説明

ピランジオン除草剤および共除草剤を含む除草組成物

ピランジオン除草剤および共除草剤を含む除草組成物 本発明は、有効成分として
a)除草に有効な量の式(I)


の化合物とb)フェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、プロピリスルフロン、およびN−[2−[(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルボニル]−6−フルオロフェニル]−1,1−ジフルオロ−N−メチルメタンスルホンアミドからなる群から選択される共除草剤との混合物を含む除草組成物に関する。この除草組成物は、一般には有用な農作物中のイネ科の草および雑草を防除するためのものであり、具体的にはイネ作物中のイヌビエ属(Echinocholoa)および/またはアゼガヤ属(Leptocholoa)雑草を防除するためのものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草活性のある環状ジオン(具体的にはピランジオン)、そのエノールケトン互変異性体、またはこのエノールケトン互変異性体のエノール基誘導体と、共除草剤とを含む新規な除草組成物、例えば有用な農作物、とりわけイネ作物中のイネ科の草および雑草を防除するための除草組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2008/071405A1号パンフレット(Syngenta Participations AGおよびSyngenta Limited)パンフレットは、除草剤として使用するのに適したピランジオン化合物、チオピランジオン化合物、およびシクロヘキサンジオン化合物、ならびにそれらのエノールケトン互変異性体誘導体を開示している。ピランジオンおよび本明細書中で下記に定義する式(I)の誘導化合物が、国際公開第2008/071405A1号パンフレット中に包括的に開示されている。国際公開第2008/071405A1号パンフレットはまた、これらのピランジオン化合物および誘導体と、イマゾスルフロンまたはピロキサスルホン(KIH−485)などの様々な混合相手との混合物を開示している。
【0003】
ピロキサスルホンおよび他のイソキサゾリン除草剤は、元来は国際公開第02/062770号パンフレットから派生した欧州特許出願公開第1 364 946A1号明細書(クミアイ化学工業株式会社およびイハラケミカル工業株式会社)中で開示された。ピロキサスルホンは、極長鎖脂肪酸(VLCFA)の阻害剤であり、かつ/または植物中で細胞分裂を阻害する。ピロキサスルホン(CAS登録番号447399−55−5)は、構造式
【化1】

を有するイソキサゾリン除草剤である。
【0004】
CAS登録番号が639826−16−7であるフェノキサスルホンは、構造式
【化2】

を有し、欧州特許出願公開第1 203 768A1号明細書およびカナダ特許公開第2 380 499A1号明細書(これらの両特許は、国際公開第01/012613A1号パンフレット(クミアイ化学工業株式会社およびイハラケミカル工業株式会社)から派生したものである)中で開示されたイソキサゾリン除草剤の範囲に包含される。イソキサゾリン除草剤、例えば具体的にはフェノキサスルホンと、様々な他の除草剤との混合物は、特開2004/002324A号公報および特開2005/145958A号公報(両方ともクミアイ化学工業株式会社およびイハラケミカル工業株式会社の公開特許)中に開示されている。国際公開第2008/114493号パンフレットから派生した欧州特許出願公開第2 135 508A1号明細書(クミアイ化学工業株式会社およびイハラケミカル工業株式会社)は、(A)イソキサゾリン誘導体、例えばフェノキサスルホン(これは12頁表2の化合物番号54である)と、(B)シクロヘキサンジオン型化合物、フェニルピラゾリン型化合物、スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン型化合物、または他の共除草剤のリストから選択される化合物、例えばピノキサデンとを含有する除草組成物を開示している。
【0005】
イマゾスルフロン(CAS登録番号122548−33−8)は、構造式
【化3】

を有する除草剤である。
【0006】
「農薬マニュアル(Pesticide Manual)」第15版、2009年、British Crop Production Council,見出し項目第482(イマゾスルフロン)は、イマゾスルフロンを使用して水稲(75〜95g/haで)および芝生(500〜1000g/haで)中の大部分の一年生(タイヌビエ(Echinochloa oryzicola)を除く)および多年生の広葉雑草およびスゲ類を防除することを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
国際公開第2008/071405A1号パンフレット中で開示されたピランジオン化合物またはエノールケトン互変異性誘導体化合物と他の共除草剤との新規な混合物、特にイネ作物に使用するのに適した混合物、および/またはイネ作物中に見出すことができるイヌビエ属(Echinochloa)および/またはアゼガヤ属(Leptochloa)などのイネ科の草および/または雑草を防除するのに適した混合物を発見することが望ましい。
【0008】
本発明の第一の態様は、有効成分として
a)除草に有効な量の式(I)
【化4】

の化合物と
b)フェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、プロピリスルフロン、およびN−[2−[(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルボニル]−6−フルオロフェニル]−1,1−ジフルオロ−N−メチルメタンスルホンアミドからなる群から選択される共除草剤と
の混合物を含む除草組成物を提供する。
式(I)において、
1は、メチル、エチル、n−プロピル、ハロゲン、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、またはトリフルオロメチルであり、
2は、フェニル、あるいはC1〜C4アルキルによって、C1〜C4ハロアルキルによって、C1〜C4アルコキシによって、C1〜C4ハロアルコキシによって、またはハロゲンによって置換されたフェニルであり、
4、R5、R6、およびR7は、互いに独立して水素またはC1〜C4アルキルであり、
YはOであり、
Gは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、スルホニウム、またはアンモニウムであるか、あるいはGは、C(O)−RaまたはC(O)−Rbである潜在基(latentiating group)であり、
上式で、Raは、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルキニル、C1〜C10ハロアルキル、C1〜C10シアノアルキル、C1〜C10ニトロアルキル、C1〜C10アミノアルキル、C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルケニルオキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルキニルオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルチオC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルフィニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルホニルC1〜C5アルキル、C2〜C8アルキリデンアミノオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシカルボニルC1〜C5アルキル、アミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルアミノC1〜C5アルキル、N−C1〜C5アルキルカルボニル−N−C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C6トリアルキルシリルC1〜C5アルキル、フェニルC1〜C5アルキル(ただし、このフェニルは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、ヘテロアリールC1〜C5アルキル(ただし、このヘテロアリールは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、C2〜C5ハロアルケニル、C3〜C8シクロアルキル、フェニルまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたフェニル、ヘテロアリールまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたヘテロアリールであり、また
bは、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル、C2〜C10ハロアルキル、C1〜C10シアノアルキル、C1〜C10ニトロアルキル、C2〜C10アミノアルキル、C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルケニルオキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルキニルオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルチオC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルフィニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルホニルC1〜C5アルキル、C2〜C8アルキリデンアミノオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシカルボニルC1〜C5アルキル、アミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルアミノC1〜C5アルキル、N−C1〜C5アルキルカルボニル−N−C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C6トリアルキルシリルC1〜C5アルキル、フェニルC1〜C5アルキル(ただし、このフェニルは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、ヘテロアリールC1〜C5アルキル(ただし、このヘテロアリールは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、C3〜C5ハロアルケニル、C3〜C8シクロアルキル、フェニルまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたフェニル、ヘテロアリールまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたヘテロアリールである。
【0009】
式(I)の化合物の置換基の定義において、単体の、あるいはハロアルキルまたはアルコキシなどのより大きな基の一部としてのいずれかの各アルキル部分は、炭素原子1〜4個を有する直鎖または分岐鎖であり、好ましくはメチル、エチル、プロピル、またはブチルである。
【0010】
好ましいハロゲンは、フッ素、塩素、および臭素である。
【0011】
ハロアルキル基は、1個または複数個の同一または異なるハロゲン原子で置換されるアルキル基であり、例えばCF3、CF2Cl、CF2H、CCl2H、FCH2、ClCH2、BrCH2、CH3CHF、(CH32CF、CF3CH2、またはCHF2CH2である。
【0012】
基Gは、水素、アルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオン、スルホニウム陽イオン(好ましくは−S(C1〜C6アルキル)3+)、またはアンモニウム陽イオン(好ましくは−NH4+または−N(C1〜C6アルキル)4+)、あるいは潜在基を示す。これらの潜在基Gは、生化学的、化学的、または物理的方法の一つまたは組合せによってそれを除去して、その処理される区域または植物に散布する前、間、または後に(好ましくは間または後に、より好ましくは後に)GがHである式(I)の化合物を与えることを可能にするように選択される。これらの方法の例には、酵素による切断、化学的加水分解、および光分解が挙げられる。このような基Gを有する化合物は、幾つかの事例ではある種の利点、例えば処理される植物のクチクラへの浸透の向上、あるいは作物の耐性の増大、あるいは他の除草剤、除草剤薬害軽減剤、植物成長調整剤、防かび剤、または殺虫剤を含有する製剤混合物の相溶性または安定性の向上、あるいは土壌における浸出の減少を提供することができる。
【0013】
潜在基Gは、C(O)−RaまたはC(O)−Rbであり、式中、Raは、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルキニル、C1〜C10ハロアルキル、C1〜C10シアノアルキル、C1〜C10ニトロアルキル、C1〜C10アミノアルキル、C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルケニルオキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルキニルオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルチオC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルフィニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルホニルC1〜C5アルキル、C2〜C8アルキリデンアミノオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシカルボニルC1〜C5アルキル、アミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルアミノC1〜C5アルキル、N−C1〜C5アルキルカルボニル−N−C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C6トリアルキルシリルC1〜C5アルキル、フェニルC1〜C5アルキル(ただし、このフェニルは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、ヘテロアリールC1〜C5アルキル(ただし、このヘテロアリールは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、C2〜C5ハロアルケニル、C3〜C8シクロアルキル、フェニルまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたフェニル、ヘテロアリールまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたヘテロアリールであり、また
bは、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル、C2〜C10ハロアルキル、C1〜C10シアノアルキル、C1〜C10ニトロアルキル、C2〜C10アミノアルキル、C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルケニルオキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルキニルオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルチオC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルフィニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルホニルC1〜C5アルキル、C2〜C8アルキリデンアミノオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシカルボニルC1〜C5アルキル、アミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルアミノC1〜C5アルキル、N−C1〜C5アルキルカルボニル−N−C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C6トリアルキルシリルC1〜C5アルキル、フェニルC1〜C5アルキル(ただし、このフェニルは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、ヘテロアリールC1〜C5アルキル(ただし、このヘテロアリールは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、C3〜C5ハロアルケニル、C3〜C8シクロアルキル、フェニルまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたフェニル、ヘテロアリールまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたヘテロアリールである。
【0014】
式(I)の化合物において、好ましくはR1はエチルである。
【0015】
式(I)の化合物において、好ましくはR2は、メチルによって、メトキシによって、またはハロゲンによって置換されるフェニル、より好ましくはフッ素または塩素によって、例えば塩素によって置換されるフェニルである。
【0016】
さらに一層好ましくはR2は、4−クロロフェニル、4−クロロ−2−フルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、4−クロロ−2−メチルフェニル、または4−クロロ−2−メトキシフェニルである。最も好ましくはR2は、4−クロロ−2−フルオロフェニルまたは2,4−ジクロロフェニルである。
【0017】
4、R5、R6、およびR7が、互いに独立して水素またはC1〜C2アルキル、より好ましくはメチルである式(I)の化合物が好ましい。
【0018】
好ましくはRaおよびRbは、C1〜C6アルキル、より好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、またはt−ブチル、さらに一層好ましくはメチルである。
【0019】
好ましくはGは、水素、C(O)−Ra、またはC(O)−Rbであり、式中、RaおよびRbは、C1〜C6アルキル、より好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、またはt−ブチル、さらに一層好ましくはメチルである。
【0020】
特定の実施形態ではGは水素である。
【0021】
Gが水素である場合、式(I)の化合物は、
【化5】

