説明

ビデオテレフォニーのためのピクチャーインピクチャー処理

【課題】デジタルエンコーディングおよびデコーディングに関し、特に、ピクチャーインピクチャー(PIP)プレゼンテーションを含むビデオテレフォニー(VT)アプリケーションのための情報を処理するための技術を提供する。
【解決手段】ローカルビデオ通信装置は、PIP情報をリモートビデオ通信装置に送信する。PIP情報を用いて、リモートビデオ通信装置は、ローカルビデオ通信装置に送信されたビデオの非PIP領域に優先的エンコーディングを適用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示はデジタルエンコーディングおよびデコーディングに関し、特に、ピクチャーインピクチャー(PIP)プレゼンテーションを含むビデオテレフォニー(VT)アプリケーションのための情報を処理するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルビデオシーケンスを符号化するために多数の異なるビデオエンコーディング規格が確立された。例えば、ムービングピクチャーイクスパーツグループ(MPEG)はMPEG−1、MPEG−2、およびMPEG−4を含む多数の規格を開発してきた。
【0003】
他の例は国際電気通信連合(ITU) H.263規格、および新生のITU H.264規格を含む。これらのビデオエンコーディング規格は一般的にデータを圧縮された方法で符号化することによりビデオシーケンスの改良された送信効率をサポートする。
【0004】
ビデオテレフォニー(VT)は、ユーザーがテレビ会議のようなアプリケーションをサポートするためにビデオ情報およびオーディオ情報を共有することを可能にする。例示ビデオテレフォニー規格は、セッションイニシエーテッドプロトコル(SIP)、ITU H.323規格、およびITU H.324規格により定義された規格を含む。双方向のVTにおいて、ユーザーはビデオ情報を送信し受信する。いくつかのVTシステムは、リモートユーザーから入力されたビデオおよびリモートユーザーに送信された出力ビデオの両方を見ることを可能にするピクチャーインピクチャー(PIP)特徴を提供する。
【0005】
PIP特徴を用いることにより、出力ビデオは、入力ビデオを含むより大きなピクチャー上に重ね撮りされたより小さなピクチャーに提示されてもよい。より大きなピクチャーは典型的にビデオフレーム全体を占有する。より小さなピクチャーはビデオフレームのおおよそ20パーセント乃至25パーセントを占有し、より大きなピクチャーの一部をカバーしてもよい。PIP特徴は、適切なカメラ配置を保証するためにユーザーが出力ビデオを見ることができるようにしてもよい。例えば、ユーザーは、自分の顔、または他の物体が出力ビデオフレーム内で完全に目に見えることを保証することを望んでいるかもしれない。PIP特徴を用いて、ユーザーは、カメラをより良い位置に配置することができ、出力ビデオの内容を改良することができる。
【発明の概要】
【0006】
この開示は、ビデオテレフォニー(VT)のためのピクチャーインピクチャー(PIP)処理のための技術に向けられている。開示された技術によれば、ローカルビデオ通信装置はPIP情報をリモートビデオ通信装置に送信する。PIP情報を用いて、リモートビデオ通信装置は、ローカルビデオ通信装置に送信されたビデオの非PIP領域に優先的エンコーディングを適用する。
【0007】
PIP特徴がイネーブルになると、ローカルビデオ通信装置は、リモートビデオ通信装置から受信した入力ビデオおよびリモートビデオ通信装置に送信された出力ビデオを含むビデオフレームを提示する。入力ビデオは実質的に全ビデオフレームを占有する。出力ビデオは、PIP領域と呼ばれる、ビデオフレームのより小さな領域を占有する。ローカルビデオ通信装置はPIP情報をリモートビデオ通信装置に送信する。
【0008】
PIP情報は、出力ビデオがローカルビデオ通信装置のユーザーに提示されるPIP領域を識別する。PIP情報は、符号化された出力ビデオ内に埋め込まれてもよいし、または帯域外シグナリング技術により送信されてもよい。いくつかの実施形態において、PIPコンテンツとPIP情報は、中間のネットワークサーバーから供給されてもよい。
【0009】
PIP情報を用いて、リモート通信ビデオ装置は、PIP領域外にある入力ビデオのエリアを優先的に符号化する。リモートビデオ通信装置はより低い品質を有したPIP領域内にある入力ビデオのエリアを符号化してもよい。あるいは、リモートビデオ通信装置は、PIP領域内にある入力ビデオのエリアの符号化をスキップしてもよい。いずれの場合にも、ローカルビデオ通信装置からリモートビデオ通信装置へのPIP情報の送信は、入力ビデオの非PIP領域が強化されたビジュアル品質で符号化されることを可能にする。
【0010】
PIP情報の交換は、リモートビデオ通信装置に、ローカルビデオ通信装置により指定されたPIPに気づかせる。この意味において、ビデオ通信装置は、他のビデオ通信装置からの遠隔的に指定されたPIP情報を処理することができる「PIPアウェア(aware)」ビデオエンコーダー−デコーダー(CODEC)を内蔵し、PIP情報に基づいて出力ビデオを符号化する。また、いくつかの実施形態において、ビデオ通信装置は、例えばより低い複雑性誤り隠蔽をスキップまたは適用することによりまたはPIP領域におけるポスト処理により、ローカルに指定されたPIP情報に基づいて入力ビデオの非PIP領域を優先的にデコードしてもよい。
【0011】
一実施形態において、この開示は、ピクチャーインピクチャー(PIP)情報を受信することと、PIP情報に基づいてリモートビデオ通信装置に送信されるビデオを符号化することとを備えた方法を提供する。
【0012】
他の実施形態において、この開示は、リモートビデオ通信装置に送信されるビデオを符号化することと、ビデオおよびピクチャーインピクチャー(PIP)情報をリモートビデオ通信装置に送信することとを備えた方法を提供する。
【0013】
さらなる実施形態において、この開示は、ピクチャーインピクチャー(PIP)情報を受信するモジュールと、PIP情報に基づいてリモートビデオ通信装置に送信されるビデオを符号化するビデオエンコーダーとを備えたビデオ通信装置を提供する。
【0014】
さらなる実施形態において、この開示は、リモートビデオ通信装置に送信されるビデオを符号化するエンコーダーと、ピクチャーインピクチャー(PIP)情報をリモートビデオ通信装置に送信するシグナリングモジュールとを備えたビデオ通信装置を提供する。
【0015】
他の実施形態において、この開示は、ローカルビデオ通信装置とリモートビデオ通信装置とを備えたビデオ通信システムを提供する。リモートビデオ通信装置はリモートピクチャーインピクチャー(PIP)情報をローカルビデオ通信装置に送信し、ローカルビデオ通信装置は、リモートPIP情報に基づいてリモートビデオ通信装置に送信するためにビデオを符号化する。
【0016】
本明細書に記載された技術はハードウエア、ソフトウエア、ファームウエアまたはそれらの任意の組み合わせ内において実施されてもよい。ソフトウエア内で実施されるなら、この技術は、プロセッサーにより実行されたとき、本明細書に記載された方法の1つまたはそれ以上を実行する命令を含むプログラムコードを備えたコンピューター読み取り可能媒体により一部分実現されてもよい。
【0017】
1つ以上の実施形態の詳細は、添付図面と以下の記述において述べられる。他の特徴、目的、および利点は記述と図面およびクレームから明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1はPIPアウェアビデオエンコーダー−デコーダー(CODECs)を内蔵するビデオエンコーディングおよびデコーディングシステムを図解するブロック図である。
