説明

ヒューズ抵抗器

【課題】部品点数が少なく、組み立ても容易で、小型化・薄型化が図れるヒューズ抵抗器を提供する。
【解決手段】プレート抵抗板10Bと、プレート抵抗板10Bの発熱によって溶断する可溶体30Bとを具備する。プレート抵抗板10Bの両端に一対の端子50B,50Bを直接又は可溶体30Bを介して間接に接続し、プレート抵抗板10Bをケース70Bの収納部71B内に収納し、収納部71Bに充填材90Bを充填する。可溶体30Bの一方の導線39Bの先端をプレート抵抗板30Bの一端部に、他方の導線37Bの先端を一方の端子50Bに接続することで、可溶体30Bをプレート抵抗板10Bに直列に接続し、同時に可溶体ケース35Bの外周側面36Bをプレート抵抗板10Bの面に対向して接近又は接触するように設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力タイプの抵抗器であって、所定値以上の電流・電圧にて溶断する構造のヒューズ抵抗器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のヒューズ抵抗器は、例えば特許文献1に示すように、抵抗体と温度ヒューズとを直列に接続したものを、ケースの収納部内に収納し、さらにこの収納部内に絶縁製の充填材を充填して構成されている。ケースにはその外部に突出する一対の出力端子が取り付けられており、これら出力端子は前記抵抗体に接続されている。このように構成すれば、温度ヒューズは抵抗体の加熱温度を充填材を介して直接的に且つ迅速に検出するので、抵抗体が所定の温度に達した際に温度ヒューズは速やかに且つ確実に溶断する。
【0003】
しかしながら上記構造のヒューズ抵抗器においては、抵抗体と温度ヒューズと出力端子とを配線によって直列に連結しているので、その組み立てが煩雑であるばかりか、部品点数も多くなり、その小型化・薄型化も図れなかった。
【0004】
また抵抗体と温度ヒューズとの離間距離を一定にするためには抵抗体や温度ヒューズを位置決めする手段が必要となるが、そうすると構造が複雑になる恐れもあった。
【特許文献1】特開昭63−53903号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、部品点数が少なく、組み立ても容易で、小型化・薄型化が図れるヒューズ抵抗器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願請求項1に記載の発明は、電流を流すことで発熱するプレート抵抗板と、前記プレート抵抗板に直列に接続され、前記プレート抵抗板の発熱によって溶断する可溶体と、を具備することを特徴とするヒューズ抵抗器にある。この発明は、下記する第1,第2実施形態の両者に対応しているが、これら実施形態に限定されるものではない。
【0007】
本願請求項2に記載の発明は、前記プレート抵抗板の両端に同一方向に向かって突出する一対の端子を直接又は他の部材を介して接続し、これら一対の端子の先端側部分を外部に突出した状態で前記プレート抵抗板をケースの収納部内に収納すると共に、前記収納部に充填材を充填して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒューズ抵抗器にある。この発明は、下記する第1,第2実施形態の両者に対応しているが、これら実施形態に限定されるものではない。
【0008】
本願請求項3に記載の発明は、前記可溶体は、その外周側面が前記プレート抵抗板の面に略平行になるように対向させて配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒューズ抵抗器にある。この発明は、下記する第2実施形態に対応しているが、この実施形態に限定されるものではない。
【0009】
本願請求項4に記載の発明は、前記可溶体は、所定の温度で断線する可溶体本体を可溶体ケース内に収納すると共にその両端に導線を接続して構成されており、且つ可溶体はその可溶体ケースの外周側面が前記プレート抵抗板の面に接近又は接触するように設置されていることを特徴とする請求項3に記載のヒューズ抵抗器にある。この発明は、下記する第2実施形態に対応しているが、この実施形態に限定されるものではない。
【0010】
本願請求項5に記載の発明は、前記可溶体の一方の導線を折り返してもう一方の導線と並列であって両導線を含む面がプレート抵抗板の面に平行となるように設置し、何れか一方の導線をプレート抵抗板の一端部に、他方の導線を一方の端子に接続することで、可溶体をプレート抵抗板に直列に接続したことを特徴とする請求項4に記載のヒューズ抵抗器にある。この発明は、下記する第2実施形態に対応しているが、この実施形態に限定されるものではない。
【0011】
本願請求項6に記載の発明は、前記一方の導線とプレート抵抗板の一端部との接続は、前記一方の端子と同一外径の棒状の中間部材を介して行うことで、一対の導線とプレート抵抗板の面とを中間部材の外径寸法分だけ離間させたことを特徴とする請求項5に記載のヒューズ抵抗器にある。この発明は、下記する第2実施形態に対応しているが、この実施形態に限定されるものではない。
【0012】
本願請求項7に記載の発明は、前記プレート抵抗板は一対であり、前記可溶体は前記一対のプレート抵抗板の中央に直列に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒューズ抵抗器にある。この発明は、下記する第1実施形態に対応しているが、この実施形態に限定されるものではない。
【0013】
本願請求項8に記載の発明は、前記可溶体は、その両端に、この可溶体よりも融点の高い材料からなる端子部を取り付け、これら端子部が前記一対のプレート抵抗板にそれぞれ溶接にて取り付けられることを特徴とする請求項7に記載のヒューズ抵抗器にある。この発明は、下記する第1実施形態に対応しているが、この実施形態に限定されるものではない。
【0014】
なお請求項4,請求項5,請求項6に記載のヒューズ抵抗器を製造するには、少なくとも、電流を流すことで発熱するプレート抵抗板と、所定の温度で断線する可溶体本体を可溶体ケース内に収納すると共にその両端に導線を接続してなる可溶体と、一対の端子とを用意し、前記プレート抵抗板の両端にそれぞれ前記端子の一端を取り付ける工程と、一方の端子に所定の間隔を介してそれぞれ前記可溶体の一対の導線を取り付け、その際可溶体の可溶体ケースの外周側面を前記プレート抵抗板の面に接触又は接近させて配置する工程と、前記可溶体の一対の導線を取り付けた間の端子部分をカットすることでこの端子と前記プレート抵抗板の間を可溶体で直列接続する工程と、を用いることが好ましい。
【0015】
また請求項7に記載のヒューズ抵抗器を製造するには、連結部で連結されている少なくとも一対のプレート抵抗板と、プレート抵抗板よりも融点の低い材料からなる可溶体と、を用意し、前記可溶体の両端を前記一対のプレート抵抗板の連結部近傍にそれぞれ設けた可溶体取付部に取り付け、その後前記連結部を切断して製造することが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、抵抗体としてプレート抵抗板を用いたので、これに直接可溶体を取り付けることができ、その製造が容易になるばかりか、部品点数を少なくすることができ、小型化が図れる。またプレート抵抗板はプレート状で薄いので、薄型化を図ることもできる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、ケースから一対の端子を突出してなる構造のヒューズ抵抗器の小型化・薄型化を図ることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、プレート抵抗板の熱を効率良く可溶体に伝熱することができ、このヒューズ抵抗器の過電流・過電圧を迅速且つ正確に検出してその回路を切断することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、可溶体ケースの外周側面をプレート抵抗板の面に接近又は接触するように設置したのでプレート抵抗板の面に対する可溶体の位置決めが容易に行え、またプレート抵抗板の厚みと可溶体ケースの外径寸法を加えただけの厚みにできるので薄型化が図れる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、可溶体ケースの外周側面をプレート抵抗板の面に接近又は接触するように設置すると同時に、プレート抵抗板の一端部と一方の端子とにそれぞれ容易に可溶体を直列に接続することができる。また一対の導線を含む面がプレート抵抗板の面に平行なので、ヒューズ抵抗器の薄型化が図れる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、たとえ一対の導線を含む面とプレート抵抗板の面とを平行に設置しても、中間部材によって容易にこれら導線とプレート抵抗板の面とを接近させ且つ接触しないようにすることができる。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、一対のプレート抵抗板の中央に可溶体を取り付けたので、両プレート抵抗板の発熱をその中央の可溶体に容易に接近して効率良く伝達することができ、このヒューズ抵抗器の過電流・過電圧を迅速且つ正確に検出してその回路を切断することができる。
【0023】
請求項8に記載の発明によれば、可溶体のプレート抵抗板への取り付けを容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態にかかるヒューズ抵抗器1の分解斜視図である。同図に示すようにヒューズ抵抗器1は、一対のプレート抵抗板10−1,10−2の中央に可溶体30を取り付け、一対のプレート抵抗板10−1,10−2の可溶体30を取り付けた反対側の端部にそれぞれ端子50,50を取り付け、前記一対のプレート抵抗板10−1,10−2と可溶体30の部分をケース70の収納部71に収納し、さらに前記収納部71に充填材90を充填して構成されている。このとき一対の端子50,50はケース70の外部に突出する。以下各構成部品について説明する。なお以下の説明において、下記するプレート抵抗板10−1,10−2の直線部分15が向く方向を「上下方向」というものとする。
【0025】
一対のプレート抵抗板10−1,10−2は、平板状(帯状)の抵抗線10Aを複数回蛇行して構成されており、その一端(両プレート抵抗板10−1,10−2が対向する側の端部)には矩形状の可溶体取付部11,11が形成されている。また一対のプレート抵抗板10−1,10−2の可溶体取付部11,11の反対側の端部にはそれぞれ端子取付部13,13が形成されている。プレート抵抗板10−1,10−2の蛇行の形状は、上下方向に向かって長尺な直線部分15を複数有し、各直線部分15が平行になって蛇行するように各直線部分15の端部間に折曲部17を設けた形状となっている。そしてこの実施形態ではプレート抵抗板10−1,10−2の厚みを0.1〜0.2mm程度としている。またプレート抵抗板10−1,10−2の材質は、所定の抵抗値を有する材質であればどのような材質であっても良く、例えば、Ni(ニッケル)・Cr(クロム)合金、Fe(鉄)・Cr合金、Cu(銅)・Ni合金等を用いる。この実施形態ではFe・Cr合金を用いており、その融点は1200〜1400℃程度である。なおこの実施形態の場合、両プレート抵抗板10−1,10−2の長さ・幅・厚みは同一で、抵抗値は同一である。
【0026】
可溶体30は、棒状に形成された直径1.0mm程度の金属線材からなる本体部31の両端に端子部(以下「キャップ」という)33,33を取り付けて構成されている。キャップ33は断面コ字形状であり、本体部31の端部に覆い被せられた上でかしめて取り付けられる。本体部31の材質は、プレート抵抗板10−1,10−2よりも融点の低い金属材料(一般的には500℃以下の低融点金属)であれば良く、例えばSn(錫)〔99.25%〕・Cu〔0.75%〕合金、Sn〔96.5%〕・Ag(銀)〔3%〕・Cu〔0.5%〕合金等を用いる。これらはいわゆる鉛フリータイプの半田である。この実施形態ではSn・Cu合金を用いており、その融点は150〜250℃程度である。一方キャップ33は、本体部31よりも融点の高い材料によって構成されており、この実施形態ではSnめっきのFe(Feの融点は約1000℃)を用いている。キャップ33の材質としては、その融点が本体部31の融点よりもむしろプレート抵抗板10−1,10−2の融点に近いものが好ましい。
【0027】
端子50は棒状の金属であり、プレート抵抗板10−1,10−2に溶接等によって固定できる材料であれば良く、例えばCu線、又はFe線にCuめっき(又は被覆)を施したもの等を用いる。
【0028】
ケース70は略矩形で横長の薄板状であり、その下面に前記一対のプレート抵抗板10−1,10−2と可溶体30をそのまま収納できる寸法の略矩形状の凹部からなる収納部71を設けて構成されている。ケース70の材質は、絶縁性を有し、耐熱性の高い材質であれば良く、この実施形態ではセラミックを用いている。
【0029】
充填材90は耐熱性の絶縁材料で構成され、この実施形態では耐熱シリコンセメント(シリカ〔SiO2〕とシリコンワニス〔シリコン樹脂〕を溶剤〔キシレン等〕でペースト状にしたもの、加熱180℃、1時間で硬化する。)を用いている。
【0030】
次にヒューズ抵抗器1の製造方法の一例を図2を用いて説明する。同図に示すようにまずプレート抵抗板10−1,10−2となるフープ状(帯状)の金属板100を用意し、ステージA,B,Cというようにステージを進めていく。なお実際は金属板100の両側には図示しないリードフレームが接続されており、このリードフレームに設けた孔を介して金属板100は1ステージずつ移動する。即ちまず金属板100をステージ(抵抗体カットステージ)Aにおいて、プレス加工等によって両プレート抵抗板10−1,10−2を打ち抜く。このとき左右のプレート抵抗板10−1,10−2同士は、それぞれ一対の細帯状の連結部19,19によって連結されている。なお連結部19,19はそれぞれ一対の可溶体取付部11,11の近傍に位置している。
【0031】
次にステージ(可溶体取付ステージ)Bにおいて、一対の可溶体取付部11,11にそれぞれ可溶体30のキャップ33,33を電気溶接(スポット溶接)等によって取り付ける。次にステージ(端子取付及びカットステージ)Cにおいて、両プレート抵抗板10−1,10−2の端子取付部13,13に、それぞれ端子50,50の一端を、例えば電気溶接(スポット溶接)によって取り付ける。そして、隣接する組(直上の組)のプレート抵抗板10−1,10−2との間を仕切る部分と、一対の連結部19,19の部分とを、カット線A,Bの部分でカットする。これによって図1に示すように、一対のプレート抵抗板10−1,10−2と1つの可溶体30と一対の端子50,50が一体となったもの(ヒューズ抵抗器の主要部)が個品化される。このとき両プレート抵抗板10−1,10−2は、可溶体30によって一体化され、直列接続とされる。なおステージBを省略し、ステージAから直接ステージCにおいて端子50,50を取り付けると共に可溶体30を取り付け、カット線A,Bの部分でカットすることで個品化しても良い。
