説明

ピリダジニル−ピペラジンおよびそれらのヒスタミンH3受容体リガンドとしての使用

本発明は式Iのピペラジンに関する。当該化合物は、ヒスタミンH3受容体に高く且つ選択的な結合親和性を示し、ヒスタミンH3受容体アンタゴニスト、インバースアゴニストまたはアゴニスト活性を示す。結果として、当該化合物はヒスタミンH3受容体に関連する疾病または障害を治療するために有用である。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、新規ピペラジン、医薬組成物におけるこれらの化合物の使用、当該化合物を含む医薬組成物、およびこれらの化合物または組成物を使用する治療方法に関する。本発明の化合物は、ヒスタミンH3受容体に対する高く、且つ選択的な結合親和性を示し、ヒスタミンH3受容体アンタゴニスト、インバースアゴニストまたはアゴニスト活性を示すものである。結果として、当該化合物は、ヒスタミンH3受容体に関連する疾病または障害の治療に対して有用である。
【0002】
[発明の背景]
ヒスタミンH3受容体の存在は、数年で知られるようになってきており、当該受容体は、現在では新規薬物の開発のために興味を持たれている。最近、当該ヒトヒスタミンH3受容体がクローニングされた。当該ヒスタミンH3受容体は、中枢および抹消神経系の両方、皮膚および肺、腸、恐らく脾臓および胃腸管などの臓器中に位置するシナプス前の自己受容体である。最近の証拠では、当該H3 受容体が内因性の恒常的な活性、インビトロ並びにインビボにおいても示す(即ち、それはアゴニストが不在であっても活性である)ことを示唆している。インバースアゴニストとして作用する化合物は、この活性を阻害することが可能である。当該ヒスタミンH3受容体は、ヒスタミンの放出を制御すること、また、他の神経伝達物質、例えば、セロトニンおよびアセチルコリンなどの放出も制御することが証明されている。従って、ヒスタミンH3受容体アンタゴニストまたはインバースアゴニストは、脳においてこれらの神経伝達物質の放出を増加させることが期待されるだろう。その反対に、ヒスタミンH3受容体アゴニストは、ヒスタミンの生合成の阻害、ヒスタミンおよび、他の神経伝達物質、例えば、セロトニンおよびアセチルコリンなどの放出も阻害するよう導く。これらの知見は、ヒスタミンH3受容体アンタゴニスト、インバースアゴニスト、およびアンタゴニストが、重要なニューロン活性のメディエータであり得ることを示唆する。従って、当該ヒスタミンH3受容体は、新規治療のために重要な標的である。
【0003】
本発明の化合物と同様な化合物が以前から開示されている (J. Med. Chem. 1999、42、336、J. Med. Chem. 1992、35、2369、DE 2804096、J. Org. Chem. 1996、61、3849、Bull. Soc. Chim. Fr. 1969, 319, WO 00/66578, WO 99/21845, and J. Med. Chem. 1968, 11(6), 1144-1150 を参照されたい)。しかしながら、これらの参照文献は、これらの化合物がヒスタミンH3受容体アンタゴニストまたはアゴニスト活性を有する可能性があることを開示するものでもなく、示唆するものでもない。
【0004】
幾つかの出版物は、ヒスタミンH3受容体アゴニストおよびアンタゴニストの製造と使用を開示している。これらのほとんどは、イミダゾール誘導体である。しかしながら、最近では、当該ヒスタミンH3受容体の幾つかのイミダゾール非含有のリガンドが記載されてきた(例えば、Linney et al., J. Med. Chem. 2000, 43, 2362-2370; US 6,316,475, WO 01/66534 および WO 01/74810 などを参照されたい)。しかしながら、これらの化合物は、本発明の化合物とは構造的に異なる。
【0005】
ヒスタミンH3受容体アゴニスト、インバースアゴニストおよびアンタゴニストにおける技術的興味の観点では、ヒスタミンH3受容体と相互作用する新規化合物が当該技術分野に高度な望ましい貢献するものであるであろう。本発明は、新しい種類のピペラジンがヒスタミンH3受容体の高く且つ選択的な親和性を有することを見出したことを基礎にして、当該技術に対してそのような貢献を提供するものである。
【0006】
それらのヒスタミンH3受容体との相互作用のために、本化合物は、ヒスタミンH3受容体との相互作用が有用である状態および疾病の広い範囲の治療において有用である。従って、当該化合物は例えば、中枢神経系、末梢神経系、心血管系、肺系、および胃腸管系および内分泌系などの疾患の治療などにおける使用を見出すことが可能である。
【0007】
[発明の概要]
本発明は、式Iに従う化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物およびプロドラッグに関する:
【化2】