に示す2つの平衡互換異性型の第一または第二のものとして、あるいは両方の互換異性型の混合物として存在することができる。本発明で使用される式(I)の化合物は、この第一互換異性型、第二互換異性型、および第一互換異性型と第二互換異性型の混合物を包含する。
【0022】
好ましくは式(I)の化合物は、
【化6】

【化7】

【0023】
好ましくは式(I)の化合物は、化合物A−1からA−9のうちの1つである。
【0024】
より好ましくは式(I)の化合物は、化合物A−4、A−5、A−6、A−7、A−8、またはA−9である。
【0025】
最も好ましくは式(I)の化合物は、化合物A−4、A−7、またはA−9である。
【0026】
本発明の範囲内の化合物A−4、A−7、およびA−9は、以前に国際公開第2008/071405A1号パンフレット中で、それぞれ化合物A−66、A−45、およびD−26として開示されており、その中に開示されている調製方法を用いて合成することができる。
【0027】
一つの好ましい実施形態では式(I)の化合物は、化合物A−4である。
【0028】
別の好ましい実施形態では式(I)の化合物は、化合物A−7である。
【0029】
別の好ましい実施形態では式(I)の化合物は、化合物A−9である。
【0030】
共除草剤のための好ましい、または特定の、または任意選択の実施形態は次のとおりである。
【0031】
一つの特定の実施形態では共除草剤はイプフェンカルバゾンである。CAS(Chemical Abstracts Service)登録番号が212201−70−2であるイプフェンカルバゾンは、トリアゾロン(または「テトラゾリノン」)の部類の除草剤であり、植物中で細胞分裂を一般に阻害する極長鎖脂肪酸の阻害剤であると考えられる。イプフェンカルバゾンは、構造式
【化8】

を有する。
【0032】
イプフェンカルバゾンはまた、その塩(例えば、農学的に許容できる塩)の形態であることもでき、それらの塩はイプフェンカルバゾンの意味の範囲内に包含される。イプフェンカルバゾンは、国際公開第98/38176号パンフレットから派生した欧州特許出願公開第0 974 587A1号明細書(北興化学工業株式会社)の32頁の表1aの化合物番号231である。
【0033】
共除草剤がイプフェンカルバゾンであるこの特定の実施形態では、好ましくは式(I)の化合物は、化合物A−4、A−7、またはA−9である。
【0034】
一つの特定の実施形態では共除草剤はプロピリスルフロンである。CAS登録番号が570415−88−2であるプロピリスルフロン(TH−547)は、構造式
【化9】

を有する。
【0035】
プロピリスルフロンはまた、その塩(例えば、農学的に許容できる塩)の形態であることもでき、それらの塩はプロピリスルフロンの意味の範囲内に包含される。プロピリスルフロンおよびその合成は、国際公開第03/061388号パンフレットから派生した欧州特許出願公開第1 466 527A1号明細書(Sumitomo Chemical Takeda Agro Company,Ltd)の44〜45頁の合成実施例4中に化合物番号38として開示されている。
【0036】
共除草剤がプロピリスルフロンであるこの特定の実施形態では、好ましくは式(I)の化合物は、化合物A−4、A−7、またはA−9である。この実施形態は、本明細書中で後に生物学的実施例1およびそれに関する補足説明のなかで開示するようにある種の利点を有するように思われる。
【0037】
一つの特定の実施形態では共除草剤は、N−[2−[(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルボニル]−6−フルオロフェニル]−1,1−ジフルオロ−N−メチルメタンスルホンアミドである。CAS登録番号が874195−61−6であるこの化合物は、構造式
【化10】

を有し、Bayer CropScience AGが現在開発中のケトスルホンアニリドの部類の除草剤である。これは、とりわけ国際公開第2006/008159A1号パンフレット(防かび用、Bayer CropScience AG)中に開示されている。その提案されたISO慣用名はトリアファモン(SN1211)である。これはまた、その塩(例えば、農学的に許容できる塩)の形態であることもできる。したがって、N−[2−[(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルボニル]−6−フルオロフェニル]−1,1−ジフルオロ−N−メチルメタンスルホンアミドに関する本明細書中のすべての言及は、この化合物またはその塩(例えば、農学的に許容できる塩)を包含するよう意図される。
【0038】
しかしながら、好ましくは共除草剤はフェノキサスルホンである。CAS登録番号が639826−16−7であるフェノキサスルホンは、4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール(4,5−ジヒドロ−イソオキサゾール)の部類の除草剤である。フェノキサスルホンは、極長鎖脂肪酸の阻害剤である可能性が高く、かつ/または植物中で細胞分裂を阻害する可能性が高い。フェノキサスルホンは、構造式
【化11】

を有する。
【0039】
フェノキサスルホンはまた、その塩(例えば、農学的に許容できる塩)の形態であることもでき、それらの塩はフェノキサスルホンの意味の範囲内に包含される。フェノキサスルホンは、欧州特許出願公開第1 203 768A1号明細書およびカナダ特許公開第2 380 499A1号明細書(これら両特許は、国際公開第01/012613A1号パンフレット(クミアイ化学工業株式会社およびイハラケミカル工業株式会社)から派生したものである)で開示されたイソキサゾリン除草剤の範囲に包含される。イソキサゾリン除草剤、例えば具体的にはフェノキサスルホンと、様々な他の除草剤との混合物は、特開2004/002324A号公報および特開2005/145958A号公報(両方ともクミアイ化学工業株式会社およびイハラケミカル工業株式会社の公開特許)の各明細書中で開示されている。国際公開第2008/114493号パンフレットから派生した欧州特許出願公開第2 135 508A1号明細書(クミアイ化学工業株式会社およびイハラケミカル工業株式会社)は、(A)イソキサゾリン誘導体、例えばフェノキサスルホン(12頁表2の化合物番号54)と、(B)シクロヘキサンジオン型化合物、フェニルピラゾリン型化合物、スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン型化合物、または他の共除草剤のリストから選択される化合物、例えばピノキサデンなどとを含有する除草組成物を開示している。
【0040】
より好ましくは式(I)の化合物は化合物A−4、A−7、またはA−9であり、その共除草剤はフェノキサスルホンである。この実施形態は、本明細書中で後に生物学的実施例1およびそれに関する補足説明のなかで開示するように、例えばある種の利点、例えば化合物A−4、A−7、またはA−9を乳剤(EC)組成物として加えた場合、ヒエ(Echinichloa crus−galli)(ECHCG)およびアゼガヤ(Leptochloa chinensis)(LEFCH)の両方の雑草に対して湛水状態における全般的に良好な除草作用を有するように思われる。
【0041】
一つのより好ましい実施形態では式(I)の化合物は化合物A−4であり、その共除草剤はフェノキサスルホンである。
【0042】
別のより好ましい実施形態では式(I)の化合物は化合物A−7であり、その共除草剤はフェノキサスルホンである。
【0043】
別のより好ましい実施形態では式(I)の化合物は化合物A−9であり、その共除草剤はフェノキサスルホンである。
【0044】
好ましくは式(I)の化合物(例えば、化合物A−4、A−7、またはA−9)対フェノキサスルホンの重量比は、1:6〜3:2(例えば、60:200、90:200、120:200、または240:200)であり、あるいはより好ましくは1:5〜1:1であるか、または1:4〜4:5(例えば、60:200、90:200、または120:200)であり、あるいはさらに一層好ましくは3:10〜4:5であるか、または3:10〜7:10(例えば、60:200、90:200、または120:200)である。より一層好ましくは式(I)の化合物(例えば、化合物A−4、A−7、またはA−9)対フェノキサスルホンの重量比は、2:5〜4:5であるか、または2:5〜7:10であるか、または9:20〜7:10(例えば、90:200または120:200)である。最も好ましくは式(I)の化合物(例えば、化合物A−4、A−7、またはA−9)対フェノキサスルホンの重量比は、1:2〜7:10(例えば、120:200)、好ましくは3:5である。
【0045】
好ましくは式(I)の化合物(例えば、化合物A−4、A−7、またはA−9)対イプフェンカルバゾンの重量比は、1:7〜1:1(例えば、60:250、90:250、120:250、または240:250)、あるいはより好ましくは1:5〜2:3であるか、または6:25〜1:2(例えば、60:250、90:150、または120:250)である。
【0046】
好ましくは式(I)の化合物(例えば、化合物A−4、A−7、またはA−9)対プロピリスルフロンの重量比は、1:2〜3:1(例えば、60:80、90:80、120:80、または240:80)であり、あるいはより好ましくは1:2〜2:1であるか、または3:4〜3:2(例えば、60:80、90:80、または120:80)である。
【0047】
一つの特定の実施形態では式(I)の化合物(例えば、化合物A−4、A−7、またはA−9)対N−[2−[(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルボニル]−6−フルオロフェニル]−1,1−ジフルオロ−N−メチルメタンスルホンアミドの重量比は、1:20〜20:1、例えば1:10〜10:1である。
【0048】
本発明の除草組成物は、製剤補助剤、例えばキャリア(例えば液体または固体キャリア)、溶媒、および/または表面活性物質を用いる様々な方法で調製することができる。したがって、好ましくは本発明の除草組成物は、キャリア(例えば液体または固体キャリア)、溶媒、および/または表面活性物質を含む製剤である。
【0049】
製剤は、様々な物理的形態、例えば粉剤(DP)、ゲル、水和剤(WP)、粒剤(GR)(例えば、乳化性粒剤(EG)またはより具体的には顆粒水和剤(WG))、水分散性錠剤(WT)、発泡性圧縮錠剤、乳剤(EC)、マイクロエマルション製剤、水中油型乳剤(EW)、オイルフロアブル(例えば、拡散性油剤(SO))、水分散液(例えば水性懸濁製剤(SC))、油分散液剤(OD)、サスポエマルション製剤(SE)、カプセル懸濁剤(CS)、可溶性液剤、水溶液剤(キャリアとして水または水混和性有機溶媒を伴う)、含浸ポリマーフィルムの形態、あるいは、例えば「Manual on Development and Use of FAO Specifications for Plant Protection Products」第5版、1999年から知られる形態などの別の形態であることができる。
【0050】
好ましくは製剤は、水和剤(WP)、粒剤(GR)(例えば、乳化性粒剤(EG)またはより具体的には顆粒水和剤(WG))、乳剤(EC)、マイクロエマルション製剤、水中油型乳剤(EW)、オイルフロアブル(例えば拡散性油剤(SO))、水分散液(例えば水性懸濁製剤(SC))、油分散液剤(OD)、可溶性液剤、または水溶液剤(ただし、この水溶液剤はキャリアとして水または水混和性有機溶媒を伴う)の形態である。より好ましくは製剤は乳剤(EC)の形態である。
【0051】
このような製剤は、直接に使用することもでき、また使用する前に希釈することもできる。希釈製剤は、例えば、水、液肥、微量栄養素、生物体、油、および/または溶媒と混合することによって調製することができる。
【0052】
この製剤は、例えば、有効成分を製剤補助剤と混合することによって調製して、微粉化した固形物、顆粒、溶液、分散液、またはエマルションの形態の組成物を得ることができる。有効成分はまた、他の補助剤、例えば微粉化した固形物、鉱油、植物油、変性植物油、有機溶媒、水、表面活性物質、またはこれらの組合せと一緒に製剤化することもできる。有効成分はまた、ポリマーからなる極微細マイクロカプセル中に封じ込めることもできる。マイクロカプセルは、多孔質キャリア中に有効成分を封じ込める。これは、有効成分が制御された量でそれらの周囲に放出されること(例えば緩効性)を可能にする。マイクロカプセルは、一般には0.1〜500μmの直径を有する。それらは、カプセル重量の約25〜95重量%の量で有効成分を含有する。有効成分は、モノリシック固体の形態で、固体または液体分散物中の微粒子の形態で、あるいは適切な溶液の形態で存在することができる。封入用膜は、例えば天然または合成ガム、セルロース、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、ポリ尿素、ポリウレタン、または化学変性ポリマーおよびキサントゲン酸デンプン、またはこれに関して当業熟練者に知られている他のポリマーを含む。別法では基体物質の固体マトリックス中に有効成分が微粉化した粒子の形態で存在する極微細マイクロカプセルを形成することも可能であるが、その場合にはマイクロカプセルは封じ込まれない。
【0053】
本発明による組成物の調製に適した製剤補助剤には、それ自体知られているものが含まれる。
【0054】
液状キャリア(および/または溶媒)としては、水、トルエン、キシレン、石油エーテル、植物油、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酸無水物、アセトニトリル、アセトフェノン、酢酸アミル、2−ブタノン、炭酸ブチレン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、酢酸のアルキルエステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、または酢酸イソアミルなど)、ジアセトンアルコール、1,2−ジクロロプロパン、ジエタノールアミン、p−ジエチルベンゼン、ジエチレングリコール、アビエチン酸ジエチレングリコール、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、二安息香酸ジプロピレングリコール、ジプロキシトール、アルキルピロリドン、酢酸エチル、2−エチル−ヘキサノール、炭酸エチレン、1,1,1−トリクロロエタン、2−ヘプタノン、α−ピネン、d−リモネン、乳酸エチル、エチレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、γ−ブチロラクトン、グリセロール、酢酸グリセロール、二酢酸グリセロール、三酢酸グリセロール、ヘキサデカン、ヘキシレングリコール、酢酸イソアミル、酢酸イソボルニル、イソオクタン、イソホロン、イソプロピルベンゼン、ミリスチン酸イソプロピル、乳酸、ラウリルアミン、メシチルオキシド、メトキシプロパノール、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、ラウリン酸メチル、オクタン酸メチル、オレイン酸メチル、塩化メチレン、m−キシレン、n−ヘキサン、n−オクチルアミン、オクタデカン酸、酢酸オクチルアミン、オレイン酸、オレイルアミン、o−キシレン、フェノール、ポリエチレングリコール(PEG400)、プロピオン酸、乳酸プロピル、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、p−キシレン、トルエン、リン酸トリエチル、トリエチレングリコール、キシレンスルホン酸、パラフィン、鉱油、トリクロロエチレン、ペルクロロエチレン、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ブチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、またはより高分子量のアルコール(すなわち、イソプロパノールよりも高い分子量を有するアルコール、例えばアミルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ヘキサノール、オクタノール、2−エチル−ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、またはグリセロール)、またはN−メチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドン、重質芳香族炭化水素の混合物(例えば、C1〜C4アルキルナフタレン類と任意選択でナフタレンとの混合物を含有する、例えばSolvesso 200(商標))、あるいは類似の液体キャリア(および/または類似の溶媒)を使用することができる。
