は、
プログラムを実行するCPU(中央処理装置)と、
前記CPUに結合され、前記プログラムを記憶する記憶装置とを含み、前記プログラムは、
複数のアップリンクキャリアを配置する段階と、
少なくとも1つのPHR値を生成する段階と
を含み、
前記少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値は、前記複数のアップリンクキャリアのうち1つのアップリンクキャリアにそれぞれ対応する、通信装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つのPHR値はPHR制御要素で運ばれる、請求項22に記載の通信装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値はそれぞれ1つのPHR制御要素で運ばれる、請求項23に記載の通信装置。
【請求項25】
前記PHR制御要素は、各PHR値に対応するアップリンクキャリアを識別するための識別フィールドを含む、請求項23に記載の通信装置。
【請求項26】
前記識別フィールドは、前記PHR制御要素に対応するMACサブヘッダに含まれる、請求項25に記載の通信装置。
【請求項27】
前記識別フィールドは、前記PHR制御要素に含まれる、請求項25に記載の通信装置。
【請求項28】
前記少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値はすべて同じPHR制御要素で運ばれる、請求項23に記載の通信装置。
【請求項29】
前記PHR制御要素は、前記少なくとも1つのPHR値の数量を示す指示フィールドを含む、請求項23に記載の通信装置。
【請求項30】
前記少なくとも1つのPHR値の数量は前記複数のアップリンクキャリアの数量に等しい、請求項22に記載の通信装置。
【請求項31】
前記少なくとも1つのPHR値の数量は、前記複数のアップリンクキャリアのうちPHR機能が起動されたアップリンクキャリアの数量に等しい、請求項22に記載の通信装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値は、対応する前記アップリンクキャリアを通して送信される、請求項22に記載の通信装置。
【請求項33】
前記少なくとも1つのPHR値のうち各PHR値は、すべて前記複数のアップリンクキャリアのうち所定のアップリンクキャリアを通して送信される、請求項22に記載の通信装置。
【請求項34】
前記プログラムは更に、
前記複数のアップリンクキャリアのうち各アップリンクキャリアに対してそれぞれPHRを実行する段階と、
前記複数のアップリンクキャリアのうち第一アップリンクキャリアに対応する前記PHRがトリガーされたときに、前記複数のアップリンクキャリアのうち第二アップリンクキャリアに対応する前記PHRをトリガーする段階とを含む、請求項22に記載の通信装置。
【請求項35】
前記第一アップリンクキャリアの前記PHRは、前記第一アップリンクキャリアの伝搬損失の変化によりトリガーされる、請求項34に記載の通信装置。
【請求項36】
前記第一アップリンクキャリアの前記PHRは周期的タイマーによりトリガーされる、請求項34に記載の通信装置。
【請求項37】
前記第二アップリンクキャリアに対応するタイマーprohibitPHR−Timerは起動されていない、請求項34に記載の通信装置。
【請求項38】
前記UEは、前記アップリンクキャリアにそれぞれ対応し、対応するPHRのトリガーを制御するための複数のタイマーを含む、請求項22に記載の通信装置。
【請求項39】
前記複数のタイマーのうち各タイマーは、対応するアップリンクキャリアのPHRを周期的にトリガーする周期的タイマーperiodicPHR−Timerである、請求項38に記載の通信装置。
【請求項40】
前記複数のタイマーのうち各タイマーは、計時期間内に対応するアップリンクキャリアのPHRのトリガーを禁止するprohibitPHR−Timerである、請求項38に記載の通信装置。
【請求項41】
前記複数のタイマーの数量は前記複数のアップリンクキャリアの数量に等しい、請求項38に記載の通信装置。
【請求項42】
前記プログラムは更に、
前記複数のアップリンクキャリアのうち第三アップリンクキャリアに対応する前記PHRが送信されたときに、他アップリンクキャリアのトリガーされたPHRをすべて取り消さない段階を含む、請求項22に記載の通信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate