説明

ヒトモノクローナル抗体およびそれを産生する方法

本発明は、細菌およびウイルス抗原と共に腫瘍抗原および様々な自己抗原が含まれる広く多様な抗原に対するヒトモノクローナル抗体を産生する方法を提供する。同様に、抗体自身、そのような抗体をコードする核酸、そのような抗体を産生する細胞、ならびに感染症および癌などの疾患状態に対する診断アッセイおよび受動免疫のためにそのような抗体を用いる方法も提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程を含む、予め決定された抗原に特異的な抗体を分泌する不死化ヒトB細胞を産生する方法:
(a)IgM陽性ヒトB細胞集団を得る工程;
(b)該集団を、
(i)ヒトB細胞を不死化するために、エプスタイン-バーウイルス(EBV)と、および
(ii)免疫グロブリンアイソタイプのIgMからIgGへのクラススイッチを誘導するために、サイトカイン/増殖因子/シグナル伝達物質のカクテルと
接触させる工程;
(c)前記不死化および免疫グロブリンアイソタイプクラススイッチを支持する条件下で細胞を培養する工程。
【請求項2】
以下の工程をさらに含む、請求項1記載の方法:
(d)予め決定された抗原に対する抗体を発現する不死化ヒトB細胞を選択する工程。
【請求項3】
予め決定された抗原が、ウイルス抗原、細菌抗原、真菌抗原、寄生虫抗原、毒素抗原、ウイルスの侵入に関する細胞受容体抗原、細菌の侵入に関する細胞受容体、真菌の侵入に関する細胞受容体、寄生虫の侵入を媒介する細胞受容体、毒素の侵入を媒介する細胞受容体、腫瘍抗原、サイトカイン/ケモカイン/増殖因子抗原、サイトカイン/ケモカイン/増殖因子受容体抗原、炎症を媒介する分子上の抗原、疼痛を媒介する分子上の抗原、組織損傷/障害を媒介する分子上の抗原、活性化分子/リガンド/受容体上の抗原、共刺激分子/リガンド/受容体上の抗原、先天免疫を媒介する分子上の抗原、細胞接着分子上の抗原、細胞接着分子受容体上の抗原、病状に関連する過剰発現した/不十分にグリコシル化された/酸化した/ミスフォールドした/変異した細胞タンパク質(「改変された自己」抗原)上の抗原、細胞アポトーシスを媒介する分子/リガンド/受容体上の抗原、増殖阻害分子上の抗原、H5N1血液凝集素(H5 HA)、癌血管新生分子である胎盤誘発増殖因子(PLGF)、癌および自己免疫関連因子であるインターロイキン-6(IL6)、ブドウ球菌エンテロトキシンB(SEB)、ブドウ球菌エンテロトキシンC2(SEC2)、またはリシンBサブユニットを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
予め決定された抗原がH5 HA、PLGF、IL6、SEB、SEC2、またはリシンBサブユニットである、請求項3記載の方法。
【請求項5】
抗体がモノクローナル抗体である、請求項2記載の方法。
【請求項6】
予め決定された抗原がH5 HAである、請求項4記載の方法。
【請求項7】
予め決定された抗原がPLGFである、請求項4記載の方法。
【請求項8】
予め決定された抗原がIL6である、請求項4記載の方法。
【請求項9】
予め決定された抗原がSEBである、請求項4記載の方法。
【請求項10】
予め決定された抗原がSEC2である、請求項4記載の方法。
【請求項11】
予め決定された抗原がリシンBサブユニットである、請求項4記載の方法。
【請求項12】
選択する工程が、不死化B細胞培地の上清に対して実施されるイムノアッセイを含む、請求項2記載の方法。
【請求項13】
サイトカインカクテルが、B細胞受容体とクロスリンクするもしくはB細胞受容体を活性化する抗IgM F(ab’)2または他の物質、組換えヒトインターロイキン(IL)-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-10、IL-13、INFα、BAFF、および/もしくはB細胞の分化を引き起こす他のサイトカイン、ならびに/または可溶性CD40L、ならびに/またはヒトB細胞に共刺激シグナルを供給する他の物質を含む、請求項1記載の方法。
【請求項14】
集団が末梢血、扁桃、骨髄、脾臓、リンパ節、臍帯血、肝臓、アフェレーシス技法、および/またはバフィーコートから得られる、請求項1記載の方法。
【請求項15】
工程(d)の不死化ヒトB細胞から重鎖および/または軽鎖全体をコードする核酸を単離する工程をさらに含む、請求項2記載の方法。
【請求項16】
工程(d)の不死化ヒトB細胞から重鎖および/または軽鎖の抗原結合領域をコードする核酸を単離する工程をさらに含む、請求項2記載の方法。
【請求項17】
前記核酸を、重鎖および/または軽鎖のフレームワーク領域をコードする核酸へとクローニングする工程をさらに含む、請求項16記載の方法。
【請求項18】
工程(b)が、EBVを濃縮する工程、感染の間に遠心分離する工程、または両方をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項19】
工程(c)の後に、ヒトB細胞集団を凍結する工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項20】
工程(b)(ii)の後に、工程(b)(ii)を約0〜96時間実施する、請求項1記載の方法。
【請求項21】
工程(b)(ii)の後に、工程(b)(ii)を約16〜20時間実施する、請求項20記載の方法。
【請求項22】
集団の約50%〜99%がEBV感染によって不死化される、請求項1記載の方法。
【請求項23】
集団の約95%〜99%がEBV感染によって不死化される、請求項22記載の方法。
【請求項24】
工程(d)が、感染の後1〜4週間行われる、請求項2記載の方法。
【請求項25】
工程(d)が、感染の後2〜3週間行われる、請求項24記載の方法。
【請求項26】
工程(d)が、保存された凍結不死化B細胞を解凍した後、および/または不死化B細胞由来の保存された凍結培地上清を解凍した後に行われる、請求項2記載の方法。
【請求項27】
B細胞が抗原で処理されていない、請求項1記載の方法。
【請求項28】
B細胞が抗原で処理された、請求項1記載の方法。
【請求項29】
炭疽菌毒素、エボラウイルス抗原、リシンA鎖、A鎖、ペスト菌(Yersinia pestis)抗原、マールブルグウイルス抗原、MDRブドウ球菌(Staphylococcus)抗原、およびコレラ毒素と免疫学的に結合するIgGを発現する、ハイブリドーマではない不死化ヒトB細胞。
【請求項30】
EBVで不死化されている、請求項29記載の不死化ヒトB細胞。
【請求項31】
請求項29記載の細胞によって作製された、単離されたモノクローナル抗体。
【請求項32】
H5N1血液凝集素(H5 HA)に対して特異性を有する、単離されたモノクローナル抗体。
【請求項33】
以下を含む、請求項32記載の単離された抗体:
(a)SEQ ID NO:22、25、または36に示したアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;および
(b)SEQ ID NO:16、19、または32に示したアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域。
【請求項34】
以下を含む、請求項32記載の単離された抗体:
(a)SEQ ID NO:23、26、または37の核酸配列によってコードされている重鎖可変領域;および
(b)SEQ ID NO:17、20、または33の核酸配列によってコードされている軽鎖可変領域。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35A】
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【図35B】
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【図35C】
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【図35D】
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【図35E】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55A】
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【図55B】
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【図55C】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59A】
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【図59B】
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【図59C】
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【図59D】
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【図59E】
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【図59F】
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【公表番号】特表2010−535474(P2010−535474A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−519273(P2010−519273)
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【国際出願番号】PCT/US2008/072124
【国際公開番号】WO2009/020923
【国際公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(506217324)エムユーエスシー ファウンデーション フォー リサーチ ディベロップメント (3)
【Fターム(参考)】