【0032】
そして図3に示すように、前記両プレート抵抗板10−1,10−2及び可溶体30をケース70の収納部71内に収納する。このとき両端子50,50のプレート抵抗板10−1,10−2に取り付けていない側の先端部分はケース70の外部に突出する。そして図4において前記収納部71内を満たすように、ペースト状の充填材90を充填し、所定時間加熱して充填材90を硬化させる。これによってヒューズ抵抗器1が完成する。
【0033】
以上のようにして製造されたヒューズ抵抗器1において、両端子50,50間に電流・電圧を印加すると、このヒューズ抵抗器1は抵抗器として作用すると共に、両プレート抵抗板10−1,10−2は加熱される。そして可溶体30には可溶体取付部11,11及び充填材90を通して両プレート抵抗板10−1,10−2の熱が即座に伝熱される。図5は両端子50,50間に電流・電圧を印加した際の各部(同図のC−C線部分)における温度状態を示す図である。同図に示すように温度のピークは、各プレート抵抗板10−1,10−2のそれぞれ略中央部分にあるが、両プレート抵抗板10−1,10−2の中間にある可溶体30の部分は、両プレート抵抗板10−1,10−2による温度上昇が重畳されるため、熱が集中する。言い換えれば、両プレート抵抗板10−1,10−2の中間に可溶体30を設置することで、可溶体30を設置した部分に両プレート抵抗板10−1,10−2の熱を効率的に集中させることができる。そして可溶体30を設置した部分が所定の温度(例えば200℃)に達すれば、可溶体30はその熱で溶断し、両端子50,50間は断線する。
【0034】
以上説明したようにこのヒューズ抵抗器1によれば、抵抗体としてプレート抵抗板10−1,10−2を用いたので、これに直接可溶体30を取り付けることができ、その製造が容易になるばかりか、部品点数を少なくすることができ、小型化が図れる。なお可溶体30にキャップ33,33を取り付けてキャップ33,33とプレート抵抗板10−1,10−2間を溶接したのは、可溶体30を構成する本体部31を直接プレート抵抗板10−1,10−2に溶接しようとしても、両者の融点が大幅に異なるため、その溶接がうまく行えないからである。そこでプレート抵抗板10−1,10−2の融点に近い材質からなるキャップ33,33を本体部31に取り付けた上で、キャップ33,33とプレート抵抗板10−1,10−2間を溶接することとしたのである。これによって可溶体30のプレート抵抗板10−1,10−2への取り付けが容易に行えるようになった。
【0035】
またプレート抵抗板10−1,10−2はプレート状で薄いので、これに合わせてケース70等も薄型化が図れ、ヒューズ抵抗器1全体の薄型化を図ることができる。またこの実施形態によれば、一対のプレート抵抗板10−1,10−2の中央(中間)に可溶体30を取り付けたので、前述のように両プレート抵抗板10−1,10−2の発熱をその中央の可溶体30に容易に接近して効率良く(重畳して)伝達することができ、従って両プレート抵抗板10−1,10−2の加熱温度を迅速且つ正確に検出して断線することができる。
【0036】
またこのヒューズ抵抗器1によれば、蛇行する両プレート抵抗板10−1,10−2の直線方向(並列に設置した各直線部分15が向く方向)と、可溶体30の両端を結ぶ方向(両キャップ33,33を結ぶ方向)とを並列に並ぶように設置したので、可溶体30とその両側のプレート抵抗板10−1,10−2とを接近して設置することができ、両プレート抵抗板10−1,10−2の加熱温度を迅速且つ正確に可溶体30に伝達することができるばかりか、ヒューズ抵抗器1の幅方向(両プレート抵抗板10−1,10−2を結ぶ方向。図5では左右方向)の寸法を小さくすることができる。
【0037】
〔第2実施形態〕
図8は本発明の第2実施形態にかかるヒューズ抵抗器1Bの概略断面図、図9はヒューズ抵抗器1Bの分解斜視図、図10はヒューズ抵抗器1Bの主要部(下記するプレート抵抗板10Bと可溶体30Bと一対の端子50B,50B)の平面図である。図8,図9に示すようにヒューズ抵抗器1Bは、前記ヒューズ抵抗器1と同様に、電流を流すことで発熱するプレート抵抗板10Bと、プレート抵抗板10Bに直列に接続されてこのプレート抵抗板10Bの発熱によって溶断する可溶体30Bと、プレート抵抗板10Bの両端に接続され同一方向に向かって平行に突出する一対の端子50B,50Bと、これら一対の端子50B,50Bの先端側部分を外部に突出した状態で前記プレート抵抗板10Bを収納するケース70Bと、ケース70Bの収納部71Bに充填される充填材90Bとを具備して構成されている。以下各構成部品について説明する。なお以下の説明においても、下記するプレート抵抗板10Bの直線部分15Bが向く方向を「上下方向」というものとする。
