説明

ファクシミリ装置

【課題】 受信文書の揃え効率を向上させることができるファクシミリ装置を提供する。
【解決手段】 大サイズ紙を受信した場合、紙折りを実行するための紙折りモードを入力する操作表示手段2と、紙折り制御を行う紙折り制御手段11と、操作表示手段2及び紙折り制御手段11を制御するシステム制御手段1とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクシミリ装置に関し、特に紙折り処理、スタンプ処理などの後処理制御技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ装置では、連続して受信した文書のサイズが異なる場合がある。
なお、先行文献としては任意の用紙サイズに対して種種の条件を考慮した紙折りを自動で行うことができる画像形成システムがある(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−292238公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したように、受信文書のサイズが異なる場合、例えばA3サイズ紙の大サイズ紙の下にA4サイズの小サイズ紙がある場合は、小サイズ紙を見落とす場合があり、また揃えるのに手間が掛かるという問題があった。
そこで、本発明はこのような問題点を鑑みてなされたものであり、受信文書を揃える処理効率を向上させることができるファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、大サイズ紙を受信した場合に、紙折りを実行するための紙折りモードを入力する操作表示手段と、紙折り制御を行う紙折り制御手段と、前記操作表示手段、及び前記紙折り制御手段を制御するシステム制御手段とを備えたファクシミリ装置を特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のファクシミリ装置において、さらに特定の相手先を識別する特定相手先識別手段と、スタンプ処理を施すスタンプ処理手段と、を備え、前記システム制御手段は、受信先が特定相手先だった場合に前記スタンプ処理手段によりスタンプ処理を施すよう制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
請求項1記載の発明によれば、大サイズ紙は紙折りするので、排紙状態で小サイズ紙とサイズを合わせることができ、排紙束の取り扱い性を向上させることができる。
請求項2記載の発明によれば、特定相手先の受信文書にはスタンプを押すので、特定相手先を直ちに視認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。
この図1において、システム制御部1はこのファクシミリ装置全体の動作を管理制御するものである。
操作表示部2は、ユーザがこのファクシミリ装置を任意に操作するための各種操作キー及びファクシミリ装置からユーザへのメッセージ等を表示するための各種の表示器などが配設されている。本発明では特に、紙折りモードパンチ処理モードなどを設定することができる。
スキャナ3は、送信原稿を所定の解像度で画素に分解して、各画素を白黒の画信号に変換する。プロッタ4は、スキャナ3と同じ解像度で画像を記録紙に記録して出力する。符号化復号化部5は、送信する画情報を所定の方式で符号化してその情報量を圧縮するとともに、符号化されている受信画情報を元の画情報に復元する。
特定相手先識別部6は、特定相手先からの受信を他と区別するために、ファクシミリ装置に、特定相手先である発信元のRTI(Receiver Terminal Identification)、CSI(Called Subscriber Identification)または発端末識別子など、プロトコルで区別できる相手先名を登録しこれを識別する。
画像蓄積部7は、受信した文書画像をプロッタ4にて出力する際に一旦保存させておく。通信制御部8は、所定の伝送制御手順に従ってファクシミリ伝送を実行するものであり、送信信号を変調すると共に、受信信号を復調するモデム9及び網制御装置10を介して伝送回路網(例えば、公衆電話回線)と接続されている。
紙折り制御部11は、受信画像に対して、紙折り処理の有効/無効を判断したり、或いはユーザ操作により設定された特定の紙折りモードに応じた制御を実行したりする。パンチ処理部12は、受信画像に対して、パンチ処理の有効/無効を判断したり、あるいはユーザ操作により設定された特定のパンチ穴処理に応じた制御を実行したりする。スタンプ処理部13は受信文書にスタンプ処理を施す。本発明では特に特定相手先からの受信文書にスタンプ処理を施し、他と区別する。
【0007】
図2は本発明のファクシミリ装置における制御内容を示すフローチャートである。受信出力があった場合(S1)、例えばA3サイズ紙の大サイズ画像か判断する(S2)。大サイズ紙であった場合は紙折りモードが設定されているか判断する(S3)。紙折りモードが設定されている場合は、紙折りを実行する(S4)。
次に、パンチ処理モードが設定されているか判断する(S5)。パンチ処理モードが設定されている場合はパンチ処理を実行する(S6)。次に、その受信先が特定相手先か判断する(S7)。そうなら他と区別するためにスタンプ処理を実行する(S8)。これを最終頁まで繰り返す(S9)。
本発明によれば、例えばA3サイズ紙といった大サイズ紙を2つ折りするので、排紙状態でA4サイズの小サイズ紙とサイズを合わせることができ、排紙束の取り扱い性を向上させることができる。
また特定相手先の受信文書にはスタンプを押すので特定相手先を直ちに視認することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明のファクシミリ装置における制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0009】
1 システム制御部(システム制御手段)、2 操作表示部(操作表示手段)、11 紙折り制御部(紙折り制御手段)、13 スタンプ処理部(スタンプ処理手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大サイズ紙を受信した場合に、紙折りを実行するための紙折りモードを入力する操作表示手段と、紙折り制御を行う紙折り制御手段と、前記操作表示手段、及び前記紙折り制御手段を制御するシステム制御手段とを備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項2】
請求項1記載のファクシミリ装置において、さらに特定の相手先を識別する特定相手先識別手段と、スタンプ処理を施すスタンプ処理手段と、を備え、前記システム制御手段は、受信先が特定相手先だった場合に前記スタンプ処理手段によりスタンプ処理を施すよう制御することを特徴とするファクシミリ装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−36307(P2007−36307A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−211975(P2005−211975)
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】