【0008】
ここで、R1 はフルオロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、C2-6-アルコキシ、C1-6-アルキル、アミノ、C2-6-アルキルスルファニル(-SH-C2-6-アルキル)、C2-6-アルキルスルフィニル(-SO-C2-6-アルキル)、C2-6-アルキルスルホニル(-S(=O)2-C2-6-アルキル)、C1-6-アルキルアミノ、ジ-C1-6-アルキルアミノ、シアノ、ニトロ、アリール、ヘテロアリールおよびC3-8-シクロアルキルから選択される。
【0009】
また、本発明は、治療、特に前記化合物を含む医薬組成物における前記化合物の使用に関する。
【0010】
もう1つの態様において、本発明は、式Iに従う1以上の化合物の有効量をそれを必要とする対象に対して投与することを具備する治療方法に関する。
【0011】
また更なる態様において、本発明は、医薬品の製造における式Iに従う化合物の使用に関する。
【0012】
[定義]
ここで問題となる本明細書中の構造式において、以下の用語は、次に指示される意味を有する:
ここで使用される用語「アルキル」は、飽和した、分岐鎖または直鎖の炭化水素基を示し、表示される数の炭素原子を有している。従って、ここで用語される「C1-3-アルキル」、「C1-6-アルキル」および「C2-6-アルキル」は、1から3の炭素原子、1から8の炭素原子および2から6の炭素原子をそれぞれに有する飽和した分岐鎖または直鎖の炭化水素基を表す。限定するものではないが、典型的なアルキル基は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなどを含む。
【0013】
ここで使用される用語「C2-6-アルコキシ」は、ラジカル-O-C2-6-アルキル、ここで、C2-6-アルキルは、上記定義の通りに称する。代表的な例は、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、イソヘキソキシなどである。
【0014】
ここで使用される用語「C1-6-アルキルアミノ」は、当該ラジカル、-NH-C1-6-アルキルをいい、ここでC1-6-アルキルは、上記定義の通りである。代表的な例は、メチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、n-プロピルアミノ、ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノなどである。
【0015】
ここで使用される用語「ジ-C1-6-アルキルアミノ」は、当該ラジカル -N(C1-6-アルキル)2をいい、ここで、C1-6-アルキルは上記適宜の通りである。当該C1-6-アルキル基は、同じであっても、相違していてもよいことが理解されるべきである。代表的な例は、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジ-n-プロピルアミノ、ジ-ブチルアミノ、ジペンチルアミノ、ジヘキシルアミノなどである。
【0016】
ここで使用される用語「C3-8-シクロアルキル」は、3から8の炭素原子を有するモノサイクリック、炭素環を表す。代表的な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルなどである。
【0017】
ここで使用される用語「C2-6-アルキルスルホニル」は、ラジカル-S(=O)2-C2-6-アルキルをいい、ここでC2-6-アルキルは、上記定義の通りである。代表的な例は、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n-プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニルなどである。
【0018】
ここで使用される用語「アリール」は、炭素環芳香族環系、例えば、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、フルオレニル、インデニル、ペンタレニル、アズレニルなど、を含むと意図される。アリールは、上記で列記された炭素環系の部分的な水素化誘導体を含むことも意図される。そのような部分的な水素化誘導体の非限定的な例は、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、1,4-ジヒドロナフチルなどである。
【0019】
ここで使用される用語「ヘテロアリール」は、窒素、酸素および硫黄から選択される1以上のヘテロ原子を含む複素環芳香族環系を含むことを意図し、例えば、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、ピラニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、1,3,5- トリアジニル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、テトラゾリル、チアジアジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、プリニル、キナゾリニル、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ナフリリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アゼピニル、ジアゼピニル、アクリジニルなどを含む。ヘテロアリールも、上記に列挙された複素環系の部分的に水素化された誘導体に含むことを意図する。これに限定されるものではないが、そのような部分的に水素化された誘導体の例は、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、ピロリニル、ピラゾリニル、インダニル、インドリニル、オキサゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゼピニルなどである。
【0020】
ここで使用される用語「治療」とは、障害、疾病または状態と戦う目的のために患者を管理すること、および配慮をすることを意味する。当該用語は、当該障害、疾病または状態の進行を遅延すること、症状および合併症を軽減または除去すること、および/または当該障害、疾病または状態を治療または除去することを含むことを意図する。治療されるべき患者は、好ましくは哺乳類、特に、ヒトである。
【0021】
ここで使用される用語「有効量」とは、化合物(ここでは(in casu)、式Iに従う化合物)が投与された際に、患者が治療学的に関連した応答を生じる量を示すことを意図する。前記量は、例えば、性別、年齢、患者の体重および状態に依存して変動してよい。何れかの特別な治療における有効量がどうであるかを決定することは、通常の訓練を受けた医師の技術範囲内である。
【0022】
[発明の詳細な説明]
1態様において、R1 は、ブロモまたはシアノを意味する。
【0023】
本発明の当該化合物は、ヒスタミンH3受容体と相互作用し、それにより特に、ヒスタミンH3相互作用が有利な種々の障害または状態における治療に有用であると思われる。
【0024】
1の側面において、本発明は、医薬組成物における式(I)に従う化合物の使用を提供する。本発明の当該医薬組成物は、更なる側面において、活性成分としての少なくとも1の式(I)に従う化合物を、1以上の薬学的に許容される担体または賦形剤と共に含まれてもよい。更なる側面において、本発明は、例えば、約 0.05 mg〜約 1000 mgまで、例えば、約 0.1 mg 〜約 500 mgまで、例えば、約 0.5 mg 〜約 200 mg までの式(I)に従う当該化合物を含む単位投与量形態にあるような医薬組成物を提供する。
【0025】
更なる側面において、本発明は、H3 ヒスタミン受容体の阻害が有益な効果を有する障害および疾病の治療ための医薬組成物を製造するための上記で定義された通りの式(I)の化合物の使用を提供する。
【0026】
更なる側面において、本発明は、ヒスタミンH3 アンタゴニスト活性またはヒスタミンH3インバースアゴニスト活性を有する医薬組成物の製造のための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0027】
更なる側面において、本発明は、体重を減らすための医薬組成物の製造のための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0028】
更なる側面において、本発明は、過体重または肥満の治療のための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0029】
更なる側面において、本発明は、食欲の抑制または満腹誘発のための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0030】
更なる側面において、本発明は過体重または肥満に関連する疾病および障害、例えば、異脂肪血症、冠動脈心疾患、胆嚢疾患、変形性関節症並びに多様な種類の癌、例えば、子宮体癌、乳癌、前立腺癌および大腸癌などの予防および/または治療のための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0031】
更なる側面において、本発明は、過食または食欲異常亢進などの摂食障害の予防および/または治療のための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0032】
更なる側面において、本発明は、IGT (Impaired glucose tolerance)の治療のための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0033】
更なる側面において、本発明は、2型糖尿病の治療のための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0034】
更なる側面において、本発明は、IGTから2型糖尿病への進行を遅延または防止するための医薬組成物の製造のための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0035】
更なる側面において、本発明は、非インスリン要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行を遅延または防止するための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物使用を提供する。
【0036】
更なる側面において、本発明は、H3ヒスタミン受容体の刺激が有利な効果を有する障害および疾病を治療するための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0037】
更なる側面において、本発明は、ヒスタミンH3アゴニスト活性を有する医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0038】
更なる側面において、本発明は、アレルギー性鼻炎、潰瘍または摂食障害の治療のための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0039】
更なる側面において、本発明は、アルツハイマー疾患、ナルコレプシー、注意欠陥障害、覚醒の減少、または睡眠調節の治療のための医薬組成物を製造するための式(I)の化合物の使用を提供する。
【0040】
更なる側面において、本発明は、気道障害、例えば、喘息などを治療するため、胃酸分泌を調節をするため、下痢を治療するための製剤を製造するための式(I)の化合物の使用に関する。
【0041】
更なる側面において、本発明は、H3ヒスタミン受容体に関連する疾病または障害を治療するための方法であって、当該方法がそれを必要とする対象に上述で定義した通りの一般式(I)の化合物の有効量、またはそのような化合物を含む医薬組成物の有効量を投与することを具備する方法を提供する。
【0042】
更なる側面において、本発明は、上述した通りの方法であって、上述で定義した通りの一般式(I)の化合物の有効量が、1日当り、約 0.05 mg 〜約 2000 mgまで、好ましくは約 0.1 mg 〜約 1000 mgまで、より好ましくは約 0.5 mg 〜約 500 mg までの範囲にある方法を提供する。
【0043】
1の側面において、本発明は、ヒスタミンH3受容体アンタゴニスト活性またはインバースアゴニスト活性を示し、従って、ヒスタミンH3受容体遮断が有用な広範囲の状態および疾病の治療において有用であり得る化合物に関する。
【0044】
更なる側面において、本発明は、減量のための方法であって、前記方法が、上述の通り、それを必要とする対象に式(I)の化合物の有効量を投与することを具備する方法を提供する。
【0045】
更なる側面において、本発明は、過体重または肥満を治療するための方法であって、当該方法がそれを必要とする対象に式(I)の化合物の有効量を投与することを具備する方法を提供する。
【0046】
更なる側面において、本発明は、食欲抑制または満腹誘導のための方法であって、それを必要とする対象に式(I)の化合物の有効量を投与することを具備する方法を提供する。
【0047】
更なる側面において、本発明は、過体重または肥満に関連する疾病または障害、例えば異脂肪血症、冠動脈心疾患、胆嚢疾患、変形性関節症および多様な種類の癌、例えば子宮体癌、乳癌、前立腺癌または大腸癌などを予防および/または治療する方法であって、それを必要とする対象に式(I)の化合物の有効量を投与することを具備する方法を提供する。
【0048】
更なる側面において、本発明は、摂食障害、例えば、過食症および食欲異常亢進などを予防および/または治療するための方法であって、それを必要とする対象に式(I)の化合物の有効量を投与することを具備する方法を提供する。
【0049】
更なる側面において、本発明は、IGT (耐糖能障害、Impaired glucose tolerance)の治療方法であって、それを必要とする対象に式(I)の化合物の有効量を投与することを具備する方法を提供する。
【0050】
更なる側面において、本発明は、2型糖尿病の治療方法であって、それを必要とする対象に式(I)の化合物の有効量を投与することを具備する方法を提供する。
【0051】
更なる側面において、本発明は、IGTから2型糖尿病への進行を遅延または防止する方法であって、それを必要とする対象に式(I)の化合物の有効量を投与することを具備する方法を提供する。
【0052】
更なる側面において、本発明は、非インスリン要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行を遅延または防止する方法であって、それを必要とする対象に式(I)の化合物の有効量を投与することを具備する方法を提供する。
【0053】
更なる側面において、本発明は、化合物であって、ヒスタミンH3受容体アゴニスト活性を示し、従って、ヒスタミンH3受容体活性化合物が有用である広範な状態および疾病の治療において有用であり得る化合物に関する。
【0054】
本発明の化合物は、また、気道障害(例えば、喘息など)を治療するための使用、止痢剤としての治療および胃酸分泌調節のための治療においても有用である。
【0055】
更に、本発明の化合物は、睡眠および覚醒の調節に関連する疾患の治療およびナルコレプシーおよび注意欠陥障害の治療のために使用することが可能である。
【0056】
更に、本発明の化合物は、CNS刺激剤または鎮静剤などとして使用してもよい。
【0057】
本発明の化合物はまた、癲癇に関連する状態の治療のために使用してもよい。更に、本発明の化合物は、動揺病および眩暈症の値用のために使用してもよい。更に、それらは視床下部下垂体性分泌の調節剤、抗鬱剤、脳循環モジュレーターとして、並びに過敏性大腸症候群の治療において有用である。
【0058】
更に、本発明の化合物は、認知症およびアルツハイマー疾患の治療のために使用されてもよい。
【0059】
本発明の化合物は、また、アレルギー性鼻炎、潰瘍または摂食障害の治療に有効でもある。
【0060】
本発明の化合物は、更に、偏頭痛の治療に有用でもあり[例えば、マクラウドら(McLeod et al)、ザ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー・アンド・エクスペリメンンタル・セラピューティックス(The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics) 287 (1998)、43-50などを参照されたい]、更に心筋梗塞の治療に有用であってもよい[マッキンスら(Mackins et al.)、エキスパート・オピニオン・オン・インベスチゲーション・ドラッグス(Expert Opinion on Investigational Drugs) 9 (2000)、2537-2542を参照されたい]。
【0061】
更なる本発明の側面において、本発明の化合物での患者の治療は、食事制限および/または運動と組み合わされる。
【0062】
更なる本発明の側面において、1以上の本発明の化合物は、1以上の更なる活性物質を何れかの適切な割合で組み合わせで投与される。そのような更なる活性剤は、例えば、抗肥満剤、抗糖尿病薬、抗異脂肪血症剤、降圧剤、糖尿病から生じるまたは糖尿病に関連する合併症の治療のための薬剤、および肥満から生じるまたは肥満に関連する合併症および疾病を治療するための薬剤などから選択される。
【0063】
このように、本発明の更なる側面において、本発明の1以上の化合物は、1以上の抗肥満薬または食欲調節剤と組み合わせて投与されてもよい。そのような薬剤は、例えば、CART(コカイン・アンフェタミン調節転写)アゴニスト、NPY(ニューロペプチドY)アンタゴニスト、MC4(メラノコルチン4)アゴニスト、MC3(メラノコルチン3)アゴニスト、オレキシンアンタゴニスト、TNF(腫瘍壊死因子)アゴニスト、CRF(コルチコトロピン放出因子)アゴニスト、CRF BP(コルチコトロピン放出因子結合蛋白質)アンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アドレナリン作動性アゴニスト、例えば、
CL-316243、AJ-9677、GW-0604、LY362884、LY377267またはAZ-40140など、MSH (メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト、MCH(メラニン細胞集中ホルモン,melanocyte-concentrating hormone)アンタゴニスト、CCK(コレシストキニン)アゴニスト、セロトニン再取り込み阻害剤、例えば、フルオキセチン(fluoxetine)、セロキサット(seroxat)またはシタロプラム(citalopram)など、、セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害剤、セロトニン・ノルアドレナリン混合作動性化合物(mixed serotonin and noradrenergic compaund)、5HT(セロトニン)アゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、例えば、プロラクチンまたは胎盤性ラクトゲン、成長ホルモン放出化合物、TRH(チレオトロピン放出ホルモン)アゴニスト、UCP 2 または 3 (非カップリング蛋白質 2 または 3)モジュレーター、レプチンアゴニスト、DA アゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン(doprexin))、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、PPAR(ペルオキシソーム増幅因子活性化受容体)モジュレーター、RXR(レチノイド X 受容体)モジュレーター、TR β アゴニスト、AGRP(アグーチ関連蛋白質)阻害剤、オピオイドアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソン)、エキセジン-4、GLP-1 および毛様体神経栄養性因子などからなる群より選択されてもよい。
【0064】
本発明の1態様において、本発明の1以上の化合物と組み合わせて投与される抗肥満剤は、レプチンである。
【0065】
もう1つの態様において、そのような抗肥満剤は、デキスアンフェタミンまたはアンフェタミンである。
【0066】
もう1つの態様において、そのような抗肥満剤は、フェンフルラミン(fenfluramine)またはデキスフェンフルラミ(dexfenfluramine)である。
【0067】
更なる態様において、そのような抗肥満剤はシブトラミン(sibutramine)である。
【0068】
更なる態様において、そのような抗肥満剤はオルリスタット(orlistat)である。
【0069】
もう1つの態様において、そのような抗肥満剤はマジンドール(mazindol)またはフェンテルミンである。
【0070】
更なる態様において、そのような抗肥満剤は、フェンジメトラジン、ジエチルプロピオン、フルオキセチン、ブプロピオン(bupropion)、トピラメート(topiramate)またはエコピパム(ecopipam)である。
【0071】
本発明の更なる側面において、本発明の1以上の化合物を、1以上の抗糖尿病薬と組み合わせて投与してもよい。関連する高糖尿病薬は、インスリン、インスリン類似体および誘導体、例えば、EP 0 792 290 (ノボ・ノルディスク A/S)、例えば、NεB29-テトラデカノイル・デス(B30)(tetradecanoyl des (B30))ヒトインスリン、例えば、EP 0 214 826 および EP 0 705 275 (ノボ・ノルディスク A/S)において開示されるもの、例えば、AspB28 ヒトインスリン、US 5,504,188 (イーライリリー)、例えば、LysB28 ProB29 ヒトインスリン、EP 0 368 187 (アベンティス)、例えば、ランタス(Lantus)(登録商標)であり、これらなどに開示されるものを含み、これらの全ては引用することにより、ここに組み込まれ、GLP-1誘導体、例えば、WO 98/08871 (ノボ・ノルディスク A/S)に開示されるものなど、引用によりここに組み込まれ、同時に経口活性低血糖剤を含む。
【0072】
経口活性低血糖剤は、好ましくは、イミダゾリン、スルホニルウレア、ビグアナイド、メグリチニド(meglitinides)、オキサジアゾリジンジオン、チアゾリジンジオン、インスリン増感剤(insulin sensitizers)、α-グルコシダーゼ阻害剤、β細胞のATP-依存性カリウムチャネルにおける作用薬、例えば、カリウムチャネルオープナー、例えばWO 97/26265、WO 99/03861 および WO 00/37474 (ノボ ノルディスク A/S)に開示されているものを含み、これらは、引用することによって、ここに組み込まれ,または、ミチグリニド(mitiglinide)またはカリウムチャネルブロッカー、例えば、BTS-67582、ナテグリニド(nateglinide)、グルカゴンアンタゴニスト、例えば、WO 99/01423 および WO 00/39088 (ノボ・ノルディスク A/S およびアゴロン・ファーマシューティカルズ(Agouron Pharmaceuticals、Inc.))、両者は、引用によりここに組み込まれ、GLP-1 アゴニスト、例えば、WO 00/42026 (ノボ ノルディスク A/S および アゴロン・ファーマシューティカルズ(Agouron Pharmaceuticals、Inc.))に開示されるものなど、引用によりここに組み込まれ、DPP-IV (ジペプチジルペプチダーゼ-IV)阻害剤、PTPase (プロテインチロシンホスファターゼ)阻害剤、糖新生および/またはグリコーゲン分解の刺激に関わる肝性酵素阻害剤、グルコース取り込みモジュレーター、GSK-3(グリコーゲンシンターゼキナーゼ-3)阻害剤、脂質代謝を修飾する化合物、例えば、抗脂肪血症薬など、食物摂取を低下する化合物、PPAR(ペルオキシソーム増幅因子活性化受容体)およびRXR(レチノイドX受容体)アゴニスト、例えば、ALRT-268、LG-1268またはLG-1069を含む。
【0073】
本発明の1態様において、本発明の1以上の化合物は、インスリンまたはインスリン類似体または誘導体、例えば、NεB29-テトラデカノイルデス(B30)ヒトインスリン、AspB28 ヒトインスリン、LysB28 ProB29ヒトインスリン、ランタス(Lantus(登録商標))、またはこれらの1以上を含む混合製剤と組み合わせて投与されてもよい。
【0074】
本発明の更なる態様において、本発明の1以上の化合物は、スルホニルウレア、例えば、トルブタミド、クロルプロパミド、トラザミド、グリベンクラミド、グリピジド(glipizide)、グリムピリド(glimepiride)、グリカジド(glicazide)またはグリブリドと組み合わせて投与されてもよい。
【0075】
本発明のもう1つの態様において、本発明の1以上の化合物は、ビグアナイド、例えば、メトホルミンと組み合わせて投与されてもよい。
【0076】
本発明の更なるもう1つの態様において、本発明の1以上の化合物は、メグリチニド、例えば、レパグリニドまたはナテグリニドなどと組み合わせて投与されてもよい。
【0077】
また本発明の更なる態様において、本発明の1以上の化合物は、チアゾリジンジオンインスリン増感剤、例えば、トログリタゾン、シグリタゾン(ciglitazone)、ピオグリタゾン(pioglitazone)、ロシグリタゾン(rosiglitazone)、イサグリタゾン(isaglitazone)、ダルグリタゾン(darglitazone)、エングリタゾン(englitazone)、CS-011/CI-1037 若しくは T 174、またはWO 97/41097、WO 97/41119、WO 97/41120、WO 00/41121 および WO 98/45292 (Dr. Reddy’s Research Foundation)に開示される化合物と組み合わせて投与されてもよく、これらの文献は引用されることによりここに組み込まれる。
【0078】
更なる本発明の態様において、本発明の1以上の化合物をインスリン増感剤、例えば、GI 262570、YM-440、MCC-555、JTT-501、AR-H039242、KRP-297、GW-409544、CRE-16336、AR-H049020、LY510929、MBX-102、CLX-0940、GW-501516、またはWO 99/19313、WO 00/50414、WO 00/63191、WO 00/63192 若しくは WO 00/63193 (Dr. Reddy’s Research Foundation) 若しくは WO 00/23425、WO 00/23415、WO 00/23451、WO 00/23445、WO 00/23417、WO 00/23416、WO 00/63153、WO 00/63196、WO 00/63209、WO 00/63190 or WO 00/63189 (ノボ ノルディスク A/S)に開示される化合物と組み合わせて投与されてもよく、全ての文献はここで引用されることにより組み込まれる。
【0079】
本発明の更なる態様において、本発明の1以上の化合物は、α-グルコシダーゼ阻害剤、例えば、ボグリボーズ(voglibose)、エミグリテート(emiglitate)、ミグリトール(miglitol)またはアカルボースなどと組みあせて投与されてもよい。
【0080】
もう1つの態様において、本発明の1以上の化合物は、β細胞のATP依存性カリウムチャネルを作用させる薬剤、例えば、トルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド、グリカジド、BTS-67582またはレパグリニドと組み合わせて投与されてもよい。
【0081】
更に、本発明の態様において、本発明の1以上の化合物はナテグリニド(nateglinide)と組み合わせて投与されてもよい。
【0082】
更なる態様において、本発明の1以上の化合物を抗高脂血症薬または抗脂肪血症薬、例えば、コレスチアミン、コレスチポール、クロフィブレート、ゲムフィブロジル(gemfibrozil)、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、プロブコールまたはデキストロチロキシンンなどと組み合わせて投与されてもよい。
【0083】
更なる本発明の態様において,本発明の1以上の化合物を、抗脂血症薬、例えばコレスチアミン、コレスチポール、クロフィブラート、ゲムフィブロジル、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、プロブコール、またはデキストロチロキシンなどと組み合わせて投与されてもよい。
【0084】
本発明の更なる態様において、本発明の1以上の化合物は、1よりも多くの上述の化合物と組み合わせて投与されてもよく、例えば、メトホルミンとスルホニルウレア、例えば、グリブリドなど;スルホニルウレアとアカルボース;ナテグリニドとメトホルミン;アカルボースとメトホルミン;スルホニルウレア、メトホルミンおよびトログリタゾン;インスリンとスルホニルウレア;インスリンとメトホルミン;インスリン、メトホルミンおよびスルホニルウレア;インスリンとトログリタゾン;インスリンとロバスタチン;などの組み合わせにおいて投与されてもよい。
【0085】
更に、本発明の1以上の化合物を、1以上の抗高血圧薬と組み合わせて投与してもよい。抗高血圧薬の例は、β-ブロッカー、例えば、アルプレノロール、アテノロール(atenolol)、チモロール(timolol)、ピンドロール、プロプラノロールおよびメトプロロール、ACE(アンジオテンシンコンバーティングエンザイム)阻害剤、例えば、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル(enalapril)、ホシノプリル(fosinopril)、リシノプリル(lisinopril)、キナプリル(quinapril)、およびラミプリルなど、カルシウムチャネルブロッカー、例えば、ニフェジピン、フェロジピン、ニカルジピン、イソラジピン、ニモジピン、ジルチアゼムおよびベラパミルなど、並びにα-ブロッカー、例えば、ドキサゾシン(doxazosin)、ウラピジル(urapidil)、プラゾシン(prazosin)およびテラゾシン(terazosin)などである。更なる参照をレミントンで行うことができる:ザ・サイエンス・アンド・プラクティス・オブ・ファーマシィー、第19版、ジェンナーロ、Ed.,マック・パブリッシング・CO., イーストン,PA, 1995(The Science and Practice of Pharmacy、19th Edition、Gennaro、Ed.、Mack Publishing Co.、Easton、PA、1995)。
【0086】
本発明に従う化合物と食事制限および/または運動との何れの適切な組み合わせ、1以上の上述の化合物、および任意の1以上の他の活性物質との何れの適切な組み合わせも、本発明の範囲に含まれるべきであるとみなされることが理解されるべきである。
【0087】
更に、本発明の幾つかの化合物は、異なる互変異性の形態で存在してもよく、当該化合物の形成が可能である何れかの互変異性形態が本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
【0088】
また、本発明は、本発明の化合物の薬学的許容される塩も包含する。そのような塩は、薬学的に許容される酸付加塩、薬学的に許容される金属塩、アンモニウムおよびアルキル化アンモニウム塩を含む。酸付加塩は、無機酸並びに有機酸の塩を含む。適切な無機酸の代表的な例は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸などを含む。代表的な適切な有機酸の例は、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフロオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、桂皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモ酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p-アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などを含む。更に、薬学的に許容される無機または有機酸付加塩の例は、J.・ファーム.・サイ(J.Pharm.Sci.1977,66,2)に列挙される薬学的に許容される塩を含み、前記文献は引用されることによりここに組み込まれる。金属塩の例は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム塩などを含む。アンモニウムおよびアルキル化アンモニウム塩の例は、アンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ヒドロキシエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム塩などを含む。
【0089】
また、意図される薬学的に許容される酸付加塩は、本化合物が形成可能な水和物であってもよい。
【0090】
当該酸付加塩は、化合物合成の直接の生成物として得られてもよい。或いは、遊離塩基を、適切な酸を含む適切な溶媒に溶解し、当該溶媒を蒸発することにより、または他の当該塩と溶媒を分離することにより当該塩を単離してもよい。
【0091】
本発明の化合物は、当業者に周知の方法を使用して、標準低分子量溶媒と溶媒和化合物を形成してもよい。そのような溶媒和物もまた、本発明の範囲内にあると理解される。
【0092】
本発明はまた、本化合物のプロドラッグであって、投与に続き、活性な薬理学的な物質になる以前に代謝過程により化学的変換を受けるプロドラッグであってもよい。一般的には、そのようなプロドラッグは、本化合物の機能的な誘導体であって、容易にインビボにおいて必要とする式(I)の化合物に変換される誘導体である。
【0093】
適切なプロドラッグ誘導体の選択および製造のための通常の手順は、例えば、「デザイン・オブ・プロドラッグス」("Design of Prodrugs", ed. H. Bundgaard, Elsevier, 1985)に記載されている。
【0094】
本発明はまた、本化合物の活性代謝産物をも包含する。
【0095】
薬学的組成物
本発明の化合物は、単独で投与されても、または薬学的に許容される担体若しくは賦形剤と組み合わせて投与されてもよく、単一用量若しくは複数用量の何れでもよい。本発明に従う当該薬学的組成物は、薬学的に許容される担体または希釈剤、並びに何れかの他の公知のアジュバントおよび従来技術と一致する賦形剤、例えばレミントン(Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 19th Edition, Gennaro, Ed.,Mack Publishing Co., Easton, PA, 1995)に記載されるものと共に形成されてもよい。当該薬学的組成物は、特異的に何れの適切な経路による投与のために形成されてよく、例えば、経口、直腸内、経鼻、肺、局所的(バッカルおよび舌下を含む)、経皮的、嚢内、腹腔内、膣内または非経口(皮下、筋肉内、くも膜下腔内、静脈内および皮内を含む)経路などによる投与のために特に剤形化されてもよく、当該経口経路が好ましい。好ましい経路は、治療されるべき対象の一般的な状態および年齢、治療されるべき状態の性質、および選択される活性成分に依存されるであろうことが理解されるだろう。
【0096】
経口投与のための薬学的組成物は、固形の剤形、例えば、カプセル、錠剤、糖衣錠、丸剤、菱形剤、散剤および顆粒などを含む。適切な場合、それらはコーティング剤、例えば、腸内用のコーティング剤で調製されてもよく、またはそれらは活性成分の制御された放出が提供されるように、例えば、維持または延長された放出を提供するように、当該技術分野に周知の方法に従って製剤化され得る。
【0097】
経口投与用の液体の剤形は、溶液、乳濁液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤を含む。
【0098】
非経口投与のための薬学的組成物は、滅菌水溶性および非水溶性注射可能溶液、分散液、懸濁液または乳濁液、並びに滅菌注射可能溶液中に再構成されるべきまたは使用前に分散されるべき滅菌散剤を含む。デポ注射可能剤形もまた、本発明の範囲内にあると理解されるべきである。
【0099】
他の適切な投与形態は、座剤、噴霧剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、吸入剤、経皮用パッチ、インプラントなどを含む。
【0100】
典型的な経口投与量は、1日当り体重1kg当り約0.001〜約100mgの範囲であり、好ましくは1日当り体重1kg当り約0.01〜約50mg、より好ましくは1日当り体重1kg当り約0.05〜約10mgであり、1以上の用量、例えば1〜3回の服用で投与される。正確な投与量は、投与の頻度および方法、処置される対象の性別、年齢、体重および一般的な状態、体質および治療される状態の重症度、並びに治療されるべき何れかの付随する疾患、および当業者に明白な他の因子に依存するだろう。
【0101】
当該製剤は、都合よく、単位投与量形態に当業者に公知の方法により形成されてよい。経口投与のための典型的な単位投与量形態は、1日あたり1回以上、例えば1日に1〜3回で経口投与するために、0.05〜約1000mg、好ましくは約0.1〜約500mg、より好ましくは約0.5mg〜約200mgの本発明に従う化合物(または上述したその塩若しくは他の誘導体)を含んでよい。
【0102】
非経口経路、例えば、静脈内、くも膜下腔内、筋肉内および同様な投与のために、典型的に投与量は、経口投与に使用される投与量の約半分のオーダーである。
【0103】
本発明の化合物は、一般的に、遊離物質として、または薬学的に許容されるその塩として利用される。1例は、遊離した塩基官能性を有する化合物の酸付加塩である。式(I)の化合物が、遊離した塩基官能性を含んでいる場合、そのような塩は、従来の様式で、式(I)の化合物の遊離塩基形態の溶液または懸濁液を、化学的に当量(酸-塩基当量)な薬学的に許容される酸で処理することより製造される。代表的な関連する無機および有機酸は、上述で述べられている。ヒドロキシル基を有する本発明の化合物の生理学的に許容される塩は、適切な陽イオン、例えばナトリウムまたはアンモニウムイオンなど、と組み合わせにおいての前記化合物の陰イオンを含む。
【0104】
非経口投与のためには、滅菌水溶液、水性プロピレングリコールまたはゴマ若しくピーナッツ油中の式(I)の新規化合物の溶液が使用されてもよい。そのような水性溶液は、必要であれば適切に緩衝化されるべきであり、当該液体希釈剤は最初に十分な生理食塩水またはグルコースで等張性を与えられる。当該水溶液は、特に、静脈内、筋肉内、皮下および腹腔内投与に適切である。使用される当該滅菌水性媒体は、全て容易に当業者に公知の標準的な技術により入手可能である。
【0105】
適切な薬学的担体は、不活性な固体希釈剤または充填剤、滅菌水溶液および種々の有機溶媒を含む。固体担体の例は、乳糖、石膏、蔗糖、シクロデキストリン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸または低級アルキルエーテルのセルロースである。液体担体の例は、シロップ、ピーナッツ油、オリーブ油、リン脂質、脂肪酸、脂肪酸アミン、ポリオキシエチレンまたは水である。同様に、当該担体または希釈剤は、当該技術分野において公知の何れかの持続放出物質、例えば、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンなどの、単独またはワックスと混合されたものが含まれてよい。式(I)の新規化合物と薬学的に許容される担体とを組み合わせることにより形成された医薬組成物は、次に、開示された投与経路に適切な多様な剤形で容易に投与される。当該剤形は、薬学の分野において公知の方法によって都合よく単位投与量形態にされ得る。
【0106】
経口投与に適切な本発明の剤形は、別々の単位、例えばカプセルまたは錠剤などとして、各々が予め決定した量の活性成分を含んで存在してもよく、適切な賦形剤を含んでもよい。これらの剤形は、散剤または顆粒の形態にあってもよく、水性または非水性の液体中の溶液または懸濁液としてあってもよく、またはO/W(oil-in-water)またはW/O(water-in-oil)液体乳剤としてあってもよい。
【0107】
固体担体が経口投与のために使用される場合、当該製造は、錠剤化されても、散剤が硬ゼラチンカプセル中であっても、またはペレット形態であってもよく、またはトローチ若しくは菱形の形態にあるとすることも可能である。
【0108】
固体担体の量は、広範に変えてよいが、通常は約25mg〜約1gであるだろう。仮に液体担体を使用する場合、その製造はシロップ、乳剤、ソフトカプセルまたは滅菌注射可能液体、例えば、水性若しくは非水性液体の懸濁液若しくは溶液などの形態にあってもよい。
【0109】
従来の錠剤化技術により製造され得る典型的な錠剤は、以下を含んでもよい:
コア:
本発明の化合物、例えば、例1〜8の何れかの化合物
(遊離化合物またはその塩として) 5.0 mg
乳糖、欧州局方 67.8 mg
セルロース、ミクロクリスト(microcryst.(Avicel)) 31.4 mg
アンベルライト(登録商標、Amberlite) IRP88* 1.0 mg
ステアリン酸マグネシウム、欧州局方 q.s.
コーティング:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 約9 mg
ミワセット(Mywacett) 9-40 T** 約0.9 mg
* ポラクリリンカリウム NF、崩壊錠、ロームハース社。
【0110】
** フィルムコーティングのための可塑剤として使用されるアシル化モノグリセリド。
【0111】
所望により、本発明の医薬組成物は、式(I)の化合物を、1以上の更なる薬理学的活性物質、例えば、前述したものの中から選択される物質などと組み合わせて含んでもよい。
【0112】
[例]
当該例において、以下の用語は、以下の一般的な意味を示すことを意図する:
DIPEA: ジイソプロピルエチルアミン
DMSO: ジメチルスルホキシド
NMR
NMR スペクトルは、ブルーカー(Bruker)の 300 MHz と 400 MHz の機器で記録した。
【0113】
LC-MS
HPLC-MS はパーキンエルマーインスツルメント(Perkin Elmer instrument (API 100))において実施した。使用したカラムは、X−テラ(X-Terra)C18、5μm、50 X 3 mmであり、溶出は、室温で、1.5 ml/minで、5〜90% で水中のアセトニトリルと0.01% のトリフルオロ酢酸の 7.5 分周期のグラジエントで行った。
【0114】
HPLC
RP-分析は、ウォーターズ 2487 デュアルバンド検出器(Waters 2487 dual-band detector)を装備したアライアンスウォーターズ 2695 システム(Alliance Waters 2695 system)を用いて行った。UV 検出は、シンメトリー(Symmetry) C18 、3.5 um、3.0 mm x 100 mm カラムを用いて収集した。溶出は、5〜90% アセトニトリル、90〜0% 水および 5% の 1%水性トリフルオロ酢酸からなる8 分周期のリニアグラジエントで、流速 1.0 min/minで実施した。
【0115】
一般的手順 (A)
一般式(I)の化合物は、一般的方法 (A) により製造し得る;
【化3】