【図2】図2は、無線ビデオ通信装置に関連するディスプレイ上に表示されるビデオフレーム内のPIP領域の表示を図解する図である。
【図3】図3はPIPアウェアCODECを内蔵するビデオ通信装置を図解するブロック図である。
【図4】図4はユーザーに提示されるビデオフレーム内のPIP領域と非PIP領域を図解する図である。
【図5】図5は出力ビデオの非PIP領域を優先的に符号化するためのPIP情報の処理を図解するフロー図である。
【図6】図6は出力ビデオの非PIP領域を優先的に符号化し、入力ビデオの非PIP領域を優先的にデコードするためのPIP情報の処理を図解するフロー図である。
【図7】図7は、PIPコンテンツおよび情報が中間ネットワークサーバーにより供給されるビデオエンコーディングおよびデコーディングシステムを図解するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1はPIP−アウェア(aware)ビデオエンコーダー−デコーダー(CODECs)を内蔵するビデオエンコーディングおよびデコーディングシステム10を図解するブロック図である。以下に記載するように、システム10は、PIP特徴がビデオテレフォニー(video telephony)(VT)に使用されるときビデオ品質を強化してもよい。システム10は、ビデオフレームの一部がPIP領域でオーバーレイされるときビデオフレームを符号化する問題を解決する。PIP領域は、リモートディスプレイ上で見るときより小さなローカルプレビューウインドウであってもよい。
【0020】
図1に示すように、システム10は第1のビデオ通信装置12と第2のビデオ通信装置14を含む。通信装置12、14は送信チャネル16により接続される。送信チャネル16は有線または無線媒体であってよい。システム10はビデオテレフォニーのためのビデオ通信装置12、14間の双方向のオーディオおよびビデオ送信をサポートする。装置12、14は実質的に対称な方法で動作してもよい。相互交換のエンコーディング、デコーディング、多重化(MUX)および逆多重化(DEMUX)コンポーネントはチャネル16の反対端上に供給されてもよい。
【0021】
図1の例において、ビデオ通信装置12はMUX/DEMUXコンポーネント18、PIP−アウェアビデオCODEC20およびオーディオCODEC22を含む。同様に、ビデオ通信装置14は、MUX/DEMUXコンポーネント26、PIP−アウェアビデオCODEC28およびオーディオCODEC30を含む。各CODEC20、28は、他のビデオ通信装置12、14からまたは中間サーバーから遠隔的に供給されるPIP情報を処理することができるという意味において「PIP−アウェア(aware)」である。このようにして、各CODEC20、28は、ビデオフレームの可視領域のビデオ品質を改良するために、受け手装置におけるPIPフレームオーバーレイを考慮することによりビデオフレームを符号化する。いくつかの実施形態において、CODEC20、28はまた、自身のビデオ通信装置内でローカルに指定されたPIP情報、または中間サーバーにより供給されたPIP情報に応答してもよい。
【0022】
ビデオ通信装置12、14は、ビデオストリーミング、ビデオテレフォニーまたはその両方に適するように装備された無線モバイル端末または有線端末として実施されてもよい。その目的のために、ビデオ通信装置12、14はさらに、無線通信をサポートするために適切な送信、受信、モデム、および処理装置を含んでいてもよい。無線モバイル端末の例は、移動無線電話、モバイルパーソナルデジタルアシスタンツ(PDAs)、モバイルコンピューター、または、無線通信能力とビデオエンコーディングおよび/またはデコーディング能力を備えた他のモバイル装置を含む。有線端末の例は、デスクトップコンピューター、テレビ電話、ネットアプライアンス、セットトップボックス、インタラクティブテレビジョン、または同種のものを含む。いずれか一方のビデオ通信装置12、14は、オーディオ情報に加えて、ビデオ情報を送信するように、またはビデオ情報を受信するようにまたはビデオ情報を送受信するように構成されていてもよい。
【0023】
開示された技術によれば、ローカルビデオ通信装置12は、リモートビデオ通信装置14から受信した入力ビデオと、リモートビデオ通信装置に送信された出力ビデオを含むビデオフレームを表示する。入力ビデオは実質的に全体のビデオフレームを占有する。
【0024】
出力ビデオは、局所的に表示されるビデオフレームのより小さな領域を占有する。
【0025】
このより小さな領域はPIP領域と呼ばれる。ローカルビデオ通信装置12はPIP情報をリモートビデオ通信装置14に送信する。PIP情報は、ローカルビデオ通信装置12のユーザーがPIP特徴をアクティブにしたことを示す。この表示を用いて、リモートビデオ通信装置14は、ローカルビデオ通信装置12のユーザーにより見られるであろうPIP領域のためのデフォルト位置とサイズを仮定してもよい。あるいは、PIP領域の特性が可変であるなら、PIP情報はまた、出力ビデオがローカルビデオ通信装置12のユーザーに提示されるPIP領域を、例えば位置とサイズに関して指定してもよい。PIP情報は、符号化された出力ビデオ内に埋め込まれてもよいし、または帯域外シグナリング技術により送信されてもよい。
【0026】
PIP情報を用いて、リモートビデオ通信装置14は、PIP領域以外にある入力ビデオのエリアを優先的に符号化する。PIP領域は出力ビデオがPIPコンテンツとして表示される領域である。リモートビデオ通信装置14は、より低い品質を有するPIP領域内部にある入力ビデオのエリアを符号化してもよい。あるいは、入力ビデオは典型的にPIP領域において完全に分かりにくくするので、リモートビデオ通信装置14はより好ましくは、PIP領域内にある入力ビデオのエリアの符号化をスキップする。いずれの場合においても、ローカルビデオ通信装置12からリモートビデオ通信装置14へのPIP情報の送信は、入力ビデオの非PIP領域が機能強化された品質で符号化されることを可能にする。
【0027】
PIP情報の交換は、リモートビデオ通信装置14に、ローカルビデオ通信装置12により指定されたPIPに気づかさせる。この意味において、リモートビデオ通信装置14は、ビデオ通信装置12から指定されたPIP情報を遠隔的に処理することができる「PIPアウェア」ビデオエンコーダー−デコーダー(CODEC)を内蔵し、PIP情報に基づいて出力ビデオを符号化する。ローカルビデオ通信装置12は相互機能性を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、ビデオ通信装置12、14はまた、例えば、PIP領域における入力ビデオのより低い複雑性隠蔽または後処理をスキップまたは適用することにより、局所的に指定されたPIP情報に基づいて入力ビデオの非PIP領域を優先的にデコードしてもよい。
【0028】
ローカルビデオ通信装置12により送信されたPIP情報は、ビデオフレーム内の座標を指定してもよい。座標は出力ビデオが提示されるであろうPIP領域の境界を定義してもよい。PIP領域の座標は、ビデオフレーム内のx−y座標であってもよい。しかしながら、x−y座標はPIPマップを生成するために処理されてもよい。特に、座標は、PIPマクロブロック(MB)マップのようなビデオブロックマップの形態で提示されてもよい。MBマップはビデオフレームのPIP領域内に存在するMBsを識別する。PIP MBマップは、PIP内にあるMBsに1のフラッグを立て、PIP外部のMBsに0のフラッグを立て、PIPに含まれるMBs(1)とPIPから除外されるMBs(0)を容易に識別する。あるいは、PIP情報は、PIP MBマップに基づいていてもよいが、リモートビデオ通信装置14のためのPIP領域を識別するのに十分なより少ない情報量を含む。MBはフレームの一部を形成するビデオブロックである。MBのサイズは16×16ピクセルであってもよい。しかしながら、他のMBサイズも可能である。従って、MBは、これらに限定されないが、MPEG−1、MPEG−2、MPEG−4、ITU−H.263、ITU H.264または任意の他の規格のような特定のビデオコーディング規格内で定義されるマクロブロックを含む任意のビデオブロックに言及してもよい。