【0038】
一枚のプレート抵抗板10Bは、平板状(帯状)の抵抗線10B´を複数回蛇行して構成されており、その両端にそれぞれ端子取付部13B,13Bを形成している。プレート抵抗板10Bの蛇行の形状は、上下方向に向かって長尺な直線部分15Bを複数有し、各直線部分15Bが平行になって蛇行するように各直線部分15Bの端部間に折曲部17Bを設けた形状となっている。一方(短い方)の端子取付部13Bに隣接する抵抗線10B´の直線部分15Bはその長さを短くし、その下方に抵抗線10B´を設けない可溶体非当接部18Bを形成している。この実施形態ではプレート抵抗板10Bの厚みを0.1〜0.2mm程度としている。またプレート抵抗板10Bの材質は、所定の抵抗値を有する材質であればどのような材質であっても良く、例えば、Ni・Cr合金、Fe・Cr合金、Cu・Ni合金等を用いる。この実施形態ではFe・Cr合金を用いており、その融点は1200〜1400℃程度である。
【0039】
可溶体30Bは、可溶体ケース35B内に、図示しない可溶体本体を収納・密封するとともに、その両端に導線37B,39Bを接続して構成されている。可溶体ケース35Bはセラミック等の絶縁材料を筒状に形成して構成されており、内部に図示しない可溶体本体を収納する空洞を設けている。可溶体本体は図示はしないが所定温度に達することで溶断・断線する材料によって構成されている。導線37B,39Bは金属線(この例ではCu線)によって構成されており、それらの一端は可溶体ケース35B内において可溶体本体の両端にそれぞれ接続され、可溶体ケース35Bの両端から外部に引き出されている。可溶体ケース35Bは絶縁材によってその両端が密封されており、密封された可溶体ケース35Bの内部には可溶体本体の他にフラックスが充填されている。また一方の導線37Bは短く、他方の導線39Bは長く形成され、長い方の導線39Bは可溶体ケース35Bから外部に引き出された部分で略U字状に折り返されてその先端がもう一方の導線37Bの先端近傍に位置するように形成している。導線39Bの先端側部分は導線37Bと略平行(並列)になっている。この例に用いる可溶体ケース35Bの直径は2.5mm、導線37B,39Bの直径は0.6mmである。
【0040】
端子50B,50Bは何れも棒状の金属であり、この例ではFe線に錫めっきを施したものを用いている。この例に用いる端子50B,50Bの直径は1.0mmである。そして一方の端子50B(図1の向かって右側のもの)はプレート抵抗板10Bの一方の(長い方の)端子取付部13Bに溶接によって取り付けられ、他方の端子50Bは可溶体30Bの短い方の導線37Bに溶接によって取り付けられている。
【0041】
なおプレート抵抗板10Bの他方の(短い方の)端子取付部13Bには棒状の中間部材55Bが溶接されており、この中間部材55bに可溶体30Bの長い方の導線39Bの端部が溶接されている。この中間部材55Bと導線37Bを接続する端子50Bとは、同一外径であり、同一材質であり、さらにそれらの中心軸は同一直線上にある。つまり可溶体30Bの一方の導線39Bの先端を(中間部材55Bを介して)プレート抵抗板10Bの一端部に、他方の導線37Bの先端を一方の端子50Bに接続することで、可溶体30Bをプレート抵抗板10Bに直列に接続している。またこのように構成することで図10に示すように、可溶体30Bはその可溶体ケース35Bの外周側面36Bがプレート抵抗板10Bの面にほぼ平行になるように対向し、接触するように設置される。
【0042】
ケース70Bは略矩形で横長の薄板状であり、その下面に前記プレート抵抗板10Bと可溶体30Bをそのまま収納できる寸法の略矩形状の凹部からなる収納部71Bを設けて構成されている。ケース70Bの材質は、絶縁性を有し、耐熱性の高い材質であれば良く、この例ではセラミックを用いている。
【0043】
充填材90Bは耐熱性の絶縁材料で構成され、この例では耐熱シリコンセメント(シリカ〔SiO2〕とシリコンワニス〔シリコン樹脂〕を溶剤〔キシレン等〕でペースト状にしたもの、加熱180℃、1時間で硬化する。)を用いている。
【0044】
次にヒューズ抵抗器1Bの製造方法の一例を図11〜図15を用いて説明する。まず図11に示すように、プレート抵抗板10Bを用意する。このプレート抵抗板10Bは実際には同図に点線で示すように、その上辺が、前記第1実施形態の場合と同様にフープ状の金属板100Bに連結されており、このプレート抵抗板10Bに端子50B,50Bや可溶体30Bを取り付けた後にカットして単品化されるものであるが、ここでは説明の都合上、単品のプレート抵抗板10Bに端子50B,50B等を取り付けるように説明する。
【0045】