【0116】
イソプロピルピペラジン (2.00 mmol)、DMSO (1.0 ml)、適切なハロピリダジン(2.00 mmol)、および例えば DIPEA (0.20 ml) などの塩基の混合物を100℃で1時間攪拌し、次に、18 時間、120 ℃で攪拌した。水および炭酸カリウムを添加し、その混合物を例えば、酢酸エチル (3 x 20 ml)などの溶媒で抽出する。その合わせた抽出液を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮する。その残渣を、例えば、適切な塩、例えば、塩酸塩などに、1モーラーの水性塩酸などの酸、エタノールおよびトルエンと共蒸発することによって変換し、次に、当該残渣を再結晶化することにより精製する。
【0117】
一般的手順 (B)
一般式(I)の化合物は、一般的手順 (B)により製造し得る:
【化4】

【0118】
式Iの 化合物 は、適切な1置換ピペラジンと適切なブロモピリダジンから、適切な触媒、例えば、トリス(ジベンジルアイデンアセトン)ジパラジウム(tris (dibenzylideneacetone) dipalladium)などの存在下で、適切な溶媒、例えば、トルエンなどの中で、0℃〜150℃の適切な温度で製造し得る。
【0119】
一般的手順 (C)
一般式 (IIa)、(IIb) または (IIc) のクロロピリダジンは、一般的手順 (C)により製造され得る:
【化5】