【0029】
PIPは関連のあるPIP領域の座標に最も密接に一致するMB境界を選択してもよい。例えば、PIP領域がMBを横切るなら、PIP MBマップは、PIP領域境界を関連するMBの外縁または内端に配置してもよい。言い換えれば、PIP MBは、完全にPIP領域内にあるMBsのみを含むように構成してもよいし、または一部がPIP領域内にあるMBsを含んでいてもよい。いずれにしても、PIP MBマップは、指定されたPIP領域を最も密接に近似する完全MBsのセットを識別する。ビデオエンコーダー44またはビデオデコーダー50は、MBレベルで動作し、一般にMBマップへのPIP領域情報の変換を必要とするであろう。PIP領域に含まれるものとしてまたはPIP領域から除外されるものとして個々のMBsを指定することにより、PIP MBマップはまた不規則なまたは非長方形の形状でPIP領域の定義を可能にしてもよい。
【0030】
ローカルビデオ通信装置12により送信されたPIP情報を用いて、リモートビデオ通信装置は、優先ビット割り当てまたは量子化により、入力ビデオの対応するPIP領域および非PIP領域に優先エンコーディングを適用する。特に、さらなるエンコーディングビットは、非PIP領域に割り当てられてもよいし、一方、減少された量のエンコーディングビットまたはゼロエンコーディングビットはPIP領域に割り当てられてもよく、それにより入力ビデオの非PIP領域の画像品質を改良する。このように、ローカルビデオ通信装置12は、リモートビデオ通信装置14により遠隔的にビデオエンコーディングに影響を及ぼすことができる。リモートビデオ通信装置14による優先エンコーディングは、ローカルビデオ通信装置12のユーザーが非PIP領域内の入力ビデオをより明瞭に見ることを可能にする。
【0031】
また、ローカルビデオ通信装置12は、入力ビデオの領域を優先的にデコードするためにPIP情報を局所的に適用してもよい。リモートビデオ通信装置14がPIPアウェアであるなら、(a)入力ビデオのPIP領域が出力ビデオにより不明瞭になるであろうおよび(b)入力ビデオのPIP領域はエンコードされなくてもよいという知識を用いて、ローカルビデオ通信装置12は、より低い複雑性エラー隠蔽技術または後処理技術を入力ビデオのPIP領域に適用するために優先デコーディングを適用してもよい。この場合、ローカルビデオ通信装置12は、標準またはより高次の複雑性エラー隠蔽または後処理を、リモートビデオ通信装置13から受信した入力ビデオの非PIP領域に適用してもよい。従って、PIP情報は、優先デコーディングのためにローカルビデオ通信装置12内で局所的におよび優先エンコーディングのためにリモートビデオ通信装置14内で遠隔的にの両方で使用されてもよい。
【0032】
システム10は、セッションイニシエーテッドプロトコル(SIP)、ITU H.323規格、ITU H.324規格または他の規格に従ってビデオテレフォニーをサポートしてもよい。各ビデオCODEC20、28は、MPEG−2、MPEG−4、ITU H.263またはITU H.264のようなビデオ圧縮規格に従って符号化されたビデオデータを発生する。図1にさらに示されるように、ビデオCODECs20、28はそれぞれのオーディオCODECs22、30と統合されてもよく、データストリームのオーディオ部分およびビデオ部分を処理するために適切なMUX/DEMUXコンポーネント18、26を含む。MUX−DEMUXユニット18、26は、ITU H.223マルチプレクサープロトコルまたはユーザーデータグラムプロトコル(UDP)のような他のプロトコルに準拠してもよい。
【0033】
図2は、無線ビデオ通信装置12に関連するディスプレイ38上に提示されたビデオフレーム36内のPIP領域のプレゼンテーションを図解する図である。図2の例において、PIP領域34は、符号化され装置12により送信される出力ビデオを含む方形領域である。PIP領域34は、装置12のユーザーが他の装置に送信される出力ビデオを見ることを可能にする。PIP領域34は、任意の画像または物体を含むことができるけれども、PIP領域内に提示される物体はしばしばローカルビデオ通信装置12のユーザーの顔、または頭および肩であろう。ユーザーは、他の有線または無線ビデオ通信装置のユーザーとのテレビ会議のメンバーである人である。
【0034】
PIP領域34は、ビデオフレーム36内に提示された入力ビデオの小さな領域をカバーする。例えば、PIP領域34は、ビデオフレーム36のほぼ20乃至25パーセントをカバーしてもよい。PIP領域34のサイズ、形状および位置は固定であってもよいし調節可能であってもよく、手動でまたは自動で種々の方法で定義され、記載され、または調節されてもよい。局所的に見る目的のためにローカルビデオ通信装置12上に提示されるPIP領域34の内容はまたローカルビデオ通信装置40からの出力ビデオとして符号化され、リモートビデオ通信装置14に送信される。次に、リモートビデオ通信装置14は、フルサイズビデオフレーム内のローカルビデオ通信装置から受信された出力ビデオを提示する。同様に、ローカルビデオ通信装置12はPIP領域34を有したビデオフレーム内にフルサイズで提示するために入力ビデオを受信する。
【0035】
PIP領域34の内容は、ローカルビデオ通信装置12に関連するビデオキャプチャー装置により捕捉されてもよい。あるいは、PIP領域34の内容は、ビデオアーカイブから生成されてもよい。例えば、局所的に捕捉されたビデオの代わりに、PIP領域34は、広告、呼ステータス、ネットワークステータス、または他のグラフィックまたはテキスト情報のような情報オーバーレイ(informational overlay)を含んでいてもよい。いずれにしても、PIP領域34の位置とサイズを定義するPIP情報は、ローカルビデオ通信装置12に送信される入力ビデオの非PIPカバーされた領域を優先的に符号化する際にリモートビデオ通信装置14を支援する。
【0036】
図3はPIP−アウェアCODEC20を内蔵するビデオ通信装置12を図解するブロック図である。図3は、図1のビデオ通信装置12を描画するけれども、ビデオ通信装置14は同様に構成されてもよい。ビデオ通信装置12または14はビデオテレフォニーをサポートするための受け手装置および送り手装置として機能してもよい。しかしながら、動作は説明のために入力ビデオの受け手および出力ビデオの送り手としてビデオ通信装置12の観点から記載されるであろう。図3に示されるように、ビデオ通信装置12はPIP−アウェアCODEC20、ビデオ捕捉装置40、およびユーザーインターフェース42を含む。通信チャネル16が図3に示されるけれども、説明を容易にするためにMUX−DEMUXコンポーネントおよびオーディオコンポーネントは省略されている。ビデオキャプチャー装置40はビデオ通信装置12と統合されたまたは動作可能に接続されたビデオカメラであってもよい。例えば、いくつかの実施形態において、ビデオキャプチャー装置40は、携帯電話と統合され、いわゆるビデオカメラ電話またはビデオ電話を形成してもよい。このように、ビデオキャプチャー装置40はモバイルVTアプリケーションをサポートする。