即ち図11に示すプレート抵抗板10Bは、前述のように平板状(帯状)の抵抗線10B´を複数回蛇行して構成されており、その両端にそれぞれ端子取付部13B,13Bを形成している。この段階では両端子取付部13B,13Bの長さは同一である。なおプレート抵抗板10Bの中央の上下に向かう4つの穴によって5つの連結部21Bが形成されているが、これら連結部21Bは何れかを切断することでプレート抵抗板10Bの抵抗値を微調整するものである。
【0046】
次に図12に示すように、両端子取付部13B,13Bに、それぞれ端子50B,50Bの一端を、例えば電気溶接(スポット溶接)によって取り付ける。その取付位置a1,a1は、図12に示すように、両端子取付部13B,13Bの上端近傍部分である。次に図13に示すように、一方(図13の向かって左側)の端子50Bの上下の位置a3,a2に可溶体30Bの一対の導線37B,39Bの端部をそれぞれ、例えば電気溶接(スポット溶接)によって取り付ける。これら取り付けの位置a3,a2は何れも前記位置a1よりも下方である。これによって両導線37B,39Bを含む面がプレート抵抗板10Bの面に平行となる。またこのとき可溶体30の導線37B側の部分に対向する位置に可溶体非当接部18Bが位置するので、可溶体30Bのこの部分がプレート抵抗板10Bに当接・ショートする恐れはない。またこのとき可溶体30Bの長手方向(中心軸方向)は、プレート抵抗板10Bの蛇行する抵抗線10B´の直線部分15Bの方向に交差(この例では直交)する方向となっている。
【0047】
次に図14に示すように、一対の導線37B,39Bを取り付けた間(位置a3と位置a2の間)に位置する端子50B及び端子取付部13Bをカットして取り除く。このとき端子取付部13Bのカットした部分より先端側(図14の下側)の部分は他の部材に固定されていないので、前記カットによって離脱する。これによって一方の端子取付部13Bは短くなり、また元々一方の端子50Bの一部であった中間部材55Bを介して端子取付部13Bと導線39Bとが一体に取り付けられている。これによって前述のように、可溶体30Bをプレート抵抗板10Bに直列に接続し、その際可溶体30Bの可溶体ケース35Bの外周側面36Bがプレート抵抗板10Bの面に接触するように設置される。なお可溶体30Bの外周側面36Bは必ずしもプレート抵抗板10Bの面に接触しなくても良く、外周側面36Bがプレート抵抗板10Bの面に接近するように可溶体30Bを設置しても良い。なおこの例に示すように、可溶体30Bの導線39Bを中間部材55Bを介して端子取付部13Bに取り付けたのは、中間部材55Bを介在することでプレート抵抗板10Bの面上に位置する導線39Bとプレート抵抗板10Bとの間に中間部材55Bの外径寸法分の隙間を設けて両者が接触することを防止するためであると共に、この例で用いたプレート抵抗板10Bの材質であるFe・Cr合金と導線39Bの材質であるCuとを直接溶接することが材質上困難であるので両者に対して容易に溶接できる中間部材(Fe製)55Bを介在させるためである。なおこの例では、中間部材55Bとして元々端子50Bであった部品の一部を使用しているので、中間部材55Bとして別部品を用意する必要がなく、また溶接等による取り付け作業も容易である。
【0048】
そして図15に示すように、前記プレート抵抗板10B及び可溶体30Bをケース70Bの収納部71B内に収納する。このとき両端子50B,50Bの先端側部分はケース70Bの外部に平行に突出する。そして収納部71B内を満たすように、ペースト状の充填材90Bを充填し、所定時間加熱して充填材90Bを硬化させれば、図8に示すヒューズ抵抗器1Bが完成する。なお上記組立手順はその一例であり、他の各種異なる組立手順を用いて組み立てても良いことはいうまでもない。
【0049】
以上のようにして製造されたヒューズ抵抗器1Bにおいて、両端子50B,50B間に電流・電圧を印加すると、このヒューズ抵抗器1Bは抵抗器として作用すると共に、プレート抵抗板10Bが加熱される。そして可溶体30Bはその外周側面36Bがプレート抵抗板10Bの面に略平行になるように対向して接触又は接近して位置しているので、プレート抵抗板10Bの熱が即座に可溶体30Bに伝熱される。そして可溶体30Bを設置した部分が所定の温度(例えば200℃)に達すれば、可溶体30Bはその熱で溶断し、両端子50B,50B間は断線する。
【0050】
以上説明したようにこのヒューズ抵抗器1Bによれば、抵抗体としてプレート抵抗板10Bを用いたので、これに直接可溶体30B(その導線37B,39B)を取り付けることができ、その製造が容易になるばかりか、部品点数を少なくすることができ、小型化が図れる。またプレート抵抗板10Bはプレート状で薄いので、これに合わせてケース70B等を含めたヒューズ抵抗器1B全体の薄型化を図ることができる。
【0051】