【0120】
例 1
4-[6-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-ピリダジン-3-イル]ベンゾニトリル
【化6】

【0121】
4-(6-クロロ-ピリダジン-3-イル)-ベンゾニトリル (1 g、4.64 mmol; US 特許第 4,112,095 号に記載される通りに製造される)、イソプロピルピペラジン (0.654 g、5.1 mmol)、DIPEA (1.199 g、9.27 mmol) および 4-(ジメチルアミノ)ピリジン(0.057g、0.464 mmol)の DMSO (4 ml) 中の懸濁液を攪拌し、100 ℃まで20時間加熱した。室温まで冷却した後、当該混合物をジクロロメタン(25 ml) と 水(35ml)で希釈し、5分間攪拌した。その有機相を分離し、水 (50 ml)と塩水(50 ml)で洗浄し、 1N の塩酸の添加により pH 2 まで酸性化した。その混合物を水(30 ml)で抽出し、その水相をジクロロメタン (10 ml) で洗浄し、真空中で濃縮し、固体を得て、これを回収し、エタノールでストリッピングし、表題化合物が結晶性塩酸塩として提供された(1.33 g、76%)。
【0122】
1H NMR (D2O) δ 1.30 (d、6H)、3.26 (ブロード t、2H)、3.45-3.68 (m、5H)、4.52 (broad d、2H)、7.75 (d、1H)、7.77 (d、2H)、7.87 (d、2H)、8.12 (d、1H);
HPLC-MS: m/z 308.2 (MH+); Rt: 1.76 min。
【0123】
例 2
3-(4-ブロモフェニル)-6-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)ピリダジン
【化7】