【0037】
ユーザーインターフェース42は、ビデオ通信装置12に統合されてもよい、または動作可能に接続されてもよい、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマスクリーン、プロジェクトディスプレイ、または任意の他のディスプレイ装置のようなディスプレイ装置を含んでいてもよい。ディスプレイ装置はビデオ通信装置12のユーザーにビデオイメージを提示する。ビデオイメージは、ビデオキャプチャー装置40により局所的に得られPIP領域34に提示される出力ビデオを含んでいてもよい。ビデオイメージはまたリモートビデオ通信装置14から受信された入力ビデオを含んでいてもよい。さらに、ユーザーインターフェース42は、ビデオ通信装置12のユーザーによる情報の入力のために、ハードキー、ソフトキー、種々のポインティングデバイス、スタイラスペン、及び同類のものを含む種々のユーザー入力媒体のいずれかを含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、ユーザーインターフェース42のディスプレイ装置とユーザー入力媒体は、携帯電話と統合されていてもよい。ビデオ通信装置12のユーザーは、PIP領域34において入力ビデオおよび出力ビデオを見るためにユーザーインターフェース42に依存する。さらに、ユーザーは、PIP領域34のサイズ、形状または位置の定義のために情報を入力するためにユーザーインターフェース42に依存してもよい。
【0038】
図3にさらに示されるように、PIP−アウェアCODEC20は、PIP−アウェアビデオエンコーダー44、PIP情報抽出モジュール46、PIP情報シグナリングモジュール48、およびPIP−アウェアビデオデコーダー50を含む。PIP−アウェアビデオエンコーダー44は、リモート受け手装置に送信するためにビデオキャプチャー装置40から取得した局所的に発生されたビデオ(「LOCAL VIDEO」)を符号化する。ビデオ通信装置14のようなリモートビデオ通信装置から受信される「リモート」ビデオとは対照的に「ローカル」という用語は、ビデオ通信装置12内に局所的に発生されるビデオを指す。図3の例において、PIP−アウェアビデオエンコーダー44はリモートビデオ通信装置14から取得したPIP情報を用いてローカルビデオを優先的に符号化し、チャネル16を介してリモートビデオ通信装置14に送信するために出力ビデオ(「ENCODED OUTGOING VIDEO」)を生成する。
【0039】
PIP情報抽出モジュール46はリモートビデオ通信装置14から入力PIP情報(「INCOMING INFO」)を受信する。入力PIP情報は帯域内シグナリングまたは帯域外シグナリングにより受信されてもよい。帯域内シグナリングの場合、入力PIP情報は、入力ビデオストリーム内に埋め込まれてもよい。この場合、PIP情報抽出モジュール46は、PIP−アウェアデコーダー50と協働して動作し、デコードされた入力ビデオ内のPIP情報を探してもよい。帯域外シグナリングの場合、入力PIP情報は、例えば、リアルタイムトランスポートコントロールプロトコル(RTCP)リポーティング、ITU H.245プロトコルメッセージングまたはセッションイニシエーションプロトコル(SIP)メッセージングにより入力ビデオビットストリームとは別個に送信されてもよい。デフォルトサイズ及び位置が適用可能であると知られていない限り、入力PIP情報は、リモートビデオ通信装置14のユーザーに提示されたPIPの領域のサイズと位置を定義してもよい。
【0040】
帯域内シグナリングの場合、上述したように、PIP情報は、リモートビデオ通信装置14から受信される符号化されたビデオビットストリーム内に埋め込まれてもよい。例えば、MPEG4ビットストリームフォーマットにおいて、そのビットストリームを記載する情報を埋め込むために使用することができる"user_data"と呼ばれるフィールドがある。"user_data"フィールドまたは他のビットストリーム内の類似のフィールドを用いてビットストリームコンプライアンスを破ることなくPIP情報を埋め込んでもよい。あるいは、PIP情報は、ステガノグラフィーのようないわゆるデータ秘匿技術によりビデオビットストリーム内に埋め込んでもよい。いずれの場合においても、PIP情報抽出モジュール46は、リモート装置14からの入力ビデオ内のuser_dataフィールドまたは他の場所内にあるPIP情報を探すように構成されてもよい。
【0041】
入力PIP情報は、PIP領域内に入るビデオフレーム内の座標またはマクロブロック(MBs)に関してPIP領域を定義してもよい。あるいは、入力PIP情報は、PIP特徴がアクティブになり、PIP領域のためのデフォルトサイズおよび位置が仮定されなければならないことを単に示してもよい。図3の例において、入力PIP情報に基づいて、PIP情報抽出モジュール46はリモートビデオ通信装置14のPIP領域内に入るMBsを識別するPIP MBマップを発生する。例えば、以前に述べたように、PIP情報はPIP領域によりカバーされるものとしてまたはPIP領域にカバーされないものとしてMBsにフラッグを付けてもよい。
【0042】
PIPMBマップを用いて、PIP−アウェアビデオエンコーダー44は、PIP MBマップにより識別されたPIP領域内にないローカルビデオの領域を優先的に符号化する。例えば、PIP MBは、PIP−アウェアビデオエンコーダー44に、それらがPIP領域内に存在するならMBsをコード化しないように強制することを命令してもよい。
【0043】
このようにして、代わりに運動ベクトルとテクスチャビットをコーディングするために費やされたであろうビットはセーブされ、PIP領域内にあるPIP MBマップにより識別されるこれらのMBsを符号化することができる。結果は、非PIP領域、すなわち、PIPコンテンツでオーバーレイされないビデオフレームの領域における改良されたビデオ品質である。
【0044】
優先エンコーディングは、PIP領域内部にあるローカルビデオの領域と、PIP領域外部にあるローカルビデオの領域との間のエンコーディングビットの重み付けされた割り当てを含んでいてもよい。しかしながら、PIP領域内部にあるローカルビデオの領域は完全に不明瞭になるであろう。それゆえ、PIP領域内にあるローカルビデオのMBsのエンコーディングをスキップすることがより望ましい。いずれにしても、PIP領域により不明瞭とされるローカルビデオに通常使用されるであろうビットはその代わりにローカルビデオの残余に使用することができ、それによりローカルビデオの可視領域の視認品質を改良することができる。
【0045】
リモートビデオ通信装置14は、相互機能性、すなわち、PIP−アウェアCODECを含んでいてもよい。PIP情報をリモートビデオ通信装置14に送信するために、ローカルビデオ通信装置12はPIP情報シグナリングモジュール48を含む。PIP情報シグナリングモジュール48は、ユーザーインターフェース42からローカルPIP情報("LOCAL PIP INFO")を受信してもよく、チャネル16を介してリモートビデオ通信装置14に送信するために出力PIP情報("OUTGOING PIP INFO")を発生する。ユーザーがPIP特徴をアクティブにすると、PIP情報シグナリングモジュール48は自動的にアクティブになってもよい。入力PIP情報のように、リモートビデオ通信装置14に供給される出力PIP情報は、帯域内または帯域外シグナリングを介して送信されてもよい。帯域内信号の場合には、PIP情報シグナリングモジュール48は、PIP−アウェアビデオエンコーダー44と連携して、出力PIP情報を符号化された出力ビデオビットストリーム内に配置してもよい。