またこのヒューズ抵抗器1Bによれば、可溶体30Bは、その外周側面36Bがプレート抵抗板10Bの面に略平行になるように対向させて配置されているので、プレート抵抗板10Bの熱を効率良く可溶体30Bに伝熱することができ、このヒューズ抵抗器1Bの過電流・過電圧を迅速且つ正確に検出してその回路を切断することができる。
【0052】
またこのヒューズ抵抗器1Bによれば、可溶体30Bは、所定の温度で断線する可溶体本体を可溶体ケース35B内に収納すると共にその両端に導線37B,39Bを接続して構成されており、且つ可溶体30Bはその可溶体ケース35Bの外周側面36Bがプレート抵抗板10Bの面に接近又は接触するように設置されているので、プレート抵抗板10Bの面に可溶体ケース35Bの外周側面36Bを接近又は接触するだけでプレート抵抗板10Bの面に対する可溶体30Bの位置決めが容易に行え、またプレート抵抗板10Bの厚みと可溶体ケース35Bの外径寸法とを加えただけの厚みにできるので、薄型化が図れる。
【0053】
さらにこのヒューズ抵抗器1Bによれば、可溶体30Bの一方の導線39Bを折り返してもう一方の導線37Bと並列であって両導線37B,39Bを含む面がプレート抵抗板10Bの面に平行になるように設置し、一方の導線39B(その先端側部分)を(中間部材55Bを介して)プレート抵抗板10Bの一端部(端子取付部13B)に、他方の導線37B(その先端側部分)を一方の端子50Bに接続することで、可溶体30Bをプレート抵抗板10Bに直列に接続したので、可溶体ケース35Bの外周側面36Bをプレート抵抗板10Bの面に接近又は接触するように設置すると同時に、プレート抵抗板10Bの一端部(端子取付部13B)と一方の端子50Bとにそれぞれ容易に可溶体30Bを直列に接続することができる。
【0054】
またこのヒューズ抵抗器1Bによれば、一方の導線39Bとプレート抵抗板10Bの一端部(端子取付部13B)との接続を、一方の端子50Bと同一外径の棒状の中間部材55Bを介して行うことで、一対の導線39B,37Bとプレート抵抗板10Bの面とを中間部材55Bの外径寸法分だけ離間させたので、たとえ一対の導線37B,39Bを含む面とプレート抵抗板10Bの面とを平行に設置しても、中間部材55Bによって容易にこれら導線37B,39Bとプレート抵抗板10Bの面とを接近させた状態で且つ接触しないように設置することができる。
【0055】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば第1実施形態におけるプレート抵抗板10−1,10−2の形状・構造・材質、可溶体30の形状・構造・材質は種々の変更が可能であり、要は一対のプレート抵抗板の中央に、プレート抵抗板よりも融点の低い金属材料からなる可溶体を取り付ける構造であればどのような形状・構造・材質であっても良い。また端子50やケース70や充填材90の形状・構造・材質に種々の変更が可能であることはいうまでもない。また第1実施形態では可溶体30の端部に取り付ける端子部としてキャップ33を用いたが、キャップ形状以外の形状・構造の端子部を可溶体30の端部に取り付けてもよい。また第1実施形態では可溶体30とプレート抵抗板10−1,10−2間の接続と、プレート抵抗板10−1,10−2と端子50,50間の接続に溶接を用いたが、他の各種方法を用いて接続しても良い。
【0056】
また第1実施形態では、フープ状の金属板100を用いて連続にヒューズ抵抗器1を製造していく例を示したが、本発明にかかるヒューズ抵抗器1の製造方法はこれに限定されず、他の各種方法によって製造してもよい。例えば一例として図2に示すステージBの状態のものをカット(このとき連結部19,19もカットする)して図6のように個品化し(又はステージAの状態のものをカットして個品化したものに可溶体30を溶接して取り付けた後に連結部19,19をカットし)、次に図7に示すように、両プレート抵抗板10−1,10−2の端子取付部13,13に、それぞれ端子50,50の一端を、例えば電気溶接(スポット溶接)によって取り付ける。そして以後の工程を第1実施形態の図3以降の工程と同様に行いヒューズ抵抗器1を完成させる。
【0057】
また第2実施形態において、プレート抵抗板10Bの形状・構造・材質、可溶体30Bの形状・構造・材質は種々の変更が可能であり、要は電流を流すことで発熱するプレート抵抗板と、プレート抵抗板に直列に接続されこのプレート抵抗板の発熱によって溶断する可溶体であれば良い。例えば可溶体30Bとして図1に示す構造の可溶体30を用いても良い。また端子50Bやケース70Bや充填材90Bの形状・構造・材質にも種々の変更が可能であることはいうまでもない。また可溶体30Bの一方の導線39Bとプレート抵抗板10Bの端子取付部13Bとの接続(溶接)は、両者の材質によっては必ずしも中間部材55Bを介在しなくても良く、直接又は他の中間部材を介して接続しても良い。直接接続する場合は導線39Bとプレート抵抗板10Bの面との間に所定の隙間を設けるため、例えば導線39Bの先端を図8の紙面奥方向に折り曲げたり、端子取付部13Bを図8の紙面手前方向に折り曲げたりすれば良い。