【0124】
この化合物は、US 特許第 4,112,095 号において記載される通りに製造される1-イソプロピルピペラジンおよび 3-クロロ-6-(4-ブロモフェニル)ピリダジンから出発して、一般的手順(A)に従って製造された。当該化合物はその塩酸塩として単離された。
【0125】
1H NMR (D2O): δ 1.30 (d、6H)、3.23 (ブロード t、2H)、3.47 (ブロード t、2H)、3.52-3.67 (m、3H)、4.52 (ブロード d、2H)、7.64 (d、2H)、7.67 (d、2H)、7.82 (d、1H)、8.15 (d、1H);
HPLC: Rt = 3.49 min。
【0126】
例 3
3-(4-エタンスルホニルフェニル)-6-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)ピリダジン
【化8】

【0127】
この化合物は、一般手順(C)に従って製造された1-イソプロピルピペラジンおよび 3-クロロ-6-(4-エタンスルホニルフェニル)ピリダジンから出発して一般的手順(A)に従って、製造された。当該化合物は、その塩酸塩として単離された。
【0128】
1H NMR (d6-DMSO): δ 1.15 (t、3H)、1.33 (d、6H)、3.17 (m、2H)、3.36 (q、2H)、3.45-3.60 (m、3H)、3.67 (t、2H)、4.66 (d、2H)、7.71 (d、1H)、8.00 (d、2H)、8.29 (d、1H)、8.33 (d、2H);
HPLC: Rt = 4.73 min。
【0129】
例 4
3-(4-エタンスルフィニルフェニル)-6-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)ピリダジン
【化9】

【0130】
この化合物は、一般手順(C)に従って製造された 1-イソプロピルピペラジンおよび3-クロロ-6-(4-エタンスルフィニルフェニル)ピリダジンから出発する一般的手順(A)に従って、製造された。当該化合物は、その塩酸塩として単離された。
【0131】
1H NMR (d6-DMSO): δ 1.06 (t、3H)、1.32 (d、6H)、2.83 (m、1H)、3.05-3.24 (m、3H)、3.46-3.59 (m、3H)、3.68 (ブロード t、2H)、4.64 (ブロード d、2H)、7.75-7.83 (m、3H)、8.26 (d、2H)、8.32 (d、1H)、11.47 (ブロード s、1H);
HPLC: Rt = 4.10 min。
【0132】
例5
3-[4-(ブタン-1-スルホニル)フェニル]-6-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)ピリダジン
【化10】

【0133】
この化合物は、一般手順(C)に従って製造された1-イソプロピルピペラジンおよび3-[4-(ブタン-1-スルホニル)フェニル]-6-クロロピリダジンから出発する一般手順(A)に従って製造された。当該化合物は、その塩酸塩として単離された。
【0134】
1H NMR (d6-DMSO): δ 0.84 (t、3H)、1.33 (d、6H)、1.3-1.4 (m、2H)、1.54 (m、2H)、3.17 (m、2H)、3.37 (m、2H)、3.45-3.60 (m、3H)、3.67 (ブロード t、2H)、4.66 (ブロード d、2H)、7.73 (d、1H)、8.03 (d、2H)、8.30 (d、1H)、8.34 (d、2H)、11.41 (ブロード s、1H);
HPLC: Rt =6.46 min。
【0135】
例6
3-[4-(ブタン-1-スルフィニル)フェニル]-6-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)ピリダジン
【化11】

【0136】
この化合物は、一般手順(C)に従って製造された 1-イソプロピルピペラジンおよび 3-[4-(ブタン-1-スルフィニル)フェニル]-6-クロロピリダジンから出発して、一般手順(A)に従って製造された。当該化合物は、その塩酸塩として単離された。
【0137】
1H NMR (d6-DMSO): δ 0.87 (t、3H)、1.26-1.50 (m、9H)、1.65 (m、1H)、2.83 (m、1H)、3.02 (m、1H)、3.18 (m、2H)、3.45-3.60 (m、3H)、3.68 (ブロード t、2H)、4.64 (ブロード d、2H)、7.74-7.86 (m、3H)、8.26 (d、2H)、8.32 (d、1H)、11.41 (broad s、1H);
HPLC: Rt = 5.52 min。
【0138】
例7
3-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-6-[4-(プロパン-1-スルホニル)フェニル]ピリダジン
【化12】

【0139】
この化合物は、一般手時手順(C)に従って製造された1-イソプロピルピペラジンおよび3-クロロ-6-[4-(プロパン-1-スルホニル)フェニル]ピリダジンから出発して、一般的手法(A)に従って製造された。当該化合物は、その塩酸塩として単離された。
【0140】
1H NMR (d6-DMSO): δ 0.94 (t、3H)、1.33 (d、6H)、1.59 (m、2H)、3.17 (m、2H)、3.35 (m、2H)、3.45-3.60 (m、3H)、3.68 (ブロード t、2H)、4.67 (ブロード d、2H)、7.74 (d、1H)、8.02 (d、2H)、8.81 (d、1H)、8.84 (d、2H)、11.44 (ブロード s、1H);
HPLC: Rt = 5.60 min。
【0141】
例8
3-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)-6-[4-(プロパン-1-スルフィニル)フェニル]ピリダジン
【化13】