【0046】
入力PIP情報同様に、出力PIP情報はPIP領域の位置とサイズを定義してもよい。しかしながら、出力PIP情報は、ローカルビデオ通信装置12により提示されたPIP領域に向けられている。ローカルビデオ通信装置12により提示されたPIP領域は、リモートビデオ通信装置14から受信した入力ビデオのごく一部をカバーする。出力PIP情報を用いて、リモートビデオ通信装置14は、PIP−アウェアビデオデコーダー50により受信された符号化された入力ビデオ("ENCODED INCOMING VIDEO")に優先エンコーディングを適用する。このようにして、ローカルビデオ通信装置12のユーザーに視認可能な入力ビデオの一部の視認品質は改良することができる。
【0047】
オプションとして、出力PIP情報はまた、符号化された入力ビデオの非PIP領域の優先デコーディングに使用するためにPIP−アウェアビデオデコーダー50に供給されてもよい。例えば、出力PIP情報をリモートビデオ通信装置14に送信することに加えて、PIP情報シグナリングモジュール48はPIP MBマップをPIP−アウェアビデオデコーダー50に供給してもよい。PIP MBマップは、局所的に提示されたPIP領域によりカバーされまたは不明瞭にされるであろう入力ビデオ内のMBsを識別する。
【0048】
PIP−アウェアデコーダー50はPIP MBマップを用いて、PIP領域内に無い入力ビデオの領域を優先的にデコードする。特に、PIP−アウェアビデオデコーダー50は、高次の品質エラー隠蔽技術または後処理技術を入力ビデオの非PIP領域に適用してもよいし、または局所的に提示されたPIP領域によりカバーされるであろう入力ビデオの領域に対してエラー隠蔽または後処理を完全にスキップしてもよい。一般にPIP−アウェアビデオデコーダー50は、入力ビデオのPIPMBsに対してよりも非PIPMBsに対してより良いエラー隠蔽または後処理を適用する。場合によっては、PIP MBsのデコーディング、エラー隠蔽または後処理は完全にスキップされる。
【0049】
入力PIP情報と出力PIP情報は、周期的にまたは間欠的にローカルビデオ通信装置12とリモートビデオ通信装置14との間で交換されてもよい。例えば、帯域内シグナリングの場合には、PIP情報は、周期的にすべてのフレームまたは選択されたフレームに埋め込まれてもよい。あるいは、帯域外シグナリングの場合、PIP情報は、周期的なまたは間欠的なメッセージにより送信されてもよい。しかしながら、PIP領域の位置とサイズは、固定されていてもよいし、まれに相対的に変化してもよい。従って、帯域幅および処理効率のために、まれに相対的に、または関連するPIP領域のサイズまたは位置に変化があるときのみPIP情報を送信することは望ましいかもしれない。
【0050】
いくつかの実施形態によれば、可能ならPIP領域のサイズまたは位置が変化されるまで、ビデオ通信装置12、14は、固定のデフォルトのPIP領域を前提とするように構成されてもよい。さらなる考察として、PIP特徴は必ずしもアクティブでなくてもよい。PIP情報は、PIP特徴がアクティブかどうかの表示を単に含んでいてもよい。それは周期的にまたはアクティブのときに送信されてもよい。PIP領域が固定なら、PIP情報は、PIP特徴アクティブの表示を含むだけでもよい。PIP領域が調節可能なら、PIP情報は、PIP特徴アクティブの表示プラスPIP領域のためのサイズと位置を含んでいてもよい。いずれにしても、PIP情報は、視認品質を機能強化するためにビデオ通信装置12、14に、ビデオの非PIP領域を優先的に符号化することを可能にする。
【0051】
PIP−アウェアビデオエンコーダー44、PIP情報抽出モジュール46、PIP情報シグナリングモジュール48、およびPIP−アウェアビデオデコーダー50は、ディスクリート機能モジュールまたは各モジュールに割り当てられた機能性を含むモノリシックモジュールとして種々の方法で形成されてもよい。いずれにしても、PIP−アウェアCODEC20の種々のコンポーネントは、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエアまたはそれらの組み合わせにおいて実現されてもよい。例えば、そのようなコンポーネントは、1つ以上のマイクロプロセッサーまたはデジタルシグナルプロセッサー(DSPs)上で実行されるソフトウエアプロセス、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASICs)、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、または他の等価な集積またはディスクリートロジック回路として動作してもよい。ソフトウエアで実施されるなら、技術は、DSPのようなプロセッサーで実行されると本明細書に記載された1つ以上の方法を実行する命令を含むプログラムコードを備えたコンピューター読み取り可能媒体により一部分実現されてもよい。
【0052】
図4は、ユーザーに提示されたビデオフレーム内の入力ビデオのPIP領域および非PIP領域を図解する図である。図4の例において、ディスプレイ38に提示される出力ビデオのフレーム36は、リモートビデオ通信装置14によりカバーされないであろう非PIPカバー領域52と、PIPコンテンツによりカバーされるであろうPIPカバー領域54を含む。リモートビデオ通信装置14により発生されたPIPコンテンツの位置とサイズを示すPIP情報を用いて、ローカルビデオ通信装置12のPIP−アウェアビデオエンコーダー46は優先エンコーディングを非PIP領域52に適用する。この場合も先と同様に、PIP情報はPIP MBマップを含んでいてもよい。PIP−アウェアビデオエンコーダー46は、PIPカバー領域内のMBsを符号化するために通常使用されるであろうエンコーディングビットを再捕捉する。浪費される代わりに、再捕捉されたビットは、より大きな視認品質を得るために非PIPカバー領域52内のMBsを符号化するために使用することができる。PIPカバー領域54はより低い品質でまたは完全にスキップされて符号化されてもよい。PIPコンテンツがPIPカバー領域54を完全に不明瞭にするなら、エンコーディングのスキッピングは一般的に望ましい。PIPコンテンツが半不明瞭な方法で提示されるなら、PIPカバー領域54の低品質エンコーディングが望ましいかもしれない。
【0053】
図5は出力ビデオの非PIPカバー領域を優先的に符号化するためのPIP情報の処理を図解するためのフロー図である。図5に示される動作は、図3に示されるコンポーネントを参照して記載されるであろう。図5に示されるように、入力ビデオを受信すると(56)、PIP−アウェアビデオデコーダー50は入力ビデオをデコードする(58)。次に、ユーザーインターフェース42に関連するディスプレイはデコードされたビデオをローカルビデオ通信装置12のユーザーに表示する(60)。
【0054】
PIP情報抽出モジュール50は、入力ビデオビットストリーム内の帯域内で、またはシグナリングプロトコルを介して帯域外で入力PIP情報を探索する。入力PIP情報が入手できないなら(62)、PIP情報抽出モジュール48はPIP−アウェアビデオエンコーダー46に通知する。この場合、PIP−アウェアビデオエンコーダー46は優先エンコーディングなしに、出力ビデオの各フレームを全体として符号化する(64)。入力PIP情報が入手可能なら、PIP情報抽出モジュール48は、PIP情報を抽出し(66)、リモートPIP領域によりカバーされるであろうMBsを識別するPIP MBマップを発生する(68)。
【0055】