【0058】
なおヒューズ抵抗器は、ケース70,70Bと充填材90,90Bと(場合によってはさらに端子50,50B)を省略し、露出したプレート抵抗板10−1,10−2,10Bの熱によって直接可溶体30,30Bを溶断させる構成にしても良い。この場合、ヒューズ抵抗器は、プレート抵抗板と可溶体とによって構成される。またケース70,70Bと充填材90,90Bと(場合によってはさらに端子50,50B)を省略し、その代りにプレート抵抗板10−1,10−2,10Bを絶縁塗料等からなる被覆材で被覆して構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】ヒューズ抵抗器1の分解斜視図である。
【図2】ヒューズ抵抗器1の製造方法説明図である。
【図3】ヒューズ抵抗器1の製造方法説明図である。
【図4】ヒューズ抵抗器1の製造方法説明図である。
【図5】両端子50,50間に電流・電圧を印加した際の各部における温度状態を示す図である。
【図6】ヒューズ抵抗器1の他の製造方法説明図である。
【図7】ヒューズ抵抗器1の他の製造方法説明図である。
【図8】ヒューズ抵抗器1Bの概略断面図である。
【図9】ヒューズ抵抗器1Bの分解斜視図である。
【図10】ヒューズ抵抗器1Bの主要部(プレート抵抗板10Bと可溶体30Bと一対の端子50B,50B)の平面図である。
【図11】ヒューズ抵抗器1Bの製造方法説明図である。
【図12】ヒューズ抵抗器1Bの製造方法説明図である。
【図13】ヒューズ抵抗器1Bの製造方法説明図である。
【図14】ヒューズ抵抗器1Bの製造方法説明図である。
【図15】ヒューズ抵抗器1Bの製造方法説明図である。
【符号の説明】
【0060】
1 ヒューズ抵抗器
10−1,10−2 プレート抵抗板
10A 抵抗線
11 可溶体取付部
13 端子取付部
15 直線部分
17 折曲部
19 連結部
30 可溶体
31 本体部
33 キャップ(端子部)
50 端子
70 ケース
71 収納部
90 充填材
1B ヒューズ抵抗器
10B プレート抵抗板
30B 可溶体
35B 可溶体ケース
36B 外周側面
37B,39B 導線
50B 端子
55B 中間部材
70B ケース
71B 収納部
90B 充填材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流を流すことで発熱するプレート抵抗板と、
前記プレート抵抗板に直列に接続され、前記プレート抵抗板の発熱によって溶断する可溶体と、を具備することを特徴とするヒューズ抵抗器。
【請求項2】
前記プレート抵抗板の両端に同一方向に向かって突出する一対の端子を直接又は他の部材を介して接続し、
これら一対の端子の先端側部分を外部に突出した状態で前記プレート抵抗板をケースの収納部内に収納すると共に、前記収納部に充填材を充填して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒューズ抵抗器。
【請求項3】
前記可溶体は、その外周側面が前記プレート抵抗板の面に略平行になるように対向させて配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒューズ抵抗器。
【請求項4】
前記可溶体は、所定の温度で断線する可溶体本体を可溶体ケース内に収納すると共にその両端に導線を接続して構成されており、
且つ可溶体はその可溶体ケースの外周側面が前記プレート抵抗板の面に接近又は接触するように設置されていることを特徴とする請求項3に記載のヒューズ抵抗器。
【請求項5】
前記可溶体の一方の導線を折り返してもう一方の導線と並列であって両導線を含む面がプレート抵抗板の面に平行となるように設置し、
何れか一方の導線をプレート抵抗板の一端部に、他方の導線を一方の端子に接続することで、可溶体をプレート抵抗板に直列に接続したことを特徴とする請求項4に記載のヒューズ抵抗器。
【請求項6】
前記一方の導線とプレート抵抗板の一端部との接続は、前記一方の端子と同一外径の棒状の中間部材を介して行うことで、一対の導線とプレート抵抗板の面とを中間部材の外径寸法分だけ離間させたことを特徴とする請求項5に記載のヒューズ抵抗器。
【請求項7】
前記プレート抵抗板は一対であり、前記可溶体は前記一対のプレート抵抗板の中央に直列に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒューズ抵抗器。
【請求項8】
前記可溶体は、その両端に、この可溶体よりも融点の高い材料からなる端子部を取り付け、これら端子部が前記一対のプレート抵抗板にそれぞれ溶接にて取り付けられることを特徴とする請求項7に記載のヒューズ抵抗器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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