【0055】
水は、一般には濃縮製剤の希釈のための最上のキャリアである。
【0056】
好適な固体キャリアは、例えばタルク、二酸化チタン、葉蝋石クレー、シリカ(二酸化ケイ素)、アタパルジャイトクレー、珪藻土、石灰岩、炭酸カルシウム、ベントナイト、モンモリロナイトカルシウム、綿実殻、小麦粉、大豆粉、軽石、木粉、クルミ殻粉、リグニン、および/または例えばCFR 180.1001(c)および(d)中に記載されているような同様の材料である。
【0057】
多数の表面活性物質を、固体製剤および液体製剤の両方で、特に使用する前にキャリアで希釈することができる製剤で有利に使用することができる。表面活性物質は、アニオン性、カチオン性、非イオン性、またはポリマーであることができ、それらは乳化剤、湿潤剤、または懸濁剤として、あるいは他の目的のために使用することができる。典型的な表面活性物質には、例えばアルキル硫酸の塩、例えばラウリル硫酸ジエタノールアンモニウムと、アルキルアリールスルホン酸の塩、例えばドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムと、アルキルフェノール−アルキレンオキシド付加生成物、例えばノニルフェノールエトキシラートと、アルコール−アルキレンオキシド付加生成物、例えばトリデシルアルコールエトキシラートと、セッケン、例えばステアリン酸ナトリウムと、アルキルナフタレンスルホン酸の塩、例えばジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムと、ジアルキルスルホコハク酸塩のエステル、例えばジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウムと、ソルビトールエステル、例えばオレイン酸ソルビトールと、第四アミン、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウムと、脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、例えばステアリン酸ポリエチレングリコールと、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのブロックコポリマーと、モノ−およびジ−アルキルリン酸エステルの塩と、さらにまた、例えば「McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers Annual」MC Publishing Corp.,Ridgewood,New Jersey,1981年中に記載されている物質とが挙げられる。
【0058】
一般に農薬製剤に使用することができるさらなる補助剤には、結晶化抑制剤、粘度調整物質、懸濁剤、染料、酸化防止剤、泡立て剤、吸光剤、混合助剤、消泡剤、錯化剤、中和またはpH調整物質および緩衝剤、腐食抑制剤、香料、湿潤剤、吸収促進剤、微量栄養素、可塑剤、流動促進剤、滑沢剤、分散剤、増粘剤、不凍剤、殺菌剤、ならびに液体および固体肥料が挙げられる。
【0059】
製剤はまた、追加の活性物質、例えばさらなる除草剤、除草剤薬害軽減剤、植物成長調整剤、防かび剤、または殺虫剤を含むこともできる。
【0060】
本発明による組成物は、植物または動物由来の油、鉱油、このような油のアルキルエステル、またはこのような油と油誘導体の混合物を含む添加剤をさらに含むことができる。本発明による組成物中で使用される油添加剤の量は、そのスプレー混合物を基準にして一般には0.01〜10%である。例えば油添加剤は、スプレー混合物を調製した後に、所望の濃度でスプレータンクに加えることができる。好ましい油添加剤は、鉱油、あるいは植物由来の油、例えば菜種油、オリーブ油、またはヒマワリ油、あるいは乳化植物油、例えばAMIGO(登録商標)(Rhone−Poulenc Canada Inc.)、あるいは植物由来の油のアルキルエステル、例えばメチル誘導体、あるいは動物由来の油、例えば魚油または牛脂を含む。好ましい添加剤は、例えば、有効成分として基本的に魚油のアルキルエステル80重量%と、メチル化菜種油15重量%と、また通例の乳化剤およびpH調整剤5重量%とを含有する。特に好ましい油添加剤は、C8〜C22脂肪酸のアルキルエステル、特にC12〜C18脂肪酸のメチル誘導体、例えばラウリン酸、パルミチン酸、およびオレイン酸のメチルエステルが重要である。これらのエステルは、ラウリン酸メチル(CAS−111−82−0)、パルミチン酸メチル(CAS−112−39−0)、およびオレイン酸メチル(CAS−112−62−9)として知られる。好ましい脂肪酸メチルエステル誘導体は、Emery(登録商標)2230および2231(Cognis GmbH)である。これらのまた他の油誘導体はまた、「Compendium of Herbicide Adjuvants」第5版、Southern Illinois University,2000年から知られる。
【0061】
油添加剤の散布および作用は、それらを表面活性物質、例えば非イオン、アニオン、またはカチオン界面活性剤と組み合わせることによってさらに改良することができる。好適なアニオン、非イオン、およびカチオン界面活性剤の例は、国際公開第97/34485号パンフレットの7および8頁に列挙されている。好ましい表面活性物質は、ドデシルベンジルスルホン酸タイプのアニオン界面活性剤、具体的にはそのカルシウム塩、および脂肪アルコールエトキシラートタイプの非イオン界面活性剤である。エトキシル化度5〜40を有するエトキシル化C12〜C22脂肪アルコールに、特に優先権が与えられる。市販の界面活性剤の例は、Genapolタイプ(Clariant AG)である。シリコーン界面活性剤、具体的には、例えばSilwet L−77(登録商標)として市販されているポリアルキルオキシド変性ヘプタメチルトリシロキサン、ならびに過フッ素系界面活性剤もまた好ましい。全添加剤に対する表面活性物質の濃度は、一般には1〜30重量%である。界面活性剤と、油または鉱油またはそれらの誘導体との混合物を含む、またはそれら混合物からなる添加剤の例は、Edenor ME SU(登録商標)、Turbocharge(登録商標)(界面活性剤、1−オクタノール、およびマシン油の混合物)(Syngenta AG,CH)、およびActipron(登録商標)(BP Oil UK Limited,GB)である。
【0062】
上記表面活性物質はまた、製剤中に単独で、すなわち油添加剤なしで使用することもできる。
【0063】
さらに、油添加剤/界面活性剤混合物への有機溶媒の添加は、活性をさらに高めるのに寄与することができる。好適な溶媒は、例えばSolvesso(登録商標)(ESSO)およびAromatic Solvent(登録商標)(Exxon Corporation)である。このような溶媒の濃度は、総重量の10〜80重量%であることができる。溶媒と混合されている場合もあるこのような油添加剤は、例えば米国特許第A−4 834 908号明細書中に記載されている。その中に開示されている市販の油添加剤は、MERGE(登録商標)(BASF Corporation)の名称で知られる。本発明による好ましい更なる油添加剤は、SCORE(登録商標)(Syngenta Crop Protection Canada)である。
【0064】
上記で列挙した油添加剤に加えて、本発明による組成物の活性を高めるためにアルキルピロリドン(例えばAgrimax(登録商標))をスプレー混合物に加えることもまた可能である。合成ラテックスの製剤、例えばポリアクリルアミド、ポリビニル化合物、またはポリ−1−p−メタン(例えば、Bond(登録商標)、Courier(登録商標)、またはEmerald(登録商標))などもまた使用することができる。プロピオン酸、例えばEurogkem Pen−e−trate(登録商標)もまた、活性増強剤としてスプレー混合物に混ぜることができる。
【0065】
除草製剤は一般に、
(a)式(I)の化合物を0.1〜99重量%、具体的には0.1〜95重量%、より具体的には0.5〜60重量%または1〜40重量%、および
(b)製剤補助剤を1〜99.9重量%(例えば、5〜99.9重量%または40〜99.5重量%または60〜99重量%)(例えば、任意のキャリア(例えば液体または固体キャリア)(存在する場合は)と、任意の溶媒(存在する場合は)と、任意の表面活性物質(存在する場合は)と、存在する任意の他の製剤補助剤とを除草組成物/製剤の重量を基準にして合計で1〜99.9%、例えば5〜99.9%または40〜99.5%)
を含有する。製剤補助剤は、好ましくは0〜25重量%(例えば1〜25%重量)の表面活性物質を含む。
【0066】
文脈が別の意味を要求しない限り、本明細書中では重量%は、除草組成物または製剤の重量%を意味する。
【0067】
市販製品(例えば液状組成物/製剤)は、好ましくは濃縮物として製剤化されることになるが、最終使用者は一般には希釈した製剤を使用することになる。
【0068】
好ましい製剤は、具体的には下記の組成を有する(%=除草組成物または製剤の重量%)。
【0069】
乳剤:
有効成分:1〜95%、具体的には1〜60%(例えば1〜40%)または60〜90%
表面活性剤:1〜30%、好ましくは5〜30%または5〜20%
液体キャリア(および/または溶媒):1〜90%または1〜80%、具体的には1〜35%または35〜90%(例えば35〜80%)
【0070】
粉剤:
有効成分:0.1〜10%、好ましくは0.1〜5%
固体キャリア:99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
【0071】
懸濁剤:
有効成分:2〜75%または5〜75%、好ましくは10〜50%
水:94〜24%、好ましくは88〜30%
表面活性剤:1〜40%、好ましくは2〜30%
【0072】
水和剤:
有効成分:0.5〜90%、好ましくは1〜80%
表面活性剤:0.5〜20%、好ましくは1〜15%
固体キャリア:5〜95%、好ましくは15〜90%
【0073】
粒剤:
有効成分:0.1〜30%、好ましくは0.1〜15%
固体キャリア:99.5〜70%、好ましくは97〜85%
(ただし、用語「有効成分」は、式(I)の化合物と共除草剤の混合物を指す)
【0074】
下記実施例は本発明をさらに例示するが、本発明を限定しない。
【0075】
【表1】