PIP MBマップを用いて、PIP−アウェアビデオエンコーダー46は出力ビデオの非PIPカバー領域を符号化し(70)、出力ビデオのPIPカバー領域のエンコーディングをスキップする(72)。出力ビデオのPIPカバー領域に通常使用されるエンコーディングビットは代わりに出力ビデオの非PIPカバー領域を符号化するために使用され、それにより視認品質を強化する。出力ビデオの優先エンコーディングがフレームに対して完了すると、PIP情報シグナリングモジュール48は、ローカルビデオ通信装置12が指定されたローカルPIP情報を有するかどうか決定する(75)。そうなら、PIP情報シグナリングモジュール48はPIP情報を出力ビデオ内に埋め込むか、またはPIP情報をリモートビデオ通信装置14に送信する(77)。ローカルPIPが指定されないなら、プロセスは次のフレームに続く。
【0056】
入力および出力PIP情報はフレーム毎に、または周期的にまたは間欠的に提供されてもよい。入力PIP情報が取得されると、それは、リモートビデオ通信装置14がそうでないことを示すまで出力ビデオを符号化するためにローカルビデオ通信装置12により使用され続けてもよい。あるいは、図5の例で示すように、PIP情報抽出モジュール50は、処理されるフレーム毎に、すなわち各ループ反復毎に入力PIP情報を受信してもよい。通常PIP境界はMB境界に入ってもよい。いくつかの実施形態において、PIP境界がMBsを二等分するなら、設計の好みに応じて、MBsは、PIP領域内に含まれるものとして考えてもよいしまたはPIP領域から除外されるものとして考えてもよい。
【0057】
図6は、出力ビデオの非PIPカバー領域を優先的に符号化しおよび入力ビデオの非PIPカバー領域を優先的にデコードするためのPIP情報の処理を図解するフロー図である。図6に示される動作は、図3に示されるコンポーネントを参照して記載されるであろう。図6に示されるように、入力ビデオを受信すると(74)、PIP情報シグナリングモジュール48は、ローカルビデオ通信装置12がローカルPIP情報を指定したかどうかを決定する(76)。そうならば、以下に記載されるように、ローカルPIP情報は、出力PIP情報としてリモートビデオ通信装置14に送信される。さらに、ローカルPIP情報は、入力ビデオの一部がローカルPIP領域により不明瞭になるであろうという知識を用いて入力ビデオのデコーディングにおいて使用されてもよい。
【0058】
ローカルPIPが指定されないなら(76)、PIP−アウェアビデオデコーダー50は、任意の優先デコーディングなしに入力ビデオをデコードし(78)、ユーザーインターフェース42はデコードされたビデオを表示する(80)。しかしながら、ローカルPIPが指定されるなら(76)、PIP情報抽出モジュール46は、ローカルPIP情報からPIP情報を抽出し(82)、リモートビデオ通信装置14から受信した入力ビデオをデコードする際にPIP−アウェアビデオデコーダー50により使用するためにPIP MBマップを発生する(84)。特に、PIP−アウェアビデオデコーダー50は、例えば標準エラー隠蔽(concealment)および後処理を用いて入力ビデオの非PIPカバー領域をデコードする。しかしながら、入力ビデオのPIPカバー領域のために、PIP MBマップを用いて、PIP−アウェアビデオデコーダー50は、エラー隠蔽および後処理をスキップするかまたは低品質エラー隠蔽および後処理を適用する(88)。次に、PIP情報シグナリングモジュール48は、リモートビデオ通信装置14により使用するために出力PIP情報を送信するかまたは埋め込み(90)、デコードされたビデオはユーザーインターフェース42により表示される(80)。
【0059】
入力ビデオのPIPカバーエリアに対してデコーディングをスキップすることは意味をなす。なぜならば、ローカルPIP領域がそのエリアを不明瞭にするであろうからである。リモートビデオ通信装置14がPIPアウェアであるなら、入力ビデオのPIPカバーエリアはどのみち符号化されないであろう。しかしながら、また、ローカルビデオ通信装置12がPIPアウェアでないリモートビデオ通信装置から入力ビデオを受信しているとき、優先デコーディングは適用されてもよい。それゆえ、PIPアウェア処理は、出力ビデオを受信する装置のためのリモートPIP情報に基づいて出力ビデオのエンコーディングに適用されてもよいし、または、入力ビデオを受信する装置のためのローカルPIP情報に基づいて入力ビデオのデコーディングに適用してもよいし、または両方に適用してもよい。PIPアウェア処理は、テレビ会議のいずれかの側でPIPが提示されるテレビ会議に関係する1つまたは両方の装置により使用することができる。
【0060】
図6にさらに示されるように、PIP情報抽出モジュール46は、入力PIP情報が帯域内または帯域外シグナリングのいずれかによりリモートビデオ通信装置14により送信されたかどうかを決定する(92)。送信されなかったなら、PIP情報抽出モジュール46はPIP MBマップをPIPアウェアビデオエンコーダー44に供給しないかまたはPIP MBマップは、ゼロエリアのPIP領域を示す。いずれにしても、出力ビデオは、PIPカバー領域および非PIPカバー領域の優先エンコーディングなしに全体として符号化される(94)。しかしながら、入力PIP情報が利用可能なら(92)、PIP情報抽出モジュール46は、PIP情報を抽出し(96)、PIPアウェアビデオエンコーダー44により使用するためにPIP MBマップを発生する(98)。抽出は、PIP領域によりカバーされるビデオフレーム内においてMBsを識別するための座標または他の値の変換を含んでいてもよい。PIPアウェアビデオエンコーダー44はPIP MBマップを用いて出力ビデオの非PIPカバー領域を符号化し(100)、出力ビデオのPIPカバー領域のエンコーディングをスキップする(102)。
【0061】
図7は、PIPコンテンツと情報が中間ネットワークサーバーにより提供されるビデオエンコーディングおよびデコーディングシステム104を図解するブロック図である。この開示において、PIPコンテンツは出力ビデオのような、ビデオ通信装置12、14により生成されるコンテンツとして一般的に記載されてきた。しかしながら、PIPコンテンツは、出力ビデオに代わるものとしてまたは出力ビデオに加えて他の情報を含んでいてもよい。例えば、時間、日付、経過したテレビ会議時間、ネットワークステータスおよび同類のもののような情報を伝達するテキスト情報またはグラフィック情報は、PIP領域に提示されてもよい。そのような情報は、ビデオ通信装置12、14内で局所的に発生されてもよい。あるいは、そのようなPIPコンテンツは中間PIPサーバー106により発生されてもよい。この場合、PIPサーバー106と通信しているネットワークインフラストラクチャー装置108を、ビデオ通信装置12、14間で送信された符号化されたビデオにPIPコンテンツを追加するために設けられてもよい。
【0062】
そのためには、ネットワーク装置108は、ビデオストリーム内のPIPコンテンツの配置を可能にするのに十分なエンコーダーコンポーネントおよびデコーダーコンポーネントを含んでいてもよい。あるいは、PIPコンテンツは、ネットワーク装置108からそれぞれのビデオ通信装置12、14に送信され、デコードされたビデオ内に設置されてもよい。ステータス情報に代わるものとして、PIPサーバー106により供給されるPIPコンテンツは、商品または商業サービスのための広告情報、または情報公開サービスメッセージを含んでいてもよい。実際には、PIPコンテンツは、任意の特定のタイプのコンテンツに限定されず、送り手のビデオ、広告、パブリックまたはプライベートな情報、またはデコードされたビデオの一部上のオーバーレイ(overlay)として提示される任意のコンテンツを含んでいてもよい。どんな場合でも、PIPサーバー106により生成されたPIPコンテンツは、デコードされたビデオの一部上にオーバーレイされるPIP領域に表示される。従って、デコードされたビデオの一部はPIP領域により不明瞭とされ、本明細書に記載したように、優先エンコーディングまたはデコーディングを望ましいものにさせる。優先エンコーディング、デコーディングまたは両方をサポートするために、ネットワーク装置108は、ローカルビデオ通信装置12からビデオを受信し、PIPサーバー106からのPIPコンテンツを加え、ビデオおよびPIPコンテンツをリモートビデオ通信装置14に送信する。