【0142】
この化合物は、一般手順(C)に従って製造された1-イソプロピルピペラジンと 3-クロロ-6-[4-(プロパン-1-スルフィニル)フェニル]ピリダジンから出発して、一般手順(A)に従って製造された。当該化合物はその塩酸塩として単離された。
【0143】
1H NMR (d6-DMSO): δ 0.98 (t、3H)、1.33 (d、6H)、1.50 (m、1H)、1.70 (m、1H)、2.82 (m、1H)、2.99 (m、1H)、3.18 (m、2H)、3.45-3.60 (m、3H)、3.69 (ブロード t、2H)、4.65 (ブロード d、2H)、7.75-7.85 (m、3H)、8.26 (d、2H)、8.32 (d、1H)、11.47 (ブロード s、1H);
HPLC: Rt = 4.76 min。
【0144】
薬理学的方法
当該化合物のヒスタミンH3受容体との相互作用する能力は、以下のインビトロのバインディングアッセイにより測定した。
【0145】
バインディングアッセイ I
ラット大脳皮質を氷冷したK-ヘペス、5 mM MgCl2 pH 7.1 バッファー中でホモジナイズする。2つの異なる遠心分離の後、その最終ペレットを、 1 mg/ml バシトラシン(bacitracin)を含む新鮮なヘペスバッファーに再懸濁する。当該膜懸濁液(400 μg/ml)の一定分量を、30 pM [125I]-ヨードプロキシファン(iodoproxifan、公知のヒスタミンH3受容体アンタゴニスト)および種々の濃度で当該テスト化合物と共に、60分間、25℃でインキュベートする。当該インキュベーションは、氷冷した培地で希釈することにより停止し、続いて、1時間、0.5% ポリエチレンイミンを用いて前処理されたワットマン GF/B フィルターで急速濾過を行う。当該フィルタに保持された放射能活性をコブラIIオートガンマカウンター(Cobra II auto gamma counter)を用いてカウントする。当該フィルターの放射能活性は、間接的に試験化合物のバインディングアフィニティに比例する。結果は、非線形回帰解析により分析した。
【0146】
バインディングアッセイ II
H3-受容体アゴニストリガンドR-αメチル[3H]ヒスタミン (RAMHA)は、単離されたラット皮質細胞膜と25℃で1時間インキュベートし、ワットマン GF/B フィルターを経てインキュベートしたものを濾過する。当該フィルターに保持された放射能活性をベータカウンターを使用して測定する。雄性ウィスターラット (150-200 g)を断頭し、大脳皮質を迅速に解剖し、ドライアイス上で即時に凍結する。組織は、-80℃で膜調製まで保存する。膜調製の間、当該組織は常に氷上に保持される。ラット大脳皮質は、10体積 (w/w) の氷冷Hepesバッファー(20 mM Hepes、5 mM MgCl2 pH 7.1 (KOH) + 1 mg/ml バシトラシン)中で、ウルトラトゥラックス・ホモジナイザー(Ultra-Turrax homogenizer)を使用して30秒間ホモジナイズする。当該ホモジネートは、140gで10分間、遠心分離する。その上清を新しい試験管に移し、30分間、23000 gで遠心する。ペレットを、5〜10 ml のHepes バッファーに再懸濁し、ホモジナイズと 10 分間、23 000 gで遠心する。この短い遠心分離の工程は、2度繰り返される。最後の遠心の後、当該ペレットを2〜4 ml のHepes バッファーに再懸濁し、そのタンパク濃度を測定する。当該膜を、タンパク濃度で 5 mg/ml に Hepes バッファーで希釈し、一定分量とし、使用時まで-80℃で保存する。
【0147】
50μlの試験化合物、100μlの膜(200μg/ml)、300μlのHepes バッファーおよび50μlのR-α-メチル[3H]ヒスタミン (1 nM)を試験管内で混合する。試験されるべき化合物はDMSOに溶解し、更に H2O で所望の濃度まで希釈される。放射性リガンドと膜をHepesバッファー + 1 mg/ml バシトラシンに希釈する。この混合物を60分間、25℃でインキュベートする。インキュベーションは、5mlの氷冷した0.9% NaClの添加により終了させ、次に、0.5% ポリエチレンイミンで1時間の前処理をされたワットマン GF/B フィルターを介して急速濾過を行った。当該フィルターを 2 x 5 ml の氷冷した NaCl で洗浄する。各フィルターに3mlのシンチレーションカクテルを添加し、保持される放射能活性をパッカードTri-Carbベータカウンターで測定する。IC50 値を、ウィンドウズ(登録商標)プログラム、グラフパッドプリズム、グラフパッドソフトウェア(the windows(登録商標) program GraphPad Prism、GraphPad software、USA)を使用してバインディングカーブ(6ポイントが最少)の非線形回帰解析によって計算する。 バインディングアッセイ III
ヒトH3 受容体は、PCRによりクローニングし、pcDNA3 発現ベクターにサブクローニングする。H3 受容体を安定して発現する細胞を、HEK 293 cellsへのH3-発現ベクターのトランスフェクションにより作成し、G418を使用して、H3 クローンの選択する。ヒト H3-HEK 293 クローンは、グルタマックス(glutamax)、10%ウシ胎仔血清、1% ペニシリン/ストレプトアビジンおよび 1 mg/ml G 418を含むDMEM(GIBCO-BRL)中で37℃、 5% CO2 で培養する。回収の前に、そのコンフルエントの細胞をPBSですすぎ、 バーセン(Versene ,proteinase、GIBCO-BRL)と共に、約5分間インキュベートする。細胞をPBSとDMEMで洗い流し、その細胞懸濁液をチューブに回収し、5〜10 分間、1500 rpm でヘラエウススパテックメガヒュージ(Heraeus Sepatech Megafuge)1.0において遠心する。そのペレットを10〜20 volのHepes バッファー [20 mM Hepes、5 mM MgCl2、pH 7.1 (KOH)] に最懸濁し、ウルトラ-トゥーラックスホモジナイザー(Ultra-Turrax homogenizer)を使用し、10〜20秒間のホモジネートをする。ホモジネートは、30分間、23 000 gで遠心する。当該ペレットは、5〜10 ml Hepes バッファー中に再懸濁し、ウルトラ-トゥーラックスホモジナイザー(Ultra-Turrax homogenizer)で5〜10秒間ホモジナイズし、23 000 g で10 分間遠心する。この遠心の工程に続いて、当該膜ペレットを、2〜4 ml Hepes バッファーに再懸濁し、シリンジまたはテフロン(登録商標)ホモジナイザーでホモジナイズし、タンパク濃度を決定する。当該膜は、タンパク濃度が 1〜5 mg/ml となるように Hepes バッファー中で希釈し、一定分量にして、使用時まで-80℃で保存する。
【0148】
一定分量の当該膜懸濁液を、30 pM [125I]-ヨードプロキシファン(iodoproxifan、 H3 受容体に高親和性を有することが公知な化合物) および種々の濃度の試験化合物をと共に60分間、25℃でインキュベートする。当該インキュベーションは、氷冷培地で希釈することによって停止され、続いて、予め1時間、0.5%のポリエチレンイミンで前処理をしたワットマンGF/Bフィルターを介して迅速に濾過する。当該フィルターに保持された放射能活性は、コブラIIオートガンマカウンターを使用してカウントする。当該フィルターの放射能活性は、間接的に試験化合物のバインディングアフィニティに比例する。結果は、非線形回帰解析により分析した。
【0149】
試験すると、式(I)の本化合物は一般的にヒスタミンH3受容体への高いバインディングアフィニティを示した.
好ましくは、本発明に従う化合物は、1以上のアッセイにより測定されたIC50 値が、10μM未満、より好ましくは1μM未満、更に、より好ましくは500nM 未満、例えば、100nM 未満である。
【0150】
機能性アッセイI
当該化合物のヒスタミンH3受容体との相互作用、例えば、アゴニスト、インバースアゴニストおよび/またはアンタゴニストなどとしての能力を、ヒト H3 受容体を発現しているHEK 293細胞からの膜を利用するインビトロの機能性アッセイにより、測定する。
【0151】
H3 受容体は、PCRによるクローニングと、pcDNA3 発現ベクターへのサブクローニングされる。H3 受容体を安定して発現する細胞を、HEK 293 cellsへのH3-発現ベクター のトランスフェクションにより作成し、G418を使用して、H3 クローンの選択する。ヒト H3-HEK 293 クローンは、グルタマックス(glutamax)、10%ウシ胎仔血清、1% ペニシリン/ストレプトアビジンおよび 1 mg/ml G 418を含むDMEM(GIBCO-BRL)中で37℃、 5% CO2 で培養する。
【0152】
H3 受容体発現細胞は、1度、リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で洗浄し、バーセン(versene、GIBCO-BRL)を使用し回収する。PBSを添加し、当該細胞を5分間,188 g で遠心する。当該細胞のペレットは、スティミュレーションバッファーに 1 x 106 cells/mlの濃度になるように再懸濁する。cAMP蓄積はフラッシュプレート(Flash Plate(登録商標)) cAMP アッセイ(NEN(登録商標)、ライフサイエンスプロダクツ)を使用して測定する。当該アッセイは一般的には製造者により記載されたように実施される。短時間に、50μlの細胞懸濁液をフラシュプレートの各ウェルに添加するが、フラッシュプレートのウェルには更に、25μl、40μMのイソプレナリンも含まれており、cAMPの産生を刺激し、更に25μlの試験化合物(アゴニスト若しくはインバースアゴニスト単独か、またはアゴニストおよびアンタゴニストが組み合わされた形の何れかで)含まれる。当該アッセイは、「アゴニストモード」で行われ、ここにおいて、試験化合物が増加性の濃度で独立して当該細胞に対して添加され、cAMP が測定される。仮に、cAMP が増加した場合、問題における当該化合物はは、インバースアゴニストであり;仮にcAMP の用量が変化しない場合、それは中性のアンタゴニストであり、仮にcAMP が減少した場合、それはアゴニストである。当該アッセイはまた、「アンタゴニストモード」でも行うことができ、そこにおいて試験化合物は、増加性の濃度で、増加性の濃度の公知のH3 アゴニスト(例えば、RAMHAなど)と一緒に添加される。仮に、試験化合物がアンタゴニストであった場合、その濃度の増加は、H3アゴニストの用量応答曲線を右側方向にシフトさせる。各ウェルの最終体積は100μlである。試験化合物は、DMSOに溶解され、H2Oで希釈される。当該混合物は、5分間振盪し、室温に25分間放置する。当該反応は、1ウェル当り100μlの「ディテクションMix」で停止する。次に、そのプレートをプラスチックでシールし、30分間振盪し、一晩放置し、最後に、その放射能活性をコブラIIオートガンマトップカウンターにおいてカウントする。EC50 値は、用量応答曲線(6ポイントが最少)の非線形回帰解析により、グラフパッドプリズムを使用して計算する。Kb値は、シールドプロット解析(Schild plot analysis)により計算する。
【0153】
機能性アッセイII
アゴニスト、インバースアゴニストおよび/またはアンタゴニストとしての、当該化合物の、ヒトH3 受容体との結合および相互作用の能力は、機能性アッセイ、即ち、[35S] GTPγS アッセイと命名されているアッセイにより測定される。当該アッセイは、Gタンパクの活性を、α-サブユニットでのグアノシン5'-トリポスフェート(GTP)によるグアノシン5'-ジポスフェート(GDP)の変換を触媒することによって測定する。当該GTP結合Gタンパクは、2つのサブユニット、GαGTPとGβγに分離し、次には、細胞内酵素およびイオンシャネルを調節する。GTPはGα-サブユニット(GTPases)によって迅速に加水分解され、Gタンパクは不活性化され、新しいGTP変換回路のための準備をする。Gタンパクでのグアニンヌクレオチド変換の増加によるリガンド誘発Gタンパク結合受容体(GPGR)活性の機能を研究するために、[35S]-グアノシン-5'−O- (3-チオ)トリホスフェート[35S]GTPγSの結合、GTPの非加水分解類似体を測定した。この過程は、GDPと[35S]GTPγSを有するGタンパク結合受容体H3を含む細胞膜をインキュベートすることにより、インビトロにおいてモニターされ得る。細胞膜は、安定してヒトH3受容体を発現可能なCHO細胞から得る。当該細胞は、PBS中で2回洗浄され、PBS+1mM EDTA、pH 7.4で回収され、1000rpmで5分で遠心される。細胞ペレットは10ml氷冷Hepesバッファー(20mM Hepes、10mM EDTA、pH 7.4(NaOH))中で、ウルトラトゥラックス・ホモジナイザー(Ultra-Turrax homogenizer)を使用して30秒のホモジナイズと、15分間で、20.000rpmでの遠心分離を行った。この遠心分離の工程に続いて、当該膜ペレットを10mlの氷冷Hepesバッファー(20 mM Hepes、0.1 mM EDTA pH 7.4 (NaOH))に再懸濁し、上述した通りにホモジナイズを行った。この手順を最後のホモジナイズ工程以外は二回繰り返し、タンパク濃度を測定し、膜をタンパク濃度が2mg/mlとなるように希釈し、一定分量にして、-80℃で使用時まで保存する。
【0154】
インバースアゴニスト/アンタゴニストの存在および効力を試験するために、当該H3受容体アゴニストリガンドR-α−メチルヒスタミン(RAMHA)を添加する。試験化合物のRAMHAの効果を阻害する能力を測定する。アゴニストの作用を試験する場合には、RAMHAは当該アッセイ培地に添加しない。試験化合をアッセイバッファー(20 mM HEPES、120 mM NaCl、10 mM MgCl2 pH 7.4 (NaOH))に、種々の濃度で希釈し、次に、10-8 nM RAMHA (インバースアゴニストまたはアンタゴニストが試験される場合のみに)、3 μM GDP、2.5 μg 膜、0.5 mg SPA ビーズおよび 0.1 nM [35S] GTPγSを添加し、2時間、室温で、穏やかに振動しながらインキュベーションする。当該プレートを1500rpm、10分間遠心し、その放射能活性を、トップカウンターを用いて測定する。その結果は、非線形回帰により分析し、IC50値を測定する。RAMHAおよび他のH3アゴニストは、H3受容体を発現した膜に対する[35S]GTPγSの結合を刺激する。当該アンタゴニスト/インバースアゴニスト試験において、試験化合物の量を増やしたときの、10−8M RAMHAによる[35S]GTPγS結合の増加を阻害する能力は、放射能活性シグナルの減少として測定される。アゴニストのために測定されたIC50値は、10-8MのRAMHAの効果を50%までに阻害するこの化合物の能力である。アゴニストの試験において、試験化合物の量の増加性の能力は、放射能活性シグナルの増加として測定される。アゴニストのために測定されるEC50値は、この化合物が10-5MのRAMHAにより得られる最大シグナルの50%までに当該シグナルを増加させる能力である。
【0155】
好ましくは、本発明に従うアンタゴニストおよびアゴニストは、IC50/EC50値(上述の1以上のアッセイにより決定されたとき)が、10μM未満、より好ましくは1μM未満、更により好ましくは500nM未満、例えば、100nM未満である。
【0156】
オープンケージスゲジュール給餌ラットモデル
本化合物の減量能力を、インビボオープンケージスケジュール給餌ラットモデルを使用して測定した。
【0157】
スプレーグ−ドーリー(SD)雄性ラット、月齢が約1.5〜2ヶ月、体重が約200〜250gをモレガードブリーディングアンドリサーチセンター(Mollegard Breeding and Research Centre A/S (デンマーク))から購入する。到着したら、個々のオープンプラスティックケージに入れる前に、それらを数日間訓化させた。毎日7時間だけ(1週間の7日間、0.73〜14.30)それらのホームケージにおける給餌(アルトロミンペレットラット固形飼料)が存在することに対してそれらを慣らさせる。水は自由に飲める。7〜9日後に餌の消費が安定したら、動物の使用準備ができる。
【0158】
各動物は1度だけ使用し、複数の処理に作用が持ち越されることを避ける。試験セッションの間、当該試験化合物は、腹腔内または経口で当該セッションの開始前の30分前に投与する。1群の動物は、異なる用量で試験化合物を投与され、コントロール群の動物は溶媒を投与される。餌と水の摂取を、投与後1、2および3時間でモニターする。
【0159】
何れの副作用(胴体の回転、毛並みの乱れなどの顕著なもの)を迅速に検出することが可能であり、これは動物を透明なプラスチックケージに保持し、継続的なモニタリングが可能であるからである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iに従う化合物、およびその薬学的に許容される塩、溶媒和化合物およびプロドラッグ:
【化1】