【0076】
水で希釈することによってこのような濃縮物から任意の所望濃度のエマルションを調製することができる。
【0077】
【表2】

【0078】
これら液剤は、微小液滴の形態で散布するのに適している。
【0079】
【表3】

【0080】
有効成分を補助剤と完全に混合し、その混合物を適切なミル中で完全に粉砕して水和剤を生成させ、これを水で希釈して任意の所望濃度の懸濁液を得ることができる。
【0081】
【表4】

【0082】
有効成分を塩化メチレンに溶解し、その溶液をキャリア上に噴霧し、続いて溶媒を真空中で蒸発させて除く。
【0083】
【表5】

【0084】
細かく粉砕した有効成分をポリエチレングリコールで湿らせたキャリアにミキサー中で均一に塗布する。この方法で防塵性被覆粒剤を得る。
【0085】
【表6】

【0086】
活性成分を補助剤と混合し、粉砕し、その混合物を水で湿らせる。得られた混合物を押出成形し、次いで気流中で乾燥する。
【0087】
【表7】

【0088】
有効成分をキャリアと混合し、その混合物を適切なミル中で粉砕することによってすぐ使える粉剤を得る。
【0089】
【表8】

【0090】
細かく粉砕した有効成分を補助剤とよく混合して懸濁濃縮液を生成し、これから水で希釈することにより任意の所望濃度の懸濁液を調製することができる。
【0091】
前述の実施例における用語「有効成分」は、式(I)の化合物と共除草剤の混合物を指す。
【0092】
本発明はまた、有用な植物(例えば湿地に生える植物)、または栽培中の区域(例えば水を溜めた区域)、またはその場所(例えば水を溜めた場所)を本発明による除草組成物で処理することを含む、有用な農作物中のイネ科の草および雑草の防除(例えば選択的防除)方法に関する。
【0093】
本発明はまた、本明細書中で定義される本発明の除草組成物を植物(例えば湿地に生える植物)、またはその場所(例えば水を溜めた場所)に散布することを含む、有用な農作物中のイネ科の草および雑草の防除方法に関する。
【0094】
本発明はまた、有用な農作物(例えば湿地に生える植物)中の、特にイネ作物物(例えば水稲(flooded rice))中のイネ科の草および雑草を防除するための本明細書中で定義される除草組成物に関する。防除されるイネ科の草および雑草は、例えばイヌビエ属(Echinochloa)および/またはアゼガヤ属(Leptochloa)を含むことができる。
【0095】
例えば本発明による組成物を使用することができる有用な農作物は、具体的には穀物、ワタ、ダイズ、テンサイ、サトウキビ、プランテーション作物、セイヨウアブラナ(例えばアブラナ)、トウモロコシ、またはコメ、より具体的にはワタ、ダイズ、テンサイ、セイヨウアブラナ(例えばアブラナ)、またはコメである。
【0096】
この有用な農作物は、好ましくはイネ、具体的にはインディカイネ(IR−64、Ciherang、Pusa、例えばPusa−1121、Jiayu 293、またはNK−3325 hybridなど)、あるいはジャポニカイネ(コシヒカリ、Arborio、またはLiangyou peiju、例えばLiangyou peiju PS3100など)である。
【0097】
このイネは、好ましくは水稲である。
【0098】
イネは、例えば直播き(例えば、乾田作付けまたは湿田作付け)イネであることができ、任意選択で水を満たす(例えば、除草組成物を散布する前に)こともできる。しかしながら、好ましくはこのイネは移植イネであり、一般には水を満たす(例えば、除草組成物を散布する前に)。
【0099】
非選択的雑草防除もまた、ある種の環境ではあり得ることである。
【0100】
防除されるイネ科の草および/または雑草は、単子葉植物雑草および/または双子葉植物雑草であることができる。例えば、エノコグサ属(Setaria)、イヌビエ属(Echinochloa)(例えばヒエ(Echinochloa crus−galli))、アゼガヤ属(Leptochloa)(例えばアゼガヤ(Leptochloa chinensis))、アブラガヤ属(Scirpus)、ミズアオイ属(Monochoria)、ビロードキビ属(Brachiaria)、ツユクサ属(Commelina)、カヤツリグサ属(Cyperus)、オモダカ属(Sagittaria)、ミゾハコベ属(Elatine)、アゼナ属(Lindernia)、チョウジタデ属(Ludwigia)、ハコベ属(Stellaria)、ナスタチウム(Nasturtium)、ヌカボ属(Agrostis)、メヒシバ属(Digitaria)、カラスムギ属(Avena)、シロガラシ属(Sinapis)、ドクムギ属(Lolium)、ナス属(Solanum)、スズメノチャヒキ属(Bromus)、スズメノテッポウ属(Alopecurus)、モノコシ属(Sorghum)、アイアシ属(Rottboellia)、イチビ属(Abutilon)、シダ属(Sida)、オナミモ属(Xanthium)、アマランサス属(Amaranthus)、アカザ属(Chenopodium)、アサガオ属(Ipomoea)、キク属(Chrysanthemum)、ヤエムグラ属(Galium)、スミレ属(Viola)、および/またはクワガタソウ属(Veronica)、および/またはフトイ属(Schoenoplectus)などである。
【0101】
好ましくは防除されるイネ科の草および/または雑草は、単子葉植物雑草ならびに/あるいは稲田、例えば水田で見出されるイネ科の草および/または雑草を含み、かつ/あるいは、好ましくはこの防除されるイネ科の草および/または雑草は、イヌビエ属(Echinochloa)(例えば、ヒエ(Echinochloa crus−galli)(ECHCG)、ノゲタタイヌビエ(Echinochloa oryzoides)、ワセビエ(Echinochloa colona)またはコヒメビエ(Echinochloa colonum)(ECHCO)、ブラジル野生ヒエ(Echinochloa crus−pavonis)、またはタイヌビエ(Echinochloa oryzicola)、またはエチノクロア・ムリカータ(Echinochloa muricata)またはブルグ(Echinochloa stagnina))、アゼガヤ属(Leptochloa)(例えば、アゼガヤ(Leptochloa chinensis)(LEFCH)またはレプトクロア・パニコイデス(Leptochloa panicoides))、アブラガヤ属(Scirpus)(例えば、ウキヤガラ(Scirpus fluviatilis)、シルプス・ペンジュラス(Scirpus pendulus)、カンガレイ(Scirpus triangulatus)、または多くの他のアブラガヤ(Scirpus)種のうちの1種類)、ミズアオイ属(Monochoria)(例えば、コギナ(Monochoria vaginalis)(MOOVA)またはミズアオイ(Monochoria korsakovii))、ビロードキビ属(Brachiaria)、ツユクサ属(Commelina)、カヤツリグサ属(Cyperus)(例えばミズガヤツリ(Cyperus serotinus))、オモダカ属(Sagittaria)、ミゾハコベ属(Elatine)、アゼナ属(Lindernia)および/またはチョウジタデ属(Ludwigia)、および/またはフトイ属(Schoenoplectus)(例えば、ヒメカンガレイ(Schoenoplectus mucronatus)またはイヌホタルイ(Schoenoplectus juncoides))を含む。
【0102】
より好ましくはこの防除されるイネ科の草および/または雑草は、イヌビエ属(Echinochloa)(例えばヒエ(Echinochloa crus−galli)(ECHCG)、ノゲタタイヌビエ(Echinochloa oryzoides)、ワセビエ(Echinochloa colona)またはコヒメビエ(Echinochloa colonum)(ECHCO)、ブラジル野生ヒエ(Echinochloa crus−pavonis)、またはタイヌビエ(Echinochloa oryzicola)、またはエチノクロア・ムリカータ(Echinochloa muricata)またはブルグ(Echinochloa stagnina))、および/またはアゼガヤ属(Leptochloa)(例えば、アゼガヤ(Leptochloa chinensis)(LEFCH)またはレプトクロア・パニコイデス(Leptochloa panicoides))、最も好ましくはヒエ(Echinochloa crus−galli)(ECHCG)および/またはアゼガヤ(Leptochloa chinensis)(LEFCH)を含む。
【0103】
さらに一層好ましくはこの防除されるイネ科の草および/または雑草(例えば、イヌビエ属(Echinochloa)および/またはアゼガヤ属(Leptochloa)を含む)は、水稲作物中、特に水田栽培の移植イネ作物中のものである。
【0104】
用語「作物」は、従来の品種改良または遺伝子工学の方法の結果として除草剤または幾つかの種類の除草剤(例えば、ALS、GS、EPSPS、PPO、ACCアーゼ、またはHPPD阻害剤)に対して耐性にされた作物もまた含むものと理解されたい。従来の品種改良の方法によって、例えばイマザモックスなどのイミダゾリノン類に対して耐性にされた作物の例は、Clearfield(登録商標)夏ナタネ(Canola)またはClearfield(登録商標)イネである。遺伝子工学の方法によって除草剤に対して耐性にされた作物の例には、例えばグリホサートまたはグルホシネート耐性トウモロコシまたはイネ品種、例えば商品名RoundupReady(登録商標)(グリホサート耐性トウモロコシまたはイネ)またはLibertyLink(登録商標)(グルホシネート耐性トウモロコシまたはイネ)で市販されているものが挙げられる。
【0105】
これら作物はまた、遺伝子工学の方法によって害虫に対する抵抗力を与えられたもの、例えばBtトウモロコシ(欧州アワノメイガに対する抵抗性)、Btワタ(メキシコワタミゾウムシに対する抵抗性)、およびBtトマト(コロラドハムシに対する抵抗性)であると理解されたい。Btトウモロコシの例は、NK(登録商標)(Syngenta Seeds)のBt−176トウモロコシ交配種である。Btの毒素は、バシルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)土壌菌によって天然で形成されるタンパク質である。これら毒素、およびそのような毒素を合成することができるトランスジェニック植物の例は、欧州特許出願公開第A−451 878号明細書、欧州特許出願公開第A−374 753号明細書、国際公開第93/07278号パンフレット、国際公開第95/34656号パンフレット、国際公開第03/052073号パンフレット、および欧州特許出願公開第A−427 529号明細書に記載されている。殺虫剤耐性をコードし、1種類または複数種類の毒素を発現させる1組または複数組の遺伝子を含有するトランスジェニック植物の例は、KnockOut(登録商標)(トウモロコシ)、Yield Gard(登録商標)(トウモロコシ)、NuCOTIN33B(登録商標)(ワタ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)、NatureGard(登録商標)、およびProtexcta(登録商標)である。これら農作物およびそれらの種子物質は、除草剤に対する耐性があると同時にまた昆虫摂食に対する抵抗性もあることができる(「積み重ね」トランスジェニックイベント)。種子は、例えば、殺虫活性Cry3タンパク質を発現させる能力を有すると同時にグリホサート耐性であることができる。用語「作物」は、従来の品種改良または遺伝子工学の方法の結果として得られ、いわゆる出力形質(例えば、改良された風味、貯蔵安定性、栄養含有量)を含有する作物もまた含むものと理解されたい。
【0106】
栽培中の区域とは、農作物がすでに成長しつつある土地、およびそれらの農作物の栽培に振り向けることになっている土地を含むものと理解されたい。
【0107】
除草剤の散布量(共除草剤と混合された式(I)の化合物)は広い範囲で変わることができ、例えば土壌の性質、散布方法(発生前か後か、種子粉衣、作条への散布、非耕地散布など)、その農作物、防除される雑草またはイネ科の草、支配的な気候条件、ならびに/あるいは散布方法によって、散布の時機によって、および/または標的作物によって支配される他の要因に左右される可能性がある。
【0108】
本発明による混合物(除草組成物)は、例えばその除草剤の混合物(共除草剤と混合された式(I)の化合物)を1ha当たり1〜4000g、とりわけ5〜1000g/haまたは80〜800g/haの散布量で散布することができる。「ha」はヘクタールを意味する。
【0109】
有用な農作物(例えばイネ)中のイネ科の草および雑草を防除(または制御)する方法では、かつ/または有用な農作物(例えばイネ)中のイネ科の草および雑草を防除するための本発明による除草組成物では、好ましくはその除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いた式(I)の化合物の重量として計算される式(I)の化合物(例えば化合物A−4、A−7、またはA−9)の1ヘクタール当たり30〜240gの散布量で植物またはその場所に散布される。より好ましくはその除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いた式(I)の化合物の重量として計算される式(I)の化合物(例えば化合物A−4、A−7、またはA−9)の1ヘクタール当たり50〜150gの散布量で植物またはその場所に散布される。さらに一層好ましくはその除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いた式(I)の化合物の重量として計算される式(I)の化合物(例えば化合物A−4、A−7、またはA−9)の1ヘクタール当たり60〜125g(例えば、60g、90g、または120g)の散布量で植物またはその場所に散布される。最も好ましくはその除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いた式(I)の化合物の重量として計算される式(I)の化合物(例えば化合物A−4、A−7、またはA−9)の1ヘクタール当たり90〜125gまたは90〜120g(例えば、90gまたは120g)の散布量で植物またはその場所に散布される。
【0110】
有用な農作物(例えばイネ)中のイネ科の草および雑草を防除(または制御)する方法では、かつ/または有用な農作物(例えばイネ)中のイネ科の草および雑草を防除するための本発明による除草組成物では、好ましくはその共除草剤は、フェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、またはプロピリスルフロンであり、
− 共除草剤がフェノキサスルホンである場合、その除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いたフェノキサスルホンの重量として計算されるフェノキサスルホンの1ヘクタール当たり100〜400g(より好ましくは120〜400gまたは150〜300g、さらに一層好ましくは175〜250g、最も好ましくは200g)の散布量で植物またはその場所に散布され、また
− 共除草剤がイプフェンカルバゾンである場合、その除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いたイプフェンカルバゾンの重量として計算されるイプフェンカルバゾンの1ヘクタール当たり120〜500g(より好ましくは180〜320g、最も好ましくは250g)の散布量で植物またはその場所に散布され、また
− 共除草剤がプロピリスルフロンである場合、その除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いたプロピリスルフロンの重量として計算されるプロピリスルフロンの1ヘクタール当たり40〜160g(より好ましくは60〜120g、さらに一層好ましくは60〜100g、最も好ましくは80g)の散布量で植物またはその場所に散布される。
【0111】
本発明のさらなる態様は、有用な農作物(例えばイネ、例えば水田栽培かつ/または移植イネ)中のアゼガヤ属(Leptochloa)雑草(例えば、アゼガヤ(Leptochloa chinensis)(LEFCH)および/または例えば湿地に生えるアゼガヤ属(Leptochloa)雑草)を防除する方法を提供し、この方法は、構造式が
【化12】