【0063】
さらに、ネットワーク装置108は、PIP領域によりカバーされないビデオの優先エンコーディングまたはデコーディングにおいて使用するために、帯域内または帯域外シグナリングにより、PIP領域のサイズと位置を指定するPIP情報をリモートビデオ通信装置14に送信する。図7から明らかなように、ネットワーク装置108は、ローカルおよびリモートビデオ通信装置12、14に対して相互に動作してもよい。特に、ネットワーク装置108は、PIP情報とともに、ビデオ通信装置12からのビデオおよびPIPサーバー106からのPIPコンテンツをビデオ通信装置14に供給する。同様に、ネットワーク装置108は、PIP情報とともに、ビデオ通信装置14からのビデオおよびPIPサーバー106からのPIPコンテンツをビデオ通信装置12に供給する。PIPコンテンツ、並びにPIPコンテンツのサイズと位置は、ビデオ通信装置12、14にとって、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0064】
本明細書に記載された技術は、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、または任意のそれらの組み合わせにおいて実施されてもよい。ソフトウエアにおいて実施されるなら、この技術は、実行されるとき、上で述べた1つ以上の方法を実行する命令を含むプログラムコードを備えたコンピューター読み取り可能媒体により一部が実現されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能媒体は、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、リードオンリメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気または光学データ記憶媒体、および同類のものを備えていてもよい。
【0065】
プログラムコードは、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサー(DSPs)、汎用マイクロプロセッサー、特定用途向け集積回路(ASICs)、フィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGAs)、または他の等価な集積またはディスクリートロジック回路のような1つ以上のプロセッサーにより実行されてもよい。いくつかの実施形態において、本明細書に記載された機能性は、エンコーディングまたはデコーディングのための専用ソフトウエアモジュールまたはハードウエアユニットを備えていてもよく、または結合されたビデオエンコーダー−デコーダー(CODEC)に内蔵されていてもよい。
【0066】
種々の実施形態が記載された。
【0067】
これらのおよび他の実施形態は、以下のクレームの範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を具備する方法:
ピクチャーインピクチャー(PIP)情報を受信する;
前記PIP情報に基づいてリモートビデオ通信装置に送信されるビデオを符号化する。
【請求項2】
PIP情報を受信することは、サーバーからPIP情報を受信することを含む、請求項1の方法。
【請求項3】
前記PIP情報は、広告、ステータス情報、経過テレビ会議時間の少なくとも1つを含む、請求項2の方法。
【請求項4】
PIP情報を受信することは、前記リモートビデオ通信装置から前記PIP情報を受信することを含む、請求項1の方法。
【請求項5】
前記PIP情報は、前記リモートビデオ通信装置により提示されるPIP領域のサイズおよび位置を示す、請求項4の方法。
【請求項6】
符号化することは、前記リモートビデオ通信装置により提示されるPIP領域によりカバーされないビデオの領域を優先的に符号化することを含む、請求項4の方法。
【請求項7】
優先的に符号化することは、前記PIP領域によりカバーされるビデオの領域よりも高品質なPIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を符号化することを含む、請求項6の方法。
【請求項8】
優先的に符号化することは、前記PIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を符号化することと、前記PIP領域によりカバーされる前記ビデオの領域の符号化をスキップすることとを含む、請求項6の方法。
【請求項9】
優先的に符号化することは、そうでなければ前記PIP領域によりカバーされる前記ビデオの領域を符号化するために使用されるであろうさらなる符号化ビットを有したPIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を符号化することを含む、請求項8の方法。
【請求項10】
前記PIP情報に基づいてPIPマクロブロック(MB)マップを発生することをさらに具備し、前記PIP MBマップは、前記PIP領域によりカバーされる前記ビデオ内のMBsを識別し、符号化することは前記識別されたMBsの符号化をスキップすることを含む、請求項1の方法。
【請求項11】
下記をさらに具備する請求項1の方法:
前記リモートビデオ通信装置から符号化されたビデオを受信する;
ローカルビデオ通信装置からローカルPIP情報を受信する;
前記ローカルPIP情報に基づいて前記符号化されたビデオをデコードする;
前記ローカルビデオ通信装置において前記デコードされたビデオを提示する。
【請求項12】
前記ローカルPIP情報は、前記ローカルビデオ通信装置により提示されるローカルPIP領域のサイズと位置を示す、請求項11の方法。
【請求項13】
デコードすることは、前記ローカルビデオ通信装置により提示されるローカルPIP領域によりカバーされない前記受信したビデオの領域を優先的にデコードすることを含む、請求項11の方法。
【請求項14】
優先的にデコードすることは、前記ローカルPIP領域によりカバーされる前記受信されたビデオの領域に対するエラー隠蔽と後処理の少なくとも1つをスキップすることを含む、請求項13の方法。
【請求項15】
ビデオを符号化することは、ローカルビデオ通信装置において前記ビデオを符号化することを含み、前記ローカルビデオ通信装置と前記リモートビデオ通信装置の少なくとも1つはビデオテレフォニーに関与するモバイルワイヤレスデバイスを含む請求項1の方法。
【請求項16】
前記モバイルワイヤレスデバイスは、ビデオカメラとビデオディスプレイを有する携帯電話を含む、請求項15の方法。
【請求項17】
下記を具備する方法:
リモートビデオ通信装置に送信されるビデオを符号化する;
前記ビデオとピクチャーインピクチャー(PIP)情報を前記リモートビデオ通信装置に送信する。
【請求項18】
前記PIP情報は、ローカルビデオ通信装置により提示されたPIP領域のサイズと位置を示す、請求項17の方法。
【請求項19】
前記リモートビデオ通信装置からリモートPIP情報を受信することをさらに具備し、符号化することは前記リモートPIP情報に基づいて前記ビデオを符号化することを含む、請求項17の方法。