ここで、R1 は独立して、フルオロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、C2-6-アルコキシ、C1-6-アルキル、アミノ、C2-6-アルキルスルファニル、C2-6-アルキルスルフィニル、C2-6-アルキルスルホニル、C1-6-アルキルアミノ、ジ-C1-6-アルキルアミノ、シアノ、ニトロ、アリール、ヘテロアリールおよびC3-8-シクロアルキルから選択される。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、ここで R1 がブロモまたはシアノを示す化合物。
【請求項3】
治療における使用のための請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
活性成分として、請求項1または2の何れか1項に記載の少なくとも1の化合物と、1以上の薬学的に許容される担体または賦形剤を共に含む医薬組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の医薬組成物であって、単位投与量剤形にあり、請求項1または2に従う化合物が、約 0.05 mgから約 1000 mg、好ましくは約 0.1 mg から約 500 mg、より好ましくは約 0.5 mg から 約 200 mg で含まれる医薬組成物。
【請求項6】
ヒスタミンH3受容体に関連する疾病および障害の治療のための医薬組成物を製造するための請求項1または2の何れか1項に記載の化合物の使用。
【請求項7】
体重を減少するための医薬組成物を製造するための請求項6に記載の使用。
【請求項8】
過体重または肥満の治療のための医薬組成物の製造のための請求項6に記載の使用。
【請求項9】
食欲の抑制または満腹を誘発するための医薬組成物の製造のための請求項6に記載の使用。
【請求項10】
過体重または肥満に関連する疾病および障害の予防および/または治療のための医薬組成物の製造のための請求項6に記載の使用。
【請求項11】
摂食障害、例えば、過食症または食欲異常亢進などの予防および/または治療のための医薬組成物の製造のための請求項6に記載の使用。
【請求項12】
IGTを治療するための医薬組成物の製造のための請求項6に記載の使用。
【請求項13】
2型糖尿病の治療のための医薬組成物の製造のための請求項6に記載の使用。
【請求項14】
IGTから2型糖尿病への進行を遅延または防止するための医薬組成物の製造のための請求項6に記載の使用。
【請求項15】
非インスリン要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行を遅延または防止するための医薬組成物を製造するための請求項6に記載の使用。
【請求項16】
アレルギー性鼻炎、潰瘍または摂食障害の治療のための医薬組成物を製造するための請求項6に記載の使用。
【請求項17】
アルツハイマー疾患、ナルコレプシーまたは注意欠陥障害の治療のための医薬組成物を製造するための請求項6に記載の使用。
【請求項18】
それを必要とする対象に請求項1または2の何れか1項に記載のに記載の化合物の有効量を投与することを具備するH3ヒスタミン受容体に関連する疾病または障害を治療する方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって,当該化合物の有効量が1日あたり、約 0.05 mg 〜約 2000 mg、好ましくは約 0.1 mg 〜 約 1000 mg、より好ましくは約 0.5 mg〜約 500 mgの範囲であるである方法。
【請求項20】
体重を減少するための請求項18または19の何れか1項に記載の方法。
【請求項21】
過体重または肥満の治療のための請求項18または19の何れか1項に記載の方法
【請求項22】
食欲の抑制または満腹誘発のための請求項18または19の何れか1項に記載の方法。
【請求項23】
過体重または肥満に関連する疾病または障害の予防および/または治療のための請求項18または19の何れか1項に記載の方法。
【請求項24】
摂食障害、例えば、過食症または食欲異常亢進などの予防および/または治療のための請求項18または19の何れか1項に記載の方法。
【請求項25】
IGTの治療のための請求項18または19の何れか1項に記載の方法
【請求項26】
2型糖尿病の治療のための請求項18または19の何れか1項に記載の方法。
【請求項27】
IGTから2型糖尿病への進行を遅延または防止するための請求項18または19の何れか1項に記載の方法。
【請求項28】
非インスリン要求性2型糖尿病からインスリン要求性2型糖尿病への進行を遅延または防止するための請求項18または19の何れか1項に記載の方法。
【請求項29】
アレルギー性鼻炎、潰瘍または摂食障害の治療のための請求項18または19の何れか1項に記載の方法。
【請求項30】
アルツハイマー疾患、ナルコレプシーまたは注意欠陥障害の治療のための請求項18または19の何れか1項に記載の方法。

【公表番号】特表2007−500135(P2007−500135A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521396(P2006−521396)
【出願日】平成16年7月6日(2004.7.6)
【国際出願番号】PCT/DK2004/000483
【国際公開番号】WO2005/009976
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(391032071)ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (148)
【氏名又は名称原語表記】NOVO NORDISK AKTIE SELSXAB
【Fターム(参考)】