である化合物A−9を植物またはその場所(例えば、水を溜めた場所)に散布することを含む。この方法は、化合物A−9の50〜150g/ha、例えば60〜120g/haの散布量を使用することができる。この化合物A−9は、単独でEC製剤として60、90、または120g/haの散布量で散布した場合、湿地に生えるLEFCHに対して高い除草活性(80〜90%)があり、水田栽培の移植IR−64インディカイネに対してほとんど植物毒性がない(5%)ように思われる(生物学的実施例1参照)。
【発明を実施するための形態】
【0112】
式(I)の化合物は、国際公開第2008/071405A1号パンフレット(Syngenta Participations AGおよびSyngenta Limited)中に包括的に開示されており、国際公開第2008/071405A1号パンフレット中には、式(I)の幾つかの特定の化合物(例えば、化合物A−4、A−7、およびA−9など)が具体的に開示されている。
【0113】
式(I)の化合物の混合相手(共除草剤、例えばフェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、またはプロピリスルフロン)はまた、塩(例えば、農学的に許容できる塩)の形態であることができる。
【0114】
好ましい除草組成物は、共除草剤としてフェノキサスルホンを含む。好ましい組成物の別の群は、共除草剤としてイプフェンカルバゾンを含む。好ましい組成物のさらなる群は、共除草剤としてプロピリスルフロンを含む。
【0115】
本発明による除草組成物はまた、薬害軽減剤と組み合わせて使用することもできる。具体的には下記の薬害軽減剤との混合物、すなわち、式(I)の化合物+クロキントセット−メチル、式(I)の化合物+クロキントセット酸およびその塩、式(I)の化合物+フェンクロラゾール−エチル、式(I)の化合物+フェンクロラゾール酸およびその塩、式(I)の化合物+メフェンピル−ジエチル、式(I)の化合物+メフェンピル二酸、式(I)の化合物+イソキサジフェン−エチル、式(I)の化合物+イソキサジフェン酸、式(I)の化合物+フリラゾール、式(I)の化合物+フリラゾールR異性体、式(I)の化合物+ベノキサコル、式(I)の化合物+ジクロルミド、式(I)の化合物+AD−67、式(I)の化合物+オキサベトリニル、式(I)の化合物+シオメトリニル、式(I)の化合物+シオメトリニルZ異性体、式(I)の化合物+フェンクロリム、式(I)の化合物+シプロスルファミド、式(I)の化合物+ナフタル酸無水物、式(I)の化合物+フルラゾール、式(I)の化合物+CL304,415、式(I)の化合物+ジシクロノン、式(I)の化合物+フルキソフェニム、式(I)の化合物+DKA−24、式(I)の化合物+R−29148、および式(I)の化合物+PPG−1292が考慮される。薬害軽減効果はまた、式(I)の化合物+ダイムロン、式(I)の化合物+MCPA、式(I)の化合物+メコプロップ、および式(I)の化合物+メコプロップ−Pの混合物に関しても観察することができる。
【0116】
前述の薬害軽減剤および除草剤は、例えば「Pesticide Manual」第12版、British Crop Protection Council,2000年に記載されている。R−29148は、例えばP.B.Goldsbroughらの論文、Plant Physiology(2000年),Vol.130,1497〜1505頁およびその中の参考文献中に記載されており、またPPG−1292は、国際公開第09211761号パンフレットから知られる。
【0117】
この除草剤混合物の散布量は、一般には0.001〜2kg/haであるが、好ましくは0.005〜1kg/haである。
【0118】
本発明による組成物における式(I)の化合物対共除草剤の重量比は、具体的には1:20〜20:1、より具体的には1:10〜10:1である。特定の共除草剤(例えばフェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、またはプロピリスルフロン)に対するより特定の重量比については本明細書中のほかの場所を参照されたい。
【0119】
除草剤に関連した薬害軽減剤の散布量は、その散布方法に大きく左右される。薬害軽減剤と除草剤を合せた混合物を含むタンク混合物を使用するか、または薬害軽減剤混合物と除草剤混合物の別々の散布によるいずれかで行われる田畑処理の場合、除草剤対薬害軽減剤の比は、一般には100:1〜1:10、好ましくは20:1〜1:1である。田畑処理の場合、一般には1ha当たり薬害軽減剤を0.001〜1.0kg、好ましくは1ha当たり薬害軽減剤を0.001〜0.25kg散布する。
【0120】
本発明による組成物では、使用される油添加剤の量は、そのスプレー混合物を基準にして一般には0.01〜2%である。油添加剤は、例えば、スプレー混合物が調製された後に所望の濃度でスプレータンクに加えることができる。
【0121】
下記の製剤実施例および/または生物学的実施例において本発明の幾つかの非限定的な実施例を開示する。
【実施例】
【0122】
製剤実施例1−化合物A−4の乳剤(EC)の調合(EC050製剤):
【0123】
【表9】

【0124】
製剤実施例2−化合物A−7の乳剤(EC)の調合(EC050製剤):
【0125】
【表10】

【0126】
製剤実施例3−化合物A−9の乳剤(EC)の調合(EC050製剤):
【0127】
【表11】

【0128】
乳剤(EC)の調合手順(製剤実施例1、2、および3に使用される):
容器に溶媒を加え、続いて乳化剤を加える。その混合物を透明な溶液が得られるまで回転させる。次いで有効成分を加え、透明な溶液が得られるまで回転させる。
【0129】
製剤実施例4−化合物A−4および共除草剤を含有する乳剤(EC)の調合:
製剤実施例4は製剤実施例1の変形例であり、その乳剤(EC)中には化合物A−4に加えてフェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、またはプロピリスルフロンからなる群から選択される1種類の共除草剤が存在し、かつ化合物A−4とその1種類の共除草剤が下記重量比で存在する。
製剤実施例4A:化合物A−4対フェノキサスルホンの重量比は、60:200、または90:200、または120:200、または240:200である。
製剤実施例4B:化合物A−4対イプフェンカルバゾンの重量比は、60:250、または90:250、または120:250、または240:250である。
製剤実施例4C:化合物A−4対プロピリスルフロンの重量比は、60:80、または90:80、または120:80、または240:80である。
【0130】
製剤実施例5−化合物A−7および共除草剤を含有する乳剤(EC)の調合:
製剤実施例5は製剤実施例2の変形例であり、その乳剤(EC)中には化合物A−7に加えてフェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、またはプロピリスルフロンからなる群から選択される1種類の共除草剤が存在し、かつ化合物A−7とその1種類の共除草剤が下記重量比で存在する。
製剤実施例5A:化合物A−7対フェノキサスルホンの重量比は、60:200、または90:200、または120:200、または240:200である。
製剤実施例5B:化合物A−7対イプフェンカルバゾンの重量比は、60:250、または90:250、または120:250、または240:250である。
製剤実施例5C:化合物A−7対プロピリスルフロンの重量比は、60:80、または90:80、または120:80、または240:80である。
【0131】
製剤実施例6−化合物A−9および共除草剤を含有する乳剤(EC)の調合:
製剤実施例6は製剤実施例3の変形例であり、その乳剤(EC)中には化合物A−9に加えてフェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、またはプロピリスルフロンからなる群から選択される1種類の共除草剤が存在し、かつ化合物A−9とその1種類の共除草剤が下記重量比で存在する。
製剤実施例6A:化合物A−9対フェノキサスルホンの重量比は、60:200、または90:200、または120:200、または240:200である。
製剤実施例6B:化合物A−9対イプフェンカルバゾンの重量比は、60:250、または90:250、または120:250、または240:250である。
製剤実施例6C:化合物A−9対プロピリスルフロンの重量比は、60:80、または90:80、または120:80、または240:80である。
【0132】
参考製剤実施例7−ピロキサスルホンの懸濁剤(SC)の調合(SC050製剤):
【0133】
【表12】

【0134】
懸濁剤(SC)の調合手順:
すべての不活性(すなわち非除草)物質を水に加え、均質になるまで混合する。次いで有効成分を(ここではピロキサスルホン)を加える。次いでこの混合物を高せん断混合にかけて巨大粒子を製粉に適したサイズに粉砕する。この予混合物を、ビーズミル(シェイカーミル)中で中央粒径(D50)が5μm未満に達するまで製粉する。
【0135】
生物学的実施例
試験植物を稲作方式の2つの主要な群、すなわち直播きイネおよび移植イネをシミュレートする温室中で栽培する(稲作方式の定義に関しては、S.K.De Datta著(1981年)「Principle and Practices of Rice Production」John Wiley,New Yorkを参照されたい)。植物の準備および化学薬品の散布はこれら2つの方式で異なり、それらの例は下記生物学的実施例1および2においてより詳細に述べる。
【0136】
生物学的実施例1−水田栽培の移植イネにおける、また湿地に生えるアゼガヤ(Leptochloa chinensis)およびヒエ(Echinochloa crus−galli)における式(I)の化合物と共除草剤の混合物の試験方法およびその結果(試験125):
品種IR−64(インディカ型のイネ)のイネ種子を苗床に蒔いた。7日後、得られた苗を苗2本の3グループとして、沼沢条件を再現する水を溜めた標準的な砂質ローム土壌を含有する鉢に移植した。これらをさらに9日間、温室の区画(昼/夜30/20℃、明/暗18/6時間、湿度75%)中で成長させた。アゼガヤ(Leptochloa chinensis)(LEFCH)およびヒエ(Echinochloa crus−galli)(ECHCG)を、種子約10〜20個の2つの別個のグループとして、試験物質の散布の13日前にイネと同じ温室条件で鉢に蒔いた。したがって雑草の各鉢は、LEFCHのグループと、ECHCGの離れたグループとを含有した。試験物質の散布の前日に、すべてのイネの鉢およびすべての雑草の鉢に水深2〜3cmまで水を満たした。散布時における成長段階は、イネ:主茎の2葉から分蘖まで、ECHCG:主茎の2葉から分蘖まで、またLEFCH:2〜3葉であった。
【0137】
試験溶液を、適切な分割量の試験物質を脱イオン水中で混合して所望の処理濃度を得ることによって調製した。大部分の試験物質は製剤化された製品として使用した。具体的には化合物A−4は、本明細書中の製剤実施例1で開示したEC050製剤(EC=乳剤)として散布した。化合物A−7は、本明細書中の製剤実施例2で開示したEC050製剤として散布した。化合物A−9は、本明細書中の製剤実施例3で開示したEC050製剤として散布した。ピロキサスルホン(比較用共除草剤)は、本明細書中の参考製剤実施例7で開示したSC050製剤(SC=懸濁剤)として散布した。イマゾスルフロン(比較用共除草剤)は、GR0.25製剤(GR=粒剤)として散布した。
【0138】
純粋な有効成分である試験物質(例えば、プロピリスルフロンおよびフェノキサスルホン)(下記の結果の表中で「工業的方法による」として分類される)を、10.56%のEmulsogen EL(商標)(ひまし油エトキシラート、CAS登録番号61791−12−6)、42.22%のN−メチルピロリドン、および42.22%のジプロピレングリコールモノエチルエーテルの中に溶解して、5%の試験物質と、95%のEmulsogen EL(商標)、N−メチルピロリドン、およびジプロピレングリコールモノエチルエーテルとを含有する原液を得ることによって調製した。
【0139】
試験物質の散布は、必要量の試験溶液または試験製剤を適切な鉢の満たした水中へピペットで静かに注入することによって行った。
【0140】
次いで試験植物を同一の温室条件で成長させ、1日に2回給水してその満たした水を深さ2〜3cmに保った。
【0141】
除草剤の害(%)の目視評価を散布後7および14日目(DAA)に行い、その結果を本明細書中では目視による除草剤の害(%)(ただし、0=植物の障害なし、100=全滅)として示した。
【0142】
【表13】