【請求項20】
前記リモートPIP情報は、前記リモートビデオ通信装置により提示されるPIP領域のサイズと位置を示し、符号化することは、前記リモートビデオ通信装置により提示される前記PIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を優先的に符号化することを含む、請求項19の方法。
【請求項20】
ビデオを符号化することは、ローカルビデオ通信装置において前記ビデオを符号化することを含み、前記ローカルビデオ通信装置と前記リモートビデオ通信装置の少なくとも1つがビデオテレフォニーに関与するモバイルワイヤレスデバイスを含む、請求項17の方法。
【請求項21】
下記を具備するビデオ通信装置:
ピクチャーインピクチャー(PIP)情報を受信するモジュール;
前記PIP情報に基づいてリモートビデオ通信装置に送信されるビデオを符号化するビデオエンコーダー。
【請求項22】
前記モジュールは、サーバーからPIP情報を受信する、請求項21の装置。
【請求項23】
前記PIP情報は広告、ステータス情報、および経過されたテレビ会議時間の少なくとも1つを含む、請求項22の装置。
【請求項24】
前記モジュールは前記リモートビデオ通信装置からPIP情報を受信する、請求項21の装置。
【請求項25】
前記PIP情報は、前記リモートビデオ通信装置により提示されたPIP領域のサイズと位置を示す、請求項24の装置。
【請求項26】
前記ビデオエンコーダーは、前記リモートビデオ通信装置により提示されたPIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を優先的に符号化する、請求項24の装置。
【請求項27】
前記ビデオエンコーダーは、前記PIP領域によりカバーされる前記ビデオの領域よりも高い品質を有する前記PIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を優先的に符号化する、請求項26の装置。
【請求項28】
前記ビデオエンコーダーは、前記PIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を符号化し、前記PIP領域によりカバーされる前記ビデオの領域の符号化をスキップする、請求項26の装置。
【請求項29】
前記ビデオエンコーダーは、そうでなければ前記PIP領域によりカバーされる前記ビデオの領域を符号化するために使用されるであろうさらなる符号化ビットを有する前記PIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を符号化する、請求項28の装置。
【請求項30】
前記モジュールは、前記PIP情報に基づいてPIPマクロブロック(MB)マップを発生し、前記PIP MBマップは、前記PIP領域によりカバーされる前記ビデオ内のMBsを識別し、前記ビデオエンコーダーは、前記識別されたMBsの符号化をスキップする、請求項24の装置。
【請求項31】
前記装置は、前記リモートビデオ通信装置からの符号化されたビデオを受信するローカルビデオ通信装置であり、前記装置はさらに下記を具備する、請求項24の装置:
前記ローカルビデオ通信装置のためのローカルPIP情報を受信するモジュール;
前記ローカルPIP情報に基づいて前記リモートビデオ通信装置からの前記符号化されたビデオをデコードするデコーダー。
【請求項32】
前記ローカルPIP情報は、前記ローカルビデオ通信装置により提示されたローカルPIP領域のサイズと位置を示す、請求項31の装置。
【請求項33】
前記デコーダーは、前記ローカルビデオ通信装置により提示されたローカルPIP領域によりカバーされない前記受信されたビデオの領域を優先的にデコードする、請求項31の装置。
【請求項34】
前記デコーダーは、前記ローカルPIP領域によりカバーされる前記受信されたビデオの領域に対するエラー隠蔽と後処理の少なくとも1つをスキップする、請求項33の装置。
【請求項35】
前記装置は、ビデオテレフォニーに関与するモバイルワイヤレスデバイスを含む、請求項24の装置。
【請求項36】
ビデオカメラとビデオディスプレイをさらに具備する、請求項21の装置。
【請求項37】
下記を具備するビデオ通信装置:
リモートビデオ通信装置に送信されるビデオを符号化するエンコーダー;
ピクチャーインピクチャー(PIP)情報を前記リモートビデオ通信装置に送信するシグナリングモジュール。
【請求項38】
前記PIP情報は、前記ビデオ通信装置により提示されたPIP領域のサイズと位置を示す、請求項37の装置。
【請求項39】
前記リモートビデオ通信装置からリモートPIP情報を受信するモジュールをさらに具備し、前記エンコーダーは、前記リモートPIP情報に基づいて前記ビデオを符号化する、請求項37の装置。
【請求項40】
前記リモートPIP情報は、前記リモートビデオ通信装置により提示されるPIP領域のサイズと位置を示し、前記エンコーダーは、前記リモートビデオ通信装置により提示された前記PIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を優先的に符号化する、請求項39の装置。
【請求項41】
下記を具備するビデオ通信システム:
ローカルビデオ通信装置;
リモートビデオ通信装置;
前記リモートビデオ通信装置は、リモートピクチャーインピクチャー(PIP)情報を前記ローカルビデオ通信装置に送信し、前記ローカルビデオ通信装置は、前記リモートPIP情報に基づいて前記リモートビデオ通信装置に送信するためにビデオを符号化する。
【請求項42】
前記PIP情報は、前記リモートビデオ通信装置により提示されるPIP領域のサイズと位置を示す、請求項41のシステム。
【請求項43】
前記ローカルビデオ通信装置は、前記リモートビデオ通信装置により提示されたPIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を優先的に符号化する、請求項41のシステム。
【請求項44】
前記ローカルビデオ通信装置は、前記PIP領域によりカバーされる前記ビデオの領域の符号化をスキップし、そうでなければ前記PIP領域によりカバーされる前記ビデオの領域を符号化するために使用されるであろうさらなる符号化ビットを有する前記PIP領域によりカバーされない前記ビデオの領域を符号化する、請求項41のシステム。
【請求項45】
前記ローカルビデオ通信装置は、ローカルPIP情報を前記リモートビデオ通信装置に送信し、前記リモートビデオ通信装置は、前記ローカルPIP情報に基づいて前記ローカルビデオ通信装置に送信するためにビデオを符号化する、請求項41のシステム。
【請求項46】
前記ローカルビデオ通信装置は、前記ローカルPIP情報に基づいて前記リモートビデオ通信装置から受信されたビデオをデコードする、請求項41のシステム。
【請求項47】
前記ローカルビデオ通信装置および前記リモートビデオ通信装置の少なくとも一方は、モバイルワイヤレス通信装置である、請求項41のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−31191(P2013−31191A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−185367(P2012−185367)
【出願日】平成24年8月24日(2012.8.24)
【分割の表示】特願2008−527215(P2008−527215)の分割
【原出願日】平成18年8月21日(2006.8.21)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】