【0143】
【表14】

【0144】
【表15】

【0145】
【表16】

【0146】
生物学的実施例1から得られた結果についての補足説明
1. 化合物A−4またはA−7へのフェノキサスルホンの添加は、化合物A−4(60または90g/ha)または化合物A−7(60、90、または120g/ha)単独でLEFCHに対して達成される除草活性を低割合(0〜5%)で増加させた。
2. LEFCHの完全(95%)な防除は、化合物A−4の60、90、または120g/haのいずれかと組み合わせた200g/haのフェノキサスルホンで達成された。わずか60g/haの化合物A−4と混合した200g/haのフェノキサスルホンは、単独で散布される200g/haのフェノキサスルホン(70%のLEFCH防除をもたらす)よりも高レベルのLEFCHの防除をもたらした。
3. 120g/haの化合物A−7+200g/haのフェノキサスルホンは、LEFCHの完全(90%)な防除をもたらした。60または90g/haの化合物A−7+200g/haのフェノキサスルホンは、LEFCHの部分的(70%)な防除をもたらした。
3A. 単独の化合物A−9は、湿地に生えるLEFCHに対して高い(80〜90%)除草活性を示し、EC050製剤として60、90、または120g/haの散布量で散布した場合、水田栽培の移植IR−64インディカイネの傷害(植物毒性)はほとんどなかった(5%)(注記、イネに対する植物毒性の測定は60g/haでは行わなかった)。
4. ECHCGの完全(90〜99%)な防除が、化合物A−4の60、90、または120g/haのいずれかと組み合わせた200g/haのフェノキサスルホンで達成された。
5. ECHCGの防除は、化合物A−7の60または90g/haと組み合わせた200g/haのフェノキサスルホンの場合、同じ化合物A−7の量(60または90g/ha)単独(それぞれ35%および55%防除)と比較して、数字的によりすぐれている(それぞれ65%および70%防除)ように思われる。
6. 120g/haの化合物A−9と200g/haのフェノキサスルホンは、ECHCG(90%)およびLEFCH(85%)の両方のすぐれた防除をもたらした。60g/haの化合物A−9と200g/haのフェノキサスルホンは、LEFCHのすぐれた防除(90%)をもたらした。
7. 200g/haのフェノキサスルホンと240g/haの化合物A−9が、イネに対して240g/haの化合物A−9単独(イネに対して15%の植物毒性)よりも数字的に低い植物毒性(5%)であるように思われることを除いて、全般的には試験された混合物は、化合物A−4、A−7、またはA−9単独の同じ散布量と比較して、IR−64品種のイネ(インディカイネ)の傷害(植物毒性)を減少させなかった。
8. しかしながら幾つかの事例では、化合物A−4、A−7、またはA−9に混合相手(フェノキサスルホンまたはプロピリスルフロン)を含めることが、IR−64イネの傷害の実質的な増加なしにECHCGに対する除草活性を向上させ、こうして選択の余地を明らかに向上させた。IR−64イネ対ECHCGの選択性が明らかに改善されたこれらの事例は、化合物A−4(60g/ha)、A−7(60+90g/ha)、またはA−9(60+90g/ha)と組み合わせたプロピリスルフロン80g/ha、および化合物A−4(60g/ha)またはA−9(60+90g/ha)と組み合わせたフェノキサスルホン200g/haであった。
9. 200g/haのフェノキサスルホンと化合物A−7の混合物は、10g/haの比較用共除草剤ピロキサスルホンと化合物A−7の混合物よりもIR−64イネに対する植物毒性がかなり少なかった。
10. 80g/haのプロピリスルフロンと化合物A−4、A−7、またはA−9との混合物は、全般的に80g/haの比較用共除草剤イマゾスルフロンとA−4、A−7、またはA−9との混合物よりもECHCGに対してより有効な傾向があった。
11. 80g/haのプロピリスルフロン+化合物A−7の混合物は、80g/haのイマゾスルフロン+化合物A−7の混合物よりもIR−64イネに対する植物毒性が少ないように思われる。
【0147】
生物学的実施例2−式(I)の化合物と共除草剤の混合物の直播きイネ方式または移植イネ方式における試験の一般化法:
直播きイネ方式の場合、化学薬品の散布に先立って、単子葉および/または双子葉試験雑草、ならびに/あるいはイネ(インディカおよび/またはジャポニカ品種)を、その植物種およびその試験に必要な所望の成長段階(一般には約2週間)に応じて様々な時間的間隔で凹地に蒔く。このように準備された苗を用いて出芽後散布をシミュレートする。さらに出芽前散布もまたシミュレートするために同一種の植物を化学薬品の散布の1〜2日前に蒔く。散布後、様々な時間的間隔で凹地に水を満たして、乾田播きおよび水田播き水稲方式をシミュレートする。
【0148】
直播きイネ方式の場合の化学薬品の散布は、苗に、0.6mLのアセトンと、10.6%のEmulsogen EL(商標)(ひまし油エトキシラート、登録番号61791−12−6)、42.2%のN−メチルピロリドン、42.2%のジプロピレングリコールモノメチルエーテル(登録番号34590−94−8)、および0.2%のX−77(登録番号11097−66−8)を含有する45mLの製剤溶液とに溶かした工業的方法による有効成分の製剤から得られる水性スプレー液を噴霧することからなる。
直播きの試験に含まれる植物は、BBCH尺度を用いた2つの成長段階(GS)0および12〜13におけるヒエ(Echinochloa crus−galli)(ECHCG)、GS12〜13におけるアゼガヤ(Leptochloa chinensis)(LEFCH)、GS12〜13におけるビロードキビ属(Brachiaria spp)、GS12〜13におけるツユクサ属(Commelina spp)、GS12〜13におけるカヤツリグサ属(Cyperus spp)、およびGS12〜13におけるコギナ(Monochoria vaginalis)(MOOVA)、および他のイネ科の草であり、なおその上にジャポニカおよびインディカイネの各品種(例えば、イネ品種IR−64(インディカイネ)またはArborio)が含まれる。
【0149】
移植イネ方式をシミュレートするために直播きイネ方式の場合と同じ手順に従って単子葉および双子葉試験雑草を蒔く。イネの苗をそれらが12〜13の成長段階(GS)(BBCH尺度を用いた)に至るまで最初に苗床で成長させ、次いでそれらを以前に蒔いた雑草と平行して同じ凹地に移植する。移植後、凹地に水を満たす。イネの移植後4日から9日(DAT)の間に化学薬品の散布を行う。化学薬品は、直播き方式用として調合した化学薬品溶液の10mL分割量として各凹地に散布する。この直播き方式の試験に含まれる植物は、2つの成長段階(BBCH尺度の0および12〜13)におけるイヌビエ属(Echinocholoa spp)、GS12〜13におけるカヤツリグサ属(Cyperus spp)、およびコギナ(Monochoria vaginalis)(MOOVA)である。
【0150】
これら試験植物を、温室中で最適条件下で化学薬品の散布後21日間(DAA)成長させる。この試験は、14および21DAAにおいて評価する。この評価は、非処理対照と比べた処理植物の目視による傷害を評価することからなる。傷害の重篤度は、等級0〜100を用いて表される(0=植物の障害なし、100=植物の死)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
除草組成物であって、有効成分として、
a)除草に有効な量の式(I)
【化1】

の化合物と
b)フェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、プロピリスルフロン、およびN−[2−[(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルボニル]−6−フルオロフェニル]−1,1−ジフルオロ−N−メチルメタンスルホンアミドからなる群から選択される共除草剤と
の混合物を含み、
式(I)において、
1は、メチル、エチル、n−プロピル、ハロゲン、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、またはトリフルオロメチルであり、
2は、フェニル、あるいはC1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、またはハロゲンで置換されたフェニルであり、
4、R5、R6、およびR7は、互いに独立して水素またはC1〜C4アルキルであり、
YはOであり、
Gは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、スルホニウム、またはアンモニウムであるか、あるいはGは、C(O)−RaまたはC(O)−Rbである潜在基であり、
上式で、Raは、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、C2〜C18アルキニル、C1〜C10ハロアルキル、C1〜C10シアノアルキル、C1〜C10ニトロアルキル、C1〜C10アミノアルキル、C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルケニルオキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルキニルオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルチオC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルフィニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルホニルC1〜C5アルキル、C2〜C8アルキリデンアミノオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシカルボニルC1〜C5アルキル、アミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルアミノC1〜C5アルキル、N−C1〜C5アルキルカルボニル−N−C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C6トリアルキルシリルC1〜C5アルキル、フェニルC1〜C5アルキル(ただし、このフェニルは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、ヘテロアリールC1〜C5アルキル(ただし、このヘテロアリールは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、C2〜C5ハロアルケニル、C3〜C8シクロアルキル、フェニルまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたフェニル、ヘテロアリールまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたヘテロアリールであり、また
bは、C1〜C18アルキル、C3〜C18アルケニル、C3〜C18アルキニル、C2〜C10ハロアルキル、C1〜C10シアノアルキル、C1〜C10ニトロアルキル、C2〜C10アミノアルキル、C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C7シクロアルキルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルケニルオキシC1〜C5アルキル、C3〜C5アルキニルオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルチオC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルフィニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルスルホニルC1〜C5アルキル、C2〜C8アルキリデンアミノオキシC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシカルボニルC1〜C5アルキル、アミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C2〜C8ジアルキルアミノカルボニルC1〜C5アルキル、C1〜C5アルキルカルボニルアミノC1〜C5アルキル、N−C1〜C5アルキルカルボニル−N−C1〜C5アルキルアミノC1〜C5アルキル、C3〜C6トリアルキルシリルC1〜C5アルキル、フェニルC1〜C5アルキル(ただし、このフェニルは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、ヘテロアリールC1〜C5アルキル(ただし、このヘテロアリールは任意選択でC1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシ、C1〜C3アルキルチオ、C1〜C3アルキルスルフィニル、C1〜C3アルキルスルホニル、ハロゲン、シアノ、またはニトロによって置換される)、C3〜C5ハロアルケニル、C3〜C8シクロアルキル、フェニルまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたフェニル、ヘテロアリールまたはC1〜C3アルキルによって、C1〜C3ハロアルキルによって、C1〜C3アルコキシによって、C1〜C3ハロアルコキシによって、ハロゲンによって、シアノによって、またはニトロによって置換されたヘテロアリールである、除草組成物。
【請求項2】
1がエチルである、請求項1に記載の除草組成物。
【請求項3】
2が、メチル、メトキシ、またはハロゲンで置換されたフェニルである、請求項1または2に記載の除草組成物。
【請求項4】
2が、フッ素または塩素で置換されたフェニルである、請求項3に記載の除草組成物。
【請求項5】
4、R5、R6、およびR7が、互いに独立して水素またはC1〜C2アルキルである、請求項1、2、3、または4に記載の除草組成物。
【請求項6】
4、R5、R6、およびR7がメチルである、請求項5に記載の除草組成物。
【請求項7】
Gが、水素、C(O)−Ra、またはC(O)−Rbであって、RaおよびRbがC1〜C6アルキルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項8】
Gが、水素、C(O)−Ra、またはC(O)−Rbであって、RaおよびRbがメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、またはt−ブチルである、請求項7に記載の除草組成物。
【請求項9】
Gが水素である、請求項8に記載の除草組成物。
【請求項10】
前記式(I)の化合物が、
【化2】

【化3】

【化4】

として存在することもできる)
である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項11】
前記式(I)の化合物が、化合物A−4、A−7、またはA−9である、請求項10に記載の除草組成物。
【請求項12】
前記共除草剤が、フェノキサスルホンまたはイプフェンカルバゾンである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項13】
前記共除草剤がフェノキサスルホンである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項14】
前記共除草剤がイプフェンカルバゾンである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項15】
前記共除草剤がプロピリスルフロンである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項16】
前記共除草剤が、N−[2−[(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルボニル]−6−フルオロフェニル]−1,1−ジフルオロ−N−メチルメタンスルホンアミドである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項17】
前記共除草剤が、フェノキサスルホンまたはイプフェンカルバゾンである、請求項11に記載の除草組成物。
【請求項18】
前記共除草剤がフェノキサスルホンである、請求項11に記載の除草組成物。
【請求項19】
前記式(I)の化合物が化合物A−4であり、かつ前記共除草剤がフェノキサスルホンである、請求項18に記載の除草組成物。
【請求項20】
前記式(I)の化合物が化合物A−7であり、かつ前記共除草剤がフェノキサスルホンである、請求項18に記載の除草組成物。
【請求項21】
前記式(I)の化合物が化合物A−9であり、かつ前記共除草剤がフェノキサスルホンである、請求項18に記載の除草組成物。
【請求項22】
前記式(I)の化合物対前記フェノキサスルホンの重量比が、1:6〜3:2である、請求項1〜13または17〜21のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項23】
前記式(I)の化合物対前記フェノキサスルホンの重量比が、1:4〜4:5である、請求項22に記載の除草組成物。
【請求項24】
前記式(I)の化合物対前記フェノキサスルホンの重量比が、3:10〜7:10である、請求項23に記載の除草組成物。
【請求項25】
前記式(I)の化合物対前記フェノキサスルホンの重量比が、2:5〜7:10である、請求項24に記載の除草組成物。
【請求項26】
前記式(I)の化合物対前記フェノキサスルホンの重量比が、1:2〜7:10である、請求項25に記載の除草組成物。
【請求項27】
前記共除草剤がイプフェンカルバゾンである、請求項11に記載の除草組成物。
【請求項28】
前記式(I)の化合物対前記イプフェンカルバゾンの重量比が、1:7〜1:1である、請求項1〜12、14、17、または27のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項29】
前記式(I)の化合物対前記イプフェンカルバゾンの重量比が、6:25〜1:2である、請求項28に記載の除草組成物。
【請求項30】
前記共除草剤がプロピリスルフロンである、請求項11に記載の除草組成物。
【請求項31】
前記式(I)の化合物対前記プロピリスルフロンの重量比が、1:2〜3:1である、請求項1〜11、15、または30のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項32】
前記式(I)の化合物対前記プロピリスルフロンの重量比が、3:4〜3:2である、請求項31に記載の除草組成物。
【請求項33】
前記共除草剤が、N−[2−[(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルボニル]−6−フルオロフェニル]−1,1−ジフルオロ−N−メチルメタンスルホンアミドである、請求項11に記載の除草組成物。
【請求項34】
前記式(I)の化合物対前記N−[2−[(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)カルボニル]−6−フルオロフェニル]−1,1−ジフルオロ−N−メチルメタンスルホンアミドの重量比が、1:20〜20:1である、請求項1〜11、16、または33のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項35】
キャリア、溶媒、および/または表面活性物質を含む製剤である、請求項1〜34のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項36】
前記製剤が、水和剤、顆粒水和剤、乳剤、マイクロエマルション製剤、水中油型乳剤、オイルフロアブル、水分散液、油分散液剤、可溶性液剤、または水溶液剤(前記水溶液剤は、キャリアとして水または水混和性有機溶媒を伴う)の形態である、請求項35に記載の除草組成物。
【請求項37】
前記製剤が乳剤の形態である、請求項36に記載の除草組成物。
【請求項38】
c)薬害軽減剤、および任意選択でd)油添加剤を含む、請求項1〜37のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項39】
クロキントセット−メキシルおよびメフェンピル−ジエチルから選択されるc)薬害軽減剤を含む、請求項38に記載の除草組成物。
【請求項40】
有用な農作物中のイネ科の草および雑草を防除するためのものである、請求項1〜39のいずれか一項に記載の除草組成物。
【請求項41】
イネ作物中のイネ科の草および雑草を防除するためのものである、請求項40に記載の除草組成物。
【請求項42】
請求項1〜39のいずれか一項で定義される除草組成物を前記植物またはその場所に散布することを含む、有用な農作物中のイネ科の草および雑草を防除する方法。
【請求項43】
前記有用な農作物がイネ作物である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記有用な農作物が水田栽培の移植イネ作物である、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
防除される前記イネ科の草および雑草が、イヌビエ属(Echinochloa)および/またはアゼガヤ属(Leptochloa)を含む、請求項42、43、または44に記載の方法。
【請求項46】
前記除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いた前記式(I)の化合物の重量として計算される前記式(I)の化合物の1ヘクタール当たり30〜240gの散布量で前記植物またはその場所に散布される、請求項42、43、44、または45に記載の方法。
【請求項47】
前記除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いた前記式(I)の化合物の重量として計算される前記式(I)の化合物の1ヘクタール当たり50〜150gの散布量で前記植物またはその場所に散布される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記共除草剤が、フェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、またはプロピリスルフロンであり、
− 前記共除草剤がフェノキサスルホンである場合、前記除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いたフェノキサスルホンの重量として計算されるフェノキサスルホンの1ヘクタール当たり100〜400gの散布量で前記植物またはその場所に散布され、また
− 前記共除草剤がイプフェンカルバゾンである場合、前記除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いたイプフェンカルバゾンの重量として計算されるイプフェンカルバゾンの1ヘクタール当たり100〜500gの散布量で前記植物またはその場所に散布され、また
− 前記共除草剤がプロピリスルフロンである場合、前記除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いたプロピリスルフロンの重量として計算されるプロピリスルフロンの1ヘクタール当たり40〜160gの散布量で前記植物またはその場所に散布される、請求項42、43、44、45,46、または47に記載の方法。
【請求項49】
前記共除草剤が、フェノキサスルホン、イプフェンカルバゾン、またはプロピリスルフロンであり、
− 前記共除草剤がフェノキサスルホンである場合、前記除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いたフェノキサスルホンの重量として計算されるフェノキサスルホンの1ヘクタール当たり200gの散布量で前記植物またはその場所に散布され、また
− 前記共除草剤がイプフェンカルバゾンである場合、前記除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いたイプフェンカルバゾンの重量として計算されるイプフェンカルバゾンの1ヘクタール当たり250gの散布量で前記植物またはその場所に散布され、また
− 前記共除草剤がプロピリスルフロンである場合、前記除草組成物は、そのどの任意の対イオンの重量も除いたプロピリスルフロンの重量として計算されるプロピリスルフロンの1ヘクタール当たり80gの散布量で前記植物またはその場所に散布される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
構造式が、
【化5】

である化合物A−9を前記植物またはその場所に散布することを含む有用な農作物中のアゼガヤ属(Leptocholoa)雑草を防除する方法。

【公表番号】特表2013−514342(P2013−514342A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543887(P2012−543887)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【国際出願番号】PCT/GB2010/002268
【国際公開番号】WO2011/073615
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(500371307)シンジェンタ リミテッド (141)
【Fターム(参考)】